JP6832211B2 - 地盤調査装置及び地盤調査方法 - Google Patents

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本発明は、地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置、及びそれを使って調査する地盤調査方法に関するものである。
地盤の安全性のために必要な検討には、基本的に地震時の液状化による被害のおそれの有無と、長期の荷重による不同沈下を生じさせないための支持性能の確認とがある。
従来の一般的な液状化判定は,中〜大規模建築物の場合は標準貫入試験、小規模建築物の場合はスウェーデン式サウンディング(SWS)試験などによる原位置試験によって地盤の強度に関する地盤定数を得て、これらの試験と連動して、地下水位の確認や採取装置(サンプラー)を用いた土試料の採取(サンプリング)と土質推定を行い、さらに必要に応じて採取した土試料をさらに詳細な粒度試験で分析することにより行われる。
液状化判定の方法として、特許文献1には、建設現場でSWS試験を行って得られた各土層の地盤定数から換算N値を算出し、併せて地下水位の確認を行うとともに、各土層の土質(砂質土か否か)を推定し、予めそれらのパラメータに応じて作成された液状化判定用の図表に基づいて、液状化が起きる地盤か否かを判定するという手法が開示されている。
また、特許文献2には、ケーシングを地中に挿入してスリーブ内に任意の土層の地盤の試料を収納し、液状化発生の条件に相当する振動加速度をケーシング内の試料に与えることにより、直接的に液状化判定を行う方法が開示されている。こうした方法によれば、調査によるばらつきや誤差を抑えるとともに、液状化判定に要する工数や費用も軽減できる可能性がある。
一方、長期の荷重に対する地盤の支持性能の検討は、既往の液状化判定で用いられるSWS試験やその他の標準貫入試験により得られる地盤の強度に関する地盤定数に基づいて行われる。ここで、建物を支持する構造面での性能という観点からすると、これらの調査法は、それぞれ静的又は動的に地盤に貫入させていく破壊試験であるが、長期及び短期の支持性能との換算方法が多くの実験や実績から導き出されており、建築物の設計では多く採用されている。
これらの調査法に対し、実際に建物を支持している状態に相当する弾性域の地盤定数が得られる物理探査による地盤調査法も提案されている。非特許文献1では、物理探査の1つとして「速度検層」を解説している。そこで示されている地盤の弾性波速度検層方法は、標準貫入試験の際に掘削されるボーリング孔を用い、地表面をカケヤなどで起振して発生したせん断波をボーリング孔内に設置した受振器で測定してせん断波速度を算出する方法と、孔内に起振装置と受振器とを含む装置を挿入して測定をおこなうことでせん断波速度を算出する方法とがある。これらの調査法は「PS検層」とも呼ばれ適用事例も多い。
一方、小規模建築物では、対象とする地盤の深度、敷地面積又は経済的な観点からボーリングを実施することが少ないため、こうした速度検層と同等の結果を得る簡便な方法として、特許文献3−5に開示されているような表面波探査による地盤調査法が行われている。これらの特許文献で提案された調査法は、地盤を掘削することなく地表面において起振機によりせん断波を発生させ、地表面に設置された2つの加速度検出器で計測を行い、検出器の設置間隔と発生させたせん断波の到達時間差とから伝搬平均速度を算出するものである。
この表面波探査による地盤調査法は、非破壊で調査ができ、直接的に精度良く弾性域の硬軟がわかるという長所を有する反面、土質の評価が難しいために、この調査法単独では液状化のおそれに関する詳細な検討ができないことが課題である。特許文献6には、得られたせん断波の速度構造から、液状化判定の必要性を判断する対象層を特定し、その対象層での位相速度及び対応する周波数並びにその周波数に対応するせん断波の上下振幅とから算出される内部減衰を用いて、対象層の土質性状を推定し、「液状化判定の必要性」を判断することを開示しているが、多くの仮定のもとに算出されているものであって、あくまで概略判定である。
一方、特許文献7には、調査対象地盤に対して最初にスウェーデン式サウンディング試験を行って液状化判定をし、液状化する地盤ではないと判定された場合に、表面波探査試験を行う地盤調査方法が開示されている。
特許第4928094号公報 特許第5526290号公報 特開2002−341048号公報 特開2005−127760号公報 特開平9−178863号公報 特開2002−55090号公報 特開2015−196966号公報
公益社団法人地盤工学会,「地盤調査の方法と解説(二分冊の1)」,平成25年3月,p.98−107
しかしながら、それぞれの目的に対して必要な地盤調査を個別に行うこととなれば、地盤調査に要する工数や費用が調査毎に掛かることになるため、負担は少なくない。
