JP6829047B2 - 無端ベルト - Google Patents
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Description
筒状の基層を有しており、
上記基層は、基層ポリマーとイオン導電性重合体と電子導電性フィラーとを含むとともに、基層外周面側に上記イオン導電性重合体が偏在しており、
上記イオン導電性重合体は、カチオン部位とアニオン部位とを備える有機化合物で変性された変性モノマーまたは変性オリゴマーに由来する重合単位を有しており
上記基層内部には、上記電子導電性フィラーが連続化した電子導電経路が形成されている、無端ベルトにある。
微小硬度計(フィッシャー・インストルメンツ社製、「FISCHERSCOPE H100C」、ビッカース圧子使用)を用い、25℃で、基層外周面に100mNの荷重を10秒でかけ、その後、10秒のクリープを行い除荷する。その際の荷重値10mN、100mNの時点における変位と荷重との関係より、各々の時点でのマルテンス硬度(N/mm)を算出する。上記10mNの荷重値におけるマルテンス硬度をA、上記100mNの荷重値におけるマルテンス硬度をBとし、マルテンス硬度比A/Bを算出する。なお、マルテンス硬度Aは、主に基層外周面の近傍(イオン導電領域)における硬度を示す物性値、マルテンス硬度Bは、主に基層内部(基層本体部)における硬度を示す物性値である。
図1〜図3に示されるように、本例の無端ベルト1は、電子写真機器に用いられる。本例では、無端ベルト1は、電子写真方式の画像形成装置に中間転写ベルトとして組み込まれて使用される。
<基層ポリマー>
基層形成用塗液に用いる基層ポリマー含有液として、以下のものを準備した。
・ポリアミドイミド(PAI)含有液
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(東京化成工業社製、試薬)、トリジンジイソシアネート(TODI)(東京化成工業社製、試薬)、トリメリット酸無水物(無水トリメリット酸、TMA)(東京化成工業社製、試薬)を準備した。次いで、撹拌機、窒素導入管、温度計、冷却管を備えた反応容器に、質量比で、MDI:TODI:TMA=7:68:55の比率で、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に固形分26%となるように仕込み、窒素気流下、撹拌しながら1時間かけて160℃まで昇温し、そのまま160℃で約10時間反応させた後反応を停止した。これにより、PAI含有液(固形分26質量%)を調製した。
・ポリカーボネート(PC)含有液
ポリカーボネート(PC)(三菱ガス化学社製、「ユーピロンS3000」)をNMPにて固形分15%となるように希釈し、塗料化した。これにより、PC含有液を調製した。
・ポリエーテルサルフォン(PES)含有液
ポリエーテルサルフォン(PES)(住友化学社製、「スミカエクセルPES 4100G」)をNMPにて固形分が15質量%となるように希釈し、塗料化した。これにより、PES含有液を調製した。
・ポリイミド(PI)含有液
ポリイミドワニス(宇部興産社製、「ユピアAT」)をそのままPI含有液とした。なお、PI含有液は、溶剤がNMPであり、固形分が18質量%である。
・ポリアリレート(PAR)含有液
ポリアリレート(PAR)(ユニチカ社製、「Uポリマー U100」)をNMPにて固形分が15質量%となるように希釈し、塗料化した。これにより、PAR含有液を調製した。
・アクリル樹脂含有液
アクリル樹脂ワニス(根上工業社製、「パラクロン プレコート200」)をそのままアクリル樹脂含有液とした。なお、アクリル樹脂含有液は、溶剤がメチルイソブチルケトン(MIBK)であり、固形分が20質量%である。
各イオン導電性重合体を以下のようにして準備した。
・イオン導電性重合体A〜C
イオン導電性重合体A〜Cを合成するための材料として、以下のものを準備した。
・・メタクリル酸ブチル(東京化成工業社製)
・・第四級アンモニウム塩((3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド)(東京化成工業社製)
・・アクリレート変性シリコーンオイル(信越化学工業社製、「X−22−174DX」)
・・2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート(ダイキン化成販売社製、「R−1620」)
・・ジメチル1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート(和光純薬工業社製、「VE−73」)
100mLの反応フラスコを用い、以下の表1に示される所定の配合割合にて、上記の各材料と、全体固形分が55%となる量の合成用溶媒(MEK)とを仕込み、撹拌しながら5分間窒素によるバブリングを行った後、内液の温度80℃にて7時間重合させた。次いで、表1に示される所定量の最終希釈用溶媒(MEK)を加えることにより、固形分で30%の各イオン導電性重合体A〜Cをそれぞれ含有する各溶液A〜Cを得た。
イオン導電性重合体Dは、カチオン性のアクリル樹脂である。
