JP6846085B2 - 配管接続構造 - Google Patents
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Description
抜け止め機構を有する従来の配管接続構造は、接続作業の容易化を意図する一方で接続構造そのものが大型化するという不都合を有しており未だ改善の余地がある。
よって従来より、抜止め機構を備えた配管接続の技術分野においては、配管接続が容易であって簡略かつコンパクトな配管接続構造が求められている。
本発明に係る配管接続構造の特徴構成は、第1配管に設けられた第1継手と、第2配管に設けられて前記第1継手と挿入接続される第2継手と、前記第1継手および前記第2継手とは別体に設けられ、前記第2継手のうち前記第1継手とは反対側に向く背面に当接可能な当接面を有する基部、および、前記基部から前記第2継手の側方を介して前記第1継手と前記第2継手との接続方向に沿って前記第1継手に至る少なくとも二つのアーム部を有するロック部材と、を備え、前記アーム部と前記第1継手とに、互いに係合する係合部および被係合部を各別に形成すると共に、前記アーム部における前記係合部とは別の位置および前記基部のうち少なくとも何れか一方に、前記第2継手の側に凸状に形成され、前記接続方向と直交する方向に前記第2継手を押圧する押圧部を備えた点にある。
本構成の配管接続構造では、第1配管と第2配管との接続に際して、ロック部材が有する少なくとも二つのアーム部および基部のうち少なくとも何れか一方が第2継手を接続方向と直交する方向に押圧する。そのための押圧部は、アーム部における係合部とは別の位置および基部のうち少なくとも何れか一方に、第2継手の側に凸状に形成される。これにより、ロック部材の取り付けが完了した状態でロック部材の姿勢が安定する。よって、第1継手が第2継手から抜け出そうとする際に、ロック部材の基部が第2継手の所定の面に適切な姿勢で当接し、確実な抜け止め効果が発揮される。このように押圧による姿勢保持を行う場合、アーム部材や基部の形状が複雑になることがなく、第1継手と第2継手との接続部の近傍において不必要な空間を占有することがない。また、押圧機能を発揮する構成は、例えば係合機能を発揮するような構造と比べて構成が簡単になる。よって、ロック部材の操作が容易となり、第1配管と第2配管との接続部がコンパクトになる。
本発明に係る配管接続構造にあっては、前記アーム部および前記基部のうち少なくとも何れか一方と前記第2継手とに、前記接続方向と直交する方向に沿って互いに係合する凸部と凹部を各別に形成することができる。
アーム部および基部のうち少なくとも何れか一方が第2継手を押圧することに加え、凸部と凹部とを用いてアーム部材や基部と第2継手とを係合させることで、第2継手に対するロック部材の姿勢がさらに安定化する。よって、第1継手が第2継手から抜け出そうとする際に抜け出し阻止の効果がより確実に発揮される。
本発明に係る配管接続構造は、前記アーム部が一対備えられ、前記基部が、互いに接続された前記第1継手と前記第2継手とに対して前記第2継手における側面あるいは前記第2継手における前記第1継手と反対側の背面に沿うと共に、前記接続方向と直交する方向に前記第2継手および前記第2配管の一方側を跨ぎつつ一対の前記アーム部どうしを繋ぐ形状に構成されていてもよい。
本構成のごとく、一対のアーム部どうしが第2継手および第2配管の一方側を跨ぐ基部によって連結されていれば、両継手の抜け止めを行うロック部材を、第1継手と第2継手とが接続された状態で接続継手の側方から取り付けることができる。このため、ロック部材の取り付けが容易となり接続作業が効率化される。また、基部は一対のアーム部を連結するだけの簡便な構造であるからロック部材の省スペース化も実現できる。
本発明に係る配管接続構造においては、前記第2継手が筒状の外形を有し、前記基部および前記アーム部の少なくとも何れか一方の一部を前記第2継手の外形に沿う筒状に形成するものであってもよい。
ロック部材は第2継手の外面の何れかの位置に当接して自身の姿勢を保持する必要がある。第2継手としては各種の形状を採ることができ、例えば第1配管と第2配管を単に軸芯方向に突き合わせた状態で接続するような場合には、第2継手が単なる筒状の外形を有することがある。このような場合、基部およびアーム部の少なくとも何れか一方の一部を第2継手の外形に沿う筒状に形成することで、第2継手とロック部材との部材間距離が小さくなり、基部やアーム部が第2継手を取り囲むように保持するから、第2継手に対するロック部材の姿勢がより安定したものとなる。
