JP6829066B2 - 靭性を向上させた歯科用補綴物 - Google Patents

靭性を向上させた歯科用補綴物 Download PDF

Info

Publication number
JP6829066B2
JP6829066B2 JP2016245970A JP2016245970A JP6829066B2 JP 6829066 B2 JP6829066 B2 JP 6829066B2 JP 2016245970 A JP2016245970 A JP 2016245970A JP 2016245970 A JP2016245970 A JP 2016245970A JP 6829066 B2 JP6829066 B2 JP 6829066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
porcelain
content
zirconia
thermal expansion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016245970A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018100229A (ja
Inventor
加藤 新一郎
新一郎 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Noritake Dental Inc
Original Assignee
Kuraray Noritake Dental Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Noritake Dental Inc filed Critical Kuraray Noritake Dental Inc
Priority to JP2016245970A priority Critical patent/JP6829066B2/ja
Publication of JP2018100229A publication Critical patent/JP2018100229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6829066B2 publication Critical patent/JP6829066B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Dental Preparations (AREA)

Description

本発明はジルコニア製フレームが用いられた歯科用補綴物及びその製造方法に関する。
従来、口腔内に装着される歯科用補綴物は金属製フレームの表面に天然歯の色調に調整したセラミック材料(陶材)を被覆することにより構成されていた。しかし、金属は、審美性に欠けるという欠点を有すると共に、金属の溶出するアレルギーを発症することもあった。そこで、金属の使用に伴う問題を解消するため、金属の代わりに、酸化アルミニウム(アルミナ)や酸化ジルコニウム(ジルコニア)等のセラミック材料が歯科用製品に用いられてきている。特に、ジルコニアは審美性及び機械的特性において優れており、特に近年の低価格化も相まって需要が高まっている。
口腔内の審美性を高めるためには、歯科用製品の外観を天然歯の外観に似せる必要がある。しかしながら、ジルコニア(焼結体)自体で、天然歯と同様の外観、特に透明度、光沢(艶)を再現することは困難である。そこで、ジルコニアを露出させるのではなく、ジルコニアで形成されたフレームの露出面に、陶材と呼ばれるセラミック材料を焼き付けて、天然歯と同様の外観を再現しようとする被覆冠が用いられている。この被覆冠を作製する際には陶材焼成時に欠陥の発生を抑制するため、フレームの熱膨張係数に近い陶材を選択する必要がある(例えば特許文献1参照)。そのため、特許文献1に開示されるように、陶材の焼成後の熱膨張係数は、ジルコニアフレームの熱膨張係数との差が小さければ小さいほど好ましいと考えられていた。
特開2005−187436号公報
ジルコニア自体は高い破壊靭性を有するが、その上層に形成される陶材の破壊靭性は低く、繰り返しの咀嚼行為に対して陶材層にチッピングが発生することがある。これを防ぐため、陶材の破壊靭性の向上が求められていた。
本発明は、破壊靭性が向上し、クラックの発生が抑制された、ジルコニアで形成されたフレームを含む歯科用補綴物を提供することを目的とする。また、本発明は、破壊靭性が向上し、クラックの発生が抑制された、ジルコニアで形成されたフレームを含む歯科用補綴物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジルコニア焼結体上に陶材が焼結した歯科用補綴物において、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より前記陶材の焼成後の熱膨張係数の方が低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃であり、前記陶材の焼成後の厚さを10〜500μmにすることによって、上記課題を解決できることを見い出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明に関する。
