JP2018057362A - 胃癌発症リスクの診断補助方法ならびに当該方法に利用される人工dnaおよび胃癌発症リスク診断用キット - Google Patents
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Abstract
Description
DNAの断片化は、超音波処理、アルカリ処理、制限酵素処理などにより行うことができる。例えば、アルカリ処理によりDNAの断片化を行なう場合は、DNA溶液に水酸化ナトリウム溶液を終濃度0.1〜1.0Nとなるよう添加し、10〜40℃で5〜15分間インキュベーションすることによりDNAが断片化される。また、制限酵素処理によりDNAの断片化を行なう場合、用いる制限酵素はDNAの塩基配列に基づいて適宜選択され、例えばMseIやBamHIなどが用いられる。
配列番号1の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1〜5番目のCpG部位、
配列番号2の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,26,30,32番目のCpG部位、
配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,18,19,31,72番目のCpG部位、
配列番号4の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,6,9,11,25番目のCpG部位、
配列番号5の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,29,32,34,47番目のCpG部位、
配列番号6の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,13,18,29番目のCpG部位、
配列番号7の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,13,17,18,20,23番目のCpG部位、
配列番号8の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,16,17,18,42番目のCpG部位、
配列番号9の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,34,116番目のCpG部位および
配列番号62の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて7,8,10,11,12番目のCpG部位。
DNAを増幅する工程としては、PCR法、定量的PCR法、IVT(in vito transcription)増幅法、SPIA(商標)増幅法などを行う工程が挙げられる。
メチル化DNAおよび/または非メチル化DNAを検出する工程としては、電気泳動法、シークエンス解析法、マイクロアレイ解析法、質量分析法、サザンハイブリダイゼーションなどを行う工程が挙げられる。
別の実施形態では、メチル化解析で得られたメチル化の頻度が所定の閾値より高いか、または閾値と同じという結果が得られた場合、被検者が胃癌発症高リスク群であるという情報を取得できる。
なお、所定の閾値は特に限定されず、種々の生体試料についてのデータの蓄積により経験的に設定することができる。あるいは、次のようにして所定の閾値を設定してもよい。まず、ピロリ菌感染経験のある健常人の生体試料、および、ピロリ菌感染経験のある胃癌患者の非癌部試料のそれぞれから抽出したDNAについて、メチル化の頻度を解析する。次いで、得られた解析結果に基づいて、ピロリ菌感染経験のある健常人の生体試料のメチル化の頻度よりも高く且つピロリ菌感染経験のある胃癌患者の非癌部試料のメチル化の頻度よりも低い範囲から閾値を設定する。好ましくは、ピロリ菌感染経験のある健常人の生体試料とピロリ菌感染経験のある胃癌患者の非癌部試料とを高精度に区別し得る値を、閾値として設定する。
別の実施形態では、メチル化解析で得られたメチル化の頻度が所定の閾値より低い場合、被検者が胃癌発症低リスク群であるという情報を取得できる。
本実施形態では、ピロリ菌感染経験を有する被検者から採取した非癌部試料から調製したDNA試料中の上記のマーカーについてメチル化解析を行い、得られた解析結果に基づいて該被検者の胃癌発症リスクに関する情報を取得することができる。なお、メチル化解析および胃癌発症リスクの情報の取得については、これまでに述べたことと同様である。
本実施形態において、マーカーとして用いられる人工DNAとしては、例えば、配列番号10〜19、63の塩基配列からなる人工DNAが挙げられる。このうち、配列番号11および12の塩基配列からなるマーカーとして用いられる人工DNAは、MSP法によるメチル化解析に適している。また配列番号10、13〜19、63の塩基配列からなるマーカーとして用いられる人工DNAは、パイロシークエンス法によるメチル化解析に適している。
