JP6838041B2 - マグノンフィールド効果トランジスタとマグノントンネル接合 - Google Patents

マグノンフィールド効果トランジスタとマグノントンネル接合 Download PDF

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Description

本発明は、全体として磁気デバイス分野に関し、特に、マグノン流を用いたマグノンスピンバルブデバイス、マグノンセンサ、マグノンフィールド効果トランジスタ(magnon field effect transistor)、マグノントンネル接合およびマグノンメモリに関する。
1975年に、Fe/Ge/Co多層膜からトンネル磁気抵抗(TMR)効果を発見し、1988年に、磁気多層膜から巨大磁気抵抗効果(GMR)を発見してから、スピンエレクトロニクスの物理および材料科学の研究および応用は、大きく発展を遂げている。特に、磁気トンネル接合におけるスピンに関する電子のトンネル伝送性質およびトンネル磁気抵抗効果は、凝縮系物理学における重要な研究分野の一つになっている。1995年に、Miyazaki等およびModerola等は、それぞれ、「強磁性金属/Al-O絶縁障壁/強磁性金属」から高い室温トンネル磁気抵抗効果を発見し、再度磁気抵抗効果の研究の波が打ち出された。
デバイスの応用では、1993年に、Johnsonは、強磁性金属エミッター、非磁性金属ベースおよび強磁性金属コレクタからなる「強磁性金属/非磁性金属/強磁性金属」のようなサンドイッチ型全金属のスピントランジスタ構造を提案した(M.Johnsonの論文Science 260(1993)320を参照)。このような全金属トランジスタは、半導体Siデバイスとほぼ同様なスピードを有し、消費電力は10−20倍低く、密度は約50倍高く、耐放射で、記憶機能も有し、未来の量子コンピュータの様々なロジック回路、プロセッサなどに適用できる。1994年に、IBMは、巨大磁気抵抗効果を利用した読み取りヘッドを開発し、ハードディスクの記憶密度を17倍向上させ、3Gb/inに達している。
従来のGMRスピンバルブの構造は、「磁性層/間隔層/磁性層」のサンドイッチ型の構造を採用し、その磁性層は、強磁性導電材料からなり、間隔層(spacing layer)は、一般的に、Cu、Ruのような非磁性導電金属層が用いられる。電流は、GMRスピンバルブ構造を垂直または面内に沿って流れ、二つの磁性層の磁気モーメントの平行または反平行の配置を用いて磁気抵抗を発生させている。このGMRスピンバルブ構造において、磁性層は、電子スピン特性を変調する機能があるが、その導電性は、一般的には導電間隔層よりは劣っている。そのため、電子が導電磁性層において伝導されるとき、磁気抵抗の大きさおよび雑音の特性などに対して、ある程度影響を及ぼしている。
他方、フィールド効果トランジスタ(Effect-Field Transistor)は、現在の半導体電子デバイスのコア素子であるが、電荷に基づく従来のフィールド効果トランジスタの高電力消費の問題で、電子デバイスのサイズの更なるコンパクト化が妨げられた。これにより半導体分野の未来の発展が制限されてしまう。いわゆるムーアの法則(即ち、18ヶ月ごとに電子デバイスの集成率が2倍になる)もだんだん限界に来ている。したがって、実際の応用からも科学研究からも、従来を乗り越え電荷に基づくフィールド効果トランジスタを探すことが、ますます人々に注目され、研究に引かれる。Johnsonらが提案した全金属スピントランジスタ構造は、優れた特性を有するが、依然として電子を用いて信号キャリアとしており、磁気モーメントを用いて電子信号を変調するので、信号の強さおよび雑音の特性の面で多くの不足がある。
このように、従来の磁気電子デバイスは、多くの不足があり、実際への応用に影響を及ぼしている。したがって、従来技術における上記またはほかの不足を克服するために、新たな磁気デバイスを探索する必要がある。
本発明の一の実施形態に係るマグノンスピンバルブデバイスは、第1の強磁性絶縁層と、前記第1の強磁性絶縁層の上に設けられた非磁性導電層と、前記非磁性導電層の上に設けられた第2の強磁性絶縁層とを備える。
