JP6815640B2 - ドライバービットおよびグレーチング蓋用のドライバービット - Google Patents

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Description

本発明は、ネジ頭部に十字溝を備えたネジ(又はボルト)の締め付けや締め付け解除に用いられるドライバービット、およびグレーチング蓋と蓋受枠とを連結する作業に用いられるグレーチング蓋用のドライバービットに関する。
ネジ頭部に十字溝を備えたネジ(ボルト)の締め付けや締め付け解除には、該ネジ頭部の十字溝に嵌合可能な十字形の先端嵌合部を備えたプラスドライバーが用いられる。こうしたプラスドライバーは、前記十字形の先端嵌合部と、該先端嵌合部の後端に連成された回転軸部とを備えたドライバービットを備えてなる(例えば、特許文献1参照)。
一方、ネジ頭部に十字溝を備えたネジ(ボルト)は、従来から様々な構造部材の連結に用いられており、用途に応じて、所望のサイズのものが使用されている。ここで、ネジは、一般的に、ネジ軸部の径サイズ(ネジの呼び径)が太いものほど、締め付け力が強く、締め付けた状態での保持力も高い。そして、ネジ軸部の呼び径が太くなるにつれて、ネジ頭部も大きくなり、該ネジ頭部の十字溝も大きく形成されている。こうしたネジの締め付けおよび締め付け解除には、該ネジの十字溝に適合するサイズの先端嵌合部を有するプラスドライバー(ドライバービット)が使用される。これにより、ネジを、適切な強さで締め付けできると共に該締め付けを解除できる。尚、前記十字溝よりも小さいサイズのプラスドライバーを用いると、十分な力で締め付けることができないだけでなく、該十字溝との嵌合が緩いために、螺回操作によって該溝を潰してしまう虞もある。
ところで、上記したネジの取付位置は、締め付け作業等を実施し易い位置にあるとは限らず、スリットなどの間隙の奥方位置にある場合もある。こうした間隙の奥方位置にあるネジは、該間隙からプラスドライバー(ドライバービット)の先端嵌合部を挿入させて螺回操作することが必要となる。ここで、プラスドライバーは、上述したように十字形の先端嵌合部と回転軸部とからなるドライバービットにより構成されたものであるから、該ドライバービットの先端嵌合部と回転軸部とを前記間隙に挿入可能なサイズのものが使用される。そのため、前記間隙の奥方位置に取り付けられるネジには、該間隙に挿入可能なプラスドライバーに適合したサイズのものが使用される。
一方、排水溝等の溝路の上部開口を覆う溝蓋として、所定間隔で並列した複数のメインバーを備えたグレーチング蓋が知られている。グレーチング蓋は、溝路の上部に配設された蓋受枠に乗載されて、上記した十字溝をネジ頭部に備えたネジによって、該蓋受枠に着脱可能に固定される(例えば、特許文献2参照)。ここで、グレーチング蓋と蓋受枠とは、該グレーチング蓋の下方で上下に並ぶ一対の連結部が前記したネジで連結されることにより、固定される。そのため、こうしたグレーチング蓋と蓋受枠との施工作業や保全作業の際には、上記したプラスドライバー(ドライバービット)の先端嵌合部を該グレーチング蓋のメインバー間の間隙に上方から挿入して、前記ネジの締め付けや締め付け解除を行っていた。
特開2014−223711号公報 特開2005−30042号公報
上述したように、ネジの取付位置がスリットなどの間隙の奥方位置にある構造では、該間隙に挿入可能なプラスドライバー(ドライバービット)に合わせたサイズのネジが使用されるが、該スリットなどの間隙が比較的狭い構造のものも多く、このような狭い間隙の場合には、該間隙に挿入可能なプラスドライバーに合わせて、呼び径の比較的小さいネジが使用されていた。例えば、スリットなどの間隙が6mmの場合には、先端嵌合部および回転軸部の外径が6mmより小さいプラスドライバー(呼び番号=2番のもの)を使用し、これに合わせて、呼び径がM3〜M5のネジを使用していた。しかしながら、こうした呼び径の小さいネジは、上記のように締め付け力と締め付けた状態での保持力とが比較的弱いことから、より強い締め付け力と保持力とが求められた場合に対応できないという問題があった。ここで仮りに、スリットなどの間隙を挿入可能なプラスドライバーに適合するサイズよりも呼び径の大きいネジを使用した場合、当該プラスドライバーで適正に締め付けすることができれば、所望の締め付け力と保持力とを発揮できるものの、上述したように、適正な締め付けを安定し実施することが難しいだけでなく、十字溝を潰してしまうなどの問題を生ずる虞があった。
また、上述したグレーチング蓋と蓋受枠との固定に用いられるネジにあっても、該グレーチング蓋のメインバーの間隙に挿入可能なプラスドライバーに合わせて、ネジのサイズが選択される。ところが、こうしたグレーチング蓋は、施工された状態で、その上を自動車や人が通行することで比較的強い衝撃を繰り返し受けることから、より強固に蓋受枠に固定されることが求められている。しかし、この求めに応ずるためには、上記のように呼び径の大きいネジで固定することが求められるものの、その締め付け作業を行うプラスドライバー(ドライバービット)のサイズが前記メインバーの間隔により制限されてしまうことから、使用できるネジのサイズに限界があった。尚仮に、上述と同様、メインバー間隔に挿入可能なプラスドライバーに適合するサイズよりも大きいネジを使用すると、適正な締め付けを安定して実施し難く且つ十字溝を潰してしまう問題が懸念される。
