JP6837517B2 - 血液測定装置および血液測定装置の制御方法 - Google Patents

血液測定装置および血液測定装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、血液測定装置および血液測定装置の制御方法に関する。
血液等の検体を自動で測定する血液測定装置が知られている。血液測定装置は、検体希釈液を用いて検体を希釈して測定を行うための測定試料を調製する。また、特許文献1には、RO膜処理を施したRO水により高濃度試薬を希釈して低濃度試薬を生成し、生成した低濃度試薬を検体希釈液として用いる試薬調製装置が開示されている。
特開2010−197292号公報
特許文献1に記載の血液測定装置では、検体希釈液が、検体の希釈の他に、フローサイトメータに測定試料を流すためのシース液や、血液測定装置の試料調製部や検出部を洗浄するための洗浄液としても用いられている。ここで、検体希釈液を多量に用いたことにより検体希釈液を生成するための高濃度試薬がなくなった場合には、検体の測定を行うことができなくなり、円滑な測定が阻害されることとなる。このため、高濃度試薬の消費量を抑制することが求められていた。
本発明の第1の態様に係る血液測定装置は、高濃度試薬を貯留するための高濃度試薬貯留部と、高濃度試薬を希釈する純水を貯留するための純水貯留部と、高濃度試薬および純水を混合して調製された試薬を貯留するための試薬貯留部と、を備える試薬調製ユニットと、少なくとも第1部位および第2部位を有し、血液検体および試薬を混合して測定試料を調製して測定試料を測定し、純水および試薬を供給するための測定ユニットと、測定ユニットの動作を制御する制御部と、を備える。制御部は、測定ユニットの洗浄動作を行う際に、試薬を用いて第1部位の洗浄を行い、純水を用いて第2部位の洗浄を行うように測定ユニットを制御する。
本発明の第2の態様は、少なくとも第1部位および第2部位を有し、血液検体および試薬を混合して測定試料を調製して測定試料を測定する測定ユニットを備える血液測定装置の制御方法に関する。本態様に係る血液測定装置の制御方法は、高濃度試薬および純水を混合して試薬を調製し、測定ユニットの洗浄動作を行う場合、第1部位は試薬を用いて洗浄し、第2部位は純水を用いて洗浄する。
本発明によれば、血液測定装置における高濃度試薬の消費量を抑制することが可能となる。
図1は、実施形態に係る血液測定装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)は、実施形態に係る吸引管および洗浄器をX軸負方向に見た場合の図であり、図2(b)は、実施形態に係る洗浄器をZ軸正方向に見た場合の図である。 図3(a)は、実施形態に係る電気抵抗式検出部のフローセルの構成を示す図であり、図3(b)は、実施形態に係る光学式検出部のフローセルの構成を示す図であり、図3(c)は、実施形態に係るヘモグロビン測定部の構成を示す図であり、図3(d)は、実施形態に係る純水貯留部のフロートスイッチの構成を示す図である。 図4(a)、(b)は、実施形態に係る流体供給部の構成を示す図である。 図5は、実施形態に係る流体供給部の構成を示す図である。 図6(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態に係る第1測定、第2測定および第3測定における制御部による制御を示すフローチャートである。 図7(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る第1試料調製部および第2試料調製部の洗浄における制御部による制御を示すフローチャートである。 図8(a)〜(c)は、それぞれ、実施形態に係る電気抵抗式検出部、光学式検出部およびヘモグロビン測定部の洗浄における制御部による制御を示すフローチャートである。 図9(a)〜(c)は、実施形態に係る吸引管の洗浄、シャットダウン処理および純水貯留部の異常処理における制御部による制御を示すフローチャートである。
以下に示す実施形態は、血液検体に含まれる血球等を測定するための装置に本発明を適用したものである。なお、本発明における純水とは、不純物を取り除く処理が行われた水のことであり、RO水、精製水、脱イオン水、蒸留水などを含んでいる。純水の純度は限定されない。
図1に示すように、血液測定装置10は、純水供給ユニット20と、試薬調製ユニット30と、測定ユニット40と、を備える。純水供給ユニット20と、試薬調製ユニット30と、測定ユニット40は、それぞれ、別の装置として構成されても良い。すなわち、純水供給ユニット20は、純水供給装置として構成されても良く、試薬調製ユニット30は、試薬調製装置として構成されても良く、測定ユニット40は、測定装置として構成されても良い。
純水供給ユニット20は、フィルタ21と、高圧ポンプ22と、膜23と、純水タンク24と、を備える。フィルタ21は、水道水に含まれる不純物を取り除く。高圧ポンプ22は、水分子が膜23を透過するようフィルタ21を通過した水道水に高圧をかけて、純水を作製する。純水タンク24は、膜23を透過した純水を貯留する。純水は、後述するように、高濃度試薬と高濃度溶血剤を希釈する際に用いられるほか、測定ユニット40の測定および洗浄にも用いられる。
ここで、実施形態においては、純水としてRO水を用いている。RO水とは、逆浸透膜、すなわちRO(Reverse Osmosis)膜を透過することによって不純物を取り除かれた水のことである。したがって、実施形態の膜23は、RO膜である。
試薬調製ユニット30は、調製制御部31と、純水貯留部32と、高濃度試薬貯留部33と、試薬貯留部34と、高濃度溶血剤貯留部35と、溶血剤貯留部36と、を備える。調製制御部31は、たとえばCPUである。調製制御部31が試薬調製ユニット30の図示しない空圧源およびバルブの動作を制御することにより、試薬調製ユニット30内において流体が移送される。
純水貯留部32は、純水を貯留する。純水貯留部32は、図3(d)を参照して後述するフロートスイッチ32a、32bを備える。調製制御部31は、フロートスイッチ32a、32bの検出信号に基づいて、純水貯留部32の貯留量が所定範囲に収まるよう、純水タンク24の純水を純水貯留部32に供給する。