前記第1の強磁性絶縁層および前記第2の強磁性絶縁層の各々が、RFe12、MFe、Fe、BaFe1219、SrFe1219およびそれらのドーパント化合物のうちの一つまたは複数を含み、ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuであり、Mは、Mn、Zn、Cu、Ni、MgまたはCoである。前記非磁性導電層は、Cu、Ru、Ag、Cr、およびAuのうちの一つまたは複数を含む。前記第1の強磁性絶縁層は、相対的に固定された磁性層を有し、前記第2の強磁性絶縁層は、外部磁場に従って変化する自由磁性層を有する。前記非磁性導電層の厚さは、そのスピン拡散長の3倍よりも小さい。前記マグノンスピンバルブデバイスは、マグノンセンサとして用いられる。
本発明の別の実施形態に係るマグノンフィールド効果トランジスタは、第1の強磁性領域、第2の強磁性領域及び第3の強磁性領域と、それぞれの領域は強磁性材料からなり、前記第2の強磁性領域は強磁性絶縁材料からなり、前記第1の強磁性領域と前記第2の強磁性領域との間に位置し反強磁性材料からなる第1の反強磁性領域と、前記第2の強磁性領域と前記第3の強磁性領域との間に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性領域と、前記第2の強磁性領域を覆うゲートとを備える。
前記強磁性材料は、強磁性絶縁材料および強磁性導電材料を含み、前記反強磁性材料は、反強磁性絶縁材料および反強磁性導電材料を含み、前記強磁性絶縁材料は、RFe12、MFe、Fe、BaFe1219、SrFe1219、およびそれらのドーパント化合物のうちの一つまたは複数を含み、ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuであり、MはMn、Zn、Cu、Ni、MgまたはCoであり、前記反強磁性絶縁材料は、NiOおよびCoOの一つまたは複数であり、前記反強磁性導電材料は、IrMn、PtMn、AuMn、PdMn、FeMn、NiMnのうちの一つまたは複数を含む。前記第1の強磁性領域、前記第2の強磁性領域および前記第3の強磁性領域の磁気モーメントは、互いに平行している。
本発明の別の実施形態に係るマグノンロジックデバイスは、第1の強磁性領域、第2の強磁性領域及び第3の強磁性領域と、それぞれの領域は強磁性材料からなり、前記第2の強磁性領域は強磁性絶縁材料からなり、前記第1の強磁性領域と前記第2の強磁性領域との間に位置し、反強磁性材料からなる第1の反強磁性領域と、前記第2の強磁性領域と前記第3の強磁性領域との間に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性領域と、前記第2の強磁性領域を覆うゲートとを備え、ここで、前記ゲートは、ロジック入力端となるように構成され、前記第1の強磁性領域および前記第3の強磁性領域のいずれか一つは、ロジック出力端となるように構成される。
前記マグノンフィールド効果トランジスタは、ロジック“NOT”ゲートになるように構成される。前記強磁性材料は、強磁性絶縁材料および強磁性導電材料を含み、前記反強磁性材料は、反強磁性絶縁材料および反強磁性導電材料を含む。前記強磁性絶縁材料は、RFe12、MFe、Fe、BaFe1219、SrFe1219、およびそれらのドーパント化合物のうちの一つまたは複数を含み、ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuであり、Mは、Mn、Zn、Cu、Ni、MgまたはCoである。前記反強磁性絶縁材料は、NiOおよびCoOの一つまたは複数であり、前記反強磁性導電材料は、IrMn、PtMn、AuMn、PdMn、FeMn、NiMnのうちの一つまたは複数を含む。
本発明に係るマグノントンネル接合は、強磁性材料からなる第1の強磁性層と、反強磁性材料からなり、前記第1の強磁性層の上に位置する第1の反強磁性層と、強磁性材料からなり、前記第1の反強磁性層の上に位置する第2の強磁性層とを備える。
前記強磁性材料は、強磁性絶縁材料と強磁性導電材料を含み、前記反強磁性材料は、反強磁性絶縁材料および反強磁性導電材料を含む。前記第1の強磁性層は、固定された磁性層を備え、前記第2の強磁性層は、外部磁場に従って変化する自由磁性層を備える。前記マグノントンネル接合は、前記第2の強磁性層の上に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性層と、前記第2の反強磁性層の上に位置し、強磁性材料からなる第3の強磁性層とをさらに備える。前記第1の強磁性層および前記第3の強磁性層の磁気モーメントは、互いに平行している。前記第2の強磁性層は、外部磁場に従って変化する自由磁性層を有する。
