JP6826590B2 - 車両用内装材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成形された基材に射出成形による樹脂の成形部を接合した車両用内装材の製造方法に関する。
特開2014-188688号公報には、繊維及び熱可塑性樹脂を含むトリムボードと、トリムボード上に射出成形されたリブ付き取付ボスと、を備えたドアトリムの製造方法が開示されている。成形前のプレボードを加熱された状態で金型によってプレス成形し、その状態、すなわち、プレボードに含まれる熱可塑性樹脂が溶融している高温状態で金型に形成されたリブ付き取付ボス用キャビティに溶融樹脂を射出すると、トリムボード上にリブ付き取付ボスが形成される。すなわち、プレボードのプレス成形とリブ付き取付ボス用の射出成形とで同じ金型が用いられ、該金型には基材形成用のキャビティとリブ付き取付ボス形成用のキャビティとが存在する。取付ボス形成用のキャビティには、樹脂射出口であるゲートから取付ボス成形空間に繋がるリブ用ランナーが含まれる。プレボードをプレス成形する成形装置の下型には、ランナーに沿って上型に向かって突出した突出部が形成されている。この突出部によりトリムボードの裏面が強く押圧されるため、突出部とトリムボード裏面との間に溶融樹脂が入り込む事態、すなわち、溶融樹脂がトリムボード裏面上に浸み出す事態が抑制される。
特開2014-188688号公報に示される製造方法では、プレボードをプレス成形する際にプレボードの一部がリブ付き取付ボス用キャビティ内部に入り込む事態を抑制するため、まず、プレボードにおけるリブ付き取付ボスの成形箇所が、その周囲よりも薄肉状の凹部となるように加熱プレスをする加熱プレス工程を行っている。そのうえで、前記凹部を有するプレボードを金型によって所要形状にプレス成形し、この状態で溶融樹脂を射出してリブ付き取付ボスを形成している。前記凹部を有するプレボードは、略平板形状であり、ドアトリムとしての所要形状を有していない。
特開2014−188688号公報
プレス成形直後の基材は、含まれる熱可塑性樹脂が溶融状態となっている。この状態でランナー近傍の突出部によりトリムボードの裏面を強く押圧すると、極端な場合には基材表面に局所的なダメージを与えるといった基材表面が局所的に劣化する惧れがある。特に、プレス成形により基材表面に表皮材を接合する場合、表皮材が局所的に劣化すると内装材としての意匠性が低下する惧れがある。また、軟化しているトリムボードが変形してランナーに入り込むことによりランナー内の溶融樹脂の流動が妨げられる惧れがあり、これにより、リブの一部が形成されなかったり狙いの強度が得られなかったりする可能性が考えられる。
尚、上述した問題は、ドアトリム以外にも、デッキサイドトリムやルーフトリム等、種々の車両用内装材について同様に存在する。
本発明は、車両用内装材の新規の製造方法を提供する目的を有している。
本発明の車両用内装材の製造方法は、熱可塑性の材料を含む素材を素材成形型で空気を含む所要形状の基材に成形する素材成形工程と、
前記基材の形状に合わせられた一般面、及び、前記基材のうちゲートの周囲にある第一周囲部を該第一周囲部の周囲にある第二周囲部よりも圧縮させる押圧部を含む型面を有する射出成形型に前記素材成形型から前記基材を移す移送工程と、
型締め前に前記熱可塑性の材料の融点未満とされた前記基材が配置された前記射出成形型のキャビティに前記ゲートから樹脂を射出する射出工程と、
前記樹脂による成形部とともに前記基材を前記射出成形型から取り出し、前記押圧部により圧縮された前記第一周囲部の厚みの少なくとも一部が復元した前記基材に前記成形部が接合された内装材を得る取出工程と、を含む、態様を有する。
請求項1〜請求項3に係る発明によれば、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制しながら良好な成形部を形成することが可能な新規の製造方法を提供することができる
図1は、自動車の内装の例を側面部の図示が省略された状態で示す垂直断面図。 図2は、車外側に成形部を有する内装材の例を車外側から見て示す側面図。 図3は、図2のA1−A1の位置における内装材の断面の例を模式的に示す断面図。 図4は、内装材の製造方法の例を模式的に示す図。 図5は、射出成形型の型面の要部を模式的に例示する図。 図6は、射出成形型から取り出される内装材の基材において押圧部により圧縮された第一周囲部の厚みの少なくとも一部が復元する例を模式的に示す断面図。 図7は、室内側に成形部を有する内装材の例を室内側から見て示す側面図。 図8は、孔形成工程を含む製造方法の例を模式的に示す図。 図9は、室内側に成形部を有する内装材を射出成形型から取り出す例を模式的に示す断面図。 図10は、射出成形型の型面の要部を模式的に例示する図。 図11は、射出成形型の型面の要部を模式的に例示する図。 図12は、裁断前の内装材の例を車外側から見て示す側面図。 図13は、樹脂の限界流動長の評価方法を模式的に例示する図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1〜13に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、図1〜13は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
[態様1]
図4,8に例示するように、本技術の車両用内装材1の製造方法は、素材成形工程ST1、移送工程ST2、射出工程ST3、及び、取出工程ST4を含む。前記素材成形工程ST1では、熱可塑性の材料を含む素材(例えば素材シート20)を素材成形型(例えばプレス成形型210)で空気Arを含む所要形状の基材10に成形する。前記移送工程ST2では、前記基材10の形状に合わせられた一般面340、及び、前記基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11を該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも圧縮させる押圧部350を含む型面330を有する射出成形型310に前記素材成形型(210)から前記基材10を移す。前記射出工程ST3では、型締め前に前記熱可塑性の材料の融点未満(好ましくは軟化点未満)とされた前記基材10が配置された前記射出成形型310のキャビティCA1に前記ゲート316から樹脂R1を射出する。前記取出工程ST4では、前記樹脂R1による成形部50とともに前記基材10を前記射出成形型310から取り出し、前記押圧部350により圧縮された前記第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元した前記基材10に前記成形部50が接合された内装材1を得る。
上記態様1では、射出成形型310に配置された基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも圧縮される。従って、ゲート316から型面330と基材裏面10bとの間に樹脂R1が入り込むという樹脂漏れ、すなわち、樹脂R1が基材裏面10bに浸み出すという樹脂漏れが抑制される。その結果、射出圧力を高めることにより、ゲート316から射出された樹脂R1が流れる最大の長さを意味する限界流動長を増やすことが可能となる。
