JP6844833B2 - 絞扼性腸閉塞の術前診断補助方法 - Google Patents

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Description

本発明は、絞扼性腸閉塞の診断方法に関する。より具体的には、腸閉塞の疑いのある患者の術前診断を補助するための方法であって、患者が絞扼性腸閉塞であるか、又は癒着性腸閉塞であるかを診断するために有効な方法に関する。
腸閉塞(イレウス)は、腸が閉塞や狭窄を生じることによって、腸管運動や腸内容物の移動ができなくなり、その結果、飲食物やガス、消化液等の水分が排出できずに腸内に停滞・貯留し、腹痛や嘔吐、腹部膨満等の様々な症状が起こる疾患である。
腸閉塞には、物理的な閉塞起点を有する機械的腸閉塞と、明確な閉塞起点を有さずに腸管運動の障害によって生じる機能的腸閉塞があり、更に機械的腸閉塞の中で腸管の血流障害を伴うものが絞扼性腸閉塞、血流障害を伴わないものが単純性腸閉塞として分類されている。
機械的腸閉塞の発症原因としては、先天的な腸のねじれ、消化の悪いものの大量摂取等の他、開腹手術後の腸の癒着等が挙げられる。癒着を原因とするものについては癒着性腸閉塞とも呼ばれている。
従って、絞扼性腸閉塞は「腸管が機械的に閉塞した状態のうち、腸管血流障害を伴うもの」と定義される。絞扼性腸閉塞は、緊急手術が絶対適応であり、早期診断・治療が予後を大きく左右する、腹部救急疾患の中でも緊急度・重症度ともに極めて高い疾患である。
しかしながら、その正確な術前診断は必ずしも容易ではなく、経験豊富な外科医でさえも本症の術前診断の精度は感度48%、特異度83%、正診率70%との報告がある(非特許文献1)。術前診断の指標として、腹腔試験穿刺による腹水中赤血球数の測定が提案されている(非特許文献2)。
一方、癌の診断のための新たなマーカーとして循環細胞フリーDNA(circulating cell free DNA、ccfDNA)を定量する低侵襲的な方法が提案され、研究開発が進められている(非特許文献3)。癌以外にも、出生前診断、自己免疫疾患等の診断に利用できる可能性が報告されているが、臨床的に使用されるにはいたっていない。
Am. J. Surg., 1983; 145; 176-182 日救急医会誌、2016; 27; 147-154 がん分子標的治療、2015; Vol.13, No.4, 82-85
腸閉塞、特に開腹手術後の癒着性腸閉塞の疑いのある場合、再度の開腹手術によって患者が受ける負担は非常に大きいものである一方、絞扼性腸閉塞であれば可及的速やかに手術を行う必要がある。従って、緊急手術が絶対適応である絞扼性腸閉塞と、保存的治療と場合により待機手術も選択し得る癒着性(単純性、非絞扼性)腸閉塞との正確かつ迅速な鑑別は極めて重要である。絞扼性腸閉塞は腸管が壊死をきたす前に手術が施行できれば予後は良好であるが、これを見逃せば死に至るため、早期診断が医療現場において切望されている。進行段階によらず、絞扼性腸閉塞であるか否かを迅速に判断できる新たな指標が必要とされていた。
腸閉塞であると診断されても、軽度の壊死あるいは壊死をきたしていない症例では血液生化学検査や腹部所見が乏しく、その診断は容易ではない。造影CTは壊死を生じていない絞扼性腸閉塞の診断にも有用ではあるが、読影に慣れた医師でない場合は見逃されることもまれではないため、補助診断を可能とする方法の開発が期待される。
本発明者等は、絞扼性腸閉塞の際に生じている細胞の壊死(ネクローシス)に注目し、早期診断を可能とし得る新規な方法を検討した。
通常、細胞はアポトーシスにより自然死するが、絞扼性腸閉塞では、ネクローシスが起こる。アポトーシスによる自然死の場合、末梢血循環DNA(ccfDNA)は180bp程度に分解されるが、ネクローシスの場合、突然細胞が破壊されて死滅するため、ccfDNAが1,000〜10,000bpの長い断片(以下「長断片(long fragment)」という。)となって、血中に放出されることになる。
本発明者等は、上記の知見に基づいて種々検討した結果、患者が腸閉塞である可能性を有する場合に、患者のccfDNAを抽出し、その塩基長を測定してDNAの分解傾向を調べることによって、患者が絞扼性腸閉塞であるか否かを短時間で決定し、手術の要否を判断することができることを見出した。また、絞扼性腸閉塞の場合には、分解されて血中に存在するccfDNAを更に分解する酵素活性が、非絞扼性腸閉塞と比較して低下する傾向を見出し、この酵素活性を測定することでも絞扼性腸閉塞であるか否かの判断の補助となり得ることをも見出し、本発明に到った。
すなわち、本発明は以下を提供するものである。
