JP6828918B1 - 心停止後の自己心拍再開後の生存率改善剤 - Google Patents

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【課題】心停止後の蘇生の可能性を向上させることができる材料を提供すること。【解決手段】水系媒体と、水系媒体中に分散された水素含有ナノバブルとから構成され、心停止前から摂取する蘇生改善剤であって、水素含有ナノバブルは、粒度分布曲線の最大ピークを10〜500nmの範囲内に有している、蘇生改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、心停止後の自己心拍再開後の生存率改善剤に関する。
心停止が生じると、臓器が酸素欠乏に陥り死に至ることになる。生命維持のためには、人工呼吸、胸骨圧迫等の心肺蘇生術を心停止直後に実施することが必要になり、蘇生術と並行して薬物を投与することも検討されている(例えば、特許文献1)。
特表2017−508768号公報
心停止の発生は事前に予測が困難である。一旦心停止が生じてしまうと蘇生は時間との勝負になり、救命率は1分ごとに7〜10%低下すると言われている。したがって、救命が可能かどうかは、蘇生の着手時間に大きく依存する。救命はまた、心停止時に、蘇生の知識や技術のある人(医師等)が周囲にいるかどうか、蘇生のためのAED等の救命装置があるかどうか等にも大きく依存しており、心停止後の救命は偶然や運に依存しているのが現状である。
そこで、本発明の目的は、心停止が予測不可能であり、蘇生が医師や救命装置の存在に依存してしまうという懸念を低減できる、摂取用の材料であって、心停止後の蘇生の可能性を向上させることができる材料を提供することにある。
本発明は、水系媒体と、水系媒体中に分散された水素含有ナノバブルとから構成され、心停止前から摂取する、心停止後の自己心拍再開後の生存率改善剤であって、水素含有ナノバブルが、粒度分布曲線の最大ピークを10〜500nmの範囲内に有している、生存率改善剤を提供する。
本発明の生存率改善剤は、水系媒体中にナノバブルが分散された構成を有しており、ナノバブルには水素が含まれ、心停止後の蘇生の可能性を向上させることができる。生存率改善剤は水系媒体で構成されるため、ナノバブル状の水素を、例えば、経口摂取や点滴により身体に取り込むことができ、これにより心停止後の救命可能性が大幅に向上するという特徴を有する。
生存率改善剤はまた、心停止前から摂取されるという特徴も有している。この点、心停止後に初めてガスを吸引させる方法とは、身体に取り込まれる時期も、身体への取り込まれる経路も大きく相違している。心停止前から摂取することから、心停止が予測不可能であり、蘇生が医師や救命装置の存在に依存してしまうという懸念も低減する。なお、生存率改善剤は、心停止が生じた後は摂取を中止すべきものではなく、心停止前後において継続的な摂取も可能である。
従来、蘇生のための薬物の投与は、心停止後に救命を試みる段階で医師等によって行われてきたが、この生存率改善剤は飲料のような形態でも提供可能であるために、医師等の処方がなくても日常的に摂取できる。さらに、水素を含有するガス粒子が、粒度分布曲線の最大ピークが10〜500nmの範囲内になるようなサイズ(ナノバブルのサイズ)で存在することから、水系媒体中で安定して存在するため、生存率改善剤から水素ガスが短時間で揮発してしまうようなことがなく、実用レベルで長期間使用可能である。
生存率改善剤は、少なくとも1.0×10−6体積%の水素含有ナノバブルを含有することができる。水素含有ナノバブルの含有量が上記割合であることにより、生存率改善剤の摂取量を過大にしなくても、蘇生のために十分な量の水素を取り込むことが可能になる。したがって継続的な摂取が容易となり、心停止後の蘇生の可能性を更に向上させることができる。
水素含有ナノバブル中の水素の含有量は、少なくとも90体積%にすることができる。ナノバブル中の水素含有量が多いことで、同じ摂取量でも身体に取り込まれる水素量が増加することになる。したがって、効率的に水素を摂取でき、心停止後の蘇生の可能性を更に向上させることができる。
