JP6849988B2 - 自吸式ポンプ - Google Patents

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本発明は、自吸時間を短縮することができる自吸式ポンプの構造に関するものである。
従来、例えば、駆動部と、駆動部の一端側に設置されるケーシングと、駆動部により回転するインペラと、吸入口を有しインペラの前側に吸入側室を区画形成する前側ケーシングと、吐出孔を有しインペラの後側に吐出側室を区画形成する後側ケーシングと、流体が吐出側室から吸入側室へ逆流するのを防止する逆流防止機構とを備える自吸式ポンプが公知である(特許文献1参照)。
そして、逆流防止機構は、例えば、インペラと吸入側室を仕切る内壁部に、出力軸が貫通しない範囲で溝に内挿されてなる。自吸運転時には、インペラによって流体中に空気が取り込まれ、吐出側室に圧送されて吐出側室内を循環するが、出力軸とケーシングの間隙から吸入側室側に一部の流体が漏れ出すため、この箇所に漏れを減少させる逆流防止機構が設けられる。そうすることで、流体中に含まれる空気は、吸入側室に押し戻されることなく浮力によって吐出口から排出されることとなる。
特開2015−140701号公報
しかしながら、逆流防止機構を有する自吸式ポンプは、構造が通常のものに比べて複雑になるため、コスト高になるという問題があった。また、逆流防止機構を有する自吸式ポンプの場合においても、吐出側室から排出しきれなかった一部の空気が、吐出側室内を循環しつづけて流体中に均一に拡散するため、吐出口から空気が排出され難くなるという問題があった。さらに、空気を多く含む吐出側室内の流体は、出力軸とケーシングの間隙を通って、吐出側室から吸入側室へと逆流するため、吸入側室も空気を多く含む流体で満たされ易くなり、インペラによる空気の取り込み効率を低下させる原因となっていた。
本発明は、かかる従来の問題を鑑み、複雑な構造を用いることなく、流体中の空気の排出効率を高め、さらに、空気を多く含む流体が自吸式ポンプ内で逆流するのを防ぎ、自吸時間を短縮することができる自吸式ポンプを提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の自吸式ポンプは、流体の吸入口および吐出口を有する円筒状のケーシング(10)と、前記ケーシング(10)の内部に設置されるインペラと、前記ケーシング(10)における軸方向の一端側に配され、出力軸を介して前記インペラを回転駆動させる駆動部とを備える自吸式ポンプであって、前記ケーシング(10)は、前記吸入口と連通する吸入側室(IA)と、前記吐出口と連通し、前記出力軸が中心部を通る吐出側室(DA)と、前記インペラが設置されるインペラ設置空間であって、第1内部壁(21)によって前記吸入側室(IA)と区画され、第2内部壁(41)によって前記吐出側室(DA)と区画されるインペラ設置空間とを内部に有し、前記第1内部壁(21)には、前記吸入側室(IA)から前記インペラ設置空間に前記流体を取り込む吸入孔が設けられ、前記第2内部壁(41)には、前記出力軸が挿通される貫通孔(42)と、前記インペラ設置空間から前記吐出側室(DA)に前記流体を取り込む吐出孔が設けられ、前記ケーシング(10)における前記第2内部壁(41)の対向壁には、前記出力軸が挿通される挿通孔(51)が設けられ、前記インペラは、基部を中心として放射状に延び、回転方向側に流体を取り込む解放空間を形成してなる羽根部と、前記羽根部の先端部相互を連結し、前記基部との間の所定領域に開口部を形成する外周壁とを有し、前記吐出孔を介し、前記出力軸の周りに回転する回転流体として前記流体を前記インペラ設置空間から前記吐出側室(DA)に送り込み、前記吐出口は前記吐出側室(DA)の外周壁である外径部に開口しており、前記吐出側室(DA)内を前記吐出孔側から前記吐出口側へと周方向に流れる流体の流路方向で対向している前記吐出孔の2つの縁部のうち下流側の縁部は、上流側の縁部より上に位置する吐出孔上縁部となっており、前記流路方向で対向している前記吐出口の2つの縁部のうち下流側の縁部は、上流側の縁部より上に位置する吐出口