JP6845496B2 - マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物 - Google Patents

マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6845496B2
JP6845496B2 JP2016121776A JP2016121776A JP6845496B2 JP 6845496 B2 JP6845496 B2 JP 6845496B2 JP 2016121776 A JP2016121776 A JP 2016121776A JP 2016121776 A JP2016121776 A JP 2016121776A JP 6845496 B2 JP6845496 B2 JP 6845496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
meth
examples
microcapsules
shell material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016121776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017226722A (ja
Inventor
厚 桂城
厚 桂城
田中 眞人
眞人 田中
佳成 田口
佳成 田口
和良 田村
和良 田村
泰雄 幡手
泰雄 幡手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MC Labo. corporation
Kyoritsu Chemical and Co Ltd
Original Assignee
MC Labo. corporation
Kyoritsu Chemical and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MC Labo. corporation, Kyoritsu Chemical and Co Ltd filed Critical MC Labo. corporation
Priority to JP2016121776A priority Critical patent/JP6845496B2/ja
Publication of JP2017226722A publication Critical patent/JP2017226722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6845496B2 publication Critical patent/JP6845496B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

本発明は、マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物に関する。
アクリル系樹脂組成物は、樹脂組成物中に発生した一定量のラジカルによって、速やかに硬化を開始する。このため、アクリル系硬化樹脂組成物の基本的な構成には、アクリル系樹脂組成物とラジカル発生剤とが含まれる。紫外線に反応してラジカルを発生させるラジカル発生剤をアクリル系硬化樹脂組成物に用いた場合、アクリル系硬化樹脂組成物は、一定量以上の紫外線を照射することで硬化する。また、熱に反応してラジカルを発生させるラジカル発生剤をアクリル系硬化樹脂組成物に用いた場合、アクリル系硬化樹脂組成物を一定温度以上に加温すると硬化する。
一般に、熱に反応してラジカルを発生させるラジカル発生剤の熱応答性が高いほどアクリル系硬化樹脂組成物は不安定になる。ゆえに、アクリル系硬化樹脂組成物において貯蔵安定性と熱応答性とを両立することは困難である。そこで、ラジカル発生剤を含むアクリル系硬化樹脂組成物(以下、「A剤」という)と、ラジカル発生剤を還元することでラジカル発生剤の熱応答性を飛躍的に向上させる還元剤を含むアクリル系硬化樹脂組成物(以下、「B剤」という)とを、分離した2液型のアクリル系硬化樹脂組成物が提案されている。2液型のアクリル系硬化樹脂組成物によれば、使用する直前にA剤とB剤とを混合することで、室温に近い温度で硬化させることができる。
しかしながら、2液型のアクリル系硬化樹脂組成物では、使用前の混合作業が必要となることから工程管理が複雑化してしまうこと、混合条件によって硬化物の物性が安定しないこと、及びA剤とB剤とが均一に混ざり合わないために硬化が不十分となることが課題となっている。
2液型のアクリル系硬化樹脂組成物の上記課題に対して、例えば特許文献1では、(メタ)アクリル系モノマーと還元剤とを内在させたマイクロカプセル状の(メタ)アクリル系組成物と、重合開始剤と、を配合した(メタ)アクリル系接着剤が開示されている。当該マイクロカプセルが外力により破壊されることで、マイクロカプセル内部に存在した(メタ)アクリル系モノマー及び還元剤を、マイクロカプセルの外に存在している重合開始剤に接触させることができる。この結果、重合反応が開始され、(メタ)アクリル系接着剤が急速に硬化する。
また、特許文献2には、硬化促進剤含有マイクロカプセルとともに、熱硬化性樹脂及び硬化剤を含有する熱硬化性樹脂組成物が開示されている。該熱硬化性樹脂組成物では、マイクロカプセルのシェル部を形成する熱可塑性樹脂としてポリウレアが用いられている。これにより、熱硬化性樹脂組成物は、175℃で硬化する。
特開2008−007585号公報 特開平10−168286号公報
上記特許文献1に開示された(メタ)アクリル系接着剤では、僅かな外力を加えることで破壊されるようにマイクロカプセルがゼラチンで形成されている。このため、貯蔵保管時又は使用時に不意に外力を加えてしまい、予期せぬ硬化が起こるおそれがある。したがって、当該(メタ)アクリル系接着剤は、貯蔵安定性と使い易さに改善の余地がある。
また、上記特許文献2に開示された熱硬化性樹脂組成物の場合、熱硬化性樹脂組成物を硬化させるために175℃まで加温しなければならない。さらに、当該熱硬化性樹脂組成物のゲルタイムは約30秒である。このため、上記特許文献2に開示された熱硬化性樹脂組成物は、加温してから硬化するまでに比較的長時間を要するという不都合がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、硬化性組成物を低温短時間で硬化させることができるマイクロカプセル及びマイクロカプセルの製造方法、並びに低温短時間で硬化させることができ、貯蔵安定性に優れ、かつより使い易い硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係るマイクロカプセルは、
ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する芯材と、
側鎖結晶性ポリオレフィンを含有し、かつ前記芯材を内包するシェル材と、
を備える。
この場合、前記シェル材は、
融点の異なる複数種類の前記側鎖結晶性ポリオレフィンを含有する、
こととしてもよい。
