JP6824376B2 - 圧縮機速度をモデル化する方法 - Google Patents
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Description
機速度をモデル化する方法に関する。
はトラックを用いるが、このような特定の車両に限定されるものではなく、航空システム
や海洋システム等、ターボチャージャ装置を利用する他の用途にも適用可能である。
ゼルエンジン)と共に用いられる。ターボチャージャは排気エネルギーの一部を回収して
、この回収エネルギーを用いて内燃機関の燃焼室へ流入する吸気を圧縮するように構成さ
れている。ターボチャージャは、通常、内燃機関の効率と出力を上げるために設けられて
いる。
を圧縮するためにタービンに回転可能に接続された圧縮機、及び、タービン及び圧縮機を
回転軸やベアリング等と共に収納したハウジングの3つの主要コンポーネントを有する。
度を求めることが望ましい。特に、圧縮機の損耗は、主に低サイクル疲労と高サイクル疲
労とに分類され、低サイクル疲労は圧縮機速度の変動が比較的小さい場合に相当し、高サ
イクル疲労は圧縮機速度が比較的急激に(かつ大きく)変化する場合に相当する。疲労は
結果として圧縮機の材料組織を実質的に変化させ、これにより圧縮機が突然破損してしま
う可能性がある。多くの場合、このような破損の結果、ターボチャージャ全体が作動不能
となり、車両の停止や、高コストなターボチャージャの修理又は交換が必要となる。
センサを圧縮機に配置することが提案されている。しかしながら、直近では、物理センサ
を、圧縮機速度を推定するための圧縮機速度モデルに置き換える方法が提案されている。
09/0314082号に記載されている。ここでは、各タービンの速度が別々にモデル
化されタービン間の温度及び圧力並びに大気圧値を速度推定のための入力値として用いて
いる。米国特許出願公開第2009/0314082号においては、必要な入力データを
得るために多数の物理センサを必要としているが、速度モデル化方法によれば、この必要
なセンサ数を減らすことができ好適であろう。
方法を提供することにある。
様によれば、上記目的は請求項11に記載の方法によって達成される。第3の態様によれ
ば、上記目的は請求項17に記載のコンピュータプログラムによって達成される。第4の
態様によれば、上記目的は請求項18に記載のコンピュータ読取可能媒体によって達成さ
れる。第5の態様によれば、上記目的は請求項19に記載の制御装置によって達成される
。第6の態様によれば、上記目的は請求項20に記載の制御装置によって達成される。第
7の態様によれば、上記目的は請求項22に記載の制御装置によって達成される。第8の
態様によれば、上記目的は請求項24に記載の制御装置によって達成される。第9の態様
によれば、上記目的は請求項26に記載の制御装置によって達成される。第10の態様に
よれば、上記目的は請求項28に記載の車両によって達成される。
で、圧縮機速度モデル用に入力データを提供する大気圧センサを設ける必要がなくなる。
i)圧縮機前後の温度差を求めるステップと、
ii)圧縮機を通る質量流量を求めるステップと、
iii)圧縮機速度値を圧縮機前後の温度差と質量流量との関数として算出するステップと
、を含むものとして提供される。
されているか判定するステップをさらに含む。さらに、質量流量を求めるステップは、圧
縮機を出た排気の質量流量を求め、この質量流量を、回収された排気流に対応する係数に
よって補正することで実行される。回収された排気流によって生じる効果が加わることで
、モデル化方法の精度が向上する。
し、大気温度の測定値から圧縮機の下流の温度の推定値を減算することで実行される。物
理温度センサを圧縮機の近くに配置することは難しいので、圧縮機のすぐ下流の推定温度
によって、結果的に、より正確な温度差が得られるであろう。
る温度を測定し、この温度を、対応する冷却装置前後の温度損失に対応した係数を用いて
補正することで実行される。これにより圧縮機速度をモデル化する方法の精度がさらに向
上する。
らに、圧縮機速度値を算出するステップは、圧縮機速度値を圧力比の関数として算出する
ことで実行される。圧縮機前後の圧力比が圧縮機速度をモデル化する方法の入力値として
