JP6833761B2 - 毛髪加工剤塗布具 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪加工剤の塗布に用いる塗布具に関する。
ヘアダイ、ヘアカラーやヘアマニキュア等のヘアカラーリング剤による、白髪染め、毛髪染色等が広く利用されている。さらに縮毛を直毛に矯正、あるいは直毛をカールさせる(ウェーブさせる)矯正等、毛髪を所望の態様に加工する方法は多様である。このような毛髪の染色や曲率変更は、毛髪全体、毛髪の先端または、毛髪の根元等、顧客の要望に応じて様々な箇所に施される。
なお、以下においてヘアカラーリング剤を含む毛髪の染色(酸化/酸性染料の浸透等)、毛髪の曲率の変更(縮毛矯正あるいはパーマネントウェーブ(シスチン結合の切断と再結合)等)を、「毛髪の加工」とし、毛髪の加工に用いる化合物を「毛髪加工剤」と記載することがある。また、毛髪加工剤としては、染毛剤、染毛料、パーマ液、縮毛矯正剤等が挙げられる。
このヘアカラーリング剤の毛髪への塗布にはヘアダイブラシ(またはヘアカラーブラシ。以下、「ヘアダイブラシ」と記載する)が用いられる。ヘアダイブラシは、縮毛矯正剤やパーマネントウェーブに用いる加工剤の塗布等に使用することも可能である。
ヘアダイブラシとしては、特許文献1に示すような刷毛型のものが使用されてきた。このようなヘアダイブラシは、把持部と、把持部の一部に設けられた刷毛部とによって構成される。
特開平10−071020号公報
毛髪の加工において、加工にバラつきがあると外観上の仕上がりに支障をきたすことになる。したがって、理容師や美容師等の施術者は、毛髪加工の対象となる頭部領域に対し、毛髪加工剤が均一に塗布された状態となるように塗布作業を行う。
また毛髪加工において、毛髪加工剤が毛髪に作用することにより、毛髪が所望の態様に変更される(染色、縮毛矯正やパーマネントウェーブ等)。この作用は、毛髪に毛髪加工剤が塗布され、少なくとも毛髪と毛髪加工剤とが接している状況ないし付着している状況の下で生じる。
毛髪加工剤は毛髪に接触または付着した時点から毛髪へ作用しはじめる。したがって最初に塗布された毛髪と、最後に塗布された毛髪とでは、毛髪加工剤が作用している時間に差ができる。この時間差により加工のバラつきができてしまうことを防ぐため、施術者には、加工対象の領域全体に対してできるだけ時間を空けずに塗布を行うことが望まれる。
しかしながら、従来の刷毛型の毛髪加工剤塗布具においては、効率的にムラの少ない塗布作業を行うことが困難であった。
この発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、毛髪加工剤の塗布において、塗布作業の効率の向上を図ることを目的とする。
実施形態は、毛髪加工剤塗布具である。毛髪加工剤塗布具は、柄部と、柄部に設けられた基部と、基部に設けられた塗布部とを備える。塗布部は、少なくとも一部が可撓性を有し、かつ段差部が設けられている。段差部は、基部側の厚肉部と塗布部の先端側の薄肉部とを含む
また、塗布部は、複数の板部材によって構成されていてもよい。
また、段差部は、塗布部の両面に設けられていてもよい。
また、塗布部の先端側には、塗布面から実質的に膜厚方向に突出し、かつ塗布部の先端の縁に沿って設けられる突出部が設けられていてもよい。
また、塗布部は、先端の縁が実質的に直線状に形成され、当該縁の両端の少なくとも一方にカット部を有する。
また、薄肉部における段差部を構成する面は平滑に形成されていてもよい。
本発明による毛髪加工剤塗布具において、塗布部は、可撓性を有し、かつ先端側が薄くなるように段差部が設けられている。したがって毛髪加工剤の塗布において、塗布作業の効率の向上を図ることが可能となる。
第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略斜視図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略正面図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略背面図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略底面図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略左側面図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略右側面図。 柄部の断面図の概略例。 第2実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略斜視図。 第2実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略正面図。 第2実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 第2実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略底面図。 第2実施形態の毛髪加工剤塗布具の概略左側面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略斜視図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の塗布部の概略平面図。 変形例の塗布部の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略平面図。 変形例の毛髪加工剤塗布具の概略斜視図。 変形例の塗布部の概略部分正面拡大図。 変形例の塗布部の概略部分正面拡大図。 変形例の塗布部の概略部分正面拡大図。 変形例の塗布部の概略部分正面拡大図。 変形例の塗布部の概略部分正面拡大図。 毛髪の状態を示す概念図。 毛髪の状態を示す概念図。 生え際の毛髪と比較例のヘアダイブラシの刷毛部の状態を示す概念図。 生え際の毛髪と比較例のヘアダイブラシの刷毛部の状態を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪加工剤の塗布作業を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布直前の状況を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布中の状況を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布後の状況を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布後の状況を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布後の状況を示す概念図。 比較例の毛髪加工剤塗布具による施術完了後の毛髪の状況を模式的に示す図。 第1実施形態の毛髪加工剤塗布具による施術完了後毛髪の状況を模式的に示す図。
発明の実施形態の理解のため、まず毛髪加工剤塗布具による塗布作業の一般的な例に関して図34を参照して説明する。図34は、比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪加工剤の塗布作業を示す概念図である。
また、本実施形態の毛髪加工剤塗布具との対比のため、刷毛型の毛髪加工剤塗布具(以下、「ヘアダイブラシ」)による塗布について模式的に示した図35〜37を参照する。図35は、比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布直前の状況を示す概念図である。図36は、比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布中の状況を示す概念図である。図37は、比較例の毛髪加工剤塗布具による毛髪への塗布後の状況を示す概念図である。なお、図35〜37においてハッチングで示す領域は、毛髪加工剤である。また図中の毛髪束Hとして表された線は、毛髪全体のうちの最も外側(皮膚と反対側)にある毛髪群によって形成される毛髪表面を模式的に示したものである。
図34に示すように、施術者は所定数の毛髪の束が平面状になるように、これらを手のひら等に載せる。さらに施術者はその平面状に保持した毛髪束における表面に刷毛で塗布を行う。図35に示すように、毛髪加工剤が刷毛Brまたは毛髪束Hにつけられた後、塗布のために刷毛Brが毛髪束Hの面に押し付けられる(図36参照)。その後、毛髪に沿って毛髪加工剤塗布具が移動されることにより毛髪束H全体に塗布がなされる。
上述のような施術が従来行われていたが、本願発明者は次のような問題があるとの考えに至った。
図36に示すように、刷毛Brを構成する毛のそれぞれは、平面状に配列されていない。すなわち、刷毛Brの毛の集合体を側方から見て面としてとらえた場合、不規則な波面状であるといえる(図37:刷毛Br側の点線参照)。これは毛髪束Hにおいても同様で、毛髪束Hの塗布対象の面も不規則な波面状になっている。
