JP6834201B2 - Memsミラー駆動回路 - Google Patents

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Description

本発明は、MEMSミラー駆動回路に関するものである。
特許文献1には、光スイッチを構成する複数のMEMSミラーを駆動する光スイッチ制御装置が記載されている。この装置は、複数のMEMSミラーに駆動電圧を供給する駆動手段と、該駆動手段による駆動電圧の供給状態を変化させることで各MEMSミラーの傾き角を制御する制御手段とを備える。駆動手段は、基準温度に対する温度変動による偏差を補償した駆動電圧を出力する。
特開2004−219469号公報
光通信ネットワークにおいて、MEMSミラーを利用した光スイッチが用いられている(例えば特許文献1を参照)。MEMSミラーとしては、静電型のアクチュエータを有するものがある。このようなMEMSミラーでは、例えばミラー面に回転軸を設け、回転軸回りに傾斜角度を与える静電アクチュエータを配置する。そして、静電アクチュエータの電極間に電位差を生じさせることにより、その電位差の大きさに応じた角度でミラー面を傾斜させる。多くの場合、静電アクチュエータの一方の電極に駆動電圧が印加され、他方の電極は基準電位線(GND線)に接続される。
このようなMEMSミラーにおいて、例えば0°の傾斜角に対して0Vの電極間電位差が割り当てられた場合、0°付近の傾斜角に制御する際には、駆動電圧生成回路から0V付近の駆動電圧を出力することが求められる。しかしながら、駆動電圧生成回路からの出力電圧にオフセットが含まれることがある。例えば、駆動電圧生成回路がD/Aコンバータ及び増幅回路を有する場合、D/Aコンバータ及び増幅回路の出力にはオフセットが含まれる。そのような場合、駆動電圧を0V付近に制御することは困難である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面を制御することが可能なMEMSミラー駆動回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るMEMSミラー駆動回路は、ミラー面を傾斜させる静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、静電アクチュエータを駆動する正の駆動電圧を静電アクチュエータの一方の電極に印加する駆動電圧生成部と、駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を静電アクチュエータの他方の電極に印加する電圧発生回路とを備える。
また、別の実施形態に係るMEMSミラー駆動回路は、ミラー面を傾斜させる複数の静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、複数の静電アクチュエータをそれぞれ駆動する複数の正の駆動電圧を複数の静電アクチュエータの一方の電極にそれぞれ印加する複数の駆動電圧生成部と、対応する駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を静電アクチュエータの他方の電極に印加する電圧発生回路とを備える。
本発明によるMEMSミラー駆動回路によれば、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面を制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るMEMSミラー駆動回路によって駆動されるMEMSミラーの構成を示す平面図である。 図2は、一実施形態に係る駆動回路の構成を示す回路図である。 図3は、第2変形例に係る駆動回路の構成を示す回路図である。 図4は、第3変形例に係る駆動回路の構成を示す回路図である。 図5は、比較例としての駆動回路を示す回路図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係るMEMSミラー駆動回路は、ミラー面を傾斜させる静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、静電アクチュエータを駆動する正の駆動電圧を静電アクチュエータの一方の電極に印加する駆動電圧生成部と、駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を静電アクチュエータの他方の電極に印加する電圧発生回路とを備える。