このように従来は、スリットなどの間隙によって、ネジのサイズ(呼び径のサイズ)が制限されていたことに対して、本発明は、この間隙で制限されるサイズより大きなネジを適正に締め付けおよび締め付け解除することが可能なドライバービット、およびグレーチング蓋用のドライバービットを提案するものである。
本発明の第一発明は、周方向に90度おきに設けられた四個の刃部と、隣合う刃部間に設けられた、相互に対向する二対の溝部とにより略十字状に形成され、ネジ頭部の十字溝に嵌合される先端嵌合部と、ドライバーグリップに取り付けられる基部と、前記先端嵌合部と基部との間に設けられた棒状の回転軸部とを備えてなるドライバービットにおいて、前記先端嵌合部は、各刃部を、一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させることにより、当該一方の溝部対の対向方向の幅が、他方の溝部対の対向方向の幅よりも短くなるようにしてなり、前記回転軸部は、前記先端嵌合部と連成する前端から所定長さで設けられ、前記一方の溝部対の対向方向の幅以下の外径からなる細径部を備えたものであることを特徴とするドライバービットである。
かかる構成にあっては、一方の溝部対の対向方向の幅(以下、第一溝対向幅という)が他方の溝部対の対向方向の幅(以下、第二溝対向幅という)よりも短いことから、第二溝対向幅よりも狭い間隔のスリット等であっても、第一溝対向幅よりも広い間隔であれば、先端嵌合部と細径部とを挿入でき、該スリットの下方で該先端嵌合部を回転可能である。さらに、本構成の先端嵌合部は、各刃部を、一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させたものであるから、該各刃部の、他方の溝部対の対向方向にあたる部位は、一般的なプラスドライバーの先端嵌合部(欠除されていないもの)と同様である。そのため、本構成の先端嵌合部は、一般的なプラスドライバーの先端嵌合部に適したネジ頭部の十字溝に、該一般的な先端嵌合部と同様に嵌め合わせでき、該ネジ頭部を有するネジを適正に螺回操作できる。すなわち、本構成は、第二溝対向幅と同じ対向方向の幅からなる一般的なプラスドライバーの先端嵌合部によって適正に螺回操作できる呼び径のネジであれば、スリットなどの間隙よりも大きいサイズのネジであっても、該間隙を本構成の先端嵌合部と細径部とが挿入可能であることから、安定して締め付けおよび締め付け解除できると共に、該締め付けの際にネジ頭部の十字溝を潰してしまうことも可及的に抑制できる。したがって、従来はスリットなどの間隙により制限されていたサイズよりも大きい呼び径のネジを、本構成によれば使用することができ、より強い締め付け力と保持力とを求める要求に、十分に対応できる。
本発明の第二発明は、所定間隔で並列した複数のメインバーを備えたグレーチング蓋と、溝路の上部に配設された蓋受枠とを、該メインバーの下方で上下に並ぶ一対の連結部を介して連結および連結解除させる作業に用いられるものであり、該一対の連結部を連結させる、ネジ頭部に十字溝を備えた連結ネジを、螺回操作するためのものであって、周方向に90度おきに設けられた四個の刃部と、隣合う刃部間に設けられた、相互に対向する二対の溝部とにより略十字状に形成され、前記ネジ頭部の十字溝に嵌合される先端嵌合部と、ドライバーグリップに取り付けられる基部と、前記先端嵌合部と基部との間に設けられた棒状の回転軸部とを備えてなるグレーチング蓋用のドライバービットにおいて、前記先端嵌合部は、各刃部を、一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させることにより、当該一方の溝部対の対向方向の幅が、他方の溝部対の対向方向の幅よりも短くなるようにし、さらに、前記一方の溝部対の対向方向の幅が、前記グレーチング蓋の隣合うメインバーの間隔よりも短く形成されてなり、前記回転軸部は、前記先端嵌合部と連成する前端から所定長さで設けられ、前記一方の溝部対の対向方向の幅以下の外径からなる細径部を備え、該細径部の外径が、前記グレーチング蓋の隣合うメインバーの間隔よりも短く、かつ該細径部の長さが、該メインバーの上下方向幅よりも長く形成されたものであることを特徴とするグレーチング蓋用のドライバービットである。
かかる構成は、上述した第一発明のドライバービットを、グレーチング蓋を蓋受枠に固結させる専用のものとして、適用させたものである。
すなわち、本構成は、一方の溝部対の対向方向の幅(以下、第一溝対向幅という)がメインバー間隔よりも短いことから、先端嵌合部と細径部とを隣合うメインバーの間隙から挿入することができ、該間隙内に細径部を位置させることで、該先端嵌合部を該メインバーの下方で回転させることができる。ここで、他方の溝部対の対向方向の幅(以下、第二溝対向幅という)がメインバー間隔よりも長くとも、前記のように先端嵌合部を回転可能である。さらに、本構成にあっても、上述した第一発明と同様に、一般的なプラスドライバー(一方の溝部対の対向方向に沿って欠除されていないもの)の先端嵌合部に適したネジ頭部の十字溝に、該一般的な先端嵌合部と同様に嵌め合わせでき、該ネジ頭部を有するネジを適正に螺回操作できる。こうしたことから、本構成は、第二溝対向幅と同じ対向方向の幅からなる一般的なプラスドライバーの先端嵌合部によって適正に螺回操作できる呼び径のネジであれば、メインバー間隔よりも大きいサイズのネジであっても、隣合うメインバーの間隙を本構成の先端嵌合部と細径部とが挿入可能であるため、該メインバーの下方で該ネジを安定して締め付けおよび締め付け解除できると共に、該締め付けの際にネジ頭部の十字溝を潰してしまうことも可及的に抑制できる。したがって、従来は隣合うメインバーの間隙により制限されていたサイズよりも大きい呼び径のネジを、本構成によれば使用することができ、より強い締め付け力と保持力とによってグレーチング蓋を蓋受枠に固結できる。
