JP6850986B2 - プラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置及び製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ処理装置において、プラズマ生成用ガスを厚さ方向に通過させながら放電するプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置及び製造方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置は、チャンバー内に、高周波電源に接続される一対の電極を、例えば上下方向に対向配置し、その下側電極の上に被処理基板を配置した状態として、上側電極に形成した通気孔からエッチングガスを被処理基板に向かって流通させながら高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させて、被処理基板にエッチング等の処理を行う。
プラズマ処理装置の上側電極には、シリコン(Si)や炭化ケイ素(SiC)の電極板が用いられている。例えばシリコン製の電極板は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は一方向凝固組織を有する柱状晶シリコンから形成されており、いずれかのシリコンからなるインゴットをダイヤモンドバンドソー等で略円盤状に薄く切断し、その厚さ方向に平行に細孔を加工することにより通気孔が形成される。そして、所定の研削加工が施された後に、エッチング処理、ポリッシング加工がされ、最後に洗浄がなされて、プラズマ処理装置用の電極板として仕上げられる。
このように、研削加工、エッチング加工及びポリッシング加工を経た電極板には、パーティクルが付着しており、電極板の使用時においてパーティクルが被処理基板上に落下することで、被処理基板に欠陥を生じさせるおそれがある。このため、製造工程の最後に電極板の洗浄を行い、電極板に付着したパーティクルを除去することが行われている。
電極板の洗浄方法及び洗浄装置としては、例えば特許文献1に、多数の細孔を有する電極板の表面に、高圧液体を噴射し、電極板の表面と細孔内部を洗浄する洗浄方法及び洗浄装置が開示されている。また、特許文献1には、高圧液体による電極板の洗浄に先立って、電極板を超音波洗浄することが記載されており、超音波洗浄を行うことにより、細孔の内部に充満している空気と液体とを置換して、細孔の内部まで高圧液体をスムーズに通過させることが記載されている。
特開平10‐150016号公報
ところで、近年では、半導体等の高集積化が進められており、被処理基板上には細かな配線パターンが形成される。このため、サイズの小さなパーティクルであっても、その小さなパーティクルが被処理基板上に落下することで不具合を生じさせるおそれがあり、従来のようにサイズの大きなパーティクルを除去するだけでは十分ではなく、サイズの小さなパーティクルの除去まで求められるようになっている。この点、特許文献1に記載される高圧液体を電極板の表面に噴射する方法では、比較的サイズの大きなパーティクルを除去できたとしても、サイズの小さなパーティクルを除去することは難しい。また、特許文献1に記載されるように、超音波洗浄を組み合わせた場合であっても、細孔の内部に浸入した液体を高圧液体の噴射によって押し出すことは難しく、サイズの小さなパーティクルまで完全に除去することは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、通気孔の内部に付着したサイズの小さなパーティクルまでが除去されたプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置は、厚み方向に複数の通気孔が形成された電極板を上側容器と下側容器とにより形成される内部空間部に保持する装置本体と、前記下側容器内に洗浄水を供給する供給手段と、前記上側容器内に流出した前記洗浄水を該上側容器内から排出する排出手段と、前記排出手段を通過する前記洗浄水に含まれるパーティクル数を検査する検査手段とを備え、前記下側容器には、前記電極板