そこで、本発明は、液状化判定と物理探査による地盤の支持性能の評価を連続して行うことにより、地盤調査に要する工数及び費用を大幅に軽減することが可能な地盤調査装置、及びそれを使って調査する地盤調査方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の地盤調査装置は、地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置であって、前記対象地盤に貫入させるケーシングと、前記ケーシングに振動を与える加振機と、前記対象地盤の地表面上に間隔を置いて配置された複数の加速度検出器と、前記加速度検出器からの検出信号に基づいて伝搬平均速度を算出する演算処理部と、前記対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価を行う判定評価部とを備え、前記判定評価部では、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与された結果から液状化判定が行われるとともに、前記伝搬平均速度から支持性能が評価されることを特徴とする。
ここで、加速度検出器又は荷重検出器を前記加振機又はケーシングに接続される軸部に配置させることもできる。
また、別の地盤調査装置の発明は、地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置であって、前記対象地盤に貫入させるケーシングと、前記ケーシングに振動を与える加振機と、前記加振機の振動回数を測定する振動回数測定部と、前記振動回数から伝搬平均速度又は地盤剛性を算出する演算処理部と、前記対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価を行う判定評価部とを備え、前記判定評価部では、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与された結果から液状化判定が行われるとともに、前記伝搬平均速度又は地盤剛性から支持性能が評価されることを特徴とする。
さらに、前記ケーシングの先端には水位センサが取り付けられており、前記水位センサによって地下水が検知された場合に、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与される構成とすることもできる。
さらに、前記ケーシング内には水圧検出器が取り付けられており、前記加振機によって振動が付与されている間の間隙水圧が前記水圧検出器によって測定され、前記判定評価部では、間隙水圧が任意に設定した条件を超えた場合に液状化と判定する構成とすることができる。
また、前記判定評価部では、前記伝搬平均速度から地盤の支持性能の評価指標となる地盤の許容支持力度及び推定沈下量が算出される構成とすることもできる。さらに、前記判定評価部では、前記伝搬平均速度から表層地盤の周期及び増幅率が算出される構成とすることもできる。
そして、地盤調査方法の発明は、地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を、上記いずれかに記載の地盤調査装置を使って調査する地盤調査方法であって、前記対象地盤に前記ケーシングを貫入する工程と、前記ケーシングに前記加振機によって液状化が発生する条件の振動を与える工程と、前記加速度検出器、荷重検出器又は振動回数測定部による計測を行う工程と、前記判定評価部により液状化判定を行う工程と、前記液状化判定の結果、液状化と判定されなかった場合に前記演算処理部で前記伝搬平均速度を算出して支持性能の評価を行う工程とを備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明の地盤調査装置及び地盤調査方法は、対象地盤に貫入されるケーシングを振動させる加振機と、地表面上に配置される加速度検出器とを備えている。また、判定評価部では、対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価が行われる。
このため、液状化判定と物理探査による地盤の支持性能の評価を連続して行うことができ、地盤調査に要する工数及び費用を大幅に軽減することが可能になる。
また、液状化判定と物理探査の両方で加振機が兼用される構成であるため、部品コストが削減できるうえに、調査中の据え替えが不要となる。さらに、液状化判定と物理探査の両方を行うので、精度が高い地盤調査結果を得ることができる。
そして、地表面上に配置される加速度検出器であれば、汎用の加速度計が使用できるため、簡単に構成することができる。一方、加振機又はケーシングに接続される軸部に加速度検出器又は荷重検出器が配置される場合は、地盤調査装置の設置及び撤去を簡単に行うことができる。
さらに、加速度検出器等に代えて振動回数測定部を設けた場合は、加振機の振動回数を測定することで、得られた振動回数の測定結果から対象地盤の伝搬平均速度や地盤剛性を求めることができる。このため、地盤の支持性能や地盤の揺れやすさに関する評価指標を、振動回数から算出させることができる。
また、水位センサを設ける構成であれば、地下水を検知したときのみ詳細な液状化判定を行うことができるようになり、地下水位以深か否かによって液状化の判定を簡略化して効率的に調査を進めることができる。
さらに、ケーシング内に水圧検出器が取り付けられて、振動の付与時の過剰間隙水圧の変化が把握できる構成であれば、液状化が発生する地盤か否かの判定を高精度で行うことができる。