上縁部となっており、前記流路方向における前記吐出口の下流側であって、前記貫通孔(42)の上側、かつ、前記吐出孔上縁部の近傍、前記挿通孔(51)の上側、かつ、前記吐出口上縁部の近傍に、前記吐出側室(DA)を仕切るように配設され、前記インペラによって前記流体中に取り込んだ空気を前記吐出孔から前記吐出口へと最短距離で案内し、前記吐出口から排出可能である仕切部を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の自吸式ポンプは、前記仕切部は、第1セグメントと第2セグメントとから構成され、前記ケーシング(10)は、前記インペラの吸入側に吸入側室を区画形成する前側ケーシングと、前記インペラの吐出側に吐出側室を区画形成する後側ケーシングとからなり、前記後側ケーシングは、前記第2内部壁(41)を有し、前記吐出側室(DA)のインペラ側を区画形成する後側インペラケーシングと、前記第2内部壁(41)の前記対向壁を有し、前記吐出側室(DA)の駆動部側を区画形成する後側吐出ケーシングとから構成され、前記第1セグメントは、前記第2内部壁(41)から前記吐出側室(DA)の内部に、前記出力軸の軸方向に沿って突設され、前記第2セグメントは、前記第2内部壁(41)の前記対向壁から前記吐出側室(DA)の内部に、前記出力軸の軸方向に沿って突設され、前記第1セグメントと前記第2セグメントは、前記吐出側室(DA)内で接合されることを特徴とするものである。
本発明の自吸式ポンプでは、複雑な構造を用いることなく、仕切部を設けることで吐出側室内の流体中の空気の排出効率を高めるとともに、自吸式ポンプ内で逆流する流体中に含まれる空気を減らせられるので、自吸時間を短縮することができる。
本発明の実施例における自吸式ポンプの分解斜視図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプの横断面図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプの前側インペラケーシングの(a)前側斜視図、(b)後側斜視図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプのインペラの(a)斜視図、(b)右側面図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプの一部断面左側面図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプの後側インペラケーシングの(a)前側斜視図、(b)後側斜視図である。 本発明の実施例における自吸式ポンプの後側吐出ケーシングの斜視図である。 従来(a)および本発明の実施例(b)における自吸式ポンプの吐出側室内の流路を示す後側吐出ケーシングの正面図である。
以下、本発明の実施の形態における自吸式ポンプを図面に基づいて説明する。図1は、自吸式ポンプの分解斜視図である。図2は自吸式ポンプの横断面図である。図3は、前側インペラケーシングの斜視図である。図4は、インペラの(a)斜視図、(b)右側面図である。図5は、一部断面左側面図である。図6は、後側インペラケーシングの斜視図である。図7は、後側吐出ケーシングの斜視図である。図8は、従来の自吸式ポンプの吐出側室内における流路(a)および本発明の実施例における吐出側室内の流路(b)を示す後側吐出ケーシングの正面図である。
当該自吸式ポンプは、図1および図2に示すように、ケーシングにおける吸入側室側の流路と吐出側室側の流路とが直列接続されるものであり、当該自吸式ポンプにおいて、ケーシングにおける吸入側室側を前側とし、吐出側室側を後側とする。
本発明の実施例に係る自吸式ポンプは、図1および図2に示すように、主に、流体の吸入口16および吐出口17を有するケーシング10と、ケーシング10の内部に設置されるインペラ30と、出力軸61を介してインペラ30を回転駆動させる駆動部60とを備えて構成される。
