JP6839741B1 - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子通貨を減価させることで電子通貨の利用を促すことができ、電子通貨を増価させることで例えば景気調整を行うことができる情報処理装置及び情報処理方法を提供する。【解決手段】情報処理装置は、入力部10から入力される価値情報を仮想コインに関するコイン情報に変換して管理する管理部100を有する。管理部100は、コイン情報の保有主体を判断し、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価又は増価させ、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価又は増価させない。【選択図】 図1

Description

本発明は、仮想コイン、ポイント及び電子マネーのいずれか1つ以上を含む電子通貨を利用できる情報処理装置及び情報処理方法に関する。
従来から、仮想コイン、ポイント及び電子マネーのいずれか1つ以上を含む電子通貨を利用できる情報処理装置の提供が行われている。例えば特許文献1では、仮想通貨としても機能することができる価値情報を流通させるための技術が提供されている。この特許文献1では、第1種類の価値情報により第1ユーザに対する商品またはサービスに対する支払いが決済部に対して行われた場合に、支払われた第1種類の価値情報のうちの一部に相当する第1種類の価値情報を、複数の種類の価値情報のうち第1種類の価値情報に関連し、決済部の外部に設けられた第2ユーザに付与する付与部を有する価値情報システムが提供されている。
特許第6545919号
本発明は、特許文献1等の従来技術とは異なる観点からなり、電子通貨を減価させることで電子通貨の利用を促したり、電子通貨を増価させることで例えば景気調整を行うことができる情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
本発明の第一態様による情報処理装置は、
入力部から入力される価値情報を電子通貨情報に変換して管理する管理部を備え、
前記電子通貨情報は仮想コインに関するコイン情報を含み、
前記管理部は、コイン情報の保有主体を判断し、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価又は増価させ、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価又は増価させなくてもよい。
本発明の第一態様による情報処理装置において、
前記管理部は、前記コイン情報の保有主体が変更された場合に前記コイン情報の保有主体を判断することで、前記コイン価値を減価又は増価させるかどうかを決定してもよい。
本発明の第一態様による情報処理装置において、
前記管理部は、前記コイン情報の保有主体が第二カテゴリに属する者から第一カテゴリに属する者に変更されると前記コイン価値の減価又は増価を開始してもよい。
本発明の第一態様による情報処理装置において、
前記管理部は、前記コイン情報の保有主体が第一カテゴリに属する者から第二カテゴリに属する者に変更されると前記コイン価値の減価又は増価を停止してもよい。
本発明の第一態様による情報処理装置において、
前記第一カテゴリは消費者であり、前記第二カテゴリは事業者であってもよい。
本発明の第二態様による情報処理装置は、
入力部から入力される価値情報を電子通貨情報に変換して管理する管理部を備え、
前記管理部は、価値情報を電子通貨情報に変換する場合、原価価値にプレミアム価値を付加し、
前記管理部は、入力される情報に基づいてプレミアム価値を変更し、第一プレミアム価値が第二プレミアム価値に変更された場合には、原価価値及び前記第一プレミアム価値からなる第一オリジナル価値と減価又は増価に基づく第一電子通貨価値を、前記第二プレミアム価値を反映させた第二電子通貨価値に変換してもよい。
本発明の第二態様による情報処理装置において、
前記管理部は、入力部から入力される情報に基づいてプレミアム価値を変更してもよい。
本発明の第二態様による情報処理装置において、
前記管理部は、電子通貨が利用される位置情報に基づいてプレミアム価値を変更してもよい。
本発明の第二態様による情報処理装置において、
前記管理部は、入力される情報に基づいて減価率又は増価率を変更し、減価率が第一減価率から第二減価率に変更された場合には、前記第一オリジナル価値と第一減価率に基づく第三電子通貨価値を、第二減価率を反映させた第四電子通貨価値に変換し、増価率が第一増価率から第二増価率に変更された場合には、前記第一オリジナル価値と第一増価率に基づく第五電子通貨価値を、第二増価率を反映させた第六電子通貨価値に変換してもよい。
本発明による情報処理装置において、
前記価値情報は現金情報及びアクションに対する対価情報を含んでもよい。
本発明による情報処理装置において、
前記電子通貨情報は仮想コインに関するコイン情報及び電子マネーに関する電子マネー情報を含み、
前期管理部は、クレジットカードによる支払いによって現金情報を電子マネー情報への変換を許可するがコイン情報への変換を許可しないように管理してもよい。
本発明の第一態様による情報処理方法は、
管理部によって入力部から入力される価値情報をコイン情報に変換する工程と、
管理部によってコイン情報の保有主体のカテゴリを判断する工程と、
管理部によって仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属すると判断された場合には管理部によってコイン価値を減価又は増価させ、管理部によって仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属すると判断された場合には管理部によってコイン価値を減価又は増価させない工程と、
を備えてもよい。
本発明の第二態様による情報処理方法は、
管理部によって入力部から入力される価値情報を電子通貨情報に変換する工程と、
価値情報を電子通貨情報に変換するときに、管理部によって原価価値に第一プレミアム価値を付加することで第一オリジナル価値を生成する工程と、