また、射出成形型310に配置された基材10が熱可塑性の材料の融点以上あると変形してキャビティCA1に入り込み、成形部50が形成されるべきキャビティCA1における樹脂R1の流れが妨げられる懸念がある。キャビティCA1内の樹脂R1の流れが妨げられると、成形部50の一部が形成されない可能性が考えられる。本技術の態様1では、射出成形型310に配置される基材10が型締め前に熱可塑性の材料の融点未満とされているので、基材10の変形が抑制されて基材10がキャビティCA1に入り込み難くなり、樹脂R1の流動性が向上する。これにより、良好な成形部50が形成される。従って、本態様は、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制しながら良好な成形部を形成することが可能な新規の製造方法を提供することができる。
さらに、成形部50とともに基材10を射出成形型310から取り出すと、基材10において押圧部350により圧縮された第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元する。これにより、局所的に強い押圧による内装材の劣化が抑制される。
ここで、空気を含む基材は、繊維が集合した基材、発泡樹脂製の基材、繊維と発泡樹脂を組み合わせた基材、等を含む。例えば、繊維が集合した基材に成形するための素材は、繊維が集合した素材シート等を含む。
素材の成形は、プレス成形、射出成形、等を含む。すなわち、素材成形型は、プレス成形型、射出成形型、等を含む。素材を成形することには、空気を含む素材シートをプレス成形型で空気を含む所要形状の基材にプレス成形すること、素材を射出成形型に射出して発泡させながら所要形状の基材に射出成形すること、等が含まれる。
基材の第一周囲部は、ゲートの周囲に限定された部位でもよいし、成形部に沿った部位等を含んでもよい。型面の押圧部は、ゲートの周囲のうちキャビティを除く部位でもよい。従って、基材の第一周囲部は、ゲートの周囲のうち成形部を除く部位でもよい。
射出される樹脂は、溶融樹脂、硬化性の液状樹脂、等を含む。
取出工程で得られる内装材は、不要部分を切除する前の内装材でもよい。
[態様2]
図6等に例示するように、前記基材10に沿った方向D5において前記第一周囲部11の前記ゲート316の外周316oから前記第二周囲部12までの長さW1は、1〜10mmでもよい。前記長さを1mm以上にするとゲート周りの樹脂漏れを効果的に抑制することができ、前記長さを10mm以下にすると局所的に強い押圧による内装材1の劣化を効果的に抑制することができる。本態様は、基材10において局所的に強い押圧が加わる第一周囲部11がゲート周りの狭い範囲であるので、局所的に強い押圧による内装材の劣化をさらに抑制することが可能な製造方法を提供することができる。
尚、本願において、「Min〜Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
[態様3]
また、図8に例示するように、本技術の車両用内装材1の製造方法は、素材(例えば素材シート20)を素材成形型(例えばプレス成形型210)で所要形状の基材10に成形する素材成形工程ST1と、
前記基材10の形状に合わせられた一般面340を含む型面330を有する射出成形型310であって配置される前記基材10の一面側にキャビティCA1があって該基材10の他面側にゲート316がある射出成形型310に前記素材成形型(210)から前記基材10を移す移送工程ST2と、
厚み方向D3へ貫通した貫通孔14を有する前記基材10が配置された前記射出成形型310のキャビティCA1に前記貫通孔14を介して前記ゲート316から樹脂R1を射出する射出工程ST3と、
前記樹脂R1による成形部50が前記基材10の一面側に接合された内装材1を前記射出成形型310から取り出す取出工程ST4と、を含む、態様を有する。
ゲート周りの樹脂漏れは、基材10においてゲート316の有る他面側よりもゲート316の無い一面側の方が起き難い。上記態様3では、射出成形による樹脂の成形部50が基材10においてゲート316の無い一面側に接合されるので、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際に基材において成形部が接合される側の面に樹脂漏れが発生することを抑制することが可能な製造方法を提供することができる。基材の表面側に成形部を接合する場合、基材の表面側に樹脂漏れが発生することによる意匠性の低下を抑制することが可能となる。
ここで、本製造方法は、前記基材10に対して厚み方向D3へ貫通した貫通孔14を形成する孔形成工程ST5をさらに含んでもよい。
[態様4]
図8に例示するように、前記素材成形型(210)は、前記基材10に前記貫通孔14を形成するための構造(例えば穿孔構造220)を有してもよい。前記孔形成工程ST5は、前記素材成形型(210)で前記素材を成形することにより前記基材10に前記貫通孔14を形成する工程でもよい。本態様は、基材の一面側に成形部が接合された内装材の製造効率を向上させることが可能な製造方法を提供することができる。
[態様5]
前記樹脂R1は、発泡性の樹脂でもよい。前記成形部50は、発泡樹脂で形成されてもよい。本態様は、樹脂R1の発泡力により樹脂の限界流動長を増やすことができるので、好適な製造方法を提供することができる。
[態様6]
さらに、図7〜9に例示するように、本技術の車両用内装材1は、厚み方向D3へ貫通した貫通孔14を有する成形された基材10と、該基材10の一面側に接合された樹脂の成形部50であって前記貫通孔14を通って前記基材10の他面側にある樹脂射出用のゲート316の跡60に繋がった成形部50と、を備える、態様を有する。
上述したように、ゲート周りの樹脂漏れは、基材10においてゲート316の有る他面側よりもゲート316の無い一面側の方が起き難い。上記態様6では、射出成形による樹脂の成形部50が基材10においてゲート316の無い一面側に接合されているので、成形部が接合された側の面に樹脂漏れが発生することが抑制された新規の車両用内装材を提供することができる。基材の表面側に成形部が接合されている場合、基材の表面側に樹脂漏れが発生することによる意匠性の低下が抑制された新規の車両用内装材を提供することができる。
(2)本技術の製造方法により製造される車両用内装材の具体例:
図1は、自動車の内装の例を側面部の図示が省略された状態で示している。図2は、車両用内装材の例を車外側から見て示している。図2の下部には、補強リブ51(成形部50の例)を拡大して例示している。図3は、図2のA1−A1の位置における車両用内装材の断面の例を模式的に示している。これらの図中、FRONT、REAR、UP、DOWNは、それぞれ、前、後、上、下を示す。左右の位置関係は、自動車100から前を見る方向を基準とする。また、符号D1は自動車100の前後方向を示し、符号D2は自動車100の上下方向を示し、符号D3は車両用内装材1の厚み方向を示し、符号D4は補強リブ51の延びた方向を示し、符号D5は基材10に沿った方向を示す。図2等に示す補強リブ51の延びた方向D4は、基材10に沿った方向D5に含まれる。