配列番号10はBHLHE22、配列番号11はFGF12、配列番号12、13はFLT3、配列番号14はRPRM、配列番号15はRIMS1、配列番号16はJAM2、配列番号17はLONC00643、配列番号18はSEPT9、配列番号19はSTX16、配列番号63はGUSBP5に対応する。
解析対象がBHLHE22遺伝子であるとき、配列番号20および21、もしくは、配列番号64および65のプライマーセット、
解析対象がFGF12遺伝子であるとき、配列番号22および23のプライマーセット、
解析対象がFLT3遺伝子であるとき、配列番号24および25、もしくは、配列番号38および39のプライマーセット、
解析対象がRPRM遺伝子であるとき、配列番号26および27のプライマーセット、
解析対象がRIMS1遺伝子であるとき、配列番号28および29のプライマーセット、
解析対象がJAM2遺伝子であるとき、配列番号30および31のプライマーセット、
解析対象がLINC00643遺伝子であるとき、配列番号32および33のプライマーセット、
解析対象がSEPT9遺伝子であるとき、配列番号34および35のプライマーセット、
解析対象がSTX16遺伝子であるとき、配列番号36および37のプライマーセット、または、
解析対象がGUSBP5遺伝子であるとき、配列番号66および67のプライマーセット。
解析対象がBHLHE22遺伝子であるとき、配列番号44、もしくは、68のプライマー、
解析対象がRPRM遺伝子であるとき、配列番号45のプライマー、
解析対象がRIMS1遺伝子であるとき、配列番号46のプライマー、
解析対象がJAM2遺伝子であるとき、配列番号47のプライマー、
解析対象がLINC00643遺伝子であるとき、配列番号48のプライマー、
解析対象がSEPT9遺伝子であるとき、配列番号49のプライマー、
解析対象がSTX16遺伝子であるとき、配列番号50のプライマー、
解析対象がFLT3遺伝子であるとき、配列番号51のプライマー、または
解析対象がGUSBP5遺伝子であるとき、配列番号69のプライマー。
ピロリ菌感染経験を有する被検者由来の非癌部試料に含まれるBHLHE22遺伝子、GUSBP5遺伝子、RIMS1遺伝子、LINC00643遺伝子、FGF12遺伝子、FLT3遺伝子、RPRM遺伝子、JAM2遺伝子、SEPT9遺伝子およびSTX16遺伝子からなる群より選択される少なくとも1つの遺伝子の遺伝子領域に存在するCpG部位のメチル化の解析結果を測定装置から取得するステップ;
取得した解析結果に基づいて、前記被検者における胃癌発症リスクを判定するステップ。
なお、判定装置30は、図2に示されるように測定装置20とは別個の機器であってもよいし、測定装置20を内包する機器であってもよい。後者の場合、判定装置30は、それ自体で診断補助装置10であり得る。
図5は、胃癌発症リスクに関する情報の取得のフローチャートの一例である。ここでは、ピロリ菌感染経験のある被検者由来の非癌部試料を用いて得られたゲル画像情報からバンド強度を取得し、得られたバンド強度が閾値以上であるか否かの判定を行う場合を例として挙げて説明する。しかし、本発明は、この実施形態のみに限定されるものではない。
(1)生体試料の採取
ピロリ菌感染経験のある健常人から前庭部小弯の1箇所の粘膜を採取した(58検体;グループ2(G2))。またピロリ菌感染経験のある内視鏡的切除後の胃癌患者(96検体;グループ3(G3))から同様にして非癌部組織を採取した。コントロールとして同様にしてピロリ菌感染経験のない健常人(8検体;グループ1(G1))から粘膜を採取した。
(2)測定用試料の作製
(i)ゲノムDNAの抽出
G2の12検体及びG3の12検体について、胃粘膜組織が保管されるRNAlaterなどの組織保存液を核酸保護作用のあるEDTAと塩からなる水溶液でリンスおよび置換し、SDS(最終濃度1%)および蛋白分解酵素(Protease K)を加え55℃にて一晩かけて蛋白分解処理を行った。
次いでRNase(20mg/ml)を1μl加え37℃で一時間RNA分解処理を行った後、フェノール・クロロホルム処理にて蛋白除去を行った。さらにエタノール沈殿にてDNAを精製し1xTE溶液50μlに溶解してゲノムDNAを調製した。
(ii)ゲノムDNA断片化
(i)で得られたゲノムDNA 5μgに対し、100unit のBamHI (HC:high concentration, TKR1010AH 50 units/μl)を用い30℃で15〜16時間酵素処理をした。フェノール・クロロホルム処理にて蛋白除去を行った後、エタノール沈殿にてDNAを精製し1xTE溶液20μlに溶解してDNA断片を得た。
(iii)バイサルファイト処理
(ii)で得られたDNA断片1μgを、innuCONVERT Bisulfite Basic Kit (Analytik jena AG社)を用いてバイサルファイト処理を行い、処理後のDNA断片を1xTEバッファー(10mMトリス-HCl、1mM EDTA)40μlに溶出した。
(3)infinium解析