入力される情報に基づいて、管理部によって第一プレミアム価値を第二プレミアム価値に変更する場合、前記第一オリジナル価値と減価又は増価に基づく第一電子通貨価値を、前記第二プレミアム価値を反映させた第二電子通貨価値に変換する工程と、
を備えてもよい。
本発明において電子通貨を減価させる場合には、電子通貨の利用を促すことができる。また、本発明において電子通貨を増価させる場合には、例えば景気調整を行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態による情報処理装置の概要を説明するためのブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態による情報処理装置を用いた電子通貨の入口及び出口を示した図である。 図3は、本発明の実施の形態で提供される電子通貨の機能を説明するための図である。 図4は、本発明の実施の形態で提供される電子通貨の異なるアセット間の交換可否の一例を説明するための図である。 図5は、本発明の実施の形態における電子通貨の流通態様を示した図である。 図6は、本発明の実施の形態で用いられ得るユーザ端末での表示態様の一例を示した図である。 図7は、本発明の実施の形態において、電子通貨価値が減少する態様の一例を示したグラフである。 図8は、本発明の実施の形態において、電子通貨価値が減少する態様の別の例を示したグラフである。 図9は、本発明の実施の形態において、電子通貨価値が減少する態様のさらに別の例を示したグラフである。
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る情報処理装置の実施の形態について説明する。本実施の形態では、情報処理装置を利用した情報処理方法、情報処理装置を生成するためにインストールされるプログラムや、当該プログラムを記憶したUSB、DVD等からなる記憶媒体も本実施の形態により提供される。また、パソコン、スマートフォン、タブレット等の各種端末にインストールされるプログラムも提供される。
図1に示すように、本実施の形態の情報処理装置は、価値情報を入力する入力部10と、入力部10から入力された価値情報を電子通貨情報に変換して管理する管理部100と、を有してもよい。入力部10と管理部100とはインターネットを介して接続されてもよい。
本実施の形態の電子通貨情報はポイント情報、コイン情報及び電子マネー情報を含む概念である。このため、本実施の形態における電子通貨情報は、ポイント情報、コイン情報及び電子マネー情報のいずれか1つ以上(典型的にはこれら全部)を意味している。同様に、本実施の形態における電子通貨価値は、ポイント価値、コイン価値及び電子マネー価値のいずれか1つ以上(典型的にはこれら全部)を意味している。ポイント及び電子マネーは使用した場合には消滅し、転々流通しない。他方、仮想コインは使用しても消滅せず、転々流通する。本実施の形態における仮想コインはいわゆる仮想通貨であってもよい。電子マネーについては現金情報に変換できないように管理部100が管理してもよい。管理部100はパソコンやサーバ等からなる管理装置によって構成されてもよいし、パソコンやサーバの一機能として実現されてもよく、一つ又は複数のユニット(制御ユニット)によって実現されてもよいし、回路構成によって実現されてもよい。本実施の形態の態様によれば、仮想コイン、電子マネー及びポイントからなる複数の異なるアセットを同一のプラットフォームで管理することができる。なお、本実施の形態の情報処理装置(プラットフォーム)では、カラードコイン機能を利用することで、仮想コイン、電子マネー及びポイントという異なるアセットを利用できるようにしてもよい。
図1に示すように、管理部100の他に、様々な情報を記録する記録部140と、端末11,12等とインターネットを介して通信を行う通信部110と、記録部140に記録された情報等を表示する表示部130が設けられてもよい。本実施の形態の管理部160は、現金情報を電子通貨情報に変換したり、逆に電子通貨情報を現金情報に変換したりする機能も果たす。
本実施の形態の情報処理装置は複数の装置から構成されるシステムであってもよい。管理部100、通信部110及び記憶部140はサーバに設けられてもよい。情報処理装置は、管理部100、通信部110及び記憶部140を含むサーバと、ユーザ端末等のその他の装置を含んでもよい。
価値情報は現金情報及び/又はアクションに対する対価情報を含んでもよい。価値情報が現金情報である場合には、現金情報は、実際に現金を入金したり口座振り込みしたりすることで入力されてもよいし、クレジットカード等のカード決済によって入力(チャージ)されてもよい。なお、クレジットカードによるチャージは与信取引に該当することから、管理部100は、クレジットカードによるチャージの場合には仮想コインへのチャージを許可せず、電子マネーへのチャージだけを許可してもよい。価値情報がアクションに対する対価情報である場合には、ユーザが時差Biz、健康経営、環境貢献等の予め定まっている所定の行動(例えば社会貢献)を行うことで、その対価として電子通貨情報が付与されてもよい(図2参照)。電子通貨情報は加盟店や寄付拠点で利用できてもよい。また、電子通貨情報は所定の外部ポイントや寄付へ交換できるようにしてもよい。この態様によれば、何らしかのアクションに対して仮想コイン、電子マネー、ポイント等のアセットを提供できるアクション・アセット機能を提供できる。したがって、互酬(ボランティア、社会貢献)と法貨(経済取引)のバランスをもった2重通貨としての機能を有する電子通貨を提供できる(図3参照)。
図2に示す態様では、任意端末11によってQRコード(登録商標)が読み取られることで対価情報が取得され、その結果として、電子通貨情報が管理部100によって生成されることになる。
