JP6846165B2 - 画像生成装置、画像表示システム及びプログラム - Google Patents
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Description
[1]の構成によれば、表示画像を構成する表示画素と同じ位置の仮想カメラ画像の画素の画素値と、その表示画素に対応する要素レンズの位置を基準とする表示画像の位置と仮想カメラ画像の視点により定めた重み係数を用いて、もとの表示画素からの変位量が算出した変位量となる位置の表示画素の画素値が算出される。そのため、仮想カメラ画像のうち各要素レンズに対応する領域内の画像として、観視位置からレンズ板の中心点の方向に変位した領域の画像を仮想カメラ間で合成して要素画像が生成される。観視位置の移動量が個々の要素レンズの径よりも大きくなっても観視位置において各要素画像が対応する要素レンズを介して提示される。そのため、所期の立体像が視認される視域が拡大する。また、仮想カメラ画像に基づいて中間画像を生成せずに表示画像を直接生成することが可能となるので、メモリ利用効率を向上させることができる。表示画素の画素値が表示画素間で独立に算出されるので、これらの演算を並列に処理することで、表示画像の生成が高速化される。
[2]の構成によれば、観視位置を中心に分布する視点で観察される複数の仮想カメラ画像が表示画像の生成に用いられる。そのため、仮想カメラ画像を取得する視点の全体が観視位置に追従する。従って、各視点について取得される複数の仮想カメラ画像が表示画像の生成に有効に利用され、表示される表示画像について視認される立体像の画質が向上する。
[3]の構成によれば、観視位置計測部が計測した観視位置に基づいて算出した変位量で変位した仮想カメラ画像を用いて表示画像が生成される。画像表示装置は、生成された表示画像を表示する。そのため、観視者は画像表示装置に表示される表示画像について観視位置に応じた立体像を視認することができる。
[4]の構成によれば、表示画像を構成する表示画素と同じ位置の仮想カメラ画像の画素の画素値と、その表示画素に対応する要素レンズの位置を基準とする表示画像の位置と仮想カメラ画像の視点により定めた重み係数を用いて、もとの表示画素からの変位量が算出した変位量となる位置の表示画素の画素値が算出される。そのため、仮想カメラ画像のうち各要素レンズに対応する領域内の画像として、観視位置からレンズ板の中心点の方向に変位した領域の画像を仮想カメラ間で合成して要素画像が生成される。観視位置の移動量が個々の要素レンズの径よりも大きくなっても観視位置において各要素画像が対応する要素レンズを介して提示される。そのため、所期の立体像が視認される視域が拡大する。また、仮想カメラ画像に基づいて中間画像を生成せずに表示画像を直接生成することが可能となるので、メモリ利用効率を向上させることができる。表示画素の画素値が表示画素間で独立に算出されるので、これらの演算を並列に処理することで、表示画像の生成が高速化される。
図1は、本実施形態に係る画像表示システム1の構成例を示す図である。
画像表示システム1は、画像生成装置10、観視位置計測部20及び画像表示装置30を含んで構成される。
観視位置計測部20は、特定した観視位置Vpを示す観視位置信号を画像生成装置10に出力する。
以上、主に観視位置Vpについて説明したが、画像表示装置30の中心点Odの位置も、観視位置Vpと同様な手法で計測可能である。画像表示装置30の中心点Odの位置を計測する場合には、観視位置計測部20は、計測した画像表示装置30の中心点Odの位置を示す表示位置信号を画像生成装置10に出力する。
次に、本実施形態に係る画像生成装置10の構成例について説明する。
図2は、本実施形態に係る画像生成装置10の構成例を示すブロック図である。
画像生成装置10は、画像表示装置30に表示させる表示画像を生成する。画像生成装置10は、カメラパラメータ記録手段110、入力部120、カメラパラメータ・仮想カメラ画像関連付け手段130、画素値決定手段140及び出力部150を含んで構成される。
観視位置取得手段121には、観視位置計測部20から表示位置信号が入力される場合がある。その場合、観視位置取得手段121は、入力された表示位置信号を画素値決定手段140に出力する。
