JP6842266B2 - 加熱調理器具 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源の上方に調理容器が置かれていることを検知する機能と、調理容器の温度を検出する機能とを兼備する温度検出装置を搭載したコンロや炊飯器などの加熱調理器具に関する。
ガスコンロでは、五徳上に鍋などの調理容器が置かれると、調理容器の底部で押し下げられることで調理容器を検知し、同時に調理容器の温度を検出する温度検出装置を搭載したものが知られている。こうした調理容器検知機能付きの温度検出装置として、例えば、特許文献1に記載の温度検出装置では、五徳上に置かれた調理容器の底部に当接して押し下げられる当接部と、当接部を上下方向に移動可能に下方から支持する支持パイプと、当接部を上方に付勢する付勢部材と、当接部に内蔵された温度センサーとを備えており、温度センサーと接続されたリード線が支持パイプの内側に移動可能に挿通されている。また、リード線には磁性体が取り付けられており、この磁性体が、当接部の上下動に連動して支持パイプ内を移動可能になっている。そして、支持パイプには、永久磁石とリードスイッチとが支持パイプを間に挟んで対向する位置に設置されており、当接部が押し下げられていない状態では、磁性体が永久磁石とリードスイッチとの間に位置して永久磁石の磁気を遮断するので、リードスイッチがOFF状態になっている。これに対して、五徳上に調理容器が置かれて当接部が押し下げられると、磁性体が永久磁石とリードスイッチとの間から移動することにより、リードスイッチが永久磁石の磁気を受けてON状態となる。
このようにリードスイッチのON/OFFが切り換わることに基づいて調理容器の有無を検知する温度検出装置では、組み立てに際してリードスイッチと永久磁石と磁性体との位置関係を画一化しても、リードスイッチの感動値や開放値に個体差があるため、リードスイッチのON/OFFが正しく切り換わらないことがある。そこで、支持パイプにリードスイッチと永久磁石とを取り付ける際には、支持パイプに対してリードスイッチおよび永久磁石の位置をそれぞれ少しずつ移動させながら当接部を上下動させてリードスイッチのON/OFFが切り換わる適切な位置関係を見つけ出し、その位置でリードスイッチおよび永久磁石を固定している。
特開2010−25420号公報
しかし、調理容器の有無を検知するためにリードスイッチを温度検出装置に採用している加熱調理器具では、上述のようにリードスイッチの特性(感動値や開放値)に合わせてリードスイッチと永久磁石と磁性体との位置関係を定めなければならないにも拘らず、衝撃が加わると、リードスイッチの特性が変化することがあり、リードスイッチの特性の変化によって調理容器の有無を検知する精度が低下してしまうという問題があった。
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、調理容器検知機能付きの温度検出装置を搭載した加熱調理器具で、衝撃が加わっても、調理容器の有無を検知する精度を維持することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の加熱調理器具は次の構成を採用した。すなわち、
熱源の上方に調理容器が置かれていることを検知する機能と、温度センサーによって該調理容器の温度を検出する機能とを兼備する温度検出装置を搭載した加熱調理器具において、
前記温度検出装置は、
前記熱源の上方に置かれた前記調理容器の底部に当接して押し下げられる当接部と、
前記当接部を上下方向に移動可能に下方から支持する支持パイプと、
前記当接部を上方に付勢する付勢部材と、
前記当接部に内蔵された前記温度センサーと接続されて、前記支持パイプの内側に移動可能に挿通されたリード線と、
前記リード線に取り付けられて、前記当接部の動きに連動して前記支持パイプの内側を移動する磁性体と、
前記支持パイプに対して固定された永久磁石と、
前記支持パイプに対して固定されて、特定の検知方向に作用する磁気の変化に反応する磁気センサーと
を備え、
前記永久磁石と前記磁気センサーとは、該永久磁石から該磁気センサーに作用する前記検知方向の磁気が前記磁性体の移動に伴って変化することで、該磁気センサーのオフ状態とオン状態とが切り換わる位置関係に配置されており、
前記磁気センサーは、前記当接部の動きに連動する前記磁性体の移動経路を間に挟んで前記永久磁石と対向する向かい側ではなく、該永久磁石と同じ側に配置されている
ことを特徴とする。
ここで、本発明における「磁気センサー」としては、磁気抵抗効果を利用したMR素子や、ホール効果を利用したホール素子を例示することができる。このような本発明の加熱調理器具では、温度検出装置の当接部の上下動に連動した磁性体の移動に伴い、磁気センサーのオフ状態とオン状態とが切り換わるので、磁気センサーの状態に基づいて調理容器の有無を検知することができる。そして、こうした磁気センサーの特性(検知方向に作用する磁気の変化に対する反応)は、リードスイッチの特性(感動値や開放値)に比べて、衝撃が加わった場合でも変化し難いので、調理容器の有無を検知する精度を維持することが可能となる。
前述したようにリードスイッチを用いた温度検出装置では、永久磁石の磁気を磁性体が遮断するか否か(磁気の有無)をリードスイッチで検知するために、永久磁石とリードスイッチとを、当接部の動きに連動する磁性体の移動経路を間に挟んで対向させる必要があり、永久磁石およびリードスイッチの配置については自由度がなかった。これに対して、磁気センサーを用いることにより、磁気の有無ではなく、磁気の向きが変化したこと(磁気の向きが検知方向と重なるか否か)を検知できるので、当接部の動きに連動する磁性体の移動経路を間に挟んで永久磁石と磁気センサーとを対向させず、同じ側に配置しても、調理容器の有無を検知することが可能となる。