本発明の別の実施形態におけるマグノン記憶デバイスは、複数のマグノン記憶手段を有し、各マグノン記憶手段は、マグノントンネル接合を有し、前記マグノントンネル接合は、強磁性材料からなる第1の強磁性層と、前記第1の強磁性層の上に位置し、反強磁性材料からなる第1の反強磁性層と、前記第1の反強磁性層の上に位置し、強磁性材料からなる第2の強磁性層とを備える。
前記マグノントンネル接合は、さらに、前記第2の強磁性層の上に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性層と、前記第2の反強磁性層の上に位置し、強磁性材料からなる第3の強磁性層とを備える。
本発明の上記および他の特徴および利点は、以下に図面を参照して例示的な実施形態を記述することによって明らかになる。
図1は本発明の一例示的な実施形態によるマグノンスピンバルブ(MSV)デバイスの層の構造を示す模式図である。 図2Aは、図1のマグノンスピンバルブ(MSV)デバイスの変形例を示す模式図である。 図2Bは、図1のマグノンスピンバルブ(MSV)デバイスの変形例を示す模式図である。 2Cは、図1のマグノンスピンバルブ(MSV)デバイスの変形例を示す模式図である。 図3は、本発明の一例示的な実施形態によるマグノンフィールド効果トランジスタの構造を示す模式図である。 図4は図3のマグノンフィールド効果トランジスタのエネルギーバンドを示す模式図である。 図5はマグノン透過係数とマグノン周波数との関係を示すグラフである。 図6は所定の共鳴トンネリング周波数におけるマグノンに関する透過係数と印加されたゲート電界との関係を示す。 図7は本発明の一例示的な実施形態によるマグノンフィールド効果トランジスタをロジックデバイスとして用いられる様子を示す模式図である。 図8Aは、本発明の一例示的な実施形態のマグノントンネル接合の層構成を示す模式図である。 図8Bは、本発明の一例示的な実施形態のマグノントンネル接合の層構成を示す模式図である。 図9Aは、図8Aのマグノン単一障壁トンネル接合の変形例を示す模式図である。 図9Bは、図8Aのマグノン単一障壁トンネル接合の変形例を示す模式図である。 図9Cは、図8Aのマグノン単一障壁トンネル接合の変形例を示す模式図である。 図10Aは、図8Bのマグノンダブルバリアトンネル接合の変化例を示す模式図である。 図10Bは、図8Bのマグノンダブルバリアトンネル接合の変形例を示す模式図である。 図10Cは、図8Bのマグノンダブルバリアトンネル接合の変形例を示す模式図である。
図面を参照して本発明の例示的な実施形態を記述する。なお、図面が比例に応じて作成したものではない場合がある。
図1は、本発明の例示的な実施形態によるマグノンスピンバルブ(MSV)デバイス100の層の構造を示す模式図である。図1に示したように、MSVデバイス100は、第1の強磁性絶縁層110と、第2の強磁性絶縁層130と、第1の強磁性絶縁層110と第2の強磁性絶縁層130との間に位置する非磁性導電層120とを備える。
第1の強磁性絶縁層110と第2の強磁性絶縁層130とは、それぞれ強磁性絶縁材料からなり、その例示として、RFe12(ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuのいずれか一つであってもよい)、MFe(ただし、MはMn、Zn、Cu、Ni、MgおよびCoのいずれか一つであってもよい)、Fe、BaFe1219、SrFe1219などを含むが、これに限られない。
一部の例示として、第1の強磁性絶縁層110は、実線の矢印のように、動作期間が変わらない固定された磁化方向を有し、第2の強磁性絶縁層130は、両方向破線矢印のように、外部磁場に従って変化する自由磁化方向を有することができる。これにより、MSVデバイス100は、外部磁場を検知するためのマグノン型センサとして用いることができる。第1の強磁性絶縁層110の磁化方向は、たとえば、反強磁性ピニング、硬質磁性ピニング、人工反強磁性構造(SAF)、自己ピニング(self-pinning)などのようなさまざまな態様で固定することができる。これらの態様は、当該分野において公知のものであるため、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、図1は、面内磁化方向を示すが、第1の強磁性絶縁層110および第2の強磁性絶縁層130は、垂直磁化方向を有しても良い。第1の強磁性絶縁層110と第2の強磁性絶縁層130の磁化方向は、従来のGMRスピンバルブ構造における二つの強磁性導電層の磁化方向の設定に準じて設定することができることは当該分野における技術者であれば理解できる。