画素値決定手段140は、ディスプレイパネル31の表示領域の中心点を通る当該表示領域の法線とレンズ板32の主面との交点の座標を、レンズ板32の中心点の座標として算出する。画素値決定手段140は、観視位置信号が示す観視位置と立体ディスプレイパラメータに含まれるレンズ板32の中心点を通る直線と、ディスプレイパネル31の表示領域との交点の座標を算出する。画素値決定手段140は、ディスプレイパネル31の表示領域の中心点の座標から算出した座標までの変位量(ずれ量)を算出する。変位量については、後述する。
画素値決定手段140は、表示画素毎に対応する要素レンズの位置を基準としたその表示画素の位置と、仮想カメラの位置とに基づいて、抽出した画素値に対する重み係数を定める。仮想カメラの位置は、対応する視点の位置に相当する。画素値決定手段140は、各表示画素からの変位量が算出した変位量と等しい位置にある表示画素を特定する。特定される表示画素は、もとの表示画素から算出した変位量だけ変位した位置に配置される表示画素に相当する。そして、画素値決定手段140は、抽出した画素値と定めた重み係数を乗じて得られる乗算値について仮想カメラ画像間で総和をとって得られる値を、特定した表示画素の画素値、つまり、算出した変位量で変位した位置における表示画素の画素値として定める。
画素値決定手段140は、定めた表示画素毎の画素値を示す表示画像データを生成し、生成した表示画像データを出力部150に出力する。
次に、本実施形態に係る仮想カメラの配置例について説明する。図3は、本実施形態に係る仮想カメラの配置例を示す図である。表示画像の生成において複数の視点のそれぞれから観察される被写体Obを表す平面画像が用いられる。図3に示す例では、各視点に相当する仮想カメラの光学中心の位置が被写体に対面した2次元平面内にアレイ状に配置される。立体像の画質を確保するために、各一方向に配置される仮想カメラの個数は、レンズ板を構成する1つの要素レンズの領域内に収容可能な画素数以上になることが望ましい。例えば、要素レンズの直径、画素ピッチがそれぞれ1mm、0.05mmであるとき、仮想カメラの水平方向、垂直方向の個数は、それぞれ20個以上であることが望ましい。また、仮想カメラの分布は、要素レンズに対応した配列であってもよいし、要素レンズに対応付けられていなくてもよい。図3に示す例では、ほぼ円形の領域内に複数の仮想カメラが水平方向及び垂直方向に等間隔に配置される。
そして、仮想カメラ画像取得手段122は、定められた各視点において観察される被写体Obの画像を示す仮想カメラ画像データを取得する。仮想カメラ画像取得手段122は、例えば、CG技術を用いて、その仮想カメラ画像データを合成する。
次に、変位量について説明する。図4、図5は、それぞれ画像表示装置30に表示される表示画像と視点との位置関係の例を示す図である。図4に示す例では、ディスプレイパネル31の表示領域の垂直方向(x方向)、奥行方向(z方向)が、それぞれ下方、左方に表されている。ディスプレイパネル31の表示領域の水平方向(y方向)は、図面に対して奥行方向に相当する。ディスプレイパネル31の主面は、レンズ板32の主面とz方向に焦点距離fだけ離れた位置に配置されている。レンズ板32は、直径がdである主面の形状が円形の要素レンズがx−y平面内において垂直方向に間隔dで配列されてなる(図8、図9参照)。変位量が0であるとき、ディスプレイパネル31の表示領域のうち各要素レンズに対面した領域には、それぞれ要素画像が表示される。Va1、Va2、Va3は、それぞれ観視位置の例を示す。観視位置Va1は、ディスプレイパネル31の表示領域の中心点Oeとレンズ板32の中心点Odを通る直線Pd上にある。要素レンズElの中心点は、レンズ板32の中心点Odと同じ位置に配置されている。そのため、観視位置Va1には、要素レンズElと対面した領域に表示される要素画像のうち中心点Oeからの光線が要素レンズElを介して到来する。観視位置Va2は、観視位置Va1よりも垂直方向にずれた位置である。観視位置Va2は、要素レンズElに対応する要素画像の上端と要素レンズElの中心点を通る直線上にある。そのため、観視位置Va2には、要素レンズElと対面した領域に表示される要素画像の上端からの光線が要素レンズElを介して到来する。観視位置Va1、Va2では、要素レンズElに対面した要素画像内の画素からの光線が到来するので観察される立体像に乱れは生じない。これに対し、観視位置Va3は、観視位置Va2よりもさらに垂直方向にずれた位置となる。観視位置Va3には、要素レンズElの上隣の要素レンズEmと対面した領域に表示される要素画像内の一点Pnと要素レンズElの中心点を通る直線上にある。そのため、観視位置Va3には、その要素画像内の点Pnに配置された画素の光線が要素レンズElを介して到来する。図4に示す例では、点Pnは、要素レンズElに対応する要素画像の上端よりも上方であるが、要素レンズEmに対応する要素画像の中心点よりも下方に位置している。そのため、観視位置Va3では、観視位置Va1、Va2とは異なり、本来観察されるべき立体像が観察されず、立体像の乱れが観察される。
