JP6830392B2 - 燃料給油管及びその製造方法 - Google Patents

燃料給油管及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6830392B2
JP6830392B2 JP2017066952A JP2017066952A JP6830392B2 JP 6830392 B2 JP6830392 B2 JP 6830392B2 JP 2017066952 A JP2017066952 A JP 2017066952A JP 2017066952 A JP2017066952 A JP 2017066952A JP 6830392 B2 JP6830392 B2 JP 6830392B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
seat
pipe
steel
metal plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017066952A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018167712A (ja
Inventor
昌広 久山
昌広 久山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asteer Co Ltd
Original Assignee
Asteer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asteer Co Ltd filed Critical Asteer Co Ltd
Priority to JP2017066952A priority Critical patent/JP6830392B2/ja
Publication of JP2018167712A publication Critical patent/JP2018167712A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6830392B2 publication Critical patent/JP6830392B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

本発明は、燃料給油管及びその製造方法に関する。
自動車の燃料タンクには、燃料給油管が接続されている。給油を行う際には、ユーザーは、自動車のボデーに設けられたリッドを開けて、燃料給油管の先端側に気密に固定された燃料キャップを外し、燃料給油管の先端側から燃料を燃料給油管を経て燃料タンク内に流し込む。
洗車を行う際や、気温の変化による結露などによって、燃料給油管が水に曝されることがある。このため、燃料給油管にも耐食性が求められる。以下のように、燃料給油管の腐食を防止する試みが種々行われている。
例えば、特許文献1には、従来技術として、インレットパイプやブリーザチューブに亜鉛メッキが施された鋼管に対して塗装を施し、防食することが記載されている。また、特許文献1には、特定のステンレス鋼で構成したインレットパイプとブリーザーチューブに対してカチオン電着塗装によって塗装を施すことによって防食することが記載されている。
特許文献2には、所定量の錫、亜鉛及び不可避的不純物を含有する金属メッキ層を有する鋼板を使用した燃料給油管が記載されている。この燃料給油管は、鋼板の端部を高周波電流によって加熱、溶接して管状にする。溶接部分の余部を落とすなどして整形した後に、外面側の溶接部分のみに防食処理を施すとされている。
特許文献3には、給油口キャップに配されるシール材を受ける座面に潤滑性を有する塗膜を形成することが記載されている。この塗膜は、合成樹脂材料に固体の潤滑剤を配合したものである。
特許第435410号公報 特開2009−113066号公報 特開2008−137487号公報
特許文献1の防食方法では、インレットパイプとブリーザーチューブとを溶接する際に、それらの構成材であるステンレス鋼が溶接の熱によって焼けてしまう。溶接による焼けが生じた部分では耐食性が低下するため、カチオン電着塗装による塗膜を設けて防食していると思われる。このインレットパイプ等では、耐食性を発揮させるためにステンレス鋼自体の耐食性に依存している。このため、高い耐食性を備える特定のステンレス鋼しか使用できないと思われる。
特許文献2の燃料給油管には、シール材の受座の防食方法に関する記載はない。シール材の受座は、給油ノズルが接触したり、給油口キャップが接触するなどして絶えず摩擦に曝される。シール材の受座は、燃料給油管の先端側に設けられるため、金属メッキ膜や防食塗料が欠損しやすい。金属メッキ膜等が欠損すると、そこから腐食が進んでしまいシール材による気密性が損なわれてしまうことがある。
特許文献3の燃料給油管では、シール材の座面に固体の潤滑剤を塗布する。固体の潤滑剤によってシール材の座面に防食作用がもたらされるとしている。しかしながら、給油管の胴部についていかなる方法で防食を図るのかについては記載はなく、潤滑剤を燃料給油管の全体に形成すれば燃料給油管全体を防食することができると記載されているにとどまる。
