JP6848634B2 - 樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6848634B2
JP6848634B2 JP2017079082A JP2017079082A JP6848634B2 JP 6848634 B2 JP6848634 B2 JP 6848634B2 JP 2017079082 A JP2017079082 A JP 2017079082A JP 2017079082 A JP2017079082 A JP 2017079082A JP 6848634 B2 JP6848634 B2 JP 6848634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin molded
base material
core material
molded body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017079082A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018176537A (ja
Inventor
吉宏 岩野
吉宏 岩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017079082A priority Critical patent/JP6848634B2/ja
Publication of JP2018176537A publication Critical patent/JP2018176537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6848634B2 publication Critical patent/JP6848634B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、樹脂成形体の製造方法に関する。
下記特許文献1には、熱可塑性繊維強化樹脂と熱硬化性繊維強化樹脂硬化物とが溶着により接合された樹脂成形体とその製造方法及び当該樹脂成形体を用いた車両用構造体が開示されている。この製造方法によれば、熱可塑性繊維強化樹脂と熱硬化性繊維強化樹脂硬化物とが接着剤又はリベット等の締結部材を用いることなく溶着により接合されているため、接着剤又はリベット等の締結部材の使用による重量増加が抑制される。さらに、接着剤又は締結部材の強度により樹脂接合部の強度が決定されることがないため、適切な樹脂の組み合わせを選択することにより樹脂成形体の接合強度を向上させることができる。
特開2013−107456公報
しかしながら、車両用部品を成形する場合は、部品の強度を確保すると共に軽量化を図り、しかも歩行者保護の観点から部品の外周部に所定のR形状(円弧形状)を確保する必要がある。例えば、特許文献1に開示された樹脂成形体を板状に成形して車両用部品に適用すると、軽量化のために樹脂成形体の板厚を薄くしても部品としての強度を確保できるものの、板厚を薄くすることにより部品の外周部でR形状を確保することが困難となる。そこで、部品の外周部でR形状を確保できる程度に厚みを持たせる方法として、(1)外周部を厚肉にする、(2)外周部以外の部分での板厚を増加することにより外周部の板厚を確保する、(3)外周部を中空構造とする、等の方法が考えられる。これらの方法を当該樹脂成形体に適用した場合、(1)の方法では、外周部とそれ以外の部分とで板厚に違いが生じることにより、成形時にヒケが生じやすくなるため、成形された部品の外観に影響を及ぼす可能性がある。また、RTM(Resin Transfer Molding)成形方法等により成形をしたとしても、成形金型内部に賦形された炭素繊維が流動抵抗となるため樹脂の流動性が低下し、成形不良となる可能性がある。(2)の方法では、樹脂の積層枚数の増加やコア材の使用が必要になるため、部品の重量が増加し、しかもコストが増加する。(3)の方法では、部品の成形用金型が複雑化すると共に、中子等の副資材も必要となるため製造工数が増加し、しかもコストが増加する。このように、強度を確保したうえで軽量化された車両用部品の外周部にR形状を簡易に確保するためには、樹脂成形体の製造方法に改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮し、車両用部品としての強度及び剛性を確保すると共に軽量化でき、しかも車両用部品の外周部にR形状を簡易に確保できる樹脂成形体の製造方法を得ることが目的である。
請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法は、熱硬化性繊維強化樹脂により所定の形状に形成された面材を成形型の上側に配置する第1工程と、前記面材の上面側で、樹脂成形体の外周部とされる位置であって、前記成形型の湾曲部と対向する位置に、熱可塑性繊維強化樹脂により形成されており、断面形状が円形状とされた芯材が配置される第2工程と、前記芯材が前記面材との間に隙間を有した状態で前記面材に覆われる工程を経て、前記芯材及び前記面材を密閉した状態で加熱して前記樹脂成形体を成形する第3工程と、を有する。