本発明の第2の観点に係るマイクロカプセルの製造方法は、
側鎖結晶性ポリオレフィンを含有するシェル材を含む分散相と、ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する芯材とを混合する第1の混合ステップと、
前記第1の混合ステップで得られた混合物と、安定剤を含む連続相とを混合する第2の混合ステップと、
を含む。
この場合、前記安定剤は、
メチルセルロースである、
こととしてもよい。
また、前記分散相及び前記連続相の少なくとも一方は、
界面活性剤をさらに含む、
こととしてもよい。
また、前記第2の混合ステップでは、
1500rpm以上3000rpm以下の条件で撹拌する、
こととしてもよい。
本発明の第3の観点に係る硬化性組成物は、
上記本発明の第1の観点に係るマイクロカプセルと、
還元されることでラジカルを発生するラジカル発生剤と、
ラジカル重合性物質と、
を含む。
この場合、前記ラジカル重合性物質は、
(メタ)アクリレートを含む、
こととしてもよい。
また、前記還元剤は、
リン酸ジブチルバナジウム塩であって、
前記ラジカル重合性物質は、
水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートを含む、
こととしてもよい。
本発明によれば、硬化性組成物を低温短時間で硬化させることができる。また、低温短時間で硬化し、貯蔵安定性に優れ、かつより使い易い硬化性組成物が得られる。
実施例1〜4の2次電子像を示す図である。(A)、(B)、(C)及び(D)はそれぞれ実施例1、2、3及び4を示す。 実施例1〜4の熱応答性を示す図である。 25℃で保管した実施例5、6及び比較例1の外観の経時変化を示す図である。 25℃で保管した実施例7の外観の経時変化を示す図である。 実施例6の熱応答性を示す図である。 実施例8〜10の2次電子像を示す図である。(A)、(B)及び(C)はそれぞれ実施例8、9及び10を示す。 実施例8〜10の熱応答性を示す図である。 実施例13Wの熱応答性を示す図である。 実施例A4、A5の熱応答性を示す図である。 25℃で保管した実施例A4、A5の粘度の経時変化を示す図である。 実施例14、15の熱応答性を示す図である。 加熱処理時における実施例14、15の試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。 25℃で保管した実施例14、15の粘度の経時変化を示す図である。 実施例16〜18の2次電子像を示す図である。(A)、(B)及び(C)はそれぞれ実施例16、17及び18を示す。 実施例16〜18の熱応答性を示す図である。 実施例19〜21の熱応答性を示す図である。 加熱処理時における実施例19〜21の試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。 実施例20の各ステップにおける試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。 加熱処理(ステップ5及び9)後の実施例20の25℃における試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。 加熱処理時(ステップ6及び10)における実施例20の貯蔵弾性率を示す図である。 加熱処理時(ステップ6及び10)における実施例20の損失正接を示す図である。 25℃で保管した実施例20、21の粘度の経時変化を示す図である。 実施例22〜24の2次電子像を示す図である。(A)、(B)及び(C)はそれぞれ実施例22、23及び24を示す。 実施例22〜24の熱応答性を示す図である。 実施例25〜27の熱応答性を示す図である。 加熱処理時における実施例20、25〜27の試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。 25℃で保管した実施例38、39の粘度の経時変化を示す図である。 実施例38、39の熱応答性を示す図である。 加熱処理時における実施例20、38、39の試料温度及び貯蔵弾性率の経時変化を示す図である。
本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施の形態及び図面によって限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。本実施の形態に係るマイクロカプセル(以下、単に「MC」とする)は、芯材と、芯材を内包するシェル材と、を備える。
芯材は、ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する。該還元剤は、シェル材が解体されることでラジカル発生剤を活性化させ得る。従って、本実施の形態に係るMCは、(メタ)アクリル系樹脂組成物中のラジカル発生剤からのラジカルの発生を促進し、(メタ)アクリル系樹脂組成物を硬化させる。
還元剤は特に限定されず、銅、バナジウム、コバルト及びマンガン等の有機酸塩、リン酸塩、アセチルアセテ−ト等の金属化合物、エチレンチオ尿素、アセチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、チオアセトアミド、2−メルカプトベンゾイミダゾ−ル及び2−メルカプトベンゾチアゾ−ル等のチオ尿素又はその誘導体、チオリンゴ酸及びチオサリチル酸等のチオール基を含む化合物、ヒドラジン、エチルヒドラジン、2−ヒドロキシエチルヒドラジン及びベンゾイルヒドラジン等のヒドラジン誘導体、p−トルエンスルフィン酸ソ−ダ及びベンゼンスルフィン酸ソ−ダ等のスルフィン酸誘導体、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩、L−アスコルビン酸、オルソベンズスルフィミド並びにトリエチレンジアミン等である。特に、還元剤としては、(メタ)アクリル系樹脂組成物の硬化速度が速い点で、リン酸ジブチルバナジウム塩等のバナジウムの有機酸塩が好適である。
上記MCと併用されるラジカル発生剤は、熱又は光によってラジカルを発生させる物質であれば特に限定されない。例えば、ラジカル発生剤は、ジハロゲン、アゾ化合物及び有機過酸化物等である。ラジカル発生剤としては、クメンヒドロペルオキシドが好ましい。
シェル材は、α−オレフィン誘導体を含有する。好適には、α−オレフィン誘導体は、側鎖結晶性ポリオレフィンである。側鎖結晶性ポリオレフィンは、結晶化がポリオレフィン主鎖ではなく側鎖で主に起こる。このため、融点が低く、融解が起こる温度範囲が狭いという特徴を有している。なお、α−オレフィン誘導体は、直鎖状ポリオレフィンであってもよい。
好ましくは、α−オレフィン誘導体は、側鎖にアルキル基を有している側鎖結晶性ポリオレフィンである。側鎖のアルキル基は、分岐型であってもよいが、結晶性の観点から直鎖型がより好ましい。側鎖のアルキル基は置換基を有してもよい。また、α−オレフィン誘導体は、高度に分岐構造を有する側鎖結晶性ポリオレフィンであってもよい。より具体的に、α−オレフィン誘導体としては、豊国製油社製のHSクリスタ4100、HSクリスタ6100及びHSクリスタ7100等が挙げられる。