また、判定評価部では、伝搬平均速度から地盤の許容支持力度及び推定沈下量という地盤の支持性能の評価指標を自動的に算出させることができる。さらに、表層地盤の周期及び増幅率という地震時の地盤の揺れやすさに関する評価指標を、自動的に算出させることもできる。
本実施の形態の地盤調査装置の構成を示した説明図である。 本実施の形態の地盤調査方法を説明するフローチャートである。 貫入試験機の構成を示した説明図である。 対象地盤の上部層の試験状況を示した説明図である。 対象地盤の中間層の試験状況を示した説明図である。 対象地盤の下部層の試験状況を示した説明図である。 振動の周期及び加速度と震度との関係を説明する図である。 過剰間隙水圧比の変化の一例を示した図である。 実施例1の貫入試験機の構成を示した説明図である。 対象地盤の上部層の試験状況を示した説明図である。 対象地盤の中間層の試験状況を示した説明図である。 対象地盤の下部層の試験状況を示した説明図である。 実施例2の貫入試験機の構成を示した説明図である。 実施例2の別の貫入試験機の構成を示した説明図である。 実施例2の地盤調査装置によって得られた加速度又は荷重のデータの利用方法を説明する図である。 実施例3の地盤調査装置で測定される振動回数を説明する図である。 フーリエ変換による振動解析の一例を示した説明図である。 振動数とせん断波速度(伝搬平均速度)との相関関係を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の地盤調査装置1の構成を説明するためのブロック図である。また、図2は、本実施の形態の地盤調査方法の工程を説明するフローチャートである。
本実施の形態の地盤調査装置1は、貫入試験機2と、調査の対象地盤Gの地表面G1に生じる加速度を計測する加速度検出器5A,5Bと、貫入試験機2及び加速度検出器5A,5Bの制御処理部7と、計測データを記憶させるとともに各種演算処理を行うパーソナルコンピュータなどのPC部8とによって主に構成される。
貫入試験機2は、図3に示すように、ベースマシンとなる小型掘削機21と、対象地盤Gに貫入させるケーシング3と、ケーシング3に振動を与える加振機4とによって主に構成される。
小型掘削機21は、ボーリング試験装置よりも簡易な構成の移動式の掘削機であって、クローラタイプのバイブロドリル掘削機などが使用できる。小型掘削機21は、アーム23の先端にリーダ22が取り付けられており、鉛直方向に向けて柱状に立てられたリーダ22に沿って、スライダ24を上下方向に移動させることができる。
スライダ24とともに上下動可能な軸部であるロッド25は、地盤調査時にはケーシング3が接続される。このケーシング3は、上方に配置される加振機4に接続されており、加振機4によってケーシング3に任意の周波数の上下方向の振動を付与することができる。
また、ケーシング3の先端には、水位センサ61が取り付けられる。さらに、ケーシング3の内空には、水圧検出器62が取り付けられる。このため、ケーシング3の先端が、地下水Wが存在する地層に突入すると、水位センサ61によって検知される。さらに、ケーシング3内に周囲の水が入り込んで地下水Wと連通されると、水圧検出器62によって地層の間隙水圧が測定できるようになる。
加速度検出器5A,5Bは、図1に示すように、調査が行われる対象地盤Gの地表面G1上に間隔Lを置いて設置される。詳細には、貫入試験機2から少し離れた位置で、間隔Lだけ離して2つの加速度検出器5A,5Bが設置される。
制御処理部7は、加振機4の振動を制御する発振部71と、各種センサ等からのデータを収集する計測部72と、計測部72で収集されたデータを信号に変換する信号処理部73と、PC部8との送受信を行うための通信部74とによって主に構成される。
発振部71では、加振機4に付与する振動の加速度と周期を制御することができる。この加速度と周期は、PC部8で任意に設定することができる。そして、実際に加振機4によって付与された振動の加速度と周期のデータは、計測部72によって収集される。
また、計測部72では、水位センサ61の検知データが収集される。さらに、水圧検出器62によって検出された水圧のデータも、計測部72によって収集される。
また、加速度検出器5A,5Bも計測部72に接続されており、加振機4によって発生したケーシング3の振動が、対象地盤Gを伝搬して地表面G1に到達することで加速度検出器5A,5Bによって検知される。
加速度検出器5A,5Bによって検知された加速度波形の検出信号は、信号処理部73においてノイズ除去のためのフィルタ処理などが施されて、通信部74を介してPC部8に計測データとして送信される。
PC部8は、通信部(図示省略)などの一般的なコンピュータの構成の他に、データ記憶部81、演算処理部82、判定評価部83などを備えている。データ記憶部81には、計測部72によって収集されて送信されてきた計測データを蓄積させる。
また、演算処理部82では、データ記憶部81に記憶された計測データに基づいた各種演算が行われる。さらに、判定評価部83では、データ記憶部81に記憶された計測データや演算処理部82によって演算された値に基づいて、対象地盤Gの液状化判定及び支持性能の評価が行われる。
次に、本実施の形態の地盤調査装置1を使用した地盤調査方法について説明する。図2は、本実施の形態の地盤調査方法の調査の流れを説明するフローチャートである。
