JP6851043B2 - 中空柱状物補強装置及び中空柱状物の補強方法 - Google Patents

中空柱状物補強装置及び中空柱状物の補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、地面に設置された中空柱状物の腐食部分を補強するための中空柱状物補強装置及び中空柱状物の補強方法に関する。
地面に設置された中空柱状物として、電柱やガードレールの支柱等、様々なものがある。中空柱状物は、基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置されている。このような中空柱状物、特に金属製の中空柱状物は、地中と地上との境界部に位置する地際部が、雨水が溜まる等して湿潤な状態となりやすく、腐食したり劣化したりし易い部分となっている。
例えば、ガードレールの支柱は、地際部が腐食すると、車等の衝突物が衝突した場合に容易に曲がったり、折れたりしてしまうので、ガードレールとして十分な強度を発揮することができない。そのため、従来から、腐食した地際部を補強するための方法が多数提案されている。
特許文献1には、補強鉄筋を支柱内に設置して、支柱内にコンクリートを流し込むことで、補強鉄筋とコンクリートとによって鉄筋コンクリート構造体を形成する支柱の補強方法が開示されている。
特許文献2には、内部に圧力を加えることによって膨張する膨張部を備えた補強材を支柱内に挿入し、該膨張部の内部に水やエアを注入して、支柱の内面に圧着するまで該膨張部を膨張させる支柱の補強方法が開示されている。
特許第5023404号公報 特許第5843194号公報
しかしながら、特許文献1に記載の支柱の補強方法では、支柱内にコンクリートを流し込むことによって支柱を補強するため、コンクリートを練り混ぜる作業や支柱内に流し込む作業に時間がかかり、施工が完了するまでに時間がかかってしまう。
また、特許文献2に記載の支柱の補強方法では、水やエアを膨張部に注入するための手段として、ポンプやコンプレッサー等の設備が必要となるので、補強工事が大がかりなものとなってしまう。
以上のように、特許文献1及び特許文献2に記載の支柱の補強方法では、施工に時間がかかってしまったり、大がかりな工事となってしまったりするため、改善の余地がある。
なお、このような改善の余地は、ガードレールの支柱に限られず、基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物全般にある。
そこで本発明は、かかる実情に鑑み、短時間で、且つ簡易な作業で中空柱状物を補強することができる中空柱状物補強装置及び中空柱状物の補強方法を提供することを課題とする。
本発明に係る中空柱状物補強装置は、先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定されている。
かかる構成によれば、付勢部は、中空柱状物の外部からの操作によって当接部を中空柱状物の周壁に対して付勢し、当接部は、付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成されている。補強部は、当接部が中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、該当接部に固定されている。そのため、外部からの操作によって当接部を付勢するだけで、地際部の上下に跨るように設置された補強部を、当接部を介して中空柱状物内に固定することができる。以上のように、上記構成の中空柱状物補強装置によれば、外部からの操作によって簡単に中空柱状物を補強することができるので、コンクリート等の施工に時間を要する手段を採用する必要がなく、且つ大がかりな装置を準備する必要もない。
本発明の一態様として、前記補強部と前記付勢部とは一体的に形成され、前記当接部には、前記付勢部を挿通するための挿通部が形成され、前記当接部は、前記付勢部が前記挿通部に挿通された状態で該付勢部によって付勢され、前記周壁に当接してもよい。
かかる構成によれば、当接部は、付勢部が挿通部に挿通された状態で該付勢部によって付勢されると、中空柱状物の周壁に対して押し付けられ、中空柱状物に対して位置決めされる。そのため、作業者は、補強部を介して挿通部に付勢部を挿通するだけで、中空柱状物を補強できるので、補強作業が簡易である。
本発明の他態様として、前記挿通部は、前記付勢部の外面が当接する内面を有し、前記挿通部、及び前記付勢部のうちの少なくとも一方が下方側に向けて幅狭となるように形成され、前記当接部は、前記付勢部が前記内面を拡開させようとする力によって付勢され、前記周壁に当接してもよい。
かかる構成によれば、当接部の挿通部、及び付勢部のうちの少なくとも一方が下方側に向けて幅狭となるように形成されることで、付勢部の操作に伴い付勢部の付勢力を発揮することができるので、付勢力を得るための構造が簡易であり、中空柱状物補強装置全体として、構造をシンプルにすることができる。
本発明の別の態様として、前記挿通部は、前記付勢部の外面が当接する内面を有し、前記当接部は、前記付勢部が挿通される方向に沿って分離された少なくとも2つの当接片によって形成され、各当接片は、前記挿通部の前記内面を構成する側面部を有し、前記側面部同士が対向するように配置されることによって、前記挿通部が形成されてもよい。
かかる構成によれば、当接部は、当接片の側面部同士が対向するように配置されることで、挿通部が形成されるように構成されている。そのため、例えば、当接部を金型等によって成形するに際し、当接片に側面部が形成されるようにしておくことで、成形後、当接部に挿通部を形成するという煩雑な作業を経ずとも挿通部を形成することができ、当接部の成形が容易である。
本発明の別の態様として、前記中空柱状物には、該中空柱状物を径方向に跨ぐように設置されたボルトが設けられ、前記補強部、前記当接部、及び前記付勢部は、前記中空柱状物の内部に、前記ボルトを境に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されていてもよい。
かかる構成によれば、中空柱状物に、該中空柱状物を径方向に跨ぐようにボルトが設置されていても、補強部、当接部、及び付勢部は、前記ボルトを境に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されている。そのため、補強部、当接部、及び付勢部を、ボルトを避けて中空柱状物内に設置することができるので、施工時にボルトを取り外す必要がなく、施工し易い。
本発明の別の態様として、前記当接部及び前記付勢部のうちの少なくとも一方には、前記付勢部が前記当接部を付勢する付勢位置で、前記付勢部を前記当接部に対して位置決めする位置決手段が設けられていてもよい。
かかる構成によれば、当接部に対する付勢部の位置を付勢位置で位置決めすることができるので、付勢部が当接部を付勢する付勢力を一定にすることができる。そのため、かかる構成の中空柱状物補強装置は、施工品質を一定にすることができる。
本発明の別の態様として、前記当接部及び前記付勢部のうちの少なくとも一方には、前記当接部及び前記付勢部が互いに付勢力が緩む方向に位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段が設けられていてもよい。
かかる構成によれば、位置ずれ防止手段によって、当接部と付勢部とが互いに付勢力が緩む方向に位置ずれするのが防止される。そのため、かかる構成の中空柱状物補強装置によれば、付勢部が当接部を付勢した状態で付勢部が緩みにくく、この状態をしっかりと保持させることができる。
本発明の別の態様として、前記当接部には、該当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記周壁に対して位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段が設けられていてもよい。