本発明は、燃料給油管を構成する金属素材をステンレス鋼に限定することなく選択することを可能にし、しかも燃料給油管の先端側に配されたシール材の受座の腐食と燃料給油管の胴部の腐食とを防止することが可能な燃料給油管、及びその製造方法を提供することを目的とする。
自動車用の燃料給油管であって、燃料給油管は、両端に開口を備える胴部と、胴部の先端側に配され、給油管内を気密にするためのシール材の受座とを備えており、胴部及び受座は鋼材から構成されており、胴部は、胴部を構成する鋼材と、金属メッキ層と、防食塗膜とが記載された順に積層された状態であり、受座は、受座を構成する鋼材と、金属メッキ層と、保護用の合成樹脂層とが記載された順に積層された状態である燃料給油管により上記の課題を解決する。
自動車用の燃料給油管の製造方法であって、製造される燃料給油管は、両端に開口を備える胴部と、胴部の先端側に配され、給油管内を気密にするためのシール材の受座とを備えており、胴部及び受座は鋼材から形成されており、胴部を構成し金属メッキ層を有する鋼材に、防食塗膜を積層する工程を含み、受座を構成し金属メッキ層を有する鋼材に、保護用の合成樹脂層を積層する工程を含む燃料給油管の製造方法によって、上記の課題を解決する。
上記の燃料給油管及びその製造方法によれば、比較的に摩擦に曝され難い胴部については、金属メッキ膜及び防食塗料によって防食し、比較的に摩擦に曝されやすい受座については、金属メッキ層、及び合成樹脂層によって防食する。これによって、受座及び胴部の両方を効果的に防食することが可能になる。上記のように防食対策が施されているので、燃料給油管もステンレス鋼に限定されることなく、安価であったり切削や曲げ加工などを行いやすい鋼材から自由に素材を選択することが可能になる。
上記の燃料給油管及びその製造方法において、胴部又は受座には、溶接による接合部分があってもよい。胴部には防食塗膜が設けられる。したがって、例えば、溶接による金属メッキ層の損傷に起因する防食性の低下があっても、防食塗膜によって腐食の発生を防ぐことが可能になる。受座には、保護用の合成樹脂層が設けられる。したがって、例えば、溶接による金属メッキ層の損傷や摩擦に頻繁にさらされても、保護用の合成樹脂層によって腐食の発生を防ぐことが可能になる。
上記の燃料給油管及びその製造方法において、胴部は、鋼板を菅状にして構成された形状であり、胴部及び受座は、その軸方向に沿って鋼板の端部の溶接による接合部分を有するようにしてもよい。胴部については防食塗膜によって、例えば、溶接による金属メッキ層の損傷に起因する防食性の低下があっても、防食塗膜によって腐食が発生することを防ぐことが可能になる。受座については、例えば、溶接による金属メッキ層の損傷や摩擦に頻繁に曝されても、保護用の合成樹脂層によって腐食の発生を防ぐことが可能になる。これによって、例えば、安価で調達することができる鋼板から燃料給油管を製造したとしても、燃料給油管の耐食性を高めることができる。
上記の燃料給油管及びその製造方法において、燃料給油管は、ブリーザー管と胴部との溶接による接合部分を有するようにしてもよい。上述の通り、胴部については防食塗膜によって防食されているため、例えば、溶接による金属メッキ層の損傷に起因する防食性の低下があっても、防食塗膜によって腐食の発生を防ぐことが可能になる。
上記の燃料給油管及びその製造方法において、胴部及び受座を構成する鋼材は、炭素鋼とすることができる。上述の通り、胴部及び受座は金属メッキ層と、防食塗料又は合成樹脂層とによって保護されているため、素材そのものは耐食性に劣る炭素鋼を使用することが可能となる。
燃料給油管を構成する素材をステンレス鋼に限定することなく選択することを可能にし、しかも燃料給油管の先端側に配されたシール材の受座の腐食と燃料給油管の胴部の腐食とを防止することが可能な燃料給油管、及びその製造方法を提供することが可能である。
本発明の燃料給油管の一実施形態の断面図である。 図1の燃料給油管の先端部分を示す断面図である。 図2のA部分の拡大断面図である。 図1の燃料給油管の胴部の横断面図である。 図4のB部分の拡大断面図である。 燃料給油管の先端側に保護用の合成樹脂層を形成する作業を示す図である。 燃料給油管の先端側に保護用の合成樹脂層を形成する作業を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の燃料給油管の一実施形態について説明する。なお、図1、図2、図6、及び図7では、図面の簡単のため、金属メッキ層、防食塗膜を省略したが、図3ないし図5と同様に金属メッキ層、及び防食塗膜を有する。
本実施形態の自動車用の燃料給油管1は、両端に開口を備える胴部11と、胴部11の先端側に配され、給油管内を気密にするためのシール材21の受座13とを備える。そして、胴部11と受座13とは、鋼材から構成される。
燃料給油管の胴部11は、管状の部材である。胴部11の先端側の開口が給油口として機能する。胴部11の基端側の開口は燃料タンク(図示略)に連通する。図1に示したように、本実施形態の燃料給油管1の胴部11の先端側の内径は、胴部11の基端側の内径に対して大きくなるように拡径されている。拡径された部分には、給油ノズル(図示略)を給油管内に案内する開口を備えたリテーナー(図示略)が内蔵される。