本発明の第一発明のドライバービットによれば、スリットなどの間隙の奥方位置にあるネジを締め付けおよび締め付け解除に好適に使用でき、従来は該間隙により制限されていたサイズよりも大きい呼び径のネジを、適切かつ安定して締め付けおよび締め付け解除できると共に、当該ネジの十字溝を潰してしまうことも可及的に抑制できる。したがって、本発明の構成によれば、より強い締め付け力と保持力とを求める要求に、十分に対応することができる。
本発明の第二発明のグレーチング蓋用のドライバービットによれば、従来はメインバーの間隔により制限されていたサイズよりも大きい呼び径のネジを、適切かつ安定して締め付けおよび締め付け解除できると共に、当該ネジの十字溝を潰してしまうことも可及的に抑制できる。したがって、本発明の構成によれば、より強い締め付け力と保持力とによってグレーチング蓋を蓋受枠に固結できる。
溝路用通水被覆装置11の施工状態を示す縦断面図である。 溝路用通水被覆装置11の平面図である。 (A)ロック装置36の連結片39が進出位置にある状態を示す平面図と、(B)連結片39が退避位置にある状態を示す平面図である。 ネジ頭部46に十字溝48が形成された連結ネジ45による、グレーチング蓋13と蓋受枠12との固結状態を、拡大して示す縦断面図である。 連結ネジ45の、(A)平面図と、(B)正面図である。 本実施例のドライバービット52を備えたプラスドライバー51の、(A)正面図と、(B)平面図である。 同上のプラスドライバー51の先端嵌合部61を拡大して示す、(A)正面図と、(B)平面図である。 同上のドライバービット52の先端嵌合部61を先端側からみた拡大図である。 図6(A)中のX−X線断面図である。 本実施例のプラスドライバー51の使用態様を示す説明図である。 図10から続く使用態様を示す説明図である。 プラスドライバー51による移動操作における、連結片39の退避位置を示す説明図である。 進出位置における、プラスドライバー51による連結片39の螺回操作を示す説明図である。 プラスドライバー51による連結片39の螺回操作を示す説明図である。
本発明にかかる実施例を添付図面に従って説明する。先ず、本発明にかかるプラスドライバー51を用いる対象である溝路用通水被覆装置11について、説明する。
溝路1は、断面略U字形に形成されたU字溝からなる複数の溝路部材2を、地盤の所定深さ位置に一列状に埋設して構築される。そして、図1に示すように、溝路1には、その上部開口を通水可能に覆う溝路用通水被覆装置11が配設される。
上記の溝路用通水被覆装置11は、図1,2に示すように、溝路1を構成する左右の側壁4a,4bに固定された蓋受枠12と、該蓋受枠12に乗載されたグレーチング蓋13とを備えてなる。蓋受枠12は、左右の支持枠15a,15bと、両支持枠15a,15bを連結する複数の連結梁16とを備え、一方の支持枠15aが、側壁4aに乗載される水平片部21aと、該水平片部21aの外側縁から垂直状に起立する垂直片部22aとから構成されており、該水平片部21aは、側壁4aの上面幅と略同じ幅となっている。また、他方の支持枠15bは、外側端部が側壁4bに乗載される幅広の水平片部21bと、該水平片部21bの内側縁から垂直状に起立する垂直片部22bとから構成されており、該垂直片部22bが溝路1の上部に配置される。この他方の支持枠15bは、その垂直片部22bが、前記一方の支持枠15aの垂直片部22aと所定間隔をおいて対向配置され、溝路1の一方の側壁4a寄りに位置する。こうして配置された両垂直片部22a,22bの間に通水部9が形成され、該通水部9を除く溝路1の上部開口が、他方の支持枠15bの水平片部21bにより遮蔽されている。
こうした両支持枠15a,15bは、鉄鋼又はステンレス鋼からなる板状の金属材を素材として形成されており、その長さは、一列状をなす複数の溝路部材2の長手方向に相当する所定の長さとなっている。尚、支持枠15a,15bは、水平片部21a,21bと垂直片部22a,22bとを、一枚の金属板を断面L形に折り曲げ加工させて形成されたものでもよいし、二枚の金属板を溶接によって断面L形となるように接合されたものであってもよい。
左右の支持枠15a,15bは、該支持枠15a,15bの長手方向に所定間隔で配設された複数の連結梁16によって連結される。各連結梁16は、強度に優れた金属製の角パイプからなり、溝路1を構成する左右の側壁4a,4bの外側面5,5間の幅よりも若干長い所定長で形成されている。各連結梁16は、支持枠15a,15bの水平片部21a,21bの上面に当接して配設され、両支持枠15a,15bの垂直片部22a,22bに夫々開口形成された貫通孔(図示せず)を貫通した状態で、該水平片部21a,21bの上面または水平片部21a,21bと該貫通孔の孔縁とに溶接によって接合されている。尚、こうして左右の支持枠15a,15bを移動不能に連結した各連結梁16は、その左右両端部が、溝路1の側壁4a,4b上に、各支持枠15a,15bの水平片部21a,21bを介して乗載される。