生存率改善剤の摂取の態様としては、経口及び/又は非経口が可能である。経口で摂取されるように用いられることにより、医師等によらずに摂取でき、利便性が向上する。このため、継続的に摂取しやすくなる。非経口(点滴、静脈注射等の血管内導入が含まれる)で摂取されるように用いられることにより、経口摂取が困難な場合や、長期間安定した量の供給が必要な場合に対応できる。
生存率改善剤は、例えば、1日当たり4〜30ml/kg体重摂取させることが可能である。摂取量をこのような範囲にすることで、心停止後の蘇生の可能性を高めるという効果を維持しながら、継続的な摂取が容易となる。
生存率改善剤は、水素含有ナノバブルが、1日当たり4.0×10−8〜3.0×10−4ml/kg体重摂取されるように用いることができる。このような摂取量は、水素含有ナノバブルを身体に供給するために十分な量であるため、心停止後の蘇生の可能性がより一層向上する。
水系媒体としては、水及び電解質輸液からなる群より選ばれる一種が有用である。
本発明によれば、心停止後の蘇生の可能性を向上させることができる材料(生存率改善剤)を提供することが可能になる。これにより、心停止が予測不可能であり、蘇生が医師や救命装置の存在に依存してしまうという懸念を低減できる。
生存率改善剤における、水素含有ナノバブルの粒度分布曲線である。 試験例1における、心停止前から水道水又は生存率改善剤を摂取していた場合の心停止後の生存率を示すグラフである。 試験例2における、心停止前から水道水又は水素水を摂取していた場合の心停止後の生存率を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
実施形態に係る生存率改善剤は、水系媒体と、水系媒体中に分散された水素含有ナノバブルとから構成され、心停止前から摂取するように用いられる。水素含有ナノバブルは粒度分布を有しており、粒度分布曲線の最大ピークは10〜500nmの範囲内にある。
水系媒体としては、水及び/又は電解質輸液を使用できる。水は摂取に適するものであればよく、例えば、蒸留水、イオン交換水、水道水、地下水、純水、超純水が使用できる。電解質輸液としては、等張電解質輸液又は低張電解質輸液が使用可能である。等張電解質輸液は、電解質濃度が血漿とほぼ等しい輸液であり、例えば、生理食塩液、リンゲル液、乳酸(酢酸、重炭酸等)リンゲル液が挙げられる。低張電解質輸液は、電解質濃度が血漿よりも低い輸液であり、開始液、脱水補給液、維持液、術後回復液等が含まれる。
水系媒体は、水又は電解質輸液以外に、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、ミネラル、ビタミン、ポリフェノール、塩、アミノ酸、必須脂肪酸、着色料、香料、甘味料、酸化防止剤、防腐剤が挙げられる。但し、非経口の態様で用いられる場合においては、身体への安全性、適用性を考慮して成分や含有量が選ばれる。
水素含有ナノバブルは、水系媒体中で分散して存在している。分散の程度は任意であり、均一分散であっても、生存率改善剤として摂取に適していれば均一分散以外の態様であってもよい。
水素含有ナノバブル中の水素の含有量は、例えば、少なくとも85体積%(85〜100体積%)とすることができる。水素含有ナノバブル中の水素の含有量は、少なくとも90体積%(90〜100体積%)がよく、少なくとも95体積%(95〜100体積%)、少なくとも99体積%(99〜100体積%)が好ましい。水素含有ナノバブル中の水素の含有量は、100体積%であってもよい。上記体積%にすることにより、生存率改善剤を大量に摂取しなくても、心停止後の蘇生の可能性をより一層向上させることができる。
水素含有ナノバブルは、水素のみからなっていても水素以外のガスを含有していてもよい。水素以外のガスとしては、経口摂取用の態様においても、血管内導入等の非経口の態様においても、空気;酸素、窒素、二酸化炭素の含有量を変化させた空気;酸素;窒素;二酸化炭素等が挙げられる。
