JP6817701B2 - コンクリートの施工方法 - Google Patents
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Description
かかる施工方法で施工されたコンクリート構造物は、旧コンクリートと新コンクリートとが接触する面において強度、水密性が低下しやすくなり、新旧コンクリート間の接着強度が低下することがあることから、この接着強度を向上させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
鋼床版の表面に樹脂接着剤を塗布する塗布工程と、
前記樹脂接着剤が塗布された前記鋼床版の表面に、表面乾燥飽水状態以下である砂を散布する散布工程と、
前記砂が散布された前記鋼床版の表面にコンクリートを打設する打設工程とを備える。
より具体的には、「表面乾燥飽水状態以下」とは、JIS A 1109:2006の「細骨材の密度および吸水率試験方法」における「4.試料 d)」の記載に従って、砂をフローコーンに軽く詰め、上面を平らにならした後、試料の上面から突き棒の重さだけで力を加えず速やかに25回突き、突き固めた後、残った空間を再度満たすことなく、フローコーンを静かに鉛直に引き上げたとき、砂のコーンがスランプした状態を意味する。一方、上記において、フローコーンを引き上げたとき、砂のコーンが崩れずに残っている状態は、表面乾燥飽水状態を超えている状態に相当する。
ここで、表面乾燥飽水状態を超えている砂の表面には、該砂を覆う水の膜が形成され易いため、この砂が鋼床版とコンクリートとの間に存在すると、上記水の膜によって鋼床版及びコンクリートへの砂の付着が阻害されることになる。また、上記水の膜によって砂同士が凝集し、その分、砂の表面積が小さくなってしまう。
しかし、表面乾燥飽水状態以下である砂の表面には、上記水の膜が形成され難いため、この砂が鋼床版とコンクリートとの間に存在することで、上記水の膜に起因した付着阻害の発生が抑制されて、鋼床版及びコンクリートの双方の接着面に砂が付着し易くなる。そして、このように付着した砂によって、鋼床版及びコンクリートの双方の接着面に対して凹凸を形成することができるため、塗布された樹脂接着剤の接着面積(表面積)が大きくなり、アンカー効果を発揮させることができる。これにより、塗布された樹脂接着剤による接着強度を向上させることができる。よって、煩雑な作業を行うことなく容易に、鋼床版とコンクリートとの間の接着強度を十分に向上させることができる。
散布される前の砂を、前記表面乾燥飽水状態以下になるように調整する調整工程をさらに備えることが好ましい。
前記砂の粒径が、0.15mmを超えて5.0mm以下であることが好ましい。
前記散布工程において、砂の散布量が0.2kg/m2以上1.5kg/m2未満であることが好ましい。
本実施形態のコンクリートの施工方法は、鋼床版の表面に樹脂接着剤を塗布する塗布工程と、前記樹脂接着剤が塗布された前記鋼床版の表面に表面乾燥飽水状態以下である砂を散布する散布工程と、前記砂が散布された前記鋼床版の表面にコンクリートを打設する打設工程とを備えるコンクリートの施工方法である。
鋼床版は、例えば、すでに完成された建物、橋、道路等コンクリート構造物の鋼床版部分であってもよく、あるいは、建設中の構造物の一部を構成する鋼床版であってもよい。
また、コンクリートが繊維を含んでいてもよい。すなわち、コンクリートが、繊維を含むことによって補強された繊維補強コンクリートであってもよい。
本実施形態では、鋼床版の表面に樹脂接着剤を塗布する塗布工程が実施される。
本実施形態で用いられる樹脂接着剤は、鋼床版にコンクリートを接着可能な樹脂接着剤であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリマーモルタル等のモルタル、熱硬化性樹脂系の合成樹脂接着剤、などが挙げられる。