かかる構成によれば、中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、当接部が周壁に対して位置ずれするのが防止される。そのため、補強部は、当接部を介して中空柱状物に対して強固に固定された状態となり、緩みにくい。そのため、かかる構成の中空柱状物補強装置は、補強部を中空柱状物に対してしっかりと固定することができる。
本発明の別の態様として、前記付勢部は、弾性変形可能に形成され、前記当接部は、前記付勢部の弾性変形に伴う復元力によって付勢され、前記周壁に当接してもよい。
かかる構成によれば、付勢部は、弾性変形することによって付勢力を発揮することができるので、付勢部の構造をシンプルにすることができる。
本発明の別の態様として、中空柱状物補強装置は、前記補強部と前記周壁との間、及び前記当接部と前記周壁との間のうちの少なくとも一方に緩衝材を備えていていもよい。
かかる構成によれば、中空柱状物に衝突物が衝突しても、緩衝材が衝突力を吸収するので、衝突物に対する衝撃を緩和することができ、衝突物の損傷を抑制できる。
本発明の別の態様として、前記当接部は、前記地際部の上下を含む領域の前記周壁に対して付勢された状態で当接することで、前記中空柱状物に対して位置決めされていてもよい。
かかる構成によれば、当接部で地際部を補強することができるので、補強部による補強と相まって、中空柱状物を強固に補強することができる。
本発明に係る中空柱状物の補強方法は、先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物の補強方法であって、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成され、前記周壁に対して付勢された状態で当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされる当接部を前記中空柱状物内に配置する工程と、前記中空柱状物を補強するための補強部であって、前記当接部を付勢するように構成された補強部を、地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように前記中空柱状物の内部に配置するに伴い、前記補強部によって前記当接部を付勢して前記周壁に当接させる工程と、を備える。
かかる構成によれば、当接部を中空柱状物内に配置して、該当接部を補強部によって付勢した状態で周壁に対して当接させるだけで、補強部を中空柱状物内に配置することができる。そのため、上記構成の中空柱状物の補強方法によれば、簡単に中空柱状物を補強することができるので、コンクリート等の施工に時間を要する手段を採用する必要がなく、且つ大がかりな装置を準備する必要もない。
以上より、本発明によれば、短時間で、且つ簡易な作業で中空柱状物を補強することができる中空柱状物補強装置及び中空柱状物の補強方法を提供することができる。
ガードレールの側面図である。 本発明の第1実施形態に係る当接部の斜視図である。 同実施形態に係る当接部の分解図である。 同実施形態に係る操作部材の斜視図である。 図1のV−V線位置における断面図であって、同実施形態に係る中空柱状物補強装置の施工状態を説明するための断面図である。 図5のVI−VI線位置における断面図である。 図5のVII−VII線位置における断面図である。 図5のVIII−VIII線位置における断面図である。 本発明の第2実施形態に係る当接部(当接片)の斜視図である。 同実施形態に係る操作部材の斜視図である。 同実施形態に係る中空柱状物補強装置の施工状態を説明するための図である。 図11のXII−XII線位置における断面図であって、当接部の回転前の断面図である。 図11のXII−XII線位置における断面図であって、当接部の回転後の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る当接部の斜視図である。 同実施形態に係る操作部材の斜視図である。 同実施形態に係る中空柱状物補強装置の施工状態を説明するための図である。 図16のXVII−XVII線位置における断面図であって、操作部材の回転前の断面図である。 図16のXVIII−XVIII線位置における断面図であって、操作部材の回転前の断面図である。 図16のXVII−XVII線位置における断面図であって、操作部材の回転後の断面図である。 図16のXVIII−XVIII線位置における断面図であって、操作部材の回転後の断面図である。 第2実施形態の操作部材の変形例である。 本発明の他の実施形態にかかる中空柱状物補強装置であって、(a)は、当接部が支柱の周壁に当接する前の状態、(b)は、当接部が支柱の周壁に当接した状態である。
本発明の中空柱状物補強装置は、先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するためのものである。例えば、金属製の中空柱状物は、地中と地上との境界部である地際部が腐食し易く、該地際部で折れたり曲がったりしてしまう。本発明の中空柱状物補強装置は、支柱等の中空柱状物の地際部が腐食しても、中空柱状物が折れたり曲がったりしないように、中空柱状物を補強するものである。本実施形態では、中空柱状物としてガードレールの支柱を補強する場合について説明する。
まず、中空柱状物としてのガードレールについて説明する。図1に示すように、ガードレール9は、車両が歩道等に逸脱するのを防止するためのビーム91と、該ビーム91を地面に対して支持する支柱92と、ビーム91と支柱92とを接続するブラケット93とを備える。ビーム91は、車道に沿って延びる長尺な板状部材である。支柱92は、円筒状の胴部921と、該胴部921の先端を塞ぐキャップ922とを備える。支柱92は、ブラケット93を介してビーム91に接続されている。具体的には、胴部921には、径方向に貫通する貫通孔が形成されており、ボルトBがブラケット93に形成された支柱用固定孔と胴部921の貫通孔とに挿通された状態で、該ボルトBの先端がナットNによって留められることで、支柱92とブラケット93とが接続されている。また、ブラケット93とビーム91とは、図示しないボルト及びナットによって接続されている。即ち、支柱92には、該支柱92を径方向に跨ぐようにボルトBが設置されている。
以下、支柱92が地面に垂直に設置された状態で、該支柱92が延びる方向を上下方向とし、支柱92の先端部側を上方、基端部側を下方とする。尚、支柱92は、地面に垂直に設置される場合に限定されず、地面に対して傾いて設置される場合もある。
以下、本発明の第1実施形態に係る中空柱状物補強装置1について、図2〜図8を参照しつつ説明する。
図5に示すように、中空柱状物補強装置1は、支柱92の内部で地際部Tの上下に跨るように設置される補強部3と、支柱92の周壁Sに対して当接するように構成された当接部2と、支柱92の外部からの操作によって当接部2を支柱92の周壁Sに対して付勢する付勢部4とを備える。
補強部3は、支柱92の内部で地際部Tの上下に跨るように設置されることで、例えば、支柱92の地際部Tが腐食して支柱92の強度が下がった場合に、支柱92を支持して補強するものである。補強部3は、支柱92を予防的に補強する場合にも設置され得る。補強部3は、長尺な部材で形成され、長手方向が支柱92の長手方向と一致するように、支柱92内に設置される。本実施形態では、補強部3は、付勢部4と一体的に形成されている。具体的には、補強部3の長手方向における一端、又は他端側に付勢部4が設けられている。本実施形態では、補強部3と付勢部4とが棒状部材によって一体的に形成されており、作業者が支柱92の外部から該棒状部材を操作可能に構成されている。そのため、補強部3と付勢部4とが一体的となった棒状部材を操作部材5と称する。即ち、操作部材5のうちの地際部Tの上下に跨るように設置された部分が補強部3として機能し、一端又は他端が付勢部4として機能する。
