JP6836940B2 - レーザ式測距装置のノイズデータの特定方法 - Google Patents

レーザ式測距装置のノイズデータの特定方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ・レンジ・ファインダ(Laser Range Finder)等のレーザ式測距装置によって得られた計測データから、信頼性の乏しいノイズデータを特定する方法に関する。
レーザ・レンジ・ファインダ(Laser Range Finder)等のレーザ式測距装置は、レーザ光を走査し、その走査範囲内の複数の測定点(レーザ光の反射点)の距離を計測し得るように構成されている。この種のレーザ式測距装置は、例えば、物体の外形状の認識用のセンサ、あるいは、移動体の動作環境における環境認識用のセンサ等として使用される(例えば、特許文献1、2を参照)。
国際公開第2014/132509号 特開2004−234349号公報
レーザ・レンジ・ファインダ等のレーザ式測距装置において、ある方向に投光されたレーザ光に対応する測定点の計測データ(距離の計測データ)が、所謂、マルチエコー等に起因して、実際の物体の存在位置に対して乖離した異常な計測データ(信頼性の乏しい計測データ)となる場合がある。
そして、このような計測データをそのまま使用して、物体の形状や位置を認識すると、該物体の形状や位置を誤って認識してしまうこととなる。
従って、レーザ式測距装置により得られる距離の計測データに、上記の如き異常な計測データが含まれる場合には、当該異常な計測データを、ノイズデータとして適切に特定し得る手法が望まれる。
ここで、異常なノイズデータを特定する手法として、例えば、所謂、孤立点となる計測データを異常なノイズデータとして特定する手法が一般的に知られてる。しかるに、レーザ式測距装置により得られる距離の計測データでは、互いに比較的近い位置の複数の測定点の計測データが異常なノイズデータとなる場合も多々ある。そして、このような場合には、これらのノイズデータを孤立点のデータして特定することができなくなる。
また、レーザ光の投光方向の粗密が生じるような場合には、孤立点となる計測データの特定を正しく行うことが困難なものとなりやすい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、レーザ式測距装置によって得られた計測データから、信頼性の乏しいノイズデータを適切に特定することができる方法を提供することを目的とする。
本発明のレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法は、複数の投光ラインのそれぞれの方向にレーザ光を投光し、該複数の投光ラインにそれぞれ対応する複数の測定点のそれぞれの距離を計測するレーザ式測距装置により得られた計測データからノイズデータを特定する方法であって、
前記レーザ光の投光領域が互いに重なり合うように配置された複数の前記レーザ式測距装置を用い、該複数のレーザ式測距装置のそれぞれにより、前記レーザ光の投光領域における複数の測定点の計測データを取得する第1ステップと、
前記測定点から、n個(n:2以上の整数)の前記レーザ式測距装置に対して共通の測定点の組を抽出し、当該共通の測定点の組を構成するn個の測定点のそれぞれの計測データに基づいて、該n個の測定点のそれぞれの計測データから前記ノイズデータを特定する第2ステップとを備えることを基本構成とする
ここで、本発明における用語について捕捉しておく。前記「投光ライン」は、レーザ式測距装置が出力する各レーザ光の経路を表すラインを意味する。
また、「n個(n:2以上の整数)の前記レーザ式測距装置に対して共通の測定点の組」といのは、n個のレーザ式測距装置のそれぞれの測定点から成るn個の測定点の組であって、当該n個の測定点が、外界物体の同一の局所部位でのレーザ光の反射点とみなし得る測定点の組を意味する。
上記基本構成を有する本発明によれば、前記n個の測定点は、上記の意味での共通の測定点であるから、前記n個の測定点のそれぞれの計測データが正常な計測データである場合には、前記n個測定点のそれぞれの計測データにより規定される前記n個の測定点のそれぞれの位置(空間的な位置)は、互いに一致もしくは近似したものとなる。
一方、前記n個の測定点のそれぞれの計測データのうちに、信頼性の乏しい異常な計測データがある場合には、該異常な計測データにより示される測定点の位置は、他の計測データにより示される測定点の位置に対して乖離した位置になる可能性が高い。
従って、前記共通の測定点の組を構成するn個の測定点のそれぞれの計測データに基づいて、該n個の測定点のそれぞれの計測データから前記ノイズデータを特定することが可能となる。
よって、上記基本構成を有する本発明によれば、レーザ式測距装置によって得られた計測データから、信頼性の乏しいノイズデータを適切に特定することが可能となる。