まずステップS1では、対象地盤Gの地表面G1に貫入試験機2を据え付けるとともに、加速度検出器5A,5Bが間隔Lを置いて地表面G1上に設置される(図1及び図4参照)。
貫入試験機2に取り付けられたケーシング3は、例えば25cm単位や50cm単位などの設定された測定単位に従って、鉛直方向に段階的に貫入されていく(ステップS2)。
そして、液状化判定を行う地層にケーシング3が到達したときに、加振機4によって振動が付与されることになる。ここで、図7に示すように、地震の震度の大きさによって、振動の周期と加速度との間には一定の関係がある。
このため、試験を行う前のケーシング3を所望する深度まで貫入させるための掘進の際には、発振部71によって地震動の対象とならないような高周波数(例えば20Hz−50Hz程度)の振動を付与することで、ケーシング3を推進させればよい。
そして、図4に示すように、対象地盤Gの上部層G2の調査が開始される。ステップS3では、対象地盤Gのある地域の設計時に想定すべき地震の大きさに基づいて、上部層G2に振動が付与される。
例えば、震度6弱の中地震動を設計目標値とした建物を構築する場合、図7に示すように、0.5sec(2Hz)の周期で200galの加速度の振動を、加振機4によってケーシング3に付与する。この付与する振動の周期と加速度の設定は、PC部8で行われ、その設定された周期と加速度の正弦波振動が、発振部71の制御により加振機4からケーシング3に付与される。
ここまでの貫入過程において、ケーシング3の先端に取り付けられた水位センサ61が水を検知していなければ、上部層G2は地下水W以浅の液状化が起き難い地層と判定できる。例えば、判定評価部83では、水位センサ61によって水が検知されていない状態をもって、「液状化なし」と判定させることができる(ステップS4)。
一方、ケーシング3が振動すると、図4に模式的に示すように、上部層G2をせん断波P1が伝搬し、地表面G1上に設置された加速度検出器5A,5Bによって伝搬された振動が検出される(ステップS5)。
加速度検出器5A,5Bによってそれぞれ検出された検出信号は、信号処理部73でフィルタ処理された後に、PC部8に送信される。そして、ステップS6では、演算処理部82において伝搬平均速度Vsが算出される。
伝搬平均速度Vsは、2つの加速度検出器5A,5Bの間隔Lと、せん断波P1の到達時間差とにより算出することができる。そして、算出された伝搬平均速度Vsから、上部層G2の地盤の支持性能の評価指標を算出することができる(ステップS7)。
以下に、地盤の支持性能の評価指標としての許容支持力度の算定方法について説明する。伝搬平均速度Vsに基づいて算出される地盤の許容支持力度の算定式は、砂質土地盤の許容支持力度qasと、粘性土地盤の許容支持力度qacというように土質によって異なっている。
<砂質土地盤の場合>
qas=((6.50×10-3)×0.954Vs+4.70)×β×BF×Nγ
<粘性土地盤の場合>
qac=14.63×10-4×α×(0.954Vs)2.2573
ここで、α、βは基礎の形状係数、BFは基礎底面の短辺幅、Nγは支持力係数を示す。こうした式は、例えば国土交通省告示第1113号第二「地盤の許容応力度を定める方法」の支持力式から導くことができる。
さらに、伝搬平均速度Vsに基づいて、地盤の支持性能の評価指標として推定沈下量を算定することができる。ここで、推定沈下量には、即時沈下量Seと、圧密沈下量Sdとの2種類がある。
<即時沈下量>
Se=IS×(1-νs 2)×(qs×B)/E'
E'=0.0019Vs 3+1.34Vs 2
ここで、ISは沈下係数、qsは基礎に作用する荷重度、Bは基礎底面幅を示す。
<圧密沈下量>
Sd=mv×(σ+Δσ'-Py)×h
Py=98×((0.954Vs)/95)1.961
ここで、mvは体積圧縮係数、σは有効上載圧、Δσ'は増加有効地中応力、hは層厚を示す。こうした式は、「建築基礎構造設計指針(一般社団法人日本建築学会,2001年版)」の沈下量算定式から導くことができる。
さらに、伝搬平均速度Vsから表層地盤となる上部層G2の周期と増幅率を推定することもできる。要するに、地震時の地盤の揺れやすさを把握することができる。
この地震時の地盤の揺れやすさについては、例えば限界耐力計算で使われている表層地盤増幅特性を計算する方法によって、地盤の支持性能の評価指標として算定することができる。また、「2001年版 限界耐力計算法の計算例とその解説(国土交通省住宅局建築指導課外)」に従って算定することもできる。
上部層G2の調査が完了した後には、再びケーシング3を貫入させて、図5に示すように、対象地盤Gの中間層G3の調査を開始する。この中間層G3は、地下水W以深の地層であるため、貫入中にケーシング3の先端に取り付けられた水位センサ61が水を検知して、PC部8に検知データが送信される。
このため、中間層G3では、まず、液状化の判定が行われる(ステップS4)。液状化の判定に際しては、ステップS3で説明したように、設計時に想定すべき地震に基づいて中間層G3に振動が付与される。