塗布が一旦終了すると、毛髪束Hから刷毛Brが離される。このとき毛髪束Hに毛髪加工剤が残るが、厚く残った部分(図37:矢印部分)と薄く残った部分(図37:破線部分)とができてしまう。これは毛髪加工剤が、双方とも不規則な波面状である毛髪束Hと刷毛Brとに挟まれるためである(図36)。
このように比較例の毛髪加工剤塗布具においては、毛髪加工剤が均一に塗布できないため、施術者は毛髪加工剤を追加し、塗布後の毛髪束Hに塗布を繰り返すことになる。なぜなら、毛髪加工剤の塗布が不十分である場合、図38に示すように塗布後の毛髪束に隙間Sができてしまうためである。
毛髪加工剤によって、複数本の毛髪が束になっており、束の外側にある毛髪は中央の毛髪側に寄せられている。このため、図38に示すように隙間Sは、毛髪加工剤が付着していない状態より大きくなる。この隙間Sに存在する空気は通常、毛髪加工剤より比熱が高い。したがって、隙間Sに面している毛髪と、毛髪加工剤に覆われている毛髪とでは、前者の方が加工(酸化等)が促進される傾向がある。つまり、隙間Sに面している毛髪と毛髪加工剤に覆われている毛髪とでは、加工(酸化/酸性染料の浸透、シスチン結合の切断と再結合等)を均一に行うことが困難である。
よって、施術者は毛髪加工剤をできるだけ均一に塗布する(隙間Sをできるだけ減少させる)、いわゆるベタ塗りを毛髪に施そうとする。しかしながら上述の通り、比較例の毛髪加工剤塗布具では毛髪加工剤を効率的に塗布することができないため、塗布後の毛髪束Hに塗布を繰り返すことになる。
つまり、比較例の毛髪加工剤塗布具においては、毛髪1束に対し塗布回数を多く確保しなければ塗りムラができてしまうため、塗布作業の所要時間が長くなるという問題があった。その結果、最初に施術した毛髪束Hと最後に施術した束では、塗布開始時間に大きな差が出てしまう。つまり比較例の毛髪加工剤塗布具では、この時間差による加工のばらつきを防ぐことは困難であった。この加工のばらつきは、顕著な染色の不均一さ、パーマの掛かり具合のばらつき等の原因であり、施術後の外観に支障をきたすことにつながる。顧客は、頭部の外観から受ける美観の向上のために毛髪加工をするのであり、加工のばらつきにより外観が劣化し、あるいは美観が向上しないという状況が生じないようにすることが望まれる。
本願発明者はこのような課題に鑑み、毛髪加工剤塗布具の新規な機能と、それを実現する具体的構造に想到した。その概要について、以下に記載する。
毛髪加工剤の塗布において、効率的な施術方法や技術について、これまで構造的な観点から理論的な説明がされてこなかった。それにもかかわらず、美容・理容において、経験の浅い者が、染色や、いわゆるストレートパーマ、パーマネントウェーブ等に用いる毛髪加工剤の塗布を担当することが多い傾向にある。
毛髪加工剤の中には毛髪や皮膚への健康上の悪影響が懸念されるものも少なくない。これまで毛髪加工剤の改良等はなされてきたが、毛髪加工剤塗布具について塗布の効率化の観点で有効な手段を提供するものが提案されていない。
発明者は、経験の浅い者であっても塗布を効率的に行うために、毛髪加工剤塗布具の改良が求められるという結論に達した。具体的には毛髪の性質や、塗布時の毛髪群の構造を考慮した毛髪加工剤塗布具の改良が求められるとの着想を得た。
毛髪束または毛髪加工剤塗布具の塗布部に対し、所定量の毛髪加工剤が盛られている状態から塗布部を用いて均すという一般的施術方法を考慮すると、毛根側から毛先へ向かって同じ厚さで塗布することができれば、いわゆるベタ塗りを効率的に行いうる。
同じ厚さで塗るということは、言い換えると、毛髪加工剤塗布具を毛根側から毛先へ向かって移動していくときに塗布部が毛髪加工剤を均す量を制御することである。この点、刷毛型の毛髪加工剤塗布具により均一に塗布ができない理由としてつぎのようなものが挙げられる。
・刷毛の毛それぞれが独立に動くため、毛の1本1本の間から毛髪加工剤がはみだしてしまう。
・盛られた毛髪加工剤を刷毛部で均すには、刷毛部を毛束に対して押し付けて流すように塗る動作が行われる。この押し付ける強さにより、「刷毛の根元の方向」、「刷毛の毛先の方向」、および「刷毛の根元から毛先へ向かう方向と直交する両側方」を含む概して4方向へ毛髪加工剤塗布具がはみ出していく。
発明者は、これら「はみ出し」を防ぎ、塗布部の所定領域内に毛髪加工剤が収まっていれば、技量や経験にかかわらず、毛髪に沿って毛髪加工剤塗布具を移動させたときにより均一に塗布を行うことができると着想した。このような着想に基づき、以下に説明する各実施形態および各変形例に示す具体化を行った。
[第1実施形態]
第1実施形態の全体構成について図1〜図7を参照して説明する。各図は実施形態の説明のために示す、複数の実施形態のうちの一例である。すなわち、各図は実施形態における各態様を明確にするため、各部の寸法や具体的構造(形状)等について模式的に表している場合がある。よって各図は、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また以下の第1実施形態の具体的構成に限らず、第1実施形態の説明において記載する各変形例、後に記載する第2実施形態以降の実施形態、およびその他の様々な形態で実施することが可能である。
以下において、毛髪加工剤塗布具100における前後方向、左右方向、上下方向について、説明の便宜上、定義する。毛髪加工剤塗布具100における図2(正面図)に示される側を前方、図3(背面図)に示す側を後方とする。同様に図4(平面図)に示される側を上方、図5(底面図)に示される側を下方とする。さらに図6(左側面図)示される側、図7(右側面図)に示される側を、そのまま左右方向とする。ただし、この各方向は毛髪加工剤塗布具100の使用方法や構成を限定するものではない。さらに毛髪加工剤塗布具100における左右方向を「X方向」、上下方向を「Y方向」、前後方向を「Z方向」として構成の説明をする場合がある。また、以下の説明において前方と正面が対応し、同様に後方と背面が対応する。ただし、毛髪加工剤塗布具100の下端を「先端」、上端を「後端」と記載することがある。
(全体構成)
毛髪加工剤塗布具100は、柄部G、基部B、塗布部10、および櫛部Cを含んで構成される。この毛髪加工剤塗布具100についてまず概要を説明する。図1に示すように柄部Gは把持可能に形成されており、柄部Gの一端側には基部Bが設けられ、基部Bの一部から塗布部10が突出するように設けられる。また、塗布部10は可撓性を有する板状に形成され、基部Bに接続または一体成形されている。さらに塗布部10には、段差部11Aが設けられている。塗布部10の厚さは、その段差部11Aを境に薄くなるように形成されている。
<柄部G>
柄部Gは、毛髪加工剤塗布具100を用いて毛髪加工剤の塗布を行うために把持されるものである。本実施形態において柄部Gは、把持可能な程度の大きさを有していればよく、形状についてはどのような構成であってもよい。一例として図1〜7に示される柄部Gについて説明する。
柄部Gは、先端(下端)が球面状の曲面(例えば半球面状)を有するように形成された、いわゆるテール部を有する。施術者等は、このテール部を頭皮側に差し込み、柄部Gによって、毛髪加工剤を塗布するときに引き出す髪を取り分け、あるいはパーマのロッドに巻く髪を取り出すときに用いることができる。
また柄部Gの長手方向は、概ね毛髪加工剤塗布具100の上下方向に沿っている。また柄部Gは先端(下端)のテール部から後端(上端)へ向かうにつれて、長手方向と直交する左右方向に向かって連続的に幅が広くなっていく形状を有する。これに対し、長手方向(上下方向)および左右方向と直交する方向(前後方向)においては、柄部Gはテール部(下端)から毛髪加工剤塗布具100の上端へ向かって概ね同じ厚さを維持している(図6および7参照)。つまり、柄部Gは上端側にいくにつれて幅広となっていくのに対し、厚さはほぼ変わらないため、柄部Gの外観形状は正面および背面側からの視点では逆三角形をなし、斜め方向から見ると筒状というよりは板状に近くなるように形成される。また、柄部Gの周面は頭部やその周囲の部位に接する可能性があるため、尖っている部分をなくすように角がとられ曲面をなすように形成されていてもよい。この形状を断面で表した場合、平面的な面を一対有する楕円、あるいは角部がR面取りされた四角形となる。なお、当該断面は柄部Gを前後・左右方向に切断した断面を上下方向のいずれかから見た場合の断面である。
なお、柄部Gの形状は図示したもののほか、把持状態の保持のための凹凸が形成されていてもよい。把持状態の保持とは、施術者の手と毛髪加工剤塗布具100の相対位置が意図せずにずれることを防止することを示す。例えば施術者の1以上の手指の形状に適合させるような凹部を柄部Gに設けることにより実現される。
柄部Gの形状についてのその他の例は全実施形態の説明の後において別途説明する。
<基部B>
図2および図3に示す例において、毛髪加工剤塗布具100の長手方向(上下方向)の中央より上側には、柄部Gに隣接して設けられた基部Bが設けられる。長手方向の中央とは、柄部Gの下端(毛髪加工剤塗布具100の先端)から、毛髪加工剤塗布具100の上端の間の中間位置を示す。この基部Bは櫛部Cおよび塗布部10の基端e1となる。言い換えれば基部Bから櫛部Cや塗布部10が突出して設けられる。