このMEMSミラー駆動回路では、電圧発生回路が、静電アクチュエータの他方の電極に正の定電圧を印加する。静電アクチュエータは、一方の電極と他方の電極との電位差により生じる静電気力によって駆動される。従って、駆動電圧生成部が有するオフセットにより、一方の電極に印加される正の駆動電圧が0Vにならない場合であっても、当該オフセットよりも大きい正の定電圧を電圧発生回路から他方の電極に印加すれば、一方の電極と他方の電極との電位差を0V付近に制御することが可能となる。従って、上記のMEMSミラー駆動回路によれば、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面を制御することができる。
また、上記のMEMSミラー駆動回路において、電圧発生回路の正の定電圧は可変であってもよい。上記のMEMSミラー駆動回路の個体毎にオフセットの大きさは異なるので、正の定電圧が固定である場合には、想定されるオフセットの最大値よりも大きい電圧値に正の定電圧を設定する必要がある。しかし、正の定電圧が大きいほど、一方の電極と他方の電極との電位差の可変範囲(すなわちミラー面の傾斜角度範囲)が狭くなってしまう。これに対し、電圧発生回路の正の定電圧を可変とすれば、オフセットの大きさに応じて適切な正の定電圧値を設定できるので、一方の電極と他方の電極との電位差の可変範囲を広くすることができる。
また、上記のMEMSミラー駆動回路は、他方の電極の電圧、若しくは一方の電極と他方の電極との電位差を測定する電圧測定部を更に備え、駆動電圧生成部は、電圧測定部の測定結果に基づいて駆動電圧の大きさを補正してもよい。これにより、一方の電極と他方の電極との電位差をより精度良く制御することができる。
また、別の実施形態に係るMEMSミラー駆動回路は、ミラー面を傾斜させる複数の静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、複数の静電アクチュエータをそれぞれ駆動する複数の正の駆動電圧を複数の静電アクチュエータの一方の電極にそれぞれ印加する駆動電圧生成部と、複数の静電アクチュエータの他方の電極に対し、対応する駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を個別に印加する複数の電圧発生回路と、を備える。
このMEMSミラー駆動回路によれば、上述したMEMSミラー駆動回路と同様に、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面を制御することができる。また、駆動電圧生成部の回路構成によっては、駆動電圧毎にオフセットの値が異なるので、電圧発生回路が共通である場合には、想定されるオフセットの最大値よりも大きい電圧値に正の定電圧を設定する必要がある。しかし、正の定電圧が大きいほど、一方の電極と他方の電極との電位差の可変範囲が狭くなってしまう。これに対し、複数の電圧発生回路が正の定電圧を各静電アクチュエータの他方の電極に個別に印加すれば、各駆動電圧に含まれるオフセットの大きさに応じて適切な正の定電圧値を個別に設定できるので、一方の電極と他方の電極との電位差の可変範囲を広くすることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るMEMSミラー駆動回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るMEMSミラー駆動回路(以下、単に駆動回路という)によって駆動されるMEMSミラー10の構成を示す平面図である。このMEMSミラー10は、いわゆるジンバル型のチルトミラーの構成を備えており、例えば光ネットワークを構成する光スイッチに用いられる。図1に示されるように、MEMSミラー10は、ミラー面11を有しており第1回動軸12aの周りに回動する第1回動部13と、第1回動部13を回動可能に支持するとともに第2回動軸12bの周りに回動する第2回動部14とを備えている。
ミラー面11の平面形状は円形状、四角形状など様々であり、第1回動軸12aは、ミラー面11の中心を通りY軸方向に沿って延びている。第1回動部13は、第1回動軸12aを中心軸線とする円柱状の一対の軸部13a,13bを有しており、該一対の軸部13a,13bが第2回動部14に回動自在に支えられている。また、第1回動部13は、静電アクチュエータ15を構成する一方の櫛歯状電極15aと、静電アクチュエータ16を構成する一方の櫛歯状電極16aとを有する。
第2回動軸12bは、ミラー面11の中心を通りX軸方向に沿って延びている。第2回動部14は、第2回動軸12bを中心軸線とする円柱状の一対の軸部14a,14bを有しており、該一対の軸部14a,14bがMEMSミラー10の枠体19に回動自在に支えられている。また、第2回動部14は、静電アクチュエータ15を構成する他方の櫛歯状電極15bと、静電アクチュエータ16を構成する他方の櫛歯状電極16bとを有する。
