以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る警備システムの構成を示した図である。
同図に示すように、この警備システムは、警備装置100と、ユーザ端末200と、警備センタのセンタサーバ300とを有する。
警備装置100は、例えば住宅や事業所等の警備対象の建物に設置される。当該警備対象の異常を監視し、検知した異常を警備センタへ通報する。詳細は後述するが、警備装置100は、複数の警備モード(例えば、外出警戒モード、在宅警戒モード、部分セットモード、在宅モード等)によって警備対象を警備している。
ユーザ端末200は、上記警備対象の住宅の居住者の端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC(Personal Computer)等の携帯型のコンピュータであり、例えばLTE(Long Term Evolution)、3G、Wi−Fi等のモバイルネットワークと接続可能である。警備対象の建物に複数人のユーザが居住または入居している場合、ユーザ端末200は警備対象毎に複数存在し得る。
当該ユーザ端末200は、上記警備装置100との通信により、警備対象の遠隔から、上記警備モードを切替操作可能である。当該警備モードの切替操作は、ユーザ端末200にインストールされた、警備モード情報その他の警備情報を提供するアプリケーション(以下、「警備アプリケーション」と称する)上で入力される。
なお、上記警備装置100は、上記警備対象の建物内の壁面等に設置された操作部(操作パネル等)も有し、ユーザは、建物内に存在する場合には、当該操作部によっても上記警備モードを切替操作可能である。当該操作部による操作対象によっては、例えばユーザ毎に付与された認証カードを操作部へ挿入する認証処理が必要になる場合もある。本実施形態では、当該操作部を、遠隔操作が可能なユーザ端末200に対して、「本体操作部」と称することもある。
センタサーバ300は、警備会社が運営する警備センタに設置されるサーバであり、インターネットを介して警備装置100及びユーザ端末200と通信可能である。警備センタには、管制員が常駐しており、警備装置100から異常通報を受信すると、警備装置100の警備対象への警備員の派遣等の必要な措置が取られる。
またセンタサーバ300は、警備対象の建物の所在地等の情報や、当該建物に居住または入居している警備契約先のユーザに関する情報等を記憶している。例えばセンタサーバ300は、警備対象の建物に居住または入居する各ユーザのユーザ端末200と警備装置100とをペアリングし、それらを警備対象毎にグループ化した情報を、認証用に記憶している。またセンタサーバ300は、上記認証カードについても、上記ユーザ端末200と同様にペアリングしグループ化した情報を記憶している。
上記警備モードの切替えは、同図の(1)〜(8)のような流れで実行される。すなわち、(1)ユーザ端末200が、モバイルネットワークを介してセンタサーバ300へ警備モード切替を要求すると、(2)センタサーバ300が、ユーザ端末200(が属するグループ)を認証し、認証に通った場合、当該警備モード切替要求を警備装置100へ転送することで、(3)警備装置100へ警備モード切替を要求する。すると、(4)警備装置100は、当該警備モード切替要求を受けて警備モードを切替え、(5)当該警備モードの切替完了をセンタサーバ300へ通知する。
そして、(6)センタサーバ300が、当該通知を受けて、インターネット上のプッシュ通知用のAPI(例えば、Apple Push Notification Service(APNS)やFirebase Cloud Messaging (FCM))へ、モード切替完了をプッシュ通知するように要求する。(7)当該要求を受け、APIがユーザ端末200へ上記モード切替完了をプッシュ通知し、(8)ユーザ端末200が当該プッシュ通知を受信してモード切替完了を表示部に表示する。
当該説明のとおり、警備モードの切替処理において、センタサーバ300は、警備装置100とユーザ端末200との通信を仲介(及び認証)しているのみであるため、本実施形態では、実際にはセンタサーバ300によって仲介される通信も、あえて当該仲介処理については省略し、警備装置100とユーザ端末200との通信として説明する場合もある。なお、センタサーバ300の機能の一部を警備装置100に持たせることで、警備装置100とユーザ端末200との間でセンタサーバ300を仲介せずに通信する構成としてもよい。
本実施形態では、上記ユーザ端末200が、上記警備アプリケーションによって、警備モードの遠隔による切替操作を受付可能であるとともに、当該警備モード切替操作と、当該モード切替操作に応じた警備装置100によるモード切替結果とを、チャット画面上にメッセージとして表示することが可能である。当該表示処理の詳細については後述する。
[警備装置の構成]
図2は、上記警備装置100の構成を示すブロック図である。同図に示すように、警備装置100は、主装置101と、各種のセンサ10及び12等によって構成される。
侵入監視センサ10は、扉や窓等の開閉を検知するセンサ、熱源としての人体が発する熱を検知するセンサ、人体により赤外線が遮られたことを検知するセンサ等の、侵入者を検出するためのセンサである。この侵入監視センサは、警備対象である建物の外周エリアに設置されたものと、その他のエリアに設置されたものとに大別される。さらに、建物の外周エリアに設置された侵入監視センサは、出入り口エリアに設置されたものと、それ以外のものとに区別される。火災センサ12は、火災発生に伴う熱や煙を検知するセンサである。
主装置101は、制御部110、通報部130、報知部140、表示部150、操作部160、並びに通信インタフェース(I/F)170で構成される。
通報部130は、異常が発生した場合に、図示しない警備センタへ通信回線を介して通報する。報知部140は、各種報知音を発生させる。表示部150は、LED(Light Emitting Diode)、液晶表示器等で構成され、それぞれ、主装置上、主装置外での各種表示を行う。
通信I/F170は、各種センサやと有線又は無線で通信するためのインタフェースである。また通信I/F170は、警備モードの切替に関する遠隔操作部としてのユーザ端末200と無線通信を行うインタフェースとしても機能する。
