JP6834512B2 - 流体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機物質を含有する水、ガスなどの流体から有機物質を除去して浄化する流体処理装置に関し、特に各種工場や研究施設から排出される産業排水、最終処分場から排出される浸出水、下水処理水、地下水、井戸水などから有機物質を除去する流体処理装置に関する。
例えば、有機物質などを含有する水を浄化する流体処理装置として、特許文献1に記載の吸脱着式の水処理装置が知られている。特許文献1の水処理装置は、吸着素子に水(被処理水)を通流させることで被処理水中の吸着素子に有機物質を吸着させる吸着工程と、吸着素子に高温の加熱ガスを通気させることで吸着素子から有機物質を脱着させる脱着工程とを順に繰り返し実行することにより、連続的に被処理水を浄化するものである。
具体的には、水処理装置が2つの処理部を有し、一方の処理部に収容された吸着素子で吸着工程を実行する間、他方の処理部に収容された吸着素子は脱着工程を実行する。そして、一定の時間間隔で、吸着工程を行う処理部と、脱着工程を行う処理部とを切り替えて、吸着工程をいずれかの処理部により連続して行うことで、被処理水の連続的な浄化が可能となっている。
この水処理装置では、有機物質の脱着により吸着素子の再生が行われるので、短期間での吸着素子のメンテナンスや交換は必要ない。しかし、吸着工程及び脱着工程を繰り返し行うことで、吸着素子の機械強度が低下して吸着素子が破損したり、吸着素子の細孔が脱離困難な物質の混入により閉塞して吸着素子が劣化した場合には、所望の吸着性能を維持できないため、長期間の運転を考慮すれば、吸着素子を処理層から取り出してメンテナンスを行ったり、新品との交換が必要となる。
ここで、特許文献1の水処理装置では、吸着素子をメンテナンス・交換する際には、水処理装置の運転を停止させることを想定しているが、吸着素子のメンテナンス・交換期間中は被処理水の浄化ができない。そのため、運転停止中に浄化が必要な被処理水について、産業廃棄物として廃棄したり、下水放流することで対処する方法が考えられるが、この方法だと被処理水の処理コストが増大するという課題がある。また、水処理装置により有機物質が除去された処理水が特定の用途で使用される場合、運転停止中は、水処理装置により処理水を供給することができないので、処理水を別のルートから確保しなければならないという課題もある。一方で、同等の処理能力を有する水処理装置を予備機として冗長化させる対処方法も考えられるが、この方法では、装置全体が大型化しかつ装置の設置に広いスペースを確保しなければならず、吸着素子のメンテナンス・交換頻度の少ないこの種の水処理装置においては、現実的な対処法とは言えない。
特許4512993号公報
そこで、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、平常時は、水、ガスなどの被処理流体を連続的に浄化して処理流体を供給できるとともに、吸着素子をメンテナンス・交換する際にも運転を停止させることなく継続して被処理流体を浄化することが可能な流体処理装置を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は以下の構成からなる。
1.内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
いずれかの前記処理槽における運転停止に伴い、残りの前記処理槽にて吸着処理を実行する、流体処理装置。
2.前記処理槽を3つ以上備え、いずれかの前記処理槽における運転停止に伴い、残りの複数の前記処理槽にて吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う、上記項1に記載の流体処理装置。
3.一の前記処理槽にて吸着処理を実行している間、残りの一の前記処理槽では吸着処理後の脱着処理を実行し、他の前記処理槽では吸着処理まで待機している、上記項2に記載の流体処理装置。
4.前記処理槽を2つ備え、一方の前記処理槽における運転停止に伴い、他方の前記処理槽にて吸着処理を実行するとともに、他方の前記処理槽が脱着処理を実行中は被処理流体を貯留手段に貯留する、上記項1に記載の流体処理装置。
5.脱着処理の所要時間には、前記吸着素子から有機物質を脱着させる時間に加え、脱着させた後に所定時間待機させる脱着後待機時間が含まれており、吸着処理の所要時間の短縮に伴い前記脱着後待機時間を変更して脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることが可能である、上記項1〜4のいずれか一項に記載の流体処理装置。
6.脱着処理では、前記吸着素子から有機物質を脱着させる前に、前記吸着素子に付着した付着水を除去する、上記項1〜5のいずれか一項に記載の流体処理装置。
7.前記吸着素子から除去された付着水を、再度、前記吸着素子に通流させる返送ルートを備える、上記項6に記載の流体処理装置。
