JP6824978B2

JP6824978B2 - 可動エンドエフェクタ構成部品と相互作用する機構を備える外科用ステープラ支持具組立体

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Publication number: JP6824978B2
Application number: JP2018521894A
Authority: JP
Inventors: シェリン・エミリー・エイ; バートン・トレバー・ジェイ; ターナー・プルーデンス・エイ; ベンデリー・マイケル・ジェイ; ゼイナー・マーク・エス; シャイブ・チャールズ・ジェイ; ハリス・ジェイソン・エル; シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
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Description

切開創をより小さくすることで、術後の回復時間及び合併症を低減させ得ることから、一部の状況では、従来の開腹外科用装置よりも内視鏡外科用器具が好ましい場合がある。このため、内視鏡外科用器具の中には、トロカールのカニューレを通して所望の手術部位に遠位エンドエフェクタを配置するのに適したものがある。これらの遠位エンドエフェクタは、様々な形で組織と係合して診断又は治療効果を得ることができる（例えば、エンドカッター、把持具、カッター、ステープラ、クリップアプライヤ、アクセス装置、薬物／遺伝子治療送達装置、及び、超音波振動、ＲＦ、レーザなどを使用するエネルギー送達装置など）。内視鏡外科用器具は、エンドエフェクタとハンドル部分との間に、臨床医によって操作されるシャフトを含むことがある。かかるシャフトは、所望の深さへの挿入及びシャフトの長手方向軸を中心とした回転を可能にし、それにより患者の体内でエンドエフェクタの位置決めを行うことを容易とする。エンドエフェクタの位置決めは、エンドエフェクタをシャフトの長手方向軸に対して選択的に関節動作させるか又は別の形で撓ませることを可能にする、１つ又は２つ以上の関節ジョイント又は機構を含めることによって更に容易に行うことができる。

内視鏡外科用器具の例として、外科用ステープラが挙げられる。かかるステープラのいくつかは、組織の層をクランプし、クランプされた組織の層を切断し、組織の層を通してステープルを打ち込むことによって、組織の層の切断された端部の近くで、切断された組織の層同士を互いに実質的にシールするように動作可能である。あくまで例示の外科用ステープラが以下に開示されている。すなわち、１９８９年２月２１日発行の米国特許第４，８０５，８２３号、名称「ＰｏｃｋｅｔＣｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎｆｏｒＩｎｔｅｒｎａｌＯｒｇａｎＳｔａｐｌｅｒｓ」、１９９５年５月１６日発行の米国特許第５，４１５，３３４号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒａｎｄＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅ」、１９９５年１１月１４日発行の米国特許第５，４６５，８９５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、１９９７年１月２８日発行の米国特許第５，５９７，１０７号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、１９９７年５月２７日発行の米国特許第５，６３２，４３２号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、１９９７年１０月７日発行の米国特許第５，６７３，８４０号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、１９９８年１月６日発行の米国特許第５，７０４，５３４号、名称「ＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｏｎＡｓｓｅｍｂｌｙｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓ」、１９９８年９月２９日発行の米国特許第５，８１４，０５５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＣｌａｍｐｉｎｇＭｅｃｈａｎｉｓｍ」、２００５年１２月２７日発行の米国特許第６，９７８，９２１号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＩｎｃｏｒｐｏｒａｔｉｎｇａｎＥ−ＢｅａｍＦｉｒｉｎｇＭｅｃｈａｎｉｓｍ」、２００６年２月２１日発行の米国特許第７，０００，８１８号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＨａｖｉｎｇＳｅｐａｒａｔｅＤｉｓｔｉｎｃｔＣｌｏｓｉｎｇａｎｄＦｉｒｉｎｇＳｙｓｔｅｍｓ」、２００６年１２月５日発行の米国特許第７，１４３，９２３号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＨａｖｉｎｇａＦｉｒｉｎｇＬｏｃｋｏｕｔｆｏｒａｎＵｎｃｌｏｓｅｄＡｎｖｉｌ」、２００７年１２月４日発行の米国特許第７，３０３，１０８号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＩｎｃｏｒｐｏｒａｔｉｎｇａＭｕｌｔｉ−ＳｔｒｏｋｅＦｉｒｉｎｇＭｅｃｈａｎｉｓｍｗｉｔｈａＦｌｅｘｉｂｌｅＲａｃｋ」、２００８年５月６日発行の米国特許第７，３６７，４８５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＩｎｃｏｒｐｏｒａｔｉｎｇａＭｕｌｔｉｓｔｒｏｋｅＦｉｒｉｎｇＭｅｃｈａｎｉｓｍＨａｖｉｎｇａＲｏｔａｒｙＴｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎ」、２００８年６月３日発行の米国特許第７，３８０，６９５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＨａｖｉｎｇａＳｉｎｇｌｅＬｏｃｋｏｕｔＭｅｃｈａｎｉｓｍｆｏｒＰｒｅｖｅｎｔｉｏｎｏｆＦｉｒｉｎｇ」、２００８年６月３日発行の米国特許第７，３８０，６９６号、名称「ＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｎｇＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＩｎｃｏｒｐｏｒａｔｉｎｇａＴｗｏ−ＰｉｅｃｅＥ−ＢｅａｍＦｉｒｉｎｇＭｅｃｈａｎｉｓｍ」、２００８年７月２９日発行の米国特許第７，４０４，５０８号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇａｎｄＣｕｔｔｉｎｇＤｅｖｉｃｅ」、２００８年１０月１４日発行の米国特許第７，４３４，７１５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＨａｖｉｎｇＭｕｌｔｉｓｔｒｏｋｅＦｉｒｉｎｇｗｉｔｈＯｐｅｎｉｎｇＬｏｃｋｏｕｔ」、２０１０年５月２５日発行の米国特許第７，７２１，９３０号、名称「ＤｉｓｐｏｓａｂｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＡｄｈｅｓｉｖｅｆｏｒＵｓｅｗｉｔｈａＳｔａｐｌｉｎｇＤｅｖｉｃｅ」、２０１３年４月２日発行の米国特許第８，４０８，４３９号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＡｎＡｒｔｉｃｕｌａｔａｂｌｅＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒ」、及び２０１３年６月４日発行の米国特許第８，４５３，９１４号、名称「Ｍｏｔｏｒ−ＤｒｉｖｅｎＳｕｒｇｉｃａｌＣｕｔｔｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＥｌｅｃｔｒｉｃＡｃｔｕａｔｏｒＤｉｒｅｃｔｉｏｎａｌＣｏｎｔｒｏｌＡｓｓｅｍｂｌｙ」である。上に引用した米国特許のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

上述した外科用ステープラは、内視鏡手術において使用されるものとして記載されているが、このような外科用ステープラは、開口処置及び／又は他の非内視鏡手術でも使用することができることを理解されたい。ほんの一例として、トロカールをステープラの導管として使用しない胸部外科手術では、外科用ステープラを開胸術によって患者の肋骨の間に挿入し、１つ又は２つ以上の臓器に到達させることもできる。かかる手術では、肺につながる血管を切断及び閉鎖するためにステープラが使用される場合もある。例えば、臓器につながる血管を、胸腔から臓器を切除するのに先立ってステープラによって切断して閉鎖することができる。外科用ステープラを他の様々な状況及び手術で使用できることは言うまでもない。

開胸術を通した使用に特に好適となり得る外科用ステープラの例が、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２４３８０１号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｏｎＤｒｉｖｅｗｉｔｈＰｉｎｉｏｎａｎｄＯｐｐｏｓｉｎｇＲａｃｋｓ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４１号、名称「ＬｏｃｋｏｕｔＦｅａｔｕｒｅｆｏｒＭｏｖａｂｌｅＣｕｔｔｉｎｇＭｅｍｂｅｒｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４２号、名称「ＩｎｔｅｇｒａｔｅｄＴｉｓｓｕｅＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇａｎｄＪａｗＡｌｉｇｎｍｅｎｔＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３６号、名称「ＪａｗＣｌｏｓｕｒｅＦｅａｔｕｒｅｆｏｒＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４０号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｏｎＬｏｃｋｈａｖｉｎｇａＤｅｔｅｎｔｉｎｇＢｉｎａｒｙＳｐｒｉｎｇ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４３号、名称「ＤｉｓｔａｌＴｉｐＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３７号、名称「ＳｔａｐｌｅＦｏｒｍｉｎｇＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３８号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＭｕｌｔｉ−ＤｉａｍｅｔｅｒＳｈａｆｔ」、及び２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４４号、名称「ＩｎｓｔａｌｌａｔｉｏｎＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」に開示されている。上に引用した米国特許出願公開のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

更なる外科用ステープル留め器具が、２０１４年８月１２日出願の米国特許第８，８０１，７３５号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＣｉｒｃｕｌａｒＳｔａｐｌｅｒｗｉｔｈＴｉｓｓｕｅＲｅｔｅｎｔｉｏｎＡｒｒａｎｇｅｍｅｎｔｓ」、２０１２年３月２７日発行の米国特許第８，１４１，７６２号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒＣｏｍｐｒｉｓｉｎｇａＳｔａｐｌｅＰｏｃｋｅｔ」、２０１３年２月１２日発行の米国特許第８，３７１，４９１号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＨａｖｉｎｇＢｕｔｔｒｅｓｓＲｅｔｅｎｔｉｏｎＦｅａｔｕｒｅｓ」、２０１４年９月１８日公開の米国特許公開第２０１４／０２６３５６３号、名称「ＭｅｔｈｏｄａｎｄＡｐｐａｒａｔｕｓｆｏｒＳｅａｌｉｎｇＥｎｄ−ｔｏ−ＥｎｄＡｎａｓｔｏｍｏｓｉｓ」、２０１４年９月４日公開の米国特許公開第２０１４／０２４６４７３号、名称「ＲｏｔａｒｙＰｏｗｅｒｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓｗｉｔｈＭｕｌｔｉｐｌｅＤｅｇｒｅｅｓｏｆＦｒｅｅｄｏｍ」、２０１３年８月１５日公開の米国特許公開第２０１３／０２０６８１３号、名称「ＬｉｎｅａｒＳｔａｐｌｅｒ」、２００８年７月１７日公開の米国特許公開第２００８／０１６９３２８号、名称「ＢｕｔｔｒｅｓｓＭａｔｅｒｉａｌｆｏｒＵｓｅｗｉｔｈａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」、２０１４年６月１０日出願の米国特許出願第１４／３００，８０４号、名称「ＷｏｖｅｎａｎｄＦｉｂｒｏｕｓＭａｔｅｒｉａｌｓｆｏｒＲｅｉｎｆｏｒｃｉｎｇａＳｔａｐｌｅＬｉｎｅ」、米国特許出願第１４／３００，８１１号、名称「ＤｅｖｉｃｅｓａｎｄＭｅｔｈｏｄｓｆｏｒＳｅａｌｉｎｇＳｔａｐｌｅｓｉｎＴｉｓｓｕｅ」、及び２０１４年９月２６日出願の米国特許出願第１４／４９８，０７０号、名称「ＲａｄｉｃａｌｌｙＥｘｐａｎｄａｂｌｅＳｔａｐｌｅＬｉｎｅ」に開示されている。上に引用した米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願のそれぞれの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

場合によっては、ステープルによってもたらされる組織の機械的締結を補強するため、外科用ステープル留め器具に支持材料を備え付けることが望ましい場合がある。かかる支持具は、適用したステープルが組織から引き抜かれるのを防ぐことができ、ステープルの適用部位又はその付近の組織が裂けるリスクを別の方法で低減することができる。

様々な種類の外科用ステープル留め器具及び関連構成要素が作製され使用されてきたが、本発明者（ら）以前には、添付の請求項に記載されている発明を誰も作製又は使用したことがないものと考えられる。

本明細書に組み込まれると共にその一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を示すものであり、上記の本発明の一般的説明、及び以下の実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たすものである。
例示的な関節動作外科用ステープル留め器具の斜視図を示す。エンドエフェクタが開放構成にある、図１の器具のエンドエフェクタの斜視図を示す。図２のエンドエフェクタの分解斜視図を示す。各々が図２のエンドエフェクタに取り付けられ得る、例示的な上部支持具及び例示的な下部支持具の斜視図を示す。エンドエフェクタに取り付けられた図４の支持具によって支持具組立体が形成され、組織がエンドエフェクタの支持具間に配置され、アンビルが開放位置にある、図２のエンドエフェクタの一部分の横断面図を示す。組織がエンドエフェクタの支持具間に配置され、アンビルが閉鎖位置にある、組み合わされた図５Ａのエンドエフェクタと支持具組立体の横断面図を示す。図２のエンドエフェクタによって組織に固定されている、図５Ａのステープル及び支持具組立体の断面図を示す。図２のエンドエフェクタによって組織に固定されている、図５Ａのステープル及び支持具組立体の斜視図を示す。例示的な代替的支持具組立体を含む、図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。支持具組立体をステープルカートリッジに解放可能に結合するための保持機構を示す、図７のステープルカートリッジ及び支持具組立体の詳細な斜視図を示す。支持具組立体をステープルカートリッジに結合するための保持機構を示す、図７のステープルカートリッジ及び支持具組立体の部分的断側面図を示す。支持具組立体をステープルカートリッジから解放するために分離された保持機構を示す、図７のステープルカートリッジ及び支持具組立体の部分的断側面図を示す。支持具組立体をステープルカートリッジに結合するのに好適なコネクタ部分の頂面図を示す。例示的な代替的支持具組立体の頂面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、図１０のコネクタ部分及び図１１の支持具組立体を示す、例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図１０のコネクタ部分と係合するように誘導された図１１の支持具組立体を示す、図１２のステープルカートリッジの側面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、別の例示的な代替的支持具組立体及びコネクタ部分を含む、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、別の例示的な代替的支持具組立体及びコネクタ部分を含む、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、別の例示的な代替的支持具組立体及びコネクタ部分を含む、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、別の例示的な代替的支持具組立体及びコネクタ部分を含む、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体及びコネクタ部分を含み、図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１０及び１２〜１８に示すコネクタ部分のいずれかに組み込むのに好適な、別の例示的な代替的ヘッド部分の頂面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体の側面図を示す。図３２の支持具組立体の頂面図を示す。図３１のステープルカートリッジと係合した図３２の支持具組立体の取付機構を示す詳細な頂面図を示す。図３１のステープルカートリッジと係合した図３２の支持具組立体の取付機構の断面斜視図を示す。図３１のステープルカートリッジと係合した図３２の支持具組立体の取付機構を示す断面端面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体の側面図を示す。図３８の支持具組立体の頂面図を示す。図３７のステープルカートリッジと係合した図３８の支持具組立体の取付機構を示す、図３７の線４０−４０に沿って取られた断面図を示す。図３７のステープルカートリッジと係合した図３８の支持具組立体の取付機構を示す、図４０の線４１−４１に沿って取られた断面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体の側面図を示す。図４３の支持具組立体の頂面図を示す。図４２のステープルカートリッジと係合した図４３の支持具組立体の取付機構を示す、図４２の線４５−４５に沿って取られた断面斜視図を示す。図４２のステープルカートリッジと係合した図４３の支持具組立体の取付機構を示す断面端面図を示す。図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれ、別の例示的な代替的支持具組立体を含む、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図４７の支持具組立体の例示的な取付機構を示す、図４７のステープルカートリッジの近位端の斜視図を示す。図４７の支持具組立体と併用され得る例示的な取付機構を示す、図４７のステープルカートリッジの近位端の斜視図を示す。図４７の支持具組立体と併用され得る例示的な取付機構を示す、図４７のステープルカートリッジの近位端の端面図を示す。図５０の取付機構を備える、図４７のステープルカートリッジの近位端の断面斜視図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体を含み、図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図５２の支持具組立体の近位端の部分斜視図を示す。図５２のカートリッジのスレッドと係合した、図５２の支持具組立体の保持機構の底面図を示す。遠位方向に移動して保持機構との係合から解除されたスレッドを示す、図５２の支持具組立体の保持機構の底面図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の近位端の部分斜視図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の部分頂面図を示す。図２のエンドエフェクタの作動後に切断された後の、図５６の支持具組立体の斜視図を示す。エンドエフェクタの作動後に切断された支持具組立体の一部を示す、図２のエンドエフェクタに適用され得る別の例示的な代替的支持具組立体の頂面図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の頂面図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の頂面図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の部分斜視図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の頂面図を示す。支持具組立体の２つの部分を接続するために図２のエンドエフェクタに適用され得る接続部材の頂面図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体を含み、図２のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。ナイフ部材によってカートリッジのチャネルから移動させられた支持具組立体を示す、図６４Ａのステープルカートリッジの斜視図を示す。図２のエンドエフェクタに適用され得る、別の例示的な代替的支持具組立体の斜視図を示す。例示的な代替的支持具組立体がエンドエフェクタに適用された、図２のエンドエフェクタの一部分の断面端面図を示す。支持具組立体の端部がロール構成で示される、ステープルによって組織に適用された図６６の支持具組立体の一部分の断面端面図を示す。支持具組立体の端部が非ロール構成で示される、ステープルによって組織に適用された図６６の支持具組立体の一部分の断面端面図を示す。例示的な代替的支持具組立体がエンドエフェクタに適用された、図２のエンドエフェクタの一部分の断面端面図を示す。ステープルによって組織に適用された図６８の支持具組立体の一部分の断面端面図を示す。別の例示的な代替的支持具組立体を含み、図１の器具のエンドエフェクタの下部ジョー内に組み込まれる、別の例示的な代替的ステープルカートリッジの斜視図を示す。図７０のカートリッジ及び支持具組立体を用いて、連続的に複数回切断及びステープルされた組織の頂面図を示す。

図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本発明の種々の実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、他の様々な方式で実施し得ることが考えられる。本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を図示したものであり、本説明文と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものである。しかしながら、本発明が示される正確な配置に限定されない点が理解される。

本発明の特定の例の以下の説明文は、本発明の範囲を限定する目的で用いられるべきではない。本発明の他の例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、本発明を実施するために想到される最良の形態の１つを実例として示す以下の説明文より当業者には明らかとなろう。理解されるように、本発明には、いずれも本発明から逸脱することなく、他の異なる、かつ明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものとみなされるべきである。

Ｉ．例示的な外科用ステープラ
図１は、例示的な外科用ステープル留め及び切断器具（１０）を表し、この器具は、ハンドル組立体（２０）と、シャフト組立体（３０）と、エンドエフェクタ（４０）と、を含む。エンドエフェクタ（４０）及びシャフト組立体（３０）の遠位部分は、外科的処置を行うために、図１に描写されるような非関節動作状態で、トロカールカニューレを通って患者内の手術部位まで挿入するように寸法決めされている。単なる例示として、患者の腹部内に、患者の２本の肋骨の間に、又はその他の部位に、かかるトロカールを挿入してもよい。一部の状況では、器具（１０）は、トロカールなしで使用される。例えば、エンドエフェクタ（４０）及びシャフト組立体（３０）の遠位部分を、開胸術又は他の種類の切開によって直接挿入することができる。本明細書では、「近位」及び「遠位」といった用語は、器具（１０）のハンドル組立体（２０）を握っている臨床医を基準として使用されていることを理解されたい。したがって、エンドエフェクタ（４０）は、より近位にあるハンドル組立体（２０）に対して遠位にある。便宜上、また説明を明確にするため、本明細書では「垂直」及び「水平」といった空間的な用語が、図面に対して使用されている点も更に認識されるであろう。しかしながら、外科器具は、多くの配向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的かつ絶対的なものであることを意図するものではない。