α−オレフィン誘導体の融点は、例えば、40〜90℃、好ましくは、50〜85℃、より好ましくは、55〜80℃である。本実施の形態に係るMCは、α−オレフィン誘導体の融点付近に吸熱ピークを示す熱応答性を有する。このため、MCの温度を融点付近、好ましくは融点より10〜20℃高温にすることで、シェル材が解体され、還元剤がラジカル発生剤を活性化できるようになる。
上記のシェル材は、融点の異なる複数種類のα−オレフィン誘導体を含有してもよい。例えば、融点がT1である第1のα−オレフィン誘導体と融点がT2である第2のα−オレフィン誘導体とを用いる場合、T1付近とT2付近に吸熱ピークを示す熱応答性をMCに付与することができる。
MCにおけるコア材の含有率は、特に限定されないが、MCの重量に対して1〜30重量%、2〜25重量%、又は10〜20重量%である。MCの粒径は、特に限定されず、任意である。好ましくは、MCの粒径は、0.1〜200μm、1〜100μm又は3〜50μmである。
MCの製造方法は特に限定されず、公知の任意の方法で製造すればよい。MCの製造方法としては、界面重合法が好ましい。界面重合法を採用する場合に好適なMCの製造方法を例示する。当該MCの製造方法は、第1の混合ステップと、第2の混合ステップと、を含む。
第1の混合ステップでは、α−オレフィン誘導体を含有するシェル材を含む分散相(油相)と、ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する芯材とを混合する。例えば、分散相の調製は、液状の芯材を、シェル材を含む溶液に添加し、50〜95℃、60〜90℃、又は70〜80℃に維持して撹拌すればよい。
ここで、分散相及び連続相の少なくとも一方は、界面活性剤をさらに含んでもよい。界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤のいずれであってもよい。陰イオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル硫酸塩、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びモノアルキルリン酸塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩及びアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド及びアルキルカルボキシベタイン等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪アルコールエトキシレート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びアルキルグリコシド等が挙げられる。好ましくは、分散相に含まれる界面活性剤は、例えば、Span80等の非イオン性界面活性剤である。
分散相における界面活性剤の濃度は、1〜15重量%、2〜10重量%又は3〜8重量%である。一方、連続相における界面活性剤の濃度は、0.1〜1.5重量%、0.1〜1.0重量%又は0.13〜0.3重量%である。
第2の混合ステップでは、第1の混合ステップで得られた混合物と、安定剤を含む連続相(水相)とを混合する。安定剤は、MCの製造で用いられる公知のものであれば特に限定されない。安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール及びメチルセルロース等が挙げられる。連続相における安定剤の濃度は、0.1〜10重量%、0.3〜8重量%、0.5〜5重量%又は0.8〜3重量%である。安定剤の濃度は、MCにおけるコア材の含有率に応じて適宜調整される。
より具体的には、例えば、第2の混合ステップでは、連続相に、第1の混合ステップで得られた、芯材を含む分散相を添加し、50〜95℃、60〜90℃、又は70〜80℃に維持してホモジナイザーで撹拌してもよい。
MCの貯蔵安定性をより向上させるために、第2の混合ステップで混合物を撹拌する場合、1000rpm以上12000rpm以下、1200rpm以上5000rpm以下又は1500rpm以上3000rpm以下の条件で撹拌すればよい。好適には、第2の混合ステップで混合物を撹拌する際の条件は、2000rpmで3分間である。第2の混合ステップにおける攪拌の条件を適宜調整することで、MCにおけるコア材の含有率及びMCの粒径を調整できる。
上記MCでは、少なくとも還元剤を含有する芯材が、少なくともα−オレフィン誘導体を含有するシェル材に内包又は封入される。MCは、例えば、冷却後の濾過により回収できる。回収したMCを乾燥してもよい。また、MCは、公知の方法、例えば、遠心分離、噴霧乾燥等によって単離してもよい。単離したMCは、(メタ)アクリル系樹脂組成物及びラジカル発生剤を含む硬化性組成物中に混合させることができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係るMCは、シェル材にα−オレフィン誘導体を含有するため、α−オレフィン誘導体の融点に依存した熱応答性を有する。このため、下記実施例に示すように低温短時間の加熱でシェル材を解体させることができ、コア材に含有される還元剤を、ラジカル発生剤と反応させることができる。これにより、ラジカル発生剤を含む硬化性組成物を低温短時間で硬化させることができる。
また、シェル材は、融点の異なる複数種類のα−オレフィン誘導体を含有してもよいこととした。複数種類のα−オレフィン誘導体を含有することで、MCの吸熱ピークをより柔軟に調整することができる。また、α−オレフィン誘導体は、側鎖結晶性ポリオレフィンであってもよいこととした。側鎖結晶性ポリオレフィンは、融点が比較的低く、融解が起こる温度範囲が狭いため、加熱により、低温で、かつ素早くシェル材を解体させることができる。
本実施の形態に係るMCの製造方法によれば、均質なシェル材が得られ、シェル材の厚みを調整し易い。安定剤としてメチルセルロースを用いることで、還元剤の含有率をさらに高めることができる。
また、本実施の形態では、分散相及び連続相の少なくとも一方が、界面活性剤をさらに含んでもよいこととした。界面活性剤が分散相又は連続相に含まれることで、MCの粒径を小さくすることができる。また、上記第2の混合ステップでは、1500rpm以上3000rpm以下の条件で撹拌してもよいこととした。これにより、下記実施例に示すように、還元剤の含有率及び収率を向上させることができる。
なお、本実施の形態に係るMCは、上記B剤として提供されてもよい。この場合、別の実施の形態では、A剤と、B剤としての該MCとを分離した状態で備える硬化組成物である。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る硬化組成物は、上記実施の形態1に係るMC及びラジカル発生剤に加え、ラジカル重合性物質を含む。
ラジカル重合性物質は、ラジカルを成長種として重合反応に供されるラジカル重合性基を有する物質であれば特に限定されない。例えば、ラジカル重合性物質は、ラジカル重合性モノマーでもラジカル重合性オリゴマーであってもよい。ラジカル重合性物質は、例えば、メタアクリルアミド、メタクリルアミド、メタアクリレート、メタクリレート、芳香族ビニル化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。
