JP6815178B2 - 空気調和機および空調制御方法 - Google Patents
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このため、リモコンを使用することなく、空気調和機を遠隔操作する方法が考案されている。
本発明の目的は、在室者が意識することなく快適な空調環境を提供する空気調和機を提供することにある。
まず、図1により、空気調和機の室内機1の制御構成を説明する。
室内機1は、壁または天井に設置され、不図示の室外機と冷媒配管で接続されて、冷媒と室内の空気との間で熱交換を行う。これにより、室内の空調を行う。
これらのセンサは、室内機制御部10に接続されて、空調制御が行われている。
画像イメージセンサ17や赤外線イメージセンサ18は、空調室内を走査して画像情報を取得するようにしてもよく、また、ズーム機能により在室者の顔面を拡大して画像情報を取得するようにしてもよい。これにより、後述する視線検出の精度向上を図ることができる。
詳しくは、室内ファン14は、室内機制御部10からの指令により、ファンモータ(不図示)を駆動してファンを回転させて空調風の流れを作る。
ルーバー3も、室内機制御部10からの指令により、上下方向用モータ(不図示)や左右方向用モータ(不図示)を駆動してルーバー3の向きを変更し、空調室内の空調風の向きを調節する。
この視線方検出部11により、画像イメージセンサ17や赤外線イメージセンサ18で取得した空調室内の画像情報に基づいて、在室者が居るか否かが検出される。そして、視線方向検出部11は、在室者が居る場合には、在室者の顔が映っているか否を判定し、在室者の顔が映っている場合には、在室者の顔の画像情報から在室者の視線方向を検出する。
上記の眼球の画像情報から視線方向を検出する方法以外にも、空調室内の画像情報から在室者の顔方向を検出して、在室者の視線方向を特定するようにしてもよい。顔方向の検出は、顔面、目、鼻および口を含む1つの領域の重心と頭部輪郭の重心との距離から、室内機の方向に顔の正面を向いていることを検出して行うことできる。
これは、在室者が、暑いと感じた時、寒いと感じた時、風が当たって不快な時、空調の変更要求により無意識に室内機を見てしまう習性を利用したものである。
例えば、要求推定部22は、空気湿度センサ21で検出した室内空気の湿度や、赤外線イメージセンサ18で取得した空調室内の熱画像情報に基づいて、在室者の顔面や着衣の表面温度を検出して、空調の変更内容を推定する。室内機制御部10は、この推定結果に基づいて、空調制御を変更する。
また、在室者の着衣温度が所定温度以上であれば、着衣温度に応じて空調設定温度を下げ、在室者の着衣温度が所定温度以下であれば、着衣温度に応じて空調設定温度を上げる変更を行う。
空調室内に複数の在室者がある場合には、視線方向を室内機1の方向にした在室者の比率や、視線方向を室内機1の方向にした在室者の分布を考慮して、空調制御を変更するようにしてもよい。
また、要求推定部22は、在室者が腕を組む動作や両腕で体を抱え込む動作、腕をさする動作を検出した場合には、在室者が寒いと感じているかまたは暖かさを求めていると推定し、室内機制御部10は、空調風が在室者に当たらないように風向きや風量等の空調制御を変更する。
空調室内に複数の在室者が居る場合には、あおぐ等の挙動を行った在室者の比率や、分布を考慮して、空調制御を変更するようにしてもよい。
これにより、室内機1に視線を移した在室者は、室内機制御部10により認知されたことが判る。
図2は、壁かけタイプの室内機1が、空調室内100の壁に設置される例を示している。空調室内100には、在室者101Aと101Bの2名の在室者があり、このうち、在室者101Aが、室内機1の前に着座している。
在室者101Aに空調風が当たる空調制御を行っている時には、在室者101Aは風が当たって不快感を覚えていると判断して、ルーバー3の向きを在室者101Aの方向から変更して、風の向き4を変更する。在室者101Aに空調風が当たらない空調制御の時には、在室者101Aは風が当たらずに不快感を覚えていると判断して、ルーバー3の向きを在室者101Aの方向に変更して、風の向き4を変更する。
すなわち、固定の向きであった場合は異なる向きに設定する。
図2のルーバー3は、上下方向を調節するルーバーのみ図示しているが、左右方向のルーバーも用いてもよい。
図4は、空調室内100の上部から室内を見下ろした図である。
室内機1Aの人検知センサ2Aで取得した画像情報から人を検知し、顔の画像情報を取得する。そして、顔の画像情報から視線方向を求め、室内機1Aを一定時間見ているか判断する。このとき、人検知センサ2Aの画像情報の取得範囲は、室内機1Aの空調風の到達範囲をカバーしているものとする。
室内機1Bの人検知センサ2Bも同様に、人検知センサ2Bで取得した画像情報により、室内機1Bを一定時間見ている人を検出する。
この室内機1Aの空調制御の変更内容は、図2の室内機1と同様に行えばよいので、説明を省略する。
在室者101Aの視線102の方向は、室内機1Aの方向であるため、室内機1Bは、空調制御の変更を行わない。
図3、図4では、4方向吹き出しタイプの室内機について説明したが、4方向に限らず、2方向や1方向のてんかせタイプの室内機においても、在室者の視線方向に一致する方向のルーバーを制御すればよい。
要求推定部22は、視線方向検出部11(図1参照)により検出した室内機1に視線を向けた在室者101Aの挙動を、画像イメージセンサ17や赤外線イメージセンサ18により所定時間監視し、図5に示すような画像情報を得る。
なお、顔をあおぐのは手ではなくうちわなど他のものでもよい。顔近傍で定期的に動くものがある時に、あおいでいると判断することができる。
また、要求推定部22は、室内機1に視線を向けた在室者の各人について、上記の処理を行う。