高濃度試薬貯留部33は、高濃度試薬容器から供給された高濃度試薬を貯留する。高濃度試薬は、導電性を有する電解質と、防腐剤と、を含む。実施形態の電解質は、NaClである。防腐剤としては、(2−ピリジルチオ−1−オキシド)ナトリウムが挙げられる。防腐剤は、たとえば、TKM−A(株式会社エーピーアイコーポレーション製)が(2−ピリジルチオ−1−オキシド)ナトリウムを含むものとして構成される。試薬貯留部34は、高濃度試薬貯留部33に貯留された高濃度試薬と、純水貯留部32に貯留された純水とを混合して調製された低濃度試薬を貯留する。試薬貯留部34に所定量の高濃度試薬および所定量の純水が供給されることにより、低濃度試薬が調製される。低濃度試薬は、血液検体中の血球に対して略影響を与えない浸透圧に設定されている。
高濃度溶血剤貯留部35は、高濃度溶血剤を貯留する。溶血剤貯留部36は、高濃度溶血剤貯留部35に貯留された高濃度溶血剤と、純水貯留部32に貯留された純水とを混合して調製された溶血剤を貯留する。溶血剤貯留部36に所定量の高濃度溶血剤および所定量の純水が供給されることにより、溶血剤が調製される。
測定ユニット40は、制御部41と、流体供給部42と、吸引部50と、第1試料調製部61と、第2試料調製部62と、測定部70と、を備える。吸引部50は、吸引管51と洗浄器52を備える。測定部70は、電気抵抗式検出部71と、光学式検出部72と、ヘモグロビン測定部73と、を備える。
なお、この実施形態では測定ユニット40内に制御部41を組み込んだ構成としているが、測定ユニット40外に別体のパーソナルコンピュータ等として制御部41を設けてもよい。
制御部41は、たとえばCPUである。制御部41は、測定ユニット40の各部が出力する信号を受信し、測定ユニット40の各部の動作を制御する。制御部41は、調製制御部31と通信を行う。
流体供給部42は、純水貯留部32と、試薬貯留部34と、溶血剤貯留部36とに接続されている。流体供給部42は、吸引部50に純水および低濃度試薬を供給し、第1試料調製部61に低濃度試薬を供給し、第2試料調製部62に純水、低濃度試薬および溶血剤を供給し、測定部70に純水および低濃度試薬を供給する。流体供給部42の構成については、追って図4(a)、(b)と図5を参照して説明する。
吸引管51は、血液測定装置10が受け付けた検体容器から血液検体を吸引し、第1試料調製部61と第2試料調製部62に吐出する。洗浄器52は、吸引管51の外部を洗浄する。洗浄器52の構成については、追って図2(a)、(b)を参照して説明する。
第1試料調製部61は、血液検体と低濃度試薬を混合して、第1測定試料を調製する。第2試料調製部62は、血液検体、溶血剤および染色液を混合して、第2測定試料を調製する。溶血剤は、赤血球を溶解させる。染色液は、白血球の核酸を染色する。染色液は、図5を参照して後述するように、染色液貯留部37から供給される。第1試料調製部61は、第1測定試料とヘモグロビン溶血剤とを混合して、第3測定試料を調製する。ヘモグロビン溶血剤は、血液中のヘモグロビンをSLS−ヘモグロビンへと転化させる。ヘモグロビン溶血剤は、図5を参照して後述するように、ヘモグロビン溶血剤貯留部38から供給される。
測定部70は、第1〜第3測定試料を測定する。具体的には、電気抵抗式検出部71は、シースフローDC検出法により、第1測定試料の測定、すなわち第1測定を行う。電気抵抗式検出部71は、フローセル71aを備え、フローセル71aをシース液とともに流れる第1測定試料を測定する。第1測定は、赤血球および血小板に関する測定である。光学式検出部72は、フローサイトメトリー法により、第2測定試料の測定、すなわち第2測定を行う。光学式検出部72は、フローセル72aを備え、フローセル72aをシース液とともに流れる第2測定試料を測定する。第2測定は、白血球に関する測定である。ヘモグロビン測定部73は、SLS−ヘモグロビン法により、第3測定試料の測定、すなわち第3測定を行う。ヘモグロビン測定部73は、セル73aを備え、セル73aに収容された第3測定試料を測定する。第3測定は、ヘモグロビンに関する測定である。
次に、測定時の制御の概要について説明する。
流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、第1測定の際に、電気抵抗式検出部71のフローセル71aにシース液として低濃度試薬を供給しながら、第1測定試料をフローセル71aに流す。電気抵抗式検出部71は、フローセル71aを流れる第1測定試料中の赤血球および血小板を測定して、各血球に基づく検出信号を取得する。電気抵抗式検出部71の検出信号は、図示しない信号処理回路で処理され、制御部41に送られる。フローセル71aの構成については、追って図3(a)を参照して説明する。
流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、第2測定の際に、光学式検出部72のフローセル72aにシース液として純水を供給しながら、第2測定試料をフローセル72aに流す。光学式検出部72は、フローセル72aを流れる第2測定試料中の白血球を測定して、各血球に基づく検出信号を取得する。光学式検出部72の検出信号は、図示しない信号処理回路で処理され、制御部41に送られる。フローセル72aの構成については、追って図3(b)を参照して説明する。
流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、第3測定の際に、ヘモグロビン測定部73のセル73aに純水を供給し、その後、セル73aに第3測定試料を収容させる。ヘモグロビン測定部73は、第3測定試料による吸光度に基づく検出信号を取得する。ヘモグロビン測定部73の検出信号は、図示しない信号処理回路で処理され、制御部41に送られる。ヘモグロビン測定部73の構成については、追って図3(c)を参照して説明する。
次に、洗浄時の制御の概要について説明する。
流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、測定ユニット40の洗浄動作を行う際に、第1〜第3測定試料の測定結果に影響が少ない部位は純水を用いて洗浄し、第1〜第3測定試料の測定結果に影響がある部位は低濃度試薬を用いて洗浄する。具体的には、以下のとおりである。
流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、低濃度試薬を用いて吸引管51の内部の洗浄を行い、純水を用いて洗浄器52を介して吸引管51の外部の洗浄を行う。流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、低濃度試薬を用いて第1試料調製部61の洗浄を行う。流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、純水を用いて第2試料調製部62の洗浄を行う。流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、低濃度試薬を用いて電気抵抗式検出部71の洗浄を行う。流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、純水を用いて光学式検出部72の洗浄を行う。