次に、表示画像の例について説明する。図6は、表示画像の一例を示す図である。図6に示す表示画像は、図3に示す被写体Obを複数の仮想カメラの位置において観察される表示画像を、画素値決定手段140において集積ならびに合成して得られる。この表示画像は、出力部150から最終的に出力される表示画像データに基づいて画像表示装置のディスプレイパネル31により表示される二次元の画像である。レンズ板32を通過したこの表示画像を、観視者が観察することによって立体像を視認することができる。
図6において(u,v)は、表示画像内の画素の座標値を示す。原点は、表示画像の左下端の画素である。u、vは、それぞれ水平方向、垂直方向の座標値を示す値であって、0以上1以下に正規化された値をとる。例えば、表示画像の左下端、右上端の画素の座標は、それぞれ(0,0)、(1,1)となる。
なお、座標値(u,v)に代えて座標値(Px,Py)が取得されている場合には、画素値決定手段140は、座標値(u,v)から座標値(Px,Py)への変換を省略する。
画素値決定手段140は、座標値(Px’’,Py’’)を特定される領域の左下端を原点とする座標値(Qx,Qy)に変換する。画素値決定手段140は、座標値(Qx,Qy)を、式(6)に示す関係を用いて算出する。
そして、画素値決定手段140は、座標値(Qx’,Qy’)を、その座標点Q’に最も近接する要素レンズの中心点plcを原点とする座標値Q’’に変換する。座標値Q’’は、式(11)に示す関係を用いて表される。
次に、本実施形態に係る画像生成処理について説明する。図11は、本実施形態に係る画像生成処理の一例を示すフローチャートである。
(ステップS101)カメラパラメータ記録手段110は、3次元の仮想空間における複数の仮想カメラそれぞれの位置の情報を取得し、取得した情報を設定する。その後、ステップS102の処理に進む。
(ステップS102)観視位置計測部20は、実空間において観視位置を計測する。観視位置取得手段121は、観視位置計測部20が計測した観視位置を取得する。その後、ステップS103の処理に進む。
(ステップS104)カメラパラメータ記録手段110は、複数の仮想カメラそれぞれの視点の中心点を原点とする相対位置を算出し、算出した相対位置を示す相対位置情報をカメラパラメータの一部として記録する。その後、ステップS105の処理に進む。
(ステップS106)画素値決定手段140は、観視位置とレンズ板32の中心点を通る直線と、ディスプレイパネル31の表示領域との交点の座標を算出し、その表示領域の中心点の座標から算出した座標までの変位量を算出する。その後、ステップS107の処理に進む。
(ステップS108)出力部150は、画素値決定手段が生成した表示画像データを画像表示装置30のディスプレイパネル31に出力する。ディスプレイパネル31には出力部150から供給された表示画像データに基づく表示画像が表示される。その後、図11に示す処理を終了する。
図12は、本実施形態に係る画素値決定処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示す処理は、図11のステップS107において実行される。
(ステップS111)画素値決定手段140は、表示画像を構成する表示画素毎の座標値(u,v)を、画素を単位とする座標値(Px,Py)に変換する。その後、ステップS112の処理に進む。
(ステップS112)画素値決定手段140は、変換された表示画素の座標値(Px,Py)を、表示画像調整パラメータを用いて座標値(Px’,Py’)に補正する。その後、ステップS113の処理に進む。
(ステップS114)画素値決定手段140は、補正された表示画素の座標値(Px’’,Py’’)で表される位置を、その領域に含む要素レンズを対応する要素レンズとして特定する。画素値決定手段140は、座標値(Px’’,Py’’)を特定した要素レンズの中心点を基準とするレンズ中心座標系の座標値(rx、ry)に変換する。その後、ステップS115の処理に進む。