胴部11の先端側には、図1に示したように、後述する給油口キャップ2に設けた螺子山22に対応する螺子山14が設けられている。燃料給油管側の螺子山14は、燃料給油管1の半径方向内側に対して突出するように燃料給油管1を構成する鋼材を湾曲させて構成した突条である。
胴部11の先端には、後述する給油口キャップ2のシール材21を受ける受座13が配される。受座13は、胴部11を構成する鋼材を半径方向外側及び燃料タンク側に折り曲げた形状であり、胴部11の先端側の開口の全周を囲むように燃料給油管1の先端に配置される。受座13は胴部11を構成する鋼材を曲げて成形するため、受座13と胴部11とは一体の部材である。
胴部11には、鋼材から構成されるブリーザー菅3が接続される。ブリーザー管3は、図1に示したように、燃料給油管1に比べて小さい内径を備えた菅であり、その基端側の開口は燃料給油タンク(図示略)に連通し、その先端側の開口は先端側の燃料給油管1と連通する。ブリーザー菅3の先端と胴部11とは溶接により接合される。これが溶接による溶接による第1の接合部分31である。
本実施形態の燃料給油管1は、鋼板の一端と他端とを溶接により接合して管状に成形している。このため胴部11及び受座13には、鋼板の端部15を溶接よって接合した線や溶接痕が現れる。これが溶接による第2の接合部分16である。
上記の胴部11の先端側には、捩じ込み式の給油口キャップ2を着脱可能に取り付けることができる。図1に示したように、給油口キャップ2は、合成樹脂材料で構成される蓋23と、蓋23に対して固定され略円柱状の形状を備える栓部24と、栓部24の外周に固定されるシール材21とを含む。蓋23と栓部24とは、栓部24から半径方向外側に突出したフランジ25を蓋23の内壁に設けられた凹部26に嵌め込むことで、相互に固定される。
シール材21は、上記のフランジ25の下の栓部24の外周部分に嵌め込まれる。シール材21の下方の栓部24の外周には、螺子山22が設けられている。給油口キャップ側の螺子山14を燃料給油管側の螺子山22に対して捩じ込むことで、給油口を塞ぐことができる。この際に、シール材21はフランジ25によって受座13に対して強く押し付けられる。これによって、燃料給油管内が気密に保たれる。
本実施形態の燃料給油管1では、図3に記載したように、燃料給油管1の外側を、胴部11を構成する鋼材111と、金属メッキ層112と、防食塗膜113とが記載した順に積層される構造としている。燃料給油管1の内側は、燃料の上記によって非酸化的な雰囲気となるため胴部11を構成する鋼材111と、金属メッキ層112とが記載された順に積層される構造としている。
本実施形態の燃料給油管1では、図3に記載したように、燃料給油管1の先端に配される受座13を、受座13を構成する鋼材131と、金属メッキ層112と、保護用の合成樹脂層132とが記載した順に積層される構成としている。なお、受座13の裏面、すなわちシール材21が当接しない面は、胴部11の外側と同様に、鋼材131、金属メッキ層112、及び防食塗膜113の順で積層された状態となっている。
上記の構成により、胴部11及び受座13を構成する鋼材が腐食しないように高い腐食性を与えることができる。したがって、鋼材の種類は高い腐食性を備えるステンレス鋼に限定されることなく、価格や加工のしやすさを優先して、所望の鋼材を選択することが可能になる。例えば、燃料給油管1を構成する鋼材として炭素鋼を使用することができる。炭素鋼は、モリブデン、ニッケル、チタン、銅、クロムなどの成分を配合していないため、材料コストが安価である。また、炭素鋼は、前記の成分を配合していないので、引張強さがステンレス鋼に比べて小さい。このため、鋼材を曲げたり、切削したりしやすく好ましい。
また、燃料給油管1を構成する鋼材として、金属メッキ層112を有する市販の鋼板や金属メッキ層112を有する市販の鋼管を使用すれば、金属メッキ層112を形成する工程を省略することが可能になる。これによって、材料コストを安価にすることができる。そのような鋼管としては、機械構造用炭素鋼鋼管(STKM)が挙げられる。
本実施形態の燃料給油管1の胴部11と受座13とは、鋼板から成形される。鋼板そのものや、鋼板から成形した継ぎ目のある鋼管は、継ぎ目のない鋼管よりも安価である。これによって、材料コストを安価にすることができる。しかしながら、図4及び図5に示したように、鋼板の端部を溶接により接合して管状にした場合は、溶接を行う際の熱によって、亜鉛、錫、ニッケルなどを含有して構成される金属メッキ層112が損傷する。金属メッキ層112に含まれる金属が溶融等して失われるためである。このため、本実施形態の燃料給油管1では、胴部11を構成する鋼材111、金属メッキ層112、及び防食塗膜113の順に積層する。このようにすれば、上述の溶接による第1の接合部分31及び溶接による第2の接合部分16において、溶接の熱により金属メッキ層112が損傷しても、防食塗膜113によって、胴部11の第1の接合部分31及び第2の接合部分16に腐食が生じることを防ぐとことができる。