仮想コインを換金可能とする場合には、管理部100は、所定金額(例えば10万円)以上の価値からなる仮想コインを取得しようとするユーザに関しては、本人確認を求めるようにしてもよい。この場合には、本人確認ができた場合にのみ、当該ユーザは所定金額以上の仮想コインを利用できるようになる。本人確認自体は運転免許証のコピー等を管理者の下にユーザが郵送や電子メールで送信し、管理者において当該ユーザの確認を取ってもよい。管理者においてユーザの本人確認を行えた場合には、管理者が記憶部140に当該ユーザについて所定金額以上の価値からなる仮想コインを取得できるように登録してもよい。
仮想コイン、電子マネー及びポイントの交換の可否は一例として図4のようになってもよい。つまり、仮想コインを電子マネーに変換できるがポイントに変換できないように管理部100が管理してもよい。電子マネーを仮想コイン及びポイントに変換できないように管理部100が管理してもよい。ポイントを仮想コイン及びポイントに変換できるように管理部100が管理してもよい。異なる種類のアセット間の交換比率は任意に設定されてもよいし、需給予測モデル(ダイナミック・プライシング)により設定されてもよい。需給予測モデルを採用する場合には、管理部100が人工知能機能を有し、採用変数と採用変数に対する採用係数を用いて需給予測モデルを生成してもよい。この場合には、アセット間の需給バランスに応じた交換比率によって異なるアセットへの変更を行うことができるようになる。
入力部10は、パソコン、スマートフォン、タブレット端末等といった任意端末11であってもよいし、所定の場所に設置された設置端末12であってもよい(図1参照)。入力部10がパソコン、スマートフォン、タブレット端末等といった任意端末11である場合には、当該任意端末11から所定の口座に入金が行われ、その入金が確認でき次第、ポイント又は仮想コインが消費者に提供されてもよいし、任意端末11から入力されたクレジットカード等のカード情報が確認でき次第、ポイント又は仮想コインが消費者に提供されてもよい。入力部10が所定の場所に設置された設置端末12である場合には、当該設置端末12から現金やクレジットカード等によって支払いが行われ、その結果として、ポイント又は仮想コインが消費者に提供されてもよい。なお、管理部100は現金から仮想コイン及び電子マネーへの変更を行うが、現金からポイントへの変更を行わないように管理してもよい。
電子通貨情報は、パソコン、スマートフォン、タブレット端末等といった任意端末11からアクセスできる記憶部140に記録されてもよいし、ICカード15が発行されて、当該ICカード15に記録されてもよい。パソコン、スマートフォン、タブレット端末等といった任意端末11は、消費者が所有している必要はなく、地方自治体から貸し出された端末であってもよいし、空港等で業者から貸し出されたものであってもよい。
図5に示すように、消費者、企業、コンビニエンスストア等の店舗が物やサービスを提供することの対価としてポイント、仮想コイン又は電子マネーが支払われてもよい。また、労働の対価(賃金)としてポイント、仮想コイン又は電子マネーが支払われてもよい。またポイント、仮想コイン又は電子マネーは地方自治体等の行政機関とのやり取りに利用されてもよく、行政機関への税金の支払いや行政機関からの助成金、給付金又は補助金としての支払いとしてポイント、仮想コイン又は電子マネーが利用されてもよい。賃金としてポイント、仮想コイン又は電子マネーで支払いを行う場合には、賃金として支払う場合に必要な振込手数料、人件費等の各種経費を削減できることを期待できる。このため、使用者は賃金としてポイント、仮想コイン又は電子マネーとして支払う際に所定のプレミアム価値を付与してもよい。ポイント、仮想コイン又は電子マネーが利用できる地域が限定されている場合には、ポイント又は仮想コインで地方税等の税金を支払うときに、地方自治体等の行政機関は減税を施してもよい。このような態様を採用した場合には、ポイント、仮想コイン又は電子マネーを所持するモチベーションが事業者で高まり、ひいては当該地域で利用されるポイント、仮想コイン又は電子マネーを増価させ、当該地域の経済を活性化することができる。ポイント、仮想コイン及び/又は電子マネーが利用できる地域は東京都、大阪府、京都府、愛知県、名古屋市等といった地方自治体単位であってもよい。
ユーザ端末等の任意端末11がスマートフォンからなる場合には、図6のような画面が表示可能となってもよい。任意端末11では、仮想コインによる支払い、仮想コインのチャージ、仮想コインの送信及び受信を適宜選択できるようになってもよい。また図6に示すように任意端末11では履歴情報を確認できるようになってもよく、電子通貨情報を利用した店舗や電子通貨情報を受け取った発行主体及びそれらの日時を確認できるようになってもよい。これらの情報は記憶部140に記憶されており、任意端末11が管理部100にアクセスすることで管理部100が記憶部140からこれらの情報を読み出し、任意端末11に送信するようにしてもよい。
管理部100は、予め設定された変換率に基づき現金価値を電子通貨価値に変換し、時間経過にしたがって電子通貨価値を減少させてもよい。「電子通貨価値」というのは、現金に換算したときの価値を意味する。つまり、同額の商品を購入できる「電子通貨価値」は同じ価値であることを意味し、より高額の商品を購入できる場合には、「電子通貨価値」が高いことを意味する。
記憶部140は仮想コインと仮想コインの保有主体とを紐づけて記憶してもよい。この紐づけは管理部100によって行われてもよい。管理部100は仮想コインの各々の識別情報と仮想コインの保有主体とを紐づけてもよい。そして、決済されることで仮想コインの移転が認識されると、当該仮想コインの保有主体が移転したことを管理部100が認識し、その情報を記憶部140に記憶させてもよい。この処理は仮想コインの移転が行われる度に行われ、仮想コインが利用される度に記憶部140に記憶されている当該仮想コインの保有主体が書き換えられてもよい。
管理部100は仮想コインの識別情報を記憶部140から読み出し、識別情報に紐づけられた発行年月日もしくは発行年月日時刻に基づいて仮想コインの価値を減価させてもよい。また管理部100は仮想コインの発行情報を記憶部140から読み出し、発行情報に含まれる発行年月日もしくは発行年月日時刻に基づいて仮想コインの価値を減価させてもよい。この減価は定期的に行われてもよく、例えば毎日同じ時刻に行われてもよいし、一週間に一回又は一ヶ月に一回のタイミングで行われてもよい。