そして、永久磁石と磁気センサーとを、当接部の動きに連動する磁性体の移動経路を間に挟んで対向させず同じ側に配置することにより、磁性体の移動経路を間に挟んで対向させる場合に比べて、永久磁石と磁気センサーとの間に磁性体の移動経路(支持パイプ)を挟まないので、永久磁石の磁気が磁気センサーに作用し易くなる。その結果、永久磁石の磁気が強くなくても調理容器の有無を検知することが可能となり、永久磁石の小型化を図ることができる。
こうした本発明の加熱調理器具に搭載の温度検出装置では、永久磁石の磁化方向が支持パイプの軸方向と平行になるように永久磁石を固定することとし、永久磁石と磁気センサーとを、支持パイプの軸方向に並べて配置するとともに、磁気センサーの検知方向を永久磁石の磁化方向と平行にしておいてもよい。
このようにすれば、例えば、磁性体が永久磁石から離れていれば、永久磁石から磁気センサーに作用する磁気の向きが検知方向と重なり、磁気センサーがオン状態になるのに対して、磁性体が永久磁石に近接すると、永久磁石の磁気が磁性体に引き込まれて曲がり、永久磁石から磁気センサーに作用する磁気の向きが検知方向と重ならなくなって、磁気センサーがオフ状態になることにより、磁気センサーの状態に基づいて調理容器の有無を検知することができる。
そして、磁性体が永久磁石から離れた状態で、永久磁石から磁気センサーに作用する磁気の向きが検知方向と重なるように、磁気センサーを永久磁石の磁極に寄せて配置することによって、永久磁石の磁気が弱くても調理容器の有無を検知することが可能となるため、永久磁石の小型化を図ることができる。また、永久磁石の小型化に対応して、永久磁石の磁気を引き込む磁性体の小型化も可能となる。
また、こうした本発明の加熱調理器具に搭載の温度検出装置では、磁気センサーが実装されて支持パイプに対して固定される基板に、永久磁石を取り付けておいてもよい。
このように永久磁石を基板に取り付けておけば、永久磁石と磁気センサーとを一体に扱うことができるので、永久磁石と磁気センサーとを個々に扱う場合に比べて、温度検出装置の組み立て作業が容易となる。
加熱調理器具の例としてガスコンロ1の構造を示した断面図である。 本実施例の当接部110の内部構造を示した断面図である。 従来例の調理容器検知機能付きの温度検出装置100で支持パイプ130内のリード線120の移動を検知する構成を示した説明図である。 磁気センサー153の特性を示す説明図である。 磁性体121の移動に伴って永久磁石152の周囲の磁気が変化する例を示した説明図である。 第1参考例の検知ユニット150の内部構造、およびリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。 第2参考例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。 第1実施例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。 第2実施例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。 第2実施例の検知ユニット150を温度検出装置100に組み付ける様子を示した斜視図である。 第2実施例の検知ユニット150で磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わる様子を例示した説明図である。
図1は、加熱調理器の例としてガスコンロ1の構造を示した断面図である。ガスコンロ1は、図示しないコンロ本体の上面を覆う天板2と、天板2に形成された貫通孔3から上部を突出させてコンロ本体内に設置されたコンロバーナー10と、コンロバーナー10の上方に鍋などの調理容器を置くために天板2の上面に設置された五徳4と、五徳4に置かれた調理容器の温度を検出する温度検出装置100などを備えている。尚、本実施例のコンロバーナー10は、本発明の「熱源」に相当している。
コンロバーナー10は、円環形状の混合室11aが内部に形成されたバーナーボディー11と、混合室11aと連通してバーナーボディー11から延設された混合管12と、混合室11aの上部開口を覆うようにバーナーボディー11に載置された円環形状のバーナーヘッド13と、図示しない取付金具でバーナーヘッド13の上方に取り付けられた円環形状のバーナーカバー14などを備えている。
バーナーボディー11から延設された混合管12の上流側開口12aに向けて燃料ガスが噴射されると、燃焼用の一次空気を吸い込みながら混合管12に流入する。そして、混合管12を通過する燃料ガスと一次空気とが混合されて、混合室11aに混合ガスが供給される。
バーナーヘッド13の外周壁の下面(バーナーボディー11に載置される面)には、複数の溝(炎口溝)がバーナーヘッド13の中央に対して放射状に形成されており、バーナーヘッド13をバーナーボディー11に載置すると、複数の炎口溝とバーナーボディー11の上面とによって、混合室11aに連通する複数の炎口13aが形成される。混合室11aに供給された混合ガスは、複数の炎口13aから噴出し、図示しない点火プラグで火花を飛ばすと混合ガスの燃焼が開始される。
バーナーヘッド13の中央には、混合ガスの燃焼に必要な二次空気を供給する供給通路13hが形成されている。また、バーナーヘッド13の上方のバーナーカバー14は、五徳4に置かれた調理容器から煮こぼれた場合に、煮こぼれ汁がバーナーヘッド13にかかるのを抑制する。