含められることで、精度がさらに向上する。
して予め設定された大気圧の参照値を下回っているかを判定し、下回っていれば、大気圧
を、予め設定された大気圧の参照値に固定し、大気圧の参照値でブースト圧を除算するこ
とで実行される。本実施形態によれば、高地環境も考慮される。このことは圧縮機速度を
モデル化する際の精度を上げるのに非常に効果的である。さもなければ圧縮機速度を高く
見積もる恐れがあるため、これにより、高地環境において不要なトルク減少及び低サイク
ル疲労の算出ミスを防ぐことが可能である。
縮機速度値を推定し、推定した圧縮機速度値及び実際の大気圧から圧縮機速度値を補正し
た値を算出することで実行される。これにより精度の高いモデル性能が得られることが分
かっている。
される。上記方法は、
i)大気圧を求めるステップと、
ii)大気圧が、高地環境に対応して予め設定された大気圧の参照値を下回っているかを判
定して、下回っていれば、大気圧を、予め定められた大気圧の参照値に設定するステップ
と、
iii)ブースト圧及び大気圧から圧力比を求めるステップと、
iv)圧力比を入力値として用いて圧縮機速度値を推定するステップと、
v)推定した圧縮機速度値と実際の大気圧とから圧縮機速度値を補正した値を算出するス
テップと、を含む。
上記同様、このことは圧縮機速度をモデル化する際の精度を向上させるのに非常に効果
的である。さもなければ圧縮機速度を高く見積もる恐れがあるため、これにより、高地環
境において不要なトルク減少及び低サイクル疲労の算出ミスを防ぐことが可能である。
質量流量を求めるステップと、圧力比、圧縮機前後の温度差、及び、質量流量の関数とし
て圧縮機速度値を算出するステップと、をさらに含む。
定するステップをさらに含み、上記の質量流量を求めるステップは、圧縮機を出た排気の
質量流量を求め、この質量流量を、回収された排気流に対応する係数によって補正するこ
とで実行する。
推定し、大気温度の測定値から圧縮機の下流の温度の推定値を減算することで実行される
。
おける温度を測定し、この温度を、対応する冷却装置前後の温度損失に対応した係数を用
いて補正することで実行される。
ータ上で実行されるときに上記態様のいずれかに記載のステップを実行するプログラムコ
ード手段を有する。
ュータプログラムを保持し、このコンピュータプログラムは、コンピュータ上で実行され
るときに上記態様のいずれか1つのステップを実行するプログラムコード手段を有するコ
ンピュータ読取可能媒体を提供する。
制御装置は、上記の第1及び第2の態様に係る方法のステップを実行するように構成され
ている。
制御装置は、プロセッサ及びメモリを有し、該メモリにはプロセッサにより実行可能な命
令が含まれている。制御装置は、圧縮機前後の温度差を求め、圧縮機を通る質量流量を求
め、圧縮機速度値を圧縮機前後の温度差と質量流量との関数として算出するように動作可
能である。
するように動作可能である。
制御装置は、プロセッサ及びメモリを有し、該メモリにはプロセッサにより実行可能な命
令が含まれている。制御装置は大気圧を求めて、この大気圧が、高地環境に対応して予め
設定された大気圧の参照値を下回っているかを判定し、下回っていれば、大気圧を、予め
設定された大気圧の参照値に固定し、ブースト圧及び大気圧の参照値から圧力比を求め、
この圧力比を入力値として用いて圧縮機速度値を推定し、推定した圧縮機速度値及び実際
の大気圧力から圧縮機速度値を補正した値を算出するように動作可能である。
作可能である。
制御装置は、圧縮機前後の温度差を求めるように構成された第1モジュールと、圧縮機を
通る質量流量を求めるように構成された第2モジュールと、圧縮機速度値を圧縮機前後の
温度差と質量流量との関数として算出するように構成された第3モジュールと、を含む。
た追加モジュールをさらに含む。
制御装置は、大気圧を求めるように構成された第1モジュールと、大気圧が、高地環境に
対応して予め設定された大気圧の参照値より下回っているかを判定し、下回っていれば大
気圧を予め設定された大気圧の参照値に固定するように構成された第2モジュールと、ブ
ースト圧及び大気圧の参照値から圧力比を求めるように構成された第3モジュールと、圧
