JP6840382B2 - 壁面吸着装置及び壁面移動装置 - Google Patents

壁面吸着装置及び壁面移動装置 Download PDF

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Description

本発明は、壁面吸着装置及び壁面移動装置に関する。
垂直壁、傾斜壁、天井又は床などの壁面に吸着可能な、壁面吸着装置が知られている。壁面吸着装置は、壁面と対向する凹部空間を区画する、隔壁と、凹部空間の空気を連続して吸引することが可能な、吸引部とを備えることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−159243号公報
特許文献1に記載されるような壁面吸着装置と、壁面との摩擦力を変化させることができれば、例えば壁面吸着装置を壁面に沿って移動させたい場合などに、有用である。
本発明は、このような問題に鑑み開発されたもので、壁面との摩擦力を効果的に変化させることができる、壁面吸着装置を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような壁面吸着装置によってスムーズに移動することができる、壁面移動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る壁面吸着装置は、
壁面に吸着可能な壁面吸着装置であって、
前記壁面と対向する凹部空間を区画する、隔壁と、
前記凹部空間の空気を連続して吸引することが可能な、吸引部と、
前記隔壁に設けられた、開放状態で前記凹部空間を外部に連通させる開閉部を有すると共に、該開閉部の開放面積を変化させるように作動する、開閉作動部と
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る壁面吸着装置では、
前記開閉作動部は、
前記開放面積を変化させるように前記壁面に沿う方向に移動する、可動部と、
前記壁面吸着装置と同一の構成を有する他の壁面吸着装置に連結可能な、連結部とを有し、
前記連結部は前記可動部と一体に設けられていることが好ましい。
また、本発明に係る壁面吸着装置では、前記可動部は、中立位置から順方向に移動することで前記開放面積を増加させ、前記中立位置から逆方向に移動することでも前記開放面積を増加させることが好ましい。
また、本発明に係る壁面吸着装置は、
一対の前記開閉作動部を備え、
前記一対の開閉作動部は、前記可動部の移動する方向と直交する前記壁面に沿う方向に並んでいることが好ましい。
さらに、本発明に係る壁面吸着装置は、
前記凹部空間の内部圧力又は前記壁面の凹凸部若しくは段差部を検知する、検知手段をさらに備え、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記壁面に対する吸着力を変化させることが可能とされていることが好ましい。
また、本発明に係る壁面移動装置は、本発明に係る壁面吸着装置を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る壁面移動装置は、
複数の前記壁面吸着装置を備え、
前記複数の壁面吸着装置は、列をなすように又は環状に連結されており、
前記開放面積と、前記壁面吸着装置同士の間の間隔とを変化させることによって、移動することが可能なことが好ましい。
さらに、本発明に係る壁面移動装置は、
前記複数の壁面吸着装置のうちの少なくとも1つは、前記凹部空間の内部圧力又は前記壁面の凹凸部若しくは段差部を検知する、検知手段をさらに備え、
前記検知手段の検知結果に応じて、前記壁面に対する前記複数の壁面吸着装置のうちのいずれか少なくとも1つの吸着力を変化させることが可能とされていることが好ましい。