制御部41が、測定ユニット40のシャットダウン指示を受け付けた場合には、流体供給部42は、制御部41の制御に基づいて、純水を用いて洗浄を行った測定ユニット40の所定部位の洗浄を、低濃度試薬を用いて行う。具体的に、所定部位は、第2試料調製部62、光学式検出部72、ヘモグロビン測定部73、および、吸引管51の外部である。
図2(a)、(b)に示すように、洗浄器52は、吸引管51に対応する位置に配置されている。洗浄器52は、鉛直方向の所定位置で支持され、且つ、吸引管51とともに水平方向に移動可能に支持されている。図2(a)、(b)には、便宜上、互いに90度の角をなすX、Y、Z軸が図示されている。Z軸正方向は、鉛直上方向である。
洗浄器52は、本体部110と絞り部120を備える。本体部110には、貫通孔130と、供給路140と、排出路150と、が形成されている。絞り部120は、本体部110の下面の中央に設置されている。絞り部120には、絞り部120を上下方向に貫通する貫通孔121が形成されている。貫通孔121の内径D2は、吸引管51の外径D1よりも大きく、後述する上部孔部131の内径D3よりも小さい。貫通孔121の水平面による断面は、円形状である。絞り部120の中心軸と貫通孔130の中心軸は、一致している。
貫通孔130は、本体部110を上下方向に貫通し、上部孔部131と下部孔部132を含む。上部孔部131と下部孔部132は、それぞれ、貫通孔130の上部と下部に位置する。上部孔部131と下部孔部132の水平面による断面は、いずれも円形状である。上部孔部131の内径D3は、下部孔部132の内径D4よりも小さい。上部孔部131と下部孔部132の間には、上部孔部131から下部孔部132に向かって徐々に内径が大きくなるようにテーパ部133が設けられている。供給路140は、下部孔部132に対応する位置で水平方向に延びるように形成されている。排出路150は、上部孔部131に対応する位置で水平方向に延びるように形成されている。
吸引管51の下端は、検体容器の密閉蓋を貫通可能なように針状に形成されている。吸引管51は、血液検体の吸引を行う際に下方向に移動され、検体容器の密閉蓋に貫通させられる。この状態で、吸引管51は血液検体の吸引を行う。血液検体の吸引が終了すると、吸引管51は上方向に移動され、その後、第1試料調製部61または第2試料調製部62の上方まで水平移動される。吸引管51は、血液検体の吐出を行う際に下方向に移動され、第1試料調製部61または第2試料調製部62に血液検体を吐出する。その後、吸引管51は上方向に移動される。
吸引管51は、血液検体の吸引および吐出を行う際に、貫通孔130と絞り部120を通って上下方向に移動される。洗浄器52は、吸引管51が上方向に移動する際に、吸引管51の外部を洗浄する。具体的には、供給路140から貫通孔130内に供給された純水が、下部孔部132で旋回しながら上昇して、上部孔部131に位置する排出路150から排出される。洗浄器52は、この旋回流を利用して、貫通孔130内を上昇する吸引管51の外部を洗浄する。
図3(a)に示すように、電気抵抗式検出部71のフローセル71aは、試料ノズル71bと、チャンバ71cと、アパーチャ71dと、回収管71eと、チャンバ71fと、を備える。
試料ノズル71bは、第1測定試料を上方向に送り出す。チャンバ71cは、上方へ向かうにしたがって細くなるテーパ形状を有する。チャンバ71c内には、シース液として低濃度試薬が供給される。第1測定試料は、シース液に包まれた状態で、アパーチャ71dを通って回収管71eへと進む。第1測定試料に含まれる血球は、一列に整列した状態でアパーチャ71dを通る。
アパーチャ71dには電極が設けられている。第1測定において、アパーチャ71dの電極間に直流電流が供給され、第1測定試料がアパーチャ71dを通過するときの直流抵抗の変化が検出される。上述したように、第1測定試料は、血液検体と低濃度試薬が混合されることにより調製されており、低濃度試薬は、電解質を含んでいるため導電性を有する。これにより、第1測定試料中の血球がアパーチャ71dを通過するときに直流抵抗が増大するため、検出信号は、アパーチャ71dを通過する血球の情報を反映することになる。したがって、この検出信号により、赤血球や血小板の計数が可能になる。電気抵抗式検出部71は、検出信号を後段の信号処理回路に出力する。
チャンバ71fは、回収管71e側のシース液として低濃度試薬が供給される。このシース液は、チャンバ71fの回収管71eの外側領域を下方へ向けて流れる。回収管71eの外側を流れるシース液は、チャンバ71fの下端に到達した後、回収管71eの内部へと流れる。これにより、アパーチャ71dを通過した血球の舞い戻りが防止され、血球の誤検出が防止される。
電気抵抗式検出部71の洗浄の際には、試料ノズル71bに低濃度試薬が供給され、試料ノズル71bから低濃度試薬が上方向に送り出される。チャンバ71c、71fには、第1測定の場合と同様、低濃度試薬が供給される。こうして、電気抵抗式検出部71の洗浄が行われる。
図3(b)に示すように、光学式検出部72のフローセル72aは、シース液供給口72bと、試料ノズル72cと、細孔部72dと、廃液口72eと、を備える。
シース液供給口72bは、シース液として純水をフローセル72a内に供給する。試料ノズル72cは、フローセル72a内において第2測定試料を上方向に送り出す。第2測定試料は、シース液に包まれた状態で、細孔部72dに形成されている流路72fを通って廃液口72eへと進む。第2測定試料に含まれる血球は、一列に整列した状態で流路72fを通る。
流路72fには、所定波長のレーザ光が照射される。第2測定において、流路72fを通る第2測定試料にレーザ光が照射されると、第2測定試料中の血球から前方散乱光、側方散乱光および蛍光が生じる。前方散乱光、側方散乱光および蛍光の強度は、光学式検出部72の受光部によって検出される。前方散乱光の強度は、血球の大きさに関する情報を反映し、側方散乱光の強度は、血球の内部情報を反映し、蛍光の強度は、血球の染色度合いを反映する。したがって、この検出信号により、白血球の計数が可能になる。光学式検出部72は、検出信号を後段の信号処理回路に出力する。