8.前記吸着素子は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、活性アルミナを少なくとも1つ以上含む、上記項1〜7のいずれか一項に記載の流体処理装置。
9.前記吸着素子は、活性炭素繊維を含む、上記項1〜8のいずれか一項に記載の流体処理装置。
本発明の流体処理装置によれば、1つの処理槽が吸着素子のメンテナンスや交換のために運転停止となっても、他の処理槽により吸着処理が実行され、被処理流体の浄化が継続して行われる。そのため、吸着素子をメンテナンス・交換する際にも運転を停止させる必要がなく、継続して被処理流体を浄化しながら、吸着素子のメンテナンス・交換を行うことができる。よって、安定した被処理流体の浄化及び処理流体の供給を行うことができる。
本発明に係る流体処理装置の一実施形態の概略構成図である。 図1の流体処理装置の通常運転及び臨時運転の構成の一例を示す説明図である。 図1の流体処理装置の通常運転及び臨時運転の構成の変形例を示す説明図である。 図1の流体処理装置の通常運転及び臨時運転の構成の変形例を示す説明図である。 本発明に係る流体処理装置の他の実施形態の概略構成図である。 図5の流体処理装置の通常運転及び臨時運転の構成の一例を示す説明図である。
本発明に係る流体処理装置は、内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理が繰り返し実行される処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、いずれかの前記処理槽の運転停止に伴い、残りの前記処理槽にて吸着処理を実行する構成のものである。
上記構成の流体処理装置においては、複数の処理槽を用いて吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う。処理槽を2つ備える場合には、一方の処理槽にて吸着処理を実行している間、他方の処理槽では脱着処理を実行し、各処理槽で吸着処理及び脱着処理を所定の時間間隔で切り替えて実行する。つまり、この場合、各処理槽では、吸着処理及び脱着処理が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルが、連続して繰り返し実行される。
また、処理槽を3つ以上備える場合には、例えば、いずれか一の処理槽にて吸着処理を実行している間、残りの一の処理槽では脱着処理を実行し、他の処理槽では吸着処理まで待機する待機処理を実行する。つまり、この場合、各処理槽では、吸着処理及び脱着処理が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルが、待機処理に掛かる時間(待機時間)を介して繰り返し実行される。
なお、被処理流体が水の場合、脱着処理には、吸着素子からの有機物質の脱着に加え、当該脱着前に吸着素子に付着した付着水を除去する脱水を含めることもできる。そのため、処理槽を3つ以上備える場合には、いずれか一の処理槽にて吸着処理を実行している間、残りの一の処理槽では脱着処理のうちの脱水を行い、他の一の処理槽は脱着処理のうちの脱着を行い、他の処理槽(処理槽が3つの場合は存在しない)では吸着処理までの待機処理を実行するように構成することもできる。この場合、処理槽が3つであると、各処理槽では、吸着処理、脱着処理の脱水及び脱着処理の脱着が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルが連続して繰り返し実行され、処理槽が4つ以上であると、各処理槽では、吸着処理、脱着処理の脱水及び脱着処理の脱着が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルが、待機処理に掛かる時間(待機時間)を介して繰り返し実行される。
本発明に係る流体処理装置は、上記構成により、各処理槽の吸着素子は有機物質の吸着後、有機物質が脱着されるので、短時間では吸着素子のメンテナンス・交換をする必要がなく、処理対象の被処理流体に含まれる有機物質を効果的に除去する浄化処理を連続的に行うことができる。また、いずれかの1つの処理槽について吸着素子のメンテナンス・交換が必要となって運転停止となった場合に、他の処理槽により吸着処理が実行され、被処理流体の浄化が行われるので、装置自体を運転停止させることなく、継続して被処理流体を浄化しながら、吸着素子のメンテナンス・交換が可能になる。
以下、本発明に係る流体処理装置の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、有機物質が除去される被処理流体として、各種工場や研究施設から排出される産業排水、最終処分場から排出される浸出水、下水処理水、地下水、井戸水などの水(被処理水)を例にして説明している。しかしながら、本発明に係る流体処理装置の処理対象の被処理流体は水に限定されるものでなく、化学工場や半導体工場などから排出される有機溶剤を含む排ガスなどのガスも浄化処理の対象となる被処理流体に含まれることは言うまでもない。
[実施形態1]
