JP6840037B2 - 検知システム - Google Patents

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Description

本発明は、検知システムに関する。
従来、車両のシートに設置された電極と、回路アースとの間の静電容量を測定することによって、シート上の乗員を検知する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。一方、車両のステアリングホイール内のセンサ電極とシールド電極との間の静電容量を測定することによって、ステアリングホイールと乗員との接触を検知する技術が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特表2003−520344号公報 特開2014−190856号公報
しかしながら、乗員の存在を検知する機能と、乗員とステアリングホイール等の操作部との接触を検知する機能とを車両に両方とも持たせる場合、従来の技術では、各機能を実現するための検知装置が別々に必要となる。検知装置が別々に必要となると、コストが上昇するおそれがある。また、検知装置が別々に必要となると、それぞれの検知装置を搭載するスペースを車両内で確保することが難しくなる。
そこで、本開示は、コストの削減と搭載性の向上を可能にする検知システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一態様では、
車両のシートに設けられる第1の電極と、
触って操作される操作部に設けられ、基準電位部に接続される第2の電極と、
前記基準電位部と前記第1の電極との間の合成静電容量を測定し、前記合成静電容量の測定値に基づいて、前記シート上の乗員の存在と、前記乗員と前記操作部との接触とを検知する検知装置とを備える、検知システムが提供される。
本開示の一態様によれば、シート上の乗員の存在と、当該乗員と操作部との接触とが、共通の検知装置によって検知されるので、検知システムのコストを削減することができ、検知システムの車両への搭載性を向上させることができる。
検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 空席時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 在席且つステアリングホイール非接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 在席且つステアリングホイール接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 検知装置の構成の一例を示す図である。 直交成分と同相成分との関係の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 検知装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 第4の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 第5の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 第5の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 空席時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 在席且つステアリングホイール非接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 在席且つステアリングホイール接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。 各状態での合成静電容量の測定値の違いの一例を示す図である。 検知装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第6の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。 第7の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。
以下、本開示に係る実施形態を図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。検知システム1は、ドライバ10の存在有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触有無とを検知する車載システムの一例である。検知システム1は、シート電極23と、ステアリング電極32と、ECU(Electronic Control Unit)40とを備える。
シート電極23は、車両に搭載されたシートに設けられる第1の電極の一例である。本実施形態では、シート電極23は、ドライバ10がシート20上に存在しているか否かを検知するための存在有無検知用電極であり、シート20の座部21に少なくとも一つ内蔵されている。シート電極23は、例えば、マット状の導電部であり、座部21の上面(座面)に沿って拡がるように座部21の内部に配置されている。
ステアリング電極32は、車両に搭載された操作部に設けられ、基準電位部に接続される第2の電極の一例である。本実施形態では、ステアリング電極32は、ドライバ10とステアリングホイール30(特に、リム31)とが接触しているか否かを検知するための接触有無検知用電極であり、ステアリングホイール30のリム31に少なくとも一つ内蔵されている。リム31に設けられるステアリング電極32は、リム31の表皮とリム31内の芯金との間に配置される。ステアリング電極32は、例えば、マット状の導電部であり、リム31の表皮に沿ってリム31の円周方向に延在するようにリム31の内部に配置されている。
ステアリングホイール30は、車両を操舵するためにドライバ10によって操作される操作デバイスの一例である。ステアリングホイール30は、例えば、リム31、ハブ70、右スポーク61、左スポーク62、下スポーク63を備える。
なお、ステアリングホイール30において、「上」「下」「左」「右」は、ステアリングホイール30を中立位置(車両を直進させる位置)にした状態で、ステアリングホイール30を正面側(ドライバ10側)からの視点で見たときの向きを表す。
リム31は、ドライバ10に把持される部分であり、例えば、円環状に形成された部分でもよいし、楕円等のその他の環状形状に形成された部分でもよい。リムは、グリップとも呼ばれる。
ハブ70は、リム31の内側中央部に形成された部分である。ハブ70には、車体側のステアリングシャフトが結合されるとともに、エアバッグモジュールが固定されるホーンプレートが取り付けられる。ハブ70は、リム31に対してステアリングシャフト側(シート20上のドライバ10から見て奥側)にオフセットしている。