ケーシング10は、図1および図2に示すように、前壁13と後壁14とを連結する周壁15とから構成され、中空の略円筒状に形成される。また、前壁13には、外側方向に向けて開口される吸入口16が設けられ、後壁14には、同様にして外側方向に向けて開口される吐出口17が設けられる。本実施例において、吸入口16と吐出口17とは同じ方向に開口するが、これに限られるものではない。
後壁14には、前壁13側に向かって延びる出力軸61が挿通されてなる。当該出力軸61には駆動部60が連結されており、これにより後述のインペラ30は回転自在とされる。また、出力軸61には、後壁14との間にシール部材(図示しない)が設けられる。
また、ケーシング10内においては、吸入口16側に出力軸61が挿通される第1内部壁21が前側の周壁15に設置されるとともに、吐出口17側に出力軸61が挿通される第2内部壁41が後側の周壁15に設置される。また、第1内部壁21と第2内部壁41との間には、出力軸61により回転自在となるインペラ30が設置される。これにより、ケーシング10内は、吸入口16から第1内部壁21に至るまでの吸入側室IAと、第2内部壁41から吐出口17に至るまでの吐出側室DAとにそれぞれ区画形成される。さらに、吐出側室DAには、吐出側室DAを仕切る仕切部19が設置される。
本実施例における、ケーシング10は、インペラ30の吸入側に吸入側室IAを区画形成する前側ケーシング11と、インペラ30の吐出側に吐出側室DAを区画形成する後側ケーシング12とからなる。前側ケーシング11は、吸入側室IAの吸入口16側を区画形成する前側吸入ケーシング18と、インペラ30側を区画形成する前側インペラケーシング20とから構成され、後側ケーシング12は、吐出側室DAのインペラ30側を区画形成する後側インペラケーシング40と、駆動部60側を区画形成する後側吐出ケーシング50とから構成される。当該ケーシング10は、これらがボルト等の固定手段により連結することで構成される。
前側吸入ケーシング18は、前側が前壁13により閉塞されるとともに後側が開口してなり、当該周壁15には外側に向けて開口される吸入口16が設けられる。また、前側インペラケーシング20と後側インペラケーシング40は、前後からインペラ30を挟むように収容する。前側インペラケーシング20と後側インペラケーシング40の内径は、インペラ30が回転可能となるよう、インペラ30の外径と略同径となるよう形成される。このとき、流体とインペラ30との摩擦力を向上させるため、両ケーシング30、40の内径とインペラ30の外径との間隙を微小なものとすることが望ましい。
また、後側吐出ケーシング50は、後側が後壁14により閉塞されるとともに、前側が開口してなり、当該周壁15には外側に向けて開口される吐出口17が設けられる。また、後壁14には、前側に向かって延びる出力軸61が挿通されてなり、後側ケーシング18の後側に位置する出力軸61には駆動部60が設置される。
前側インペラケーシング20には、図1および図3に示すように、インペラ30の前側に第1内部壁21が設けられる。当該第1内部壁21は、略中央部に出力軸61が挿通される貫通孔22が形成され、出力軸61の近傍には吸入孔23が形成される。当該吸入孔23は、インペラ30の回転によって流体を吸入するため、吸入側室IA側からみて貫通孔22の左上領域に形成される。また、吸入孔23の中心位置は、貫通孔22の中心位置から所定距離だけ上側に偏心させ、この中心から上側の開口領域を減少させるようにして形成される。
吸入側室IA側における第1内部壁21の端面には、インペラ30の回転によって生じる流路に沿いながら、吸入孔23に向けて案内されるよう螺旋状の導水路24が形成される。当該導水路24は、吸入側室IA側からみて、吸入孔23から反時計回り方向であって、貫通孔22の上側にかけて、前側インペラケーシング20の内径に沿って形成される。
吸入孔23における下側の導水路24は、吸入孔23の開口領域を前側へと拡開させるようにして、後述の受口部26を形成する開口壁部25が設けられる。すなわち、開口壁部25側から反時計回り方向の吸入孔23側にかけて、徐々に深くなるようにして導水路24が形成される。