上記基本構成を有する本発明では、前記第2ステップは、前記共通の測定点の組を構成する前記n個の測定点のそれぞれの計測データにより規定される該n個の測定点のそれぞれの位置の周囲に、該n個の測定点のそれぞれに対応するレーザ光の実際の反射点が存在すると推定される存在領域を設定する第2aステップと、前記n個の測定点のそれぞれに対応して設定されたn個の前記存在領域の相互の重なり状態に基づいて、前記ノイズデータを特定する第2bステップとを備えており、前記第2aステップは、前記n個の存在領域のそれぞれが、各存在領域に対応する測定点の計測データにより示される該測定点の距離の計測値の誤差の範囲の既定値と、該測定点に対応するレーザ光の投光ラインの方向の誤差の範囲の既定値とに応じて決定したサイズを有するように各存在領域を設定するように構成されていることを特徴とする(第発明)。
なお、測定点の距離の計測値の誤差の範囲の既定値、及びレーザ光の投光ラインの方向の誤差の範囲の既定値は、各レーザ式測距装置の仕様もしくは性能に起因して各レーザ式測距装置で生じ得る当該誤差の範囲として、あらかじめ特定又は設定された範囲を意味する。
上記第発明によれば、前記n個の測定点にそれぞれに対応する各存在領域が、該存在領域に対応する測定点の計測データにより示される該測定点の距離の計測値の誤差の範囲の既定値と、該測定点に対応するレーザ光の投光ラインの方向の誤差の範囲の既定値とに応じて決定したサイズを有するように設定される。このため、前記n個の測定点のそれぞれ毎に、適切なサイズの存在領域を設定できる。
ひいては、前記n個の測定点のそれぞれに対応して設定されたn個の前記存在領域の相互の重なり状態に基づいて、前記ノイズデータを特定することを高い信頼性で行うことが可能となる。
上記第発明では、前記第2bステップは、前記n個の存在領域が互いに重なり合わない場合に、前記n個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データをノイズデータとして特定するように構成され得る(第発明)。
これにより、前記ノイズデータを高い信頼性で特定できる。
また、上記第発明又は第発明では、前記n個が例えば2個である場合には、前記第2bステップは、前記2個の測定点のそれぞれに対応する2個の存在領域のうちの一方の存在領域に、他方の存在領域に対応する測定点が含まれるように、該2個の存在領域が互いに重なり合う場合に、少なくとも前記一方の存在領域に対応する測定点の計測データを前記ノイズデータではないと決定するように構成され得る(第発明)。
これによれば、ノイズデータではない計測データを高い信頼性で特定できる。
上記第〜第発明では、前記n個が2個である場合に、前記第2ステップは、
前記2個の測定点のそれぞれに対応する各存在領域に対して、該存在領域に対応する前記実際の反射点の存在確率の分布を正規分布により表す存在確率関数を、該存在領域に対応する測定点の位置が最頻値の位置となるように設定する第2cステップと、
前記2個の測定点のそれぞれに対応する2個の存在領域のうちの一方の存在領域に、他方の存在領域に対応する測定点が含まれず、且つ、該他方の存在領域に、前記一方の存在領域に対応する測定点が含まれないように、前記2個の存在領域が互いに重なり合う場合に、前記2個の存在領域のうちの一方の存在領域に対応する前記存在確率関数を、前記2個の存在領域が互いに重なり合う領域での関数値が前記2個の存在領域にそれぞれ対応する存在確率関数の関数値の合成値となるように修正してなる修正存在確率関数を作成する第2dステップと、
前記修正存在確率関数の平均値の位置が、前記2個の存在領域のうちの他方の存在領域に含まれる場合に、前記2個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データを前記ノイズデータでないと決定し、前記修正存在確率関数の平均値の位置が、前記2個の存在領域のうちの他方の存在領域に含まれない場合に、前記2個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データを前記ノイズデータと特定する第2eステップとをさらに備えることが好ましい(第発明)。
これによれば、前記存在確率関数を用いることで、前記ノイズデータである計測データと、前記ノイズデータでない計測データとを適切に区別して特定することができる。
図1Aは本発明の一実施形態において2つのレーザ式測距装置を備えるシステムの概略を斜視図で示す図、図1Bは各レーザ式測距装置を図1AのS軸方向で見た状態を示す図。 実施形態のレーザ式測距装置の作動に関する説明図。 実施形態のレーザ式測距装置の作動に関するグラフ。 2つのレーザ式測距装置によるレーザ光の投光領域を例示する図。 図1Aに示す演算処理装置の処理を示すフローチャート。 図6Aは、図5のSTEP4で設定する存在確率関数の分布領域を例示する図、図6Bは、該存在確率関数のパターンを例示する図。 図7A及び図7Bは、図5のSTEP5の処理を説明するための図。 図8A、図8B及び図8Bは、図5のSTEP5の処理を説明するための図。 図9A及び図9Bは、図5のSTEP5の処理を説明するための図。