請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法では、第1工程で、熱硬化性繊維強化樹脂により所定の形状に形成された面材が成形型の上側に配置される。次に、第2工程で、配置された面材の上面側で、成形後に樹脂成形体の外周部とされる位置に、熱可塑性繊維強化樹脂により成形された芯材が配置される。その後、第3工程で、芯材が、隙間を有した状態で面材に覆われることで成形される。これにより、熱硬化性繊維強化樹脂と熱可塑性繊維強化樹脂とが接合された樹脂成形体が成形される。
請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法によれば、樹脂成形体は、熱硬化性繊維強化樹脂及び熱可塑性繊維強化樹脂が直接接合した状態で成形されるため、接着剤及びリベット等の締結部材を用いて接合した場合に比べて高い接合強度を確保できる。また、樹脂成形体の外周部に芯材が設けられることにより、樹脂成形体を芯材の短手方向で切断した断面の面積及び断面2次モーメントは、芯材を設けない場合に比べて増加する。これにより、曲げ剛性及びせん断剛性等の剛性が向上する。さらに、樹脂成形体の外周部に成形寸法が安定している芯材が設けられることにより、成形後の樹脂成形体に捩れや反りなどの変形が発生することを抑制できる。
また、請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法によれば、樹脂成形体は、金属等の他の材料に比べて軽量な熱硬化性繊維強化樹脂及び熱可塑性繊維強化樹脂により成形され、しかも接着剤又はリベット等の締結部材を用いることなく接合されるため、金属等の他の材料により成形された車両用部品に比べて軽量に成形することができ、しかも接着剤又は締結部材による重量増加を抑制できる。
さらに、請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法によれば、樹脂成形体の外周部に芯材が設けられることにより、樹脂成形体の外周部の板厚を確保できる。このため、車両用部品の外周部でR形状を確保できる。
以上説明したように、本発明に係る樹脂成形体の製造方法は、車両用部品としての強度及び剛性を確保すると共に軽量化でき、しかも車両用部品の外周部にR形状を簡易に確保できるという優れた効果を有する。
本実施形態に係るリヤスポイラのうち車両右側の部分を車両下側から見た底面図である。 図1に示されるA−A線に沿ってリヤスポイラ及びそのトランクへの取り付け部分を切断した状態を示す側断面図である。 図2のA線矢視部分でのリヤスポイラの車両前側外周部を示す拡大側断面図である。 本実施形態に係る樹脂成形体の樹脂成形体を芯材の短手方向に沿って切断した状態を示す断面図であり、積層された面材の上面に芯材が配置された状態を示す断面図である。 本実施形態に係る樹脂成形体の樹脂成形体を芯材の短手方向に沿って切断した状態を示す断面図であり、所定の板厚を設定するために図4Aの状態から更に面材が積層された状態を示す断面図である。 本実施形態に係る樹脂成形体の樹脂成形体を芯材の短手方向に沿って切断した状態を示す断面図であり、芯材が面材に隙間を有して覆われた状態を示す断面図である。 本実施形態に係る樹脂成形体の樹脂成形体を芯材の短手方向に沿って切断した状態を示す断面図であり、金型により成形された状態を示す断面図である。
以下、図1〜図4Dを用いて、本発明に係る樹脂成形体の一実施形態について説明する。なお、以下の図において適宜示される矢印FRは車両前方を示しており、矢印UPは車両上方を示しており、矢印INは車幅方向内側を示している。
図1及び図2には、本実施形態に係る樹脂成形体10により設けられたリヤスポイラ12が示されている。車両14の後部には、車両上下方向に開口された荷室16を開閉するためのトランクリッド18が設けられている。トランクリッド18の上面側には、リヤスポイラ12が、トランクリッド18の車幅方向に沿って略全幅に亘って延在されている。
トランクリッド18の上面部20には、リヤスポイラ12の平面形状に合致する開口部22が設けられている。開口部22の内側には、略箱状に形成されると共に、荷室16に向けて突出されたリヤスポイラ12の収納部24が設けられている。収納部24は、開口部22の車両上側から荷室16に向けて嵌入された状態で、収納部24の外縁部24Aと開口部22の内縁部22Aとが接着されて取り付けられている。
収納部24の内部の車両下側には、リヤスポイラ12を昇降させるためのアクティブユニット26が、収納部24の外側に設けた取付部品28を介して取り付けられている。アクティブユニット26は、リヤスポイラ12の車両下側に設けられた略平板上の連結部30に、第1ボルト32及びナット33を介して締結固定されている。アクティブユニット26が作動することにより、リヤスポイラ12が、車両上下方向に昇降されるようになっている。リヤスポイラ12は、使用時には、トランクリッド18の車両上側まで上昇され、未使用時には、リヤスポイラ12の上面がトランクリッドの上面部20と略面一となる位置まで下降されて、収納部24に収納されている。
リヤスポイラ12は、車幅方向を長手方向とされて、車両中央部から車幅方向外周部に向かうに従って、車両後側に位置するように湾曲されている。これにより、車両14の走行に伴いリヤスポイラ12を通過する空気の流れから、車両14の後部を路面側に押し付ける力(ダウンフォース)を生じさせると共に、車両14の後部の空気の流れを整流するという所定の空気力学的作用を生じさせている。