基部Bの形状やサイズは任意に定めることができるが、図1〜図7に示す基部Bは、厚さ(前後方向における長さ)が柄部Gのものと概ね同一である。柄部Gの厚さや基部Bの厚さは、その材質との関係で、通常の使用状態で容易に破損(折れ等)しない程度にできるだけ薄く形成することにより、円滑に塗布作業を行うことができる。つまり、柄部Gや基部Bが厚いと、顧客の頭部や皮膚、施術者もしくは補助者の体の一部、またはロッドやその他の塗布作業に関する補助物品に当接しやすくなる。特に基部Bの厚さが厚くなればなるほど、施術者や補助者が毛髪加工剤塗布具100を所望の方向に移動しようとするのを阻害するおそれがある。
すなわち、折れ等の破損や把持に支障がない程度に、毛髪加工剤塗布具100における相対的な柄部Gおよび基部Bのサイズを小さくすることにより、基部B等が塗布作業を阻害するおそれを回避することが可能となる。
基部Bの幅方向(左右方向)において、後述する塗布部10の接続方法によっては、基部Bにある程度の長さが必要となる。基部Bは、櫛部Cと同様の機械的性質(曲げ弾性率、曲げ強度、曲げ応力、引張強度、圧縮強度等)を有する材料で構成することも可能であるが、塗布部10とは異なる性質(後述)が求められる場合がある。その場合、異種材料(基部Bと塗布部10)で接続をする。接続方法はさまざまであるが、異種材料の接続には、溶融接合、ろう接、拡散接合、固相接合、接着接合、機械的接合、接着接合、またはこれらの接合方法を組み合わせたハイブリッド接合等を用いることができる。さらに他の例として塗布部10の基端e1と基部Bの右側縁部とを対応した形状に形成してスライド係合させる構成(後述;図15〜18参照)であってもよい。
例えば、射出成形による金型内での融着、プラズマ処理等による材料の化学的結合の変化を利用した接合、加硫接着等、接合面が狭小であっても接合強度が高い接続方法をとる場合、基部Bの左側面(図6側から見た方向)を塗布部10との接合面とすることができる。この場合は、基部Bの幅方向の長さを確保しなくてもよいので、基部Bの幅は柄部Gの後端側(上端側)の幅と同程度であってよい。
これに対し、リベット接合やボルト接合等を利用した機械的接合、あるいは接着剤や接着テープによる接着接合等の場合、塗布部10の表面(または裏面)と基部Bの裏面(または表面)とが部分的に重畳された状態でこれら接続手段が用いられる。なお、上記の「表面」、「裏面」とは、上記方向の定義における前方(正面)、後方(背面)にそれぞれ対応する面であって、基部Bや塗布部10における各面のうち、相対的に広い面を示すものとする。この場合、基部Bの正面および背面の少なくとも一方と塗布部10との接触面積は、リベット等の接続手段の大きさ(リベットの直径等)と、その接続手段が両者を接続するために利用する周囲の領域分(リベット頭部の面積等)が必要となる。
すなわち、塗布部10と基部Bとを部分的に重畳させた状態でこれらが接続される構成である場合、基部Bの幅方向(左右方向)には、少なくとも塗布部10を接続するための接続領域の分の長さ(接合代)が必要となる。ただし、機械的接合や接着接合であっても、塗布部10の側面と基部Bの左側面とを対向させ一文字継手のような平板状部材を介して、機械的接合または接着接合する構成とすることも可能である。その場合、上述の重畳させたときの接続領域分の幅(接合代)は不要となる場合がある。
基部Bの形状は塗布部10の接合方法や櫛部Cと塗布部10の位置関係に関連して定まる。例えば図1〜図3に示すように、櫛部Cが基部Bの右側縁部から突出し、塗布部10が左側縁部から突出する構成の場合、基部Bの右側縁部は、櫛部Cの基端となるので櫛部Cの形状や櫛幅に依存する。
次に基部Bの左側縁部の形状は、塗布部10の接続方法によって定まる。すなわち、図1のような基部Bと塗布部10とが重畳して接続される場合、上記の通り少なくとも塗布部10を接続するための接続領域が確保できればよく、左側縁部の形状は任意である。これに対し、基部Bの左側面と塗布部10の側面とを接続する場合、基部Bの左側面は、対応する塗布部10の基端e1側の側面の形状に対応して形成される。例えば塗布部10の基端e1側の側面が平面であれば基部Bの左側面も平面となり、曲面であれば対応して曲面となる。ただし、接着接合によって両者を接続する場合において、一方の側面に接着剤を留置する凹部がある場合等、それぞれの側面の形状は完全に合致しない場合もある。
なお、図1〜図3に示す毛髪加工剤塗布具100においては、左右方向を基準とした場合、塗布部10の突出方向と櫛部Cの突出方向とが概ね反対方向を向いている。ここで、まず塗布部10の突出方向とは、塗布部10の正面側の面の実質的な向き(方向成分)を示す仮想的な直線L1と、背面側の面の実質的な向きを示す直線L2との中央線(等距離線)に沿った方向を示すものとする。例えばL1とL2とが平行でなく塗布部10の先端e2側で交差する場合、この交角の2等分線が塗布部10の突出方向となる(図4・符号D参照)。
櫛部Cの中央の櫛歯の基端から先端を結ぶ仮想的な直線L3、および上記塗布部10の突出方向はいずれも、実質的に同一平面(X−Y平面)上にある。「実質的に同一平面上にある」とは、櫛部Cの突出方向である直線L3(略右方向)と、塗布部10の突出方向を示す仮想的な直線D(図4参照)とをX−Z平面においてみた場合に、一方の直線L3に対して、他方の直線Dが±10°の範囲内にあることを示す。
このように構成することにより櫛部Cを毛髪に用いる場合と、塗布部10を毛髪に用いる場合とで、明確に使い分けることが可能となる。つまり、使用していない部位の存在が他方を利用するときの邪魔にならない。逆に言えば、櫛部Cと塗布部10とが直交する構成を考えると、一方を利用しているときに他方の構成が邪魔になってしまうおそれがある。つまり、基部Bが平板状に構成されていることにより、基部Bの左右両側を有効に、かつ円滑に利用することができる。ただし、X−Z平面(図4・図5の視点)で見たときに当該直線L3(櫛部C)と直線D(塗布部10)とが、直交する等、交差する構成であってもよい。
また、図1〜図3に示す例において、櫛部Cの突出方向は、毛髪加工剤塗布具100の長手方向と直交している。左右方向をX方向、上下方向をY方向、前後方向をZ方向とする上記定義によれば、櫛部Cの突出方向はX方向に概ね平行である。これに対し、塗布部10の突出方向(図3の二点鎖線参照)は、毛髪加工剤塗布具100の長手方向(上下(Y)方向・図3の一点鎖線参照)と直交せず、X−Y平面において、Y方向に対して70°以上85°未満の角度θ1(図3参照)の範囲で傾斜(X−Z面に対して傾斜)している。言い換えると、櫛部Cの突出方向(直線L3;図4・図5参照)と、塗布部10の突出方向とは、一方に対して他方が15°を超え30°以下の範囲で傾斜しているといえる。
これは、毛髪束を櫛部Cで梳かすときは櫛歯の間に毛髪を通して毛髪の流れに沿って毛髪加工剤塗布具100を移動させる動きをするのに対し、塗布部10で塗布作業を行うときは毛髪加工剤を均す動きをするため、作業それぞれに適した取り付け角度となっている。
<櫛部C>
図2および図3に示すように、毛髪加工剤塗布具100において基部Bの右側には櫛部Cが設けられている。櫛部Cは基部B側の基端から、毛髪加工剤塗布具100の長手方向と直交する方向に突出している。なお、櫛部Cの構成はこの構成に限定されず、他の構成をとることも可能である。例えば櫛部Cの代わりにブラシが設けられていてもよい。また、突出方向は毛髪加工剤塗布具100の長手方向と直交していなくてもよく、塗布部10のように傾斜していてもよい。また、櫛歯の形状や直径、本数、長さも任意の構成をとることが可能である。また、毛髪加工剤塗布具100には、櫛部Cが設けられなくてもよい。
<塗布部10:概要>
塗布部10は、毛髪加工剤塗布具100において毛髪加工剤を均し、毛髪に塗布を行うための面を有する板状部材または柱状部材を含んで構成される。塗布部10は、上述の通り任意の接続方法で基部Bから突出するように基部Bに設けられる。よって塗布部10には基部Bとの接続側である基端e1と、基部Bからの突出方向の先端e2とがある。塗布部10は基端e1と先端e2の間のいずれかの位置に段差部11Aを備え、この段差部11Aを境界として、先端e2までの間が薄くなるように形成されている。以下、塗布部10において厚さが薄くなっている部分を「薄肉部11B」として説明する。これに対応して段差部11Aから基端e1までの間を「厚肉部11C」として説明する。なお、「厚さ」とは、塗布部10の突出方向と実質的に直交する方向の長さであり、毛髪加工剤塗布具100における前後方向に対応する(当該前後方向と完全一致ではない)。
また塗布部10は少なくとも一部において可撓性を有する構成である。したがって、塗布作業においては、塗布部10をその可撓性により変形させつつ塗布することができる。