非磁性導電層120は、スピン拡散長が長い導電材料からなり、例えば、Cu、Ru、Ag、Cr、Auなどから形成してもよいが、これらに限っていない。
MSVデバイス100においては、電流は、白抜き矢印のように、非磁性導電層120の面内のみを流れる。しかしながら、第1および第2の強磁性絶縁層110、130との界面における散乱により、デバイス100もGMR効果が現れる。その原理は、従来のGMRスピンバルブデバイスと基本的に同じである。簡単に言えば、第1の強磁性絶縁層110と第2の強磁性絶縁層130の磁化方向は互いに同じであるときに、極性が磁気モーメントと同じである電子の散乱が小さいので、MSVデバイス100の抵抗が低い。第1の強磁性絶縁層110と第2の強磁性絶縁層130の磁化方向が互いに逆になるとき、全ての電子が大きく散乱する。そのため、MSVデバイス100の抵抗が高くなり、磁気抵抗効果が現れる。
従来のGMRスピンバルブデバイスとの最大な違いは、MSVデバイス100では、電子が非磁性導電層120のみを流れるが、強磁性絶縁層110および130を流れない。これにより、非磁性導電層120が良好な導電性を有するので、改善された信号雑音比を取得でき、より高い磁気抵抗を取得することにも有利になる。
MSVデバイス100において、第1および第2の強磁性絶縁層110、130は、電子の伝送に関与しないので、その厚さは特に制限されることなく、適切な磁気モーメントを提供すれば足りることは、理解されるものである。非磁性導電層120の場合は、その厚さがそのスピン拡散長よりも小さいことが好ましい。
図2A、2Bおよび2Cは、図1のマグノンスピンバルブ(MSV)デバイスの変形例の模式図である。図1においては、第1および第2の強磁性絶縁層110、130は、各々が面内磁化を有し、それらが互いに平行または反平行になる。
図2Aの例示では、第1および第2の強磁性絶縁層110、130は、互いに平行または反平行になる垂直磁化を有することができる。または、図2Bに示すように、第1および第2の強磁性絶縁層110、130は、一方が面内磁化を有して、他方が垂直磁化を有しても良い。図2Bは、第1の強磁性絶縁層110が垂直磁化を有することを示したが、逆にそれが面内磁化を有し、第2の強磁性絶縁層130が垂直磁化を有しても良い。図2Cの例では、第1および第2の強磁性絶縁層110、130は、それぞれ面内磁化を有するが、外部の外部磁場がない場合、自由磁性層130の磁気モーメントは、基準磁性層110に対して約90度の角度をなすことができる。図2Bおよび2Cの例は、特に各種の磁気センサデバイスに適用することに適する。
以上、単一の非磁性導電層120を記述したが、本発明におけるGRMデバイス100は、さらに、自由磁性層130の第1の非磁性導電層120との反対側に形成された第2の非磁性導電層(図示せず)と、第2の非磁性導電層の上に形成された第3の強磁性絶縁層とを備えることができることは、当該分野における技術者であれば理解できる。この場合、二つの非磁性導電層内に電流が流れる。このような構造は、従来の構造および次に記述するダブルバリア構造に似ている。この構造の三つの強磁性層において、中間強磁性層は、共通自由層として用いられ、上下の二つの強磁性層は基準磁性層(reference magnetic layer)として用いられ、図8Bおよび図10A-10Cに示したように、これらの三つの強磁性層は、面内磁気モーメントを有しても良いし、垂直磁気モーメントを有しても良いし、面内磁気モーメントと垂直磁気モーメントとの組み合わせを有しても良い。
本発明におけるMSVデバイス100は、従来のGMRスピンバルブデバイスの代わりに例えば磁気読み取りヘッドまたは磁気センサなどとして各分野に応用できることは、理解されている。
図3は、本発明の例示としての実施形態のマグノンフィールド効果トランジスタ200の構成を示す模式図である。図3に示すように、マグノンフィールド効果トランジスタ200は、第1の強磁性領域210と、第2の強磁性領域220と、第3の三強磁性領域230と、隣接の強磁性領域間にそれぞれ位置する第1の反強磁性領域240および第2の反強磁性領域250とを備える。
第1の強磁性領域210、第2の強磁性領域220および第3の強磁性領域230のそれぞれは、強磁性材料によって形成されてもよい。強磁性材料は、強磁性導電材料と強磁性絶縁材料とを含み、そのうち、第2の強磁性領域220は、強磁性絶縁材料によって形成される。第1および第3の強磁性領域210、230は、強磁性導電または絶縁材料によって形成される。強磁性導電材料は、従来のスピンバルブ、トンネル接合のような磁気デバイスに広く応用されるので、ここでは重複する説明を省略する。