本発明の一実施形態を図1A〜図9Bを参照して以下に説明する。図1A及び図1Bを参照して、本実施形態では、2つのレーザ式測距装置1A,1Bを備えるシステムに関して説明する。
レーザ式測距装置1A,1Bは、同じ構造の測距装置である。以降、これらのレーザ式測距装置1A,1Bを区別する必要が無いときは、単にレーザ式測距装置1という。
各レーザ式測距装置1は、その本体部であるレーザ・レンジ・ファインダ(Laser Range Finder)1aと、該レーザ・レンジ・ファインダ1a(以降、LRF1aという)を回転駆動するアクチュエータ1bとを備える。
LRF1aは、公知の構造のものであり、1つの軸周り方向、例えば図1A及び図1Bに示すS軸周り方向に、所定の走査範囲(所定の角度範囲)でレーザ光を走査するように出力する。すなわち、LRF1aは、図1Bに示す如く、レーザ光の投光方向を表す投光ライン(レーザ光の投光経路となるラインであり、図1Bに破線で例示するライン)を、所定の角度範囲内でS軸周り方向に回転させるようにレーザ光を出力する。
そして、LRF1aは、走査範囲内のレーザ光の複数(所定数)の投光方向のそれぞれ毎に、各投光方向に出力されたレーザ光を反射する物体の距離(LRF1からの距離)をTOFの計測手法(TOF:Time of Flight)により計測し、その計測データを出力する。この場合、レーザ光の上記複数の投光方向は、例えば、S軸周り方向に所定の刻み角度づつ、ずらした方向である。
各レーザ式測距装置1のアクチュエータ1bは、例えば電動モータにより構成される。そして、該アクチュエータ1bは、LRF1aを、前記S軸方向と直交する方向、例えば図1A及び図1Bに示すZ軸周り方向に回転駆動し得るようにLRF1aに連結されている。これにより、LRF1aの向きをZ軸周り方向で変化させることが可能となっていると共に、Z軸周り方向におけるLRF1aの複数の回転角度位置で、X軸周り方向にレーザ光を走査することが可能となっている。
例えば、図3に例示するパターンで、Z軸周り方向でのLRF1aの回転と、X軸周り方向でのレーザ光の走査とを行うことができる。なお、以降の説明では、図2に示すように、Z軸周り方向の回転角度を参照符号αで表し、スイング角αと称する。また、S軸周り方向でのレーザ光の投光ラインの方位角を参照符号δで表し、走査角δと称する。
図3に例示するパターンでは、スイング角αを所定の角度範囲で正弦波状に変化させながら、一定の周期Δtで、S軸周り方向でのレーザ光の走査(走査範囲の一端側から他端側への1回の走査)が繰り返される。この場合、例えば、レーザ光の1回当たりの走査期間の時間内でのスイング角αの変化量が十分に小さなものとなるように、スイング角αの経時変化パターンを設定しておくことで、スイング角αをほぼ一定に保った状態で、レーザ光の走査を行うことができる。
なお、例えば、スイング角αを所定量づつ、間欠的に変化させ、その変化の都度、スイング角αを一定に保持した状態(Z軸周り方向でのLRF1aの回転を停止させた状態)で、レーザ光の走査を行うようにしてもよい。
また、例えば、スイング角αの単位変化量当たりに実行するレーザ光の走査の回数が一定もしくはほぼ一定になるように、Z軸周り方向でのLRF1aの回転速度、あるいは、レーザ光の走査タイミングを制御してもよい。
上記の如く、Z軸周り方向でのLRF1aの回転と、S軸周り方向でのレーザ光の走査(回転走査)とを行うことで、LRF1aの周囲に存在する物体の距離の計測データを3次元的に取得することができる。
例えば、図2には、LRF1aのスイング角αがある角度であり、且つ、レーザ光の走査角δ(レーザ光の投光ラインの方位角)がある角度である場合に、LRF1aにより距離rが測定される1つの測定点P(物体の表面におけるレーザ光の反射点)を例示している。この場合、測定点Pの位置は、スイング角α又は走査角δを変化させることで、3次元的に変化する。従って、本実施形態の各レーザ式測距装置1によれば、LRF1aの周囲に存在する物体の距離の計測データを3次元的に取得することができることとなる。
補足すると、任意の測定点Pに対応する距離r、スイング角α、及び走査角δの組は、該測定点Pの位置を、球面座標系で表現するものである。そして、該測定点Pの位置は、それに対応する距離r、スイング角α、及び走査角δの組から、3軸直交座標系(例えば図2に例示するXYZ座標系)で見た位置に座標変換することもできる。
本実施形態のシステムでは、以上の如く構成された2つのレーザ式測距装置1A,1Bを用いて距離測定が行われる。この場合、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれのレーザ光の投光領域(距離測定を行い得る領域)が互いに重なりを持つように、レーザ式測距装置1A,1Bの相互の位置関係と、各レーザ式測距装置1A,1Bのレーザ光の投光ラインのスイング角α及び走査角δのそれぞれの可変範囲とが設定されている。
