JP6817775B2 - 補正装置、補正方法及び磁気共鳴画像装置 - Google Patents

補正装置、補正方法及び磁気共鳴画像装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、補正装置、補正方法及び磁気共鳴画像装置に関する。
MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)装置においては、撮像したい断面位置の指定と断面内の位置情報を得るために、人体のXYZの3軸に傾斜磁場(場所によって磁場強度が異なる磁場のこと。)を与えている。MRI装置の画質向上のために、傾斜磁場の磁場強度を向上することと傾斜磁場をパルス状に高速駆動することが行われている。そのため、傾斜磁場を生成するコイルには、数百Hzで数百アンペア(A)という電流を流している。このように磁場が時間的かつ高速に変化する場合、コイル近くに存在する導体部に渦電流を発生させる。この渦電流により傾斜磁場を歪めてしまい画質を劣化させることになる。
画質の劣化を防止するため、渦電流による磁場の歪みを補正する電流制御を要する。補正方法として例えば、傾斜磁場コイルから漏れた磁場を補正する補正コイルを傾斜磁場コイルの外側に配置し、補正コイルに流れる電流を時間的に変化させて渦電流による影響の補正を行う方法がある。この場合、補正コイルを新たに配置する必要があるためコストが高くなることと、渦電流を発生させる導体部の温度が変化すると補正コイルに流す電流を変えなければならない。
また、設置時にMRI内部にファントムを置き、傾斜磁場コイルの電流をステップ状に0に変化させた時のNMR(Nuclear Magnetic Resonance:核磁気共鳴)信号を計測することで、適切な時定数を持った固定フィルタを設計し補正する方法がある。しかし、このような固定フィルタを用いた方法では、渦電流による磁場の歪みを完全に補正することが困難であった。
特開2000−262485号公報 特開2014−45775号公報
発明が解決しようとする課題は、傾斜磁場コイルの電流及び電圧値から渦電流を推定することにより、渦電流による磁場の歪みをタイムリーに補正できる補正装置、補正方法及びMRI装置を提供することである。
実施形態の補正装置は、コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、を備える。
また、実施形態の補正方法は、コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置のおける補正方法であって、前記コイルの第1の信号を測定し、前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定し、前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、前記推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する。
また、実施形態の磁気共鳴画像装置は、前記補正装置と、ガントリと画像生成装置の少なくとも一方を含む。
第1の実施形態にかかる補正装置の一例を示す図である。 渦電流の影響を考慮した傾斜磁場コイルと導体部の線形モデルを示す図である。 12の推定の流れの一例を示すブロック線図である。 周波数帯域を制限するための制御構成の一例を示すブロック線図である。 制御部の電流指令値を補正するための制御構成の一例を示すブロック線図である。 電流指令値と傾斜磁場コイルを流れる電流との比較を示す図である。 電流指令値にゲインかけた波形と鎖交磁束の比較を示す図である。 第1の実施形態にかかる渦電流の影響を推定した場合の電流指令値と傾斜磁場コイルを流れる電流の比較を示す図である。 電流指令値にゲインをかけた波形と鎖交磁束の比較を示す図である。 磁場解析手法を用いて作成されたモデルを示す図である。 渦電流の補正有りの場合と無しの場合の磁束密度の計算結果の比較を示す図である。 実験装置の構成の一例を示す図である。 実験装置で用いた電流指令値を補正するための制御構成を示すブロック線図である。 傾斜磁場コイルの上部にアルミ板またはSUS303板(厚み20mm)を置いた時の磁束密度と傾斜磁場コイル電流の測定結果を示す図である。 図14に本実施形態にかかる補正装置の渦電流の補正を行った場合の測定結果を示す図である。 第2の実施形態にかかる補正装置の一例を示す図である。 MRI装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態にかかる補正装置について説明する。同じ符号が付されているものは同様のものを示す。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係や部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1乃至図5を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態にかかる補正装置1の一例を示す図である。補正装置1は、コイルとコイルの近傍に導体部を備える装置に用いられる。例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)装置のような傾斜磁場コイルとその近傍に導体板(導体部とも称する。)を有するような装置である。MRI装置では、傾斜磁場コイルに電流が流れると導体板内に渦電流が生じる。この渦電流が発生する磁場は、傾斜磁場コイルが発する磁場に影響を与えるため、補正装置1は、傾斜磁場コイルに生じる渦電流の影響を推定して電流指令値を補正するように構成されている。