1. 患者由来のサンプル中の循環細胞フリーDNA(ccfDNA)の量を指標として、腸閉塞の疑いのある患者の術前診断を補助するための方法であって、術前診断が、腸閉塞における絞扼の有無を診断するためのものである、上記方法。
2. 患者由来のサンプルが末梢血である、上記1記載の方法。
3. 以下のステップ:
患者由来のサンプルからccfDNAを抽出し、そして
抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定する、
ことを含み、測定された塩基長分布に基づいて、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得する、上記1又は2記載の方法。
4. 1,000bp〜1,500bpの間の塩基長を境界値として、該境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)及び該境界値未満の塩基長を有する断片(短断片)の絶対量又は比率を判定に用いる塩基長分布とする、上記3記載の方法。
5. 上記境界値が1,000bp、1,100bp、1,200bp、1,300bp、1,400bp、又は1,500bpである、上記4記載の方法。
6. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が40pg/μl以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、上記4又は5記載の方法。
7. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl未満の場合に非絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、上記4又は5記載の方法。
8. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl以上40pg/μl未満の場合に、更に
上記サンプルにおける、上記境界値未満の塩基長を有する断片の検出量に対する上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量の比率を算出する、
ことを含み、該比率が20%以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が、20%未満である場合に非絞扼性腸閉塞である可能性がそれぞれ示唆される、上記4又は5記載の方法。
9. 以下のステップ:
患者由来のサンプル中のccfDNAを分解する酵素活性を測定し、
標準サンプルにおける活性値と比較する、
ことを含む、上記1又は2記載の方法。
10. 酵素活性の測定が、DNA分解酵素に特異的に反応する標識から得られる蛍光を検出するものであり、標準サンプルにおける活性値との比較が、蛍光強度の比較である、上記9記載の方法。
11.サンプル中の酵素活性が、DNA分解活性が20 Units/mlの標準サンプルで得られた蛍光強度と比較して1.2倍未満である場合に絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、上記10記載の方法。
12. 生物学的サンプルからccfDNAを抽出するための試薬と、ccfDNAを標識するための試薬と、緩衝液とを含む、上記3〜8のいずれか記載の方法に使用するためのキット。
13. DNA分解酵素に特異的に反応する標識と、標準サンプルもしくは標準サンプルにおける活性値を示す使用説明書と、緩衝液とを含む、上記9〜11のいずれか記載の方法に使用するためのキット。
14. 上記3〜8のいずれか記載の方法に使用するためのシステムであって、
患者由来のサンプルからccfDNAを抽出するための手段と、
抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定するための手段と、
測定された塩基長分布によって、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得するための手段と、
を含む、上記システム。
15. 上記9〜11のいずれか記載の方法に使用するためのシステムであって、
患者由来のサンプル中のDNA分解酵素活性を測定するための手段と、
標準サンプルにおける活性値と比較するための手段と、
を含む、上記システム。
本発明により、緊急手術が絶対適応である絞扼性腸閉塞と、保存的治療を選択し得る癒着性単純性腸閉塞との正確かつ迅速な鑑別方法が提供される。本発明により、必要な手術の実施と共に、手術の緊急性が低い場合の別の治療の選択を容易に行うことが可能となる。
