JP6816671B2 - 電動圧縮機 - Google Patents

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本発明は、電動圧縮機に関するものである。
電動圧縮機は、ケースと圧縮機構とモータ部とインバータ部とを備え、ケース内に圧縮機構とモータ部とが配置されるとともにインバータ部がケースに固定されている。インバータ部はパワーモジュールを有し、パワーモジュールは、ケースに押し付けられた状態でねじ締結され、パワーモジュールの熱はケース側に逃がされる。特許文献1に開示のパワー素子モジュールにおいては、基板及びパワー半導体構成部品は、2つのケース部分から形成される可撓性のケースによって取り囲まれており、2つのケース部分は重なるようにして配置され、ケース部分を冷却部材にねじ締結することにより一方のケース部分から基板に向かって延びる押圧部分により押圧される。
特表2006−527487号公報
ところが、押圧支持する部材が少なくとも2つのケース部分で構成されており、構造が複雑なものとなっている。
本発明の目的は、パワーモジュールをケースに少ない部品で均一化しつつ押さえることができる電動圧縮機を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、筒型のケース内に配置された圧縮機構と、前記ケース内に配置されたモータ部と、回路基板に電気的に接続されるパワーモジュールを有し、前記ケースの軸方向の一端を閉塞する端面に固定されたインバータ部と、を備え、前記インバータ部は、前記モータ部の軸方向に沿って延びる複数の固定部のを繋ぐようにして前記回路基板の面方向に沿って設けられたプレート状の押付梁部で前記パワーモジュールを前記ケースに押し付けるとともに前記パワーモジュールを位置決めするホルダを有し、前記ホルダは、その外周縁に前記押付梁部の厚みよりも前記モータ部の軸方向に沿う長さが長くなるように前記押付梁部から前記モータ部の軸方向に沿って延出された外周部を有することを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、インバータ部のホルダにおいて、固定部の間に設けられた押付梁部によりパワーモジュールをケースに押し付けるときに均等に押し付けることが可能となるとともにパワーモジュールが位置決めされる。よって、パワーモジュールをケースに少ない部品で均一化しつつ押さえることができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の電動圧縮機において、前記ケースは円筒ケースであり、前記外周部は、前記円筒ケースの外周形状に沿った円弧部であり、前記パワーモジュールは、一対の前記固定部を結ぶ直線より前記円筒ケースの外周に寄って配置されているとよい。
請求項3に記載のように、請求項1又は2に記載の電動圧縮機において、前記ホルダは、前記パワーモジュール以外の前記インバータ部を構成する他の部品を位置決めしているとよい。
請求項4に記載のように、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の電動圧縮機において、前記外周部は、前記パワーモジュールの外周端を覆うように前記押付梁部から前記ケースの前記端面に向かって延びているとよい。
請求項5に記載のように、請求項4に記載の電動圧縮機において、前記外周部は、前記ケースの前記端面から離れる方向にも延びているとよい。
本発明によれば、パワーモジュールをケースに少ない部品で均一化しつつ押さえることができる。
電動圧縮機の一部を破断して示す側面図。 図1のA−A線での断面図。 パワーモジュールの平面図。 パワーモジュールの正面図。 インバータ部の一部平面図。 インバータ部の一部断面斜視図(図5のB−B線での断面斜視図)。 比較例の平面図。 比較例の断面図。 比較例の平面図。
以下、本発明を車載用の電動圧縮機に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、電動圧縮機10は、圧縮機構(例えばスクロール圧縮機構)11と、モータ部12と、モータ部12の三相交流モータ13を駆動する三相インバータ部14とが三相交流モータ13の軸方向であるZ方向に並んでいる。電動圧縮機10は、ケース15を有している。筒型のケース15の内部に、冷媒を圧縮する圧縮機構11、及び、圧縮機構11を駆動するモータ部12が収納され、軸方向であるZ方向一端側に仕切壁15aを設けて閉塞されている。仕切壁15aは円板状をなしている。
ケース15は、有底円筒状の第1ケース16と、第1ケース16の開口部に設けられる有蓋円筒状の第2ケース17とを有している。第1ケース16と第2ケース17とはアルミ材料よりなる。ケース15は、第1ケース16と第2ケース17とを連結することで構成されている。第1ケース16には、第1ケース16内に冷媒を流入させる流入口18が第1ケース16の径方向に貫通して設けられている。第1ケース16に圧縮機構11とモータ部12が収容されている。