操作部材5は、外径が支柱92の内径よりも小さくなるように形成されている。図5に示すように、本実施形態では、操作部材5は、支柱92に設けられたボルトBを境に、支柱92の内部に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されている。即ち、操作部材5は、支柱92の内部でボルトBの存在しない領域(ボルトBの側方)に挿通可能な太さで形成されている。
操作部材5は、後述するように、当接部2が支柱92に対して位置決めされた位置決め状態で、当接部2に対して固定されている。操作部材5は、例えば、鉄やアルミ等の金属、プラスチック等の樹脂製材料、又はゴム製部材によって形成されている。本実施形態では、操作部材5は補強部3でもあるので、強度を有するべく金属によって形成されている。また、付勢部4としての操作部材5は、車等の衝突物がガードレール9に衝突した場合でも、地中から抜け無い強度で当接部2を介して地中に固定されていることが好ましい。
図4に示すように、本実施形態の操作部材5は、一端から他端に亘って一定の外径を有し、ストレートに形成されている。操作部材5の外径は、後述する挿通部20の一端側の内径よりも小さく、他端側の内径よりも大きく形成されている。
当接部2は、付勢部4によって付勢された状態で支柱92の周壁Sに当接することで、支柱92に対して長手方向において位置決めされるように構成されている。本実施形態では、当接部2には、付勢部4を挿通するための挿通部20が形成されている。当接部2は、付勢部4が挿通部20に挿通された状態で該付勢部4によって付勢され、支柱92の周壁Sに当接する。即ち、挿通部20は、付勢部4の外面4aが当接する内面20aを有し、当接部2は、挿通部20の内面20aが付勢部4によって押されることで支柱92の周壁Sに対して押し付けられる。そのため、当接部2は、支柱92の周壁Sに対して長手方向及び周方向に移動不能となり、該周壁Sに対して位置決めされた(固定された)状態となる。この状態で、付勢部4は、挿通部20にきつく嵌っているので、長手方向及び周方向に移動不能となり、該内面20aに対して位置決めされた(固定された)状態となっている。本実施形態では、補強部3と付勢部4とが一体的に形成されているので、補強部3は、当接部2が支柱92に対して位置決めされた位置決め状態で、付勢部4を介して当接部2に固定された状態となる。
図2に示すように、挿通部20は、下方側に向けて幅狭となるように形成されている。具体的には、挿通部20の内面20aは、下方側に向けて縮径するテーパー状に形成されている。しかしながら、挿通部20は、下方側に向けて幅狭となるよう形成されていれば、断面形状や内面20aの表面形状については特に限定されない。当接部2は、挿通部20に挿通された付勢部4が内面20aを拡開させようとする力によって付勢され、支柱92の周壁Sに当接する。
当接部2は、外径が支柱92の内径よりも小さくなるように形成されている。本実施形態では、当接部2は、支柱92に設けられたボルトBを境に、支柱92の内部に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されている。即ち、当接部2は、支柱92の内部でボルトBの存在しない領域(ボルトBの側方)に挿通可能な太さで形成されている。具体的には、当接部2は、外径が、ボルトBの端縁と支柱92の内周縁とによって形成される開口端縁よりも小さくなるように(開口端縁の内側に配置されるように)形成されている。当接部2は、付勢部4が該当接部2を付勢する付勢位置Hで、付勢部4を位置決めする位置決手段22を備えている。本実施形態では、当接部2は、位置決手段22としての底面20bを有し、挿通部20に挿通された付勢部4が付勢位置Hとしての底面20bに当たって止まるように構成されている。
図2及び図3に示すように、当接部2は、長尺に形成されている。当接部2には、長手方向に沿って挿通部20が形成されている。以下、当接部2の長手方向に直交する方向のうちの一方向を縦方向、長手方向及び縦方向に直交する方向を横方向とする。
挿通部20は、長手方向における一端が開口し、他端が閉じるように形成されている。即ち、挿通部20は、内面20aと底面20bとを有することで所定の深さを有する円形の孔状に形成されている。当接部2には、少なくとも1つの挿通部20が形成されている。本実施形態では、当接部2には、挿通部20が2つ形成されている。当接部2は、長手方向における他端側から支柱92内に挿入される。当接部2は、例えば、鉄やアルミ等の金属、プラスチック等の樹脂製材料、又はゴム製部材によって形成されている。本実施形態では、当接部2は、樹脂製材料によって形成されている。
本実施形態では、図3に示すように、当接部2は、付勢部4が挿通される挿通方向(図5参照)に沿って分離された少なくとも2つの当接片21によって形成されている。具体的には、当接部2は、一対の当接片21を有し、該一対の当接片21が対向して配置されることによって構成されている。一対の当接片21は同様の形状であるため、ここでは一方の当接片21について説明する。
図3に示すように、各当接片21は、挿通部20の内面20aを構成する側面部200を有し、側面部200同士が対向するように配置されることによって、挿通部20が形成される。当接片21は、支柱92の周壁Sに沿って支柱92内に収まるように、側面が湾曲した形状となっている。具体的には、当接片21は、半円柱状に形成されており、一対の当接片21は、半径同士を対向させた状態で配置されることで、当接部2として、一端から他端に亘って一定の外径を有する円柱形状を成すように構成されている。
当接片21は、挿通部20の内面20aを構成する側面部200が形成された一対の当接本体211と、該一対の当接本体211を上方で連結する連結部212とを有する。一対の当接本体211は同様の形状であるため、ここでは一方の当接本体211について説明する。
当接本体211は、側面部200が形成された側面を第1側面211aとして、該第1側面211aと、縦方向に延びる第2側面211bと、第1側面211aと第2側面211bとに連続する円弧状の第3側面211cとを有する。一対の当接本体211の間には、第2側面211b同士の間に隙間X(図2参照)が形成される。当接本体211は、第1側面211aが凹状に切り欠かれ、該切り欠かれた凹状面が側面部200となっている。第1側面211aは、一端から他端に向けて徐々に幅が狭くなるように切り欠かれている。本実施形態では、第1側面211aは、他端側近傍まで凹状に切り欠かれ、該第1側面211aには、挿通部20の底面20bが形成されている。
連結部212は、一対の当接本体211の上端同士を連結している。連結部212は、上下方向下方側を向く下端面212dを有し、該下端面212dは、後述するように、ボルトBに掛止される部分となる。
当接部2は、第1側面211a同士が対向するように一対の当接片21が配置されることで構成されている。具体的には、当接部2は、側面部200同士が縦方向視で重なる(一致する)ように一対の当接片21が対向配置されることで構成されている。このように、当接部2は、一対の当接片21の第1側面211a同士が対向することで、側面部200同士が対向し、挿通部20が形成されるように構成されている。本実施形態では、第1側面211aは、一端から他端に向けて徐々に幅が狭くなるように切り欠かれているので、挿通部20の内面20aは、一端から他端に向けて徐々に縮径するテーパー状に形成されている。
本実施形態に係る中空柱状物補強装置1の説明は以上である。以下、第1実施形態に係る中空柱状物補強装置1の施工方法について説明する。