各連結梁16の両端部には、溶接により接合された固定杆17,17が、溝路1の側壁4a,4bの外側面5,5よりも若干外方で、該外側面5,5に沿って夫々下方に垂設されている。各固定杆17,17には、先端が溝路1の側壁4a,4bの外側面5,5に圧接可能な固定螺子18,18が夫々外側方から螺合されている。そして、これら固定螺子18,18を締付方向に螺回操作して、各固定螺子18,18の先端部を側壁4a,4bの外側面5,5に圧接させることにより、その緊締作用を介して、左右の支持枠15a,15bおよび連結梁16を溝路1の側壁4a,4bに固定する。そして、こうした固定状態において、他方の支持枠15bの水平片部21b上に、溝路1の周囲上部に敷設されるコンクリートおよび化粧タイルからなる舗装材(図示せず)が連続状に敷設されている。
また、左右の支持枠15a,15bには、夫々の垂直片部22a,22b間に、長手方向に所定間隔をおいて複数の乗載梁26が配設されている。各乗載梁26は、金属製の角パイプからなり、両端部が、各垂直片部22a,22bに夫々開口形成された取付孔(図示せず)に嵌入された状態で、該取付孔の孔縁に溶接を介して接合されている。乗載梁26は、上記したグレーチング蓋13が乗載されるものであり、該グレーチング蓋13を乗載した状態で、該グレーチング蓋13の上面が支持枠15a,15bの垂直片部22a,22bの上端と略同じ高さ位置となるように、上下方向配設位置を定めて該垂直片部22a,22bに接合されている。さらに、こうした乗載梁26は、複数個で一個のグレーチング蓋13を支えるように、該グレーチング蓋13の長さよりも短い所定間隔で長手方向に配設されている。
一方、上述したグレーチング蓋13は、図1,2に示すように、上述した乗載梁26に乗載されて、対向する両垂直片部22a,22b間に形成された通水部9を被覆する。グレーチング蓋13は、鉄鋼又はステンレス鋼からなる金属材によりに形成されており、溝路1の長手方向に沿う複数のメインバー31と、該メインバー31に直交する適数本のクロスバー32と、該クロスバー32に沿って各メインバー31の両端部に配設されたサイドバー33とから構成され、複数のメインバー31が所定間隔wをおいて並列状に配設されている(図4参照)。ここで、本実施例のグレーチング蓋13は、極細目タイプのものであり、隣合うメインバー31の間隔wが6mmに設定されたものである。
さらに、グレーチング蓋13には、図1〜4に示すように、少なくとも長手方向の両端近傍で上記乗載梁26に対応する位置に、該グレーチング蓋13を乗載梁26を介して蓋受枠12に固定するロック装置36が夫々配設されている。このロック装置36は、略水平方向に沿った板状の底板部37aと該底板部37aの前後両端縁から上方に延成された一対の側板部37b,37bとからなる断面U字形の連結枠体37を備えており(図12,13参照)、両側板部37b,37bの上端がグレーチング蓋13のメインバー31の下端に溶接によって接合されている。このように、グレーチング蓋13には、少なくとも長手方向の両端近傍に、連結枠体37がメインバー31の下方に突出するように夫々設けられている。尚、連結枠体37は、その上下方向の高さが乗載梁26の高さ寸法よりも若干短い寸法となるように設けられている。
上記の連結枠体37は、その底板部37aに、グレーチング蓋13の長手方向に沿う所定長さの長孔38が開口形成されている。この長孔38は、グレーチング蓋13の幅方向中央付近に位置するメインバー31,31間の隙間の直下となるように設けられている。こうした長孔38には、連結ネジ45が上方から挿通されて、該連結ネジ45のネジ頭部46が該長孔38の上部孔縁に係止されて支持されており、上方から回転操作可能であると共に、該長孔38によって該長孔38の長手方向に沿う移動可能な範囲が制限されている。このように長孔38に挿通された連結ネジ45は、そのネジ頭部46が前記メインバー31,31間の隙間に臨むように、配置される。
こうした連結枠体37には、その長孔38に挿通された連結ネジ45を介して、連結片39が取り付けられている。この連結片39は、連結ネジ45のネジ軸部47と螺合される螺子孔40を備え、該ネジ軸部47が螺子孔40に螺合された状態で、該連結ネジ45によって連結枠体37に吊持されている。また、連結ネジ45のネジ軸部47には、連結片39の螺子孔40に螺合された状態で、該連結片39から下方に突出する下端寄り部位に、緩み止め機能を有するUナット44が螺着されており、該Uナット44によって連結ネジ45のネジ軸部47から連結片39が脱落しないようにしている。尚、こうした連結片39の脱落防止手段は、Uナット44の他の手段として、通常のナットを溶接によってネジ軸部47に固着させることであってもよい。
上記の連結片39は、略水平方向に沿った連結板部39aと、該連結板部39aの後端から立ち上がる起立板部39bとからなる断面L形をなし(図12,13参照)、該連結板部39aに上記の螺子孔40が設けられている。そして、連結片39は、連結ネジ45に対する長手方向に沿った進退操作により、連結板部39aの前端部が乗載梁26の下面に対向する進出位置(図3(A)および図13)と、該進出位置から退避する退避位置(図3(B)および図12)とに位置変換されると共に、該連結ネジ45に対する螺回操作により、その螺進作用を介して昇降される。尚、連結片39の起立板部39bは、前記進出位置で連結枠体37の側板部37bに当接して、当該連結片39の回動規制作用を生ずるものである。