本発明によれば、壁面との摩擦力を効果的に変化させることができる、壁面吸着装置を提供することができる。また、本発明によれば、そのような壁面吸着装置によってスムーズに移動することができる、壁面移動装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る壁面吸着装置を模式的に示す壁面の上方側から視た平面図であり、一対の可動部の両方を中立位置に移動させた状態を示す。 図1のA−Aに沿う一部断面側面図である。 図1に示す壁面吸着装置における開閉作動部の作動の様子を示す平面図であり、(a)は、一対の可動部の両方を中立位置から順方向に移動させた状態を示し、(b)は、一対の可動部の両方を中立位置から逆方向に移動させた状態を示し、(c)は、一対の可動部の一方を中立位置から順方向に、他方を中立位置から逆方向に移動させた状態を示す。 本発明の一実施形態に係る壁面移動装置を模式的に示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係る壁面移動装置を模式的に示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る、壁面吸着装置及び壁面移動装置について詳細に例示説明する。なお、本明細書において、「壁面」とは、建造物の壁に限らず任意の物体の面(被吸着面)であってよく、その傾斜角度も垂直に限定されず、水平も含めた任意の傾斜角度であってよい。すなわち、壁面は、例えば垂直壁、傾斜壁、天井又は床などであってよい。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る壁面吸着装置1は、壁面2に吸着可能に構成されている。壁面吸着装置1は、壁面2と対向する凹部空間3を区画する、隔壁4を備えている。本例では、隔壁4は、平面視略矩形状をなす、天壁4aと、天壁4aの外周縁に一体に設けられた、周壁4bとを有している。天壁4aは、例えば平面視略円形状でもよく、隔壁4の形状は適宜変更が可能である。また、隔壁4は、例えば合成樹脂部材及び/又は金属部材などで構成することができ、壁面吸着装置1を壁面2に吸着させるのに必要な凹部空間3の負圧状態を維持できる剛性を有していればよい。
壁面吸着装置1は、本例では、周壁4bを連続的に包囲する、スカート5を備えている。スカート5は、例えば合成樹脂部材及び/又はゴム部材などで構成することができ、例えば壁面2が湾曲している場合などに、壁面2に沿って変形する可撓性及び弾性を有している。したがって、例えば壁面2が湾曲している場合などに、壁面2と周壁4bとの間の隙間をスカート5によって低減し、凹部空間3の負圧状態を安定して維持することができる。なお、スカート5は、周壁4bを間欠的に包囲するものであってもよい。
また、スカート5に代えて、又は加えて、周壁4bに沿って全周に亘って連続的又は間欠的にブラシ(図示省略)を設けてもよい。この場合、例えば壁面2が凹凸部又は段差部を有する場合などに、壁面2と周壁4bとの間の隙間をブラシによって低減し、凹部空間3の負圧状態を安定して維持することができる。隔壁4は、スカート5及び/又はブラシの弾性によって壁面2から離れる方向に付勢されていてもよいし、そのような付勢はされずに壁面2に接触していてもよい。なお、壁面吸着装置1は、スカート5もブラシも備えない構成としてもよい。また、壁面吸着装置1は、隔壁4と壁面2との間に、例えばボール軸受などを介在させて、隔壁4と壁面2との間の摩擦力を調整した構成であってもよい。
また、壁面吸着装置1は、凹部空間3の空気を連続して吸引することが可能な、吸引部6を備えている。吸引部6は、例えば遠心ファンで構成することができる。吸引部6は、本例では、隔壁4の外側(天壁4aの外側面)に設けられているが、隔壁4の内側(天壁4aの内側面)に設けてもよく、その配置は適宜変更が可能である。本例では、吸引部6は、天壁4aに設けられた排気口4cを通じて、凹部空間3の空気を連続して排出するように構成されている。このように、吸引部6によって凹部空間3の空気を連続して吸引することにより、例えば壁面2が湾曲している場合や、壁面2が凹凸部又は段差部を有する場合などにおいても、凹部空間3の負圧状態を安定して維持し、壁面2への吸着力を安定して維持することができる。