またこのような態様とは異なり、減価のタイミングは全ての仮想コイン、電子マネー及び/又はポイントに関して一律に行われてもよい。この場合には、一度も減価していない電子マネー及び/又はポイントを有するユーザ間では、ユーザ毎に減価するまでの日数が異なることも起こり得るが、管理を非常に簡便に行うことができる点で有益である。この場合、例えば1か月に一回のタイミングで減価されてもよく、月末や月初において所定の減価率による減価が行われてもよい。減価率については経済学的に望ましい自然利子率(例えば景気中立の実質均衡利子率)を用いてもよい。仮想コイン、電子マネー及びポイントにおいて異なるタイミングで一律に減価させてもよいし、同じタイミングで減価させてもよい。
管理部100は、コイン情報の保有主体を判断し、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価させ、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価させないようにしてもよい。第一カテゴリは消費者からなってもよい。第二カテゴリは事業者であってもよい。
管理部100は、コイン情報の保有主体が変更された場合にコイン情報の保有主体を判断し、そのことによってコイン価値を減価させるかどうかを決定してもよい。より具体的には、仮想コインが移転された場合に、管理部100が当該仮想コインの保有主体の属性を確認し、コイン価値を減価させるかどうかを決定してもよい。仮想コインが第一カテゴリに属する保有主体から第二カテゴリに属する保有主体に移転した場合には、管理部100はコイン価値の減価を停止してもよい。仮想コインが第二カテゴリに属する保有主体から第一カテゴリに属する保有主体に移転した場合には、管理部100はコイン価値の減価を開始してもよい。仮想コインが第一カテゴリに属する保有主体から第一カテゴリに属する保有主体に移転した場合には、状態は変更されず、引き続きコイン価値が減価されてもよい。仮想コインが第二カテゴリに属する保有主体から第二カテゴリに属する保有主体に移転した場合にも、状態は変更されず、引き続きコイン価値の減価は行われないようしてもよい。保有主体が第一カテゴリに属するか第二カテゴリに属するかは、記憶部140に事前に登録された情報に基づいて管理部100によって判断されてもよい。
管理部100が現金情報を電子通貨情報に変換する際には、電子通貨情報における電子通貨価値は現金情報における現金価値よりも高くなってもよい。電子通貨情報における電子通貨価値を現金情報における現金の価値よりも高くする場合には、いわゆるプレミアム価値が付けられることになる。一例としては、変換する現金の価値を「1」とした場合に、変換された電子通貨価値は「1+p」(0%<p≦50%)となってもよく、さらに具体的な例として「p」は10%〜30%であってもよい。
時間の経過とともに電子通貨価値を減少させる際には、一定の減価率で減少させてもよい。一例としては、現金からポイント、仮想コイン又は電子マネーからなる電子通貨に変換した際の電子通貨価値を「1」とした場合には、「t」だけの期間経過した電子通貨価値は「1−d×t」(0%<d≦100%)となってもよい。「t」としては、1週間、1ヶ月、1年といった任意の期間を採用することができる。電子通貨価値が減少する場合には、例えば日付が変わるごとに連続的に減少してもよいし、例えば1週間、1ヶ月等の一定期間が経過する度に断続的に減少してもよい(図7参照)。
管理部100は、第一消費者カテゴリに属する消費者に対しては第一変換率を用いて現金情報を電子通貨情報に変換し、第二消費者カテゴリに属する消費者に対しては第二変換率を用いて現金情報を電子通貨情報に変換してもよい。この場合、第二変換率は第一変換率よりも大きくなってもよい。
管理部100は、第一消費者カテゴリに属する消費者に対しては第一減価情報を用いて電子通貨情報における電子通貨価値を減少させ、第二消費者カテゴリに属する消費者に対しては第二減価情報を用いて電子通貨情報における電子通貨価値を減少させてもよい。この場合、第二減価情報による価値の減少率(減価率)は、第一減価情報による価値の減少率(減価率)よりも大きくなってもよい。
第二変換率は第一変換率よりも大きくなり、第二減価情報に基づく電子通貨価値の減少率は第一減価情報に基づく電子通貨価値の減少率よりも大きくなってもよい一例としては、次のような態様を挙げることができる。第二消費者カテゴリに属する消費者に対しては、p=50%とし、tを2週間とし、dを100%としてもよい。この場合には、プレミアムとして50%の価値が付くが、2週間後にはその価値が0となってしまう(図8参照)。他方、第一消費者カテゴリに属する消費者に対しては、p=20%とし、tを1ヶ月とし、dを10%としてもよい。この場合には、プレミアムとして20%の価値が付き、1ヶ月を経過するごとに、10%ずつ価値が減っていき、10ヶ月後にはその価値が0となってしまう(図7参照)。
電子通貨価値を時間経過とともに段階的に減少させる際には、減少させる割合は同一であってもよいし異なっていてもよい。電子通貨価値を異なる割合で減少させる場合には、t1までの間はd1の割合で減少させ、t1以降についてはd2(>d1)の割合で減少させるようにし、時間が経過すると(大幅に)減少率が大きくなるようにしてもよい(図8参照)。このような態様を採用することで、一定期間t1が経過する前に、電子通貨を使用することを消費者に強く促すことができる。とりわけ特定の地域のみで電子通貨を利用できる態様を採用した場合には、このような態様を採用することで、一定期間t1が経過する前に当該地域を再び訪れることを強く促すことができる点で有益である。
管理部100は、電子通貨に関し、当初チャージした金額等の原価については減価させず、プレミアム価値の部分についてだけ減価するように管理してもよい。
