JP6824305B2 - 状態遷移処理装置、状態遷移処理方法、状態遷移処理プログラム - Google Patents
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Description
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における状態遷移装置の機能構成例を示す図である。第1の実施形態では、状態遷移の遅延、および状態遷移後のアクション(イベント送信など)の遅延が可能な状態遷移処理装置について説明する。
ここでは、状態Aから状態B、状態C、状態Dへの状態遷移において、例えば以下の(1−a)〜(1−c)を状態遷移の条件として記憶装置13の条件記憶部13aに記憶する。
(1−b)状態Aから状態Cへの状態遷移にかかる動作の条件、この条件を満たしてから状態Cへの状態遷移までの遅延時間
(1−c)状態Aから状態Dへの状態遷移までの遅延時間
上記の動作の条件は、例えば外部からのイベント受信などである。また、上記の遅延に関する別の状態を定義する必要はない。
(1−a)の遅延指定:イベントXとイベントYの受信後、10秒経過で状態Bへ遷移
この(1−a)に従う処理として、状態遷移処理装置10の動作判定部11がセンサ20の検出結果に応じて判定した動作が、外部からイベントXとイベントYを両方受信した動作に対応する動作であった場合、状態遷移管理部12は、イベントXとイベントYを両方受信した動作に関わる条件、つまり、上記の(1−a)で示される条件を条件記憶部13aから検索して読み出すことで、状態Aから状態Bへの遷移を要すると判定する。そして、計時部14により10秒計時した場合に、状態遷移管理部12は、遷移状態が状態Aから状態Bに遷移したことを示す情報を遷移状態記憶部13bに書き込む。
(1−b)の遅延指定:イベントZを受信して、即時で状態Cに遷移
この(1−b)に従う処理として、状態遷移処理装置10の動作判定部11がセンサ20の検出結果に応じて判定した動作が、外部からイベントZを両方受信した動作に対応する動作であった場合、状態遷移管理部12は、イベントZを受信した動作に関わる遷移条件、つまり、上記の(1−b)で示される条件を条件記憶部13aから検索して読み出すことで、状態Aから状態Cへの遷移を要すると判定する。
そして、状態遷移管理部12は、管理する遷移状態を状態Aから状態Cに即時に変更し、この変更を示す情報を遷移状態記憶部13bに書き込む。
(1−c)の遅延指定:30秒経過で状態Dに遷移
この(1−c)は、所定の状態に遷移するまでの時間が指定され、イベントの受信などは条件としないタイムアウト処理のための条件に対応する。つまり別の状態から状態Aへ遷移してから上記の30秒経過時に状態Dへの遷移が指定される。
図3は、本発明の第1の実施形態における状態遷移装置による遅延処理の第2の例について説明する図である。
ここでは、上記のように状態の遷移を要すると判定されたときの、遷移後の状態における指定されたアクション内容およびこのアクションまでの遅延時間を記憶装置13の条件記憶部13aに記憶する、この指定されたアクションは、所定の状態に遷移してから即時または所定の遅延時間経過後のタイミングで実行される。
ここでは、状態Aから状態Bへの状態遷移において、例えば以下の(2−a)、(2−b)のいずれかを記憶装置13の条件記憶部13aに記憶する。
(2−a)の遅延時間:状態Aから状態Bへ状態が遷移してから即時
この(2−a)に従う場合、状態遷移処理装置10の状態遷移管理部12が、管理する状態を状態Aから状態Bに変更し、この変更を示す情報を遷移状態記憶部13bに書き込んだ場合で、この状態Bへの遷移後のアクションに関する条件、つまり上記の(2−a)を条件記憶部13aから読み出す。
処理実行部15は、この指示にしたがい、イベントXを外部に送信するための信号を外部装置30に出力する。
(2−b)のアクション:イベントYを外部送信
(2−b)の遅延時間:状態Aから状態Bへ状態が遷移してから10秒後