図1は、本発明に係る流体処理装置の一実施形態の概略構成を示している。本実施形態の流体処理装置100は、吸着素子11,12,13をそれぞれ収容した3つ以上の処理槽10,20,30と、処理対象の被処理水を貯留する貯留タンク40(貯留手段)と、を備えている。また、本実施形態の流体処理装置100は、貯留タンク40から各処理槽10,20,30内に被処理水を導入するための被処理水導入ラインL1(被処理流体導入部)と、各処理槽10,20,30内の吸着素子11,12,13により清浄化された後の水である処理水を排出するための処理水導出ラインL2(処理流体導出部)と、各処理槽10,20,30内に加熱ガスを供給するための加熱ガス供給ラインL3(加熱ガス通気部)と、各処理槽10,20,30内にパージガスを供給するためのパージガス供給ラインL4(パージガス通気部)と、各処理槽10,20,30内に供給されたパージガス及び加熱ガスを排出するためのガス排出ラインL5と、ガス排出ラインL5から分岐して貯留タンク40に還流する循環ラインL6(返送ルート)と、をさらに備えている。
処理槽10,20,30は、本実施形態では3つ備えられている。各処理槽10,20,30内の吸着素子11,12,13の充填量や寸法は同じである。なお、吸着素子11,12,13及び処理槽10,20,30の数は3つに限定されず、4つ以上でもよい。また、本実施形態では、処理槽10,20,30は、吸着処理を行う処理槽と、脱着処理を行う処理槽と、何らの処理(吸着処理及び脱着処理)が行われない処理槽とに分けられている。これにより、吸着処理をいずれかの処理槽により連続して行うことが可能であり、いずれかの処理槽(例えば第1処理槽10)にて被処理水の浄化が行われている間、他の一の処理槽(例えば第2処理槽20)では吸着された有機物質の脱着が行われる。そして、残りの一の処理槽(例えば第3の処理槽30)では、吸着処理までの待機処理が行われる。吸着処理を行う処理槽、脱着処理を行う処理槽及び待機処理を行う処理槽の切り替えは、ダンパーやバルブなど(本実施形態ではバルブV1〜V16)を用いて各ラインL1〜L6を制御し、被処理水を導入・導出する経路、ガスを供給・排出する経路を適宜切り替えることで行われる。各バルブの開閉操作などの制御は、図示しないコンピュータなどの制御手段により行われる。
各処理槽10,20,30には、被処理水導入ラインL1がそれぞれバルブV1,V2,V3を介して接続されている。また、各処理槽10,20,30には、処理水導出ラインL2がそれぞれバルブV4,V5,V6を介して接続されている。
水処理装置100は、被処理水導入ラインL1により各処理槽10,20,30内に被処理水を供給して各処理槽10,20,30内の吸着素子11,12,13に被処理水を通流させることで、被処理水に含まれる有機物質を吸着する吸着処理が行われる。これにより、被処理水が浄化される。浄化された後の処理水は、処理水導出ラインL2より各処理槽10,20,30の外部に導出される。
吸着素子11,12,13は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト又は活性アルミナからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含んでいるが、活性炭素繊維を含むことが好ましい。活性炭素繊維は、表面に微細な細孔を均一に多数有しているので、水との接触効率が高く、被処理水中の有機物質の吸着速度が速くなるため、被処理水中の有機物質の極めて高い吸着効率を実現できる。また、脱水効率が高く、有機物質の脱着速度が速いため、有機物質の脱着が短時間で可能となるため、詳細は後述するが、脱着処理において、有機物質の脱着後の待機時間(脱着後待機時間)を生成し易くすることができる。
活性炭素繊維は、原料である繊維を、例えば不織布、編物、織物などのシート状の構造体に加工し、炭化・賦活して得ることができる。編物や織物の組織構造は、特に限定されるものではない。活性炭素繊維の原料となる繊維は、特に限定されるものではないが、例えばフェノール系繊維、セルロース系繊維、アクリロニトリル系繊維、ピッチ系繊維などが好ましい。中でも、フェノール系繊維は、炭化・賦活後の活性炭素繊維の収率が高く、繊維強度が強い点でさらに好ましい。フェノール系繊維としては、フェノール樹脂に脂肪酸アミド類、リン酸エステル類、セルロース類よりなる群から選択される少なくとも1種の化合物(配合物)を混合した混合物を紡糸して得られるフェノール系繊維を原糸としてもよい。これにより、さらに繊維強度を高めることができる。