絞扼性腸閉塞の進行段階を模式的に示す。 本発明の一実施形態において、絞扼性腸閉塞と癒着性(非絞扼性)腸閉塞とを鑑別するためのフローチャートを示す。 絞扼性腸閉塞患者(A及びB)及び癒着性(非絞扼性)腸閉塞患者(C及びD)におけるccfDNAの塩基長の分布を示す。図中、35及び10380のピークはマーカーである。 15名の絞扼性腸閉塞患者(絞扼あり)の血中DNA分解酵素活性を測定した結果を経時的に示す。縦軸は蛍光強度、横軸は時間(分)を示す。 6名の非絞扼性腸閉塞患者(絞扼なし)の血中DNA分解酵素活性を測定した結果を経時的に示す。縦軸は蛍光強度、横軸は時間(分)を示す。 測定開始から3分後における各サンプルのDNA分解酵素活性を絞扼の有無別に箱ひげ図で示す。 本発明の一実施形態の方法の有効性を実証するROC曲線を示す。縦軸は真陽性率(True Positive Fraction, TPF)、横軸は偽陽性率(False Positive Fraction, FPF)、AUC=0.94、カットオフ値=18.7。
絞扼性腸閉塞は、その進行段階が図1に示すように前絞扼期、うっ血期、阻血期、及び壊死期に分類される。腹痛等の症状が現れるのはうっ血期からであり、従って病院に患者がかかるのは、うっ血期以降となる。絞扼で血流障害がおきると病態が壊死期へ向かって進行する。
腹痛で病院に来院した際に、医師が診断のために行う処置としては現在以下のようなものがある:
1:視診、2:打診、3:聴診、4:触診、5:血液検査、6:腹部X線検査、7:超音波検査、8:CT検査、9:内視鏡検査。
その結果、腹痛・腹部膨満や嘔吐・嘔気などの自覚症状や理学所見、また画像所見での腸管拡張等が見られた場合に、腸閉塞と診断される。
腸閉塞であると診断された場合、同時に、または続いて、絞扼性腸閉塞であるか、絞扼のない癒着性腸閉塞であるかの鑑別が必要となる。
表1に、特にCT検査を行って腸閉塞が壊死性であるか否かを判断するための有用な指標となる所見を示す。これは、術前に造影CTが施行された非壊死性絞扼性腸閉塞30例と壊死性絞扼性腸閉塞15例を比較したものである。
表1に示す「非壊死性」とは、絞扼早期であり、腸管は腐ってないので開腹して絞扼を解除すれば腸切除を免れ得る。一方、「壊死性」とは、絞扼が進行し腸管が壊死しているため、手術により壊死した箇所を切除する必要があり、対応が遅れると致命的になり得る。いずれにしても、絞扼がある場合には手術の必要性がある。
すなわち腸閉塞の診断において、絞扼性腸閉塞を見逃さないこと、絞扼性腸閉塞と判断した場合可及的速やかに外科的対応をすることが臨床上重要である。
Figure 0006844833
しかしながら、表1から明らかなように、絞扼の進行段階によってCTで得られる所見の頻度は変動する。従って、診断は容易ではなく、様々な状況から総合的に判断せざるを得ない。判断に時間がかかりすぎたり誤って判断したりすれば、患者にとってより危険な状況となり得る。
本発明の方法は、患者由来の末梢血中のccfDNAの断片の塩基長分布が、絞扼性腸閉塞と、癒着性腸閉塞とで明確に異なるという本発明者等の知見に基づくものである。尚、当業者には容易に理解されるように、本明細書中において、「癒着性腸閉塞」という場合、絞扼がなく、経過観察が可能な(非絞扼性)腸閉塞を意味し得る。
本発明の方法は、患者由来のサンプル中のccfDNAの量を指標として、腸閉塞の疑いのある患者の術前診断を補助するための方法であって、術前診断が、腸閉塞における絞扼の有無を診断するためのものである。
本発明の方法は、本明細書を通じて記載するように、医師による診断を補助するための方法であり、言い換えれば、診断のためのデータを取得する方法である。本発明の方法は、より具体的に記載すれば、後述するように、患者由来のサンプル中のccfDNAを塩基長の情報と併せて検出する実施形態と、患者由来のサンプル中のccfDNAを分解する酵素活性を検出する実施形態とを含む。
患者由来のサンプルは、末梢血、腹水等を利用することができ、特に限定するものではないが、好ましくは末梢血、より具体的には血漿又は血清サンプルである。
一実施形態において、本発明の方法は、以下のステップ:
患者由来のサンプルからccfDNAを抽出し、そして
抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定する、
ことを含み、測定された塩基長分布に基づいて、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得するものである。
本発明の方法の対象となる患者は、腹痛等の症状を有し、医師によって腸閉塞である、又は腸閉塞の可能性を有すると診断された患者である。また、本発明の方法は、緊急手術の要否についての医師の判断を容易にすることを主たる目的とするものであるため、基本的に開腹手術実施前に行うことが意図される。