現金情報を電子通貨情報に変換する際につけられるプレミアム価値は定期的に見直されてもよく、例えば年に一回、数年に一回の頻度で見直されてもよい。このようにプレミアム価値が見直される場合には、管理部100は、入力部10から入力される情報に基づいて変換前の第一プレミアム価値(例えば10%)を変換後の第二プレミアム価値(例えば5%)に変更してもよい。この際、当初から第二プレミアム価値がつけられたものとして、管理部100は電子通貨価値を変更してもよい。このように第一プレミアム価値が第二プレミアム価値に変更された場合には、原価価値及び第一プレミアム価値からなる第一オリジナル価値と減価に基づく第一電子通貨価値を、原価価値及び第二プレミアム価値からなる第二オリジナル価値と減価に基づく第二電子通貨価値に変換するようにしてもよい。より具体的には、プレミアム価値を変更する旨の情報を所定の権限を有する管理者が操作する管理用の入力部(管理者端末)10aから受け取ると、管理部100は、(例えば当初の現金情報における現金価値と等しくなる)原価価値(C1)と現金情報を電子通貨情報に変換した際につけられた第一プレミアム価値(P1)との合計値である第一オリジナル価値(C1+P1)と、この第一オリジナル価値を所定の規則に従って減価させた結果である第一電子通貨価値(C1+P1)(1―d×t)を、原価価値(C1)及び変更後の第二プレミアム価値(P2)との合計値である第二オリジナル価値(C1+P2)と、この第二オリジナル価値を所定の規則に従って減価させた第二電子通貨価値(C1+P2)(1―d×t)に変換してもよい。この際、既に流通しているものを含め、ポイント又は仮想コインにおける電子通貨価値を変換してもよい。
また電子通貨価値の減価率又は減少率も定期的に見直されてもよい。このように電子通貨価値が見直される場合には、管理部100は、入力部10から入力される情報に基づいて変換前の第一減価率を変換後の第二減価率に変更してもよい。この際、当初から第二減価率で減価されているものとして、管理部100は電子通貨価値を変更してもよい。このように第一減価率が第二減価率に変更された場合には、原価価値及びプレミアム価値からなるオリジナル価値と第一減価率に基づく第三電子通貨価値を、原価価値及びプレミアム価値からなるオリジナル価値と第二減価率に基づく第四電子通貨価値に変換するようにしてもよい。より具体的には、減価率を変更する旨の情報を所定の権限を有する管理者が操作する管理用の入力部10aから受け取ると、管理部100は、(例えば当初の現金情報における現金価値と等しくなる)原価価値(C)と現金情報を電子通貨情報に変換した際につけられたプレミアム価値(P)との合計値であるオリジナル価値(C+P)と、このオリジナル価値を第一減価率(d1)によって減価させた結果である第三電子通貨価値(C+P)(1―d1×t)を、オリジナル価値(C+P)を第二減価率(d2)によって減価させた結果である第四電子通貨価値(C+P)(1―d2×t)に変換してもよい。この際、既に流通しているものを含め、ポイント又は仮想コインにおける電子通貨価値を変換してもよい。
管理部100によってプレミアム価値の変更と減価率の変更の両方が行われてもよいし、いずれか一方の変更だけが行われてもよい。また、管理部100は、プレミアム価値の見直し(変更)を転々流通する仮想コインだけで行い、ポイント及び電子マネーについてはプレミアム価値の見直し(変更)を行わないようにしてもよい。なおプレミアム価値を高くする変更を行った場合には、新規の利用者を開拓することを期待できる。
プレミアム価値と減価率を変更する際には、電子通貨価値に当初のプレミアム率を掛けた結果を控除し、控除後の電子通貨価値に新たなプレミアム率を掛けて加算するというような処理が管理部100によって行われてもよい。一例を挙げると、1)2019年10月1日にプレミアム率10%、減価率年率5%で電子通貨が発行された場合において、2)2020年9月31日にプレミアム率5%及び減価率年率3%への変更が行われた場合には、各ユーザの電子通貨価値の10%に対応する価値を控除し、控除後の電子通貨価値に対してプレミアム率である5%を乗じて、その値を加算することで、新たなプレミアム価値による電子通貨をユーザが保有することになる。
また、ブロックチェーンを利用してもよい。ブロックチェーンとは、インターネット上の複数のコンピュータで取引の記録を互いに共有し、検証し合いながら正しい記録を鎖(チェーン)のようにつないで蓄積するものである。ブロックチェーンを採用することで、導入コストを抑えることでき、本実施の形態による情報処理装置の導入を促すことができる点で有益である。また、情報処理装置において、疑似的なマイニングを行い、一番になった利用者に予め定まった額(価値)の電子通貨を与えるようにしてもよい。
管理部100は、手数料に関する手数料情報を用いて、電子通貨情報を現金情報に変換してもよい。この場合には、一定の金額の手数料で電子通貨情報を現金情報に変換してもよいし、価格帯ごとに異なる手数料で電子通貨情報を現金情報に変換してもよいし、予め定まった手数料率で電子通貨情報を現金情報に変換してもよい。価格帯ごとに異なる手数料で電子通貨情報を現金情報に変換する場合には、例えば1000円未満であれば手数料として100円かかり、1000円以上5000円未満であれば手数料として500円かかり、5000円以上であれば手数料として1000円かかるようにしてもよい。予め定まった手数料率で電子通貨情報を現金情報に変換する場合には、変換する電子通貨価値を「1」とした場合には、変換された現金の価値は「1−q」(0%≦q≦10%)となってもよい。
現金を電子通貨に変換し、当該電子通貨を現金に変換することだけで不当な利益が発生しないように、現金を電子通貨に変換することによって得られるプレミアム価値よりも、電子通貨を現金に変換するために必要な手数料は大きくなってもよい。また、電子通貨を一定額以上消費しない場合には、電子通貨を現金に変換できないようにしてもよい。