図1に示すように第1の実施形態にかかる補正装置1は、目標の電流指令値を指令するための指令部100と、傾斜磁場コイル110の電圧信号と電流信号から渦電流の影響を推定し、指令部100から与えられる目標の電流指令値に対してフィードバック制御した制御指令信号を作成し、制御指令信号に基づいたPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力する制御部2と、傾斜磁場コイル110とを備える。
また、渦電流の影響を推定するために、傾斜磁場コイル110のコイル端の電圧信号(第1の信号とも称する。)と電流信号(第2の信号とも称する。)を測定する電圧計3(電圧センサ)及び電流計4(電流センサ)と、測定した電圧信号と電流信号をA/D変換して制御部2にフィードバックするA/D変換部5と、を設ける。
指令部100は、エンコーダー情報等を演算して指令値を作成する。この実施形態では、指令値は電流値で与えられる。指令部100は、コンピュータのDSP(Digital Signal Processor)やCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)にあたる。指令値は、電流値に限定されず電圧値等であっても良い。指令値は、指令信号とも称され、電圧値及び電流値は、電圧信号及び電流信号とも称される。また、指令部100は、本実施形態にかかる補正装置1の必須の構成要素ではなく、外部から入力されても良い。
制御部2は、演算部21と、生成部22と、多段ブリッジ回路23と、LPF24(Low Pass Filter)と、を有する。制御部2は、指令部100から入力された電流指令値から渦電流の影響を除去した制御指令信号を作成して、制御指令信号に基づいたPWM信号を出力する。
演算部21は、電圧計3及び電流計4で測定された信号に基づいて渦電流の影響を推定し、制御指令信号を作成する。演算部21は、例えばマイクロプロセッサやMCU(Micro Control Unit)やCPU等である。
生成部22は、制御指令信号とキャリア信号(搬送波)に基づきスイッチング素子のOn/Offを制御するためのゲート信号を生成する。キャリア信号とは、変調の行われていない基準信号である。変調とは、信号を伝える為にキャリア信号を変化させることであり、キャリア波を変化させる方法には、周波数を変化させる周波数変調、振幅を変化させる振幅変調や位相を変化させる位相変調等がある。キャリア信号(搬送波)は、三角波やのこぎり波として表され、外部に設けられた発振器(図示しない)等により与えられる。生成部22では、キャリア信号を制御指令信号と比較することにより、例えばキャリア信号が制御指令信号より高い場合に“1”を出力し、キャリア信号が制御指令信号より低い場合に“0”の信号となるようなゲート信号を生成する。スイッチング素子のOn/Off制御は、この“0”、“1”の信号により制御される。例えば、ゲート信号が“0”の場合は、スイッチング素子をOffとし、ゲート信号が“1”の場合はスイッチング素子をOnとする。キャリア信号と制御指令信号の比較は、生成部22の比較器(図示しない)等で行われる。
多段ブリッジ回路23は、例えばブリッジ回路を有するインバータ回路を直列に複数接続した回路である。ブリッジ回路は、複数のスイッチング素子を有し、スイッチング素子のそれぞれに還流ダイオードが並列に接続される。スイッチング素子としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などの半導体デバイスを用いる場合は、電流を順方向にしか流すことができないため、逆方向にも電流が流れるように還流ダイオードを各素子に並列に接続するのが一般的である。スイッチング素子は、IGBT以外にも、MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を用いても良い。MOSFETは還流ダイオードを内蔵するため、還流ダイオードの特性を備えている。多段ブリッジ回路23は、電源と接続され、ゲート信号に基づいて各スイッチング素子を動作することによりPWM信号を出力する。
LPF24は、多段ブリッジ回路23に接続される。LPF24は、2つのコンデンサ(C)と2つのコイル(L)で構成される。LPF24の構成は、これに限定されず、コンデンサ(C)と抵抗(R)を有する回路で構成されても良いし、コイル(L)、コンデンサ(C)と抵抗(R)を有する回路で構成されても良い。また、単一のコンデンサ(C)とコイル(L)から構成されても良い。制御部2は、LPF24を含む構成として説明するが、LPF24は必須の構成ではなくLPF24が無い場合も含む。
