JP6848644B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本開示はリチウムイオン二次電池に関する。
特開2016−012541号公報(特許文献1)には、積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池が開示されている。なお、特許文献1には、負極活物質として第1の活物質(黒鉛)と第2の活物質(SiO)とを併用し、個々の負極の面内方向の縁部と中央部とで両者の配合比率を変えることが開示されている。
特開2016−012541号公報
上記のような積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池においては、巻回型電極群のように巻回による拘束力が働かないため、電極等の間隔にバラツキが発生しやすい。このため、積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池は、積層型電極群が積層方向の外縁側から拘束圧が負荷された状態で使用されることがある。しかし、この場合でも、積層方向の中央部と外縁部とで電極等の間隔に差が生じ、電極等の間隔にバラツキが生じる可能性があった。このため、正極と負極との間でのリチウムイオンの受け渡しにムラが生じて、リチウムが析出する虞があった。
したがって、本開示の課題は、積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池において、積層型電極群を構成する電極等の間隔が不均一になることを抑制し、リチウムの析出を抑制することである。
本開示のリチウムイオン二次電池は、複数の正極の各々と複数の負極の各々とをセパレータを挟んで交互に積層してなる積層型電極群を備える。
複数の負極の各々は、負極集電体と、負極集電体の表面に設けられた負極活物質を含む負極合材層と、を有する。
積層された複数の負極のうち、積層方向の中央を含む中央部に位置する少なくとも1つの負極である第1負極において、負極活物質は、黒鉛からなる第1負極活物質と、第1負極活物質よりも充電時の膨張率が大きい第2負極活物質と、からなる。
第1負極は、積層された複数の負極のうち、積層方向の外縁を含む外縁部に位置する少なくとも1つの負極である第2負極よりも、負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率が高い。
第1負極と第2負極との間での第2負極活物質の比率の差は、2質量%以上10質量%未満である。
したがって、本開示によれば、積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池において、積層型電極群を構成する電極等の間隔が不均一になることを抑制し、リチウムの析出を抑制することができる。これにより、リチウムイオン二次電池の容量低下を抑制することができる。その理由は、以下のように考えられる。
従来の積層型電極群では、巻回型電極群のように巻回による拘束力が働かないため、電極等の間隔にバラツキが発生しやすかった。電極等の間隔にバラツキが生じると、正極と負極との間でのリチウムイオンの受け渡し(充放電の反応)にもムラが生じて、リチウムの析出が発生し易くなってしまう。このため、積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池は、積層型電極群が積層方向の外縁側から拘束圧が負荷された状態で使用されることがある。
しかし、積層された各々の電極が一定の収縮しろ(収縮代)を持っているため、積層型電極群に対して積層方向の外縁側から拘束圧が負荷されていても、その拘束圧は徐々に緩和され、積層方向の中央部まで伝わり難い。このため、積層型電極群の積層方向の中央部の電極間に緩みが生じ、中央部と外縁部とで電極等の間隔に差が生じる可能性がある。さらに、充放電(特に低温下でのハイレートの充放電)を繰り返すと、負極の膨張および収縮の繰り返しによって、このような電極等の間隔のバラツキが助長される。このため、電極等の間隔のバラツキを十分に解消できず、充放電の反応にムラが生じてリチウムが析出する虞があった。