本実施例の温度検出装置100は、バーナーヘッド13の供給通路13hに挿通されており、調理容器の温度を検出するだけでなく、五徳4上に調理容器が置かれていることを検知する機能(以下、調理容器検知機能)を備えている。温度検出装置100の構造については後ほど別図を用いて詳述するが、温度センサーを内蔵した当接部110がバーナーカバー14の中央開口14aから上方に突出しており、五徳4に調理容器が置かれると、調理容器の底面に当接部110が当接して押し下げられる。こうした当接部110の動きに基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知する。この当接部110は、ガスコンロ1のコンロ本体内に固定された支持パイプ130の上部に取り付けられて、上下方向に移動可能に支持されている。
本実施例の支持パイプ130は、供給通路13h内に上下方向に挿通されて、上端側に当接部110が取り付けられる直線状の上下パイプ140と、上下パイプ140の下端側に接合されて垂直方向から水平方向に湾曲した湾曲パイプ145と、湾曲パイプ145の水平側端部に接合され、当接部110の動きを検知可能な検知ユニット150とを備えている。
検知ユニット150の構造については別図を用いて後述するが、水平方向に配置される検知ユニット150の一端には、径方向の外側から内側に向けて固定ビス151が貫通しており、検知ユニット150の固定ビス151側の端部の内側に湾曲パイプ145の水平側端部を挿入して固定ビス151を締め付けることで固定されて略L字状の支持パイプ130が形成される。このように支持パイプ130を略L字状に形成することで、ガスコンロ1の高さ寸法に制限がある場合でも温度検出装置100を搭載することが可能となる。そして、支持パイプ130の内側には、当接部110に内蔵の温度センサーから延びたリード線120が挿通されており、リード線120を介して温度センサーがガスコンロ1の制御部50と電気的に接続されている。
図2は、本実施例の当接部110の内部構造を示した断面図である。当接部110は、略円筒形状のホルダー111と、ホルダー111の上端に取り付けられた略円板形状の集熱部材112と、ホルダー111よりも大径の略円筒形状に形成されてホルダー111の外側を覆うカバー113などを備えている。集熱部材112の下面からは筒形状のセンサー収容部112aが垂設されており、温度センサー115は、センサー収容部112aに収容された状態で熱伝導性の充填剤によって固定されている。本実施例の温度センサー115には、温度の変化によって電気抵抗が変わるサーミスターが用いられており、調理容器の底部に当接した集熱部材112の下面に伝わる温度を温度センサー115によって検出することができる。
前述したように当接部110は、上下パイプ140の上端側に取り付けられており、上下パイプ140の上端には、ホルダー111よりも小径である円環形状の座金141が図示しないカシメ止めで接合されている。この上下パイプ140がホルダー111の内側に挿入されており、ホルダー111の下端側には座金141よりも小径に縮径された細径部111aが形成されているため、ホルダー111が上下パイプ140の軸方向(図中の上下方向)に移動しても、ホルダー111から座金141が抜けることはない。
また、ホルダー111の内部には、集熱部材112と座金141との間にコイルバネ114が圧縮された状態で収容されており、このコイルバネ114が当接部110を上方に付勢している。そして、五徳4に調理容器が置かれると、コイルバネ114の付勢力に抗して当接部110が押し下げられる。尚、本実施例のコイルバネ114は、本発明の「付勢部材」に相当している。
さらに、温度センサー115の2本の端子116に接続されたリード線120が、コイルバネ114の内側および上下パイプ140(支持パイプ130)の内側に挿通されており、当接部110の上下動に連動してリード線120が支持パイプ130内を軸方向に移動可能になっている。
このように支持パイプ130内にリード線120が移動可能に挿通された温度検出装置100では、五徳4に調理容器が置かれて当接部110が押し下げられると、リード線120が支持パイプ130内を当接部110とは反対側に移動するので、支持パイプ130内のリード線120の移動を検知することにより、当接部110の上下動を検知することができ、結果として五徳4上の調理容器の有無を検知することが可能である。そこで、従来の調理容器検知機能付きの温度検出装置100は、次のような構成を採用していた。
図3は、従来例の調理容器検知機能付きの温度検出装置100で支持パイプ130内のリード線120の移動を検知する構成を示した説明図である。図では、支持パイプ130を中心軸に沿って切断した断面が示されている。図示されるように、支持パイプ130内に挿通されたリード線120の外周には、磁性材料(例えば、ステンレス鋼材SUS430)で形成された略円筒形状の磁性体121が巻き付けて固定されており、当接部110が上下動すると、その動きがリード線120を介して磁性体121に伝わることから、磁性体121が支持パイプ130内を移動するようになっている。また、支持パイプ130の外側には、永久磁石152とリードスイッチ170とが支持パイプ130を間に挟んで対向する位置に取り付けられている。
周知のようにリードスイッチ170は、2本の強磁性体のリード片170aが、所定の重なり及び間隔を備えた接点部170bを介して相対している。尚、リードスイッチ170は図示しない引出線を介して制御部50と電気的に接続されている。調理容器で当接部110が押し下げられていない状態では、図3(a)に示されるように、磁性体121が永久磁石152とリードスイッチ170との間に位置しており、永久磁石152の磁気が磁性体121によって遮断されてリードスイッチ170に届き難くなっている。その結果、リード片170aが磁化されることはなく、接点部170bが開いたままであるので、リードスイッチ170はOFF状態になっている。