操作部160は、例えば操作ボタンやタッチパネル等で構成され、上記警備モードの切替操作等のユーザ操作を受け付ける。操作部160がタッチパネルである場合、操作部160は、上記表示部150と一体となり得る。
また操作部160は、ユーザが侵入者に襲われたときや身体の異常を感じたときに操作する非常通報ボタンや、ユーザが間違えて異常を発生させてしまった場合にその異常をキャンセルするためのキャンセル操作ボタン等、警備モードの切替操作以外に用いるボタンも有する。
制御部110は、プロセッサ、メモリ等により構成され、警備装置の稼動を制御する部分であり、機能的には、モード記憶手段112、監視制御情報記憶手段114、侵入監視センサ検知時処理手段116、モード設定手段118等を実現する。モード記憶手段112は、各警備モードを、それらの識別情報と共に記憶し、それらのうち現在設定されている警備モードに関する情報を例えばフラグ等により記憶する。監視制御情報記憶手段114は、各種センサの設置エリア、アドレスコード等を記憶し、警備モードと監視状態とする各種センサとの対応を記憶する。侵入監視センサ検知時処理手段116は、ある侵入監視センサが検知したときに、モード記憶手段112に記憶された現在の警備モードと監視制御情報記憶手段114に記憶された内容とに基づいて、異常判定を行って異常信号を出力する処理や報知音を決定して出力する処理等を実行する。モード設定手段118は、操作部160及びユーザ端末200によるユーザからのモード切替操作に基づいて、上記警備モードの設定(切替)処理を実行する。モード設定手段118は、警備モードを変更したとき、切替先の警備モードを現在の警備モードとしてモード記憶手段112に記憶させる。
また図示しないが、主装置101は、警備装置100とペアリングされグループ設定された複数のユーザ端末200及び上記認証カード、並びにそれらの各ユーザの識別情報(ユーザ名、ユーザID等)に関するグループ設定情報も記憶している。
[警備モードの種別]
ここで、上記警備装置100が有する警備モードの種別について説明する。本実施形態では、警備装置100は、警備モードとして、外出警戒モード、在宅警戒モード、部分セットモード、警戒解除(在宅)モードを有する。
上記火災センサ12による監視及び非常通報は、警備モードによらず行われる。これらによる異常発生は、別の警報音にて報知される。一方、上記侵入監視センサ10による監視は、警備モードに応じて異なる。
外出警戒モードは、警備対象の建物のユーザ全員が警備対象から離れる(外出する)場合に設定されるモードである。このモードでは、上記侵入監視センサ10による監視は、警備対象に設置された全ての侵入監視センサ10によって行われる。
在宅警戒モードは、警備対象内にユーザがいる場合において、外部からの侵入を監視したい場合に利用されるモードであり、特に、就寝時に利用される。当該モードでは、上記侵入監視センサ10による監視は、全ての侵入監視センサ10のうち、窓、玄関扉、庭などの建物の外周エリアに設置された侵入監視センサ10のみによって行われる。
部分セットモードは、例えば警備対象の建物の1階にしかユーザがおらず、2階を監視したい場合など、警備対象を部分的に警戒する場合に利用されるモードである。このモードでは、上記侵入監視センサ10による監視は、警備対象の部分に存在する侵入監視センサ10のみによって行われる。
警戒解除モードは、ユーザが在宅時に窓などを開放して過ごす場合に利用されるモードである。このモードでは、侵入監視センサ10による監視は行われない。
[携帯端末の構成]
図3は、上記ユーザ端末200の構成を示した図である。同図に示すように、ユーザ端末200は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、入出力インタフェース25、及び、これらを互いに接続するバス24を備える。
CPU21は、必要に応じてRAM23等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながらユーザ端末200の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM22は、CPU21に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM23は、CPU21の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
入出力インタフェース25には、表示部26、操作受付部27、記憶部28、通信部29等が接続される。
表示部26は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
操作受付部27は、例えば、タッチパネル、ボタン、キー、その他の入力装置である。操作受付部27がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部26と一体となり得る。
記憶部28は、例えばフラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)やその他の固体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリである。当該記憶部28には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
特に本実施形態では、記憶部28は、ユーザ端末200が、上記警備装置100と連動して警備モード切替処理を実行するための上記警備アプリケーションその他のプログラムを記憶している。当該警備アプリケーションには、警備モードの切替操作を受け付ける操作画面や、その切替結果を表示するチャット画面等の表示に必要なデータ(文字情報や画像情報)も含まれる。そしてCPU21は、上記操作画面とチャット画面の切替処理及びメッセージの表示処理を制御する表示制御手段、及び、表示すべきメッセージを特定するメッセージ特定手段として機能する。また、警備アプリケーションは、警備装置100に設定されている現在の警備モードに関する情報を、その警備モードへの切替操作または切替処理に対応するメッセージと対応付けて記憶している。
通信部29は、例えばLTEやWi−Fi等の無線通信用の各種モジュールであり、モバイルネットワーク及びインターネットを介した上記警備装置100及びセンタサーバ300との間の通信処理を担う。
[メッセージ情報]
次に、上記ユーザ端末200が記憶するメッセージ情報について説明する。