また、リヤスポイラ12は、その上部側に配置されたリヤスポイラアウタ34及び下部側に配置されたリヤスポイラインナ36を含んで構成されている。リヤスポイラインナ36の車両前後方向中央部は、リヤスポイラアウタ34の車両前後方向中央部に取り付けられたナット38及び第2ボルト40により、リヤスポイラアウタ34の中央部と締結されている。また、リヤスポイラインナ36は、リヤスポイラインナ36の外周フランジ部の上面に設けられた接着部42によって、リヤスポイラアウタ34に接合されている。
図3には、図2のA線矢視部分の拡大図が示されている。リヤスポイラアウタ34の外周部44は、熱可塑性繊維強化樹脂により成形された芯材46が、面材としての第1基材48及び第2基材50に巻き込むように覆われて成形されている。
第1基材48及び第2基材50は、成形型の上側に積層される時点では、樹脂が含浸されていない繊維材を用いて形成することもできる。この場合は、第1基材48及び第2基材50の間に、熱硬化性繊維強化樹脂により所定の形状に形成された面材としての樹脂流動用基材52が設けられている。樹脂流動用基材52に含まれた樹脂は、成形時の加熱により溶融しかつ流動することで、繊維材に浸透する。これにより、熱硬化性繊維強化樹脂により形成された面材としての第1基材48及び第2基材50が形成されている。
芯材46を構成している熱可塑性樹脂は、加熱により膨張すると共に溶融するため、芯材46の外周を覆っている第1基材48及び第2基材50と芯材46とが密着した状態で溶着されている。
リヤスポイラアウタ34の外周部44は、芯材46が第1基材48及び第2基材50に巻き込むように覆われて成形されることにより、リヤスポイラアウタ34の外周部44に厚みが付与されている。また、リヤスポイラアウタ34の外周部44に、所定のR形状が確保されている。
次に、樹脂成形体10により設けられたリヤスポイラアウタ34の製造方法の説明を通して本実施形態の作用並びに効果について説明する。
第1工程としての面材48、50、52の積層について説明する。図4Aに示されるように、樹脂成形体10を成形するための成形型としての成形用金型54の下金型56は、上面が水平面とされた第1平面部56Aと、第1平面部56Aの一端の下側に略四分円状に成形された湾曲部56B1と、湾曲部56B1に連続し、上面が水平面とされた第2平面部56B2を有する曲面部56Bと、を備えている。
下金型56の上側に、樹脂が含浸されていない炭素繊維の織布により面状に形成された第1基材48が、下金型56の上面形状に沿って配置されている。第1基材48は、樹脂成形体10が成形されたときの外周部44が、下金型56の湾曲部56B1の位置となるように配置されている。第1基材48の上側かつ第2平面部56B2の上側には、樹脂成形体10の形状にあわせて熱硬化性繊維強化樹脂により形成された樹脂流動用基材52が積層されている。本実施形態において用いることができる熱硬化性樹脂としては、例えば、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂及びウレタン樹脂が挙げられる。さらに、樹脂流動用基材52の上側には、樹脂が含浸されておらず、かつ第1基材48よりも太い炭素繊維の織布により面状に形成された第2基材50が重ねられている。
なお、ここでは、第1基材48及び第2基材50は、炭素繊維の織布を用いて形成されているとして説明したが、これに限らず、目的に応じて他の繊維を用いて形成されてもよい。本実施形態において用いることができる繊維の種類としては、例えば、アラミド繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維等の樹脂繊維、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維などが挙げられる。さらに、ここでは、第1基材48及び第2基材50は、織布を用いて成形されているとして説明したが、これに限らず、不織布を用いて形成されてもよい。
さらに、ここでは、成形型の上側に配置された時点では、第1基材48及び第2基材50は、樹脂が含浸されていない炭素繊維を用いて成形されているとして説明したが、これに限らず、熱硬化性樹脂が含浸された炭素繊維(プリプレグ)を用いて成形されてもよい。
次に、第2工程としての芯材46の配置について説明する。図4Aに示されるように、樹脂成形体10の外周部44を成形する下金型56の湾曲部56B1の上側で、上端に積層された第2基材50の上面に、熱可塑性繊維強化樹脂により断面形状が中実の略円形状とされた棒状に形成された芯材46が配置される。所定の長さに形成された複数の芯材46は、隣り合う他の芯材46と所定の間隔を設けた状態で、下金型56の湾曲部56B1の上側で、上端に積層された第2基材50の上面に配置される。芯材46の長さ及び第2基材50の上面に配置される際の隣り合う他の芯材46との間隔は、樹脂成形体10の形状及び成形温度並びに芯材46の熱線膨張量に影響を及ぼす芯材46の材質及び大きさを考慮して設定されている。これにより、樹脂成形体10が加熱された際の、芯材46の線膨張による樹脂成形体10の変形を抑制できる。
本実施形態において用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂及びポリプロピレン(PP)樹脂が挙げられる。
なお、ここでは、芯材46は、断面形状が中実の略円形状に成形されているとして説明したが、これに限らず、断面形状は略矩形状、略楕円状及び略涙滴状などの他の形状で成形されてもよい。