管理部100は、第一消費者カテゴリに属する消費者に対しては第一手数料情報を用いて電子通貨情報を現金情報に変換し、第二消費者カテゴリに属する消費者に対しては第二手数料情報を用いて電子通貨情報を現金情報に変換してもよい。この場合、第二手数料情報による手数料は、第一手数料情報による手数料よりも高くなってもよい。
管理部100は、事業主に対しては事業主手数料情報を用いて電子通貨情報を現金情報に変換し、消費者に対しては消費者手数料情報を用いて電子通貨情報を現金情報に変換してもよい。事業主手数料情報に基づく手数料は、消費者手数料情報に基づく手数料よりも安くてもよい。一例としては、事業主手数料情報に基づく手数料は0円であってもよい。また、一定期間中の一定回数については事業主手数料情報に基づく手数料は0円であり、当該一定回数を超えた場合には手数料が発生してもよい。一例としては、一週間に1回又は一ヶ月に4回までは手数料が0円であるが、当該頻度を超えた場合には、消費者が電子通貨情報を現金情報に変換するのと同じ手数料(消費者手数料情報に基づく手数料)で、事業主が電子通貨情報を現金情報に変換できるようにしてもよい。
また、事業主手数料情報で電子通貨情報を現金情報に変換できる事業主を、電子通貨を利用できる地域に存在する事業主に限定してもよい。このような事業主は予め登録されてもよい。登録された情報は記録部140で記録されることになる。
また、事業主手数料情報で電子通貨情報を現金情報に変換できる事業主は、当該事業主を主体として現金を電子通貨に変換できないようにしてもよい。このような態様を採用することで、現金を電子通貨に変換し、当該電子通貨を現金に変換することだけで不当な利益が発生しないようにすることができる。
電子通貨に関する上記「p」(プレミアム率)、「t」(減価期間)、「d」(減価率)、「q」(手数料率)といった各種の情報は、地域ごとに変わってもよい。例えば、α県における「p」はβ県における「p」よりも大きいが、一定期間に対するα県における「d」はβ県における「d」よりも大きく、α県における「q」もβ県における「q」よりも大きくなってもよい。異なる地域間において、情報処理装置は電子通貨を処理できるように構成されてもよい。
管理部100は電子通貨が利用される位置情報に基づいてプレミアム価値を変更してもよい。位置情報は電子通貨による決済を行う決済端末から取得されてもよいし、電子通貨を利用できるスマートフォン等の携帯端末から取得されてもよい。この態様において、プレミアム価値が異なる地域において電子通貨を利用する場合には、管理部100は利用する地域に合わせたプレミアム価値を反映させた電子通貨価値で電子通貨を利用できるようにしてもよい。一例として、電子通貨価値に発行した際のプレミアム率を掛けた結果を控除し、控除後の電子通貨価値に新たなプレミアム率を掛けて加算するというような処理が管理部100によって行われてもよい。より具体的な例を挙げる。大阪府においてプレミアム率10%で電子通貨を発行しているが、東京都ではプレミアム率5%で電子通貨を発行している場合を想定する。この場合、東京で発行された電子通貨9450円(=(原価1万円+プレミアム500円)×減価率0.9)を保有するA氏が大阪に出張した際に大阪で当該電子通貨を利用する際には、電子通貨価値(9450円)に発行した際のプレミアム率(5%)を掛けた結果を控除し(8977.5円)、控除後の電子通貨価値に新たなプレミアム率(10%)を掛けて加算する(9875.25円)というような処理が管理部100によって行われてもよい。なお、管理部100は、最終計算結果の円未満は切り上げてもよいし、切り捨ててもよいし、四捨五入してもよい。
同様に、管理部100は電子通貨が利用される位置情報に基づいて減価率を変更してもよい。この態様において、減価率が異なる地域において電子通貨を利用する場合には、管理部100は利用する地域に合わせた減価率を反映させた電子通貨価値で電子通貨を利用できるようにしてもよい。
また、現金情報を用いる場合と電子通貨情報を用いる場合とで変換率を異ならせてもよい。一例としては、管理部100は、現金コイン変換率を用いて現金を仮想コインに変換し、ポイントコイン変換率を用いて当該ポイントを仮想コインに変換し、現金ポイント変換率を用いて現金をポイントに変換し、コインポイント変換率を用いて当該仮想コインをポイントに変換してもよい。現金コイン変換率、現金ポイント変換率、ポイントコイン変換率及びコインポイント変換率の各々は異なる値となってもよい。
一例として、ポイントコイン変換率を現金コイン変換率よりも大きくする場合には、消費者が企業等の発行するポイントをより積極的に仮想コインに変換するようにすることを期待できる。また消費者が企業等の発行するポイントをより集めようとすることも期待できる。ポイントコイン変換率及びコインポイント変換率を一例としては80%〜130%の範囲に定めるようにしてもよい。また別の例としては、コイン価値がポイント価値以上になるようにして、ポイントコイン変換率を100%〜130%の範囲に定めるようにしてもよい。
仮想コイン、電子マネー及びポイントの交換の可否が図4のようになっている場合には、キャンペーン等でプレミアムの付与率を一時的に高くするときには、他のアセットに交換することもできず、また全額換金できない(現金情報に変換できない)「電子マネー」としてプレミアムを付与するようにしてもよい。このように換金の可否をアセットの種類に代えることで、異なる運用を行うことができる点で有益である。ただし、図4に示す態様は一例であり、管理部100は、仮想コイン、電子マネー及びポイントの各々を相互に交換できるように管理してもよいし、各々を現金に換金できるように管理してもよい。またポイントについては特定の店舗等で利用してもらうことを想定していることが通常であることから、ポイントを電子マネー又は仮想コインに変換できないように管理部100が管理してもよい。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による効果であって、未だ説明していないものを中心に説明する。「構成」で説明していない構成であっても「効果」で用いたいずれの構成も本件発明では採用することができる。