これに対して、本開示のリチウムイオン二次電池においては、積層型電極群の積層方向の中央部に位置する負極が、外縁部に位置する負極よりも、負極活物質中に膨張率の大きい第2負極活物質を多く含んでいる。これにより、充電時の負極の膨張量が、積層型電極群の積層方向の外縁部に比べて中央部で大きくなる。このため、充放電サイクルによって、積層型電極群の積層方向の中央部に位置する負極の厚みが厚くなり、積層方向の中央部と外縁部との間における電極等の間隔のバラツキが解消される。したがって、充放電の反応のムラが解消されて、リチウムの析出が抑制されると考えられる。
図1は、積層型電極群の一例を示す断面概略図である。 図2は、積層型電極群を構成する負極の一例を示す平面概略図である。 図3は、積層型電極群を構成する正極の一例を示す平面概略図である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と記される)が説明される。ただし、以下の説明は、本開示の範囲を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池>
図1を参照して、本実施形態のリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」と略記される場合がある)は、複数の正極10の各々と複数の負極20の各々とをセパレータ30を挟んで交互に積層してなる積層型電極群40を備える。
積層型電極群40は、例えば、電解液に浸漬された状態で、所定の外装体(図示されない)に収納される。外装体としては、例えば、ラミネートフィルム(Alラミネートフィルムなど)製の袋等を使用できる。なお、外装体は、正極端子および負極端子を備える。正極端子は、積層型電極群を構成する正極(正極集電体11)と電気的に接続され、負極端子は、積層型電極群を構成する負極(負極集電体21)と電気的に接続される。このようにして、本実施形態の電池(ラミネート型のリチウムイオン二次電池)が構成され得る。
なお、例えば、本実施形態の電池の複数を筐体(電池ケース)内に収納することで、組電池(例えば、車載用の組電池)が構成され得る。組電池において、電池は、ステンレス製の板などによって積層方向に挟まれて固定された状態で、筐体内に収納される場合がある。この場合、各々の電池において、外装体に収納された積層型電極群は、積層方向の外縁側から拘束圧が負荷された状態となっている。
《積層型電極群》
図1を参照して、積層型電極群40は、複数の正極10の各々と複数の負極20の各々とをセパレータ30を挟んで交互に積層してなる。セパレータ30は、例えば、正極10および負極20の少なくともいずれかに、接着剤等により接着されていてもよい。
〔負極〕
図1および図2を参照して、複数の負極20の各々は、負極集電体21と、負極集電体21の表面に設けられた負極活物質を含む負極合材層22と、を有する。負極20は、矩形状のシートである。なお、図2は、図1のZ軸方向から見た平面図である。
負極集電体21は、例えば、銅(Cu)箔でよい。Cu箔は、純Cu箔であってもよいし、Cu合金箔であってもよい。負極集電体21は、例えば、5〜30μmの厚さを有し得る。負極集電体21の端部には、負極リードタブ23が接合される。負極リードタブ23は、例えば、ニッケル製である。負極リードタブ23は、外装体の負極端子に電気的に接続される。
図1では、負極合材層22は、負極集電体21の両面に設けられている。ただし、本実施形態において、負極合材層22は、負極集電体21の片面のみに設けられていてもよく、負極集電体21の両表面の少なくとも一部に設けられていればよい。なお、負極リードタブ23が接合された負極集電体21の端部は、負極合材層22が形成されない露出部となっている。
負極合材層22は、少なくとも負極活物質を含む。負極合材層22は、負極活物質以外にバインダ、導電材などを含み得る。負極合材層22は、例えば、10〜100μmの厚さを有し得る。負極活物質は、例えば、3〜30μmの平均粒径を有し得る。尚、「平均粒径」は、レーザ回折散乱法によって測定される体積基準の粒度分布において、微粒側から累積50%の粒径を意味する。