図1に示す自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車とされ、例えば、鋼板製といった金属製の車体パネルが車室SP1及び荷室SP2を囲んで車体を形成している。また、図1に示す自動車100は、後部の荷室SP2が車室SP1と繋がり、2列のシート101(前席と後席)を備えるワゴンタイプの乗用自動車とされている。むろん、本技術を適用可能な自動車には、3列シートタイプといった2列シートタイプ以外の自動車も含まれ、いわゆるステーションワゴンやワンボックスカー等の他、セダンタイプ等の自動車も含まれる。
自動車100の車体パネルには、室内(SP1,SP2)側において種々の内装材1が配置されている。荷室SP2から側方にあるデッキサイドパネル(車体パネルの例)には、荷室SP2側においてデッキサイドトリム111(内装材1の例)が設置されている。車室SP1から側方にあるドアパネル(車体パネルの例)には、車室SP1側においてドアトリム112(内装材1の例)が設置されている。同じく車室SP1から側方にあるピラー(車体パネルの例)には、車室SP1側においてピラートリム113(内装材1の例)が設置されている。車室SP1及び荷室SP2から上方にあるルーフパネル(車体パネルの例)には、室内(SP1,SP2)側においてルーフトリム114(内装材1の例)が設置されている。
図2,3は、内装材1の例としてデッキサイドトリムの例を示している。図3に示すデッキサイドトリム111では、凹凸を有する所要形状に成形された基材10の表面10aと表皮材30のバッキング40とが接着し、基材10の裏面10bの一部に樹脂製の補強リブ51が一体的に射出成形されている。デッキサイドトリム111は、荷室SP2の左右の側面部に配置され、車室SP1に繋がった荷室SP2に良好な意匠を付与する。補強リブ51は、三次元形状に成形された基材10に対して、内装材としての剛性が不足しやすい外周付近や大きな平面上などに配置される。
尚、本技術の車両用内装材は、表皮材30とバッキング40が無くてもよい。この場合、表皮材30の代わりに表面10aが車両用内装材の意匠面となる。
基材10には、繊維F1が集合した基材10A、発泡樹脂製の基材10B、繊維と発泡樹脂を組み合わせた基材、等の空気Arを含む基材であって、熱可塑性樹脂といった熱可塑性の材料を含む基材を用いることができる。
繊維質の基材10Aには、通気性のあるプレス成形された繊維マット等、繊維F1を集合させて空気Arを含むように成形された繊維集合体を用いることができる。基材10Aは、意匠層と保形層と吸音層を積層した繊維マット等、多層構造の繊維集合体でもよい。
基材10Aを形成するための繊維F1には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂(エラストマーを含む)の繊維、合成樹脂に添加剤を添加した繊維、ガラス繊維や炭素繊維といった無機繊維、ケナフといった植物繊維、反毛繊維、これらの少なくとも一部の組合せ、等を用いることができ、熱可塑性樹脂繊維といった熱可塑性の繊維を含む繊維が好ましい。前記熱可塑性樹脂には、ポリプロピレン(PP)樹脂やポリエチレン樹脂(PE)といったポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂といったポリエステル樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、アクリル(PMMA)樹脂、等を用いることができる。繊維F1には、主繊維と接着性繊維(バインダー)が含まれてもよく、芯鞘構造やサイドバイサイド構造といったコンジュゲート構造の繊維が含まれてもよい。また、熱可塑性の繊維にガラス繊維といった無機繊維を混ぜると、基材の剛性を高めることができる。基材10Aに含まれる熱可塑性の材料は、繊維F1に含まれてもよいし、繊維F1以外の材料に含まれてもよい。
基材10Aの厚みTbは、軽量で所要の剛性を得る点から、1mm以上、且つ、8mm以下が好ましく、2mm以上、且つ、7mm以下がより好ましい。基材10Aの目付は、軽量で所要の剛性を得る点から、450g/m2以上、且つ、1200g/m2以下が好ましい。
発泡樹脂製の基材10Bには、樹脂材料を発泡させて気泡(空気Ar)を含むように成形された発泡成形体を用いることができる。樹脂材料の発泡成形には、例えば、射出成形を用いることができる。また、基材10Bは、表面にスキン層を残した発泡樹脂成形品、発泡樹脂層の少なくとも一面に対して実質的に非発泡の層を積層した成形品、等、多層構造でもよい。
基材10Bを形成するための樹脂材料は、熱可塑性樹脂といった熱可塑性の材料が含まれていれば、種々の合成樹脂(エラストマーを含む)を用いることができ、添加剤が添加されてもよい。基材10Bを形成するための熱可塑性樹脂には、PP樹脂やPE樹脂といったポリオレフィン樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、これらの組合せ、等を用いることができ、充てん材等の添加剤が含まれてもよい。樹脂の発泡には、シリンダー内で加圧された気体を溶融樹脂に溶解させる物理発泡、化学発泡剤を添加して熱分解や化学反応により気体を溶融樹脂に混入させる化学発泡、等を採用することができる。発泡剤には、ブタンやペンタンといった炭化水素を発生させる揮発性発泡剤、アゾジカルボンアミド(ADCA)やヒドラゾジカルボンアミド等といった有機系発泡剤、炭酸アンモニウムといった炭酸ガス等を発生させる無機系発泡剤、等を用いることができる。
基材10Bの厚みTbは、軽量で所要の剛性を得る点から、1mm以上、且つ、8mm以下が好ましく、2mm以上、且つ、7mm以下がより好ましい。基材10Bの目付は、軽量で所要の剛性を得る点から、450g/m2以上、且つ、1200g/m2以下が好ましい。
表皮材30には、不織布、織物、編物、カーペット、合成樹脂(エラストマーを含む)、ゴム、等を用いることができる。表皮材30の裏面には、バッキング(裏打ち層)40が形成されてもよい。バッキング40には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂(エラストマーを含む)等を用いることができる。前記熱可塑性樹脂には、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、といった低融点の熱可塑性樹脂等を用いることができる。
基材10の裏面10bの一部に一体的に成形された樹脂製の補強リブ51(成形部50の例)は、図2に示すように、基材10の裏面10bに沿って方向D4へ延びている。図2に示す補強リブ51は、基材裏面10bに略直交するように延出した薄板状に形成されている。基材10に補強リブ51を接合することにより、基材10の剛性が高められ、車体パネルに沿うように凹凸形状に成形された基材10の保形性を高めることができるといった補強効果が得られる。特に、基材10が繊維F1を集合させて成形された繊維集合体である場合、高い補強効果が得られる。