また塗布部10において段差部11Aを境界とした先端e2側の薄肉部11Bにおける段差部11A側の面(図1・ハッチング部分参照)は平滑になるように形成されている(図1・11Bのハッチング部参照)。また薄肉部11Bにおける先端e2の縁部(突出端縁)は、実質的に直線状に形成される。
また塗布部10における側面は塗布部10の突出方向に沿うように平滑な面をなすように形成される。また塗布部10における先端e2側の縁部も実質的に直線状に形成されている。またその角部はR面取り等、「角をとる」処理がされている(図25〜29:符号F参照)。また基端e1側は、曲面状あるいは平面状のいずれであってもよい。
また、図1〜図7に示す塗布部10は、基部Bの正面側(図2)に接続される短板部12と、基部Bの背面側(図3)に接続される長板部14とを備える。短板部12は、長板部14より基部Bからの突出長さが短く構成されている。また、短板部12の突出端縁の少なくとも一部は長板部14の平面に接続される。この接続により段差部11Aが形成される。またこの図の例においては、短板部12と長板部14との突出長さの差分により薄肉部11Bが形成される。以下、各部の詳細について説明する。
<塗布部10:性質>
塗布部10全体として、円滑な塗布作業のための塗布部10の先端e2側の部分(例えば薄肉部11B)の湾曲と、塗布における毛髪加工剤の均しのために、次のような機能があると望ましい。
塗布部10は、応力に対する変形が少なすぎる(リジッド過ぎる)と、毛髪のしなりに対する塗布部10の形状が適合せず、塗布作業に支障をきたすおそれがある。したがって、施術者が毛髪加工剤塗布具100を保持して塗布部10を毛髪へ押圧したときに塗布部10が変形する程度の可撓性があることが望ましい。塗布部10が毛髪のしなりに応じて変形することにより、塗布対象面の形状に塗布面の形状が適合することになり、塗布を円滑に行いうる。さらに、生え際に毛髪加工剤を塗布する場合、塗布部10を毛根近傍の頭皮に立てて(例えば頭皮に垂直にあてて)毛髪加工剤を塗布することになる。よって、塗布部10の少なくとも先端e2側(例えば薄肉部11B)の柔軟性があれば、頭皮への負担や顧客の頭部への不快感を低減ないし解消することができる。
塗布部10は、毛髪に押圧され、変形してから元の形に復元することが望まれる。したがって、塗布部10には、変形の原因となった荷重から解放されたときに元の形に回復するための弾力があることが望ましい。
塗布部10は、意図しない塗布部10の変形に耐え、形状を維持していることが望まれる。例えば毛髪に塗布部10を押圧したときに、毛髪加工剤の凝集力に負けて塗布部10が変形してしまうほどひずみやすければ、塗布部10により毛髪加工剤を均すことが困難である。また、生え際に毛髪加工剤を塗布する場合、塗布部10を毛根近傍の頭皮に立てて(例えば頭皮に垂直にあてて)毛髪加工剤を塗布することになる。生え際の毛髪群はコシがあるため、生え際の毛髪群を押圧して毛髪が変形しないほど塗布部10がひずみやすいと、生え際への毛髪加工剤の塗布に支障をきたすおそれがある。したがって、塗布部10には、わずかな荷重に対しては外形を維持できる程度の強度があることが望ましい。
また塗布部10には、パーマ液、縮毛矯正剤および染毛剤に対する耐油性・耐溶剤性・耐薬品性があることが望ましい。例えば染毛剤におけるジアミン系の酸化染料や、アンモニア等のアルカリ剤、過酸化水素水等に対する耐性があることが望ましい。また、還元剤であるチオグリコール酸塩類またはシステイン又はその塩類と、アルカリ剤であるアンモニア水、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、炭酸水素アンモニウム、アルギニン等への耐性があることが望ましい。また、カーリング剤としての亜硫酸ナトリウム、システアミン等に対する耐性があることが望ましい。また、臭素酸ナトリウム(ブロム酸ナトリウム)、過酸化水素水等に対する耐性があることが望ましい。さらに、状況や施術方法によっては加熱する場合もあるため、毛髪加工に必要な温度に対応する耐熱性もあることが望ましい。
以上のような塗布部10についての観点から、塗布部10を構成する樹脂材料等が選択される。シリコーンゴムは、塗布部10における弾性、強度、耐薬品性、耐熱性等の観点から選択しうる材料の一例として挙げられる。シリコーンゴムは、毛髪との摩擦係数の点で、毛髪への引っかかりが少ないという点においても有効である。その他、エラストマー樹脂を用いることも可能である。さらにこれら材料と比較すると円滑な毛髪加工剤の塗布がしがたいおそれもあるが、プラスチック材料を用い、塗布部10の先端e2と基端e1の間に幅方向へスリット(図24参照)を形成して可撓性を確保することも可能である。なお、塗布部10の材料としてプラスチック以外を用いた場合にも、図24に示すようなスリットを設けてもよい。
<塗布部10:形状>
上述の通り、図1〜図7に示す毛髪加工剤塗布具100の一例においては、基部Bの正面(図2)に対して接続される短板部12と、基部Bの背面側(図3)に接続される長板部14とを備える。この例において短板部12および長板部14のいずれも、それぞれ楔形をなしており、楔形の先端側部分はそれぞれ塗布部10の突出端を向くように接している。また、上述の通り、短板部12の突出端縁の少なくとも一部は長板部14の平面に接している。この構成により段差部11Aが形成される。また段差部11Aから塗布部10の突出端側が薄肉部11Bとなる。
これを上面側(図4)や下面側(図5)から見ると、塗布部10全体の概形も楔形をなすように構成されていることになる。なお、図示された例に限らず、塗布部10は2枚の板状部材でなく、1枚の板状部材あるいは1個の柱状部材によって構成されていてもよい。例えば1枚の板状部材である塗布部10(図20〜23参照)が、その一部の側面(例えば基端e1)において基部Bの左側面に接着接合される。当該塗布部10は基端e1から先端e2(突出端の縁部)の間に、先端方向へ切り取られたように形成された薄肉部があり、これにより段差部11Aが形成される。塗布部10を形成する板状部材は、1枚であっても2枚であっても、材料や厚さを調整し、あるいは幅方向へのスリットを設ける等の構造上の変形により、上記と同様の機能(弾力等)を有することができる。なお、板状部材は3枚以上で構成することも可能である(図19参照)。
また、図示のように短板部12と長板部14により塗布部10を構成する場合においても、それぞれは楔形でなく平板状であってもよい。
また、図2等に示す薄肉部11Bの突出方向における長さは例えば5mm〜25mm程度である。また薄肉部11Bの突出端縁の形状はおおむね直線状である。これは、当該端縁部が凹型曲線、凸型曲線であると、毛根側への塗布において塗布部10の突出端縁が頭皮側へ押し付けられたときに頭皮と塗布部10の間に隙間ができ、塗布に支障をきたす場合があるためである。
また、図1,5,6に示す塗布部10の一例においては、段差部11Aの角度θ2は概ね90°程度である。ここで、段差部11Aの角度θ2とは長板部14の平面と、短板部12の突出端面とがなす交角をいう。薄肉部11Bに毛髪加工剤を留めるために、段差部11Aは薄肉部11Bにおける毛髪加工剤が塗布部10の基端e1側へ溢れ出るのを防ぐ機能を有していてもよい。その観点から、段差部11Aの角度θ2は45°以上であることが望ましい。また、段差部11Aの角度θ2が160°を超えると、短板部12の側面と長板部14の平面(薄肉部11Bの部分)の間に毛髪加工剤が貯まって除去しづらくなるため、段差部11Aの角度θ2は160°未満であることが望ましい。
(毛髪加工剤塗布具100の施術者における評価)
施術者である5名のパネラーに対し、本実施形態毛髪用塗布具を用いた毛髪加工剤の毛髪への塗布作業について、下記6項目について次の5段階の評価を受けた。なお、このときの毛髪加工剤は、カラーリング剤である。また、評価は図34に示すような刷毛型による比較例と比較しての評価である。
<施術者・評価項目1>
評価項目1は、「毛髪加工剤をムラ無く塗れること」である。非常にムラ無く均一に塗れる場合を「5」、ムラ無く均一に塗れる場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例に対して塗りにくい場合を「2」、全く塗れない場合を「1」とした。
<施術者・評価項目2>
評価項目2は、「毛髪加工剤の塗布時間が短い(塗布作業が早い)こと」である。非常に短い場合を「5」、短い場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より長くなった場合を「2」、比較例より非常に長い場合を「1」とした。
<施術者・評価項目3>
評価項目3は、「毛髪加工剤の使用量を減らすことができること」である。非常に少ない場合を「5」、少ない場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より多くなった場合を「2」、比較例より非常に多くなった場合を「1」とした。
<施術者・評価項目4>