Ａ．例示的なハンドル組立体及びシャフト組立体
図１に示すように、本例のハンドル組立体（２０）は、ピストル把持部（２２）と、閉鎖トリガ（２４）と、発射トリガ（２６）と、を含む。各トリガ（２４、２６）は、以下により詳細に記載されるように、ピストル把持部（２２）に向かって、かつそれから離れるように選択的に枢動可能である。ハンドル組立体（２０）は、取り外し式電池パック（２８）を更に含む。これらの構成要素についても、以下でより詳細に説明する。勿論、ハンドル組立体（２０）は、上記したもののいずれかに加えて又はその代わりに様々な他の構成要素、特徴、及び動作性を有することができる。ハンドル組立体（２０）の他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮することで当業者には明らかであろう。

図１〜２に示すように、本例のシャフト組立体（３０）は、外側閉鎖管（３２）と、関節運動部（３４）と、閉鎖リング（３６）とを含み、閉鎖リングは更にエンドエフェクタ（４０）に結合される。閉鎖チューブ（３２）はシャフト組立体（３０）の長さに沿って延在する。閉鎖リング（３６）は、関節運動部（３４）の遠位に位置決めされている。閉鎖管（３２）及び閉鎖リング（３６）は、ハンドル組立体（２０）に対して長手方向に並進するように構成されている。閉鎖チューブ（３２）の長手方向並進は、関節運動部（３４）を介して閉鎖リング（３６）に伝達される。閉鎖管（３２）及び閉鎖リング（３６）を長手方向に並進するのに使用できる例示の機構は、以下により詳細に記載される。

関節運動部（３４）は、シャフト組立体（３０）の長手方向軸（ＬＡ）から所望の角度（α）で横方向へ離れるように、閉鎖リング（３６）とエンドエフェクタ（４０）を横方向に偏向させるよう動作可能である。本例では、関節運動は、シャフト組立体（３０）の近位端に位置する関節運動制御ノブ（３５）によって制御される。閉鎖リング（３６）及びエンドエフェクタ（４０）は、ノブ（３５）の回転に反応してシャフト組立体（３０）の長手方向軸（ＬＡ）に垂直な軸の周りを枢動する。関節運動部（３４）は、関節運動部（３４）が真っ直ぐな構成であるか、又は関節運動構成であるかにかかわらず、閉鎖管（３２）が閉鎖リング（３６）まで長手方向に並進するのを伝達するように構成されている。単なる例として、関節運動部（３４）及び／又は関節運動制御ノブ（３５）が、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２４３８０１号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｏｎＤｒｉｖｅｗｉｔｈＰｉｎｉｏｎａｎｄＯｐｐｏｓｉｎｇＲａｃｋｓ」、及び／若しくはその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年６月２５日出願の米国特許出願第１４／３１４，１２５号、名称「ＡｒｔｉｃｕｌａｔｉｏｎＤｒｉｖｅＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」のうちの少なくとも一部に従って、かつ／又は以下の様々な教示に従って構成され動作可能となり得る。関節運動部（３４）及び関節動作ノブ（３５）が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。

図１に示すように、本例のシャフト組立体（３０）は、回転ノブ（３１）を更に含む。回転ノブ（３１）は、シャフト組立体（３０）の長手方向軸（ＬＡ）の周りを、ハンドル組立体（２０）に対して、全シャフト組立体（３０）及びエンドエフェクタ（４０）を回転するように動作可能である。当然のことながら、シャフト組立体（３０）は、上記したもののいずれかに加えて又はその代わりに様々な他の構成要素、特徴、及び動作性を有することができる。単に例として、シャフト組立体（３０）の少なくとも一部は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許出願公開第２０１４／０２３９０３８号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＭｕｌｔｉ−ＤｉａｍｅｔｅｒＳｈａｆｔ」の教示のうちの少なくとも一部に従って構成されてもよい。シャフト組立体（３０）の他の好適な構成は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかになるであろう。

Ｂ．例示的なエンドエフェクタ
図１〜図３にも示されているように、本例のエンドエフェクタ（４０）は、下部ジョー（５０）及び枢動可能なアンビル（６０）を含む。アンビル（６０）は、下部ジョー（５０）の対応する湾曲スロット（５４）に配置されている一対の一体的な、外側に延在するピン（６６）を含む。アンビル（６０）は、開放位置（図２に示す）と閉鎖位置（図１に示す）との間で、下部ジョー（５０）に向かって、また下部ジョー（５０）から離れるように枢動可能である。「枢動可能」という用語（及び「枢動」を基体とした類義語）の使用は、必ずしも固定軸を中心とした枢動運動を必要とすると理解されるべきではない。例えば、本例において、アンビル（６０）は、ピン（６６）により画定される軸を中心に枢動し、このピンは、アンビル（６０）が下部ジョー（５０）に向かって動くと、下部ジョー（５０）の湾曲スロット（５４）に沿って摺動する。かかる形態では、枢動軸がスロット（５４）によって画定された経路に沿って並進する一方で、アンビル（６０）はその軸を中心として同時に枢動する。追加的にあるいは代替的に、まず枢動軸がスロット（５４）に沿って摺動し、次いで枢動軸がスロット（５４）に沿ってある一定の距離を摺動した後に、アンビル（６０）が枢動軸を中心として枢動してもよい。そのような摺動／並進枢動運動は、「枢動」、「枢動する」「枢動の」、「枢動可能な」、「枢動している」などの用語内に包含されることを理解されたい。当然のことながら、一部の形態は、固定されたままである、かつスロット又はチャネルなどの内側を並進しない、軸を中心としたアンビル（６０）の枢動運動を提供してもよい。

図３に最良に示されるように、本例の下部ジョー（５０）は、ステープルカートリッジ（７０）を受容するように構成されたチャネル（５２）を画定している。ステープルカートリッジ（７０）はチャネル（５２）に挿入することができ、エンドエフェクタ（４０）を作動し、その後、ステープルカートリッジ（７０）を取り外し、別のステープルカートリッジ（７０）と交換することができる。したがって、下部ジョー（５０）は、エンドエフェクタ（４０）を作動するためのアンビル（６０）と位置合わせされてステープルカートリッジ（７０）を解放可能に保持する。一部の変形例では、下部ジョー（５０）は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４４号、名称「ＩｎｓｔａｌｌａｔｉｏｎＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」の教示内容の少なくとも一部分に従って構成される。下部ジョー（５０）が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなるであろう。

図２〜図３に最良に示されるように、本例のステープルカートリッジ（７０）はカートリッジ本体（７１）と、カートリッジ本体（７１）の下面に固定されたトレー（７６）とを備える。カートリッジ本体（７１）の上面は、アンビル（６０）が閉鎖位置にあるとき、組織を圧縮できるデッキ（７３）を提示する。カートリッジ本体（７１）は、長手方向に延在するチャネル（７２）及び複数のステープルポケット（７４）を更に画定する。ステープル（９０）が各ステープルポケット（７４）内に配置される。またステープルドライバ（７５）が、各ステープルポケット（７４）内で、対応するステープル（９０）の下に、かつトレー（７６）の上配置されている。以下でより詳細に説明されるように、ステープルドライバ（７５）はステープルポケット（７４）内で上向きに並進するよう動作可能であり、これによりステープル（９０）をステープルポケット（７４）を通って上向きに駆動させ、アンビル（６０）と係合させる。ステープルドライバ（７５）は、楔形スレッド（７８）により上向きに駆動され、この楔形スレッドはカートリッジ本体（７１）とトレー（７６）との間に捕捉されており、これがカートリッジ本体（７１）を通って長手方向に並進する。

楔形スレッド（７８）は、一対の傾斜した角度のカム面（７９）を含み、それらは、ステープルドライバ（７５）と係合し、それによって、楔形スレッド（７８）がカートリッジ（７０）を通って長手方向に並進するにつれてステープルドライバ（７５）を上方に駆動するように構成されている。例えば、楔形スレッド（７８）が近位位置にあるとき、ステープルドライバ（７５）は下方位置にあり、ステープル（９０）はステープルポケット（７４）内に位置する。ナイフ部材（８０）の並進によって楔型スレッド（７８）が遠位位置に駆動されると、楔形スレッド（７８）がステープルドライバ（７５）を上向きに駆動し、これによりステープル（９０）をステープルポケット（７４）から排出させ、アンビル（６０）の下面（６５）に形成されたステープル成形ポケット（６４）内へと駆動する。よって、楔形スレッド（７８）が水平寸法に沿って並進すると、ステープルドライバ（７５）は垂直寸法に沿って並進する。

一部の変形例では、ステープルカートリッジ（７０）は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４２号、名称「ＩｎｔｅｇｒａｔｅｄＴｉｓｓｕｅＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇａｎｄＪａｗＡｌｉｇｎｍｅｎｔＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」の教示の少なくとも一部に従って構成され、動作可能である。追加的にあるいは代替的に、ステープルカートリッジ（７０）は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４４号、名称「ＩｎｓｔａｌｌａｔｉｏｎＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」の教示内容の少なくとも一部分に従って構成され、動作可能であり得る。ステープルカートリッジ（７０）が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなるであろう。

図２に最良に示されるように、本例のアンビル（６０）は、長手方向に延在するチャネル（６２）と、複数のステープル成形ポケット（６４）とを備える。チャネル（６２）は、アンビル（６０）が閉鎖位置にあるとき、ステープルカートリッジ（７０）のチャネル（７２）と整列するように構成されている。ステープル成形ポケット（６４）はそれぞれ、アンビル（６０）が閉鎖位置にあるとき、ステープルカートリッジ（７０）の対応するステープルポケット（７４）の上に置かれるように位置決めされている。ステープル成形ポケット（６４）は、ステープル（９０）が組織を通してアンビル（６０）内に駆動されると、ステープル（９０）の脚部を変形させるように構成されている。特に、ステープル成形ポケット（６４）は、成形されたステープル（９０）を組織内で固定するためにステープル（９０）の脚部を曲げるように構成されている。アンビル（６０）は、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０４２号、名称「ＩｎｔｅｇｒａｔｅｄＴｉｓｓｕｅＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇａｎｄＪａｗＡｌｉｇｎｍｅｎｔＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」の教示の少なくとも一部、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３６号、名称「ＪａｗＣｌｏｓｕｒｅＦｅａｔｕｒｅｆｏｒＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」の教示の少なくとも一部、及び／又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３７号、名称「ＳｔａｐｌｅＦｏｒｍｉｎｇＦｅａｔｕｒｅｓｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」の教示の少なくとも一部に従って構成されてもよい。アンビル（６０）が取り得る他の好適な形態は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなるであろう。

本例では、ナイフ部材（８０）は、エンドエフェクタ（４０）を通って並進するように構成されている。図３に最良に示されるように、ナイフ部材（８０）は発射ビーム（８２）の遠位端に固定されており、この発射ビームは、シャフト組立体（３０）の一部分を通して延びる。図２に最良に示されるように、ナイフ部材（８０）は、アンビル（６０）及びステープルカートリッジ（７０）のチャネル（６２、７２）内に配置される。ナイフ部材（８０）は、ナイフ部材（８０）がエンドエフェクタ（４０）を通して遠位方向に並進するにつれて、アンビル（６０）とステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）との間で圧縮されている組織を切断するように構成されている、遠位側に示された切断縁部（８４）を含む。上記のように、ナイフ部材（８０）はまた、ナイフ部材（８０）がエンドエフェクタ（４０）を通して遠位に並進するときに楔形スレッド（７８）を遠位に駆動し、それによってステープル（９０）が組織を通してアンビル（６０）に対して駆動されて成形される。

Ｃ．エンドエフェクタの例示的な作動
本例において、アンビル（６０）は、閉鎖リング（３６）をエンドエフェクタ（４０）に対して遠位側に前進させることによって、下部ジョー（５０）に向かって駆動される。閉鎖リング（３６）は、カム作用を介してアンビル（６０）と協働し、エンドエフェクタ（４０）に対する閉鎖リング（３６）の遠位への並進に反応してアンビル（６０）を下部ジョー（５０）に向かって駆動する。同様に、閉鎖リング（３６）は、アンビル（６０）と協働し、エンドエフェクタ（４０）に対する閉鎖リング（３６）の近位側への並進に反応してアンビル（６０）を下部ジョー（５０）から離れて開放することができる。単に例として、閉鎖リング（３６）とアンビル（６０）とは、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年８月２８日公開の米国特許公開第２０１４／０２３９０３６号、名称「ＪａｗＣｌｏｓｕｒｅＦｅａｔｕｒｅｆｏｒＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」の教示の少なくとも一部、及び／又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年６月２５日出願の米国特許出願第１４／３１４，１０８号の教示の少なくとも一部に従って相互作用し得る。

上述したように、ハンドル組立体（２０）は、ピストル把持部（２２）と、閉鎖トリガ（２４）とを含む。また、上述したように、アンビル（６０）は、閉鎖リング（３６）の遠位前進に反応して下部ジョー（５０）に向かって閉鎖される。本例において、閉鎖トリガ（２４）は、閉鎖管（３２）及び閉鎖リング（３６）を遠位側に駆動させるように、ピストル把持部（２２）に向かって枢動可能である。本明細書の教示を考慮することで、ピストル把持部（２２）に向かう閉鎖トリガ（２４）の枢軸運動を、ハンドル組立体（２０）に対する閉鎖管（３２）及び閉鎖リング（３６）の遠位への並進に変換するのに使用され得る様々な好適な構成要素が、当業者には明らかであろう。

本例では、器具（１０）はまた、発射ビーム（８２）の電動制御を提供する。特に、器具（１０）は、発射トリガ（２６）のピストル把持部（２２）に向かう枢動に応答して発射ビーム（８２）を遠位に駆動するように構成された、電動構成要素を備える。一部の形態では、モーター（図示せず）がピストル把持部（２２）内に含まれ、電池パック（２８）から電力を受信する。このモーターは、モーターの駆動シャフトの回転運動を、発射ビーム（８２）の線形移動に変換する伝送組立体（図示せず）に連結される。あくまで一例として、発射ビーム（８２）の電動化作動をもたらすように動作可能な機構は、参照によりその開示内容が本明細書に組み込まれる、２０１２年７月３日発行の米国特許第８，２１０，４１１号、名称「Ｍｏｔｏｒ−ＤｒｉｖｅｎＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年６月４日発行の米国特許第８，４５３，９１４号、名称「Ｍｏｔｏｒ−ＤｒｉｖｅｎＳｕｒｇｉｃａｌＣｕｔｔｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＥｌｅｃｔｒｉｃＡｃｔｕａｔｏｒＤｉｒｅｃｔｉｏｎａｌＣｏｎｔｒｏｌＡｓｓｅｍｂｌｙ」、及び／又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年３月２６日出願の、米国特許出願第１４／２２６，１４２号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＣｏｍｐｒｉｓｉｎｇａＳｅｎｓｏｒＳｙｓｔｅｍ」の教示の少なくとも一部に従って構成されかつ動作可能となり得る。

器具（１０）の任意の他の構成要素又は機構は、本明細書に引用される様々な参照文献のうちいずれかに従って構成され、動作可能であることも理解されたい。器具（１０）に行うことができる更なる例示的な改変例について以下により詳細に記載する。以下の教示を器具（１０）に組み込むことができる様々な適当な方法が当業者には明らかであろう。同様に、以下の教示を本明細書で引用された参考文献の様々な教示と組み合わせることができる様々な好適な方法が当業者には明らかであろう。したがって、以下の教示が、本明細書に引用される様々な参考文献で教示されている様々な器具に容易に組み入れることができることが理解されよう。また、以下の教示は、本明細書に引用される参考文献に教示される器具（１０）又は装置に限定されない点も理解されたい。以下の教示は、外科用ステープラとして分類されない器具を含む他の様々な種類の器具に容易に応用することができる。以下の教示を適用することができる他の様々な適当な装置及び状況は、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなるであろう。

ＩＩ．外科用ステープラ用の例示的な支持具組立体
いくつかの事例では、ステープル（９０）によってもたらされる組織の機械的締結を補強するため、エンドエフェクタ（４０）に支持具材料を備え付けることが望ましくなり得る。かかる支持具は、適用されたステープル（９０）が組織から引き抜かれるのを防止し得、またステープル（９０）の適用部位又はその付近の組織が裂けるリスクを別の方法で低減し得る。ステープル（９０）のラインに構造的支持及び一体性もたらすことに加え、又はそれに代わるものとして、支持具は、空隙若しくは間隙の充填、治療薬の投与、及び／又は別の効果などのその他様々な種類の効果をもたらし得る。場合によっては、支持具は、ステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）上に提供され得る。いくつかの別の場合では、支持具は、ステープルカートリッジ（７０）に面するアンビル（６０）の表面上に提供され得る。第１支持具がステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）上に提供され得る一方で、第２支持具が同じエンドエフェクタ（４０）のアンビル（６０）上に提供され得ることも理解されよう。支持具が取り得る様々な形態の例を、以下により詳細に記載する。支持具がステープルカートリッジ（７０）又はアンビル（６０）に固定され得る様々な方法も、以下により詳細に記載される。

Ａ．外科用ステープラ用の支持具組立体の例示的な構成
図４は、基本的構成の例示的な支持具組立体（１００、１１０）を示す。本例の支持具組立体（１００）は、支持具本体（１０２）と、上部接着剤層（１０４）とを備える。同様に、支持具組立体（１１０）は、支持具本体（１１２）と、下部接着剤層（１１４）とを備える。本例において、各支持具本体（１０２、１１２）は、ステープル（９０）のラインを構造的に支持するように構成された、強固でありながらも軟質の材料を含む。単に例として、各支持具本体（１０２、１１２）は、Ｅｔｈｉｃｏｎ，Ｉｎｃ．（Ｓｏｍｅｒｖｉｌｌｅ，ＮｅｗＪｅｒｓｅｙ）によるポリグラクチン９１０材料の織物メッシュを含み得る。あるいは、各支持具本体（１０２、１１２）を形成するために、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせがポリグラクチン９１０材料に加えて若しくはそれに代わって使用されてもよい。各支持具本体（１０２、１１２）は、任意の他の適切な形態をなしてよく、また任意の他の適切な材料から構成されてよい。単に更なる例として、各支持具本体（１０２、１１２）は、ＮＥＯＶＥＩＬ吸収性ＰＧＡフェルト（ＧｕｎｚｅＬｉｍｉｔｅｄ（Ｋｙｏｔｏ，Ｊａｐａｎ））、ＳＥＡＭＧＵＡＲＤポリグリコール酸、トリメチレンカーボネート（ＰＧＡ：ＴＭＣ）補強材（Ｇｏｒｅ＆Ａｓｓｏｃｉａｔｅｓ，Ｉｎｃ．（Ｆｌａｇｓｔａｆｆ，Ａｒｉｚｏｎａ））、ＰＥＲＩ−ＳＴＲＩＰＳＤＲＹｗｉｔｈＶＥＲＩＴＡＳＣｏｌｌａｇｅｎＭａｔｒｉｘ（ＰＳＤＶ）補強材（ＢａｘｔｅｒＨｅａｌｔｈｃａｒｅＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ（Ｄｅｅｒｆｉｅｌｄ，Ｉｌｌｉｎｏｉｓ））、ＢＩＯＤＥＳＩＧＮ生物学的移植片材料（ＣｏｏｋＭｅｄｉｃａｌ（Ｂｌｏｏｍｉｎｇｔｏｎ，Ｉｎｄｉａｎａ））、及び／又はＳＵＲＧＩＣＥＬＮＵ−ＫＮＩＴ止血材料（Ｅｔｈｉｃｏｎ，Ｉｎｃ．（Ｓｏｍｅｒｖｉｌｌｅ，ＮｅｗＪｅｒｓｅｙ））のうちの１つ又は２つ以上を含み得る。各支持具本体（１０２、１１２）を形成するために使用され得る更に他の適切な材料が、本明細書の教示を鑑みれば当業者には明らかとなろう。