補強リブの高さHrは、特に限定されないが、例えば、2〜10mm程度とすることができる。補強リブの厚みTrは、特に限定されないが、例えば、1〜5mm程度とすることができる。補強リブ51は、図4〜6に例示するように溶融樹脂R1を射出成形することにより形成することができ、ゲート316の跡60が形成されることがある。
成形部50を形成するための樹脂材料は、種々の合成樹脂(エラストマーを含む)を用いることができ、添加剤が添加されてもよく、成形の容易性の点から熱可塑性樹脂といった熱可塑性の樹脂材料が好ましい。前記熱可塑性樹脂には、PP樹脂やPE樹脂といったポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、これらの組合せ、等を用いることができ、繊維等の添加剤が含まれてもよい。樹脂材料に線膨張率が低いABS樹脂等を用いると、冷却による補強リブの収縮が抑制されて基材の反りが少ない良好な補強リブを有する内装材を得ることができる。前記繊維には、ガラス繊維や炭素繊維といった無機繊維、ケナフといった植物繊維、これらの組合せ、等を用いることができる。前記繊維にガラス繊維といった無機繊維を用いると、基材の反りが効果的に抑制された良好な補強リブを有する内装材を得ることができる。
また、図6に示す溶融樹脂R1に発泡性の樹脂を用い、気泡を含むように射出成形された発泡樹脂で成形部50を形成してもよい。すると、溶融樹脂R1の発泡力により溶融樹脂の限界流動長を増やすことができるので、ゲートの数を減らしたり、面形状といった成形部50の形状(設計)の自由度を向上させたりすることができる。また、射出圧力を低くすることができるので、ゲート周りの樹脂漏れをさらに効果的に抑制することができ、表皮材といった内装材の劣化をさらに効果的に抑制することができる。さらに、射出樹脂の冷却による収縮がさらに抑制されるので、基材の反りもさらに効果的に抑制される。
発泡樹脂で成形部50を形成するための樹脂材料も、上述した種々の合成樹脂を用いることができ、添加剤が添加されてもよく、成形の容易性の点から熱可塑性樹脂といった熱可塑性の樹脂材料が好ましい。発泡樹脂製の基材10Bの場合と同様、樹脂の発泡には、シリンダー内で加圧された気体を溶融樹脂に溶解させる物理発泡、化学発泡剤を添加して熱分解や化学反応により気体を溶融樹脂に混入させる化学発泡、等を採用することができる。発泡剤には、揮発性発泡剤、有機系発泡剤、無機系発泡剤、等を用いることができる。樹脂材料には、特にPP樹脂といった熱可塑性樹脂が好適に用いられ、タルクといった充填材を例えば15〜25重量%添加したものを用いることが好ましい。タルクといった充填材を樹脂材料に添加すると、充填材が発泡の核となって発泡状態が良好になるため、基材の反りがさらに効果的に抑制される。
尚、基材10に接合される成形部50は、補強リブ以外にも、クリップ取付座、内装材の開口に取り付けられる樹脂枠、庇部を有する射出構造体、加飾部、等でもよい。ここで、前記クリップ取付座は、内装材を車体パネルといった相手部材に固定するためのクリップを取り付けるための部位である。前記樹脂枠には、例えば、デッキサイドトリム(内装材の例)に設けられたメンテナンスホール(開口の例)を開閉可能に覆う別体のメンテナンスカバー(サービスカバー)のツメを嵌合させることが可能な樹脂枠等がある。前記庇部を有する射出構造体には、例えば、デッキサイドトリムに設けられた空気取り入れ口(ルーバー)となる開孔の端末を塞ぎ開孔から内部を視認することができないように庇部が一体形成された射出構造体等がある。前記加飾部の具体例は、後述する。
(3)車両用内装材の第一の製造方法:
図4は、車両用内装材の製造方法の例として内装材1の第一の製造方法を模式的に示している。図5は、射出成形型の型面の例として固定型314における型面330の要部を模式的に示している。図6は、射出成形型から内装材を取り出す例として車外側に成形部50を有する内装材1を射出成形型310から取り出す様子を模式的に示している。図6は、図5のA2−A2の位置における射出成形機300の断面の例を模式的に示している。
図4〜6に示す製造方法では、所要形状の基材10を形成するための素材シート20(素材の例)に熱可塑性の繊維が集合した繊維集合体(すなわち、空気Arを含む繊維集合体)を用い、補強リブ51等を射出成形するための樹脂材料に熱可塑性樹脂を用いている。本製造方法には、素材成形工程ST1、移送工程ST2、射出工程ST3、及び、取出工程ST4を含む。前記素材成形工程ST1には、プレス成形前の素材シート20をプレス成形型210(素材成形型の例)にセットする素材セット工程ST1a、及び、成形前の素材シート20をプレス成形機200でプレス成形するプレス工程ST1bが含まれる。
図4に示すプレス成形機200は、プレス成形型210を構成する上型212及び下型214が近接及び離隔可能に設けられている。上型212は、内装材1の荷室SP2側の凹凸形状(所要形状の例)に合わせた型面を有する金型とされている。下型214は、基材10の裏面10bの凹凸形状(所要形状の例)に合わせた型面を有する金型とされている。図4では上型212が可動型で下型214が固定型とされているが、上型212が固定型で下型214が可動型でもよいし、両型212,214が可動型でもよい。
図4に示す射出成形機300は、射出成形型310を構成する可動型312及び固定型314が近接及び離隔可能に設けられている。尚、型312を固定型にして型314を可動型にしてもよいし、両型312,314を可動型にしてもよい。
可動型312は、内装材1の荷室SP2側の凹凸形状に合わせられた型面330を有する金型とされている。従って、図4に示す可動型312における型面330は、基材10の形状に合わせられた一般面に含まれる。図5,6に示す固定型314は、基材10の裏面10bの凹凸形状に合わせられた一般面340、及び、基材10の特定部位(第一周囲部11)を周囲よりも押圧する押圧部350を含む型面330を有する金型とされている。固定型314における型面330には、補強リブ51と、必要に応じてクリップ取付座、等を形成するためのキャビティCA1が形成されている。各キャビティCA1には、溶融した熱可塑性樹脂R1が射出装置320からゲート316を介して射出される。このゲート316は長尺状のキャビティCA1の途中に配置されているので、射出工程ST3の効率が高められている。押圧部350は、樹脂射出用のゲート316の周囲に形成され、基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11を該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも厚み方向D3へ圧縮させる。
図5,6に示すように、基材10に沿った方向D5において第一周囲部11のゲート316の外周316oから第二周囲部12までの長さW1は、押圧部350の幅W2にほぼ合わせられる。押圧部350の幅W2は、一般面340に沿った方向D6において押圧部350の内周(ゲート316の外周316o)から外周350oまでの長さである。第一周囲部11の長さW1、及び、押圧部350の幅W2は、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましい。これらの長さW1,W2を前記下限以上にすると、ゲート316から所要の領域以外への樹脂漏れを効果的に抑制することができ、射出した溶融樹脂R1の限界流動長が増えるためゲートの数を効果的に減らすことができる。また、これらの長さW1,W2は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下がさらに好ましい。これらの長さW1,W2を前記上限以下にすると、基材10において局所的に強い押圧が加わる第一周囲部11がゲート周りの狭い範囲となるので、局所的に強い押圧による内装材(例えば表皮材)の劣化を効果的に抑制することができる。