本実施形態では、一対の当接片21を支柱92に設置する場合について説明する。そのため、操作部材5は、予め2本準備されているものとする。まず、作業者は、支柱92のキャップ922を取り外し、支柱92の上端部を開放する。尚、ボルトBの取り外しは必要ない。作業者は、当接片21の長手方向と支柱92の長手方向とが略一致するように、支柱92の内部に、ボルトBを境に形成された一方の領域に一方の当接本体211を、他方の領域に他方の当接本体211を、隙間XにボルトBを位置させて、ボルトBをかわしながら当接片21を支柱92内に挿入していく。
作業者は、ボルトBが、連結部212の下端面212dに当たるまで、当接片21を支柱92に挿入する。当接部2は、図5に示すように、ボルトBに掛止された(ボルトBに吊られた)状態となる。作業者は、一対の当接片21を支柱92内に設置する。
続いて、作業者は、操作部材5を、挿通部20に対して挿入していく(図5の矢印)。そうすると、操作部材5の端部は、外径が挿通部20の内径と一致した所定箇所で挿通部20の内面20aに当接する。この状態で作業者が操作部材5を更に挿入していくと、操作部材5の端部は、挿通部20の内面20aを、当接部2が拡開する方向に押し始める。作業者が操作部材5を挿通部20に対して更に挿入していくと(作業者が、操作部材5の上端部を叩くこと等により押し込んでいくと)、操作部材5の端部が挿通部20の内面20aを押すことによって、当接部2の第3側面211cが支柱92の周壁Sに当接する。当接部2の第3側面211cが支柱92の周壁Sに当接すると、当接部2の拡開が止まるので、操作部材5が挿通部20のテーパー形状により、挿通部20の内面20aに対して係止された状態となる。作業者は、この状態で、操作部材5を強い力で押し込む。挿通部20の内面20aはテーパー状に形成されているので、操作部材5の押し込みに応じて、操作部材5が挿通部20の内面20aを付勢する付勢力が増す。作業者は、操作部材5の端部が地際部Tよりも下方側に位置するまで操作部材5を押し込む。具体的には、作業者は、操作部材5の端部が、挿通部20の底面20bに当たるまで操作部材5を押し込む。この押し込みにより、当接部2は、操作部材5によって付勢された状態で支柱92の周壁Sに当接すると共に、操作部材5は、挿通部20の内面20aに対して強固に係止され、挿通部20から抜けない状態となる。即ち、操作部材5を挿通部20に押し込むことにより、当接部2は、支柱92に対して長手方向において位置決めされ、操作部材5は、該位置決め状態で当接部2に対して固定された状態となる。
操作部材5の端部が地際部Tよりも下方側であって、挿通部20の底面20bまで押し込まれた状態における支柱92の周壁S、当接部2の第3側面211c、挿通部20の内面20a、及び操作部材5の位置関係について、図5〜図8を参照しつつ説明する。
図5では、操作部材5が挿通部20の途中位置まで挿通された状態を示しているが、以下、操作部材5が挿通部20の底面20bまで挿通された状態について図5を参照しつつ説明する。本実施形態では、例えば、図5のVII−VII位置で、操作部材5の外径と挿通部20の内径とが一致するものとする。
図5のVI−VI位置では、図6に示すように、操作部材5の外周面5aと挿通部20の内面20aとの間に隙間が形成された状態となっている。また、図5のVII−VII位置では、操作部材5の外周面5aが挿通部20の内面20aに当接するため、図7に示すように、操作部材5の外周面5aと挿通部20の内面20aとの間に隙間が無い状態となる。図7では、当接部2の第3側面211cと支柱92の周壁Sとの間に隙間が形成されているが、当接部2の硬さによっては、図5のVII−VII位置でも当接部2の第3側面211cと支柱92の周壁Sとが当接する。
図5のVIII−VIII位置では、図8に示すように、操作部材5によって当接部2が付勢された状態(矢印の方向に付勢力が加わった状態)となっているので、二点鎖線で示すように、当接部2の第3側面211cが支柱92の周壁Sに当接する。即ち、本実施形態では、当接部2は、地際部Tの上下を含む領域の周壁Sに対して付勢された状態で当接し、支柱92に対して位置決めされている。
次に、本発明の第2実施形態に係る中空柱状物補強装置1について、図9〜図13を参照しつつ説明する。第1実施形態と共通する構成については同じ符号を付し、説明は繰り返さない。
第2実施形態では、当接部2は、第1実施形態と同様に、操作部材5が挿通される方向に沿って分離された少なくとも2つの当接片21によって構成されている。しかしながら、当接部2の具体的構成が第1実施形態とは異なる。具体的には、第2実施形態では、当接片21の形状が第1実施形態の当接片21の形状とは異なる。
本実施形態の当接部2は、一対の当接片21が対向して配置されることによって構成されている。一対の当接片21は同様の形状であるため、ここでは一方の当接片21について説明する。図9及び図11に示すように、当接片21は、支柱92に設けられたボルトBに引っ掛けるためのフック部Fを一端に有する掛止部213と、支柱92内で周壁Sに沿って配置されるベース部214とを備える。
掛止部213は、棒状に形成されている。ベース部214は、板状のベース本体214aと、該ベース本体214aから延出する複数の延出片214bとを有する。ベース本体214aは、長辺と短辺とを有し、円弧状に湾曲した板状部材である。本実施形態では、ベース部214の長辺が延びる方向を長手方向、短辺が延びる方向を縦方向、長手方向及び縦方向に直交する方向を横方向とする。
延出片214bは、ベース本体214aの曲率中心側に位置する内面214a1側から、ベース部214の長手方向に沿って横方向に延出している。本実施形態では、ベース本体214aの縦方向における中心よりも一方側及び他方側から一対の延出片214bが延出している。
一対の延出片214bは、長手方向におけるベース本体214aの一端から他端に亘って延びている。また、一対の延出片214b同士は、所定の間隔を開けて縦方向で対向している。図12及び図13に示すように、一対の延出片214b同士が対向する対向面2141と、一対の延出片214bによって区画されたベース本体214aの内区画面2140とによって形成された領域が、操作部材5が挿通される挿通領域Qとなる。図9に示すように、一対の延出片214bは、長手方向におけるベース本体214aの一端から他端に亘って、略同間隔を開けて対向している。
図9に示すように、当接片21は、掛止部213の長手方向とベース部214の長手方向とが一致するように掛止部213とベース部214とが接続されて構成されている。図11に示すように、当接部2は、支柱92内に設置された状態で、支柱92の地際部Tの上下に跨る長さで形成されている。また、図12及び図13に示すように、当接部2は、一対の当接片21の内面214a1同士を対向させた状態で、一対の当接片21が支柱92の直径に対して対称となるように支柱92内に設置される。この配置により、一方の当接片21に形成された挿通領域Qと他方の当接片21に形成された挿通領域Qとが対向するように配置され、操作部材5が挿通される挿通部20が形成される。本実施形態では、当接部2には、2つの挿通部20が形成されている。
本実施形態では、補強部3と付勢部4とが板状体によって一体的に形成され、操作部材5が構成されている。操作部材5は、弾性変形可能に形成されている。図10に示すように、操作部材5は、長尺な板状体が曲げられて形成されている。以下、操作部材5の長手方向及び厚み方向に直交する方向を幅方向とする。操作部材5は、コの字状に形成された本体51と、該本体51の端部から幅方向外方に向けて延出する一対のばね片52とを有する。操作部材5は、コの字状の本体51がつぶれるように変形することに伴い、幅方向に弾性変形するように形成されている。即ち、操作部材5は、本体51及びばね片52で支柱92を補強するので、本体51及びばね片52が補強部3として機能し、ばね片52で当接部2を付勢するので、ばね片52が付勢部4として機能する。また、操作部材5は、長手方向における一端から他端に亘って同じ幅となるように形成されている。操作部材5は、幅方向の長さが、挿通部20における対向する内区画面2140間の長さよりも若干長く形成されている。