ccfDNAとは、細胞から遊離したDNAであって、塩基長の範囲としては、特に限定するものではないが、約10,000以下のものをいう。
ccfDNAの抽出は、限定するものではないが、例えば患者由来の末梢血を遠心分離して血漿又は血清を取得し、プロテイナーゼK等の酵素及び緩衝液を添加して夾雑物を分解すると共にDNAを溶解し、DNAに選択性のあるカラム又はフィルターに結合させた後、緩衝液で洗浄して夾雑物を除去し、DNAを溶出させることによって行うことができる。当業者であれば、末梢血等からのccfDNAの抽出は容易に行うことができる。また、例えばQIAGEN等の供給業者から、ccfDNAの抽出のための試薬等を入手することができる。
ccfDNAの濃度は、当分野で通常実施されているように測定することができる。例えば、DNAに選択的に結合する蛍光試薬を用いてDNAを標識し、蛍光定量計で定量することができる。例えばlife technology社製のQubit 2.0を好適に使用することができる。
ccfDNAの血中濃度は、健常人では3.6-5.0 ng/ml(pg/μl)程度であると報告されている。本発明者等が見出したところでは、腸閉塞と診断された患者では、症状によって幅が見られるが、数百〜数千ng/μlのccfDNAが検出され、罹患部位の細胞のアポトーシス又はネクローシスによって多量のccfDNAが血中に遊離していることが示された。
例えば特定の癌のマーカーとしてccfDNAを検出する場合、あるいは出生前診断のためにccfDNAを検出する場合には、特定の変異若しくは特定の配列を有する断片を検出することを意図するため、検出対象のDNA量は更に少なくなる。従って、そのような断片のみを増幅するために、例えばPCR等の手段を用いることが必要となり得る。
これに対して本発明の方法は、閉塞部位の細胞のネクローシスを原因として多量に遊離するccfDNAを検出することを目的とするため、特定の配列の検出を意図するものではなく、従ってPCR等の増幅を必須とするものではない。
本発明の方法は、次いで、抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定する。塩基長分布は、例えば上記したように蛍光標識したDNAを、例えばバイオアナライザー(Agilent Technologies)を使用して計測することができる。
後の実施例でより具体的に記載するように、本発明者等は、絞扼性腸閉塞の症例と、癒着性腸閉塞の症例とで、患者の末梢血中のccfDNAの塩基長分布が明らかに異なることを見出した。具体的には、絞扼性腸閉塞の症例では、癒着性腸閉塞の症例と比較して、1,000bp以上、あるいは1,500bp以上の長断片の割合が顕著に高くなっていることが見出された。更に、多くの症例に基づき、またccfDNAの生じるメカニズム等を考慮して、これらの症例の判別に有効な境界値が存在し得ることが見出された。
従って、上記の測定された塩基長分布によって、患者が絞扼性腸閉塞である可能性及び/又は癒着性腸閉塞である可能性を示唆するデータを取得することができる。
本発明の方法の一態様は、1,000bp〜1,500bpの間の塩基長を境界値として、該境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)及び該境界値未満の塩基長を有する断片(短断片)の絶対量又は比率を判定に用いる塩基長分布とする。境界値は、特に限定するものではないが、1,000bp、1,100bp、1,200bp、1,300bp、1,400bp、又は1,500bpである。
本発明の方法では、上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が40pg/μl以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される。一方、上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl未満の場合に非絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される。
また、本発明の方法は、上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl以上40pg/μl未満の場合に、更に
上記サンプルにおける、上記境界値未満の塩基長を有する断片の検出量に対する上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量の比率を算出する、