こうしたロック装置36によるグレーチング蓋13と蓋受枠12との固定、および固定解除する態様について、次に説明する。
図3(B)に示すように、連結片39が退避位置にある解除状態では、グレーチング蓋13を、蓋受枠12の乗載梁26に乗載したり、又は該乗載梁26の上方へ移動可能である。施工作業の際には、こうした連結片39の解除状態で、グレーチング蓋13を蓋受枠12の乗載梁26上に乗載する。そして、連結ネジ45を乗載梁26と近接させる方向へ移動操作することにより(図12参照)、連結片39が退避位置から進出位置へ位置変換される。この進出位置とすることで、図3(A)に示すように、連結片39の連結板部39aの前端部を乗載梁26の下面と対向させ、該進出位置で、連結ネジ45を緊締方向へ螺回操作することにより、その螺進作用を介して連結片39が上昇して、当該連結板部39aの前端部が乗載梁26の下面に圧接された固定状態となる(図13参照)。この固定状態では、連結片39の連結板部39aの前端部が乗載梁26の下面に圧接されたことにより、連結枠体37が、該連結片39を介して、乗載梁26に移動不能に保持される。すなわち、この固定状態とすることにより、グレーチング蓋13が蓋受枠12に移動不能に保持されて、これにより該グレーチング蓋13が蓋受枠12に固定された状態となる。
さらに、上記の固定状態において、連結ネジ45を弛緩方向へ回転操作することにより、連結片39が降下して、連結板部39aの前端部と乗載梁26の下面との圧接が解除される。そして、連結ネジ45を乗載梁26から離間させる方向へ移動操作することにより、連結片39を進出位置から退避位置へ位置変換されて、解除状態となる。
尚、本実施例にあって、ロック装置36の連結枠体37と連結片39の連結板部39aとが、本発明にかかる一対の連結部に相当する。
次に、本発明の要部にかかるプラスドライバー51について説明する。
本実施例のプラスドライバー51は、図6に示すように、上記した連結ネジ45を回転操作するものであり、該連結ネジ45のネジ頭部46に設けられた十字溝48に嵌合される先端嵌合部61を備えてなる。ここで、連結ネジ45は、図5に示すように、ネジ頭部46とネジ軸部47とから構成され、該ネジ頭部46に十字溝48が形成されてなる、一般的な形態のものである。この一般的な連結ネジ45は、ネジ軸部47の呼び径に応じて、ネジ頭部46の外径gが定められており、通常、該ネジ頭部46は、ネジ軸部47に比して径大である。尚、本実施例の連結ネジ45は、ネジ頭部46に十字溝48を備えた所謂トラスネジであり、上記した本実施例のグレーチング蓋13を蓋受枠12に固定するに十分な締め付け力と保持力とを発揮できるM8(ねじの呼び径:d=8mm)のものを使用している。この連結ネジ45は、そのネジ頭部46の外径gが約18mmであり、該ネジ頭部46の十字溝48は、対向する溝端間の幅sが約7.8mmである。こうしたM8のネジの回転操作には、通常、JIS規格(JIS B4633)における呼び番号=3番のプラスドライバーが使用される。
尚、本実施例にあっては、上記した連結枠体37の長孔38が、M8の連結ネジ45のネジ軸部47を挿通可能とし、該連結ネジ45のネジ頭部46を挿通不能とする孔幅により形成されている。そして、連結片39の螺子孔40が、M8のネジ軸部47と螺合する雌螺子である。
一方、プラスドライバー51は、図6に示すように、上記した先端嵌合部61を備えたドライバービット52と、作業者により回転操作されるドライバーグリップ53とから構成されてなる。本実施例にあっては、ドライバービット52の基部62がドライバーグリップ53に脱着不能に取り付けられており、該ドライバービット52とドライバーグリップ53との一体型である。ドライバービット52は、先端部分の先端嵌合部61と、先端嵌合部61の後端に連成された丸棒状の回転軸部63と、該回転軸部63の後端に連成された基部62とから構成されてなる。回転軸部63は、所定外径の断面円形状の主軸部63aと、該主軸部63aよりも細径の断面円形状の細径部63bとが前後方向に連成されたものであり、該主軸部63aの中心軸線と該細径部63bの中心軸線とが一致する。そして、細径部63bは、先端嵌合部61に連成された前端から所定長さで設けられ、その後端から主軸部63aが連成されている。ここで、主軸部63aは、その外径が、一般的なプラスドライバーの規格(JIS B4633)に記載の軸径に従うものであり、先端嵌合部61の最外径rと略同じである。すなわち、細径部63bの外径hは、該先端嵌合部61の最外径rよりも短い(図9参照)。
先端嵌合部61は、図7〜9に示すように、周方向に90度おきに設けられた四個の刃部71と、隣合う刃部71間に夫々設けられた四個の溝部72a,72bとを備えた略十字形に形成されてなり、上記した連結ネジ45のネジ頭部46の十字溝48に、上方から各刃部71を嵌合可能である。ここで、四個の溝部72a,72bは、一対の溝部72a,72aが中心軸線に対して互いに対向する位置に設けられ、他の一対の溝部72b,72bが中心軸線に対して互いに対向する位置に設けられており、一方の溝部対72a,72aの対向方向p1と他方の溝部対72b,72bの対向方向p2とが直交する。一方、四個の刃部71は、中心軸線から四方へ放射状に夫々設けられており、先端から外方に向かって上り勾配で傾斜する刃先部71aと、該刃先部71aから後方へ連成された躯体部71bとから夫々構成されてなる。そして、各刃部71の躯体部71bにより、先端嵌合部61の最外径rが定まっており、該最外径rが、上述したように回転軸部63の主軸部63aの外径と略同一である。