右スポーク61は、ハブ70とリム31の右リム部とを連結する部分である。左スポーク62は、ハブ70とリム31の左リム部とを連結する部分である。下スポーク63は、ハブ70とリム31の下リム部とを連結する部分である。なお、スポークの本数は、3本に限られず、例えば4本等の他の本数でもよい。
ステアリング電極32は、接続線33を介してグランド50に接続される。ステアリング電極32は、グランド50に接続されるので、グランド50と同電位である。グランド50は、基準電位部の一例であり、例えば、車両の金属ボディ又は金属ボディと同電位の部分である。
図示の形態では、ステアリング電極32は、リム31の全周に渡って円状に配置されているが、ステアリング電極32の円形状の一部分が分断されていてもよい。
また、ステアリング電極32がリム31に複数設けられる場合、複数のステアリング電極32のそれぞれが、グランド50に接続される。例えば、リム31の正面側の右リム部、リム31の正面側の左リム部、リム31の背面側のリム部のそれぞれに、ステアリング電極32が配置されている場合、それぞれのステアリング電極32がグランド50に接続される。なお、リム31の正面側とは、シート20上のドライバ10から見て手前側を表し、リム31の背面側とは、シート20上のドライバ10から見て奥側を表す。
ECU40は、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgを測定し、合成静電容量Csgの測定値に基づいて、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とを検知する。ECU40は、検知装置の一例であり、例えば、シート20(例えば、座部21)の内部に配置される。ECU40は、シート20上のドライバ10の存在の有無の検知結果と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無の検知結果とを、ワイヤハーネス52を介して、不図示の外部装置に送信する。ワイヤハーネス52の一方の端部には、ECU40が接続され、ワイヤハーネス52の他方の端部には、コネクタ51が接続されている。不図示の外部装置は、コネクタ51に、直接又はワイヤハーネスを介して間接的に、接続される。
図2は、空席時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図であり、シート20上のドライバ10の存在がない状況を示す。以下、シート20上のドライバ10の存在がない状況を、「空席状況」と表す。なお、空席状況では、シート20上にドライバ10が存在しないので、空席状況には、ドライバ10とステアリングホイール30との接触がない状況が含まれる。
空席状況では、シート電極23とグランド50との間には、静電容量Csg1が形成される。したがって、空席状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図2内の式(1)のように表すことができる。
図3は、在席且つステアリングホイール非接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図であり、シート20上のドライバ10の存在があり且つドライバ10とステアリングホイール30との接触がない状況を示す。以下、シート20上のドライバ10の存在があり且つドライバ10とステアリングホイール30との接触がない状況を、「在席&非接触状況」と表す。
在席&非接触状況では、シート電極23とグランド50との間には、静電容量Csg1が形成され、シート電極23とドライバ10との間には、静電容量Csoが形成され、ドライバ10とグランド50との間には、静電容量Cog1が形成される。したがって、在席&非接触状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図3内の式(2)のように表すことができる。
図4は、在席且つステアリングホイール接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図であり、シート20上のドライバ10の存在があり且つドライバ10とステアリングホイール30との接触がある状況を示す。以下、シート20上のドライバ10の存在があり且つドライバ10とステアリングホイール30との接触がある状況を、「在席&接触状況」と表す。
在席&接触状況では、シート電極23とグランド50との間には、静電容量Csg1が形成され、シート電極23とドライバ10との間には、静電容量Csoが形成され、ドライバ10とグランド50との間には、静電容量Cog1が形成され、ドライバ10とステアリング電極32との間には、静電容量Cog2が形成される。したがって、在席&接触状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図4内の式(3)のように表すことができる。
式(1),(2),(3)からわかるように、図2〜4に示される3つの状況での合成静電容量Csgの値は、それぞれ異なり、式(1),(2),(3)の順で大きくなる。したがって、ECU40は、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgの測定値の違いに基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知できる。
このように、本実施形態によれば、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とが、共通の一つのECU40によって検知可能となる。したがって、検知システム1のコストを削減することができ、検知システム1の車両への搭載性を向上させることができる。
また、ドライバ10以外の同乗者がステアリングホイール30に触っても、グランド50と運転席(ドライバ10が座るシート20)のシート電極23との間の合成静電容量Csgは変化しない。つまり、ドライバ10以外の同乗者がステアリングホイール30に触っても、ECU40は、合成静電容量Csgの測定値の違いに基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知できる。
図5は、検知装置の構成の一例を示す図である。検知装置の一例であるECU40には、シート電極23が接続されている。Csgは、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量を表し、Rsgは、シート電極23自体の抵抗分と、シート電極23とグランド50との間の抵抗分との和である合成抵抗を表す。ECU40は、測定部44と、検知部43とを有する。
測定部44は、グランド50とシート電極23との間に交流電圧を印加し、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgに流れる電流を計測することによって、合成静電容量Csgを測定する。検知部43は、測定部44により測定された合成静電容量Csgの測定値に基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知する。
測定部44は、例えば、交流電源41と、直交復調器42とを有する。