一方、五徳4に調理容器が置かれて当接部110が押し下げられると、図3(b)に示されるように、磁性体121が支持パイプ130内を当接部110とは反対側(図中に黒塗りの矢印で示した方向)に移動するのに伴って、磁性体121が永久磁石152とリードスイッチ170との間から移動する。これにより、永久磁石152の磁気がリードスイッチ170に届き易くなるので、リード片170aが磁化されて磁気吸引力で接点部170bが閉じ、リードスイッチ170はON状態になる。
また、五徳4上から調理容器を外すと、コイルバネ114の付勢力で当接部110が押し上げられるのに伴って、磁性体121が永久磁石152とリードスイッチ170との間に戻るので、再び永久磁石152の磁気が遮断されてリードスイッチ170に届き難くなる。すると、リード片170aの磁化が消失してリード片170aの弾性力で接点部170bが開き、リードスイッチ170はOFF状態になる。このように当接部110の上下動に伴うリード線120の移動に連動してリードスイッチ170のON状態とOFF状態とが切り換わるので、リードスイッチ170の状態(ONかOFFか)に基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知することができる。
以上のようにリードスイッチ170のON/OFFに基づいて調理容器の有無を検知する従来例の温度検出装置100では、リードスイッチ170の感動値や開放値に個体差があるため、組み立ての際にリードスイッチ170と永久磁石152と磁性体121との位置関係を画一化しても、リードスイッチ170のON/OFFが正しく切り換わるとは限らない。従って、支持パイプ130にリードスイッチ170および永久磁石152を取り付ける際には、支持パイプ130に対してリードスイッチ170と永久磁石152とをそれぞれ少しずつ移動させながら当接部110を上下動させてリードスイッチ170のON/OFFが切り換わる適切な位置関係を見つけ出す必要があり、その位置でリードスイッチ170および永久磁石152を固定している。
従来例の温度検出装置100では、このようにリードスイッチ170の特性(感動値や開放値)に合わせてリードスイッチ170と永久磁石152と磁性体121との位置関係を定めなければならないにも拘らず、衝撃が加わると、リードスイッチ170の特性が変化することがあり、リードスイッチ170の特性の変化によって調理容器の有無を検知する精度が低下してしまう。そこで、本実施例の温度検出装置100では、リードスイッチ170ではなく、磁場の変化を検知する磁気センサー153を用いて、五徳4上の調理容器の有無を検知している。
図4は、磁気センサー153の特性を示す説明図である。本実施例の磁気センサー153には、磁場の変化によって電気抵抗が変化するMRセンサー(磁気抵抗素子)が採用されている。周知のようにMRセンサーは、特定の検知方向に作用する磁気(磁力線)に反応するようになっている。図示した例では、水平なセンサー基板154に実装された略直方体形状の磁気センサー153の水平長手方向(図中の白抜きの矢印方向)が検知方向になっている。そのため、磁気センサー153の水平長手方向に作用する磁気の強さ(磁束密度)が所定の検知閾値(本実施例では2mT)を超えると、磁気センサー153はON状態になり、磁気センサー153の水平長手方向に作用する磁気の強さが所定の非検知閾値(本実施例では1mT)を下回ると、磁気センサー153はOFF状態になる。
一方、検知方向に直交する磁気センサー153の水平短手方向あるいは垂直方向(図中のハッチングを付した矢印方向)に検知閾値を超える強さの磁気が作用しても、磁気センサー153はON状態にならず、OFF状態のままである。こうした磁気センサー153の特性を利用して、本実施例の温度検出装置100では、磁性体121の移動に伴う永久磁石152の周囲の磁気(磁場)の変化を検知する。
図5は、磁性体121の移動に伴って永久磁石152の周囲の磁気が変化する例を示した説明図である。まず、図5(a)には、永久磁石152の周囲に磁性体121がない状態が示されている。図中の破線の矢印は、永久磁石152の周囲の磁力線を模式的に表しており、永久磁石152の周囲では磁力線が弧を描きながらN極からS極に向かう。尚、図では、永久磁石152の図中上側の磁力線だけを示し、下側の磁力線の図示を省略している。
一方、図5(b)に示されるように、永久磁石152に磁性体121が近付くと、磁性体121が磁化され、永久磁石152の磁力線が磁性体121に引き込まれるので、磁性体121に向けて磁力線が曲がり、特に永久磁石152の磁極に近接する磁性体121の端部に磁力線が集中する。つまり、永久磁石152の周囲の磁気が変化する。
図6は、第1参考例の検知ユニット150の内部構造、およびリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。まず、図6(a)には、検知ユニット150をリード線120の挿通方向に沿って切断した断面図が示されている。尚、前述した支持パイプ130のうち、上下パイプ140や湾曲パイプ145は、コンロバーナー10の熱で高温になると共に、当接部110を支える強度が求められることから、ステンレス鋼板などの金属材料で形成されているのに対して、検知ユニット150は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やシンジオタクチックポリスチレン(SPS)などの樹脂材料を用いて形成されている。
図示されるように検知ユニット150には、リード線120が挿通される直線状のパイプ部150aを間に挟んで、永久磁石152が収容される磁石収容部150bと、磁気センサー153を実装したセンサー基板154が収容される基板収容部150cとが対向する位置に一体に形成されている。そして、永久磁石152は、磁化方向がパイプ部150aの軸方向と平行になるように磁石収容部150bに収容されている。また、センサー基板154は、磁気センサー153が実装された面を永久磁石152に向けて基板収容部150cに収容されており、磁気センサー153の検知方向は、パイプ部150aの軸方向(永久磁石152の磁化方向)と平行になっている。尚、センサー基板154から延びた引出線155は、制御部50と電気的に接続されている。