バイサルファイト変換後のDNA断片について、Infinium HumanMethylation450 BeadChip(Illumina社)を用いてメチル化解析を行った。Infinium HumanMethylation450 BeadChipには、ヒトのゲノム上にあるCpGサイトのうち、482,421ヶ所のCpGサイトごとにメチル化用プローブと非メチル化用プローブを設けている。対象となる遺伝子のCpGサイトのメチル化用プローブのシグナル強度(シグナルM)と非メチル化用プローブのシグナル強度(シグナルU)をiScan system(ilumina社)で検出し、以下の計算式により対象となる遺伝子のCpGサイトのメチル化率(mCpG)を算出した。
(mCpG)=(シグナルM)/{(シグナルM)+(シグナルU)}
1.全プローブから性染色体上のプローブおよびメチル化率データが欠損しているプローブを除去する。
2.残りのプローブのうち、健常人の血液サンプル(3人のデータを平均化)でメチル化率が0.2以下のプローブを抽出する。
3.G1でメチル化率が0.2以下のプローブを抽出する。
4.G3のメチル化率がG2のメチル化率より0.2以上大きいプローブを抽出する。
抽出したプローブの前後2プローブずつ(連続5プローブ)においてG3のメチル化率がG2のメチル化率より0.2以上大きいプローブを抽出する。
1.全プローブから性染色体上のプローブおよびメチル化率データが欠損しているプローブを除去する。
2.iEVORA algorithmに基づき、プローブを抽出する(FDR< 0.001, P-value for methylation difference< 0.05を有意と設定)。
3.G3のメチル化率がG2のメチル化率より0.2以上大きいプローブを抽出する。もしくは、前後1プローブ(連続3プローブ)が2.で抽出されているプローブを抽出する。
4.残りのプローブのうち、健常人の血液サンプル(3人のデータを平均化)でメチル化率が0.2以下のプローブを抽出する。
配列番号1の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1〜5番目のCpG部位、
配列番号2の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,26,30,32番目のCpG部位、
配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,18,19,31,72番目のCpG部位、
配列番号4の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,6,9,11,25番目のCpG部位、
配列番号5の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,29,32,34,47番目のCpG部位、
配列番号6の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,13,18,29番目のCpG部位、
配列番号7の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,13,17,18,20,23番目のCpG部位、
配列番号8の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,16,17,18,42番目のCpG部位、
配列番号9の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,34,116番目のCpG部位および
配列番号62の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて7,8,10,11,12番目のCpG部位。
配列番号1の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて3番目のCpG部位、
配列番号2の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて26番目のCpG部位、
配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて19番目のCpG部位、
配列番号4の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて9番目のCpG部位、
配列番号5の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて32番目のCpG部位、
配列番号6の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて13番目のCpG部位、
配列番号7の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて17番目のCpG部位、
配列番号8の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて17番目のCpG部位、