この(2−b)に従う場合、状態遷移処理装置10の状態遷移管理部12が、管理する状態を状態Aから状態Bに変更し、この状態を示す情報を遷移状態記憶部13bに書き込んだ場合で、この状態Bへの遷移後のアクションに関する条件、つまり上記の(2−b)を条件記憶部13aから読み出す。
状態遷移管理部12は、(2−b)の条件に従い、計時部14が10秒計時した場合、イベントYを外部に送信する指示を処理実行部15に出力する。
処理実行部15は、この指示にしたがい、イベントYを外部に送信するための信号を外部装置30に出力する。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の各実施形態における、第1の実施形態と同様の説明は省略する。
第2の実施形態では、イベントパラメータの転送が可能な状態遷移処理装置について説明する。
複数のデバイスを連携させる場合、例えば温度などの数値や、写真画像などのデータをデバイス間で通信したい場合がある。
そこで、第2の実施形態では、状態遷移系における状態遷移後に外部にイベントを送信する場合、既に外部から受信したイベントに含まれるパラメータとしての数値やデータを、外部に送信するイベントのパラメータとして指定する。
次に、第3の実施形態について説明する。
複数のデバイスが複雑に連携する規模の大きなアプリケーションを状態遷移系で実現しようとした場合、多数の状態遷移系を並行して動作させる事で実現する事になるが、アプリケーションの規模が巨大になるほど、必要な状態遷移系の数が増え、依存関係把握等のアプリケーション開発者の負担が増加すると共に、実行する情報処理システムの処理負荷も増大する。
第3の実施形態では、第1の例として、デバイスとユーザに関わるインタラクションを状態遷移系として記述した形態で、センサ入力等の外部からのイベントに従って状態が遷移した後に複数のアクションを実行し、また、複数の状態遷移系を同時に実行する事でインタラクションの並列実行や割り込み実行を実現する形態について説明する。
初期状態では、遷移状態はカラオケ開始前の第1の状態であるとする。人がカラオケボックスの椅子に座った場合、センサ20がこれを検出する。状態遷移処理装置10の動作判定部11は、この検出結果に応じて、人がカラオケボックスの椅子に座った動作がなされたと判定する。
状態遷移管理部12は、この判定に応じて、現在の遷移状態が第1の状態から第2の状態に遷移することを要すると判定し、この第2の状態への遷移に伴う処理としての、照明を暗くする、カラオケを起動する、人に歌いたい曲の曲名を質問する、といった処理の実行を処理実行部15に指示する。この指示を受けて、処理実行部15は、外部装置30、ここでは例えばカラオケボックス内のスピーカやモニタなどに対する制御を行なう。
状態遷移管理部12は、この判定に応じて、現在の遷移状態が第3の状態に遷移することを要すると判定し、この第3の状態への遷移に伴う処理としての、入力された曲名が存在する場合にカラオケを開始する、このカラオケの開始を通知する、入力された曲名が存在しない場合に例えば背景音楽などの所定の曲を再生して謝罪メッセージを出力するといった処理の実行を処理実行部15に指示する。この指示を受けて、処理実行部15は、外部装置30、ここでは例えばカラオケボックス内のスピーカやモニタなどに対する制御を行なう。
このように、第1の例では、1つの状態遷移に応じて、ユーザとのやりとりを介して所定のアクションを実施することができる。
次に、第2の例として、複数のインタラクション記述をシーンと言う形態を用いてグループ化し、このシーンの切り替えを行うことで、複数のインタラクションについて有効または無効をまとめて切り替える事で、大規模なインタラクションの記述を容易とする形態について説明する。このシーン間の切り替えが状態遷移に対応し、インタラクションの記述は、条件記憶部13aに記憶することができ、この条件を状態遷移管理部12が読み出して遷移後の処理として、実行を制御することができる。
この第3の実施形態で説明した構成は、第1の実施形態における状態遷移装置による遅延処理の第2の例に適用すれば、センサ入力等の外部からのイベントに従って状態が遷移した後に複数のアクションを実行することができる。
