[第1実施形態]
[スロットマシン1の構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rなどが設けられている。以下では、賭数が適切に設定されている状態での、スタートスイッチ7への操作をレバーオン操作という。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコード、後述のナビ報知によるリールの押し順を識別可能な情報等が表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せ(いわゆるばらけ目)が揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(例えば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。筐体1の内部には、リールユニット2や、ホッパーユニット34、電源ボックス100などが設けられている。リールユニット2は、リール2L〜2R各々に対応して、リール回転させるためのリールモータ32L、32C、32R、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rを含む。ホッパーユニット34は、投入メダルを貯留するホッパータンク34a、貯留メダルをメダル払出口9から払い出すホッパーモータ34b、払出メダルを検出する払出センサ34cなどを含む。電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、エラーを解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値(たとえば1〜6、6が最も払出率が高い)を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や確認中に設定値が表示される設定値表示器24、投入メダルの流路をホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30と、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31とを有するメダルセレクタ29などが設けられている。
また、筐体1の内部には、制御基板が設けられている。図4の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板91、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図4の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図4の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図4の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図4の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図4の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
また、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、左中右とは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。左右中とは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。中左右とは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。中右左とは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。右左中とは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。右中左とは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。
図5〜図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。名称欄には、入賞役の名称を示し、図柄の組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。また、無効ラインに揃う図柄の組合せ欄には、入賞となる図柄の組合せが入賞ラインに停止したときに無効ラインに停止する図柄の組合せであって遊技者が認識しやすい図柄の組合せを示している。払枚数欄には、入賞時に付与される価値(メダル払出、再遊技付与)を示している。また、図6、図7の遊技状態欄には、入賞時に移行される遊技状態を示している。
図8は、移行出目の図柄組合せを示す図である。移行出目は、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、入賞ラインLNに揃う出目である。RT0、2、3中において移行出目が入賞ラインLN上に停止すると、RT1へ移行される。
図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率(図13参照)で当選するRT0〜3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図9の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照、図10の開始条件・終了条件欄の参照)。たとえば、RT1において、昇格リプレイが入賞すると、RT0に移行する。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図13の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図11〜図13は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。たとえば、通常リプレイは、RT1において、1464/65536で当選する抽選対象役である。
図14、図15は、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示す図である。たとえば、スイカは、中段スイカと、右下がりスイカとを含む。よって、内部抽選でスイカに当選したときには、中段スイカと、右下がりスイカとに当選したことになる。
図16〜図18は、複数の入賞役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。当選した抽選対象役毎に、押し順欄に示す押し順で停止操作されたときに、その右の停止する図柄組合せに示す入賞役の図柄組合せが入賞ラインLNに停止させるリール制御が行なわれる。たとえば、リプレイGR1が当選したときにおいて、押し順が左中右であるときは、昇格リプレイが導出されて、押し順が左中右以外であるときは中段リプレイが導出される。また、たとえば、左ベル1が当選したときにおいて、押し順が左第1停止であるときは、中段ベルが導出されて、押し順が左第1停止以外であれば、上段ベル1、上段ベル8、および移行出目のいずれかが導出される。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAMに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値が変更されたときには、メイン制御部41は、設定値コマンドをサブ制御部91に対して送信する。設定値コマンドとは、設定された(変更された)設定値を特定可能なコマンドである。サブ制御部91は、メイン制御部41からの設定値コマンドを解析することにより、設定された(変更された)設定値を特定可能である。サブ制御部91は、該特定された設定値を特定可能な設定値データをRAM91cに格納する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
[ATについて]