交流電源41は、車両に搭載された不図示のバッテリ等の直流電源の直流電圧を、100kHz程度の交流電圧に変換し、変換後の交流電圧をシート電極23とグランド50との間に印加する。
直交復調器42は、シート電極23とグランド50との間の交流電圧Vと、シート電極23に供給される電流iとをモニタする。そして、交流電圧Vに対する電流iの同相成分Iと、交流電圧Vに対する電流iの直交成分Qに関する情報を、検知部43に出力する。
検知部43は、同相成分Iの値と直交成分Qの値とに基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知し、その検知結果を表す信号を、ワイヤハーネス52を介して、不図示の外部装置へ出力する。検知部43、あるいは、検知部43及び直交復調器42は、例えば、マイクロコンピュータによって実現される。
ここで、シート電極23とグランド50との間の合成静電容量Csgは、電流iの直交成分Qと等価である(Csg=Q)。また、シート電極23とグランド50との間の合成抵抗Rsgは、電流iの同相成分Iの逆数と等価である(Rsg=1/I)。
そこで、検知部43は、例えば、直交成分Q(合成静電容量Csgの測定値の一例)を所定の閾値と比較することで、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知する。
例えば、検知部43は、直交成分Qが第1の閾値Th1未満である場合、現在の状況が空席状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第1の閾値Th1以上第2の閾値Th2未満である場合、現在の状況が在席&非接触状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第2の閾値Th2以上である場合、現在の状況が在席&接触状況であると判断する。第1の閾値Th1は、図2内の式(1)の右辺の値と図3内の式(2)の右辺の値との間に設定される。第2の閾値Th2は、図3内の式(2)の右辺の値と図4内の式(3)の右辺の値との間に設定される。
また、シート20やステアリングホイール30の表面が濡れていたり、シート20やステアリングホイール30を構成する素材が湿り気を帯びていたりする場合には、グランド50とシート電極23との間のインピーダンスが低下する現象が発生する。このような現象を考慮して、上述の閾値は設定されてもよい。この場合、閾値の設定には、例えば図6に示されるIQ特性を示す直線が用いられる。
図6は、直交成分と同相成分との関係の一例を示す図である。領域AR1は、空席状況において、直交成分Qと同相成分Iとによって規定される点が存在する領域を示している。領域AR2は、在席&非接触状況において、直交成分Qと同相成分Iとによって規定される点が存在する領域を示している。領域AR3は、在席&接触状況において、直交成分Qと同相成分Iとによって規定される点が存在する領域を示している。図6に示されるIQ特性を定める関係則は、マップ又は演算式によって定義される。
検知部43は、領域AR1と領域AR2とを区分する曲線L1に基づいて第1の閾値を決定し、領域AR2と領域AR3とを区分する曲線L2に基づいて第2の閾値を設定する。例えば、検知部43は、同相成分Iの値がaである場合、第1の閾値を、aに対応する曲線L1上のbと設定し、第2の閾値を、aに対応する曲線L2上のcと設定する。
そして、検知部43は、直交成分Qが第1の閾値b未満である場合、現在の状況が空席状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第1の閾値b以上第2の閾値c未満である場合、現在の状況が在席&非接触状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第2の閾値c以上である場合、現在の状況が在席&接触状況であると判断する。
検知部43は、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを上述のように判別した結果についての判別情報を、ワイヤハーネス52を介して、不図示の外部装置へ出力する。
外部装置は、例えば、検知部43から入手した判別情報を、車両の運転支援制御で使用される判断条件の一つとして利用できる。
具体的には、運転支援ECU(外部装置の一例)は、現在の状況が在席&接触状況であることが少なくとも成立していることを条件に、運転支援レベルが高い運転支援制御(例えば、自動運転)から低い運転支援制御(例えば、手動運転)への移行を許可する。一方、運転支援ECUは、現在の状況が在席&非接触状況又は空席状況であることが成立している場合、運転支援レベルが高い運転支援制御から低い運転支援制御への移行を禁止する。これにより、ドライバ10がステアリングホイール30から手を離している状態で、運転支援レベルが高い運転支援制御(例えば、レベル3の運転支援制御)から低い運転支援制御(例えば、レベル2の運転支援制御)に移行されることを防止することができる。
なお、運転支援レベルは、例えば、NHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)が規定する自動化のレベルに従って定義される。レベルの数値が高いほど、運転支援レベルは高い。運転支援レベルは、自動運転の自動化レベルを表す。運転支援レベルが上がるほど、自動運転の自動化レベルも上がる。運転支援レベルは、レベル0〜レベル4まで段階的に上がる。レベル0は、運転操作の支援が無い状態を表す。
また、外部装置は、例えば、検知部43から入手した判別情報を、運転支援制御の一つである自動発進制御で使用される判断条件の一つとして利用できる。具体的には、運転支援ECUは、現在の状況が在席&接触状況であることが少なくとも成立していることを条件に、停車状態からの自動発進を許可する。一方、運転支援ECUは、現在の状況が在席&非接触状況又は空席状況であることが成立している場合、停車状態からの自動発進を禁止する。これにより、例えば、ドライバ10がステアリングホイール30から手を離している状態で、車両が停車状態から自動発進することを防止することができる。
あるいは、外部装置は、例えば、検知部43から入手した判別情報を、シートベルトの着用の警告要否の判断条件、エアバッグの展開要否の判断条件、クルーズコントロールの判断条件の一つとして利用できる。
<第2の実施形態>
図7及び図8は、第2の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第2の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略する。
ドライバ10がシート20の上で姿勢を変化させると、合成静電容量Csgの測定値に変化が生じる。そのため、例えば、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させると、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触しているか否かをECU40が判断することが難しくなる可能性がある。