本実施形態のおける被処理水に含まれる処理対象の有機物質は、特に限定されないが、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレインなどのアルデヒド類、メチルエチルケトン、ジアセチル、メチルイソブチルケトン、アセトンなどのケトン類、1,4−ジオキサン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのグリコール類、酢酸、プロピオン酸などの有機酸、フェノール類、トルエン、キシレン、シクロヘキサンなどの芳香族有機化合物、ジエチルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのエーテル類、アクリロニトリルなどの二トリル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、エピクロロヒドリン、2-クロロメチル-1,3-ジオキソランなどの塩素有機化合物、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドの有機化合物、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(DL-PCB)などのダイオキシン類、テトラサイクリン、オセルタミビル、リン酸オセルタミビル、ベザフィブラート、トリクロサンなどの抗生物質、ベザフィブラート、フェノフィブラートなどの抗脂血症剤成分、ジクロフェナク、サリチル酸、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤成分、カルバマゼピンなどの抗てんかん剤成分、フミン酸、フルボ酸などのフミン物質、ヘキサメチレンテトラミン、ジオスミン、2−メチルイソボルネオールなどが、一例として挙げられる。被処理水に含まれる処理対象の有機化合物は、これらのうちの1種類あるいは複数種類であってもよい。
図1において、各処理槽10,20,30には、パージガス供給ラインL4及び加熱ガス供給ラインL3がそれぞれバルブV7,V8,V9を介して接続されている。なお、パージガス供給ラインL4及び加熱ガス供給ラインL3は、各処理槽10,20,30に接続される下流側の一部分が共通しており、上流側で分岐していて、それぞれバルブV15,V13を有している。さらに、各処理槽10,20,30には、ガス排出ラインL5がバルブV10,V11,V12を介して接続されている。
吸着処理後、水処理装置100は脱着処理を行うが、この脱着処理では、まず、パージガス供給ラインL4により各処理槽10,20,30内にパージガスを供給して各処理槽10,20,30内の吸着素子11,12,13にパージガスを所定時間通気させることで、各吸着素子11,12,13に付着した付着水を除去する脱水が行われる。各吸着素子11,12,13は、付着した付着水がパージガスの通流により除去されて乾いた状態となることにより、その後の加熱ガスによる有機物質の脱着処理を容易にすることができる。
この付着水の脱水のために各処理槽10,20,30内に供給されるパージガスは、例えば空気、窒素、不活性ガス、水蒸気などを挙げることができるが、特に限定されない。脱水された付着水はパージガスとともにガス排出ラインL5より各処理槽10,20,30の外部に排出される。このとき、付着水は、バルブV16の開操作により循環ラインL6より貯留タンク40に還流され、被処理水として再び吸着素子11,12,13に通流させるために各処理槽10,20,30内に導入される。これにより、工程数を省略することができるので、効率的である。
脱着処理では、付着水の脱水後、次に、加熱ガス供給ラインL3によりにより各処理槽10,20,30内に加熱ガスを供給して各処理槽10,20,30内の吸着素子11,12,13に加熱ガスを所定時間通気させることで、各吸着素子11,12,13に吸着した有機物質を除去する脱着が行われる。この有機物質の脱着のために各処理槽10,20,30内に供給される加熱ガスは、例えば100℃〜400℃に加熱された空気、窒素、不活性ガス、過熱水蒸気などを挙げることができるが、特に限定されない。脱着された有機物質は加熱ガスとともに脱着ガスとしてガス排出ラインL5より各処理槽10,20,30の外部に排出される。
脱着処理で各処理槽10,20,30から排出される脱着ガスは、例えば、直接燃焼装置、触媒酸化装置、蓄熱燃焼装置などの燃焼装置、溶剤回収装置、冷却凝縮装置などの一般的に用いられるガス処理装置を適宜選定して、二次処理すればよい。
次に、本実施形態の流体処理装置100における通常運転について説明する。図2(A)に示す通り、流体処理装置100において、被処理水から有機物質を除去する浄化処理を連続して行うために、複数(3つ)の処理槽10,20,30で吸着処理を交代して実行している。つまり、例えば第1処理槽10にて吸着処理を実行している場合、その間に、第2処理槽20では脱着処理(脱水及び脱着)が実行され、第3処理槽30では被処理水、パージガス、加熱ガスのいずれも供給されずに吸着処理まで待機する待機処理が実行される。そして、所定の時間(吸着処理の所要時間)の経過後、第1処理槽10は脱着処理(脱水及び脱着)へ移行し、第2処理槽20は待機処理へ移行し、第3処理槽30は吸着処理へ移行する。さらに、所定の時間(吸着処理の所要時間)の経過後、第1処理槽10は待機処理へ移行し、第2処理槽20は吸着処理へ移行し、第3処理槽30は脱着処理(脱水及び脱着)へ移行する。この吸着処理及び脱着処理(脱水及び脱着)が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルを、各処理槽10,20,30において待機処理を介して繰り返し実行することで、連続的に被処理水から有機物質を除去して処理水を供給することができる。