(ステップS116)画素値決定手段140は、各仮想カメラの相対位置(cx,cy)と表示画素の座標値(rx、ry)に基づいて、その仮想カメラの対応する画素に対する重み係数w(cx,cy,rx,ry,p)を定める。その後、ステップS117の処理に進む。
この構成により、観視位置を中心に分布する視点で観察される複数の仮想カメラ画像が表示画像の生成に用いられる。そのため、仮想カメラ画像を取得する視点の全体が観視位置に追従する。従って、各視点について取得される複数の仮想カメラ画像が表示画像の生成に有効に利用される。ひいては、表示画像について視認される立体像の画質が向上する。
この構成により、画像生成装置10は、観視位置計測部20が計測した観視位置に基づいて算出した変位量で変位した仮想カメラ画像を用いて表示画像を生成する。また、画像表示装置30は、生成された表示画像を表示する。そのため、観視者は、画像表示装置30に表示される表示画像に対して観視位置に応じた立体像を視認することができる。
上述したレンズ板32は、単位図形が正三角形である三角格子の各格子点上に、それぞれの要素レンズの中心点を配置して形成される場合を例にしたが、これには限られない。要素レンズの中心点は、所定の周期をもって空間的に繰り返される平行移動対称性を有する格子の各格子点に配置されればよい。そのような格子には、例えば、正方格子、矩形格子、二等辺三角格子などがある。各要素レンズの主面の形状は、円形に限られず、例えば、長方形、三角形などであってもよい。
また、上述した実施形態における画像生成装置10の一部又は全部をLSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。画像生成装置10の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
Claims (4)
- 画像を表示する表示部が複数の要素レンズを配列してなるレンズ板からの距離が前記要素レンズの焦点距離となる位置に対面して配置された画像表示装置に表示させる表示画像を生成する画像生成装置であって、
複数の視点それぞれの仮想カメラ画像を取得する仮想カメラ画像取得手段と、
観視位置を取得する観視位置取得手段と、
前記観視位置と前記レンズ板の中心点を通る直線と前記表示部との交点までの前記表示部の中心点からの変位量を算出し、
前記表示画像の画素である表示画素に対応する要素レンズを特定し、
前記複数の視点の中心点を原点とする仮想カメラの相対位置と前記変位量を加算して補正した表示画素の座標値に基づいて、もとの表示画素に対する重み係数を各仮想カメラについて定め、
前記仮想カメラ画像のうち、もとの表示画素の位置に配置される画素値と、当該表示画素に対する重み係数との積を前記仮想カメラ間で加算して前記変位量で変位した位置における表示画素の画素値を算出する画素値決定手段と、
を備える画像生成装置。 - 前記複数の視点の中心点の位置が前記観視位置となるように前記複数の視点の位置を設定するカメラパラメータ記録手段
を備える請求項1に記載の画像生成装置。 - 観視位置計測部と、前記画像表示装置と、請求項1又は請求項2に記載の画像生成装置と、
を備える画像表示システムであって、
前記観視位置取得手段は、
前記観視位置計測部が計測した前記観視位置を取得することを特徴とする
画像表示システム。 - 画像を表示する表示部が複数の要素レンズを配列してなるレンズ板からの距離が前記要素レンズの焦点距離となる位置に対面して配置された画像表示装置に表示させる表示画像を生成する画像生成装置であって、
複数の視点それぞれの仮想カメラ画像を取得する仮想カメラ画像取得手段と、
観視位置を取得する観視位置取得手段と、
前記観視位置と前記レンズ板の中心点を通る直線と前記表示部との交点までの前記表示部の中心点からの変位量を算出し、
前記表示画像の画素である表示画素に対応する要素レンズを特定し、
前記複数の視点の中心点を原点とする仮想カメラの相対位置と前記変位量を加算して補正した表示画素の座標値に基づいて、もとの表示画素に対する重み係数を各仮想カメラについて定め、
前記仮想カメラ画像のうち、もとの表示画素の位置に配置される画素値と、当該表示画素に対する重み係数との積を前記仮想カメラ間で加算して前記変位量で変位した位置における表示画素の画素値を算出する画素値決定手段と、
を備える画像生成装置として、コンピュータに機能させるためのプログラム。
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