次に、第4の実施形態について説明する。
デバイスと連携するアプリケーションを構成する場合、デバイスが送信するイベントや、デバイスが受信可能なイベントを開発者が把握する必要がある。
そこで、第4の実施形態では、デバイスから受信可能なイベント一覧と、デバイスに送信可能なイベント一覧とを受信し、この受信した情報を、開発者の操作に従ってグラフィカルユーザインタフェース上に表示し、この表示された情報に対する遷移条件や外部送信イベントを選択の操作を受け付けて、状態遷移系を記述できる形態について説明する。
図6に示した画面は、状態遷移の編集画面であり、状態遷移処理装置10の状態遷移管理部12が外部の表示装置に表示させることができる。画面中の各ボックスが遷移状態に対応し、この状態への遷移に伴う、第1の実施形態で説明した遷移条件や遅延時間などの記述を含む。開発者からの、画面中の任意のボックスに対応する状態遷移の編集のための選択操作がなされると、状態遷移処理装置10は、この操作を受け付けて、この選択されたボックスに対応する状態遷移の編集のための画面を外部の表示装置に表示させることができる。
図7に示した画面G1では、図6で示した画面から選択された1つのボックスに対応する状態遷移において、すでに定義されているイベントを変更したり、この状態への遷移に伴い外部への所望のイベント送信(必要に応じた、イベント送信までの遅延時間などを含む)の追加の指定の操作を受け付けたりするための画面である。開発者により、この変更や追加の為の操作がなされると状態遷移処理装置10は、この操作を受け付けて、この選択されたボックスに対応する状態遷移にともなう、イベントの変更や追加が反映された条件を条件記憶部13aに記憶して、この操作の内容を反映することができる。
上記のように、イベント送信の追加の反映がなされた後は、状態遷移処理装置10は、このイベントの送信先のイベント送信先デバイスの選択を受け付けるための画面G3を上記の表示装置に表示させることができる。開発者により、この選択の為の操作がなされると状態遷移処理装置10は、この操作を受け付けて、この選択されたボックスに対応する状態遷移にともなう、送信先デバイスが反映された条件を条件記憶部13aに記憶することで、この操作の内容を反映することができる。
上記のように、イベント送信先デバイスの反映がなされた後は、状態遷移処理装置10は、このデバイスが対応可能なイベントの一覧を表示して、所望のイベントの選択を受け付けるための画面G4を上記の表示装置に表示させることができる。開発者により、この選択の為の操作がなされると状態遷移処理装置10は、この操作を受け付けて、イベントが反映された条件を条件記憶部13aに記憶することで、この操作の内容を反映することができる。
次に、第5の実施形態について説明する。
システムコストの問題から、各種デバイスとサービスとを連携させるアプリケーションはクラウド上で実現する事が望ましい。
このようにアプリケーションをクラウド上で実現した場合、ユーザ/アプリケーションとデバイスの紐付けが問題となる。
そこで、第5の実施形態では、クラウド上で動作する、デバイス・ユーザ間マッパー50、デバイス・ユーザ間マッピングDB(データベース)51を設け、クラウド上の各社のイベントディスパッチャ52、クラウド上の各社のアプリケーション53と、デバイス側の各社のロボット・センサ群54との間の紐づけを行う。
デバイス・ユーザ間マッパー50は、デバイスの所有者を管理する機能を持つ。また、第5の実施形態では、デバイスのネットワーク設定は不要で、デバイス・ユーザ間マッパー50は、デバイスをネットワーク(クラウド)に接続する機能を持つ。
デバイス・ユーザ間マッピングDB51は、デバイスの識別情報とクラウド(ユーザ側)の情報、例えばユーザアカウントとのマッピング情報を記憶する記憶装置である。イベントディスパッチャ52は、デバイスとアプリケーション53との間の入出力を所定の変換を経て制御する。
Claims (5)
- 状態遷移系の遷移条件と、前記遷移条件を満たした場合の状態遷移系に係るインタラクション記述を含むアクションの内容と、遷移状態とが少なくとも記憶される記憶部と、