図4Bに示されるように、樹脂成形体10の板厚に応じて、下金型56の第2平面部56B2の上側かつ芯材46が配置されている第2基材50の上側に、別の第2基材50が積層される。さらに、積層された第2基材50の上側に、板厚を調整すると共に外周部44を形成するための別の第1基材48が配置されている。これにより、成形後の樹脂成形体10の外周部44以外での板厚が、所定の板厚で均一とされる。
なお、ここでは、第1基材48及び第2基材50は、一枚ずつ積層されるとして説明したが、これに限らず、設定する板厚に応じて複数枚が積層されてもよい。
最後に、第3工程として、リヤスポイラアウタ34の成形について説明する。図4Cに示されるように、芯材46は、樹脂流動用基材52の上側に設けられた第2基材50との間に隙間58を設けながら、樹脂流動用基材52の下側に設けられた第1基材48及び当該第2基材50に巻き込むように覆われる。さらに、芯材46を覆う第1基材48及び第2基材50の上側は、第2平面部56B2の上側で最上部に配置されていた他の第1基材48により覆われる。これにより、加熱する前のリヤスポイラアウタ34が成形される。芯材46の外周と芯材46を覆う第1基材48及び第2基材50との間に設けられた隙間58は、芯材46の形状及び芯材46を構成する熱可塑性樹脂の材質を考慮して設定される。
図4Dに示されるように、成形されたリヤスポイラアウタ34が配置された下金型56の上側に、上金型60が配置される。これにより、樹脂成形体10は、下金型56及び上金型60の間で密閉される。密閉されたリヤスポイラアウタ34が加熱されることにより、はじめに、樹脂流動用基材52を構成する熱硬化性樹脂が溶融する。溶融した熱硬化性樹脂は、成形用金型54の内部で流動し、第1基材48及び第2基材50に浸透するため、第1基材48及び第2基材50は、熱硬化性繊維強化樹脂により形成された面材として形成される。
次に、芯材46を成形する熱可塑性樹脂が、加熱により膨張すると共に溶融する。溶融した熱可塑性樹脂は、芯材46を覆っている第1基材48及び第2基材50に浸透する。また、芯材46が膨張することにより、芯材46を覆っている第1基材48及び第2基材50は、成形用金型54の湾曲部56B1に押し付けられるため、芯材46と密着した状態で溶着される。これにより、リヤスポイラアウタ34は、成形用金型54の内型に沿った形状に成形される。
本実施形態に係る樹脂成形体10の製造方法によれば、樹脂成形体10は、熱硬化性繊維強化樹脂と熱可塑性繊維強化樹脂が直接接合した状態で成形され、しかもこれらの樹脂と第1基材48及び第2基材50を構成する炭素繊維が絡み合って結合される。このため、樹脂成形体10は、接着剤及びリベット等の締結部材を用いて熱硬化性繊維強化樹脂と熱可塑性繊維強化樹脂とを接合した場合に比べて、高い接合強度を確保できる。また、樹脂成形体10の外周部44に芯材46が設けられることにより、樹脂成形体10を車両前後方向で切断した断面の面積及び断面2次モーメントは、芯材46を設けない場合と比べて増加する。これにより、樹脂成形体10の曲げ剛性及びせん断剛性等の剛性が向上する。さらに、樹脂成形体10の外周部44に成形寸法が安定している芯材46が設けられることにより、成形後の樹脂成形体10に捩れや反りなどの変形が発生することを抑制できる。
また、本実施形態に係る樹脂成形体10の製造方法によれば、樹脂成形体10は、金属等の他の材料に比べて軽量な熱硬化性繊維強化樹脂及び熱可塑性繊維強化樹脂により構成され、しかも接着剤又はリベット等の締結部材を用いることなく成形されるため、金属等の他の材料により成形された部品に比べて軽量に成形することができ、しかも接着剤又は締結部材による重量増加を抑制できる。
さらに、本実施形態に係る樹脂成形体10の製造方法によれば、樹脂成形体10の外周部44に芯材46が設けられることにより、樹脂成形体10の外周部44の板厚を確保できる。このため、リヤスポイラ12の外周部44でR形状を確保できる。さらに、成形時の加熱により熱可塑性繊維強化樹脂で成形された芯材46が膨張することで、芯材46の外周部に設けられた第1基材48の炭素繊維を金型に密着させることができるため、表面品質のよい樹脂成形体10の成形を可能とすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る樹脂成形体10の製造方法は、車両用部品としての強度及び剛性を確保すると共に軽量化でき、しかも車両用部品の外周部にR形状を簡易に確保できる。
なお、上記実施形態では、樹脂成形体10は、成形用金型54に密閉された状態で加熱されるとして説明したが、これに限らず、成形後の樹脂成形体が、フィルム等で密閉した状態で加熱されてもよい。
10 樹脂成形体
44 外周部
46 芯材
48 第1基材(面材)
50 第2基材(面材)
52 樹脂流動用基材(面材)
54 成形用金型(成形型)
58 隙間

Claims (1)

  1. 熱硬化性繊維強化樹脂により所定の形状に形成された面材を成形型の上側に配置する第1工程と、
    前記面材の上面側で、樹脂成形体の外周部とされる位置であって、前記成形型の湾曲部と対向する位置に、熱可塑性繊維強化樹脂により形成されており、断面形状が円形状とされた芯材が配置される第2工程と、