中でも、接着強度の観点からエポキシ樹脂系の合成樹脂接着剤が好ましく挙げられる。
また、樹脂接着剤としては、セメントの水和反応を阻害しないものが好ましい。このような樹脂接着剤としては、フレッシュコンクリートの打ち継ぎに用いられる高耐久型エポキシ樹脂が挙げられる。
塗布工程を実施した後に、前記樹脂接着剤が塗布された前記鋼床版の表面に表面乾燥飽水状態以下である砂を散布する散布工程が実施される。
この工程は、樹脂接着剤が硬化する前に実施される。
上記砂は、表面乾燥飽水状態以下であり、好ましくは絶対乾燥(絶乾)状態である。
砂が表面乾燥飽水状態以下であることによって、この砂が樹脂接着剤の表面とコンクリートとの界面に存在した場合に、樹脂接着剤の接着強度を向上させることができる。
また、絶乾状態とは、105±5℃で加温したとき、一定質量であるような砂の状態を意味する。
これらの各成分の含有量が多くなると、樹脂接着剤による接着強度の向上を抑制するおそれがある。
粒径が上記範囲であることによって、樹脂接着剤による接着強度、特に引張接着強度をより向上させ易くなる。
上限および下限のふるいとは、JIS A 1102:2014の「3.2 ふるい」に記載されているふるいをいい、すなわち、JIS Z 8801−1:2006に規定されている公称目開き4.75mmのふるいを5.0mmふるいといい、公称目開き600μmのふるいを0.6mmふるいという。
例えば、粒径が0.15mmを超えて5.0mm以下である砂とは、前記5.0mmふるいと、前記0.15mmふるいとを連続するふるいとして用いて前記方法で分級した砂を90質量%以上含む砂をいう。
粘土塊量が上記範囲であることによって、樹脂接着剤による接着強度をより向上させ易くなる。
微粒分量が上記範囲であることによって、樹脂接着剤による接着強度をより向上させ易くなる。
砂の散布量が前記範囲であることによって、樹脂接着剤による接着強度、特に引張接着強度をより向上させ易くなる。
本実施形態のコンクリートの施工方法は、例えば、散布工程で散布される前の砂を表面乾燥飽水状態以下になるように調整する調整工程をさらに備えていてもよい。
調整工程における砂の表面乾燥状態(砂の表面の水の付着状態)を調整する方法としては、上記のようにJIS A 1109:2006に従ってフローコーンを引き上げたとき、砂のコーンがスランプした状態になる砂を選別することで調整してもよい。
あるいは、砂を乾燥して、上記フローコーンを引き上げたとき、砂のコーンがスランプした状態になるように調整してもよい。
砂の乾燥方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、天日で乾燥させること、バーナー等の加熱手段で加熱して乾燥させること、風にさらして乾燥させること、湿度を調整した室内において乾燥させることなどが挙げられる。
好ましい乾燥条件としては、例えば、90℃以上110℃で、3時間以上12時間以下の乾燥条件で乾燥すること等が挙げられる。
また、砂を絶乾状態に調整する場合には、105±5℃で一定質量になるまで乾燥することが挙げられる。
例えば、調整工程をコンクリートの施工現場とは異なる場所、例えば、工場等で実施して、該工場等で前記表面乾燥飽水状態以下に調整された砂を施工現場に移送して、散布工程で散布してもよい。
また、上記のように調整工程を備えることによって、用いる砂の吸水率(JIS A 1109:2006)や含水状態等が異なっても、より確実に、砂を表面乾燥飽水状態以下に調整することが可能となる。
本実施形態のコンクリートの施工方法では、前記散布工程を実施後、前記砂が散布された鋼床版の表面にコンクリートを打設する打設工程が実施される。
