JP6831099B2 - 燃料電池および水電解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質層を用いた燃料電池および水電解装置に関し、詳細には、固体電解質層として複水酸化物ナノシートを用いた燃料電池および水電解装置に関する。
燃料電池および水電解装置は、二酸化炭素等の大気汚染物質の排出を低減し、かつ、電力需要を満たすことができることから、近年研究が盛んである。最近、層状複水酸化物を用いた燃料電池が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
特許文献1は、[M2+ 1−x3+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x−(式中、M2+は二価金属イオンであり;M3+は三価金属イオンであり;An−は陰イオン(nは1又は2)であり;0.1≦x≦0.8;m>0である)で表される層状複水酸化物からなる膜を全固体アルカリ燃料電池の電解質膜に用いることを開示している。特許文献1では、層状複水酸化物は板状粒子からなり、層状複水酸化物を配向させる、すなわちその板面が主表面に対して平行とした膜を電解質膜に用い、出力が安定した燃料電池を提供する。
一方、特許文献2は、M2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mHO(式中、M2+は2価の陽イオンであり、M3+は3価の陽イオンであり、An−はn価の陰イオンであり、nは1以上の整数であり、xは0.1〜0.4である)の基本組成を有する層状複水酸化物からなる無機固体電解質体を用いた固体アルカリ形燃料電池を開示している。特許文献2によれば、層状複水酸化物は水熱処理されているので、緻密化した無機固体電解質体となり、耐熱性および耐久性に優れ、燃料透過による起電力低下を抑制した固体アルカリ形燃料電池を提供する。
しかしながら、特許文献1および特許文献2のいずれも、さらなる導電率の向上により、効率のよい燃料電池が開発されることが望ましい。また、燃料電池は、水の電気分解の逆反応であるため、同時に、効率のよい水電解装置が開発されることが望ましい。
また、層状複水酸化物を単層剥離した複水酸化物ナノシートの電極触媒機能が報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。複水酸化物ナノシートを利用したさらなる用途の拡大が期待されている。
特開2013−191523号公報 特開2016−71945号公報
Wei Maら,Nanoscale,2016,8,10425−10432
本発明の課題は、効率的に電気を発生する燃料電池、および、効率的に水を電気分解する水電解装置を提供することである。
本発明による燃料電池は、酸素が供給されるカソードと、燃料が供給されるアノードと、前記カソードと前記アノードとの間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層とを備える、前記固体電解質層は、複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体からなり、すなわちナノシートの2次元方向が伝導方向に対して並行となり、これにより上記課題を解決する。
本発明による水電解装置は、水が供給され、水素を発生するカソードと、酸素を発生するアノードと、前記カソードと前記アノードとの間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層とを備え、前記固体電解質層は、複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体からなり、これにより上記課題を解決する。
前記複水酸化物ナノシートは、一般式[M12+ 1−xM23+ (OH)x+(xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Mg、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表されてもよい。
前記M1元素は、CoまたはMgであり、M2元素は、Alであってもよい。
前記複水酸化物ナノシートの横方向の大きさは、10nm以上10μm以下の範囲であってもよい。
前記複水酸化物ナノシートの横方向の大きさは、10nm以上1μm未満の範囲であってもよい。
前記複水酸化物ナノシートの厚さは、0.5nm以上2.0nm以下の範囲であってもよい。
前記構造体は、前記積層された複水酸化物ナノシートのロール状の巻物であってもよい。
前記複水酸化物ナノシートの積層数は、1000以上500000以下の範囲であってもよい。
前記構造体は、積層された前記複水酸化物ナノシートのゲルであってもよい。
前記ゲルは、前記積層された複水酸化物ナノシートと、前記積層された複水酸化物ナノシートの層間に位置する網目状高分子と、前記網目状高分子に含有される溶媒と、前記複水酸化物ナノシートのカウンターアニオンである有機アニオンとを含有してもよい。
前記網目状高分子は、N,N−ジメチルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドの重合体からなってもよい。
前記有機アニオンは、カルボン酸アニオン、スルホン酸アニオン、および、硫酸アニオンからなる群から選択されてもよい。
前記溶媒は、水、エタノールおよびホルムアミドからなる群から選択されてもよい。
前記複水酸化物ナノシートの積層数は、1000以上50000以下の範囲であってもよい。
前記固体電解質層は、10μm以上500μm以下の厚さを有してもよい。
前記固体電解質層は、前記構造体が前記固体電解質層の面内方向に敷き詰められていてもよい。
前記カソードおよび/または前記アノードは、触媒としてさらなる複水酸化物ナノシートを有し、前記さらなる複水酸化物ナノシートは、一般式[M12+ 1−xM23+ (OH)x+(xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表されてもよい。
前記カソードおよび/または前記アノードは、前記さらなる複水酸化物ナノシートに加えて、カーボンナノ材料を含有してもよい。
前記カーボンナノ材料は、グラファイト、グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバ、カーボンブラック、および、フラーレン類からなる群から選択されてもよい。
本発明による燃料電池/水電解装置は、複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体からなる固体電解質層を備える。これにより、複水酸化物ナノシートの高異方性伝導、すなわち、横方向への優れたアニオン伝導性が最大限に発揮されるので、効率的に電気を発生できる/効率的に水を電気分解できる。