本実施形態において、ユーザ端末200は、ユーザによるモード切替操作を示すメッセージと、当該モード切替操作に応じた警備装置100によるモード切替結果を示すメッセージとを、上記警備アプリケーションが表示するチャット画面上で表示可能である。以下、上記ユーザによるモード切替操作を示すメッセージを「モード操作メッセージ」、警備装置100によるモード切替結果を示すメッセージを「モード切替メッセージ」と称する。また、このモード操作メッセージ及びモード切替メッセージの両方、またはいずれか一方を、警備モードの切替設定に関する「モード設定メッセージ」と称する場合もある。
ユーザ端末200は、モード切替操作の操作者と、切替後の警備モードとに応じて、異なるメッセージを表示可能であり、そのために、それらの対応関係をテーブルとして上記記憶部28に記憶している。
図4は、ユーザ端末200が記憶する上記モード操作メッセージ情報に関するテーブルを示した図である。
同図に示すように、当該テーブルでは、操作者(ユーザ識別情報)及び切替後の警備モード(モード識別情報)と対応付けられてメッセージ内容が記憶されている。ただし、モード操作メッセージは、モード切替操作の操作者がユーザ本人である場合に当該ユーザのユーザ端末200に表示されるメッセージであるため、操作者としては本人のユーザ名のみが記憶される。
切替後の警備モード情報としては、外出警戒モード、警戒解除(在宅)モード、在宅警戒モード、及び部分セットモードを記憶しており、それらに対応するモード操作メッセージとして、「外出警戒モード操作」、「警戒解除モード操作」、「在宅警戒モード操作」及び「部分セット操作」が記憶されている。部分セットモードに対応するモード操作メッセージには、セットされた警戒ブロックを示す情報(ブロック番号またはブロック名)も付加される。
上述したように、ユーザは、警備モードの切替操作として、ユーザ端末200による遠隔操作と、警備装置100の本体操作部160対する操作を入力可能である。上記モード操作メッセージは、本体操作部160に対してユーザ本人が認証カードを用いてモード切替操作を行った場合でも、ユーザ本人による操作情報として当該ユーザのユーザ端末200に表示される。
ただし、本体操作部160による操作の場合、上記報知部140からの報知音の出力によりユーザは自身の操作が入力されたことを認識できることから、上記チャット画面上にモード操作メッセージが表示されなくてもよい。
図5は、ユーザ端末200が記憶する上記モード切替メッセージ情報に関するテーブルを示した図である。
同図に示すように、当該テーブルでも、操作者(ユーザ識別情報)及び切替後の警備モード(モード識別情報)と対応付けられてメッセージ内容が記憶されている。
操作者情報としては、本人とグループ設定された家族(または同居人)のユーザ名(複数であり得る)と、本人のユーザ名が記憶されている。そして当該操作者情報に、それぞれ、上記外出警戒モード、警戒解除(在宅)モード、在宅警戒モード、及び部分セットモードの各警備モード情報が対応付けられているが、操作者が家族である場合と本人である場合とで、それぞれ異なる内容のモード切替メッセージ情報が対応付けられている。
すなわち、操作者が家族である場合の、上記外出警戒モード、警戒解除(在宅)モード、在宅警戒モード、及び部分セットモードに対応するモード切替メッセージは、それぞれ、「外出警戒モードに変更しました」、「警戒解除モードに変更しました」、「在宅警戒モードに変更しました」、「部分セットに変更しました(+警戒ブロック情報)」、であり、単に各モードへの切替の事実を直接的に知らせるメッセージである。
一方、操作者がユーザ本人である場合の、上記外出警戒モード、警戒解除(在宅)モード、在宅警戒モード、及び部分セットモードに対応するモード切替メッセージは、それぞれ、「留守はお任せください」、「おかえりなさい」、「安心してお過ごしください」、「安心してお過ごしください(+警戒ブロック情報)」であり、警備装置100(警備システム)が、ユーザの各モード切替操作(または、外出、帰宅等のユーザの行動)を認識した旨をユーザ本人に語りかけるようなメッセージとされる。
また、操作者が同一でも、本体操作部160を用いた場合とユーザ端末200の操作画面を用いた場合とでは、それが区別できるような操作者情報が表示されるように設定される。例えば、ユーザAが本体操作部160を操作した場合の操作者情報は「A」とされ、ユーザAが自身のユーザ端末200を操作した場合の操作者情報は「A(スマホ)」とされてもよい。
なお、上記認証カードを用いずに本体操作部160上で入力された警備モード切替操作については、操作者が本人であるか家族であるかの判別ができないため、それに対応するモード切替メッセージの内容は、操作者が家族である場合のメッセージと同様とされ、操作者は「システム」として設定される。
図4及び図5で示されるように、ユーザ端末200に記憶されるテーブルは、操作者が本人であるか家族であるか、切替後の警備モードがいずれであるか、更にはモード切替操作であるかモード切替結果であるか、の組み合わせに応じて異なるメッセージが対応付けられている。
[操作画面及びチャット画面]
上述したように、本実施形態において、ユーザ端末200の警備アプリケーションは、ユーザから上記警備モードの切替操作を受け付ける操作画面と、当該切替操作に基づいて切り替えられる警備モードに関するメッセージ(上記モード操作メッセージ及びモード切替メッセージ)を時系列に対話形式で表示するチャット画面とを切替可能に表示する。
図6は、上記操作画面の例を示した図である。同図に示すように、当該操作画面30は、例えばタッチパネルを用いたユーザインタフェースとして構成されており、操作メニューボタン31、設定メニューボタン32、外出警戒モード設定ボタン33、警戒解除モード設定ボタン34、在宅警戒モード設定ボタン35、部分セットモード設定ボタン36を有する。各ボタンはボタンアイコンとして画面上に表示され、ユーザがそれぞれのボタンアイコン領域をタップすることで各ボタンの選択操作として認識される。
操作メニューボタン31は、例えば画面の下部に、操作画面30と上記チャット画面とで共通で設けられており、操作画面30と上記チャット画面とを切替表示させるためのボタンである。設定メニューボタン32は、ユーザ情報等に関する各種設定を変更する際に用いられるボタンである。