本実施例においては、開口壁部25は、吸入孔23における近傍の端面から縦壁部25aが前側へ突設され、当該縦壁部25aの前方端部と前側インペラケーシング20の内径とを連結するようにして横壁部25bが設けられている。これにより、吸入孔23を前側へ大きく開口させた形状とし、受口部26を形成している。そして、受口部26を形成する横壁部25bにおける前側の端面から反時計回り方向の貫通孔22の上側にかけて、徐々に深くなるように螺旋状の導水路24が形成される。
前側インペラケーシング20には、前側インペラケーシング20の内径から貫通孔22側に向けて、吸入孔23の一部を隔てるようにして隔壁27が設けられる。当該隔壁27は、横壁部25bよりも後側に形成されており、これにより、横壁部25bと隔壁27との間に受口部26を形成している。
隔壁27は、インペラ30の外周壁35に対向する位置にて形成されており、隔壁27の下方端部27aは横壁部25bの上端部と略同等の位置となるよう形成される。これにより、受口部26へと流体を流入させ易いものとすることができる。
隔壁の下方端部27aは、先端にかけて幅狭状であって、下方に向けて凸状となるよう円弧状に形成される。さらに、隔壁27の内側縁27bは、後述するインペラ30の外周壁35の内側縁に沿うよう、円弧状に形成される。
インペラ30側における第1内部壁21の端面には、図3(b)に示すように、吸入孔23及び受口部26から取り込まれた流体を加圧しながら移送するよう略U字状の移送溝28が形成される。当該移送溝28は、上方が受口部26に連通するよう形成されるとともに、流体を効率よく移送するために、吸入孔23側の上流側から下流側にかけて、溝が浅くなるように設定される。具体的には、移送溝28は、上流側が受口部26に連通して形成され、下流側に向けて徐々に溝が浅くなるよう設定される流路が連続することで形成される。
すなわち、吸入側室IA側における第1内部壁21においては、略中央部に出力軸61が挿通される貫通孔22の端面より前側に受口部26を形成する開口壁部25を設けることで、当該開口壁部25から反時計周りに吸入孔23側に向けて案内されるよう螺旋状の導水路24が形成されるとともに、後述するインペラ30の外周壁35に対向する位置にて吸入孔23の一部を隔てる隔壁27が連続して形成されるものである。このようにして形成される第1内部壁21は、図5に示すように、吸入側室IA側からみて、インペラ30の外周壁35に対向する位置にて、導水路24及び隔壁27が連続して形成されるとともに、後述するインペラ30の開口部32に対向する位置にて、吸入孔23が形成されるものである。
インペラ30は、複数の羽根部31に開口部32を有してなり、直列配置される吸入側室IAと吐出側室DAにおいて、吸入側室IA側から流入する流体に空気を取り込んで吐出側室DA側へと送り込むものである。具体的には、インペラ30は、基部33を中心として放射状に延び、回転方向側に流体を取り込む開放空間34を形成してなる羽根部31と、羽根部31の先端部相互を連結し、基部33との間の所定領域に開口部32を形成する外周壁35とを有してなるものである。
本実施例においては、図4に示すように、インペラ30は、基部33を中心として放射状に延びる複数の羽根部31を有してなる。当該基部33には、出力軸61を挿通するための貫通孔36が形成され、当該貫通孔36には出力軸61を結合するためのキー溝37が形成される。
羽根部31は、基部33における幅寸法と略同等の長さ寸法を有してなり、インペラ30の回転方向側に開放空間34が形成されるよう円弧状に形成され、所定の間隔をもって、基部33における外周の全面に亘って設けられる。また、インペラ30には、隣接する相互の羽根部31を連結するように外周壁35が設けられる。当該外周壁35は、基部33における幅方向の略中央部に位置し、羽根部31の先端側を略二等分するようにして設けられる。これによって、基部33と外周壁35との間の所定領域に開口部32が形成される。
また、インペラ30は、従来と同様にして、インペラの反回転方向側に傾斜し、基部33の前縁側に位置する第1羽根(図示しない)と、基部33の後縁側に位置する第2羽根(図示しない)とを連結させ、基部33側の所定領域に開口部32を有する構成とすることができるのは勿論である。