本発明の燃料電池を示す模式図 本発明の固体電解質層を構成する構造体を模式的に示す図 ロール状の巻物の製造プロセスを示す模式図 本発明の固体電解質層を構成する別の構造体を模式的に示す図 ゲルの製造プロセスを示す模式図 本発明の水電解装置を示す模式図 Mg−Alナノシートの面内方向の導電率を測定するための模式図 参考例1による試料のAFM像およびSEM像を示す図 参考例1によるMg−Alナノシートのインピーダンスのナイキストプロット(A)と、面内導電率の温度依存性(B)とを示す図 Mg−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定するための模式図 実施例1、3および4による試料のSEM像を示す図 比較例1による試料のSEM像およびAFM像を示す図 比較例3による試料のSEM像および外観を示す図 実施例1による試料のインピーダンスのナイキストプロットを示す図 実施例1による試料の導電率の温度依存性を示す図 実施例1〜4による試料の導電率の温度依存性を示す図 比較例1による試料の導電率の温度依存性を示す図 比較例2による試料のインピーダンスのナイキストプロットを示す図 比較例2による試料の導電率の温度依存性を示す図 比較例3による試料のインピーダンスのナイキストプロット、導電率の温度依存性およびσTとT−1との関係を示す図 実施例/比較例による試料の結果の一覧を示す図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、同様の要素には同様の番号を付し、その説明を省略する。本発明者らは、複水酸化物ナノシートが高異方性伝導を示すことを発見し、これを利用した高効率の燃料電池および水電解装置を開発した。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、本発明の燃料電池について説明する。
図1は、本発明の燃料電池を示す模式図である。
本発明の燃料電池100は、少なくとも、酸素が供給されるカソード110と、燃料が供給されるアノード120と、カソード110とアノード120との間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層130とを備える。
固体電解質層130は、複水酸化物ナノシート140がアニオンの伝導方向(図1ではOHが移動する矢印の方向に相当)に対して垂直な方向に積層された構造体からなる。固体電解質層130において複水酸化物ナノシート140をこのように配置することにより、複水酸化物ナノシートの面内方向に優れた伝導性を示す高異方性伝導を最大限に発揮させることができるので、固体電解質層130は、高い導電率を達成し、結果、効率的に電気を発生する燃料電池を提供することができる。なお、固体電解質層130において、複水酸化物ナノシート140は、適宜カウンターアニオンを有し、電荷の中性を満たして存在することを理解されたい。
固体電解質層130は、好ましくは、アニオンの伝導方向に10μm以上500μm以下の範囲の厚さを有する。この厚さであれば、高い導電率の維持と燃料ガスが電解質層を透過するクロスオーバー現象の防止とを両立させることを可能にする。
複水酸化物ナノシート140は、好ましくは、一般式[M12+ 1−xM23+ (OH)x+(xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Mg、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表される。
複水酸化物ナノシート140において、好ましくは、M1元素は、CoまたはMgであり、M2元素は、Alである。このような組み合わせにすることにより、高い導電率を達成できる。
複水酸化物ナノシート140は、好ましくは、10nm以上10μm以下の範囲の横方向の大きさを有する。これにより、上述のアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体を形成しやすい。複水酸化物ナノシート140は、より好ましくは、10nm以上1μm未満の範囲の横方向の大きさを有する。複水酸化物ナノシート140の横方向の大きさを比較的小さなサイズに揃えることにより、より高い導電率を達成できる。さらに、複水酸化物ナノシート140は、0.5nm以上2.0nm以下の範囲の厚さを有する。この厚さは、層状複水酸化物が単層剥離した際の1層〜3層の厚さであり、この範囲であれば、高い導電率を維持できる。
複水酸化物ナノシートは、例えば、層状複水酸化物([M12+ 1−xM23+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x−(式中、M1およびM2は複水酸化物ナノシートのM1およびM2と同じであり、An−は硝酸イオン、炭酸イオン、ハロゲン化物イオン等のカウンターアニオン(nは1又は2)であり、0<x≦1/3、m>0である))から、特許第5187797号等に記載の方法を用いて製造されるが、剥離の際に、1時間〜5時間の超音波処理を行うことによって10nm以上1μm未満の範囲の横方向の大きさを有する複水酸化物ナノシートを得てもよいし、24時間〜36時間の機械振とうを行うことによって1μm以上10μm以下の範囲の横方向の大きさを有する複水酸化物ナノシートを得てもよい。
カソード110およびアノード120は、通常の燃料電池に使用されるカソード材料およびアノードの材料からなるが、好ましくは、触媒としてさらなる複水酸化物ナノシートからなってもよいし、これを含有した組成物からなってもよい。ここで、カソード110およびアノード120に用いるさらなる複水酸化物ナノシートは、カソードとアノードとの間で同じであってもよいし、異なっていてもよいし、あるいは、固体電解質層130の複水酸化物ナノシートと同じであってもよいが、本発明の燃料電池では、複水酸化物ナノシートを触媒に用いることにより、従来使用される白金やロジウム等に代表される高価な貴金属を不要とするので、燃料電池のコストを低減でき、有利である。
さらなる複水酸化物ナノシートは、好ましくは、一般式[M12+ 1−xM23+ (OH)x+(xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表される。これらの式を満たす際に、触媒として機能し得る。なお、このような複水酸化物ナノシートも、特許第5187797号等に記載の方法を用いて製造される。M1元素およびM2元素は、好ましくは、NiおよびFe、または、NiおよびMnの組み合わせが好ましい。これらの元素を選択すれば、触媒効果が特に高い。