本具体例では、押圧部350及び第一周囲部11をゲート316の外周316oから所定範囲(長さW1,W2)内に限定しており、この所定範囲以外においてキャビティCA1及び補強リブ51に沿った押圧部や第一周囲部は無い。押圧部が広い範囲にあると押圧部の跡が広い範囲に残って内装材の意匠性が低下する可能性があるが、押圧部350及び第一周囲部11がゲート周りの所定範囲に限定されていることにより、局所的に強い押圧による内装材の劣化を効果的に抑制することができ、溶融樹脂R1の限界流動長も増やすことができる。
押圧部350の高さH1は、射出成形型310に配置された基材10を厚み方向D3へ圧縮する量に対応する。押圧部350の高さH1は、0.2mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。高さH1を前記下限以上にすると、ゲート316から所要の領域以外への樹脂漏れを効果的に抑制することができ、射出した溶融樹脂R1の限界流動長が増えるためゲートの数を効果的に減らすことができる。また、押圧部350の高さH1は、1.0mm以下が好ましく、0.7mm以下がより好ましい。高さH1を前記上限以下にすると、基材10において局所的に強い押圧が加わる第一周囲部11がゲート周りの狭い範囲となるので、局所的に強い押圧による内装材(例えば表皮材)の劣化を効果的に抑制することができる。
次に、図4に示す各工程の詳細を順に説明する。
最初の素材セット工程ST1aでは、所要形状が付与されていない素材シート20を熱可塑性の材料の軟化点以上、好ましくは熱可塑性の材料の融点以上に加熱して型212,214の間にセットする。尚、図4には示していないが、素材シート20の表面20aに表皮材30と必要に応じてバッキング40等を重ねてもよい。この場合、表皮材30と必要に応じてバッキング40等も加熱しプレス成形前の素材シート20の表面20a側に重ねて型212,214の間にセットすればよい。むろん、素材シート20と表皮材30と必要に応じてバッキング40が原反状態で一体となっている場合、同時に加熱してもよい。加熱された素材シート20が接着機能を有する場合、表皮材30やバッキング40の加熱を省略してもよいし、バッキング40自体を省略してもよい。続くプレス工程ST1bでは、両型212,214を近接させて少なくとも素材シート20を三次元形状にプレス成形する。表皮材30を重ねた場合には所要形状の基材10(具体的には図3に示す繊維F1が集合した基材10A)と表皮材30の積層物が得られ、表皮材30とバッキング40を重ねた場合には所要形状の基材10とバッキング40と表皮材30の積層物が得られる。このようにして、素材シート20から所要形状の基材10にプレス成形される(素材成形工程ST1)。
続く移送工程ST2では、プレス成形機200の両型212,214を離隔させて所要形状の基材10又はその積層物(以下、単に基材10と記載。)を取り出し、射出成形機300の型312,314の間に移してセットする。プレス成形型210から射出成形型310に移す間に基材10は、冷えて熱可塑性の材料の融点未満となり、該熱可塑性の材料が固化されていく。尚、射出成形型310にセットされる基材10の温度は、熱可塑性の材料の軟化点未満が好ましい。基材10の温度低下は、大気中の自然冷却による温度低下でもよいし、冷風を当てる等の強制冷却による温度低下でもよい。
図4〜6で示したように、可動型312の型面330は基材10の表面10a側の凹凸形状に合わせられ、固定型314の型面330は、基材裏面10bの凹凸形状に合わせられた一般面340、及び、基材10を周囲よりも圧縮させる押圧部350を有している。従って、射出成形機300の両型312,314を閉じると、すなわち、型締めすると、基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも厚み方向D3へ圧縮される。図6では、第一周囲部11が元の厚みTbから押圧部350の高さH1を差し引いた分の厚み(Tb−H1)となっていることが示されている。ここで、型締め前に基材10が熱可塑性の材料の融点未満とされて該熱可塑性の材料の固化が進んでいる。従って、押圧部350に押された第一周囲部11は、弾性変形し、復元力を有している。また、圧縮された第一周囲部11に押されることにより基材10が変形して補強リブ用のキャビティCA1に入り込むことが抑制されている。
続く射出工程ST3では、熱可塑性の材料の融点未満、好ましくは軟化点未満とされた基材10がセットされた両型312,314を閉じた型締め状態で補強リブ用のキャビティCA1にゲート316から溶融樹脂R1を射出する。上述したように、射出成形型310に配置された基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも圧縮されるので、ゲート316から型面330と基材裏面10bとの間に溶融樹脂R1が入り込むという樹脂漏れが抑制される。特に、ゲート316のある固定型314の型面330に可動型312の方へ出た押圧部350があることにより、ゲート周りの樹脂漏れが効果的に抑制される。
以上により、補強リブ51と必要に応じてクリップ取付座等が射出成形され、樹脂R1が固化すると空気Arを含む基材10の裏面10bの一部に補強リブ51等が接合されて固定された状態となる。
続く取出工程ST4では、射出成形機300の両型312,314を離隔させ、溶融樹脂R1による補強リブ51等とともに基材10を射出成形型310から取り出す。このとき、押圧部350により圧縮されていた第一周囲部11は、自らの復元力により、図6の状態ST81のように元の厚みTbにほぼ復元するか、図6の状態ST82のように押圧部350の跡13を若干残して元の厚みTbに近づく厚み(Tb−H2)に復元する。状態ST82では、跡13の深さH2は押圧部350の高さH1よりも小さいため、第一周囲部11の厚みの一部が復元したことになる。
以上より、取出工程ST4では、押圧部350により圧縮された第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元した基材10に成形部50が接合された内装材1を得ることになる。