静電アクチュエータ15,16は、第1回動軸12aを挟んで第1回動軸12aの両側に配置される。静電アクチュエータ15は、第1回動軸12a周りの順回転方向にミラー面11を動作させる。櫛歯状電極15aと櫛歯状電極15bとは交互に噛み合うように配置され、櫛歯状電極15aと櫛歯状電極15bとの間で電位差に応じた静電気力が発生することにより、該静電気力に応じた(正確には、電位差の2乗に比例する)正の傾斜角度をミラー面11に与える。また、静電アクチュエータ16は、第1回動軸12a周りの逆回転方向にミラー面11を動作させる。櫛歯状電極16aと櫛歯状電極16bとは交互に噛み合うように配置され、櫛歯状電極16aと櫛歯状電極16bとの間で電位差に応じた静電気力が発生することにより、該静電気力に応じた(正確には、電位差の2乗に比例する)負の傾斜角度をミラー面11に与える。なお、ミラー面11の傾斜角度範囲は例えば±数度である。
第2回動部14は、静電アクチュエータ17を構成する一方の櫛歯状電極17aと、静電アクチュエータ18を構成する一方の櫛歯状電極18aとを更に有する。枠体19は、静電アクチュエータ17を構成する他方の櫛歯状電極17bと、静電アクチュエータ18を構成する他方の櫛歯状電極18bとを有する。
静電アクチュエータ17,18は、第2回動軸12bを挟んで第2回動軸12bの両側に配置される。静電アクチュエータ17は、第2回動軸12b周りの順回転方向にミラー面11を動作させる。櫛歯状電極17aと櫛歯状電極17bとは交互に噛み合うように配置され、櫛歯状電極17aと櫛歯状電極17bとの間で電位差に応じた静電気力が発生することにより、該静電気力に応じた(正確には、電位差の2乗に比例する)正の傾斜角度をミラー面11に与える。また、静電アクチュエータ18は、第2回動軸12b周りの逆回転方向にミラー面11を動作させる。櫛歯状電極18aと櫛歯状電極18bとは交互に噛み合うように配置され、櫛歯状電極18aと櫛歯状電極18bとの間で電位差に応じた静電気力が発生することにより、該静電気力に応じた(正確には、電位差の2乗に比例する)負の傾斜角度をミラー面11に与える。
図2は、本実施形態の駆動回路1Aの構成を示す回路図である。なお、図2には、MEMSミラー10の各静電アクチュエータ15〜18を模擬する回路部分が併せて示されている。静電アクチュエータ15〜18は、互いに並列に接続された抵抗Ra及び容量Caによって模擬される。抵抗Raの抵抗値は、例えば数GΩといった極めて大きな値である。容量Caの容量値は、例えば数十pFといった小さな値である。この例で示されるMEMSミラー10は、4つの入力端子10a〜10dと1つの共通端子10eとを備える。4つの入力端子10a〜10dは、それぞれ対応する静電アクチュエータ15〜18の一方の櫛歯状電極に接続されている。1つの共通端子10eは、4つの静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極に接続されている。
駆動回路1Aは、静電アクチュエータ15〜18をそれぞれ駆動する正の駆動電圧VD1〜VD4を静電アクチュエータ15〜18の一方の櫛歯状電極に印加する駆動電圧生成部20と、共通端子10eに電気的に接続された電圧発生回路29とを備える。駆動電圧生成部20は、制御部としてのマイクロコントロールユニット(MCU)21と、D/Aコンバータ22a〜22dと、増幅回路25a〜25dと、フィルタ回路26a〜26dと、電流制限抵抗27a〜27dと、を有する。
MCU21は、中央演算処理回路及びメモリを有しており、予め記憶されたプログラムに従って動作する。MCU21は、D/Aコンバータ22a〜22dの入力端と電気的に接続されている。MCU21は、静電アクチュエータ15を駆動するためのデジタル駆動信号D1をD/Aコンバータ22aに対して出力し、静電アクチュエータ16を駆動するためのデジタル駆動信号D2をD/Aコンバータ22bに対して出力し、静電アクチュエータ17を駆動するためのデジタル駆動信号D3をD/Aコンバータ22cに対して出力し、静電アクチュエータ18を駆動するためのデジタル駆動信号D4をD/Aコンバータ22dに対して出力する。MCU21とD/Aコンバータ22a〜22dとの間の配線は、例えばデータバスである。なお、D/Aコンバータ22a〜22dは、MCU21に内蔵されていてもよい。また、ミラー面11の傾斜角とデジタル駆動信号D1〜D4との関係に関するデータは、予め記憶装置に格納されている。MCU21は、上位のホストコントローラから接続先の光パスの要求を受け付けると、記憶装置のデータに応じてデジタル駆動信号D1〜D4を変更する。