三相交流モータ13は、シャフト13aがベアリングボックス13b内のベアリングにより回転可能に支持されている。また、三相交流モータ13は、シャフト13aに固定されたロータ13cと、ロータ13cの外周側において第1ケース16に固定されたステータ13dを有する。ステータ13dのステータコアにコイル13eが巻回されている。
図1及び図2に示すように、第1ケース16の軸方向であるZ方向の外表面(第1ケース16の軸方向であるZ方向の端面)には、三相交流モータ13を駆動させる三相インバータ部14が配置されている。三相インバータ部14は、有蓋円筒状のカバー19で覆われている。詳しくは、第1ケース16の端部に軸方向であるZ方向から、有蓋円筒状のカバー19を嵌めることにより三相インバータ部14がカバー19で覆われ、この状態でカバー19が第1ケース16にネジSc1,Sc2,Sc3,Sc4により固定されている。カバー19はアルミ材料よりなる。
三相インバータ部14は、パワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22、回路基板(制御基板)23等を含む。パワーモジュール20には、アームを構成するパワー素子(半導体スイッチング素子及びダイオード)が内蔵されている。
詳しくは、三相インバータ部14は、6つの半導体スイッチング素子と6つのダイオードを有し、正極母線と負極母線との間に、U相上アームを構成する半導体スイッチング素子と、U相下アームを構成する半導体スイッチング素子が直列接続されている。正極母線と負極母線との間に、V相上アームを構成する半導体スイッチング素子と、V相下アームを構成する半導体スイッチング素子が直列接続されている。正極母線と負極母線との間に、W相上アームを構成する半導体スイッチング素子と、W相下アームを構成する半導体スイッチング素子が直列接続されている。各半導体スイッチング素子にはダイオードが逆並列接続されている。正極母線、負極母線には直流電源としての車載バッテリが接続される。車載バッテリは高圧、例えば300Vバッテリである。
2つの半導体スイッチング素子間に三相交流モータ13のU相端子が接続されるとともに、2つの半導体スイッチング素子の間に三相交流モータ13のV相端子が接続され、2つの半体スイッチング素子の間に三相交流モータ13のW相端子が接続される。上下のアームを構成する半導体スイッチング素子及びダイオードを有するインバータ回路は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作に伴い車載バッテリの電圧である直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ13に供給することができるようになっている。
各半導体スイッチング素子のゲート端子にはコントローラが接続される。コントローラは、各半導体スイッチング素子をスイッチング動作させる。つまり、インバータ回路は、半導体スイッチング素子及びダイオードにより、各相の上下のアームを構成しており、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により車載バッテリから供給される直流を適宜の周波数の三相交流に変換して三相交流モータ13の各相のコイルに供給する。即ち、半導体スイッチング素子のスイッチング動作により三相交流モータ13の各相のコイル(図1のコイル13e)が通電されて三相交流モータ13を駆動することができる。
インバータ回路の入力側には、コイル21とコンデンサ22からなるフィルタ回路が設けられている。コンデンサ22には例えばフィルムコンデンサが用いられる。コンデンサ22の一端は正極母線に、他端は負極母線に接続されている。コイル21の一端は車載バッテリの正極端子側に、他端は正極母線側に接続されている。
次に、三相インバータ部14の構造について説明する。
図1,2に示すように、三相インバータ部14には、パワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22、回路基板(制御基板)23等が配置されている。回路基板23はケース15に固定され、回路基板23にはパワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22等が実装されている。パワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22、回路基板23等はカバー19で覆われている。カバー19はケース15と導通している。回路基板23は円板状をなしている。有蓋円筒状のカバー19の内径と、円板状の回路基板23の外径は、ほぼ同じである。回路基板23に接近してカバー19が配置されている。三相インバータ部14は、ケース15に固定され、カバー19で覆われている。
ケース15の円形の端面(仕切壁)における円弧部にパワーモジュール20が配置されている。つまり、パワーモジュール20は円弧部を有し、パワーモジュール20の円弧部がケース15の円形の端面(仕切壁)における円弧部に沿うようにパワーモジュール20が配置されている。パワーモジュール20は三相交流モータ13と電気的に接続されている。パワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22等は回路基板23と電気的に接続されている。