図2に示したように、鋼板の端部を溶接により接合して管状にした場合は、受座13にも溶接による第2の接合部分16が現れる。本実施形態の燃料給油管1では、受座13を構成する鋼材131と、金属メッキ層112と、保護用の合成樹脂層132とを記載した順に積層する。このようにれば、上述の第2の溶接による接合部分16において、溶接の熱により金属メッキ層が損傷しても、保護用の合成樹脂層132によって、受座13の第2の接合部分16に腐食が生じることを防ぐことができる。
受座13は、燃料給油ノズルが接触したり、給油口キャップ2のシール材21が圧接するなどして絶えず摩擦に曝される。保護用の合成樹脂層132を配することによって、摩擦によって金属メッキ層112が摩耗し、耐食性が損なわれることを防止することができる。受座13の腐食を防止することによって、受座13の腐食によって寸法変化が生じることに起因する気密性の低下を防ぐことができる。
受座13では、受座13を構成する鋼材131、金属メッキ層112、保護用の合成樹脂層132の順に積層する。金属メッキ層112と保護用の合成樹脂層132との間に防食塗膜を設けず省略することによって、合成樹脂層132の表面を滑らかに仕上げて、気密性、及びシール材の滑りを向上させることができる。シール材21の滑りが良くなると、給油口キャップ2の操作感が向上する。
保護用の合成樹脂層132の下に防食塗膜113を形成すると、合成樹脂層132の表面に凹凸ができてしまうし、給油ノズルが衝突した際の衝撃等により防食塗膜113ごと合成樹脂層132が剥離する可能性もある。受座13に関しては防食塗膜132を省略することによって合成樹脂層132の剥離を防ぐことができる。受座13において防食塗膜113を省略するには、防食塗膜113を形成するに際して受座13の部分をマスキングすればよい。
防食塗膜113は、粉体塗装によって形成することが好ましい。電着塗装によっても防食塗膜を形成することが可能であるが、粉体塗装の方が塗膜が厚く、しかも硬いので、耐性、耐油性、及び防食性等に優れた塗膜を形成できるので好ましい。塗料としては、例えば、リエステル系塗料、又はアクリル系塗料を使用することができる。
保護用の合成樹脂層132は、エポキシ樹脂を使用することが好ましい。その中でも特に硬化した状態で透明になるエポキシ樹脂を採用することがより好ましい。これによって、給油口周辺の外観が損なわれることを防ぐことができる。エポキシ樹脂は、プレポリマーと硬化剤とが反応し、架橋することによって硬化する。例えば、プレポリマーとしては、ビスフェノールAジグリシジルヒドリンを含有するものを使用することが好ましく、硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、ポリメルカプタンなどの低温から室温で反応するものを使用することが好ましい。
ブリーザー菅3は、燃料給油管と同様の鋼材から構成することが好ましい。そして、ブリーザー菅3も、鋼材、金属メッキ層、及び防食皮膜を記載した順に積層したものであることが好ましい。
以下、上記の燃料給油管を製造する方法について説明する。
上記の燃料給油管1を製造するには、市販の鋼管を使用する方法と、鋼板を溶接により管状に成形する方法とが挙げられる。前者の場合は、機械構造用炭素鋼鋼管等の予め管状に成形された鋼管を利用する。鋼管に予め金属メッキ層112が形成されたものを利用すれば、金属メッキ層112を形成する工程を省略することができる。また、鋼管に予め金属メッキ層112が形成されたものを利用すれば、金属メッキ層112が予め形成されているため、保管又は流通時に特段の防錆対策をとる必要がなくなるため好ましい。
上述の通り、上記の燃料給油管1を製造するには、市販の鋼管を使用する方法と、鋼板を溶接により管状に成形する方法とが挙げられる。後者の場合は、予め金属メッキ層112が形成された鋼板を使用し、それらの鋼板等の両端部を溶接によって接合することが好ましい。
以上のようにして得られた鋼管の先端部分を拡径したり、曲げ加工等して螺子山14、受座13を形成すると共に、ブリーザー管3を胴部11に接合する。燃料給油管の胴部11及びブリーザー菅3は、燃料タンクのレイアウトなどの仕様に応じて屈曲させてもよい。
以上のように、管状に成形した後に、燃料給油管1の全体に対して防食塗膜113を形成するために塗装を行う。ただし、上述の通り、受座13の部分はマスキングして防食塗膜113が形成されないようにする。また、上述の通り、防食塗膜113は粉体塗装によって形成することが好ましい。なお、燃料給油管1の内側は非酸化的な雰囲気となるため、防食塗膜113は設けなくともよい。
市販の鋼管は、溶接による熱で鋼管の接合部分の金属メッキ層112が損傷していることがある。また金属メッキ層112が形成された鋼板の端部を溶接して管状に成形する場合は、溶接による熱で接合部分の金属メッキ層112が損傷することがある。このため、金属メッキ層112の上に粉体塗装を行う。防食塗膜を形成することによって、金属メッキ層112の損傷に伴う耐食性の低下を補うことができる。