の下面と側面との間に設けられる下側角部を載置する載置部が設けられ、前記上側容器には、前記電極板の上面と前記側面との間に設けられる上側角部に液密に当接する当接部が設けられ、前記載置部又は前記当接部により前記内部空間部が前記電極板の上面を露出させた上側空間部と該電極板の下面を露出させた下側空間部とに区画され、前記供給手段の供給口が前記下側空間部に連通して設けられ、前記排出手段の排出口が前記上側空間部に連通して設けられており、前記載置部は、前記下側空間部の底面に向かって縮径するテーパ面状又は円弧面状に設けられ、前記当接部は、前記上側空間部の天面に向かって縮径するテーパ面状又は円弧面状に設けられていることを特徴とする。
この洗浄装置では、載置部と当接部との間に電極板を挟んで、電極板の下側角部と上側角部とを保持することにしたので、載置部と当接部との接触部分を極力少なくできる。また、装置本体の閉塞された内部空間部に電極板を保持して、電極板の下面が露出する下側空間部と上面が露出する上側空間部とに区画することで、下側空間部に供給された洗浄水を、加圧状態で下側空間部から通気孔に通過させて上側空間部に流出させ、さらに加圧状態で上側空間部から排出手段に排出することができ、下側空間部から通気孔を介した上側空間部への洗浄水の流れを形成できる。そして、連続的に流される洗浄水とともに、電極板の表面や通気孔の内部に付着した種々のサイズのパーティクルを排出できる。この際、洗浄水は下側空間部に連通する供給口から供給されるようになっているので、洗浄水の供給とともに、下側空間部内の洗浄水の水位(貯留量)が徐々に高くなるのに伴い、下側空間部の空気は通気孔を通じて上側空間部に抜けて排出される。これにより、下側空間部の内部を洗浄水で充填させることができ、電極板の下面及び通気孔を洗浄水に確実にさらすことができるので、電極板の下面及び通気孔の洗浄を確実に行うことができる。また、通気孔を通過して上側空間部に流出した洗浄水は、上側空間部に連通する排出口から排出されるようになっているので、上側空間部に流出した洗浄水の水位が徐々に高くなるのに伴い、上側空間部の空気も排出口から抜けて排出手段から排出される。このように、上側空間部の内部も洗浄水で充填させることができ、電極板の上面を洗浄水に確実にさらすことができるので、電極板の上面の洗浄も確実に行うことができる。
また、当接部をシール部材により構成した場合には、電極板の上側角部と上側容器の当接部とが液密に当接し、内部空間部は当接部を介して上側空間部と下側空間部とに区画される。この場合、下側空間部に電極板の下面と側面とが露出され、上側空間部に電極板の上面のみが露出される。このため、通気孔を通過させた後の洗浄水を、通気孔の上側に設けられた上側空間部から円滑に排出でき、通気孔の内部に付着したパーティクルを円滑に除去できる。
この場合、載置部と当接部とをテーパ面状又は円弧面状に設けることで、電極板の下側角部と上側角部とを保持することができ、載置部と当接部との接触部分を極力少なくできる。
本発明のプラズマ処理装置用の電極板の製造方法は、前記洗浄装置を用いてプラズマ処理装置用の電極板を洗浄する方法であって、電極板の厚さ方向に貫通する通気孔を複数形成する通気孔加工工程と、該通気孔加工工程後に前記電極板にエッチング処理を施すエッチング処理工程と、該エッチング処理工程後に前記電極板の前記上面及び前記下面を研磨するポリッシング処理工程と、該ポリッシング処理工程後に前記電極板の洗浄を行う洗浄工程とを有し、前記洗浄工程は、前記洗浄装置の前記下側容器の前記載置部と前記上側容器の前記当接部とにより前記電極板を前記内部空間部に保持するとともに、前記内部空間部を前記電極板の下面を露出させた前記下側空間部と該電極板の上面を露出させた前記上側空間部とに区画しておき、前記下側空間部に洗浄水を供給することにより、前記洗浄水を前記通気孔を通じて前記上側空間部に流出させて、該上側空間部から排出される前記洗浄水中に含まれるパーティクル数が基準値以下となるまで、前記下側空間部への前記洗浄水の供給を行うことを特徴とする。
