JP6823563B2 - 走査電子顕微鏡および画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走査電子顕微鏡(SEM)に関し、より具体的には、試料中の異なる結晶相を特定する方法に関する。
材料開発において、結晶相または結晶方位などの結晶情報は、材料の物理的性質に関連する重要な特性である。電子ビームの回折パターンを使用して結晶情報を特定する、多数の結晶構造測定システムが提案されてきた。
例えば、特開2003−121394号公報は、菊池パターンとして知られる電子回折パターンを使用して結晶情報解析を実施する、電子線後方散乱回折(EBSD)検出器を備えたSEMを開示している。特開2003−121394号公報は、画像データセット内の個々の電子線後方散乱回折バンドを特定するため、推定回折パラメータの組を生成する、結晶構造データベースを使用して結晶相および方位を特定する方法を開示している。観察された電子線後方散乱回折バンドを、推定回折パラメータと照合することで、結晶情報を得ることができる。しかしながら、EBSDは表面敏感方法であり、通常、結晶粒径に応じて測定に長時間がかかる。また、EBSDは、近接した回折パターンの混合が生じる、非常に小さい結晶粒径を評価することができない。
特開平7−66253号公報などの別の方法は、1つを超える試料の傾斜または回転状態を用いるSEMを使用する。それらの試料傾斜または回転状態における後方散乱電子信号の最大量は、一次電子の侵入度に関連し、その最大量を使用して、一次電子の方向に対する結晶面の方向を判断する。一次電子の異なる侵入度に由来する後方散乱電子信号の異なる量は、チャネリングコントラストとして知られる画像コントラストをもたらす。
特開2003−121394号公報 特開平7−66253号公報
材料開発の各サイクルにおいて、開発の重要なパラメータである材料組成およびプロセス条件が知られている。場合によっては、開発中の材料は、物理的性質に関与する少数の結晶構造のみから成る。しかしながら、これらの材料の結晶解析は従来のEBSD方法を使用しており、材料性質の高速スクリーニングが不能である。これらの材料の高速スクリーニングプロセスは、結晶相の比または平均粒径等の基本的な結晶情報を提供するので必須である。
上述したように、結晶解析に関して、EBSDは、高精度で結晶相および方位を視覚化することができる。しかしながら、解析できる結晶のサイズは限定され、試料を調製し測定を行うのに長時間を要する。チャネリングコントラストを使用する方法は高速であり、一次電子の方向に対する結晶方位の情報を提供することができる。しかしながら、異なる結晶相のコントラストと異なる結晶方位のコントラストとが区別不能なため、結晶方位および相が複数存在するので、この方法を適用して結晶相および方位マップを得ることは困難である。電子回折パターンの特性決定を要しない結晶解析方法は、材料開発サイクルを高速化するのに重要である。これは、既知の組成およびプロセスを備え、少数の結晶構造のみが試料中に存在する材料に関して、特に当てはまる。
本発明の一態様は、走査電子顕微鏡(SEM)である。試料を載置する試料台と、試料から放出される電子を検出する検出器と、試料台と検出器との間の距離を制御するSEM制御部と、メモリとを備えるこのSEM。メモリは、材料データベースおよび第1の式を格納する。材料データベースは複数のデータセットを格納し、各データセットは、材料の情報、材料の結晶構造の情報、および材料から放出される電子の情報を含む。第1の式は、材料から放出される電子の情報と、距離と、検出器によって検出される信号との間の関係を示す。
本発明の他の態様は、画像処理装置である。操作インターフェースと、操作インターフェースから得られる画像データを処理する処理部と、材料データベースおよび第1の式を格納するデータ格納部とを備えるこの装置。各データセットが、材料の情報、材料の結晶構造の情報、および材料から放出される電子の情報を含む複数のデータセットを備えた材料データベース。第1の式は、材料から放出される電子の情報と、検出器によって検出される信号との間の関係を示す。また、処理部は、操作インターフェースからの入力データに基づいて材料データベースの中から1つのデータセットを選択し、選択されたデータセットおよび第1の式に基づいて材料の結晶構造の輝度情報を計算し、画像データ中の関心領域(ROI)を認識する。処理部は、画像データおよび輝度情報に基づいて、ROIの結晶構造を判断する。
本発明は、大規模な試料の調製または試料の破壊を行わずに、組成が分かっている試料の結晶相および方位を自動的に判断するシステムを実現する。それに加えて、システムは、低コストかつ高速であり、材料開発サイクル中のスクリーニングプロセスに有用である。
