以下、クレジットカード等の2つの実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
各本実施の形態において、予め登録された1以上のスポットの通過が検知された場合に使用可能となるクレジットカードについて説明する。また、使用可能な期間に関する条件があるクレジットカードについて説明する。また、1以上のスポットのカスタマイズが可能であるクレジットカードについて説明する。さらに、使用可能な期間に関する条件のカスタマイズが可能であるクレジットカードについて説明する。
2つの実施形態の間の主要な相違は、実施の形態1では、1以上のスポットの情報はサーバ装置2で管理され、クレジットカードを使用可能とするのはサーバ装置であるのに対し、実施の形態2では、1以上のスポットの情報はクレジットカードで管理され、クレジットカードが自ら使用可能となる点にある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における情報システム100のブロック図である。情報システム100は、1または2以上のクレジットカード1、サーバ装置2、および1または2以上の店舗端末3を備える。
クレジットカード1は、例えば、ICチップを有するICカードでもよいし、または、携帯端末に所定のプログラムをインストールすることより実現される仮想的なクレジットカードでもよく、そのタイプや実現手段は問わない。なお、携帯端末とは、例えば、スマートフォンやタブレット端末等であるが、その種類は問わない。また、クレジットカード1は、決済処理部131を有していれば良く、例えば、いわゆるデビットカード、プリペイドカード、キャッシュカード、ポイントカードなども含むと考えても良く、その種類は問わない。
サーバ装置2は、例えば、情報システム100を運営する企業のサーバである。ただし、サーバ装置2は、例えば、クラウドサーバであってもよく、その所在やタイプは問わない。
店舗端末3は、例えば、店舗に設置されたPCである。ただし、店舗端末3は、店舗の店員が携帯する携帯端末によって実現されてもよく、そのタイプや実現手段は問わない。
サーバ装置2は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上の各店舗端末3と通信可能に接続される。
1以上の各店舗端末3は、例えば、NFCやFelica(登録商標)等の非接触通信により、1以上の各クレジットカード1と通信可能である。ただし、店舗端末3とクレジットカード1との間の通信は、例えば、上記非接触通信よりも通信距離が長いBluetooth(登録商標)やZigbee(登録商標)等の近距離無線通信でもよいし、更に通信距離が長い無線LAN通信でもよい。なお、以下では、こうした、通信距離に制限がある無線通信を、近距離無線通信と総称する場合がある。
ただし、店舗端末3とクレジットカード1との間の通信は、通信距離に制限がないインターネットや通信回線を介した広域通信でもよいし、または、カードリーダ等を介した接触型の通信でもよく、その方式は問わない。
クレジットカード1は、例えば、これを携帯したユーザが、1以上のスポットまたはその近傍を通過することで、当該1以上の各スポットに設けられた近距離無線通信器と通信を行うことができる。近距離無線通信器とは、例えば、RFID、ビーコン、無線LANアクセスポイント等であるが、そのタイプは問わない。
スポットとは、人が通る特定の場所であるといてもよい。スポットは、例えば、駅の改札、地下鉄の出口、交差点、階段、オフィスビルや商業施設等の出入口などであるが、人が通る場所であればどこでもよい。
クレジットカード1と1以上の各近距離無線通信器との間の通信は、例えば、近距離無線通信が好適であるが、非接触通信、または無線LAN通信でもよく、通信距離に制限のある狭域通信であれば、その方式は問わない。
近距離無線通信器は、クレジットカード1との間で、近距離無線通信を行う機器である。近距離無線通信器は、例えば、送信機能および受信機能を有することは好適であるが、送信機能のみを有し、受信機能を有さなくてもよい。または、近距離無線通信器は、例えば、不特定多数への送信の機能である放送機能を有していても構わない。近距離無線通信器は、例えば、FRIDタグが好適であるが、ビーコンや無線LANのアクセスポイント等でもよく、そのタイプは問わない。なお、近距離無線通信器がアクセスポイントである場合、クレジットカード1は、かかる近距離無線通信器を介して、サーバ装置2や店舗端末3とネットワーク通信を行うこともできる。
1以上の各近距離無線通信器から送信される信号は、スポット識別子を有する。スポット識別子とは、スポットを識別する情報である。スポット識別子は、例えば、MACアドレスでもよいし、IDでもよく、スポットを識別し得る情報であれば何でもよい。
ただし、以上は例示に過ぎず、例えば、情報システム100は、サーバ装置2を備えていなくてもよい。また、本発明の情報処理方法は、例えば、スマートフォン等の携帯端末、またはスタンドアロンのICカードでも実現可能である。一般には、コンピュータと、当該コンピュータがアクセス可能な記録媒体とがあればよく、本発明の実現のためのハードウェア構成は問わない。
クレジットカード1は、格納部11、受付部12、処理部13、送信部14、および受信部15を備える。格納部11は、クレジットカード情報格納部111を備える。受付部12は、登録受付部121、および期間受付部122を備える。処理部13は、決済処理部131、スポット通過検知部132、有効化部133、および無効化部134を備える。送信部14は、スポット識別子送信部141、登録情報送信部142、および期間情報送信部143を備える。受信部15は、可否情報受信部151を備える。
サーバ装置2は、サーバ格納部21、サーバ受信部22、サーバ処理部23、およびサーバ送信部24を備える。サーバ格納部21は、サーバ登録情報格納部211、およびサーバ期間情報格納部212を備える。サーバ受信部22は、スポット識別子受信部221、登録情報受信部222、および期間情報受信部223を備える。サーバ処理部23は、サーバ判断部231を備える。サーバ送信部24は、可否情報送信部241を備える。
店舗端末3は、店舗格納部31、店舗受付部32、店舗送信部33、店舗受信部34、および店舗出力部35を備える。
クレジットカード1を構成する格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、クレジットカード情報、後述するカード識別子などである。
クレジットカード情報格納部111には、1または2以上のクレジットカード情報が格納される。クレジットカード情報とは、クレジットカードに関する情報である。クレジットカード情報は、例えば、カード番号、有効期限、氏名等の情報を有していてもよい。
受付部12は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、後述する登録情報、後述する期間情報などである。各種の情報には、例えば、決済指示等の指示も含まれてよい。決済指示とは、当該クレジットカード1による決済を行う指示である。
受付部12は、登録情報等の情報を、通常、キーボードやタッチパネル等の入力デバイスを介して受け付けるが、例えば、ディスクや半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報を受け付けてもよいし、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報を受信しても構わない。
また、受付部12は、例えば、店舗端末3を構成する店舗受付部32を介して、決済指示を受け付けてもよい。なお、店舗受付部32を介して受け付けることは、例えば、クレジットカード1が、店舗端末3に近接したこと又は店舗端末3のカード読み取り機に装着されたこと等により、店舗端末3と通信可能となった場合に、店舗受付部32がキーボードを介して決済指示を受け付け、店舗送信部33が決済指示を当該クレジットカード1に送信し、受付部12がこれを受信することでもよい。
登録受付部121は、スポットの登録を受け付ける。登録されるスポットは、例えば、ユーザが、買い物の前に、クレジットカード1を有効化するべく、意識的に立ち寄る場所でもよい。ユーザは、かかる場所を、例えば、1カ所、クレジットカード1の有効化のためのスポットとして登録すればよい。
または、登録されるスポットは、例えば、ユーザが、通勤や買い物等で、普段、無意識に通る場所であってもよい。普段、無意識に通る場所とは、例えば、日々の通勤や買い物で特定の経路を通る場合における、その特定の経路沿いの場所である。かかる場所は、例えば、自宅や勤務先等の最寄り駅の改札、地下鉄の○番出口、勤務する会社の門扉、日常の買い物をするスーパーの出入口等であってもよい。ユーザは、かかる2以上の場所を組み合わせて登録することは好適である。
登録とは、例えば、1以上のスポット識別子のキーボード等による入力、または、ディスプレイに表示された地図上での1以上のスポットのタッチパネルによる指定などであってもよい。登録受付部121が受け付けた1以上のスポット識別子、または地図上で指定された1以上のスポットに対応する1以上のスポット識別子は、例えば、カード識別子と対にサーバ装置2に送信され、当該カード識別子に対応付けてサーバ格納部21に蓄積されてもよいし、または、処理部13によって格納部11に蓄積されてもよい。
カード識別子とは、クレジットカード1を識別する情報である。カード識別子は、例えば、カード番号であるが、IDでもよく、クレジットカード1を識別し得る情報であれば何でもよい。
登録受付部121は、例えば、クレジットカード1が携帯端末で実現される仮想的なクレジットカードである場合は、当該携帯端末が有するキーボード等を介して1以上のスポットの登録を受け付け、登録情報を取得してもよい。または、例えば、図示しない他の装置で登録された登録情報が記録媒体に格納されており、登録受付部121は、かかる登録情報を記録媒体から読み出してもよい。あるいは、例えば、PC等の他の装置が登録を受け付け、登録情報を送信し、登録受付部121は、当該他の装置から送信された登録情報を受信しても構わない。
登録情報とは、登録された1以上のスポットに関する情報である。登録情報は、例えば、カード識別子と、1以上のスポット識別子とを有する。なお、登録受付部121が取得した登録情報は、本実施の形態では、後述する登録情報送信部142によって、カード識別子と対に、サーバ装置2に送信されるが、例えば、処理部13が、格納部11に備わる図示しない登録情報格納部に蓄積してもよい。
期間受付部122は、期間情報を受け付ける。期間情報とは、後述する無効化部134によって参照される情報であり、予め決められた期間に関する情報である。期間情報は、例えば、カード識別子と、期間とを有する。期間とは、後述する決済処理部131が有効化された後に、無効化部134によって無効化されるまでの期間である。
なお、本実施の形態でいう有効化とは、無効から有効への変化に限らず、有効の維持も含んでよい。同様に、無効化とは、有効から無効への変化に限らず、無効の維持も含み得る。
期間情報は、例えば、期間の始点、およびその始点からの長さを示す情報であるが、期間の始点および終点を示す情報でもよいし、または、期間の始点を特に明示せず、期間の終点のみを示す情報でもよい。