本発明により、厚み方向に複数の通気孔が形成された電極板であって、0.2μm以上のパーティクル数が20個/ml以下とされる水を前記通気孔を通じて2l/min以上12l/min以下の流速で流通させ始めた直後の前記水中に含まれる0.2μm以上のパーティクル数が2000個/ml以下とされる電極板を製造することができる。
本発明によれば、通気孔の内部に付着したサイズの小さなパーティクルまでが確実に除去されたプラズマ処理装置用の電極板を提供できる。
本発明のプラズマ処理装置用の電極板の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明のプラズマ処理装置用の電極板の製造方法の洗浄工程に使用される洗浄装置の平面図である。 図2に示す洗浄装置の側面図である。 図2に示すA‐A線に沿う矢視断面における洗浄装置の断面図である。 図3に示す洗浄装置の要部断面図である。 本発明の第2実施形態のプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置の要部断面図である。 本発明の第3実施形態のプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置の要部断面図である。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置用の電極板及びその製造方法並びに洗浄装置の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
電極板10は、シリコン(Si)又は炭化ケイ素(SiC)から形成されるものであり、本実施形態の電極板10は、単結晶シリコン、柱状晶シリコン、又は多結晶シリコンにより、例えば厚さ5〜12mm程度、直径300〜400mm程度の円板に形成され、この電極板10には、数mm〜十数mmピッチで数百〜3000個程度の通気孔11が縦横に整列した状態(マトリクス状)で厚さ方向に平行に貫通するように形成されている。
各通気孔11は、ドリル加工の後にエッチング加工を施すことにより形成され、例えば厚さ12mmとされる電極板10に対して、開口径(孔径)が0.55mmで形成されている。
このように構成される電極板10は、図1のフローチャートに示すように、ドリル加工によって電極板10の厚さ方向に貫通する通気孔11を複数形成する通気孔加工工程(S1)と、通気孔加工工程(S1)後に電極板10にエッチング処理を施すエッチング処理工程(S2)と、エッチング処理工程(S2)後に電極板10の上面10a及び下面10bを研磨するポリッシング処理工程(S3)と、ポリッシング処理工程(S3)後に電極板10の洗浄を行う洗浄工程(S4)とを経て製造される。
上記の電極板の製造方法の各工程を詳述すると、図示は省略するが、まず、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は一方向凝固組織を有する柱状晶シリコンからなるインゴットを、ダイヤモンドバンドソーなどで略円板状に薄く切断することにより形成した電極板原板(電極板10)を用意する。そして、通気孔加工工程(S1)において、その電極板原板の一方の表面(上面10a又は下面10b)側から、厚さ方向に平行にドリルを下降させることにより、通気孔11を1つずつ加工して、複数の通気孔11を形成する。なお、このドリルによる切削時においては、切りくずを円滑に排出して切削抵抗を低減するために、加工部に切削油が供給される。
次に、エッチング処理工程(S2)において、電極板10をエッチング液に一定時間浸漬してエッチングすることにより、機械加工に伴う加工ダメージ部(通気孔11の内面に多数発生するいわゆるマイクロクラック等)を除去する。そして、ポリッシング処理工程(S3)において、電極板10の上面10aと下面10bとを研磨して平滑化する。
最後に、洗浄工程(S4)において、電極板10を洗浄して仕上げる。洗浄工程(S4)は、例えば図2〜図5に示す洗浄装置100を使用して行われ、この洗浄工程(S4)により、通気孔加工工程(S1)、エッチング処理工程(S2)及びポリッシング処理工程(S3)を経て電極板10に付着したパーティクルが除去される。