光学式検出部72の洗浄の際には、試料ノズル72cに純水が供給され、試料ノズル72cから純水が上方向に送り出される。シース液供給口72bには、第2測定の場合と同様、純水が供給される。こうして、光学式検出部72の洗浄が行われる。
図3(c)に示すように、ヘモグロビン測定部73は、セル73aと、発光ダイオード73bと、受光素子73cと、を備える。
セル73aは、透光性の高いプラスチック材料で構成されている。発光ダイオード73bは、SLS−ヘモグロビンによる吸光率が高い波長の光をセル73aに照射する。受光素子73cは、セル73aを挟んで発光ダイオード73bに対向して配置されており、セル73aを透過した透過光を受光する。
セル73aには、予め純水が満たされる。第3測定の際には、第3測定試料がセル73aに供給され、セル73aに収容される。この状態で、発光ダイオード73bが発光され、受光素子73cにより透過光が受光される。セル73aは透光性の高いプラスチック材料で構成されているため、受光素子73cは、発光ダイオード73bからの光のうち、第3測定試料によって吸光されなかった透過光のみを受光する。受光素子73cは、透過光の強度を検出する。この検出信号は、吸光度に対応するものである。ヘモグロビン測定部73は、検出信号を後段の信号処理回路に出力する。信号処理回路では、この吸光度と予め測定された低濃度試薬のみの吸光度とを比較し、ヘモグロビン値を算出する。
図3(d)に示すように、純水貯留部32において、上部から純水が供給され、下部から純水が抜き取られる。純水貯留部32は、フロートスイッチ32a、32bを備える。フロートスイッチ32aは、純水貯留部32の貯留量が上限量に達したことを検出する。フロートスイッチ32bは、純水貯留部32の貯留量が下限量に達したことを検出する。調製制御部31は、フロートスイッチ32a、32bの検出信号に基づいて、純水貯留部32内に下限量以上かつ上限量以下の純水が貯留されるよう、純水タンク24の純水を純水貯留部32へ供給する。
次に、図4(a)、(b)と図5に示す流体供給部42の構成を参照して、制御部41による流体供給部42の制御について説明する。図4(a)、(b)と図5において、位置11〜13は、流体供給部42の流路上の位置を示している。すなわち、図4(a)の位置11は、図4(b)と図5の位置11と結合している。図4(a)の位置12は、図5の位置12と結合している。図4(a)の位置13は、図4(b)と図5の位置13と結合している。
図4(a)、(b)と図5に示すように、流体供給部42は、試薬チャンバ201と、純水チャンバ202と、圧力部211、212と、ダイヤフラムポンプ301〜306と、シリンジポンプ311、312と、バルブ401〜435と、廃液チャンバ501、502と、を備える。
圧力部211、212は、流路に陽圧および負圧をかける。ダイヤフラムポンプ301〜306は、陰圧駆動されると、流路側の流体を所定量だけ取り込み、陽圧駆動されると、取り込んだ流体を流路側に送り出す。バルブ401〜435は、電磁的に開閉可能に構成されている。以下の説明において、特に言及しない限りバルブ401〜435は閉じられているものとする。廃液チャンバ501、502には、図示しない圧力部が接続されており、この圧力部により、廃液チャンバ501、502へと流体が移動される。圧力部211、212と、ダイヤフラムポンプ301〜306と、シリンジポンプ311、312と、バルブ401〜435は、制御部41により制御される。
図4(a)を参照して、制御部41は、バルブ401、402を開いて圧力部211を駆動することにより、試薬貯留部34の低濃度試薬を試薬チャンバ201に送る。制御部41は、バルブ403を開いて圧力部212を駆動することにより、純水貯留部32の純水を純水チャンバ202に送る。
制御部41は、バルブ402、404とダイヤフラムポンプ301を駆動することにより、試薬チャンバ201の低濃度試薬を位置11に送る。制御部41は、バルブ402、405とダイヤフラムポンプ302を駆動することにより、試薬チャンバ201の低濃度試薬を位置12に送る。制御部41は、バルブ406、404とダイヤフラムポンプ301を駆動することにより、純水チャンバ202の純水を位置11に送る。制御部41は、バルブ406、405とダイヤフラムポンプ302を駆動することにより、純水チャンバ202の純水を位置12に送る。
制御部41は、バルブ407を開いて圧力部211を駆動することにより、試薬チャンバ201の低濃度試薬を位置13に送る。制御部41は、バルブ408を開いて圧力部212を駆動することにより、純水チャンバ202の純水を位置13に送る。
以下の説明において、位置11〜13に、それぞれ純水および低濃度試薬が送られる動作は、上記の通り、制御部41が流体供給部42を制御することにより行われる。
図4(b)を参照して、制御部41は、シリンジポンプ311を駆動することにより、吸引管51に血液検体を吸引させる。制御部41は、血液検体の吸引の際にバルブ409を開閉する。制御部41は、シリンジポンプ311を駆動することにより、吸引管51に血液検体を吐出させる。このようにして、検体容器から吸引された血液検体が、第1試料調製部61と第2試料調製部62に供給される。
制御部41は、バルブ410を開くことにより、位置11に送られた低濃度試薬を、シリンジポンプ311から吸引管51へと繋がる流路に送る。制御部41は、バルブ411を開くことにより、シリンジポンプ311から吸引管51へと送った低濃度試薬を廃液チャンバ501に送る。具体的には、吸引管51の先端から吐出される低濃度試薬は、図2(a)、(b)に示す洗浄器52の排出路150を通ってバルブ411側へと送られる。これにより、吸引管51の内部が洗浄される。
制御部41は、バルブ412、411を開くことにより、位置13に送られた純水を、洗浄器52を介して廃液チャンバ501に送る。具体的には、洗浄器52に送られる純水は、図2(a)、(b)に示す洗浄器52の供給路140と排出路150を通ってバルブ411側へと送られる。これにより、吸引管51の外部が洗浄される。
図5を参照して、第1測定を行う場合の、制御部41による流体供給部42の制御について説明する。
制御部41は、バルブ413を開くことにより、位置11に送られた低濃度試薬を所定量だけ第1試料調製部61に供給する。制御部41は、吸引管51を介して血液検体を所定量だけ第1試料調製部61に吐出する。制御部41は、再度バルブ413を開くことにより、位置11に送られた低濃度試薬を所定量だけ第1試料調製部61に供給する。これにより、第1試料調製部61において第1測定試料が調製される。