打設工程においては、鋼床版における、樹脂接着剤が塗布され、且つ、砂が散布された面をコンクリートとの接触面として、その上にコンクリートを打設する。
なお、コンクリートの打設時に、鉄筋等の鋼材を配置してもよい。
また、この工程は、樹脂接着剤が硬化する前に実施される。すなわち、樹脂接着剤が硬化する前に、上記砂の散布工程と、当該打設工程とが実施される。このように、樹脂接着剤が硬化する前に、コンクリートを打設することによって、コンクリート自身の接着力に加えて、樹脂接着剤の接着力によっても、鋼床版とコンクリートとを接着することができるため、より強固に、鋼床版とコンクリートとを接着させることができる。
すなわち、樹脂接着剤の上から散布される砂が表面乾燥飽水状態以下であることで、比較的乾燥した砂が鋼床版に塗布された樹脂接着剤と、コンクリートとの界面に存在することになる。上記表面乾燥飽水状態以下である砂の表面には、該砂を覆う水の膜が形成され難いため、この砂が鋼床版とコンクリートとの間(界面)に存在することで、上記水の膜に起因した付着阻害の発生が抑制されて、鋼床版及びコンクリートの双方の接着面に砂が付着し易くなる。そして、このように付着した砂によって、鋼床版及びコンクリートの双方の接着面に対して凹凸を形成することができるため、塗布された樹脂接着剤の接着面積(表面積)が大きくなり、アンカー効果を発揮させることができる。これにより、塗布された樹脂接着剤による接着強度を向上させることができる。よって、煩雑な作業を行うことなく容易に、鋼床版とコンクリートとの間の接着強度を十分に向上させることができる。
また、鋼床版上に樹脂接着剤を塗布することによって、鋼床版上のコンクリートにひび割れ等が発生していても、雨水が鋼床版に到達することを抑制することができる。すなわち、接着剤層は、鋼床版を保護する保護層としても作用し得る。
これにより、例えば、鋼床版の局部変形を軽減することが可能となる。例えば、鋼床版がデッキプレート部を有する場合には、該デッキプレート部の局部変形を軽減することが可能となる。
また、例えば、鋼床版が、デッキプレート部と、該デッキプレートに溶接されたUリブ形状のリブ部とを有する場合には、上記のようにデッキプレート部の局部変形を軽減することによって、この局部変形に起因した、デッキプレート部とリブ部との溶接部分の周辺の活荷重応力の発生を低減することも可能となる。
このように、鋼床版とコンクリートとを樹脂接着剤及び砂を介して十分に接着させる(一体化させる)ことで、鋼床版の疲労耐久性の向上を図ることが可能となる。
しかし、本実施形態のコンクリートの施工方法では、上記のように、樹脂接着剤を塗布し、砂を散布することによって鋼床版とコンクリートとを十分な接着強度で一体化できるため、鋼床版とコンクリートとの間の相対的なずれに対する抵抗性、すなわちせん断強度を向上させることが可能となる。これにより、施工性に優れる。
なお、本発明においては、樹脂接着剤を塗布し、砂を散布することによって鋼床版とコンクリートとを接着することに加えて、上述したジベル筋による補強を施してもよい。
よって、鋼床版におけるコンクリートとの接触面となる表面を削らない場合には、その分、施工作業が簡易且つ容易に行えることとなる。
また、塗布工程に先立って、ショットブラストなどで鋼床版の表面を研鑽する研鑽工程を行う場合には、鋼床版と樹脂接着剤との接着強度を一層高めることが可能となる。
鋼床版として、鋼製の平板型枠(縦30cm×横30cm×高さ5cm)を用いた。
樹脂接着剤として、エポキシ化合物を含有する主剤と、アミン類を含有する硬化剤との2成分混合型であるエポキシ系樹脂接着剤(商品名:KCボンド、鹿島道路株式会社製)を用いた。
コンクリートの材料として下記表1に示すものを準備した。
砂として下記表3に示すように、ふるい分けにて5種類の砂を準備した。各砂の粘土塊量及び微粒分量は、いずれも0であった。