洗浄工程(S4)は、図4及び図5に示すように、電極板10を密閉された内部空間部20に保持するとともに、その内部空間部20を電極板10の下面10bを露出させた下側空間部20Bと上面10aを露出させた上側空間部20Aとに区画しておき、電極板10の下面10b側の下側空間部20Bに洗浄水を継続して供給することにより、洗浄水を電極板10の通気孔11を通じて上側空間部20Aに流出させて、下側空間部20B、電極板10の通気孔11、上面10a側の上側空間部20Aの順に洗浄水を充填させて、洗浄水を下側空間部20Bから上側空間部20Aにかけて加圧状態で流して洗浄を行う。また、洗浄工程(S4)では、上側空間部20Aから排出される洗浄水中に含まれるパーティクル数が基準値以下となるまで、下側空間部20Bへの洗浄水の供給を継続して行う。
本実施形態では、下側空間部20Bに供給される洗浄水には、0.2μm以上のパーティクル数が20個/ml以下含まれ、電気伝導度が0.007μS/cm以下の水が用いられる。この洗浄水には、予め0.2μm以上のパーティクルが20個/ml以下含まれていることから、洗浄工程(S4)では、上側空間部20Aから排出される洗浄水中に含まれる0.2μm以上のパーティクルが20個/ml以下となるまで下側空間部20Bへの洗浄水の供給を継続して洗浄を行う。これにより、予め洗浄水中に含まれるパーティクル以外のパーティクルを除去できたと考えることができ、加工工程において電極板10に付着した種々のサイズのパーティクルが除去された電極板10を製造できる。
以下、洗浄装置100の詳細構造と、洗浄装置100を用いた洗浄工程の詳細について説明する。
洗浄装置100は、図4に示すように、電極板10を上側容器21と下側容器22との間に挟んで上側容器21と下側容器22とにより形成される内部空間部20に保持する装置本体2と、下側容器22内に連続的に洗浄水を供給する供給手段3と、上側容器21内に流出した洗浄水を上側容器21内から排出する排出手段4と、排出手段4を通過する洗浄水に含まれるパーティクル数を検査する検査手段5とを備える。
装置本体2の内部空間部20は、上側容器21と下側容器22との間を液密に密閉することにより設けられる。
下側容器22には、電極板10の下面10bと側面10cとの間に設けられる下側角部12bを載置する載置部24が設けられ、上側容器21には、電極板10の上面10aと側面10cとの間に設けられる上側角部12aに当接する当接部23が設けられている。そして、この当接部23により、装置本体2の内部空間部20が電極板10の上面10aを露出させた上側空間部20Aと電極板10の下面10bを露出させた下側空間部20Bとに区画されている。また、下側容器22には、供給手段3の供給口31が設けられており、供給口31は、下側空間部20Bに連通して設けられている。一方、上側容器21には、排出手段4の排出口41が設けられており、排出口41は、上側空間部20Aに連通して設けられている。
そして、下側容器22は透明なアクリル樹脂により形成されており、下側容器22には、下側に凸となる下側凹部26が設けられている。下側凹部26の側面は、天面に向かって縮径するテーパ面状に設けられており、その下側凹部26の側面により、電極板10の下側角部12bが載置される載置部24が形成されている。このように、載置部24がテーパ面状に設けられているので、載置部24上に電極板10を載置すると、載置部24に電極板10の下側角部12bのみが当接して、電極板10の下面10bは下側凹部26の底面から浮いた状態で保持され、電極板10の下面10bとの間で下側空間部20Bが形成される。
上側容器21は、下側容器22と同様に透明なアクリル樹脂により形成されており、上側容器21には、上側に凸となる上側凹部25が設けられている。上側凹部25の側面は、底面に向かって縮径するテーパ面状に設けられており、その上側凹部25の側面により、電極板10の上側角部12aが当接される当接部23が形成されている。このように、当接部23がテーパ面状に設けられているので、載置部24上に載置した電極板10を載置した状態で上側容器21を上方から被せると、当接部23には電極板10の上側角部12aのみが当接して、電極板10の上面10aは上側凹部25の天面から離れた状態で保持され、電極板10の上面10aとの間で上側空間部20Aが形成される。また、電極板10の上側角部12aと当接部23とが液密に当接することで、内部空間部20が当接部23を介して上側空間部20Aと下側空間部20Bとに区画されている。