メイン制御部41は、所定のAT抽選条件が成立したときに、図19のAT抽選用テーブルを用いて、AT抽選処理を行う。AT抽選処理は、ATに制御するか否か、およびATに制御すると判断された場合にはATに制御させるATゲーム数を決定する処理である。AT抽選条件は、所定のAT抽選対象役が当選することにより成立する条件(図19の第1条件〜第3条件)、および消化ゲーム数が予め定められている規定ゲーム数(いわゆる天井ゲーム数)に到達することにより成立する条件(図19の第4条件)を含む。図19の例では、AT抽選対象役は、弱チェリー、強チェリー、スイカである。また、規定ゲーム数は、ATが終了したときに決定されるゲーム数である(図27参照)。AT抽選条件は、図19に示したものに限られず、他の条件であってもよい。たとえば、AT抽選対象役とは異なる特定役が所定回数(1回も含む)当選することにより成立する条件としてもよく、特定役が所定回数(1回も含む)入賞することにより成立する条件としてもよい。
図19の例では、たとえば、弱チェリーが当選したとき(第1条件が成立したとき)において、付与されるATゲーム数が、0、100、200、300それぞれに決定される確率は、95%、5%、0%、0%となっている。また、他の条件2〜4のいずれかが成立したときに付与されるATゲーム数が、0、100、200、300それぞれに決定される確率については、図19に示す通りである。以下では、付与されるATゲーム数が100〜300のいずれかに決定されることを「AT当選」といい、付与されるATゲーム数が0に決定されることを「AT非当選」という。
AT当選したときには、サブ制御部91は、AT当選を遊技者に対して報知するAT報知演出を行った後に、メイン制御部41はATに制御するAT制御処理を行う。AT制御処理では、付与されているATゲーム数に亘ってATに制御する。メイン制御部41は、AT抽選処理終了後に、付与されることが決定されたATゲーム数(0を含む)を示すATゲーム数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、該サブ制御部91は、該ATゲーム数コマンドを受信して解析することにより付与されることが決定されたATゲーム数を特定することができる。
AT制御処理では、遊技状態がRT0〜2であるときに、メイン制御部41がナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91がナビ演出を実行する。ナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより、遊技状態に応じたナビ対象役に対応する有利押し順を識別可能に報知する(図25参照)。ナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な押し順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。ナビ演出は、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して押し順コマンドを送信することで、ナビ演出を実行させる。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13であり、RT2であるときにはリプレイGR21〜26である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、メイン制御部41は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
ナビ演出において、左中右の押し順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を示す押し順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの押し順を示す音声を出力する。
また、左リールを第1停止とする押し順を報知する場合には、「1−−」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を示す押し順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの押し順を示す音声を出力する。また、特に、RT2においてリプレイGR21〜26が当選し、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞する押し順を報知する場合には、上述の押し順画像に加え、各リールに赤7及び青7を狙ったタイミングでの停止操作を促す画像も表示され、そのタイミングでの停止操作が促されるようになっている。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する押し順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜13のいずれかが当選したときには、特殊リプレイが入賞する押し順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR21〜23のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは赤7リプレイが入賞する押し順を識別可能に報知する。また、RT2においてリプレイGR24〜26のいずれかが当選したときには、中段リプレイまたは青7リプレイが入賞する押し順を識別可能に報知する。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
以上のように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる押し順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った押し順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において特殊リプレイを入賞させること、中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において中段ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞を回避すること、移行出目の停止を回避することができる。
メイン制御部41は、ART、BBまたはRBの終了時に、複数のゲーム数から規定ゲーム数を決定するとともに、ART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数を計数する。
そして、メイン制御部41は、ART抽選に当選し、前兆期間が終了すること、またはART、BBまたはRBの終了時からART、BB、RBのいずれにも継続して制御されないゲーム数が規定ゲーム数に到達することでARTに制御する。
ARTに制御する場合には、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。
メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順がナビ報知により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR11〜13の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順がナビ報知により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させてRT0からRT2に移行させることが可能となるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行した場合には、その後最初のリプレイGR21〜23の当選時、または最初のリプレイGR24〜26の当選時に、赤7リプレイを入賞させる押し順を報知するナビ報知または青7リプレイを入賞させる押し順を報知するナビ報知を実行するようになっており、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、赤7リプレイまたは青7リプレイを入賞させるとともに、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