なお、カソード110およびアノード120がさらなる複水酸化物ナノシートを含有する場合、当然ながら、これらさらなる複水酸化物ナノシートは、適宜カウンターアニオンを有し、電荷の中性を満たして存在することを理解されたい。ここでも代表的なカウンターアニオンは、硝酸イオン、炭酸イオン、ハロゲン化物イオン等である。この場合であっても、カソード110およびアノード120に存在するさらなる複水酸化物ナノシートは、特許文献1や特許文献2で示される層状複水酸化物(すなわち、板状粒子)ではなく、層状複水酸化物([M12+ 1−xM23+ (OH)x+[An− x/n・mHO]x−(式中、M1およびM2はさらなる複水酸化物ナノシートのM1およびM2と同じであり、An−は上述したカウンターアニオン(nは1又は2)であり、0<x≦1/3、m>0である))から単層剥離されている。さらなる複水酸化物ナノシートは、0.5nm以上2.0nm以下の範囲の厚さを有する。これにより層状複水酸化物から確実に単層剥離されている。
さらなる複水酸化物ナノシートは、シートの面内方向の大きさに特に制限はないが、例示的には、10nm以上10μm以下の範囲の大きさを有する。このような大きさを有していれば、燃料電池の触媒に使用できる。
カソード110およびアノード120は、それぞれ、さらなる複水酸化物ナノシートに加えて、カーボンナノ材料をさらに含有してもよい。これにより、触媒効果が高まる。カーボンナノ材料は、好ましくは、グラファイト、酸化または還元グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバ、カーボンブラック、および、フラーレン類からなる群から選択される。これらのカーボンナノ材料をさらなる複水酸化物ナノシートとともに用いると、触媒効果が高まる。中でも、カーボンナノ材料として、酸化グラフェンまたはその還元物は、触媒効果を特に増大するので好ましい。
カソード110およびアノード120は、さらなる複水酸化物ナノシートのろ過膜等の膜であってもよいし、これにカーボン材料を散布した膜であってもよいし、さらなる複水酸化物ナノシートにバインダを添加した成形体であってもよいし、あるいは、これらにカーボンナノ材料を添加・混合した成形体であってもよい。なお、このような膜や成形体において、さらなる複水酸化物ナノシートは、再積層された状態となるが、単層剥離前の層状複水酸化物とは異なり、ナノシートの特性を発揮し、触媒効果を有する。
図2は、本発明の固体電解質層を構成する構造体を模式的に示す図である。
図2は、積層された複水酸化物ナノシート140が、ロール状の巻物210である構造体からなる固体電解質層を示す。ロール状の巻物210である構造体が最密様に平面状に敷き詰められ、固体電解質層が形成される。ここで、複水酸化物ナノシート140の積層数は、1000以上500000以下の範囲である。このような積層数で積層された複水酸化物ナノシート140であれば、クラックや破損することなくロール状の巻物210に加工し、さらに、上述の固体電解質層130の厚さを満たすようにカットすることが可能である。
図3は、ロール状の巻物の製造プロセスを示す模式図である。
まず、複水酸化物ナノシート140を水、エタノール、ジメチルホルムアミド等の分散媒に分散させた懸濁液をろ過する。分散媒は、硝酸イオン、炭酸イオン、ハロゲン化物イオン等のカウンターアニオンを含有し、複水酸化物ナノシート140は電荷の中性をとる。このようにして得られたろ過膜は、懸濁液の濃度を調整することによって、複水酸化物ナノシート140が1000以上500000以下の範囲で積層され、層間にカウンターアニオンが位置している。次いで、ろ過膜をスクロールすることによってロール状の構造体とする。最後に、ロール状の構造体を上述の固体電解質層130の厚さとなるように切り出し、平面状に最密様となるように敷き詰めればよい。
図4は、本発明の固体電解質層を構成する別の構造体を模式的に示す図である。
図4は、積層された複水酸化物ナノシート140がゲル410である構造体からなる固体電解質層を示す。ゲル410である構造体が隙間なく平面状に敷き詰められ、固体電解質層が形成される。
ゲル410は、積層された複水酸化物ナノシート140と、その層間に位置する網目状高分子と、網目状高分子に含有される溶媒と、複水酸化物ナノシート140のカウンターアニオンである有機アニオンとを含有する。
網目状高分子は、好ましくは、N,N−ジメチルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドの重合体からなる。これらの重合体であれば、複水酸化物ナノシート140の積層状態を維持しつつ、位置を固定できる。網目状高分子は、上述の重合体が、ビスアクリルアミドのような架橋剤とカンファーキノンのような光重合開始剤によって架橋されたネットワーク構造を有している。なお、架橋剤および光重合開始剤は単なる例示に過ぎず、モノマーの架橋および重合を加熱、放射線照射などの公知の重合開始手段によって行ってもよい。
有機アニオンは、複水酸化物ナノシート140とともに電荷を中性にするアニオンであれば、特に制限はないが、例示的には、カルボン酸アニオン、スルホン酸アニオン、および、硫酸アニオンからなる群から選択される。これらの有機アニオンは、上述の網目状高分子との整合性ならびに、アニオン伝導性を阻害しないため、好ましい。
カルボン酸アニオンは、カルボキシ基を有する有機分子のアニオンであり、飽和・不飽和脂肪酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、ヒドロキシ酸アニオンなどがある。スルホン酸アニオンは、スルホン基を有する有機分子のアニオンであり、メタンスルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオン、ポリスチレンスルホン酸アニオン、P−トルエンスルホン酸アニオンなどがある。硫酸アニオンは、硫酸基を有する有機分子のアニオンであり、ドデシル硫酸アニオン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アニオンなどがある。
網目状高分子に含有される溶媒は、水、エタノールおよびホルムアミドからなる群から選択される。これらの溶媒であれば、網目状高分子の隙間に含有され、ゲル化する。
構造体がゲルである場合、複水酸化物ナノシート140の積層数は、1000以上50000以下の範囲である。このような積層数で積層された複水酸化物ナノシート140であれば、上述の固体電解質層130の厚さを満たすことができる。
図5は、ゲルの製造プロセスを示す模式図である。
まず、複水酸化物ナノシート140と、重合して網目状高分子となるモノマーおよび架橋剤と、必要に応じて重合開始剤と、有機アニオンとを、水、エタノール、ジメチルホルムアミド等の分散媒に分散させた懸濁液を成形用の型に入れる。これにより、複水酸化物ナノシート140が1000以上50000以下の範囲で積層され、層間にカウンターアニオンおよびモノマーが位置する。次いで、光照射、紫外線照射、加熱等によって、モノマーを重合させ、網目状高分子を形成する。これによりゲルの構造体となる。最後に、ゲルの構造体を上述の固体電解質層の厚さとなるように切り出し、平面状に最密様となるように敷き詰めればよい。