本実施形態に係る中空柱状物補強装置1の説明は以上である。以下、第2実施形態に係る中空柱状物補強装置1の施工方法について説明する。第2実施形態の施工方法について、第1実施形態と共通する部分については、繰り返さない。
本実施形態では、当接部2には、2つの挿通部20が形成されているので、操作部材5は、予め2本準備されているものとする。作業者は、一対の当接片21のうちの一方の当接片21を、ボルトBを境に形成された一方の領域に挿通し、他方の当接片21を、他方の領域に挿通する。図12に示すように、この状態では、挿通部20の挿通領域Qが、ボルトBの下方側で、該ボルトBと交差するように重なるので、操作部材5を挿通部20に挿通することができない。そのため、作業者は、図12の矢印で示すように一対の当接片21を90度回転させ、図13に示すように、挿通領域QがボルトBと交差しないように一対の当接片21を配置する。この状態でフック部FをボルトBに引っ掛けておく。
続いて、作業者は、操作部材5を、挿通部20に挿通する。具体的には、操作部材5のばね片52を、挿通領域Qに挿通する。本実施形態では、操作部材5が弾性変形可能に形成されているため、操作部材5が挿通部20の内面20aを付勢する態様が第1実施形態とは異なる。即ち、操作部材5は、挿通部20に挿通された状態で幅方向に圧縮されているので、変形に伴う復元力により、ばね片52が当接片21の内区画面2140を図13の矢印方向に付勢するように構成されている。一対の当接片21は、操作部材5によって付勢されることで、ベース本体214aの外面214a2が支柱92の周壁Sに当接する。図11に示すように、操作部材5は、ベース部214の下端縁まで押し込まれる。そのため、本実施形態では、ベース本体214aの外面214a2の略全域が支柱92の周壁Sに当接することとなり、地際部Tの上下に位置する部分の周壁Sを含めて広い範囲で周壁Sに当接することとなる。
次に、本発明の第3実施形態に係る中空柱状物補強装置1について、図面を参照しつつ説明する。第1実施形態と共通する構成については同じ符号を付し、説明は繰り返さない。
第3実施形態では、当接部2の形状が第1実施形態の当接部2の形状と概ね同様である。図14に示すように、本実施形態では、当接部2は、1つの部材によって構成されている点で、第1実施形態の当接部2とは異なる。当接部2は、支柱92内に沿って収まるように、側面が湾曲した形状となっている。具体的には、当接部2は、一端から他端に亘って一定の外径を有する円柱形状を成すように構成されている。当接部2は、第1実施形態と同様に、少なくとも2つの当接片21によって構成されていてもよい。
また、第3実施形態では、当接部2の挿通部20の形状が第1実施形態とは異なる。具体的には、図14に示すように、挿通部20は、縦方向に延びる長孔状の第1挿通部201と、該第1挿通部201の下方側に延びる第2挿通部202とを有する。挿通部20は、第1挿通部201の長手方向の長さが、第2挿通部202の長手方向の長さよりも長くなるように構成されている。
図17及び図19に示すように、第1挿通部201は、横方向で対向する一対の横対向面201aが平坦に形成され、縦方向で対向する一対の縦対向面201bのうちの一方が湾曲した湾曲面Rを成し、他方が平坦なストレート面Vを成す、長方形状に開口している。また、図18及び図20に示すように、第2挿通部202は、第1領域Dにおける湾曲面Rに連続する第1面202aと、第1領域Dにおけるストレート面Vに連続する第2面202bと、第1面202a及び第2面202bに連続する第3面202cとを有する。第2挿通部202は、第1挿通部201と同形状で開口する第1領域Dから横方向における当接部2の中心側に広がり、当接部2の第2側面211bで開口するように形成されている。
第1面202aは、平坦に形成され、湾曲面Rから縦方向内方に向かって延びる面である。第2面202bは、湾曲して形成され、ストレート面Vから縦方向内方に湾曲しつつ、横方向に延びる面である。即ち、第1面202aと第2面202bとは、第2側面211b側に近づくにつれて接近する。
本実施形態では、各挿通部20は、ストレート面Vが縦方向における同じ側に位置するように形成されている。しかしながら、各挿通部20は、一方の挿通部20のストレート面Vと、他方の挿通部20の湾曲面Rとが縦方向における同じ側に位置するように互い違いに形成されていてもよい。
図15に示すように、操作部材5は、L字状の細長い棒状部材である。操作部材5は、一方の片が他方の片よりも長く形成されている。長い方の片を第1部分53、短い方の片を第2部分54とする。第1部分53と第2部分54とは略直交するように連続している。図20に示すように、第2部分54は、支柱92の中心Gから第2挿通部202の第3面202cに対して引いた垂線Lの長さよりも長くなるように形成されている。本実施形態では、第1部分53が補強部3として機能し、第2部分54が付勢部4として機能している。
本実施形態に係る中空柱状物補強装置1の説明は以上である。以下、第3実施形態に係る中空柱状物補強装置1の施工方法について説明する。第3実施形態の施工方法について、第1実施形態と共通する部分については、繰り返さない。
本実施形態では、挿通部20は、2つ形成されている。そのため、操作部材5は、予め2本準備されているものとする。作業者は、一方の操作部材5を、一方の挿通部20に挿通する。その際、作業者は、第1部分53が第1挿通部201のストレート面V側に位置するように、第2部分54が底面20bに当たるまで操作部材5を挿通する。図16は、操作部材5の第2部分54が挿通部20の底面20bに当たるまで挿通された状態を表している。この状態で、操作部材5は、挿通部20内において、図16のXVII−XVII位置では、図17に示すように配置され、図16のXVIII−XVIII位置では、図18に示すように配置されている。同様に、作業者は、他方の操作部材5を、他方の挿通部20に、第2部分54が底面20bに当たるまで挿通する。この状態で、支柱92には、2本の操作部材5が挿通された状態となっている。
作業者は、各操作部材5を90度回転させ、2本の操作部材5の第2部分54の先端を付き合わせる。この状態で、操作部材5は、挿通部20内において、図16のXVII−XVII位置では、図19に示すように配置され、図16のXVIII−XVIII位置では、図20に示すように配置されている。この操作により、図20に示すように、第3面202cが第2部分54の基端によって付勢された状態で(矢印の方向に付勢力が加わった状態で)、当接部2の第3側面211cが支柱92の周壁Sに当接する。本実施形態では、当接部2は、地際部Tの上下を含む領域の周壁Sに対して付勢された状態で当接し、支柱92に対して位置決めされている。
以下、本実施形態の作用についてまとめる。第1〜第3実施形態の中空柱状物補強装置1では、付勢部4は、中空柱状物の外部からの操作によって当接部2を中空柱状物の周壁Sに対して付勢し、当接部2は、付勢部4によって付勢された状態で前記周壁Sに当接することで、中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成されている。補強部3は、当接部2が中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、該当接部2に固定されている。そのため、外部からの操作によって当接部2を付勢するだけで、地際部Tの上下に跨るように設置された補強部3を、当接部2を介して中空柱状物内に固定することができる。以上のように、上記構成の中空柱状物補強装置1によれば、外部からの操作によって簡単に中空柱状物を補強することができるので、コンクリート等の施工に時間を要する手段を採用する必要がなく、且つ大がかりな装置を準備する必要もない。