好ましくは、ラジカル重合性物質は、(メタ)アクリレートである。以下の「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの両者を示す。(メタ)アクリレートは、単官能(メタ)アクリレートでも、多官能(メタ)アクリレートであってもよい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2,3−ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、アルコキシメチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アルコキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイド(メタ)アクリレート、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のビニルエーテル基及びアリルエーテル基の少なくとも一方を有しないもの等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレート化合物としては、1,4−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ブチルエチルプロパンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート及びプロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
より具体的には、本実施の形態に係る硬化組成物に好適なラジカル重合性モノマーとして、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルメタクリレート及びトリペンタエリトリトール、カプロラクトン系ウレタンアクリルオリゴマー、ポリエステル系ウレタンアクリルオリゴマー、ポリオレフィン系ウレタンアクリルオリゴマー、ポリエーテル系ウレタンアクリルオリゴマー、フルオレン系アクリルオリゴマー、及びポリブタジエン系ウレタンアクリルオリゴマー等が挙げられる。
MCの芯材に含有される還元剤がリン酸ジブチルバナジウム塩の場合、ラジカル重合性モノマーは、好適には、水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートを含む。なお、ラジカル重合性モノマーは、1種類でもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本実施の形態に係る硬化組成物におけるMC、ラジカル発生剤及びラジカル重合性物質各々の含有量は、例えば、MCが5〜20質量部の場合、ラジカル発生剤が1〜5質量部で、ラジカル重合性物質が80〜120質量部である。好ましいラジカル発生剤及びラジカル重合性物質各々の含有量は、MCが6〜10質量部、ラジカル発生剤が1〜3質量部で、ラジカル重合性物質が80〜110質量部である。さらに好ましいラジカル発生剤及びラジカル重合性物質各々の含有量は、MCが7〜9質量部、ラジカル発生剤が1〜2質量部で、ラジカル重合性物質が80〜100質量部である。好適なラジカル発生剤及びラジカル重合性物質各々の含有量は、MCが9質量部、ラジカル発生剤が1.5質量部で、ラジカル重合性物質が100質量部である。
上記硬化組成物は、MC、ラジカル発生剤及びラジカル重合性物質を材料にして公知の方法で製造できる。例えば、硬化組成物の製造では、MC、ラジカル発生剤及びラジカル重合性物質を攪拌により混合すればよい。攪拌の条件は、通常100rpm以上1000rpm以下であるが、貯蔵安定性を高める観点から150rpm以上250rpm以下が好ましい。
なお、上記硬化組成物は、上記の成分の他に、光重合開始剤、酸化防止剤、チキソ付与剤及び可塑剤等の公知の物質をさらに含んでもよい。光重合開始剤、酸化防止剤、チキソ付与剤及び可塑剤等の含有量は任意に調整すればよく、例えば、MC5〜20質量部に対して、光重合開始剤が1〜6質量部、酸化防止剤が0.5〜3質量部、チキソ付与剤が3〜10質量部及び可塑剤が30〜60質量部である。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る硬化組成物は、上記実施の形態1に係るMCを含むため、低温短時間の加熱によって、コア材に含有される還元剤を、ラジカル発生剤と反応させることができる。これにより、ラジカル発生剤の熱応答性が飛躍的に向上するため、ラジカル重合性物質の重合反応を促進させて、速やかに硬化させることができる。また、上記MCのシェル材は、外力が負荷されても破壊されないため、当該硬化組成物は、加熱されるまでMC内の還元剤がラジカル発生剤と反応しない。これにより、貯蔵安定性に優れる。また、上記硬化組成物に含まれる上記MCは、加熱によって任意のタイミングでシェル材を解体させることができるため使い易い。
本実施の形態では、還元剤がリン酸ジブチルバナジウム塩の場合に、ラジカル重合性物質が水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートであってもよいこととした。下記実施例38、39に示すように、MCにリン酸ジブチルバナジウム塩が含有される場合に、ラジカル重合性物質として水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートを用いることで貯蔵安定性をさらに向上させることができる。
なお、別の実施の形態では、上記MCと、ラジカル発生剤と、ラジカル重合性物質と、を含み、該MCにはラジカル重合性物質が内包されていない硬化性組成物が提供される。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
(MCの作製と評価 1)
本実施例に係るMCの作製方法について説明する。還元剤としてリン酸ジブチルバナジウム塩(VP−08、協立化学産業社製)を含有するMC(実施例1〜4)を、次のように溶融分散冷却法で作製した。
芯材のVP−08を、溶融したシェル材に添加し、所定の温度に維持して撹拌することで油相(分散相)を得た。次に、安定剤の水溶液からなる水相(連続相)に、油相を添加し、所定の温度に維持してホモジナイザーを用いて、実施例1〜3では10000rpmで1分間、実施例4では10000rpmで3分間撹拌した。得られた試料を35℃に冷却し、生成したMCを濾過により回収した。さらに、回収したMCを45℃で2時間乾燥させ、実施例1〜4を得た。
実施例1〜4の材料及び作製条件を表1に示す。シェル材には、融点が61℃のHSクリスタ6100(HSクリスタ6100−F、豊国製油社製)を用いた。連続相の安定剤としてメチルセルロース(以下、単に「m−Cel」ともいう、SM−4(信越化学社製))を用いた。なお、表1における「VP−08含有率」は、仕込み量からの理論値を示し、式1で算出した。また、表1における「外観」は、青色を「A」、黄色を「B」で示し、発色の薄い「1」から発色の濃い「12」までの12段階で、目視によって評価した。