供給手段3は、図示は省略するが、供給配管を介して下側容器22に接続されており、圧送装置によって洗浄水を下側空間部20Bに供給する構成とされる。なお、洗浄水が供給される下側空間部20Bの内圧は、供給配管に備えられた圧力ゲージにより確認される。また、排出手段4は、図示は省略するが、排出配管を介して上側容器21に接続されており、上側空間部20Aに充填された洗浄水は、排出手段4を介して外部に排出される。そして、排出手段4の排出配管の途中に、検査手段5が接続されている。検査手段5は、パーティクルカウンターにより構成される。
また、装置本体2は、周方向に間隔をおいて複数のねじ8を備えており、ねじ8を締結した状態では、上側容器21が下側容器22に向けて押し付けられることで、上側容器21と下側容器22との間が密閉されて内部空間部20が外部と遮断される。これにより、内部空間部20が密閉状態に維持される。一方、ねじ8を緩めた状態では、上側容器21を自由に持ち上げることができ、下側容器22と上側容器21との間を開くことができる。そして、洗浄装置100では、ねじ8を緩めて上側容器21を持ち上げた状態で、電極板10の出し入れを行うことができる。
以上のように構成された洗浄装置100を用いた洗浄工程(S4)においては、まず、ねじ8を緩め、上側容器21を下側容器22から離して内部空間部20を開放しておく。次に、図4及び図5に示すように、電極板10の下側角部12bを下側容器22の載置部24に載置する。この状態で上側容器21を下側容器22の上に被せて、上側容器21の当接部23を電極板10の上側角部12aに当接させる。そして、ねじ8を締結することで、内部空間部20を外部から遮断するとともに、電極板10を内部空間部20に保持する。
次に、供給手段3により洗浄水を下側空間部20Bに供給する。このとき、下側空間部20Bの内圧を予め確認しておき、圧力ゲージにより下側空間部20Bの内圧が適切な大きさとなるように洗浄水の供給を調製する。下側空間部20Bに供給された洗浄水の水位が徐々に上昇するのに伴い、下側空間部20Bの空気は電極板10の通気孔11を通じて上側空間部20Aに移動し、さらに上側空間部20Aから排出手段4を通じて外部へと排出される。そして、下側空間部20Bに洗浄水が充填されると、電極板10の通気孔11を通じて洗浄水が上側空間部20Aに流出し、洗浄水は、下側空間部20Bの内圧に応じた流速で通気孔11の内部を通過する。
そして、下側空間部20Bに洗浄水を継続して供給することにより、洗浄水を電極板10の通気孔11を通じて上側空間部20Aに流出させて、下側空間部20B、電極板10の通気孔11、上面10a側の上側空間部20Aの順に洗浄水を充填させて、洗浄水を下側空間部20Bから上側空間部20Aにかけて加圧状態で流して洗浄を行う。また、上側空間部20Aから排出される洗浄水中に含まれるパーティクル数が基準値以下となるまで、下側空間部20Bへの洗浄水の供給を継続して行う。
なお、各通気孔11の内部を流れる洗浄水の流速は、2ml/min以上12ml/min以下に設定することが望ましい。洗浄水の流速が2ml/min未満では通気孔11の内部に付着したパーティクルを通気孔11から押し出すことが難しくなり、洗浄効果が低減する。また、洗浄水の流速が12ml/minを超えると通気孔11から剥れたパーティクルが通気孔11の内部の別の箇所に衝突した際に、その部分に傷が付くおそれがある。
このように、本実施形態の電極板の製造方法により製造される電極板10においては、連続的に流される洗浄水とともに、電極板10の表面(上面10aや下面10b)や通気孔11の内部に付着した種々のサイズのパーティクルを排出でき、通気孔11の内部に付着したサイズの小さなパーティクルまでを除去できる。