そこで、そのような問題を解消するため、検知システム2は、ステアリング電極32とグランド50との間に挿入されたスイッチ34を備える。スイッチ34は、ステアリング電極32とグランド50との間を遮断又は接続できるように、接続線33に直列に挿入されている。この実施形態では、スイッチ34がオンとなっている状態では、ステアリング電極32とグランド50との間は接続され、スイッチ34がオフとなっている状態では、ステアリング電極32とグランド50との間は遮断される。
ステアリング電極32が複数設けられた形態では、複数のステアリング電極32のそれぞれとグランド50との間に、スイッチ34がそれぞれ挿入される。
スイッチ34は、ECU40に内蔵されてもよいし、ECU40の外側に配置されてもよい。スイッチ34の具体例として、リレー、トランジスタなどが挙げられる。
ドライバ10とステアリングホイール30とが接触している図7の状況において、スイッチ34がオンとなっている状態とオフとなっている状態とでは、静電容量Cog2が変化するので、合成静電容量Csgの測定値も変化する。一方、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触していない図8の状況では、静電容量Cog2が形成されないので、スイッチ34がオンとなっている状態とオフとなっている状態とでは、合成静電容量Csgの測定値は変化しない。
この点に着眼し、ECU40は、スイッチ34がオンとなっているときとスイッチ34がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値を比較し、その比較結果に基づいて、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を検知する。
例えば、ECU40は、スイッチ34がオンとなっているときとスイッチ34がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差があることが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触があると判断する(図7参照)。一方、ECU40は、スイッチ34がオンとなっているときとスイッチ34がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差がないことが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触がないと判断する(図8参照)。
ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無をこのように検知することにより、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させても、当該接触の有無を容易に検知することができる。
図9は、ECU40の動作の一例を示すフローチャートである。ECU40は、スタートからエンドまでの処理を所定の周期で繰り返して実行する。イグニッションスイッチがオンされると、電源が投入されたECU40は、図9に示される処理を開始する。
ステップS10にて、検知部43は、スイッチ34をオンさせるオン指令信号を出力する。ステップS20にて、検知部43は、スイッチ34がオンとなっているときの直交成分Q(=Qon(n))を直交復調器42から取得する。例えば、検知部43は、オン指令信号を出力しているときの直交成分Q(=Qon(n))を直交復調器42から取得する。
ステップS30にて、検知部43は、スイッチ34がオフさせるオフ指令信号を出力する。ステップS40にて、検知部43は、スイッチ34をオフとなっているときの直交成分Q(=Qoff(n))を直交復調器42から取得する。例えば、検知部43は、オフ指令信号を出力しているときの直交成分Q(=Qoff(n))を直交復調器42から取得する。
ステップS50にて、検知部43は、ステップS40で取得した直交成分Qoff(n)が第1の所定値L3よりも大きいか否かを判定する。検知部43は、直交成分Qoff(n)が第1の所定値L3以下であると判定した場合、現在の状況は空席状況であると判断する(ステップS90)。一方、検知部43は、直交成分Qoff(n)が第1の所定値L3よりも大きいと判定した場合、ステップS60の処理を実行する。
ステップS60にて、検知部43は、「Qon(n)−Qoff(n)」が第2の所定値L4よりも大きいか否かを判定する。検知部43は、「Qon(n)−Qoff(n)」が第2の所定値L4以下であると判定した場合、スイッチ34がオンとなっているときとスイッチ34がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差がないと検出する。検知部43は、ステップS60にて合成静電容量Csgの測定値に差がないと検出した場合、現在の状況は在席&非接触状況であると判断する(ステップS80)。一方、検知部43は、「Qon(n)−Qoff(n)」が第2の所定値L4よりも大きいと判定した場合、スイッチ34がオンとなっているときとスイッチ34がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差があると検出する。検知部43は、ステップS60にて合成静電容量Csgの測定値に差があると検出した場合、現在の状況は在席&接触状況であると判断する(ステップS70)。
なお、第1の所定値L3及び第2の所定値L4は、上述の同相成分Iが考慮されずに設定された閾値でもよいし、上述の図6に示した通り、同相成分Iに応じて補正された閾値でもよい。
このように、検知システム2でも、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とが、共通の一つのECU40によって検知可能となる。したがって、検知システム2のコストを削減することができ、検知システム2の車両への搭載性を向上させることができる。さらに、検知システム2によれば、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させても、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を容易に検知することができる。
<第3の実施形態>
図10は、第3の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第3の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略する。
図10に示される検知システム3は、シート電極23がシート20のシートバック22に設けられている点で、図1に示される検知システム1と異なる。ECU40は、例えば、シートバック22の内部に配置される。
検知システム3でも、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とが、共通の一つのECU40によって検知可能となる。したがって、検知システム3のコストを削減することができ、検知システム3の車両への搭載性を向上させることができる。