ケーシング3によって中間層G3に振動が与えられると、液状化が発生するおそれのある地層では、図8に示すように間隙水圧が上昇することになる。ケーシング3の内部には、水圧検出器62が取り付けられているので、振動付与時の中間層G3の間隙水圧の変化を捉えることができる。
地層には、通常その上部の荷重による地中応力が作用しており、各層において上載圧による地中応力と間隙水圧との差が実際の地中の有効応力となるが、間隙水圧が過度に増加していくと、有効応力がほぼ0の状態になって液状化が発生することになる。
図8は、過剰間隙水圧比の変化の一例を示したものであるが、過剰間隙水圧比が1.0に近い段階というのは、有効応力が殆ど無くなった状態であり、判定評価部83では「液状化が発生する層である」という判定がされることになる。
そこで、水圧検出器62によって検出された間隙水圧の計測データから演算処理部82で算出された過剰間隙水圧比が、予め定められた閾値を超えたときに、ステップS4では液状化が発生していると判定する。そして、液状化発生箇所GWを有する中間層G3が液状化層と判定されると、有効な地盤補強を行う必要があると判断されることになる。
このため、中間層G3に対するその後の地盤の支持性能の評価指標の算定は行う必要がなくなる。すなわち、地盤補強によって中間層G3の支持性能が向上することになるため、この時点での算定が不要になる。
中間層G3の調査が完了した後には、再びケーシング3を貫入させて、図6に示すように、対象地盤Gの下部層G4の調査を開始する。この下部層G4も地下水W以深の地層であるため、判定評価部83において液状化判定が行われる。
想定地震条件による加振(ステップS3)を行って液状化が発生していないと判定(ステップS4)されると、下部層G4を伝搬したせん断波P2を検出した地表面G1の加速度検出器5A,5Bの計測データに基づいて、伝搬平均速度Vsが算出される(ステップS6)。そして、ステップS7では、算出された伝搬平均速度Vsから下部層G4の地盤の支持性能の評価指標が算出される。
次に、本実施の形態の地盤調査装置1、及びそれを使用した地盤調査方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の地盤調査装置1は、対象地盤Gに貫入されるケーシング3を振動させる加振機4と、地表面G1上に配置される加速度検出器5A,5Bとを備えている。また、判定評価部83では、対象地盤Gの液状化判定及び支持性能の評価が行われる。
このため、液状化判定と物理探査による地盤の支持性能の評価を連続して行うことができ、地盤調査に要する工数及び費用を大幅に軽減することが可能になる。
まずは、液状化判定と物理探査の両方で加振機4が兼用される構成であるため、貫入試験機2の部品コストを削減することができる。さらには、調査中に液状化判定と物理探査の両方を行うにも、貫入試験機2であれば据え替えが不要であるため、別々の装置で調査を行う場合と比べて工数及び工費を減らすことができる。
また、地表面G1上に配置される加速度検出器5A,5Bであれば、汎用の加速度計が使用できるため、簡単に構成することができる。
そして、本実施の形態の地盤調査装置1であれば、液状化判定と物理探査の両方を行うので、多面的な判断が可能となり、精度の高い地盤調査結果を得ることができる。
また、ケーシング3の先端に水位センサ61が取り付けられていれば、地下水Wを検知したときのみ、過剰間隙水圧比などに基づく詳細な液状化判定を行うという構成にすることができる。すなわち、地下水位以深か否かによって液状化の判定を簡略化することで、液状化のおそれのない地層の調査が短時間で行えるようになり、効率的に調査を進めていくことができる。
さらに、ケーシング3内に水圧検出器62が取り付けられて、振動の付与時の過剰間隙水圧の変化が把握できるようにすることで、液状化が発生する地盤か否かの判定を高精度で行うことができるようになる。
また、判定評価部83では、伝搬平均速度Vsから地盤の許容支持力度及び推定沈下量という地盤の支持性能の評価指標を自動的に算出させることができる。さらに、表層地盤の周期及び増幅率という地震時の地盤の揺れやすさに関する評価指標も、判定評価部83によって自動的に算出させることができる。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例1について、図9−図12を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例1では、前記実施の形態とは構成が異なる貫入試験機9について説明する。実施例1の貫入試験機9は、図9に示すように、ベースマシンとなるSWS試験機91と、対象地盤Gに貫入させるケーシング3Aと、ケーシング3Aに振動を与える加振機4Aとによって主に構成される。
SWS試験機91は、小規模建築物の地盤調査で実績があるスウェーデン式サウンディング試験機である。SWS試験機91は、スウェーデン式サウンディング(SWS)試験の際に使用されるスクリューポイントに段階的に荷重を載荷させるための錘部92を備えている。
このSWS試験機91の軸部であるロッド93には、ケーシング3Aが接続される。また、ケーシング3Aは、上方に配置される加振機4Aに接続されており、加振機4Aによってケーシング3Aに任意の周波数の上下方向の振動を付与することができる。