防食塗膜の形成を終えた後、受座13に保護用の合成樹脂層132を形成する。合成樹脂層132を形成するには、例えば、図6に記載されているように、硬化前の合成樹脂を容器4に溜めておく。そこに、防食塗膜113の塗装を終えた燃料給油管1の受座13を浸漬させて、合成樹脂を硬化させる。
エポキシ樹脂を塗布する場合を例に説明する。容器4にプレポリマーと硬化剤とを混合した状態で溜めておき、燃料給油管1を逆さまにして、容器4に順次、燃料給油管1の受座13を浸漬する作業を行う。このとき、図7に示したように、溶接による第2の接合部分16の先端側が合成樹脂に浸るようにする。浸漬後に所定の硬化温度で所定の時間、静置することによって、保護用の合成樹脂層132を受座13に均一に形成することができる。低温から常温で硬化する硬化剤を使用すれば、加熱する工程が不要になるので好ましい。
上述の通り、受座13には防食塗膜が形成されていないので、保護用の合成樹脂層132の表面を均一で滑らかな面に仕上げることが可能になる。これによって、給油口キャップ2のシール材22の滑りが良くなり操作性が向上する。また、シール材22と受座13の間の隙間が解消されて高い気密性を得ることが可能になる。
1 燃料給油管
11 胴部
21 シール材
13 受座
111 胴部を構成する鋼材
112 金属メッキ層
113 防食塗膜
131 受座を構成する鋼材
132 保護用の合成樹脂層
16 溶接による第1の接合部分
31 溶接による第2の接合部分
3 ブリーザー菅


Claims (6)

  1. 自動車用の燃料給油管であって、
    燃料給油管は、両端に開口を備える胴部と、胴部の先端側に配され、給油管内を気密にするためのシール材の受座とを備えており、
    胴部及び受座は鋼材から構成されており、
    胴部は、胴部を構成する鋼材と、金属メッキ層と、防食塗膜とが記載された順に積層された状態であり、
    受座は、受座を構成する鋼材と、金属メッキ層と、保護用の合成樹脂層とが記載された順に積層されており、金属メッキ層と保護用の合成樹脂層の間には防錆塗膜が形成されていない状態である燃料給油管。
  2. 胴部又は受座は、溶接による接合部分を有する請求項1に記載の燃料給油管。
  3. 胴部は、鋼板を菅状にして構成された形状であり、
    胴部及び受座は、胴部の軸方向に沿って鋼板の端部の溶接による接合部分を有する請求項1又は2に記載の燃料給油管。
  4. 燃料給油管は、ブリーザー管と胴部との溶接による接合部分を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料給油管。
  5. 胴部及び受座を構成する鋼材は、炭素鋼である請求項1又は2に記載の燃料給油管。
  6. 自動車用の燃料給油管の製造方法であって、
    製造される燃料給油管は、両端に開口を備える胴部と、胴部の先端側に配され、給油管内を気密にするためのシール材の受座とを備えており、
    胴部及び受座は鋼材から形成されており、
    受座の部分にマスキングを施した後、胴部を構成し金属メッキ層を有する鋼材に、防食塗膜を積層する工程を含み、
    受座を構成し金属メッキ層を有する鋼材に、保護用の合成樹脂層を積層する工程を含む燃料給油管の製造方法。
JP2017066952A 2017-03-30 2017-03-30 燃料給油管及びその製造方法 Active JP6830392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066952A JP6830392B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 燃料給油管及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017066952A JP6830392B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 燃料給油管及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018167712A JP2018167712A (ja) 2018-11-01
JP6830392B2 true JP6830392B2 (ja) 2021-02-17

Family

ID=64019746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017066952A Active JP6830392B2 (ja) 2017-03-30 2017-03-30 燃料給油管及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6830392B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61228950A (ja) * 1985-04-03 1986-10-13 新日本製鐵株式会社 高耐食性燃料タンク用鋼板
JP4354140B2 (ja) * 2000-12-04 2009-10-28 フタバ産業株式会社 フューエルインレットの製造方法
JP4151228B2 (ja) * 2001-03-30 2008-09-17 Jfeスチール株式会社 高耐食性燃料タンク用鋼板