外出警戒モード設定ボタン33、警戒解除モード設定ボタン34、在宅警戒モード設定ボタン35、及び部分セットモード設定ボタン36は、それぞれ、警備モードを現在の警備モードから、外出警戒モード、警戒解除モード、在宅警戒モード、及び部分セットモードへ切り替えるための操作を受け付けるボタンである。後述するが、これらのボタンがユーザにより操作されると、ユーザ端末200は、警備装置100へ、それらに対応する警備モードへの切替要求信号を送信する。
また操作画面30は、複数の部分セットブロック選択ボタン37も有する。当該各部分セットブロック選択ボタン37は、上記部分セットモード設定ボタン36によって部分セット対象となる警戒ブロックを選択するためのボタンである。警戒ブロックとしては、同図の例では、「玄関勝手口」、「ダイニングキッチン」、「和室」、「2階子供部屋」、「2階主寝室」の5つが挙げられているが、これらに限られず、ユーザは上記設定メニューボタン32の操作によって部分セット対象の警戒ブロックまたはその数を変更可能である。これらのうちいずれかの部分セットブロック選択ボタン37がユーザに選択された上で、上記部分セットモード設定ボタン36が操作されると、当該選択された警戒ブロックを警戒対象とする部分セットモードへの切替要求信号が送信される。
当該操作画面30は、上記操作メニューボタン31の操作によってチャット画面に切り替わるほか、例えば右上部に設けられた閉じるボタンの操作によってもチャット画面に切り替わる。
なお、警備用アプリケーションを起動する際、又は、操作画面30に切り替える際、ユーザ認証のためのパスコードの入力を促すポップアップが表示され、そこでユーザがパスコードを正しく入力することで各モード設定ボタンの操作が有効となる。ユーザ認証方法は、パスコードに代えて指紋等の生体認証を利用できる。また、ユーザ認証は、操作画面30において各モード設定ボタンが押下された際に行ってもよい。
図7は、上記チャット画面の例を示した図である。同図に示すように、チャット画面40は、上記操作画面30と共通に設けられている操作メニューボタン31、設定メニューボタン32の他、モード操作メッセージ41及びモード切替メッセージ42を、異なる領域に区別して対話形式で時系列に表示するメッセージ表示領域を有する。
当該メッセージ表示領域においては、例えば右側の領域にモード操作メッセージ41が表示され、左側の領域にモード切替メッセージ42が表示される。また、当該メッセージ表示領域は、上部から下部に向かう時間軸を有し、古い(受信時刻が前の)メッセージほど上部に、新しい(受信時刻が後の)メッセージほど下部に表示される。また最新のメッセージは常に最下部に追加表示され、それより前のメッセージのうち、メッセージ表示領域の表示範囲に収まらないメッセージは、ユーザがメッセージ表示領域を例えば上下方向にフリックまたはスワイプすることによって、下部にスクロールし表示可能となる。
各モード操作メッセージ41及び各モード切替メッセージ42は、矩形枠で囲まれたメッセージ本文の他に、その隣接した位置(例えばその上部)に、操作者情報、操作ツール、及び受信時刻(操作時刻)情報を含む。上述したように、モード操作メッセージ41において操作者情報として表示されるのは、常にユーザ本人である。一方、モード切替メッセージ42において操作者として表示されるのは、ユーザ本人の操作結果を示すモード切替メッセージ42においてはシステム(警備装置100)であり、家族の操作結果を示すモード切替メッセージ42においては当該家族のユーザ名である。操作ツール情報は、ユーザがユーザ端末200で切替操作を行った場合にその旨を示す情報(「スマホ」)を表示する情報である。警備装置100にて切替操作を行った場合にもその旨の情報(例えば「本体))を表示させてもよい。また、操作ツールの表示は省略してもよい。
同図の例では、ユーザ端末200のユーザ本人(お母さん)のユーザ端末200による外出警戒モード操作に応じて、モード操作メッセージ41a及び41bと、モード切替メッセージ42a及び42cがそれぞれ対話形式で表示され、またユーザ本人の家族(太郎くん)の本体操作部160による警戒解除モード操作に応じてモード切替メッセージ42bが表示されている。
また、警備アプリケーションにおいては、ユーザ本人とグループ設定された家族との間の通常のメッセージのやりとりも可能であり、それらメッセージは、上記モード操作メッセージ41及びモード切替メッセージ42以外に、通常メッセージ43a及び43bとして対話形式で表示されている。図に示されていないが、メッセージ表示領域をダブルタップすると、例えば最下部に、ユーザがメッセージを作成するための文字入力枠およびキーボード等の文字選択領域が表示される。
また、警備装置100による警備モードの切替以外の警備装置100側または警備システム側からの報知メッセージも、モード切替メッセージ42と同様の領域に表示され得る。報知メッセージとしては、例えば、契約更新に関するお知らせ、防犯・防災情報に関するお知らせ、警備会社が提供する各種商品に関するお知らせ等が含まれるが、これらに限られない。
また、詳細は後述するが、警備アプリケーションは、チャット画面40上に表示される複数のメッセージのうち、上記警備装置100に設定されている現在の警備モードへの切替設定に関するモード設定メッセージ(モード操作メッセージ41またはモード切替メッセージ42)を強調表示する(強調表示処理)。同図の例では、最新のモード操作である、ユーザ本人(お母さん)による外出警戒モード操作に応じて表示されたモード操作メッセージ41bが、現在の警備モードを示すモード設定メッセージとして強調表示されている。
また、これも詳細は後述するが、警備アプリケーションは、上記通常メッセージや報知メッセージ等、モード設定メッセージ以外の新たなメッセージが上記チャット画面40上に追加表示されることで、現在の警備モードへの切替設定を示すモード設定メッセージが当該チャット画面40上の表示領域外となる場合には、当該モード設定メッセージを、当該チャット画面40上に表示されている他のメッセージに代えて上記チャット画面40上の表示領域内に残存表示させる(残存表示処理)。
[警備システムの動作]
次に、以上のように構成された警備システムの動作について説明する。当該動作は、警備装置100及びユーザ端末200のCPUや通信部等のハードウェアと、記憶部に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、警備装置100の制御部110及びユーザ端末200の警備アプリケーションまたはCPU21を動作主体とする。また、以降では、ユーザ端末200のユーザと家族との間の通常メッセージのやりとりについては説明を省略する。