制御部41は、バルブ414、415を開いてダイヤフラムポンプ303を駆動することにより、第1試料調製部61の第1測定試料のうち、所定量の第1測定試料を、第1試料調製部61と電気抵抗式検出部71の間の流路に位置付ける。制御部41は、バルブ416を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を、シース液として電気抵抗式検出部71に供給する。制御部41は、バルブ417を開いてシリンジポンプ312を駆動することにより、第1試料調製部61と電気抵抗式検出部71の間の流路に位置付けられた第1測定試料を、電気抵抗式検出部71に供給する。図3(a)に示す回収管71eは廃液チャンバ502に接続されており、回収管71eにより回収された第1測定試料および低濃度試薬は、廃液チャンバ502に送られる。こうして、電気抵抗式検出部71による第1測定が行われる。
次に、第3測定を行う場合の、制御部41による流体供給部42の制御について説明する。
制御部41は、バルブ418、419とダイヤフラムポンプ304を駆動することにより、ヘモグロビン溶血剤貯留部38のヘモグロビン溶血剤を所定量だけ第1試料調製部61に供給する。これにより、第1試料調製部61において、残っている第1測定試料とヘモグロビン溶血剤とが混合され、第3測定試料が調製される。
制御部41は、ヘモグロビン測定部73のセル73aに純水が満たされていない場合、バルブ420を開くことにより、位置12に送られた純水をヘモグロビン測定部73に供給する。これにより、ヘモグロビン測定部73のセル73aには、純水が満たされる。制御部41は、バルブ421を開いてダイヤフラムポンプ303を駆動することにより、ダイヤフラムポンプ303に取り込まれている流体を廃液チャンバ502に送る。
制御部41は、バルブ422、423とダイヤフラムポンプ303を駆動することにより、第1試料調製部61の第3測定試料を、ヘモグロビン測定部73に供給する。こうして、セル73aに第3測定試料が供給され、ヘモグロビン測定部73による第3測定が行われる。第3測定が終了すると、制御部41は、バルブ423、421を開くことにより、セル73a内の流体を廃液チャンバ502に送る。制御部41は、バルブ420を開くことにより、位置12に送られた純水をヘモグロビン測定部73に供給する。これにより、セル73aには、次の第3測定のための純水が満たされる。
次に、第2測定を行う場合の、制御部41による流体供給部42の制御について説明する。
制御部41は、バルブ424、425とダイヤフラムポンプ305を駆動することにより、溶血剤貯留部36の溶血剤を所定量だけ第2試料調製部62に供給する。制御部41は、吸引管51を介して血液検体を所定量だけ第2試料調製部62に吐出する。制御部41は、バルブ426、427とダイヤフラムポンプ306を駆動することにより、染色液貯留部37の染色液を所定量だけ第2試料調製部62に供給する。制御部41は、再度バルブ424、425とダイヤフラムポンプ305を駆動することにより、溶血剤貯留部36の溶血剤を所定量だけ第2試料調製部62に供給する。これにより、第2試料調製部62において第2測定試料が調製される。
制御部41は、バルブ428、429を開いてダイヤフラムポンプ303を駆動することにより、第2試料調製部62の第2測定試料を、第2試料調製部62と光学式検出部72の間の流路に位置付ける。制御部41は、バルブ430を開くことにより、位置13に送られた純水を、シース液として光学式検出部72に供給する。制御部41は、バルブ431を開いてシリンジポンプ312を駆動することにより、第2試料調製部62と光学式検出部72の間の流路に位置付けられた第2測定試料を、光学式検出部72に供給する。図3(b)に示す廃液口72eから回収された第2測定試料および純水は、廃液チャンバ502に送られる。こうして、光学式検出部72による第2測定が行われる。
次に、第1試料調製部61、第2試料調製部62、電気抵抗式検出部71および光学式検出部72を洗浄する場合の、制御部41による流体供給部42の制御について説明する。
制御部41は、バルブ413を開くことにより、位置11に送られた低濃度試薬を第1試料調製部61に供給する。その後、制御部41は、バルブ432を開くことにより、第1試料調製部61内の流体を廃液チャンバ501に送る。こうして、第1試料調製部61の洗浄が終了する。制御部41は、バルブ433を開くことにより、位置11に送られた純水を第2試料調製部62に供給する。その後、制御部41は、バルブ434を開くことにより、第2試料調製部62内の流体を廃液チャンバ501に送る。こうして、第2試料調製部62の洗浄が終了する。
制御部41は、バルブ435、417を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を電気抵抗式検出部71に供給する。制御部41は、バルブ416を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を、シース液と同様に電気抵抗式検出部71に供給する。こうして、電気抵抗式検出部71の洗浄が終了する。制御部41は、バルブ435、431を開くことにより、位置13に送られた純水を光学式検出部72に供給する。制御部41は、バルブ430を開くことにより、位置13に送られた純水を、シース液と同様に光学式検出部72に供給する。こうして、光学式検出部72の洗浄が終了する。
次に、図6(a)〜図9(c)に示すフローチャートを参照して、制御部41による制御について説明する。以下のフローチャートにおいて、各ステップの処理は、図4(a)、(b)と図5を参照して説明したように、制御部41が流体供給部42の各部を制御することにより行われる。
図6(a)に示すように、ステップS101において、制御部41は、第1試料調製部61において低濃度試薬と血液検体を混合して第1測定試料を調製する。ステップS102において、制御部41は、フローセル71aにシース液として低濃度試薬を供給する。ステップS103において、制御部41は、フローセル71aに第1測定試料を流す。ステップS104において、制御部41は、電気抵抗式検出部71により第1測定を行う。