配列番号9の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて34番目のCpG部位、
配列番号62の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて10番目のCpG部位。
実施例1で選抜した10の遺伝子の遺伝子領域について、MSPまたはパイロシークエンス法を用いて検証した。
(1)実施例1で用いた検体と同じグループから採取した別検体であるG2の12検体及びG3の12検体について、実施例1と同様にして測定用試料を作製した。
上記(1)で得られた測定用試料を用いて、FLT3遺伝子およびFGF12遺伝子についてはqMSPによりメチル化解析を行った。用いたPCR試薬の組成、プライマーセット、PCR条件および解析対象CpG部位を以下に示す。qMSPは、SYBR Green I(BioWhittaker Molecular Applications社)及びCFX connect(Bio-Rad Laboratories社)を用いたリアルタイムPCRによって行った。メチル化分子数(M個)と非メチル化分子数(U個)を測定し、以下の計算式によりメチル化率を算出した。メチル化率の差は、G3のメチル化率の平均値からG2のメチル化率の平均値を控除した値とした。メチル化率の比は、G3のメチル化率の平均値を、G2のメチル化率の平均値で除した値とした。またG3とG2のメチル化率についてWelchのt-testにより検定した。結果を表4に示す。
メチル化率=M/(M+U)
DW(滅菌水) 14.3μL
10X PCR buffer(MgCl2 15mM) 2.0μL
dNTP(2mM) 2.0μL
10×SYBR Green I溶液 0.1μL
AmpliTaq Gold(5U/μl) 0.2μL
20μM フォワードプライマー 0.2μL
20μMリバースプライマー 0.2μL
測定用試料 1μL
トータル 20μL
アニーリング温度:FGF12(M 62℃、U 62℃)、FLT3(M 62℃、U 64℃)
PCR program:95℃(15min)-[94℃(30sec)-アニーリング温度(30sec)-72℃(30sec)]x40 cycle-72℃(10min)-15℃(∞)
上記qMSPで用いたプライマーセットを表3に示す。表中「M」は、増幅対象の領域のDNAがメチル化している場合に増幅産物を得ることができるプライマーセット(以下、「メチル化検出用プライマーセット」とも呼ぶ)であり、「UM」は増幅対象の領域のDNAがメチル化していない場合に増幅産物を得ることができるプライマーセットである(以下、「非メチル化検出用プライマーセット」とも呼ぶ)。各遺伝子領域において、メチル化検出用プライマーセットで解析される領域の塩基配列を配列番号53(FGF12)および54(FLT3)で示した。
配列番号22および23、配列番号40および41のプライマーセットは、配列番号2の塩基配列の5'末端から数えて24〜28番目のCpG部位を解析対象とする。また配列番号24および25、配列番号42および43のプライマーセットは、配列番号3の塩基配列の5'末端から数えて18〜20番目および29〜30番目のCpG部位を解析対象とする。
配列番号2の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて26番目のCpG部位、
配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて19番目のCpG部位。
測定用試料のDNAは、表5に記載したプライマーセットを用いて増幅した。用いたPCR試薬の組成、プライマーセット、PCR条件および解析対象のCpG部位を以下に示す。パイロシークエンシングはPSQ 96 Pyrosequencing System(Qiagen社)を用いて行った。メチル化率はPSQ Assay Design software(Qiagen社)を用いて計算した。メチル化率の差は、G3のメチル化率の平均値からG2のメチル化率の平均値を控除した値とした。メチル化率の比は、G3のメチル化率の平均値を、G2のメチル化率の平均値で除した値とした。またG3とG2のメチル化率についてWelchのt-testにより検定した。結果を表6に示す。
DW(滅菌水) 15μL
2xPyroMark PCR Mix 22μL
10xCoralLord Conc. 4.4μL
25mM MgCl2 0.4μL
5μMフォワードプライマー 1.1μL
5μMリバースプライマー 1.1μL
測定用試料 1μL
トータル 45μL
アニーリング温度:BHLHE22(1): 55℃、BHLHE22(2): 51℃、RPRM 50℃、RIMS1: 57℃、JAM2: 58、LINC00643: 52℃、STX16: 56℃、FLT3: 58℃、GUSBP5:56℃
PCR program:95℃(15min)-[94℃(30sec)-アニーリング温度(30sec)-72℃(30sec)]x40 cycle-72℃(10min)-15℃(∞)