本発明の燃料電池は、上述したように、膜あるいは成形体であるカソード110(またはアノード120)上に、ロール状あるいはゲルの構造体からなる固体電解質層130を配置し、その上にアノード120(またはカソード110)を形成することによって得られる。
図1では、アノード110、カソード120および固体電解質層130のみを示すが、本発明の燃料電池は、カソード110およびアノード120にそれぞれガス拡散層(図示せず)が設けられ、燃料供給源(図示せず)と接続されてもよい。また、図1では単セルのみを示すが、単セルにセパレータを設け、単セルを直列あるいは並列につないで構成してもよい。
再度図1を参照して、本発明の燃料電池100の動作について説明する。
アノード120には燃料として水素を含む燃料や、メタノール、エタノール等の炭素を含む燃料が供給される。燃料供給源から供給された燃料は、アノード120において電気化学反応により生成された水、二酸化炭素、未反応の燃料が排出される。一方、カソード110には酸素や空気が供給され、触媒作用により水酸化物イオンが発生し、未反応の酸素や空気が排出される。図1では、水素が供給される様子を示す。
ここで、アノード120に水素が供給される場合には次の反応が発生する。
+2OH→2HO+2e
アノード120にメタノールが供給される場合には次の反応が発生する。
CHOH+6OH→CO+5HO+6e
一方、カソード110に酸素が供給されると次の反応が発生する。
1/2O+HO+2e→2OH
カソード110で発生した水酸化物イオンは、固体電解質層130を通過し、アノード120に移動し、アノード120おける反応が発生しする。このようなカソード110およびアノード120の反応により、電子が移動するため、電流が流れて発電し、外部回路150を動作させることができる。
本発明では、固体電解質層130は、複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体からなるので、水酸化物イオンであるアニオン伝導性に優れており、高効率で電気を発生できる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、本発明の水電解装置について説明する。
図6は、本発明の水電解電池を示す模式図である。
本発明の水電解装置600は、少なくとも、水が供給され、水素を発生するカソード110と、酸素を発生するアノード120と、カソード110とアノード120との間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層130とを備える。ここで、カソード110、アノード120および固体電解質層130は、実施の形態1で説明したとおりであるため、説明を省略する。また、水電解装置600も、燃料電池100と同様のプロセスによって製造される。
次に、本発明の水電解装置600の動作を説明する。
カソード110には燃料としてアルカリ性水溶液(水も含む)が供給され、電源610からの電子を受け取り、次の反応により水素と水酸化物イオンが発生する。
2HO+2e→H+2OH
一方、発生した水酸化物イオンは固体電解質層130を通過し、アノード120に移動する。アノード120では、次の反応により、水酸化物イオンから水および酸素が発生する。
4OH→O+2HO+4e
このようなカソード110およびアノード120の反応により、水が電解し、水素および酸素を発生させることができる。
本発明では、固体電解質層130は、複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に積層された構造体からなるので、水酸化物イオンであるアニオン伝導性に優れており、高効率で水を電気分解できる。
本発明を以下に示す実施例によってさらに詳しく説明するが、これはあくまでも本発明を容易に理解するための一助として開示したものであって、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
参考例1では、層状複水酸化物として[Mg2+ 2/3Al3+ 1/3(OH)1/3+[CO 2− 1/6・mHO]1/3−(Mg−Al炭酸型層状複水酸化物と称する)から単層剥離された複水酸化物ナノシート(Mg−Alナノシートと称する)を用いて、Mg−Alナノシートの伝導度異方性を調べた。
Mg−Al炭酸型層状複水酸化物を、Li,L.ら,Chem.Mater.17,4386−4391,2005にしたがって、水熱処理下で、Mg(NO・6HOとAl(NO・9HOとの混合溶液(ここで、Mg/Alのモル比は2であった)をヘキサメチレンテトラミン(HMT、C12)の加水分解によって合成した。合成物を走査型電子顕微鏡(SEM)およびX線回折(XRD)により同定した。SEMによれば、合成物は、規則的な六角形状を有しており、直径10μmを有した。XRDによれば、合成物は層間距離0.74nmであるMg−Al炭酸型層状複水酸化物であることが分かった。
次いで、Mg−Al炭酸型層状複水酸化物を、NaNO−HNOの塩−酸混合溶液中で処理し、炭酸イオンを硝酸イオンにアニオン交換した。得られた層状複水酸化物をSEM観察したところ、アニオン交換によっても六角形状を維持していた。また、XRDによれば、得られた層状複水酸化物の層間距離は、0.88nmであり、炭酸イオンが硝酸イオンにアニオン交換されたMg−Al硝酸型層状複水酸化物が得られたことが分かった。
次いで、Mg−Al硝酸型層状複水酸化物をホルムアミド中で2日間機械振とうし、単層剥離した。得られた生成物は、原子間力顕微鏡(AFM)で観察したところ、横方向に1μm〜10μm、厚さ方向に0.8〜1.0nmを有しており、Mg−Alナノシートであることを確認した(図8(A)参照)。次に、Mg−Alナノシートの面内方向の導電性を調べた。
図7は、Mg−Alナノシートの面内方向の導電率を測定するための模式図である。
2つの櫛形電極(それぞれの櫛形電極の櫛数は65本であった)を、櫛の間隔が2μmとなるように対向させたものをインピーダンス測定に用いた。ここで櫛(電極)の幅および長さは、それぞれ、2μmおよび2mmであった。むき出しの櫛形電極の抵抗は、100MΩ以上であり、インピーダンス測定に及ぼす影響はないことを確認した。
Mg−Alナノシートの導電率(水酸化物イオンの伝導度)σは、次式に基づいて算出された。
σ=W/(R×T×L)
ここで、Wは櫛形電極の櫛の幅(2μm)であり、TはMg−Alナノシートの厚さ(0.8〜1.0nm)であり、Rはインピーダンス測定から導かれる抵抗値であり、Lは2つの対向する櫛をつなぐMg−Alナノシートの全長であった。すなわち、図7において、インピーダンス測定への寄与がないため、単一の櫛上に位置するMg−Alナノシートを測定対象から外し、2つの対向する櫛をつなぐMg−Alナノシートのみを測定対象とした。ここで、測定対象であるMg−Alナノシートのそれぞれの長さ(図7ではl、l、l)を用いて、Lを次式により定めた。