評価項目4は、「毛髪加工剤のベタ塗りが容易であること」である。非常に塗布がしやすい場合を「5」、塗布がしやすい場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より塗布がしづらい場合を「2」、比較例より非常に塗布がしづらい場合を「1」とした。
<施術者・評価項目5>
評価項目5は、「毛髪加工剤が皮膚側にはみ出しにくいこと」である。肌への加工剤のはみ出し面積が非常に少ない場合を「5」、当該面積が少ない場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、当該面積が比較例より多くなった場合を「2」、当該面積が比較例より非常に多くなった場合を「1」とした。
<施術者・評価項目6>
評価項目1は、「毛髪加工剤が生え際に対して塗りやすいこと」である。非常に塗布がしやすい場合を「5」、塗布がしやすい場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より塗布がしづらい場合を「2」、比較例より非常に塗布がしづらい場合を「1」とした。
以上、施術者の視点での評価項目1〜6についての上記5段階の評価結果を表1に示す。なお、評価点は各パネラーの評価の平均値であり、小数点第2位以下を四捨五入している。
表1に示されるように、本実施形態の毛髪加工剤塗布具100においては、施術者の毛髪加工剤塗布作業における、均一な塗布(項目1)、塗布作業時間(項目2)、加工剤の使用量の削減(項目3)、塗布作業効率(項目4)、皮膚へのはみ出し防止(項目5)、緻密な作業への適正(項目6)のいずれにおいても、非常に高い評価となった。
つまり、可撓性のある塗布部10と、塗布部10の段差部11Aにより、塗布作業において毛髪加工剤が散らばっていくことを防ぐことができるので、均一に塗布することができることが確認された。その他、以下の事項も確認された。
・比較例より施術時間が短縮されること。
・同一箇所への多数回の塗布を抑制して加工剤の使用量が削減されること。
・塗布作業効率が向上すること。
・生え際にも必要以上に加工剤を塗布しなくてすみ、生え際へ多数回毛髪加工剤を塗布することが抑制されるので、毛髪加工剤の皮膚へのはみ出しが防止されること。
・生え際やもみあげ、耳の裏、襟足等の、面積が狭小である等の理由から、塗布がしがたい領域に対しても、比較例のように毛先が散らばってしまうこともないため、緻密な施術への適正があること。
毛髪加工剤の成分によっては、アレルギー症状、皮膚のかぶれ、ただれ、染色剤による皮膚への着色等、毛髪加工対象者(顧客等)への弊害が懸念される場合があり、毛髪加工では、毛髪加工剤の塗布を含めた作業を、短時間で行い、毛髪加工に必要な量以上の塗布をできるだけ回避することが望まれる。この点、本実施形態の毛髪加工剤塗布具100では、施術者の評価からも明らかなように、この要望に応えることが可能であることが確認された。
(毛髪加工剤塗布具100の毛髪加工対象者(顧客)側における評価)
施術者である5名のパネラーに対し、本実施形態毛髪用塗布具を用いた毛髪加工剤の毛髪への塗布作業について、下記4項目について次の5段階の評価を受けた。なお、このときの毛髪加工剤は、カラーリング剤である。また、評価は図34に示すような刷毛型による比較例と比較しての評価である。
<毛髪加工対象者(顧客)・評価項目1>
評価項目1は、「毛髪加工剤塗布時の不快感」である。不快感がない場合を「5」、不快感があまりない場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、不快感がある場合を「2」、不快感が非常にある場合を「1」とした。
<毛髪加工対象者(顧客)・評価項目2>
評価項目2は、「毛髪加工剤の塗布時間の長さ」である。非常に短い場合を「5」、短い場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より長くなった場合を「2」、比較例より非常に長い場合を「1」とした。
<毛髪加工対象者(顧客)・評価項目3>
評価項目3は、「毛髪加工剤による髪・皮膚への影響」である。非常に少ない場合を「5」、少ない場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、比較例より多くなった場合を「2」、比較例より非常に多くなった場合を「1」とした。
<毛髪加工対象者(顧客)・評価項目4>
評価項目4は、「毛髪加工の加工具合」である。本評価はカラーリング剤によるものなので、均一に染まっているかについての評価となる。染めムラがない場合を「5」、染めムラがあまりない場合を「4」、比較例と変わらない場合を「3」、染めムラがある場合を「2」、染めムラがかなりある場合を「1」とした。
以上の視点での評価項目1〜6についての上記5段階の評価結果を表1に示す。なお、評価点は各パネラーの評価の平均値であり、小数点第2位以下を四捨五入している。
表2に示されるように、本実施形態の毛髪加工剤塗布具100においては、顧客側の視点において、塗布時の不快感も少なく(項目1)、塗布の施術時間も短く(項目2)、毛髪加工剤による髪・皮膚へのダメージも少なく(項目3)、均一に仕上がる(項目4)という評価となった。項目2〜4においては。評価基準のうち最高評価を受けた数が多く、非常に高い評価となった。
つまり、毛髪加工の作業効率の向上等、施術者側の評価に対応して、被施術者である顧客側においても、快適かつ満足度の高い仕上がりが得られることが確認された。
(作用・効果)
第1実施形態の毛髪加工剤塗布具100は、柄部G、柄部Gと隣接する基部Bと、基部Bの一部から突出する塗布部10とを備える。塗布部10は、可撓性を有する板状部材であって、突出端側が薄くなるように段差部11Aが設けられている。
したがって、塗布部10の基端e1側に毛髪加工剤がはみ出さない。
このような構成によれば、毛髪束または毛髪加工剤塗布具の塗布部に対し、所定量の毛髪加工剤が盛られている状態から塗布部を用いて均すという一般的施術方法において、毛髪加工剤塗布具100の塗布部10を毛根側から毛先へ向かって移動していくときに塗布部10が毛髪加工剤を均す量を制御することができる。したがって、毛根側から毛先へ向かって同じ厚さで毛髪加工剤を塗っていくことが可能となる。つまり本実施形態における毛髪加工剤塗布具100によれば、ベタ塗りを効率的に行うことができ、毛髪加工剤の塗布において、塗布作業の効率の向上を図ることが可能となる。
このような毛髪加工剤塗布具100の効果につき、図38を参照して詳細について説明する。図38は、比較例の毛髪加工剤塗布具を用いて毛髪へ毛髪加工剤を塗布した後の状況を示す概念図である。図38を参照して上述したように、比較例の刷毛型の毛髪加工剤塗布具では、毛髪の生え際、毛髪における毛根側等において、毛髪加工剤の塗布量のばらつきにより、毛髪加工剤により束ねられた毛髪群と毛髪群の間に隙間Sができてしまう。なお、図38は比較例の毛髪加工剤塗布具により毛髪へ数回塗布を繰り返した状態を示している。
比較例のような毛髪加工剤塗布具では、施術者が塗布部分のいずれの部分に毛髪加工剤が集中しているか、塗布部分のどの部分にどの程度の量の加工剤が収まっているか把握することはできなかったため、ベタ塗りをしようとすると、刷毛の毛束の側面に対し、まばらに散らばった毛髪加工剤を毛髪束に押しつけるという作業を多数繰り返すほかなかった。
これに対し、図39は、本実施形態における毛髪加工剤塗布具100で1回塗布を終えた後の状態を示している。毛髪加工剤塗布具100では、薄肉部11Bに毛髪加工剤が盛られた状態、あるいは毛髪束に対して毛髪加工剤が盛られた状態で、塗布部10により毛髪加工剤が均されていく。このとき、薄肉部11Bと厚肉部11Cの間に段差部11Aがあり、この部分に毛髪加工剤が収まった状態で毛髪加工剤が塗られていくことになる。また刷毛型と異なり、薄肉部11Bは平滑な面であるため、刷毛の間から毛髪加工剤がはみ出していくこともない。
このように本実施形態の毛髪加工剤塗布具100では、より少ない回数の塗布で効率的に毛髪加工剤のベタ塗りが可能となる。その結果、複数の毛髪束の間に、空気でなく、毛髪加工剤を詰めていくことを迅速に行うことができる。さらに毛髪加工を開始した部位と、加工が終了する最後の部位との時間差をより短くすることが可能となる。
したがって、施術者が、加工対象の領域全体に対してできるだけ時間を空けずに塗布できるため、領域全体での加工のばらつきが抑制される。
さらに、図30〜33を参照して、毛髪加工剤塗布具100の他の効果について説明する。図30は、頭部の毛髪の生え際の位置を示す概念図であり、図31は、図30の破線で囲われた部分を拡大した概念図である。また、図32は、比較例の毛髪加工剤塗布具による生え際への塗布をしようとする直前の状態を示しており、図33は、図32の状態から塗布へと移行した状態を示している。