電圧計3(電圧センサ)は、傾斜磁場コイル110のコイル端の電圧信号を測定する。電流計4(電流センサ)は、傾斜磁場コイル110の電流信号を測定する。電流測定には、主に電流センサを用いるが、電流センサは、例えば、軟磁性のコアに測定対象となる電線を巻きつけるため、電線の巻きつけによるインダクタンスが発生する。インダクタンスの影響が電圧信号に及ばないように、傾斜磁場コイル110端の電圧信号の測定は、電流センサと傾斜磁場コイル110の間で行うのが良い。
電圧計3と電流計4で測定された電流信号と電圧信号は、A/D変換部5で変換され、制御部2に出力される。
傾斜磁場コイル110は、例えば、MRI装置等に用いられ、傾斜磁場を生成するためのコイルである。これにより空間的に線形な磁場を生成することができる。また、傾斜磁場コイル110は、本実施形態にかかる補正装置1の必須の構成要素ではない。傾斜磁場コイル110は、傾斜磁場を作成するコイルに限定されず、回転電機等に用いられるコイルも含む。
次に、本実施形態にかかる補正装置1の渦電流の推定方法について詳しく説明する。
補正装置1の渦電流の推定は、制御部2内の演算部21で行われる。
図2は、渦電流の影響を考慮した傾斜磁場コイルと導体部の線形モデルを示す図である。図2に示すように、渦電流の影響を考慮した傾斜磁場コイルを、漏れ磁束のある変圧器の単純な線形モデルで表している。また、傾斜磁場コイルの周辺に位置する導体部の渦電流の影響をインダクタンスと抵抗で表す。導体部とは、金属板等であり、アルミニウムやSUS300系等の材料が該当する。L、R、iは、傾斜磁場コイルのインダクタンス、抵抗、電流を示す。L、R、iは、導体部のインダクタンス、抵抗、渦電流を示す。図2のモデルの回路方程式は、以下の式(1)で表される。
渦電流iの時定数は、導体部のインダクタンスL及び抵抗Rで調整される。また、M12は、導体部と傾斜磁場コイルとの相互インダクタンスを表しており、結合係数k12を用いて以下の式(2)で表される。
結合係数k12の値が1に近いと傾斜磁場コイルと導体部が接近しており渦電流の影響は大きい。結合係数k12が0に近いと傾斜磁場コイルと導体部は離れており渦電流の影響は小さい。例えば、MRI装置における磁束を線形モデルにおける鎖交磁束Φとして、以下の式(3)で表す。
傾斜磁場コイルと導体部が離れており渦電流の影響が小さい場合は、相互インダクタンスM12≒0となる。この時の鎖交磁束は、傾斜磁場コイルに流れる電流に比例して生成される。導体部が傾斜磁場コイルに近く渦電流の影響が大きい場合は、M12≒1となる。この時の鎖交磁束は、渦電流の影響でコイル電流に比例しなくなる。
式(3)から所望の鎖交磁束を生成するためにM12を推定できれば、インダクタンスLは既知であり、iは測定可能なので鎖交磁束Φを推定できる。鎖交磁束Φを制御部2でフィードバック制御することにより指令値に比例した鎖交磁束を得る。
次に、制御部2でのM12の推定について詳しく説明する。
式(1)の回路方程式から以下の式(4)が導かれる。
式(4)が示すように、傾斜磁場コイル端の電圧信号vとコイル電流信号iは、電圧計3及び電流計4により測定でき、インダクタンスLと抵抗Rは既知なので、M12di/dtが推定される。M12は、推定したM12di/dtを積分することにより得られる。
図3は、M12の推定の一例を示すブロック線図である。
傾斜磁場コイル110の端子間には、電圧信号を測定する電圧計3と、傾斜磁場コイル110に流れる電流の電流信号を測定する電流計4を備える。また、傾斜磁場に流れる電流の電流信号をフィルタリングするフィルタを有し、電圧計3、電流計4及びフィルタを用いて得られたデータから推定されるM12di/dtを積分してM12を得る積分器25(積分回路)を備える。Cは、フィードバック制御器である。Cは、生成部22、多段ブリッジ回路23、LPF24の機能を含んでおり制御指令信号(後述する図5)に基づいたPWM信号を出力する。Gは、傾斜磁場コイル110である。フィルタリングとは、特定の周波数帯域以外の信号を除却して、特定の周波数帯域の信号のみを残すことである。周波数帯域は、例えば、特定の周波数と周波数の幅として設定しても良いし、特定の周波数以上あるいは特定の周波数以下として設定しても良い。
図3に示すように、フィルタ(Ls+R)が式(4)の右辺の括弧内に対応する。M12di/dtを推定するために傾斜磁場コイル110に流れる電流の電流信号iをフィルタ(Ls+R)の中に入れているが、このフィルタは分子の次数が分母の次数より大きいため実現することができない。よって、M12di/dtを推定するための周波数帯域を制限する。