<第4の実施形態>
図11は、第4の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第4の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略する。
図11に示される検知システム4は、シート電極23がシート20のシートバック22に設けられている点で、図7及び図8に示される検知システム2と異なる。ECU40は、例えば、シートバック22の内部に配置される。
検知システム4でも、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とが、共通の一つのECU40によって検知可能となる。したがって、検知システム4のコストを削減することができ、検知システム4の車両への搭載性を向上させることができる。
<第5の実施形態>
図12及び図13は、第5の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第5の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略又は簡略する。
ドライバ10がシート20の上で姿勢を変化させると、合成静電容量Csgの測定値に変化が生じるため、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触しているか否かをECU40が判断することが難しい場合が生じる可能性がある。例えば、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させる場合や、ドライバ10がリム31に触れていない状態でリム31以外の箇所に触れることで当該箇所との間に容量結合が発生する場合などが挙げられる。
そこで、そのような問題を解消するため、シールド部24を備える検知システム5は、ステアリング電極32とグランド50との間に挿入されたスイッチ35を備える。スイッチ35は、ステアリング電極32をグランド50又はシールド部24に接続できるように、接続線33に直列に挿入されている。
シールド部24は、シート電極23をシールドする部材である。シールド部24は、シート電極23が他の導体と容量結合することを静電シールドする。他の導体の具体例として、シート20(例えば、座部21)を通電により温めるシートヒータ25などが挙げられる。シールド部24及びシートヒータ25は、マット状の導電部である。シールド部24は、シート電極23とシートヒータ25との間の容量結合を遮断するように、シート電極23とシートヒータ25との間に配置されている。
ECU40は、シート電極23に接続されたセンサ端子23aと、シールド部24に接続されたシールド端子24aとを有する。ECU40は、少なくとも一つのセンサ端子23aを介してシート電極23に交流電圧を供給し、少なくとも一つのシールド端子24aを介してシールド部24に交流電圧を供給する。これにより、シート電極23がシールド部24によって効果的にシールドされる。ECU40は、シールド部24のシールド効果を高めるため、同一又は略同一の周波数の交流電圧を同一又は略同一の位相でシート電極23とシールド部24とにそれぞれ供給する。
スイッチ35は、ステアリング電極32の接続先をグランド50とシールド部24とのいずれか一方に切り替える。スイッチ35は、例えば3路スイッチであり、グランド50に接続されるグランド接点35aと、シールド部24に接続されるシールド接点35bとを有する。シールド接点35bは、接続線39を介してシールド端子24aに接続されているが、接続線39を介してシールド部24に接続されてもよい。
ステアリング電極32が複数設けられた形態では、複数のステアリング電極32のそれぞれとグランド50との間に、スイッチ35がそれぞれ挿入される。
スイッチ35は、ECU40に内蔵されてもよいし、ECU40の外側に配置されてもよい。スイッチ35の具体例として、リレー、トランジスタなどが挙げられる。
図12は、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触している状況を示す。図12の状況において、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とでは、ドライバ10とステアリング電極32との間の静電容量が少なくとも変化するので、合成静電容量Csgの測定値は変化する。一方、図13は、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触していない状況を示す。図13の状況では、ドライバ10とステアリング電極32との間の容量結合がない。そのため、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とでは、合成静電容量Csgの測定値は変化しない。
この点に着眼し、ECU40は、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とスイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態とで合成静電容量Csgの測定値を比較する。ECU40は、その比較結果に基づいて、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を検知する。
例えば、ECU40は、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とで合成静電容量Csgの測定値に差があるか否かを検出する。ECU40は、合成静電容量Csgの測定値に差があることが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触があると判断する(図12参照)。一方、ECU40は、合成静電容量Csgの測定値に差がないことが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触がないと判断する(図13参照)。
ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無をこのように検知することにより、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させても、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を容易に検知することができる。また、ドライバ10がリム31に触れていない状態でリム31以外の箇所に触れることで当該箇所との間に容量結合が発生しても、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を容易に検知することができる。
なお、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とは、ステアリング電極32とグランド50とがスイッチ35により接続されているときを表す。スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態とは、ステアリング電極32とシールド部24とがスイッチ35により接続されているときを表す。