追加的にあるいは代替的に、各支持具本体（１０２、１１２）は、例えば、血液を凝固させるのを支援し、かつ組織（９０）に沿って切断及び／又はステープル留めされた手術部位における出血を低減するために、フィブリンなどの止血剤を含む材料を含み得る。別の単なる説明のための例として、各支持具本体（１０２、１１２）は、血液を凝固させ、かつ手術部位における出血量を低減させるのを各支持具本体（１０２、１１２）が支援し得るように、他の添加剤又はトロンビンなどの止血剤を含んでもよい。各支持具本体（１０２、１１２）に組み入れられ得る他の添加剤又は試薬としては、薬液又はマトリックス成分を更に挙げることができるが、これらに限定されない。各支持具本体（１０２、１１２）を形成するために使用され得る材料、並びに各支持具本体（１０２、１１２）の中に別様に組み入れられ得る材料の単なる説明のための例が、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年３月２５日出願の米国特許出願第１４／６６７，８４２号、名称「ＭｅｔｈｏｄｏｆＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」の教示の少なくとも一部に従って更に構成され動作可能となり得る。あるいは、任意の他の好適な材料が使用され得る。

単に更なる例として、各支持具本体（１０２、１１２）は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年９月２７日公開の米国特許公開第２０１２／０２４１４９３号、名称「ＴｉｓｓｕｅＴｈｉｃｋｎｅｓｓＣｏｍｐｅｎｓａｔｏｒＣｏｍｐｒｉｓｉｎｇＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＲｅｌｅａｓｅａｎｄＥｘｐａｎｓｉｏｎ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月２１日公開の米国特許公開第２０１３／００６８８１６号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔａｎｄＢｕｔｔｒｅｓｓＭａｔｅｒｉａｌ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月１４日公開の米国特許公開第２０１３／００６２３９１号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＦｌｕｉｄＦｉｌｌａｂｌｅＢｕｔｔｒｅｓｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月２１日公開の米国特許公開第２０１３／００６８８２０号、名称「ＦｉｂｒｉｎＰａｄＭａｔｒｉｘｗｉｔｈＳｕｓｐｅｎｄｅｄＨｅａｔＡｃｔｉｖａｔｅｄＢｅａｄｓｏｆＡｄｈｅｓｉｖｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年４月４日公開の米国特許公開第２０１３／００８２０８６号、名称「ＡｔｔａｃｈｍｅｎｔｏｆＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏＣａｒｔｒｉｄｇｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年２月１４日公開の米国特許公開第２０１３／００３７５９６号、名称「ＤｅｖｉｃｅｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇＡｄｊｕｎｃｔｉｎＥｎｄｏｓｃｏｐｉｃＰｒｏｃｅｄｕｒｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月１４日公開の米国特許公開第２０１３／００６２３９３号、名称「ＲｅｓｉｓｔｉｖｅＨｅａｔｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＰｈａｓｅＣｈａｎｇｅＳｅａｌａｎｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月２８日公開の米国特許公開第２０１３／００７５４４６号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＡｓｓｅｍｂｌｙｗｉｔｈＨｅｍｏｓｔａｔｉｃＦｅａｔｕｒｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月１４日公開の米国特許公開第２０１３／００６２３９４号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＳｅｌｆ−ＤｉｓｐｅｎｓｉｎｇＳｔａｐｌｅＢｕｔｔｒｅｓｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月２８日公開の米国特許公開第２０１３／００７５４４５号、名称「ＡｎｖｉｌＣａｒｔｒｉｄｇｅｆｏｒＳｕｒｇｉｃａｌＦａｓｔｅｎｉｎｇＤｅｖｉｃｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年３月２８日公開の米国特許公開第２０１３／００７５４４７号、名称「ＡｄｊｕｎｃｔＴｈｅｒａｐｙｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇＨｅｍｏｓｔａｔｉｃＡｇｅｎｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年１０月３日公開の米国特許公開第２０１３／０２５６３６７号、名称「ＴｉｓｓｕｅＴｈｉｃｋｎｅｓｓＣｏｍｐｅｎｓａｔｏｒＣｏｍｐｒｉｓｉｎｇａＰｌｕｒａｌｉｔｙｏｆＭｅｄｉｃａｍｅｎｔｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１４年６月１０日出願の米国特許出願第１４／３００，９５４号、名称「ＡｄｊｕｎｃｔＭａｔｅｒｉａｌｓａｎｄＭｅｔｈｏｄｓｏｆＵｓｉｎｇＳａｍｅｉｎＳｕｒｇｉｃａｌＭｅｔｈｏｄｓｆｏｒＴｉｓｓｕｅＳｅａｌｉｎｇ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年８月１７日出願の米国特許出願第１４／８２７，８５６号、名称「ＩｍｐｌａｎｔａｂｌｅＬａｙｅｒｓｆｏｒａＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年８月３１日出願の米国特許出願第１４／８４０，６１３号、名称「ＤｒｕｇＥｌｕｔｉｎｇＡｄｊｕｎｃｔｓａｎｄＭｅｔｈｏｄｓｏｆＵｓｉｎｇＤｒｕｇＥｌｕｔｉｎｇＡｄｊｕｎｃｔｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年９月３０日出願の米国特許出願第１４／８７１，０７１号、名称「ＣｏｍｐｒｅｓｓｉｂｌｅＡｄｊｕｎｃｔｗｉｔｈＣｒｏｓｓｉｎｇＳｐａｃｅｒＦｉｂｅｒｓ」、及び／又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年９月３０日出願の米国特許出願第１４／８７１，１３１号、名称「ＭｅｔｈｏｄｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇａｎＩｍｐｌａｎｔａｂｌｅＬａｙｅｒｔｏａＦａｓｔｅｎｅｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」の教示の少なくとも一部に従って構成され得る。

本例では、支持具本体（１０２）をアンビル（６０）の下面（６５）に接着するために、接着剤層（１０４）が支持具本体（１０２）上に設けられる。同様に、支持具本体（１１２）をステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）に接着するために、接着剤層（１１４）が支持具本体（１１２）上に設けられる。アンビル（６０）の下面（６５）又はステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）への支持具本体（１０２）の接着は、限定するものではないが感圧性接着剤を含めた多様な機構を通して生じ得る。いくつかの変形例では、各接着剤層（１０４、１１４）が感圧性接着剤材料を含む。接着剤層（１０４、１１４）を形成するために使用され得る様々な適切な材料の例が、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年３月２５日出願の米国特許出願第１４／６６７，８４２号、名称「ＭｅｔｈｏｄｏｆＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」の教示の少なくとも一部に従って更に構成され動作可能となり得る。あるいは、任意の他の好適な材料が使用され得る。本明細書で用いられる「接着剤」という用語は、粘着性の材料、更には、柔軟又は蝋様であり、変形及び適合によって複雑な幾何学的形状にも接着する材料を包含し得る（ただし、それらに限定はされない）ことを理解されたい。いくつかの適切な接着剤は、不可避的に高度な初期粘着性を与えることなく、変形及び適合によって複雑な幾何学的形状にも接着するように、そのような柔軟性を与え得る。いくつかの事例では、粘着性の低い接着剤は、表面からよりきれいに除去され得る。本明細書の教示を考慮することで、接着剤層（１０４、１１４）を形成するために使用され得る様々な適切な材料が当業者には明らかとなろう。

Ｂ．外科用ステープラに支持具を接着するための例示的な材料及び技法
上記のように、支持具組立体（１００、１１０）は、支持具本体（１０２、１１２）をアンビル（６０）の下面（６５）又はステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）のいずれかに接着する接着材料の層（１０４、１１４）（又は別の形態の接着材料）を備えてよい。そのような接着材料は、エンドエフェクタ（４０）の作動前及び作動中における支持具本体（１０２、１１２）の適切な位置決めをもたらし、次いで、支持具本体（１０２、１１２）の後の適切な機能を損なうのに実質的に十分である損傷を支持具本体（１０２、１１２）に引き起こすことなく、エンドエフェクタ（４０）が作動された後に支持具本体（１０２、１１２）をエンドエフェクタ（４０）から分離させ得る。

図５Ａ〜図５Ｃは、支持具組立体（１００、１１０）を装填されたエンドエフェクタ（４０）が作動されて、２つの並列する組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）を通してステープル（９０）を駆動し、支持具組立体（１００、１１０）がステープル（９０）によって同じ組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定されるシーケンスを示す。具体的に言えば、図５Ａは、アンビル（６０）とステープルカートリッジ（７０）との間に配置された組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）を示し、アンビル（６０）は開放位置にある。支持具組立体（１００）は、接着剤層（１０４）を介してアンビル（６０）の下面（６５）に接着されており、支持具組立体（１１０）は、接着剤層（１１４）を介してステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）に接着されている。組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）はこのようにして、支持具組立体（１００、１１０）の間に介在する。次に、閉鎖管（３２）及び閉鎖リング（３６）を遠位側に駆動させるように、閉鎖トリガ（２４）がピストル把持部（２２）に向かって枢動される。これにより、図５Ｂに示すように、アンビル（６０）が閉鎖位置へと駆動される。この段階において、組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）がアンビル（６０）とステープルカートリッジ（７０）との間で圧迫され、支持具組立体（１００、１１０）が組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）の対向表面と係合する。次いで、上述のようにエンドエフェクタ（４０）が作動され、支持具組立体（１００、１１０）及び組織（９０）を通してステープル（９０）を駆動する。図５Ｃに示されるように、駆動されたステープル（９０）のクラウン（９２）は、組織の層（Ｔ_２）に対して支持具組立体（１１０）を捕捉及び支持する。変形したステープル（９０）の脚部（９４）は、組織の層（Ｔ１）に対して支持具組立体（１００）を捕捉及び支持する。

一連のステープル（９０）も同様に支持具組立体（１００、１１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、１１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。ステープル（９０）及び支持具組立体（１００、１１０）を配置した後にエンドエフェクタ（４０）が組織（９０）から引き離されると、支持具組立体（１００、１１０）はエンドエフェクタと係合解除して、その結果、ステープル（９０）によって支持具組立体（１００、１１０）は組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定された状態を維持する。支持具組織（Ｔ_１、Ｔ_２）はこのようにして、ステープル（９０）のラインを構造的に補強する。これもまた図６で分かるとおり、ナイフ部材（８０）は更に支持組織組立体（１００、１１０）の中心線を貫いて切断して各支持具組立体（１００、１１０）を対応する一対の区画に分離し、その結果、各区画がそれぞれの切断された組織の区域（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定された状態を維持する。

先の例では、支持具組立体（１００）は、下面（６５）の全幅にわたって広がるように寸法を定められ、そのため、支持具組立体（１００）はチャネル（６２）全体に広がるようになる。したがって、ナイフ部材（８０）は、上述のようにエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（１００）を通して切断する。下記で説明するものなどの一部の他の実施例では、支持具組立体（１００）は、一方の部分がチャネル（６２）の一方の面上に配設され、もう一方の部分がチャネル（６２）のもう一方の面の下面（６５）上に配設された、２つの分離して横方向に離間配置された部分として提供される。そのような変形例では、支持具組立体（１００）はチャネル（６２）全体に広がることはなく、そのため、ナイフ部材（８０）はエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（１００）を通して切断することはない。

同様に、支持具組立体（１１０）は、デッキ（７３）の全幅にわたって延びるように寸法を定められてもよく、それにより、支持具組立体（１１０）はチャネル（７２）全体にわたって広がるようになり、またナイフ部材（８０）は上述のようにエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（１１０）を通して切断するようになる。代替的に、支持具組立体（１１０）は、２つの別々の横方向に離間した部分として提供されてもよく、一方の部分はチャネル（７２）の一方の側でデッキ（７３）上に配設され、もう一方の部分はチャネル（７２）のもう一方の側でデッキ（７３）上に配設され、それにより、支持具組立体（１１０）はチャネル（７２）全体に広がることはなく、またそれにより、ナイフ部材（８０）はエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（１１０）を通して切断しないようになる。

ＩＩＩ．ステープルカートリッジへの機械的結合のための機構を備える例示的な代替的支持具組立体
場合によっては、外科手術中に支持具組立体（１００、１１０）を備える複数の連続するステープル（９０）のラインを組織上に配置することが望ましい場合がある。こうした作業は、オペレータが、エンドエフェクタ（４０）を患者から取り除き（例えばトロカールを介して）、使用済みのステープルカートリッジ（７０）を取り除き、ステープルカートリッジ（７０）を交換して、トロカールを介してエンドエフェクタ（４０）を患者内に再挿入することを必要とする場合がある。エンドエフェクタ（４０）を患者に再挿入する前に、オペレータは新しい支持具組立体（１００）をアンビル（６０）に装着してもよい。更に、交換品のステープルカートリッジ（７０）は、新しい支持具組立体（１１０）を含んでもよい。一部のこうした場合では、エンドエフェクタ（４０）が作動される度に、ナイフ部材（８０）が１つ又は２つの新しい支持具組立体（１００、１１０）を切断することが必要となる場合がある。このように、複数の連続したステープル及び支持具組立体のラインを配置することは、ナイフ部材（８０）に対して圧迫及び摩耗を生じさせ、オペレータの疲労をもたらす場合がある。したがって、エンドエフェクタ（４０）を作動させる間にナイフ部材（８０）によって切断する必要のある構造体を低減又は排除することにより、エンドエフェクタ（４０）を作動させるのに必要な力の量を低減させ、ナイフ部材（８０）に対する圧迫及び摩耗を低減させることが望ましい場合がある。エンドエフェクタ（４０）の作動中にナイフ部材（８０）が支持具組立体（１１０）を切断してしまうことを防ぐいくつかの代表的な機構を以下で説明する。

支持具組立体（１００、１１０）のいくつかの変形例は、接着剤によってエンドエフェクタ（４０）に取り外し可能に固定される。支持具組立体（１００、１１０）をエンドエフェクタ（４０）に固定するために接着剤がいかにして用いられ得るかの様々な例は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年３月２５日出願の米国特許出願第１４／６６７，８４２号、名称「ＭｅｔｈｏｄｏｆＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」で説明されている。接着剤以外の何かを用いて支持具組立体（１００、１１０）をエンドエフェクタ（４０）に固定することが望ましい場合がある。支持具組立体（１１０）をステープルカートリッジ（７０）に取り外し可能に固定するために用いられ得る様々な機械的機構について、以下でより詳細に説明する。支持具組立体（１００）をアンビル（６０）に固定するためにも同様の機構を用いてよいことを理解されたい。更に、支持具組立体（１００、１１０）は、さもなければ、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年３月２５日出願の米国特許出願第１４／６６７，８４２号、名称「ＭｅｔｈｏｄｏｆＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」の教示のうちの少なくとも一部に従って構成され動作可能となり得ることも理解されたい。

Ａ．保持タブを含む支持具組立体
図７は、例示的な代替的ステープルカートリッジ（２７０）に取り外し可能に結合された例示的な代替的支持具組立体（２１０）を示す。図示した実施例では、支持具組立体（２１０）は、カートリッジ（２７０）に接着接合されるのではなく、カートリッジ（２７０）に取り外し可能にかつ機械的に結合される。支持具組立体（２１０）は一対の対向する支持具本体（２１２）を含む。支持具本体（２１２）は、上記の支持具本体（１００、１１２）と実質的に類似するように構成され得る。エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（２１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（２１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、２１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、２１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（２１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

本実施例では、一方の支持具本体（２１２）はチャネル（２７２）の一方の側のデッキ（２７３）上に配設され、もう一方の支持具本体（２１２）はチャネル（２７２）のもう一方の側のデッキ（２７３）上に配設され、その結果、支持具組立体（２１０）がチャネル（２７２）全体に広がらず、またその結果、ナイフ部材（８０）がエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（２１０）を貫いて切断せず、そのため、エンドエフェクタ（４０）を作動させるためにオペレータに必要な力を低減させる可能性がある。

ステープルカートリッジ（２７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。ステープルカートリッジ（２７０）は、ステープルカートリッジ（２７０）が対応する保持機構（２８６、２８８、２９０）を取り外し可能に受容するための複数の凹部（２８０、２８２、２８４）を支持具（２１２ａ、２１２ｂ）上に含むことを除いて、ステープルカートリッジ（７０）と実質的に類似している。図９Ａ〜図９Ｂで最も良く示されるように、保持機構（２８６）は、各支持具本体（２１２）の後側部分からチャネル（２７２）と平行する方向に延在するＵ字型タブを備える。タブ（２８６）は凹部（２８０）に少なくとも部分的に嵌合するように構成される。図８で最も良く分かるように、タブ（２８６）は、タブ（２８６）が凹部（２８０）内に誘導されると、凹部（２８０）にプレス嵌めするように構成される。タブ（２８６）はプレス嵌めのための付勢を提供する弾性材料を含み得ることを理解されたい。

保持機構（２８８）は、支持具（２１２ａ、２１２ｂ）の表面によって画定される平面に対して斜角で、かつカートリッジ（２７０）に対して下向きに（即ち、カートリッジ（２７０）に向かって）、チャネル（２７２）から離れる方向に延在するタブを備える。タブ（２８８）は、タブ（２８６）が凹部（２８２）内に誘導されると凹部（２８２）にプレス嵌めするように構成される。いくつかの変形では、タブ（２８８）はプレス嵌めのための付勢を提供する弾性材料を含む。

保持機構（２９０）は、支持具（２９０）遠位端からスロット（２７２）と概して平行する方向に延在するタブを備える。本実施例のタブ（２８６、２８８、２９０）は、それぞれスロット（２８０、２８２、２８４）にプレス嵌めするように構成されているが、他の実施例では、タブ（２８６、２８８、２９０）は、例えば弾性スナップ嵌めなどのその他の好適な方法でスロット（２８０、２８２、２８４）に対して保持されてもよい。いくつかの実施例では、凹部（２８０、２８２）は、タブ（２８６、２８８）のそれぞれに対する更なる干渉を作るために、凹部の外側部分から内向きにスロット（２７２）に向かって延在する部分を含んでもよい。同様に、いくつかの実施例では、凹部（２８４）は、凹部（２８４）の中央に向けて内向きに延在し、タブ（２９０）に対する更なる干渉を作る、１つ又は２つ以上の部分を含んでもよい。凹部（２８０、２８２、２８４）及びタブ（２８６、２８８、２９０）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

本実施例では、タブ（２８６、２８８、２９０）のいずれか又は全てが、支持具本体（２１２）と同じ材料又は複数の材料を含む。その他の実施例では、タブ（２８６、２８８、２９０）のいずれか又は全てが、支持具本体（２１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい、複数の積層の生体吸収性層を備え得る。タブ（２８６、２８８、２９０）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

保持機構（２８６、２８８、２９０）と凹部（２８０、２８２、２８４）との間に提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（２１０）とカートリッジ（２７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、下記でより詳細に論じるとおり、支持具組立体（２１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（２７０）から分離するように構成される。同様に動作可能なステープルカートリッジ（７０）に関して上述したように、楔形スレッド（７８）は、ステープル（９０）をアンビル（６０）に向けて上向きに駆動するために、カートリッジ（２７０）を通って長手方向に並進する。本実施例では、支持具組立体（２１０）のカートリッジ（２７０）からの分離を補助するために、楔形スレッド（７８）がカートリッジ（２７０）を通って並進して、それにより接触タブ（２８６、２８８）を上方に追いやって凹部（２８０、２８２）との係合を解除させると、凹部（２８０、２８２）は、楔形スレッド（７８）のカム面（７９）がタブ（２８６、２８８）と接触するように位置決めされる。