このように、本実施形態の電極板の製造方法においては、テーパ面状に設けた載置部24と当接部23との間に電極板10の下側角部12bと上側角部12aとを挟んで保持することにしているので、電極板10と載置部24及び当接部23との接触部分を極力少なくできる。これにより、電極板10の表面を広く洗浄水にさらすことができる。また、洗浄装置100では、電極板10を密閉された内部空間部20に保持し、電極板10の下面10b側の下側空間部20Bに洗浄水を供給することにより、下側空間部20B、通気孔11の内部、上側空間部20Aの順に、洗浄水を充填させるとともに、洗浄水を加圧状態で流して洗浄を行うことができる。これにより、洗浄水を電極板10の表面(上面10a、下面10b)と通気孔11の内部とに確実にさらすことができ、連続的に新鮮な洗浄水を接触させて通過させることができる。したがって、連続的に流される洗浄水とともに、電極板10の表面や通気孔11の内部に付着した種々のサイズのパーティクルを排出できる。
さらに、洗浄装置100では、洗浄水は下側凹部26の底面から供給されるようになっているので、洗浄水の供給とともに、下側空間部20B内の洗浄水の水位(貯留量)が徐々に高くなるのに伴い、下側空間部20Bの空気は通気孔11を通じて上側空間部20Aに抜けて排出される。これにより、下側空間部20Bの内部を洗浄水で充填させることができ、電極板10の下面10b及び通気孔11を洗浄水に確実にさらすことができるので、電極板の下面10b及び通気孔11の洗浄を確実に行うことができる。また、通気孔11を通過して上側空間部20Aに流出した洗浄水は、上側凹部25の天面から排出されるようになっているので、上側空間部20Aに流出した洗浄水の水位が徐々に高くなるのに伴い、上側空間部20Aの空気も天面側から抜けて排出手段4から排出される。このように、上側空間部20Aの内部も洗浄水で充填させることができ、電極板10の上面10aを洗浄水に確実にさらすことができるので、電極板10の上面10aの洗浄も確実に行うことができる。
なお、上記実施形態の洗浄装置100では、当接部23及び載置部24をテーパ面状に設けていたが、当接部23と載置部24の形状は、テーパ面状に限定されるものではなく、図6に示すように当接部23と載置部24を円弧面状に設けたり、図7に示すように段差形状に設けたり、種々の形状を採用することができる。
なお、当接部23と載置部24をテーパ面状又は円弧面状に設けた場合には、電極板10の下側角部12b及び上側角部12aと載置部24及び当接部23との接触部分を極力少なくすることができるので、電極板10の表面を広く洗浄水にさらすことができる。
次に、本発明の効果を確認するために、本実施形態の電極板の製造方法により製造した電極板(実施例)と、本実施形態の電極板の製造方法のうちの通気孔加工工程(S1)からポリッシング処理工程(S3)までを行って洗浄工程(S4)を行わずに製造した電極板(比較例)とを製造した。
具体的には、単結晶シリコンの円板を用いて、その電極板にダイヤモンドドリルによって直径0.55mmの通気孔を1000個形成した。そして、この通気孔加工工程(S1)後に、ふっ硝酢酸のエッチング液に浸漬させることによりエッチング処理工程(S2)を施した後、コロイダルシリカを用いたポリッシング処理工程(S3)を経て比較例の電極板を作製し、さらにポリッシング処理工程(S3)後に純水の洗浄工程(S4)を経て実施例の電極板を作製した。
そして、各電極板の表面を、洗浄水(0.2μm以上のパーティクル数が20個/ml以下含まれ、電気伝導度が0.0070μS/cm以下の水)を用いて高圧洗浄機で洗浄した後、乾燥機に入れて乾燥させ、十分に乾燥させた後、各電極板の表面を再び洗浄水を用いて高圧洗浄機で洗浄した。最後に、図2〜図5に示す本実施形態の洗浄装置100を使用して各電極板を洗浄し、洗浄装置100による洗浄過程において排出される洗浄水中に含まれる0.2μm以上のパーティクル数を測定した。洗浄装置100の下側空間部20Bの内圧は0.02MPa、洗浄水の流速は5.5l/minに設定した。
なお、検出手段には、RION製のパーティクルカウンター(光散乱方式)を用いた。このパーティクルカウンターは、吸引ポンプにより一定量のサンプル液(上側空間部20Aから排出された洗浄水)を取り込み、そのサンプル液にレーザ光を照射することで、サンプル液中に含まれる粒子(パーティクル)により散乱するレーザ光を検出器で捕捉する。検出器では、サンプル液中に含まれる粒子の粒子径の違いによって発生する電気信号の大きさが変化することから、この電気信号の変化により所定の大きさ以上のパーティクル数を検出できる。