電気抵抗式検出部71は、血液検体に所望の浸透圧の液体が混合された測定試料を測定することで、適正な測定結果を得るよう構成されている。また、電気抵抗式検出部71は、血液検体に導電性を有する液体が混合された測定試料を測定することで、適正な測定結果を得るよう構成されている。したがって、第1測定試料の調製の際には、純水ではなく、所望の浸透圧を有するとともに電解質を含む低濃度試薬が用いられる。同様の理由から、第1測定の際には、第1測定の際に電気抵抗式検出部71に流すシース液として、純水ではなく低濃度試薬が用いられる。
図6(b)に示すように、ステップS111において、制御部41は、第2試料調製部62において、溶血剤、染色液および血液検体を混合して第2測定試料を調製する。ステップS112において、制御部41は、フローセル72aにシース液として純水を供給する。ステップS113において、制御部41は、フローセル72aに第2測定試料を流す。ステップS114において、制御部41は、光学式検出部72により第2測定を行う。
上述したように、第2測定は光学式検出部72で行われるため、第2測定において、第1測定のように浸透圧および導電性を考慮する必要はない。したがって、第2測定の際に光学式検出部72に流すシース液として、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
図6(c)に示すように、ステップS121において、制御部41は、第1試料調製部61において第1測定試料およびヘモグロビン溶血剤を混合して第3測定試料を調製する。ステップS122において、制御部41は、直前に第3測定が行われておらずセル73aに純水が満たされていない場合に、セル73aに純水を供給する。ステップS123において、制御部41は、セル73aに第3測定試料を収容する。ステップS124において、制御部41は、ヘモグロビン測定部73により第3測定を行う。第3測定が終了すると、ステップS125において、制御部41は、セル73a内の流体を廃液チャンバ502に排出し、セル73aに純水を供給する。
上述したように、第3測定はヘモグロビン測定部73で行われるため、第3測定において、第1測定のように浸透圧および導電性を考慮する必要はない。したがって、第3測定においてセル73aに供給する流体として、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
図7(a)に示すように、ステップS201において、制御部41は、所定量の低濃度試薬を第1試料調製部61に供給する。所定量とは、たとえば第1および第3測定の際に調製される第1および第3測定試料よりも多い量である。ステップS202において、制御部41は、第1試料調製部61内の流体を廃液チャンバ501に排出する。これにより、第1試料調製部61が洗浄される。第1試料調製部61の洗浄は、1つの血液検体に対する第1測定および第3測定が終了するごとに行われる。
第1試料調製部61の洗浄に純水を用いると、洗浄時に第1試料調製部61に残った純水が、次に第1測定試料を調製する際に第1測定試料に混ざる虞がある。したがって、第1測定試料を調製する場合と同様の理由で、第1試料調製部61の洗浄の際には、純水ではなく低濃度試薬が用いられる。
図7(b)に示すように、ステップS211において、制御部41は、所定量の純水を第2試料調製部62に供給する。所定量とは、たとえば第2測定の際に調製される第2測定試料よりも多い量である。ステップS212において、制御部41は、第2試料調製部62内の流体を廃液チャンバ501に排出する。これにより、第2試料調製部62が洗浄される。第2試料調製部62の洗浄は、第2測定が終了するごとに行われる。
第2試料調製部62の洗浄に純水を用いたとしても、第2試料調製部62は、光学式検出部72の測定に用いる第2測定試料のみを調製するため、洗浄時に残った純水が、第2測定試料の調製の際に問題となることはない。したがって、第2試料調製部62の洗浄の際には、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
図8(a)に示すように、ステップS301において、制御部41は、第1測定の場合と同様、フローセル71aにシース液として低濃度試薬を供給する。ステップS302において、制御部41は、フローセル71aに低濃度試薬を流す。ステップS303において、制御部41は、所定時間、たとえば10秒が経過するまで、ステップS301、S302で開始した低濃度試薬の供給を続ける。所定時間が経過すると、ステップS304において、制御部41は、ステップS301、S302で開始した低濃度試薬の供給を終了する。電気抵抗式検出部71の洗浄は、第1測定が終了するごとに行われる。
電気抵抗式検出部71の洗浄に純水を用いると、洗浄時に電気抵抗式検出部71に残った純水が、次に第1測定を行う際に第1測定試料に混ざり、適正な測定結果が得られなくなる虞がある。したがって、第1試料調製部61の洗浄の際には、純水ではなく低濃度試薬が用いられる。
図8(b)に示すように、ステップS311において、制御部41は、第2測定の場合と同様、フローセル72aにシース液として純水を供給する。ステップS312において、制御部41は、フローセル72aに純水を流す。ステップS313において、制御部41は、所定時間、たとえば10秒が経過するまで、ステップS311、S312で開始した純水の供給を続ける。所定時間が経過すると、ステップS314において、制御部41は、ステップS311、S312で開始した純水の供給を終了する。光学式検出部72の洗浄は、第2測定が終了するごとに行われる。
光学式検出部72の洗浄に純水が用いられたとしても、洗浄後に行われる第2測定の測定結果に与える影響は少ない。したがって、光学式検出部72の洗浄の際には、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
ここで、ヘモグロビン測定部73では、上述したように、第3測定が終了すると、セル73a内の流体が排出され、セル73aに純水が満たされる。これにより、セル73aの洗浄動作が別途行われなくても、特に問題となることはない。しかしながら、第3測定が終了したときに、セル73aの洗浄動作が別途行われるようにしても良い。この場合、図6(c)に示す第3測定の処理が終了するごとに、図8(c)に示す処理が実行される。
図8(c)に示すように、図6(c)に示す第3測定の処理が終了すると、ステップS321において、制御部41は、セル73a内の流体を廃液チャンバ502に排出する。これにより、第3測定の後でセル73aに供給され、セル73aの洗浄を行った純水が排出される。ステップS322において、制御部41は、再度セル73aに純水を供給する。