[1]基材と陶材を含む歯科用補綴物であって、前記基材がジルコニアを含み、前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃であり、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmであることを特徴とする、歯科用補綴物;
[2]前記陶材の焼成後の厚さが、10〜200μmである、前記[1]の歯科用補綴物;
[3]前記基材が、ジルコニア及びその安定化剤を含む、前記[1]又は[2]の歯科用補綴物;
[4]前記安定化剤が、酸化イットリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、及び酸化ランタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、前記[3]の歯科用補綴物;
[5]前記安定化剤がイットリアであり、前記イットリアの含有量が、ジルコニアと安定化剤との合計100モル%において3〜6モル%である、前記[3]の歯科用補綴物;
[6]前記ジルコニア焼結体と前記陶材の熱膨張係数の差が2.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である、前記[1]〜[5]のいずれかの歯科用補綴物;
[7]ジルコニアを含む基材上に、陶材を形成する工程を含み、
前記工程において、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmとなるように陶材を形成し、前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である、前記[1]〜[6]のいずれかの歯科用補綴物の製造方法。
本発明は、破壊靭性が向上し、クラックの発生が抑制された、ジルコニアで形成されたフレームを含む歯科用補綴物を提供することができる。本発明の歯科用補綴物においては、ジルコニア焼結体上に形成される陶材層の靭性値が、陶材単独での値に比べて20%以上向上する。これにより、高い審美性を持ちながら、耐チッピング性に優れた歯科用補綴物を提供することができる。また、本発明は、破壊靭性が向上し、クラックの発生が抑制された、ジルコニアをフレームに用いた歯科用補綴物の製造方法を提供することができる。
本発明の歯科用補綴物は、基材と陶材を含む歯科用補綴物であって、前記基材がジルコニアを含み、前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃であり、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmであることを特徴とする。
なお、本明細書において、数値範囲(各成分の含有量、各成分から算出される値及び各物性等)の上限値及び下限値は適宜組み合わせ可能である。
本発明の歯科用補綴物は、ジルコニアを基材(フレーム)とし、焼成によって、該ジルコニア焼結体上に陶材が焼結した歯科用補綴物である。ジルコニア焼結体の熱膨張係数(以下、CTEともいう。)より陶材の熱膨張係数の方が低い。すなわち、{(陶材の焼成後のCTE)/(ジルコニア焼結体のCTE)}<1.0である。
ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差は、1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃が好ましく、2.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃がより好ましい。本発明では、ジルコニア焼結体の熱膨張係数が、陶材の焼成後の熱膨張係数より高いため、前記熱膨張係数の差は、(ジルコニア焼結体の熱膨張係数)−(陶材の焼成後の熱膨張係数)を表す。ジルコニア焼結体と陶材の焼成後の熱膨張係数の差を1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃とすることにより、ジルコニアフレーム上に形成された陶材層に、熱膨張係数の差による発生する圧縮応力がかかり、破壊靭性を向上することができる。熱膨張係数の測定方法は、後記する実施例に記載のとおりである。
一方、ジルコニア焼結体と歯科用陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃未満であると靭性向上の効果は小さくなる。また、ジルコニア焼結体と歯科用陶材の焼成後の熱膨張係数の差が3.5×10-6/℃を超えるとジルコニア焼結体と陶材の双方に過剰な応力がかかり、歯科用補綴物にクラックが発生する。ジルコニア焼結体の熱膨張係数は、例えば、イットリア等の安定化剤等の含有量により変化するが、通常、歯科用途で使用されるイットリア含有量が2〜6モル%のジルコニア焼結体の場合、その熱膨張係数は、10×10-6/℃前後(例えば、実施例で使用したイットリア含有量が6モル%のジルコニア焼結体の場合、9.8×10-6/℃)である。
本発明の歯科用補綴物によれば、破壊靭性の上昇率は20%以上となる。本発明の歯科用補綴物の破壊靭性の上昇率としては、30%以上が好ましい。破壊靭性の上昇率は、以下の式で求められる。破壊靭性値の測定方法は、後記する実施例に記載のとおりである。