メイン制御部41は、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することで準備状態を終了し、ARTの制御を開始する。これに伴いメイン制御部41は、ARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数(AT残りゲーム数ともいう。)として設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、リプレイGR21〜26の当選時に中段リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、抽選条件が成立した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。そして、上乗せ抽選に当選した場合には、ART開始時と同様にARTのゲーム数を決定するARTゲーム数抽選を行い、ARTゲーム数抽選で当選したゲーム数を、RAM91cに割り当てられたARTの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT2の終了によりARTを中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断する。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT3において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR21〜26の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、本実施形態においてメイン制御部41は、ART中のリプレイGR21〜26の当選時に、初回を除いて中段リプレイが入賞する押し順をナビ報知により報知するようになっており、報知された押し順を無視して停止操作を行った場合には、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞してRT2が維持される場合もあるが、転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまう場合もあるため、リプレイGR21〜26の当選時に、ナビ報知により報知された中段リプレイを入賞させる押し順での停止操作を促すことが可能となり、意味もなく赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することを防止できるようになっている。
本実施形態においてメイン制御部41は、前述のように内部抽選の後、内部抽選の結果を特定可能な内部当選コマンドをサブ制御部91に送信することで、サブ制御部91は、内部当選コマンドから特定される内部抽選の結果に応じた演出を行うことが可能とされている。
メイン制御部41は、内部抽選においてナビ報知の対象となる報知対象役(押し順ベル、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜26)が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドを送信し、ナビ報知が行われない状態(非AT中でナビ報知が行われない場合)であれば、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドを送信する。
尚、メイン制御部41は、内部抽選においてナビ報知の対象とならない非報知対象役(BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、BB+共通ベル、RB、RB+強チェリー、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベル、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、通常リプレイ)が当選した場合には、遊技者にとって有利な押し順が変動するものではなく、ナビ報知が行われる状態か否かに関わらず、当選役の種類が特定可能な第2の内部当選コマンドを送信する。
ここで、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドとは、例えば、当選した報知対象役の種類が押し順ベルの場合には、押し順ベルが当選したこと、有利な押し順、すなわち移行出目の停止を回避し、かつ中段ベルが入賞する押し順が左リールを第1停止とする押し順であるか、中リールを第1停止とする押し順であるか、右リールを第1停止とする押し順であるか、を特定可能なコマンドであり、具体的には、押し順ベルの種類(左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)を特定可能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR1〜6の場合には、リプレイGR1〜6のいずれかが当選したこと、有利な押し順、すなわち昇格リプレイが入賞する押し順が、左中右の押し順であるか、左右中の押し順であるか、中左右の押し順であるか、中右左の押し順であるか、右左中の押し順であるか、右中左の押し順であるか、を特定可能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR1〜6のいずれの当選であるかを特定可能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR11〜13の場合には、リプレイGR11〜13のいずれかが当選したこと、有利な押し順、すなわち転落リプレイの入賞を回避し、かつ特殊リプレイが入賞する押し順が左リールを第1停止とする押し順であるか、中リールを第1停止とする押し順であるか、右リールを第1停止とする押し順であるか、を特定可能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR11〜13のいずれの当選であるかを特定可能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR21〜26の場合には、リプレイGR21〜26のいずれかが当選したこと、有利な押し順、すなわち転落リプレイの入賞を回避し、かつ赤7リプレイ、青7リプレイまたは中段リプレイが入賞する押し順が左リールを第1停止とする押し順であるか、中リールを第1停止とする押し順であるか、右リールを第1停止とする押し順であるか、を特定可能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR21〜26のいずれの当選であるかを特定可能なコマンドなどが該当する。
また、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドとは、例えば、当選した報知対象役の種類が押し順ベルの場合には、押し順ベルが当選したことを特定可能であるが、有利な押し順を特定不能なコマンドであり、具体的には、押し順ベルの当選のみ特定可能で、その種類(左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)は特定不能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR1〜6の場合には、リプレイGR1〜6のいずれかが当選したことを特定可能であるが、有利な押し順を特定不能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR1〜6のいずれかが当選したことのみ特定可能で、リプレイGR1〜6のいずれの当選であるかは特定不能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR11〜13の場合には、リプレイGR11〜13のいずれかが当選したことを特定可能であるが、有利な押し順を特定不能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR11〜13のいずれかが当選したことのみ特定可能で、リプレイGR11〜13のいずれの当選であるかは特定不能なコマンドなどが該当する。また、当選した報知対象役の種類がリプレイGR21〜26の場合には、リプレイGR21〜26のいずれかが当選したことを特定可能であるが、有利な押し順を特定不能なコマンドであり、具体的には、リプレイGR21〜26のいずれかが当選したことのみ特定可能で、リプレイGR21〜26のいずれの当選であるかは特定不能なコマンドなどが該当する。