VP−08含有率=VP−08の重量/(VP−08の重量+シェル材の重量) (式1)
得られた実施例1〜4について、外観を観察し、元素分析を実施し、熱応答性を評価した。外観は、目視に加え、電子顕微鏡(JXA−8500F、日本電子社製)を用いたSEM−EPMAで観察した。電子顕微鏡による観察では、オスミウムコータを用いて四酸化オスミウムを約5nmの厚みでMCに対して蒸着処理した後、加速電圧及び電流値の設定をそれぞれ15keV及び1.00x10−9Aとして2次電子像を観察した。元素分析は、誘導結合プラズマ発光分光計(ICP−OES及び720−ES、アジレント・テクノジー社製)を用いて行った。熱応答性は、示差走査熱量計(DSC、DSC4000、パーキンエルマージャパン社製)を用いて、ステップ1では25℃で1分間保持、ステップ2では25〜100℃まで10℃/分で加熱の条件で評価した。
(結果)
表2に示すように、連続相の安定剤としてポリビニルアルコール(以下、単に「PVA」ともいう)を用いた実施例4と比較して、m−Celを用いた実施例1〜3は、VP−08の含有率が高かった。m−Celの濃度の増加に伴って、VP−08の含有率は増加した。目視による外観の観察では、安定剤としてPVAを用いる場合に得られる実施例4の外観は淡黄色であったが、m−Celを用いる場合に得られる実施例1〜3の外観は淡青色から青色であった。以上から、VP−08の含有率が高くなるにつれてMCの外観はより青くなることが示された。なお、表2の「バナジウム(V)の重量%」は、バナジウムの原子量50.94とVP−08の分子量449.05g/molとの比0.11をVP−08の重量%の理論値に乗じることで求めた。また、表2の「収率」は、バナジウム(V)の重量%の測定値をバナジウムの重量%の理論値で除することで算出した。
実施例1〜4の外観の画像を、それぞれ図1(A)〜(D)に示す。MCの粒径は、安定剤の種類に依らず約10μmから200μm程度であった。熱応答性に関しては、図2に示すように、シェル材の融点に依存して、60℃付近に吸熱ピークを示した。
(樹脂組成物の作製と評価 1)
ウレタンアクリレートオリゴマー(UA−24(ケーエスエム社製)又はUN−7700(根上工業社製))及びラジカル発生剤としてのクメンヒドロペルオキシド(KAYAKUMENE H、化薬アクゾ社製)を、表3に示す質量部に従って配合し、A剤を作製した(実施例A1、A2)。また、単官能アクリレートモノマー(RM−1002、日本化薬社製)又は多官能アクリレートモノマー(V#802、大阪有機工業社製)及び上記実施例3又はVP−08を、表4に示す質量部に従って配合し、B剤を作製した(実施例B1、B2及び比較例B1)。
次に、A剤とB剤とを混合した。具体的には、等量の実施例A1と実施例B1とを混合し、実施例5を作製した。等量の実施例A1と実施例B2とを混合し、実施例6を作製した。等量の実施例A2と実施例B2とを混合し、実施例7を作製した。等量の実施例A1と比較例B1とを混合し、比較例1を作製した。実施例5〜7及び比較例1に関して、外観の経時変化を観察し、表5の条件でDSCを用いて熱応答性を評価した。
(結果)
A剤とB剤との混合後の外観の経時変化を、実施例5、6及び比較例1については図3に、実施例7については図4にそれぞれ示す。図3(A)に示すように、B剤にVP−08を含む比較例1は、A剤とB剤とを混合後ただちに、変色しゲル化した。一方、図3(A)〜(C)及び図4(A)〜(C)に示すように、B剤に実施例3を含む実施例5〜7はいずれも混合後、時間が経つにつれて変色が進み、4時間以内にゲル化した。これにより、B剤にMCを用いた実施例3を含む実施例5〜7はいずれも、B剤にVP−08を含む比較例1と比較して、貯蔵安定性が向上したことが示された。
図5は、実施例6に関する熱応答性の評価において、ステップ3における熱処理条件を1分間、5分間及び10分間とした場合のステップ6で得られた結果を示す。図5の「参照」は、DSCを用いて実施例6の熱硬化性を上記表5のステップ5及びステップ6の条件で評価した結果である。「参照」によれば、60℃付近から100℃付近にかけて発熱が生じていた。すなわち、実施例6を加熱すると、60℃以上で反応が活性化し、100℃付近で反応が終了していることが示された。一方、1分間、5分間又は10分間で80℃の等温度条件では、発熱反応がほとんど生じていなかった。仮にステップ3の熱処理条件が不十分であるならば、ステップ6における再加熱によって硬化が促進され、発熱反応が生じるはずである。このことから実施例6は、80℃で1分間の加熱で完全に硬化することが示された。
(MCの作製と評価 2)
上記実施例1〜4と同様に、表6の材料及び作製条件でMCとしての実施例8〜10を作製した。なお、実施例8〜10のシェル材には、融点が76℃のHSクリスタ7100(HSクリスタ7100−F、豊国製油社製)を使用した。実施例9においてはHSクリスタ6100も併用し、HSクリスタ7100とHS6100を1:1の比率とした。実施例8〜10に関して、上記実施例1〜4と同様に、2次電子像を観察し、元素分析を実施し、DSCを用いて熱応答性を評価した。
表7に示すように、シェル材にHSクリスタ7100のみを用いる場合において、単位時間当たりの回転数が小さく、かつ長時間の分散の方が、VP−08の含有率及び収率が高くなった。また、シェル材にHSクリスタ6100を追加することで、VP−08の含有率及び収率が高くなった。
実施例8〜10の外観の画像を、それぞれ図6(A)〜(C)に示す。シェル材にHSクリスタ7100のみを用いた実施例8、10の粒径は、シェル材にHSクリスタ6100及びHSクリスタ7100を用いた実施例9の粒径よりも小さく、10μmから100μm程度であった。
図7に示すように、実施例8、10は、シェル材の融点に依存して、75℃付近に吸熱ピークを示す熱応答性を有していた。一方、実施例9は、HSクリスタ6100及びHSクリスタ7100それぞれの融点に依存して、60℃付近及び75℃付近に吸熱ピークを示す熱応答性を有していた。
(樹脂組成物の作製と評価 2)
100質量部のUA−24と5質量部のKAYAKUMENE Hとを配合し、A剤としての実施例A3を作製した。また、100質量部のRM−1002と33質量部の上記実施例8、9又は10を配合し、B剤としての実施例B3〜B5を作製した。
次に、等量の実施例A3と実施例B3とを攪拌して混合し、実施例11Sを作製した。等量の実施例A3と実施例B4とを混合し、実施例12Sを作製した。等量の実施例A3と実施例B5とを混合し、実施例13Sを作製した。さらに、実施例11S〜13Sそれぞれと同じ組み合わせのA剤とB剤を、実施例11S〜13Sの作製におけるA剤とB剤との混合時の攪拌条件(600rpm)よりも弱い攪拌条件(200rpm)で混合することで実施例11W〜13Wを得た。実施例11S〜13S及び11W〜13Wに関して、外観の経時変化を観察し、表8に記載の条件で熱応答性を評価した。