破壊靭性の上昇率(%)={(ジルコニア焼結体上での陶材の破壊靭性値(B)−陶材単独での破壊靭性値(A))/陶材単独での破壊靭性値(A)}×100
本発明の歯科用補綴物の陶材の焼成後の厚さは、10〜500μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。陶材の焼成後の厚さが10〜500μmであることにより、ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差を前記した所定の範囲内とした場合にも、歯科用補綴物にクラックが発生することを防ぐことができる。陶材の厚さが10μm未満の場合、部分的にジルコニア焼結体自体が歯科用補綴物の表面に露出し、均一な光沢が得られず、天然歯と同様の外観、特に透明度、光沢(艶)を再現することができない。陶材の焼成後の厚さを500μmより大きい場合、ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である場合に、歯科用補綴物にクラックが発生する可能性がある。本発明の歯科用補綴物の陶材の焼成後の厚さは、焼成前の厚さよりも小さい。すなわち、{(陶材の焼成後の厚さ)/(陶材の焼成前の厚さ)}<1.00であり、{(陶材の焼成後の厚さ)/(陶材の焼成前の厚さ)}<0.90が好ましい。
以下に、基材について説明する。基材はジルコニア(ZrO2;酸化ジルコニウム)を含む。基材は、ジルコニアを主成分として含む。ジルコニアを焼結した後、基材はジルコニア焼結体を主成分として含む。
ジルコニア焼結体は、主として、ジルコニア結晶粒子が焼結されたものである。本明細書では、焼結前のジルコニアに関する説明は、ジルコニア焼結体について、別途記載する場合を除いて、問題がない場合、「ジルコニア」を「ジルコニア焼結体」と読み替えても差し支えない。また、その逆も同様である。ジルコニア焼結体は、ジルコニア及びその安定化剤を含有することができる。すなわち、焼結前の基材は、ジルコニア及びその安定化剤を含有することができる。
安定化剤としては、例えば、酸化イットリウム(Y23)(以下、「イットリア」という。)、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(マグネシア;MgO)、酸化セリウム(セリア;CeO2)、酸化ランタン(La23)等の酸化物の少なくとも1つが挙げられる。特に、安定化剤としてイットリアが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
安定化剤がイットリアを含有する場合、イットリアの含有率は、ジルコニアとイットリアの合計100モル%において、2モル%〜6モル%であると好ましく、3モル%〜6モル%であるとより好ましい。この含有率によれば、単斜晶への相転移を抑制すると共に、ジルコニア焼結体の透明性を高めることができる。
ジルコニアが酸化カルシウムを含有する場合、酸化カルシウムの含有率は、ジルコニアと安定化剤の合計100モル%において、1モル%以下であると好ましく、0.3モル%以下であるとより好ましい。
ジルコニアが酸化マグネシウムを含有する場合、酸化マグネシウムの含有率は、ジルコニアと安定化剤の合計100モル%において、1モル%以下であると好ましく、0.3モル%以下であるとより好ましい。
ジルコニアが酸化セリウムを含有する場合、酸化セリウムの含有率は、ジルコニアと安定化剤の合計100モル%において、1モル%以下であると好ましく、0.3モル%以下であるとより好ましい。
ジルコニア焼結体中の安定化剤の含有率は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP;Inductively Coupled Plasma)発光分光分析、蛍光X線分析等によって測定することができる。
ジルコニア焼結体には、成形したジルコニア粒子を常圧下ないし非加圧下において焼結させた焼結体のみならず、HIP(Hot Isostatic Pressing;熱間静水等方圧プレス)処理等の高温加圧処理によって緻密化させた焼結体も含まれる。
ジルコニア焼結体は、好ましくは、部分安定化ジルコニア及び完全安定化ジルコニアの少なくとも一方をマトリックス相として有する。ジルコニア焼結体において、ジルコニアの主たる結晶相は正方晶及び立方晶の少なくとも一方である。ジルコニアは、正方晶及び立方晶の両方を含有してもよい。ジルコニア焼結体は単斜晶を実質的に含有しないと好ましい。なお、安定化剤を添加して部分的に安定化させたジルコニアは、部分安定化ジルコニア(PSZ;Partially Stabilized Zirconia)と呼ばれ、完全に安定化させたジルコニアは完全安定化ジルコニアと呼ばれている。
基材の形状及び大きさ(寸法)は、用途、患者の口腔環境等に応じて適宜選択することができる。
次に、陶材について説明する。陶材とは、主に歯冠の作製に使用される焼き付け可能なセラミックス、ガラス、又はガラスセラミックス(結晶化ガラス)を主成分とする粉末材料を意味する。