このように、内部抽選において報知対象役(押し順ベル、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜26)が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態(非AT中でナビ報知が行われない場合)であれば、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信されるため、サブ制御部91は、報知対象役が当選し、ナビ報知が行われる状態であれば、第1の内部当選コマンドから特定される有利な押し順を識別可能なナビ演出を実行することが可能となり、報知対象役が当選し、ナビ報知が行われない状態であれば、第1の内部当選コマンドから特定される報知対象役の種類に応じて、特定の種類の報知対象役が当選した可能性を示唆する演出を実行することが可能となる。
[ATゲーム数の増加]
また、AT抽選によりAT当選したときにおいて、メイン制御部41は、後述する1セット目のAT開始時にAT増加抽選を実行する。AT増加抽選は、AT抽選により付与されたATゲーム数に亘って制御されるAT(つまり、1セット目のAT)が終了した後に、ATを継続させるか否か、およびATを継続させると決定された場合には継続させるATゲーム数(つまり、増加させるATゲーム数)を決定する処理である。AT増加抽選は、AT増加抽選用テーブル(特に図示せず)を用いて実行される。AT増加抽選用テーブルでは、増加させるATゲーム数の候補として、0ゲーム、100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、500ゲームが規定されており、それぞれの決定確率は60%、20%、15%、4%、1%と規定されている。この決定確率では、ATを継続させる(増加させるATゲーム数が100ゲーム、200ゲーム、300ゲーム、500ゲームのいずれかとなる)確率は40%となり、ATを継続させない(増加させるATゲーム数が0になる)確率は60%となる。なお、変形例として、ATを継続させる確率が異なる複数種類のAT増加抽選用テーブルを備えるようにしてもよい。
以下では、非AT中にAT抽選条件が成立することによりAT当選することを「AT初当たり」という。また、AT増加抽選により、増加されるATゲーム数の増加(つまり、ATゲーム数の増加が100〜500のいずれかに決定されること)を「AT増加当選」といい、増加されるATゲーム数が0に決定されることを「AT増加非当選」という。
AT増加抽選によりAT増加当選した場合には、AT増加当選したことと、AT増加当選により増加されるATゲーム数とを特定可能なAT増加ゲーム数コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、AT増加ゲーム数コマンドを解析することにより、AT増加抽選でAT増加当選したか否かと、AT増加当選した場合には増加されたATゲーム数を特定可能である。なお、AT増加非当選した場合には、AT増加ゲーム数コマンドは送信されない。
サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドを解析することにより、AT増加当選したことを特定すると、AT増加フラグ、および増加されたATゲーム数を特定可能な増加ATゲーム数データをRAM91cに格納する。サブ制御部91は、RAM91cにAT増加フラグの有無、および増加ATゲーム数データから、ATゲーム数が増加されたか否か、および増加されたATゲーム数を特定できる。
以下では、AT初当たりすることにより制御されるATを1セット目のATとする。1セット目のAT開始時には、AT増加抽選(以下、1回目のAT増加抽選という。)が実行される。1セット目のATは、1回目のAT増加抽選によりATゲーム数が増加したか否かに関わらず、AT抽選により付与されたATゲーム数に亘って制御される。該1回目のAT増加抽選により、ATゲーム数が増加された場合には、1セット目のAT終了後、2セット目のATが開始される。該2セット目のATは、1回目のAT増加抽選により増加されたATゲーム数に亘って制御される。
2セット目のAT開始時には、AT増加抽選(以下、2回目のAT増加抽選という。)が実行される。2セット目のATは、2回目のAT増加抽選によりATゲーム数が増加したか否かに関わらず、1回目のAT増加抽選により増加されたATゲーム数に亘って制御される。該2回目のAT増加抽選により、ATゲーム数が増加された場合には、2セット目のAT終了後、3セット目のATが開始される。該3セット目のATは、2回目のAT増加抽選により増加されたATゲーム数に亘って制御される。
3セット目のAT開始時には、AT増加抽選は実行されない。3セット目のATゲーム数が0に到達すると、一連のATは終了する。ここで、一連のATとは、3セットのATが実行された場合には、該3セットのATをいい、2セットのATが実行され3セット目のATが実行されなかった場合には該2セットのATをいい、1セットのATが実行され、2セット目のATが実行されなかった場合には、該1セットのATをいう。
このように、本実施形態では、AT初当たりしたときには、最大、2回のAT増加抽選が実行され、最大、3セットのATに制御されることになる。2回のAT増加抽選とは、1セット目のAT開始時に実行されるAT増加抽選、2セット目のAT開始時に実行されるAT増加抽選である。なお、変形例として、4セット以上のATに制御可能とするとともに、3回以上のAT増加抽選を実行するようにしてもよい。
また、各セットのAT中において、AT抽選条件(図19参照)が成立したときにはAT上乗せ抽選が実行される。該AT上乗せ抽選により、ATゲーム数が上乗せされることでも、AT抽選で付与されたATゲーム数が増加する。AT上乗せ抽選で用いられるAT抽選用テーブルは図19と同様のものである。AT上乗せ抽選によりAT上乗せ当選した場合には、該AT上乗せ当選したセットのATゲーム数が増加される。
[内部当選コマンドを送信する際の制御について]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して内部当選コマンドを送信する際の制御内容について説明する。本実施形態では、ROM41bに、当選役毎に、報知対象役については第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドが設定され、非報知対象役については第2の内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されている。また、内部当選コマンドテーブルにおいて報知対象役に対応する第2の内部当選コマンドは、報知対象役の種類毎に一の第2の内部当選コマンドが設定されている。具体的には、押し順ベルに対応して押し順ベルのいずれかが当選していることを特定可能な一の第2の内部当選コマンドが設定され、リプレイGR1〜6に対応してリプレイGR1〜6のいずれかが当選していることを特定可能な一の第2の内部当選コマンドが設定され、リプレイGR11〜13に対応してリプレイGR11〜13のいずれかが当選していることを特定可能な一の第2の内部当選コマンドが設定され、リプレイGR21〜26に対応してリプレイGR21〜26のいずれかが当選していることを特定可能な一の第2の内部当選コマンドが設定されている。
そして、図20に示すように、メイン制御部41は、まず、内部抽選の後に実行する内部当選コマンド設定処理において、内部抽選により設定された内部当選フラグを読み出し(Sa01)、ナビ報知を実行するか否かを判定し(Sa02)、Sa02のステップにおいてナビ報知を実行すると判定した場合には、Sa01で読み出した内部当選フラグに基づく当選役に対応して内部当選コマンドテーブルに第1の内部当選コマンドが設定されているか否かを判定する(Sa03)。
Sa03のステップにおいて当選役に対応して内部当選コマンドテーブルに第1の内部当選コマンドが設定されている場合、すなわち当選役が報知対象役である場合には、当選役に対応する第1の内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sa04)。一方Sa03のステップにおいて当選役に対応して内部当選コマンドテーブルに第1の内部当選コマンドが設定されていない場合、すなわち当選役が非報知対象役である場合には、当選役に対応する第2の内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sa05)。
また、Sa02のステップにおいてナビ報知を実行しないと判定した場合には、Sa01で読み出した内部当選フラグに基づく当選役に対応する第2の内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sa05)。