パイプ部150a内のリード線120には、外周に磁性体121が巻き付けて固定されており、当接部110の上下動に連動したリード線120の移動に伴って磁性体121がパイプ部150a内を移動可能になっている。この磁性体121に対する永久磁石152および磁気センサー153の位置関係は、パイプ部150aの固定ビス151側の端部への湾曲パイプ145の水平側端部の挿入量によって調節することが可能である。
図6(b)および図6(c)には、第1参考例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例が示されている。図では、パイプ部150aや磁石収容部150bや基板収容部150cの図示を省略しており、永久磁石152の磁力線を破線の矢印で象徴的に表している。まず、図6(b)には、当接部110が押し下げられていない状態が示されている。当接部110が押し下げられていない状態では、磁性体121が永久磁石152と磁気センサー153との間に位置しており、磁化された磁性体121に永久磁石152の磁力線が引き込まれて曲がる。その結果、永久磁石152の磁力線が磁性体121によって遮断され、磁気センサー153に検知閾値を超える強さの磁気が作用しないので、磁気センサー153はOFF状態になっている。
一方、図6(c)には、当接部110が押し下げられた状態が示されている。当接部110が押し下げられると、図中に黒塗りの矢印で示すようにリード線120がパイプ部150aの軸方向に移動するのに伴って、磁性体121が永久磁石152と磁気センサー153との間から移動する。すると、永久磁石152の磁力線が磁性体121に引き込まれなくなるので、永久磁石152の磁力線がパイプ部150aの向かい側の磁気センサー153に届くようになる。そして、磁気センサー153の位置における永久磁石152の磁気の向き(磁力線の向き)は、磁気センサー153の検知方向(図中の白抜きの矢印方向)と重なっており、磁気センサー153に検知閾値を超える強さの磁気が作用する永久磁石152が設置されているので、磁気センサー153はON状態となる。
このように第1参考例の検知ユニット150では、当接部110の上下動に伴うリード線120の移動に連動し、磁気センサー153の検知方向に作用する永久磁石152の磁気を磁性体121が遮断するか否かに応じて磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わるので、磁気センサー153の状態(ONかOFFか)に基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知することができる。そして、こうした磁気センサー153の特性(検知方向に作用する磁気の変化に対する反応)は、リードスイッチ170の特性(感動値や開放値)に比べて、衝撃が加わった場合でも変化し難いので、調理容器の有無を検知する精度を維持することが可能となる。
また、前述したリードスイッチ170を用いた従来例の温度検出装置100では、リードスイッチ170の小型化に限度があり、リードスイッチ170に磁気を及ぼす永久磁石152にも一定の大きさが求められるため、温度検出装置100の小型化が困難であった。これに対して、磁気センサー153を用いた場合には、リードスイッチ170に比べて小型化の余地があるので、磁気センサー153に対応した永久磁石152の小型化も含めて、温度検出装置100の小型化を図ることが可能となる。
図7は、第2参考例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。第2参考例の検知ユニット150においても、前述した第1参考例と同様に(図6(a)参照)、パイプ部150aや磁石収容部150bや基板収容部150cが設けられているが、図7では、それらの図示を省略している。永久磁石152と、センサー基板154に実装された磁気センサー153とは、リード線120(パイプ部150a)を間に挟んで対向する位置に配置されており、永久磁石152の磁化方向は、リード線120の挿通方向(パイプ部150aの軸方向)に対して直交している。また、磁気センサー153は、検知方向(図中の白抜きの矢印方向)が永久磁石152の磁化方向と平行になるように設置されている。尚、図7では、永久磁石152の磁力線を破線の矢印で象徴的に表している。
図7(a)には、当接部110が押し下げられていない状態が示されている。当接部110が押し下げられていない状態では、リード線120に固定された磁性体121が永久磁石152と磁気センサー153との間よりも当接部110側(図中の左側)に位置しており、永久磁石152の磁力線は磁性体121の影響を受けていない。ただし、第2参考例の検知ユニット150では、永久磁石152と磁気センサー153との間隔が空いていることによって、永久磁石152の磁力線が磁気センサー153に届き難くなっている。その結果、磁気センサー153に検知閾値を超える強さの磁気が作用せず、磁気センサー153はOFF状態になっている。
一方、図7(b)には、当接部110が押し下げられた状態が示されている。当接部110が押し下げられると、図中の黒塗りの矢印で示すようにリード線120がパイプ部150aの軸方向に移動するのに伴って、磁性体121が永久磁石152と磁気センサー153との間に移動する。すると、磁化された磁性体121に永久磁石152の磁力線が引き込まれ、磁力線が磁性体121を通り抜けることで磁気センサー153側に延長されるので、磁気センサー153に永久磁石152の磁力線が届くようになる。そして、磁気センサー153の位置における永久磁石152の磁気の向き(磁力線の向き)は、磁気センサー153の検知方向と重なっており、磁気センサー153に検知閾値を超える強さの磁気が作用するので、磁気センサー153はON状態となる。