D/Aコンバータ22a〜22dの出力端は、増幅回路25a〜25dと電気的にそれぞれ接続されている。D/Aコンバータ22a〜22dは、MCU21から出力されたデジタル駆動信号D1〜D4を、電圧信号V1〜V4にそれぞれ変換する。D/Aコンバータ22a〜22dからの出力電圧は、例えば下限値が出力オフセット電圧、上限値が数Vである範囲内である。オフセット電圧は、D/Aコンバータ22a〜22dそれぞれが有する固有のオフセット電圧である。
増幅回路25a〜25dは、D/Aコンバータ22a〜22dと静電アクチュエータ15〜18との間に電気的に接続されている。これらの増幅回路25a〜25dは、D/Aコンバータ22a〜22dから得られた電圧信号V1〜V4を、例えば上限値が数十Vないし数百V(例えば200V)である電圧範囲内において増幅し、駆動電圧VD1〜VD4を生成する。なお、これらの駆動電圧VD1〜VD4には、増幅回路25a〜25dが有する出力オフセット電圧が含まれている。
フィルタ回路26a〜26dは、D/Aコンバータ22a〜22dと静電アクチュエータ15〜18との間(本実施形態では増幅回路25a〜25dと静電アクチュエータ15〜18との間)にそれぞれ電気的に接続されている。これらのフィルタ回路26a〜26dは、駆動電圧VD1〜VD4に含まれるノイズやMEMSミラー10の共振周波数成分を低減する(好ましくは除去する)ための回路である。一例では、フィルタ回路26a〜26dは、D/Aコンバータ22a〜22dと静電アクチュエータ15〜18との間に接続された抵抗R1、及び、抵抗R1の静電アクチュエータ15〜18側の一端と基準電位線5との間に接続された容量素子C1を有する。
電流制限抵抗27a〜27dは、D/Aコンバータ22a〜22dと静電アクチュエータ15〜18との間にそれぞれ電気的に接続されている。電流制限抵抗27a〜27dは、MEMSミラー10を保護するための抵抗であって、静電アクチュエータ15〜18に流れる電流を制限する。なお、電流制限抵抗は、共通端子10eと電圧発生回路29との間に接続されてもよい。
電圧発生回路29は、駆動電圧生成部20が有するオフセットよりも大きい正の定電圧VCを静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極に印加する回路である。ここで、駆動電圧生成部20が有するオフセットとは、最終的な駆動電圧VD1〜VD4に含まれるオフセット電圧であって、例えば、D/Aコンバータ22a〜22dの出力オフセット電圧が増幅回路25a〜25dにより増幅された電圧と、増幅回路25a〜25dの出力オフセット電圧との和である。一例では、駆動電圧生成部20が有するオフセットは0〜2Vである。
本実施形態の電圧発生回路29は、共通端子10eと電気的に接続されており、共通端子10eを介して静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極に対し共通の定電圧VCを印加する。電圧発生回路29は、例えば電圧リファレンスICのような定電圧出力回路によって実現される。
以上に説明した、本実施形態の駆動回路1Aによる効果について説明する。図5は、比較例としての駆動回路100を示す回路図である。この駆動回路100は、本実施形態と同様の構成を有する駆動電圧生成部20を備えているが、電圧発生回路29を備えておらず、共通端子10eが基準電位線5に接続されている点で本実施形態と異なる。
この駆動回路100では、MEMSミラー10において例えば0°の傾斜角に対して0Vの電極間電位差が割り当てられた場合、0°付近の傾斜角に制御するためには、駆動電圧生成部20から0V付近の駆動電圧VD1〜VD4を出力することが求められる。しかしながら、駆動電圧VD1〜VD4には、前述したようにD/Aコンバータ22a〜22d及び増幅回路25a〜25dの出力オフセット電圧に起因するオフセットが含まれる。従って、この駆動回路100では、各静電アクチュエータ15〜18の電極間電位差を0V付近に制御することが困難となる。
これに対し、本実施形態の駆動回路1Aでは、電圧発生回路29が、静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極に正の定電圧VCを印加する。従って、駆動電圧VD1〜VD4に含まれるオフセットにより、一方の櫛歯状電極に印加される正の駆動電圧VD1〜VD4が0Vにならない場合であっても、当該オフセットよりも大きい正の定電圧VCを電圧発生回路29から他方の櫛歯状電極に印加すれば、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差を負の値から変化させることができ、0V付近に制御することが可能となる。従って、本実施形態の駆動回路1Aによれば、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面11を制御することができる。