尚、所要形状の基材10に発泡樹脂製の基材10B(図3参照)を用いる場合、例えば、所要形状に射出成形するための素材成形型に樹脂材料(素材の例)を射出し発泡させて気泡(空気Ar)を含むように射出成形し(上記素材成形工程ST1)、得られる所要形状の発泡成形体(基材10B)を前記素材成形型から射出成形型310に移せばよい(上記移送工程ST2)。前記素材成形型から射出成形型310に移す間に基材10Bは冷えて熱可塑性の材料の融点未満(好ましくは軟化点未満)となる。射出成形型310を型締めすると、基材10Bのうち押圧部350に押された第一周囲部11は、弾性変形して第二周囲部12よりも厚み方向D3へ圧縮され、復元力を有している。上記射出工程ST3でキャビティCA1に溶融樹脂R1を射出し、上記取出工程ST4で溶融樹脂R1による補強リブ51等とともに基材10Bを射出成形型310から取り出すと、第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元した基材10Bに成形部50が接合された内装材1を得ることになる。
製造される内装材1は、所要形状の基材10が繊維F1の集合した基材10Aと発泡樹脂製の基材10Bの少なくとも一方であるので、軽量である。また、基材裏面10bの一部に一体的に成形される樹脂製の補強リブ51が基材裏面10bに沿って延びているので、軽量で所要の剛性を有する内装材1が得られる。
本具体例では、射出成形型310に配置された基材10のうちゲート316の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも圧縮されるので、ゲート周りからの樹脂漏れが抑制される。その結果、射出圧力を高めることにより、ゲート316から射出された溶融樹脂R1の限界流動長を増やすことが可能となる。
また、射出成形型310に配置される基材10に含まれる熱可塑性の材料の固化が進んでいるので、基材10の変形が抑制されて基材10がキャビティCA1に入り込み難くなり、溶融樹脂R1の流動性が向上する。これにより、補強リブ51等が良好に形成される。
さらに、補強リブ51等とともに基材10を射出成形型310から取り出すと、基材10において押圧部350により圧縮された第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元する。これにより、局所的に強い押圧による内装材1の劣化が抑制され、内装材1の品質が向上し、基材10に表皮材30を接合する場合には表皮材30の劣化が抑制される。
従って、本具体例は、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制し、局所的に強い押圧による内装材の劣化を抑制しながら良好な成形部を形成することが可能となる。
(4)車両用内装材の第二の製造方法:
図7は、室内(例えば車室SP1)側に成形部を有する車両用内装材(例えばドアトリム112)の例を室内側から見て示している。図7の下部には、加飾部52(成形部50の例)を拡大して例示している。図8は、車両用内装材の製造方法の例として内装材1の第二の製造方法を模式的に示している。図9は、射出成形型から内装材を取り出す例として室内側に成形部50を有する内装材1を射出成形型310から取り出す様子を模式的に示している。図10は、射出成形型の型面の例として固定型314における型面330の要部を模式的に示している。尚、本具体例のキャビティCA1はゲート316の無い可動型312における型面330にあるため、固定型314における型面330に対応するキャビティCA1の位置を二点鎖線で示している。すなわち、射出成形型310に配置される基材10の表面10a(一面の例)の側に加飾部用のキャビティCA1があって該基材10の裏面10b(他面の例)の側にゲート316がある。
図7に示すドアトリム112では、車室SP1側となる意匠面に表皮材30があり、この表皮材30の表面に加飾部52が接合されている。尚、表皮材の無い内装材では、意匠面となる基材表面10aに加飾部52が接合されてもよい。加飾部52は、車名や自動車メーカーの文字やエンブレム、内装材を装飾する模様といったデザイン、コーションラベルの代替となる文字、等を表す部位に適用することができる。
図7に示す表皮材30の背後にある基材10のうちゲート316(図8〜10参照)の周囲にある第一周囲部11は、加飾部52及びキャビティCA1に沿っており、第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも射出工程ST3において圧縮される。
図8,9に示す製造方法では、素材シート20(素材の例)に熱可塑性の繊維が集合した繊維集合体を用い、加飾部52等を射出成形するための樹脂材料に熱可塑性樹脂を用いている。本製造方法には、上述した工程ST1〜ST4の他、基材10に対して厚み方向D3へ貫通した貫通孔14を形成する孔形成工程ST5を含む。これにより、射出工程ST3において、基材10の裏面10b側から貫通孔14を介して基材10の表面10a側に溶融樹脂R1を射出して、加飾部52を内装材1の意匠面側に形成することができる。図8に示す孔形成工程ST5は、素材成形工程ST1を実施する際に実施され、プレス成形型210(素材成形型の例)で素材シート20を成形することにより基材10に貫通孔14を形成する。このため、プレス成形型210は、基材10に貫通孔14を形成するための穿孔構造220を有している。図8に示す穿孔構造220は、上型212の型面から下型214の方へ出た穿孔用の凸部222、及び、該凸部222に対応する位置において上型212から離れるように下型214の型面から凹んだ凹部224を有している。
図10に示す射出成形型の押圧部350は、ゲート316の外周316oからの所定幅W2に限定されず、固定型314における型面330において加飾部52に対応するキャビティCA1の縁部CA1oから所定幅W4の範囲内にも形成されている。本具体例の場合、内装材1においてキャビティCA1に沿った部位(第一周囲部11等)が劣化しても加飾部52に沿った状態で劣化部位(第一周囲部11等)の少なくとも一部が加飾部52により隠されるため、内装材表面の良好な意匠が保たれる。
ここで、基材10に沿った方向D5において第一周囲部11のキャビティCA1の縁部から第二周囲部12までの長さW3、及び、一般面340に沿った方向D6においてキャビティCA1に沿った押圧部350の幅W4は、1mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましい。これにより、キャビティCA1から所要の領域以外への樹脂漏れを効果的に抑制することができる。また、これらの長さW3,W4は、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下がさらに好ましい。これにより、局所的に強い押圧による内装材(例えば表皮材)の劣化を効果的に抑制することができる。さらに、キャビティCA1に沿った押圧部350の高さ(H3とする。)は、0.2mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。これにより、キャビティCA1から所要の領域以外への樹脂漏れを効果的に抑制することができる。また、押圧部350の高さH3は、1.0mm以下が好ましく、0.7mm以下がより好ましい。これにより、局所的に強い押圧による内装材(例えば表皮材)の劣化を効果的に抑制することができる。
次に、図8に示す各工程を順に説明する。