より具体的には、図９Ａから図９Ｂへの移行で示されるように、楔形スレッド（７８）が、上述したようにカートリッジ（７０）を通って長手方向に並進すると、スレッド（７８）のカム面（７９）はタブ（２８６）に対して付勢され、それによりタブ（２８６）を凹部（２８０）外に、かつカートリッジ（２７０）から離れる方向に付勢する。スレッド（７８）が更に長手方向に前進すると、楔形スレッド（７８）のカム面（７９）はタブ（２８８）に対して付勢され、それによりタブ（２８８）、及び支持具組立体（２１０）のより遠位の部分を凹部（２８２）の外に、かつカートリッジ（２７０）から離れる方向に付勢する。したがって、スレッド（７８）のカム面（７９）によって提供される上向きのカム力は、支持具組立体（２１０）のカートリッジ（２７０）からの解放が、ステープル（９０）によって捕捉されることにほとんど又は全く依存しないように、支持具組立体（２１０）をカートリッジ（２７０）から解放することを補助する。しかしながら、いくつかの実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（２１０）をカートリッジ（２７０）から解放するのに十分であってよい。支持具本体（２１２）のより遠位の部分がステープル（９０）によって捕捉されると、タブ（２９０）は凹部（２８４）から解放される。

Ｂ．カートリッジデッキ上でコネクタ部材と係合するためのスロットを含む支持具組立体
図１０〜図１４は、例示的な代替的ステープルカートリッジ（３７０）と取り外し可能に結合された支持具本体（３１２）を備える例示的な代替的支持具組立体（３１０）を示す。図示した実施例では、支持具組立体（３１０）は、カートリッジ（３７０）に接着接合されるのではなく、カートリッジ（３７０）に取り外し可能にかつ機械的に結合される。支持具本体（３１２）は、上記の支持具（１１２）と実質的に類似するように構成され得る。エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（３１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（３１０）を図６に示すように組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、３１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、３１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（３１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

カートリッジ（３７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。カートリッジ（３７０）が、下記でより詳細に論じるように支持具組立体（３１０）をカートリッジデッキ（３７３）に対して取り外し可能かつ機械的に結合するコネクタ部材（３８０）をカートリッジデッキ（３７３）の両側の部分に含むことを除いて、カートリッジ（３７０）は上記のカートリッジ（７０）と実質的に類似して構成される。

図１１〜図１２で最も良く分かるように、支持具（３１２）は近位端（３１４）、遠位端（３１６）、及び近位端（３１４）に向かうテーパ部分（３１８）を備える。支持具（３１２）は、近位端と遠位端との間を延在する細長いスロット（３１３）と、矩形の近位凹部（３２４）と、矩形の遠位凹部（３２６）と、を更に含む。スロット（３１３）及び凹部（３２４、３２６）は、支持具（３１２）の大部分がチャネル（３７２）全体に広がらないように、また、ナイフ部材（８０）がエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具（３１２）を貫いて切断しないように、チャネル（３７２）と対応するように位置決め及び構成される。支持具（３１２）は、後述するように、支持具（３１２）をカートリッジ（３７０）に結合することを補助するように構成される近位スロット（３２０）及び遠位スロット（３２２）を更に含む。本実施例では、スロット（３２０、３２２）は、支持具本体（３１２）の長手方向軸（３２７）に対して垂直に延在する。

図１０で最も良く分かるように、コネクタ部材（３８０）は、アパーチャ（３８６）を含むヘッド（３８４）を備える第１の端部（３８２）と、ノッチ（３８７）と、中央部分（３８８）と、対向する脚部（３９２）を含む第２の端部（３９０）と、を含む。本実施例では、ノッチ（３８４）はダイヤモンド形状を有するが、ヘッド（３８４）は、図１９〜図３０に示される様々な例示的な代替的ヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）の形状が挙げられるがこれら限定されない任意の他の好適な形状を有してもよいことを理解されたい。本実施例では、コネクタ部材（３８０）は、接着剤が挙げられるがこれに限定されない様々な好適な方法によってカートリッジデッキ（３７３）に接合される。更に又はあるいは、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかとなるように、脚部（３９２）は、カートリッジ（３７０）内の対応するスロット（図示せず）に嵌合されてよく、また任意の好適な機構及び技法を用いてこれらのスロット内に固定されてよい。示されるように、カートリッジ（３７０）の近位端におけるコネクタ部材（３８０）はヘッド（３８４）が遠位方向に向くように配向され、また、カートリッジ（３７０）の遠位端におけるコネクタ部材（３８０）は、ヘッド（３８４）が近位方向に向くように配向される。

図１３は、支持具本体（２１２）をコネクタ部分（３８０）に取り外し可能に結合する１方法を示す。示されるように、オペレータは、コネクタ部分（３８０）の後縁部（３９４）がスロット（３２０）外に延在するまでヘッド（３８４）が支持具本体（３１２）の第２の側面（３３０）上でスロット（３２０）に侵入するように（軸（３２７）と平行する方向に）、支持具本体（３１２）の近位端（３１４）をコネクタ部分（３８０）に向けて誘導してもよい。同様に、オペレータは、コネクタ部分（３８０）の後縁部（３９４）がスロット（３２２）外に延在して、スロット（３２２）がノッチ（３８７）に係合するまでヘッド（３８４）が支持具本体（３１２）の第１の側面上でスロット（３２２）に侵入するように（軸（３２７）と平行する方向に）、支持具（３１２）の遠位端（３１６）をもう一方のコネクタ部分（３８０）に向けて誘導してもよい。スロット（３２０、３２２）及びヘッド（３８４）の構成のために、支持具本体（３１２）の近位端（３１４）は、近位方向に移動することを実質的に妨げられ、支持具本体（３１２）の遠位端（３１６）は、遠位方向に移動することを実質的に妨げられる。したがって、支持具本体（３１２）とコネクタ部分（３８０）との間の解放式の機械的結合は、支持具本体（３１２）の近位及び遠位への移動を実質的に妨げる。

コネクタ部分（３８０）とスロット（３２０、３２２）との間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（３１０）間の取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（２１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（３７０）から分離するように構成される。下記でより詳細に論じるとおり、本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（３１０）をカートリッジ（３７０）のコネクタ部分（３８０）から解放するのに十分な分離力を提供する。

上述したように、細長いスロット（３１３）が存在するために、支持具本体（３１２）の一部分のみがチャネル（３７２）全体に広がるように、支持具本体（３１２）の一方の部分がチャネル（３７２）の一方の面のデッキ（３７３）上に配設され、支持具本体（３１２）のもう一方の部分がチャネル（３７２）のもう一方の面のデッキ（３７３）上に配設される。したがって、エンドエフェクタ（４０）を作動させ、組織を切断してステープルする労力は低減される。エンドエフェクタ（４０）が作動されてステープル（９０）が支持具本体（３１２）を捕捉すると、スロット（３２０）の近位にある支持具本体（３１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（３８０）との係合から解除される。実質的に同時に、ナイフ部材（８０）がスロット（３２０）の近位にある支持具本体（３１２）の一部、及びコネクタ部分（３８０）を切断し得る。単に例として、コネクタ部分（３８０）は、薄いプラスチックフィルム、不織布メッシュ、紙様材料、及び／又は本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかとなるように任意の好適な形態を有する任意の他の好適な種類（複数可）の材料（複数可）が挙げられるがこれに限定されない、ナイフ部材（８０）によって切断され得る任意の好適な材料から構築されてもよい。ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が長手方向に更に移動すると、支持具本体（３１２）の近位部分はステープル（９０）によって捕捉され、十分な分離力にさらされ、よって他のコネクタ部分（３８０）から離れる方向に、他のコネクタ部分（３８０）との係合を解除するように付勢される。

図１５〜図１８は、支持具組立体（３１０）、コネクタ部分（３８０）、及びステープルカートリッジ（７０、３７０）と以下の違いを除いて実質的に同様に動作するように構成された、例示的な代替的支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）、コネクタ部分（４８０、５８０、６８０、７８０）、及びステープルカートリッジ（４７０、５７０、６７０、７７０）をそれぞれ示す。図１５〜図１８に示す実施例のそれぞれでは、カートリッジ（４７０、５７０、６７０、７７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）も同様に支持具組立体（１００）及び支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００）及び支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（４１０、５１０、６１０、７１０）は、アンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いられてよい。

図１５に示すように、２つのコネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）はカートリッジデッキ（４７３）に接着接合されるが、コネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）をデッキ（４７３）に結合するその他の方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。示される実施例では、近位コネクタ部分（４８０ａ）は、三角形のヘッド（４８４ａ）を備える第１の端部（４８２ａ）を含む。ヘッド（４８４ａ）の代替的な実施例は、図１９〜図３０に示される代替的なヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）のいずれか１つの形状を含む任意の他の好適な形状を含み得る。第２の端部（４８６ａ）は、ナイフ部材（８０）がチャネル（４７２）を通って移動するために下部ジョー（５０）の形状に適合するためのテーパ部分を更に含む。同様に、遠位コネクタ部分（４８０ｂ）は、三角形のヘッド（４８４ｂ）を備える第１の端部（４８２ｂ）を含む。ヘッド（４８４ｂ）の代替的な実施例は、図１９〜図３０に示される代替的なヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）のいずれか１つの形状を含む任意の他の好適な形状を含み得る。第２の端部（４８６ｂ）は、カートリッジ（４７０）の端部と実質的に類似し、チャネル（４７２）の遠位部分を被覆する形状を含む。

支持具本体（４１２）は、近位端（４１４）と遠位端（４１６）との間を延在する細長いスロット（４１３）を含む。図示していないが、支持具本体（４１２）は、支持具本体（４１２）の軸（４２７）に対して垂直に延在する近位及び遠位スロット（近位及び遠位スロット（３２０、３２２）と同様の）を含む。本実施例の支持具本体（４１２）は、遠位凹部（３２６）よりも長い遠位凹部（４２６）を含む。支持具本体（４１２）は、支持具本体（３１２）及びコネクタ部分（３８０）と同様の方法で、コネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）を介してカートリッジ（４７０）と取り外し可能に結合され得る。即ち、支持具本体（３１２）の第１の側面上で、ヘッド（４８４ａ、４８４ｂ）のうちの１つがスロットのうちの対応する１つに侵入して（軸（４２７）と平行する方向で）、スロットがノッチ（図示せず）と係合するように、支持具本体（４１２）をコネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）のうちの第１のものと係合するように誘導してもよい。続いて、ヘッド（４８４ａ、４８４ｂ）のうちの１つがスロットのうちの対応する１つに侵入して（軸（４２７）と平行する方向で）、もう一方のスロットがノッチ（図示せず）と係合するように、支持具本体（４１２）のもう１つの側面をコネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）のうちの第２のものと係合するように誘導してもよい。スロット及びヘッド（４８４ａ、４８４ｂ）の構成のために、支持具本体（４１２）の近位端（４１４）は、近位方向に移動することを実質的に妨げられ、支持具本体（４１２）の遠位端（４１６）は、遠位方向に移動することを実質的に妨げられる。したがって、支持具本体（４１２）とコネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）との間の解放式の機械的結合は、支持具本体（４１２）の近位及び遠位への移動を実質的に妨げる。

コネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）とスロット（４２０、４２２）との間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（４１０）とカートリッジ（４７０）との間の取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（４１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（４７０）から分離するように構成される。下記でより詳細に論じるとおり、本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されること伴う上向きの力は、支持具組立体（４１０）をカートリッジ（４７０）のコネクタ部分（４８０ａ、４８０ｂ）から解放するのに十分な分離力を提供する。

示されるように、支持具本体（３１２）の一部分のみがチャネル（４７２）全体に広がるように、支持具本体（４１２）の一方の部分はチャネル（４７２）の一方の面のデッキ（４７３）上に配設され、支持具本体（４１２）のもう一方の部分はチャネル（４７２）のもう一方の面のデッキ（４７３）上に配設される。したがって、エンドエフェクタ（４０）を作動させ、組織を切断してステープルする労力は低減される。エンドエフェクタ（４０）が作動されてステープル（９０）が支持具本体（４１２）を捕捉すると、近位スロット及びコネクタ部分（４８０ａ）の近位にある支持具本体（４１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（４８０ａ）との係合から解除される。実質的に同時に、ナイフ部材（８０）がコネクタ部分（４８０ａ）の近位にある支持具本体（４１２）の一部、及びコネクタ部分を切断し得る。ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が長手方向に更に移動すると、支持具本体（３１２）の近位部分はステープル（９０）によって捕捉され、よって他のコネクタ部分（４８０ｂ）から離れる方向に、他のコネクタ部分（４８０ｂ）との係合を解除するように付勢される。しかしながら、コネクタ部分（４８０ｂ）の（図１４に示す実施例と比較して）より近位の部分のために、ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が更に長手方向に前進すると、コネクタ部分（４８０ｂ）もまた切断され得る。

図１６を参照すると、支持具組立体（５１０）は一対の支持具本体（５１２）を含む。示されるように、一方の支持具本体（５１２）はチャネル（５７２）の一方の面のデッキ（５７３）上に配設され、もう一方の支持具本体（５１２）はチャネル（５７２）のもう一方の側のデッキ（５７３）上に配設され、その結果、支持具組立体（５１０）がチャネル（５７２）全体に広がらず、またその結果、ナイフ部材（８０）はエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（２１０）を切断せず、そのためエンドエフェクタ（４０）を作動させるためにオペレータに必要な力を低減させる可能性がある。図示した実施例では、支持具本体（５１２）はそれぞれ、支持具組立体（５１０）の軸（５２７）に対して垂直に延在する近位スロット（５２０）及び遠位スロット（５２２）を含む。

ステープルカートリッジ（５７０）は、チャネル（５７２）各側面上及びカートリッジ（５７０）の各端部に例示的な代替的コネクタ部材（５８０）を含む。示されるように、各コネクタ部材（５８０）は、アパーチャ（５８６）を含むヘッド（５８４）を備える第１の端部（５８２）と、ノッチ（５８７）と、第２端部（５９０）と、を含む。ヘッド（５８４）の代替的な実施例は、図１９〜図３０に示される代替的なヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）のいずれか１つの形状を含む任意の他の好適な形状を含み得る。

支持具本体（５１２）をコネクタ部分（５８０）の一式に結合させるため、コネクタ部分（５８０）の後縁部がスロット（５２０）外に延在して、スロット（５２０）がノッチ（５８７）に係合するまでヘッド（５８４）が支持具本体（５１２）の第２の側面上でスロット（５２０）に侵入するように（軸（５２７）と平行する方向に）、支持具本体（５１２）の近位端（５１４）をコネクタ部分（５８０）に向けて誘導してもよい。同様に、オペレータは、コネクタ部分（５８０）の後縁部がスロット（５２２）外に延在して、スロット（５２２）がノッチ（５８７）に係合するまでヘッド（５８４）が支持具本体（５１２）の第１の側面上でスロット（５２２）に侵入するように（軸（５２７）と平行する方向に）、支持具（５１２）の遠位端（５１６）をもう一方のコネクタ部分（５８０）に向けて誘導してもよい。示されるように、カートリッジ（５７０）の近位端におけるコネクタ部材（３８０）はヘッド（５８４）が遠位方向に向くように配向され、また、カートリッジ（５７０）の遠位端におけるコネクタ部材（５８０）は、ヘッド（５８４）が近位方向に向くように配向される。スロット（５２０、５２２）及びヘッド（５８４）の構成のために、支持具本体（５１２）の近位端（５１４）は、近位方向に移動することを実質的に妨げられ、支持具本体（５１２）の遠位端（５１６）は、遠位方向に移動することを実質的に妨げられる。したがって、支持具本体（５１２）とコネクタ部分（５８０）との間の解放式の機械的結合は、支持具本体（５１２）の近位及び遠位への移動を実質的に妨げる。

コネクタ部分（５８０）とスロット（５２０、５２２）との間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（５１０）とカートリッジ（５７０）間の取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（５１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（５７０）から分離するように構成される。下記でより詳細に論じるとおり、本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（５１０）をカートリッジ（５７０）のコネクタ部分（５８０）から解放するのに十分な分離力を提供する。

示されるように、支持具本体（５１２）のいかなる部分もチャネル（５７２）全体に広がらないように、一方の支持具本体（５１２）はチャネル（５７２）の一方の面のデッキ（５７３）上に配設され、支持具本体（５１２）のもう一方の部分はチャネル（５７２）のもう一方の面のデッキ（５７３）上に配設される。したがって、エンドエフェクタ（４０）を作動させ、組織を切断してステープルする労力は低減される。エンドエフェクタ（４０）が作動されてステープル（９０）が支持具本体（５１２）を捕捉すると、近位スロット（５２０）及びコネクタ部分（５８０）の近位にある支持具本体（５１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（５８０）との係合から解除される。ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が長手方向に更に移動すると、支持具本体（５１２）の近位部分（５１４）はステープル（９０）によって捕捉され、遠位スロット（５２２）の近位にある支持具本体（５１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（５８０）との係合から解除される。チャネル（５７２）から離れた支持具本体（５１２）及びコネクタ部分（５８０）の位置のために、ナイフ部材（５８０）は支持具本体（５１２）又はコネクタ部分のいずれも切断しない。

図１７は、例示的な代替的コネクタ部分（６８０）を含む例示的な代替的ステープルカートリッジ（６７０）と組み合わせた、別の例示的な代替的支持具組立体（６１０）を示す。支持具組立体（６１０）は、支持具本体（６１２）が、支持具組立体（６１０）の長手方向軸（６２７）に対して斜角（θ）で延在するスロット（６２０、６２２）を含むことを除いて、上記の支持具組立体（５１０）と実質的に同一である。

ステープルカートリッジ（６７０）は、例示的な代替的コネクタ部材（６８０）を含み、これらはそれぞれ、ナイフ部材（８０）がそれを貫いて横断することを阻害しない方法で、チャネル（６７２）に沿って部分的に延在する。示されるように、各コネクタ部材（５８０）は、アパーチャ（６８６）を含むヘッド（６８４）を備える第１の端部（６８２）と、ノッチ（６８７）と、ステープルデッキ（６７３）に対して下向きに延在する第２端部（図示せず）と、を含む。ヘッド（６８４）の代替的な実施例は、図１９〜図３０に示される代替的なヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）のいずれか１つの形状を含む任意の他の好適な形状を含み得る。

支持具本体（６１２）をコネクタ部分（６８０）の一式に結合させるため、コネクタ部分（６８０）の後縁部がスロット（６２０）外に延在して、スロット（６２０）がノッチ（６８７）に係合するまでヘッド（３８４）が支持具本体（６１２）の第２の側面上でスロット（６２０）に侵入するように（軸（６２７）を横断する方向に）、支持具本体（６１２）の近位端（６１４）をコネクタ部分（６８０）に向けて誘導する。同様に、オペレータは、コネクタ部分（６８０）の後縁部がスロット（６２２）外に延在して、スロット（６２２）がノッチ（６８７）に係合するまでヘッド（６８４）が支持具本体（６１２）の第１の側面上でスロット（６２２）に侵入するように（軸（６２７）を横断する方向に）、支持具（６１２）の遠位端（６１６）をもう一方のコネクタ部分（６８０）に向けて誘導してもよい。示されるように、カートリッジ（６７０）の近位端におけるコネクタ部材（６８０）はヘッド（６８４）が軸（６２７）に対して角度（θ）で遠位方向に向くように配向され、また、カートリッジ（６７０）の遠位端におけるコネクタ部材（６８０）はヘッド（６８４）が軸（６２７）に対して角度（θ）で近位方向に向くように配向される。スロット（６２０、６２２）及びヘッド（６８４）の構成のために、支持具本体（６１２）の近位端（６１４）は、近位方向及び遠位方向（軸（６２７）と平行）に移動することを実質的に妨げられ、支持具本体（５１２）の遠位端（６１６）は、近位方向及び遠位方向（軸（６２７）と平行）に移動することを実質的に妨げられる。したがって、支持具本体（６１２）とコネクタ部分（６８０）との間の解放式の機械的結合は、支持具本体（６１２）の近位及び遠位への移動を実質的に妨害する。