本実施の形態において、管理部100がコイン情報の保有主体を判断し、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価させ、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合にはコイン価値を減価させない態様を採用した場合には、仮想コインの保有主体に応じて減価させるように処理することができる。コイン価値が減価する第一カテゴリに属する保有主体で仮想コインを積極的に利用することを促すことができ、他方、コイン価値が減価しない第二カテゴリに属する保有主体では、安心して、仮想コインを取得及び保有することができる。
管理部100がコイン情報の保有主体が変更された場合にコイン情報の保有主体を判断することでコイン価値を減価させるかどうかを決定する態様を採用した場合には、仮想コインが譲渡されて保有主体が変わったタイミングでコイン価値を減価させるかどうかを決定することができる。このため、減価させるべき保有主体(典型的には消費者)において仮想コインのコイン価値が減価しない状態が発生したり、減価させるべきではない保有主体(典型的には事業者)において仮想コインのコイン価値が減価してしまう状態が発生したりすることを防止できる。
管理部100がコイン情報の保有主体が第二カテゴリに属する者から第一カテゴリに属する者に変更されるとコイン価値の減価を開始する態様を採用した場合には、減価させるべき保有主体に譲渡されたタイミングで仮想コインのコイン価値を減価させることができる。
管理部100がコイン情報の保有主体が第一カテゴリに属する者から第二カテゴリに属する者に変更されるとコイン価値の減価を停止する態様を採用した場合には、減価させるべきではない保有主体に譲渡されたタイミングで仮想コインのコイン価値の減価を停止させることができる。
第一カテゴリが消費者であり、第二カテゴリが事業者である場合には、仮想コインを消費者が保有する場合には仮想コインのコイン価値が減価することから、消費者による仮想コインの利用を促すことができる。また仮想コインを事業者が保有する場合には仮想コインのコイン価値が減価しないことから、事業者は仮想コインの取り扱いに賛同しやすくなり、仮想コインを取り扱う事業者を増やすことを期待できる。このため、仮想コインの普及を促すことができる。
管理部100が、管理用の入力部10aから入力される情報に基づいて第一プレミアム価値を第二プレミアム価値に変更し、第一オリジナル価値と減価に基づく第一電子通貨価値を、第二オリジナル価値と減価に基づく第二電子通貨価値に変換する態様を採用した場合には、プレミアム価値を変更するときに、既に発行されている仮想コイン又はポイントに対するプレミアム価値を含めて一律に変更することができ、プレミアム価値に関するシステム上の管理を容易に行うことができる。
管理部100は、管理用の入力部10aから入力される情報に基づいて第一減価率を第二減価率に変更し、オリジナル価値と第一減価率に基づく第三電子通貨価値をオリジナル価値と第二減価率に基づく第四電子通貨価値に変換する態様を採用した場合には、減価率を変更するときに、既に発行されている仮想コイン又はポイントに対するプレミアム価値を含めて一律に変更することができ、減価率に関するシステム上の管理を容易に行うことができる。
上記では電子通貨が減価する態様を用いて説明したが、これに限られることはなく、減価の代わりに利息のように価値が付加する態様を用いることもできる。つまり、前述した内容の「減価」を「増価」に置き換えた態様を採用してもよい。例えば、入力される情報に基づいて増価率を変更し、増価率が第一増価率から第二増価率に変更された場合には、第一オリジナル価値と第一増価率に基づく第五電子通貨価値を、第二増価率を反映させた第六電子通貨価値に変換してもよい。
流通する貨幣の量で景気安定策を施すのが従前までのやり方であるが、本態様を採用した場合には、電子通貨に付与される価値を増やしていくことで、例えば景気安定策を施すこともでき、景気調整を行うことができる。なお、従前のように貨幣の流通量を調整する態様では急激な量の調整による副作用が生じ得るが、本態様によれば、増価の度合いを適宜変更することもでき、従前のような副作用が発生することを防止できる。利息としての意味を「増価」に持たせる場合には、管理部100は、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合であっても、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合であっても、コイン価値を増価させるように管理してもよい。
管理部100は「減価」と「増価」の両方を行うように管理してもよく、入力部10からの入力にしたがって、電子通貨を減価させる態様から増価させる態様に切り替えてもよい。
《方法》
次に、本実施の形態によって採用される方法の一例について説明する。
管理部100によって、入力部10から入力される現金情報やアクションに対する対価情報である価値情報を電子通貨情報に変換する。電子通貨情報は保有主体とともに記憶部140で記憶される。電子通貨情報の保有主体のカテゴリは管理部100によって判断される。
管理部100によって電子通貨情報が仮想コインであり、その保有主体が第一カテゴリに属すると判断され、記憶部140でそのように記憶されている場合には、管理部100によってコイン価値が減価される。他方、管理部100によって仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属すると判断され、記憶部140でそのように記憶されている場合には、管理部100によってコイン価値は減価されない。
仮想コインが決済端末等で利用され、保有主体が変更になった場合には、管理部100によって新たな保有主体のカテゴリが判断される。管理部100によって新たな保有主体が第一カテゴリに属すると判断された場合には、コイン価値が減価される。他方、管理部100によって仮想コインの新たな保有主体が第二カテゴリに属すると判断された場合には、管理部100によってコイン価値は減価されない。