ここで、いずれか1つの処理槽の吸着素子をメンテナンス・交換する場合、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽は運転停止となるため、この場合には、流体処理装置100では図2(B)に示す臨時運転が行われる。具体的には、例えば第1処理槽10の吸着素子11をメンテナンス・交換する場合、第1処理槽10へは被処理水、パージガス、加熱ガスが供給されないように、バルブV1,V4,V7,V10を吸着素子11のメンテナンス・交換が完了するまで継続して閉じて、何らの処理(吸着処理及び脱着処理)も実行させない運転停止とする。その代わりに、残りの第2、第3処理槽20,30において吸着処理及び脱着処理(脱水及び脱着)を所定の時間間隔で切り替えて実行させ、吸着処理を各処理槽20,30で交互に実行させることで、流体処理装置100自体を運転停止させることなく、連続的に被処理水から有機物質を除去して処理水を供給することができる。なお、詳細は省略するが、第2、第3の処理槽20,30の吸着素子12,13をメンテナンス・交換する場合には、同様に、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽については運転を停止させ、残りの2つの処理槽だけを運転させて被処理水の浄化を連続して行う臨時運転に切り替えればよい。そして、吸着素子のメンテナンス・交換が完了すると、臨時運転から通常運転へ切り替える。
ここで、吸着素子11,12,13に活性炭素繊維を含む場合には、流体処理装置100の通常運転を図3(A)に示す構成とすることもできる。上述した通り、活性炭素繊維は、脱水処理の際の脱水効率が高く、これにより脱着処理の際の脱着速度が速くなるので、より短時間で脱着処理を完了することができる。そのため、脱着処理を行う処理槽では、有機物質の脱着後に、他の処理槽における吸着処理が終了するまでの間、パージガスや加熱ガスを供給せずに所定時間待機させる脱着後待機時間を設けることができ、この脱着後待機時間の経過後、そのまま待機処理に移行する。つまり、図2(A)の通常運転においては、脱着処理に要する所要時間は、脱水時間及び脱着時間の和で構成されており、この合計時間が吸着処理に要する所要時間と等しくなっている。これに対して、図3(A)の通常運転では、脱着処理に要する所要時間は、脱水時間及び脱着時間に加えて脱着後待機時間を含んでおり、脱水時間、脱着時間及び脱着後待機時間の和で構成されている。これにより、脱着後待機時間を、吸着処理の所要時間より脱水時間及び脱着時間の和が小さい場合に、脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させるための調整時間として機能させることができる。
この図3(A)の通常運転では、例えば第1処理槽10にて吸着処理を実行している場合、その間に、第2処理槽20では脱着処理(脱水、脱着及び脱着後待機)が実行され、第3処理槽30では被処理水、パージガス、加熱ガスのいずれも供給されずに吸着処理まで待機する待機処理が実行される。そして、所定の時間(吸着処理の所要時間)の経過後、第1処理槽10は脱着処理(脱水、脱着及び脱着後待機)へ移行し、第2処理槽20は待機処理へ移行し、第3処理槽30は吸着処理へ移行する。さらに、所定の時間(吸着処理の所要時間)の経過後、第1処理槽10は待機処理へ移行し、第2処理槽20は吸着処理へ移行し、第3処理槽30は脱着処理(脱水、脱着及び脱着後待機)へ移行する。これを繰り返し行い、複数(3つ)の処理槽10,20,30で吸着処理を交代して実行することで、被処理水の浄化を連続的に行って処理水を供給することができる。
この図3(A)の通常運転時に、各処理槽10,20,30で吸着処理を繰り返し実行すると、吸着素子の有機物質に対する吸着性能が次第に低下することが想定される。吸着素子の吸着能力が低下すると、吸着処理では、有機物質の吸着量が少なくなるため、吸着処理を当初の所要時間行っても所定の性能を得られない。よって、吸着処理では、吸着量が少なくなる分、当初の所要時間よりも所要時間を短く変更する必要がある。そして、この吸着処理の所要時間の短縮に伴い、図3(A´)に示すように、脱着処理の脱着後待機時間を短く変更すれば(図3(A´)では「0」とされている。)、吸着処理と対になる脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることができる。
このように、脱着処理に脱着後待機を設け、吸着処理の所要時間の短縮に伴い脱着後待機時間を変更して、脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に合わせて短縮させることで、各処理槽10,20,30の吸着素子11,12,13の性能が若干低下した場合でも、即時に吸着素子11,12,13をメンテナンス・交換することなく、運転を継続することができる。これにより、吸着素子11,12,13を長持ちさせることができ、吸着素子11,12,13のメンテナンス・交換の時期を遅らせることができる。