図1を参照して、積層された複数の負極20において、積層方向の中央を含む中央部に位置する少なくとも1つの負極20を第1負極20Aと呼ぶ。また、積層された複数の負極20において、積層方向の外縁を含む外縁部に位置する少なくとも1つの負極20を第2負極20Bと呼ぶ。中央部と外縁部とは重複しておらず、第1負極20Aと第2負極20Bとは重複していない。なお、中央部と外縁部との間に、それら以外の部分(中間部)が介在していてもよい。
第1負極20Aにおいて、負極活物質は、黒鉛からなる第1負極活物質と、第1負極活物質よりも充電時の膨張率が大きい第2負極活物質と、からなる。なお、第2負極20Bにおいて、負極活物質は、特に限定されないが、黒鉛からなる第1負極活物質のみから構成されてもよく、第1負極活物質および第2負極活物質を含んでいてもよい。
第2負極活物質としては、例えば、SiおよびSnの少なくともいずれかを含む物質が挙げられる。そのような物質としては、Si、SiOx〔0.01≦x<2〕(以下、「SiO」と略記される)、Sn等が挙げられる。ただし、第2負極活物質は、第1負極活物質よりも充電時の膨張率が大きい負極活物質であれば、特に限定されない。
負極活物質の充電時の膨張率とは、その負極活物質を用いて作製した負極が電池(リチウムイオン二次電池)に組み込まれて充電が行われた場合において、充電開始前の負極活物質の体積に対する充電後の負極活物質の体積の変化率である。負極活物質の種類による充電時の膨張率の大小を比較するためには、例えば、負極活物質の種類以外は同じ条件で製造された負極を備える同様の電池を用意し、同条件の充電を行って、充電前後の負極または負極合材層の厚みを比較すればよい。なお、負極活物質の充電時の膨張率の大小関係は、通常は、負極活物質の理論容量の大小関係と同じである。例えば、黒鉛(理論容量:372mAh/g程度)に比べて、SiおよびSnの少なくともいずれかを含む物質(例えば、理論容量:1000mAh/g以上)は、理論容量が大きく、かつ、充電時の膨張率も大きい。
そして、第1負極20Aは、第2負極20Bよりも、負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率が高い。
なお、第1負極20Aが複数の負極20を含む場合、第1負極20Aにおける負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率は、第1負極20Aに含まれる複数の負極20についての比率の平均値である。また、第2負極20Bが複数の負極20を含む場合も、第2負極20Bにおける負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率は、第2負極20Bに含まれる複数の負極20についての比率の平均値である。したがって、必ずしも、積層方向の最も中央に位置する負極20において、負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率が最も高くなっている必要はない。同様に、必ずしも、積層方向の最も外縁側に位置する負極20において、負極活物質の総量に対する第2負極活物質の比率が最も低くなっている必要はない。
第1負極20Aと第2負極20Bとの間での第2負極活物質の比率の差は、2質量%以上10質量%未満である。第2負極活物質の比率の差が2質量%以上であることにより、本開示の効果がより確実に発揮され得る。また、第2負極活物質の比率の差が10質量%以上である場合は、積層型電極群の積層方向の中央部において、負極の膨張率が高くなり過ぎ、逆に電極等の間隔のバラツキが生じ、リチウムが析出する可能性がある。
導電材としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、サーマルブラック、ファーネスブラック等が挙げられる。バインダとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。負極合材層22は、例えば、1〜10質量%のバインダを含み得る。
なお、負極合材層22は、例えば、負極合材ペーストが負極集電体21の表面に塗布され、乾燥されることにより形成される。負極合材ペーストは、第1負極活物質、第2負極活物質、バインダおよび溶媒等が混合されることにより調製される。溶媒は、バインダ種に応じて適切なものが選択されるべきである。溶媒は、例えば、水でよい。塗布および乾燥には、例えば、ダイコータおよび熱風式乾燥炉等が使用される。