さらに、壁面吸着装置1は、開閉作動部7を備えている。開閉作動部7は、隔壁4に設けられた、開放状態で凹部空間3を外部に連通させる開閉部7aを有している。また、開閉作動部7は、図1、図3(a)〜(c)に示すように、後述する可動部7bに設けられた窓部(開口)7fの開閉部7aに対する位置により、開閉部7aの開放面積S(図3(a)〜(c)におけるハッチング部分)を変化させるように作動する。本例では、開閉部7aは、天壁4aに設けられた開口によって構成されている。なお、開閉部7aは、周壁4bに設けられた開口又は切欠きによって構成してもよく、隔壁4に設けられていれば、その配置及び形状は図示したものに限定されない。また、可動部7bに設けられた窓部7fは、開閉部7aの開放面積Sを変化させることができれば、図3に示したような開口に限らず、例えば切欠きであってもよい。
図3(a)〜(c)には、開放面積Sが最大(すなわち、開閉部7aが全開)となった状態のみを示しているが、開放面積Sは所望のタイミングで所望の面積に変化させることができる。開放面積Sが大きくなるほど、開閉部7aを通して凹部空間3に流入する外部空気の量が増すため、凹部空間3の負圧状態(負の圧力)を弱め、壁面2との摩擦力を低減(すなわち、壁面2への吸着力を低減)させることができる。このように、開閉作動部7は、開放面積Sを変化させることにより、凹部空間3の負圧状態を効果的に変化させることができ、もって、壁面2との摩擦力を効果的に変化させることができる。また、本例では、このような開閉作動部7によって凹部空間3の負圧状態を変化させることができるので、例えば吸引部6の出力を変化させることによって凹部空間3の負圧状態を変化させる場合よりも、壁面2との摩擦力(壁面2への吸着力)を応答性良く変化させることができる。なお、開閉作動部7の開放面積Sの変化と、吸引部6の出力の変化との両方によって、壁面2との摩擦力(壁面2への吸着力)を変化させるようにしてもよい。
本例では、開閉作動部7は、開放面積Sを変化させるように壁面2に沿う方向に移動する、可動部7bを有している。また、本例では、開閉作動部7は、隔壁4(本例では天壁4a)に固定された固定部7cと、該固定部7cに対して移動可能な可動部7bとを有する、作動部7dを有している。作動部7dは、固定部7cに対する可動部7bの移動量を調節可能に構成されている。なお、可動部7bの移動量は、図示しない制御部によって、随時、所望の大きさに調節されるようになっている。なお、本例では、作動部7dをリニアモータで構成しているが、例えば回転モータで構成してもよい。すなわち、本例では可動部7bは平面視で直線状に移動するが、可動部7bは平面視で円弧状などの曲線状に移動するものであってもよいし、移動に代えて回転するものであってもよい。このように、可動部7bは、開閉部7aの開放面積Sを変化させるように移動又は回転する構成とすることができる。また、可動部7bは、壁面2に沿う方向以外の方向に移動する構成としてもよい。例えば、開閉部7aを周壁4bに設けた場合に、可動部7bを、開放面積Sを変化させるように壁面2に垂直な方向に移動する構成としてもよい。
また、本例では、開閉作動部7は、壁面吸着装置1と同一の構成を有する他の壁面吸着装置1に連結可能な、連結部7eを有している。連結部7eは可動部7bと一体に設けられている。本例では、隔壁4(本例では天壁4a)における固定部7cが設けられた側に、連結部7eと直接又は間接的に連結(例えば固着)可能な被連結部8が設けられている。したがって、壁面吸着装置1の連結部7eは、他の壁面吸着装置1の被連結部8に、例えば図4に示すように直接、又は例えば図5に示すように、例えば弾性体からなる、接続部材10を介して、連結可能に構成されている。なお、接続部材10は、図5に示したような弾性体に限らず剛体であってもよい。また、連結部7e及び/又は被連結部8は、相互の連結角度を変化させることが可能な自在継手を有していてもよい。図4に示す例では、連結部7eは被連結部8に直接固着されており、図5に示す例では、連結部7eは被連結部8に接続部材10を介して固着されている。このように、壁面吸着装置1を、可動部7bと一体に移動する連結部7eを有する開閉作動部7の当該連結部7によって、他の壁面吸着装置1に連結することにより、特に安定してスムーズに移動できる壁面移動装置9を構成することができる。すなわち、開放面積Sの変化(すなわち、壁面2との摩擦力の変化)と、壁面吸着装置1同士の間の間隔の変化とが、単一の開閉作動部7によって実現されるため、これらの変化が構造上、確実に同期されるので、壁面移動装置9の挙動を安定させることができる。