なお、期間の始点およびその始点からの長さを示す情報とは、例えば、「有効化から12時間」、「検知から24時間」等であってもよく、期間の始点や長さは問わない。
有効化からの時間とは、後述する有効化部133が決済処理部131を有効化した時点を始点とする経過時間であり、有効化が2回以上行われた場合は、通常、最後の有効化からの経過時間を意味する。
検知とは、通常、当該クレジットカード1を携帯したユーザが予め登録した1以上のスポットを通過したことの検知である。1以上のスポットを通過したことの検知とは、例えば、1以上のスポット全部を通過したことの検知であるが、1以上のスポットのうち一部を通過したことの検知でもよい。
検知からの時間とは、後述するスポット通過検知部132が、予め登録された1以上のスポットの通過を検知した時点を始点とする経過時間である。検知からの時間は、例えば、決済処理部131が無効の状態においては、1以上の全てのスポットの通過を検知した時点からの経過時間であってもよい。また、検知からの時間は、決済処理部131が有効の状態においては、1以上のいずれかのスポットの通過を最後に検知した時点からの経過時間であってもよい。
また、期間の始点および終点を示す情報とは、例えば、「2017年4月10日の9時から2017年4月11日の9時まで」、「当日9時から21時まで」等であってもよい。さらに、期間の始点を特に明示せず、期間の終点のみを示す情報とは、例えば、「2017年4月11日の9時まで」、「当日24時まで」であってもよい。ただし、時間情報の表現形式は問わない。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、決済処理部131、スポット通過検知部132、有効化部133、無効化部134などの処理である。
決済処理部131は、クレジットカード情報を用いた決済のための処理を行う。決済のための処理とは、決済処理自体を含んでも、含まなくてもよい。すなわち、決済のための処理は、例えば、購入情報の受け付け、購入情報に対するクレジットカード決済、決済結果情報の構成等の一連の処理であってもよい。購入情報とは、商品の購入に関する情報である。購入情報は、例えば、商品を識別する商品識別子、商品の代金に関する代金情報などを有していてもよい。決済結果情報とは、決済の結果に関する情報である。決済結果情報は、例えば、代金情報、決済が完了した旨を示す情報などを有していてもよい。
または、決済のための処理は、例えば、購入情報の受け付け、購入情報およびクレジットカード情報の店舗端末3または図示しない決済サーバへの送信、決済サーバからの決済結果情報の受信等の一連の処理であっても構わない。
スポット通過検知部132は、スポットを通過したことを検知する。スポット通過検知部132は、スポットの通過を、例えば、当該スポットに設けられた近距離無線通信器からの信号であり、当該スポットを識別するスポット識別子を有する信号を受信することにより、検知してもよい。
本実施形態では、スポット通過検知部132は、通常、スポット識別子として認識される情報を近距離無線で受信したことにより、不特定のスポットを通過したことを検知するだけであり、予め登録された1以上のスポットを通過したことまでは、必ずしも検知しなくてもよい。
予め登録された1以上のスポットを通過したか否かの判断は、本実施形態では、スポット通過検知部132が検知した1以上のスポット識別子に基づいて、サーバ装置2で行われる。なお、詳細は後述するが、サーバ登録情報格納部211に、カード識別子と、予め登録されたスポットを識別する1以上のスポット識別子との組が、1組以上、格納されており、サーバ判断部231は、1以上のクレジットカード1ごとに、当該クレジットカード1から受信した1以上のスポット識別子と、格納されている1以上のスポット識別子とを比較することにより、かかる判断を行うことができる。または、例えば、格納部11に、予め登録されたスポットを識別する1以上のスポット識別子が格納されており、処理部13に備わる図示しない判断部が、検出された1以上のスポット識別子と、格納されている1以上のスポット識別子とを比較することにより、かかる判断を行ってもよい。
ただし、スポット通過検知部132は、例えば、予め登録されたスポットを識別する1以上のスポット識別子を保持しており、当該1以上のスポット識別子を受信したことにより、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知してもよい。以下で説明するスポット通過検知部132の動作は、例えば、後述するサーバ判断部231が、1以上のクレジットカード1ごとに行う動作に対応する動作でもよいし、各クレジットカード1の処理部13に備わる図示しない判断部が行う動作に対応する動作であってもよい。
スポット通過検知部132は、例えば、予め登録された一のスポットの通過を検知してもよい。
または、スポット通過検知部132は、例えば、予め登録された2以上の全てのスポットを通過したことを検知してもよい。ただし、スポット通過検知部132は、予め登録された2以上のスポットのうち、予め決められた条件を満たすほど多い数のスポットを通過したことを検知してもよい。条件とは、例えば、「検知されたスポットの数が閾値より大または閾値以上であること」であってもよいし、または、「検知されたスポットの数の、登録された全スポットの数に対する割合が、閾値より大または閾値以上であること」であってもよい。
スポット通過検知部132は、1以上のスポットの通過を、例えば、各スポットに設けられた近距離無線通信器からの信号であり、当該スポットを識別するスポット識別子を有する信号を受信することにより、検知してもよい。
有効化部133は、予め登録された1以上のスポットの通過が検知された場合に、決済処理部131を有効化する。有効化部133は、本実施の形態では、通常、可否情報受信部151が使用可能を示す可否情報を受信した場合に、決済処理部131を有効化する。
可否情報とは、当該クレジットカード1の使用の可否を示す情報である。可否情報には、当該クレジットカード1が使用可能であることを示す可否情報と、使用不可能であることを示す可否情報との2種類がある。可否情報は、後述するサーバ判断部231が、1以上のクレジットカード1ごとに、当該クレジットカード1から受信したスポット識別子に基づいて、予め登録された1以上のスポットを通過したか否かの判断を行い、その判断結果に応じて、使用可能または使用不可能を示すように構成し、当該クレジットカード1に送信した情報である。可否情報は、例えは、カード識別子と、使用可能を示すフラグまたは使用不可能を示すフラグのいずれか1つとを有していてもよい。
詳しくは、有効化部133は、例えば、後述するスポット識別子送信部141がスポット識別子をサーバ装置2に送信したことに応じて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信した場合に、決済処理部131を有効化する。ただし、有効化部133は、例えば、処理部13に備わる図示しない判断部が、予め登録された1以上のスポットを通過したと判断した場合に、決済処理部131を有効化してもよい。
無効化部134は、有効化部133が決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部131を無効化する。予め決められた期間に関する条件とは、例えば、有効化されてからの固定期間(例えば、6時間、一日等)であってもよい。または、予め決められた期間に関する条件は、例えば、「予め決められた期間が経過しても、予め登録された1以上のスポットの通過が検知されないこと」であってもよい。
すなわち、無効化部134は、有効化部133が決済処理部131を有効化してから、固定期間が経過した時点で、決済処理部131を無効化してもよい。または、無効化部134は、例えば、有効化部133が決済処理部131を有効化した後、例えば、予め決められた期間が経過しても、予め登録された1以上のスポットの通過が検知されない場合に、決済処理部131を無効化してもよい。無効化部134は、有効化部133が決済処理部131を有効化した後、例えば、予め決められた期間が経過する前に、予め登録された1以上のスポットの通過が検知された場合には、決済処理部131を無効化しなくてもよい。
なお、決済処理部131が有効化されている状態における1以上のスポットを通過したことの検知と、決済処理部131が有効化されていない状態における1以上のスポットを通過したことの検知とは、必ずしも同じでなくてもよい。すなわち、例えば、スポット通過検知部132は、決済処理部131が有効化されていない状態では、予め登録された2以上の全てのスポットを通過したことを検知するのに対し、決済処理部131が有効化されている状態では、予め登録された2以上のスポットのうち、いずれか1つのスポットを通過したことを検知してもよい。
スポット通過検知部132、またはサーバ判断部231、または処理部13に備わる図示しない判断部は、例えば、履歴情報を保持している。履歴情報とは、スポット通過検知部132によるスポット通過の検知履歴に関する情報である。履歴情報は、例えば、スポット識別子と検知時刻との組の集合であってもよい。検知時刻とは、当該スポット識別子で識別されるスポットの通過が検知された時刻である。
無効化部134は、本実施の形態では、通常、可否情報受信部151が使用不可能を示す可否情報を受信した場合に、決済処理部131を無効化する。詳しくは、無効化部134は、例えば、後述するスポット識別子送信部141がスポット識別子をサーバ装置2に送信したことに応じて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信した場合に、決済処理部131を無効化する。ただし、無効化部134は、例えば、上述したように、スポット通過検知部132が、予め登録された1以上のスポット識別子を受信しない場合に、決済処理部131を無効化してもよい。
または、処理部13に備わる図示しない判断部が、予め決められた期間に関する条件を満たしたと判断した場合に、決済処理部131を無効化してもよい。なお、こうしてクレジットカード1内で判断を行う態様については、実施の形態2で説明する、
送信部14は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、スポット識別子、登録情報、期間情報、可否情報などである。また、送信部14は、例えば、店舗端末3に、決済処理部131が構成した決済結果情報を送信してもよい。
スポット識別子送信部141は、スポット識別子を送信する。詳しくは、スポット識別子送信部141は、スポット通過検知部132がスポットの通過を検知したことに応じて、当該スポットを識別するスポット識別子を、格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信する。スポット識別子送信部141は、通常、スポット通過検知部132がスポットの通過を検知するたびに、当該スポットを識別するスポット識別子を、格納部11に格納されているカード識別子と対にサーバ装置2に送信する。