〔正極〕
図1および図3を参照して、複数の正極10の各々は、正極集電体11と、正極集電体11の表面に設けられた正極活物質を含む正極合材層12と、を有する。正極10は、矩形状のシートである。なお、図3は、図1のZ軸方向から見た平面図である。
正極集電体11は、例えば、アルミニウム(Al)箔等でよい。Al箔は、純Al箔であってもよいし、Al合金箔であってもよい。正極集電体11は、例えば、10〜30μmの厚さを有し得る。正極集電体11の端部には、正極リードタブ13が接合される。正極リードタブ13は、例えば、Al製である。正極リードタブ13は、外装体の正極端子に電気的に接続される。
図1では、正極合材層12、正極集電体11の両面に設けられている。ただし、本実施形態において、正極合材層12は、正極集電体11の片面のみに設けられていてもよく、正極集電体11の両表面の少なくとも一部に設けられていればよい。なお、正極リードタブ13が接合された正極集電体11の端部は、正極合材層12が形成されない露出部となっている。
正極合材層12は、少なくとも正極活物質を含む。正極合材層12は、正極活物質以外にバインダ、導電材などを含み得る。正極合材層12は、例えば、10〜100μmの厚さを有し得る。
正極活物質としては、例えば、リチウム(Li)含有金属酸化物、リチウム含有リン酸塩等が挙げられる。リチウム含有金属酸化物としては、例えば、一般式LiNiaCobMnc2(式中、a+b+c=1、a〜cは正数)で表される化合物などが挙げられる。正極活物質の平均粒径は、例えば1〜25μm程度でよい。
導電材としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、サーマルブラック、ファーネスブラック等が挙げられる。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。正極合材層12は、例えば、1〜10質量%のバインダを含み得る。
なお、正極合材層12は、例えば、正極合材ペーストが正極集電体11の表面に塗布され、乾燥されることにより形成され得る。正極合材ペーストは、正極活物質、導電材、バインダおよび溶媒等が混合されることにより調製され得る。溶媒は、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等でよい。正極合材ペーストの塗布および乾燥には、例えば、ダイコータおよび熱風式乾燥炉等が使用される。
〔セパレータ〕
セパレータ30は、電気絶縁性の多孔質膜である。セパレータ30は、正極10と負極20とを電気的に隔離する。セパレータ30は、例えば、多孔質ポリエチレン(PE)膜、多孔質ポリプロピレン(PP)膜等により構成され得る。セパレータ30は、例えば、3〜30μmの厚さを有し得る。なお、セパレータ30は、多層構造を含んでもよい。
セパレータ30は、その表面に耐熱層を含んでいてもよい。耐熱層は、耐熱材料を含む。耐熱材料(フィラー)としては、例えば、アルミナ(α−アルミナ)、ベーマイト、チタニア、ジルコニア、マグネシア等の金属酸化物、ポリイミド等の高融点樹脂などが挙げられる。耐熱層は、例えば、3〜10μmの厚みを有してもよい。耐熱層は、セパレータ30の片面または両面に形成され得る。
〔電解液〕
電解液は、リチウム塩および溶媒を含む。溶媒は非プロトン性である。溶媒は、例えば、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合物でよい。環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合比は、体積比で、例えば、環状カーボネート:鎖状カーボネート=1:9〜5:5でよい。環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等であってもよい。鎖状カーボネートは、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等であってもよい。
電解液は、例えば、0.5〜2.0mоl/Lのリチウム塩を含む。リチウム塩は、例えば、LiPF、LiFSI、LiBF、Li[N(FSO]、Li[N(CFSO]等であってもよい。