=(l+l+l+・・・)×Stotal/S
ここで、Stotalは、櫛の有効面積(1.04×10−2cm)であり、SはSEM観察におけるスポット面積である。L値に基づいて、Lを次式により求めた。
L=ΣL/50
実際の測定は次のようにして行った。試料を湿度チャンバー(IVV223 Yamato Scientific Co.,LTD)に保持し、一定温度および制御された湿度下で、LCRメータ(6500P WAYNE KERR)を用い、20Hz〜10MHzの周波数範囲においてa.c.インピーダンススペクトルを測定した。得られたインピーダンスデータをZ−plot/Z−viewソフトウェアパッケージ(Scribner Associates)に転送し、処理した。
上述したホルムアミド中で単層剥離したMg−Alナノシートの溶液(0.05mg/mL)を、櫛形電極上にドロップキャストした。その際の液滴は、0.5μLであった。これを、すぐにふき取り、60℃で12時間乾燥させた。試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。
図8は、参考例1による試料のAFM像およびSEM像を示す図である。
図8(A)は、Mg−AlナノシートのAFM像を示す。図8(A)によれば、Mg−Alナノシートは、横方向に1μm以上10μm以下の大きさを有し、0.8nm以上1.0nm以下の厚さを有することが分かった。
図8(B)は、櫛形電極上のMg−AlナノシートのSEM像を示す。図8(B)によれば、2つの対向する櫛をつないで位置するMg−Alナノシート、および、単一の櫛上にのみ位置するMg−Alナノシートまたは2つの対向する櫛の間にのみ位置するMg−Alナノシートが存在することが分かった。ここでは、2つの対向する櫛をつないで位置するMg−Alナノシートを測定対象とした。図8(C)は、櫛形電極上の測定対象とするMg−AlナノシートのAFM像を示す。図8(C)に示すMg−Alナノシートは。4.3μmの横方向の大きさ(lに相当)および1.0nmの厚さ(Tに相当)を有した。
図9は、参考例1によるMg−Alナノシートのインピーダンスのナイキストプロット(A)と、面内導電率の温度依存性(B)とを示す図である。
図9(A)によれば、80%の相対湿度(RH)において、温度が増加するに伴い、インピーダンスが減少することが分かった。図9(A)中には高周波領域を拡大して示す。図9(A)の挿入図において、高周波領域のプロットは円弧を描き、その円弧の直径から抵抗値を算出し、面内導電率を求めた。
図9(B)によれば、Mg−Alナノシートの面内導電率は、温度の上昇に伴い、増大することが分かった。また、Mg−Alナノシートの面内導電率は、RHが50%において、10−2Scm−1のオーダであり、驚くべきことに、RHが80%、60℃においては、10−1Scm−1に達した。
図9(B)から水酸化物イオンの活性化エネルギーを次式により求めた。
σT=Aexp(−E/(kT))
ここで、σは水酸化物イオンの導電率であり、Tは温度であり、Aはアレニウス因子であり、kはボルツマン定数であった。
水酸化物イオンの活性化エネルギーEは、RHの増大(50%から80%)に伴い、0.43eVから0.35eVに減少した。このことから、水によって水酸化物イオンの面内伝導が促進されることが分かった。
以上より、層状複水酸化物を単層剥離した複水酸化物ナノシートは、面内方向に優れたアニオン伝導性(水酸化物イオンの伝導性)を示すことが分かった。
[実施例1]
実施例1では、参考例1で得たMg−Alナノシート(横方向1μm以上10μm以下、厚さ0.8nm以上1.0nm以下)を用いて、Mg−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定した。
図10は、Mg−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定するための模式図である。
参考例1と同様に、2つの櫛形電極を対向させたものをインピーダンス測定に用いた。Mg−Alナノシートの多層膜の導電率(水酸化物イオンの伝導度)σは、参考例1と同様に、次式に基づいて算出された。
σ=W/(R×T×L)
ここで、Wは櫛形電極の櫛の幅(2μm)であり、TはMg−Alナノシートの厚さ(0.8〜1.0nm)であり、Rは、抵抗値であり、Lは2つの対向する櫛をつなぐMg−Alナノシートの全長であった。ここで、櫛形電極上のMg−Alナノシートの多層膜の全面積Sfilmは、SEM観察によって求めた。全面積Sfilmは、櫛上の面積(Sfilm1)と対向する櫛間の面積(Sfilm2)とを含む。ここで、櫛上の面積(Sfilm1)を、導電率への寄与はないため、除外した。対向する櫛間の面積(Sfilm2)のみをLの算出に用いた。単一の櫛の幅および対向する櫛の間隔は2μmであるので、Lは、Sfilm/2Wとした。
参考例1で得たホルムアミド中で単層剥離したMg−Alナノシートの溶液(0.5mg/mL)を、櫛形電極上にドロップキャストした。その際の液滴は、0.5μLであった。これを60℃で12時間乾燥させた。試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。結果を図11、図14〜16、および、図21に示し、後述する。
[実施例2]
実施例2では、参考例1において、機械振とうに代えて、超音波処理を3時間行って単層剥離したMg−Alナノシート(横方向100nm以上900nm以下、厚さ0.8nm以上1.0nm以下)を用いて、Mg−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定した。実施例1と同様の手順により、櫛形電極上に多層膜を製造した。実施例1と同様に、試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。結果を図16および図21に示し、後述する。
[実施例3]
実施例3では、層状複水酸化物として[Co2+ 2/3Al3+ 1/3(OH)1/3+[CO 2− 1/6・mHO]1/3−(Co−Al炭酸型層状複水酸化物と称する)から単層剥離された複水酸化物ナノシート(Co−Alナノシートと称する、横方向1μm以上3μm以下、厚さ0.8nm以上1.0nm以下)を用いて、Co−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定した。