本発明において言及される方法を使用する走査電子顕微鏡(SEM)を示す概略図である。 第1の実施形態による、作動距離(WD)の測定条件を示す図である。 第1の実施形態による、異なる作動距離(WD)を有するSEM画像を示す図である。 第1の実施形態による、異なる作動距離(WD)を有する相対画像輝度を示すグラフである。 第1の実施形態による、異なる作動距離(WD)を有する強度および画像輝度を示す図である。 第1の実施形態を説明する、作動距離(WD)の関数としての信号を示す図である。 第1の実施形態を説明するフローチャートである。 測定用のグラフィックユーザインターフェース(GUI)ウィンドウを示す図である。 第1の実施形態による材料データベースの一例を示す図である。 測定様のグラフィックユーザインターフェース(GUI)ウィンドウを示す図である。 第1の実施形態による画像解析のフローチャートである。 第1の実施形態による画像解析のフローチャートである。 異なる測定条件を示す側面図である。 SEM画像を示す平面図である。 異なる傾斜条件を有する相対画像輝度を示すグラフである。 第2の実施形態を説明する、後方散乱電子回折パターンの一般的なバンドを示す図である。 第2の実施形態を説明する、後方散乱電子回折パターンの一般的なバンドを示す図である。 第2の実施形態を説明するフローチャートである。 測定用のグラフィックユーザインターフェース(GUI)ウィンドウを示す図である。 第2の実施形態による画像解析のフローチャートである。 第3の実施形態を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して記載する。この実施形態は、本発明を実現する単なる一例であり、本発明の技術範囲を限定するものではないことに留意されたい。
以下の実施形態では、加速電圧および材料組成の情報などのSEM測定条件、処理条件、ならびに既知のものであるか材料データベースからインポートされた結晶構造の候補を使用して、最適な試料台傾斜角および作動距離(WD)を決定する。これらの決定された傾斜角およびWDの下で、試料の結晶相および方位を解析して、結晶相および方位のマップを高速で獲得することができる。
以下に説明する一実施形態は、材料組成、形成プロセス、結晶構造およびその電子収量を含む材料データベースの使用と、移動、回転、および傾斜が可能な試料台と、材料データベースおよび測定条件から観察に最適な作動距離を計算する処理部と、SEM観察から得られた画像に基づいて試料の所望範囲の結晶情報の画像を獲得する手段とを備える、走査電子顕微鏡(SEM)システムである。
第1の実施形態
第1の実施形態について、図1〜8を使用して説明する。
図1は、本実施形態における方法を用いる走査電子顕微鏡(SEM)の概略図を示している。
第一に、図1のSEMの構成について記載する。電子銃101およびそれが生成する一次電子ビーム102から、下流方向を通して、走査コイル103、対物レンズ104、および試料台108で構成されている。試料107は、観察のために試料台108上に置かれる。電子銃101、走査コイル103、対物レンズ104、および試料台108は、データ格納部110、処理部111に接続するSEM制御システム部109によって制御される。
この実施形態に関するSEM画像またはSEM観察の獲得方法について、図1を参照して説明する。電子銃101を使用して一次電子ビーム102が生成され、それが対物レンズ104によって試料107上に集束される。走査コイル103は、試料107の表面全体にわたって一次電子ビーム102を二次元走査するのに使用される。ユーザは、試料台108によって制御される試料の移動によって、走査領域を選ぶことができる。試料107の表面上に照射される電子ビーム102は、試料107と相互作用する。その結果、二次電子、後方散乱電子、およびオージェ電子など、放出電子112および113が試料107から生成される。検出器に達する放射電子112および113は、信号として検出される。本発明では、放出電子112および放出電子113は、検出器105および検出器106によって検出することができる。検出器は、検出される電子の数に比例する電圧または電流信号を、SEM制御システム部109に出力し、SEM画像が作成される。得られたSEM画像は、格納部110に格納され、処理部111によって画像処理および解析され、操作インターフェース114で表示される。操作インターフェース114は、通常の、キーボードなどの入力デバイスおよびディスプレイなどの出力デバイスを備える。
図示されないが、真空チャンバおよび真空排気の動作部内に配置されるものなど、制御システムおよび回路システム以外の構成要素が存在する。それに加えて、本実施形態では、検出器105は、電子銃101と走査コイル103との間に位置するが、配置位置は変更することができる。
ここから、1つの位相が単一の方位を有し、1つの位相が複数の方位を有する2つの異なる位相を有することが知られている、試料の結晶相弁別について記載する、本実施形態を説明する。結晶相弁別とは、1つの結晶相を別の結晶相と区別できることを意味する。