水素含有ナノバブルは、粒度分布曲線の最大ピークを10〜500nmの範囲内に有している。粒度分布曲線は、レーザー回折散乱法により測定される単位体積当たりの水素含有ナノバブル数の粒度分布曲線を意味する。測定条件としては、実施例に記載の測定条件が採用できる。水素含有ナノバブルは、粒度分布曲線の最大ピークを、好ましくは30〜400nm、30〜300nm、30〜250nm又は40〜200nm、より好ましくは50〜200nm又は80〜150nmの範囲内に有している。粒度分布曲線の最大ピークを上記範囲内にすることにより、心停止後の蘇生の可能性をより一層向上させることができる。
水素含有ナノバブルの平均粒子径は、例えば、10nm以上、20nm以上、50nm以上、100nm以上、150nm以上又は200nm以上であり、また、500nm以下、400nm以下、又は300nm以下であるとよい。平均粒子径は、粒度分布曲線において、粒度分布曲線を小粒径側から描いた場合に、個数積算値50%での粒子径を意味する。
水素含有ナノバブルはまた、動的光散乱光度計による測定において、中心粒径120〜170nm(好ましくは130〜170nm、更には140〜170nm)であり、標準偏差が20〜50nm(好ましくは25〜45nm、更には25〜35nm)である、分布を有していてもよい。
水素含有ナノバブルは、例えば、1日当たり4.0×10−8ml/kg体重以上摂取されるように用いられる。水素含有ナノバブルの摂取量は、好ましくは、1日当たり5.0×10−7ml/kg体重以上であり、より好ましくは、1日当たり1.0×10−6ml/kg体重以上である。水素含有ナノバブルはまた、1日当たり3.0×10−4ml/kg体重以下、5.0×10−5ml/kg体重以下又は1.0×10−5ml/kg体重以下摂取されるように用いられる。すなわち、水素含有ナノバブルの摂取量は、例えば、1日当たり4.0×10−8〜3.0×10−4ml/kg体重であり、好ましくは1日当たり5.0×10−7〜5.0×10−5ml/kg体重、より好ましくは1日当たり1.0×10−6ml〜1.0×10−5ml/kg体重である。このような摂取量は、水素含有ナノバブルを身体に供給するために十分な量であるため、心停止後の蘇生の可能性がより一層向上する。
生存率改善剤は、例えば、少なくとも1.0×10−6体積%の水素含有ナノバブルを含有することができる。生存率改善剤は、好ましくは、少なくとも1.0×10−5体積%、より好ましくは、少なくとも1.0×10−4体積%の水素含有ナノバブルを含有する。なお、保存安定性を考慮すると、生存率改善剤における水素含有ナノバブルの含有量の上限は、例えば、1.0×10−3体積%である。すなわち、生存率改善剤は、1.0×10−6〜1.0×10−4体積%の水素含有ナノバブルを含有することができる。水素含有ナノバブルの含有量を上記範囲にすることで、生存率改善剤を大量に摂取しなくても、心停止後の蘇生の可能性をより一層向上させることができる。
生存率改善剤は、例えば、1日当たり4ml/kg体重以上摂取されるように用いられる。生存率改善剤の摂取量は、好ましくは、1日当たり6ml/kg体重以上、より好ましくは、1日当たり8ml/kg体重以上である。生存率改善剤は、例えば、1日当たり30ml/kg体重以下、20ml/kg体重以下又は18ml/kg体重以下摂取されるように用いられる。すなわち、生存率改善剤は、例えば、1日当たり4〜30ml/kg体重摂取されるように用いられ、好ましくは1日当たり6〜20ml/kg体重、より好ましくは1日当たり8〜18ml/kg体重摂取されるように用いられる。摂取量をこのような範囲にすることで、心停止後の蘇生の可能性を高めるという効果を維持しながら、継続的な摂取が容易となる。なお、生存率改善剤は、1日1回摂取されてもよく、1日複数回に分けて摂取されても、点滴等で継続的に用いられてもよい。