陶材は以下の方法にて製造される。まず、所望の組成を有するように、Si元素、Al元素、K元素、Li元素、Na元素、K元素、Ca元素、Ce元素、Mg元素、Ba元素、Zn元素、B元素、及びF元素等を含有する各化合物を混合して原料混合物を作製する。陶材原料は、SiO2、Al23、Li2O、Na2O、K2O、CaO、CeO2、MgO、BaO、ZnO、B23、及び加熱分解してF2を生成する化合物(例えばAlF3又はBaF2)等を含有すると好ましい。
なお、陶材の原料混合物の組成は、上記化合物に限定されることはなく、目的の組成が得られるのであれば、各元素の炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、フッ化物等を使用することができる。この場合には、上記質量バランスは、使用する化合物に応じて適宜変更する。原料混合物は、ボールミルを用いて混合することができる。
本発明の歯科用補綴物に用いる陶材の製造方法としては、前記した原料混合物(組成物)を加熱して熔解する。次に、熔融体を冷却後、カレット化し、さらにカレットをボールミルを用いて粉砕する。次に、粉砕物を例えば#200メッシュの篩を通過させ、ふるい分けする。これによって、陶材を作製することができる。前記熔解温度としては、例えば、1400℃〜1500℃程度が挙げられる。また、熔解時間としては、2〜6時間程度とすることができる。
上記の方法により得られた陶材を構成する成分としては、SiO2、Al23、Li2O、Na2O、K2O、CaO、及びCeO2を含むものが好ましい。陶材のSiO2の含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、58.0〜78.0モル%が好ましく、60.0〜77.0モル%がより好ましく、62.0〜75.0モル%がさらに好ましい。陶材のAl23の含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、2.0〜13.0モル%が好ましく、2.5〜12.0モル%がより好ましく、3.0〜11.0モル%がさらに好ましい。陶材のLi2Oの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.05〜5.0モル%が好ましく、0.10〜3.0モル%がより好ましく、0.15〜2.5モル%がさらに好ましい。陶材のNa2Oの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、1.0〜10.0モル%が好ましく、1.5〜9.0モル%がより好ましく、2.5〜8.0モル%がさらに好ましい。陶材のK2Oの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.5〜8.0モル%が好ましく、1.0〜7.8モル%がより好ましく、2.0〜7.0モル%がさらに好ましい。陶材のCaOの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.1〜10.0モル%が好ましく、0.3〜7.0モル%がより好ましく、0.5〜5.0モル%がさらに好ましい。陶材のCeO2の含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.1〜10.0モル%が好ましく、0.3〜7.0モル%がより好ましく、0.5〜5.0モル%がさらに好ましい。
また、陶材を構成する成分としては、MgO、BaO、ZnO、B23、及びF2からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分をさらに含んでいてもよく、実質的に含まないものであってもよい。MgOの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.0〜3.5モル%が好ましく、0.1〜3.0モル%がより好ましく、0.2〜2.0モル%がさらに好ましい。BaOの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.0〜3.0モル%が好ましく、0.1〜2.5モル%がより好ましく、0.2〜2.0モル%がさらに好ましい。ZnOの含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.0〜3.0モル%が好ましく、0.1〜2.5モル%がより好ましく、0.2〜2.0モル%がさらに好ましい。B23の含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.0〜22.0モル%が好ましく、4.0〜20.0モル%がより好ましく、10.0〜18.0モル%がさらに好ましい。F2の含有量としては、各成分の合計100モル%において、例えば、0.0〜5.0モル%が好ましく、0.1〜3.0モル%がより好ましく、0.15〜2.5モル%がさらに好ましい。また、本発明の陶材は、SrOを含んでいてもよい。さらに、本発明の陶材は、各成分の合計100モル%において、ZrO2、SnO2、Sb23等の微量成分を0.1〜3.0モル%程度含んでいてもよく、実質的に含まないものであってもよい。本明細書において、ある成分を「実質的に含まない」とは、含有量が0.1モル%未満、好ましくは0.05モル%未満、特に好ましくは0.01モル%未満であることを示す用語として使用する。
