JP6842086B2 - アルケニルシランの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルケニルシランの製造方法に関し、より詳しくは、クロロシランを用いたシリル−Heck反応によるアルケニルシランの製造方法に関する。
アルケニルシランは,有機合成上有用な合成中間体であり、特にケイ素原子上に電子求引性のヘテロ原子を有するアルケニルシランは、檜山クロスカップリングや玉尾酸化などの基質として用いられる。
アルケニルシランの製造方法の一つにシリル−Heck反応があるが、既存の手法では、シラン源として直接用いることができるのは、反応性が非常に高いヨードシランやシリルトリフラートに限られていた(非特許文献1〜4参照)。反応系中でクロロシランとヨウ化リチウムを反応させてヨードシランを発生させ、これを反応に用いるという間接的な方法も報告されているが、過剰のクロロシランとヨウ化リチウムを用いなければならない欠点がある(非特許文献2参照)。
H.Yamashita, T.Kobayashi, T.Hayashi, M.Tanaka, Chem.Lett. 1991, 761−762. J.R.McAtee, S.E.S.Martin, D.T.Ahneman, K.A.Johnson, D.A.Watson, Angew.Chem.Int.Ed. 2012, 51, 3663−3667. S.E.S.Martin, D.A.Watson, J.Am.Chem.Soc. 2013, 135, 13330−13333. J.R.McAtee, S.E.S.Martin, A.P.Cinderella, W.B.Reid, K.A.Johnson, D.A.Watson, Tetrahedron 2014, 70, 4250−4256.
本発明は、アルケニルシランを効率よく製造することができるアルケニルシランの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ホスフィン配位子を有するニッケル錯体とルイス酸と塩基の存在下で、アルケンとクロロシランを反応させることにより、アルケニルシランが効率良く生成することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
<1> ホスフィン配位子を有するニッケル錯体、ルイス酸、及び塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するアルケンと下記式(b)で表される構造を有するクロロシランを反応させて下記式(c)で表される構造を有するアルケニルシランを生成する反応工程を含むことを特徴とするアルケニルシランの製造方法。

<2> 前記ホスフィン配位子が、下記式(P−1)〜(P−3)の何れかで表されるホスフィンである、<1>に記載のアルケニルシランの製造方法。

(式(P−1)〜(P−3)中、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜20のアルコキシ基を、Rは炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基を、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を、nはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。但し、Rの2以上が炭化水素基である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよく、nが2以上の整数である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
<3> 前記式(a)で表される構造を有するアルケンが、下記式(A)で表されるアルケンである、<1>又は<2>に記載のアルケニルシランの製造方法。

(式(A)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、又は窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、又はハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。但し、R〜Rの2以上が炭化水素基である場合、R〜Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
<4> 前記式(b)で表される構造を有するクロロシランが、下記式(B−1)〜(B−4)の何れかで表されるクロロシランである、<1>〜<3>の何れかに記載のアルケニルシランの製造方法。

(式(B−1)〜(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
本発明によれば、アルケニルシランを効率良く製造することができる。
本発明の詳細を説明するに当たり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<アルケニルシランの製造方法>
本発明の一態様であるアルケニルシランの製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略す場合がある。)は、ホスフィン配位子を有するニッケル錯体、ルイス酸、及び塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するアルケンと下記式(b)で表される構造を有するクロロシランを反応させて下記式(c)で表される構造を有するアルケニルシランを生成する反応工程(以下、「反応工程」と略す場合がある。)を含むことを特徴とする。