また、上記第1〜第3実施形態では、当接部2は、付勢部4が挿通部20に挿通された状態で該付勢部4によって付勢されると、中空柱状物の周壁Sに対して押し付けられ、中空柱状物に対して位置決めされる。そのため、作業者は、補強部3を介して挿通部20に付勢部4を挿通するだけで、中空柱状物を補強できるので、補強作業が簡易である。
また、上記第1実施形態では、当接部2の挿通部20が下方側に向けて幅狭となるように形成されることで、付勢部4の操作に伴い付勢部4の付勢力を発揮することができるので、付勢力を得るための構造が簡易であり、中空柱状物補強装置1全体として、構造をシンプルにすることができる。
また、上記第1実施形態では、当接部2は、当接片21の側面部200同士が対向するように配置されることで、挿通部20が形成されるように構成されている。そのため、例えば、当接部2を金型等によって成形するに際し、当接片21に側面部200が形成されるようにしておくことで、成形後、当接部2に挿通部20を形成するという煩雑な作業を経ずとも挿通部20を形成することができ、当接部2の成形が容易である。
また、上記第1〜第3実施形態では、中空柱状物に、該中空柱状物を径方向に跨ぐようにボルトBが設置されていても、補強部3、当接部2、及び付勢部4は、前記ボルトBを境に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されている。そのため、補強部3、当接部2、及び付勢部4を、ボルトBを避けて中空柱状物内に設置することができるので、施工時にボルトBを取り外す必要がなく、施工し易い。
また、上記第1及び第3実施形態では、位置決手段22によって、当接部2に対する付勢部4の位置を付勢位置Hで位置決めすることができるので、付勢部4が当接部2を付勢する付勢力を一定にすることができる。そのため、かかる構成の中空柱状物補強装置1は、施工品質を一定にすることができる。
また、上記第2実施形態では、付勢部4は、弾性変形可能に形成され、当接部2は、付勢部4の弾性変形に伴う復元力によって付勢され、中空柱状物の周壁Sに当接している。そのため、付勢部4は、弾性変形することによって付勢力を発揮することができるので、付勢部4の構造をシンプルにすることができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、当接部2が地際部Tの上下を含む領域の周壁Sに対して付勢された状態で当接することで、中空柱状物に対して位置決めされている。そのため、当接部2で地際部Tを補強することができるので、補強部3による補強と相まって、中空柱状物を強固に補強することができる。
上記実施形態では、操作部材5が、当接部2の挿通部20に挿通されて支柱92を補強するように構成されている。そのため、様々な強度を備えた複数種類の操作部材5を準備しておくことで、支柱92の腐食状況に応じて最適な強度の操作部材5を選択し、当接部2の強度を変更することなく支柱92の強度を最適な強度にすることができる。例えば、コンクリートが流し込まれることによって補強された支柱92は、補強強度を調節することができないので、支柱92を過度に補強してしまい、支柱92が硬くなり過ぎてしまう。そうすると、車両等の衝突物がガードレール9に衝突した場合に、支柱92が硬すぎることによって、衝突物へのダメージが大きくなってしまう。しかしながら、第1〜第3実施形態のように、操作部材5を支柱92に挿通するものとし、様々な強度の操作部材5を準備できる構成とすることで、衝突の際に支柱92が適度に曲がるように操作部材5の強度を調整でき、人等の被衝突物を適切に保護しつつ、衝突物へのダメージも軽減させることができる。
尚、本発明の中空柱状物補強装置1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記第2実施形態では、操作部材5が長手方向における一端から他端に亘って同じ幅となるように形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。図21に示すように、操作部材5は、他端側が先細りのテーパー状に形成されていてもよい。また、操作部材5は、他端側の端面が面取りされた形状であってもよい。操作部材5を上記のような形状にすることによって、作業者は、操作部材5を挿通部20に対して容易に挿通することができる。逆に、ベース本体214aの内区画面2140を他端側に向かって径内方向に傾斜させて、挿通部20の内面20aをテーパー状に形成してもよい。
上記第1〜第3実施形態では、補強部3と付勢部4とが操作部材5として一体的に形成され、当接部2の挿通部20に操作部材5を挿通することで、当接部2を支柱92に対して位置決めする場合について説明したが、これに限定されるものではない。補強部3と付勢部4とは別部材で形成されていてもよい。例えば、図22(a)及び(b)に示すように、付勢部4と当接部2とが一体的に形成されていてもよい。具体的には、中空柱状物補強装置1は、補強部3と、該補強部3の外側に設置され、屈伸可能に構成された屈伸部材6とを備えていてもよい。
補強部3は、補強軸部31と、該補強軸部31の先端に設けられ、該補強軸部31の径方向に広がる延在部32と、補強軸部31の基端に設けられ、支柱92に対して掛止される支柱掛止部33とを備える。屈伸部材6は、屈伸本体61と、該屈伸本体61を屈伸させるための操作部62とを備える。本実施形態の屈伸本体61は、リンク機構によって屈伸可能に構成されている。屈伸本体61は、操作部62の先端に、該操作部62に対して回動可能に接続された第1リンク部材611と、該第1リンク部材611に対して回動可能に接続された第2リンク部材612とを備える。第1リンク部材611及び第2リンク部材612は、長尺な片状部材である。第2リンク部材612は、一端が第1リンク部材611に接続され、他端が補強部3の延在部32に対して回動可能に固定されている。このように、屈伸部材6は、第2リンク部材612の他端が補強部3の延在部32に固定されることで、補強部3に対して固定されている。
以上のように構成された中空柱状物補強装置1を支柱92内に設置する場合には、作業者は、補強軸部31、延在部32、及び屈伸部材6の屈伸本体61を支柱92内に設置し、支柱掛止部33を支柱92の所定箇所に掛止する(図22(a)の状態)。続いて、作業者は、支柱92の外部から、屈伸部材6の操作部62を下方側に向けて押し込み、屈伸部材6を屈曲させて、第1リンク部材611と第2リンク部材612との接続点Cを支柱92の周壁Sに当接させる(図22(b)の状態)。作業者は、操作部62を支柱92内に対して十分に押し込むことで、接続点Cを支柱92の周壁Sにしっかりと押し付ける。そうすると、接続点Cと支柱92の周壁Sとの摩擦が大きくなることによって、又は接続点Cが支柱92の周壁Sに対して食い込むことによって、屈伸部材6は、支柱92に対して長手方向において位置決めされる。この場合、図22(b)に示すように、当接部2が位置決めされた状態で屈伸部材6を支柱92内で固定するための固定手段Jが設けられていてもよい。図22(b)では、固定手段Jは、補強軸部31に挿通されたボルト及びナットである。以上のように、本実施形態では、第1リンク部材611と第2リンク部材612との接続点Cが当接部2であり、第1リンク部材611及び第2リンク部材612が屈曲するに伴って、接続点Cを支柱92の周壁Sに押し付けるので、第1リンク部材611及び第2リンク部材612が付勢部4である。