ことを含み、該比率が20%以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が、20%未満である場合に非絞扼性腸閉塞である可能性がそれぞれ示唆される。
本発明の方法の一例を、図2に示すフローチャートに従って説明する。
(i) 末梢血等の患者由来のサンプルからccfDNAを抽出する。
(ii) ccfDNAの長さを測定し、塩基長分布を測定する。
(iii) 測定された長断片(long)がサンプル中で20pg/μl未満(long20未満)であれば癒着性腸閉塞、40pg/μl以上(long40以上)であれば絞扼性腸閉塞である可能性が示される(第一判定)。
(iv) 長断片がサンプル中で20pg/μl以上40pg/μl未満の場合は、短断片(short)に対する長断片の比率(long/short)を算出し、20%未満であれば癒着性(非絞扼性)腸閉塞、20%以上であれば絞扼性腸閉塞である可能性が示される(第二判定)。
上記の本発明の方法によって、対象の患者が絞扼性腸閉塞又は癒着性腸閉塞のいずれであるかの有力なデータが取得され、医師は、開腹手術を行う前に、先に得られたその他の情報と合わせて、総合的に従来より正確な診断を行うことができる。
一方、本発明者等は、健常者に比較して、腸閉塞という病態においては血中DNA濃度は高値になるため、それに伴いそれを分解するDNAseIの酵素活性も上昇することを見出した。
しかしながら、同程度のDNA濃度でも絞扼性腸閉塞と癒着性腸閉塞ではDNA分解酵素活性に差が認められた。これは、絞扼性腸閉塞により放出される長断片が分解酵素の処理能を上回り、酵素活性が低下するためと考えられた。
上記の知見に基づき、本発明者等は、患者由来のサンプルを用いてDNA分解酵素活性を測定し、絞扼性腸閉塞と癒着性腸閉塞とを判別できる方法を見出した。
すなわち、別の実施形態において、本発明の方法は、以下のステップ:
患者由来のサンプル中のccfDNAを分解する酵素活性を測定し、
標準サンプルにおける活性値と比較する、
ことを含む。
酵素活性の測定は、特に限定するものではないが、例えばDNA分解酵素に特異的に反応する標識から得られる蛍光を検出するものである。この場合、標準サンプルにおける活性値との比較は、蛍光強度の比較によって行うことができる。「標準サンプル」は、酵素活性を測定するための市販のキットに含まれる場合もあるが、当業者であれば容易に作製することができる。また、標準サンプルにおける活性値を予め取得することもできる。しかしながら、実験で得られる測定値にはバラつきが存在するため、同じ実験条件において標準サンプルの活性値も測定することが好ましい。
ccfDNAの長さをもとに絞扼性腸閉塞であるか否かを鑑別する場合、ccfDNAの抽出に60分が必要となっている。これに対して、DNA分解酵素活性の測定による上記の方法は、ccfDNAの抽出を行う必要がなく、測定自体は20分前後で可能な、非常に迅速な方法であるため、緊急性の高い絞扼性腸閉塞の診断のために非常に有用な補助方法となり得る。また、上記の方法は、非常に精度が高いことも確認された。
本発明者等の知見では、絞扼性腸閉塞患者と癒着性腸閉塞患者由来のサンプルで、DNA分解活性に明確な境界値が存在することも見出した。より具体的には、標準サンプルにおける活性値との比較を蛍光強度の比較によって行う場合、DNA分解活性が高いスタンダードとして入手できる20Units/mlの標準サンプルを用いて得られる蛍光強度と比較して、癒着性腸閉塞患者では1.2倍以上の蛍光強度が得られ、絞扼性腸閉塞患者では1.2倍未満の蛍光強度が得られることが判明した。尚、本明細書において、1Unitとは、25μlの反応液中で37℃、10分間反応させた際に1μgのDNAを完全に分解するDNAseIの活性をいうものとする。
従って、本発明の方法の一態様において、サンプル中の酵素活性が、DNA分解活性が20 Units/mlの標準サンプルで得られた蛍光強度と比較して1.2倍未満である場合、絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される。
本発明はまた、生物学的サンプルからccfDNAを抽出するための試薬と、ccfDNAを標識するための試薬と、緩衝液とを含む、上記本発明の方法に使用するためのキットを提供する。ccfDNAを抽出するための試薬としては、DNAの溶解及び夾雑物の分解のための試薬、例えばプロテイナーゼK等が挙げられる。ccfDNAを標識するための試薬としては、例えばDNAに選択的に結合し得る蛍光色素等が挙げられる。キットには更に、本発明の方法を実施するための容器、カラム若しくはフィルター等を挙げることができる。