本発明者らは、有機ケイ素化学工業の基幹原料で安価なクロロシランを利用したシリル−Heck反応について検討を重ねた結果、ホスフィン配位子を有するニッケル錯体とルイス酸と塩基の存在下で、アルケンとクロロシランを反応させることにより、アルケニルシランが効率良く生成することを見出したのである。
かかる反応の詳細なメカニズムは、十分に明らかとなっていないが、ニッケル錯体へのケイ素−塩素結合(Si−Cl結合)の酸化的付加を経由して進行するものと考えられる。
なお、「ホスフィン配位子」とは、ホスフィノ基(リン原子)を配位座とする配位性の化合物を意味し、ホスフィノ基を1つ有する単座配位子のほか、ホスフィノ基を含む複数の配位座を有する多座配位子であってもよいものとする。
また、「ルイス酸」とは、ルイス酸性、即ち電子対を受容する性質を有する化合物を意味する。
また、「塩基」とは、ブレンステッド塩基性、即ち水素イオン(H)を受容する性質を有する化合物を意味する。
さらに式(a)、(b)、及び(c)中の波線は、その先の構造が任意であることを意味する。
以下、「式(a)で表される構造を有するアルケン」、「式(b)で表される構造を有するクロロシラン」、「ホスフィン配位子を有するニッケル錯体」、「ルイス酸」、「塩基」、「反応工程」の条件、「式(c)で表される構造を有するアルケニルシラン」等について詳細に説明する。
反応工程に使用する「式(a)で表される構造を有するアルケン」の具体的種類は、特に限定されず、製造目的であるアルケニルシランに応じて適宜選択すべきであるが、下記式(A)で表されるアルケンが挙げられる。

(式(A)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、又は窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、又はハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。但し、R〜Rの2以上が炭化水素基である場合、R〜Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
式(A)中のR〜Rは、それぞれ独立して「水素原子」、又は「炭素原子数1〜20の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、分岐構造、環状構造、及び炭素−炭素不飽和結合(炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合)のそれぞれを有していてもよく、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基等の何れであってもよいものとする。また、「窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、又はハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含んでいてもよい」とは、炭化水素基の水素原子が、窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子等を含む1価の官能基で置換されていてもよいほか、炭化水素基の炭素骨格内部の炭素原子が窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、ハロゲン原子等を含む2価以上の官能基(連結基)で置換されていてもよいことを意味する。従って、エーテル基(−O−)等の酸素原子、シリルオキシ基(−O−Si−)等の酸素原子及びケイ素原子、ハロゲン原子を含む官能基(連結基)を炭素骨格の内部又は末端に含んでいてもよい。例えば−CH−O−CHのようなエーテル基を含む炭素数2の炭化水素基(メトキシメチル基)、及び−CH−O−Si(CHのようなシリルオキシ基を含む炭素数4の炭化水素基(トリメチルシリルオキシメチル基)等が含まれる。また、「R〜Rの2以上が炭化水素基である場合、R〜Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい」が、環状構造を形成している式(A)で表されるアルケンとしては、下記式で表されるものが挙げられる。

〜Rが炭化水素基である場合の炭化水素基の炭素原子数は、通常15以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下であり、R〜Rが芳香族炭化水素基の場合の炭素原子数は、通常6以上である。
〜Rとしては、水素原子、メチル基(−CH,−Me)、エチル基(−C,−Et)、n−プロピル基(−,−Pr)、i−プロピル基(−,−Pr)、n−ブチル基(−,−Bu)、t−ブチル基(−,−Bu)、n−ペンチル基(−11)、n−ヘキシル基(−13,−Hex)、シクロヘキシル基(−11,−Cy)、アリル基(−CHCH=CH)、ビニル基(−CH=CH)、フェニル基(−C,−Ph)、4−メチルフェニル基(−CCH)、4−メトキシフェニル基(−COCH)、4−フルオロフェニル基(−CF)、2,4−ジメチルフェニル基(−C(CH)等が挙げられる。
式(A)で表される化合物としては、R=R=水素原子である下記式(A−1)で表される化合物が挙げられる。

(式(A−1)中、Rは水素原子、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
具体的な式(A−1)で表される化合物としては、下記式で表されるものが挙げられる。
反応工程に使用する「式(b)で表される構造を有するクロロシラン」の具体的種類は、特に限定されず、製造目的であるアルケニルシランに応じて適宜選択すべきであるが、下記式(B−1)〜(B−3)の何れかで表されるクロロシランが挙げられる。