コネクタ部分（６８０）とスロット（６２０、６２２）との間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（６１０）とカートリッジ（６７０）間の取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（６１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（６７０）から分離するように構成される。下記でより詳細に論じるとおり、本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（６１０）をカートリッジ（６７０）のコネクタ部分（６８０）から解放するのに十分な分離力を提供する。

示されるように、支持具本体（６１２）のいかなる部分もチャネル（６７２）全体に広がらないように、一方の支持具本体（６１２）はチャネル（６７２）の一方の面のデッキ（６７３）上に配設され、支持具本体（６１２）のもう一方の部分はチャネル（６７２）のもう一方の面のデッキ（６７３）上に配設される。したがって、エンドエフェクタ（４０）を作動させ、組織を切断してステープルする労力は低減される。エンドエフェクタ（４０）が作動されてステープル（９０）が支持具本体（６１２）を捕捉すると、近位スロット（６２０）及びコネクタ部分（６８０）の近位にある支持具本体（６１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（６８０）との係合から解除される。ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が長手方向に更に移動すると、支持具本体（６１２）の近位部分はステープル（９０）によって捕捉され、遠位スロット（６２２）の近位にある支持具本体（６１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（６８０）との係合から解除される。チャネル（６７２）から離れた支持具本体（６１２）及びコネクタ部分（６８０）の位置のために、ナイフ部材（６８０）は支持具本体（６１２）又はコネクタ部分（６８０）のいずれも切断しない。

図１８は、例示的な代替的コネクタ部分を含む例示的な代替的ステープルカートリッジ（７７０）と組み合わせた、別の例示的な代替的支持具組立体（７１０）を示す。支持具組立体（７１０）は、支持具本体（７１２）が、支持具組立体（７１０）の長手方向軸（７２７）と平行に延在するスロット（７２０、７２２）を含むことを除いて、上記の支持具組立体（５１０、６１０）と実質的に同一である。

ステープルカートリッジ（７７０）は、例示的な代替的コネクタ部材（７８０）を含み、それらはそれぞれ、ナイフ部材（８０）がそれを貫いて横断することを阻害しない方法で、チャネル（７７２）に沿って部分的に延在する。示されるように、各コネクタ部材（５８０）はアパーチャ（７８６）を含むヘッド（７８４）を備える第１の端部（７８２）と、ノッチ（７８７）と、軸（７２７）に対して横方向に延在する第２の端部（７９０）と、を含む。本実施例で示されるように、各第２の端部（７９０）はチャネル（７７２）全体に延在する。したがって、各コネクタ部材（７８０）は隣接するコネクタ部材（７８０）に対して反対の方向でチャネル（７７２）に広がる。したがって、隣接するコネクタ部分（７８０）のヘッド（７８４）は、オフセットされた、反対かつ平行する方向に延在する。ヘッド（７８４）の代替的な実施例は、図１９〜図３０に示される代替的なヘッド（８８４ａ〜８８４ｌ）のいずれか１つの形状を含む任意の他の好適な形状を含み得る。コネクタ部材（７８０）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具本体（７１２）をコネクタ部分（７８０）の一式に結合させるため、コネクタ部分（７８０）の後縁部がスロット（７２０）外に延在して、スロット（７２０）がノッチ（７８７）に係合するまでヘッド（７８４）が支持具本体（７１２）の第２の側面上でスロット（７２０）に侵入するように（軸（７２７）に垂直な方向に）、支持具本体（７１２）の近位端（７１４）をコネクタ部分（７８０）に向けて誘導する。同様に、オペレータは、コネクタ部分（７８０）の後縁部がスロット（７２２）外に延在して、スロット（７２２）がノッチ（７８７）に係合するまでヘッド（７８４）が支持具本体（７１２）の第１の側面上でスロット（７２２）に侵入するように（軸（７２７）に垂直な方向に）、支持具（７１２）の遠位端（７１６）をもう一方のコネクタ部分（７８０）に向けて誘導してもよい。スロット（７２０、７２２）及びヘッド（７８４）の構成のために、支持具本体（７１２）の近位端（７１４）は、近位方向及び遠位方向（軸（７２７）と平行）に移動することを実質的に妨げられ、支持具本体（７１２）の遠位端（７１６）は、近位方向及び遠位方向（軸（７２７）と平行）に移動することを実質的に妨げられる。したがって、支持具本体（７１２）とコネクタ部分（５８０）との間の解放式の機械的結合は、支持具本体（７１２）の近位及び遠位への移動を実質的に妨げる。

コネクタ部分（７８０）とスロット（７２０、７２２）との間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（７１０）とカートリッジ（７７０）間の取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（７１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（７７０）から分離するように構成される。下記でより詳細に論じるとおり、本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（７１０）をカートリッジ（７７０）のコネクタ部分（７８０）から解放するのに十分な分離力を提供する。

示されるように、支持具本体（７１２）のいかなる部分もチャネル（７７２）全体に及ばないように、一方の支持具本体（７１２）はチャネル（７７２）の一方の面のデッキ（７７３）上に配設され、支持具本体（７１２）のもう一方の部分はチャネル（７７２）のもう一方の面のデッキ（７７３）上に配設される。しかしながら、第２の端部（７９０）はチャネル（７７２）に広がる。それでもなお、エンドエフェクタ（４０）を作動させ組織を切断してステープルする労力は低減される。エンドエフェクタ（４０）が作動されてステープル（９０）が支持具本体（７１２）を捕捉すると、近位スロット（７２０）及びコネクタ部分（７８０）の近位にある支持具本体（７１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（７８０）との係合から解除される。ナイフ部材（８０）及びスレッド（７８）が長手方向に更に移動すると、支持具本体（７１２）の近位部分はステープル（９０）によって捕捉され、遠位スロット（７２２）の近位にある支持具本体（７１２）の一部は上向きに駆動され、滑ってコネクタ部分（７８０）との係合から解除される。チャネル（７７２）から離れた支持具本体（７１２）の位置のために、ナイフ部材（８０）は支持具本体（７１２）のいずれも切断しない。

Ｃ．ステープルカートリッジデッキと係合するための取付部材を備える支持具組立体
図３１及び図３４〜図３６は、エンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に組み込まれた例示的な代替的ステープルカートリッジ（９７０）を示す。ステープルカートリッジ（９７０）は、以下の違いを除いてステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成される。具体的には、ステープルカートリッジ（９７０）は、ステープル開口部（９４５）の近位に位置決めされた一対のアパーチャ（９９０）を含む。下記でより詳細に論じるとおり、支持具組立体（９１０）を取り外し可能かつ機械的に結合するために、アパーチャ（９９０）は支持具組立体（９１０）の取付機構（９８０）を受容するように構成される。

図３２〜図３３で最も良く示されるように、支持具組立体（９１０）は、近位端（９１４）と、遠位端（９１６）と、その軸（９２７）に沿って延在する複数のアパーチャ（９１８）と、を含む支持具本体（９１２）を含む。アパーチャ（９１６）は、ナイフ部材（８０）が組織及び支持具本体（９１２）を切断し、切断された組織及び支持具本体（９１２）を横断して通過するのに必要な力の量を低減させ得る。本実施例では４つのアパーチャ（９１８）が示されるが、代替的実施例では、４つ未満（例えば、３つ、２つ、１つ、又はゼロ）又は４つを超えるアパーチャ（９１８）が存在し得る。アパーチャ（９１８）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

示されるように、近位端（９１４）で、取付部材（９８０）は支持具本体（９１２）から近位方向に延在する。具体的には、取付部材（９８０）は、支持具本体（９１２）から離れように垂直方向に延在する第１の部分（９８２）と、第１の部分（９８２）から離れるように近位方向に、かつ支持具本体（９１２）と平行に延在する第２の部分（９８４）と、を含む。本実施例では、取付部材（９８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（９１２）と同じ材料又は複数の材料を含む。その他の実施例では、取付部材（９８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（９１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい、複数の積層の生体吸収性層を備え得る。取付部材（９８０）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具組立体（９１０）をカートリッジ（９７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、第１の部分（９８２）がアパーチャ（９９０）に侵入して、支持具本体（９１２）の底面（９１３）がカートリッジデッキ（９７３）とぴったり重なるまで、取付部材（９８０）の第２の部分（９８４）を、アパーチャ（９９０）を貫いて近位方向かつ下向きに、アパーチャ（９９０）内に誘導してもよい。本実施例では、取付部材（９８０）がアパーチャ（９９０）内に誘導された時に、取付部材（９８０）が、デッキ（９７３）の直下部分（９７３ａ）と、スレッド（７８）のレール（７８ａ、７８ｂ）と、の間に取り外し可能に保持されるように、アパーチャ（９９０）がカートリッジ（９７０）上に位置決めされ、取付部材が寸法決め及び構成される。代替的な一実施例では、レール（７８ａ、７８ｂ）の頂部と、デッキ（９７３）の直下部分（９７３ａ）と、の間に保持される代わりに、取付部材は、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）の間に取り外し可能に保持され得る（例えば、締まり嵌めによって）。

取付部材（９８０）と、カートリッジデッキ（９７３）と、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（９１０）とカートリッジ（７７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（９１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（９７０）から分離するように構成される。本実施例では、スレッド（７８）の長手方向の移動が、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）を第２の部分から係合解除して、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、カートリッジデッキ（９７３）と、取付部材と、の間の保持力を低減させる。更に、下記でより詳細に論じるとおり、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（９１０）をカートリッジ（９７０）のコネクタ部分（９８０）から解放するのに十分な分離力を提供する。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（９１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（９１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、９１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、９１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（９１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

図３７及び図４０〜図４１は、エンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に組み込まれた例示的な代替的ステープルカートリッジ（１０７０）を示す。ステープルカートリッジ（１０７０）は、以下の違いを除いてステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成される。具体的には、ステープルカートリッジ（１０７０）は、ステープル開口部（５４５）の近位に位置決めされた一対のアパーチャ（１０９０）を含む。下記でより詳細に論じるとおり、支持具組立体（１０１０）を取り外し可能かつ機械的に結合するために、アパーチャ（１０９０）は支持具組立体（１０１０）の取付機構（１０８０）を受容するように構成される。

図３８〜図３９で最も良く示されるように、支持具組立体（１０１０）は、近位端（１０１４）と、遠位端（１０１６）と、その軸（１０２７）に沿って延在する複数のアパーチャ（１０１８）と、を含む支持具本体（１０１２）を含む。アパーチャ（１０１６）は、ナイフ部材（８０）が組織及び支持具本体（１０１２）を切断し、切断された組織及び支持具本体（１０１２）を横断して通過するのに必要な力の量を低減させ得る。本実施例では４つのアパーチャ（１０１８）が示されるが、代替的実施例では、４つ未満（例えば、３つ、２つ、１つ、又はゼロ）又は４つを超えるアパーチャ（１０１８）が存在し得る。アパーチャ（１０１８）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

示されるように、取付部材（１０８０）は、支持具本体（１０１２）の近位端（１０１４）から離れように垂直方向に延在する第１の部分（１０８２）と、第１の部分（１０８４）から離れるように遠位端（１０１６）に向かって垂直方向に、かつ支持具本体（１０１２）と平行に延在する第２の部分（１０８２）と、を含む。本実施例では、取付部材（１０８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（１０１２）と同じ材料又は複数の材料を含む。その他の実施例では、取付部材（１０８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（１０１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい、複数の積層の生体吸収性層を備え得る。取付部材（１０８０）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具組立体（１０１０）をカートリッジ（１０７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、第１の部分（１０８２）がアパーチャ（１０９０）に侵入して、支持具本体（１０１２）の底面（１０１３）がカートリッジデッキ（１０７３）とぴったり重なり得るまで、取付部材（１０８０）の第２の部分（１０８４）を、アパーチャ（１０９０）を貫いて遠位方向かつ下向きに、アパーチャ（１０９０）内に誘導してもよい。本実施例では、取付部材（１０８０）がアパーチャ（１０９０）内に誘導された時に、取付部材（１０８０）が、デッキ（１０７３）の直下部分（１０７３ａ）と、スレッド（７８）のレール（７８ａ、７８ｂ）と、の間に取り外し可能に保持されるように、アパーチャ（１０９０）がカートリッジ（１０７０）上に位置決めされ、取付部材が寸法決め及び構成される。

取付部材（１０８０）と、カートリッジデッキ（１０７３）と、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（１０１０）とカートリッジ（１０７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（１０１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（１０７０）から分離するように構成される。本実施例では、スレッド（７８）の長手方向の移動が、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）を第２の部分から係合解除して、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、カートリッジデッキ（１０７３）と、取付部材と、の間の保持力を低減させる。更に、下記でより詳細に論じるとおり、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（１０１０）をカートリッジ（１０７０）のコネクタ部分（１０８０）から解放する追加的で十分な分離力を提供する。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（１０１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１０１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、１０１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、１０１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（１０１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

図４２及び図４５〜図４６は、エンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に組み込まれた例示的な代替的ステープルカートリッジ（１１７０）を示す。ステープルカートリッジ（１１７０）は、以下の違いを除いてステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成される。具体的には、ステープルカートリッジ（１１７０）は、ステープル開口部（１１４５）の近位に位置決めされた一対のアパーチャ（１１９０）を含む。下記でより詳細に論じるとおり、支持具組立体（１１１０）を取り外し可能かつ機械的に結合するために、アパーチャは支持具組立体（１１１０）の取付機構（１１８０）を受容するように構成される。

図４３〜図４４で最も良く示されるように、支持具組立体（１１１０）は、近位端（１１１４）と、遠位端（１１１６）と、その軸（１１２７）に沿って延在する複数のアパーチャ（１１１８）と、を含む支持具本体（１１１２）を含む。アパーチャ（１１１６）は、ナイフ部材（８０）が組織及び支持具本体（１１１２）を切断し、切断された組織及び支持具本体（１１１２）を横断して通過するのに必要な力の量を低減させ得る。本実施例では４つのアパーチャ（１１１６）が示されるが、代替的実施例では、４つ未満（例えば、３つ、２つ、１つ、又はゼロ）又は４つを超えるアパーチャ（１１１６）が存在し得る。アパーチャ（１１１６）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

示されるように、取付部材（１１８０）は、支持具本体（１１１２）の近位端（１０１４）から離れように垂直方向に延在する第１の部分（１１８２）を含む。本実施例では、取付部材（１１８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（１１１２）と同じ材料又は複数の材料を含む。その他の実施例では、取付部材（１１８０）のいずれか又は全てが、支持具本体（１１１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい、複数の積層の生体吸収性層を備え得る。取付部材（１１８０）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具組立体（１１１０）をカートリッジ（１１７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、支持具本体（１１１２）の底面（１１１３）がカートリッジデッキ（１１７３）とぴったり重なるまで、取付部材（１１８０）の第１の部分（１１８２）を、アパーチャ（１１９０）を貫いて下向きに（デッキ（１１７３）に対して垂直の方向に）、アパーチャ（１１９０）内に誘導してもよい。本実施例では、取付部材（１１８０）がアパーチャ（１１９０）内に誘導された時に、各取付部材（１１８０）がスレッド（７８）の各レール（７８ａ、７８ｂ）の間に保持されるように、アパーチャ（１１９０）がカートリッジ（１１７０）上に位置決めされ、取付部材（１１８０）が寸法決め及び構成される。示される実施例では、各取付部材（１１８０）は、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）の各セットの間に締まり嵌めされるが、あるいは他の好適な方法で取り外し可能に保持されてもよい。

取付部材（１１８０）と、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（１１１０）とカートリッジ（１１７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（１１１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（１１７０）から分離するように構成される。本実施例では、スレッド（７８）の長手方向の移動が、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）を取付部材（１１８０）から係合解除して、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、取付部材（１１８０）と、の間の保持力を低減又は排除する。更に、下記でより詳細に論じるとおり、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（１１１０）をカートリッジ（１１７０）のコネクタ部分（１１８０）から解放する追加的で十分な分離力を提供する。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（１１１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１１１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、１１１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、１１１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（１１１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

図４７は、取付部材（１２８０）によってステープルカートリッジ（７０）に取り外し可能に結合された、別の例示的な代替的支持具組立体（１２１０）を示す。上記の実施例とは異なり、ステープルカートリッジ（７０）は、支持具組立体（１２１０）の取付部材（１２８０）に適応するために改変する必要がない。示される実施例では、支持具組立体（１２１０）は近位端（１２１４）及び遠位端（１２１６）を含んで延在する支持具本体（１２１２）を備える。支持具本体（１２１２）は、長手方向軸（１２２７）に沿って延在する。

図４８に示す実施例では、取付部材（１２８０ａ）は、支持具本体（１２１２）の近位端に対して垂直に延在するタブ形態である。本実施例では、取付部材（１２８０ａ）は支持具本体（１２１２）と同じ材料又は複数の材料を含む。取付部材が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。例えば、図４９に示すように、取付部材（１２８０ｂ）は、取付部材（１２８０ｂ）が積層材料を含むことを除いて、取付部材（１２８０ａ）と実質的に同一である。具体的には、積層材料は、支持具本体（１２１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい複数の積層の生体吸収性層を備える。取付部材（１２８０ｂ）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具組立体（１２１０）をカートリッジ（７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、取付部材（１２８０ａ、１２８０ｂ）が、カートリッジ（７０）の近位端と、下部ジョーの遠位に面する部分と、の間に位置決めされるように、支持具本体（１２１２）の底面（１２１３）がカートリッジデッキ（７３）とぴったり重なるまで、取付部材（１２８０ａ、１２８０ｂ）をカートリッジ（７０）の近位端（７０ａ）まで誘導してもよい。取付部材（１２８０ａ、１２８０ｂ）は、取付部材（１１８０）がカートリッジ（７０）の近位端と下部ジョー（５０）との間に位置決めされると、取付部材（１１８０ａ、１１８０ｂ）がその間に取り外し可能に保持されるように、寸法決め及び構成される。示される実施例では、取付部材（１１８０ａ、１１８０ｂ）は、カートリッジ（７０）の近位端（７０ａ）と下部ジョー（５０）との間に締まり嵌めされる。支持具組立体（１２１０）が最初にカートリッジ（７０）上に位置決めされてもよく、続いて支持具組立体（１２１０）とカートリッジ（７０）との組み合わせが下部ジョー（５０）内に装填されてもよいことを理解されたい。あるいは、カートリッジ（７０）が最初に下部ジョー（５０）内に装填されてもよく、続いて支持具組立体（１２１０）がカートリッジ（７０）上に装填されてもよい。

取付部材（１２８０ａ、１２８０ｂ）と、カートリッジ（７０）の近位端（７０ａ）と、下部ジョー（５０）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（１２１０）とカートリッジ（７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（１２１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（７０）から分離するように構成される。本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（１２１０）及びコネクタ部分（１２８０）をカートリッジ（７０）との係合から解放する追加的な十分な分離力を提供する。