ここで、図4は、本例の壁面吸着装置1を複数用いて構成することができる、本発明の一実施形態に係る壁面移動装置9aを示している。壁面移動装置9aは、複数(本例では4つ)の壁面吸着装置1を備えている。また、複数の壁面吸着装置1は、連結部7e及び被連結部8により、一文字状に列をなすように連結されている。そして、壁面移動装置9aは、開放面積Sと、壁面吸着装置1同士の間の間隔とを変化させることによって、移動(例えば、図4における矢印方向に移動)することが可能に構成されている。壁面移動装置9aの移動の具体的な要領は、後述する。なお、壁面移動装置9aは、隣接するスカート5が互いに連結した構成としてもよい(例えば、図4の場合では、4つのスカート5が一体となった構成)。また、壁面移動装置9aは、本例では、壁面吸着装置1同士が全体として一文字状をなすように連結されているが、例えば十文字状をなすように連結することで、移動方向の自由度を広げた構成としてもよい。
また、図5は、本例の壁面吸着装置1を複数用いて構成することができる、本発明の他の実施形態に係る壁面移動装置9bを示している。壁面移動装置9bは、複数(本例では8つ)の壁面吸着装置1を備えている。また、複数の壁面吸着装置1は、環状に連結されている。そして、壁面移動装置9bは、開放面積Sと、壁面吸着装置1同士の間の間隔とを変化させることによって、移動することが可能に構成されている。壁面移動装置9bの移動の具体的な要領は、後述する。なお、壁面移動装置9bは、隣接するスカート5が互いに連結した構成(例えば、図5の場合では、8つのスカート5が一体となって環状をなす構成)としてもよい。
本例の壁面吸着装置1は、開放面積Sの変化と、壁面吸着装置1同士の間の間隔の変化とを、別個に実現する構成としてもよい。この場合、例えば、可動部7bが開閉部7aの開放面積Sを変化させるものではないこと以外は、前述した固定部7cと可動部7bと同等の固定部分と可動部分とを有する、作動手段を、開閉作動部7とは別個に設け、この作動手段を介して壁面吸着装置1同士の間を連結した構成とすることができる。このような構成によっても、開閉作動部7による開放面積Sの変化と、作動手段による壁面吸着装置1同士の間の間隔の変化とを、適宜同期させながら行えば、壁面移動装置9をスムーズに移動させることができる。例えば駆動輪やクローラなどを有する自走手段を設け、壁面吸着装置1単体での移動を可能に構成してもよい。また、当該自走手段は、走行面(壁面2)の凹凸部又は段差部に追従するよう、例えばスポンジなどの弾性体で構成してもよい。この場合には、壁面移動装置9を壁面吸着装置1単体で構成することができる。このように構成される壁面移動装置9では、開閉作動部7による開放面積Sの変化と、自走手段による駆動力の変化とを適宜同期させながら行う(すなわち、摩擦力の低減と駆動力の増加とを同じタイミングで行う)ことで、壁面移動装置9をスムーズに移動させることができる。なお、自走手段は、壁面吸着装置1に設けてもよいし、壁面吸着装置1とは別に設けてもよく、例えば、壁面吸着装置1を牽引するものであってもよい。また、自走手段を壁面吸着装置1に設け、又は壁面吸着装置1とは別に設ける場合においても、壁面移動装置9を、相互に連結した複数の壁面吸着装置1で構成してもよい。