図8は、上記警備システムにおける警備モード切替処理の流れを示したシーケンス図である。
同図に示すように、まず、ユーザ端末200AのCPU21は、ユーザ(本人)の操作に基づいて、上記警備アプリケーションを起動する(ステップ81)。警備アプリケーションは、起動すると、メイン画面として上記チャット画面40を表示する(ステップ82)。このときCPU21は、センタサーバ300に問い合わせて未取得のメッセージを取得する。またCPU21は、警備アプリケーションの非動作時にプッシュ通知されたメッセージがあれば、それらのメッセージを含めてチャット画面40を最新の状態に更新して表示する。
続いて警備アプリケーションは、上記チャット画面40上で上記操作メニューボタン31が操作されたか否かを判断する(ステップ83)。
操作メニューボタン31が押下されたと判断した場合(Yes)、警備アプリケーションは、チャット画面40を上記操作画面30に切替えて表示する(ステップ84)。
続いて警備アプリケーションは、当該操作画面30上で、上記各モード設定ボタンにより、モード切替操作が入力されたか否かを判断する(ステップ85)。
モード切替操作が入力されたと判断した場合(Yes)、警備アプリケーションは、当該モード切替操作に応じた警備モードの切替要求信号を警備装置100へ送信する(ステップ86)。当該切替要求信号には、操作対象となったユーザ端末200の操作者であるユーザ(本人)のユーザ識別情報と、切替先の警備モードを表すモード識別情報とが含まれる。
また、警備アプリケーションは、モード切替操作に応じて操作画面をチャット画面に切替えて表示するとともに、このモード切替操作情報及び切替先の警備モードのモード識別情報に基づき、切替先の警備モードに対応するモード操作メッセージを上記テーブルから特定して、上記チャット画面40上に最新のメッセージとして追加表示する(ステップ87)。
上記切替要求信号を受信した警備装置100の制御部110は、現在の警備モードを、上記切替要求信号に含まれるモード識別情報に対応する警備モードへと切替える(ステップ88)。
続いて制御部110は、当該切替え後の警備モードを識別するモード識別情報と、上記切替要求信号に含まれる、操作者を識別するユーザ識別情報とを含むモード切替信号を生成し(ステップ89)、当該信号を、上記切替要求信号の送信元のユーザ端末200A及び上記操作者であるユーザとグループ設定された全ての家族ユーザのユーザ端末200Bへ一斉に送信する(ステップ90)。
上記モード切替信号を受信したユーザ本人のユーザ端末200Aの警備アプリケーションは、当該モード切替信号に含まれるモード識別情報及びユーザ識別情報から切替後の警備モードと操作者を特定し(ステップ91)、当該特定した警備モードに対応するモード切替メッセージを上記テーブルから特定して(ステップ93)、上記チャット画面40上に最新メッセージとして追加表示する(ステップ95)。
同様に、上記モード切替信号を受信した家族のユーザ端末200Bの警備アプリケーションも、当該モード切替信号から切替後の警備モードと操作者を特定し(ステップ92)、当該特定した警備モードに対応するモード切替メッセージを上記テーブルから特定して(ステップ94)、上記チャット画面40上に最新メッセージとして追加表示する(ステップ96)。
なお、図示しないが、警備装置100の本体操作部160に対してモード切替操作があった場合にも、警備装置100が操作者を示すユーザ識別情報及び切替後の警備モードを示すモード識別情報を含むモード切替信号を、グループ設定された全てのユーザ端末200へ送信する。ただし、切替前後の警備モードによっては、上記認証カードによる認証を必要とせずに警備モードを切替えることも可能であり、その場合には、上記操作者を示すユーザ識別情報は、「システム」とされる。
また、図示しないが、操作画面30を表示中に、モード切替操作が為されることなく再び操作メニューボタン31が操作された場合には、警備アプリケーションは、操作画面30からチャット画面40に切替える。また、チャット画面40を表示中に家族のモード切替操作によるモード切替信号を受信した場合は当該チャット画面上に最新メッセージを追加表示し、操作画面30を表示中に家族のモード切替操作によるモード切替信号を受信した場合には、当該操作画面30からチャット画面40に切替えた後に最新メッセージを追加表示する。
図9は、警備モードを外出警戒モードに切替える操作が入力された場合にその操作者のユーザ端末200に表示される画面の遷移例を示した図である。
同図Aは、警備アプリケーションの起動時の画面例を示している。初回起動時には、チャット画面40上に、初期メッセージとして例えば警備装置100からのお知らせメッセージ44が表示される。しかし、ユーザが警備アプリケーションを用いて過去にモード切替操作を行っている場合には、次回起動時には、それらのモード切替操作時のモード操作メッセージ41及びモード切替メッセージ42が最新メッセージとして表示された状態となっている。
この状態から、同図Bに示すように、ユーザが操作メニューボタン31を押下して操作画面30を表示させ、例えば外出警戒モード設定ボタン33を押下すると、操作画面30からチャット画面40に切替え、同図Cに示すように、当該操作に応じたモード操作メッセージ41(「外出警戒モード操作」)が、操作者情報(ユーザ本人)、操作ツール(スマートフォン)、及び受信時刻情報と共に、最新メッセージとして追加表示される。
そして、上記操作によりユーザ端末200から切替要求信号が警備装置100へ送信されると、警備モードが外出警戒モードに切替えられる。そして、それに応じたモード切替信号が警備装置100から受信されると、同図Dに示すように、上記モード切替信号に応じて、「留守はお任せください。」というモード切替メッセージ42が表示される。
図10は、警備モードを部分セットモードに切替える操作が入力された場合にその操作者のユーザ端末200に表示される画面の遷移例を示した図である。
同図Aに示すように、ユーザが操作メニューボタン31により操作画面30を表示させ、複数の部分セットブロック選択ボタン37のうち、和室(3)、2階子供部屋(4)、及び2階主寝室(5)の3つを選択し、部分セットモード設定ボタン36を押下したとする。