(式(B−1)〜(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
式(A)中のRは、それぞれ独立して「炭素原子数1〜20の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、R〜Rの場合と同義である。
の炭化水素基の炭素原子数は、通常15以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下であり、Rが芳香族炭化水素基の場合の炭素原子数は、通常6以上である。
としては、水素原子、メチル基(−CH,−Me)、エチル基(−C,−Et)、n−プロピル基(−,−Pr)、i−プロピル基(−,−Pr)、n−ブチル基(−,−Bu)、t−ブチル基(−,−Bu)、n−ペンチル基(−11)、n−ヘキシル基(−13,−Hex)、シクロヘキシル基(−11,−Cy)、アリル基(−CHCH=CH)、ビニル基(−CH=CH)、フェニル基(−C,−Ph)等が挙げられる。
具体的な式(B−1)〜(B−4)の何れかで表されるクロロシランとしては、下記式で表されるものが挙げられる。
反応工程における式(b)で表される構造を有するクロロシランの使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するアルケンに対して物質量換算で、通常0.2当量以上、好ましくは0.5当量以上、より好ましくは1.0当量以上であり、通常5当量以下、好ましくは2当量以下、より好ましくは1.1当量以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応工程に使用する「ホスフィン配位子を有するニッケル錯体」の中心金属であるニッケル原子の酸化数は、通常0、+1、+2、+3、+4であるが、0または+2であることが好ましい。
ホスフィン配位子は、前述のようにホスフィノ基(リン原子)を配位座とする配位化合物を意味するものであるが、下記式(P−1)〜(P−3)の何れかで表されるホスフィンが挙げられる。