また、Sa04、Sa05のステップにおいてコマンドキューに設定された内部当選コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に送信されることとなる。
このように本実施形態では、ROM41bに、当選役毎に、報知対象役については第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドが設定され、非報知対象役については第2の内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されているとともに、内部当選コマンドテーブルにおいて報知対象役に対応する第2の内部当選コマンドは、報知対象役の種類毎に一の第2の内部当選コマンドが設定されており、メイン制御部41は、内部抽選の後、ナビ報知を実行する場合には、当選役に対応して内部当選コマンドテーブルに第1の内部当選コマンドが設定されていれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信し、当選役に対応して内部当選コマンドテーブルに第1の内部当選コマンドが設定されていなければ、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する一方で、ナビ報知を実行しない場合には、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でナビ報知を実行しない場合には、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順がサブ制御部91によって特定されることがないようになっている。したがって、サブ制御部91に対して不正がなされても、ナビ報知が実行されないゲームで有利押し順が報知されることを防止できる。
尚、本実施形態では、内部抽選の後に、内部当選フラグを読み出して内部当選コマンドを設定する構成であるが、内部抽選において内部当選フラグを設定する際に、内部当選コマンドを設定する構成としても良い。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して内部当選コマンドを送信する際の制御内容の変形例1について説明する。
変形例1では、上記実施例と同様に、ROM41bに、当選役毎に、報知対象役については第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドが設定され、非報知対象役については第2の内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されているとともに、内部当選コマンドテーブルにおいて報知対象役に対応する第2の内部当選コマンドは、報知対象役の種類毎に一の第2の内部当選コマンドが設定されている。
そして、図21に示すように、メイン制御部41は、まず、内部抽選の後に実行する内部当選コマンド設定処理において、内部抽選により設定された内部当選フラグを読み出し(Sb01)、Sb01で読み出した内部当選フラグに基づく当選役が報知対象役か否かを判定する(Sb02)。
Sb02のステップにおいて報知対象役であれば、さらにナビ報知を実行するか否かを判定し(Sb03)、Sb03のステップにおいてナビ報知を実行する場合には、当選した報知対象役を個別に特定し(Sb04)、Sb04のステップにおいて個別に特定した報知対象役に対応する第1の内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sb05)。
一方、Sb02のステップにおいて報知対象役でない場合、Sb03のステップにおいてナビ報知を実行しない場合には、当選役に対応する第2の内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sb06)。
また、Sb05、Sb06のステップにおいてコマンドキューに設定された内部当選コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に送信されることとなる。
このように変形例1では、ROM41bに、当選役毎に、報知対象役については第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドが設定され、非報知対象役については第2の内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されているとともに、内部当選コマンドテーブルにおいて報知対象役に対応する第2の内部当選コマンドは、報知対象役の種類毎に一の第2の内部当選コマンドが設定されており、メイン制御部41は、内部抽選の後、当選役が報知対象役であり、ナビ報知を実行する場合には、当選した報知対象役を個別に特定して、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する一方、当選役が報知対象役であるがナビ報知を実行しない場合には、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でナビ報知を実行しない場合には、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順がサブ制御部91によって特定されることがないようになっている。したがって、サブ制御部91に対して不正がなされても、ナビ報知が実行されないゲームで有利押し順が報知されることを防止できる。
尚、変形例1では、内部抽選の後に、内部当選フラグを読み出して内部当選コマンドを設定する構成であるが、内部抽選において内部当選フラグを設定する際に、内部当選コマンドを設定する構成としても良い。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して内部当選コマンドを送信する際の制御内容の変形例2について説明する。
変形例2では、ROM41bに、当選役毎に、内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されている。また、変形例2では、内部抽選において報知対象役についてナビ報知が実行される場合には、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について有利な押し順が異なる抽選対象役(例えば、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)毎に個別に当選を判定するのに対して、ナビ報知が実行されない場合には、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について有利な押し順に関わらず、1種類の抽選対象役(例えば、押し順ベル)として一括して当選を判定するようになっており、ナビ報知が実行される場合には、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について有利な押し順が異なる複数種類の抽選対象役(例えば、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)のいずれかが当選した場合に、それぞれ異なる値の内部当選フラグを設定するのに対して、ナビ報知が実行されない場合には、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)に対応する1種類の抽選対象役(例えば、押し順ベル)が当選した場合に、報知対象役の種類が同じであってもナビ報知が実行される場合に設定される内部当選フラグとは異なる値の内部当選フラグを設定するようになっており、内部当選コマンドテーブルにも、1種類の報知対象役について有利な押し順が異なる複数種類の抽選対象役のいずれかが当選した場合に設定される内部当選フラグ、1種類の報知対象役に対応する1種類の抽選対象役が当選した場合に設定される内部当選フラグ、それぞれに対応して異なる内部当選コマンドが設定されている。
そして、図22に示すように、メイン制御部41は、内部抽選において、ナビ報知を実行するか否かを判定し(Sc01)、Sc01のステップにおいてナビ報知を実行する場合には、1種類の報知対象役について有利な押し順が異なる抽選対象役毎に個別に当選を判定する個別抽選を行う(Sc02)。個別抽選においては、図23(a)に示すように、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について、当該種類の報知対象役を構成する抽選対象役(例えば、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4)毎に内部抽選用乱数値が当選範囲となるか否か(詳しくは、加算値がオーバーフローするか否か)判定し、内部抽選用乱数値が当選範囲内となる抽選対象役の当選を判定し、当該種類の報知対象役を構成する抽選対象役のうち当選した抽選対象役に対応する内部当選フラグを設定する。