Co−Al炭酸型層状複水酸化物を、Li,L.ら,J.Am.Chem.Soc.,128,4872−4880,2006にしたがって、水熱処理下で、CoCl・6HOとAlCl・9HOとの混合溶液(ここで、Co/Alのモル比は2であった)を、加水分解試薬として尿素(CO(NH)を用いて合成した。合成物を走査型電子顕微鏡(SEM)およびX線回折(XRD)により同定した。SEMによれば、合成物は、規則的な六角形状を有しており、直径3μmを有した。XRDによれば、合成物は層間距離0.75nmであるCo−Al炭酸型層状複水酸化物であることが分かった。
これを、参考例1と同様に、NaNO−HNOの塩−酸混合溶液中で処理し、炭酸イオンを硝酸イオンにアニオン交換した。得られた層状複水酸化物をSEM観察したところ、アニオン交換によっても六角形状を維持していた。また、XRDによれば、得られた層状複水酸化物の層間距離は、0.87nmであり、炭酸イオンが硝酸イオンにアニオン交換されたCo−Al硝酸型層状複水酸化物が得られたことが分かった。
次いで、Co−Al硝酸型層状複水酸化物をホルムアミド中で2日間機械振とうし、単層剥離した。得られた生成物は、原子間力顕微鏡(AFM)で観察したところ、横方向に1μm〜3μm、厚さ方向に0.8〜1.0nmを有しており、Co−Alナノシートであることを確認した。
実施例1と同様に、ホルムアミド中で単層剥離したCo−Alナノシートの溶液(0.5mg/mL)を、櫛形電極上にドロップキャストした。その際の液滴は、0.5μLであった。これを、60℃で12時間乾燥させた。試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。結果を図11、図16および図21に示し、後述する。
[実施例4]
実施例4では、実施例3において、機械振とうに代えて、超音波処理を3時間行って単層剥離したCo−Alナノシート(横方向100nm以上900nm以下、厚さ0.8nm以上1.0nm以下)を用いて、Co−Alナノシートの多層膜の面内方向の導電率を測定した。実施例1と同様の手順により、櫛形電極上に多層膜を製造した。実施例1と同様に、試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。結果を図11および図16に示し、後述する。
[比較例1]
比較例1では、参考例1で得たCo−Al炭酸型層状複水酸化物およびCo−Al硝酸型層状複水酸化物(横方向1μm以上5μm以下、厚さ60nm以下)を用いて、層状複水酸化物(プレートレットとも称する)の面内方向の導電率を測定した。
特許第5721100号に記載の水−油界面自己組織化法を用いて、層状複水酸化物を櫛形電極上に隙間なく並べた膜を形成した。詳細には、それぞれのプレートレット(100mg)を、水(50mL)に分散させ、超音波処理した。次いで、ヘキサン(4mL)を添加し、ヘキサン−水界面を形成し、イソプロパノール(2mL)を滴下した。ヘキサンを蒸発させた後、垂直引き上げ法により、界面上に浮遊する連続膜を櫛形電極に移した。これを60℃で12時間乾燥させた。試料をSEMおよびAFMで観察し、種々の条件下で電気特性を測定した。このような試料は、例えば、特許文献1に示される電解質膜と同様といえる。結果を図12、図17および図21に示し、後述する。
[比較例2]
比較例2では、参考例1で得たMg−Al炭酸型層状複水酸化物およびMg−Al硝酸型層状複水酸化物、ならびに、比較例1で得たCo−Al炭酸型層状複水酸化物(横方向1μm以上10μm以下または1μm以上5μm以下、厚さ60nm以下)を用いて層状複水酸化物(プレートレット)をランダムに配向させてペレットを作製し、その厚さ方向の導電率を測定した。
各層状複水酸化物を約500MPaの圧力下で冷間プレスし、円形のペレットを得た。ペレットは直径7mmであり、厚さ200μm〜500μmであった。ペレットの両面にPt電極(直径6mm)を蒸着し、Pt/ペレット/Ptの厚さ方向の導電率を測定した。結果を図18、図19および図21に示し、後述する。
[比較例3]
比較例3では、参考例1で得たMg−Alナノシート(横方向1μm以上10μm以下、横方向100nm以上900nm以下の2種類)、および、実施例3で得たCo−Alナノシート(横方向1μm以上3μm以下、横方向100nm以上900nm以下の2種類)を用い、真空ろ過法により層状のろ過膜を作製し、その厚さ方向の導電率を測定した。
各ナノシートがホルムアミドに分散した溶液(0.5mg/mL)30mLを、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)マイクロフィルタ(細孔径約0.2μm、細孔率約80%)を介して真空ろ過した。これを60℃で12時間乾燥させた。PVDFマイクロフィルタから乾燥したろ過膜を取り外した。ろ過膜の両面にPt(直径6mm)を蒸着し、Ptを銀ペーストで銀ワイヤと接続した。試料をSEMで観察し、種々の条件下でろ過膜の厚さ方向の電気特性を測定した。結果を図13、図20および図21に示し、後述する。
簡単のため、以上の参考例/実施例/比較例の試料の条件を表1にまとめる。
図11は、実施例1、3および4による試料のSEM像を示す図である。
図11(A)は、実施例1による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜のSEM像である。図11(A)によれば、多層膜の厚さが20nmであり、Mg−Alナノシートが約20〜25層積層していることが分かった。なお、カウンターアニオンは、硝酸イオンであった。
図11(B)は、実施例3による横方向の大きさが1μm以上3μm以下であるCo−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜のSEM像である。図11(B)によれば、多層膜の厚さが30nmであり、Co−Alナノシートが約30〜38層積層していることが分かった。なお、カウンターアニオンは、硝酸イオンであった。
図11(C)は、実施例4による横方向の大きさが100nm以上900nm以下であるCo−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜のSEM像である。図11(C)によれば、多層膜の厚さが140nmであり、Co−Alナノシートが約140〜175層積層していることが分かった。なお、カウンターアニオンは、硝酸イオンであった。
図示しないが、実施例2による多層膜の厚さは、60nmであり、Mg−Alナノシートが約60〜75層積層していることが分かった。なお、多層膜の厚さは、濃度や滴下する量を調節することによって制御される。
図12は、比較例1による試料のSEM像およびAFM像を示す図である。
図12は、比較例1による横方向の大きさが1μm以上5μm以下であるCo−Al炭酸型層状複水酸化物を用いた場合の櫛形電極上の連続膜のSEM像およびAFM像を示す。図12のSEM像によれば、Co−Al炭酸型層状複水酸化物が密に並び、板状面が一致するよう配向した連続膜が得られたことが確認された。また、AFM像によれば、Co−Al炭酸型層状複水酸化物の厚さは60nmであった。図示しないが、Co−Al硝酸型層状複水酸化物を用いた場合も同様のSEM像およびAFM像を示した。