図30に示すように毛髪の生え際と、それ以外の部分で毛髪の構成(曲率や硬さ等)、髪質が異なる場合がある。図31に示すように、頭頂部やその周囲の髪においては、曲率が小さい髪質(いわゆるストレートヘア)であっても、毛髪の生え際においては、曲率が大きく、また湾曲方向も一定でない毛髪(いわゆる縮毛)の割合が高くなる傾向がある。施術者はムラ無く毛髪加工材を塗布するため、ヘアダイブラシの刷毛部を、頭皮SCと縮毛CHの境界部分や、縮毛CHに対して直交するように立てて塗布を行う(図32,図33参照)。
図32は、図31の矢印Aからの視点の概略図である。図32に示すように、刷毛部は直線的であるのに対し、縮毛の曲率方向は多様であり、直毛部分あるいはカールしていても曲率方向が概ね共通している部分と比較して、刷毛部の一本一本が各毛髪に一様に通される可能性は低い(図33参照)。
したがって、生え際については、刷毛部を複数回(いわば多数回)通さなければ毛髪加工剤が各毛髪に塗布されないことから、加工漏れ(染色ムラ等)を防ぐために、施術者は生え際に対し、刷毛部による塗布を多数回繰り返すことになる。生え際は、皮膚部分と毛髪部分の境界であるため、両者のコントラストや色の明確な差により、生え際の加工漏れは目立ってしまうためである。
しかしながら、念入りに生え際に塗布を行うと、塗布を繰り返すことにより、刷毛部の一本一本の間からそれ以前に塗布した毛髪加工剤がはみ出してくることになる。これにより、毛髪加工剤を多く使用しなければならなくなって無駄が生じ、毛髪加工剤のはみ出しが生じると、毛髪の存在しない部分、または産毛のような視認しがたい細く短い髪が存在する部分に、毛髪加工剤が侵出してしまう状況が想定される。また毛髪加工後は毛髪部分に着目されやすいため、前述の通り生え際は目立ちやすい部分であるといえる。毛髪加工剤で仮に皮膚に炎症があった場合、炎症が目立ってしまうおそれがある。
またヘアダイブラシの刷毛部は、毛髪の間を通して使用するものであるため、毛髪の硬さより、硬く構成されている。生え際に対しては刷毛部を立てて毛髪加工剤が塗布されるが、毛髪加工剤により皮膚に影響が生じている状態で硬い刷毛部を立てて使用すると、顧客に不快感を与えるおそれがある。
これに対し、本実施形態における毛髪加工剤塗布具100では、刷毛のように所定の硬さであって、かつ先端が比較的尖鋭とも言える刷毛1本1本が頭皮に立てられるように当てられるということがなく、刷毛のような不快感を与えるおそれがない。また、塗布部10の先端e2側の薄肉部11Bを生え際に押圧することで、薄肉部11Bに留置された毛髪加工剤が生え際の縮毛の間に詰め込まれていき、刷毛より効率的に塗布を行うことが可能である。
また、刷毛においては、毛髪加工剤の塗布後に、毛髪加工対象者の髪の毛(例えばカットした髪)が毛の間に入り込む傾向がある。この残存した毛を全て除去することは困難であることから、多くの場合、前回以前に塗布の対象となった毛髪が残存したまま、次の毛髪加工に移行するおそれがある。
比較例の毛髪加工剤塗布具を利用する場合でも、施術者は、刷毛の洗浄と消毒を十分に行うことも想定できるが、例えば次回の毛髪加工対象者の皮膚に前回の残存した毛髪が付着することは、当該毛髪加工対象者に衛生面での不安を与える等、不快感の原因となるおそれがある。
また、一人の毛髪加工対象者に対しても次のような問題がある。すなわち、刷毛の間に残存した毛髪が例えば生え際に帯する施術の際に、刷毛の間から離脱して皮膚に付着する場合もある。これが毛髪加工剤としてのパーマ液である場合、皮膚の炎症の原因となり得、またカラーリング剤である場合、皮膚部分に点状、または線状の意図しない着色がされてしまうおそれがある。
また、施術者は次々に毛髪加工剤の塗布を複数の対象者に施術する場合もあり、刷毛の洗浄と消毒が不十分であると、衛生面での問題も生じうる。
このように比較例の刷毛型による毛髪加工剤塗布具においては、刷毛に残存する毛髪に起因したさまざまな課題があった。
この点、毛髪加工剤塗布具100では、刷毛のようなに1本1本が細い毛の集合体(微細な構成物の集合体)でなく、板状部材や柱状部材等の固形物を主として構成され、少なくとも先端e2側は面状に構成されている。したがって、面状部材の毛髪加工剤塗布具100であれば毛髪が入り込むことを防止できるので、毛髪加工対象者へ不安感を与える状況を回避できる。また、衛生的に施術を行うことが可能である。結果として、皮膚についての炎症や、意図しない皮膚への着色を防止することも可能である。
[第2実施形態]
第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100について、図9〜13を参照して説明する。第2実施形態においては、塗布部10における薄肉部11Bに関連する部分が異なり、他の構成および作用については、図1〜8に示す毛髪加工剤塗布具100と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100においては、塗布部10の薄肉部11Bにおける突出端の縁部または縁部の近傍において、前方に突出する突出部14Xが設けられる。
突出部14Xは、塗布部10の薄肉部11Bの前方側の面(図1のハッチング部に対応)が毛髪加工剤の塗布対象である毛髪束に押し付けられたとき、毛髪加工剤が塗布部10の突出方向にはみ出すのをせき止める機能を有する。
<突出部14Xの高さ>
例えば、突出部14Xは、塗布部10の薄肉部11Bの面から前方(膜厚方向)に突出する。この前方とは、上記定義における前後左右上下方向に基づくものである。また前方とは、厳密な意味における前方のみを示す方向ではなく、実質的に前方であることを示す。実質的に前方とは、上記定義における前後左右上下方向のうち、略前方を向いていることを含む。また、この方向に含まれる範囲は、薄肉部11Bの前方側の面に対する垂直方向を基準として±30℃の範囲で、X・Y方向へ傾斜している方向が含まれる。
<突出部14Xの形状>
また、突出部14Xの形状は例えば断面が山型である場合、つまり薄肉部11Bの面側(突出部14Xの基端)が左右方向で最も幅広であり、突出方向に向かって次第に幅が狭くなっていく形状である。また、突出部14Xの突出端は図9〜13に示す例において凸曲面をなしている。また、この例において突出端から基端までの間は曲面状である。
ただし、突出部14Xが上述のようなシリコーンゴム等の、比較的柔らかい材料により構成されている場合、R面取り等、角部を抑制する構成でなくてもよい。つまり、上記のような図示の構成に限らず、幅が突出方向に向かって幅狭になっていかなくてもよく、幅が一定である場合、幅が狭くなる部分と広くなる部分が突出方向に向かって交互に設けられていてもよい。また、突出方向に向かって幅広になっていく構成であってもよい。
また、突出部14Xの突出端は凸曲面である構成に限られない。例えば、当該突出端は平面状でもよく、凹曲面であってもよい。また、突出部14Xにおいて突出端から基端までの間が平面状であってもよい。
また、図9〜13に示す例において、突出部14Xは途切れることなく連続的(一続き)に形成されているが、このような構成に限られない。例えば、長手方向(塗布部10の縁部に沿った方向)に断続的に突出部14Xが複数設けられていてもよい。つまりこの突出部14Xは、長手方向に1以上の間隙が形成されていることになる。このような構成では、わずかに毛髪加工剤が突出部14X間の間隙から溢れ出る場合があるが、段差部11Aと薄肉部11Bと突出部14Xに囲われた領域に毛髪加工剤が留置されるので、上記第2実施形態と比較してわずかに効果が低減するが、同様の効果を得ることが可能である。
<突出部14Xの長さ>
突出部14Xは、塗布部10の突出端の縁部(薄肉部11Bの縁部の幅方向)に沿って設けられる。その長さは、例えば当該縁部の一端から他端までにわたる長さであってもよい。ただし、その長さについてはこれに限られない。例えば、突出部14Xは、塗布部10の突出方向へ毛髪加工剤が溢れ出ることを抑制することができる長さであればよく、当該縁部の長手方向の中央から一端および他端に向かい、所定の長さを有すればよい。所定の長さとは、中央から両端へ向かい、両端まで至らない任意の長さをすべて含む。
(作用・効果)
第2実施形態の毛髪加工剤塗布具100は、柄部G、柄部Gと隣接する基部Bと、基部Bの一部から突出する塗布部10とを備える。塗布部10は、可撓性を有する板状部材であって、突出端側が薄くなるように段差部11Aが設けられ、さらに塗布部10の突出端の縁部に前方へ突出する突出部14Xが設けられている。このような構成によれば、段差部11Aと薄肉部11Bと突出部14Xに囲われた領域に毛髪加工剤が留置されるので、塗布部10が毛髪束に押し付けられたときに溢れ出る毛髪加工剤を低減させることが可能である。毛髪加工剤塗布の上記施術方法において、毛髪加工剤を均す量を制御することができる。したがって、毛根側から毛先へ向かって同じ厚さで毛髪加工剤を塗っていくことが可能となる。つまり本実施形態における毛髪加工剤塗布具100によれば、ベタ塗りを効率的に行うことができ、すなわち、毛髪加工剤の塗布において、塗布作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
その結果、複数の毛髪束の間に、空気でなく、毛髪加工剤を詰めていくことを迅速に行うことができる。さらに毛髪加工を開始した部位と、加工が終了する最後の部位との時間差をより短くすることが可能となる。