また、Sc01のステップにおいてナビ報知を実行しない場合には、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について有利な押し順に関わらず、1種類の抽選対象役(例えば、押し順ベル)として一括して当選を判定する一括抽選を行う(Sc03)。一括抽選においては、図23(b)に示すように、1種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)について、当該種類の報知対象役をまとめた抽選対象役(例えば、押し順ベル)について内部抽選用乱数値が当選範囲となるか否か(詳しくは、加算値がオーバーフローするか否か)判定し、内部抽選用乱数値が当選範囲内となる場合に、当該種類の報知対象役(例えば、押し順ベル)の当選を判定し、当該種類の報知対象役に対応する内部当選フラグを設定する。
尚、報知対象役以外は、通常通りに当選の有無が判定されることとなる。
そして、Sc02のステップにおける個別抽選またはSc03のステップにおける一括抽選において設定された内部当選フラグに対応する内部当選コマンドを内部当選コマンドテーブルから読み出してコマンドキューに設定する(Sc04)。
また、Sc04のステップにおいてコマンドキューに設定された内部当選コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に送信されることとなる。
また、特に図示しないが、ナビ報知が実行されない場合に、報知対象役が当選した場合には、内部抽選の後、有利な押し順を複数種類の押し順から選択する押し順選択抽選を行い、その結果に応じて有利な押し順が変化するようになっている。
このように変形例2では、ROM41bに、当選役毎に、内部当選コマンドが設定された内部当選コマンドテーブルが格納されているとともに、内部当選コマンドテーブルにおいて1種類の報知対象役について有利な押し順が異なる複数種類の抽選対象役のいずれかが当選した場合に設定される内部当選フラグ、1種類の報知対象役に対応する1種類の抽選対象役が当選した場合に設定される内部当選フラグ、それぞれに対応して異なる内部当選コマンドが設定されており、メイン制御部41は、内部抽選においてナビ報知が実行される場合には、1種類の報知対象役について有利な押し順が異なる抽選対象役毎に個別に当選を判定する個別抽選を行い、当選役に対応する内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する一方、内部抽選においてナビ報知が実行されない場合には、1種類の報知対象役について有利な押し順に関わらず、1種類の抽選対象役として一括して当選を判定する一括抽選を行い、当選役に対応する内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。すなわち1種類の報知対象役について有利な押し順が異なる抽選対象役が当選した場合に送信される内部当選コマンドが、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドとして送信され、1種類の報知対象役が当選した場合に送信される内部当選コマンドが、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドとして送信されるようになっているので、メイン制御部41側でナビ報知を実行しない場合には、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順がサブ制御部91によって特定されることがないようになっている。したがって、サブ制御部91に対して不正がなされても、ナビ報知が実行されないゲームで有利押し順が報知されることを防止できる。
尚、変形例2では、内部抽選において内部当選フラグを設定する際に、内部当選コマンドを設定する構成であるが、内部抽選の後に、内部当選フラグを読み出して内部当選フラグを設定する構成としても良い。
本実施形態では、メイン制御部41が内部抽選の結果を特定可能な内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、サブ制御部91が内部抽選の結果を特定し、ATに制御されている場合には、特定した内部抽選の結果に基づいて遊技者にとって有利な押し順を報知するようになっている。このような構成において、内部抽選の結果を示すコマンドは、ATに制御されているか否かに関わらず、サブ制御部91に対して送信され、内部抽選の結果が全て特定可能となる構成とすると、サブ制御部91側に不正がなされることで、メイン制御部41側でATに制御する旨が決定されていないにも関わらず、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた遊技者にとって有利な押し順が特定され、ATに制御されていないにも関わらず、有利な押し順が報知されてしまう可能性があった。
これに対して本実施形態では、内部抽選において報知対象役(押し順ベル、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜26)が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態(非AT中でナビ報知が行われない場合)であれば、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信されるので、メイン制御部41側でナビ報知が実行されない場合には、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順が特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされてもナビ報知が実行されている状態以外で有利な操作順が報知されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、押し順ベルの当選時において、押し順ベルの種類に対応する押し順で停止操作がされた場合に、遊技者にとって相対的に有利となる中段ベルを入賞させる制御が行われ、押し順ベルの種類に対応する押し順以外の押し順で停止操作がされた場合に、中段ベルを入賞させない制御が行われるとともに、共通ベルの当選時においては、押し順に関わらず、中段ベルを入賞させることが可能な制御が行われるようになっている。そして、押し順ベルの当選時においては、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合)であれば、押し順ベルが当選したことも遊技者にとって有利な押し順、すなわち中段ベルを入賞させる押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態(非AT中でナビ報知が行われない場合)であれば、押し順ベルが当選したことは特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信される一方で、押し順ベルと同じく、中段ベルの入賞が許容され、かついずれの押し順であっても中段ベルを入賞させることが可能となる共通ベルの当選時には、ナビ報知が実行されるか否かに関わらず、押し順ベルに対応する第1の内部当選コマンド及び押し順ベルに対応する第2の内部当選コマンドとは異なる内部当選コマンドであって、共通ベルが当選したことが特定できる共通ベルに対応する第2の内部当選コマンドが送信されるので、サブ制御部91側で、中段ベルが入賞可能な状況において、押し順ベルに対応した押し順で操作されなければ中段ベルが入賞可能とならないのか、押し順に関わらず中段ベルが入賞可能となるか、を特定することができる。特に、押し順に関わらず中段ベルが入賞可能となることが特定された場合には、押し順に関わらず中段ベルが入賞可能となる可能性を示唆する演出を行うことも可能となる。
また、本実施形態では、共通ベルが遊技者にとって有利なBBへの移行を伴うBB、遊技者にとって有利なRBへの移行を伴うRBと同時に当選する可能性のある抽選対象役であり、中段ベルが入賞することでBBやRBに当選している可能性が示唆されることとなるため、サブ制御部91側で、共通ベルに対応する内部当選コマンドにより、BBやRBの当選可能性が示唆される中段ベルの入賞が当選していることを特定可能となるため、このような状況においてBBやRBの当選を期待させる演出を行うことも可能となる。