すると、操作画面30からチャット画面40に切替え、同図Bに示すように、当該操作に応じたモード操作メッセージ41(「部分セット操作 3,4,5」)が、操作者情報(ユーザ本人)、操作ツール(スマートフォン)、及び受信時刻情報と共に、最新メッセージとして追加表示される。
そして、上記操作によりユーザ端末200から切替要求信号が警備装置100へ送信されると、警備モードが上記3〜5のブロックを警戒ブロックとする部分セットモードに切替えられる。そして、それに応じたモード切替信号が警備装置100から受信されると、同図Cに示すように、上記モード切替信号に応じて、「安心してお過ごしください。」というメッセージ並びに警戒対象となった警戒ブロックを強調表示しそれ以外の警戒ブロックを例えばグレー表示した警戒ブロック情報を含むモード切替メッセージ42が表示される。
図11は、上記警備モード切替操作時のチャット画面例を、異なるユーザ端末200について比較して示した図である。同図Aはユーザ名「花子」のユーザ端末200の画面例であり、同図Bはユーザ名「子太郎」のユーザ端末200の画面例である。
同図(1)に示すように、上記認証カード無しで本体操作部160にモード切替操作が入力された場合には、操作者が特定できないため、両ユーザ端末におけるモード切替メッセージ42は同一となる。
同図(2)に示すように、花子が本体操作部160でモード切替操作を入力した場合には、それに対応するモード操作メッセージ41が花子のユーザ端末200のみに表示される。その切替結果を示すモード切替メッセージ42としては、上記図5で示したテーブルでも説明したように、花子のユーザ端末200と子太郎のユーザ端末200とでは、操作者情報及びメッセージ内容が異なるメッセージが表示される。
同図(3)及び(4)に示すように、子太郎と花子がそれぞれ自身のユーザ端末200の操作画面30でモード切替操作を入力した場合にも、その切替結果を示すモード切替メッセージとして、上記テーブルに従い、両端末で、操作者情報及びメッセージ内容が異なるメッセージが表示される。
同図(5)に示すように、花子でも子太郎でもない家族(パパ)が部分セットモードへの切替操作を入力した場合、及び、同図(6)に示すように、認証カード無しの部分セットモード操作が入力された場合は、上記(1)と同様に、花子と子太郎のユーザ端末200に同じモード切替メッセージ42が表示される。
[モード設定メッセージの強調表示処理及び残存表示処理]
次に、警備アプリケーションによる、警備装置100に設定されている現在の警備モードへの切替設定に関するモード設定メッセージの強調表示処理及び残存表示処理の詳細について説明する。
図12は、上記強調表示及び残存表示に関する処理の流れを示したフローチャートである。
同図に示すように、警備アプリケーション(ユーザ端末200のCPU21)は、チャット画面40の更新イベントが発生したか否かを判断する(ステップ121)。ここでチャット画面40の更新イベントとは、例えば新たなメッセージの受信や警備モードの切替えに伴うメッセージの追加表示処理、ユーザによるチャット画面40の表示領域のスクロール処理、またはチャット画面40の起動処理である。
次に警備アプリケーションは、上記画面の更新後に表示対象となる(チャット画面40の表示領域に表示すべき)メッセージを読み込む(ステップ122)。このとき、読み込み対象のメッセージが警備アプリケーション内に保存されていない場合には、センタサーバ300等、これまでの全てのメッセージを全て保存しているサーバからメッセージが読み込まれる。また、読み込む対象のメッセージは、チャット画面40の表示領域に表示される分だけでなく、ユーザが表示領域をスクロール操作した際の表示処理に時間がかからないように、一定数または一定量の古いメッセージまで一度に読み込んでおくとよい。
続いて警備アプリケーションは、当該読み込まれた表示対象のメッセージの中に、警備装置100の現在の警備モードへの切替設定を示す最新のモード設定メッセージ(モード操作メッセージ41またはモード切替メッセージ42)が存在するか否かを判断する(ステップ123)。
ここで、警備アプリケーションは、警備装置100からのモード切替信号に基づいて現在の警備モードを示す情報を記憶しており、また当該モード切替信号に対応する最新のモード設定メッセージを、例えばフラグ等によって管理しているため、当該情報を基に上記判断が可能となる。また、最新のモード設定メッセージが管理されていない場合には、現在の警備モードに基づいて、該当するモード設定メッセージが警備アプリケーション内またはサーバから検索されてもよい。
表示対象のメッセージ中に、現在の警備モードを示す最新のモード設定メッセージが存在すると判断した場合(Yes)、警備アプリケーションは、当該最新のモード設定メッセージを強調表示する(ステップ127)。このとき、警備アプリケーションは、強調対象のモード設定メッセージが変更される場合には、その直前において強調表示されていた他のモード設定メッセージの強調表示設定を解除する。
一方、表示対象のメッセージ中に、現在の警備モードを示す最新のモード設定メッセージが存在しない、すなわち、上記画面の更新(モード設定メッセージ以外のメッセージの受信、スクロール操作による表示領域の変更等)によって、当該最新のモード設定メッセージがチャット画面40上の表示領域外となると判断した場合、警備アプリケーションは、表示対象以外のメッセージ中から、現在の警備モードを示す最新のモード設定メッセージを検索する(ステップ124)。
続いて警備アプリケーションは、チャット画面40上の現在の表示領域内のメッセージから、上記最新のモード設定メッセージに代えて省略するメッセージを決定し、当該省略メッセージの存在を示す省略メッセージ通知情報を生成する(ステップ125)。この省略メッセージ通知情報には省略されたメッセージの件数が含まれてもよい。
そして警備アプリケーションは、上記省略メッセージ通知情報をチャット画面40上に表示するとともに(ステップ126)、現在の警備モードを示す最新のモード設定メッセージを強調表示して表示領域内に残存表示させる(ステップ127)。このとき、警備アプリケーションは、その直前において残存表示されていた他のモード設定メッセージが存在していた場合には、その残存表示設定及び他のメッセージの省略設定を解除する。
警備アプリケーションは、上記チャット画面40の更新イベントが発生する度に、以上の処理を繰り返し実行する。
図13及び図14は、上記チャット画面40におけるモード設定メッセージの強調表示の例を示した図である。