図4は、周波数帯域を制限するための制御構成の一例を示すブロック線図である。周波数帯域を制限するフィルタのカットオフ周波数ωは指令値の周波数帯域より高く設定する。これにより、例えばMRI装置内部の制御プロセッサに実装できる。図4に示すように、演算部21は、周波数帯域を制限するために、高周波成分をフィルタリングするローパスフィルタ26であるω/(s+ω)と、低周波数成分をフィルタリングするハイパスフィルタ27であるω(Ls+R)/(s+ω)を有する。傾斜磁場コイル110のコイル端の電圧信号vは、ローパスフィルタ26でフィルタリングされる。傾斜磁場コイルを流れる電流の電流信号iは、ハイパスフィルタ27でフィルタリングされる。フィルタリングされたvとiの差分から推定されるM12(ω/(s+ω))・di/dtは、積分器25で積分される。これにより、M12(ω/(s+ω))が推定される。傾斜磁場コイル110を流れるコイル電流の電流信号iは、電流指令値にフィードバックされる。
推定されたM12(ω/(s+ω))を用いて電流指令値を補正する。
図5は、制御部2での電流指令値を補正するための制御構成の一例を示すブロック線図である。
図5は、渦電流による影響を推定して電流指令値をオンラインで補正する。図5のブロック線図は、図4の構成に、更に積分器25の出力に対してゲインをかけるゲイン調整器28を有する。ゲイン調整器28は、積分器25の出力に1/Lを乗じた補正電流を求める。ゲイン調整器28から出力される渦電流の補正電流は、電流指令値にフィードバックされる。つまり、電流指令値から渦補正電流と傾斜磁場コイル110を流れる電流信号を減じた信号を電流指令値に加えて制御指令信号を得ている。傾斜磁場コイル110のコイル端電圧と電流を測定することにより、渦電流の時定数をタイムリーに推定することができる。これらの、渦電流の推定計算は、制御部2内の演算部21で行われる。また、これらの推定計算は、演算部21のみではなく、指令部100で計算されても良い。また、演算部21は、制御部2の外部にあっても良い。
次に、本実施形態にかかる補正装置の電流指令値の補正を行った場合のシミュレーション結果について説明する。シミュレーションでは、渦電流の影響を考慮した傾斜磁場コイルの線形モデル(図2)について図5に示す補正をした場合の鎖交磁束を計算した。傾斜磁場コイルのパラメータとして、インダクタンスをL=0.5×10−3H、抵抗R=8.3Ω、導体部のパラメータとして、インダクタンスをL=0.5×10−5H、抵抗をR=7.5×10−3Ω、結合係数をk=0.6とした。本実施形態にかかる電流指令値の補正を行わないで、傾斜磁場コイル電流を電流指令値に追従させた場合の電流指令値にゲインをかけた値と鎖交磁束の計算結果を図6及び図7示す。図6は、電流指令値と傾斜磁場コイル電流との比較を示す図である。電流指令値が実線、傾斜磁場コイル電流が破線である。傾斜磁場コイル電流は、電流指令値に良く追従している。図7は、電流指令値にゲインかけた波形と鎖交磁束の比較を示す図である。電流指令値にゲインをかけた波形が実線、鎖交磁束が破線である。鎖交磁束は、渦電流の影響により電流指令値と大きく異なっているのが分かる。この場合、渦電流の影響により所望の傾斜磁場が生成できないためMRIの画像が歪んでしまう。
これに対して、本実施形態にかかる補正装置の電流指令値の補正を行った場合の結果を図8及び図9に示す。図8は、本実施形態にかかる渦電流の影響を推定した場合の電流指令値と傾斜磁場コイル電流の比較を示す図である。電流指令値が実線、傾斜磁場コイル電流が破線である。電流指令値と傾斜磁場コイル電流は、良く追従している。図9は、電流指令値にゲインをかけた波形と鎖交磁束の比較を示す図である。電流指令値にゲインをかけた波形が実線、鎖交磁束が破線である。鎖交磁束は、修正前の電流指令値に比例した波形となり、図7と比較しても鎖交磁束から渦電流の影響を排除できているのが分かる。指令部から与えられる目標の電流指令値に渦電流の影響を推定した補正を行い、補正した信号を制御部に入力することによって渦電流が発する磁場の影響を効果的に排除でき、目標の電流指令値に比例した鎖交磁束を得ることができる。
次に、磁場解析手法を用いたシミュレーション結果について説明する。図10は、磁場解析手法を用いて作成されたモデルを示す図である。図10に示すように、コイルは、外径20mm、内径16mm、高さ4mmの円環形状とし、インダクタンスL=0.75mH、抵抗R=8Ωとした。導体部には、金属板を用い、40mm×40mm×2mmの外形形状とした。金属板の材料は、アルミニウム相当とした。コイルと導体部との間隔は1mmとして、導体部と対向するコイルの面とは反対側の面から1mmの位置の磁束密度を計算した。このモデルに対して、MRI装置において傾斜磁場が頻繁に切り替わるEPI(Echo Planar Imaging)というシーケンスに類似した電流指令値を与えた。
図11は、渦電流の補正有りの場合と無しの場合の磁束密度の計算結果の比較を示す図である。渦電流の補正無しの場合は、渦電流の影響によりなまった波形となった。対して渦電流の補正有りの場合は、きれいな台形波を得た。
次に、本実施形態にかかる補正装置を模擬した実験装置による測定結果について説明する。