尚、本実施形態では、押し順ベルの当選時においては、ナビ報知が行われる状態であれば、押し順ベルが当選したことも遊技者にとって有利な押し順、すなわち中段ベルを入賞させる押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態であれば、押し順ベルが当選したことは特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信される一方で、押し順ベルと同じく、中段ベルの入賞が許容され、かついずれの押し順であっても中段ベルを入賞させることが可能となる共通ベルの当選時には、ナビ報知が実行されるか否かに関わらず、押し順ベルに対応する第1の内部当選コマンド及び押し順ベルに対応する第2の内部当選コマンドとは異なる内部当選コマンドであって、共通ベルが当選したことが特定できる共通ベルに対応する第2の内部当選コマンドが送信される構成であるが、報知対象役の当選時においては、ナビ報知が行われる状態であれば、報知対象役が当選したことも遊技者にとって有利な操作手順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態であれば、報知対象役が当選したことは特定可能であるが遊技者にとって有利な操作手順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信される一方で、報知対象役と同じく、有利表示結果の導出が許容され、かついずれの操作手順であっても有利表示結果を導出させることが可能となる特定の抽選結果となった場合には、ナビ報知が実行されるか否かに関わらず、報知対象役に対応する第1の内部当選コマンド及び報知対象役に対応する第2の内部当選コマンドとは異なる内部当選コマンドであって、特定の抽選結果となったことが特定できる第2の内部当選コマンドが送信される構成とした場合でも、上記と同様にサブ制御部91側で、有利表示結果が導出可能な状況において、報知対象役に対応した操作手順で操作されなければ有利表示結果が導出可能とならないのか、操作手順に関わらず有利表示結果が導出可能となるか、を特定することができる。
例えば、リプレイGR1〜6の当選時においては、ナビ報知が行われる状態であれば、リプレイGR1〜6が当選したことも遊技者にとって有利な操作手順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態であれば、リプレイGR1〜6が当選したことは特定可能であるが遊技者にとって有利な操作手順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信される一方で、リプレイGR1〜6と同じく、昇格リプレイの入賞が許容され、かついずれの操作手順であっても昇格リプレイを導出させることが可能となる特定の抽選結果となった場合には、ナビ報知が実行されるか否かに関わらず、リプレイGR1〜6に対応する第1の内部当選コマンド及びリプレイGR1〜6に対応する第2の内部当選コマンドとは異なる内部当選コマンドであって、特定の抽選結果となったことが特定できる第2の内部当選コマンドが送信される構成とした場合でも、上記と同様の効果が得られる。
また、このような構成においても、特定の抽選結果が遊技者にとって有利なBBへの移行を伴うBB、遊技者にとって有利なRBへの移行を伴うRBと同時に当選する可能性のある抽選結果であることが好ましく、このようにすることで、昇格リプレイ等の有利表示結果が導出されることでBBやRBに当選している可能性が示唆されることとなるため、サブ制御部91側で、特定の抽選結果に対応する内部当選コマンドにより、BBやRBの当選可能性が示唆される有利表示結果の導出が許容されていることを特定可能となるため、このような状況においてBBやRBの当選を期待させる演出を行うことも可能となる。
尚、本実施形態では、報知対象役の当選時に遊技者にとって有利となる操作手順として押し順を適用しているが、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作手順、複数の押し順のうちいずれかの押し順で操作する操作手順、これらの組合せによる操作手順を遊技者にとって有利となる操作手順として適用するものであれば良い。
また、本実施形態では、内部抽選において報知対象役が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な第1の内部当選コマンドが送信され、ナビ報知が行われない状態であれば、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な第2の内部当選コマンドが送信されることで、メイン制御部41側でナビ報知が実行されない場合には、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順が特定されることのない構成であるが、内部抽選において報知対象役が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態か否かに関わらず、当選した報知対象役の種類は特定可能であるが遊技者にとって有利な押し順は特定不能な内部当選コマンドを送信し、ナビ報知が行われる状態であれば、さらに当選した報知対象役の種類に応じて遊技者にとって有利な押し順を特定可能な有利手順コマンドを内部当選コマンドとは別個に送信する一方、ナビ報知が行われない状態であれば、有利手順コマンドを送信しないようにすることで、メイン制御部41側でナビ報知が実行されない場合には、コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順が特定されることのない構成としても良い。
また、内部抽選において報知対象役が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態であれば、当選した報知対象役の種類も遊技者にとって有利な押し順も特定可能な内部当選コマンドを送信し、ナビ報知が行われない状態であれば、内部当選コマンドを送信しないことにより、メイン制御部41側でナビ報知が実行されない場合には、コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な押し順が特定されることのない構成としても良い。
また、本実施形態では、内部抽選において報知対象役が当選した場合に、ナビ報知が行われる状態であれば、有利な操作手順が複数手順からなる場合(例えば、リプレイGR1〜6において、第1停止リールが正解となる順番であり、かつ第2停止リールも正解となる順番である操作手順)に、複数手順の全てについて報知され、その際に送信される第1の内部当選コマンドから複数手順の全てについて特定可能となる構成であるが、内部抽選において報知対象役が当選した場合に、複数手順からなる有利な操作手順のうち一部の操作手順のみ報知する一部ナビ報知を行う場合(例えば、正解となる第1停止リールのみ報知する場合、有利な操作手順が特定の押し順、かつ特定のタイミングである場合に、押し順またはタイミングのみ報知する場合等)に、一部ナビ報知により報知される有利な操作手順の一部のみが特定可能となる内部当選コマンドを送信する構成としても良く、このような構成とすることで、本来であれば、有利な操作手順の一部のみが報知される状態において、内部当選コマンドから内部抽選の結果に応じた有利な操作手順の全てが特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされても有利な操作手順の全てが報知されるナビ報知が実行されている状態以外で有利な操作手順の全てが報知されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態における報知対象役とは、原則として、報知対象役を構成する抽選対象役に応じて有利表示結果を導出させる操作手順が異なるものであり、有利表示結果を導出させることが可能な抽選結果であってもその操作手順が変化することのない抽選結果(例えば、スイカ、角チェリー等の操作タイミングによっては取りこぼす可能性のある役)は、報知対象役とはならない。また、抽選対象役に応じて有利表示結果を導出させる操作手順が異なる抽選結果であっても、あえて取りこぼしを誘発することによりチャンス目等を導出させる抽選結果(例えば、取りこぼすことでチャンス目が導出される1枚役等)等、報知の有無により遊技者の有利度に影響を与えることを目的としない抽選結果は、報知対象としなくても良く、このような抽選結果となった場合に、当選した役の種類も遊技者にとって有利な操作手順も特定可能な第1の内部当選コマンドを送信する構成であっても良い。