少なくとも1つのセンサまたは状態遷移系がアクションとして送信したイベントと前記遷移条件とに基づいて第1の遷移状態から第2の遷移状態への遷移の要否を判定した場合に、前記アクションの指示を出力する状態遷移管理部と、
前記指示に基づいて、前記記憶部に記憶される前記遷移条件で示されるアクションを実行する処理実行部と
を有し、
複数の状態遷移系がグループ化されたシーンが設定され、
前記インタラクション記述には、前記シーンを切り替える命令が用いられたインタラクション記述が含まれ、
前記状態遷移管理部は、
前記シーンに含まれる状態遷移系のうち遷移が必要と判定された状態遷移系に係るインタラクション記述を前記記憶部より読み出し、前記アクションの指示として出力し、
前記処理実行部は、
前記シーンを切り替える命令が用いられたインタラクション記述に基づいて前記シーンを切り替え、シーン毎に前記シーンの切り替えによる切り替えたシーンに含まれる複数の状態遷移系における複数のインタラクション記述についての遷移条件とアクションの有効または無効を、まとめて切り替え、
前記シーンの切り替えによるアクションが無効の場合は前記切り替え前のシーンにおけるアクションを中断する、
状態遷移処理装置。 - 前記処理実行部は、
前記シーンの切り替えによる前記遷移条件と前記アクションの有効または無効の切り替えにおいて、前記シーンとして設定された状態遷移系について、初期状態に戻すか、状態を保持するかを選択する、
請求項1に記載の状態遷移処理装置。 - 前記シーンには設定されていない、常に動作するインタラクション記述に対応する条件が前記記憶部に記憶され、
前記状態遷移管理部は、
前記シーンの遷移後のアクションとして、前記対応する条件を前記記憶部から読み出し、前記アクションの指示として出力する、
請求項1に記載の状態遷移処理装置。 - 状態遷移系の遷移条件と、前記遷移条件を満たした場合の状態遷移系に係るインタラクション記述を含むアクションの内容と、遷移状態とが少なくとも記憶される記憶部を有する状態遷移処理装置に適用される方法であって、
少なくとも1つのセンサまたは状態遷移系がアクションとして送信したイベントと前記遷移条件とに基づいて第1の遷移状態から第2の遷移状態への遷移の要否を判定した場合に、前記アクションの指示を出力し、
前記指示に基づいて、前記記憶部に記憶される前記遷移条件で示されるアクションを実行し、
複数の状態遷移系がグループ化されたシーンが設定され、
前記インタラクション記述には、前記シーンを切り替える命令が用いられたインタラクション記述が含まれ、
前記シーンに含まれる状態遷移系のうち遷移が必要と判定された状態遷移系に係るインタラクション記述を前記記憶部より読み出し、前記アクションの指示として出力し、
前記シーンを切り替える命令が用いられたインタラクション記述に基づいて前記シーンを切り替え、シーン毎に前記シーンの切り替えによる切り替えたシーンに含まれる複数の状態遷移系における複数のインタラクション記述についての遷移条件とアクションの有効または無効を、まとめて切り替え、
前記シーンの切り替えによるアクションが無効の場合は前記切り替え前のシーンにおけるアクションを中断する、
状態遷移処理方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の状態遷移処理装置の一部分として動作するコンピュータに用いられるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記記憶部、前記状態遷移管理部および前記処理実行部
として機能させるための状態遷移処理プログラム。
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JP2019018537A JP6824305B2 (ja) | 2019-02-05 | 2019-02-05 | 状態遷移処理装置、状態遷移処理方法、状態遷移処理プログラム |
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