生存率改善剤は、非経口で摂取されるように用いられてもよく、経口で摂取されるように用いられてもよい。非経口で摂取されるように用いられる場合、例えば、血管内導入又は消化管内導入で摂取されるように用いられる。非経口の好ましい態様は、点滴や静脈注射等の血管内導入である。生存率改善剤の形状は摂取の態様に対応して任意に設計でき、例えば、液状、ペースト状、ゼリー状が可能である。
生存率改善剤は、ヒトに摂取されても、非ヒト哺乳動物に摂取されてもよい。非ヒト哺乳動物としては、例えば、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタが挙げられる。
生存率改善剤は、経口剤、注射剤又は点滴として用いることができる。
生存率改善剤は、例えば、飲料組成物、医薬部外品又は医薬品として調製することができる。飲料組成物としては、例えば、飲料、健康食品、機能性表示食品、特別用途食品、栄養補助食品、サプリメント、特定保健用食品が挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
〔試験例1:水道水と生存率改善剤との比較〕
生存率改善剤の作製)
REO研究所製の水素含有ナノバブル製造装置を用いて、生存率改善剤を得た。具体的には、特開2017−225438号公報に記載の製造方法を参照し、純水中に水素を含有するバブル(粒子径:50μm以下)を発生させた。次いで、純水を、多数の孔を有するオリフィスに通し、圧縮、膨張及び渦流を生じさせることで、上記バブルを縮小させ、生存率改善剤を得た。
作製から1ヶ月経過後の生存率改善剤について、NanoSight(マルバーン・パナリティカル社製)を用いて、生存率改善剤中の水素含有ナノバブルの平均粒子径及び単位体積当たりの水素含有ナノバブル数を測定した。測定条件は、液温25度とした。5回測定し、平均化処理を行った(図1、黒線:平均化処理した値、グレー部分:標準誤差)。
図1は、作製直後の生存率改善剤における水素含有ナノバブルの粒度分布曲線である。図1に示される通り、粒度分布曲線の最大ピークは86nmであり、10〜500nmの範囲内であった。また、水素含有ナノバブルの平均粒子径は161.3nm(標準偏差:25.0nm)、水素含有ナノバブル数の平均値は3240万個/ml(標準偏差:496万個/ml)であった。なお、平均粒子径は、生存率改善剤中の水素含有ナノバブルの全個数を100%として、粒子径による粒度分布曲線を小粒径側から描いた場合に、個数積算値50%での粒子径(D50)である。
(マウス蘇生実験)
<飲水試験>
8〜10週令の雄の野生型マウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー社製)48匹を、水道水飲水群(24匹)及び生存率改善剤飲水群(24匹)の2群に無作為に割りつけた。水道水飲水群を入れたケージ及び生存率改善剤飲水群を入れたケージに、それぞれ、水道水を入れた飲水ボトル及び生存率改善剤を入れた飲水ボトルを設置し、各群のマウスに十分な餌を与えて1週間飼育した。なお、飲水ボトルが空にならないよう、適宜補充した。
<手術前の準備>
飲水ボトルをケージに設置してから4週間経過後、各群のマウスに対し、100%酸素下5%イソフルランによる全身麻酔下で気管挿管し、人工呼吸器を装着した。このとき、換気設定は換気量1回あたり250μLとし、呼吸回数は130回とした。人工呼吸器装着後は、1.3%の吸入イソフルラン濃度で麻酔を維持した。
<手術>
マウスの尻尾をピンセットで把持し、体動がないことを確認した。マウスに食道体温計(Physitemp社製、IT21)を経口的に留置した。また、マウスの観血的動脈圧を左大腿動脈から測定し、薬物投与経路として左大腿静脈に静脈路を確保するため、マウスに動静脈カテーテルを留置した。次いで、マウスに塩化カリウム0.08mg/g体重を経静脈投与することにより、マウスを心停止させ、人工呼吸器を停止した。なお、マウスの心電図は、経皮ニードルプローブ(ADinstruments社製、MLA1213)を用いることによりモニターした。