図12は、実験装置の構成の一例を示す図である。図12に示すように、傾斜磁場コイルに印可する電圧は、直列多段ブリッジ回路を駆動し、PWM信号として出力する。傾斜磁場コイルを流れる電流の電流信号と傾斜磁場コイル端の間の電圧信号をA/D変換してDSPにフィードバックして、電流フィードバック制御と渦電流の補正値の計算を行う。この際、傾斜磁場コイルの電流信号を観測するために電流センサを用いるが、電流センサにケーブルを巻きつけるため、ケーブル巻きつけによるインダクタンスが発生する。センサへのケーブル巻きつけによるインダクタンスが電流信号及び電圧信号に影響しないように、傾斜磁場コイル端の電圧は、電流センサとコイルの間で測定する。また、生成される磁束密度を観測するために、コイル下部にリニアホールICを設置した。なお、実験に使用した傾斜磁場コイルのパラメータは、インダクタンスL=0.74mH、抵抗R=0.13Ω、線径=2mmとした。また、実験装置に用いたコイルは、傾斜磁場コイルを模擬したものとしている。
電流指令値は、EPIを模擬した振幅±2Aの台形波形を制御部に加えた。
12di/dtを推定する際のフィルタの設定に用いる傾斜磁場コイルの抵抗RとインダクタンスLは、予めインピーダンスアナライザーで測定した低周波における値を用いても良い。
図13は、実験装置で用いた電流指令値を補正するための制御構成を示すブロック線図である。
図5と比較して、積分器29を1/(s+ω)に変更している。
渦電流補正の計算は、制御部の制御周期よりも短い制御周期で行う。これにより、ローパスフィルタ26、ハイパスフィルタ27、積分器29の離散化による位相の遅れをできるだけ小さくする。また、電流センサ及び電圧センサのノイズ、ゲイン誤差やオフセット等により、図5に示す積分器25では渦電流補正値がドリフトしてしまう可能性がある。そのため実験装置では、積分器25を数Hzといった極低周波数領域にカットオフ周波数ωを持つローパスフィルタに変更し、低周波数領域では積分特性を持たせないようにして渦電流の補正値のドリフトを防止している。
図14は、傾斜磁場コイルの上部にアルミ板またはSUS303板(厚み20mm)を置いた時の磁束密度と傾斜磁場コイル電流の測定結果を示す図である。測定結果から、傾斜磁場コイル電流を台形波形の電流指令値に追従させても、コイル上部に置いた導体部に発生した渦電流の影響により、生成される磁束密度は傾斜磁場コイルを流れる電流に比例しないことが分かる。
図15は、図14の傾斜磁場コイルに本実施形態にかかる補正装置の渦電流の補正を行った場合の測定結果を示す図である。傾斜磁場コイルの電流信号と傾斜磁場コイル端の電圧信号に基づいて渦電流の補正値を推定し、推定結果をフィードバックすることにより電流指令値が補正される。これにより、磁束密度が台形波で変化していることが分かる。また、生成される磁束密度は傾斜磁場コイルを流れる電流に比例しているのが分かる。
本実施形態にかかる補正装置により渦電流の影響を推定し、制御部に入力される電流指令値を補正することにより、渦電流による磁場の歪みの影響を低減することができる。また、渦電流の時定数の変化に応じた電流指令値の補正ができる。また、MRI装置に用いる場合、MRI設置時にファントムを置いてフィルタを設定する必要がなくなる。また、MRI装置内の渦電流が発生する導体部の温度特性等が変化しても渦電流による傾斜磁場への影響を補正することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図16を参照して説明する。
図16は、第2の実施形態にかかる補正装置の一例を示す図である。
本実施形態にかかる補正装置1は、傾斜磁場コイル110の抵抗Rを同定するために傾斜磁場コイル110にインパルス状の信号を入力し、そのインパルス応答から抵抗Rを同定する。抵抗値Rをハイパスフィルタ27であるω(Ls+R)/(s+ω)に適用することで、抵抗値Rをタイムリーに同定した渦電流の推定が可能となる。インパルス状の信号とは、時間幅が0に近く、ある瞬間に値を有する信号である。
傾斜磁場コイル110へのインパルス入力は、予め記憶部(図示しない)に記憶されたインパルス信号生成用のゲート信号を多段ブリッジ回路23に入力し、制御部2内の多段ブリッジ回路23内のスイッチング素子を動作することにより行う。これにより、多段ブリッジ回路23は、傾斜磁場コイルにインパルス状の信号を出力する。そのインパルス応答により、傾斜磁場コイルの抵抗Rを得る。インパルス入力は、例えばインパルス信号生成器(図示しない)から直接傾斜磁場コイルに入力しても良い。記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク、磁気テープ、半導体メモリ、ROM(Read Only memory)やRAM(Random access memory)を含む。
具体的に傾斜磁場コイルの抵抗値Rは、以下のように同定される。
インパルス入力を加えた時の傾斜磁場コイルの端子間電圧vtmと電流iをサンプリング周期Tsで計測したときのN点のデータをそれぞれ式(5)、(6)とする。
PWM入力から傾斜磁場コイル間電圧までのFIR(Finite Impulse Response)フィルタモデルを式(7)とする。
PWM入力から電流までのFIRフィルタモデルを式(8)とする。
式(7)、(8)より、傾斜磁場コイル間電圧から電流までの伝達特性は、式(9)として得られる。
式(9)のモデルから周波数特性を計算することができる。例えば、傾斜磁場コイルの抵抗値Rを求めたい場合は、式(9)においてz=1とすることで式(10)を得ることができる。