仮想コインが移転する度に、上記と同様の工程が繰り返し行われる。
次に、本実施の形態によって採用される方法の別の例について説明する。
管理部100によって、入力部10から入力される現金情報やアクションに対する対価情報である価値情報を電子通貨情報に変換する。現金による入金の場合にはプレミアム価値がつけられ、原価価値である現金価値にプレミアム価値が加算される。電子通貨情報は保有主体とともに記憶部140で記憶される。電子通貨情報の保有主体のカテゴリは管理部100によって判断される。
年に一度、数年に一度というような適宜なタイミングで、管理者端末等の入力部10aから入力される情報に基づいて、管理部100によってプレミアム価値の変更が行われる。このようにプレミアム価値の変更が行われる場合には、以下のような処理が行われる。なお、以下では、当初は第一プレミアム価値(P1)がつけられていたが、変更されて第二プレミアム価値(P2)がつけられる態様となった場合を用いて説明する。
原価価値(C1)と現金情報を電子通貨情報に変換した際につけられた第一プレミアム価値(P1)との合計値である第一オリジナル価値(C1+P1)を所定の規則に従って減価させた結果である第一電子通貨価値(C1+P1)(1―d×t)を、管理部100によって減価させる前の第一オリジナル価値(C1+P1)に変換した後で、当初の第一プレミアム価値P1を減算する。この結果として、原価価値(C1)が管理部100によって算出される。なお、原価価値(C1)が予め記憶部140で記憶されており、記憶部140で記憶されている原価価値(C1)が読み出される態様を採用してもよい。
次に、管理部100によって原価価値(C1)に変更後のプレミアム価値である第二プレミアム価値P2を加算して第二オリジナル価値(C1+P2)を算出し、その後で、所定の規則に従って減価させた結果である第二電子通貨価値(C1+P2)(1―d×t)を算出し、記憶部140で記憶させる。
プレミアム価値を変更する度に、上記と同様の工程が繰り返し行われる。
上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
10 入力部
11 任意端末(入力部)
12 設置端末(入力部)
15 ICカード
100 管理部
110 通信部
130 表示部
140 記録部

Claims (6)

  1. 入力部から入力される価値情報を仮想コインの価値に変換して管理する管理部と、
    前記仮想コインの保有主体を示す情報を記憶する記憶部と、を備え、
    前記管理部は、前記記憶部に記憶された情報に基づいて仮想コインの保有主体のカテゴリを判断し、仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する場合には仮想コインの価値を減価又は増価させ、仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する場合には仮想コインの価値を減価又は増価させず、
    前記管理部は、電子マネーの価値に関する情報も管理し、
    前記管理部は、前記仮想コインに関しては転々流通するように管理し、前記電子マネーに関しては前記保有主体によって利用された場合には消滅するように管理し、
    前記管理部は、クレジットカードによる支払いによる電子マネーのチャージを許可するが、クレジットカードによる支払いによる仮想コインへのチャージを許可しないように管理し、
    前記第一カテゴリは消費者であり、前記第二カテゴリは事業者である、情報処理装置。
  2. 前記管理部は、前記仮想コインの保有主体が変更された場合に変更後の前記仮想コインの保有主体を示す情報に基づいて前記仮想コインの保有主体のカテゴリを判断することで、前記仮想コインの価値を減価又は増価させるかどうかを決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記管理部は、前記仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属する者から第一カテゴリに属する者に変更されると前記仮想コインの価値の減価又は増価を開始する、請求項1又は2のいずれかに記載の情報処理装置。
  4. 前記管理部は、前記仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属する者から第二カテゴリに属する者に変更されると前記仮想コインの価値の減価又は増価を停止する、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記価値情報は現金情報及びアクションに対する対価情報を含む、請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 管理部によって入力部から入力される価値情報を仮想コインの価値に変換する工程と、
    前記仮想コインの保有主体を示す情報を記憶部に記憶する工程と、
    管理部が前記記憶部に記憶された情報に基づいて仮想コインの保有主体のカテゴリを判断する工程と、
    管理部によって仮想コインの保有主体が第一カテゴリに属すると判断された場合には管理部によって仮想コインの価値を減価又は増価させ、管理部によって仮想コインの保有主体が第二カテゴリに属すると判断された場合には管理部によって仮想コインの価値を減価又は増価させない工程と、
    を備え、
    前記管理部は、電子マネーの価値に関する情報も管理し、
    前記管理部は、前記仮想コインに関しては転々流通するように管理し、前記電子マネーに関しては前記保有主体によって利用された場合には消滅するように管理し、
    前記管理部は、クレジットカードによる支払いによる電子マネーのチャージを許可するが、クレジットカードによる支払いによる仮想コインへのチャージを許可しないように管理し、
    前記第一カテゴリは消費者であり、前記第二カテゴリは事業者である、情報処理方法。
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