本例では、可動部7bは、図1に示す中立位置(開閉部7aは閉止されている)から図3(a)に矢印で示す順方向(本例では、作動部7dが伸長する方向)に移動することで開放面積Sを増加(すなわち、壁面吸着装置1の壁面2への吸着力を低減)させ、中立位置から図3(b)に矢印で示す逆方向(すなわち、順方向と反対の方向。本例では、作動部7dが収縮する方向)に移動することでも開閉部7aの開放面積Sを増加させるように構成されている。なお、本例では、可動部7bは、図1に示すように、中立位置においては開放面積Sを0にする(すなわち、開閉部7aを閉止する)ように構成されているが、可動部7bは、中立位置において開放面積Sが残るように構成してもよい。
したがって、例えば、図4に示したように壁面移動装置9aを構成した場合には、例えば、可動部7bを中立位置と、順方向に移動させた位置(順方向位置)との間で周期的に移動させることによって、壁面移動装置9aを移動させることができる。より具体的には、例えば、1つの壁面吸着装置1における可動部7bを、中立位置から順方向に移動(作動部7dを伸長)させ、順方向位置で停止させた後に、順方向位置から逆方向に移動(作動部7dを収縮)させ、中立位置で停止させるという過程を経るように周期的に作動させ、この周期的な作動を、例えば図4に示すようにすべての壁面吸着装置1の可動部7bが中立位置にある状態から、先頭(図4における一番上)の壁面吸着装置1から後尾(図4における一番下)の壁面吸着装置1にかけて、位相を適宜(例えば1/2周期)遅らせながら行わせることで、壁面移動装置9aを前進(図4における上方、すなわち矢印方向に移動)させることができる。
また、可動部7bを中立位置と、逆方向に移動させた位置(逆方向位置)との間で周期的に移動させることによって、壁面移動装置9aを移動させることもできる。例えば、可動部7bを、中立位置から逆方向に移動(作動部7dを収縮)させ、逆方向位置で停止させた後に、逆方向位置から順方向に移動(作動部7dを伸長)させ、中立位置で停止させるという過程を経るように周期的に作動させ、この周期的な作動を、例えば図4に示すようにすべての壁面吸着装置1の可動部7bが中立位置にある状態から、先頭(図4における一番上)の壁面吸着装置1から後尾(図4における一番下)の壁面吸着装置1にかけて、位相を適宜(例えば1/2周期)遅らせながら行わせることで、壁面移動装置9aを後退(図4における下方に移動)させることができる。
また、本例では、図1に示すように、壁面吸着装置1は、一対の開閉作動部7を備えている。そして、一対の開閉作動部7は、本例では、可動部7bの移動方向と直交する壁面2に沿う方向に並んでいる。したがって、図3(c)に示すように、一対の開閉作動部7における一対の可動部7bを互いに反対方向に移動させることにより、例えば、図4に示したように壁面移動装置9aを構成した場合には、壁面移動装置9aに良好な回転性をもたせることができる。すなわち、壁面吸着装置1の一対の可動部7bを互いに反対方向に移動させることで、開放面積Sを増加させて壁面2との摩擦力を低減(すなわち、壁面2への吸着力を低減)させると同時に、壁面吸着装置1にモーメントを与えることができるため、壁面移動装置9の移動方向を応答性良く変化させることができる。なお、壁面吸着装置1の一対の可動部7bのうち、一方のみを移動させることで壁面吸着装置1にモーメントを与えることも勿論可能である。また、例えば、隔壁4に、凹部空間3を、一対の開閉部7aの一方に面する第1の凹部空間と、一対の開閉部7aの他方に面する第2の凹部空間とに区画する、区画壁を設け、一対の開閉部7a同士の間で開放面積Sを相違させるように一対の作動部7dを作動させことにより、第1の凹部空間と第2の凹部空間との負圧状態(壁面2との摩擦力)に差をつけて回転性を高めるようにしてもよい。