本発明に用いられる強磁性絶縁材料は、例示として、RFe12(ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuのいずれか一つであってもよい)と、MFe(ただし、Mは、Mn、Zn、Cu、Ni、MgおよびCoのいずれか一つであってもよい)と、Feと、BaFe1219と、SrFe1219などとを含むことができるが、これらに限られない。好ましくは、第1の強磁性領域210、第2の強磁性領域220および第3の強磁性領域230の磁気モーメントは、互いに平行になる。
第1の反強磁性領域240および第2の反強磁性領域250は、それぞれ反強磁性導電材料および反強磁性絶縁材料を含む反強磁性材料から形成することができる。反強磁性導電材料は、例えば、IrMn、PtMn、AuMn、PdMn、FeMn、NiMnなどを含むが、これらに限られない。反強磁性絶縁材料は、例えば、NiO、CoOなどを含むが、これらに限られない。
また、以上に記述した強磁性および反強磁性材料は、金属、合金、半導体および絶縁体等によって構成されてもよい。
マグノンフィールド効果トランジスタ200は、中間強磁性領域、即ち第2の強磁性領域220を覆うゲート260をさらに含む。ゲート260は、半導体領域において常用するゲート材料によって形成されてもよく、その例として金属、金属シリサイド、ポリシリコンなどを挙げられるが、これらに限られない。第2の強磁性領域220は強磁性絶縁材料からなるので、ゲート260は、第2の強磁性領域220に直接に接触してもよい。第1および第2の反強磁性領域240、250が導電材料からなる場合、好ましくは、ゲート260は、第1および第2の反強磁性領域240、250と電気的に離隔されている。
以下、図4を参照してマグノンフィールド効果トランジスタ200の動作のメカニズムを記述する。図4は、マグノンフィールド効果トランジスタ200のエネルギーバンドを示す模式図である。本発明者らは、反強磁性層におけるマグノンのバンドギャップが、強磁性層におけるバンドギャップよりも遥かに大きいという知見を得た。そのため、反強磁性層240および250は、マグノンに対して等価のバリア層に相当し、両層の反強磁性層の間の強磁性層は、マグノンのウェルを構成し、その中のマグノンエネルギー準位は、量子化されたものである。したがって、電子の共鳴トンネリング(resonance tunneling of electrons)に類似し、第2の強磁性領域220における量子化マグノンエネルギー準位は、適切な位置になるとき、マグノンの共鳴トンネリングを実現できる。
ゲート260は、中間強磁性層220に電界を印加することによってDMI(Dzyaloshinsky-Moriya Interaction)の相互作用を誘起することで、マグノンの量子ウェルのエネルギー準位を調整制御して、さらに、共鳴トンネリングのマグノン流(magnon stream)を調整制御する。即ち、マグノンフィールド効果トランジスタの機能が実現される。
図4における右図は、ゲート260によって中間強磁性絶縁層220に電界Eを印加した後、強磁性絶縁層220のマグノンエネルギー準位ELの変化を示し、そのうち、実線は、電界Eを印加する前のエネルギー準位の位置を示し、破線は、電界Eを印加した後のエネルギー準位の位置を示す。これによって分かるように、電界Eを印加した後、エネルギー準位に対応するエネルギーは低下した。ゲート260によって中間強磁性絶縁層220における量子化エネルギー準位の位置を調整制御することで、マグノン流の共鳴トンネリングを制御することができ、それによって、マグノンフィールド効果トランジスタの機能が実現される。
理解できるのは、「導通」(conduction)と「絶縁」(insulation)は、電子に関する概念であるが、本発明におけるマグノンフィールド効果トランジスタでは、電子の代わりにマグノンを信号キャリアとして使用することになる。電子と対照的にすると、強磁性材料はマグノンの導体に対応し、反強磁性材料はマグノンの絶縁体に対応する。
したがって、上記のマグノンフィールド効果トランジスタにおいて、第1から第3の強磁性領域210、220および230はいずれも強磁性材料によって形成されたものがあるが、第2の強磁性領域220は、そのうちのマグノンエネルギー準位を、電界を利用して変調するので、強磁性絶縁材料によって形成されるようにしているが、第1および第3の強磁性領域210および230は、マグノンの伝送にのみ用いられており、電界の変調と関わらないため、強磁性導電または絶縁材料によって形成されてもよい。これにより、完全にマグノンで信号ストリームを伝送するデバイスを実現する。