なお、パージガス及び加熱ガスの供給速度を速めて脱水時間や脱着時間を短縮させることで、脱着処理の所要時間を短縮させることもできるが、この方法よりも本実施形態の方法の方が、以下の点で有利である。つまり、パージガス及び加熱ガスの供給速度を速めて脱着処理の所要時間を短縮させる方法では、パージガス及び加熱ガスの供給速度を調整するための調整機器が必要になるうえ、供給速度を速めることによるパージガスや加熱ガスの供給配管などの口径を大きくしたり、処理槽の耐圧を上げる必要があるが、本実施形態では、これらの余分な設備を必要としない分、コストなどで有利である。
そして、この図3(A´)の通常運転においても、いずれか1つの処理槽の吸着素子をメンテナンス・交換する場合には、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽は運転停止となるため、同様に、図3(B)に示す臨時運転が流体処理装置100において行われる。具体的には、例えば第1処理槽10の吸着素子11をメンテナンス・交換する場合、第1処理槽10へは被処理水、パージガス、加熱ガスが供給されないように、バルブV1,V4,V7,V10を閉じて、何らの処理(吸着処理及び脱着処理)も実行させないようにする。その代わりに、残りの第2、第3の処理槽20,30にて吸着処理を交互に繰り返し実行させる臨時運転を行うことで、第1処理槽10内の吸着素子11のメンテナンス・交換中も、流体処理装置100自体を運転停止させることなく、連続的に被処理水から有機物質を除去して処理水を供給することができる。なお、詳細は省略するが、第2、第3の処理槽20,30の吸着素子12,13をメンテナンス・交換する場合には、同様に、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽については運転を停止させ、残りの2つの処理槽だけを運転させて被処理水の浄化を連続して行う臨時運転に切り替えればよい。そして、吸着素子のメンテナンス・交換が完了すると、臨時運転から通常運転へ切り替える。
以上説明した本実施形態の流体処理装置100によれば、いずれかの処理槽内の吸着素子のメンテナンス・交換中も、通常の性能での被処理流体の浄化処理を継続して連続的に行うことができる。なお、詳細な説明は省略するが、流体処理装置100が4つ以上の処理槽を備える場合でも、同様に、通常の性能での被処理流体の浄化処理を継続して連続的に行いながら、いずれかの処理槽内の吸着素子をメンテナンス・交換することが可能である。
また、以上の説明では、流体処理装置100の通常運転において、第1処理槽10が吸着処理を実行している間、第2処理槽20は脱着処理(脱水及び脱着)を実行し、第3処理槽30は待機処理を実行している。しかしながら、図4(A)に示すように、流体処理装置100の通常運転において、第1処理槽10が吸着処理を実行している間、第2処理槽は脱着処理のうちの脱水を実行し、第3処理槽30は脱着処理のうちの脱着を実行するように構成することもできる。そして、各処理槽10,20,30で、吸着処理、脱着処理の脱水及び脱着処理の脱着を所定の時間間隔で切り替えて実行させ、吸着処理を順番に実行させればよい。また、この図4(A)の通常運転においても、いずれか1つの処理槽の吸着素子(例えば第1処理槽10の吸着素子11)をメンテナンス・交換する場合には、図4(B)に示すように、同様に、第1処理槽10は運転停止とし、その代わりに、残りの第2、第3の処理槽20,30において吸着処理を交互に繰り返し実行させる臨時運転を行うことで、第1処理槽10内の吸着素子11のメンテナンス・交換中も、流体処理装置100自体を運転停止させることなく、連続的に被処理水から有機物質を除去して処理水を供給することができる。なお、詳細は省略するが、第2、第3の処理槽20,30の吸着素子12,13をメンテナンス・交換する場合には、同様に、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽については運転を停止させ、残りの2つの処理槽だけを運転させて被処理水の浄化を連続して行う臨時運転に切り替えればよい。そして、吸着素子のメンテナンス・交換が完了すると、臨時運転から通常運転へ切り替える。
なお、図4の例において、4つ以上処理槽を備えている場合には、(A)通常運転では第4以降の処理槽は吸着処理までの待機処理を実行させればよい。また、(B)臨時運転では、例えば第1処理槽10が運転停止中の場合、第2処理槽20が吸着処理を実行している間、第3処理槽30は脱着処理(脱水及び脱着)を実行させ、第4以降の処理槽は待機処理を実行させるか、あるいは、第2処理槽20が吸着処理を実行している間、第3処理槽30は脱着処理のうちの脱水を実行させ、第4処理槽は脱着処理のうちの脱着を実行させ、第5以降の処理槽(処理槽が4つの場合は存在しない)は待機処理を実行させればよい。そして、第1処理槽10を除いた各処理槽において吸着処理を順番に繰り返し実行させればよい。