スポット識別子送信部141は、例えば、スポット通過検知部132がスポット識別子を受信したことに応じて、MPUの内蔵時計やNTSサーバ等から現在時刻を取得し、取得した現在時刻を当該スポット識別子で識別されるスポットの検知時刻として、当該スポット識別子を、当該検知時刻および格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信してもよい。なお、以下では、スポットの検知に応じて取得される現在時刻を、検知時刻と記す場合がある。
ただし、クレジットカード1の数が1つだけの場合は、カード識別子の送信は行わなくてもよい。なお、かかる事項は、登録情報送信部142や期間情報送信部143にも当てはまる。
登録情報送信部142は、登録情報を送信する。登録情報送信部142は、通常、登録受付部121が受け付けた登録情報を、格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信する。なお、対に送信することは、登録情報がカード識別子を有する場合も含む。
期間情報送信部143は、期間情報を送信する。期間情報送信部143は、通常、期間受付部122が受け付けた期間情報を、格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信する。なお、対に送信することは、期間情報がカード識別子を有する場合も含む。
受信部15は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、スポット識別子、可否情報などである。受信部15は、例えば、1以上の各スポットに設けられた近距離無線通信器から、当該スポットを識別するスポット識別子を受信する。また、受信部15は、例えば、店舗端末3から購入情報を受信してもよい。
可否情報受信部151は、可否情報を受信する。可否情報受信部151は、例えば、予め登録された1以上のスポットの通過が検知された場合に、サーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信する。具体的には、例えば、サーバ登録情報格納部211に、当該クレジットカード1を識別するカード識別子に対応付けて、1以上のスポット識別子が格納されており、スポット識別子送信部141によるスポット識別子およびカード識別子の対の送信のたびに、サーバ判断部231によって、当該カード識別子と対に格納されている1以上のスポット識別子に対応する1以上のスポット識別子がスポット識別子受信部221によって受信されたか否かが判断され、その判断結果が肯定的である場合に、可否情報受信部151は、サーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信してもよい。
また、可否情報受信部151は、例えば、有効化部133が決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、サーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信する。具体的には、例えば、サーバ期間情報格納部212に、当該クレジットカード1を識別するカード識別子と対に期間情報が格納されており、サーバ判断部231によって、当該カード識別子と対にサーバ登録情報格納部211に格納されている1以上のスポット識別子に対応する1以上のスポット識別子がスポット識別子受信部221によって受信されたか否かが判断され、当該期間情報が示す期間が経過しても、その判断結果が否定的な判断結果から肯定的な判断結果に変化しない場合に、サーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信してもよい。
なお、予め決められた期間に関する条件を満たさない場合、または、当該期間が経過する前に、サーバ判断部231の判断結果が否定的な判断結果から肯定的な判断結果に変化した場合、可否情報受信部151は、例えば、いずれの判断結果情報も受信しない。ただし、かかる場合には、可否情報受信部151は、使用可能を示す判断結果情報を受信してもよい。
サーバ装置2を構成するサーバ格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、登録情報、期間情報などである。
サーバ登録情報格納部211には、カード識別子と登録情報との対が、1以上、格納される。
サーバ期間情報格納部212は、カード識別子と期間情報との対が、1以上、格納される。
サーバ受信部22は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、スポット識別子、登録情報、期間情報などである。
スポット識別子受信部221は、1以上の各クレジットカード1から、スポット識別子をカード識別子と対に受信する。スポット識別子受信部221は、スポット識別子を受信する度に、当該スポット識別子と対に受信したカード識別子に対応付けて、当該スポット識別子をサーバ格納部21に蓄積する。
登録情報受信部222は、1以上の各クレジットカード1から、登録情報をカード識別子と対に受信する。
期間情報受信部223は、1以上の各クレジットカード1から、期間情報をカード識別子と対に受信する。
サーバ処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、サーバ判断部231などの処理である。
サーバ判断部231は、1以上の各クレジットカード1が、当該クレジットカード1を識別するカード識別子に関して予め登録された1以上のスポットを通過したか否かを判断する。具体的には、例えば、スポット識別子受信部221が、スポット識別子をカード識別子と対に受信し、当該スポット識別子をカード識別子に対応付けてサーバ格納部21に蓄積するたびに、サーバ判断部231は、サーバ格納部21に当該カード識別子と対に格納されている1以上のスポット識別子と、サーバ登録情報格納部211に当該カード識別子と対に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子とが、互いに一致するか否かを判別して、互いに一致する場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1が、当該クレジットカード1に関して予め登録された1以上のスポットを通過したと判断してもよい。そして、サーバ判断部231は、1以上の各クレジットカード1が、当該クレジットカード1を識別するカード識別子に関して予め登録された1以上のスポットを通過したと判断した場合に、当該カード識別子と使用可能を示すフラグとを有する可否情報を取得する。
また、サーバ判断部231は、1以上の各クレジットカード1について、有効化からの経過時間を計時する機能を有し、カード識別子と経過時間情報との対を、1以上、保持しており、有効化の後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、使用不可能と判断する。具体的には、例えば、サーバ期間情報格納部212に、当該クレジットカード1を識別するカード識別子と対に期間情報が格納されており、サーバ判断部231は、当該カード識別子と対にサーバ登録情報格納部211に格納されている1以上のスポット識別子に対応する1以上のスポット識別子がスポット識別子受信部221によって受信されたか否かを判断する。そして、サーバ判断部231は、当該カード識別子と対になる経過時間情報が、当該当該カード識別子と対になる期間情報の示す期間を過ぎても、その判断結果が否定的な判断結果から肯定的な判断結果に変化しない場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1を使用不可能と判断してもよい。そして、サーバ判断部231は、1以上の各クレジットカード1の使用が不可能であると判断した場合に、当該カード識別子と使用不可能を示すフラグとを有する可否情報を取得する。
サーバ送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、可否情報などである。
可否情報送信部241は、可否情報を送信する。可否情報送信部241は、通常、1以上の各クレジットカード1の使用の可否に関する状態が変わった際に、当該クレジットカード1に可否情報を送信する。
可否情報送信部241は、例えば、サーバ判断部231が、1以上の各クレジットカード1の使用が可能であると判断した場合に、当該クレジットカード1に、使用可能を示す可否情報を送信する。具体的には、可否情報送信部241は、例えば、サーバ判断部231が、カード識別子と使用可能を示すフラグとを有する可否情報を取得した場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に、その可否情報を送信してもよい。
また、可否情報送信部241は、例えば、サーバ判断部231が、1以上の各クレジットカード1の使用が不可能であると判断した場合に、当該クレジットカード1に、使用不可能を示す可否情報を送信する。具体的には、可否情報送信部241は、例えば、サーバ判断部231が、カード識別子と使用不可能を示すフラグとを有する可否情報を取得した場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に、その可否情報を送信してもよい。
店舗端末3を構成する店舗格納部31は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、端末識別子などである。端末識別子とは、店舗端末3を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレスやIPアドレス等のアドレスであるが、店舗端末3を識別し得る情報であれば何でもよい。
店舗受付部32は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、クレジットカード1を識別するカード識別子などである。店舗受付部32は、カード識別子等の情報を、例えば、キーボードやカード読み取り機等の入力デバイスを介して受け付ける。
店舗送信部33は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、カード識別子などである。店舗送信部33は、例えば、店舗受付部32が受け付けたカード識別子を、サーバ装置2に送信してもよい。
店舗受信部34は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、可否情報などである。店舗受信部34は、例えば、店舗送信部33がカード識別子をサーバ装置2に送信したことに応じて、サーバ装置2から当該カード識別子を有する可否情報を受信してもよい。
店舗出力部35は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、可否情報などである。店舗出力部35は、可否情報等の情報を、例えば、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを介して出力する。なお、出力される可否情報は、受信された可否情報と同じでなくてもよい。また、出力は、通常、店舗端末3内での出力であるが、外部ディスプレイ等による出力でもよい。