最初の素材セット工程ST1aでは、所要形状が付与されていない素材シート20を熱可塑性の材料の軟化点以上、好ましくは熱可塑性の材料の融点以上に加熱して型212,214の間にセットする。むろん、素材シート20に表皮材30と必要に応じてバッキング40等を重ねてもよい。続くプレス工程ST1bでは、両型212,214を近接させて少なくとも素材シート20を三次元形状にプレス成形する。このとき、穿孔構造220の凸部222が少なくとも素材シート20を貫通して凹部224とで貫通孔14を少なくとも素材シート20に形成する(孔形成工程ST5)。
続く移送工程ST2では、プレス成形機200の両型212,214を離隔させて所要形状の基材10又はその積層物(以下、単に基材10と記載。)を取り出し、射出成形機300の型312,314の間に移してセットする。この間に、基材10は、冷えて熱可塑性の材料の融点未満となる。射出成形型310を閉じると、基材10のうちゲート316及びキャビティCA1の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも厚み方向D3へ圧縮される。図9では、第一周囲部11が元の厚みTbから押圧部350の高さH3を差し引いた分の厚み(Tb−H3)となっていることが示されている。押圧部350に押された第一周囲部11は、弾性変形し、復元力を有している。
続く射出工程ST3では、熱可塑性の材料の融点未満、好ましくは軟化点未満とされた基材10がセットされた両型312,314を閉じた型締め状態で基材10の貫通孔14を介してキャビティCA1にゲート316から溶融樹脂R1を射出する。すなわち、溶融樹脂R1は、固定型314のゲート316から貫通孔14を流れ、可動型312のキャビティCA1に流入する。上述したように、射出成形型310に配置された基材10のうちゲート316及びキャビティCA1の周囲にある第一周囲部11が該第一周囲部11の周囲にある第二周囲部12よりも圧縮されるので、溶融樹脂R1が基材10の表面10aや裏面10bに浸み出すという樹脂漏れが抑制される。特に、ゲート316のある固定型314の型面330に可動型312の方へ出た押圧部350があることにより、ゲート周りの樹脂漏れが効果的に抑制される。
以上により、加飾部52と必要に応じて補強リブやクリップ取付座等が射出成形され、樹脂R1が固化すると空気Arを含む基材10の表面10aの一部に加飾部52が接合されて固定された状態となる。
続く取出工程ST4では、射出成形機300の両型312,314を離隔させ、溶融樹脂R1による加飾部52等とともに基材10を射出成形型310から取り出す。このとき、押圧部350により圧縮されていた第一周囲部11は、自らの復元力により、図9の下段に示すように元の厚みTbにほぼ復元するか、押圧部350の跡を残して元の厚みTbに近づく厚みに復元する。ここで、第一周囲部11や対応する表皮材30が劣化しても加飾部52に沿った状態で劣化部位の少なくとも一部が加飾部52により隠されるため、内装材表面の良好な意匠が保たれる。
以上より、取出工程ST4では、押圧部350により圧縮された第一周囲部11の厚みの少なくとも一部が復元した基材10の表面10a(一面の例)に成形部50が接合された内装材1を得ることになる。この内装材1は、厚み方向D3へ貫通した貫通孔14を有する成形された基材10と、該基材10の一面側に接合された樹脂の成形部50であって貫通孔14を通って基材10の他面側にある樹脂射出用のゲート316の跡60に繋がった成形部50と、を備える。
ゲート周りの樹脂漏れは、基材10においてゲート316の有る裏面10b側よりもゲート316の無い表面10a側の方が起き難い。本具体例では、加飾部52が基材10においてゲート316の無い表面10a側に接合されるので、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際に基材において成形部が接合される表面側に樹脂漏れが発生することを抑制することができる。これにより、基材の表面側に樹脂漏れが発生することによる意匠性の低下が抑制される。
以上説明したように、本具体例も、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制し、局所的に強い押圧による内装材の劣化を抑制しながら良好な成形部を形成することが可能となる。
なお、孔形成工程ST5は、素材成形工程ST1の後に実施してもよい。例えば、所要形状の基材10に裁断型や手加工等により貫通孔14を基材10に形成してもよい。
(5)車両用内装材の第三の製造方法:
ホットランナーを配置する都合等により射出成形型にゲートを製品の位置に設定することできない場合、ゲートを製品外の位置に設定して成形部を射出成形した後に成形部が接合された基材から製品と不要部分とを分ける裁断工程を実施してもよい。
図11は、射出成形型の型面の例として固定型314における型面330の要部を模式的に示している。図12は、裁断前の内装材の例を車外側から見て示している。図12の下部には、裁断線LN1と交差した長尺状の補強リブ51(成形部50の例)及びその周辺を拡大して示している。
図12に示す裁断前の内装材2は、仮想の裁断線LN1を境に、製品としての内装材1と、切除される不要部分3と、が繋がっている。ゲート316の跡60は、補強リブ51のうち不要部分3に形成されている。図12に示す補強リブ51を形成するための射出成形型310は、不要部分3の位置にあるゲート316から製品部分の方へ延出して裁断線LN1と交差した長尺状のキャビティCA1を有している。これにより、不要部分3の位置にあるゲート316から射出された溶融樹脂R1が製品部分の方へ流れて補強リブ51が形成される。
図11に示す型面330は、裁断前の内装材2における基材10の所要形状に合わせられた一般面340、及び、少なくとも不要部分3における基材10の特定部位(第一周囲部11)を周囲よりも押圧する押圧部350を含んでいる。図11に示す型面330において不要部分3に設定された押圧部350は、ゲート316の外周316oからの所定幅W2に限定されず、ゲート316から裁断線LN1までの型面330において補強リブ用のキャビティCA1の縁部CA1oから所定幅W6の範囲内にも形成されている。本具体例の場合、製品外の不要部分3では基材表面の劣化を考慮する必要が無いため、押圧部350の幅W6を図10で示した幅W4よりも広くしてもよい。基材10に沿った方向D5において第一周囲部11のキャビティCA1の縁部から第二周囲部12までの長さW5、及び、一般面340に沿った方向D6においてキャビティCA1に沿った押圧部350の幅W6は、7mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましい。尚、キャビティCA1に沿った押圧部350の高さは、0.2mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましい。
一方、型面330のうち製品に対応する部分には、押圧部350が形成されていない。これにより、押圧部350の跡が内装材1に残らず、局所的に強い押圧による内装材の劣化が効果的に抑制される。
尚、型面330のうち製品に対応する部分のキャビティCA1に沿って押圧部を形成する場合には、この押圧部の幅(図10で示した幅W4に相当)は、不要部分3に対応する押圧部350の幅W6よりも狭い方が好ましい。