したがって、施術者が、加工対象の領域全体に対してできるだけ時間を空けずに塗布できるため、領域全体での加工のばらつきがさらに抑制される。
[第1変形例群]
上記第1実施形態および第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100について、その変形例を複数提示する。この第1変形例群は、上記実施形態がとりうる、基部Bにおける塗布部10の保持手段の変形例である。これら変形例は図14〜18を参照して例示するが、その他、以下の説明から想定される種々のさらなる変形例を含むものである。以下、第1変形例群における、基部Bによる塗布部10の保持の形態について主として説明する。他の構成および作用については、第1実施形態および第2実施形態と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
(塗布部10の保持形態:変形例)
図1〜13に示す各実施形態においては、短板部12αが基部Bの前面(正面)に、長板部14αが後面(背面)に、それぞれ部分的に重畳される構成により基部Bが塗布部10αの保持がなされたが、実施形態の毛髪加工剤塗布具100はこのような構成に限られない。例えば以下のような各種変形例を採用すること、さらに下記変形例に示すような技術的思想のもとに、他の変形例を採用することも可能である。
(保持形態:変形例1)
図14に示すように例えば、基部Bの左側面(図6、図13側から見た方向)を塗布部10αとの接合面とすることができる。この構成において塗布部10αに含まれる短板部12αと長板部14αにおける基部Bの左側面との対向面との保持、固定は、融着、溶接、材料の化学的結合、接着剤による接着等、両面の材料、形状等の各種性質を考慮して、ある程度の耐久性を確保できる方法であればどのような方法をとってもよい。ここで耐久性とは、塗布時における塗布部10αの湾曲方向(例えば上記定義における前後方向)における機械的強度、毛髪加工剤の加工促進に必要な加熱手段に対する耐用温度、毛髪加工剤および関連する補助的な薬剤に対する耐薬品性等である。
本変形例1における接合方法の一例としては、射出成形による金型内での融着、プラズマ処理等による材料の化学的結合の変化を利用した接合、加硫接着等、接合面が狭小であっても接合強度が高い接続方法が挙げられる。その他接着剤による接着であってもよい。
なお、図14に示す構成では、前後方向において、基部Bの左側面の長さ(厚さ)と、塗布部10の対向面の長さ(厚さ)とがほぼ同じ長さである。しかしながら、これに限らず一方が長い構成であることを妨げない。
また、本変形例1においては、図14に示すように短板部12αと長板部14とαの塗布部10αの基端側において、上記実施形態のような間隙を設けない構成とすることが可能となる。このような構成によれば、塗布部10αの小型化を図ることができ、その結果、塗布作業の円滑化を図ることが可能である。
(保持形態:変形例2)
図15〜17に示すように、基部Bの前面(正面)の左側(櫛部Cの反対側)領域に、基部Bの左側縁部に沿った凹部B1が設けられ、後面(背面)の左側領域に、対応する凹部B2が設けられる。この凹部B1により凹溝Gr1ができ、凹部B2により凹溝Gr2が形成される。
凹部B1および凹溝Gr1は、前後左右方向(X−Z平面)における断面の形状が、一端から他端まで同様になるように形成される。凹部B2および凹溝Gr2についても同様である。図示された凹部B1および凹部B2は、それぞれ底部(奥部)が平面となるように形成される。ただし、曲面状であってもよい。しかしながら、いずれであっても、下記のようにスライド係合させる場合は、底部は平滑であるとスライドさせるときに円滑に行うことができる。
また、図18に示すように短板部12における基部Bの前面の対向面には、凹部B1の形状に対応した凸部P1が形成される。凸部P1および凸部P2についても、前後左右方向(X−Z平面)における断面の形状が、一端から他端まで同様になるように形成される。
短板部12βにおいて、凸部P1が、基部Bの凹部B1による凹溝Gr1に対し、凹溝Gr1の長手方向に沿って摺動する方向にはめ込まれる(スライド係合)。これによって、短板部12βと基部Bの接合がなされる。同様に長板部14において、凸部P2が、基部Bの凹部B2による凹溝Gr2に対し、その長手方向に沿って摺動する方向にはめ込まれる。これによって、長板部14βと基部Bの接合がなされる。
次に上記変形例の他の構成例を説明する。丸頭のねじの頭部のように突出端面を曲面とし、頭部の大径部を境界として中心部へ向かって幅が狭くなる(または径が小径となる)ように構成することも可能となる(はめごろし構造)。このような構成によればスライド係合しなくても。凸部P1を凹部B1に押し付けて、両者を係合させることが可能となる。同様に凸部P2を凹部B2に押し付けて、両者を係合させることが可能となる。このとき、凹部B1および凹部B2の開口部分を、凹部の奥側に向かって次第に幅が狭くなるように傾斜させるか、あるいは曲面状に形成し、かつ各凸部の頭部が引っかかるように凸部と概ね相似形に形成してもよい。このように構成することにより、各凸部を押し付けて各凹部にはめ込むときは容易に押し込むことができるが、頭部が引っかかることによって外すことは抑制されるという状況を形成することが可能となる。これはいわゆる羽目殺し構造である。
なお、上記変形例の凸部と凹部を入れ替えて構成することも可能である。
また、基部Bの左側面(図6、図13側から見た方向)に凸部が形成され、塗布部10の少なくとも基端側が図14のように隙間なく形成され(単一の板状部材で構成されてもよい:図21等参照。)、当該基端側に凹部が形成されてもよい。この構成において上記したスライド係合の構造あるいは上記はめごろし構造を用いてもよい。この逆で、基部Bの左側面に凹部が形成され、塗布部10の少なくとも基端側に凸部が形成されてもよい。この場合もスライド係合の構造あるいは上記はめごろし構造を用いてもよい。
また、第1変形例群の本変形例2においては、上記構成により、基部Bによる塗布部10の保持を容易に行うことができる。また、上記各変形例によればいずれも塗布部10を基部Bから取り外し可能に構成することもできる。つまり、塗布部10の劣化に応じて交換可能にすることも可能である。また、毛髪加工の状況に応じて塗布部10の種類を変えるということを実現可能とすることができる。
[第2変形例]
上記第1実施形態および第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100について、その変形例を提示する。この第2変形例においては、塗布部10の表裏面のいずれにおいても段差部が形成される。この第2変形例については図19を参照して例示するが、その他、以下の説明から想定される種々のさらなる変形例を含むものである。以下、第2変形例における、塗布部10の表裏面、すなわち、前面の段差部と後面の段差部の双方について主として説明する。他の構成および作用については第1実施形態および第2実施形態と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。なお第2変形例の説明につき、以下において「表裏面」、「表面」または「裏面」と記載した場合、表面は上記方向の定義における前方側の面を示し裏面が上記方向の定義における後方側の面を示す。
第2変形例においては、長板部14γを挟んで前後方向の両側に短板部が設けられる。具体的には、表面に第1短板部12γが設けられ、裏面に第2短板部16γが設けられ、これら短板部と長板部14γの長さの差により、長板部14γの表裏面に段差部が形成される。
また、第2変形例においては、上記構成により、上記実施形態および変形例に加えて、施術者が手首を返す動作を行うのみで、複数の方向に塗布を行うことが可能となる。したがって、毛髪加工剤の塗布において、塗布作業の効率のさらなる向上を図ることが可能となる。
その結果、複数の毛髪束の間に、空気でなく、毛髪加工剤を詰めていくことを迅速に行うことができる。さらに毛髪加工を開始した部位と、加工が終了する最後の部位との時間差をより短くすることが可能となる。したがって、施術者が、加工対象の領域全体に対してできるだけ時間を空けずに塗布できるため、領域全体での加工のばらつきがさらに抑制される。
[第3変形例群]
上記第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100について、その変形例を複数提示する。この第3変形例群は、上記第2実施形態がとりうる、塗布部10の突出部14Xの変形例や、段差部11Aと薄肉部11Bの前面側との境界部分の変形例である。これら変形例は図20〜23を参照して例示するが、その他、以下の説明から想定される種々のさらなる変形例を含むものである。以下、第3変形例群における、突出部14Xや、段差部11Aと薄肉部11Bの前面側との境界部分について、主として説明する。他の構成および作用については、第2実施形態と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