さらに、ケーシング3Aの先端には、水位センサ61が取り付けられる。また、ケーシング3Aの内空には、水圧検出器62が取り付けられる。なお、加速度検出器5A,5B、制御処理部7及びPC部8の構成は、前記実施の形態で説明した貫入試験機2と同じになるため、詳細な説明は省略する。
次に、本実施例1の貫入試験機9を備えた地盤調査装置を使用した地盤調査方法について説明する。まずステップS1では、対象地盤Gの地表面G1に貫入試験機9を据え付けるとともに、加速度検出器5A,5Bが間隔Lを置いて地表面G1上に設置される(図10参照)。
貫入試験機9に取り付けられたケーシング3Aは、測定単位に従って鉛直方向に段階的に貫入されていき、液状化判定を行う地層にケーシング3Aが到達したときに、加振機4Aによって振動が付与されることになる。
ここで、貫入試験機9による地盤調査の前に、対象地盤Gに対してSWS試験が行われていた場合は、その試験孔を利用することができる。その際には、試験孔よりも少し大き目の直径のケーシング3Aが、試験孔に貫入されることになる。
そして、図10に示すように、対象地盤Gの上部層G2の調査が開始される。ここまでの貫入過程において、ケーシング3Aの先端に取り付けられた水位センサ61が水を検知していなければ、判定評価部83では「液状化なし」という簡略化された判定が行われる。
続いて、対象地盤Gのある地域の設計時に想定すべき地震の大きさに基づいてPC部8で設定された周期と加速度の正弦波振動が、加振機4Aによってケーシング3Aに付与される。
ケーシング3Aが振動すると、上部層G2を伝搬したせん断波P1が加速度検出器5A,5Bによって検出され、制御処理部7を介してPC部8に送信される。この計測データに基づいて、演算処理部82では伝搬平均速度Vsが算出される。
さらに、算出された伝搬平均速度Vsから、上部層G2の地盤の支持性能の評価指標として、許容支持力度及び推定沈下量が算出される。このようにして上部層G2の調査が完了した後には、再びケーシング3Aを貫入させて、図11に示すように、対象地盤Gの中間層G3の調査を開始する。
この中間層G3は、地下水W以深の地層であるため、貫入中にケーシング3Aの先端に取り付けられた水位センサ61が水を検知して、PC部8に検知データが送信される。
そして、中間層G3では、まず、判定評価部83において液状化の判定が行われる。ここで「液状化が発生する層である」という判定がされると、中間層G3の調査は終了し、再びケーシング3Aを下部層G4に向けて貫入させることになる。
続いて、図12に示すように、対象地盤Gの下部層G4の調査が開始される。この下部層G4も地下水W以深の地層であるため、判定評価部83において液状化判定が行われ、液状化が発生していないと判定された場合には、伝搬平均速度Vsが算出されて、それに基づいて下部層G4の支持性能の評価指標が算出される。
このように構成された実施例1の地盤調査装置は、SWS試験機91をベースに貫入試験機9を構成するため、SWS試験を実施した後に、その延長線上で地盤調査を追加することが容易にできる。
この場合は、SWS試験と同じ試験孔を利用することができるので、ケーシング3Aの貫入が容易になる。さらに、SWS試験の試験結果である地盤定数などと併せて、総合的に土質性状を判定することができるようになる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態及び実施例1とは別の形態の実施例2について、図13−図15を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例2では、前記実施の形態及び実施例1で説明した地盤調査装置1のように加速度検出器5A,5Bを地表面G1上に設置するのではなく、加速度検出器又は荷重検出器を備えた貫入試験機2A,9Aによって構成される地盤調査装置について説明する。
まず、図13を参照しながら貫入試験機2Aについて説明する。この貫入試験機2Aは、前記実施の形態で説明した貫入試験機2と同じ構成である。相違する点は、貫入試験機2Aの加振機4又は加振機4とケーシング3とを接続させる軸部であるロッド25に、加速度検出器26が取り付けられている点である。
小型掘削機21によって振動を与えながら掘削するということは、いわば地盤に動的に載荷試験をしていることになるため、せん断剛性を求める試験と同様の結果が得られることになる。そこで、加振機4又はロッド25に加速度検出器26(又は荷重検出器)を取り付けることで、貫入試験機2A自体で加速度等の計測が行えるようにする。
貫入試験機2Aのケーシング3を、加振機4で振動を与えながら対象地盤Gに掘進させていくと、図15の左端に示すように、掘進方向(下方向)と上方向へのリバウンドを繰り返しながら貫入が行われることになる。同質の地層内では、多少のばらつきがあったとしても、ほぼ同様の加速度(又は荷重)が計測されることになり、地層境界を超えると加速度(又は荷重)も変化することになる。
一方、計測された加速度(又は荷重)の測定値が0に近い状態は、液状化が発生している状態と考えられる。そこで、加速度検出器26によって検出された値が閾値より小さくなった場合に、判定評価部83において「液状化が発生する層である」という判定をさせることができる。