インパルス応答の時系列データを用いてFIR形式でモデル化するだけでなく、時系列波形をもとに、伝達特性を別な形式でフィッティングしても良い。例えば、式(11)のように連続系のモデルとして仮定し、計測したインパルス応答に一致するようにパラメータをフィッティングすることで同定しても良い。これにより、インダクタンス及び抵抗値を求めることができる。
インパルス入力を加えた際の傾斜磁場コイル110間の電圧信号及び電流信号の測定は、電圧計3及び電流計4を用いる。演算部21により、電圧信号及び電流信号に基づき傾斜磁場コイルの抵抗値を計算し、ハイパスフィルタ27内の抵抗値Rに加えることで抵抗値Rをタイムリーに同定した渦電流の推定が可能となる。これにより、大電流が流れた際の傾斜磁場コイル110の温度上昇や環境温度の変化による抵抗値の変動に対応することができる。
抵抗値Rの同定は、例えばMRI装置のような場合は、1ライン測定毎に抵抗値Rの同定を行っても良い。また、所定の間隔毎に抵抗値Rを同定しても良い。所定の間隔とは、プログラム等で一定期間毎に繰り返し抵抗値Rを同定する場合も含む。また、利用者(ユーザ)が入力部(図示しない)等から抵抗値Rを同定するモードに切替えるように直接入力する場合も含む。
本実施形態にかかる補正装置は、傾斜磁場コイルの抵抗Rをタイムリーに同定することにより、より正確な渦電流の推定ができる。また、傾斜磁場コイルに大電流を流す場合は、傾斜磁場コイルの温度が上昇し抵抗が変化するため、本実施形態にかかる補正装置で抵抗値を同定することにより傾斜磁場コイルの抵抗変化による渦電流の推定誤差を低減できる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1または2の実施形態にかかる補正装置を用いたMRI装置について説明する。まず、MRI装置の構成について簡単に説明する。
図17は、MRI装置の構成を示す図である。
図17に示すように、MRI装置200は、静磁場を形成する筒状の静磁場磁石210と、静磁場磁石210の内側において軸を同じにして設けられた筒状のシムコイル220と、傾斜磁場コイル230と、RFコイル240と、制御装置250と、被検体Hが乗せられる寝台260とを有する。制御装置250は、例えば、静磁場電源260と、シムコイル電源270と、傾斜磁場電源280と、RF送信器290と、RF受信器300と、寝台駆動装置310と、シーケンスコントローラ320と、コンピュータ330とを含む。
静磁場磁石210は、静磁場電源260に接続され、静磁場電源260から供給された電流により撮像空間に静磁場を形成させる。上記撮像空間とは、例えば、被検体Hが置かれて、静磁場が印加されるガントリ内の空間を意味する。ガントリとは、静磁場磁石210、シムコイル220、傾斜磁場コイル230、RFコイル240を含むように、例えば円筒状に形成された構造体である。被検体Hが乗せられた寝台260がガントリの内部に移動できるように、ガントリ及び寝台260は構成される。
シムコイル220は、シムコイル電源270に接続され、シムコイル電源270から供給される電流により、この静磁場を均一化する。静磁場磁石210は、超伝導コイルで構成される場合が多く、励磁の際に静磁場電源260に接続されて電流が供給されるが、一旦励磁された後は非接続状態とされるのが一般的である。なお、静磁場電源260を設けずに、静磁場磁石210を永久磁石で構成してもよい。
傾斜磁場コイル230は、X軸傾斜磁場コイル231と、Y軸傾斜磁場コイル232と、Z軸傾斜磁場コイル233とを有し、静磁場磁石210の内側で筒状に形成されている。X軸傾斜磁場コイル231、Y軸傾斜磁場コイル232、Z軸傾斜磁場コイル233はそれぞれ、傾斜磁場電源280のX軸傾斜磁場電源281、Y軸傾斜磁場電源282、Z軸傾斜磁場電源283に接続される。そして、各電源からそれぞれのコイルに電流が供給されることにより傾斜磁場が撮像空間にそれぞれ形成される。
RF送信器290は、シーケンスコントローラ320から入力される制御情報に基づいて、核磁気共鳴を起こすためのラーモア周波数のRFパルス(RF電流パルス)を生成し、これを送信用のRFコイル240に送信する。RFコイル240には、ガントリに内蔵されたRFパルスの送受信用の全身用コイルや、寝台260または被検体Hの近傍に設けられるRFパルスの受信用の局所コイルなどがある。送信用のRFコイル240は、RF送信器290からRFパルスを受けて被検体Hに送信する。受信用のRFコイル240は、被検体Hの内部の原子核スピンがRFパルスによって励起されることで発生したMR信号を受信し、このMR信号は、RF受信器300により検出される。RF受信器300は、検出したMR信号に前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D(Analog to Digital)変換を施すことで、デジタル化された複素データである生データを生成する。RF受信器300は、生成したMR信号の生データをシーケンスコントローラ320に入力する。RFパルスは高周波パルス(Radio Frequency Pulse)の意味であり、MR信号は核磁気共鳴信号(nuclear magnetic resonance signal)の意味である。