例えば図4に示すように、レーザ式測距装置1A,1BのそれぞれのZ軸方向が平行もしくはほぼ平行になるようにして、レーザ式測距装置1A,1Bが間隔を存して配置されると共に、レーザ式測距装置1A,1Bのレーザ光の投光領域が重なり合うように、レーザ式測距装置1AのLRF1aのスイング角αの可変範囲Δαaと、レーザ式測距装置1BのLRF1aのスイング角αの可変範囲Δαbとが設定される。この場合、図4中のグレー領域Rが、レーザ式測距装置1A,1Bのレーザ光の投光領域が重なり合う領域である。この領域R(以降、計測重なり領域Rという)では、レーザ式測距装置1A,1Bの両方により距離計測を行うことができる。
なお、図4に示す例では、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれのレーザ光の走査角δの可変範囲は、例えば互いに同一もしくはほぼ同一とされる。
補足すると、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれのレーザ光の投光領域が互いに重なりを持つようにするためのレーザ式測距装置1A,1Bの配置態様等は、上記の態様に限られない。例えば、レーザ式測距装置1A,1BのそれぞれのZ軸方向は、互いに交差する方向であってもよい。
上記の2つのレーザ式測距装置1A,1Bは、例えば、移動ロボット、車両等の移動体に搭載され得る。この場合、レーザ式測距装置1A,1Bは、移動体の周囲に存在する物体(地面、床面、設置物、障害物、他の移動体等)の位置あるいは外面形状等を認識するための外界認識用のセンサとして使用し得る。
本実施形態では、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれの計測データは、演算処理装置2(図1Aに示す)に入力される。この場合、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれの計測データには、距離の計測値を示すデータに加えて、該距離の計測時におけるレーザ光の投光ラインのスイング角α及び走査角δを示すデータも含まれる。
演算処理装置2は、例えば、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ以上の電子回路ユニット、あるいは、1つ以上のコンピュータ、あるいは、該電子回路ユニット及びコンピュータの組み合わせにより構成される。
この演算処理装置2は、本実施形態では、それに実装されるハードウェア構成又はプログラム(ソフトウェア構成)により実現される機能として、レーザ式測距装置1A,1Bの作動を制御する機能、レーザ式測距装置1A,1Bのそれぞれの計測データから信頼性の乏しいノイズデータを特定して除去する機能等を有する。
なお、演算処理装置2は、レーザ式測距装置1A,1Bを搭載した移動体の動作制御を行う機能を有する制御装置であってもよい。
以下、演算処理装置2による処理を説明する。演算処理装置2は、図5のフローチャートに示す処理を実行する。具体的には、演算処理装置2は、STEP1において、レーザ式測距装置1A,1BのそれぞれのLRF1aの回転及びレーザ光の走査を行うように各レーザ式測距装置1A,1Bを制御することで、各レーザ式測距装置1A,1B毎に複数の測定点の計測データを取得する。
この場合、レーザ式測距装置1Aに係る複数の測定点は、それぞれに対応するレーザ光の投光ラインのスイング角α及び走査角δの一方又は両方が互いに異なる測定点である。また、レーザ式測距装置1Aに係る各測定点の計測データには、該測定点の距離(レーザ式測距装置1AのLRF1aからの距離)の計測値を示すデータが含まれると共に、該測定点に対応するレーザ光の投光ラインのスイング角α及び走査角δを示すデータとが含まれる。
レーザ式測距装置1Bに係る複数の測定点及びそれぞれの計測データについても、上記と同様である。
以降の説明では、レーザ式測距装置1Aにより距離の計測が行われた測定点と、レーザ式測距装置1Bにより距離の計測が行われた測定点とを区別する場合に、レーザ式測距装置1A側の測定点に参照符号Paを付し、レーザ式測距装置1B側の測定点に参照符号Pbを付することがある。
次いで、STEP2において、演算処理装置2は、前記計測重なり領域Rから、レーザ式測距装置1Aとレーザ式測距装置1Bとで共通の測定点の組(測定点Pa,Pbの組)を探索する。
ここで、レーザ式測距装置1Aにより得られた、ある1つの測定点Paと、レーザ式測距装置1Bにより得られた、ある1つの測定点Pbとが共通の測定点の組であるいうのは、測定点Paに対応する外界物体の局所部位(レーザ式測距装置1AのLRF1aから、測定点Paに対応する投光ラインの方向に出力されたレーザ光の反射部位)と、測定点Pbに対応する外界物体の局所部位(レーザ式測距装置1BのLRF1aから、測定点Pbに対応する投光ラインの方向に出力されたレーザ光の反射部位)とが、該外界物体の同じ部位であるとみなし得ることを意味する。
STEP2では、演算処理装置2は、上記の意味で共通の測定点の組とみなし得る測定点Pa,Pbの組が探索される。