(式(P−1)〜(P−3)中、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜20のアルコキシ基を、Rは炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基を、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を、nはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。但し、Rの2以上が炭化水素基である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよく、nが2以上の整数である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
式(P−1)〜(P−3)中のRは、それぞれ独立して「水素原子」、「炭素原子数1〜20の炭化水素基」、又は「炭素原子数1〜20のアルコキシ基」を表しているが、「炭化水素基」は、R〜Rの場合と同義である。
の炭化水素基の炭素原子数は、通常15以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下であり、Rが芳香族炭化水素基の場合の炭素原子数は、通常6以上である。
としては、水素原子、メチル基(−CH,−Me)、エチル基(−C,−Et)、n−プロピル基(−,−Pr)、i−プロピル基(−,−Pr)、n−ブチル基(−,−Bu)、t−ブチル基(−,−Bu)、n−ペンチル基(−11)、シクロペンチル基、n−ヘキシル基(−13,−Hex)、シクロヘキシル基(−11,−Cy)、フェニル基(−C,−Ph)、メチルフェニル基(−CCH,−PhCH)、メトキシフェニル(−COCH,−PhOCH)、n−オクチル基(−17,−Oct)、メトキシ基(−OCH,−OMe)、エトキシ基(−OC,−OEt)、n−プロポキシ基(−O,−OPr)、i−プロポキシ基(−O,−OPr)、n−ブトキシ基(−O,−OBu)、t−ブトキシ基(−O,−OBu)、n−ペントキシ基(−O11)、n−ヘトキシ基(−O13,−OHex)、フェノキシ基(−OC,−OPh)等が挙げられる。
式(P−2)中のRは、「炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、R〜Rの場合と同義であり、「2価の炭化水素基」とは、2つの結合部位を有する炭化水素基を意味する。
の炭化水素基の炭素原子数は、通常20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下であり、Rが芳香族炭化水素基の場合の炭素原子数は、通常6以上である。
としては、メチレン基(−CH−)、エチレン基(−C−)、n−プロピレン基(−C−)、n−ブチレン基(−C−)、n−ペンチレン基(−C10−)、n−ヘキシレン基(−C12−)、フェニレン基(−C−)、ビナフチル基等が挙げられる。
式(P−3)中のRは、それぞれ独立して「炭素原子数1〜20の炭化水素基」を表しているが、「炭化水素基」は、R〜Rの場合と同義である。
の炭化水素基の炭素原子数は、通常15以下、好ましくは10以下、より好ましくは8以下であり、Rが芳香族炭化水素基の場合の炭素原子数は、通常6以上である。
としては、水素原子、メチル基(−CH,−Me)、エチル基(−C,−Et)、n−プロピル基(−,−Pr)、i−プロピル基(−,−Pr)、n−ブチル基(−,−Bu)、t−ブチル基(−,−Bu)、n−ペンチル基(−11)、シクロペンチル基、n−ヘキシル基(−13,−Hex)、シクロヘキシル基(−11,−Cy)、フェニル基(−C,−Ph)等が挙げられる。
具体的な式(P−1)〜(P−3)の何れかで表されるホスフィンとしては、トリメチルホスフィン(PMe)、トリ−n−ブチルホスフィン(PBu)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy)、トリシクロペンチルホスフィン、トリフェニルホスフィン(PPh)、トリオクチルホスフィン(P(Oct))、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(DPPB)、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン(dcype)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)等が挙げられる(下記式参照。)。
ホスフィン配位子を有するニッケル錯体は、ホスフィン配位子以外の配位子又は対イオンを有してもよく、配位子若しくは対イオン、又はこれらになり得る化合物としては、1,5−シクロオクタジエン、エチレングリコール、メトキシエチルエーテル、メチルシクロペンタジエニル、塩化物アニオン(Cl)、臭化物アニオン(Br)、ヨウ化物イオン(I)、酢酸イオン(AcO)等が挙げられる。
なお、反応工程において、ホスフィン配位子を有するニッケル錯体を反応器に直接投入
するほか、ニッケル元素を含む前駆体と配位子若しくは対イオンとなり得る化合物を添加剤として投入して、反応器内で目的のホスフィン配位子を有するニッケル錯体を形成させてもよい。例えば、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)や塩化ニッケル(II)と、ホスフィンを反応させることによって、ホスフィン配位子を有するニッケル錯体を形成することが挙げられる。
反応工程におけるホスフィン配位子を有するニッケル錯体の使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するアルケンに対して物質量換算で、通常0.01mol%以上、好ましくは0.1mol%以上、より好ましくは1mol%以上であり、通常50mol%以下、好ましくは10mol%以下、より好ましくは5mol%以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応器内で目的のホスフィン配位子を有するニッケル錯体を形成させる場合のホスフィン配位子の使用量(仕込量)は、ニッケル元素を含む前駆体に対して物質量換算で、通常0.5当量以上、好ましくは0.8当量以上、より好ましくは1当量以上であり、通常2当量以下、好ましくは1.5当量以下、より好ましくは1.1当量以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応工程に使用する「ルイス酸」は、前述のように電子対を受容する性質を有する化合物を意味するものであるが、具体的なルイス酸としては、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiOTf)、トリフルオロメタンスルホン酸カリウム(KOTf)、トリフルオロメタンスルホン酸スカンジウム(Sc(OTf))、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(Zn(OTf))、トリフルオロメタンスルホン酸イットリウム(Y(OTf))等のトリフルオロメタンスルホン酸金属塩、塩化アルミニウム(AlCl)、塩化亜鉛(ZnCl)、塩化ジルコニウム(ZrCl)、塩化ハフニウム(HfCl)、臭化マグネシウム(MgBr)等の金属ハロゲン化物、トリメチルアルミニウム(AlMe)、ジフェニル亜鉛(ZnPh)、テトラフェニルジルコニウム(ZrPh)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(CpZrCl)等の有機金属化合物が挙げられる。
反応工程におけるルイス酸の使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するアルケンに対して物質量換算で、通常1mol%以上、好ましくは5mol%以上、より好ましくは10mol%以上であり、通常100mol%以下、好ましくは50mol%以下、より好ましくは20mol%以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応工程に使用する「塩基」は、前述のように水素イオン(H)を受容する性質を有する化合物を意味するものであるが、具体的な塩基としては、トリエチルアミン(NEt)、N,N−ジメチルエチルアミン(NMeEt)、N,N−ジメチル−n−ブチルアミン(NMe Bu)、トリ−n−プロピルアミン(NPr)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(NPrEt)、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン(NCyMe)、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等のアミンが挙げられる。
反応工程における塩基の使用量(仕込量)は、式(a)で表される構造を有するアルケンに対して物質量換算で、通常0.5当量以上、好ましくは1当量以上、より好ましくは2当量以上であり、通常20当量以下、好ましくは10当量以下、より好ましくは5当量以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応工程は、溶媒を使用しても、無溶媒であってもよい。溶媒を使用する場合の溶媒の
種類は、特に限定されないが、ヘキサン、オクタン、トルエン、トリフルオロメチルベンゼン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トリエチルアミン等のアミン系溶媒等が挙げられる。
反応工程の反応温度は、通常0℃以上、好ましくは30℃以上、より好ましくは60℃以上であり、通常150℃以下、好ましくは120℃以下、より好ましくは90℃以下である。前記範囲内であると、より効率良くアルケニルシランを生成することができる。
反応工程の反応時間は、通常1時間以上、好ましくは6時間以上、より好ましくは12時間以上であり、通常72時間以下、好ましくは48時間以下、より好ましくは24時間以下である。
反応工程は、通常窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行う。
反応工程によって生成する式(c)で表される構造を有するアルケニルシランの具体的種類は、特に限定されず、製造目的に応じて適宜選択することができるが、下記式(C−1)〜(C−4)の何れかで表されるアルケニルシランが挙げられる。