図2Aは、試料107Aおよび試料台108Aの位置が新しい位置の試料107Bおよび試料台108Bまで移動したときの、測定設定の変化を示している。対物レンズ104と試料107の表面との間の距離は、ここでは、作動距離(WD)として定義される。台108が新しい位置へと移動すると、WDは同時に変更される。
図2Bは、関心領域(ROI)をラベル付けした、短WDから長WDで得られたSEM画像の結果を示している。この場合、ROIは同じ結晶相を有する結晶粒のドメインであるが、異なる状況では、粒界などの他のものであり得る。WDを変更すると、電子放出角の異なる検出範囲により、図2B(a)から(c)へと画像コントラストが変更される。より長いWDを有する画像は、検出器106で検出される信号量が減少するため、明るさが暗くなる。
図2Cは、図2B(a)〜(c)の画像それぞれによる最も明るいROIが1となるように正規化された、各ROIの相対輝度を示している。
図2Dは、異なるWDにおける、位相1(複数方位)および位相2(単一方位)という2つの異なる結晶相の画像輝度のヒストグラムを示している。異なる位相間の大きいコントラストと位相内の小さいコントラストとを付与する画像条件が、結晶相弁別には望ましいので、試料107の結晶相弁別を図2Cおよび2Dにしたがって簡単に実施できる測定条件は、WDが長いことである。つまり、一般に、結晶相弁別には長いWDが好ましい。しかしながら、画像輝度をもたらす放出電子113の信号量を考慮する必要がある。
検出器106によって検出される電子の量は、式(1)から計算することができ、式中、signalは、検出器106で検出される放出電子113の量、Ipは、一次電子102のプローブ電流、yieldは、入射一次電子102毎に試料107が放出する電子の平均数として定義される電子収量、f(WD)は、WDの関数、f(G)は、検出器利得の関数である。
Figure 0006823563
図3は、作動距離(WD)の関数としての信号を示している。ここで、この実施形態に関連する因子のみが式(1)に示されている。図3でf(WD) 301によって示されるように、WDが増加すると検出器106で検出される放出電子113の量は減少することが、一般に知られている。WDの増加によって、より良好な結晶相弁別の条件が提供されるが、信号が減少すると信号対雑音比が悪化する。異なる位相の材料は異なる収量を有し、したがって異なる信号強度を有するので、異なる位相の材料はいずれも、位相弁別のために最良のSEM画像を得るため、異なる最適なWDを有する。結晶相弁別を実施するのに最適なWDは、最小の解析可能な信号よりも大きい信号を提供するIpおよびyieldの条件から推定することができる。例えば、最小の解析可能な信号は、3よりも大きい信号対雑音比をもたらす信号として決定される。
図4は、第1の実施形態を説明するフローチャートである。この処理は、主に、メモリに格納されたソフトウェアに基づいて処理部111によって実行される。
図5は、処理部111によって生成される測定用のGUIウィンドウを示している。GUIを生成するためのデータまたは情報は、前もってデータ格納部110に格納される。
結晶相弁別を実施する手順は、図4のフローチャートと、それに対応する、図5に示される操作インターフェース114に表示されるGUIにおける手順とを使用して説明される。
ステップS1で、ユーザは、試料107中の元素の比率などの材料組成および材料プロセス、形成温度、形成圧力、ならびに急冷条件を、GUI 500のウィンドウ501およびウィンドウ502に入力する。一般に、ユーザは、試料に関する上述の基本情報を有している。ステップS2で、GUI 500上の操作ボタン503を使用することで、結晶構造および二次電子収量などの情報を材料データベースからインポートする。
図6は、材料データベース600の一例である。材料データベース600はデータ格納部110において前もって格納される。材料データベース600は、材料組成601、材料プロセス602、結晶構造603、二次電子収量604A、および後方散乱電子収量604Bを包含する。材料組成601は、例えば、元素およびドーパントの比率を含む。材料プロセス602は、例えば、形成温度、形成圧力、および急冷条件を含む。結晶構造603は、例えば、位相および方位を含む。電子収量604は、例えば、検出器のタイプおよび印加加速電圧に対して定義される。結晶構造603および電子収量604は、材料に関する一般知識に基づいて決定される。ユーザはまた、GUI 500の操作ボタン509を使用して、同じタイプの情報を包含する異なるデータベースをインポートすることができる。
ステップS3で、S1で入力された情報およびS2の情報にしたがった試料107中の結晶構造の候補が、処理部111を使用して提示され、候補の結果がGUI 500のウィンドウ506に示される。ユーザによって材料データベース600に入力された同じ条件がある場合、処理部111は、条件に対応する構造を選択する。ユーザによって材料データベース600に入力された同じ条件がない場合、処理部111は、最も類似した条件に対応する構造を提示する。この実施形態では、候補は、体心立方(BCC)および面心立方(FCC)である。