以下、実施例が説明される。ただし以下の例は、本開示の範囲を限定するものではない。
《実施例1》
以下のようにして、負極(負極シート)41枚の各々と正極(正極シート)40枚の各々とを、セパレータを挟んで交互に積層して、図1に示されるような積層型電極群が製造された。積層型電極群は、外装体に電解液と共に収納されて、実施例1の電池(リチウムイオン二次電池)が製造された。
なお、表1において、「負極番号」の欄は、積層型電極群の積層方向の一方の外縁側から順に付した負極の番号である(表2〜表4においても同様)。実施例1の電池においては、表1に示される負極番号1〜9、10〜14、15〜25、26〜30、および31〜41の5つのグループの各々について、負極活物質の総量に対するSiO粒子(第2負極活物質)の比率を、表1の「SiO比率」の欄に示されるように変化させた。
(負極シートの製造)
以下の材料が準備された。
負極活物質: 天然黒鉛粒子(第1負極活物質、平均粒径:5μm)
SiO粒子(第2負極活物質、平均粒径:15μm)
バインダ: SBR
導電材: AB
増粘材: CMC
溶媒: イオン交換水
負極集電体: Cu箔(厚さ:10μm)
負極活物質(天然黒鉛粒子およびSiO粒子の合計で95質量部)、バインダ(2質量部)、導電材(2質量部)および増粘剤(1質量部)が混合された。ここで、負極活物質の総量に対するSiO粒子(第2負極活物質)の比率は、上記5つのグループの各々について、表1の「SiO比率」の欄に示されるように変化させた。
得られた混合物に、溶媒が混合されることにより、負極ペーストが調製された。なお、溶媒の使用量は、負極ペーストの不揮発分率が50質量%となるように調整された。「不揮発分率」とは、溶媒を含む全ての原材料の質量合計に対する、溶媒以外の成分(不揮発成分)の質量比率を意味する。
次に、負極ペーストが、コンマコータによって負極集電体の表面(表裏両面)に塗布され、乾燥されることにより、負極合材層が形成された。各負極において、負極合材層の単位面積あたりの質量(目付け量)は、表1の「負極合材層の目付け量」の欄に示す通りである。なお、負極活物質のSiO比率が高い負極合材層ほど、質量当りの容量が大きくなるため、各負極当たりの容量を揃えるために、SiO比率が高い負極合材層ほど目付け量を少なくしている。
負極合材層が、ロールプレス機により密度が1.4g/mLとなるように圧縮された。これにより帯状の負極が製造された。帯状の負極が、所定の長さに裁断され、矩形状のシート(負極シート)とされた。負極シートにおける負極合材層について、縦方向の長さ(図2に示すL1)は15.4cmであり、横方向の長さ(図2に示すW1)は10.4cmであった。
(正極の製造)
以下の材料が準備された。
正極活物質: LiNi1/3Co1/3Mn1/32 (平均粒径:10μm)
導電材: AB
バインダ: PVdF
溶媒: NMP
正極集電体:Al箔(厚さ:15μm)
プラネタリーミキサーの混合槽内で、正極活物質(90質量部)、導電材(5質量部)およびバインダ(4質量部)を混合し、該混合槽内に溶媒を投入して更に1時間攪拌することにより、正極ペーストが調製された。なお、溶媒の使用量は、正極ペーストの不揮発分率が65質量%となるように調整された。
次に、正極ペーストが、コンマコータによって正極集電体の表面(表裏両面)に塗布され、120℃の温度で乾燥されることにより、正極合材層が形成された。なお、正極合材層の目付け量(単位面積あたりの質量)は、片面あたり20mg/cm2であった。正極合材層が、ロールプレス機により密度が2.7g/mLとなるように圧縮された。これにより帯状の正極が製造された。帯状の正極が、所定の長さに裁断され、矩形状のシート(正極シート)とされた。正極シートにおける正極合材層について、縦方向の長さ(図3に示すL2)は15cmであり、横方向の長さ(図3に示すW2)は10cmであった。
(電池の製造)
上記の負極(負極シート)41枚と、上記の正極(正極シート)40枚と、セパレータ82枚と、が準備された。それらの複数の負極の各々と複数の正極の各々とが、積層方向の両方の外縁に負極が位置するように、セパレータを挟んで交互に積層され、図1に示されるような積層型電極群が作製された。ここで、積層された上記5つのグループの各々の負極において、負極活物質の総量に対するSiO粒子の比率が表1の「SiO比率」の欄の通りとなるように、負極が積層された。