上記実施形態では特に言及するものではないが、当接部2及び付勢部4のうちの少なくとも一方には、当接部2及び付勢部4が互いに付勢力が緩む方向(長手方向)に位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段(図示しない)が設けられていてもよい。位置ずれ防止手段によって、当接部と付勢部とが互いに付勢力が緩む方向に位置ずれするのが防止されるので、かかる構成の中空柱状物補強装置1によれば、付勢部4が当接部2を付勢した状態で付勢部が緩みにくく、この状態をしっかりと保持させることができる。位置ずれ防止手段は、例えば、挿通部20の内面20aに形成された溝や、付勢部4の外面4aに形成された溝であってもよい。位置ずれ防止手段は、当接部2と付勢部4とが長手方向に互いに位置ずれしないような手段であれば、特に限定されない。
また、上記の位置ずれ防止手段とは別に、当接部2には、該当接部2が支柱92に対して位置決めされた位置決め状態で、支柱92の周壁Sに対して位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段(図示しない)が設けられていてもよい。当接部2が位置ずれ防止手段を備えることで、中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、当接部2が周壁Sに対して位置ずれするのが防止される。そのため、補強部3は、当接部2を介して中空柱状物に対して強固に固定された状態となり、緩みにくい。そのため、かかる構成の中空柱状物補強装置1は、補強部3を中空柱状物に対してしっかりと固定することができる。位置ずれ防止手段は、例えば、当接部2の第3側面211cに形成された凹凸や溝であってもよい。要は、位置ずれ防止手段は、支柱92の周壁Sに対して食い込んだり、噛み込んだりする構造として、支柱92の周壁Sに対する位置ずれが防止される手段であればよい。
上記実施形態では特に言及するものではないが、中空柱状物補強装置1は、補強部3と支柱92の周壁Sとの間、及び当接部2と周壁Sとの間のうちの少なくとも一方に緩衝材を備えていていもよい。この構成により、中空柱状物に車等の衝突物が衝突しても、緩衝材が衝突力を吸収するので、衝突物に対する衝撃を緩和することができ、衝突物の損傷を抑制できる。また、緩衝材を備えることによって、補強後の支柱92の強度が、支柱92の適正強度(ガードレールとして十分な強度を有しつつ、硬すぎない強度)よりも高くなる状態が許容されるので、補強部3や当接部2の強度を厳密に設計する必要がなく、設計が簡単になる。更に、緩衝材が衝突力を吸収することで、補強部3へのダメージも軽減することができる。例えば、第2実施形態を例にして、図11に示すように、中空柱状物補強装置1は、支柱92の周壁Sと操作部材5との間に緩衝材Mを備えていてもよい。例えば、緩衝材Mは、支柱92の周壁Sと掛止部213との間や、支柱92の周壁Sとベース部214との間に設けられている。尚、緩衝材Mの位置については、更に後述する。緩衝材Mは、部分的に設けられる小片状の部材でもよく、支柱92の周壁Sに沿って形成された円筒状の部材であってもよい。緩衝材Mは、クッション性を有しているものが好ましく、例えば、ウレタン等の樹脂材料で形成されている。
上記実施形態では特に言及するものではないが、本発明は、中空柱状物の補強方法としても捉えることができる。即ち、本発明に係る中空柱状物の補強方法は、先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物の補強方法であって、前記中空柱状物の周壁Sに対して当接するように構成され、前記周壁Sに対して付勢された状態で当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされる当接部2を前記中空柱状物内に配置する工程と、前記中空柱状物を補強するための補強部3であって、前記当接部2を付勢するように構成された補強部3を、地中と地上との境界部である地際部Tの上下に跨るように前記中空柱状物の内部に配置するに伴い、前記補強部3によって前記当接部2を付勢して前記周壁Sに当接させる工程と、を備える。
かかる構成によれば、当接部2を中空柱状物内に配置して、該当接部2を補強部3によって付勢した状態で周壁Sに対して当接させるだけで、補強部3を中空柱状物内に配置することができる。そのため、上記構成の中空柱状物の補強方法によれば、簡単に中空柱状物を補強することができるので、コンクリート等の施工に時間を要する手段を採用する必要がなく、且つ大がかりな装置を準備する必要もない。
上記第1〜第3実施形態では、当接部2が、地際部Tの上下を含む領域の周壁Sに対して付勢された状態で当接している場合について説明したが、これに限定されるものではない。当接部2は、地際部Tよりも下方側で周壁Sに対して付勢された状態で当接していてもよい。また、操作部材5は、地際部Tよりも下側の領域で当接部2に圧着し、当接部2を介して支柱92に固定されていてもよい。即ち、操作部材5は、地際部Tよりも上側部分が、当接部2及び支柱92に対してフリーな状態となっていてもよい。この構成により、支柱92を適切な強度で補強することができる。また、このようにすることで、操作部材5における当接部2に圧着固定される部分(付勢部4)、及び該部分よりも上側の部分(補強部3)を個別に設計することができ、操作部材5の設計も容易となる。即ち、付勢部4については当接部2との圧着力を確保できるよう設計しつつ、該設計を変更せずに(圧着力を変えずに)、補強部3の太さや厚み等を変更することで、補強部3の強度を変更することができる。そのため、操作部材5の形状変更のみで支柱92の強度を変更(調整)することができ、設計上有利である。
この場合、緩衝材Mが補強部3と支柱92の周壁Sとの間に設けられていると、衝突物に対する衝撃を効果的に抑えることができる。即ち、操作部材5が、地際部Tよりも下側の領域のみで当接部2に圧着固定されると、補強部3は、支柱92の周壁Sの一部として支柱92を補強するものではなく、支柱92の軸として支柱92を補強することとなる。そのため、衝突物が支柱92に衝突すると、該衝突物は、補強部3に接触する前に支柱92の胴部921に接触するから、補強部3と支柱92の周壁Sとの間に緩衝材Mを設けることで、衝突物は、緩衝材Mを介して補強部3に衝突する状態となる。このように、操作部材5が、地際部Tよりも下側の領域のみで当接部2に圧着固定された状態で、緩衝材Mが補強部3と支柱92の周壁Sとの間に設けられていると、支柱92を適切に補強しつつも、衝突物へのダメージを小さくすることができる。また、操作部材5を地際部Tの下方側で固定することで、衝突物が支柱92に衝突した際に、操作部材5が支柱92から抜け難くなるという効果も発揮する。
上記実施形態では特に言及するものではないが、作業者は、操作部材5を挿通部20に押し込む際に、ハンマーなどの叩き込み手段を使用してもよい。また、油圧を用いた押し込み手段を使用してもよい。更に、操作部材5にネジ山を設けて、ドライバーやインパクトドライバー等を用いて、操作部材5を挿通部20に対してねじ込むこともできる。
上記第1実施形態では、操作部材5は、一端から他端に亘って一定の外径を有するストレートな形状に形成され、挿通部20は、下方側に向けて幅狭となるように形成されている。そのため、当接部2は、他端側にいくほど強く付勢されていた。しかしながら、操作部材5は、他端側が幅狭となるように(細くなるように)形成され、挿通部20は、一端から他端に亘って一定の内径を有するストレートな形状であってもよい。例えば、操作部材5は、他端側が縮径するテーパー状に形成されていてもよい。この場合、当接部2は、上端側の方が下端側よりも強く付勢されてもよい。また、操作部材5及び挿通部20の両方が、他端側に向けて幅狭となるように(例えば、テーパー状に)形成されていてもよい。この場合、当接部2は、上端側及び下端側の双方で強く付勢されていてもよい。
上記第1実施形態では、挿通部20は、円形の孔状に形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。挿通部20は、楕円形、長円形、角形の孔状に形成されていてもよい。また、挿通部20は、一端側から他端側に向けて段階的に幅狭となるよう形成されていてもよい。