この場合、例えば、図4に例示するように、レーザ式測距装置1A,1Bの一方、例えばレーザ式測距装置1Bにより得られた、ある1つの測定点Pbが、他方のレーザ式測距装置(ここでは、レーザ式測距装置1A)により得られた測定点Paに対応するレーザ光の投光ラインに近接する点である場合(例えば、該投光ラインから測定点Pbまでの距離が所定範囲内に収まる場合)に、これらの測定点Pa,Pbの組が共通の測定点の組として抽出される。
なお、例えば、レーザ式測距装置1Aにより得られた複数のA側測定点Paと、レーザ式測距装置1Bにより得られた複数のB側測定点Pbとのそれぞれを、レーザ式測距装置1A,1Bの両方に対して共通の座標系で見た点に座標変換し、当該共通の座標系で見て、所定の距離内に収まる測定点Pa,Pbの組を共通の測定点の組として抽出することも可能である。
あるいは、例えば、レーザ式測距装置1Aにより得られた複数の測定点Paの全体と、レーザ式測距装置1Bにより得られた複数の測定点Pbの全体とのそれぞれから、外界物体の形状の特徴部(エッジ等)を特定しておき、その特徴部に対する位置関係が互いに近似する測定点Pa,Pbの組を共通の測定点の組として抽出することも可能である。
次いで、STEP3において、演算処理装置2は、共通の測定点の組として抽出した測定点Pa,Pbの全ての組のうちの一組の測定点Pa(i),Pb(i)を注目測定点対Pab(i)として選択する。
そして、演算処理装置2は、当該選択した注目測定点対Pab(i)に対してSTEP4,5の処理を実行する。STEP4,5の処理は、注目測定点対Pab(i)を構成する測定点Pa(i)又はPb(i)が、信頼性の乏しい距離の計測値を有する測定点(以降、ノイズ測定点という)であるか否か特定する処理である。
STEP4では、演算処理装置2は、注目測定点対Pab(i)を構成する測定点Pa(i),Pb(i)のそれぞれに対して、存在確率関数Fpa,Fpbを設定する。ここで、測定点Pa(i)に対応する存在確率関数Fpaは、測定点Pa(i)に対応する実際の物体の表面上の点(測定点Pa(i)に対応するレーザ光の実際の反射点)が存在する確率の分布を表す関数、測定点Pb(i)に対応する存在確率関数Fpbは、測定点Pb(i)に対応する実際の物体の表面上の点(測定点Pb(i)に対応するレーザ光の実際の反射点)が存在する確率の分布を表す関数である。
これらの存在確率関数Fpa,Fpbは、レーザ式測距装置1A,1Bの両方に対して共通の座標系で見た関数として表される。本実施形態では、存在確率関数Fpa,Fpbを表現する座標系として、レーザ式測距装置1A(又は1B)のLRF1aの回転軸であるZ軸に直交する2軸の座標系、例えば図6Aに例示するXY座標系が用いられる。そして、存在確率関数Fpa,Fpbは、当該XY座標平面上の位置の関数(X座標位置及びY座標位置を2つの変数成分とする関数)として表現される。
具体的には、測定点Pa(i)に対応する存在確率関数Fpaは、測定点Pa(i)(該測定点Pa(i)に対応する距離の計測値、スイング角αの値、及び走査角δの値により規定される3次元空間の位置の点)をXY座標平面に投影してなる投影点を中心点とする楕円状の分布領域(図6Aを参照)において、図6Bに例示する如く、二次元の正規分布関数(詳しくは、XY座標平面上への測定点Pa(i)の投影点の位置での関数値がピーク値となる二次元の正規分布関数)として設定される。換言すれば、XY座標平面上への測定点Pa(i)の投影点の位置が最頻値の位置になるように、二次元の正規分布関数としての存在確率関数Fpaが設定される。
図6Bにおいては、曲線a1は、存在確率関数Fpaの後述するC1軸方向での波形を例示し、曲線a2は、存在確率関数Fpaの後述するC2軸方向での波形を例示している。
補足すると、存在確率関数Fpaは、正規分布関数であるので、XY座標平面での測定点Pa(i)の投影点の位置は、存在確率関数Fpaの最頻値(モード)の位置であると同時に、平均値の位置でもある。
かかる存在確率関数Fpaに係る楕円状の分布領域は、本発明における存在領域に相当する領域であり、XY座標平面に直交する方向(Z軸方向)で見た場合に、測定点Pa(i)に対応する実際の外界物体の反射点が存在する可能性が高いと見なし得る領域である。該分布領域は、例えば、存在確率関数Fpaの関数値が、所定値以上となるXY平面上の領域である。
さらに、該分布領域は、図6Bに示す如く、測定点Pa(i)に対応するレーザ光の投光ラインをXY座標平面に投影してなるライン(図6Aに破線で示すライン)の方向であるC1軸方向と、該C1軸方向と直交するXY平面上のラインの方向であるC2軸方向とのうちの一方を長軸方向、他方を短軸方向とする楕円状の領域である。そして、該分布領域のC1軸方向の幅D1は、レーザ式測距装置1Aにより得られる各測定点の距離の計測値の既定の誤差範囲(レーザ式測距装置1Aの仕様又は性能に起因してレーザ式測距装置1Aで発生し得る誤差範囲)に応じて設定される。