候補の結果がユーザには好ましくない場合、ステップS4が実施される。ステップS4で、ユーザは、操作ボタン504を使用して結晶構造を定義することができる。定義された構造はウィンドウ506に列挙される。ウィンドウ505で、ユーザは、ウィンドウ506に列挙された各結晶構造の基本結晶情報を見ることができる。この例では、BCCがウィンドウ506で選択され、BCCの基本結晶情報がGUI 500のウィンドウ505に表される。
ステップS5で、ユーザは、ウィンドウ505の情報を使用して、解析される結晶構造を最終決定し、それがウィンドウ507にリストとして示される。この例では、BCCおよびFCCが試料中に存在すると仮定され、したがって選択される。解析される結晶構造を決定した後、操作ボタン508をクリックすると解析の次のステップのGUIにつながる。
図7は、解析用のGUIウィンドウ700を示している。ここで、処理部111は、材料データベース600の電子収量にしたがった解析の測定条件を提示し、最初にGUI 700のウィンドウ701に示す。それに加えて、処理部111はまた、ステップS10で画像解析に使用するために、材料データベース600にしたがって各結晶相の相対画像輝度を推定する。
ウィンドウ701がポップアップしたときに示される提示測定条件は、最も高頻度で使用される条件から、一般に知られている対象材料のSEM画像を解析するものと見なされる。例えば、SEY<1の試料の場合、結晶解析のための提示されるプローブ電流Ipは10nAであり、SEY>1の試料の場合、結晶解析のための提示されるプローブ電流Ipは1nAである。加速電圧、検出器のタイプなど、他の条件が同じように提示される。これらの条件は、データ格納部110に前もってインストールされるべきである。集束条件に関連するレンズ電流の既定条件は「自動」である。「自動」設定下で、SEM制御部109は、一次電子ビームを試料上に集束するレンズ電流を計算する。ユーザはまた、自身でウィンドウ701に条件を入力することができる。
ステップS6で、ユーザは、一次電子の加速電圧(Vacc)、検出器のタイプ、レンズ電流、およびプローブ電流など、SEM観察の測定条件を、ウィンドウ701を使用して決定し、次に操作ボタン706を使用してSEM画像を走査する。走査されたSEM画像はウィンドウ702に示す。この段階で、適用されるWDは固定値(例えば、中間長さ)として予め定めることができる。
ステップS7で、ユーザは、ウィンドウ702を観察し、試料台108を移動させることで、解析のための視野(FOV)を決定する。FOVが決定されると、選択範囲の結晶相を決定する解析が、操作ボタン707を使用することで開始される。FOVを決定するためにSEM画像を走査することができる限り、推定WDは不要なので、このステップ7では適用されない。所定のWDが必要な場合、検出器106が挿入されたときは15mm、または検出器が挿入されないときは5mmなど、試料表面と対物レンズとの間の距離値を用いて固定されるべきである。
ステップS8で、処理部111は、式(1)から解析に最適なWDを計算し、SEMシステム制御部109は、最適なWDにしたがって試料台108の位置を制御する。信号対雑音比が3を超える信号など、最小の解析可能な信号よりも大きい信号を提供する最適なWDは、解析されている結晶相の中で最小収量を使用することで計算される。計算に関して、Ipはウィンドウ701によるユーザ設定から得られる。収量は材料データベース600によって得られる。f2(G)は、データ格納部110に前もってインストールされているので、検出器に応じて決まる。
計算に使用される収量は、検出器のタイプ、およびウィンドウ701に列挙された加速電圧(Vacc)に応じて決まる。図7の場合、BSE検出器およびVacc=5kVを使用して説明したので、5kVのBSEYが適用される(図6を参照)。試料が1つを超える位相、即ちBCCおよびFCCを含む場合、ステップS8は、BCCおよびFCCの収量を比較し、次に最小収量を選ぶ。
SEM観察は、計算されたWDを用いてステップS9で実施される。得られたSEM画像702は、ステップS10で処理され解析される。
図8Aは、画像解析ステップS10の詳細なフローチャートである。ここで、ステップS1001で、画像のエッジを検出し、エッジラインによって囲まれた範囲をROIとして定義することなどによって、ROI認識が実施される。ステップS1002Aで、SEM画像の各ROIを構成するピクセルの平均輝度の輝度測定が実施される。次に、SEM画像の各ROIと、材料データベース600にしたがって処理部111によって式(1)を使用して推定される各結晶相の画像輝度との間で輝度が比較される。評価された範囲の画像輝度と、結晶相、即ち位相1の推定画像輝度が、5%以内の差などの無視できる範囲内で同じであるとき、評価された範囲が位相1として解析される。ステップS1003Aで、異なる結晶相にしたがった異なる色またはスタイルを示すマップとして、結晶相マップが構築される。ステップS11で、SEM画像および結晶相マップの結果が、操作インターフェース114でウィンドウ702および703に表示される。