このように、ヘモグロビン測定部73の洗浄動作が別途行われると、セル73aの汚れが洗浄され得る。また、このようにヘモグロビン測定部73の洗浄に純水が用いられても、洗浄後に行われる第3測定の測定結果に与える影響は少ない。したがって、ヘモグロビン測定部73の洗浄の際には、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
図9(a)に示すように、ステップS401において、制御部41は、吸引管51の内部に低濃度試薬を供給する。ステップS402において、制御部41は、洗浄器52を介して吸引管51の外部に純水を供給する。これにより、吸引管51の内部が低濃度試薬により洗浄され、吸引管51の外部が純水により洗浄される。ステップS403において、制御部41は、所定時間、たとえば3秒が経過するまで、ステップS401で開始した低濃度試薬の供給、および、ステップS402で開始した純水の供給を続ける。所定時間が経過すると、ステップS404において、制御部41は、ステップS404で開始した供給を終了する。吸引管51の内部と外部の洗浄は、1つの血液検体の吸引が終了するごとに行われる。吸引管51の外部の洗浄は、吸引管51が吸引および吐出の際に上昇させられるたびに行われても良い。
吸引管51の内部の洗浄に純水を用いると、洗浄時に吸引管51の内部に残った純水が、第1測定試料の調製の際に第1測定試料に混ざり、第1測定において適正な測定結果が得られなくなる虞がある。したがって、吸引管51の内部を洗浄する際には、純水ではなく低濃度試薬が用いられる。
低濃度試薬が乾燥すると、低濃度試薬に含まれる電解質、たとえばNaClが析出する。このため、吸引管51の外部の洗浄に低濃度試薬が用いられると、吸引管51の外部に電解質が析出する。このような電解質が吸引管51の外部に蓄積すると、吸引管51が検体容器の密閉蓋を貫通しにくくなる。また、吸引管51が、図2(a)、(b)に示す洗浄器52の貫通孔121、130を上下方向に移動しにくくなることも想定される。したがって、吸引管51の外部に電解質が析出しないよう、吸引管51の外部を洗浄する際には、低濃度試薬ではなく純水が用いられ得る。これにより、吸引管51の外部に電解質が析出することを抑制できる。また、低濃度試薬の消費量が抑制できるため、高濃度試薬の消費量も抑制できる。
図9(b)に示すように、ステップS411において、制御部41は、オペレータが図示しない操作部を介して、血液測定装置10のシャットダウン指示を入力したか否かを判定する。シャットダウン指示があると、ステップS412において、制御部41は、第1試料調製部61、電気抵抗式検出部71および吸引管51の内部を、低濃度試薬で洗浄する。低濃度試薬による第1試料調製部61の洗浄は、図7(a)に示す処理と同様に行われる。低濃度試薬による電気抵抗式検出部71の洗浄は、図8(a)に示す処理と同様に行われる。低濃度試薬による吸引管51の内部の洗浄は、図9(a)に示すステップS401、S403、S404の処理と同様に行われる。
続いて、ステップS413において、制御部41は、第2試料調製部62、光学式検出部72、ヘモグロビン測定部73および吸引管51の外部を、低濃度試薬で洗浄する。
低濃度試薬による第2試料調製部62の洗浄は、図7(b)に示す処理において、純水に代えて低濃度試薬が用いられることにより行われる。具体的には、ステップS211において、制御部41は、バルブ433を開くことにより、位置11に送られた所定量の低濃度試薬を第2試料調製部62に供給する。
低濃度試薬による光学式検出部72の洗浄は、図8(b)に示す処理において、純水に代えて低濃度試薬が用いられることにより行われる。具体的には、ステップS311において、制御部41は、バルブ430を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を、シース液と同様に光学式検出部72に供給する。ステップS312において、制御部41は、バルブ435、431を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を光学式検出部72に供給する。
低濃度試薬によるヘモグロビン測定部73の洗浄は、セル73a内の純水が排出され、セル73aに低濃度試薬が流されることにより行われる。具体的には、制御部41は、バルブ423、421を開くことにより、セル73a内に満たされている純水を廃液チャンバ502に送る。続いて、制御部41は、バルブ420を開くことにより、位置12に送られた低濃度試薬をヘモグロビン測定部73のセル73aに供給する。そして、制御部41は、バルブ423、421を開くことにより、セル73a内の低濃度試薬を廃液チャンバ502に送る。
低濃度試薬による吸引管51の外部の洗浄は、図9(a)に示すステップS402〜S404において、純水に代えて低濃度試薬が用いられることにより行われる。具体的には、ステップS402において、制御部41は、バルブ412、411を開くことにより、位置13に送られた低濃度試薬を、洗浄器52を介して廃液チャンバ501に送る。
このように洗浄が終了した後、ステップS414において、制御部41は、血液測定装置10のシャットダウンを実行する。血液測定装置10がシャットダウンされ長時間が経過すると、洗浄動作の際に純水が供給されていた洗浄部位には、カビ等が生じる虞がある。しかしながら、上述したように、低濃度試薬は、防腐剤を含んでいる。したがって、シャットダウン操作に基づいてシャットダウンが行われる際に、ステップS413のように、洗浄動作の際に純水が供給されていた洗浄部位も低濃度試薬で洗浄されると、これらの部位にカビ等が生じることを抑制できる。
図9(c)に示すように、ステップS421において、制御部41は、純水貯留部32に異常が生じているか否かを判定する。たとえば、純水タンク24の純水が減少している場合、調製制御部31が純水タンク24の純水を純水貯留部32に供給する制御を行っても、純水貯留部32の貯留量は所定範囲とならない。この場合、制御部41は、調製制御部31から異常が生じていることを示す異常情報を受信し、異常情報を受信した場合に、純水貯留部32に異常が生じていると判定する。
純水貯留部32に異常が生じていると、ステップS422において、制御部41は、流体供給部42が供給する純水を低濃度試薬に切り替える。具体的には、制御部41は、光学式検出部72に対して、シース液として純水に代えて低濃度試薬を供給する。制御部41は、ヘモグロビン測定部73のセル73aに対して、純水に代えて低濃度試薬を供給する。制御部41は、洗浄の際に、第2試料調製部62、光学式検出部72、および吸引管51の外部に対し、純水に代えて低濃度試薬を供給する。純水に代えて低濃度試薬を供給する際の制御部41による流体供給部42の制御は、図9(b)のシャットダウン処理で説明したとおりである。