または、店舗出力部35は、店舗受信部34が受信した可否情報を、例えば、当該可否情報が有するカード識別子で識別されるクレジットカード1に送信してもよい。
格納部11、クレジットカード情報格納部111、サーバ格納部21、サーバ登録情報格納部211、サーバ期間情報格納部212、および店舗格納部31は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、このことは、実施の形態2で説明する格納部11a、クレジットカード情報格納部111、登録情報格納部112、および期間情報格納部113にも当てはまる。
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
受付部12、登録受付部121、期間受付部122、店舗受付部32は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。受付部12等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
処理部13、決済処理部131、スポット通過検知部132、有効化部133、無効化部134、サーバ処理部23、およびサーバ判断部231は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。なお、このことは、実施の形態2で説明する処理部13a、有効化部133a、無効化部134a、判断部135にも当てはまる。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
送信部14、スポット識別子送信部141、登録情報送信部142、期間情報送信部143、サーバ送信部24、可否情報送信部241、店舗送信部33は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、近距離無線通信モジュール、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。
受信部15、可否情報受信部151、サーバ受信部22、スポット識別子受信部221、登録情報受信部222、期間情報受信部223、および店舗受信部34は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。
店舗出力部35は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。店舗出力部35は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
次に、情報システム100の動作について図2〜図4のフローチャートを用いて説明する。
図2は、クレジットカード1の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS201)処理部13等は、スポットの通過を検知し、スポット識別子等を送信する処理であるスポット通過検知送信処理を実行する。なお、スポット通過検知送信処理については、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS202)処理部13は、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信したか否かを判別する。可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信した場合はステップS203に進み、受信していない場合はステップS204に進む。
(ステップS203)有効化部133は、決済処理部131を有効化する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS204)処理部13は、サーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信か否かを判別する。サーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信場合はステップS205に進み、受信していない場合はステップS206に進む。
(ステップS205)無効化部134は、決済処理部131を無効化する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS206)処理部13は、登録受付部121が1以上のスポットの登録を受け付けたか否かを判別する。登録受付部121が1以上のスポットの登録を受け付けた場合はステップS207に進み、受け付けていない場合はステップS208に進む。
(ステップS207)登録情報送信部142は、登録された1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子と、格納部11に格納されているカード識別子とを含む登録情報を、サーバ装置2に送信する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS208)処理部13は、期間受付部122が期間情報を受け付けたか否かを判別する。期間受付部122が期間情報を受け付けた場合はステップS209に進み、受け付けていない場合はステップS210に進む。
(ステップS209)期間情報送信部143は、期間受付部122が受け付けた期間情報を、格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信する。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS210)処理部13は、受付部12が決済指示を受け付けたか否かを判別する。受付部12が決済指示を受け付けた場合はステップS211に進み、受け付けていない場合はステップS201に戻る。
(ステップS211)処理部13は、決済処理部131が有効であるか否かを判別する。決済処理部131が有効である場合はステップS212に進み、決済処理部131が無効である場合はステップS213に進む。
(ステップS212)決済処理部131は、決済のための処理を実行する。詳しくは、決済処理部131は、例えば、店舗端末3から購入情報を受信し、当該購入情報に対するクレジットカード決済を行い、決済結果情報を構成して店舗端末3に送信してもよい。その後、ステップS201に戻る。
(ステップS213)処理部13は、可否情報受信部151が受信した決済不可能を示す可否情報を出力する。その後、ステップS201に戻る。
また、図2のフローチャートにおいて、クレジットカード1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
図3は、ステップS201のスポット通過検知送信処理を説明するフローチャートである。
(ステップS301)処理部13は、スポット通過検知部132がスポットの通過を検知したか否かを判別する。スポット通過検知部132がスポットの通過を検知した場合はステップS302に進み、検知していない場合は上位処理にリターンする。
(ステップS302)スポット通過検知部132は、例えば、MPUの内蔵時計やNTSサーバ等から検知時刻を取得する。
(ステップS303)スポット識別子送信部141は、ステップS203で通過が検知されたスポットを識別するスポット識別子を、ステップS302で取得した検知時刻および格納部11に格納されているカード識別子と対に、サーバ装置2に送信する。その後、上位処理にリターンする。
図4は、サーバ装置2の動作を説明するフローチャートである。
(ステップS401)サーバ処理部23は、サーバ受信部22がスポット識別子と検知時刻とをカード識別子と対に受信したか否かを判別する。サーバ受信部22がスポット識別子と検知時刻とをカード識別子と対に受信した場合はステップS402に進み、受信していない場合はステップS407に進む。
(ステップS402)サーバ処理部23は、当該スポット識別子と当該検知時刻とを当該カード識別子に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。
(ステップS403)サーバ判断部231は、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知されたか否かを判断する。
詳しくは、サーバ判断部231は、ステップS401のスポット通過検知送信処理の結果としてサーバ格納部21に当該カード識別子と対に格納されている1以上のスポット識別子と、サーバ登録情報格納部211に当該カード識別子と対に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子とを比較して、例えば、サーバ登録情報格納部211に当該カード識別子と対に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子の全部が、サーバ格納部21に格納されている1以上のスポット識別子と一致する場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知されたと判断してもよい。サーバ判断部231は、登録情報が有する1以上のスポット識別子のうち1つでも、当該カード識別子と対にサーバ格納部21に格納されている1以上のスポット識別子と一致しないか、サーバ格納部21に格納されていない場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知されていないと判断してもよい。
当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知された場合はステップS404に進み、検知されていない場合はステップS405に進む。
(ステップS404)可否情報送信部241は、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に、決済可能を示す可否情報を送信する。その後、ステップS401に戻る。
(ステップS405)サーバ判断部231は、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して決められた期間が経過しても、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知されていないか否かを判断する。
詳しくは、判断部135は、例えば、サーバ期間情報格納部212に格納されている期間情報であり、当該カード識別子含む期間情報に対応する期間が経過したことに応じて、ステップS402と同様の比較を行い、サーバ登録情報格納部211に格納されている登録情報であり、当該カード識別子を含む登録情報が有する1以上のスポット識別子のうち1つでも、当該カード識別子と対にサーバ格納部21に格納されている1以上のスポット識別子と一致しないか、サーバ格納部21に格納されていない場合に、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して決められた期間が経過しても、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して1以上のスポットの通過が検知されないと判断してもよい。