なお、図4の例においても、(A)通常運転の脱着を行う処理槽及び脱水を行う処理槽において、それぞれ脱水後及び脱着後に、他の処理槽における吸着処理が終了するまでの間、所定時間待機させる待機時間(脱水後待機時間及び脱着後待機時間)を設け、いずれかの処理槽で実行中の吸着処理の所要時間の短縮に伴い、脱水後待機時間及び脱着後待機時間を変更して、脱水及び脱着の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることもできる。
[実施形態2]
図5は、本発明に係る流体処理装置の他の実施形態の概略構成を示している。なお、本実施形態の流体処理装置100´は、吸着素子11,12をそれぞれ収容した2つの処理槽10,20と、処理対象の被処理水を貯留する貯留タンク40´(貯留手段)と、を備えており、備える処理槽の数が異なる点、貯留タンク40´の大きさが異なる点、通常運転及び臨時運転の構成が異なる点以外は、上述した実施形態1で説明した流体処理装置100と構成が同様であり、ここでは対応する構成に同一の符号を付することで説明を省略する。
本実施形態では、処理槽10,20は2つ備えられており、通常運転では、吸着処理を行う処理槽と、脱着処理(脱水及び脱着)を行う処理槽とに分けられている。これにより、吸着処理をどちらかの処理槽により連続して行うことが可能であり、どちらか一方の処理槽(例えば第1処理槽10)にて被処理水の浄化が行われている間、他方の処理槽(例えば第2処理槽20)では吸着された有機物質の脱着が行われる。吸着処理を行う処理槽及び脱着処理を行う処理槽の切り替えは、ダンパーやバルブなど(本実施形態ではバルブV1,V2,V4,V5,V7,V8,V10,V11,V13〜V16)を用いて各ラインL1〜L6を制御し、被処理水を導入・導出する経路、ガスを供給・排出する経路を適宜切り替えることで行われる。各バルブの開閉操作などの制御は、図示しないコンピュータなどの制御手段により行われる。
貯留タンク40´は、詳細は後述するが、臨時運転において、運転継続中の処理槽への被処理水の供給を一時的に停止する代わりに、一時的に供給停止された被処理水を貯留するために、上記実施形態1よりも、容積の大きい大型のタンクが用いられている。本実施形態の貯留タンク40´は、上記実施形態1の貯留タンク40と比較して、脱水処理及び脱着処理の時間、被処理水を貯留できる容量が加算された容量であればよい。
次に、本実施形態の流体処理装置100´の通常運転及び臨時運転について説明する。まず、図6(A)に示す通り、通常運転では、被処理水から有機物質を除去する浄化処理を連続して行うために、2つの処理槽10,20で吸着処理を交代して実行している。つまり、例えば第1処理槽10にて吸着処理を実行している場合、その間に、第2処理槽20では脱着処理(脱水及び脱着)が実行される。そして、所定の時間(吸着処理の所要時間)の経過後、第1処理槽10は脱着処理(脱水及び脱着)へ移行し、第2処理槽20は吸着処理へ移行する。この吸着処理及び脱着処理が同じ所要時間で1回ずつ実行される1サイクルを、各処理槽10,20において繰り返し実行することで、連続的に被処理水から有機物質を除去して処理水を供給することができる。
次に、どちらかの処理槽内の吸着素子をメンテナンス・交換する場合には、図6(B)に示す臨時運転が行われ、吸着素子をメンテナンス・交換する処理槽は運転停止となる。例えば第1処理槽10の吸着素子11をメンテナンス・交換する場合、第1処理槽10へは被処理水、パージガス、加熱ガスが供給されないように、バルブV1,V4,V7,V10を閉じて、何らの処理(吸着処理及び脱着処理)も実行させない運転停止とする。一方、第2処理槽20では、引き続き、吸着処理及び脱着処理(脱水及び脱着)を所定の時間間隔で切り替えて実行させることで、被処理水の浄化を継続して行う。ただし、第2処理槽20において脱着処理を行っている時には、処理槽10,20への被処理水の供給は一時的にストップされ、その分、貯留タンク40´に貯留される。そして、第2処理槽20の脱着処理後の吸着処理で、脱着処理時に一時的に貯水された被処理水も併せて第2処理槽20に供給する。これにより、第1処理槽10内の吸着素子11のメンテナンス・交換中も、流体処理装置100´自体を運転停止させることなく、継続して所定の性能で被処理流体から有機物質を除去して処理水を供給することができる。なお、詳細は省略するが、第2処理槽20の吸着素子12をメンテナンス・交換する場合には、同様に、第2処理槽20については運転を停止させ、第1処理槽10だけを運転させて被処理水の浄化を継続して行う臨時運転に切り替えればよい。そして、吸着素子のメンテナンス・交換が完了すると、臨時運転から通常運転へ切り替える。
なお、図6の例においても、(A)通常運転の脱着処理を行う処理槽において、有機物質の脱着後に、他方の処理槽における吸着処理が終了するまでの間、所定時間待機させる待機時間(脱着後待機時間)を設け、一方の処理槽で実行中の吸着処理の所要時間の短縮に伴い、脱着後待機時間を変更して、脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることもできる。