このように第2参考例の検知ユニット150では、当接部110の上下動に伴うリード線120の移動に連動し、永久磁石152の磁気が磁性体121を介して磁気センサー153側に延長されるか否かに応じて磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わるので、磁気センサー153の状態(ONかOFFか)に基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知することができる。
図8は、第1実施例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。第1実施例の検知ユニット150には、前述した第1参考例と同様に(図6(a)参照)、パイプ部150aや基板収容部150cが設けられているが、磁石収容部150bが設けられておらず、第1実施例の永久磁石152は、磁気センサー153と共にセンサー基板154に取り付けられている。つまり、第1実施例の検知ユニット150では、永久磁石152と磁気センサー153とが、リード線120(パイプ部150a)を間に挟んで対向しておらず、リード線120に対して同じ側に配置されている。尚、図では、パイプ部150aや基板収容部150cの図示を省略している。また、第1実施例のセンサー基板154は、本発明の「基板」に相当している。
永久磁石152と磁気センサー153とは、リード線120の挿通方向(パイプ部150aの軸方向)に直交する方向に並べて取り付けられており、永久磁石152とリード線120との間に磁気センサー153が位置している。そして、永久磁石152の磁化方向は、リード線120の挿通方向に対して直交しており、磁気センサー153の検知方向(図中の白抜きの矢印方向)は、永久磁石152の磁化方向と平行になっている。尚、図8では、永久磁石152の磁力線を破線の矢印で象徴的に表している。
図8(a)には、当接部110が押し下げられていない状態が示されている。当接部110が押し下げられていない状態では、リード線120に固定された磁性体121がセンサー基板154の位置よりも当接部110側(図中の左側)に位置しており、永久磁石152の磁力線は磁性体121の影響を受けていない。そして、第1実施例の検知ユニット150では、永久磁石152の磁力線が磁気センサー153に届いているものの、弧を描く磁力線の磁気センサー153の位置における向きが磁気センサー153の検知方向と重ならないように、永久磁石152と磁気センサー153との位置関係(間隔)が設定されている。そのため、磁気センサー153の検知方向に検知閾値を超える強さの磁気が作用せず、磁気センサー153はOFF状態になっている。
一方、図8(b)には、当接部110が押し下げられた状態が示されている。当接部110が押し下げられると、図中の黒塗りの矢印で示すようにリード線120がパイプ部150aの軸方向に移動するのに伴って、磁性体121がセンサー基板154に近接する。これにより、磁化された磁性体121に永久磁石152の磁力線が引き付けられ、磁性体121側に磁力線が延びる。すると、磁気センサー153の位置における磁力線の向きが磁気センサー153の検知方向と重なり、磁気センサー153の検知方向に検知閾値を超える強さの磁気が作用するので、磁気センサー153はON状態となる。
このように第1実施例の検知ユニット150では、当接部110の上下動に伴うリード線120の移動に連動し、磁気センサー153に作用する永久磁石152の磁気の向きが磁性体121の位置によって変わること(検知方向に磁気が作用しているか否か)に応じて磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わるので、磁気センサー153の状態(ONかOFFか)に基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知することができる。
また、前述したリードスイッチ170を用いた従来例の温度検出装置100では、永久磁石152の磁気を磁性体121が遮断するか否か(磁気の有無)をリードスイッチ170で検知するために、永久磁石152とリードスイッチ170とを、リード線120(支持パイプ130)を間に挟んで対向させる必要があり、永久磁石152およびリードスイッチ170の配置に自由度がなかった。これに対して、磁気センサー153を用いることにより、磁気の有無ではなく、磁気の向きが変化したことを検知できるので、永久磁石152と磁気センサー153とを、リード線120(パイプ部150a)に対して対向させず、同じ側に配置しても、五徳4上の調理容器の有無を検知することが可能となる。
そして、永久磁石152と磁気センサー153とをリード線120(パイプ部150a)に対して同じ側に配置することにより、リード線120に対して対向させる場合に比べて、永久磁石152と磁気センサー153との間にパイプ部150aを挟まないので、永久磁石152の磁気が磁気センサー153に作用し易くなる。そのため、永久磁石152の磁気が強くなくても調理容器の有無を検知することが可能となり、永久磁石152の小型化を図ることができる。
さらに、磁気センサー153が実装されたセンサー基板154に永久磁石152を取り付けることにより、永久磁石152と磁気センサー153とを一体に扱うことができるので、永久磁石152と磁気センサー153とを個々に扱う場合に比べて、温度検出装置100の組み立て作業が容易となる。