当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して決められた期間が経過しても、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に対して登録された1以上のスポットの通過が検知されていない場合は、ステップS406に進み、そうでない場合は、ステップS201に戻る。
(ステップS406)可否情報送信部241は、当該カード識別子で識別されるクレジットカード1に、決済不可能を示す可否情報を送信する。その後、ステップS401に戻る。
(ステップS407)サーバ処理部23は、登録情報受信部222が登録情報を受信したか否かを判別する。登録情報受信部222が登録情報を受信した場合はステップS408に進み、受信していない場合はステップS409に進む。
(ステップS408)サーバ処理部23は、当該登録情報をサーバ登録情報格納部211に蓄積する。その後、ステップS401に戻る。
(ステップS409)サーバ処理部23は、期間情報受信部223が期間情報を受信したか否かを判別する。期間情報受信部223が期間情報を受信した場合はステップS410に進み、受信していない場合はステップS401に戻る。
(ステップS410)サーバ処理部23は、当該期間情報をサーバ期間情報格納部212に蓄積する。その後、ステップS401に戻る。
その後、ステップS401に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、サーバ装置2の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
以下、本実施の形態における情報システム100の具体的な動作例について説明する。本例の情報システム100は、2以上のクレジットカード1、サーバ装置2、および1以上の店舗端末3を備える。
2以上のクレジットカード1のうち1つは、カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1(以下、クレジットカード1Xと記す場合がある)である。このクレジットカード1Xは、ユーザAによって所有される。クレジットカード1Xのクレジットカード情報格納部111には、カード識別子“X”を含むクレジットカード情報が格納されている。
2以上のクレジットカード1のうち他の1つは、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1(以下、クレジットカード1Y)である。このクレジットカード1Yは、ユーザAによって所有される。クレジットカード1Yのクレジットカード情報格納部111には、カード識別子“Y”を含むクレジットカード情報が格納されている。
ユーザAの自宅の最寄り駅の改札には、スポット識別子“aaa”を有する信号を送信する近距離無線通信器が設けられており、この信号の到達範囲がスポットaaaである。ユーザAは、保有するクレジットカード1Xに対する一のスポットとして、スポットaaaを予め登録している。また、ユーザAは、クレジットカード1Xに対する期間情報として、“有効化から12時間”を予め登録している。
ユーザBが勤める会社の最寄り駅の改札には、スポット識別子“bbb”を有する信号を送信する近距離無線通信器が設けられており、この到達範囲がスポットbbbである。また、この会社の門には、スポット識別子“ccc”を有する信号を送信する近距離無線通信器が設けられており、この信号の到達範囲がスポットcccである。ユーザBは、保有するクレジットカード1Yに対する2つのスポットとして、スポットbbbおよびスポットcccを登録している。また、ユーザBは、クレジットカード1Yに対する期間情報として、“検知から24時間”を予め登録している。
サーバ装置2のサーバ登録情報格納部211およびサーバ期間情報格納部212には、例えば、図5に示すような2以上の登録・期間情報が格納されている。登録・期間情報とは、登録情報および期間情報を統合した情報である。登録・期間情報は、例えば、カード識別子、1以上のスポット識別子、および期間情報などを有する。図5に示した2以上の登録・期間情報は、ID(例えば、“1”,“2”等)に対応付いている。
例えば、ID“1”に対応付いた登録・期間情報(以下、登録・期間情報1と記す場合がある)は、カード識別子“X”、一のスポット識別子“aaa”、および期間情報“有効化から12時間”などを有する。
また、ID“2”に対応付いた登録・期間情報(以下、登録・期間情報2)は、カード識別子“Y”、2つのスポット識別子“bbb”,“ccc”、および期間情報“検知から24時間”などを有する。
また、サーバ格納部21には、例えば、図6に示すような2以上の管理情報が格納され得る。なお、ここに示した2以上の管理情報は、2017年4月11日18時40分における情報である。
管理情報は、例えば、カード識別子、フラグ、および履歴情報などを有する。履歴情報は、スポット識別子および検知時刻の組を、1組以上、有する。図6に示した2以上の管理情報は、ID(例えば、“1”,“2”等)に対応付いている。
例えば、ID“1”に対応付いた管理情報(以下、管理情報1と記す場合がある)は、カード識別子“X”、フラグ“使用可能”、スポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日8:10”の組、スポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日19:30”の組などを有する。
また、ID“2”に対応付いた管理情報(以下、管理情報2)は、カード識別子“Y”、フラグ“使用不可能”、スポット識別子“bbb”および検知時刻“2017年4月10日8:40”の組、スポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日8:50”の組、スポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日18:30”の組、スポット識別子“ddd”および検知時刻“2017年4月10日19:00”の組、スポット識別子“eee”および検知時刻“2017年4月11日18:40”の組などを有する。
なお、各管理情報が有するフラグは、初期状態では、例えば、“使用不可能”であり、サーバ処理部23が、各クレジットカード1におけるスポットの検知状況に応じて、各管理情報が有するフラグを、“使用可能”に変化させたり、“使用不可能”に戻したりする。また、各管理情報が有する履歴情報は、初期状態では、例えば、その情報の不存在を示す“Null”であり、サーバ処理部23が、各クレジットカード1におけるスポットの検知に応じて、各管理情報が有する履歴情報に、スポット識別子および検知時刻の組を追加していく。
クレジットカード1Xを携帯したユーザAが、自宅を出て最寄り駅に向かい、その最寄り駅の改札を、2017年4月10日8:10に通過したとする。
クレジットカード1Xにおいて、スポット通過検知部132が、スポット識別子“aaa”の受信によりスポットaaaの通過を検知し、検知時刻“2017年4月10日8:10”を取得する。スポット識別子送信部141は、スポット識別子“aaa”を、検知時刻“2017年4月10日8:10”およびカード識別子“X”と対に、サーバ装置2に送信する。
サーバ装置2において、サーバ受信部22が、スポット識別子“aaa”を検知時刻“2017年4月10日8:10”およびカード識別子“X”と対に受信し、サーバ処理部23は、スポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日8:10”の組をカード識別子“X”に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。
サーバ判断部231は、カード識別子“X”を有する期間・登録情報1が有するスポット識別子“aaa”と同じスポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日8:10”の組が、上記蓄積の結果、カード識別子“X”を有する管理情報1に追加されたことから、カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1Xに対して登録された一のスポットaaaの通過が検知されたと判断する。可否情報送信部241は、当該カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1Xに、使用可能を示す可否情報を送信する。
クレジットカード1Xにおいて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信し、有効化部133は、決済処理部131を有効化する。
その後、ユーザAは、電車を降り、職場に向かう。同日18:00の終業後、ユーザAは、電車に乗る前に、店舗に立ち寄り、商品を購入する。クレジットカード1Xは、朝に有効化されてから、この時点までの経過時間が12時間に満たないため、使用可能である。ユーザAは、クレジットカード1Xで支払いを行うべく、これを店舗端末3の近距離無線通通信モジュールにかざす。店員は、購入情報および決済指示を、店舗端末3のキーボード等を介して入力する。
店舗端末3において、店舗受付部32が購入情報および決済指示の入力を受け付け、店舗送信部33は、購入情報および決済指示をクレジットカード1Xに送信する。
クレジットカード1Xにおいて、受付部12が購入情報および決済指示を受信し、決済処理部131は、当該購入情報に対するクレジットカード決済を行い、決済完了を示す決済結果情報を店舗端末3に送信する。店舗端末3において、店舗受信部34が決済結果情報を受信し、店舗出力部35は、受信された決済結果情報に対応する文字列“決済が完了しました”をディスプレイに表示する。
買い物を終えたユーザAは、電車に乗り、最寄り駅で降りて、同日19:30にその改札を通過したとする。
クレジットカード1Xにおいて、スポット通過検知部132が、スポット識別子“aaa”の受信によりスポットaaaの通過を検知し、検知時刻“2017年4月10日19:30”を取得する。スポット識別子送信部141は、スポット識別子“aaa”を、検知時刻“2017年4月10日19:30”およびカード識別子“X”と対に、サーバ装置2に送信する。
サーバ装置2において、サーバ受信部22が、スポット識別子“aaa”を検知時刻“2017年4月10日19:30”およびカード識別子“X”と対に受信し、サーバ処理部23は、スポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日19:30”の組をカード識別子“X”に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。
サーバ判断部231は、カード識別子“X”を有する期間・登録情報1が有するスポット識別子“aaa”と同じスポット識別子“aaa”および検知時刻“2017年4月10日19:30”の組が、上記蓄積の結果、前回の有効化から12時間が経過する前に、カード識別子“X”を有する管理情報1に追加されたことから、カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1Xに対して登録された一のスポットaaaの通過が検知されたと判断する。これに応じて、サーバ処理部23は、当該カード識別子“X”を有する管理情報1が有するフラグを“使用可能”に変更し、可否情報送信部241は、当該カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1Xに、使用可能を示す可否情報を送信する。