なお、セパレータは、多孔質PE膜(単層膜)である。セパレータの縦方向(図1のY軸方向)の長さは16cmであり、横方向(図1のX軸方向)の長さは10.7cmであり、厚みは25cmであった。
以下の成分を含む電解液が準備された。
溶媒: [EC:EMC:DMC=1:1:1(質量比)]
リチウム塩: LiPF (1.1mоl/L)
上記の積層型電極群が、ラミネートフィルム製の袋(外装体)内に収納された。電解液150gが袋内に注入され、袋が真空封止された。なお、外装体は、正極端子および負極端子を備える。正極端子および負極端子は、それぞれ、正極(正極集電体)および負極(負極集電体)と電気的に接続された。このようにして、実施例1の電池(ラミネート型のリチウムイオン二次電池)が製造された。
(初期充放電)
25℃環境において、電池の初期充放電が行われた。まず、電流レート4.0Aの定電流(CC)充電により、電池の電圧が4.1Vに達するまで充電された。さらに、定電圧(CV)充電を行い、電流が0.5Aまで低下したときに充電を終了した。その後、休止を挟んで、電流レート4.0Aの放電を行い、電池の電圧が2.5Vまで低下したときに放電を終了した。
《実施例2》
負極活物質(第1負極活物質である黒鉛、および、第2負極活物質であるSiO)の総量に対するSiO(第2負極活物質)の比率(質量%)を、表2の「負極活物質のSiO比率」の欄に示すように変更し、かつ、負極(負極集電体)片面当りの負極合材層の目付量(溶媒量は含まない。)を、表2の「負極合材層の目付量」の欄に示すように変更した。それ以外の点は、実施例1と基本的に同じ方法により電池が製造された。
《比較例1》
負極活物質の総量に対するSiOの比率を、表3の「負極活物質のSiO比率」の欄のように変更し、かつ、負極片面当りの負極合材層の目付量を、表3の「負極合材層の目付量」の欄に示すように変更した。それ以外の点は、実施例1と基本的に同じ方法により電池が製造された。
《比較例2》
負極活物質の総量に対するSiOの比率を、表4の「負極活物質のSiO比率」の欄のように変更し、かつ、負極片面当りの負極合材層の目付量を、表4の「負極合材層の目付量」の欄に示すように変更した。それ以外の点は、実施例1と基本的に同じ方法により電池が製造された。
<評価>
上記の実施例および比較例で得られた電池(ラミネート型のリチウムイオン二次電池)が、ステンレス製の2枚の板で積層方向に800kgfの圧力で挟み込まれ、その状態が維持されるように、四隅にネジとボルトとを使用することで、2枚の板の間隔が固定された。なお、これは、車両用の電池パック(組電池)内における電池の拘束状態を模擬している。
(Liイオン受け入れ性の評価)
上記の拘束状態の電池に対して、低温かつ高レート(急速)な充放電サイクル後のLiイオン受け入れ性(Li析出の有無)の評価を行った。
具体的には、電池に対して、上記の初期充放電の充電工程と基本的に同じ方法で、電池電圧が3.7Vに達するまで充電を行った。その後、−10℃の環境下で高レートの充放電サイクルが1000回繰り返された。充放電サイクルにおいては、以下に示すサイクル条件の「CC充電→休止→CC放電→休止」が1サイクルと定義される。なお、「CC」は定電流方式を意味する。
(サイクル条件)
CC充電: 電流=20A(容量4Ahに相当する充電が行われたときに終了)
休止: 10秒間
CC放電: 電流=20A(容量4Ahに相当する放電が行われたときに終了)
休止: 10秒間
充放電サイクルの終了後、電池が解体して、全ての負極の表面を目視で観察し、金属Liの析出(Li析出)の有無を確認した。結果を、表1〜表4の「Li析出の有無」の欄に示す。Li析出が観察された場合を「有」で示し、Li析出が観察されなかった場合を「無」で示す。また、「有」の場合、括弧内にLi析出が観察された負極の枚数を併せて示す。
(負極合材層の膨張率の測定)