図13は、比較例3による試料のSEM像および外観を示す図である。
図13(A)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシートを用いたろ過膜のSEM像および外観を示す。図13(B)は、比較例3による横方向の大きさが100nm以上900nm以下であるMg−Alナノシートを用いたろ過膜のSEM像を示す。図13(C)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上3μm以下であるCo−Alナノシートを用いたろ過膜のSEM像および外観を示す。図13(D)は、比較例3による横方向の大きさが100nm以上900nm以下であるCo−Alナノシートを用いたろ過膜のSEM像を示す。図13(A)〜(D)によれば、いずれも透明の自立膜が得られており、その厚さは7μm〜10μmであった。
図14は、実施例1による試料のインピーダンスのナイキストプロットを示す図である。
図15は、実施例1による試料の導電率の温度依存性を示す図である。
図16は、実施例1〜4による試料の導電率の温度依存性を示す図である。
図17は、比較例1による試料の導電率の温度依存性を示す図である。
図18は、比較例2による試料のインピーダンスのナイキストプロットを示す図である。
図19は、比較例2による試料の導電率の温度依存性を示す図である。
図20は、比較例3による試料のインピーダンスのナイキストプロット、導電率の温度依存性およびσTとT−1との関係を示す図である。
図14は、実施例1による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜のインピーダンスのナイキストプロットを示す。図中には高周波領域を拡大して示す。図14によれば、80%の相対湿度(RH)において、温度が増加するに伴い、インピーダンスが減少することが分かった。この傾向は、参考例1に示した複水酸化物ナノシートのそれと同様であった。
図15によれば、実施例1による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜の面内導電率は、参考例1の複水酸化物ナノシートのそれと同様に、温度の上昇に伴い、増大した。特に、RH80%、60℃においては、10−2Scm−1に達する大きな導電率を示した。
図16によれば、RH80%における、実施例1〜4による多層膜の面内導電率の温度依存性をまとめて示す。図16(A)は、図15に示した実施例1による多層膜、および、実施例2による横方向の大きさが100nm以上900nm以下であるMg−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜の導電率の温度依存性を示し、図16(B)は、実施例3による横方向の大きさが1μm以上3μm以下であるCo−Alナノシートを用いた場合、および、実施例4による横方向の大きさが100nm以上900nm以下であるCo−Alナノシートを用いた場合の櫛形電極上の多層膜の導電率の温度依存性を示す。
図16によれば、いずれの多層膜も、RH80%、60℃において、10−2Scm−1に達する大きな導電率を示し、参考例1の複水酸化物ナノシートのそれと同様の傾向を示した。驚くべきことに、横方向の大きさが100nm以上900nm以下の範囲のナノシートを用いた多層膜の面内導電率は、横方向の大きさが1μm以上10μm以下の範囲のナノシートを用いた多層膜のそれよりも大きいことが分かった。
図17は、比較例1によるCo−Al炭酸型層状複水酸化物およびCo−Al硝酸型層状複水酸化物を用いた連続膜の面内導電率の温度依存性を示すが、いずれも、10−3cm−1オーダ以下の導電率であった。図16および図17の比較から、層状複水酸化物の面内導電率よりも、これを単層剥離し、再構築した多層膜の面内導電率の方が、大きいことが示された。このことは、本発明の複水酸化物ナノシートからなる多層膜は、引用文献1の電解質膜よりも導電性に優れることを示す。
図18は、比較例2によるCo−Al炭酸型層状複水酸化物、Mg−Al炭酸型層状複水酸化物およびMg−Al硝酸型層状複水酸化物を用いたランダム配向のペレットの厚さ方向のインピーダンスのナイキストプロットを示す。図19(A)〜(D)は、これらのペレットを各種条件下で測定した導電率の温度依存性を示す図である。図18および図19によれば、層状複水酸化物における金属(M1およびM2)の選択およびカウンターアニオンによって、導電率の大きさは異なるが、ランダム配向した層状複水酸化物のペレットは、10−3cm−1オーダ以下の導電率を有した。図16および図19の比較から、ランダム配向した層状複水酸化物の厚さ方向の導電率よりも、層状複水酸化物を単層剥離し、再構築した多層膜の面内導電率の方が、大きいことが示された。
図20(A)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシートからなるろ過膜のインピーダンスのナイキストプロットを示す。図中には高周波領域を拡大して示す。図20(A)によれば、80%の相対湿度(RH)において、温度が増加するに伴い、インピーダンスが減少することが分かった。この傾向は、参考例1に示した複水酸化物ナノシートのそれと同様であった。
図20(B)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上10μm以下であるMg−Alナノシート、および、100nm以上900nm以下であるMg−Alナノシートからなるろ過膜の種々のRHにおける導電率の温度依存性を示す。図20(C)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上3μm以下であるCo−Alナノシート、および、100nm以上900nm以下であるCo−Alナノシートからなるろ過膜の種々のRHにおける導電率の温度依存性を示す。
図20(B)および(C)によれば、ナノシートからなるろ過膜の厚さ方向の導電率は、金属(M1およびM2)の選択およびナノシートの横方向の大きさによって、異なるものの、いずれも、10−6cm−1オーダ以下であり、極めて小さいことが分かった。
図20(D)は、比較例3による横方向の大きさが1μm以上3μm以下であるCo−Alナノシート、および、100nm以上900nm以下であるCo−Alナノシートからなるろ過膜の活性化エネルギーを示すが、RHが50%から80%に増大すると、活性化エネルギーがわずかに減少した。この傾向は、参考例1の複水酸化物ナノシートのそれと同様であった。
図16および図20の比較から、複水酸化物ナノシートのろ過膜(多層膜に相当)の厚さ方向の導電率よりも、多層膜の面内導電率の方が、顕著に大きいことが示された。