(結果)
実施例11S〜13Sは、時間が経つにつれて変色が進み、4時間以内にいずれもゲル化した。一方、シェル材にHSクリスタ7100のみを用いた実施例8、10を含む実施例11W、13Wは、混合後、4時間は変色がほとんど起こらず、またゲル化もほとんど見られなかった。これにより、実施例11W、13Wは、貯蔵安定性に優れることが示された。
図8は、実施例13Wに関する熱応答性の評価の結果を示す。ステップ6では、発熱反応がほとんど生じていなかった。仮にステップ3の熱処理条件が不十分であるならば、ステップ6における再加熱によって硬化が促進され、発熱反応が生じるはずである。このことから実施例13Wは、80℃で1分間の加熱で完全に硬化することが示された。
(MCの作製と評価 3)
上記実施例1〜4と同様に、表9の成分及び各成分の質量部に従って、A剤としての実施例A4、A5を作製した。実施例A4、A5は、光重合開始剤としてKIP150(ランベルティ社製)、酸化防止剤としてIRGANOX 1010(BASF社製)、チキソ付与剤としてVP−NK200(日本アエロジル社製)、可塑剤としてDINCH(BASF社製)を含む。
実施例A4、A5に関して、表8に記載の条件で熱応答性を評価した。また、貯蔵安定性の評価のために、コーン・プレート型粘度計(RE105U、東機産業社製)を用いて、25℃の保管条件における実施例A4、A5の粘度を測定した。
(結果)
図9によれば、実施例A4、A5では、ステップ1〜5において発熱反応が生じていない一方で、ステップ6において80℃以上の温度域に発熱反応が生じていた。仮にステップ3の熱処理条件が十分であるならば、再加熱によって硬化が促進せず、ステップ6において発熱反応が生じないはずである。従って、実施例A4、A5は、いずれも80℃で1分の熱処理条件ではほとんど硬化が起こらないことが示された。
実施例A4、A5の粘度の経時変化を図10に示す。実施例A4、A5の粘度は、25℃の保管条件で120日に渡ってほとんど変化しなかった。このことから、実施例A4、A5は、いずれも25℃の貯蔵安定性に優れることが示された。
(樹脂組成物の作製と評価 3)
硬化性組成物として、表10の成分を、各成分の質量部に従って弱く攪拌し混合することで、実施例14、15を作製した。実施例14、15に関して、表8に記載の条件で熱応答性を評価した。また、レオメータ(MCR302、アントンパール・ジャパン社製)を用いて表11に示す条件で実施例14、15の貯蔵弾性率を評価した。さらに、25℃の保管条件における実施例14、15の粘度を測定した。
(結果)
実施例14、15は、混合後4時間はほとんど変色しなかったうえ、ゲル化もほとんど見られなかった。これにより、実施例14、15は、貯蔵安定性に優れることが示された。図11に示すように、実施例10の添加量が9質量部の実施例14では、表8に記載の熱処理条件のステップ1〜5において発熱反応が生じていた。さらに、実施例14ではステップ6においても80℃以上の温度域に発熱反応が若干生じていた。実施例10の添加量が18質量部の実施例15では、表8に記載の熱処理条件のステップ1〜5において発熱反応が生じていた一方で、ステップ6において発熱反応が生じていなかった。仮にステップ3の熱処理条件が不十分であるならば、再加熱によって硬化が促進し、ステップ6において発熱反応が生じるはずである。以上から、実施例10の添加量が増えるに従って熱硬化性が高まり、実施例10の添加量が18質量部であれば、80℃で1分の熱処理条件で完全に硬化が起こることが示された。
図12によれば、実施例14、15の貯蔵弾性率は、80℃付近で速やかに増加し、80℃に到達後2分以内にほぼ飽和した。また、実施例14と比較して、実施例15の貯蔵弾性率は速く増加し、80℃に到達後1分でほぼ飽和した。このことからも、実施例10の添加量が増えるに従って熱硬化性が高まることが示された。
図13に示すように、実施例14の粘度は、25℃の保管条件において作製後10日まではほとんど増加せず、作製後14日で実施例14はゲル化した。一方、実施例15の粘度は、25℃の保管条件において作製後1日で増加し、作製後8日で実施例15はゲル化した。これにより、実施例10の添加量が増えるに従って、初期粘度に対して粘度変化が±20%の範囲を越える日数(以下、「ライフタイム」という。)が短くなることが示された。実施例14、15のライフタイムは、ともに2週間より短いといえる。
(MCの作製と評価 4)
表12の材料及び作製条件でMCとしての実施例16〜18を作製した。なお、実施例18のシェル材に用いた非イオン性界面活性剤であるSpan80(東京化成工業社製)とHSクリスタ7100との混合比は1:15とした。実施例16〜18に関して、2次電子像を観察し、元素分析を実施し、DSCを用いて、熱応答性を表5の条件で評価した。
(結果)
実施例16〜18の外観の画像を、それぞれ図14(A)〜(C)に示す。実施例16〜18の粒径は、いずれも数μmから80μm程度であった。連続相のm−Celの濃度が低い実施例8、10の粒径(10μmから100μm程度)と比較すると、連続相のm−Celの濃度を増加させることで、還元剤を含有するMCの粒径は小さくなることが示された。
また、分散相にSpan80を添加していない実施例16、17と比較して、分散相にSpan80を添加した実施例18の粒子には表面が滑らかではなく球形から歪んだ形状が見られた。このことから、分散相にSpan80を添加しても、還元剤を含有するMCの粒子の形状は球形から歪むものの、その粒径はあまり影響を受けないことが示された。
実施例16〜18の熱応答性を評価した結果を図15に示す。シェル材にHSクリスタ7100を用いたMCは、シェル材の融点に依存して、75℃付近に吸熱ピークを示した。吸熱量は実施例16、17、18の順に大きくなった。元素分析の結果を表13に示す。VP−08の含有率は実施例16が最も高かった。以上から、α−オレフィン誘導体のような加熱により吸熱反応を伴う物質をシェル材とするMCにおいて、吸熱量が小さいもの程、還元剤の含有率が高いことが示された。
(樹脂組成物の作製と評価 4)
硬化性組成物として、表14の成分を、各成分の質量部に従って混合し、200rpmで撹拌することで実施例19〜21を作製した。
表8に記載の条件で、実施例19〜21の熱応答性を評価した。また、レオメータを用いて表11及び表15に示す条件で、実施例19〜21の貯蔵弾性率を評価した。
(結果)
図16に示すように、実施例19〜21では、表8に記載のステップ6において発熱反応がほとんど生じていなかった。表8に記載のステップ3の熱処理条件が、仮に不十分であるならば、再加熱によって硬化が促進し、表8に記載の熱処理条件のステップ6において発熱反応が生じるはずである。このことから、実施例19〜21は、80℃で1分の熱処理条件でほぼ完全に硬化することが示された。
図17に示すように、実施例19〜21の貯蔵弾性率は、80℃付近で速やかに増加し、80℃に到達後1分以内にほぼ飽和した。以上から、実施例19〜21は実施例16〜18のいずれのMCであっても、9重量部添加すれば、80℃で1分の熱処理条件でほぼ完全に硬化することが示された。