本発明の歯科用補綴物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、ジルコニアを含む基材上に、陶材を形成する工程を含み、前記工程において、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmとなるように陶材を形成し、前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である製造方法が挙げられる。具体的には、ジルコニア粉末(好適には、安定化剤を含むジルコニア粉末)を、所定の圧力で成形処理(例えば、CIP(Cold Isostatic Pressing;冷間静水等方圧プレス)処理)し、成形体を得て、該成形体を焼成して、ジルコニア焼結体とすることで、ジルコニア焼結体を得ることができる。ジルコニアの焼成温度としては、例えば、1400〜1600℃程度が挙げられる。ジルコニアの焼成時間は、例えば、1〜8時間程度が挙げられる。次いで、必要に応じて、ジルコニア焼結体にサンドブラスト処理を行ってもよい。次いで、陶材の焼成後の厚さが前記した所定の厚さになるように、ジルコニア焼結体上に陶材を塗布し、各陶材の適正な焼成温度で焼成する。前記陶材の焼成後の厚さは、陶材粉末の種類、又は焼成時の収縮分を見越した陶材の塗布方法によって調整できる。陶材の塗布方法は、特に限定されず、公知の方法を使用することができる。例えば、陶材(粉末)を溶媒に分散させてスラリーを作製し、該スラリーをジルコニア焼結体上に塗布する方法を用いることができる。前記溶媒としては、水、有機溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、2−フェノキシエタノール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられる。陶材の焼成温度は、例えば、700〜1000℃程度が好ましい。
本発明は、本発明の効果を奏する限り、本発明の技術的範囲内において、上記の構成を種々組み合わせた態様を含む。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
[熱膨張係数の測定]
ジルコニア焼結体及び表1に示す組成の陶材について、ISO 6872:2008に準拠して熱膨張係数を測定した。熱膨張係数の解析温度範囲は25℃〜500℃とした。試料となる陶材の焼結体(焼成後の陶材)は、表2に示す焼結温度で1分間焼成して作製した。試料となるジルコニア焼結体は、安定化剤としてイットリアを6モル%含有するジルコニア粉末を用いて、1550℃で2時間焼成して作製した。表2に、実施例1〜11及び比較例1〜6における各熱膨張係数を示す。
[実施例1〜11及び比較例1〜6]
ジルコニア上での陶材の靭性測定は、本発明の歯科用補綴物に相当する試料を作製して行った。まず、安定化剤としてイットリアを6モル%含有するジルコニア粉末を直径約18mmの円柱状金型に、焼結後の基材の厚さが1.2mmとなるようにジルコニア粉末を入れた。次に、ジルコニア粉末を30kNで成形した後、170MPaでCIP(Cold Isostatic Pressing;冷間静水等方圧プレス)処理を1分間施して成形物を作製した。次に、SKメディカル社製焼成炉F1を使用して当該組成物を1550℃で2時間焼成して、ジルコニア焼結体を作製した。次に、50μmのアルミナ粒子を用いて0.2MPaの圧力でジルコニア焼結体の一方の面をサンドブラスト処理して、ジルコニア焼結体上に陶材層を形成するための前準備を行った。このサンドブラスト処理によって、処理面はつや消し状態となった。次に、アセトン中で基材を超音波洗浄した後、乾燥させた。
次に、ジルコニア焼結体上に表1に示す組成の各陶材を、焼成後の厚さが「表2に記載の陶材厚さ+100μm以上」となるように塗布し、各陶材の適正温度で1分間焼成した。焼結した陶材部は表2に記載の陶材厚さになるように寸法調整された後に、最終仕上げとして表面を2000番のサンドペーパーで研磨処理し、破壊靭性の測定試料を得た。
[破壊靭性の測定]
表1に示す組成の陶材単独及び、ジルコニア焼結体上に表1に示す組成の各陶材層を形成した前記測定試料について、JIS R 1607:2010に準拠して圧子圧入法(IF法)による破壊靭性を測定した。試験荷重は4.9Nとした。破壊靭性を測定することにより、歯科用陶材として十分な耐久性を有するかを確認することができる。陶材単独の試料は、陶材をプレス成形して、表2に示す焼成温度で1分間焼結し、2000番のサンドペーパーで表面を研磨処理後の陶材の焼結体の厚さが6mmとなるように作製した。表2に、実施例1〜11及び比較例1〜6の測定試料の破壊靭性の測定結果を示す。
[クラック評価試験]
クラックの評価は、以下に記載する方法でジルコニア焼結体を用いたフレームを作製し、該フレーム上に、上記と同じ表1の組成を有する陶材を塗布し、次いでこれを焼成して歯科用補綴物を作製し、クラックの発生の有無を目視により確認することにより行った。