図3及び図4にはパワーモジュール20を示す。パワーモジュール20は、樹脂モールド部20aと、複数本の信号端子20bと、3つの三相出力端子20cを有している。樹脂モールド部20aにおいて、金属基板20d(図6参照)やパワー素子等がモールドされている。3つの三相出力端子20cは、一直線上に並んで配置されている。3つの三相出力端子20cが並ぶ方向をX方向とするとともに、このX方向に直交する方向をY方向とする。つまり、電動圧縮機(モータ)の軸方向であるZ方向に対しX方向及びY方向が直交している。
パワーモジュール20は、Y方向における一端側に三相出力端子20cが位置するとともに他端側は円弧状をなしている。複数本の信号端子20bは、樹脂モールド部20aの上面からZ方向に延びている。
樹脂モールド部20aは、上面が平坦面となっている。樹脂モールド部20aの下部に位置する金属基板20dの下面が放熱面となっている。また、樹脂モールド部20aの上面から複数本の信号端子20bが突設している。複数本の信号端子20bは回路基板23を貫通した状態で回路基板23に、はんだ付けされることになる。
図1、図2、図5及び図6に示すように、三相インバータ部14は、パワーモジュール20を押さえるためのホルダ30を有する。
ホルダ30は、樹脂成型品であり、4つのネジ固定部31,32,33,34と、押付梁部35とを有する。押付梁部35は、ネジ固定部31,32の間に設けられている。押付梁部35は、XY方向に延びる格子状をなしている。
各ネジ固定部31,32,33,34には、それぞれ、円筒形のカラーCが埋設されている。カラーCは金属製である。円筒形のカラーCは、電動圧縮機(モータ)の軸方向であるZ方向に延びている。図1に示すように、カラーCは、Z方向の一端面がケース15の仕切壁15aに接触するとともにZ方向の他端面がカバー19に接触する。
図1に示すように、カバー19の外部からネジSc1がカバー19を貫通するとともに固定部31のカラーCを貫通してケース15の仕切壁15aに螺入される。同様にして、カバー19の外部からネジSc2がカバー19を貫通するとともに固定部32のカラーCを貫通してケース15の仕切壁15aに螺入される。他のネジ固定部33,34についても同様にカバー19の外部からネジSc3,Sc4がカバー19を貫通するとともに固定部33,34のカラーCを貫通してケース15の仕切壁15aに螺入される。カラーCにはフランジFが形成されている。フランジFはホルダ30を仕切壁15a側に押し付ける。これにより、ホルダ30がケース15の仕切壁15aにネジ固定されるとともにカバー19がケース15の仕切壁15aにネジ固定される。
このように、ホルダ30は、2つのネジ固定部31,32がパワーモジュール20を固定するためのものであり、他のネジ固定部33,34を用いてケース15に取り付けられる。即ち、ホルダ30は、パワーモジュール20を固定するための2つのネジ固定部31,32と、ネジ固定部31,32の間に設けられた押付梁部35とを有する。
ホルダ30は、押付梁部35でパワーモジュール20をケース15に押し付けるとともにパワーモジュール20を位置決めする。
図5に示すように、ホルダ30は円弧状をなしている。パワーモジュール20は、円筒ケース15の端に配置され、一対のネジ固定部31,32を結ぶ直線Lcより外周にパワーモジュール20の中心Oが位置する。X方向において一対のネジ固定部31,32がパワーモジュール20を挟んでパワーモジュール20の両側に配置されている。
図1,6に示すように、ホルダ30の押付梁部35は、パワーモジュール20の円弧部(外周端面)を覆うようにZ方向に延びる円弧部35aを有する。円弧部35aがパワーモジュール20の円弧部(外周端)と接触している。また、円弧部35aはホルダ30の他の部分の押付梁部35よりもZ方向正方向(図6において上方向)にも延びている。なお、円弧部35aはホルダ30の外周部に相当する。図6に示すように、ホルダ30の押付梁部35は、パワーモジュール20の円弧部(外周端)よりも内径側の端部に対応する部位にZ方向に延びるガイド部35cを有する。ガイド部35cがパワーモジュール20の円弧部(外周端)よりも内径側の端部と接触している。このようにして、パワーモジュール20が位置決めされている。図1に示すように、円弧部35aは、Z方向の一端面とケース15の仕切壁15aとの間に隙間が形成されるとともにZ方向の他端面と回路基板23との間にも隙間が形成される。回路基板23とカバー19との間にはカラーCの外周にスペーサSが配置される。フランジFとカラーCとで回路基板23の位置決めがされる。