以上、図1及び図5を用いて説明した実施形態の流体処理装置100,100´では、説明の簡略のため、ポンプやファンなどの流体搬送手段を示していないが、流体搬送手段は必要に応じて適宜の位置に配置すればよい。また、上述した実施形態では、吸着素子のメンテナンス・交換の場合に処理槽を運転停止として、通常運転から臨時運転に切り替えているが、これ以外にも処理槽のメンテナンスなどで処理槽を運転停止とする場合にも、通常運転から臨時運転に切り替えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないため、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものであり、よって、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
本発明による流体処理装置は、各種工場や研究施設の排水、最終処分場の浸出水、地下水などの被処理水の他、化学工場や半導体工場などから排出される排ガスなどの被処理ガスから有機溶剤などの有機物質を除去する装置に好適に利用することができ、産業界に大いに寄与できる。
10,20,30 処理槽
11,12,13 吸着素子
40,40´ 貯留タンク(貯留手段)
100,100´ 流体処理装置

Claims (12)

  1. 内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
    前記処理槽を3つ以上備え、いずれかの前記処理槽における運転停止に伴い、残りの複数の前記処理槽にて吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う、流体処理装置。
  2. 一の前記処理槽にて吸着処理を実行している間、残りの一の前記処理槽では吸着処理後の脱着処理を実行し、他の前記処理槽では吸着処理まで待機している、請求項に記載の流体処理装置。
  3. 内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
    前記処理槽を2つ備え、一方の前記処理槽における運転停止に伴い、他方の前記処理槽にて吸着処理を実行するとともに、他方の前記処理槽が脱着処理を実行中は被処理流体を貯留手段に貯留する流体処理装置。
  4. 脱着処理の所要時間には、前記吸着素子から有機物質を脱着させる時間に加え、脱着させた後に所定時間待機させる脱着後待機時間が含まれており、吸着処理の所要時間の短縮に伴い前記脱着後待機時間を変更して脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることが可能である、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体処理装置。
  5. 脱着処理では、前記吸着素子から有機物質を脱着させる前に、前記吸着素子に付着した付着水を除去する、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体処理装置。
  6. 前記吸着素子から除去された付着水を、再度、前記吸着素子に通流させる返送ルートを備える、請求項に記載の流体処理装置。
  7. 前記吸着素子は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、活性アルミナを少なくとも1つ以上含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体処理装置。
  8. 前記吸着素子は、活性炭素繊維を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体処理装置。
  9. 内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
    脱着処理の所要時間には、前記吸着素子から有機物質を脱着させる時間に加え、脱着させた後に所定時間待機させる脱着後待機時間が含まれており、吸着処理の所要時間の短縮に伴い前記脱着後待機時間を変更して脱着処理の所要時間を吸着処理の所要時間に一致させることが可能である、流体処理装置。
  10. 内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
    脱着処理では、前記吸着素子から有機物質を脱着させる前に、前記吸着素子に付着した付着水を除去する、流体処理装置。
  11. 前記吸着素子から除去された付着水を、再度、前記吸着素子に通流させる返送ルートを備える、請求項10に記載の流体処理装置。
  12. 内部に収容した吸着素子に被処理流体を通流させて被処理流体中の有機物質を吸着させる吸着処理及び前記吸着素子から有機物質を脱着させる脱着処理の各処理を繰り返し実行する処理槽を少なくとも2つ備え、複数の前記処理槽で吸着処理を交代して実行することにより、被処理流体の浄化を連続して行う流体処理装置において、
    前記吸着素子は、活性炭素繊維を含む、流体処理装置。
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