上記パイロシークエンスで用いたPCR増幅用プライマーセットおよびパイロシークエンス用のシークエンスプライマーを表5に示す。各プライマーセットで解析される領域の塩基配列を配列番号52,55〜61,70で示した。
配列番号1の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて3番目のCpG部位、
配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて19番目のCpG部位、
配列番号4の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて9番目のCpG部位、
配列番号5の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて32番目のCpG部位、
配列番号6の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて13番目のCpG部位、
配列番号7の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて17番目のCpG部位、
配列番号8の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて17番目のCpG部位、
配列番号9の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて34番目のCpG部位、
配列番号62の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5'末端から数えて10番目のCpG部位。
(1)実施例1及び2で用いた検体とは異なるG2の22体及びG3の41検体について、実施例1と同様にして測定用試料を調製した後、実施例2と同様にしてqMSP及びパイロシークエンシングを行った。結果を表7に示す。
20 測定装置
30 判定装置
40 記録媒体
300 コンピュータ本体
301 入力部
302 表示部
310 CPU
311 ROM
312 RAM
313 ハードディスク
314 入出力インターフェイス
315 読出装置
316 通信インターフェイス
317 画像出力インターフェイス
318 バス
321 取得部
322 記憶部
323 算出部
324 判定部
325 出力部
Claims (15)
- 被検者の胃癌発症リスクの診断を補助する方法であって、
前記被検者のDNA試料に含まれる遺伝子の遺伝子領域に存在するCpG部位のメチル化の状態を解析する工程、および
前記解析工程で得られた結果に基づいて、前記被検者の胃癌発症リスクに関する情報を取得する工程、を含み、
前記DNA試料が、ピロリ菌感染経験を有する被検者から採取した非癌部試料から調製され、
前記遺伝子が、BHLHE22遺伝子、GUSBP5遺伝子、RIMS1遺伝子、LINC00643遺伝子、FGF12遺伝子、FLT3遺伝子、RPRM遺伝子、JAM2遺伝子、SEPT9遺伝子およびSTX16遺伝子からなる群より選択される少なくとも1つである、
胃癌発症リスクの診断補助方法。 - 前記解析工程が、CpG部位のメチル化の有無を解析する工程である、請求項1記載の方法。
- 前記解析工程においてメチル化が存在するとの解析結果が得られた場合には、前記情報取得工程において前記被検者が胃癌発症高リスク群であるとの情報を取得する、請求項1または2に記載の方法。
- 前記解析工程においてメチル化が存在しないとの解析結果が得られた場合には、前記情報取得工程において前記被検者が胃癌発症低リスク群であるとの情報を取得する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記解析工程が、メチル化の頻度を解析する工程である、請求項1記載の方法。
- 前記解析工程においてメチル化の頻度が所定の閾値より高い場合に、前記情報取得工程において前記患者が胃癌発症高リスク群であるとの情報を取得する、請求項5記載の方法。
- 前記解析工程においてメチル化の頻度が所定の閾値より低い場合に、前記情報取得工程において前記患者が胃癌発症低リスク群であるとの情報を取得する、請求項5または6に記載の方法。
- 前記非癌部試料が、胃癌細胞を実質的に含まない胃粘膜である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 前記BHLHE22遺伝子の遺伝子領域が配列番号1の塩基配列を含み、
前記GUSBP5遺伝子の遺伝子領域が配列番号62の塩基配列を含み、
前記RIMS1遺伝子の遺伝子領域が配列番号5の塩基配列を含み、
前記LINC00643遺伝子が配列番号7の塩基配列を含み、
前記FGF12遺伝子の遺伝子領域が配列番号2の塩基配列を含み、
前記FLT3遺伝子の遺伝子領域が配列番号3の塩基配列を含み、
前記RPRM遺伝子の遺伝子領域が配列番号4の塩基配列を含み、
前記JAM2遺伝子の遺伝子領域が配列番号6の塩基配列を含み、
前記SEPT9遺伝子が配列番号8の塩基配列を含み、
前記STX16遺伝子が配列番号9の塩基配列を含む、