図21は、実施例/比較例による試料の結果の一覧を示す図である。
図21(A)は、参考例、実施例および比較例のそれぞれの試料の導電率を測定する際の模式図を示す。すなわち、参考例1、実施例1〜3および比較例1は、試料の面内方向の導電率を測定し、比較例2および比較例3は、試料の厚さ方向の導電率を測定した。
図21(B)は、参考例、実施例および比較例のそれぞれの試料の導電率を棒グラフで示す。図21(B)によれば、複水酸化物ナノシートを再積層した多層膜の面内方向の導電率は、複水酸化物ナノシート単層の面内方向の導電率に匹敵しており、極めて大きいことが示された。実施例では、複水酸化物ナノシートの層数が最大でも175層であったが、図21(B)によれば、ナノシートの面内方向の導電率は、ナノシートの層数に大きく依存しないことから、固体電解質層として使用するに好ましい1000以上500000以下としても高い導電率を発揮することが示唆される。
以上の結果から、本発明の複水酸化物ナノシートを水酸化物イオン(アニオン)の伝導方向に対して垂直な方向に積層した多層膜は、燃料電池や水電解装置の固体電解質層として使用すれば、複水酸化物ナノシートの高異方性伝導、すなわち、横方向への優れたアニオン伝導性が最大限に発揮されるので、効率的に電気を発生できる/効率的に水を電気分解できることが示された。
本発明によれば、複水酸化物ナノシートの高異方性伝導が最大限発揮される構成であるため、高効率で電気を発生する燃料電池、および、高効率で水を電気分解する水電解装置が提供される。
100 燃料電池
110 カソード
120 アノード
130 固体電解質層
140 複水酸化物ナノシート
150 外部回路
210 構造体
410 ゲル
600 水電解装置
610 電源

Claims (19)

  1. 酸素が供給されるカソードと、
    燃料が供給されるアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層と
    を備える燃料電池であって、
    前記固体電解質層は、一般式[M1 2+ 1−x M2 3+ (OH) x+ (xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Mg、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表される複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に再積層された構造体からなる、燃料電池。
  2. 水が供給され、水素を発生するカソードと、
    酸素を発生するアノードと、
    前記カソードと前記アノードとの間に位置し、アニオン伝導性を有する固体電解質層と
    を備える水電解装置であって、
    前記固体電解質層は、一般式[M1 2+ 1−x M2 3+ (OH) x+ (xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Mg、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表される複水酸化物ナノシートがアニオンの伝導方向に対して垂直な方向に再積層された構造体からなる、水電解装置。
  3. 前記M1元素は、CoまたはMgであり、M2元素は、Alである、請求項1に記載の燃料電池。
  4. 前記複水酸化物ナノシートの横方向の大きさは、10nm以上10μm以下の範囲である、請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記複水酸化物ナノシートの横方向の大きさは、10nm以上1μm未満の範囲である、請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記複水酸化物ナノシートの厚さは、0.5nm以上2.0nm以下の範囲である、請求項1に記載の燃料電池。
  7. 前記構造体は、前記再積層された複水酸化物ナノシートのロール状の巻物である、請求項1に記載の燃料電池。
  8. 前記複水酸化物ナノシートの積層数は、1000以上500000以下の範囲である、請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記構造体は、再積層された前記複水酸化物ナノシートのゲルである、請求項1に記載の燃料電池。
  10. 前記ゲルは、
    記再積層された複水酸化物ナノシートと、
    記再積層された複水酸化物ナノシートの層間に位置する網目状高分子と、
    前記網目状高分子に含有される溶媒と、
    前記複水酸化物ナノシートのカウンターアニオンである有機アニオンと
    を含有する、請求項9に記載の燃料電池。
  11. 前記網目状高分子は、N,N−ジメチルアクリルアミドまたはN−イソプロピルアクリルアミドの重合体からなる、請求項10に記載の燃料電池。
  12. 前記有機アニオンは、カルボン酸アニオン、スルホン酸アニオン、および、硫酸アニオンからなる群から選択される、請求項10に記載の燃料電池。
  13. 前記溶媒は、水、エタノールおよびホルムアミドからなる群から選択される、請求項10に記載の燃料電池。
  14. 前記複水酸化物ナノシートの積層数は、1000以上50000以下の範囲である、請求項9に記載の燃料電池。
  15. 前記固体電解質層は、10μm以上500μm以下の厚さを有する、請求項1に記載の燃料電池。
  16. 前記固体電解質層は、前記構造体が前記固体電解質層の面内方向に敷き詰められている、請求項1に記載の燃料電池。
  17. 前記カソードおよび/または前記アノードは、触媒としてさらなる複水酸化物ナノシートを有し、
    前記さらなる複水酸化物ナノシートは、一般式[M12+ 1−xM23+ (OH)x+(xは0<x≦1/3の実数であり、M1元素は、Co、Fe、Ni、Mn、CuおよびZnからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素であり、M2元素は、Al、Cr、Mn、Fe、Co、NiおよびGaからなる群から少なくとも1つ選択される金属元素である)で表される、請求項1に記載の燃料電池。
  18. 前記カソードおよび/または前記アノードは、前記さらなる複水酸化物ナノシートに加えて、カーボンナノ材料を含有する、請求項17に記載の燃料電池。
  19. 前記カーボンナノ材料は、グラファイト、グラフェン、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバ、カーボンブラック、および、フラーレン類からなる群から選択される、請求項18に記載の燃料電池。
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