(式(C−1)〜(C−4)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。但し、R〜Rの2以上が炭化水素基である場合、R〜Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
なお、R、R、R、Rは、「式(A)で表されるアルケン」、「式(B−1)〜(B−4)の何れかで表されるクロロシラン」のものと同義である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
基本実験操作:グローブボックス内にて、Ni(COD)(5.5mg,10mol%,COD=1,5−シクロオクタジエン)と配位子(ligand)となるPCy(トリシクロヘキシルホスフィン,11.2mg,20mol%)をシュレンク管に入れた。次いで、塩基としてEtN(101.1mg,1.0mmol)を、アルケンとしてスチレン(20.8mg,0.2mmol)を、クロロシランとしてMeSiCl(77.4mg,0.6mmol)を順次加えた。そして、ルイス酸としてZn(OTf)(14.5mg,0.04mmol,20mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、90℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、MeSiPh(内部標準)とCr(acac)(緩和試薬)を加えて、29SiNMRを測定することによって、目的とするアルケニルシランが収率55%で生成していることを確認した。
<実施例2〜17>
配位子(ligand)を表1に記載のものと使用量に変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。アルケニルシランの各収率を表1に示す。
<実施例18〜30>
ルイス酸を表2に記載のものに変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。アルケニルシランの各収率を表2に示す。
<実施例31〜36>
塩基を表3に記載のものに変更した以外、実施例1と同様の方法により、反応を行った。アルケニルシランの各収率を表3に示す。
<実施例37>
グローブボックス内にて、Ni(COD)(5.5mg,10mol%)と配位子(ligand)となるPCy(トリシクロヘキシルホスフィン,11.2mg,20mol%)、及び溶媒としてジオキサン(1mL)をシュレンク管にとり、触媒溶液を調製した。本調製液0.1mLをシュレンク反応管にとり、次いで、塩基としてEtN(40.4mg,0.4mmol)を、アルケンとしてスチレン(20.8mg,0.2mmol)を、クロロシランとしてPhSiCl(55.7mg,0.22mmol)を、溶媒としてジオキサン(0.1ml)を順次加えた。MeAl(15%ヘキサン溶液、70μL,50mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、90℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、MeSiPh(内部標準)とCr(acac)(緩和試薬)を加えて、29SiNMRを測定することによって、目的とするアルケニルシランが収率94%で生成していることを確認した。
<実施例38〜39>
塩基を表4に記載のものに変更した以外、実施例37と同様の方法により、反応を行った。アルケニルシランの各収率を表4に示す。
<実施例40〜41>
クロロシランを表5に記載のものに変更した以外、実施例37と同様の方法により、反応を行った。アルケニルシランの各収率を表5に示す。
<実施例42>
グローブボックス内にて、NiCl(2.6mg,2mol%)と配位子(ligand)となるPCy(トリシクロヘキシルホスフィン,11.2mg,4mol%)、及び溶媒としてジオキサン(1mL)をシュレンク管に入れた。次いで、塩基としてEtN(20.2mg,0.2mmol)を、アルケンとしてスチレン(104mg,1.0mmol)を、クロロシランとしてPhSiCl(278.5mg,1.1mmol)を、溶媒としてジオキサン(1.0mL)を順次加えた。MeAl(15%ヘキサン溶液、0.35ml,50mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、90℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、MeSiPh(内部標準)とCr(acac)(緩和試薬)を加えて、29SiNMRを測定することによって、目的とするアルケニルシランが収率87%で生成していることを確認した。
<実施例43>
グローブボックス内にて、Ni(PCy))Cl(1.38mg,1mol%)をシュレンク管に入れた。次いで、塩基としてEtN(4.04mg,0.04mmol)、アルケンとしてスチレン(20.8mg,0.2mmol)を、クロロシランとしてPhSiCl(55.7mg,0.22mmol)を、溶媒としてジオキサン(0.2ml)を順次加えた。MeAl(15%ヘキサン溶液、70μL,50mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、90℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、MeSiPh(内部標準)とCr(acac)(緩和試薬)を加えて、29SiNMRを測定することによって、目的とするアルケニルシランが収率88%で生成していることを確認した。
<実施例44>