力比を入力値として用いて圧縮機速度値を推定するように構成された第4モジュールと、
推定した圧縮機速度値及び実際の大気圧から圧縮機速度値を補正した値を算出するように
構成された第5モジュールと、を有する。
加モジュールをさらに有する。
るための内燃機関100を有している。以下においてさらに説明するように、車両10の
内燃機関100はターボチャージャ装置130及び制御装置200を備えている。車両1
0は、ターボチャージャ装置130に作用する排気流を生じる少なくとも1つのエンジン
を有する限り、電気駆動装置等の推進装置を追加で具備してもよい。したがって車両10
はトラックに限定されるものではなく、バスや建設機械等の様々な車両であってよい。
ンエンジン等、燃料を燃焼するように動作する複数のシリンダ104を備えたシリンダ部
102を有し、これによりシリンダ104内を往復運動するピストンの動きをクランクシ
ャフト110の回転運動へと変換する。クランクシャフト110は、駆動要素(図示省略
)にトルクを与える変速機(図示省略)にさらに連結されている。トラック等の大型車両
の場合、駆動要素は車輪であるが、建設機械や海洋での用途等、その他の機械に内燃機関
100を用いることも可能である。
気流エネルギーの少なくとも一部を回収し、内燃機関100の性能を高める目的を果たす
ものである。図示の例では、排気はシリンダ104から出て排気マニホルド106に流入
する。排気マニホルド106は、ターボチャージャ装置130の排気入口132にさらに
接続されている。排気流によりタービンハウジング内に配置されたタービン134を回転
させ、この回転が軸135を介して対応する圧縮機136の回転に変換される。圧縮機1
36は、圧縮機ハウジング内に配置され、シリンダ104に導かれる前の流入空気を圧縮
するために用いられる。
下流で、すなわち、流入空気が圧縮された後に、この空気は空気導管142に沿って、シ
リンダ104に接続された吸気口マニホルド144へ案内される。給気冷却器等の冷却装
置146を空気導管142に設けてもよい。
循環させてもよい。このために、バイパス通路108の一端を、排気マニホルド106と
ターボチャージャ130の排気入口132との間における排気流路に接続してもよい。バ
イパス通路108の他端は、圧縮機136の下流のどこかで空気導管142に接続される
。
200はプロセッサ202及びメモリ204を備え、メモリ204にはプロセッサ202
によって実行可能な命令が含まれている。
RAM(若しくはSDRAM)及びフラッシュメモリを含む公知のメモリ技術によって具
現化可能であり、磁気ディスク又は光ディスク等の二次記憶装置を含んでもよい。物理的
には、メモリ204は論理レベル上でメモリ204を共に構成する1つ若しくは複数のユ
ニットから成る。幾つかの実施形態において、メモリ204は、制御装置200の別のコ
ンポーネント内の記憶領域によって少なくとも部分的に具現化可能である。プロセッサ2
02は、制御装置200の演算を全て請け負っている。プロセッサ202は、例えば、所
望の機能を実行可能なPLC、CPU及び/またはDSPによって具現化可能である。
するように構成された更なるモジュールを有してもよい。したがって、質量流量を求める
ためのモジュール212は、圧縮機から出た排気の質量流量を求め、この質量流量を、回
収された排気流に対応する係数によって補正するように構成してもよい。
温度の測定値から圧縮機の下流の温度の推定値を減算することで、圧縮機前後の温度差を
求めるように構成されてもよい。
このように組み合わせることで、圧縮機速度のモデルを改良できる。一方で、この態様は
、大気圧を入力値として用いる他の圧縮機速度のモデルと組み合わせることも可能である
。
唆されるように、直接実行されてもよい。適当なテストサイクルが好適に設けられ、この
テストサイクルは参照して校正するために用いられる。このため、サイクル中の繰り返し
状態によって意図せず校正値を一方へ偏らせてしまう反復サイクルを設けないことが好ま
しい。したがって、モデルの校正方法としては、図5に示す図に基づいてエンジン回転速
度やトルクを変化させたランダムなテストサイクルを生成する。テストサイクルが通常の