例えば、レーザ式測距装置1Aによる距離の計測値の誤差範囲が±Δrである場合、D1=K1×2×Δr(K1は、「1」もしくはそれに近い正の定数値)というように、D1の値が、誤差範囲±Δrの大きさ(絶対値)に比例した値に設定され得る。
また、該分布領域のC2軸方向の幅D2は、レーザ式測距装置1Aにより得られる各測定点のスイング角αの値の既定の誤差範囲(レーザ式測距装置1AのLRF1aのスイング角αの制御精度又は該スイング角αの検出誤差に起因してレーザ式測距装置1Aで発生し得る誤差範囲)と、レーザ式測距装置1Aの基準点(距離計測の基準点)から測定点Pa(i)までの線分をXY座標平面に投影してなる線分の長さ(換言すれば、XY座標平面に投影して見た場合のレーザ式測距装置1Aの基準点から測定点Pa(i)までの距離)とに応じて設定される。
例えば、XY座標平面に投影した見た測定点Pa(i)の距離がrxy、スイング角αの誤差範囲が±Δαである場合、D2=K2×rxy×2×Δα(K2は、「1」もしくはそれに近い定数値)というように、D2の値が、距離rxyと誤差範囲±Δαの大きさ(絶対値)との積に比例した値に設定され得る。
上記の説明は、測定点Pa(i)に対応する存在確率関数Fpaに関する説明であるが、測定点Pb(i)に対応する存在確率関数Fpbについても同様である。この場合、存在確率関数Fpaに関する上記の説明において、「存在確率関数Fpa」、「レーザ式測距装置1A」、及び「測定点Pa(i)」をそれぞれ、「存在確率関数Fpb」、「レーザ式測距装置1B」、「測定点Pb(i)」に読み替えることで、測定点Pb(i)に対応する存在確率関数Fpbに関する説明がなされる。
なお、本実施形態では、STEP5では上記の如く存在確率関数Fpa,Fpbが設定されるので、STEP5の処理は、本発明における存在領域を設定する処理を兼ねる処理である。
また、上記の説明では、便宜上、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域を楕円状の領域として説明した。ただし、レーザ式測距装置1Aに関する前記誤差範囲±Δr,±Δαの大きさ、あるいは、測定点Pa(i)の距離によっては、存在確率関数Fpaの分布領域が、円形状の領域になる場合もある。存在確率関数Fpbの分布領域についても同様である。従って、本実施形態では、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域としての楕円状の領域は、その一形態として円形状の領域を含み得る。
また、図6A及び図6Bでは、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域としての楕円状の領域の長軸方向を、C1軸の方向(レーザ光の投光ラインをXY座標平面に投影してなるラインの方向)として図示したが、当該楕円状の領域の短軸方向が、C1軸の方向(レーザ光の投光ラインをXY座標平面に投影してなるラインの方向)となる場合もある。
補足すると、本実施形態では、レーザ式測距装置1Aにより得られる各測定点の走査角δの値の誤差範囲(レーザ式測距装置1AのLRF1aの走査角δの制御精度又は該走査角δの検出誤差に起因する誤差範囲)は十分に小さいものとみなして、該走査角δの誤差範囲は、存在確率関数Fpa,Fpbの分布領域に反映させていない。
ただし、該走査角δの誤差範囲を考慮して、存在確率関数Fpa,Fpbを設定することも可能である。この場合、各存在確率関数Fpa,Fpbを、例えば3次元の正規分布関数として設定し得る。このようにした場合には、本発明における「存在領域」に相当する各存在確率関数Fpa,Fpbの分布領域が3次元空間の領域となる。
図5に戻って、STEP5では、演算処理装置2は、STEP4で上記の如く設定した存在確率関数Fpa,Fpbの重なり状態に応じて、ノイズ測定点を決定する。
具体的には、図7Aに例示する如く、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域が重なり合わない場合には、演算処理装置2は、注目測定点対Pab(i)を構成する測定点Pa(i),Pb(i)の両方をノイズ測定点として決定する。
また、図7Bに例示する如く、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域が部分的に重なり合っており、且つ、存在確率関数Fpa,Fpbのうちの一方の平均値の位置に相当する測定点(図示例では、存在確率関数Fpbに対応する測定点Pb(i))の投影点が、他方の存在確率関数の分布領域(図示例では、存在確率関数Fpaの分布領域)に属する場合には、演算処理装置2は、例えば測定点Pa(i),Pb(i)の両方をノイズ測定点でないとする。
また、図8A又は図9Aに例示する如く、存在確率関数Fpa,Fpbのそれぞれの分布領域が部分的に重なり合っているものの、存在確率関数Fpaの平均値の位置に相当する測定点Pa(i)の投影点が存在確率関数Fpbの分布領域に属さず、且つ、存在確率関数Fpbの平均値の位置に相当する測定点Pb(i)の投影点が存在確率関数Fpaの分布領域に属さない場合には、演算処理装置2は、まず、次の処理を実行する。