また、図5に示した壁面移動装置9bは、例えば以下の要領で移動させることができる。まず、可動部7bを中立位置と、順方向位置との間で周期的に移動させることによって、壁面移動装置9bを移動させることができる。例えば、可動部7bを、中立位置から順方向に移動(作動部7dを伸長)させ、順方向位置で停止させた後に、順方向位置から逆方向に移動(作動部7dを収縮)させ、中立位置で停止させるという過程を経るように周期的に作動させ、この周期的な作動を、例えば図5に示すようにすべての壁面吸着装置1の可動部7bが中立位置にある状態から、先頭(図4における一番上)の壁面吸着装置1から後尾(図4における一番下)の壁面吸着装置1にかけて、右回りと左回りの両方に、位相を適宜(例えば1/2周期)遅らせながら行わせることで、壁面移動装置9bを前進(図4における上方、すなわち矢印方向に移動)させることができる。
また、可動部7bを中立位置と、逆方向位置との間で周期的に移動させることによって、壁面移動装置9bを移動させることもできる。例えば、可動部7bを、中立位置から逆方向に移動(作動部7dを収縮)させ、逆方向位置で停止させた後に、逆方向位置から順方向に移動(作動部7dを伸長)させ、中立位置で停止させるという過程を経るように周期的に作動させ、この周期的な作動を、例えば図5に示すようにすべての壁面吸着装置1の可動部7bが中立位置にある状態から、先頭(図4における一番上)の壁面吸着装置1から後尾(図4における一番下)の壁面吸着装置1にかけて、右回りと左回りの両方に、位相を遅らせながら行わせることで、壁面移動装置9bを後退(図4における下方に移動)させることができる。
また、図1〜図3に示した例では、壁面吸着装置1は、凹部空間3の内部圧力又は壁面2の凹凸部若しくは段差部を検知する、検知手段(図示省略)をさらに備え、当該検知手段の検知結果に応じて、壁面2に対する吸着力を変化させることが可能とされていてもよい。このような検知手段は、隔壁4における凹部空間3に面した部分、又はスカート5に配置することが好ましいが、その他の部分に配置してもよい。前記検知手段は、接触式、非接触式のいずれでもよく、圧力センサ(大気圧センサなど)、変位センサ(触針式、レーザー式など)、画像センサ(カメラ)など、任意の形式のものを用いることができる。なお、凹部空間3の内部圧力を検知する場合には、例えば、隔壁4における凹部空間3に面した部分に圧力センサを配置してもよいし、凹部空間3に連通する別室を設け、当該別室に圧力センサを配置してもよい。
壁面移動装置9は、このような、検知手段を備える壁面吸着装置1を有していてもよい。壁面移動装置9が単一の壁面吸着装置1を有する場合には、壁面移動装置9は、例えば、当該壁面吸着装置1の凹部空間3の内部圧力を前記検知手段で検知し、当該内部圧力が低下しすぎたときに、当該壁面吸着装置1の壁面2に対する吸着力を増加させるように構成することができる。また、壁面移動装置9が複数の壁面吸着装置1を有する場合には、壁面移動装置9は、当該複数の壁面吸着装置1のうちの少なくとも1つが、前記検知手段をさらに備え、当該検知手段の検知結果に応じて、壁面2に対する当該複数の壁面吸着装置1のうちのいずれか少なくとも1つの吸着力を変化させることが可能とされていてもよい。例えば、或る壁面吸着装置1の凹部空間3の内部圧力を前記検知手段で検知し、当該内部圧力が低下しすぎたときに、当該壁面吸着装置1又は他の壁面吸着装置1の壁面2に対する吸着力を増加させるように構成することができる。前記検知手段は、複数の壁面吸着装置1の全部に設けてもよいし、一部のみに設けてもよい。また、吸着力の増加は、開閉部7aの開放面積Sを低減させ、及び/又は吸引部6の吸引力(例えば、遠心ファンの出力)を増加させることによって実現することができる。
このような凹部空間3の内部圧力に代えて、壁面2の凹凸部若しくは段差部を検知する場合には、壁面2の凹凸部若しくは段差部が大きいほど凹部空間3の内部圧力が低下しやすいと考えられるので、壁面2の凹凸部若しくは段差部が大きいほど、壁面吸着装置1の吸着力を増加させるように構成することができる。また、この場合、前記検知手段は、壁面移動装置9の移動方向のできるだけ前方に設けることが好ましく、このような配置により、前記検知手段の後方に位置する凹部空間3の内部圧力の低下を予め予測し、早期のタイミングで当該凹部空間3の内部圧力を増加させることが可能となる。例えば、図4に示した一文字状をなす壁面移動装置9aの場合では、壁面移動装置9aの前端及び/又は後端(例えば、最前部の壁面吸着装置1のスカート5における前方部分、及び/又は最後部の壁面吸着装置1のスカート5における後方部分)に前記検知手段を配置することが好ましい。また、図5に示した環状をなす壁面移動装置9bの場合では、壁面移動装置9bの外周縁部(例えば、各壁面吸着装置1のスカート5における、壁面移動装置9bの外周縁部に位置する部分、又は、前述したように8つのスカート5を環状に連結した場合におけるその連結したスカートの外周縁部分)に前記検知手段を配置することが好ましい。