図9は、第2実施例の検知ユニット150でリード線120の移動を検知する例を示した説明図である。第2実施例の検知ユニット150においても、前述した第1実施例と同様に、永久磁石152がセンサー基板154に取り付けられており、永久磁石152と磁気センサー153とがリード線120(パイプ部150a)に対して同じ側に配置されている。尚、図では、パイプ部150aや基板収容部150cの図示を省略している。また、第2実施例のセンサー基板154は、本発明の「基板」に相当している。
第2実施例の永久磁石152と磁気センサー153とは、リード線120の挿通方向(パイプ部150aの軸方向)に並べて取り付けられている。そして、磁気センサー153の磁化方向は、リード線120の挿通方向と平行になっており、磁気センサー153の検知方向(図中の白抜きの矢印方向)は、永久磁石152の磁化方向と平行になっている。尚、図9では、永久磁石152の磁力線を破線の矢印で象徴的に表している。
図9(a)には、当接部110が押し下げられていない状態が示されている。当接部110が押し下げられていない状態では、リード線120に固定された磁性体121が永久磁石152に近接しており、磁化された磁性体121に永久磁石152の磁力線が引き込まれて磁力線の向きが磁性体121側に曲がっている。こうして曲がった磁力線の磁気センサー153の位置における向きは、磁気センサー153の検知方向と重ならないので、磁気センサー153の検知方向に検知閾値を超える強さの磁気が作用せず、磁気センサー153はOFF状態になっている。
一方、図9(b)には、当接部110が押し下げられた状態が示されている。当接部110が押し下げられると、図中の黒塗りの矢印で示すようにリード線120がパイプ部150aの軸方向に移動するのに伴って、磁性体121が永久磁石152から離れるので、永久磁石152の磁力線は磁性体121に引き込まれなくなる。第2実施例の検知ユニット150では、磁性体121の影響を受けていない永久磁石152の磁力線の磁気センサー153の位置における向きが磁気センサー153の検知方向と重なるように、永久磁石152と磁気センサー153との位置関係(間隔)が設定されている。そのため、磁気センサー153の検知方向に検知閾値を超える強さの磁気が作用して、磁気センサー153はON状態となる。
このように第2実施例の検知ユニット150では、当接部110の上下動に伴うリード線120の移動に連動し、磁気センサー153に作用する永久磁石152の磁気の向きが磁性体121の位置によって変わること(検知方向に磁気が作用しているか否か)に応じて磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わるので、磁気センサー153の状態(ONかOFFか)に基づいて、五徳4上の調理容器の有無を検知することができる。
また、第2実施例の検知ユニット150では、磁性体121が永久磁石152から離れた状態で、永久磁石152の磁気が磁気センサー153の検知方向に作用するように、前述した第1実施例に比べて、磁気センサー153が永久磁石152の磁極(図示した例ではN極側)に寄せて配置されている。これにより、永久磁石152の磁気が弱くても調理容器の有無を検知することが可能であるため、永久磁石152の更なる小型化を図ることができる。また、永久磁石152の小型化に対応して、永久磁石152の磁気を引き込む磁性体121の小型化も可能となる。
図10は、第2実施例の検知ユニット150を温度検出装置100に組み付ける様子を示した斜視図である。第2実施例の検知ユニット150では、永久磁石152と磁気センサー153とを取り付けたセンサー基板154を基板収容部150cに設置する前の状態(磁性体121のない状態)で、磁気センサー153の検知方向に永久磁石152の磁気が作用して磁気センサー153がON状態になること(図9(b)参照)を確認することができる。
あとは、センサー基板154を基板収容部150cに設置して、リード線120を挿通したパイプ部150aの固定ビス151側の端部に湾曲パイプ145を挿入する際の挿入量を、磁性体121が永久磁石152の磁気を引き込むことで磁気センサー153がOFF状態となる(図9(a)参照)ように調節すればよいので、前述した従来例に比べて、温度検出装置100の組み立て作業が容易となる。
ここで、上述したように五徳4に置かれた調理容器の底部に当接して押し下げられる当接部110の動きに基づいて、調理容器の有無を検知する温度検出装置100では、調理容器の底部の形状に違いがあることを考慮して、当接部110の押し下げ量の最大値(例えば17mm)が定められている。ただし、底部の形状の違いに拘らず調理容器の有無を安定して検知するために、例えば、当接部110の押し下げ量が2mm以下では磁気センサー153がOFF状態になっており、押し下げ量が5mm以上では磁気センサー153がON状態になっていることが求められる。つまり、この場合は、当接部110が押し下げられ始めた直後の2〜5mmの範囲内で磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わる必要がある。
図11は、第2実施例の検知ユニット150で磁気センサー153のON状態とOFF状態とが切り換わる様子を例示した説明図である。まず、図11(a)のグラフには、磁性体121の移動量と、永久磁石152から磁気センサー153に作用する検知方向の磁気の強さ(磁束密度)との関係が示されている。当接部110が押し下げられていない(磁性体121が移動していない)状態では、前述したように永久磁石152に近接している磁性体121に永久磁石152の磁気が引き込まれるので、磁気センサー153の検知方向とは異なる向きの磁気が磁気センサー153に作用している。