なお、D/Aコンバータから正電圧及び負電圧を出力させることでも、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差を0V付近に制御することができる。しかしながら、この場合、負電源及び正電源を設けるとともに、D/Aコンバータ及び増幅回路を正及び負の電源電圧を入力する構成とする必要があり、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。これに対し、本実施形態の駆動回路1Aによれば、D/Aコンバータ22a〜22dから正電圧のみ出力させれば足りるので、電源等の回路規模を抑制することができる。
(第1変形例)
上記実施形態では電圧発生回路29から出力される定電圧VCが固定されているが、定電圧VCは可変であってもよい。駆動電圧VD1〜VD4に含まれるオフセットの大きさは駆動回路1Aの個体毎に異なるので、定電圧VCが固定である場合には、各個体に想定されるオフセットのうち最大のオフセット値よりも大きい電圧値に定電圧VCを設定する必要がある。しかし、定電圧VCの値が大きいほど、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差の可変範囲(すなわちミラー面11の傾斜角度範囲)が狭くなってしまう。電圧発生回路29の定電圧VCを可変とすることにより、駆動電圧VD1〜VD4に含まれるオフセットの大きさに応じて適切な定電圧値VCを各個体毎に設定できるので、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差の可変範囲を広くし、ミラー面11の傾斜角度範囲を広くすることができる。
(第2変形例)
図3は、第2変形例に係る駆動回路1Bの構成を示す回路図である。本変形例と上記実施形態との相違点は、電圧発生回路の構成である。すなわち、上記実施形態の駆動回路1Aは複数の静電アクチュエータ15〜18に対して共通の電圧発生回路29を備えるが、本変形例の駆動回路1Bは複数の電圧発生回路29a〜29dを備える。電圧発生回路29aは、静電アクチュエータ15の他方の櫛歯状電極に対し、駆動電圧VD1に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧VC1を印加する。同様に、電圧発生回路29b〜29dは、静電アクチュエータ16〜18の他方の櫛歯状電極に対し、対応する駆動電圧VD2〜VD4に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧VC2〜VC4を個別に印加する。なお、電圧発生回路29a〜29dの具体的構成は、上記実施形態の電圧発生回路29と同様である。
この駆動回路1Bによれば、上記実施形態の駆動回路1Aと同様に、或る傾斜角に0Vの電極間電位差が割り当てられた場合であっても、その傾斜角付近にミラー面11を制御することができる。また、駆動電圧生成部20では各駆動電圧VD1〜VD4毎にD/Aコンバータ及び増幅回路が設けられているので、駆動電圧VD1〜VD4毎にオフセットの値が異なる。従って、上記実施形態のように電圧発生回路29が共通である場合には、各駆動電圧VD1〜VD4に想定されるオフセットのうち最大のオフセット値よりも大きい電圧値に定電圧VCを設定する必要がある。しかし、前述したように、定電圧VCが大きいほど、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差の可変範囲(すなわちミラー面11の傾斜角度範囲)が狭くなってしまう。本変形例のように、複数の電圧発生回路29a〜29dが定電圧VC1〜VC4を各静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極に個別に印加することにより、各駆動電圧VD1〜VD4に含まれるオフセットの大きさに応じて適切な定電圧VC1〜VC4の値を個別に設定できるので、一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差の可変範囲を広くし、ミラー面11の傾斜角度範囲を広くすることができる。
(第3変形例)