ジルコニア焼結体フレームの作製方法を説明する。まず、印象材と呼ばれる型取り材を用い、支台歯、その対合歯及び支台歯周囲の歯列のメス型を採った。次に、そこへ石膏を流し込みオス型の石膏模型を作製し、支台歯、その対合歯及び支台歯周囲の歯列を再現した。次に、ワックスを用いて、石膏模型の支台歯上に、噛み合わせ、形状、寸法等を合わせたワックス冠を形成した。このワックス冠は、フレーム形成の基礎となるものである。次に、ワックス冠において、フレームに陶材を塗布する領域の表面を深さ約0.2mm削り落とした。次に、石膏模型の支台歯及びワックス冠をクラレノリタケデンタル社製カタナデンタルスキャナーD750を用いて光学スキャンして、支台歯及びワックス冠のデジタル化した3次元データを得た。なお、本実施例では、石膏模型を光学スキャンしたが、口腔内スキャナにより直接口腔内を光学スキャンしてもよい。また、ワックス冠を用いずに、石膏模型を光学スキャンした後、3次元CADソフトを用いて仮想的なフレーム形状に基づく3次元データを作製してもよい。
次に、フレームの原料である市販の98.5mm×14.0mmのクラレノリタケデンタル社製ジルコニアディスクUTMLを準備した。次に、3次元データに基づき、クラレノリタケデンタル社製ミリング加工機DWX−50Nを用いてφ2.0mm及びφ0.8mmの超硬ドリルでジルコニアディスクをフレーム形状に加工した。成形したフレーム前駆体を、SKメディカル社製焼成炉F1を使用して、1550℃で2時間焼成して焼結させ、フレームを作製した。
次に、フレームに陶材層を築盛するための前準備を行った。ジルコニアフレーム表面に残っている余剰部分を、軸付きダイヤモンド砥粒を用いて電動切削工具で除去した。次に、50μmのアルミナを0.2MPaの圧力でサンドブラスト処理を行い、ジルコニアフレーム表面をつや消し状態とした。次に、アセトン溶液中にてジルコニアフレームを超音波洗浄した後、乾燥させた。
ジルコニアフレーム上への陶材の塗布、焼成方法について説明する。まず、陶材(粉末)を溶媒に分散させてスラリーを作製する。本実施例では、溶媒として水を使用したが、有機溶媒等を使用することもできる。有機溶媒としては、例えば、2−フェノキシエタノール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられる。次に、陶材のスラリーを、筆を用いてジルコニアフレームに塗布した。次に、スラリーを塗布したジルコニアフレームを、各陶材に応じた温度で焼成して、陶材をジルコニアフレームに焼き付ける。これによって、クラック試験用の歯科用補綴物を作製した。
Figure 0006829066
Figure 0006829066
実施例1〜11においては、ジルコニア焼結体上での陶材の靭性値(B)は陶材単独での靭性値(A)より高くなり、その上昇率は20%以上となった。又、ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差が大きくなるに従い、靭性の上昇率は大きくなる傾向を示した。これは、ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差が大きくなることにより、陶材層に発生する圧縮応力が大きくなったためであると考えられる。
実施例1〜11においては、歯科用補綴物にクラックの発生は見られなかった。ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差を1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃とすることにより、ジルコニアフレーム及び陶材双方に応力はかかっているが、陶材層の厚さを500μm以下にすることにより、クラックが発生するほどの応力は発生しなかったと考えられる。
比較例1においては、靭性の向上効果は大きかったが、歯科用補綴物にクラックが発生した。ジルコニア焼結体の熱膨張係数と陶材の焼成後の熱膨張係数の差が3.5×10-6/℃を超えたため、過大な応力がジルコニアフレーム及び陶材双方にかかったことが原因であると考えられる。
比較例2〜5において、靭性の向上効果が確認されたが、歯科用補綴物にクラックが発生した。陶材層の厚さが500μm以上であったため、ジルコニアフレーム及び陶材双方に過大な応力が発生したことが原因であると考えられる。
比較例6においては、靭性向上の効果は低かった。ジルコニア焼結体と陶材の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃よりも低いことにより、陶材層にかかる圧縮応力が小さかったためであると考えられる。
本発明の歯科用補綴物は、陶材の破壊靭性が高く、耐チッピング性に優れ、陶材焼成時にクラックの発生を抑制することができる。

Claims (8)

  1. 基材と陶材を含む歯科用補綴物であって、
    前記基材がジルコニアを含み、
    前記陶材は基材上に形成される部材であり、
    前記陶材がSiO 2 、Al 2 3 、Li 2 O、Na 2 O、K 2 O、CaO、及びCeO 2 を含み、さらにMgO、BaO、ZnO、B 2 3 、及びF 2 からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、
    SiO 2 の含有量が58.0〜78.0モル%であり、
    Al 2 3 の含有量が2.0〜13.0モル%であり、
    Li 2 Oの含有量が0.05〜5.0モル%であり、
    Na 2 Oの含有量が1.0〜10.0モル%であり、
    2 O含有量が0.5〜8.0モル%であり、