そして、加速度の計測データを一定の深度ごと(例えば1cm単位)に加重平均化すると、図15の中央に示すように、区間ごと(地層ごと)の地盤剛性が算出されることになり、地盤の支持性能の評価指標とすることができる。
さらに、算出された地盤剛性は、図15の右端に示すようにせん断波速度(伝搬平均速度)に近似するため、前記実施の形態で説明したような許容支持力度や推定沈下量などの地盤の支持性能の評価指標を算出させることもできる。
一方、図14に示した貫入試験機9Aは、前記実施例1で説明した貫入試験機9と同じ構成である。相違する点は、貫入試験機9Aの加振機4A又は加振機4Aとケーシング3Aとを接続させる軸部であるロッド93に加速度検出器94が取り付けられている点である。
このように構成された実施例2の貫入試験機2A,9Aを備えた地盤調査装置は、加振機4,4A又はロッド25,93に加速度検出器26,94(又は荷重検出器)が配置されているので、別途、加速度検出器5A,5Bを設置する必要がなく、地盤調査装置の設置及び撤去を簡単に行うことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態及び実施例1,2とは別の形態の実施例3について、図16−図18を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は同一符号を付して説明する。
本実施例3では、前記実施の形態及び実施例1で説明した地盤調査装置1のように加速度検出器5A,5Bを地表面G1上に設置したり、実施例2で説明したように加速度検出器又は荷重検出器を備えた貫入試験機2A,9Aによって構成される地盤調査装置を使用したりするのではなく、加振機4,4Aの振動回数を測定する構成の地盤調査装置を使用する。
地盤調査装置では、前記実施の形態及び実施例1,2などで説明したように対象地盤Gに加振機4,4Aによって振動を与える。そこで本実施例3では、この加振機4,4Aの振動回数を振動回数測定部によって測定する。
振動回数を測定する振動回数測定部としては、例えば加振機4,4Aから出力される信号から振動を測定するものが利用できる。振動回数とするためには、単純に単位時間あたりに発生した振動を読み取らせることができる。また、等速で掘進していく場合は、単位深度あたりに発生させた振動を振動回数とすることもできる。
図16は、1cmの掘進をするのに5回振動させた場合の荷重と深度との関係を例示している。振動回数は、振動数と相関のある値のため、図17に示すようにフーリエ変換による振動解析を行うことができる。ここで、図17のFAは、地盤調査装置で起振させた振動回数に該当するピークを示し、FBは対象地盤Gの卓越振動数を示している。
ここで、対象地盤Gの卓越振動数FBは、振動の影響範囲の土の地盤剛性kと、影響範囲の土の重量mによるものと考えられる。振動の影響範囲と重量は、土質ごとに異なることになるが、換言すれば土質ごとにある程度決定できる指標と言える。すなわち、対象地盤Gの地盤剛性kは、振動数fに土質ごとの係数(m)を乗じることで求められることになる。
f=(k/m)0.5/2π (1)
また、表面波探査による地盤調査法で求められるせん断波速度V(伝搬平均速度)も、地盤剛性kと相関性のある数値である。このため、図18に示すように、土質ごとの卓越振動数FBとせん断波速度Vとの相関関係から、振動数fに置き換えた以下の式が求められる。
V=βS・f (2)
ここで、係数βSは土質ごとに特定される係数である。実測値に基づいてある土質の係数βSを求めると、βS=1.2という値が得られた。このように、土質ごとに係数βSを算出しておくことで、振動数fから伝搬平均速度(V)を直接的に算出することができる。
さらに、上記(1),(2)式を整理すると、以下の(3)式で表される。
k=αS・f2 (3)
ここで、係数αSは、振動の影響範囲と影響範囲の土の重量mとで規定される係数である。要するに、αSを土質ごとに設定することで、(3)式によって直接的に振動数f(Hz)から地盤剛性kを求めることが可能になる。
そして、係数αSを調整することで、振動数f(Hz)は単純に単位時間あたりの振動回数と置き換えることができる。また、等速で掘進していく場合は、単位深度あたりの振動回数を振動数fに置き換えられるように係数αSを調整することもできる。
また、深さ方向に地盤の硬軟の変化を相対比較するような場合には、振動の荷重値Pによる重み付けを行うために、荷重値Pを乗じることを前提に係数αSを調整することもできる。
このように構成された実施例3の地盤調査装置は、振動回数測定部を備えているため、加振機4,4Aの振動回数を測定することができる。そして、得られた振動回数の測定結果から対象地盤Gの伝搬平均速度や地盤剛性kを求めることで、地盤の支持性能や地盤の揺れやすさに関する評価指標を算出させることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、水位センサ61及び水圧検出器62を備えた構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、地下水の有無に関わらず液状化判定を行う場合は、水位センサ61を省略することができる。また、水圧検出器62が省略されていても、加速度検出器5A,5B,26,94の検出結果から液状化の発生の有無を判定することができる。