本発明はまた、DNA分解酵素に特異的に反応する標識と、標準サンプルもしくは標準サンプルにおける活性値を示す使用説明書と、緩衝液とを含む、上記本発明の方法に使用するためのキットを提供する。DNA分解酵素に特異的に反応する標識としては、酵素によって分解される基質等、酵素活性を蛍光強度等で測定可能とする標識が挙げられる。標準サンプルとしては、DNA分解活性が既知のサンプル、あるいは陰性対照等が挙げられる。標準サンプルの代わりに、測定結果の判断に使用することができる、標準サンプルにおける活性値を示す使用説明書が含まれていても良い。
本発明はまた、上記本発明の方法に使用するためのシステムであって、
患者由来のサンプルからccfDNAを抽出するための手段と、
抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定するための手段と、
測定された塩基長分布によって、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得するための手段と、
を含む、上記システムを提供する。
ccfDNAを抽出するための手段としては、抽出に用いる試薬又は上記キットを用いて抽出操作を実施するために必要な、例えば遠心分離、洗浄、溶出等を行うための手段が挙げられる。
ccfDNAの塩基長分布を測定するための手段としては、例えばccfDNAに選択的に結合した蛍光色素に基づく蛍光強度を測定し、塩基長の情報と合わせて図示することができる手段が挙げられる。
更に、本発明のシステムは、特定された塩基長範囲のccfDNAのみの情報を得られることが好ましく、例えば1,000bp以上、1,100bp以上、1,200bp以上、1,300bp以上、1,400bp以上、1,500bp以上、5,000bp以上、500bp未満、1,000bp未満、1,100bp未満、1,200bp未満、1,300bp未満、1,400bp未満、1,500bp未満、5,000bp未満、又は10,000bp未満のccfDNAの情報を取得可能なものであることが好ましい。
測定された塩基長分布によって、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得するための手段としては、上記方法のいずれかの態様に従って、診断対象の患者由来のサンプル中のccfDNAの塩基長分布のデータに基づいて、絞扼性腸閉塞及び非絞扼性腸閉塞のいずれである可能性が高いかを示すことができるプログラムを含むコンピューターが挙げられる。いずれかの可能性を示すデータは、医師の診断の補助のためにディスプレイに表示されるものであっても良く、また検出結果が出力されるものであっても良い。
本発明はまた、上記本発明の方法に使用するためのシステムであって、
患者由来のサンプル中のDNA分解酵素活性を測定するための手段と、
標準サンプルにおける活性値と比較するための手段と、
を含む、上記システムを提供する。
サンプル中のDNA分解酵素活性を測定するための手段としては、例えば酵素又は分解生成物に特異的に反応する蛍光標識等の標識を検出することができる、例えば蛍光測定器が挙げられる。標準サンプルにおける活性値と比較するための手段としては、測定された値を比較して視覚的に表示することができるプログラムを含むコンピューター等が挙げられる。標準サンプルにおける活性値は、予め記憶媒体に記憶させておくこともできる。絞扼性腸閉塞であるか否かの可能性を示すデータは、医師の診断の補助のためにディスプレイに表示されるものであっても良く、また検出結果が出力されるものであっても良い。
以下に本発明を実施例によって更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例は、絞扼性腸閉塞の診断にて緊急手術を施行した患者19例を対象に実施した。術中所見では、絞扼を認めた症例は13例、癒着のみで絞扼が認められなかった症例は6例であった。
患者の診断時に採取した末梢血1mlから、QIAamp Circulating Nucleic Acid Kit(QIAGEN)を使用して、その使用説明書に従ってccfDNAを抽出し、次いで蛍光定量計Qubit 2.0(life technology) でccfDNA濃度を測定した。また、バイオアナライザー(Agilent Technologies)を用いccfDNAの塩基長を計測した。
その結果、絞扼のあった13例全てで、アポトーシスによると思われる180bp前後の断片に加えてより長い断片が観察された。一方、癒着のみの6例では180bp前後の断片がほとんどであった。