図6は、図2で説明した在室者101Aの視線102の方向が室内機1の方向になっていることを検出して風向き変更の空調制御を行う場合の制御フローを示している。
まず、視線方向検出部11は、人検知センサ2(図2参照)に対応する画像イメージセンサ17や赤外線イメージセンサ18(図1参照)により、空調室内の画像情報を取得する(S61)。
そして、室内機制御部10は、ステップS65で、算出した視線方向が、室内機の方向か否かを判定する。顔検出した人の視線方向が室内機の方向の場合は(S65のYes)、ステップS66に進む。顔検出した人の視線方向が室内機の方向でない場合は(S65のNo)、ステップS68に進む。
より詳細には、室内機制御部10は、在室者に空調風が当たる風当ての空調制御の時には、ルーバー3の向きを在室者の方向から変更して、風の向き4を変更する。在室者に空調風が当たらない風よけの空調制御の時には、ルーバー3の向きを在室者の方向にして、風の向き4を変更する。つまり、風当てと風よけの空調制御を切り替える。
ルーバー3が、空調風を広い範囲に自動的に向きを変更するスイング動作中であった場合には、室内機制御部10は、ルーバー3の向きを所定の向きに固定するように変更して、風の向き4を変更する。また、ルーバー3の向きが固定であった場合には、スイング動作させる。
所定時間経過していなければ(S68のNo)、ステップS61に戻る。所定時間経過していれば(S68のYes)、ステップS67で変更した風向きの空調制御を変更前の設定に戻す(S69)。そして、ステップS61に戻り、実施形態の空調制御処理を繰り返す。
ステップS68とステップS69の処理により空調風の風向変更を行う時間を制限することで、過度な空調変更を抑止する。
図7の制御フローは、図6の制御フローに、室内機制御部10が、室内機の4方向の吹き出し方向についていずれの方向の空調制御(風向き)を行うかを、在室者の視線方向から特定する処理(S71)が追加されている。
ステップS61からステップS69は、図6と同様の処理となっている。ここで、ステップS67の処理は、ステップS71で特定された吹き出し方向について行われる。
図8の制御フローは、図6のステップS67を、視線を検知した人の顔温度を検出する処理(S81)に替えたものである。
そして、ステップS82で、ステップS81で検知した室内機1に視線を向けた人の顔温度に基づいて、空調の温度設定を変更する。
そして、ステップS82では、室内機制御部10(図1参照)が、在室者の顔面温度が所定温度以上であれば、顔面温度に応じて空調設定温度を下げ、在室者の顔面温度が所定温度以下であれば、顔面温度に応じて空調設定温度を上げる変更を行う。
また、在室者の一時的な空調設定の変更要求に対応できる。
図9の制御フローは、図6の制御フローとは、ステップS66より後の在室者の視線方向が室内機方向であることを検知した後の処理が異なる。ステップS61からステップS66の処理は、図6と同じ処理となるため、ここでは説明を省略する。
そして、要求推定部22は、取得した画像情報により、在室者のあおぎ動作を検出できたか否かを判定する(S92)。
監視時間を超過した場合(S95のYes)には、空調制御の変更を行わずにステップS61に戻る。監視時間中の場合(S95のNo)には、ステップS91に戻り、視線方向を室内機の方向に向けた在室者の監視を続ける。
ステップS94で、室内機制御部10は、在室者の暑さを解消するために、空調設定温度を下げる変更を行う。そして、ステップS61に戻る。
また、視線を検知した人の年代を検出し、年代に応じて空調制御(温度設定)の変更の内容を変えるようにしてもよい。
3 ルーバー
10 室内機制御部
11 視線方向検出部
12 通信部
13 LED表示灯(報知部)
14 室内ファン
15 室内膨張弁
17 画像イメージセンサ
18 赤外線イメージセンサ
19 冷媒温度センサ
20 空気温度センサ
21 空気湿度センサ
22 要求推定部
Claims (4)
- 空調室内の在室者を撮像するイメージセンサと、
前記イメージセンサの撮像情報により在室者の視線方向を検出する視線方向検出部と、
視線を室内機に向けた在室者の視線以外の手及び/又は腕による挙動を検出する検出手段と、
前記視線方向検出部により検出した在室者の視線方向が前記室内機であることを検知した際に、前記検出手段による検出内容に応じて空調制御を変更する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記挙動として検出した動作が、暑い時又は寒い時に人が無意識に行う動作として当該制御部にあらかじめ設定されているものであれば、前記空調制御を、あらかじめその動作に設定されているとおりの空調制御へと変更することを特徴とする空気調和機。 - 請求項1に記載の空気調和機において、さらに、
前記視線方向検出部により検出した在室者の視線方向が前記室内機であることを検知したことを報知する報知部
を備えることを特徴とする空気調和機。 - 請求項1又は請求項2に記載の空気調和機において、
前記制御部は、在室者の視線方向が前記室内機であることを検知して空調制御を変更してから所定時間の経過後に、空調制御を変更前の状態に戻す
ことを特徴とする空気調和機。 - 在室者の視線を検出するステップと、
視線を室内機に向けた在室者の視線以外の手及び/又は腕による挙動を検出するステップと、
検出した視線が前記室内機の方向である時、視線を前記室内機に向けた在室者の前記挙動に応じて空調制御を変更するステップと、を含み、
前記挙動として検出した動作が、暑い時又は寒い時に人が無意識に行う動作としてあらかじめ設定されているものであれば、前記空調制御を、あらかじめその動作に設定されているとおりの空調制御へと変更することを特徴とする空気調和機の空調制御方法。
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