図5,6に示すように、ホルダ30は、押付梁部35のうちの直線Lcから遠い部位(円弧部35a)の強度が直線Lcから近い部位(プレート部35b)の強度よりも大きくなっている。詳しくは、電動圧縮機(モータ)の軸方向であるZ方向における長さを調整することにより強度を調整している。具体的には、円弧部35aにおいては軸方向であるZ方向に長くして高い剛性を与え、それよりも内径側では軸方向であるZ方向に短くした(薄くした)プレート状にして低い剛性でもよい構成にして、プレート部35bをX,Y方向に延存させて帯板状の梁を構成している。つまり、直線Lc上では押し付け力を最も大きくできるが、直線Lcから離れるほど押し付け力が小さくなるので、当該部位においては剛性を高くしている。
より詳しく説明する。
パワーモジュール20はデッドスペースを少なくする目的で円形のインバータの配置領域のうちの端部に配置され、パワーモジュール20は円弧部を有し、パワーモジュール20の円弧部をインバータの配置領域の円弧部に沿わせている。この場合、円弧部が有ることによりパワーモジュール20の中心Oを挟んだ両側にネジ固定部を配置することができないので、パワーモジュール20の中心OからY方向にずれた位置(図5でのパワーモジュール20の中心Oから下側)においてX方向に一対のネジ固定部31,32を配置している。
この場合、パワーモジュール20の中心OからY方向にずれた箇所でもパワーモジュール20をケース15の冷却面に押さえるべく強度の調整を行っており、具体的には直線Lcから遠い箇所の強度を大きくしている(剛性を高くしている)。これにより、均一なる押し付け力を生じさせることが可能となる。
図1に示すように、パワーモジュール20、コイル21、コンデンサ22は、回路基板23とケース15の間に配置されるが、ホルダ30は、ケース15の端面(仕切壁15a)と回路基板23との間において軸方向であるZ方向に直交する面(X−Y面)にも延在されており、図6に示すように、ホルダ30は、Z方向に延びるガイド部35dを有する。このガイド部35dはコイル21、コンデンサ22の外形(外周端面)に接触している。このようにホルダ30にコイル21、コンデンサ22等の部品が嵌め込まれており、パワーモジュール20以外の三相インバータ部14を構成する他の部品としてのコイル21及びコンデンサ22が位置決めされている。
なお、押付梁部35は、パワーモジュール20における剛性が高い骨格部分を押さえている。
次に、作用について説明する。
パワーモジュール20の半導体スイッチング素子のスイッチング動作に伴いパワーモジュール20、コンデンサ22が発熱する。パワーモジュール20及びコンデンサ22は、ケース15の仕切壁15aと熱的に結合しており、パワーモジュール20及びコンデンサ22において発生した熱はケース15の仕切壁15aに伝わり、第1ケース16内に流れる冷媒と熱交換される。このような放熱経路でパワーモジュール20及びコンデンサ22の熱が逃がされる。
ここで、冷却面となるケース15の仕切壁15aに対しパワーモジュール20を限られた点のみで押さえるのではなく、ホルダ30の押付梁部35により全面(多点)で押さえられて、冷却面への均一な接触が図られている。また、ホルダ30の押付梁部35により多点で押さえることにより押さえ応力が分散されている。
つまり、パワーモジュール20を上から押さえる別の構造部品であるホルダ30を用いて、ホルダ30に設けた押付梁部35がパワーモジュール20の表面が接しており、ホルダ30のネジ固定部31,32を冷却面側へ押し付けることで、パワーモジュール20の全体を、冷却面となるケース15の仕切壁15aへ押し付けている。その結果、ケース端面の冷却面に対しパワーモジュール20の放熱面を均一に接触させることができる。即ち、パワーモジュール20を直接押さえるのではなくホルダ30を用いて間接的にかつ面でパワーモジュール20を押さえる。そのため、機械的応力が集中せずに分散して押さえることができる。
図7及び図8は比較例である。
比較例において、パワー素子が内蔵されたパワーモジュール100の放熱面100aを放熱部材101の冷却面に押し付ける場合、長辺方向の離れた2点(両端)をネジ102で締め付け固定する。すると、図9に示すように、2点の離れた場所で固定しているため、ネジの軸力がパワーモジュール100の短辺部分にしか加わらずパワーモジュール100の中央付近110の放熱面100aが十分に放熱部材101の冷却面へ押し付けられない。その結果、パワーモジュール100の放熱面と放熱部材101の冷却面とが十分に密着していないことにより熱抵抗が大きくなり、十分に熱が逃げないのでパワーモジュール100の中央付近110の放熱性の悪化を招く。また、ネジ固定部付近は応力が集中してパワーモジュール100の樹脂部分に冷熱サイクルが加わった時に座屈(変形)してしまう懸念がある。