    CaOの含有量が0.1〜10.0モル%であり、
    CeO 2 の含有量が0.1〜10.0モル%であり、
    MgOの含有量が0.0〜3.5モル%であり、
    BaOの含有量が0.0〜3.0モル%であり、
    ZnOの含有量が0.0〜3.0モル%であり、
    2 3 の含有量が0.0〜22.0モル%であり、
    2 の含有量が0.0〜5.0モル%であり、
    前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、
    前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃であり、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmであることを特徴とする、歯科用補綴物。
  2. 前記陶材の焼成後の厚さが、10〜200μmである、請求項1に記載の歯科用補綴物。
  3. 前記基材が、ジルコニア及びその安定化剤を含む、請求項1又は2に記載の歯科用補綴物。
  4. 前記安定化剤が、酸化イットリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、及び酸化ランタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の歯科用補綴物。
  5. 前記安定化剤がイットリアであり、前記イットリアの含有量が、ジルコニアと安定化剤との合計100モル%において3〜6モル%である、請求項3に記載の歯科用補綴物。
  6. 前記ジルコニア焼結体と前記陶材の熱膨張係数の差が2.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯科用補綴物。
  7. 下記式で示される破壊靭性の上昇率が30%以上である、請求項1に記載の歯科用補綴物。
    破壊靭性の上昇率(%)={(ジルコニア焼結体上での陶材の破壊靭性値(B)−陶材単独での破壊靭性値(A))/陶材単独での破壊靭性値(A)}×100
  8. ジルコニアを含む基材上に、陶材を形成する工程を含み、
    前記陶材がSiO 2 、Al 2 3 、Li 2 O、Na 2 O、K 2 O、CaO、及びCeO 2 を含み、さらにMgO、BaO、ZnO、B 2 3 、及びF 2 からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分を含み、
    SiO 2 の含有量が58.0〜78.0モル%であり、
    Al 2 3 の含有量が2.0〜13.0モル%であり、
    Li 2 Oの含有量が0.05〜5.0モル%であり、
    Na 2 Oの含有量が1.0〜10.0モル%であり、
    2 O含有量が0.5〜8.0モル%であり、
    CaOの含有量が0.1〜10.0モル%であり、
    CeO 2 の含有量が0.1〜10.0モル%であり、
    MgOの含有量が0.0〜3.5モル%であり、
    BaOの含有量が0.0〜3.0モル%であり、
    ZnOの含有量が0.0〜3.0モル%であり、
    2 3 の含有量が0.0〜22.0モル%であり、
    2 の含有量が0.0〜5.0モル%であり、
    前記工程において、前記陶材の焼成後の厚さが10〜500μmとなるように陶材を形成し、前記陶材の焼成後の熱膨張係数が、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数より低く、前記ジルコニア焼結体の熱膨張係数と前記陶材の焼成後の熱膨張係数の差が1.0×10-6/℃〜3.5×10-6/℃である、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科用補綴物の製造方法。
JP2016245970A 2016-12-19 2016-12-19 靭性を向上させた歯科用補綴物 Active JP6829066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016245970A JP6829066B2 (ja) 2016-12-19 2016-12-19 靭性を向上させた歯科用補綴物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016245970A JP6829066B2 (ja) 2016-12-19 2016-12-19 靭性を向上させた歯科用補綴物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018100229A JP2018100229A (ja) 2018-06-28
JP6829066B2 true JP6829066B2 (ja) 2021-02-10

Family

ID=62714578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016245970A Active JP6829066B2 (ja) 2016-12-19 2016-12-19 靭性を向上させた歯科用補綴物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6829066B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019093334A1 (ja) * 2017-11-07 2019-05-16 クラレノリタケデンタル株式会社 靭性を向上させた歯科用製品