図５０〜図５１は、代替的な取付部材（１２８０ｃ）を含む支持具組立体（１２１０）の例示的な変形を示す。示されるように、各取付部材（１２８０ｃ）は、同様に形状決めされた延長部を受容するように構成された一対のアパーチャ（１２９０）をスレッド（７８）上に含む。具体的には、図５０〜図５１に示されるように、各スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）は、アパーチャ（１２９０）内に受容するように寸法決め及び構成された、近位方向に突出した延長部（１２９５）を含む。したがって、取付部材（１２８０ｃ）を含む支持具組立体（１２１０）をカートリッジ（７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、取付部材（１２８０ｃ）がカートリッジ（７０）の近位端と下部ジョー（５０）の一部分との間に位置決めされ、アパーチャ（１２９０）が対応する延長部（１２９５）と係合するように、取付部材（１２８０ｃ）をカートリッジ（７０）の近位端（７０ａ）に誘導してもよい。更に、アパーチャ（１２９０）及び延長部（１２９５）は、これらが係合されると、支持具本体（１２１２）の底面（１２１３）がカートリッジデッキ（７３）とぴったり重なるように構成される。

取付部材（１２８０ｃ）のアパーチャ（１２９０）と、スレッド（７８）の延長部（１２９５）と、下部ジョー（５０）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（１２１０）とカートリッジ（７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（１２１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（７０）から分離するように構成される。本実施例では、スレッド（７８）の長手方向の移動が、延長部（１２９５）をアパーチャ（１２９０）から係合解除して、スレッドのレール（７８ａ、７８ｂ）と、取付部材（１２８０ｃ）と、の間の保持力を低減させる。本実施例では、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（１２１０）及びコネクタ部分（１２８０）をカートリッジ（７０）との係合から解放する追加的な十分な分離力を提供する。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（１２１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１２１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、１２１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、１２１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（１２１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

図５２及び図５４Ａ〜図５４Ｂは、エンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に組み込まれた別の例示的な代替的ステープルカートリッジ（１３７０）を示す。ステープルカートリッジ（１３７０）は、以下の違いを除いてステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成される。具体的には、ステープルカートリッジ（１３７０）は、ステープル開口部（１３４５）の近位に位置決めされたアパーチャ（１３９０）を含む。アパーチャ（１３９０）は、スロット（１３７２）の横方向延長部として形成される。下記でより詳細に論じるとおり、支持具組立体（１０１０）を取り外し可能かつ機械的に結合するために、アパーチャ（１３９０）、及びアパーチャ（１３９０）と一致するスロット（１３７２）の一部は、支持具組立体（１０１０）の取付機構（１０８０）を受容するように構成される。

図５２〜図５３で最も良く示されるように、支持具組立体（１３１０）は、ベース部分（１３１５）に結合された一対の支持具本体（１３１２）を含む。本実施例では、各支持具本体（１３１２）は、ステープル（９０）のラインを構造的に支持するように構成された、強固でありながらも可撓性の材料を含む。単に例として、支持具本体（１３１２）は、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料の織布メッシュを含んでもよく、ベース部分（１３１５）は、同じ又は異なる材料（例えば、薄膜など）を含んでもよい。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを、ＶＩＣＲＹＬ（登録商標）材料に加えて、又はこれに代わるものとして使用して、支持具本体（１３１２）及び／又はベース部分（１３１５）を形成してもよい。当然ながら、支持具本体（１３１２）及びベース部分（１３１５）は、任意の他の好適な形態を取ってもよく、また任意の他の好適な材料（複数可）から構築されてもよい。

本実施例では、支持具組立体（１３１０）は近位端（１３１４）及び遠位端（１３１６）を含み、その軸（１３２７）に沿って延在する。示されるように、支持具組立体（１３１０）は、ベース部分（１３１５）の近位端（１３１４）から支持具本体（１０１２）及びベース部分（１３１５）から離れるように垂直方向に延在する取付部材（１３８０）を含む。取付部材（１３８０）は、ベース部材（１３１２）と同じ材料又は複数の材料を含む弾性タブを備える。その他の実施例では、タブ（１３８０）のいずれか又は全てが、ベース部材（１３１２）の一部を備える層を含んでも含まなくてもよい複数の積層の生体吸収性層を備え得る。いくつかの実施例では、弾性タブ（１３８０）のいずれか又は全てが、織布、不織布、又はフォーム材料を含み得る。タブ（１３８０）が備え得るその他の好適な構成及び材料は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

支持具組立体（１３１０）をカートリッジ（１３７０）に取り外し可能に結合するために、オペレータは、弾性タブ（１３８０）を、タブ（１３８０）がスレッド（７８）に係合して、支持具本体（１３１２）の表面（１３１３）がカートリッジデッキ（１３７３）と実質的にぴったり重なるまで、アパーチャ（１３９０）を貫いて下向きに、アパーチャ（１３９０）内に誘導してよい。図５４Ａ〜図５４Ｂで最も良く示されるように、タブ（１３８０）はスレッドと弾性的に係合して、それにより支持具組立体（１３１０）をスレッド（７８）に取り外し可能に結合し、またそれにより支持具組立体（１３１０）をカートリッジ（１３７０）に取り外し可能に結合する。

タブ（１３８０）と、スレッド（７８）と、の間の係合によって提供される保持力は、十分な分離力がないときに支持具組立体（１３１０）とカートリッジ（１３７０）との間で取り外し可能な結合を維持するのに十分である。しかしながら、支持具組立体（１３１０）は、十分な分離力の投入に応答してカートリッジ（１３７０）から分離するように構成される。本実施例では、スレッド（７８）の長手方向の移動が、スレッド（７８）をタブ（１３８０）から係合解除して、スレッド（７８）とタブ（１３８０）との間の保持力を解放する。更に、ステープル（９０）によって捕捉されることに伴う上向きの力は、支持具組立体（１３１０）をカートリッジ（１３７０）のコネクタ部分（１３８０）から解放する追加的で十分な分離力を提供する。

図５５は、別の代替的な例示的支持具組立体（１４１０）を示す。支持具組立体（１４１０）は、弾性タブ（１４８０）が長手方向にずれていることを除いて、支持具組立体（１３１０）と実質的に同様である。更に、支持具組立体（１４１０）は、ナイフ部材（８０）による支持具本体（１４１２）の切断、ひいては支持具本体（１４１２）を貫くナイフ部材（８０）の横断を促進する中央切断縁部（１４１７）を含む。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、一連のステープル（９０）が同様に、支持具組立体（１３１０、１４１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１３１０、１４１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定することを理解されたい。いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、１３１０、１４１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、１３１０、１４１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（１３１０、１４１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。

Ｄ．ナイフ部材の横断を促進するための機構を備える支持具組立体
図５６は、斜めの織布メッシュ（１５１５）によって接続された一対の支持具本体（１５１２）を含む例示的な代替的支持具組立体（１５１０）を示す。支持具組立体（１５１０）の一部分のみが示されるが、支持具組立体（１５１０）は、外科用器具（例えば器具（１０））の好適なステープルカートリッジ（例えばステープルカートリッジ（７０））に組み込まれてもよく、また図５Ａ〜図６に示すものなどの外科用ステープル留め手順の工程で用いられてもよいことが理解されよう。更に、支持具組立体（１５１０）の構造は、本明細書に記載される様々な支持具組立体のいずれかに容易に組み込むことができる。

示される実施例では、支持具本体（１５１２）は、材料フィラメント（material filaments）の織布メッシュ（１５１５）によって互いに結合される。メッシュ（１５１５）が含むフィラメントの第１の部分（１５１６）は、長手方向軸（１５２７）に対して斜角（例えば、示されるように４５度）で延在し、フィラメント（１５１８）の第２の部分は第１の部分（１５１６）に対して直角に、かつ長手方向軸（１５２７）に対して斜角（例えば、示されるように４５度）で延在する。

本実施例では、メッシュ（１５１５）を含むフィラメントは、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料から製造される。支持具本体（１５１２）は、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料の薄膜又は織布メッシュからなる。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを、ＶＩＣＲＹＬ（登録商標）材料に加えて、又はこれに代わるものとして使用して、支持具本体（１５１２）又はメッシュ（１５１５）のフィラメントを形成してもよい。当然ながら、支持具本体（１５１２）及びメッシュ（１５１５）は、任意の他の好適な形態を取ってもよく、また任意の他の好適な材料（複数可）から構築されてもよい。

本実施例では、支持具本体（１５１２）と一致するメッシュ（１５１５）の一部は、支持具本体（１５１２）の上部に接着されるか又はその他の方法で結合される。更に又はあるいは、メッシュ（１５１５）は、支持具本体（１５１２）の底部に沿って接着されるか又はその他の方法で結合されてもよい。別の単なる例示の代替手段として、メッシュ（１５１５）は、支持具本体（１５１２）の一方又は両方内に少なくとも部分的に含浸されてもよい。示される実施例では、メッシュ（１５１５）は織布メッシュであるが、その他の実施例では、メッシュ（１５１５）は任意の他の好適な方法で編まれるか又は形成されてもよい。いくつかの実施例では、メッシュ（１５１５）は、熱又はその他の形態のエネルギーを用いて、例えば、荒い縁部を防ぐためにフィラメントが切断される時に、これらを一体に融着するように、切断及び形成されてもよい。支持具本体（１５１２）とメッシュ（１５１５）とを互いに結合して、メッシュ（１５１５）を形成するその他の好適な方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。代替的な実施例では、図６５に示すように、直前で説明した教示によれば、支持具本体（１５１２）は、一体的フィルム（１５２６）と組み合わせてメッシュ（１５１５）を含み得る。

支持具組立体（１５１０）は、斜角（示されるように４５度）で配向され、長手方向軸（１５２７）と平行する穿孔（１５２０）の２つのラインを更に含む。本実施例では、穿孔（１５２０）は、熱又はその他の形態のエネルギーを用いて、例えば荒い縁部を防ぐために、フィラメントが切断される時にこれらを一体に融着するように、形成されてもよい。本明細書の教示を考慮すれば当業者は理解するように、例えば、フィラメントは、超音波処理、加熱ナイフ部材、レーザ、及びエネルギーを用いて処理するその他の方法を用いて処理されてもよい。本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるように、穿孔（１５２０）は、様々なその他の好適な方法で形成され得る。

ナイフ部材（８０）が支持具本体（１５１２）の間を横断すると、穿孔（１５２０）は支持具本体（１５１２）の分離を促進する。より具体的には、穿孔（１５２０）のために、メッシュを含むフィラメントのいずれも、一方の支持具本体の一方の端部から、他方の支持具本体（１５１２）の端部まで完全には延在しない。支持具本体（１５１２）の他方の縁部（１５２４）から更に遠ざかって延在するフィラメントのうちのいくつかによって示されるように、むしろ、フィラメントは、支持具本体の縁部（１５２２）から穿孔（１５２０）の縁部のうちの１つに延在する。したがって、例えば、ナイフ部材（８０）がチャネル（７２）を横断する時に、チャネル（７２）全体に延在するメッシュ（１５１５）の一部を切断することをナイフ部材（８０）に求めるのではなく、支持具本体（１５１２）がステープル（９０）によって捕捉されている時にフィラメントを引っ張って常道から外すだけでよい。そのため、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

支持具組立体（１６１０）の代替的な実施例が図５８に示される。支持具組立体（１６１０）は、織布メッシュ（１６１５）を含むという点で支持具組立体（１５１０）と同様である。しかしながら、織布メッシュ（１６１５）は、支持具組立体（１６１０）の長手方向軸（１６２７）と平行に延在するフィラメントの第１の部分（１６１６）、及び長手方向軸（１６２７）と平行に延在するフィラメントの第２の部分（１６１８）を含む。メッシュ（１６１５）は対向する支持具本体（１６１２）と接続する。軸（１６２７）と平行に延在するフィラメントの第１の部分（１６１６）は、支持具本体（１６１２）間の部分に沿っては延在しない。そのため、支持具組立体（１６１０）がステープルカートリッジ（７０）と併用されている時は、フィラメントの第１の部分はカートリッジ（７０）のチャネル（７２）に沿っては存在しない。したがって、例えば、ナイフ部材（８０）がチャネル（７２）を横断する時に、チャネル（７２）全体に延在する、フィラメントの両方の部分を備えるメッシュ（１５１５）を切断することをナイフ部材（８０）に要求するのではなく、支持具本体（１６１２）がステープル（９０）によって捕捉されている時、ナイフ部材（８０）はフィラメントの第１の部分（１６１６）（軸（１６２７）と垂直の）のみを切断する。そのため、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

本実施例では、支持具本体（１６１２）と一致するメッシュ（１６１５）の一部は、支持具本体（１６１２）の上部に接着されるか又はその他の方法で結合される。更に又はあるいは、メッシュ（１６１５）は、底部に沿って接着されるか又はその他の方法で結合されてもよい。別の単なる例示の代替手段として、メッシュ（１６１５）は、支持具本体（１６１２）の一方又は両方内に少なくとも部分的に含浸されてもよい。示される実施例では、メッシュ（１６１５）は織布メッシュであるが、その他の実施例では、メッシュ（１６１５）は任意の他の好適な方法で編まれるか又は形成されてもよい。いくつかの実施例では、メッシュ（１６１５）は、熱又はその他の形態のエネルギーを用いて、例えば、荒い縁部を防ぐためにフィラメントが切断される時に、これらを一体に融着するように、切断及び形成されてもよい。本明細書の教示を考慮すれば当業者は理解するように、例えば、フィラメントは、超音波処理、加熱ナイフ部材、レーザ、及びエネルギーを用いて処理するその他の方法を用いて処理されてもよい。支持具本体（１６１２）とメッシュ（１６１５）とを互いに結合して、メッシュ（１６１５）を形成するその他の好適な方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

図５９及び６０は、好適なステープルカートリッジ（例えば外科用器具（例えば器具（１０）のステープルカートリッジ（７０））に組み込むことが可能で、かつ図５Ａ〜図６に示すものなどの外科用ステープル留め手順の工程で用いられ得る支持具組立体（１７１０、１８１０）の追加的な実施例を示す。支持具組立体（１７１０、１８１０）は、エンドエフェクタ（４０）が作動されるときに、チャネル（７２）を通してナイフ部材（８０）を前進させる労力の量を低減させ得る機構を含む。したがって、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

図５９に示すように、支持具組立体（１７１０）は、近位凹部（１７１５）を有する近位端（１７１４）と、遠位凹部（１７１７）を有する遠位端（１７１６）と、その軸（１７２７）に沿って延在する複数のアパーチャ（１７１８）と、を含む支持具本体（１７１２）を含む。本実施例では５つのアパーチャ（１７１８）が示されるが、代替的実施例では、５つ未満（例えば、４つ、３つ、２つ、１つ、又はゼロ）又は５つを超えるアパーチャ（１７１８）が存在し得る。本実施例では、アパーチャ（１７１８）は長円形（obround-shaped）のアパーチャであり、凹部（１７１５、１７１７）は半長円形の凹部である。当然のことながら、任意のその他の好適な形状を使用してもよい。アパーチャ（１７１８）及び凹部（１７１５、１７１７）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮することにより当業者には明らかになるであろう。図６０を参照すると、支持具組立体（１８１０）は、支持具組立体（１８１０）が矩形のアパーチャ（１８１８）及び半矩形の凹部（１８１５、１８１７）を含むことを除いて、支持具組立体（１７１０）と実質的に同一である。

本実施例では、アパーチャ（１７１８、１８１８）及び凹部（１７１５、１８１５）は、ナイフ部材（８０）が組織及び支持具本体（１７１２）を切断し、切断された組織及び支持具本体（１７１２）を横断して通過するのに必要な力の量を低減させ得る。そのため、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

これらの実施例の各支持具組立体（１７１０、１８１０）は、支持具本体（１７１２、１８１２）、及び、場合によっては、接着剤層（図示せず）を備える。本実施例では、各支持具本体（１７１２、１８１２）は、ステープル（９０）のラインを構造的に支持するように構成された、強固でありながらも可撓性の材料を含む。単に例として、各支持具本体（１７１２、１８１２）は、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料の織布メッシュを含み得る。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせをＶＩＣＲＹＬ（登録商標）材料に加えて、又はそれに代わるものとして使用して、その他の開示された支持具本体に関して上記で論じた材料又は構成のいずれかなどの各支持具本体（１７１２、１８１２）を形成してもよい。当然ながら、各支持具本体（１７１２、１８１２）は任意の他の好適な形態を取ってもよく、また任意の他の好適な材料から構築されてもよい。

図６１は、外科用器具（例えば器具（１０））の好適なステープルカートリッジ（例えばステープルカートリッジ（７０））に組み込むことが可能で、図５Ａ〜図６で示したものなどの外科用ステープル留め法の工程で用いられ得る、別の例示的な代替的支持具組立体（１９１０）を示す。支持具組立体（１９１０）は、エンドエフェクタ（４０）が作動されるときに、チャネル（７２）を通してナイフ部材（８０）を前進させる労力の量を低減させ得る機構を含む。示される実施例では、支持具組立体（１９１０）は、支持具組立体（１９１０）がステープルカートリッジ（７０）上に組み込まれると、支持具本体（１９１２）がチャネル（７２）全体に広がらず、その結果、ナイフ部材（８０）はエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（１９１２）を切断しないように構成された、一対の支持具本体（１９１２）を含む。そのため、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

図６１に示すように、支持具本体（１９１２）はコネクタ部材（１９１５）によって互いに結合され、その結果、ナイフ部材（７０）がコネクタ部材（１９１５）の少なくとも一部分を通って切断する。示されるように、コネクタ部材（１９１５）は、ろう、ゼラチン、又は本明細書で説明されるその他の支持具本体に類似する織布若しくは不織布材料などの材料のシート又は薄膜を備える。コネクタ部材（１９１５）は、ナイフ部材（８０）がコネクタ部材（１９１５）を横断する時、さもなければ、ナイフ部材（８０）が支持具本体（１９１２）を横断する場合にナイフ部材（８０）が遭遇するものよりも、遭遇する抵抗がより少なくなり、かつ／又は、被る摩耗がより少なくなるように、支持具本体（１９１２）よりも薄く、かつ／又は弱くてもよい。

一部の変形例では、コネクタ部材（１９１５）は、本明細書で提供される支持具組立体（１９１０）が、アンビル（６０）とステープルカートリッジ（７０）のデッキ（７３）との間に、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年７月２８日出願の米国特許出願第１４／８１０，７８６号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＣｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎＦｅａｔｕｒｅａｔＫｎｉｆｅＳｌｏｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年７月２８日出願の米国特許出願第１４／８１０，７８６号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＣｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎＦｅａｔｕｒｅａｔＳｔａｐｌｅＤｒｉｖｅｒＥｄｇｅｓ」、及びその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年７月２８日出願の米国特許出願第１４／８１１，１５４号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅＣａｒｔｒｉｄｇｅｗｉｔｈＯｕｔｅｒＥｄｇｅＣｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎＦｅａｔｕｒｅｓ」で説明されるものなどの組織圧縮効果を提供し得るように、追加的な厚さを支持具本体（１９１２）に提供する。

図６２は、外科用器具（例えば器具（１０））の好適なステープルカートリッジ（例えばステープルカートリッジ（７０））に組み込むことが可能で、かつ図５Ａ〜図６に示すものなどの外科用ステープル留め手順の工程で用いられ得る、別の例示的な代替的支持具組立体（２０１０）を示す。支持具組立体（２０１０）は、エンドエフェクタ（４０）が作動されるときに、チャネル（７２）を通してナイフ部材（８０）を前進させる労力の量を低減させ得る機構を含む。示される実施例では、支持具組立体（２０１０）は、支持具組立体（２０１２）がステープルカートリッジ（７０）上に組み込まれると、支持具本体（２０１０）がチャネル（７２）全体に広がらず、その結果、ナイフ部材（８０）はエンドエフェクタ（４０）の作動中に支持具組立体（２０１２）を切断しないように構成された、一対の支持具本体（２０１２）を含む。しかしながら、示されるように、支持具本体（２０１２）は、ステープルカートリッジ（７０）に組み込まれた時にチャネル（７２）に広がる個別のコネクタ部材（２０１５）によって互いに結合されている。