図14は、空席時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。(A)は、空席状況において、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態を示し、(B)は、空席状況において、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態を示す。図15は、在席且つステアリングホイール非接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。(C)は、在席&非接触状況において、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態を示し、(D)は、在席&非接触状況において、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態を示す。図16は、在席且つステアリングホイール接触時に形成される電気回路とその等価回路の一例を示す図である。(E)は、在席&接触状況において、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態を示し、(F)は、在席&接触状況において、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態を示す。
図14の"空席状況"と図15の"在席&非接触状況"のいずれのときも、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とでは、合成静電容量Csgの測定値は変化しない。
これに対し、図16の"在席&接触状況"のとき、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態(E)では、ドライバ10とステアリング電極32との間には、静電容量Cog2が形成される。したがって、"在席&接触状況"のとき、グランド50とシート電極23との間の状態(E)での合成静電容量Csgは、図16内の式(3)のように表すことができる。つまり、図16内の式(3)で表される状態(E)での合成静電容量Csgは、図15内の式(2)で表される状態(C)での合成静電容量Csgに比べて高くなる。
一方、図16の"在席&接触状況"のとき、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態(F)では、ドライバ10とステアリング電極32との間には、静電容量Cxoが形成される。状態(F)では、ステアリング電極32は、スイッチ35を介して、シールド部24に接続されている。よって、静電容量Cxoは、ドライバ10とシールド部24との間の静電容量に相当するので、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgを測定するECU40によっては測定されない。つまり、式(4)に示されるように、ECU40によって測定される合成静電容量Csgには、静電容量Cxoは含まれない。また、人が他の箇所との間で帯電できる容量は、不変である。そのため、静電容量Cxoの発生により、シート電極23とドライバ10との間の静電容量は、CsoからCso1に減少する。別の観点から説明すると、状態(F)では、図15の状態(D)に対して、静電容量Cxoが追加的に発生している。そのため、状態(D)での静電容量Csoは、状態(E)での静電容量Cso1と静電容量Cxoとに分割される(Cso=Cso1+Cxo)。よって、静電容量Cxoの発生により、シート電極23とドライバ10との間の静電容量は、CsoからCso1に減少する。
したがって、"在席&接触状況"のとき、グランド50とシート電極23との間の状態(F)での合成静電容量Csgは、図16内の式(4)のように表すことができる。つまり、図16内の式(4)で表される状態(F)での合成静電容量Csgは、図16内の式(3)で表される状態(E)での合成静電容量Csgに比べて低くなる。
このように、図14〜16に示される3つの状況での合成静電容量Csgの値は、それぞれ異なり、式(1),(4),(2),(3)の順で大きくなる。したがって、ECU40は、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgの測定値の違いに基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知できる。
図17は、各状態での合成静電容量Csgの測定値の違いの一例を示す図である。図17に示されるように、特に、状態(E)と状態(F)との間での合成静電容量Csgの差は、比較的大きい。そのため、ECU40は、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態(E)とシールド接点35bに切り替えた状態(F)とで合成静電容量Csgの測定値に差があることを検出することが容易になる。したがって、ECU40は、ドライバ10とステアリングホイール30との接触があることを高精度に判断できる。
図18は、ECU40の動作の一例を示すフローチャートである。ECU40は、スタートからエンドまでの処理を所定の周期で繰り返して実行する。イグニッションスイッチがオンされると、電源が投入されたECU40は、図18に示される処理を開始する。
ステップS110にて、検知部43は、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えるグランド接続指令信号を出力する。ステップS120にて、検知部43は、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態での直交成分Q(=Qgn(n))を直交復調器42から取得する。例えば、検知部43は、グランド接続指令信号を出力しているときの直交成分Q(=Qgn(n))を直交復調器42から取得する。
ステップS130にて、検知部43は、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えるシールド接続指令信号を出力する。ステップS140にて、検知部43は、スイッチ35をシールド接点35bに切り替えた状態での直交成分Q(=Qsh(n))を直交復調器42から取得する。例えば、検知部43は、シールド接続指令信号を出力しているときの直交成分Q(=Qsh(n))を直交復調器42から取得する。
ステップS150にて、検知部43は、ステップS140で取得した直交成分Qsh(n)が第1の所定値L3よりも大きいか否かを判定する。検知部43は、直交成分Qsh(n)が第1の所定値L3以下であると判定した場合、現在の状況は空席状況であると判断する(ステップS190)。一方、検知部43は、直交成分Qsh(n)が第1の所定値L3よりも大きいと判定した場合、ステップS60の処理を実行する。