すなわち、演算処理装置2は、存在確率関数Fpa,Fpbのうちの一方、例えば測定点Pb(i)に対応する存在確率関数Fpbを、次式(1a),(1b)により修正してなる修正存在確率関数Fpb’を算出する。

Fpbの分布領域のうち、Fpaの分布領域と重なり合う領域を除いた領域では、
Fpb’=Fpb ……(1a)
Fpbの分布領域のうち、Fpaの分布領域と重なり合う領域では、
Fpb’=Fpb+Fpa ……(1b)

図8Bは、かかる修正存在確率関数Fpb’を算出する処理を、便宜的に一次元での処理として概念的に示している。図示の如く、修正存在確率関数Fpb’は、存在確率関数Fpa,Fpbが重なり合う領域(以降、単に重なり領域ということがある)では、Fpbの関数値にFpaの関数値を加えたもの(Fpb,Fpaの関数値を合成したもの)となり、それ以外の領域では、Fpbに一致する。
そして、演算処理装置2は、上記の如く算出した修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置を求める。ここで、修正前の存在確率関数Fpbは正規分布関数であるので、その平均値の位置は、測定点Pb(i)の投影点の位置に一致する。一方、修正存在確率関数Fpb’は、その分布領域(=Fpbの分布領域)のうちの上記重なり領域での関数値が、存在確率関数Fpa,Fpbの関数値を加え合わせたものとなるので、修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置は、図8B及び図8Cに示す如く、修正前の存在確率関数Fpbの平均値の位置(測定点Pb(i)の投影点)よりも上記重なり領域に近づいた位置(図8Cでは点Pb’の位置)になる。
この場合、図8Aに例示する如く、上記重なり領域が、ある程度広い場合には、図8Cに示す如く、修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置(点Pb’の位置)が、存在確率関数Fpaの分布領域に属するようになる。このように、修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置が、存在確率関数Fpaの分布領域に属する場合には、演算処理装置2は、測定点Pa(i),Pb(i)の両方をノイズ測定点でないとする。
また、図9Aに例示する如く、上記重なり領域が、狭い場合には、図9Bに示す如く、修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置(点Pb’の位置)が、存在確率関数Fpaの分布領域から逸脱した位置となる。このように、修正存在確率関数Fpb’の平均値の位置が、存在確率関数Fpaの分布領域から逸脱している場合には、測定点Pa(i),Pb(i)のうちの一方の測定点、例えば、測定点Pb(i)をノイズ測定点として決定し、他方の測定点Pa(i)をノイズ測定点でないとする。
前記STEP5では、以上の如く、存在確率関数Fpa,Fpbが重なり状態に応じてノイズ測定点が決定(特定)される。
図5に戻って、演算処理装置2は、次に、STEP6において、注目測定点対(Pa(i),Pb(i))を順次選択することが終了したか否かを判断する。
そして、この判断結果が否定的である場合には、演算処理装置2は、前記STEP3に戻って、注目測定点対(Pa(i),Pb(i))を新たに選択し、さらに、新たな注目測定点対(Pa(i),Pb(i))に対して、STEP4,5の処理を前記した如く実行する。
このようにして、STEP6の判断結果が肯定的になるまで、STEP3〜5の処理が繰り返される。これにより、ノイズ測定点が特定されていくこととなる。
そして、STEP6の判断結果が肯定的になると、演算処理装置2は、次にSTEP7において、各ノイズ測定点に関する計測データをノイズデータとして消去する。これにより、図5のフローチャートの処理は終了する。
なお、注目測定点対を構成する測定点Pa(i),Pb(i)の両方がノイズ測定点でないとした場合においては、一方の測定点Pa(i)又はPb(i)を、冗長な測定点として、該測定点に関する計測データを消去してもよい。
以上の如く、本実施形態によれば、2つのレーザ式測距装置1A,1Bの測定データを用いることで、ノイズ測定点を、そうでない測定点と適切に区別して特定することができる。
特に、前記した如く、存在確率関数Fpa,Fpbと、その分布領域とを用いることで、ノイズ測定点を、そうでない測定点と区別して特定することを高い信頼性で実現することができる。
なお、以上説明した実施形態では、2つのレーザ式測距装置1A,1Bを備えるシステムについて説明したが、本発明は、3つ以上のレーザ式測距装置を備えるシステムについても適用できる。
また、前記実施形態における各レーザ式測距装置1のLRF1aは、レーザ光の投光方向を回転させることで、該レーザ光の走査を行うものであるが、LRF1aは、レーザ光の投光方向を一定もしくはほぼ一定に維持して、該レーザ光をその投光方向と直交する方向にリニアに走査するものであってもよい。