第1内部壁21の吸入孔23および隔壁27とインペラ30の開口部32との関係においては、図5に示すように、吸入孔23の内側円弧線が基部33の外周線に一致するか、または、外周線より外径側に位置するように設定されることが望ましい。また、隔壁27における円弧状の内側縁27bを投影させた位置に開口部32の外側線の少なくとも一部が重合するよう設定されることが望ましい。
後側インペラケーシング40には、図1および図6に示すように、インペラ30の後側に第2内部壁41が設けられる。当該第2内部壁41は、略中央部に出力軸61が挿通される貫通孔42が形成され、第1内部壁21の吸入孔23と左右対称となる位置に、インペラ40側から流入する流体を吐出側室DAに取り込む吐出孔43が設けられる。また、吐出孔43の中心位置は、貫通孔42の中心位置と略同等に位置してなり、例えば、この中心から上側の開口領域を減少させるようにして形成される。
第2内部壁41における吸入側室IA側の端面には、図6(a)に示すように、インペラ40で空気を取り込んだ流体を、加圧しながら移送する略U字状の移送溝44が形成される。当該移送溝44は、同様にして上方が閉塞するよう形成されるとともに、空気を取り込んだ流体を効率よく移送させるために、吸入側室IAからみて、吐出孔43側に対向位置する一端から反時計回り方向の他端にかけて、溝が浅くなるよう設定される。
第2内部壁41における吐出側室DA側の端面には、図6(b)に示すように、螺旋状の導水路45が形成される。また、後側インペラケーシング40の吐出側室DA側には、出力軸61が挿通される貫通孔42から外周側にわたり、出力軸61の軸方向に沿って第1仕切部46が設けられる。第1仕切部46は、貫通孔42の上側、かつ、吐出孔43の上縁部近傍に設けられている。また、第1仕切部46は、吸入側室IA側から見て、くの字状に形成されているが、直線状または円弧状等に形成されたものであってもよい。
第2内部壁41の吐出孔43とインペラ30の開口部32との関係においては、吐出孔43の内側円弧線が基部33の外周線に一致するか、または、外周線より外径側に位置するように設定されることが望ましい。
後側吐出ケーシング50は、図7(a)に示すように、略中央部に出力軸61が挿通される円筒状の挿通孔51が形成される。後側吐出ケーシング50の吐出側室DA側には、出力軸61が挿通される挿通孔51から外周側にわたり、出力軸61の軸方向に沿って第2仕切部52が設けられる。第2仕切部52は、挿通孔51の上側、かつ、吐出口17の付け根の上縁部近傍に設けられている。
また、第2仕切部52は、前述の第1仕切部46と対称形状であり、第1仕切部46の端面と接合可能に形成される。つまり、本実施例においては、仕切部19は、第1仕切部46と第2仕切部52とから構成されており、この第1仕切部46と第2仕切部52は、後側インペラケーシング40と後側吐出ケーシング50が組み立てられることで、吐出側室DA内で接合されて仕切部19を形成する。
仕切部19は、吐出側室DA内を吐出孔43側から吐出口17側へと周方向に流れる流体の流路の下流側に、吐出側室DAを仕切るように設けられており、吐出側室DAに流入する流体中の空気を吐出口17へと最短距離で案内する。本実施例においては、仕切部19は、挿通孔51の上側、かつ、吐出口17の付け根の上縁部近傍に設けられる。
また、仕切部19は、インペラ30で取り込んだ空気を吐出口17から排出できるものであれば、吐出側室DA内における他の位置に設けてもよく、例えば、吐出側室DA内を吐出孔43側から吐出口17側へと周方向に流れる流体の流路の上流側に設けたものであってもよく、具体的には、後側インペラケーシング40に設けられた吐出孔43の下縁部近傍に設けられるものであってもよい。
仕切部19は、吐出側室DA内に複数設けたものであってもよく、吐出側室DA内を吐出孔43側から吐出口17側へと周方向に流れる流体の流路の下流側と上流側の両方に設けてもよい。この場合、例えば、前記流路の下流側においては、吐出口17の付け根の上縁部近傍に設けられ、上流側においては、後側インペラケーシング40に設けられた吐出孔43の下縁部近傍に設けられることが望ましい。