図13Aの例では、ユーザ本人(お母さん)以外のユーザ(家族の太郎くん)の上記操作部160を介した警戒解除モードへのモード切替操作によって、モード切替メッセージ42bが最新のモード設定メッセージとして表示され、かつ、強調表示されている。
また図13Bの例では、同図Aの状態から、新たに太郎くんが外出警戒モードへのモード切替操作を行うことで、モード切替メッセージ42cが最新のモード設定メッセージとして表示され、かつ、それが強調表示対象に切り替わり、同図Aにおけるモード切替メッセージ42bの強調表示設定は解除される。
ここで同図では、強調表示の例として、メッセージの表示領域である吹き出し(枠)を太くし、かつ、操作(受信)時刻情報及び操作者(ツール)情報を太字にする処理が示されているが、強調表示はこれに限られない。例えば、上記吹き出し枠が着色されたり、当該吹き出しの背景の色が変更されたり、メッセージを示すテキスト(特に、警備モードを示す文字)のフォントが太字処理されたり、他の色に変更されたりといった強調表示処理が実行されてもよい。また、操作時刻情報及び操作者(ツール)情報のうち少なくとも一方が強調表示されなくてもよい。
一方、図14では、同図Aの状態(図13Aと同一の状態)から、ユーザ本人(お母さん)による外出警戒モードへのモード切替操作が入力された場合に、同図Bに示すように、それに対応するモード操作メッセージ41bが強調表示され、同図Aにおけるモード切替メッセージ42bの強調表示設定は解除されている。
このように、警備アプリケーションは、現在の警備モードへの切替設定のための切替操作を行ったのがユーザ本人である場合には、モード操作メッセージ41を強調表示対象とし、上記切替操作を行ったのがユーザ本人ではない場合には、モード切替メッセージ42を強調表示対象としている。モード操作メッセージ41とモード切替メッセージ42とはチャット画面上の表示される領域が異なるため、モード操作メッセージ41が強調表示されることで、現在の警備モードへの切替操作をユーザ本人が行っていたことを容易に認識することができる。また、本実施形態では、ユーザ本人のモード切替操作に対応するモード切替メッセージ42(例えばモード切替メッセージ42c)には、現在の警備モードを示す文言が含まれていない場合があり、それが強調表示されても、現在の警備モードをユーザが一目で把握できないが、ユーザ本人のモード切替操作に対応するモード切替メッセージ42に、現在の警備モードを示す文言が含まれている場合には、モード操作メッセージ41に代えて(または加えて)モード切替メッセージ42が強調表示されてもよい。
図15は、上記チャット画面におけるモード設定メッセージの残存表示の例を示した図である。
同図Aに示すように、現在の警備モードを示すモード切替メッセージ42cが、現在の警備モードを示す最新のモード設定メッセージとして強調表示されている。
その後、モード設定メッセージ以外の新たなメッセージ(通常メッセージ43d乃至43g)が順次受信されて表示されることで、現在の警備モードを示すモード切替メッセージ42cがチャット画面40の表示領域外となる場合には、同図Bに示すように、警備アプリケーションは、同図Aで表示されていた通常メッセージ43bの表示を省略し、省略メッセージ通知情報51を表示した上で、操作時刻情報及び操作者情報を含むモード切替メッセージ42cを表示領域内に残存させる。
ここで、残存表示対象のモード設定メッセージは、例えばチャット画面40の表示領域の最上部に表示され、当該最上部に表示されるはずであった他のメッセージが省略対象とされる。しかし、残存表示対象のモード設定メッセージが表示領域の最上部以外(例えば最下部等)に表示されもよいし、最上部以外のメッセージが省略対象とされてもよい。
続いて、新たなモード切替操作があった場合には、同図Cに示すように、新たなモード切替操作に対応するモード切替メッセージ42dが追加表示され、かつ強調表示される。これに伴い、同図Bにおいて残存表示されていたモード切替メッセージ42cの強調表示設定及び残存表示設定は解除され、通常メッセージ43bの省略も解除され、省略メッセージ通知情報51に代えて最新表示領域にメッセージ全文が表示される。
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末200は、モード設定メッセージをチャット画面40上に時系列で表示するとともに、現在の警備モードに関するモード設定メッセージを強調表示することで、複数のメッセージが表示されたチャット画面上で、ユーザの切替操作に基づく警備装置による警備モードの切替結果の履歴を、ユーザが容易に認識することができる。
またユーザ端末200は、チャット画面40上に、モード設定メッセージ以外の他のメッセージが追加表示され、現在の警備モードを示すモード設定メッセージが表示領域外となるような場合でも、当該メッセージを表示領域内に残存させることで、チャット画面上で現在の警備モードを常に把握させることができる。
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
上述の実施形態では、ユーザ端末200の警備アプリケーションは、現在の警備モードに関するモード設定メッセージのうち、最新のメッセージのみを強調表示することで、現在の警備モードおよび当該警備モードへの切替えに関する情報をユーザが容易に把握できるものとしていた。しかし、チャット画面40上の表示領域に、現在の警備モードに関するモード設定メッセージ(モード操作メッセージ41またはモード切替メッセージ42)が複数存在する場合には、それらを全て強調表示しても構わない。これによっても、現在の警備モードがユーザに容易に把握可能である。
上述の実施形態では、ユーザ端末200の警備アプリケーションは、現在の警備モードに関するモード設定メッセージを残存表示させる際、省略メッセージ通知情報51によって省略されたメッセージの存在をユーザに報知し、チャット画面40の表示領域がスクロール操作された場合には、当該省略されたメッセージを表示させていた。しかし、警備アプリケーションは、当該スクロール操作がなくても、例えば上記省略メッセージ通知情報51がユーザによってタップ等で選択された場合には、当該省略されたメッセージを、少なくとも一定期間表示してもよい。この場合、当該一定期間は、現在の警備モードに関するモード設定メッセージが非表示となっても構わないし、現在の警備モードに関するモード設定メッセージを残存させたまま、省略メッセージ以外の他のメッセージを非表示としてもよい。