示される実施例では、コネクタ部材（２０１５）は支持具本体（２０１２）の間に広がる接着剤の５本のラインを備える。しかしながら、その他の実施例では、支持具本体（２０１２）に広がる接着剤のラインが５本未満又は５本超存在してもよい。更に、一部の実施例では、代わりにコネクタ部材（２０１５）のいずれか又は全部が構成されてもよい。例えば、コネクタ部材（２０１５）のいずれか又は全部が、フィラメントを含浸させた接着剤、フィラメント、又は支持具本体（２１０２）を解除自在に結合可能な関係に維持することが可能であるが、ナイフ部材（８０）の横断を阻止又は阻害しないその他の要素を備え得る。示されるように、支持具本体（２０１２）は、支持具本体をカートリッジデッキ（７３）に解除自在に結合するために用いられ得る接着剤（２０２１）の個別の部分をそれぞれ含む。示されるように、接着剤（２０２１）の個別の部分はドットとして形成され、支持具本体（２０１２）がステープル（９０）によって捕捉されている時に、支持具本体（２０１２）をデッキ（７３）から解放することを容易にし得る（例えば、支持具本体（２０１２）をデッキ（７３）に結合するシート全体の接着剤とは対照的に）。

図６３は、直前で論じた支持具本体（１９１２）などの支持具本体と一緒に使用するように構成され、かつ外科用器具（例えば器具（１０））の好適なステープルカートリッジ（例えばステープルカートリッジ（７０））に組み込まれ、また図５Ａ〜６で示したものなどの外科用ステープル留め法の工程で用いられる、別の例示的な代替的コネクタ部材（２１１５）を示す。示されるように、コネクタ部材（２１１５）は、概して矩形の形状を形成する交差線からなるマトリックス様の構造を備える。具体的には、コネクタ部材（２１１５）は、支持具本体（１９１２）がチャネル（７２）に広がらないように、支持具本体（２１１２）と同じ場所にあるように構成された外側部分（２１１６）と、チャネル（７２）に広がるように構成された内側部分（２１１８）と、を含む。一部の変形では、コネクタ部材（２１１５）は支持具組立体に追加された厚さを提供し、その結果、支持具組立体がアンビル（６０）と下部ジョー（５０）との間に、米国特許出願第１４／８１０，７８６号、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第１４／８１１，０８７号、及びその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第１４／８１１，１５４号に記載されるものなどの組織圧縮効果を提供する。

本実施例では、コネクタ部材（２１１５）はろう材料を含むが、その他の実施例では、コネクタ部材（２１１５）の全部又は一部は、ゼラチン、支持具本体（２１０）と類似した織布若しくは不織布材料、及び／又は任意の他の好適な材料（複数可）を備え得る。本実施例では、支持具本体（１９１２、２０１２）は、ステープル（９０）のラインを構造的に支持するように構成された、強固でありながらも可撓性の材料を含み得る。単に例として、支持具本体（１９１２）は、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料の織布メッシュを含んでもよく、ベース部分は、同じ又は異なる材料を含んでもよい。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを、ＶＩＣＲＹＬ（登録商標）材料に加えて、又はこれに代わるものとして使用して、支持具本体（１９１２）及び／又はコネクタ部材部分（１９１５、２０１５）を形成してもよい。当然ながら、支持具本体（１９１２）及びベース部分（１９１５）は、任意の他の好適な形態を取ってもよく、また任意の他の好適な材料（複数可）から構築されてもよい。

図６４Ａ〜図６４Ｂは、対向する支持具本体（２２１２）を備え、図５Ａ〜図６で示したものなどの外科用ステープル留め法の工程で用いられ得る外科用器具（例えば器具（１０））のステープルカートリッジ（７０）に組み込まれた、別の例示的な代替的支持具組立体（２２１０）を示す。単に例として、支持具本体（２２１２）は、ＥｔｈｉｃｏｎＵＳ，ＬＬＣ．のＶＩＣＲＹＬ（登録商標）（ポリグラクチン９１０）材料の織布メッシュを含み得る。あるいは、任意の他の好適な材料又は材料の組み合わせを、ＶＩＣＲＹＬ（登録商標）材料に加えて、又はこれに代わるものとして使用して、本明細書で開示される支持具本体のその他の構成などの支持具本体（２２１２）を形成してもよい。

示されるように、支持具本体（２２１２）は、それぞれが部分的にチャネル（７２）に広がる個別の部材である。図６４Ａに示すように、一方の支持具本体（２２１２）はもう一方の支持具本体（２２１２）と部分的に重なり合うが、その他の重なり合い構成を用いてもよいことが理解されよう。図６４Ｂに示すように、ナイフ部材（８０）がチャネル（７２）を横断すると支持具組立体（２２１０）を切断するのではなく、ナイフ部材（８０）は支持具本体（２２１２）をチャネル（７２）から離れる方向へとずらす。場合によっては、ナイフ部材（８０）の支持具本体（２１２）は、こうした構成要素間の摩擦を低減させるために潤滑性コーティングを含み得る。したがって、切断及びステープルされた組織にかかる応力、並びにナイフ部材（８０）の損傷及び摩耗は低減され得る。

Ｅ．ステープル空洞の一部のみを被覆する支持具組立体
図６６〜図６７Ｂは、例示的な代替的支持具組立体（２３１０）を示す。図６６で最も良く示されるように、支持具組立体（２３１０）は、上記のステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成されたステープルカートリッジ（２３７０）上に配設される。カートリッジ（２３７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。本実施例では、ステープルカートリッジ（２３７０）は、２列のステープル空洞（２３４５）の代わりに、チャネル（２３７２）の各側部上の３組の空洞（２３４５）内に３列のステープル（９０）を含む。更に、カートリッジ（２３７０）は、ステープルデッキ（２３７３）に沿って延在する細長いトラフ（２３７９）を含む。トラフ（２３７９）は、カートリッジ（２３７０）の長さに沿って長手方向に延在し、空洞（２３４５）の最外列と空洞（２３４５）の中央列との間に横方向に位置決めされている。トラフ（２３７９）は部分的に円形の断面プロファイルを有する。しかしながら、その他の実施例では、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるように、トラフ（２３７９）は任意の他の好適な形状を有してもよい。

本実施例の支持具組立体（２３１０）は、本明細書に開示されるその他の支持具組立体に従って構成してよい。示されるように、支持具組立体（２３１０）の支持具本体（２３１２）は、デッキ（２３７３）に沿って延在し、支持具本体（２３７３）の端部（２３１３）は、トラフ（２３７９）内でロール構成で配設される。本実施例では、端部（２３１３）は非ロール構成になるように付勢されるが、トラフ（２３７９）内に位置決めされている時はロール構成で保持される。支持具組立体（２３１０）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、ステープル（９０）は支持具組立体（２３１０）を捕捉して組織の層（Ｔ１、Ｔ２）に対して保持し、それにより支持具組立体（２３１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ１、Ｔ２）に固定する。図６７Ａ〜図６７Ｂに示す実施例では、支持具組立体（２３１０）は、アンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いられており、その結果、一連のステープル（９０）が支持具組立体（１００、２３１０）を捕捉し、組織の層（Ｔ１、Ｔ２）に対して保持して、それにより支持具組立体（１００、２３１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ１、Ｔ２）に固定する。支持具組立体（２３１０）の端部（２３１３）と同様に、最初は、支持具組立体（１００）の端部が、組織（Ｔ１、Ｔ２）上に捕捉されてロール構成であり、支持具組立体の残部がチャネル（２３７３）に最も近いステープル（９０）の２列を被覆しているように示される。このように、ステープル（９０）、並びにステープル（９０）の第１及び第２の列において捕捉された支持具組立体（１００、２３１０）が存在するために、ステープル（９０）の第１及び第２の列では比較的高い圧縮レベルが、またステープル（９０）の第３の列ではより良好な豊富（profusion）が存在する。図６７Ｂで最も良く示されるように、組織（Ｔ１、Ｔ２）上に捕捉されると、端部（１１３、２３１３）は弾性的に広がって非ロール位置に移行し、ステープル（９０）の第３の列を被覆する。それにより、支持具組立体（１００、２３１０）は組織内殖を促進して、穿刺漏れ（puncture leaks）が存在する場合はそれらを全て封止する。

図６８〜図６９は、例示的な代替的支持具組立体（２４１０）を示す。図６８で最も良く示されるように、支持具組立体（２４１０）は、上記のステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成されたステープルカートリッジ（２４７０）上に配設される。カートリッジ（２４７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。本実施例のステープルカートリッジ（２４７０）は、２列のステープル（２４４５）の代わりに、チャネル（２４７２）の各側部上の３組の空洞（２４４５）内に３列のステープル（２４９０）を含む。

本実施例の支持具組立体（２４１０）は、本明細書に開示されるその他の支持具組立体に従って構成してよい。支持具組立体（２４１０）の支持具本体（２４１２）は、横方向縁部（２４１３）がステープル空洞（２４４５）の最外列とステープル空洞（２４４５）の中央列との間にあるように、デッキ（２４７３）に沿って長手方向に延在し、横方向で定位置に終端する。支持具組立体（２４１０）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、ステープル（９０）は支持具組立体（２４１０）を捕捉して組織の層（Ｔ１、Ｔ２）に対して保持し、それにより支持具組立体（２４１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ１、Ｔ２）に固定する。示されるように、いくつかの例、支持具組立体（２４１０）は、アンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いられており、その結果、一連のステープル（９０）が支持具組立体（１００、２４１０）を捕捉し、組織の層（Ｔ１、Ｔ２）に対して保持して、それにより、支持具組立体（１００、２４１０）を組織（Ｔ１、Ｔ２）に対して固定する。示されるように、支持具組立体（２４１０）の横方向縁部（２４１３）は、ステープル（９０）の最外列とステープル（９０）の中間列との間に位置決めされる。支持具組立体（２４１０）の残部は、ステープル（９０）の第１及び第２の列によって捕捉されている。このように、ステープル（９０）、並びにステープル（９０）の第１及び第２の列において捕捉された支持具組立体（１００、２４１０）が存在するために、ステープルの第１及び第２の列では比較的高い圧縮レベルが、またステープル（９０）の第３の列ではより良好な豊富さが存在する。

図７０〜図７１は、例示的な代替的支持具組立体（２５１０）を示す。図７０で最も良く示されるように、支持具組立体（２５１０）は、上記のステープルカートリッジ（７０）と実質的に同様に動作するように構成されたステープルカートリッジ（２５７０）上に配設される。カートリッジ（２５７０）はエンドエフェクタ（４０）の下部ジョー（５０）に取り外し可能に結合される。本実施例のカートリッジ（２５７０）は、２列のステープル（２５４５）の代わりに、チャネル（２５７２）の各側部上の３組の空洞（２５４５）内に３列のステープル（２５９０）を含む。

本実施例の支持具組立体（２５１０）は、本明細書に開示されるその他の支持具組立体に従って構成してよい。示されるように、支持具組立体（２５１０）の支持具本体（２５１２）は、デッキ（２５７３）に沿って延在し、支持具本体（２５７３）の遠位端部（２５１３）は、支持具組立体（２５１０）がステープル空洞（２５４５）の遠位部分（２５４５ｄ）、又はチャネル（２５７２）若しくはデッキ（２５７３）の遠位部分を被覆しないように終端する。換言すると、支持具組立体（２５１０）はデッキ（２５７３）の全長に沿っては延在しない。支持具組立体（２５１０）のその他の好適な構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかになるであろう。

エンドエフェクタ（４０）を作動させると、ステープル（９０）は支持具組立体（２５１０）を捕捉して組織の層（Ｔ１、Ｔ２）に対して保持し、それにより支持具組立体（２５１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ１、Ｔ２）に固定する。図７１は、エンドエフェクタ（４０）を複数回作動させた後でステープル（９０）と共に組織上に配置されている、複数の支持具組立体（２５１０）を示す。遠位部分（２５４５ｄ）の近位で終端する支持具組立体（２５１０）の構成のために、支持具組立体（２５１０）及びステープル（９０）が組織上に配置されると、ステープルされた組織の一部はステープル（９０）を含むが、区域（Ｓ２）などで支持具組立体（２５１０）を含まない。しかしながら、ステープル（９０）の連続的なラインで切断及びステープルされている区域（Ｓ１）では、重ね合わせの区域（Ｓ２）が生じる。特に、遠位部分（２５４５ｄ）には支持具（２５１０）が存在しないため、（区域（Ｓ１）におけるステープル（９０）の３列を超える列によって示されるように）連続的なステープルラインが重なり合うが、支持具組立体（２５１０）の重なり合う部分は作られない。

いくつかの実施例では、一連のステープル（９０）が同様に支持具組立体（１００、２５１０）を組織の層（Ｔ_１、Ｔ_２）に対して捕捉して保持することにより、支持具組立体（１００、２５１０）を図６に示すものと同様の方法で組織（Ｔ_１、Ｔ_２）に固定するように、支持具組立体（２５１０）をアンビル（６０）上で支持具組立体（１００）と共に用いてもよい。当然ながら、こうした場合、支持具組立体（１００）は、支持具組立体（２５１０）と実質的に同一に構成されるように改変されてもよい。

ＩＶ．例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願の後の出願におけるどの時点でも提示され得るいずれの請求項の適用範囲をも限定することを目的としたものではない点は理解されるべきである。一切の放棄を意図するものではない。以下の実施例は単なる例示の目的で与えられるものにすぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で構成及び適用が可能であると企図される。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してもよいことも企図される。したがって、本発明者によって、又は本発明者の利益となる継承者によって、後日、そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとしてみなされるべきではない。以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む請求項が本出願において、又は本出願に関連する後の出願において示される場合、これらの更なる特徴は、特許性に関連するいずれの理由によって追加されたものとしても仮定されるべきではない。

（実施例１）
ステープルカートリッジを備える装置であって、ステープルカートリッジは、（ｉ）複数のステープルと、（ｉｉ）デッキであって、デッキは複数の開口部を画定し、複数の開口部の各開口部は、複数のステープルのうちの対応するステープルと関連付けられ、これにより各ステープルは、複数の開口部のうちの対応する開口部を通過するように構成され、デッキは第１の機械的結合機構を更に備える、デッキと、（ｉｉｉ）支持具組立体であって、（Ａ）支持具本体と、（Ｂ）第２の機械的結合機構であって、第１の機械的結合機構と係合して、支持具本体をデッキに解除自在に結合するように構成されている、第２の機械的結合機構と、を備える、支持具組立体と、を備える、装置。

（実施例２）
第１の機械的結合機構はデッキ内にアパーチャを備え、第２の機械的結合機構はアパーチャ内に受容されるように構成されている、実施例１に記載の装置。

（実施例３）
第２の機械的結合機構は、支持具本体に結合されたタブを備える、実施例２に記載の装置。

（実施例４）
カートリッジは、デッキ下のカートリッジ内に配設されたスレッド部材を更に備え、スレッド部材はデッキ下を長手方向に横断するように構成されている、実施例１〜３のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例５）
第１の機械的結合機構はスレッド部材を備える、実施例４に記載の装置。

（実施例６）
デッキはアパーチャを備え、第２の機械的結合機構はアパーチャ内に受容されるように構成され、第２の機械的結合機構は、アパーチャ内に誘導されることに応答して、スレッドと係合するように構成されている、実施例５に記載の装置。

（実施例７）
デッキは外側部分及び内側部分を画定し、第１の機械的結合機構はデッキの内側部分を更に備える、実施例５〜６のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例８）
第２の機械的結合機構は、アパーチャ内に誘導されることに応答して、スレッド、及びデッキの内側部分と係合するように構成されている、実施例７に記載の装置。

（実施例９）
第１の機械的結合機構はデッキに接合される、実施例１〜８のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１０）
第２の機械的結合機構は、支持具本体内にスロットを備える、実施例１〜９のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１１）
支持具本体は長手方向軸を画定し、スロットはスロットに対して横断方向に位置決めされる、実施例１０に記載の装置。

（実施例１２）
支持具本体は長手方向軸を画定し、スロットはスロットに対して平行に位置決めされる、実施例１０〜１１のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１３）
支持具本体は、（１）デッキの一方の側部上における第１の個別の支持具部分と、（２）デッキのもう一方の側部上における第２の個別の支持具部分と、を備える、実施例１〜１２のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１４）
第２の機械的結合機構は支持具本体から延在し、第２の機械的結合機構は支持具本体とは異なる材料を含む、実施例１〜１３のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１５）
（ａ）エンドエフェクタであって、（ｉ）アンビルと、（ｉｉ）下部ジョーであって、アンビルは、アンビルと下部ジョーとの間に組織を捕捉するために、下部ジョーに向かって枢動可能であり、ステープルカートリッジは下部ジョーに固定されている、下部ジョーと、を備える、エンドエフェクタと、（ｂ）シャフト組立体及びエンドエフェクタと連通するステープル留め及び切断機構であって、ステープル留め及び切断機構は、アンビルと下部ジョーとの間にクランプされた組織を切断及びステープル留めするように構成されている、ステープル留め及び切断機構と、を更に備える、請求項１に記載の装置。

（実施例１６）
ステープルカートリッジを備える装置であって、ステープルカートリッジは、（ｉ）複数のステープルと、（ｉｉ）デッキであって、デッキは複数の開口部を画定し、複数の開口部の各開口部は、複数のステープルのうちの対応するステープルと関連付けられており、これにより各ステープルは、複数の開口部のうちの対応する開口部を通過するように構成されている、デッキと、（ｉｉｉ）デッキ上に配設された支持具組立体であって、支持具組立体は複数の開口部の全部未満を被覆し、その結果、ステープルの第１の部分は、ステープルの第１の部分が対応する開口部を通過すると、支持具の一部を捕捉するように構成され、また、その結果、ステープルの第２の部分は、ステープルの第２の部分が対応する開口部を通過したときに、支持具の一部を捕捉しないように構成されている、支持具組立体と、を備える、装置。

（実施例１７）
デッキはチャネルを画定し、複数の開口部は、内側で長手方向に延在する開口部の列と、外側で長手方向に延在する開口部の列と、を画定し、外側で長手方向に延在する開口部の列は、内側で長手方向に延在する開口部の列よりもチャネルから離れて横方向に位置決めされ、支持具組立体は外側で長手方向に延在する開口部の列を被覆しない、実施例１６に記載の装置。

（実施例１８）
デッキは遠位部分及び近位部分を画定し、支持具組立体は、近位部分では開口部を被覆するが、遠位部分では開口部を被覆しない、実施例１６〜１７のいずれか１つ又は２つ以上に記載の装置。

（実施例１９）
外科用支持具組立体を備える装置であって、支持具組立体は、（ｉ）第１の支持具本体と、（ｉｉ）第１の支持具本体から離間配置された第２の支持具本体であって、それにより第１の支持具本体と第２の支持具本体との間の間隙を画定する、第２の支持具本体と、（ｉｉｉ）第１の支持具本体を第２の支持具本体に接続する接続構造体であって、接続構造体の第１の部分は、第１の支持具本体及び第２の支持具本体のうちの一方又は両方と一致し、接続構造体の第２の部分は間隙と一致し、第２の部分は第１の部分よりも密度が低い、接続構造体と、を備える、装置。