    前記芯材が前記面材との間に隙間を有した状態で前記面材に覆われる工程を経て、前記芯材及び前記面材を密閉した状態で加熱して前記樹脂成形体を成形する第3工程と、
    を有する樹脂成形体の製造方法。
JP2017079082A 2017-04-12 2017-04-12 樹脂成形体の製造方法 Active JP6848634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079082A JP6848634B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 樹脂成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079082A JP6848634B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 樹脂成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018176537A JP2018176537A (ja) 2018-11-15
JP6848634B2 true JP6848634B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=64280771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017079082A Active JP6848634B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 樹脂成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6848634B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152615A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Toho Tenax Co Ltd 角部を有するfrp製中空部材の成形方法
JP5682843B2 (ja) * 2013-09-30 2015-03-11 三菱レイヨン株式会社 長繊維強化樹脂成形体とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018176537A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110282021B (zh) 车辆框架结构
JP6637045B2 (ja) 自動車用のハイブリッド構造部品の製造方法、及び、そのハイブリッド構造部品
US9487118B2 (en) Frame structure for backrest and method for manufacturing the same
JP7020333B2 (ja) 車両構成部材及びその製造方法
EP2732727B1 (en) Backrest frame structure and production method therefor
KR101198621B1 (ko) 자동차용 플라스틱 복합재 범퍼 빔
CN106864223A (zh) 车门制造方法和由该方法制造的车门
US10414307B2 (en) Back frame of vehicle seat
US10131383B2 (en) Reinforced textile wheel arch liners
JP6137707B2 (ja) 自動車用バンパービームの製造方法
JP6332248B2 (ja) 樹脂体及び樹脂体の製造方法
US20230036877A1 (en) Bicycle frame component and method for thermoforming the same
US20190248105A1 (en) Cover for a seat and method for producing a cover
KR101945560B1 (ko) 연속섬유강화 열가소성 플라스틱을 이용한 프론트 엔드 모듈 캐리어 및 그 제조방법
US20150175107A1 (en) Back beam for vehicle
JP2020137454A (ja) 釣糸ガイド及びその製造方法
JP6318977B2 (ja) 部品結合体の製造方法
KR101703781B1 (ko) 고강도 수지 카울크로스멤버 제작방법
JP6848634B2 (ja) 樹脂成形体の製造方法
JP6955872B2 (ja) 繊維強化樹脂成形品
US20220324518A1 (en) Component of a motor vehicle
JP6700122B2 (ja) 繊維強化樹脂製のサイドシル構造
JP7376293B2 (ja) 繊維強化樹脂複合材及び繊維強化樹脂複合材の製造方法
JP7376295B2 (ja) 繊維強化樹脂複合材及び繊維強化樹脂複合材の製造方法
KR101710118B1 (ko) 차량의 파티션 패널 제조방법, 및 이에 의해 제조된 차량의 파티션 패널

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6848634

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151