本実施例の先端嵌合部61は、一方の溝部対72a,72aの対向方向p1の幅t1(以下、第一溝対向幅t1という)が、他方の溝部対72b,72bの対向方向p2の幅t2(以下、第二溝対向幅t2という)よりも短くなるように、該対向方向p1に沿ってのみ欠除されてなる。これにより、前記欠除により形成された欠除面部75,75が、先端嵌合部61の前記対向方向p1の両側に夫々設けられている。ここで、欠除面部75は、前記対向方向p1の溝部72aの溝縁が欠除されて形成されている(図7(A)参照)。詳述すると、欠除面部75を形成する前記欠除された溝縁は、前記対向方向p1の溝部72aを介して向かい合う刃部対71,71における、当該溝部72a側に位置する夫々の側縁と、これら両側縁に連成される当該溝部72aの後縁とである。尚、前記刃部71における前記欠除された側縁は、該刃部71の躯体部71bにおける前記溝部72a側の側縁全体と、刃先部71aにおける該溝部72a側の側縁後部とである。
本実施例のドライバービット52は、先端嵌合部61が上記したM8の連結ネジ45を適正に螺回操作できると共に、該先端嵌合部61がグレーチング蓋13の隣合うメインバー31,31の間隙に挿入できるものである。かかる先端嵌合部61は、M8の連結ネジ45の螺回操作に適するものであり、上記のように呼び番号=3番の規格サイズ(JIS B4633)を基本サイズとするものである。そのため、先端嵌合部61は、最外径rが約8mmである。また、先端嵌合部61は、その対向方向p1の第一溝対向幅t1が、前記隣合うメインバー31,31の間隙よりも短い寸法に形成されている。具体的には、隣合うメインバー31,31の間隙が約6mmであることに対して、前記対向方向p1の第一溝対向幅t1が約5.9mmとなっている。尚、他方の対向方向p2の第二溝対向幅t2は、前記最外径r(=約8mm)よりも僅かに短く、かつ前記第一溝対向幅t1よりも長い寸法(例えば、約7.5mm)となっている。この第二溝対向幅t2は、呼び番号=3番の規格サイズの一般的なものにおける、溝対の対向方向の幅と略同じである。
ここで、各刃部71は、対向方向p1の溝部72a側の側縁が欠除されているのみであり、刃部全体の、限られた一部分のみの欠除であることから、一般的な呼び番号=3番のプラスドライバーと同様に、M8のネジ頭部の十字溝に適して嵌合可能である。そのため、本実施例の先端嵌合部61によれば、M8のネジを適正に螺回操作することが可能である。
さらに、先端嵌合部61は、メインバー31の下方で連結ネジ45の十字溝48に嵌合された状態で、上記したロック装置36の連結枠体37の内部に収まるように、該連結枠体37の底板部37aと該メインバー31の下面との間隔よりも短い所定長さ寸法に設定されている。これにより、先端嵌合部61は、グレーチング蓋13の上方からメインバー31間に挿入させて下方に突出させることで、前記連結枠体37の内部に進入させ得る。
また、本実施例の回転軸部63は、主軸部63aの外径が先端嵌合部61の最外径rと略同一の約8mmである。そして、細径部63bは、外径hが、隣合うメインバー31,31の間隔wよりも短い寸法に設定されている。具体的には、上記した先端嵌合部61の第一溝対向幅t1と略同一の約5.9mmとしている。さらに、細径部63bは、その長さが、該メインバー31の上下方向幅よりも長い寸法に設定されている。
こうしたドライバービット52は、先端嵌合部61を、その対向方向p1がメインバー31と直交する方向に沿うようにして、隣合うメインバー31,31の間隙に上方から挿入することができる(図10,11参照)。そして、先端嵌合部61をメインバー31の下方に位置させ、かつ回転軸部63の細径部63bを隣合うメインバー31,31の間隙内に位置させることによって、該先端嵌合部61を回転させることができる。そのため、メインバー31の下方で、先端嵌合部61を連結ネジ45の十字溝48に嵌合させることで、該連結ネジ45を螺回させて締め付けおよび締め付け解除が可能である。
尚、本実施例のドライバービット52は、例えば、プラスドライバーの規格(JIS B4633)の呼び径=3番に該当する市販品を、切削加工することにより成形され得る。すなわち、市販品の先端嵌合部の各刃部を、対向位置にある一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させるように切削加工することによって、本実施例の欠除面部75,75を形成でき、先端嵌合部61を成形できる。さらに、市販品の軸部を切削加工することにより、回転軸部63の細径部63bを成形できる。一方、こうした市販品を切削加工して成形する他にも、ステンレス鋼からなる円柱状の金属製棒材を、切削加工することにより、本実施例のドライバービット52を成形することも可能である。
次に、上述した本実施例にかかるプラスドライバー51の使用態様について説明する。