請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 - 前記解析工程において、メチル化の状態を解析するCpG部位が、以下のi)〜x)に含まれるすべてのCpG部位からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1〜9のいずれかに記載の方法:
i)配列番号1の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1〜5番目のCpG部位、
ii)配列番号2の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,26,30および32番目のCpG部位、
iii)配列番号3の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,18,19,31および72番目のCpG部位、
iv)配列番号4の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,6,9,11および25番目のCpG部位、
v)配列番号5の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,29,32,34および47番目のCpG部位、
vi)配列番号6の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,2,13,18および29番目のCpG部位、
vii)配列番号7の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,13,17,18,20および23番目のCpG部位、
viii)配列番号8の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,16,17,18および42番目のCpG部位、
ix)配列番号9の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて1,34および116番目のCpG部位、並びに
x)配列番号62の塩基配列に含まれるCpG部位のうち、5’末端側から数えて7,8,10,11および12番目のCpG部位。 - 前記メチル化状態の解析が、マイクロアレイ、シークエンシング、質量分析およびメチル化特異的PCRから選択される少なくとも1つにより行われる、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の方法に用いられる、人工的に合成されたDNAであって、
前記DNAは、ピロリ菌感染経験を有する被検者から採取した非癌部試料から調製され、遺伝子の遺伝子領域の全部またはその一部の連続する塩基配列をバイサルファイト処理して得られる配列を有し、
前記遺伝子領域は、CpG部位と、CpG部位を構成しないシトシン塩基とを含み、
胃癌発症リスクを診断するためのマーカーとして用いられ、
前記遺伝子が、BHLHE22遺伝子、GUSBP5遺伝子、RIMS1遺伝子、LINC00643遺伝子、FGF12遺伝子、FLT3遺伝子、RPRM遺伝子、JAM2遺伝子、SEPT9遺伝子およびSTX16遺伝子からなる群より選択される少なくとも1つである、
前記人工DNA。 - 配列番号10〜19、または63で示されるいずれかの塩基配列を含む、請求項12に記載の人工DNA。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の方法に用いられる胃癌発症リスク診断用キットであって、
フォワードプライマーとリバースプライマーとを含み、
前記フォワードプライマーおよびリバースプライマーは、遺伝子の遺伝子領域中のCpG部位を有する塩基配列における、CpG部位以外に存在するシトシンが他の塩基に変換された塩基配列からなる核酸にハイブリダイズし、
メチル化CpG部位を含む領域にハイブリダイズし、
前記遺伝子が、BHLHE22遺伝子、GUSBP5遺伝子、RIMS1遺伝子、LINC00643遺伝子、FGF12遺伝子、FLT3遺伝子、RPRM遺伝子、JAM2遺伝子、SEPT9遺伝子およびSTX16遺伝子からなる群より選択される少なくとも1つである、
前記キット。 - 前記フォワードプライマーの塩基配列と前記リバースプライマーの塩基配列の組み合わせが以下のi)〜x)のいずれかである、請求項14に記載のキット:
i)配列番号20および配列番号21、もしくは、配列番号64および配列番号65、
ii)配列番号22および配列番号23、
iii)配列番号24および配列番号25、もしくは、配列番号38および配列番号39、
iv)配列番号26および配列番号27、
v)配列番号28および配列番号29、
vi)配列番号30および配列番号31、
vii)配列番号32および配列番号33、
viii)配列番号34および配列番号35、
ix)配列番号36および配列番号37、または
x)配列番号66および配列番号67。
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