これに対し本実施形態においては、コイルやコンデンサを位置決め可能なホルダにパワーモジュールを押さえ付ける機能を追加している。つまり、パワーモジュール20を上から押さえる別の構造部品であるホルダ30を用いて、ホルダ30に設けた押付梁部35がパワーモジュール20の表面に接しており、ホルダ30のネジ固定部31,32を冷却面側へ締め付けることでパワーモジュール20の全体を冷却面へ押し付けている。パワーモジュール20の放熱面をケース15側の冷却面へ均一に接触させることができることにより、パワーモジュール20の放熱面と放熱部材の冷却面とを十分に密着できる。これにより、放熱経路での熱抵抗を小さくでき放熱性の向上が図られる。また、直接ではなく間接的にかつ面でパワーモジュール20を押さえるためパワーモジュール20の樹脂部分に冷熱サイクルが加わった時に座屈(変形)しにくくすることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電動圧縮機10の構成として、ケース15内に配置された圧縮機構11と、ケース15内に配置されたモータ部12と、ケース15に固定された三相インバータ部14と、を備える。三相インバータ部14は、パワーモジュール20と、ホルダ30を有する。ホルダ30は、複数のネジ固定部31,32と、ネジ固定部31,32の間に設けられた押付梁部35と、を有し、ホルダ30は、押付梁部35でパワーモジュール20をケース15に押し付けるとともにパワーモジュール20を位置決めする。よって、ホルダ30によりパワーモジュール20をケース15の放熱面に押し付けることができ、パワーモジュール20をケース15に少ない部品で、かつ、ネジ力を分散して押さえ付けることにより均一化しつつ押さえることができる。つまり、特許文献1では、押圧支持する部材が少なくとも2つのケース部分で構成されており、構造が複雑なものとなっているが、本実施形態では1つのホルダ30を用いてパワーモジュール20をケース15に少ない部品で均一化しつつ押さえることができる。
(2)ホルダ30は円弧状をなしている。パワーモジュール20は、円筒ケース15の端に配置され、一対のネジ固定部31,32を結ぶ直線Lcより外周に中心Oが位置している。ホルダ30は、押付梁部35のうちの直線Lcから遠い部位(円弧部35a)の強度が直線Lcから近い部位(プレート部35b)の強度よりも大きくなっている。これによって、より均一なる押圧力を生じさせることができる。
(3)ホルダ30は、パワーモジュール20以外の三相インバータ部14を構成する他の部品としてのコイル21及びコンデンサ22を位置決めしている。これにより、ホルダ30を用いてコイル21及びコンデンサ22を位置決めすることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 圧縮機構は、スクロール形の圧縮機構以外の方式、例えばベーン形の圧縮機構でもよい。
○ ホルダ30はパワーモジュール20を固定する固定部として2つのネジ固定部31,32を有する構成としたが、3つ以上のネジ固定部を有する構成としてもよい。
○ ホルダはパワーモジュール以外のインバータ部を構成する他の部品としてコイル21及びコンデンサ22を位置決めしたが、パワーモジュール以外のインバータ部を構成する他の部品としてコイル21のみ、コンデンサ22のみを位置決めしてもよい。
○ ホルダ30は他の部品(コイル、コンデンサ)を保持しない構成であってもよい。
10…電動圧縮機、11…圧縮機構、12…モータ部、14…三相インバータ部、15…ケース、20…パワーモジュール、21…コイル、22…コンデンサ、30…ホルダ、31…ネジ固定部、32…ネジ固定部、35…押付梁部。

Claims (5)

  1. 筒型のケース内に配置された圧縮機構と、
    前記ケース内に配置されたモータ部と、
    回路基板に電気的に接続されるパワーモジュールを有し、前記ケースの軸方向の一端を閉塞する端面に固定されたインバータ部と、を備え、
    前記インバータ部は
    前記モータ部の軸方向に沿って延びる複数の固定部のを繋ぐようにして前記回路基板の面方向に沿って設けられたプレート状の押付梁部で前記パワーモジュールを前記ケースに押し付けるとともに前記パワーモジュールを位置決めするホルダを有し、
    前記ホルダは、その外周縁に前記押付梁部の厚みよりも前記モータ部の軸方向に沿う長さが長くなるように前記押付梁部から前記モータ部の軸方向に沿って延出された外周部を有することを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記ケースは円筒ケースであり、
    前記外周部は、前記円筒ケースの外周形状に沿った円弧部であり、
    前記パワーモジュールは、一対の前記固定部を結ぶ直線より前記円筒ケースの外周に寄って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記ホルダは、前記パワーモジュール以外の前記インバータ部を構成する他の部品を位置決めしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動圧縮機。
  4. 前記外周部は、前記パワーモジュールの外周端を覆うように前記押付梁部から前記ケースの前記端面に向かって延びている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の電動圧縮機。
  5. 前記外周部は、前記ケースの前記端面から離れる方向にも延びている請求項4に記載の電動圧縮機。
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