上述の実施形態では、ユーザ端末200の警備アプリケーションは、現在の警備モードに関するモード設定メッセージを強調表示するとともに残存表示させていた。しかし、警備アプリケーションは、現在の警備モードに関するモード設定メッセージに対して、当該強調表示処理と残存表示処理のうち残存表示処理のみを実行してもよい。この場合には、最新のメッセージを含むチャット画面40上の表示領域には、現在の警備モードに関する最新のモード設定メッセージが、他のメッセージの省略によって残存表示されていても、当該最新のモード設定メッセージは強調表示されない。
上述の実施形態で示した操作画面30の構成態様は、適宜変更可能である。例えば、上述の実施形態では、操作画面30はユーザ端末200の表示領域の略全てに亘って表示されていたが、例えばそれが縮小表示可能であってもよい。その場合、例えば図16に示すように、操作画面40が、低明度で表示されたチャット画面40にオーバーラップされるように表示されてもよい。同図の例では、操作画面40の領域が小さくなったことに伴い、上記各種モード設定ボタン33〜35の配置も変更され、部分セットブロック選択ボタン37は警戒ブロックを示す番号のみのボタンとされ、かつ、部分セット設定ボタン36による決定機能も併せ持った態様とされている。
上述の実施形態においては、モード操作メッセージ41及びモード切替メッセージ42は、上記図4及び図5のテーブルに示したとおり、ユーザ(操作者)識別情報とモード識別情報と対応付けられてユーザ端末200に記憶され、ユーザ端末200が、警備装置100から受信したモード切替信号に基づいてメッセージを特定(生成)して表示していた。しかし、上記のうちモード切替メッセージの特定(生成)処理は、ユーザ端末200ではなく、上記センタサーバ300が担ってもよい。
この場合、センタサーバは、Webサーバとして機能し、ユーザ識別情報及びモード識別情報に応じて異なる複数のモード切替メッセージ42を記憶し、警備装置100から受信したモード切替信号に含まれるユーザ識別情報及びモード識別情報に対応するモード切替メッセージ42を特定・生成して、ユーザ端末200へ送信する。ユーザ端末200は、当該モード切替メッセージ42を、そのままチャット画面40上に表示可能である。
またこの場合センタサーバは、上記各メッセージの送信の際に、最新のモード設定メッセージ(モード操作メッセージまたはモード切替メッセージ)に対する上記強調表示処理や上記残存表示処理を実行させるための設定データを、メッセージに埋め込んでもよい。
上述の実施形態では、モード操作メッセージ41及びモード切替メッセージ42において、操作者情報と受信時刻情報は、メッセージ本文とは別に表示されていたが、少なくともモード切替メッセージにおける操作者情報は、メッセージ本文に組み込まれて一体的に表示されてもよい。すなわち、ユーザ端末200の警備アプリケーションは、特定したモード切替メッセージ42と、ユーザ識別情報に対応する操作者情報とを基に1つのメッセージを生成して表示してもよい。これにより、ユーザは切替後の警備モードとその操作者をより直感的に認識することができる。上記1つのメッセージは、例えばモード切替メッセージが「外出警戒モードに変更しました。」という内容であり、操作者がAであれば、「Aさんが外出警戒モードに変更しました。」といったものに生成される。
上述の実施形態においては、モード切替操作対象のツールが本体操作部160である場合もユーザ端末200の操作画面30である場合も、操作者(操作ツール)情報を除き同様のメッセージが表示された。しかし、操作ツールが異なる場合には、それらに異なるモード切替メッセージ41が対応付けられて表示されてもよい。例えば、ユーザがユーザ端末200の操作画面30で操作した場合には、ユーザが警備対象の建物の遠隔に存在する場合もあり得ることから、ユーザが建物内に存在することが前提のメッセージ内容(例えば「おかえりなさい」等)は、他のメッセージに変更されてもよい。
また、ユーザがユーザ端末200を用いて警戒解除モードに切替えた場合には、警備アプリケーションは、ユーザが実際に帰宅しているか否かを確認する注意メッセージを、上記モード切替メッセージ42に追加して(またはそれに代えて)表示してもよい。その際、警備装置100が、ユーザ端末200の位置情報を取得可能であり、ユーザが自宅に存在しないと判断した場合には、例えば「警備が解除されています。注意してください。」といった注意喚起メッセージに対応するモード切替信号をユーザ端末200へ送信してもよい。
上述の実施形態においては、切替後の警備モードを基準にモード切替メッセージの内容が設定されていたが、当該切替後の警備モードのみならず、切替前後の2つの警備モードの組み合わせに応じて異なるモード切替メッセージが記憶され表示されてもよい。つまり、切替後の警備モードが同一でも、切替え前の警備モードが異なれば異なるモード切替メッセージが表示されてもよい。
上述の実施形態においては、ユーザ端末200の操作画面30と本体操作部160の双方からモード切替操作が可能であることから、警備対象の建物の遠隔に存在するユーザの操作と、建物内に存在するユーザの操作が短時間に重複する場合も考えられ、それにより意図しない異常が発生する可能性もある。そこで、警備装置100は、そのような重複事象が発生した場合には、建物内部のユーザによる操作である本体操作部160の操作を優先させてもよい。すなわち、例えば本体操作部160によるモード切替操作が入力されてから所定時間内(例えば10秒以内、30秒以内等)は、ユーザ端末200からの操作を無効としてもよい。この場合、ユーザ端末200のチャット画面40上には、本体操作部160の操作が優先されている状況であることを示すアラートメッセージが表示されてもよい。
また、警備装置100が各ユーザ端末200の位置情報を取得可能である場合であって、複数のユーザ端末200から上記所定時間内にモード切替操作に基づく複数の切替要求信号が受信された場合には、警備対象の建物に存在するユーザ端末200による操作を優先してモード切替処理を実行してもよい。
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「警備方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「警備方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。