（実施例２０）
接続構造体は複数のフィラメントを含む、実施例１９に記載の装置。

Ｖ．その他
本明細書に記載の教示、表現要素、実施形態、実施例などのうちのいずれか１つ又は２つ以上を、本明細書に記載の他の教示、表現要素、実施形態、実施例などのうちのいずれか１つ又は２つ以上と組み合わせることができる点が理解されるべきである。したがって、上記の教示、表現要素、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な適当な方法が、当業者には直ちに明らかとなろう。かかる改変例及び変形例は、「特許請求の範囲」内に含まれるものとする。

上記に加えて、本明細書で説明した様々な支持具組立体のいずれもが、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年３月２５日出願の米国特許出願第１４／６６７，８４２号、名称「ＭｅｔｈｏｄｏｆＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年８月１７日出願の米国特許出願第１４／８２７，８５６号、名称「ＩｍｐｌａｎｔａｂｌｅＬａｙｅｒｓｆｏｒａＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、同その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年９月３０日出願の米国特許出願第１４／８７１，０７１号、名称「ＣｏｍｐｒｅｓｓｉｂｌｅＡｄｊｕｎｃｔｗｉｔｈＣｒｏｓｓｉｎｇＳｐａｃｅｒＦｉｂｅｒｓ」、及び、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年９月３０日出願の米国特許出願第１４／８７１，１３１号、名称「ＭｅｔｈｏｄｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇａｎＩｍｐｌａｎｔａｂｌｅＬａｙｅｒｔｏａＦａｓｔｅｎｅｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」の教示の少なくとも一部に従って構成され動作可能であり得ることを理解されたい。更に、本明細書で説明した方法に加えて、本明細書で説明した様々な支持具組立体のいずれもが、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年８月２４日出願の米国仮特許出願第６２／２０９，０４１号、名称「ＭｅｔｈｏｄａｎｄＡｐｐａｒａｔｕｓｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇａＢｕｔｔｒｅｓｓｔｏＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｏｆａＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｅｒ」、及び／又は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１５年９月３０日出願の米国特許出願第１４／８７１，１３１号、名称「ＭｅｔｈｏｄｆｏｒＡｐｐｌｙｉｎｇａｎＩｍｐｌａｎｔａｂｌｅＬａｙｅｒｔｏａＦａｓｔｅｎｅｒＣａｒｔｒｉｄｇｅ」の教示の少なくとも一部に従ってエンドエフェクタ（４０）に適用され得る。本明細書の教示が上記の引用文献の様々な教示と組み合わされ得る様々な適切な方法が、当業者には明らかとなろう。

参照により本明細書に援用されると言及されたいかなる特許、刊行物、又は他の開示内容も、全体的に又は部分的に、援用された内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載された他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用されることを認識されたい。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に援用されるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に援用されるものとするが、既存の定義、記載、又は本明細書に記載される他の開示文献と矛盾する任意の文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ援用されるものとする。

上述の装置の変形形態は、医療専門家によって行われる従来の治療及び処置での用途だけでなく、ロボット支援された治療及び処置での用途も有することができる。あくまでも一例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科システム、例えばＩｎｔｕｉｔｉｖｅＳｕｒｇｉｃａｌ，Ｉｎｃ．（Ｓｕｎｎｙｖａｌｅ，Ｃａｌｉｆｏｒｎｉａ）によるＤＡＶＩＮＣＩ（商標）システムに容易に組み込まれ得る。同様に、当業者であれば、本明細書における様々な教示が、以下の特許文献などのうちの任意のものの様々な教示と容易に組み合わされ得ることを認めるであろう。その特許文献などとは、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、１９９８年８月１１日発行の米国特許第５，７９２，１３５号、名称「ＡｒｔｉｃｕｌａｔｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔＦｏｒＰｅｒｆｏｒｍｉｎｇＭｉｎｉｍａｌｌｙＩｎｖａｓｉｖｅＳｕｒｇｅｒｙＷｉｔｈＥｎｈａｎｃｅｄＤｅｘｔｅｒｉｔｙａｎｄＳｅｎｓｉｔｉｖｉｔｙ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、１９９８年１０月６日発行の米国特許第５，８１７，０８４号、名称「ＲｅｍｏｔｅＣｅｎｔｅｒＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇＤｅｖｉｃｅｗｉｔｈＦｌｅｘｉｂｌｅＤｒｉｖｅ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、１９９９年３月２日発行の米国特許第５，８７８，１９３号、名称「ＡｕｔｏｍａｔｅｄＥｎｄｏｓｃｏｐｅＳｙｓｔｅｍｆｏｒＯｐｔｉｍａｌＰｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２００１年５月１５日発行の米国特許第６，２３１，５６５号、名称「ＲｏｂｏｔｉｃＡｒｍＤＬＵＳｆｏｒＰｅｒｆｏｒｍｉｎｇＳｕｒｇｉｃａｌＴａｓｋｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２００４年８月３１日発行の米国特許第６，７８３，５２４号、名称「ＲｏｂｏｔｉｃＳｕｒｇｉｃａｌＴｏｏｌｗｉｔｈＵｌｔｒａｓｏｕｎｄＣａｕｔｅｒｉｚｉｎｇａｎｄＣｕｔｔｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２００２年４月２日発行の米国特許第６，３６４，８８８号、名称「ＡｌｉｇｎｍｅｎｔｏｆＭａｓｔｅｒａｎｄＳｌａｖｅｉｎａＭｉｎｉｍａｌｌｙＩｎｖａｓｉｖｅＳｕｒｇｉｃａｌＡｐｐａｒａｔｕｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２００９年４月２８日発行の米国特許第７，５２４，３２０号、名称「ＭｅｃｈａｎｉｃａｌＡｃｔｕａｔｏｒＩｎｔｅｒｆａｃｅＳｙｓｔｅｍｆｏｒＲｏｂｏｔｉｃＳｕｒｇｉｃａｌＴｏｏｌｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１０年４月６日発行の米国特許第７，６９１，０９８号、名称「ＰｌａｔｆｏｒｍＬｉｎｋＷｒｉｓｔＭｅｃｈａｎｉｓｍ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１０年１０月５日発行の米国特許第７，８０６，８９１号、名称「ＲｅｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇａｎｄＲｅｏｒｉｅｎｔａｔｉｏｎｏｆＭａｓｔｅｒ／ＳｌａｖｅＲｅｌａｔｉｏｎｓｈｉｐｉｎＭｉｎｉｍａｌｌｙＩｎｖａｓｉｖｅＴｅｌｅｓｕｒｇｅｒｙ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１３年１月１０日公開の米国特許出願公開第２０１３／００１２９５７号、名称「ＡｕｔｏｍａｔｅｄＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＣｏｍｐｏｎｅｎｔＲｅｌｏａｄｉｎｇＳｙｓｔｅｍｆｏｒＵｓｅｗｉｔｈａＲｏｂｏｔｉｃＳｙｓｔｅｍ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月９日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１９９６３０号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＦｏｒｃｅ−ＦｅｅｄｂａｃｋＣａｐａｂｉｌｉｔｉｅｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年５月３１日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１３２４５０号、名称「ＳｈｉｆｔａｂｌｅＤｒｉｖｅＩｎｔｅｒｆａｃｅｆｏｒＲｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＴｏｏｌ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月９日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１９９６３３号、名称「ＳｕｒｇｉｃａｌＳｔａｐｌｉｎｇＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｓｗｉｔｈＣａｍ−ＤｒｉｖｅｎＳｔａｐｌｅＤｅｐｌｏｙｍｅｎｔＡｒｒａｎｇｅｍｅｎｔｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月９日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１９９６３１号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＭｏｔｏｒｉｚｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＳｙｓｔｅｍｗｉｔｈＲｏｔａｒｙＡｃｔｕａｔｅｄＣｌｏｓｕｒｅＳｙｓｔｅｍｓＨａｖｉｎｇＶａｒｉａｂｌｅＡｃｔｕａｔｉｏｎＳｐｅｅｄｓ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月９日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１９９６３２号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＩｎｓｔｒｕｍｅｎｔｗｉｔｈＳｅｌｅｃｔｉｖｅｌｙＡｒｔｉｃｕｌａｔａｂｌｅＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月９日公開の米国特許出願公開第２０１２／０２０３２４７号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＳｙｓｔｅｍ」、２０１２年８月２３日公開の米国特許出願公開第２０１２／０２１１５４６号、名称「ＤｒｉｖｅＩｎｔｅｒｆａｃｅｆｏｒＯｐｅｒａｂｌｙＣｏｕｐｌｉｎｇａＭａｎｉｐｕｌａｔａｂｌｅＳｕｒｇｉｃａｌＴｏｏｌｔｏａＲｏｂｏｔ」、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年６月７日公開の米国特許出願公開第２０１２／０１３８６６０号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＣａｂｌｅ−ＢａｓｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒｓ」、及び／又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、２０１２年８月１６日に公開の米国特許出願公開第２０１２／０２０５４２１号、名称「Ｒｏｂｏｔｉｃａｌｌｙ−ＣｏｎｔｒｏｌｌｅｄＳｕｒｇｉｃａｌＥｎｄＥｆｆｅｃｔｏｒＳｙｓｔｅｍｗｉｔｈＲｏｔａｒｙＡｃｔｕａｔｅｄＣｌｏｓｕｒｅＳｙｓｔｅｍｓ」である。

上述の装置の変形例は、１回の使用後に処分するように設計することができ、又はそれらは、複数回使用するように設計することができる。いずれか又は両方の場合において、変形形態は、少なくとも１回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組立工程の任意の組み合わせを含み得る。特に、装置のいくつかの変形形態は分解することができ、また、装置の任意の数の特定の部材又は部品を、任意の組み合わせで選択的に交換するか又は取り外してもよい。特定の部品の洗浄及び／又は交換に際して、装置の特定の変形形態を、再調整用の施設において、又は手術の直前に使用者により再組み立てして、その後の使用に供することができる。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄／交換、及び再組立のための様々な技術を使用できる点を認識するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。

あくまで一例として、本明細書に記載される変形形態は、手術の前及び／又は後に滅菌されてもよい。１つの滅菌法では、装置をプラスチック製又はＴＹＶＥＫ製のバックなどの閉鎖及び密封された容器に入れる。次いで、容器及び装置を、γ線、Ｘ線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置くことができる。放射線は、装置の表面及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌された装置を、後の使用のために、滅菌容器中で保管することができる。デバイスはまた、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の別の技術を用いて滅菌され得る。

以上、本発明の様々な実施形態を図示及び説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な改変により、本明細書に記載される方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、他の改変も当業者には明らかであろう。例えば、上記で論じた実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面において図示され、説明された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解されたい。

〔実施の態様〕
（１）ステープルカートリッジを備える装置であって、前記ステープルカートリッジは、
（ｉ）複数のステープルと、
（ｉｉ）デッキであって、前記デッキは複数の開口部を画定し、前記複数の開口部の各開口部が、前記複数のステープルのうちの対応するステープルと関連付けられ、これにより各ステープルが、前記複数の開口部のうちの対応する開口部を通過するように構成され、前記デッキが第１の機械的結合機構を更に備える、デッキと、
（ｉｉｉ）支持具組立体であって、
（Ａ）支持具本体と、
（Ｂ）第２の機械的結合機構であって、前記第１の機械的結合機構と係合して、前記支持具本体を前記デッキに解除自在に結合するように構成されている、第２の機械的結合機構と、を備える、支持具組立体と、を備える、装置。
（２）前記第１の機械的結合機構が前記デッキ内にアパーチャを備え、前記第２の機械的結合機構が前記アパーチャ内に受容されるように構成されている、実施態様１に記載の装置。
（３）前記第２の機械的結合機構が、前記支持具本体に結合されたタブを備える、実施態様２に記載の装置。
（４）前記カートリッジが、前記デッキ下の前記カートリッジ内に配設されたスレッド部材を更に備え、前記スレッド部材が前記デッキ下を長手方向に横断するように構成されている、実施態様１に記載の装置。
（５）第１の機械的結合機構が前記スレッド部材を備える、実施態様４に記載の装置。

（６）前記デッキがアパーチャを備え、前記第２の機械的結合機構が前記アパーチャ内に受容されるように構成され、前記第２の機械的結合機構が、前記アパーチャ内に誘導されることに応答して、前記スレッドと係合するように構成されている、実施態様５に記載の装置。
（７）前記デッキが外側部分及び内側部分を画定し、前記第１の機械的結合機構が前記デッキの前記内側部分を更に備える、実施態様５に記載の装置。
（８）前記第２の機械的結合機構が、前記アパーチャ内に誘導されることに応答して、前記スレッド、及び前記デッキの前記内側部分と係合するように構成されている、実施態様７に記載の装置。
（９）前記第１の機械的結合機構が前記デッキに接合されている、実施態様１に記載の装置。
（１０）前記第２の機械的結合機構が、前記支持具本体内にスロットを備える、実施態様１に記載の装置。

（１１）前記支持具本体が長手方向軸を画定し、前記スロットが前記スロットに対して横断方向に位置決めされている、実施態様１０に記載の装置。
（１２）前記支持具本体が長手方向軸を画定し、前記スロットが前記スロットに対して平行に位置決めされている、実施態様１０に記載の装置。
（１３）前記支持具本体が、
（１）前記デッキの一方の側部上における第１の個別の支持具部分と、
（２）前記デッキのもう一方の側部上における第２の個別の支持具部分と、を備える、実施態様１に記載の装置。
（１４）前記第２の機械的結合機構が前記支持具本体から延在し、前記第２の機械的結合機構が前記支持具本体とは異なる材料を含む、実施態様１に記載の装置。
（１５）（ａ）エンドエフェクタであって、
（ｉ）アンビルと、
（ｉｉ）下部ジョーと、を備え、前記アンビルが、前記アンビルと前記下部ジョーとの間に組織を捕捉するために、前記下部ジョーに向かって枢動可能であり、前記ステープルカートリッジが前記下部ジョーに固定されている、エンドエフェクタと、
（ｂ）前記シャフト組立体及び前記エンドエフェクタと連通するステープル留め及び切断機構であって、前記ステープル留め及び切断機構が、前記アンビルと前記下部ジョーとの間にクランプされた組織を切断及びステープル留めするように構成されている、ステープル留め及び切断機構と、を更に備える、実施態様１に記載の装置。

（１６）ステープルカートリッジを備える装置であって、前記ステープルカートリッジが、
（ｉ）複数のステープルと、
（ｉｉ）デッキであって、前記デッキが複数の開口部を画定し、前記複数の開口部の各開口部が、前記複数のステープルのうちの対応するステープルと関連付けられており、これにより各ステープルが、前記複数の開口部のうちの対応する開口部を通過するように構成されている、デッキと、
（ｉｉｉ）前記デッキ上に配設された支持具組立体であって、前記支持具組立体が前記複数の開口部の全部未満を被覆し、その結果、前記ステープルの第１の部分は、前記ステープルの前記第１の部分が対応する開口部を通過すると、前記支持具の一部を捕捉するように構成され、また、その結果、前記ステープルの第２の部分は、前記ステープルの前記第２の部分が対応する開口部を通過したときに、前記支持具の一部を捕捉しないように構成されている、支持具組立体と、を備える、装置。
（１７）前記デッキがチャネルを画定し、前記複数の開口部が、内側で長手方向に延在する開口部の列と、外側で長手方向に延在する開口部の列と、を画定し、前記外側で長手方向に延在する開口部の列が、前記内側で長手方向に延在する開口部の列よりも前記チャネルから離れて横方向に位置決めされ、前記支持具組立体が前記外側で長手方向に延在する開口部の列を被覆しない、実施態様１６に記載の装置。
（１８）前記デッキが遠位部分及び近位部分を画定し、前記支持具組立体が、前記近位部分では前記開口部を被覆するが、前記遠位部分では前記開口部を被覆しない、実施態様１６に記載の装置。
（１９）外科用支持具組立体を備える装置であって、前記支持具組立体が、
（ｉ）第１の支持具本体と、
（ｉｉ）前記第１の支持具本体から離間配置された第２の支持具本体であって、それにより前記第１の支持具本体と前記第２の支持具本体との間の間隙を画定する、第２の支持具本体と、
（ｉｉｉ）前記第１の支持具本体を前記第２の支持具本体に接続する接続構造体であって、前記接続構造体の第１の部分は、前記第１の支持具本体及び前記第２の支持具本体のうちの一方又は両方と一致し、前記接続構造体の第２の部分は前記間隙と一致し、前記第２の部分が前記第１の部分よりも密度が低い、接続構造体と、を備える、装置。
（２０）前記接続構造体が複数のフィラメントを含む、実施態様１９に記載の装置。

Claims

ステープルカートリッジを備える装置であって、前記ステープルカートリッジは、
（ｉ）複数のステープルと、
（ｉｉ）デッキであって、前記デッキは複数の開口部を画定し、前記複数の開口部の各開口部が、前記複数のステープルのうちの対応するステープルと関連付けられ、これにより各ステープルが、前記複数の開口部のうちの対応する開口部を通過するように構成され、前記デッキが第１の機械的結合機構を更に備える、デッキと、
（ｉｉｉ）支持具組立体であって、
（Ａ）支持具本体と、
（Ｂ）第２の機械的結合機構であって、前記第１の機械的結合機構と係合して、前記支持具本体を前記デッキに解除自在に結合するように構成されている、第２の機械的結合機構と、を備える、支持具組立体と、を備え、
前記ステープルカートリッジが、前記デッキ下の前記ステープルカートリッジ内に配設されたスレッド部材を更に備え、前記スレッド部材が前記デッキ下を長手方向に横断するように構成されており、
前記第１の機械的結合機構が前記スレッド部材を備え、
前記デッキが外側部分及び内側部分を画定し、前記第１の機械的結合機構が前記デッキの前記内側部分を更に備える、装置。
前記第１の機械的結合機構が前記デッキ内にアパーチャを備え、前記第２の機械的結合機構が前記アパーチャ内に受容されるように構成されている、請求項１に記載の装置。
前記第２の機械的結合機構が、前記支持具本体に結合されたタブを備える、請求項２に記載の装置。
前記デッキがアパーチャを備え、前記第２の機械的結合機構が前記アパーチャ内に受容されるように構成され、前記第２の機械的結合機構が、前記アパーチャ内に誘導されることに応答して、前記スレッド部材と係合するように構成されている、請求項１に記載の装置。
前記第２の機械的結合機構が、前記アパーチャ内に誘導されることに応答して、前記スレッド、及び前記デッキの前記内側部分と係合するように構成されている、請求項１に記載の装置。
前記第１の機械的結合機構が前記デッキに接合されている、請求項１に記載の装置。
前記第２の機械的結合機構が、前記支持具本体内にスロットを備える、請求項１に記載の装置。
前記支持具本体が、
（１）前記デッキの一方の側部上における第１の個別の支持具部分と、
（２）前記デッキのもう一方の側部上における第２の個別の支持具部分と、を備える、請求項１に記載の装置。
前記第２の機械的結合機構が前記支持具本体から延在し、前記第２の機械的結合機構が前記支持具本体とは異なる材料を含む、請求項１に記載の装置。
（ａ）エンドエフェクタであって、
（ｉ）アンビルと、
（ｉｉ）下部ジョーと、を備え、前記アンビルが、前記アンビルと前記下部ジョーとの間に組織を捕捉するために、前記下部ジョーに向かって枢動可能であり、前記ステープルカートリッジが前記下部ジョーに固定されている、エンドエフェクタと、
（ｂ）前記シャフト組立体及び前記エンドエフェクタと連通するステープル留め及び切断機構であって、前記ステープル留め及び切断機構が、前記アンビルと前記下部ジョーとの間にクランプされた組織を切断及びステープル留めするように構成されている、ステープル留め及び切断機構と、を更に備える、請求項１に記載の装置。