クレジットカード1Xにおいて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信し、有効化部133は、決済処理部131を有効化する。これにより、クレジットカード1Xは、12時間後の2017年4月11日7:30までの期間、使用可能となる。
その後、2017年4月11日7:30までに、クレジットカード1Xが最寄り駅の改札を通らない限り、サーバ装置2のスポット識別子受信部221が、カード識別子“X”と対に、スポット識別子“aaa”および当該時刻以前の検知時刻の組を受信することはない。サーバ判断部231は、2017年4月11日7:30の時点で、カード識別子“X”と対にかかる組が受信されないことから、当該カード識別子“X”で識別されるクレジットカード1Xに対して決められた期間“12時間”が経過しても、クレジットカード1Xに対して登録された一のスポットaaaの通過が検知されていないと判断する。これに応じて、サーバ処理部23は、当該カード識別子“X”を有する管理情報1が有するフラグを“使用不可能”に変更し、可否情報送信部241は、使用不可能を示す可否情報を、クレジットカード1Xに送信する。
クレジットカード1Xにおいて、可否情報受信部151が使用不可能を示す可否情報を受信し、無効化部134は、決済処理部131を無効化する。
その後、クレジットカード1Xを携帯したユーザAが、出勤するべく最寄り駅の改札を通ると、クレジットカード1Xは、再び使用可能となる。
ただし、クレジットカード1Xが、ユーザAの自宅に置き忘れられた場合は、次回、最寄り駅の改札を通るまでの期間、使用不可能であるため、置き忘れに対するセキュリティが高まる。また、クレジットカード1Xが、盗難にあった場合は、偶然、最寄り駅の改札を通らない限り、有効化されることはなく、仮に有効化されても、12時間後には無効化されるので、盗難に対するセキュリティも高まる。
なお、クレジットカード1Yについての処理は、以下のようになる。
クレジットカード1Yを携帯したユーザBが、電車に乗り、会社の最寄り駅で電車を降り、その改札を、2017年4月10日8:40に通過したとする。
クレジットカード1Yにおいて、スポット通過検知部132が、スポット識別子“bbb”の受信によりスポットbbbの通過を検知し、検知時刻“2017年4月10日8:40”を取得する。スポット識別子送信部141は、スポット識別子“bbb”を、検知時刻“2017年4月10日8:40”およびカード識別子“Y”と対に、サーバ装置2に送信する。
サーバ装置2において、サーバ受信部22が、スポット識別子“bbb”を検知時刻“2017年4月10日8:40”およびカード識別子“Y”と対に受信し、サーバ処理部23は、スポット識別子“bbb”および検知時刻“2017年4月10日8:40”の組をカード識別子“Y”に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。
サーバ判断部231は、カード識別子“Y”を有する期間・登録情報2が有するスポット識別子“bbb”と同じスポット識別子“bbb”および検知時刻“2017年4月10日8:40”の組が、上記蓄積の結果、カード識別子“Y”を有する管理情報2に追加されたものの、期間・登録情報2が有するもう一つのスポット識別子“ccc”が追加されていないことから、この時点では、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1Yに対して登録された2つのスポットbbbおよびcccの通過は未だ検知されていないと判断する。このため、可否情報送信部241による可否情報の送信は、この時点では行われない。
その後、ユーザBが、会社の門を通過すると、スポット通過検知部132は、スポットcccの通過を検知し、検知時刻“2017年4月10日8:50”を取得する。スポット識別子送信部141は、スポット識別子“ccc”を、検知時刻“2017年4月10日8:50”およびカード識別子“Y”と対に、サーバ装置2に送信する。
サーバ装置2において、サーバ受信部22がこれを受信し、サーバ処理部23は、スポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日8:50”の組をカード識別子“Y”に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。サーバ判断部231は、期間・登録情報2が有するスポット識別子“ccc”と同じスポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日8:50”の組が、管理情報2にさらに追加されたことで、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1Yに対して登録された2つのスポットbbbおよびcccの通過が検知されたと判断する。そこで、サーバ処理部23は、管理情報2が有するフラグを“使用可能”に変更し、可否情報送信部241は、使用可能を示す可否情報をクレジットカード1Yに送信する。
クレジットカード1Yにおいて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信し、有効化部133は、決済処理部131を有効化する。
終業後、ユーザBが会社の門を通過すると、スポット通過検知部132は、スポットcccの通過を検知し、検知時刻“2017年4月10日18:30”を取得する。スポット識別子送信部141は、スポット識別子“ccc”を、検知時刻“2017年4月10日18:30”およびカード識別子“Y”と対に、サーバ装置2に送信する。
サーバ装置2において、サーバ受信部22がこれを受信し、サーバ処理部23は、スポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日18:30”の組をカード識別子“Y”に対応付けてサーバ格納部21に蓄積する。サーバ判断部231は、期間・登録情報2が有するスポット識別子“ccc”と同じスポット識別子“ccc”および検知時刻“2017年4月10日18:30”の組が、管理情報2にさらに追加されたことで、クレジットカード1Yが使用可能な状態において、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1Yに対して登録された2つのスポットbbbおよびcccのうちいずれか1つの通過が検知されたと判断する。そこで、可否情報送信部241は、使用可能を示す可否情報をクレジットカード1Yに送信する。ただし、クレジットカード1Yが使用可能な状態において、可否情報送信部241は、かかる可否情報の送信を行わなくてもよい。
クレジットカード1Yにおいて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用可能を示す可否情報を受信し、有効化部133は、決済処理部131を有効化する。ただし、クレジットカード1Yが使用可能な状態において、可否情報が受信されない場合、有効化部133は、特に有効化を行わなくても、使用可能な状態は維持される。
その後、ユーザBは、会社の最寄り駅に向かう途中、クレジットカード1Yを紛失したとする。クレジットカード1Yは、別の者によって拾得され、同日19:00にスポットdddの通過が検知されたとする。これによって、管理情報2に、スポット識別子“ddd”および検知時刻“2017年4月10日19:00”の組が追加されるが、スポット識別子“ddd”は、登録・期間情報2が有する2つのスポット識別子のいずれとも異なるため、サーバ判断部231は、クレジットカード1Yが使用可能な状態において、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1Yに対して登録された2つのスポットbbbおよびcccのうちいずれの通過も検知されていないと判断する。ただし、クレジットカード1Yは、前回の検知時刻“2017年4月10日18:30”からこの時点までの経過時間が30分であり、12時間に満たないため、使用可能な状態が維持される。
その後、2017年4月11日18:30になると、サーバ判断部231は、クレジットカード1Yが使用可能な状態において、前回の検知時刻“2017年4月10日18:30”から、期間情報2に定められた24時間が経過しても、カード識別子“Y”で識別されるクレジットカード1Yに対して登録された2つのスポットbbbおよびcccのうちいずれの通過も検知されていないと判断する。そこで、サーバ処理部23は、管理情報2が有するフラグを“使用不可能”に変更し、可否情報送信部241は、使用不可能を示す可否情報をクレジットカード1Yに送信する。
クレジットカード1Yにおいて、可否情報受信部151がサーバ装置2から使用不可能を示す可否情報を受信し、無効化部134は、決済処理部131を無効化する。これにより、クレジットカード1Yは、使用不可能になる。
その後、クレジットカード1Yの拾得者が、店舗で不正にクレジットカード1Yを利用しようとしたとする。拾得者は、クレジットカード1Yで支払いを行うべく、これを店舗端末3の近距離無線通通信モジュールにかざす。店員は、購入情報および決済指示を、店舗端末3のキーボード等を介して入力する。
店舗端末3において、店舗受付部32が購入情報および決済指示の入力を受け付け、店舗送信部33は、購入情報および決済指示をクレジットカード1Yに送信する。
クレジットカード1Yにおいて、受付部12が購入情報および決済指示を受信するが、決済処理部131は無効化されているので、クレジットカード決済は行われない。送信部14は、決済不可能ことを示す決済結果情報を店舗端末3に送信する。店舗端末3において、店舗受信部34が決済結果情報を受信し、店舗出力部35は、受信された決済結果情報に対応する文字列“このカードでは決済できません”をディスプレイに表示する。
クレジットカード1Yが使用できないため、拾得者は、現金でまたは別のカードで支払うか、買い物を断念する。
その後、スポットeeeの通過が検知され、管理情報2に、スポット識別子“eee”および検出時刻“2017年4月11日18:40”の組が追加されるが、クレジットカード1Yは使用可能とはならない。クレジットカード1Yが使用可能となるには、2つのスポットbbbおよびcccを通過しなければならないため、拾得者による不正利用は困難である。
他方、クレジットカード1YがユーザBの手元に戻った場合、ユーザBが通常通り出勤することで、2つのスポットbbbおよびcccの通過が検知され、クレジットカード1Yは使用可能となる。
以上、本実施の形態によれば、クレジットカード1は、クレジットカードに関する情報であるクレジットカード情報が格納されるクレジットカード情報格納部111と、クレジットカード情報を用いた決済のための処理を行う決済処理部131とを具備し、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知した場合に、決済処理部131を有効化することにより、予め登録された1以上のスポットの通過を検知した場合に使用可能になるため、クレジットカードの不正使用を抑制できる。