上述したように、輝度は信号に比例するので、画像輝度は、式(1)によって計算された信号の値に基づいて推定される。各位相の信号を計算するため、式(1)のIp、f1、およびf2は、ステップS6によってウィンドウ701で決定される光学条件に基づいて固定される。各位相の輝度を計算するための収量は、ステップS5で決定される結晶構造に基づいて、材料データベース601のデータから選択される。
例えば、ユーザが、ウィンドウ501および502の入力データ「Fe 100%、T=950、P=2×10、Rquenc=30、添加物=Al」に基づいて結晶を解析すると決定した場合、図6の2行目の材料が解析される結晶構造となる。また、ユーザが、ウィンドウ701のBSEとしての検出器タイプおよびVacc=5kVを選ぶものと仮定する。材料は、図6に示されるように、BCCおよびFCC相を含み、0.28をBCC相の輝度の収量として割り当て、0.29をFCC相の輝度の収量として割り当てる(BSEY 5kVを光学条件として使用した場合)。画像輝度の値が正規化されると、最も明るい画像は1として定義される。ステップS1002Aで、処理部111は、結晶相の推定画像輝度に基づいて、試料画像に含まれる各ROIの位相を特定することができる。
図4によって説明される例では、試料画像はSEM測定から獲得される。別の例では、試料画像は、データ格納部110、または磁気ディスク装置などの外部格納デバイスに事前に格納されてもよい。かかる外部格納デバイスは、ネットワークを介して接続することができる。この例では、処理部111、および材料データベース600を格納したデータ格納部110を、格納デバイスまたはSEMに接続することができる画像処理装置として適用することができる。
図8Bは、画像解析ステップS10の別の例の詳細なフローチャートである。2つの結晶相のみを有する試料の解析を用いた本実施形態の場合、得られたSEM画像702を、図8Bに示されるフローチャートに詳細が示されたステップS10で、処理し解析することもできる。ステップS1001が上述のように実施される。
ステップS1002Bで、得られたSEM画像702の画像輝度が測定されて、ウィンドウ704のピクセル輝度のヒストグラムがもたらされる。二値画像方法を実施するために、SEM画像の各ROIを構成するピクセルの平均輝度の輝度測定が実施される。二値画像方法を用いた画像処理は、材料データベース600にしたがって処理部111によって式(1)を使用して推定される各結晶相の画像輝度の平均として、二値閾値を使用することで、SEM画像の各ROIを構成するピクセルの一組の平均輝度に適用される。二値閾値は上述の方法に限定されない。
ステップS1003Bで、結晶相マップが構築される。操作ボタン708を使用して、SEM画像703の各結晶相の平均ドメインサイズおよび面積など、結晶相マップの情報が、ウィンドウ703で解析され、ウィンドウ704で表示される。ユーザの知識にしたがって、ユーザはまた、ウィンドウ704を使用して手動で、二値分離が実施され、操作ボタン709を使用してウィンドウ704の情報が再解析される強度レベルである、二値閾値レベルを調節することができる。
記載した実施形態を用いて、高速結晶相弁別を実施した。この実施形態では、異なる電子放出角の検出を実施したが、これは,検出器106および放出電子113に限定されない。検出器106および放出電子113は、任意の放出電子検出システムに置き換えられてもよい。それに加えて、本実施形態は、試料台108を移動させることでWDを変更することに言及したが、それに限定されない。WDの変更は、検出器106およびその他を移動させることも含む。
第2の実施形態
複数の結晶方位を備えた単一の結晶相を有することが知られている、試料の平均粒径を抽出するための結晶方位弁別について記載する本実施形態を説明する。結晶方位弁別とは、1つの結晶方位を位相が同じ別の結晶方位と区別できることを意味すると定義する。第2の実施形態を、図9〜12を参照して記載する。本実施形態における、図1によるSEMおよびSEM画像を獲得する方法は、第1の実施形態に記載したのと同じである。
第1の実施形態とは対照的に、位相内の結晶方位に依存するコントラストは、結晶方位弁別のために望ましい。より短いWDは、チャネリングコントラストの結果として位相内でより大きいコントラストを生成するので、材料のタイプ、電子収量、およびプローブ電流などの測定条件にしたがって、WDが前もって決定される。f(WD)301に示されるようにWDが短すぎると、信号が減少することが分かっているので、最小の解析可能な信号よりも大きい信号を付与する最も短いWDが、式(1)を使用して計算される。例えば、最小の解析可能な信号は、3よりも大きい信号対雑音比をもたらす信号として決定される。