(突出部14X:変形例1)
図20に示すように突出部14Xの突出端は鋭角となるように形成されてもよい。
(段差部11Aと薄肉部11Bの前面側との境界部分:変形例2)
図21に示すように、段差部11Aと薄肉部11Bの前面側との境界部分は、塗布部10の基端側に向かって形成された切り欠き部を有していてもよい。つまり、段差部11Aと薄肉部11Bの前面側との境界部分は、塗布部10の基端側に入り込んでいる形状となる。
(塗布部10:変形例3)
図21に示すように、塗布部10は短板部12と長板部14のような複数枚の板状部材でなく、単一の板状部材によって構成されてもよい。なお、図21においては第3変形例群の変形例2と変形例3とが組み合わされて図示されているが、これらを組み合わせることは必須ではなく、独立に成立しうる構成である。
(塗布部10:変形例4)
図21のように、単一の部材によって塗布部10が構成されている場合において、図22に示すように、基部Bと塗布部10の接合は、塗布部10の基端部を分割し、第1実施形態のような表裏面に部分的に重畳させて接合する方法であってもよい。
(突出部14X:変形例5)
図21のように単一の板状部材によって塗布部10が構成されている場合において、図23に示すように突出部14Xを薄肉部11Bの先端で表裏面に形成するにあたり、薄肉部11Bの先端を覆うように膨出させて形成してもよい。
[第4変形例群]
上記第1実施形態および第2実施形態における毛髪加工剤塗布具100について、その変形例を複数提示する。この第4変形例群は、上記実施形態がとりうる、段差部11Aの変形例である。これら変形例は図25〜29を参照して例示するが、その他、以下の説明から想定される種々のさらなる変形例を含むものである。以下、第4変形例群における、段差部11Aについて説明する。他の構成および作用については上記実施形態や変形例と実質的に異ならないため、同じ構成には同一符号を付して説明を省略する。
塗布部10の幅方向における段差部11Aの形状(正面側から見た短板部12の突出端縁の形状)は、直線状である場合に限られない。例えば図25〜29に示すように曲線状(波線状、円弧状等)、または鋸刃状であってもよい。曲線状である場合、凹状曲線、凸状曲線のいずれであってもよい。
上記実施形態および変形例の一例において塗布部10は、突出端の縁部(先端e2)が実質的に直線状に形成されている。さらに第4変形例群の第2の変形例においては、当該縁部の両端の少なくとも一方にカット部Fを有する。上記実施形態等においては、当該縁部の両端は、概ね直角ないし90°±15°の範囲で側面(基端e1と先端e2を結ぶ面であって、塗布部10の表裏面と直交する面)と縁部が交わっている。これに対しカット部Fを有する構成においては、側面と縁部とが直接接しておらず、カット部Fを介することになる。図示のようにカット部Fと側面、カット部Fと塗布部10の縁部との交角はそれぞれ鈍角となる。また、カット部Fは例えば平面状に形成される。
[第5変形例群]
(柄部G:変形例)
柄部Gは左右方向において、上端(後端)へ向かって連続的に幅広となるように形成される構成に限られない。
(柄部G:変形例1)
例えば断続的に幅広となるように段差が形成されてもよい。
(柄部G:変形例2)
あるいは、テール部の先細りの形状は各図と共通するものの、上端へ向かって一様に幅広となっていく逆三角形に限らず、テール部から上端へ向かって部分的に幅広になっていくが、上端へ向かう途中の位置(例えば中央位置)でくぼみを有し(部分的に幅が狭くなり)、そのくぼみからさらに上端へ向かって再度幅が広くなるような形状であってもよい。この形状の一例は、いわゆる瓢箪型である。
(柄部G:変形例3)
さらにくぼみは複数形成されていてもよい。このくぼみを手指を模した形状に形成することにより、グリップ部とすることも可能である。
(柄部G:変形例4)
また、図示された柄部Gは上方向に向かう中心線を基準としておおむね左右方向に対称となるように一様に幅が広がっているが、このような構成に限られず左右非対称であってもよい。また、左右のうちいずれか一方向においては中心線からの距離が変わらず(幅が一定)、他方向においてのみ幅が広がっていくように形成されてもよい。
(柄部G:変形例5)
また、柄部Gはテール部のような先端(下端)が先細りになる形状に限らず、先端が幅、厚さあるいは直径が長く形成されていてもよい。言い換えれば先端が太くてもよい。
(柄部G:変形例6)
また、上記各実施形態における柄部G、上記各変形例1〜5における柄部Gの形状は適宜組み合わせて構成することが可能である。
(柄部G:変形例7)
上記各実施形態における柄部Gは、上下方向において、厚さ(前後方向における長さ)がテール部(先端)を除いて実質的に一定となるように形成されているが、厚さ方向においても上方に向かって長さを増加させていく形状であってもよい。例えば逆三角形の円錐形を一例として挙げることができる。円錐型でなく、頂点が下方へ向いた四角錘、三角錐のような形状であってもよい。その他断面が多角形となる形状であってもよい。断面が多角形となる場合、角部は丸められた形状であってもよい。
(柄部G:変形例8)
また、上記各実施形態における柄部G、上記各変形例1〜5における柄部Gの形状は、それぞれ変形例7に適用することも可能である。
(比較例と実施形態の施術後の差異)
次に図40,41を参照して、刷毛型による比較例の毛髪加工剤塗布具と、実施形態の毛髪加工剤塗布具とで、同一の毛髪加工対象者に実際に施術をし、その差異を示す。なお、当該毛髪加工対象者の頭部左側を比較例で塗布し、右側を実施形態の毛髪加工剤塗布具で塗布を行った。毛髪加工剤は、天然の成分を主成分とするカラーリング剤と、一般的な過酸化水素水等を使用したカラーリング剤を1:1の比率で配合した混合カラーリング剤を使用した。
図40は、比較例の毛髪加工剤塗布具による施術後の状況を模式的に示すものであり、図41は実施形態によるものである。比較例では、カラーリング剤の塗布量が多くなったことにより、カラーリング剤に含まれた過酸化水素水による毛髪の乾燥、およびその他のカラーリング剤による毛髪への痛みが発生し、その結果として、図45に示すようにいわゆるパサつきや髪のまとまりがなくなっている。
実施形態の毛髪加工剤塗布具における施術後は、図46に示すように、図45と比較して、髪のツヤまとまりがあり、毛髪への痛みはほとんど見受けられない。
以上のように、刷毛型による比較例の毛髪加工剤塗布具と、実施形態の毛髪加工剤塗布具とで、同一の毛髪加工対象者に実際に施術をした結果として、実施形態の毛髪加工剤塗布具では、顕著に毛髪加工の外観が良好であることが結果(図40,41)に表れた。
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 毛髪加工剤塗布具
10,10α 塗布部
11A 段差部
11B 薄肉部
11C 厚肉部
12 短板部
14,14α,14β 長板部
14γ 第1短板部
14X 突出部
16γ 第2短板部
G 柄部
B 基部
C 櫛部
e1 基端
e2 先端
B1,B2 凸部
P1,P2 凸部
Gr1,Gr2 凹溝

Claims (6)

  1. 柄部と、
    前記柄部に設けられた基部と、
    前記基部に設けられ、少なくとも一部が可撓性を有し、かつ段差部を有し、面状の塗布面を有する塗布部とを備え、
    前記段差部は、前記基部側の厚肉部と前記塗布部の先端側の薄肉部との境界により構成され、
    当該段差部が前記塗布部の基端と先端との間の中央部より該先端側に位置する
    毛髪加工剤塗布具。
  2. 薄肉部と厚肉部の突出端面とがなす交角は、45°以上160°未満であり、
    前記薄肉部の突出方向における長さは5mm〜25mmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の毛髪加工剤塗布具。
  3. 前記段差部は、前記塗布部の両面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪加工剤塗布具。
  4. 前記塗布部の前記先端側には、塗布面から実質的に膜厚方向に突出し、かつ前記塗布部の前記先端の縁に沿って設けられた突出部を備える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の毛髪加工剤塗布具。
  5. 前記塗布部は、前記先端の縁が実質的に直線状に形成され、当該縁の両端の少なくとも一方にカット部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪加工剤塗布具。
  6. 前記薄肉部における前記段差部を構成する面は平滑に形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪加工剤塗布具。
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