例えば、上述した溝路用通水被覆装置11を溝路1に配設する施工作業では、溝路1の側壁4a,4bに左右の支持枠15a,15bを夫々配設した後に、該支持枠15a,15bで形成される通水部9を覆うにようにグレーチング蓋13を配設する。グレーチング蓋13の配設作業にあって、該グレーチング蓋13は、図3(B),10に示すように、ロック装置36の連結片39を解除状態として、支持枠15a,15bに差し渡された乗載梁26に乗載される。この際に、ロック装置36の連結枠体37が乗載梁26と隣接するように配置する。
このようにグレーチング蓋13を乗載した状態で、プラスドライバー51を用いて、ロック装置36の連結片39を乗載梁26に圧接させた固定状態とすることで、該グレーチング蓋13を蓋受枠12に固定させる。すなわち、図10に示すように、プラスドライバー51の先端嵌合部61を、その対向方向p1がメインバー31の長手方向と直交する方向に沿うようにして(換言すると、対向方向p2がメインバー31の長手方向に沿うようにして)、グレーチング蓋13の上方から、隣合うメインバー31,31の間隙に挿通させる。そして、図11,12に示すように、先端嵌合部61を、メインバー31の下方に突出させて、ロック装置36の連結ネジ45の十字溝48に嵌合させると共に、回転軸部63の細径部63bを、隣合うメインバー31,31間に挿通させた状態で保つ。この状態で、プラスドライバー51を、乗載梁26に近接する方向に移動操作することにより、連結ネジ45と連結片39とを退避位置から進出位置へ位置変換する。そして、この進出位置で、図13,14に示すように、プラスドライバー51を、連結ネジ45の緊締方向へ螺回操作することにより、連結片39が上昇して、当該連結片39の連結板部39aの前端部が乗載梁26の下面に圧接される。こうして、グレーチング蓋13を蓋受枠12に固定する。尚、この固定後には、挿入時と同様に、対向方向p1がメインバー31の長手方向と直交する方向に沿うようにして、先端嵌合部61を、メインバー31の間隙から取り出す。
また、上記した施工後にメンテナンスや改修などの保全作業をする際にあって、グレーチング蓋13を蓋受枠12から取り外すときにも、施工時と同様に、プラスドライバー51の先端嵌合部61をメインバー31の間隙に挿通させて、回転操作することにより、連結片39と乗載梁26との圧接を解除し、さらに、該連結片39を進出位置から退避位置へ移動操作することで、グレーチング蓋13を取り外し可能となる。
このように本実施例のプラスドライバー51(ドライバービット52)によれば、グレーチング蓋13のメインバー31の間隔wよりも大きい呼び径サイズの連結ネジ45を、該グレーチング蓋13の固定に用いても、該メインバー31間の間隙を介して該連結ネジ45を操作できることから、該固定と固定解除とを適正かつ安定して実施できる。すなわち、プラスドライバー51は、メインバー31の間隙よりも大きい呼び番号に相当するサイズのものであっても、該メインバー31の下方に配した連結ネジ45を螺回操作できる。そのため、こうした大きい呼び番号のプラスドライバーにより適正に締め付けおよび締め付け解除される呼び径の連結ネジ45を、グレーチング蓋13を固定するロック装置36に適用できる。換言すると、連結ネジ45には、メインバー31の間隔wよりも大きい呼び径のものを用いることができる。したがって、本実施例のプラスドライバー51を用いれば、メインバー31の間隔wよりも大きい呼び径の連結ネジ45を適用でき、該連結ネジ45の呼び径が大きいことによって、より強い締め付け力と保持力とでグレーチング蓋13を蓋受枠12に安定して固定できる。
尚、一般的なプラスドライバーを用いた場合における、グレーチング蓋13と蓋受枠12との固定について説明する。ここで、グレーチング蓋13は、上述したように、メインバー31の間隔wが約6mmのものである。この間隔のメインバー31間に挿入可能な一般的なプラスドライバーは、呼び番号=2番のものである。そして、かかる2番のプラスドライバーにより適正に螺回操作できる連結ネジ45は、呼び径がM3〜M5であり、通常、最も締め付け力の高いM5のものが用いられていた。このように連結ネジ45の呼び径サイズは、メインバー31の間隔に基づいて決まっていたが、その一方で、より強い締め付け力と保持力とを有するものが求められていた。この求めに応じて、M5よりも締め付け力と保持力とが強いM6又はM8の連結ネジ45を用いるためには、呼び番号=3番のプラスドライバーの使用が必要となるものの、この3番のものはメインバー31の間隔wを挿通できないことから使用不能であった。ここで仮に、M6やM8の連結ネジ45の螺回操作に、前記した呼び番号=2番のプラスドライバーを用いることも考えられるが、この2番の先端嵌合部では、M6やM8の十字溝との嵌合が緩く、十分な締め付け力が得られ難く、さらに、締め付け解除も行い難い。そして、この2番で無理に螺回操作すると、連結ネジ45の十字溝48を潰してしまう虞もある。
こうした一般的なプラスドライバーに対して、本実施例のプラスドライバー51によれば、上述したようにM8の連結ネジ45を適切かつ安定して締め付けおよび締め付け解除することができる。換言すると、従来、一般的なプラスドライバーを用いると、グレーチング蓋13のメインバー31の間隙によって、適切かつ安定して螺回操作可能な連結ネジ45の呼び径サイズが制限されていたが、本実施例のプラスドライバー51を用いると、該一般的なプラスドライバーよりも大きい呼び径の連結ネジ45を適切かつ安定して螺回操作できる。したがって、グレーチング蓋13と蓋受枠12とを、従来に比して、より強い締め付け力と保持力とで固定することができる。