シーケンスコントローラ320は、傾斜磁場電源280、RF送信器290及びRF受信器300を駆動させるために必要な制御情報を記憶する。ここでの制御情報とは、例えば、傾斜磁場電源280に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報である。シーケンスコントローラ320は、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源、RF送信器290及びRF受信器300を駆動させることにより、傾斜磁場及びRFパルスを発生させる。また、シーケンスコントローラ320は、RF受信器300から入力されるMR信号の生データを受けて、これをコンピュータ330に入力する。
コンピュータ330は、画像生成装置331と、位置取得装置332と、補正装置333とを有する。画像生成装置331は、MR信号に基づいて被検体Hの画像データを再構成する。位置取得装置332は、撮像空間内の位置的な情報として、撮像領域を取得する。第1または2の実施形態にかかる補正装置は、このコンピュータ330内で用いられ、傾斜磁場コイル230が発する磁場の補正装置333として機能する。
補正装置333は、傾斜磁場コイル230への印加に伴って周辺の導体部が発生する渦電流の影響を推定し、渦電流の時定数に応じて傾斜磁場に印可される電流指令値を補正する。これにより、渦電流による磁場の歪みを防止することができ、より鮮明な画像データを得ることができる。
また、MRI装置の設置時に、予めファントムを置いてフィルタを設定する必要がなく、渦電流の時定数の変化に応じた電流指令値の補正ができる。
また、MRI装置内部の導体部が温度変化により特性変化しても渦電流による傾斜磁場への影響を排除できる。
第1乃至3の実施形態では、コイルを傾斜磁場コイルに限定して説明したが、それに限定されず近傍に導体部を有する様々なコイルに適用できる。例えば、縦方向回転電機のコイル、横方向回転電機のコイルやHDD(Hard Disk Drive;ハードディスクドライブ)のVCM(Voice Coil Motor;ボイスコイルモータ)等も含む。
また、第1乃至2の実施形態にかかる補正装置は、MRI装置に限定されず、渦電流変位計等にも用いることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 補正装置
2 制御部
3 電圧計
4 電流計
5 A/D変換部
21 演算部
22 生成部
23 多段ブリッジ回路
24 LPF
25 積分器
26 ローパスフィルタ
27 ハイパスフィルタ
28 ゲイン調整器
29 積分器
100 指令部
110 傾斜磁場コイル
200 MRI装置
210 静磁場磁石
220 シムコイル
230 傾斜磁場コイル
231 X軸傾斜磁場コイル
232 Y軸傾斜磁場コイル
233 Z軸傾斜磁場コイル
240 RFコイル
250 制御装置
260 静磁場電源
270 シムコイル電源
280 傾斜磁場電源
281 X軸傾斜磁場電源
282 Y軸傾斜磁場電源
283 Z軸傾斜磁場電源
290 RF送信器
300 RF受信器
310 寝台駆動装置
320 シーケンスコントローラ
330 コンピュータ
331 画像生成装置
332 位置取得装置
333 補正装置

Claims (12)

  1. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、
    前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、
    前記制御部は前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号の差分を積分する積分回路と、を備える補正装置。
  2. 前記制御部は、前記積分回路で積分された前記差分の信号にゲインを乗じるゲイン調整器を更に備える請求項1に記載の補正装置。
  3. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、
    前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、
    前記第1の信号の高周波数成分を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号の低周波数成分を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、を備える補正装置。
  4. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、
    前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、を備え
    前記制御部は、前記コイルのインダクタンス及び抵抗値に基づいて前記推定結果を得る補正装置。