ステップS160にて、検知部43は、「Qgn(n)−Qsh(n)」が第2の所定値L4よりも大きいか否かを判定する。検知部43は、「Qgn(n)−Qsh(n)」が第2の所定値L4以下であると判定した場合、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とで合成静電容量Csgの測定値に差がないと検出する。検知部43は、ステップS160にて合成静電容量Csgの測定値に差がないと検出した場合、現在の状況は在席&非接触状況であると判断する(ステップS180)。一方、検知部43は、「Qgn(n)−Qsh(n)」が第2の所定値L4よりも大きいと判定した場合、スイッチ35をグランド接点35aに切り替えた状態とシールド接点35bに切り替えた状態とで合成静電容量Csgの測定値に差があると検出する。検知部43は、ステップS160にて合成静電容量Csgの測定値に差があると検出した場合、現在の状況は在席&接触状況であると判断する(ステップS170)。
なお、第1の所定値L3及び第2の所定値L4は、上述の同相成分Iが考慮されずに設定された閾値でもよいし、上述の図6に示した通り、同相成分Iに応じて補正された閾値でもよい。
このように、検知システム5でも、シート20上のドライバ10の存在の有無と、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無とが、共通の一つのECU40によって検知可能となる。したがって、検知システム5のコストを削減することができ、検知システム5の車両への搭載性を向上させることができる。さらに、検知システム5によれば、ドライバ10がリム31に触れた状態でシート20上で姿勢を変化させても、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を容易に検知することができる。
<第6の実施形態>
図19は、第6の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第6の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略又は簡略する。
検知システム1(図1参照)では、ステアリング電極32は、接続線33を介してグランド50に常時接続されている。これに対し、検知システム6(図19参照)では、ステアリング電極32は、接続線33を介してシールド部24に常時接続されている。
検知システム6では、空席状況は、図14の状態(B)と同等である。よって、空席状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図14内の式(1)のように表すことができる。在席&非接触状況は、図15の状態(D)と同等である。よって、在席&非接触状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図15内の式(2)のように表すことができる。在席&接触状況は、図16の状態(F)と同等である。よって、在席&接触状況において、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgは、図16内の式(4)のように表すことができる。
式(1),(2),(4)からわかるように、上述の3つの状況での合成静電容量Csgの値は、それぞれ異なり、式(1),(4),(2)の順で大きくなる。したがって、ECU40は、グランド50とシート電極23との間の合成静電容量Csgの測定値の違いに基づいて、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知できる。
例えば、検知部43は、直交成分Qが第3の閾値Th3未満である場合、現在の状況が空席状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第3の閾値Th3以上第4の閾値Th4未満である場合、現在の状況が在席&接触状況であると判断する。検知部43は、直交成分Qが第4の閾値Th4以上である場合、現在の状況が在席&非接触状況であると判断する。第3の閾値Th3は、図14内の式(1)の右辺の値と図16内の式(4)の右辺の値との間に設定される。第4の閾値Th4は、図16内の式(4)の右辺の値と図15内の式(2)の右辺の値との間に設定される。
その他、検知部43は、第1の実施形態と同様に、図6等を使用して、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知してもよい。
<第7の実施形態>
図20は、第7の実施形態に係る検知システムの構成の一例を模式的に示す図である。第7の実施形態において、上述の実施形態と同様の構成及び効果については、上述の説明を援用することで省略又は簡略する。
検知システム2(図7参照)は、ステアリング電極32とグランド50との間に挿入されたスイッチ34を備える。これに対し、検知システム7(図19参照)は、ステアリング電極32とシールド部24との間に挿入されたスイッチ36を備える。スイッチ36は、ステアリング電極32とシールド部24との間を遮断又は接続できるように、接続線33に直列に挿入されている。この実施形態では、スイッチ36がオンとなっている状態では、ステアリング電極32とシールド部24との間は接続され、スイッチ36がオフとなっている状態では、ステアリング電極32とシールド部24との間は遮断される。
ドライバ10とステアリングホイール30とが接触している状況において、スイッチ36がオンとなっている状態とオフとなっている状態とでは、静電容量Cxoが変化するので、合成静電容量Csgの測定値も変化する。一方、ドライバ10とステアリングホイール30とが接触していない状況では、静電容量Cxoが形成されないので、スイッチ34がオンとなっている状態とオフとなっている状態とでは、合成静電容量Csgの測定値は変化しない。
この点に着眼し、ECU40は、スイッチ36がオンとなっているときとスイッチ36がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値を比較し、その比較結果に基づいて、ドライバ10とステアリングホイール30との接触の有無を検知する。
例えば、ECU40は、スイッチ36がオンとなっているときとスイッチ36がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差があることが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触があると判断する。一方、ECU40は、スイッチ36がオンとなっているときとスイッチ36がオフとなっているときとで合成静電容量Csgの測定値に差がないことが検出された場合、ドライバ10とステアリングホイール30との接触がないと判断する。
図9の説明においてスイッチ34をスイッチ36に置換することで、第7の実施形態に係るECU40は、図9に示される判断方法に従って、空席状況と、在席&非接触状況と、在席&接触状況とを区別して検知できる。
以上、検知システムを実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