内装材1の製造方法としては、例えば、素材成形工程ST1、移送工程ST2、射出工程ST3、及び、取出工程ST4を順に実施した後、得られる裁断前の内装材2を裁断線LN1に沿って裁断して不要部分3を除去する除去工程を実施すればよい。
本具体例も、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制し、局所的に強い押圧による内装材の劣化を抑制しながら良好な成形部を形成することができる。
(6)変形例:
本技術は、種々の変形例が考えられる。
例えば、本技術は、ドアトリム112、ピラートリム113、ルーフトリム114、トランクの内装材、等に適用可能である。
繊維F1が集合した基材10Aと発泡樹脂製の基材10Bとが混在した基材10にも、本技術を適用可能である。
(7)実施例:
以下、実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は以下の例により限定されるものではない。
[基材サンプル]
基材サンプル1には、PET繊維(平均繊維長51mm、繊維径3.3dtex(デシテックス))、PP繊維(平均繊維長64mm、繊維径6.6dtex)、及び、芯部が融点255〜265℃のPET樹脂で鞘部が融点110℃のPET系共重合樹脂の芯鞘繊維(平均繊維長51mm、繊維径4.4dtex)を混合した目付800g/m2の繊維集合体を用いた。
基材サンプル2には、PP繊維とガラス繊維とを混合した目付800g/m2の繊維集合体に、表皮材として目付200g/m2のプレーンニーパン不織布にPE樹脂をバッキングして積層したものを用いた。
[試験機]
図13は、溶融樹脂の限界流動長を測定する試験機を模式的に示している。図13の下部には、固定型314の外観を模式的に示している。図13に示す試験機は、可動型312、固定型314、及び、溶融樹脂の射出装置320を有している。固定型314には、ゲート316、及び、長尺状のキャビティCA1が形成されている。固定型314は、射出成形される補強リブの高さHr、及び、ゲート周りの押圧部の有無を変えることが可能である。基材サンプルに含まれる熱可塑性樹脂の軟化点よりも低い温度の基材サンプルを試験機に設置した。補強リブの厚みTrは2.0mmとし、押圧部の幅W2は2.0mmとし、押圧部の高さH1は0.5mmとした。型312,314の温度は50℃とし、溶融樹脂に230℃のPP樹脂(比重0.9、MFR(メルトマスフローレイト)が30g/10min)を用い、射出速度を50mm/secとした。
[評価方法]
以下の各試験区1〜6において押圧部が有る場合と押圧部が無い場合とで溶融樹脂を射出して内装材サンプルを形成し、限界流動長を測定し、押圧部が有る場合に内装材に劣化があるか否かを目視により評価した。
Figure 0006826590
[評価結果]
押圧部が有る場合の限界流動長、押圧部が無い場合の限界流動長、及び、押圧部により基材サンプルが圧縮されたことによる劣化が見られたか否かを、以下に示す。
Figure 0006826590
尚、押圧部が有る場合、ゲート周りの樹脂漏れは見られなかった。
全試験区1〜6において、押圧部が無い場合と比べて押圧部が有る場合、溶融樹脂の限界流動長が30〜40mm増えた。これは、ゲート周りの樹脂漏れが抑制されたためと考えられる。また、全試験区1〜6において、基材サンプルにおいて押圧部により圧縮された第一周囲部の厚みがほぼ復元し、押圧部により圧縮されたことによる内装材サンプルの劣化が見られなかった。
以上より、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制し、局所的に強い押圧による内装材の劣化を抑制しながら良好な成形部を形成することができることが確認された。
(8)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、射出成形による樹脂の成形部が基材に接合された車両用内装材を製造する際にゲート周りからの樹脂漏れを抑制しながら良好な成形部を形成することが可能な技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…内装材、2…裁断前の内装材、3…不要部分、
10…基材、10A…繊維が集合した基材、10B…発泡樹脂製の基材、
10a…表面、10b…裏面、11…第一周囲部、12…第二周囲部、13…跡、
14…貫通孔、
20…素材シート(素材の例)、20a…表面、
30…表皮材、40…バッキング、
50…成形部、51…補強リブ、52…加飾部、60…跡、
100…自動車、101…シート、
111…デッキサイドトリム、112…ドアトリム、
113…ピラートリム、114…ルーフトリム、
200…プレス成形機、
210…プレス成形型(素材成形型の例)、212…上型、214…下型、
220…穿孔構造、222…凸部、224…凹部、
300…射出成形機、310…射出成形型、312…可動型、314…固定型、
316…ゲート、316o…外周、320…射出装置、
330…型面、340…一般面、350…押圧部、350o…外周、
Ar…空気、CA1…キャビティ、CA1o…縁部、
D1…前後方向、D2…上下方向、D3…厚み方向、D4…延びた方向、
D5…基材に沿った方向、D6…一般面に沿った方向、
F1…繊維、H1…押圧部の高さ、H2…押圧部の跡の深さ、LN1…裁断線、
R1…樹脂、
SP1…車室、SP2…荷室、
ST1…素材成形工程、ST1a…素材セット工程、ST1b…プレス工程、
ST2…移送工程、ST3…射出工程、ST4…取出工程、ST5…孔形成工程、
W1,W3,W5…第一周囲部の長さ、W2,W4,W6…押圧部の幅。

Claims (3)

  1. 熱可塑性の材料を含む素材を素材成形型で空気を含む所要形状の基材に成形する素材成形工程と、
    前記基材の形状に合わせられた一般面、及び、前記基材のうちゲートの周囲にある第一周囲部を該第一周囲部の周囲にある第二周囲部よりも圧縮させる押圧部を含む型面を有する射出成形型に前記素材成形型から前記基材を移す移送工程と、
    型締め前に前記熱可塑性の材料の融点未満とされた前記基材が配置された前記射出成形型のキャビティに前記ゲートから樹脂を射出する射出工程と、
    前記樹脂による成形部とともに前記基材を前記射出成形型から取り出し、前記押圧部により圧縮された前記第一周囲部の厚みの少なくとも一部が復元した前記基材に前記成形部が接合された内装材を得る取出工程と、を含む、車両用内装材の製造方法。
  2. 前記基材に沿った方向において前記第一周囲部の前記ゲートの外周から前記第二周囲部までの長さが1〜10mmである、請求項1に記載の車両用内装材の製造方法。
  3. 前記基材に対して厚み方向へ貫通した貫通孔を形成する孔形成工程をさらに含み、
    前記射出成形型に配置される前記基材の一面側に前記キャビティがあって該基材の他面側に前記ゲートがあり、
    前記射出工程では、前記ゲートから前記貫通孔を介して前記キャビティに樹脂を射出し、
    前記取出工程では、前記基材の一面側に前記成形部が接合された内装材を得る、請求項1又は請求項2に記載の車両用内装材の製造方法。
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