図4は、第3変形例に係る駆動回路1Cの構成を示す回路図である。本変形例の駆動回路1Cは、上記実施形態の構成に加えて、電圧測定部30を更に備える。電圧測定部30は、各静電アクチュエータ15〜18の他方の櫛歯状電極の電圧(すなわち定電圧VC)の大きさを測定する。電圧測定部30は、例えば共通端子10eと電圧発生回路29とを接続する配線31と、基準電位線5との間に接続される。そして、電圧測定部30の測定結果はMCU21にフィードバックされ、MCU21は、その測定結果に基づいてデジタル駆動信号D1〜D4の信号値を補正する。すなわち、駆動電圧生成部20は、駆動電圧VD1〜VD4の大きさを、電圧測定部30の測定結果に基づいて補正する。これにより、各静電アクチュエータ15〜18の一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との電位差をより精度良く制御することができる。
なお、電圧測定部は、各静電アクチュエータ15〜18の一方の櫛歯状電極と他方の櫛歯状電極との間の電位差を測定してもよい。その場合であっても、電圧測定部の測定結果はMCU21にフィードバックされ、MCU21は、その測定結果に基づいてデジタル駆動信号D1〜D4の信号値を補正することができる。
また、電圧測定部30による測定は、例えば、駆動回路を製造する際の調整時に行い、MCU21が有するメモリ等の記憶装置に測定結果を保存しておくか、或いは、駆動電圧値の変更時に一時的に駆動電圧を0Vとした時に行うことができる。
本発明による駆動回路は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態及び各変形例を、必要な目的及び効果に応じて互いに組み合わせてもよい。例えば、複数の電圧測定部を、第2変形例の複数の静電アクチュエータにそれぞれ接続してもよい。
また、上記実施形態では2本の回動軸を備えるMEMSミラーを駆動する回路を例示したが、MEMSミラーの回動軸の本数は1以上の様々な本数であってもよい。或いは、回動軸を備えておらず一つの静電アクチュエータで駆動するMEMSミラーにも、本発明を適用可能である。
1A,1B,1C…駆動回路、5…基準電位線、10…MEMSミラー、10a〜10d…入力端子、10e…共通端子、11…ミラー面、12a…第1回動軸、12b…第2回動軸、13…第1回動部、13a,13b…軸部、14…第2回動部、14a,14b…軸部、15〜18…静電アクチュエータ、15a,15b,16a,16b,17a,17b,18a,18b…櫛歯状電極、19…枠体、20…駆動電圧生成部、22a〜22d…D/Aコンバータ、25a〜25d…増幅回路、26a〜26d…フィルタ回路、27a〜27d…電流制限抵抗、29,29a〜29d…電圧発生回路、30…電圧測定部、31…配線、D1〜D4…デジタル駆動信号、V1〜V4…電圧信号、VC,VC1〜VC4…定電圧、VD1〜VD4…駆動電圧。

Claims (4)

  1. 一方の電極と他方の電極との電位差により生じる静電気力によって駆動され、ミラー面を傾斜させる静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、
    前記静電アクチュエータを駆動する正の駆動電圧を前記静電アクチュエータの前記一方の電極に印加する駆動電圧生成部と、
    前記駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を前記静電アクチュエータの前記他方の電極に印加する電圧発生回路と、
    を備える、MEMSミラー駆動回路。
  2. 前記電圧発生回路の前記正の定電圧が可変である、請求項1に記載のMEMSミラー駆動回路。
  3. 前記他方の電極の電圧、若しくは前記一方の電極と前記他方の電極との電位差を測定する電圧測定部を更に備え、
    前記駆動電圧生成部は、前記電圧測定部の測定結果に基づいて前記駆動電圧の大きさを補正する、請求項1または2に記載のMEMSミラー駆動回路。
  4. 一方の電極と他方の電極との電位差により生じる静電気力によって駆動され、ミラー面を傾斜させる複数の静電アクチュエータを備えるMEMSミラーを駆動する回路であって、
    前記複数の静電アクチュエータをそれぞれ駆動する複数の正の駆動電圧を前記複数の静電アクチュエータの前記一方の電極にそれぞれ印加する駆動電圧生成部と、
    前記複数の静電アクチュエータの前記他方の電極に対し、対応する前記駆動電圧に含まれるオフセットよりも大きい正の定電圧を個別に印加する複数の電圧発生回路と、
    を備える、MEMSミラー駆動回路。
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