このように、純水貯留部32に異常が生じている場合に、流体供給部42が供給する純水を低濃度試薬に切り替えると、血液測定装置10の動作を継続させることができる。
なお、実施形態では、高濃度試薬容器から供給された高濃度試薬を希釈して低濃度試薬を調製したが、これに限られない。低濃度試薬が収容された低濃度試薬容器を直接血液測定装置に接続し、低濃度試薬容器から供給された低濃度試薬を用いて血液測定を行う構成としてもよい。この場合、別途設置された純水供給ユニット20から純水を血液測定装置に供給することにより、実施形態同様の機能を実現できる。
10 … 血液測定装置
30 … 試薬調製ユニット
32 … 純水貯留部
33 … 高濃度試薬貯留部
34 … 試薬貯留部
40 … 測定ユニット
41 … 制御部
42 … 流体供給部
50 … 吸引部
51 … 吸引管
52 … 洗浄器
61 … 第1試料調製部
62 … 第2試料調製部
70 … 測定部
71 … 電気抵抗式検出部
71a … フローセル
72 … 光学式検出部
72a … フローセル
73 … ヘモグロビン測定部

Claims (18)

  1. 高濃度試薬を貯留するための高濃度試薬貯留部と、前記高濃度試薬を希釈する純水を貯留するための純水貯留部と、前記高濃度試薬および前記純水を混合して調製された試薬を貯留するための試薬貯留部と、を備える試薬調製ユニットと、
    少なくとも第1部位および第2部位を有し、血液検体および前記試薬を混合して測定試料を調製して前記測定試料を測定し、前記純水および前記試薬を供給する測定ユニットと、
    前記測定ユニットの動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記測定ユニットの洗浄動作を行う際に、前記試薬を用いて前記第1部位の洗浄を行い、前記純水を用いて前記第2部位の洗浄を行うように前記測定ユニットを制御する、血液測定装置。
  2. 前記第1部位は、前記測定試料の測定結果に影響がある部位であり、
    前記第2部位は、前記測定試料の測定結果に影響がある部位よりも影響が少ない部位である、請求項1に記載の血液測定装置。
  3. 前記制御部は、前記洗浄動作を切り替えるように前記測定ユニットを制御する、請求項1または2に記載の血液測定装置。
  4. 前記第2部位は、ヘモグロビンに関する測定を行うためのヘモグロビン測定部を含み、
    前記制御部は、前記純水を用いて前記ヘモグロビン測定部の洗浄を行うよう前記測定ユニットを制御する、請求項1ないし3の何れか一項に記載の血液測定装置。
  5. 前記第1部位は、第1測定試料を調製する第1試料調製部であり、
    前記第2部位は、第2測定試料を調製する第2試料調製部であり
    前記制御部は、前記純水を用いて前記第2試料調製部の洗浄を行い、前記試薬を用いて前記第1試料調製部の洗浄を行うように前記測定ユニットを制御する、請求項1ないし4の何れか一項に記載の血液測定装置。
  6. 前記測定ユニットは、前記血液検体を吸引するための吸引管をさらに備え、
    前記制御部は、前記純水を用いて前記吸引管の外部の洗浄を行い、前記試薬を用いて前記吸引管の内部の洗浄を行うよう前記測定ユニットを制御する、請求項1ないし5の何れか一項に記載の血液測定装置。
  7. 前記第2部位は、フローセルを備える光学式検出部を含み、
    前記光学式検出部は、前記フローセルをシース液とともに流れる前記測定試料を測定し、
    前記光学式検出部における前記フローセルのシース液として前記純水を用いる、請求項1ないし6の何れか一項に記載の血液測定装置。
  8. 前記第1部位は、フローセルを備える電気抵抗式検出部を含み、
    前記電気抵抗式検出部は、前記フローセルをシース液とともに流れる前記測定試料を測定し、
    前記電気抵抗式検出部における前記フローセルのシース液として前記試薬を用いる、請求項1ないし6の何れか一項に記載の血液測定装置。
  9. 前記制御部は、前記純水貯留部に異常が生じた場合に、前記第2部位に洗浄のために供給される前記純水を前記試薬に切り替えるよう前記測定ユニットを制御する、請求項1ないし8の何れか一項に記載の血液測定装置。
  10. 前記純水はRO水である、請求項1ないし9の何れか一項に記載の血液測定装置。
  11. 少なくとも第1部位および第2部位を有し、血液検体および試薬を混合して測定試料を調製して前記測定試料を測定する測定ユニットを備える血液測定装置の制御方法であって、
    高濃度試薬および純水を混合して前記試薬を調製し、
    前記測定部ユニットの洗浄動作を行う場合、前記第1部位は前記試薬を用いて洗浄し、前記第2部位前記純水を用いて洗浄する、血液測定装置の制御方法。
  12. 前記第1部位は、前記測定試料の測定結果に影響がある部位であり、
    前記第2部位は、記測定試料の測定結果に影響がある部位よりも影響が少ない部位である、請求項11に記載の血液測定装置の制御方法。
  13. 前記測定ユニットの洗浄動作において、前記第1部位と前記第2部位とで前記洗浄動作を切り替える、請求項11または12に記載の血液測定装置の制御方法。
  14. 前記測定ユニットの洗浄動作において、前記純水を用いて、ヘモグロビンに関する測定を行う前記第2部位を洗浄する、請求項11ないし13の何れか一項に記載の血液測定装置の制御方法。
  15. 前記試薬を用いて第1測定試料を調製する前記第1部位を洗浄し、前記純水を用いて第2測定試料を調製する前記第2部位を洗浄する、請求項11ないし14の何れか一項に記載の血液測定装置の制御方法。
  16. 前記純水を用いて前記血液検体を吸引するための吸引管の外部を洗浄し、前記試薬を用いて前記吸引管の内部を洗浄する、請求項11ないし15の何れか一項に記載の血液測定装置の制御方法。
  17. 前記純水を貯留するための純水貯留部に異常が生じた場合に、前記第2部位に洗浄のために供給される前記純水を前記試薬に切り替える、請求項11ないし16の何れか一項に記載の血液測定装置の制御方法。
  18. 前記純水はRO水である、請求項11ないし17の何れか一項に記載の血液測定装置の制御方法。
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