また、各レーザ式測距装置1は、LRF1aをアクチュエータによりリニアに変位させるように構成されていてもよい。
1A,1B…レーザ式測距装置。

Claims (4)

  1. 複数の投光ラインのそれぞれの方向にレーザ光を投光し、該複数の投光ラインにそれぞれ対応する複数の測定点のそれぞれの距離を計測するレーザ式測距装置により得られた計測データからノイズデータを特定する方法であって、
    前記レーザ光の投光領域が互いに重なり合うように配置された複数の前記レーザ式測距装置を用い、該複数のレーザ式測距装置のそれぞれにより、前記レーザ光の投光領域における複数の測定点の計測データを取得する第1ステップと、
    前記測定点から、n個(n:2以上の整数)の前記レーザ式測距装置に対して共通の測定点の組を抽出し、当該共通の測定点の組を構成するn個の測定点のそれぞれの計測データに基づいて、該n個の測定点のそれぞれの計測データから前記ノイズデータを特定する第2ステップとを備えており、
    前記第2ステップは、前記共通の測定点の組を構成する前記n個の測定点のそれぞれの計測データにより規定される該n個の測定点のそれぞれの位置の周囲に、該n個の測定点のそれぞれに対応するレーザ光の実際の反射点が存在すると推定される存在領域を設定する第2aステップと、前記n個の測定点のそれぞれに対応して設定されたn個の前記存在領域の相互の重なり状態に基づいて、前記ノイズデータを特定する第2bステップとを備えており、
    前記第2aステップは、前記n個の存在領域のそれぞれが、各存在領域に対応する測定点の計測データにより示される該測定点の距離の計測値の誤差の範囲の既定値と、該測定点に対応するレーザ光の投光ラインの方向の誤差の範囲の既定値とに応じて決定したサイズを有するように各存在領域を設定するように構成されていることを特徴とするレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法。
  2. 請求項記載のレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法において、
    前記第2bステップは、前記n個の存在領域が互いに重なり合わない場合に、前記n個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データをノイズデータとして特定するように構成されていることを特徴とするレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法。
  3. 請求項1又は2記載のレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法において、
    前記n個は2個であり、
    前記第2bステップは、前記2個の測定点のそれぞれに対応する2個の存在領域のうちの一方の存在領域に、他方の存在領域に対応する測定点が含まれるように、該2個の存在領域が互いに重なり合う場合に、少なくとも前記一方の存在領域に対応する測定点の計測データを前記ノイズデータではないと決定するように構成されていることを特徴とするレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法において、
    前記n個は2個であり、
    前記第2ステップは、
    前記2個の測定点のそれぞれに対応する各存在領域に対して、該存在領域に対応する前記実際の反射点の存在確率の分布を正規分布により表す存在確率関数を、該存在領域に対応する測定点の位置が最頻値の位置となるように設定する第2cステップと、
    前記2個の測定点のそれぞれに対応する2個の存在領域のうちの一方の存在領域に、他方の存在領域に対応する測定点が含まれず、且つ、該他方の存在領域に、前記一方の存在領域に対応する測定点が含まれないように、前記2個の存在領域が互いに重なり合う場合に、前記2個の存在領域のうちの一方の存在領域に対応する前記存在確率関数を、前記2個の存在領域が互いに重なり合う領域での関数値が前記2個の存在領域にそれぞれ対応する存在確率関数の関数値の合成値となるように修正してなる修正存在確率関数を作成する第2dステップと、
    前記修正存在確率関数の平均値の位置が、前記2個の存在領域のうちの他方の存在領域に含まれる場合に、前記2個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データを前記ノイズデータでないと決定し、前記修正存在確率関数の平均値の位置が、前記2個の存在領域のうちの他方の存在領域に含まれない場合に、前記2個の測定点のうちの少なくとも1つの測定点の計測データを前記ノイズデータと特定する第2eステップとをさらに備えることを特徴とするレーザ式測距装置のノイズデータの特定方法。
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