一方、上述した実施例のプラスドライバー51(ドライバービット52)は、先端嵌合部61の第一溝対向幅t1の寸法サイズや回転軸部63の細径部63bの外径hや長さ寸法を、グレーチング蓋13の寸法サイズに合わせた、所謂グレーチング蓋用のものであるが、これに限らず、他の用途で使用可能とするように、先端嵌合部61や細径部63bの形状寸法が設定されたものとすることもできる。例えば、スリットなどの間隙の奥方に連結ネジが配された構成に対して、本発明のドライバービット(プラスドライバー)を使用することで、該間隙よりも呼び径の大きい連結ネジを適切かつ安定して締め付けおよび締め付け解除することが可能である。すなわち、対称とする連結ネジの配置された場所に適合し得る、先端嵌合部61の第一溝対向幅t1や回転軸部63の細径部63bの寸法形状のものを、製造または選択して使用することで、より強い締め付け力と保持力とで連結ネジを締め付けることができる。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、これら実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜変更して実施可能である。
例えば、上述した実施例では、ドライバービット52をドライバーグリップ53に一体化したプラスドライバー51を用いたが、これに限らず、ドライバービットをドライバーグリップから脱着可能な構成であっても良い。また、ドライバーグリップは、作業者が把持して自ら螺回操作するものであるだけでなく、電動工具における、ドライバービットを把持するグリップであっても良い。
また、上述した実施例では、M8の呼び径の連結ネジを対称としたが、当然ながら、他のサイズの呼び径であっても良く、同様の作用効果を奏し得る。
また、上述した実施例では、連結ネジに一般的なトラスネジを適用したが、これに限らず、他の形状のネジを使用可能である。さらに、緩み止め機能を有するネジを使用しても良いし、緩み止め機能部材を取り付けた連結ネジを使用することも可能である。
また、上述した実施例では、丸棒状の回動軸部63を備えた構成であるが、回動軸部の主軸部は断面円形に限らず、断面多角形状(例えば、断面六角形状)であっても良い。
1 溝路
12 蓋受枠
13 グレーチング蓋
31 メインバー
37 連結枠体(連結部)
39a 連結板部(連結部)
45 連結ネジ
46 ネジ頭部
48 十字溝
52 ドライバービット
53 ドライバーグリップ
61 先端嵌合部
62 基部
63 回転軸部
63b 細径部
71 刃部
72a,72b 溝部
p1,p2 対向方向
t1 第一溝対向幅(対向方向の幅)
t2 第二溝対向幅(対向方向の幅)
w 間隔(メインバーの間隔)

Claims (2)

  1. 周方向に90度おきに設けられた四個の刃部と、隣合う刃部間に設けられた、相互に対向する二対の溝部とにより略十字状に形成され、ネジ頭部の十字溝に嵌合される先端嵌合部と、
    ドライバーグリップに取り付けられる基部と、
    前記先端嵌合部と基部との間に設けられた棒状の回転軸部と
    を備えてなるドライバービットにおいて、
    前記先端嵌合部は、
    各刃部を、一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させることにより、当該一方の溝部対の対向方向の幅が、他方の溝部対の対向方向の幅よりも短くなるようにしてなり、
    前記回転軸部は、
    前記先端嵌合部と連成する前端から所定長さで設けられ、前記一方の溝部対の対向方向の幅以下の外径からなる細径部を備えたものであることを特徴とするドライバービット。
  2. 所定間隔で並列した複数のメインバーを備えたグレーチング蓋と、溝路の上部に配設された蓋受枠とを、該メインバーの下方で上下に並ぶ一対の連結部を介して連結および連結解除させる作業に用いられるものであり、該一対の連結部を連結させる、ネジ頭部に十字溝を備えた連結ネジを、螺回操作するためのものであって、
    周方向に90度おきに設けられた四個の刃部と、隣合う刃部間に設けられた、相互に対向する二対の溝部とにより略十字状に形成され、前記ネジ頭部の十字溝に嵌合される先端嵌合部と、
    ドライバーグリップに取り付けられる基部と、
    前記先端嵌合部と基部との間に設けられた棒状の回転軸部と
    を備えてなるグレーチング蓋用のドライバービットにおいて、
    前記先端嵌合部は、
    各刃部を、一方の溝部対の対向方向に沿ってのみ欠除させることにより、当該一方の溝部対の対向方向の幅が、他方の溝部対の対向方向の幅よりも短くなるようにし、
    さらに、前記一方の溝部対の対向方向の幅が、前記グレーチング蓋の隣合うメインバーの間隔よりも短く形成されてなり、
    前記回転軸部は、
    前記先端嵌合部と連成する前端から所定長さで設けられ、前記一方の溝部対の対向方向の幅以下の外径からなる細径部を備え、
    該細径部の外径が、前記グレーチング蓋の隣合うメインバーの間隔よりも短く、かつ該細径部の長さが、該メインバーの上下方向幅よりも長く形成されたものであることを特徴とするグレーチング蓋用のドライバービット。
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