駆動サイクルを表すものであるとより好適である。エンジン回転速度及びトルクの組み合
わせが、エンジン回転速度に対して最大トルクとなる関係を満たすものであると好適であ
る。そして、推定器によって与えられる値を用いることで、ターボチャージャの回転部品
をモニタし、これらの部品の現在の「損耗」状態を含む情報バンクを生成して、車両の自
己診断に利用することができる。
トルクのメッシュが形成され、ここではモデル校正のために偏りのない広範なデータが得
られるように、任意の点間にランダムウォークを適用している。
ている。この方法は、圧縮機前後の温度差を求める第1ステップ302と、圧縮機を通る
質量流量を求める第2ステップ304と、を含む。ステップ306がその後実行され、圧
縮機速度値を圧縮機前後の温度差と質量流量との関数として算出する。最終ステップ30
8が実行され、制御装置200に関して上述した内容に合わせて、モデル化された圧縮機
速度値が装置に送信される。上記方法は上述したような追加のステップを行うことができ
る。
的に示されている。方法400は、大気圧を求める第1ステップ402と、この大気圧が
、高地環境に対応して予め設定された大気圧の参照値を下回っているかを判定する第2ス
テップ404と、を含む。下回っていれば、方法400は、大気圧を、予め設定された大
気圧の参照値に固定する。第3ステップ406では、ブースト圧及び大気圧から圧力比を
求める。ステップ408では、圧力比を入力値として用いて圧縮機速度値を推定する。ス
テップ410では、推定した圧縮機速度値と実際の大気圧とから圧縮機速度値を補正した
値を算出する。追加のステップを実行してもよく、例えば、制御装置200に関して上述
した内容に合わせて、モデル化された速度値を装置に送信してもよい。上記方法において
、上述したような追加のステップを行ってもよい。
示す方法300,400を好適に組み合わせてもよい。
ば特許請求の範囲内において様々な変更や修正が可能であることを理解するであろう。
Claims (6)
- ターボチャージャにおける圧縮機の速度を制御装置によりモデル化する方法であって、
前記制御装置が大気圧を求める第1ステップと、
前記制御装置は、前記大気圧が、高地環境に対応して予め設定された大気圧の参照値を下回っているかを判定し、下回っていれば、前記大気圧を前記予め設定された大気圧の参照値に固定する第2ステップと、
前記制御装置が、ブースト圧及び前記大気圧から圧力比を求める第3ステップと、
前記制御装置が、前記圧力比を入力値として用いて前記圧縮機の速度値を推定する第4ステップと、
前記制御装置が、推定した前記圧縮機の速度値と実際の大気圧とから前記圧縮機の速度値の補正値を算出する第5ステップと、
を含む方法。 - 前記制御装置が前記圧縮機前後の温度差を求める第6ステップと、
前記制御装置が前記圧縮機を通る質量流量を求める第7ステップと、
前記制御装置が前記圧縮機の速度値を前記圧力比と圧縮機前後の温度差と前記質量流量との関数として算出する第8ステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 前記圧縮機の速度値を算出する前記第8ステップは、多項式
- 前記制御装置が、前記圧縮機の下流に回収された排気流が導入されているかを判定する第9ステップをさらに含み、
前記質量流量を求める前記第7ステップは、前記制御装置が、前記圧縮機を出た排気の質量流量を求め、該質量流量を、回収された排気流に対応した係数によって補正することで、実行されることを特徴とする請求項3に記載の方法。 - 前記圧縮機前後の温度差を判定する前記第6ステップは、前記制御装置が、前記圧縮機の下流の温度を推定して、大気温度の測定値から前記圧縮機の下流の温度の推定値を減算することで、実行される請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記圧縮機の下流の温度を推定する第10ステップは、前記制御装置が、吸気口マニホルドの温度を測定し、該温度を、前記吸気口マニホルドの上流の冷却装置による温度損失に対応した係数を用いて補正することで、実行される請求項5に記載の方法。
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