JIS Z 8801−1:2006で規定されたふるいであって、JIS A 1102:2014 「3.2 ふるい」に規定された0.15mm(公称目開き150μm)、0.3mm(公称目開き300μm)、0.6mm(公称目開き600μm)、1.2mm(公称目開き1.18mm)、2.5mm(公称目開き2.36mm)、5.0mm(公称目開き4.75mm)ふるいを、表3に記載の粒径の上限下限における各ふるいを連続したふるいとして、JIS A 1102:2014に記載の方法で分級した。
予め、JIS A 1109:2006の「細骨材の密度および吸水率試験方法」における「4.試料 d)」に従って、砂を24時間吸水させ、「4.試料 c)」に従って、吸水させた砂を平らな面(バットを使用した。)に薄く広げ、かき回しながら暖かい風(ドライヤーを使用した。)を静かに送りつつ均等に乾燥した。この乾燥によって砂の表面乾燥状態を調整した。具体的には、この乾燥を、フローコーンで状態を確認しながら行い、表面乾燥飽水状態を超えている状態(砂の表面に付着している水が乾燥していない状態)で砂を採取して、試料を作製した(表面乾燥飽水状態を超えている試料)。さらに、フローコーンで状態を確認しながら乾燥を続け、表面乾燥飽水状態となったときに砂を採取して、試料を作製した(表面乾燥飽水状態試料)。さらに、残りの砂を、絶乾状態となるように105℃で乾燥させた後、室温まで温度を下げた試料(絶乾状態試料)を作製した。
以下のようにして、供試体を作製した。
鋼製の平板型枠(30cm×30cm×5cm)を鋼床版の模擬材とし、表面をサンドペーパーで研掃し、アセトンで脱脂した。その平板型枠の底面上に、樹脂接着剤の塗布、砂の散布、コンクリートの打設を順に行って、表4に示す供試体を作製した。表4には、散布した砂の粒径、表面乾燥状態も併せて示す。
具体的には、下記の手順で供試体を作製した。
(1)上記絶乾状態試料として、No.1〜5の砂を上記のように調整した(実施例2〜実施例9)。また、上記表面乾燥飽水状態試料、及び、上記表面乾燥飽水状態を超えている試料として、No.3の砂を上記のように調整した(実施例1、比較例2)。
(2)平板型枠の底面に樹脂接着剤としてKSボンド(鹿島道路株式会社製)を、1.4kg/m2塗布した(実施例1〜9、比較例1、2)。
(3)塗布した樹脂接着剤上に、表4に示す砂を、散布せず(比較例1)、または、所定量散布し(実施例1〜9、比較例2)、その上に縁切り材として、内径φ100mm×高さ50mmのボイド管(内側テフロン(登録商標)シート貼り付け)を4つ設置した。
(4)コンクリートを練り混ぜ、樹脂接着剤の塗布後15分〜30分間静置した平板型枠内(ボイド管内)に、コンクリートを打設し、20℃で14日間養生させて、供試体を作製した(実施例1〜9、比較例1、2)。
各供試体について、下記方法でコンクリートの引張接着強度を測定した。
引っ張るための専用治具を備えた建築研究所式接着試験機(建研式引張試験機、接着剥離試験器BA−800D、丸菱科学機械製作所社製)を用いた。上記供試体について、ボイド管の上面をカップサンダー等で研磨し、研磨した表面に上記専用治具を接着剤(ボンドクイックメンダー、コニシ社製)で接着して取り付けた。取り付け後、上記建研式引張試験機にて上方向に引っ張った時の力の強さ(引張強度、N/mm2)を測定した。
この引張強度を、4個のボイド管について測定し(n=4)、その平均を求めて、引張接着強度(平均値)とした。
結果を表4、図1〜3に示す。
表面乾燥飽水状態を超える状態の砂を用いた比較例2では、比較例1よりも引張接着強度が低下していた。
表4、図2に示す通り、砂が絶乾状態で、散布量が0.7kg/m2の場合、粒径が大きくなると、引張接着強度が増加するものの、粒径が0.6mmよりも小さくなると、引張接着強度が低下する傾向にあった。