上記第1実施形態では、操作部材5は、棒状部材によって形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。操作部材5は、挿通部20に挿通可能で、且つ当接部2を付勢可能に構成されていればよく、板状部材によって形成されていてもよい。また、操作部材5の形状については、楕円形状、長円形状、角形状等であってもよく、特に限定されるものではない。
上記実施形態では、操作部材5は、挿通部20の底面20bに当接することで付勢位置Hに位置決めされる場合について、即ち、挿通部20の底面20bが位置決手段22である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、操作部材5の先端(付勢部4の先端)に凸部を設け、且つ挿通部20の内面20aに、該凸部が嵌る凹部が形成されていることによって、凸部と凹部との嵌合によって操作部材5が付勢位置Hで位置決めされてもよい。
上記実施形態では、操作部材5が金属で形成され、当接部2が樹脂製材料で形成され、操作部材5が補強部3を備える場合について説明した。しかしながら、例えば、操作部材5を樹脂製材料で形成し、当接部2を金属で形成することで、当接部2の強度を操作部材5の強度に対して相対的に上げ、当接部2を補強部3として機能させることもできる。
1…中空柱状物補強装置、2…当接部、20…挿通部、20a…内面、20b…底面、21…当接片、22…位置決手段、200…側面部、201…第1挿通部、201a…横対向面、201b…縦対向面、202…第2挿通部、202a…第1面、202b…第2面、202c…第3面、211…当接本体、211a…第1側面、211b…第2側面、211c…第3側面、212…連結部、212d…下端面、213…掛止部、214…ベース部、214a…ベース本体、214b…延出片、2140…内区画面、3…補強部、31…補強軸部、32…延在部、33…支柱掛止部、4…付勢部、5…操作部材、51…本体、52…ばね片、53…第1部分、54…第2部分、6…屈伸部材、61…屈伸本体、62…操作部、611…第1リンク部材、612…第2リンク部材、9…ガードレール、91…ビーム、92…支柱、93…ブラケット、921…胴部、922…キャップ、B…ボルト、C…接続点、D…第1領域、F…フック部、G…中心、H…付勢位置、L…垂線、M…緩衝材、N…ナット、P…中空柱状物、Q…挿通領域、R…湾曲面、S…周壁、T…地際部、V…ストレート面

Claims (12)

  1. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記当接部には、前記付勢部を挿通するための挿通部が形成され、前記当接部は、前記付勢部が前記挿通部に挿通された状態で前記付勢部によって付勢される中空柱状物補強装置。
  2. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記補強部と前記付勢部とは一体的に形成され、前記当接部には、前記付勢部を挿通するための挿通部が形成され、前記当接部は、前記付勢部が前記挿通部に挿通された状態で該付勢部によって付勢され、前記周壁に当接する中空柱状物補強装置。
  3. 前記挿通部は、前記付勢部の外面が当接する内面を有し、前記挿通部、及び前記付勢部のうちの少なくとも一方が下方側に向けて幅狭となるように形成され、前記当接部は、前記付勢部が前記内面を拡開させようとする力によって付勢され、前記周壁に当接する、請求項2に記載の中空柱状物補強装置。
  4. 前記挿通部は、前記付勢部の外面が当接する内面を有し、前記当接部は、前記付勢部が挿通される方向に沿って分離された少なくとも2つの当接片によって形成され、各当接片は、前記挿通部の前記内面を構成する側面部を有し、前記側面部同士が対向するように配置されることによって、前記挿通部が形成される、請求項2又は3に記載の中空柱状物補強装置。
  5. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記中空柱状物には、該中空柱状物を径方向に跨ぐように設置されたボルトが設けられ、前記補強部、前記当接部、及び前記付勢部は、前記中空柱状物の内部に、前記ボルトを境に形成された少なくとも一方の領域に挿入されるように構成されている中空柱状物補強装置。
  6. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記当接部及び前記付勢部のうちの少なくとも一方には、前記付勢部が前記当接部を付勢する付勢位置で、前記付勢部を前記当接部に対して位置決めする位置決手段が設けられている中空柱状物補強装置。
  7. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記当接部及び前記付勢部のうちの少なくとも一方には、前記当接部及び前記付勢部が互いに付勢力が緩む方向に位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段が設けられている中空柱状物補強装置。
  8. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記当接部には、該当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記周壁に対して位置ずれするのを防止するための位置ずれ防止手段が設けられている中空柱状物補強装置。
  9. 前記付勢部は、弾性変形可能に形成され、前記当接部は、前記付勢部の弾性変形に伴う復元力によって付勢され、前記周壁に当接する、請求項1〜8の何れか1項に記載の中空柱状物補強装置。
  10. 前記補強部と前記周壁との間、及び前記当接部と前記周壁との間のうちの少なくとも一
    方に緩衝材を備える、請求項1〜9の何れか1項に記載の中空柱状物補強装置。
  11. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物補強装置であって、前記中空柱状物の内部で地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように設置される補強部と、前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成された当接部と、前記中空柱状物の外部からの操作によって前記当接部を前記周壁に対して付勢する付勢部と、を備え、前記当接部は、前記付勢部によって付勢された状態で前記周壁に当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされるように構成され、前記補強部は、前記当接部が前記中空柱状物に対して位置決めされた位置決め状態で、前記当接部に対して固定され、前記当接部は、前記地際部の上下を含む領域の前記周壁に対して付勢された状態で当接することで、前記中空柱状物に対して位置決めされている中空柱状物補強装置。
  12. 先端部と基端部とを有し、前記基端部が地中に埋め込まれることによって地面に設置された中空柱状物を補強するための中空柱状物の補強方法であって、挿通部が形成されるとともに前記中空柱状物の周壁に対して当接するように構成され、前記周壁に対して付勢された状態で当接することで、前記中空柱状物に対して長手方向において位置決めされる当接部を前記中空柱状物内に配置する工程と、前記当接部を付勢するように構成された付勢部を前記挿通部に挿通することで、前記中空柱状物を補強するための補強部を地中と地上との境界部である地際部の上下に跨るように前記中空柱状物の内部に配置するとともに、前記付勢部によって前記当接部を付勢した状態で前記周壁に当接させる工程と、を備える中空柱状物の補強方法。
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