本発明に係る配管接続構造の実施形態につき図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る配管接続構造は、各種ガスなどの気体を流通させる配管のほか、水や冷媒など各種液体を流通させる配管の接続に適用するものである。具体的には、第1配管Aに設けられた第1継手1と、第2配管Bに設けられた第2継手2とを互いに挿入して接続し、ロック部材3を用いて第1継手1と第2継手2との抜け止めを行うものである。
図1および図2に示す如く、ここでは第1継手1が雄型の単体継手であり、第2継手2が雌型の複数継手である例を示す。接続に際しては、第1継手1の先端に形成された挿入部11が、第2継手2の先端に形成された受け部21に差し込まれる。図2に示す如く、挿入部11の中間位置にはOリング4が外装してあり、接続した状態でOリング4が挿入部11と受け部21との隙間を封止する。
第1継手1と第2継手2とは互いに抜け出さないように別体のロック部材3で固定される。本実施形態のロック部材3は例えばコの字形状を呈する。コの字形状とすることで、図1および図2に示す如く、第1継手1と第2継手2とを接続した後にロック部材3を装着することができる。
〔第2実施形態〕
図7(a)(b)に示す如く、ロック部材3としては、接続継手に対して側方から取り付けることができるように、一対のアーム部32を繋ぐ基部31を一対のアーム部32を含む平面に対してオフセットした状態に設けるものであっても良い。具体的には、基部31が、互いに接続された第1継手1と第2継手2とに対して第2継手2の側面22あるいは第2継手2の第1継手1と反対側の背面23に沿い、かつ、基部31が、接続方向Xと直交する方向に第2継手2および第2配管Bの一方側を跨ぎつつ一対のアーム部32どうしを繋ぐように形成する。図7(a)(b)に示す例は、基部31が第2継手2の側面22に位置するタイプである。
図8に示す例は図7の実施形態をさらに改良したものである。即ち、第2継手2が筒状の外形を有する場合には、基部31およびアーム部32のうち少なくとも何れか一方の一部を第2継手2の外形に合わせた筒状としてもよい。
図9および図10には、ロック部材3を第2継手2に装着する場合に、予め基部31に第2配管Bを挿通する例を示す。第1継手1および第2継手2としては例えば最もシンプルな筒状のものが適用できる。ロック部材3の基部3は、第2継手2の背面に対向するよう環状に形成し、この周縁部から二つのアーム部32と二つの押圧部35とを延出させる。このうち主に押圧部35が第2継手2の外面を押圧してロック部材3の姿勢を安定化させる。尚、二つの押圧部35の中間位置にはアーム部32を設けてあるから、当該アーム部32によってもロック部材3の位置が安定に維持される。
13 被係合部
2 第2継手
22 側面
23 背面
27 凸部
3 ロック部材
31 基部
32 アーム部
33 係合部
34 当接面
35 押圧部
36 第2押圧部
37 凹部
A 第1配管
B 第2配管
X 接続方向
Claims (4)
- 第1配管に設けられた第1継手と、
第2配管に設けられて前記第1継手と挿入接続される第2継手と、
前記第1継手および前記第2継手とは別体に設けられ、前記第2継手のうち前記第1継手とは反対側に向く背面に当接可能な当接面を有する基部、および、前記基部から前記第2継手の側方を介して前記第1継手と前記第2継手との接続方向に沿って前記第1継手に至る少なくとも二つのアーム部を有するロック部材と、を備え、
前記アーム部と前記第1継手とに、互いに係合する係合部および被係合部を各別に形成すると共に、前記アーム部における前記係合部とは別の位置および前記基部のうち少なくとも何れか一方に、前記第2継手の側に凸状に形成され、前記接続方向と直交する方向に前記第2継手を押圧する押圧部を備えた配管接続構造。 - 前記アーム部および前記基部のうち少なくとも何れか一方と前記第2継手とに、前記接続方向と直交する方向に沿って互いに係合する凸部と凹部とを各別に形成してある請求項1に記載の配管接続構造。
- 前記アーム部が一対備えられ、前記基部が、互いに接続された前記第1継手と前記第2継手とに対して前記第2継手における側面あるいは前記第2継手における前記第1継手と反対側の背面に沿うと共に、前記接続方向と直交する方向に前記第2継手および前記第2配管の一方側を跨ぎつつ一対の前記アーム部どうしを繋ぐ形状に構成されている請求項1または2に記載の配管接続構造。
- 前記第2継手が筒状の外形を有し、前記基部および前記アーム部のうち少なくとも何れか一方の一部を前記第2継手の外形に沿う筒状に形成してある請求項1から3の何れか一項に記載の配管接続構造。
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