JP2003213457A (ja) * 2002-01-23 2003-07-30 Kansai Paint Co Ltd 樹脂被覆金属燃料タンク
KR100534769B1 (ko) * 2003-10-24 2005-12-07 현대자동차주식회사 연료탱크용 연료 주입관
JP2008137487A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Asteer Co Ltd 燃料給油管
JP2009113066A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Nittetsu Steel Pipe Co Ltd 給油管用電縫鋼管
US8087435B2 (en) * 2008-10-23 2012-01-03 Honda Motor Co., Ltd. Turbulent flow control device for fuel filler pipe

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018167712A (ja) 2018-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6830392B2 (ja) 燃料給油管及びその製造方法
JP6193838B2 (ja) 閉断面部材
WO2007052683A1 (ja) 自動車配管用鋼管
US20050236060A1 (en) Multilayer plated fuel line parts for automobile
CN114144481A (zh) 涂层体系
US10436373B2 (en) Copper plumbing pinhole prevention; pinhole repair and protection for long life of copper plumbing
US20190351759A1 (en) Fuel tank fill assembly
KR20190014832A (ko) 융합 플랜지
US6915820B2 (en) Automotive fluid tubing, especially for fuel and hydraulic fluid
US8869399B2 (en) Method of constructing an inner glass-lined steel tank for a hot water heater
JP6215725B2 (ja) ブラケット付き燃料タンク装置用パイプ類の表面保護構造
JP2019014292A (ja) 内蔵支柱の取付構造
US1755387A (en) Shaft protector and method of manufacturing the same
JP2008137487A (ja) 燃料給油管
JP2010013006A (ja) フューエルインレット
JP3259416B2 (ja) 溶接缶用ラミネート鋼板
JP5623240B2 (ja) 燃料給油管
EP2974899A1 (en) Process to manufacture fuel tanks from medium- or high-strength steel sheets or advanced high-strength steel sheets with organometallic coating, flanged edges and crimped inlet tubes, vent and unchoking device
US2453331A (en) Connection for enameled tanks
JP2010052739A (ja) 金属ライナーを内面に備えた繊維強化樹脂補強タンクおよびその製造方法
DE102019105367A1 (de) Verfahren zum Verbinden der Enden von innenbeschichteten Stahlrohren sowie Stahlrohrleitung
KR100785828B1 (ko) 도금방지용캡이 씌워진 도금관 및 그 제조방법
RU2262028C1 (ru) Способ соединения стальных труб с внутренним противокоррозионным покрытием
KR200428636Y1 (ko) 도금방지용캡이 씌워진 도금관
JP6111814B2 (ja) 金属配管の防錆構造及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201217

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20201217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6830392

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250