1 地盤調査装置
2 貫入試験機
25 ロッド(軸部)
3 ケーシング
4 加振機
5A,5B 加速度検出器
61 水位センサ
62 水圧検出器
82 演算処理部
83 判定評価部
9 貫入試験機
93 ロッド(軸部)
3A ケーシング
4A 加振機
2A,9A 貫入試験機
26,94 加速度検出器
G 対象地盤
G1 地表面
W 地下水
L 間隔
Vs 伝搬平均速度

Claims (8)

  1. 地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置であって、
    前記対象地盤に貫入させるケーシングと、
    前記ケーシングに振動を与える加振機と、
    前記対象地盤の地表面上に間隔を置いて配置された複数の加速度検出器と、
    前記加速度検出器からの検出信号に基づいて伝搬平均速度を算出する演算処理部と、
    前記対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価を行う判定評価部とを備え、
    前記判定評価部では、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与された結果から液状化判定が行われるとともに、前記伝搬平均速度から支持性能が評価されることを特徴とする地盤調査装置。
  2. 地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置であって、
    前記対象地盤に貫入させるケーシングと、
    前記ケーシングに振動を与える加振機と、
    前記加振機又はケーシングに接続される軸部に配置される加速度検出器又は荷重検出器と、
    前記加速度検出器又は荷重検出器からの検出信号に基づいて伝搬平均速度を算出する演算処理部と、
    前記対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価を行う判定評価部とを備え、
    前記判定評価部では、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与された結果から液状化判定が行われるとともに、前記伝搬平均速度から支持性能が評価されることを特徴とする地盤調査装置。
  3. 地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を調査する地盤調査装置であって、
    前記対象地盤に貫入させるケーシングと、
    前記ケーシングに振動を与える加振機と、
    前記加振機の振動回数を測定する振動回数測定部と、
    前記振動回数から伝搬平均速度又は地盤剛性を算出する演算処理部と、
    前記対象地盤の液状化判定及び支持性能の評価を行う判定評価部とを備え、
    前記判定評価部では、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与された結果から液状化判定が行われるとともに、前記伝搬平均速度又は地盤剛性から支持性能が評価されることを特徴とする地盤調査装置。
  4. 前記ケーシングの先端には水位センサが取り付けられており、前記水位センサによって地下水が検知された場合に、前記加振機によって液状化が発生する条件の振動が付与されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の地盤調査装置。
  5. 前記ケーシング内には水圧検出器が取り付けられており、前記加振機によって振動が付与されている間の間隙水圧が前記水圧検出器によって測定され、前記判定評価部では、間隙水圧が任意に設定した条件を超えた場合に液状化と判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の地盤調査装置。
  6. 前記判定評価部では、前記伝搬平均速度から地盤の支持性能の評価指標となる地盤の許容支持力度及び推定沈下量が算出されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の地盤調査装置。
  7. 前記判定評価部では、前記伝搬平均速度から表層地盤の周期及び増幅率が算出されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の地盤調査装置。
  8. 地盤の液状化判定と支持性能の評価とを行うために対象地盤を、請求項1又は2に記載の地盤調査装置を使って調査する地盤調査方法であって、
    前記対象地盤に前記ケーシングを貫入する工程と、
    前記ケーシングに前記加振機によって液状化が発生する条件の振動を与える工程と、
    前記加速度検出器、荷重検出器又は振動回数測定部による計測を行う工程と、
    前記判定評価部により液状化判定を行う工程と、
    前記液状化判定の結果、液状化と判定されなかった場合に前記演算処理部で前記伝搬平均速度を算出して支持性能の評価を行う工程とを備えたことを特徴とする地盤調査方法。
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