また、クレジットカード1は、決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部131を無効化することにより、使用不能となるので、セキュリティをさらに高めることができる。
また、クレジットカード1は、1以上のスポットの登録を受け付け、1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を有する登録情報を取得し、取得した登録情報が有する1以上のスポットを通過したことを検知することにより、1以上のスポットの組み合わせをユーザがカスタマイズすることで、セキュリティをより一層高めることができる。
また、クレジットカード1は、予め決められた期間を示す期間情報を受け付け、受け付けた期間情報が示す期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部を無効化することにより、使用不能となるまでの期間をユーザがカスタマイズすることで、セキュリティと利便性とのバランスをとることができる。
また、クレジットカード1は、スポットの通過が検知された場合に、スポットを識別するスポット識別子をサーバ装置2に送信し、スポット識別子の送信に応じて、サーバ装置2からクレジットカード1の使用の可否を示す可否情報を受信し、使用可能を示す可否情報を受信した場合に、決済処理部131を有効化するので、サーバ装置2が、1以上のクレジットカード1ごとに、1以上のスポットの登録情報を管理し、使用の可否を判断することで、クレジットカードの不正使用を抑制できる。
ただし、クレジットカード1は、予め登録された1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を有する登録情報が格納される登録情報格納部(図示しない)を具備し、登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたか否かを自ら判断し、登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたと判断した場合に、決済処理部131を有効化してもよく、これにより、クレジットカード1自身が、1以上のスポットの登録情報を管理し、その使用の可否を判断することで、セキュリティを簡易に高めることができる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。
つまり、クレジットカード1のコンピュータがアクセス可能な記録媒体は、クレジットカードに関する情報であるクレジットカード情報が格納されるクレジットカード情報格納部111を具備し、このプログラムは、前記コンピュータを、前記クレジットカード情報を用いた決済のための処理を行う決済処理部131と、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知するスポット通過検知部132と、前記スポット通過検知部が前記予め登録された1以上のスポットの通過を検知した場合に、前記決済処理部131を有効化する有効化部133として機能させるためのプログラムである。
また、上記プログラムは、前記コンピュータを、スポットの通過が検知された場合に、当該スポットを識別するスポット識別子をサーバ装置2に送信するスポット識別子送信部141と、前記スポット識別子送信部141によるスポット識別子の送信に応じて、前記サーバ装置2から当該クレジットカード1の使用の可否を示す可否情報を受信する可否情報受信部151としてさらに機能させ、前記有効化部133は、前記可否情報受信部151が使用可能を示す可否情報を受信した場合に、前記決済処理部131を有効化するプログラムである。
(実施の形態2)
図7は、本実施の形態における情報システム200のブロック図である。情報システム200は、1または2以上のクレジットカード1a、および1または2以上の店舗端末3を備える。すなわち、情報システム200は、例えば、実施の形態1の情報システム100から、サーバ装置2を削除したものであってもよい。
クレジットカード1aは、格納部11a、受付部12、処理部13a、送信部14a、および受信部15aを備える。格納部11aは、クレジットカード情報格納部111、登録情報格納部112、および期間情報格納部113を備える。処理部13aは、決済処理部131、スポット通過検知部132、有効化部133a、無効化部134a、判断部135を備える。
クレジットカード1aを構成する格納部11aは、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、クレジットカード情報、登録情報、期間情報などである。
登録情報格納部112には、一の登録情報が格納される。また、期間情報格納部113には、一の期間情報が格納される。
処理部13aは、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、有効化部133a、無効化部134a、および判断部135などの処理である。
有効化部133aは、予め登録された1以上のスポットの通過が検知された場合に、決済処理部131を有効化する。
有効化部133aは、例えば、当該カード識別子を有する登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたと判断部135が判断した場合に、決済処理部131を有効化してもよい。
無効化部134aは、有効化部133aが決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部131を無効化する。
無効化部134aは、例えば、有効化部133aが決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間が経過しても、予め登録された1以上のスポットのいずれの通過も検知されないと判断部135が判断した場合に、決済処理部131を無効化してもよい。
判断部135は、当該カード識別子を有する登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたか否かを判断する。
判断部135は、例えば、スポット通過検知部132による検知の結果として格納部11aに格納されている1以上のスポット識別子と、登録情報格納部112に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子とを比較して、例えば、登録情報格納部112に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子の全部が、格納部11aに格納されている1以上のスポット識別子と一致する場合に、登録された1以上のスポットの通過が検知されたと判断してもよい。他方、判断部135は、登録情報が有する1以上のスポット識別子のうち1つでも、格納部11aに格納されている1以上のスポット識別子と一致しないか、格納部11aに格納されていない場合には、登録された1以上のスポットの通過が検知さていないと判断してもよい。
また、判断部135は、決められた期間が経過しても1以上のスポットの通過が検知されないか否かを判別する。
判断部135は、例えば、期間情報格納部113に格納されている期間情報に対応する期間が経過したことに応じて、上記と同様の比較を行い、登録情報格納部112に格納されている登録情報が有する1以上のスポット識別子のうち1つでも、格納部11aに格納されている1以上のスポット識別子と一致しないか、格納部11aに格納されていない場合に、決められた期間が経過しても1以上のスポットの通過が検知されないと判断してもよい。
送信部14aは、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、決済結果情報などである。送信部14aは、例えば、店舗端末3に、決済処理部131が構成した決済結果情報を送信してもよい。
受信部15aは、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、スポット識別子、購入情報などである。受信部15aは、1以上の各スポットに設けられた近距離無線通信器から、当該スポットを識別するスポット識別子を受信する。また、受信部15aは、例えば、店舗端末3から購入情報を受信してもよい。
図8は、クレジットカード1aの動作を説明するフローチャートである。
(ステップS801)処理部13a等は、スポットの通過を検知し、スポット識別子等を蓄積する処理であるスポット通過検知処理を実行する。なお、スポット通過検知処理については、図9のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS802)判断部135は、登録された1以上のスポットの通過が検知されたか否かを判断する。登録された1以上のスポットの通過が検知された場合はステップS803に進み、検知されていない場合はステップS804に進む。
(ステップS803)有効化部133aは、決済処理部131を有効化する。その後、ステップS801に戻る。
(ステップS804)判断部135は、決められた期間が経過しても1以上のスポットの通過が検知されないか否かを判別する。決められた期間が経過しても1以上のスポットの通過が検知されない場合はステップS805に進み、そうでない場合はステップS806に進む。
(ステップS805)無効化部134aは、決済処理部131を無効化する。その後、ステップS801に戻る。
(ステップS806)処理部13aは、登録受付部121が1以上のスポットの登録を受け付けたか否かを判別する。登録受付部121が1以上のスポットの登録を受け付けた場合はステップS807に進み、受け付けていない場合はステップS808に進む。
(ステップS807)処理部13aは、登録された1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を含む登録情報を、登録情報格納部112に蓄積する。その後、ステップS801に戻る。
(ステップS808)処理部13aは、期間受付部122が期間情報を受け付けたか否かを判別する。期間受付部122が期間情報を受け付けた場合はステップS809に進み、受け付けていない場合はステップS810に進む。
(ステップS809)処理部13aは、期間受付部122が受け付けた期間情報を、期間情報格納部113に蓄積する。その後、ステップS801に戻る。
(ステップS810)処理部13aは、受付部12が決済指示を受け付けたか否かを判別する。受付部12が決済指示を受け付けた場合はステップS811に進み、受け付けていない場合はステップS801に戻る。
(ステップS811)処理部13aは、決済処理部131が有効であるか否かを判別する。決済処理部131が有効である場合はステップS812に進み、無効である場合はステップS813に進む。
(ステップS812)決済処理部131は、決済のための処理を実行する。その後、ステップS801に戻る。