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008023775A1 (ja) * 2006-08-25 2010-01-14 国立大学法人 東京医科歯科大学 歯科修復物及びその製造方法、並びに歯科修復物用の陶材ペースト
EP2371344A1 (en) * 2010-03-31 2011-10-05 Straumann Holding AG Body made of a ceramic material
WO2016068288A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 クラレノリタケデンタル株式会社 ジルコニア組成物、ジルコニア仮焼体及びジルコニア焼結体、並びに歯科用製品
US10662120B2 (en) * 2015-02-05 2020-05-26 Straumann Holding Ag Process for providing fluorescence to a dental ceramic body

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018100229A (ja) 2018-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kontonasaki et al. Strength and aging resistance of monolithic zirconia: an update to current knowledge
JP6393328B2 (ja) 酸化物セラミックの焼結動力学の制御
Saridag et al. Basic properties and types of zirconia: An overview
JP6333254B2 (ja) 酸化ジルコニウムベースの複合材
JP6374808B2 (ja) ZrO2成分を含有するケイ酸リチウムガラスセラミックおよびガラス
Shenoy et al. Dental ceramics: An update
US6878456B2 (en) Polycrystalline translucent alumina-based ceramic material, uses, and methods
Helvey Classifying dental ceramics: numerous materials and formulations available for indirect restorations
JP2023083542A (ja) 適合した焼結挙動を伴う多層酸化物セラミック体
Zandparsa Digital imaging and fabrication
JP2011026190A (ja) リンケイ酸ガラスセラミック
JP2016513058A (ja) 酸化ジルコニウムをベースとする単相材料および多相材料
CN108439979A (zh) 用于牙科应用的、CeO2稳定的ZrO2陶瓷
Talibi et al. Do you know your ceramics? Part 5: zirconia
Zucuni et al. Grinding the intaglio surface of yttria partially-and fully-stabilized zirconia polycrystals restorations: Effect on their fatigue behavior
Miyanaji et al. A preliminary study of the graded dental porcelain ceramic structures fabricated via binder jetting 3D printing
Giordano Zirconia: A Proven, Durable Ceramic for Esthetic Restorations.
JP6829066B2 (ja) 靭性を向上させた歯科用補綴物
JP5702691B2 (ja) 被覆冠及びその製造方法
JP7278963B2 (ja) ミルブランク及び歯科用補綴物、ならびにその製造方法
JP7319925B2 (ja) 靭性を向上させた歯科用製品
JP7237989B2 (ja) ジルコニア焼結体
Sanohkan All-ceramic systems in Esthetic Dentistry: A review
Rao et al. An overview on zirconia
JP2007126360A (ja) セラミックス歯冠用陶材組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6829066

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150