図9Aは、試料107Cおよび試料台108Cの位置が新しい位置の試料107Dおよび試料台108Dまで移動したときの、測定値を示している。試料台108Dと水平面との間の角度は、ここでは傾斜角として定義される。
図9Bは、ROIをラベル付けした、異なる傾斜角で検出器106によって得られたSEM画像の結果を示している。この例では、ROIは結晶方位のドメインである。傾斜条件を変動させると、検出器106によって検出される放出電子113の量が変化するので、図9B(a)〜(c)の画像コントラストがそれにしたがって変化する。各ROIの強度は、一次電子ビームと結晶方位との間の異なる角度によって、異なるように変化する。一次電子ビームおよび格子面が平行のとき、大部分の一次電子が格子に深く侵入することができるので、SEM画像は暗い画像輝度を示す。他方で、一次電子ビームおよび格子面が平行でないとき、一次電子が結晶によって大きく散乱するので、SEM画像は明るい画像輝度を示す。
図9Cは、図9B(a)〜(c)による、傾斜角がゼロのときに合わせて正規化された各ROIの相対画像輝度を示している。
検出器106によって検出される電子の量は、一次電子ビームと試料傾斜角との間の角度に応じて決まる。図9Cに示されるROIの相対画像輝度の変化は、異なる信号電子放出量に結び付く、侵入度の違いによる。
図10Aおよび10Bは、電子チャネリングパターン(ECP)を示している。図10Aは、傾斜条件1における一般的なECPを示している。台が10度傾斜して傾斜条件2になると、ECPが図10Bに示されるようにシフトされる。ECPの位置は、図10Aにおいてラベル付けされた方位1および2など、SEM画像で観察される結晶方位に関連する。この場合、方位1および方位2は両方ともSEM画像中の暗色である。傾斜条件2では、図10においてラベル付けされた方位1および2はそれぞれ、SEM画像中の明色および暗色を示す。回折バンドの内部および外部の方位は結果的に、例えば、放出電子の量が異なることにより、SEM画像中の明色および暗色領域としてそれぞれ示される方位になる。一般に、ほとんどの結晶方位を観察する際の傾斜角の範囲は、約20度、即ち±10度である。これは、ECPの原則的なバンドが20度の範囲内に存在するので、この範囲内でECPをシフトすると、ほとんどの方位に対してSEM輝度が変化するためである。
WDが前もって決定されている場合、物理的物体間の衝突が傾斜の間に起こらない、SEMの幾何学形状から考慮される可能な傾斜角の範囲は20度未満であってもよい。この場合、20度の範囲の可能な傾斜角が満たされる新しいWDが計算され、結晶方位弁別に使用される。傾斜条件は、可能な傾斜角の範囲および誤った方位の許容可能な角度によって決定され、その角度は、式(2)に示されるのと同じ方位として解析される、2つの異なる方位間の角度であり、式中、θ(n)は、傾斜条件がn番目である傾斜角、θrangeは、可能な傾斜角の範囲、δは誤った方位の許容可能な角度である。SEM画像の測定は、計算された傾斜角にしたがって、少なくとも1つの傾斜および/または回転軸のn個の条件に対して実施される。
Figure 0006823563
図11は、複数方位の単一の結晶相を有することが知られている試料の平均粒径を抽出するための、結晶方位弁別のプロセスのフローチャートである。ステップS1〜ステップS5は、第1の実施形態で記載したものと同じである。本実施形態では単一の結晶相が考慮されるので、ステップS5で、ユーザは、ウィンドウ507にリストとして示される、解析される1つの結晶構造を最終決定する。試料の平均粒径を抽出する結晶方位弁別のため、操作ボタン511をクリックすることで、図12に示されるGUI 1200を用いた次のステップに結び付く。
ステップS7でFOVを決定した後、ステップS12で、ユーザは、GUI 1200でウィンドウ1206に許容可能な誤った方位を入力し、操作ボタン707をクリックする。ステップS13で、処理部111は、3よりも大きいSNをもたらす式(1)にしたがって最小WDを計算する。次に、処理部111は、式(2)にしたがって傾斜条件を計算し、試料サイズ、試料高さ、およびSEMにおける物理的物体の位置などの幾何学形状を考慮することで、傾斜条件を満たしたWDを再計算または決定する。解析およびSEMシステム制御部109は、計算されたWDおよび傾斜条件にしたがって、試料台108の位置を制御する。ステップ14で、ステップS13において決定した全ての傾斜条件に対してSEM観察が実施される。結晶方位は三次元回転を伴って試料中に存在し得るので、ゼロ傾斜角および2つの異なる傾斜軸の傾斜角の3つの傾斜条件など、少なくとも3つの傾斜条件のSEM画像が観察される。