心停止から7分30秒経過後に、マウスに対し、100%酸素による人工呼吸及びエピネフリン0.6μg/分の持続静注を開始した。心停止から8分経過後に、用手的胸骨圧迫300〜350回/分を開始した。用手的胸骨圧迫及びエピネフリンの持続静注は、自己心拍再開まで継続した。なお、自己心拍再開は、洞調律の状態及び平均動脈圧40mmHg以上の状態が10秒間維持された時点と定義した。
食道温は、保温ランプを用いて、手術開始から、自己心拍再開開始から1時間経過後まで、一貫して37.2±0.1℃に維持した。用手的胸骨圧迫開始から1時間経過後に、マウスから動静脈カテーテルを抜去し、モノフィラメント糸で閉創した。
<生存率の評価>
手術終了後、30℃に保温したケージ内でマウスを経過観察し、手術終了から2時間経過後に、室温下のケージ内で飼育した。心停止から10日間にわたって、両群のマウスを観察し、生存率を評価した。結果を図2に示す。なお、10日目の生存率を評価した後、速やかに、マウスにペントバルビタールナトリウム150mg/kg体重を腹腔内投与し、マウスを安楽死させた。
生存率改善剤飲水群における心停止から10日間経過後の生存率は、水道水飲水群における心停止から10日間経過後の生存率と比較して、有意に高かった(有意水準:p<0.05、p値:0.026)。生存率改善剤を心停止前から摂取すると、心停止後の生存率を有意に改善することがわかった。
〔試験例2(参考):水道水と水素水との比較〕
8〜10週令の雄の野生型マウス(C57BL/6J、日本チャールズリバー社製)23匹を、水道水飲水群(12匹)及び水素水飲水群(12匹)の2群に無作為に割りつけた。水道水飲水群を入れたケージ及び水素水飲水群を入れたケージに、それぞれ、水道水を入れた飲水ボトル及び市販の水素生成器(株式会社トラストレックス社製、トラサーノ)で作製した水素水を入れた飲水ボトルを設置し、各群のマウスに十分な餌を与えて1週間飼育した。なお、飲水ボトルが空にならないよう、適宜補充した。
手術前の準備、手術及び生存率の評価は、試験例1と同様に行った。水素水飲水群のうち、1匹は蘇生開始後に自己心拍再開せず死亡したため、生存率集計より除外した。結果を図3に示す。水道水群及び水素水群における心停止から10日間経過後の生存率は、それぞれ、25%及び27%であり、両者に有意差はなかった(有意水準:p<0.05、p値:0.74)。

Claims (7)

  1. 水系媒体と、該水系媒体中に分散された水素含有ナノバブルとから構成され、心停止前から摂取する、心停止後の自己心拍再開後の生存率改善剤であって、
    前記水素含有ナノバブルは、粒度分布曲線の最大ピークを10〜500nmの範囲内に有している、生存率改善剤
  2. 少なくとも1.0×10−6体積%の前記水素含有ナノバブルを含有する、請求項1に記載の生存率改善剤
  3. 前記水素含有ナノバブル中の水素の含有量は、少なくとも90体積%である、請求項1又は2に記載の生存率改善剤
  4. 経口及び/又は非経口で摂取されるように用いられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生存率改善剤
  5. 1日当たり4〜30ml/kg体重摂取されるように用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の生存率改善剤
  6. 前記水素含有ナノバブルは、1日当たり4.0×10−8〜3.0×10−4ml/kg体重摂取されるように用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の生存率改善剤
  7. 前記水系媒体は、水及び電解質輸液からなる群より選ばれる一種を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の生存率改善剤
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