例えば、第5〜7の実施形態において、シート電極23は、図10又は図11のように、シートバック22に設けられてもよい。
また、例えば、シート電極23が設けられる箇所は、座部21又はシートバック22に限られず、シート20のヘッドレストでもよい。また、シート電極23は、座部21、シートバック22、ヘッドレストのうち、二箇所以上に設けられてもよい。
また、上述の各実施形態では、ステアリング電極32がリム31に設けられているため、ECU40は、ドライバ10とリム31との接触有無を検知する。しかしながら、ステアリング電極32がステアリングホイール30に設けられる箇所は、リム31に限られない。例えば、ステアリング電極32は、スポーク又はスポークに配置された操作スイッチに設けられてもよい。この場合、ECU40は、ドライバ10とスポーク又はスポークに配置された操作スイッチとの接触有無を検知できる。
また、上述の実施形態では、車両内に設けられ且つ触って操作される操作部の一例として、ステアリングホイール30が挙げられているが、操作部は、これに限られない。例えば、操作部は、乗員を拘束するためのシートベルト、シートベルトに取り付けられたタング、タングと連結されるバックルなどでもよい。また、操作部は、インストルメントパネルや天井などに配置された操作スイッチ、サンバイザー、ルームミラーなどでもよい。また、操作部は、シフトレバー、ウィンカーレバー、ワイパーレバー、クルーズコンロトールスイッチレバーなどの操作レバーでもよい。また、操作部は、車両のドアを開閉するためのドアグリップ、車両の窓を開閉するための窓開閉操作スイッチ、車両のドアを施解錠するための施解錠操作スイッチでもよい。
また、触って操作される操作部は、手で触って操作される形態に限られず、足等の人体の他の部位で触って操作される形態でもよい。例えば、操作部は、車両を操作するためにドライバ10によって踏み込み操作されるフットペダル(例えば、ブレーキペダル、アクセルペダル、クラッチペダルなど)でもよい。
例えば、車両の乗員が座るためのシートは、ドライバが座るための運転席に限られず、ドライバ以外の同乗者が座るためのシート(例えば、助手席や後部座席)でもよい。
1,2,3,4,5,6,7 検知システム
10 ドライバ
11 基準電位
20 シート
21 座部
22 シートバック
23 シート電極
24 シールド部
25 シートヒータ
30 ステアリングホイール
31 リム
32 ステアリング電極
33 接続線
34,35,36 スイッチ
40 ECU
44 測定部
50 グランド
51 コネクタ
52 ワイヤハーネス

Claims (11)

  1. 車両のシートに設けられる第1の電極と、
    触って操作される操作部に設けられ、基準電位部に接続される第2の電極と、
    前記基準電位部と前記第1の電極との間の合成静電容量を測定し、前記合成静電容量の測定値に基づいて、前記シート上の乗員の存在と、前記乗員と前記操作部との接触とを検知する検知装置とを備える、検知システム。
  2. 前記検知装置は、前記測定値に基づいて、前記存在がなく前記接触がないことと、前記存在があり前記接触がないことと、前記存在があり前記接触があることとを検知する、請求項1に記載の検知システム。
  3. 前記検知装置は、前記測定値が第1の閾値未満である場合、前記存在がなく前記接触がないと判断し、前記測定値が前記第1の閾値以上第2の閾値未満である場合、前記存在があり前記接触がないと判断し、前記測定値が前記第2の閾値以上である場合、前記存在があり前記接触があると判断する、請求項2に記載の検知システム。
  4. 前記第2の電極と前記基準電位部との間に挿入されたスイッチを備え、
    前記検知装置は、前記スイッチがオンとなっているときの前記測定値と前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値との比較結果に基づいて、前記接触の有無を検知する、請求項1又は2に記載の検知システム。
  5. 前記検知装置は、
    前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値が第1の所定値以下である場合、前記存在がなく前記接触がないと判断し、
    前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値が前記第1の所定値よりも大きい場合において、前記スイッチがオンとなっているときの前記測定値と前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値との差が第2の所定値以下であるとき、前記存在があり前記接触がないと判断し、前記差が前記第2の所定値よりも大きいとき、前記存在があり前記接触があると判断する、請求項4に記載の検知システム。
  6. 前記第1の電極をシールドするシールド部と、
    前記第2の電極を前記基準電位部又は前記シールド部に接続するスイッチとを備え、
    前記検知装置は、前記第2の電極と前記基準電位部とが前記スイッチにより接続されているときの前記測定値と、前記第2の電極と前記シールド部とが前記スイッチにより接続されているときの前記測定値との比較結果に基づいて、前記接触の有無を検知する、請求項1又は2に記載の検知システム。
  7. 前記検知装置は、
    前記第2の電極と前記基準電位部とが前記スイッチにより接続されているときの前記測定値と、前記第2の電極と前記シールド部とが前記スイッチにより接続されているときの前記測定値との差がないと検出された場合、前記接触がないと判断し、前記差があると検出された場合、前記接触があると判断する、請求項6に記載の検知システム。
  8. 車両のシートに設けられる第1の電極と、
    前記第1の電極をシールドするシールド部と、
    触って操作される操作部に設けられ、前記シールド部に接続される第2の電極と、
    基準電位部と前記第1の電極との間の合成静電容量を測定し、前記合成静電容量の測定値に基づいて、前記シート上の乗員の存在と、前記乗員と前記操作部との接触とを検知する検知装置とを備える、検知システム。
  9. 前記第2の電極と前記シールド部との間に挿入されたスイッチを備え、
    前記検知装置は、前記スイッチがオンとなっているときの前記測定値と前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値との比較結果に基づいて、前記接触の有無を検知する、請求項8に記載の検知システム。
  10. 前記検知装置は、
    前記スイッチがオンとなっているときの前記測定値と前記スイッチがオフとなっているときの前記測定値との差がないと検出された場合、前記接触がないと判断し、前記差があると検出された場合、前記接触があると判断する、請求項4又は9に記載の検知システム。
  11. 前記シートは、運転席であり、前記操作部は、ステアリングホイールである、請求項1から10のいずれか一項に記載の検知システム。
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