図18及び図19に示すように、実施例20では、80℃で1分加熱(表15のステップ5)後における25℃の貯蔵弾性率と、さらに120℃まで昇温させ30分保持させた(表15のステップ9)後における25℃の貯蔵弾性率とがほとんど変わらず、むしろ再加熱した後の25℃の貯蔵弾性率が低いことが示された。仮に80℃で1分の条件が不十分であるならば、再加熱によって硬化が促進し、貯蔵弾性率が上がるはずである。
また、図18、図20及び図21に示すように、実施例20では、80℃で1分加熱後25℃から120℃まで昇温する際(表15のステップ6)の貯蔵弾性率及び損失正接の温度依存性と、さらに120℃まで昇温させ30分保持させた後25℃から120℃まで昇温する際(表15のステップ10)の貯蔵弾性率及び損失正接の温度依存性とが同様であった。仮に80℃で1分の条件が不十分であるならば、再加熱によって硬化が促進し、粘弾性の温度依存性に変化が生じるはずである。以上の結果から、実施例20は80℃で1分の条件で完全に硬化することが示された。
目視による外観観察から、25℃の保管条件では実施例19は作製後1日でゲル化した。一方、図22に示すように、実施例20及び実施例21の粘度は、25℃の保管条件で作製後14日まで増加しなかった。このことから、実施例17を含む実施例20及び実施例18を含む実施例21のライフタイムは、25℃の保管条件でそれぞれ2週間あることが示された。
(MCの作製と評価 5)
界面活性剤としてDL−α−トコフェロール(以下、単に「TP」という、和光純薬工業社製)を添加した分散相と、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下、単に「DBS」という、関東化学社製)及び安定剤としてm−Celを添加した連続相とを用いて、MCとしての実施例22〜24を作製した。材料及び分散条件を表16に、界面活性剤及び安定剤の濃度等を表17に示す。作製した実施例22〜24に関して、上記実施例1〜4と同様に、2次電子像を観察し、元素分析を実施し、DSCによる熱応答性を評価した。
(結果)
実施例22〜24の外観の画像を、それぞれ図23(A)〜(C)に示す。実施例22〜24の粒径は、いずれも数μmから50μm程度と、実施例1〜3、8〜10、16〜18で得られたMCよりも小さかった。このことから、分散相中の界面活性剤TP及び連続相中の界面活性剤DBSそれぞれ、あるいはTP及びDBSの両方がMCの小粒径化に寄与している。
図24に示すように、実施例22〜24は、それぞれ75℃付近に吸熱ピークを示す熱応答性を有する。これにより、実施例22〜24は、シェル材の融点に依存した熱応答性を有している。
(樹脂組成物の作製と評価 5)
硬化性組成物として、表18の成分を、各成分の質量部に従って混合し、200rpmで撹拌することで実施例25〜27を作製した。
実施例25〜27に関して、外観を観察し、表8に記載の条件で熱応答性を評価した。また、レオメータを用いて、表11に示す条件で実施例25〜27の貯蔵弾性率を評価した。
(結果)
図25に示すように、実施例25〜27では、表8に記載のステップ6において発熱反応が生じていた。仮にステップ3の熱処理条件が十分であるならば、再加熱によって硬化が促進せず、ステップ6において発熱反応が生じないはずである。また、図26に示すように、実施例25〜27の80℃付近での貯蔵弾性率は、いずれも速やかに増加し、80℃に到達後5分程度でほぼ飽和した。以上のことから、実施例25〜27の硬化は、80℃で1分の熱処理条件では不十分である。
目視による外観の観察によって、実施例25〜27は、いずれも25℃の保管条件では作製後1日で薄茶から薄橙に変色し、ゲル化していた。以上から、実施例25〜27は25℃の保管条件でのライフタイムが1日以下であるといえる。
(樹脂組成物の作製と評価 6)
アクリルオリゴマー(以下、単に「Ac−O」ともいう)若しくはメタクリルオリゴマー(以下、単に「MC−O」ともいう)、アクリルモノマー若しくはメタクリルモノマー、KAYAKUMENE H及び実施例18を含む硬化性組成物として実施例28〜47を作製した。実施例28〜47は、表19〜表22に記載の成分を、各成分の質量部に従って混合し、200rpmで撹拌することで作製した。
なお、UN−5200、UN−7700、SAGI−1及びKCPU−1は、根上工業社製である。EB270はダイセル・オルネクス社製である。FA−512AS及びFA−512Mは日立化成社製である。TCPは第八化学社製である。EA−HR033は大阪ガスケミカル社製である。UT−4462は日本合成社製である。ライトアクリレートL−A(LA)及びライトエステルID(ID)は共栄社化学社製である。UC−1はクラレ社製である。TE−2000は日本曹達社製である。
実施例28〜47の外観を観察し、作製後2週間までの貯蔵安定性を評価した。外観の観察及び貯蔵安定性の評価後、相分離又はゲル化が起こらなかった実施例について、表8及び表11に記載の条件で熱応答性を評価した。
表23は、作製後2週間までの貯蔵安定性を評価した結果を示す。表23では、相分離又はゲル化が起こった場合を「×」、相分離又はゲル化が起こらなかった場合を「○」で示す。水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートオリゴマーを含む実施例38、39では、混合後2週間、外観において相分離及びゲル化が見られなかった。
また、図27に示すように、実施例38、39の粘度は、25℃で保管した場合に2週間安定していた。よって、実施例18は、他の種類のアクリルオリゴマー及びメタクリルオリゴマーと比較して、水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートオリゴマー中でより安定であることが判明した。
図28に示すように、実施例38、39は、表8に記載のステップ6において若干発熱反応が生じていた。実施例38、39の貯蔵弾性率は、図29に示すように80℃付近で速やかに増加し、80℃に到達後3分程度でほぼ飽和した。また、LAを含む実施例38は、IDを同組成比で含む実施例39と比較して、加熱により飽和した際の貯蔵弾性率が高かった。以上により、実施例38、39は、80℃に到達後3分程度でほぼ完全に硬化することが示された。
上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。

Claims (9)

  1. ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する芯材と、
    側鎖結晶性ポリオレフィンを含有し、かつ前記芯材を内包するシェル材と、
    を備えるマイクロカプセル。
  2. 前記シェル材は、
    融点の異なる複数種類の前記側鎖結晶性ポリオレフィンを含有する、
    請求項1に記載のマイクロカプセル。
  3. 側鎖結晶性ポリオレフィンを含有するシェル材を含む分散相と、ラジカル発生剤を還元する還元剤を含有する芯材とを混合する第1の混合ステップと、
    前記第1の混合ステップで得られた混合物と、安定剤を含む連続相とを混合する第2の混合ステップと、