図3に、絞扼性腸閉塞患者(A及びB)及び癒着性腸閉塞患者(C及びD)における末梢血中のccfDNAの塩基長の分布を示す。図3Aは、症状がある程度進み、ネクローシスが多く起こった症例である。図3Bはうっ血期のものであるが、それでも数千〜10,000bpあたりにピークが見られる。図3Cは、典型的な癒着性腸閉塞であり、数千〜10,000bpといった長い塩基長のDNAはほぼ見られない。
癒着性腸閉塞の場合に長断片が見られない理由としては、絞扼性腸閉塞の症例は、絞扼によりネクローシスが起こり、長断片が血中に放出されるのに対して、癒着性腸閉塞の症例では、ネクローシスが発生しないためであると考えられる。ただし、癒着性腸閉塞でアポトーシスが起こる場合には、その過程で、二次性のネクローシスが引き起こされ、クロマチン単位の倍数となる300、500bp前後で切断されることがある。
そのため、癒着性腸閉塞の症例でも300bp以上にピークが見られることがあり、図3Dはこうした症例である。
従って、癒着性腸閉塞の症例では、数千〜10,000bpといった長断片はほぼ見られないものの、300bp以上のピークが見られる場合もあるため、バイオアナライザーのピーク図を比較しただけでは、絞扼性腸閉塞か癒着性(非絞扼性)腸閉塞かを鑑別することは難しい症例もあり得る。
絞扼性の有無を明確に鑑別するための最適な手段を見出すために、上記の図3のデータを数値化した。塩基長の分布を、より長い塩基長を有する断片(長断片、「long」と示す)とより短い塩基長を有する断片(短断片、「short」と示す)とを比較するために、境界値として1,000bp(A)又は1,500bp(B)を設定し、各患者由来のサンプルで検出された長断片及び短断片の量(pg/μl)を算出した。
Figure 0006844833
表2の結果から明らかなように、いずれの患者においても、数百〜数千ng/μlのccfDNAが検出され、健常人と比較して高濃度のccfDNAが血中に存在していることが判明した。
また、絞扼性腸閉塞の症例は、基準値以上の長断片が多数検出されるが、癒着性腸閉塞の場合には、長断片は僅かにしか検出されなかった。
得られた全症例において、基準値以上のccfDNAの血中濃度は、絞扼性腸閉塞患者では患者8及び患者11以外は40pg/μl以上であり、癒着性腸閉塞患者では患者2及び患者5以外は20pg/μl未満であった(第一判定)。
次いで、長断片の検出量が20pg/μl以上40pg/μl未満であった症例について、基準値未満のccfDNA量に対する基準値以上のccfDNA量(long/short)を算出した結果、いずれも絞扼性腸閉塞患者では20%以上、癒着性腸閉塞患者では20%未満であった(第二判定)。
[実施例2]
本実施例は、絞扼性腸閉塞の診断にて緊急手術を施行した患者21例を対象に実施した。術中所見では、絞扼を認めた症例は15例、癒着のみで絞扼が認められなかった症例は6例であった。
DNAse Detection Kit(Jena Bioscience)を用い、患者の診断時に採取した末梢血サンプルに、DNA分解酵素(DNAase I)に特異的に反応する蛍光色素を混ぜ、蛍光測定器を用いて経時的に測定する方法でDNA分解酵素活性の測定を行った。
DNA分解酵素活性値が既知のスタンダードサンプルとして、上記のキットに含まれる高活性のスタンダード(20 Units/ml)、中程度の活性のスタンダード(2 Units/ml)、低活性スタンダード(0.2 Units/ml)、及び陰性対照(水)を用い、これらの活性値と比較することによって、患者サンプル中のDNAseI活性値を算出した。酵素活性は、測定開始後約3分〜15分後まで安定した結果を示したため、解析には測定開始後3分の値を用いた。
その結果、図4Aに示すように、絞扼性腸閉塞群は高活性スタンダード(standard high)の約1.2倍未満の活性値を示し、一方、図4Bに示す癒着性(非絞扼性)腸閉塞群はstandard highの1.2倍以上の活性値を示し、2群の間には有意な差を認めた(図5、P=0.0021)。
次に、この方法の有効性を更に実証するためにROC曲線を作成した(図6)。その結果、カットオフ18.7にて、AUC=0.94、95%CI=0.83-1.06で、感度(93.3%)及び特異度(100%)が最も高くなった。すなわち、本実施例では、末梢血サンプルにおけるDNA分解酵素活性が蛍光強度で18.7以上だと絞扼なし、未満だと絞扼ありと判断できる可能性が非常に高いことが分かった。
この結果に基づけば、DNA分解酵素と特異的に反応する蛍光標識を利用した検出において、高活性スタンダード(standard high)の1.2倍未満の活性値を示す場合に絞扼性腸閉塞であり、直ちに手術を行うべきであることが示唆される。
本発明により、腸閉塞と診断される患者において、緊急手術が必要な症例と、保存的治療の選択が可能である症例との鑑別がより容易となり、的確な判断が求められる臨床医の術前診断を支援すると共に、患者にとっての負担も軽減される、極めて有用な手段が提供される。