上記の拘束状態の電池(Liイオン受け入れ性の評価に用いたものとは別の電池)に対して、上記の充放電サイクルにおけるCC充電のみを1回行った。CC充電後の電池を解体して、上記5つのグループ(表1〜表4に示される負極番号1〜9、10〜14、15〜25、26〜30、および31〜41)の各々について、負極の厚みの合計を計測した。この厚みの計測値と、CC充電を行わなかった同様の電池についての同様の厚みの計測値と、を比較し、厚みの増加率を求めた。この結果を表1〜表4の「負極合材層の膨張率」の欄に示す。すなわち、「負極合材層の膨張率」の欄に示す値は、上記5つのグループの各々における複数の負極についての膨張率の平均値である。
Figure 0006848644
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上記表1〜4に示される結果において、実施例1および2と比較例1との比較から、積層型電極群の積層方向の中央部の負極(負極番号15〜25)における負極活物質のSiO比率が、外縁部の負極(負極番号1〜9および31〜41)よりも高くなっていることにより、充放電サイクル後のリチウムの析出が抑制されることが分かる。
なお、実施例1および2のように、積層方向の外縁部と中央部との間に、負極活物質のSiO比率が外縁部と中央部との中間にある負極(負極番号10〜14および26〜30)が存在している方が、積層型電極群を構成する電極等の間隔のバラツキを抑制するためには、有効であると考えられる。積層型電極群に対する積層方向の外縁側からの拘束力は、外縁側から中央側にかけて徐々に弱くなるため、それに応じて段階的に負極合材層(負極活物質)の膨張率を変化させた方が、拘束力がより均一に補整されるからである。
ただし、比較例2では、中央部の負極(負極番号15〜25)の膨張率は、外縁部の負極(負極番号1〜9および31〜41)の膨張率よりも高いが、リチウムの析出が観察された(リチウムの析出が抑制されなかった)。これは、中央部の負極(負極番号15〜25)について、負極活物質のSiO比率を高くし過ぎた(膨張率を高くし過ぎた)ことにより、逆に電極等の間隔のバラツキが生じ、充放電の反応にムラが生じたため、リチウムが析出し易くなったと考えられる。なお、中央部と外縁部とで負極合材層の目付け量に差が生じたこと、電位プロファイルが著しく変化し、電池内の電流分布が不均―になったこと等も、充放電の反応にムラが生じたことに影響している可能性がある。
したがって、本開示の効果を得るためには、中央部の負極と外縁部の負極との間での負極活物質のSiO比率の差は、比較例2における10質量%よりも小さくすべきであると考えられる。
上記の実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記の説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電池(リチウムイオン二次電池)、10 正極、11 正極集電体、12 正極合材層、13 リードタブ、20 負極、20A 第1負極、20B 第2負極、21 負極集電体、22 負極合材層、23 リードタブ、30 セパレータ、40 巻回型電極群、81 正極端子、82 負極端子、90 筐体、91 ケース、92 蓋。

Claims (1)

  1. 複数の正極の各々と複数の負極の各々とをセパレータを挟んで交互に積層してなる積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記複数の負極の各々は、負極集電体と、前記負極集電体の表面に設けられた負極活物質を含む負極合材層と、を有し、
    積層された前記複数の負極のうち、積層方向の中央を含む中央部に位置する少なくとも1つの負極である第1負極において、前記負極活物質は、黒鉛からなる第1負極活物質と、前記第1負極活物質よりも充電時の膨張率が大きい第2負極活物質と、からなり、
    前記第1負極は、積層された前記複数の負極のうち、積層方向の外縁を含む外縁部に位置する少なくとも1つの負極である第2負極よりも、負極活物質の総量に対する前記第2負極活物質の比率が高く、
    前記第1負極と前記第2負極との間での前記第2負極活物質の比率の差は、2質量%以上10質量%未満であり、
    前記外縁部と前記中央部との間に、前記第2負極活物質の比率が前記外縁部と前記中央部との中間にある負極が存在する、リチウムイオン二次電池。
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