  5. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、
    前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、を備え
    前記第1の測定部は、前記第2の測定部と前記コイルの間に接続される補正装置。
  6. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置であって、
    前記コイルの第1の信号を測定する第1の測定部と、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定する第2の測定部と、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた前記第1の信号と前記第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、その推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する制御部と、を備え
    前記推定結果は、前記第1の信号をv とし、前記前記第2の信号をi とし、前記コイルのインダクタンスをL とし、前記コイルの抵抗をR とし、前記導体部を流れる電流をi とし、前記コイルと前記導体部の相互インダクタンスをM 12 とすると、
    で表される補正装置。
  7. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置の補正方法であって、
    前記コイルの第1の信号を測定し、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定し、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号との差分の積分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、前記推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する補正方法。
  8. 積分された前記差分の信号にゲインを乗じる請求項7に記載の補正方法。
  9. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置の補正方法であって、
    前記コイルの第1の信号を測定し、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定し、
    前記第1の信号の高周波数成分を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号の低周波数成分を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、前記推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する補正方法。
  10. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置の補正方法であって、
    前記コイルの第1の信号を測定し、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定し、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号との差分、前記コイルのインダクタンス、及び抵抗値に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、前記推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御する補正方法。
  11. コイルと、前記コイルの近傍に位置する導体部とを備える装置に用いられ、前記コイルに電流が流れる場合に前記導体部が生じる磁場の影響を補正する補正装置の補正方法であって、
    前記コイルの第1の信号を測定し、
    前記コイルの前記第1の信号とは異なる第2の信号を測定し、
    前記第1の信号を第1のフィルタでフィルタリングし、前記第2の信号を第2のフィルタでフィルタリングし、前記フィルタリングされた第1の信号と第2の信号との差分に基づいて前記コイルに作用する前記導体部の磁場の影響を推定し、前記推定結果に基づいて前記コイルに電流を流すための指令信号を制御し、
    前記推定結果は、前記第1の信号をv とし、前記前記第2の信号をi とし、前記コイルのインダクタンスをL とし、前記コイルの抵抗をR とし、前記導体部を流れる電流をi とし、前記コイルと前記導体部の相互インダクタンスをM 12 とすると、
    で表される補正方法。
  12. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の補正装置と、
    ガントリと画像生成装置の少なくとも一方を含む磁気共鳴画像装置。
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