図5は、マグノン透過係数とマグノン周波数との関係を示す曲線である。図5の曲線図から分かるように、例えば10V/mの電界を印加すると、ゲート電界が0 V/mであるときのマグノンの共鳴トンネリング周波数に対して左(低周波数)方向にシフトした。
図6は、特定の共鳴トンネリング周波数にあるマグノンに関する透過係数と印加されたゲート電界との関係を示す。図5に示すように、最初に共鳴トンネリング状態になるとき、マグノンの透過係数はほぼ1であり、即ち、当該周波数のマグノンのいずれもが、共鳴トンネリングを介して二つの障壁を透過することができ、トランジスタが導通状態になる。印加された電界が大きくなるに連れて、中間強磁性絶縁層220における量子エネルギー準位はシフトし、共鳴トンネリング現象が弱くなり、マグノンの透過率が徐々低くなる。印加された電界が所定の強さに達し、例えば10V/mに達すると、マグノンの透過率はほぼゼロにまで低下し、共鳴トンネリング現象はほぼ発生せず、トランジスタはオフ状態になる。
外部電界がない場合、中間強磁性絶縁層220における量子化エネルギー準位の位置は、ウェルの幅、両側の障壁の高さなどによって決められることは理解すべきである。したがって、トランジスタ200における各層のパラメータを適切に設定することによって、初期状態に、即ち、外部磁場がないとき、トランジスタがオフ状態になり、適切な電界が印加されるとき、トランジスタは導通状態になる。
従来の電子を信号キャリアとして用いる半導体またはスピントランジスタと異なり、本発明に係るトランジスタは、完全にマグノンを信号キャリアとして用い、トランジスタにおいては、いかなる電子的な伝導にはかかわらない。マグノンは、電子のように角運動量を伝えることができ、情報のキャリアとすることができる。異なることとして、電荷の運動には関わらないので、マグノンが伝送される過程においてジュール熱を発生することはない。したがって、それを利用して情報を処理及び操作することは、電力消費が低いという特徴がある。
本発明のマグノントランジスタを従来の回路とともに使用できることが理解すべきである。例えば、トランジスタの一端では、スピンホール効果(SHE)材料においてスピン軌道カップリング効果を利用して電気信号からマグノン流を生成し、それをトランジスタの一端に注入することができる。トランジスタの他端において、共鳴トンネリングのマグノン流を受信し、それを同様にピンホール効果材料において電圧または電流信号に変換させる。他方、本発明におけるマグノントランジスタは、将来のピュアーマグノン回路に使用することもできる。
本発明に係るマグノントランジスタは、従来のトランジスタを替えて多くの分野に応用することができる。図7は一例として本発明のマグノンフィールド効果トランジスタをロジックデバイスとして用いることを示す。
図7に示すように、ゲートを入力端として、ゲート電圧をロジック入力として、透過端を出力端として、透過したマグノン流をロジック出力として定義することができる。本発明におけるマグノンフィールド効果トランジスタが対称的な構造を有するため、第1の強磁性領域210と第3の強磁性領域230のいずれか一方は、マグノン流入力端として、他方がマグノン流出力端として用いても良いということは、理解すべきである。したがって、第1の強磁性領域210および第3の強磁性領域230のいずれも、ロジック出力端とすることができる。
ゲート電圧が印加されない場合、入力が「0」と定義される。この場合、特定の共鳴トンネリングにあるマグノンは、完全に透過することができ、マグノンフィールド効果トランジスタがオン(ON)状態にあり、対応して「1」が出力される。適切な大きさのゲート電圧を印加する場合、入力が「1」と定義され、共鳴エネルギー準位をシフトさせることによりマグノンが全く透過できず、この場合のマグノンフィールド効果トランジスタはオフ(OFF)状態にあり、対応して「0」が出力される。したがって、このような単一のマグノンフィールド効果トランジスタは、ロジック「NOT」操作を実現することができる。ロジック「NOT」操作が実現できると、例えば「AND」、「OR」などのようなその他の全てのロジック機能は、原則として、複数のこのようなマグノンフィールド効果トランジスタ間のカスコード接続の組み合わせによって実現することができる。