    を含むマイクロカプセルの製造方法。
  4. 前記安定剤は、
    メチルセルロースである、
    請求項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  5. 前記分散相及び前記連続相の少なくとも一方は、
    界面活性剤をさらに含む、
    請求項又はに記載のマイクロカプセルの製造方法。
  6. 前記第2の混合ステップでは、
    1500rpm以上3000rpm以下の条件で撹拌する、
    請求項からのいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載のマイクロカプセルと、
    還元されることでラジカルを発生するラジカル発生剤と、
    ラジカル重合性物質と、
    を含む硬化性組成物。
  8. 前記ラジカル重合性物質は、
    (メタ)アクリレートを含む、
    請求項に記載の硬化性組成物。
  9. 前記還元剤は、
    リン酸ジブチルバナジウム塩であって、
    前記ラジカル重合性物質は、
    水添ポリイソプレン系ウレタンアクリレートを含む、
    請求項又はに記載の硬化性組成物。
JP2016121776A 2016-06-20 2016-06-20 マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物 Active JP6845496B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016121776A JP6845496B2 (ja) 2016-06-20 2016-06-20 マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016121776A JP6845496B2 (ja) 2016-06-20 2016-06-20 マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017226722A JP2017226722A (ja) 2017-12-28
JP6845496B2 true JP6845496B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=60891134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016121776A Active JP6845496B2 (ja) 2016-06-20 2016-06-20 マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6845496B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022190609A1 (ja) * 2021-03-12 2022-09-15 ソニーグループ株式会社 自己修復性材料

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03265674A (ja) * 1990-03-16 1991-11-26 Toagosei Chem Ind Co Ltd 接着剤組成物
US5154762A (en) * 1991-05-31 1992-10-13 Minnesota Mining And Manufacturing Company Universal water-based medical and dental cement

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017226722A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5270334B2 (ja) 金属接着用途向け接着剤
KR20210124342A (ko) 점착 시트
TW200932857A (en) Pressure sensitive adhesive, pressure sensitive adhesive for optical member, optical member having pressure senstive adhesive layer
JP6991891B2 (ja) 両面粘着テープ
TW200839932A (en) Adhesive sheet for processing semiconductor wafers and/or substrates
TW201239055A (en) Removable water-dispersible acrylic pressure-sensitive adhesive composition and pressure-sensitive adhesive sheet
JP2009084372A (ja) 電子線硬化性樹脂組成物、積層体、及び、粘着シート又は粘着フィルム
JP6845496B2 (ja) マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法及び硬化性組成物
JP7472487B2 (ja) 樹脂微粒子、樹脂組成物およびコロイド結晶
KR20150116456A (ko) 수지 조성물, 점착 테이프 및 점착 테이프의 제조 방법
JP2016169337A (ja) 樹脂組成物及びそれを用いた接着剤
JP2003049128A (ja) 光学部材用アクリル系粘着シートの製造法および光学部材用アクリル系粘着シート
JP6547408B2 (ja) 研削された基材の製造方法、並びにこれに用いられるフィルム状粘着剤及び積層体
JP5735376B2 (ja) 再剥離性粘着シート
JP2016003252A (ja) 振動減衰材用樹脂組成物
JP2012188465A (ja) 樹脂ペースト組成物及び半導体装置
JP7372170B2 (ja) ポリオレフィン基材コーティング用樹脂組成物
WO2019082968A1 (ja) 保護膜形成用複合シート、及び半導体チップの製造方法
JPWO2019082969A1 (ja) 保護膜形成用複合シート、及び半導体チップの製造方法
DE69917166T2 (de) Wärmehärtendes Klebemittel
JP2015030748A (ja) 接着剤組成物、その硬化物及び接合体
JP2005213482A (ja) 紫外線遮蔽性アクリル系粘着剤および粘着フイルム。
JP6568864B2 (ja) 光重合による溶剤型粘着剤組成物の製造方法
JP6781382B2 (ja) 熱硬化性組成物およびそれを用いた導電性接着剤
JPH1192964A (ja) シャドーマスク用活性エネルギー線硬化性エッチングレジスト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6845496

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250