仕切部19は、吐出側室DA内の流体中の空気を吐出口17に案内できるものであれば、本実施例のような板状以外の、柱状や、その他厚みを有する形状のものであってもよい。また、第1仕切部46と第2仕切部52とは、吐出側室DA内で端面同士が接合されるものであれば、非対称形状のものであってもよい。さらに本実施例における仕切部19は、2部材から構成されるものであるが、1部材で構成されるものであってもよい。
次に、当該自吸式ポンプの作動について、図2および図7に基づいて以下に説明する。自吸式ポンプは、通常運転となる揚水運転と、起動開始から揚水運転へ移行するまでの自吸運転とを行う。当該自吸運転では、インペラ30が反時計回り方向に回転することで、吸入側室IA側に負圧がかかり、流体がインペラ30に吸い込まれ、インペラ30の遠心力と摩擦力によって、吐出側室DA側へと送り込まれる。
揚水運転では、自吸運転によってケーシング10内に満たされた流体が、インペラ30の回転によって吸入側室IA側から吐出側室DA側に送り込まれる。
ケーシング10内においては、前側インペラケーシング20の吸入口23から流入した流体が、前側の羽根部31によって外径方向に送り込まれた後、隔壁27とインペラ30との間を経由して、吸入孔23側から吐出孔43側へと反時計回り方向に送り込まれる。この際、流体には空気が取り込まれることとなる。
具体的には、インペラ30側における第1内部壁21の端面における流体は、移送溝28が徐々に浅くなるように設定されることで、インペラ30の回転に従って移送溝28から押し出されて、開口部32を介して後側に送り込まれる。
そして、開口部32からインペラ30側における第2内部壁41の端面における流体は、同様にして、第2内部壁41の移送溝44に送り込まれる。そして、移送溝44内の流体は、反時計回り方向に送り込まれ、当該移送溝44が徐々に浅くなるように設定されることで、加圧されながら圧送され、吐出孔43へと送り込まれる。
吐出孔43から吐出側室DAに流入した流体は、吐出側室DA内を吐出口17に向かって周方向に流れ、仕切部19にぶつかり、一部は吐出口17から排出され、残りは吐出側室DA内に残される。この際、前記吐出側室DA内では、仕切部19によって、空気が取り込まれた流体が気液分離されて、流体から分離された空気は浮力によって吐出口17から排出される。そして、吐出側室DA内に残された空気が排出された流体は、正圧状態の吐出側室DAから負圧状態の吸入側室IAに逆流することで、吸入側室IAから再びインペラ30を経由して、空気を取り込みながら吐出側室DAに送り込まれることとなる。
従来の自吸式ポンプの構成においては、図8(a)に示すように吐出側室DA内を周方向に循環するうちに、流体中に含まれる空気が、均一に拡散してしまい、吐出口17から排出され難いものとなっていた。そのような状態で、空気を多く含む流体が、正圧となる吐出側室DAから負圧となる吸入側室IAに送り込まれて、再度インペラ40を経由して吐出側室DAに送られるので、空気の排出効率を低下させる要因となっていた。
しかし、本実施例においては、後側インペラケーシング40の吐出孔43から吐出口17を最短距離で繋ぐ流路の近傍に設けられた仕切部19が、吐出側室DA内で空気が拡散する前に吐出口17から空気を排出させることができるため、吐出側室DA内の流体中の空気を少なくすることができる。これによって、吐出側室DA内の流体は、より圧力の低い吸入側室IAに戻されて、インペラで空気を再度取り込み吐出側室DAに送り込まれるので、従来のものよりも優れた空気排出効率を発揮することができ、ひいては自吸時間を短縮することができる。
なお、前側インペラケーシング20における開口壁部25、受口部26および隔壁27等は、第1内部壁21に形成されるものであったが、これに限られるものではない。例えば、これらは、ケーシング10の吸入側室IA側に形成されるものであれば、その設置箇所は特に制限されるものではない。上記実施例においては、自吸式ポンプの構造を簡略化させるために、これらが第1内部壁21に形成されるものである。また、後側インペラケーシング40の第2内部壁41についても同様である。