以上、マグノンフィールド効果トランジスタについて記述したが、マグノンダブル障壁トンネル接合(層210−250からなる)が用いられることは、当該分野における技術者であれば理解できる。本発明の他の実施例は、図8Aに示す単一障壁トンネル接合と図8Bに示すダブル障壁トンネル接合とを含むマグノントンネル接合をさらに提供する。
図8Aに示すように、マグノン単一障壁トンネル接合300は、第1および第2の強磁性層310および330と、第1および第2の強磁性層310および330の間に位置する第1の反強磁性層320とを備える。第1および第2の強磁性層310および330は、強磁性導電または絶縁材料からなるようにしてもよく、第1の反強磁性層320は、反強磁性導電または絶縁材料からなるようにしてもよい。第1の強磁性層310は、基準磁性層として用いることができ、第2の強磁性層330は、自由磁性層として用いることができ、第1の反強磁性層320は、障壁層として用いる。第1および第2の強磁性層310および330の磁化の配向は、マグノンのトンネリング確率に影響を及ぼす。第1および第2の強磁性層310および330の磁化方向は、互いに平行になる場合は、マグノンのトンネリングの確率が高く、トンネル接合の磁気抵抗が低い。第1および第2の強磁性層310および330の磁化方向は互いに反平行になる場合は、マグノンのトンネリングの確率が低く、トンネル接合の磁気抵抗が高い。
したがって、本明細書に記述したマグノン単一障壁およびダブル障壁トンネル接合は、マグノン型記憶デバイスに用いることができる。具体的には、マグノン型記憶デバイスは、複数の記憶手段を含み、各記憶手段は、本開示の一つの実施例によるマグノントンネル接合を備えることができる。マグノントンネル接合における基準磁性層と自由磁性層の磁化の平行および反平行状態によって、記憶手段は「0」または「1」と記憶する。
図8Bは、マグノンダブル障壁トンネル接合300'を示すものであり、単一障壁トンネル接合300に基づいて、第2の反強磁性層340および第三強磁性層350をさらに備え、そのうちの第2の反強磁性層340は第2および第3の強磁性層330および350の間に位置する。同様に、第3の強磁性層350は、強磁性導電または絶縁材料からなるようにしてもよい。第2の反強磁性層340は、反強磁性導電または絶縁材料からなるようにしてもよい。
第3の強磁性層350は、第1の強磁性層310の磁気モーメントと互いに平行する固定磁気モーメントを含み、第2の強磁性層330は自由磁性層とすることができる。第2の強磁性層330の磁化方向が平行状態にあるかまたは反平行状態にあるかによって、マグノントンネルが第1および第2の反強磁性層320および340を透過する確率が高くなるかまたは低くなって、ダブル障壁トンネル接合の磁気抵抗は低くなるかまたは高くなる。以上、単一障壁およびダブル障壁を示したが、本発明に係るマグノントンネル接合は、三つの障壁またはより多くの障壁を含んでも良いと理解することができる。
磁気特性についていうと、本発明のマグノントンネル接合は、従来技術において電子を伝送流とするトンネル接合と同じであるので、従来のトンネル接合の多くのことを、本発明におけるマグノントンネル接合に応用することができ、磁気モーメントのオフセットおよびピニング(pinning)、磁化方向を面内、垂直またはそれらの組み合わせになるように構成するなどを含むが、これらに限られず、ここで、詳細な説明を省略する。
図9A、9Bおよび9Cは、図8Aのマグノン単一障壁トンネル接合の変形例を示す模式図である。図10A、10Bおよび10Cは、図8Bのマグノンダブル障壁トンネル接合の変形例を示す模式図である。図9Aにおいて、第1および第2の強磁性層310および330は、いずれも垂直磁化を有する。図9Bにおいては、第1および第2の強磁性層310および330は、一方が垂直磁化を有し、他方が面内磁化を有する。図9Cにおいて、第1および第2の強磁性層310および330は、いずれも面内磁化を有するが、外部の磁場がない場合、その磁化方向は互いに約90度の角度をなす。
同様に、図10Aにおいて、第1、第2および第3の強磁性層310、330および350は、垂直磁化を有する。図10Aにおいて、第1、第2および第3の強磁性層310、330および350はいずれも垂直磁化を有する。図10Bにおいては、第1および第3の強磁性層310および350は垂直磁化を有し、第2の強磁性層330は面内磁化を有し、又は、第1および第3の強磁性層310および350は、面内磁化を有し、第2の強磁性層330は、垂直磁化を有する。図10Cにおいて、第1、第2および第3の強磁性層310、330および350は、いずれも面内磁化を有するが、外部磁場がない場合、第1および第3の強磁性層310および350の磁化方向と第2の強磁性層330の磁化方向とは、約90度の角度をなす。異なる適用場面について各強磁性層の磁化方向を設定することができることは、当該技術分野における技術者にとって理解される。