本例の壁面吸着装置1を備える壁面移動装置9によれば、例えば、ビルの窓部分を含む壁面、ダムの堤体の壁面、航空機の機体外面など、様々な材質、構造、曲率又は傾斜の壁面上を移動することができる。また、検査用センサ・ツール又は清掃用ツールなどを適宜搭載することで、様々な壁面の検査(画像等のデータの取得、診断、要修理箇所へのマーキングなど)又は清掃などを容易に実現することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、前述したところは本発明の実施形態の一例を示したにすぎず、発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変更を加えてよいことは言うまでもない。
1 壁面吸着装置
2 壁面
3 凹部空間
4 隔壁
4a 天壁
4b 周壁
4c 排気口
5 スカート
6 吸引部
7 開閉作動部
7a 開閉部
7b 可動部
7c 固定部
7d 作動部
7e 連結部
7f 窓部
8 被連結部
9 壁面移動装置
9a 壁面移動装置
9b 壁面移動装置
10 接続部材
S 開放面積

Claims (7)

  1. 壁面に吸着可能な壁面吸着装置であって、
    前記壁面と対向する凹部空間を区画する、隔壁と、
    前記凹部空間の空気を連続して吸引することが可能な、吸引部と、
    前記隔壁に設けられた、開放状態で前記凹部空間を外部に連通させる開閉部を有すると共に、該開閉部の開放面積を変化させるように作動する、開閉作動部と
    を備え
    前記開閉作動部は、
    前記開放面積を変化させるように前記壁面に沿う方向に移動する、可動部と、
    前記壁面吸着装置と同一の構成を有する他の壁面吸着装置に連結可能な、連結部とを有し、
    前記連結部は前記可動部と一体に設けられていることを特徴とする、壁面吸着装置。
  2. 前記可動部は、中立位置から順方向に移動することで前記開放面積を増加させ、前記中立位置から逆方向に移動することでも前記開放面積を増加させる、請求項に記載の壁面吸着装置。
  3. 一対の前記開閉作動部を備え、
    前記一対の開閉作動部は、前記可動部の移動する方向と直交する前記壁面に沿う方向に並んでいる、請求項又はに記載の壁面吸着装置。
  4. 前記凹部空間の内部圧力又は前記壁面の凹凸部若しくは段差部を検知する、検知手段をさらに備え、
    前記検知手段の検知結果に応じて、前記壁面に対する吸着力を変化させることが可能とされた、請求項1〜のいずれか一項に記載の壁面吸着装置。
  5. 請求項1〜のいずれか一項に記載の壁面吸着装置を備えることを特徴とする、壁面移動装置。
  6. 複数の前記壁面吸着装置を備え、
    前記複数の壁面吸着装置は、列をなすように又は環状に連結されており、
    前記開放面積と、前記壁面吸着装置同士の間の間隔とを変化させることによって、移動することが可能な、請求項に記載の壁面移動装置。
  7. 前記複数の壁面吸着装置のうちの少なくとも1つは、前記凹部空間の内部圧力又は前記壁面の凹凸部若しくは段差部を検知する、検知手段をさらに備え、
    前記検知手段の検知結果に応じて、前記壁面に対する前記複数の壁面吸着装置のうちのいずれか少なくとも1つの吸着力を変化させることが可能とされた、請求項に記載の壁面移動装置。
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