10 ケーシング
11 前側ケーシング
12 後側ケーシング
16 吸入口
17 吐出口
19 仕切部
30 インペラ
31 羽根部
32 開口部
33 基部
34 解放空間
35 外周壁
40 後側インペラケーシング
42 貫通孔
43 吐出孔
46 第1仕切部
50 後側吐出ケーシング
51 挿通孔
52 第2仕切部
60 駆動部
61 出力軸
IA 吸入側室
DA 吐出側室

Claims (2)

  1. 流体の吸入口および吐出口を有する円筒状のケーシング(10)と、
    前記ケーシング(10)の内部に設置されるインペラと、
    前記ケーシング(10)における軸方向の一端側に配され、出力軸を介して前記インペラを回転駆動させる駆動部
    とを備える自吸式ポンプであって、
    前記ケーシング(10)は、前記吸入口と連通する吸入側室(IA)と、前記吐出口と連通し、前記出力軸が中心部を通る吐出側室(DA)と、前記インペラが設置されるインペラ設置空間であって、第1内部壁(21)によって前記吸入側室(IA)と区画され、第2内部壁(41)によって前記吐出側室(DA)と区画されるインペラ設置空間とを内部に有し、
    前記第1内部壁(21)には、前記吸入側室(IA)から前記インペラ設置空間に前記流体を取り込む吸入孔が設けられ、前記第2内部壁(41)には、前記出力軸が挿通される貫通孔(42)と、前記インペラ設置空間から前記吐出側室(DA)に前記流体を取り込む吐出孔が設けられ、前記ケーシング(10)における前記第2内部壁(41)の対向壁には、前記出力軸が挿通される挿通孔(51)が設けられ、
    前記インペラは、基部を中心として放射状に延び、回転方向側に流体を取り込む解放空間を形成してなる羽根部と、前記羽根部の先端部相互を連結し、前記基部との間の所定領域に開口部を形成する外周壁とを有し、前記吐出孔を介し、前記出力軸の周りに回転する回転流体として前記流体を前記インペラ設置空間から前記吐出側室(DA)に送り込み、
    前記吐出口は前記吐出側室(DA)の外周壁である外径部に開口しており、
    前記吐出側室(DA)内を前記吐出孔側から前記吐出口側へと周方向に流れる流体の流路方向で対向している前記吐出孔の2つの縁部のうち下流側の縁部は、上流側の縁部より上に位置する吐出孔上縁部となっており、
    前記流路方向で対向している前記吐出口の2つの縁部のうち下流側の縁部は、上流側の縁部より上に位置する吐出口上縁部となっており、
    前記流路方向における前記吐出口の下流側であって、前記貫通孔(42)の上側、かつ、前記吐出孔上縁部の近傍、前記挿通孔(51)の上側、かつ、前記吐出口上縁部の近傍に、前記吐出側室(DA)を仕切るように配設され、前記インペラによって前記流体中に取り込んだ空気を前記吐出孔から前記吐出口へと最短距離で案内し、前記吐出口から排出可能である仕切部を設けたことを特徴とする自吸式ポンプ。
  2. 前記仕切部は、第1セグメントと第2セグメントとから構成され、
    前記ケーシング(10)は、前記インペラの吸入側に前記吸入側室(IA)を区画形成する前側ケーシングと、前記インペラの吐出側に前記吐出側室(DA)を区画形成する後側ケーシングとからなり、
    前記後側ケーシングは、第2内部壁(41)を有し、前記吐出側室(DA)のインペラ側を区画形成する後側インペラケーシングと、前記第2内部壁(41)の前記対向壁を有し、前記吐出側室(DA)の駆動部側を区画形成する後側吐出ケーシングとから構成され、
    前記第1セグメントは、前記第2内部壁(41)から前記吐出側室(DA)の内部に、前記出力軸の軸方向に沿って突設され、
    前記第2セグメントは、前記第2内部壁(41)の前記対向壁から前記吐出側室(DA)の内部に、前記出力軸の軸方向に沿って突設され、
    前記第1セグメントと前記第2セグメントは、前記吐出側室(DA)内で接合されることを特徴とする請求項1に記載の自吸式ポンプ。
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