当接部110が押し下げられ始めると、その動きがリード線120を介して磁性体121に伝わるので、磁性体121が当接部110とは反対側に移動して永久磁石152から離れ始める。すると、磁性体121による永久磁石152の磁気の引き込みが弱まるので、永久磁石152から磁気センサー153に作用する検知方向の磁気の強さが急激に上昇する。そして、図示した例では、磁性体121が7mm以上移動すると、永久磁石152の磁気に磁性体121が影響しなくなるので、磁気センサー153に作用する検知方向の磁気の強さが一定になる。
図11(b)には、図11(a)中の一点鎖線で囲んだ範囲が拡大して示されている。前述したように磁気センサー153は、検知方向に作用する磁気の強さ(磁束密度)が所定の検知閾値(本実施例では2mT)を超えると、OFF状態からON状態になり、検知方向に作用する磁気の強さが所定の非検知閾値(本実施例では1mT)を下回ると、ON状態からOFF状態になる。図示した例では、磁気センサー153がOFF状態からON状態に切り換わる際と、ON状態からOFF状態に切り換わる際との磁性体121の移動量のギャップが0.2mm以下に抑えられているため、当接部110の押し下げ量が2〜5mmの範囲内で、磁気センサー153のON状態とOFF状態とを確実に切り換えることができる。
以上、各種実施例のガスコンロ1(加熱調理器具)に搭載の温度検出装置100について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、前述した実施例の支持パイプ130は、上下パイプ140と湾曲パイプ145と検知ユニット150と接合して略L字状に形成されていた。しかし。支持パイプ130は、L字タイプに限られず、コンロバーナー10の下方に空間的に余裕があれば、上下パイプ140と検知ユニット150とを直接的に接合したストレートタイプであってもよく、本発明を好適に適用することができる。
また、前述した実施例の磁気センサー153には、磁気抵抗効果を利用したMRセンサー(MR素子)を採用していた。しかし、磁気センサー153は、特定の検知方向に作用する磁気の変化に反応するものであればよく、ホール効果を利用したホール素子であってもよい。
さらに、前述した実施例では、加熱調理器具としてガスコンロ1を例に、温度検出装置100によって五徳4上に調理容器が置かれていることを検知するとともに、調理容器の温度を検出する場合について説明したが、温度検出装置100が搭載される加熱調理器具は、ガスコンロ1に限られない。例えば、炊飯器に温度検出装置100を搭載して、熱源としてのバーナーの上方に調理容器としての炊飯釜が載置される場合にも、本発明を好適に適用することができる。
1…ガスコンロ、 2…天板、 3…貫通孔、
4…五徳、 10…コンロバーナー、 11…バーナーボディー、
11a…混合室、 12…混合管、 13…バーナーヘッド、
13a…炎口、 13h…供給通路、 14…バーナーカバー、
50…制御部、 100…温度検出装置、 110…当接部、
111…ホルダー、 112…集熱部材、 113…カバー、
114…コイルバネ、 115…温度センサー、 116…端子、
120…リード線、 121…磁性体、 130…支持パイプ、
140…上下パイプ、 141…座金、 145…湾曲パイプ、
150…検知ユニット、 150a…パイプ部、 150b…磁石収容部、
150c…基板収容部、 151…固定ビス、 152…永久磁石、
153…磁気センサー、 154…センサー基板、 155…引出線、
170…リードスイッチ、 170a…リード片、 170b…接点部。

Claims (3)

  1. 熱源の上方に調理容器が置かれていることを検知する機能と、温度センサーによって該調理容器の温度を検出する機能とを兼備する温度検出装置を搭載した加熱調理器具において、
    前記温度検出装置は、
    前記熱源の上方に置かれた前記調理容器の底部に当接して押し下げられる当接部と、
    前記当接部を上下方向に移動可能に下方から支持する支持パイプと、
    前記当接部を上方に付勢する付勢部材と、
    前記当接部に内蔵された前記温度センサーと接続されて、前記支持パイプの内側に移動可能に挿通されたリード線と、
    前記リード線に取り付けられて、前記当接部の動きに連動して前記支持パイプの内側を移動する磁性体と、
    前記支持パイプに対して固定された永久磁石と、
    前記支持パイプに対して固定されて、特定の検知方向に作用する磁気の変化に反応する磁気センサーと
    を備え、
    前記永久磁石と前記磁気センサーとは、該永久磁石から該磁気センサーに作用する前記検知方向の磁気が前記磁性体の移動に伴って変化することで、該磁気センサーのオフ状態とオン状態とが切り換わる位置関係に配置されており、
    前記磁気センサーは、前記当接部の動きに連動する前記磁性体の移動経路を間に挟んで前記永久磁石と対向する向かい側ではなく、該永久磁石と同じ側に配置されている
    ことを特徴とする加熱調理器具。
  2. 請求項1に記載の加熱調理器具において、
    前記温度検出装置は、
    前記永久磁石の磁化方向が前記支持パイプの軸方向と平行になるように、該永久磁石が固定されており、
    前記永久磁石と前記磁気センサーとが、前記支持パイプの軸方向に並べて配置されるとともに、該磁気センサーの前記検知方向が該永久磁石の磁化方向と平行になっている
    ことを特徴とする加熱調理器具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加熱調理器具において、
    前記温度検出装置は、前記磁気センサーが実装されて前記支持パイプに対して固定される基板に、前記永久磁石が取り付けられている
    ことを特徴とする加熱調理器具。
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