以上、例示および説明のために記述した。また、この記述は、本発明の実施形態を上記の開示に限定することを意図するものではない。以上、複数の例示および実施形態について説明したが、当該技術分野における技術者は、その他の変形、修正、変化、追加およびそのサブ組み合わせを認識することもできる。
100 マグノンスピンバルブ(MSV)デバイス
110 第1の強磁性絶縁層
120 非磁性導電層
130 第2の強磁性絶縁層
200 マグノンフィールド効果トランジスタ
210 第1の強磁性領域
220 第2の強磁性領域
230 第3の強磁性領域
240 第1の反強磁性領域
250 第2の反強磁性領域
300 マグノン単一障壁トンネル接合
310 第1の強磁性層
320 第1の反強磁性層
330 第2の強磁性層
340 第2の反強磁性層
350 第3の強磁性層



Claims (8)

  1. 強磁性材料からなる第1の強磁性領域、第2の強磁性領域及び第3の強磁性領域と、
    前記第2の強磁性領域は強磁性絶縁材料からなり、
    前記第1の強磁性領域と前記第2の強磁性領域との間に位置し、反強磁性材料からなる第1の反強磁性領域と、
    前記第2の強磁性領域と前記第3の強磁性領域との間に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性領域と、
    前記第2の強磁性領域を覆うゲートと
    を含むマグノンフィールド効果トランジスタ。
  2. 前記強磁性材料は、強磁性絶縁材料および強磁性導電材料を含み、
    前記反強磁性材料は、反強磁性絶縁材料および反強磁性導電材料を含み、
    前記強磁性絶縁材料は、RFe12、MFe、Fe、BaFe1219、SrFe1219、およびそれらのドーパント化合物のうちの一つまたは複数を含み、ただし、Rは、Y、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbまたはLuであり、MはMn、Zn、Cu、Ni、MgまたはCoであり、
    前記反強磁性絶縁材料は、NiOおよびCoOの一つまたは複数を含み、
    前記反強磁性導電材料は、IrMn、PtMn、AuMn、PdMn、FeMn、NiMnの一つまたは複数を含む請求項に記載のマグノンフィールド効果トランジスタ。
  3. 前記第1の強磁性領域、前記第2の強磁性領域および前記第3の強磁性領域の磁気モーメントは、互いに平行している請求項に記載のマグノンフィールド効果トランジスタ。
  4. 前記マグノンフィールド効果トランジスタは、マグノンロジックデバイスになるように構成され、前記ゲートは、ロジック入力端となるように構成され、前記第1の強磁性領域および前記第3の強磁性領域のいずれか一つは、ロジック出力端となるように構成される請求項に記載のマグノンフィールド効果トランジスタ。
  5. 強磁性材料からなり、固定磁気モーメントを有する第1の強磁性層と、
    前記第1の強磁性層の上に位置し、反強磁性材料からなる第1の反強磁性層と、
    前記第1の反強磁性層の上に位置し、強磁性材料からなり、外部磁場に従って変化する自由磁気モーメントを有する第2の強磁性層と
    を備えるマグノントンネル接合。
  6. 前記強磁性材料は、強磁性絶縁材料および強磁性導電材料を含み、
    前記反強磁性材料は、反強磁性絶縁材料および反強磁性導電材料を含む請求項に記載のマグノントンネル接合。
  7. 前記第2の強磁性層の上に位置し、反強磁性材料からなる第2の反強磁性層と、
    前記第2の反強磁性層の上に位置し、強磁性材料からなり、前記第1の強磁性層の磁気モーメントと平行する磁気モーメントを有する第3の強磁性層と、をさらに備える請求項に記載のマグノントンネル接合。
  8. 前記マグノントンネル接合は、マグノン記憶デバイスのマグノン記憶手段として用いられ、前記マグノン記憶デバイスは、複数のマグノン記憶手段を備え、各マグノン記憶手段は、前記マグノントンネル接合を備える請求項に記載のマグノントンネル接合。
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