グローブボックス内にて、Ni(PCy))Cl(3.45mg,1mol%)をシュレンク管に入れた。次いで、塩基としてEtN(50.5mg,0.5mmol)、アルケンとしてスチレン(52mg,0.5mmol)を、クロロシランとしてMeSiCl(149.5mg,1.0mmol)を、溶媒としてジオキサン(0.5mL)を順次加えた。MeAl(15%ヘキサン溶液、175μL,50mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、90℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、エタノール(0.5mL)を加えてエトキシシシランへと変換した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物(106mg、収率90%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.46(m、2H)、7.35−7.34(m、2H)、7.29−7.28(m、1H)、7.11(d、1H)、6.32(d、1H)、3.84(q、4H)、1.26(t、6H)、0.29(s、3H)ppm.
<実施例45>
クロロシランをPhSiCl(116.3mg,0.55mmol)に変更した以外、実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(124mg、収率83%)を無色オイルとして得た。
<実施例46>
クロロシランをEtSiCl(163.5mg,1.0mmol)に変更した以外、
実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(119mg、収率95%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.47(m、2H)、7.36−7.33(m、2H)、7.30−7.29(m、1H)、7.14(d、1H)、6.39(d、1H)、3.85(q、4H)、1.27(t、6H)、1.03(t、3H)、0.76(q、2H)ppm.
<実施例47>
アルケンを4−メチルスチレン(59mg,0.5mmol)に変更した以外、実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(125.2mg、収率93%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.37−7.36(m、2H)、7.15−7.14(m、2H)、7.08(d、1H)、6.24(d、1H)、3.83(q、4H)、2.35(s、3H)、1.25(t、6H)、0.28(s、3H)ppm.
<実施例48>
アルケンを4−メチルスチレン(59mg,0.5mmol)に変更し、クロロシランをMeSiCl(129mg,1.0mmol)に変更した以外、実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(86mg、収率78%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.36−7.35(m、2H)、7.15−7.14(m、2H)、6.96(d、1H)、6.37(d、1H)、3.71(q、2H)、2.35(s、3H)、1.21(t、3H)、0.27(s、6H)ppm.
<実施例49>
アルケンを2,4−ジメチルスチレン(66.1mg,0.5mmol)に変更し、クロロシランをMeSiCl(129mg,1.0mmol)に変更した以外、実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(101mg、収率86%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.43(m、1H)、7.24−7.21(m、1H)、7.00(d、1H)、6.97(s、1H)、6.29(d、1H)、3.73(q、2H)、2.35(s、3H)、2.31(s、3H)、1.22(t、3H)、0.28(s、6H)ppm.
<実施例50>
アルケンを4−フルオロスチレン(61mg,0.5mmol)に変更し、クロロシランをMeSiCl(129mg,1.0mmol)に変更した以外、実施例44と同様の方法により反応を行い、目的物(68mg、収率61%)を無色オイルとして得た。H NMR(CDCl):7.43−7.41(m、2H)、7.04−7.01(m、2H)、6.94(d、1H)、6.34(d、1H)、3.72(q、2H)、1.22(t、3H)、0.27(s、6H)ppm.
<実施例51>
グローブボックス内にて、Ni(PCy))Cl(34.5mg,10mol%)をシュレンク管に入れた。次いで、塩基としてiPrNEt(129mg,1.0mmol)、アルケンとしてスチレン(52mg,0.5mmol)を、クロロシランとしてMeSiCl(108.7mg,1.0mmol)を、溶媒としてジオキサン(0.5mL)を順次加えた。MeAl(15%ヘキサン溶液、175μL,50mol%)を加えた後、反応容器をグローブボックス外に出し、120℃にて終夜撹拌した。室温に戻した後、エタノール(0.5mL)を加えて反応をクエンチした。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、目的物(74mg、収率84%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.43(m、2H)、7.34−7.32(m、2H)、7.26−7.25(m、1H)、6.88(d、1H)、6.47(d、1H)、0.16(s、9H)ppm.
<実施例52>
クロロシランをPhMeSiCl(170.7mg,1.0mmol)に変更した以外、実施例51と同様の方法により反応を行い、目的物(106mg、収率89%)を無色オイルとして得た。
H NMR(CDCl):7.36(m、2H)、7.38−7.37(m、2H)、7.35−7.33(m、5H)、7.28−7.27(m、1H)、6.95(d、1H)、6.60(d、1H)、0.45(s、6H)ppm.
本発明の製造方法によって製造されたアルケニルシランは、有機無機ハイブリット素材や機能性有機分子等の材料の原料として使用することができる。