結果を表1に示す。
Figure 0006850986
表1の結果からわかるように、実施例の電極板については、0.2μm以上のパーティクル数が20個/ml以下とされる洗浄水を、通気孔を通じて5.5ml/minの流速で流通させ始めた直後(通水時間0min)の洗浄水中に含まれる0.2μm以上のパーティクル数が2000個/ml以下とされ、検出されるパーティクル数は、比較例の電極板に比べて、実施例の電極板の方が少なくなっており、本実施形態の製造方法により電極板を製造することで、パーティクルの付着を少なくできる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
2 装置本体
3 供給手段
4 排出手段
5 検査手段
8 ねじ
10 電極板(プラズマ処理装置用の電極板)
10a 上面
10b 下面
10c 側面
11 通気孔
12a 上側角部
12b 下側角部
20 内部空間部
20A 上側空間部
20B 下側空間部
21 上側容器
22 下側容器
23 当接部
24 載置部
25 上側凹部
26 下側凹部
31 供給口
41 排出口
100 洗浄装置(プラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置)

Claims (2)

  1. 厚み方向に複数の通気孔が形成された電極板を上側容器と下側容器とにより形成される内部空間部に保持する装置本体と、
    前記下側容器内に洗浄水を供給する供給手段と、
    前記上側容器内に流出した前記洗浄水を該上側容器内から排出する排出手段と、
    前記排出手段を通過する前記洗浄水に含まれるパーティクル数を検査する検査手段とを備え、
    前記下側容器には、前記電極板の下面と側面との間に設けられる下側角部を載置する載置部が設けられ、
    前記上側容器には、前記電極板の上面と前記側面との間に設けられる上側角部に液密に当接する当接部が設けられ、
    前記載置部又は前記当接部により前記内部空間部が前記電極板の上面を露出させた上側空間部と該電極板の下面を露出させた下側空間部とに区画され、
    前記供給手段の供給口が前記下側空間部に連通して設けられ、
    前記排出手段の排出口が前記上側空間部に連通して設けられており、
    前記載置部は、前記下側空間部の底面に向かって縮径するテーパ面状又は円弧面状に設けられ、
    前記当接部は、前記上側空間部の天面に向かって縮径するテーパ面状又は円弧面状に設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置用の電極板の洗浄装置。
  2. 請求項1に記載の洗浄装置を用いてプラズマ処理装置用の電極板を洗浄する方法であって、
    電極板の厚さ方向に貫通する通気孔を複数形成する通気孔加工工程と、
    該通気孔加工工程後に前記電極板にエッチング処理を施すエッチング処理工程と、
    該エッチング処理工程後に前記電極板の前記上面及び前記下面を研磨するポリッシング処理工程と、
    該ポリッシング処理工程後に前記電極板の洗浄を行う洗浄工程とを有し、
    前記洗浄工程は、
    前記洗浄装置の前記下側容器の前記載置部と前記上側容器の前記当接部とにより前記電極板を前記内部空間部に保持するとともに、前記内部空間部を前記電極板の下面を露出させた前記下側空間部と該電極板の上面を露出させた前記上側空間部とに区画しておき、
    前記下側空間部に洗浄水を供給することにより、前記洗浄水を前記通気孔を通じて前記上側空間部に流出させて、該上側空間部から排出される前記洗浄水中に含まれるパーティクル数が基準値以下となるまで、前記下側空間部への前記洗浄水の供給を行うことを特徴とするプラズマ処理装置用の電極板の製造方法。
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