Claims (14)

  1. 以下のステップ:
    腸閉塞の疑いのある患者由来のサンプルから循環細胞フリーDNA(ccfDNA)を抽出し、そして
    抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定する、
    ことを含み、測定された塩基長分布に基づいて、腸閉塞が絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得する、患者の術前診断を補助するための方法。
  2. 1,000bp〜1,500bpの間の塩基長を境界値として、該境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)及び該境界値未満の塩基長を有する断片(短断片)の絶対量又は比率を判定に用いる塩基長分布とする、請求項記載の方法。
  3. 上記境界値が1,000bp、1,100bp、1,200bp、1,300bp、1,400bp、又は1,500bpである、請求項記載の方法。
  4. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が40pg/μl以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、請求項2又は3記載の方法。
  5. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl未満の場合に非絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、請求項2又は3記載の方法。
  6. 上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量が20pg/μl以上40pg/μl未満の場合に、更に
    上記サンプルにおける、上記境界値未満の塩基長を有する断片の検出量に対する上記境界値以上の塩基長を有する断片(長断片)の検出量の比率を算出する、
    ことを含み、該比率が20%以上の場合に絞扼性腸閉塞である可能性が、20%未満である場合に非絞扼性腸閉塞である可能性がそれぞれ示唆される、請求項2又は3記載の方法。
  7. 以下のステップ:
    患者由来のサンプル中のccfDNAを分解する酵素活性を測定し、
    標準サンプルにおける活性値と比較する、
    ことを含む、腸閉塞の疑いのある患者の術前診断を補助するための方法であって、術前診断が、腸閉塞における絞扼の有無を診断するためのものである、上記方法
  8. 酵素活性の測定が、DNA分解酵素に特異的に反応する標識から得られる蛍光を検出するものであり、標準サンプルにおける活性値との比較が、蛍光強度の比較である、請求項記載の方法。
  9. サンプル中の酵素活性が、DNA分解酵素活性が20Units/mlの標準サンプルで得られた蛍光強度と比較して1.2倍未満である場合に絞扼性腸閉塞である可能性が示唆される、請求項記載の方法。
  10. 患者由来のサンプルが末梢血である、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 生物学的サンプルからccfDNAを抽出するための試薬と、ccfDNAを標識するための試薬と、緩衝液とを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法に使用するためのキット。
  12. DNA分解酵素に特異的に反応する標識と、標準サンプルもしくは標準サンプルにおける活性値を示す使用説明書と、緩衝液とを含む、請求項7〜9のいずれか1項記載の方法に使用するためのキット。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項記載の方法に使用するためのシステムであって、
    患者由来のサンプルからccfDNAを抽出するための手段と、
    抽出されたccfDNAの塩基長分布を測定するための手段と、
    測定された塩基長分布によって、絞扼性腸閉塞であるか否かを示唆するデータを取得するための手段と、
    を含む、上記システム。
  14. 請求項7〜9のいずれか1項記載の方法に使用するためのシステムであって、
    患者由来のサンプル中のDNA分解酵素活性を測定するための手段と、
    標準サンプルにおける活性値と比較するための手段と、
    を含む、上記システム。
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