(ステップS813)処理部13aは、決済不可能を示す可否情報を出力する。その後、ステップS801に戻る。
なお、図8のフローチャートにおいて、クレジットカード1aの電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
図9は、ステップS801のスポット検知処理を説明するフローチャートである。
(ステップS901)処理部13aは、スポット通過検知部132がスポットの通過を検知したか否かを判別する。スポット通過検知部132がスポットの通過を検知した場合はステップS902に進み、検知していない場合は上位処理にリターンする。
(ステップS902)スポット通過検知部132は、検知時刻を取得する。
(ステップS903)処理部13aは、ステップS903で通過が検知されたスポットを識別するスポット識別子を、ステップS902で取得した検知時刻と対に、格納部11aに蓄積する。その後、上位処理にリターンする。
以下、本実施の形態における情報システム200の具体的な動作例について説明する。一のクレジットカード1Xの登録情報格納部112および期間情報格納部113には、図5に示した登録・期間情報1が格納される。別の一のクレジットカード1Yの登録情報格納部112および期間情報格納部113には、図5に示した登録・期間情報2が格納される。
実施の形態1の具体例との主要な差異は、サーバ判断部231が2以上のクレジットカード1ごとに行った判断を、各クレジットカード1の判断部135が行う点だけであり、詳しい説明を省略する。
以上、本実施の形態によれば、クレジットカード1aは、クレジットカードに関する情報であるクレジットカード情報が格納されるクレジットカード情報格納部111と、クレジットカード情報を用いた決済のための処理を行う決済処理部131とを具備し、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知した場合に、使用可能になるため、クレジットカードの不正使用を抑制できる。
また、クレジットカード1aは、決済処理部131を有効化した後、予め決められた期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部131を無効化することにより、使用不能となるので、セキュリティをさらに高めることができる。
また、クレジットカード1aは、1以上のスポットの登録を受け付け、1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を有する登録情報を取得し、取得した登録情報が有する1以上のスポットを通過したことを検知することにより、1以上のスポットの組み合わせをユーザがカスタマイズすることで、セキュリティをより一層高めることができる。
また、クレジットカード1aは、予め決められた期間を示す期間情報を受け付け、受け付けた期間情報が示す期間に関する条件を満たした場合に、決済処理部を無効化することにより、使用不能となるまでの期間をユーザがカスタマイズすることで、セキュリティと利便性とのバランスをとることができる。
また、クレジットカード1aは、予め登録された1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を有する登録情報が格納される登録情報格納部112を具備し、登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたか否かを自ら判断し、登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたと判断した場合に、決済処理部131を有効化することにより、クレジットカード1a自身が、1以上のスポットの登録情報を管理し、その使用の可否を判断することで、セキュリティを簡易に高めることができる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。
つまり、クレジットカード1aのコンピュータがアクセス可能な記録媒体は、クレジットカードに関する情報であるクレジットカード情報が格納されるクレジットカード情報格納部111を具備し、このプログラムは、前記コンピュータを、前記クレジットカード情報を用いた決済のための処理を行う決済処理部131と、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知するスポット通過検知部132と、前記スポット通過検知部が前記予め登録された1以上のスポットの通過を検知した場合に、前記決済処理部131を有効化する有効化部133aとして機能させるためのプログラムである。
また、上記記録媒体は、前記予め登録された1以上のスポットを識別する1以上のスポット識別子を有する登録情報が格納される登録情報格納部112をさらに具備し、上記プログラクは、前記コンピュータを、前記登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたか否かを判断する判断部135としてさらに機能させ、前記有効化部133aは、前記登録情報が有する1以上のスポット識別子で識別される1以上のスポットの通過が検知されたと前記判断部135が判断した場合に、前記決済処理部131を有効化するプログラムである。
図10は、各実施の形態におけるプログラムを実行して、クレジットカード1,1a等を実現するコンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。図10において、コンピュータシステム900は、プログラムを実行するコンピュータであるMPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、通信モジュール916と、メモリカードスロット917と、ディスプレイ918と、ディスプレイ918の表示面に設けられたタッチパネル919とを備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。通信モジュール961は、例えば、近距離無線通信モジュール、ネットワーク・インターフェース・コントローラ、モデムなどである。コンピュータシステム900は、図示しないキーボードやマイクロフォンやカメラ等の入力デバイスも備えることは好適である。なお、コンピュータシステム900全体をコンピュータと呼んでもよい。
コンピュータシステム900に、クレジットカード1等の機能を実行させるプログラムは、例えば、メモリカード920に記憶されて、メモリカードスロット917に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム900に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、メモリカード920、またはネットワークや通信回線から直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータシステム900に、クレジットカード1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上述したコンピュータシステム900は、ICカードまたは携帯端末であり、クレジットカード1等の実現に好適であるが、サーバ装置2または店舗端末3は、例えば、サーバまたは据え置き型のPCで実現されてもよい。この場合、例えば、タッチパネル918はキーボードおよびマウスに、メモリカードスロット917はディスクドライブに、メモリカード920はディスクに、それぞれ置き換えられてもよい。ただし、以上は例示であり、車載機器等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(送信部14、受信部15など)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
なお、上記各実施の形態において、クレジットカード1,1aの処理部13,13aは、決済の前に行う決済前処理に関する決済前情報が格納される決済前情報格納部(図示しない)、および前記決済前情を用いた決済前処理を行う決済前処理部(図示しない)をさらに備え、有効化部133,133aは、スポット通過検知部132が1以上のスポットの通過を検知した場合に、前記決済前処理部を有効化してもよい。
決済前処理は、例えば、決済前にワンタイムパスワードを発生する処理であってもよい。決済前情報は、例えば、クレジットカード情報格納部111に格納されているクレジットカード情報に対応するクレジットカードが決済時にワンタイムパスワードを必要とする否かを示す情報や、ワンタイムパスワードを発生する条件などを含んでいてもよい。または、決済前処理は、例えば、決済前にオーソリゼーション(オーソリ)を行うことであってもよい。オーソリとは、クレジットカードによる決済を行う前に、そのカードの有効性や利用可能枠等をカード会社に確認したり、カード会社から承認番号を受け取ったりする処理である。決済前情報は、例えば、当該クレジットカードが決済前にオーソリを必要とする否かを示す情報や、オーソリを行う条件などを含んでいてもよい。ただし、決済前処理は、決済の前に行う処理であれば、その内容は問わない。
なお、ワンタイムパスワードを発生する条件や、オーソリを実行する条件は、例えは、スポット通過検知部132が予め登録された1以上のスポットの通過を検知したことでもよく、決済処理部131を有効化する条件と同じで構わない。
また、有効化部133,133aは、スポット通過検知部132が予め登録された1以上のスポットの通過を検知した場合に、例えば、決済処理部131に加えて、決済前処理部をさらに有効化してもよいし、または、決済処理部131に代えて、決済前処理部を有効化してもよい。後者の場合、決済処理部131は、予め登録された1以上のスポットの通過とは無関係に、例えば、常時、有効化されていてもよく、有効化部133,133aは、決済処理部131の有効化を必ずしも行わなくてもよい。
このようなクレジットカードは、例えば、決済の前に行う決済前処理に関する決済前情報が格納される決済前情報格納部と、前記決済前情を用いた決済前処理を行う決済前処理部と、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知するスポット通過検知部と、前記スポット通過検知部が前記1以上のスポットの通過を検知した場合に、前記決済処理部を有効化する有効化部とを備えるクレジットカードであってもよい。
また、上記のような処理はソフトウェアでも実現可能であり、かかるソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムであってもよい。つまり、クレジットカードのコンピュータがアクセス可能な記録媒体は、決済の前に行う決済前処理に関する決済前情報が格納される決済前情報格納部を具備し、このプログラムは、コンピュータを、前記決済前情を用いた決済前処理を行う決済前処理部と、予め登録された1以上のスポットを通過したことを検知するスポット通過検知部と、前記スポット通過検知部が前記1以上のスポットの通過を検知した場合に、前記決済処理部を有効化する有効化部として機能させるプログラムである。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。