表4、図3に示す通り、砂が絶乾状態で、粒径が0.6〜1.2mmの場合、散布量が大きくなると、引張接着強度が増加するものの、散布量が1.5kg/m2以上になると、引張接着強度が低下する傾向にあった。
鋼床版としての鋼板(φ10cm×高さ5cm)の表面をサンドペーパーで研掃し、アセトンで脱脂し、表5、表6に示すように、樹脂接着剤の塗布、砂の散布、コンクリートの打設を順に行って、供試体を作製した。
具体的には、下記の手順で供試体を作製した。
(1)《供試体の作製1》と同様にして、上記表3に示すように分級し、No.1、3、5に相当する粒径の砂を調製した。
(2)この砂の表面乾燥状態を、《供試体の作製1》と同様にして、下記表6に示すように調製した。
(3)鋼板の表面に樹脂接着剤としてKSボンド(春秋用、鹿島道路株式会社製)を、1.4kg/m2塗布した(1本の供試体のφ10cm表面に11.0gを塗布)。
(4)塗布した樹脂接着剤上に、下記表6に示すように、所定の砂を、散布せず、または、所定量で散布した。
(5)鋼板に型枠を設置する一方、上記表2と同様の配合でコンクリートを練り混ぜ、樹脂接着剤の塗布後20分間程度静置した鋼板にコンクリートを打設し、突き棒を用いて8回突いた後、型枠バイブレータで5秒間振動させた。次いで、表面の凹凸が試験結果に悪影響を及ぼさないように、木ゴテや金ゴテで表面をならし、ならした表面をサランラップ(登録商標)等で覆った状態で、20℃で14日間養生させた。このようにして、コンクリート層(φ10cm×高さ5cm)を形成して、図4に示すように、総厚み10cmの供試体を作製した。
各供試体について、下記方法で鋼板とコンクリートとの間のせん断接着強度を測定した。
せん断接着強度の測定方法として、試験断面に比較的純粋なせん断応力が作用するように、一面せん断試験を行った。
具体的には、室内にて、図5に示すようなせん断試験装置(Instron5583型機械式疲労試験機、インストロンジャパン社製)を用い、該試験装置の冶具に供試体を、その界面が鉛直方向を向くように、且つ、界面にせん断力が作用するように取り付け、鋼板側に載荷速度1mm/minで載荷した。なお、供試体と、その外周に取り付ける冶具との間には、凹凸による隙間を埋めるべく、樹脂を充填した。
そして、鋼板とコンクリート層とが剥離したときの載荷を、最大荷重として測定し、得られた最大荷重を接着面積で除することによって、せん断接着強度を測定した。この測定を、各3つの供試体を用いて繰り返し(n=3)、その平均を求めて、せん断接着強度(平均値)とした。
結果を図6〜図8に示す。
図7に示す通り、砂が絶乾状態で、散布量が0.7kg/m2の場合、粒径にかかわらず、砂を散布した供試体の方が、砂を散布しない供試体よりも、せん断接着強度が高くなる傾向にあった。
図8に示す通り、砂が絶乾状態で、粒径が0.6〜1.2mmの場合、散布量にかかわらず、砂を散布した供試体の方が、砂を散布しない供試体よりも、せん断接着強度が高くなる傾向にあった。
Claims (3)
- 鋼床版の表面に樹脂接着剤を塗布する塗布工程と、
前記樹脂接着剤が塗布された前記鋼床版の表面に、表面乾燥飽水状態以下である砂を散布する散布工程と、
前記砂が散布された前記鋼床版の表面に、散布された前記砂を覆うようにコンクリートを打設する打設工程とを備え、
前記砂の粒径が、0.15mmを超えて5.0mm以下であるコンクリートの施工方法。 - 散布される前の砂を、前記表面乾燥飽水状態以下になるように調整する調整工程をさらに備える請求項1に記載のコンクリートの施工方法。
- 前記散布工程において、砂の散布量が0.2kg/m2以上1.5kg/m2未満である請求項1または2に記載のコンクリートの施工方法。
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