操作ボタン1201をクリックした後、得られたSEM画像はステップS15で処理され解析され、その詳細を図13が示す。ROIを決定するため、傾斜条件それぞれで行われるSEM画像のエッジ検出が、ステップS1501で実施される。ステップS1502で、エッジ検出されたSEM画像を重ね合わせて、全てのエッジが検出されたSEM画像が形成される。エッジラインによって取り囲まれた範囲がROIである。ステップS1503で、異なるROIにしたがって異なる色またはスタイルを示すマップとして定義される、結晶粒マップが構築される。ステップ16で、SEM画像および結晶粒マップの結果が、操作インターフェース114のウィンドウ1202および1203に表示される。ユーザは、GUI 1200のウィンドウ1204を使用することで、平均粒径を解析することができる。
第3の実施形態
本実施形態は、その組成および材料プロセスのみが知られている試料の結晶解析について記載する。第3の実施形態を、図14を参照して記載する。本実施形態における、図1による走査電子顕微鏡(SEM)およびSEM画像を獲得する方法は、第1の実施形態に記載したのと同じである。
本実施形態の結晶解析は、試料の平均粒径を抽出する、結晶相弁別および結晶方位弁別の両方を含む。その組成および材料プロセスのみが知られている試料の結晶解析のため、ステップS2で使用される材料データベース600は、ステップS1で入力された結晶候補および情報を照合することが重要である。ウィンドウ507のリストとして示される、解析される最終決定された結晶構造は、1つのみの、または1つを超える結晶相を含んでもよい。解析される結晶構造が1つのみの場合、プロセスは、第2の実施形態に記載したのと同じ図11のステップを辿る。解析される結晶構造が1つを超える場合、平均粒径を抽出するため、結晶方位弁別の前に結晶相弁別が実施される。
図14は、解析される1つを超える結晶構造を有する試料の結晶解析のプロセスのフローチャートである。ステップS1〜ステップS11は、第1の実施形態で記載したものと同じである。ステップS11が終了し、SEM画像および結晶相マップの結果が操作インターフェース114のウィンドウ702および703に表示された後、ユーザは、平均粒径を抽出する更なる結晶方位弁別を実施するために、GUI 700の操作ボタン705を使用する。次に、ステップS12〜ステップS15が、第2の実施形態に記載したのと同じく実施される。
第4の実施形態
本実施形態は、試料中に存在する方位の分布を抽出する方法について記載する。試料は複数方位の単一の結晶相を有することが知られているので、試料がどのように配向されるかの高速スクリーニングを実施することができる。本実施形態における、図1による走査電子顕微鏡(SEM)およびSEM画像を獲得する方法は、第1の実施形態に記載したのと同じである。
結晶方位弁別のプロセスは、第2の実施形態に記載したのと同じである。ここで、ROIは、第2の実施形態に記載した解析の結果にしたがって、結晶粒ドメインとして定義される。試料中に存在する方位の分布は、操作ボタン1205を使用することで抽出することができる。操作ボタン1205を使用した後、全ての傾斜条件における各ROIの平均輝度の輝度測定が、解析部111によって実施される。図9Eに示されるものなど、各ROIの平均輝度の傾斜条件への依存は、各ROIに対して同じまたは異なる方位を割り当てるのに使用される。ROI(1)およびROI(2)の画像輝度が、全ての傾斜条件に対して5%以内の差など、無視できる範囲内で同じである場合、ROI(1)およびROI(2)は同じ方位として解析される。次に、試料中に存在する数方位等の方位の分布、ならびに本実施形態で解析される異なる方位にしたがって異なる色またはスタイルを示すマップとして定義される、方位マップ結晶粒マップの結果が、インターフェース114に現れる。
101 電子銃
102 一次電子
103 走査コイル
104 対物レンズ
105 検出器
106 検出器
107、107A、107B 試料
108、108A、108B 試料台
109 SEMシステム制御部
110 データ格納部
111 処理部
112 放出電子
113 放出電子
114 操作インターフェース
500 GUI ウィンドウ
501 ウィンドウ
502 ウィンドウ
503 操作ボタン
504 操作ボタン
505 ウィンドウ
506 ウィンドウ
507 ウィンドウ
508 操作ボタン
509 操作ボタン
511 操作ボタン
600 データベース
700 ウィンドウ
701 ウィンドウ
702 ウィンドウ
703 ウィンドウ
704 ウィンドウ
705 操作ボタン
706 操作ボタン
707 操作ボタン
708 操作ボタン
709 操作ボタン
1200 ウィンドウ
1201 操作ボタン
1202 ウィンドウ
1203 ウィンドウ
1204 ウィンドウ
1205 操作ボタン
1206 ウィンドウ

Claims (15)

  1. 試料を載置する試料台と、
    前記試料から放出される電子を検出する検出器と、
    前記試料台と前記検出器との間の距離を制御するSEM制御部と、
    メモリとを備え、前記メモリは、