・イオン導電性重合体E(三菱化学社製、「サフトマーST1000」)
イオン導電性重合体Eは、両性のアクリル樹脂である。
導電性フィラーとして、以下のものを準備した。
・カーボンブラック(昭和キャボット社製、「シュブラックN220」)
比較のため、以下の添加物を準備した。
・メタクリル酸ブチル(東京化成工業社製)
・第四級アンモニウム塩((3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド)(東京化成工業社製)
表2に示されるように、上記にて準備した所定の基層ポリマー含有液に、必要に応じて導電性フィラーを所定質量部配合し、常温(25℃)で羽根撹拌にて混合した後、ボールミルを用いて分散させた。なお、分散時の固形分は、基層ポリマー含有液における初期固形分になるよう調製した。その後、各分散液に、表2に示される所定のイオン導電性重合体を所定質量部配合し、羽根撹拌にて混合した。以上により、試料1〜試料13の無端ベルトの作製に用いる各基層形成用塗液を調製した。
上記調製した基層形成用塗液を、円筒状金型の外周面にスプレーコート法により塗工した後、基層形成用塗液に含まる基層ポリマーの種類に応じた所定の加熱処理を行うことにより、筒状の基層を形成した。
上述した測定方法に従い、各無端ベルトについて基層外周面におけるマルテンス硬度比A/Bを測定した。
JIS−K6911に準拠し、電気抵抗率計(測定レンジ104〜1013Ω)(三菱化学アナリテック社製、「ハイレスタ−UP」)を用いて、各無端ベルトに印加電圧500Vを印加したときの基層外周面の表面抵抗率(Ω/□)を測定した。
直径20mmの金属ロールに切り出した無端ベルトを貼り付け、23℃×53%RHの環境下、回転数10rpmで周方向に回転させた状態で、コロトロンを用い(直流電源使用)、コロトロンの芯部とベルト表面との距離を10mmとして100μA(定電流)のコロナ電流を印加してベルト表面を帯電させた。次いで、当該帯電位置から回転方向に90度回転した位置において表面電位計のプローブとベルト表面との距離を1mmとしてベルト表面の表面電位を金属ロール軸方向の中央部にて1点測定した。これを、ベルト表面の表面残留電位とした。これらの測定を初期および後述の耐久画像評価後で実施した。その際の表面残留電位の値が、300V未満をA、300V以上450V未満をB、450V以上をCとした。なお、初期表面残留電位が「AまたはB」、かつ、耐久表面残留電位が「AまたはB」であったときに、長期にわたって基層の電気特性を安定化させることができていると判断した。それ以外のときに、長期にわたって基層の電気特性を安定化させることができていないと判断した。なお、基層外周面側における表面抵抗の測定以外に本評価を実施したのは、基層外周面側へのイオン導電性重合体の偏在による基層外周面部分の抵抗低下の効果を確認するためである。
各無端ベルトを、電子写真方式の市販のマルチファンクションプリンタ(富士ゼロックス社製、「DocuCentre−IV C2260」)の中間転写ベルトとして組み込み、23.5℃×52%RHの環境下にて、カラー画像を1万枚印刷後に3日間放置するという工程を合計5万枚まで繰り返した。上記5万枚の印刷後、画像に、画像抜け、スジ(白、黒)等の画像不具合が見られなかった場合を「A」、画像不具合が見られた場合を「C」とした。
10 基層
101 基層ポリマー
102 イオン導電性重合体
Claims (7)
- 電子写真機器用の無端ベルトであって、
筒状の基層を有しており、
上記基層は、基層ポリマーとイオン導電性重合体と電子導電性フィラーとを含むとともに、基層外周面側に上記イオン導電性重合体が偏在しており、
上記イオン導電性重合体は、カチオン部位とアニオン部位とを備える有機化合物で変性された変性モノマーまたは変性オリゴマーに由来する重合単位を有しており
上記基層内部には、上記電子導電性フィラーが連続化した電子導電経路が形成されている、無端ベルト。 - 上記基層ポリマーは、ポリアミドイミドである、請求項1に記載の無端ベルト。
- 上記変性モノマー、上記変性オリゴマーは、アクリル基およびメタクリル基の少なくとも1つを有している、請求項1または2に記載の無端ベルト。
- 上記基層は、上記基層ポリマー100質量部に対して上記イオン導電性重合体を0.05質量部以上5質量部以下含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
- 上記イオン導電性重合体は、カチオン性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無端ベルト。
- 上記有機化合物は、第四級アンモニウム塩である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の無端ベルト。
- 上記イオン導電性重合体は、分子内にシリコーン基およびフッ素含有基の少なくとも1つを有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の無端ベルト。
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