Claims (4)

  1. ホスフィン配位子を有するニッケル錯体、ルイス酸、及び塩基の存在下、下記式(a)で表される構造を有するアルケンと下記式(b)で表される構造を有するクロロシランを反応させて下記式(c)で表される構造を有するアルケニルシランを生成する反応工程を含むことを特徴とするアルケニルシランの製造方法。
  2. 前記ホスフィン配位子が、下記式(P−1)〜(P−3)の何れかで表されるホスフィンである、請求項1に記載のアルケニルシランの製造方法。

    (式(P−1)〜(P−3)中、Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、又は炭素原子数1〜20のアルコキシ基を、Rは炭素原子数1〜30の2価の炭化水素基を、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を、nはそれぞれ独立して0〜4の整数を表す。但し、Rの2以上が炭化水素基である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよく、nが2以上の整数である場合、Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
  3. 前記式(a)で表される構造を有するアルケンが、下記式(A)で表されるアルケンである、請求項1又は2に記載のアルケニルシランの製造方法。

    (式(A)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、又は窒素原子、酸素原子、ケイ素原子、又はハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含んでいてもよい炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。但し、R〜Rの2以上が炭化水素基である場合、R〜Rの2以上の炭化水素基が連結して環状構造を形成していてもよい。)
  4. 前記式(b)で表される構造を有するクロロシランが、下記式(B−1)〜(B−4)の何れかで表されるクロロシランである、請求項1〜3の何れか1項に記載のアルケニルシランの製造方法。

    (式(B−1)〜(B−3)中、Rはそれぞれ独立して炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す。)
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