    材料の情報、前記材料の結晶構造の情報、および前記材料から放出される電子の情報を含む、複数のデータセットを格納する材料データベースと、
    前記材料から放出される電子の前記情報と前記距離と前記検出器によって検出される信号との間の関係を示す第1の式と、を格納し、
    前記SEM制御部が、前記第1の式および前記材料データベースを用いて、所定より大きい信号対雑音比をもたらす前記信号を提供する最大長さを有する、前記試料台と前記検出器との間の前記距離を計算する走査電子顕微鏡。
  2. 前記材料から放出される電子の前記情報は、入射一次電子毎に前記試料が放出する電子の量を表す二次電子収量であり、
    前記第1の式は、前記検出器で検出される電子の量を、前記二次電子収量と前記距離を用いて表した式である、請求項1に記載の走査電子顕微鏡。
  3. 前記所定より大きい信号対雑音比は、3よりも大きい信号対雑音比である、請求項1に記載の走査電子顕微鏡。
  4. 前記材料の前記情報が、少なくとも材料組成情報および形成プロセス情報を含み、前記結晶構造情報が位相情報を含む、請求項2に記載の走査電子顕微鏡
  5. 前記結晶構造の前記情報が、位相情報および方位情報を含む、請求項4に記載の走査電子顕微鏡
  6. 前記材料から放出される電子の前記情報が、入射電子毎に前記材料から放出される電子の数として定義される電子収量である、請求項5に記載の走査電子顕微鏡
  7. 前記走査電子顕微鏡の条件パラメータを含む前記第1の式が、前記走査電子顕微鏡の測定のプローブ電流および前記検出器の利得の少なくとも1つを含む、請求項6に記載の走査電子顕微鏡
  8. ユーザが結晶方位弁別のための所望の分解能を入力することができるユーザ端末を更に備え、
    前記SEM制御部が、前記試料台と前記検出器との間の角度を制御し、
    前記SEM制御部が、SEM画像を連続的に獲得する手段を備え、
    前記メモリが、前記SEM画像を連続的に獲得する角度を計算するため、前記分解能と前記角度との間の関係である第2の式を含み、
    前記SEM制御部が、前記第1の式、前記材料データベース、および前記第2の式に基づく前記試料台と前記検出器との間の前記角度を使用して、前記角度の条件を満たすように前記試料台と前記検出器との間の前記距離を最適化する手段を備える、請求項1に記載の走査電子顕微鏡
  9. 前記SEM制御部が、1つを超える画像を重ね合わせて画像処理し、関心領域(ROI)を決定する手段を備える、請求項8に記載の走査電子顕微鏡
  10. 前記第2の式に基づく前記試料台と前記検出器との間の前記角度は、n個の角度を規定しており、
    前記SEM画像を連続的に獲得する手段が、前記第2の式に基づく前記n個の角度それぞれについて、画像を獲得する、請求項8に記載の走査電子顕微鏡。
  11. 前記SEM画像を連続的に獲得する手段が、傾斜条件の3つを超える条件に対して、台の傾斜および回転の少なくとも一方を行うように構成される、請求項8に記載の走査電子顕微鏡
  12. 操作インターフェースと、
    前記操作インターフェースから得られる画像データを処理する処理部と、
    材料データベースおよび第1の式を格納するデータ格納部とを備え、
    前記材料データベースが複数のデータセットを備え、各データセットが、材料の情報、
    前記材料の結晶構造の情報、および前記材料から放出される電子の情報を含み、
    前記第1の式が、前記材料から放出される電子の前記情報と、前記画像データを取得するために電子を検出する検出器によって検出される信号との間の関係を示し、
    前記処理部が、前記操作インターフェースからの入力データに基づいて前記材料データベースの中から1つのデータセットを選択し、
    前記処理部が、選択されたデータセットおよび前記第1の式に基づいて前記材料の結晶構造の輝度情報を計算し、
    前記処理部が、前記画像データ中の関心領域(ROI)を認識し、
    前記処理部が、前記画像データおよび前記輝度情報に基づいて、前記ROIの結晶構造を判断する、画像処理装置。
  13. 結晶構造の前記情報が少なくとも2つの位相を含み、前記材料から放出される電子の前記情報が各位相の電子収量を含む、請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記材料の前記情報が、材料組成情報および形成プロセス情報の少なくとも1つを含み、前記処理部が、既知の材料組成情報および既知の形成プロセス情報の少なくとも1つを含む前記入力データを受け入れるように構成される、請求項12に記載の画像処理装置。
  15. 前記操作インターフェースが、前記画像データと、判断された結晶構造に基づいて各ROIに対して色付けまたは充填パターン化された結晶相マップとを表示する、請求項12に記載の画像処理装置。
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