また、本実施形態では、報知対象役が当選した場合に、報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じた操作手順で操作された場合に、必ず遊技者にとって有利となる有利表示結果(中段ベル、昇格リプレイ、特殊リプレイ等)が導出される構成であるが、報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じた操作手順で操作された場合に、さらに報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じて変動することのない特定の操作手順で操作された場合に、有利表示結果を導出し、特定の操作手順以外の操作手順で導出操作手段が操作された場合に、有利表示結果以外の表示結果を導出する制御を行うものでも良い。この場合に、報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じて変動することのない特定の操作手順とは、例えば、報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じた押し順で操作され、かつ特定の操作タイミングで操作される操作手順、一のリールにおいて報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じた操作タイミングで操作され、かつ他のリールにおいて特定の操作タイミングで操作される操作手順などが該当する。
また、本実施形態では、押し順ベルと同じく、中段ベルの入賞が許容される共通ベルの当選時において、押し順に関わらず、左リールが特定のタイミングで操作された場合に中段ベルが入賞する構成であるが、共通ベルの当選時において、押し順、操作タイミングに関わらず、必ず中段ベルが入賞する構成でも良い。
また、本実施形態では、報知対象役が当選した場合に、報知対象役を構成する抽選対象役の種類に応じた操作手順で操作された場合に導出される有利表示結果として、メダルの付与を伴う小役の入賞態様、遊技者にとって有利な遊技状態(RT0、RT2)への移行を伴う再遊技役の入賞態様を適用しているが、遊技者にとって有利な表示結果とは、メダルや再遊技の付与、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴わない他の表示結果に対してメダルや再遊技の付与、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う表示結果、メダルの付与を伴う他の表示結果に対してさらに多くのメダルの付与を伴う表示結果、遊技者にとって有利な特典(ART等)の付与を伴わない他の表示結果に対して特典の付与を伴う表示結果、遊技者にとって不利な遊技状態への移行を伴う他の表示結果に対して現在の遊技状態を維持する表示結果または現在の遊技状態よりも有利な遊技状態への移行を伴う表示結果等であれば良い。
ここで遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施形態では、メイン制御部41側で制御するナビ報知と、サブ制御部91側で制御するナビ演出の双方にて遊技者にとって有利な操作手順を識別可能となる構成であるが、サブ制御部91側で制御するナビ演出だけで遊技者にとって有利な操作手順を識別可能となる構成としても良い。
[遊技補助表示器12の点灯態様について]
本実施形態では、前述のようにメイン制御部41が、遊技補助表示器12の点灯態様によりストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順を識別可能に報知するナビ報知を実行する。
図24に示すように、遊技補助表示器12は、第1〜第8セグメントをそれぞれ点灯/消灯可能な2つの表示器12L、12Rからなり、それぞれのセグメントを白、桃、黄、橙、赤、緑、青の7色に点灯させることが可能な表示器である。
ナビ報知における遊技補助表示器12の点灯態様は、図25に示すように、報知される押し順(中左右、中右左、右左中、右中左、左−−(左第1停止)、−中−(中第1停止)、−−右(右第1停止))毎に点灯するセグメントの組合せが異なることで、点灯中のセグメントの組合せから押し順が識別できるようになっている。例えば、表示器12Lの第1セグメント、第2セグメント、第4セグメント、第6セグメントが点灯し、表示器12Rの第2セグメント、第4セグメント、第6セグメント、第7セグメントが点灯し、他のセグメントが消灯している状態であれば左中右の押し順を識別可能となる。ただし、押し順に対応して点灯するセグメントの組合せは、押し順を直接的に想起するようなものではなく、点灯するセグメントの組合せから即座に押し順を識別することが困難なものであり、対応表等がなければ容易に識別できないものである。
また、押し順ベルの当選時に実行するナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが黄色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、中段ベルが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR1〜6の当選時に実行するナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが橙色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、昇格リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR11〜13の当選時に実行するナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが緑色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、特殊リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR21〜23の当選時に実行するナビ報知のうち中段リプレイを入賞させるナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが青色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、中段リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR21〜23の当選時に実行するナビ報知のうち赤7リプレイを入賞させるナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが桃色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR24〜26の当選時に実行するナビ報知のうち中段リプレイを入賞させるナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが青色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、中段リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、リプレイGR24〜26の当選時に実行するナビ報知のうち青7リプレイを入賞させるナビ報知では、押し順に対応して点灯するセグメントが桃色に点灯することで、報知された押し順に従って停止操作がされることで、赤7リプレイまたは青7リプレイが入賞することが識別できるようになっている。
また、本実施形態では、表示器12Rの第8セグメントを赤色に点灯させることで、ART(AT含む)中であることが識別できるようになっている。
[AT抽選関連処理について]
次に、メイン制御部41により実行されるAT抽選関連処理のフローチャートについて説明する。図26は、AT抽選関連処理のフローチャート図を説明するための図である。AT抽選関連処理はレバーオン操作が実行されたときに実行される。
まず、AT抽選条件(図19参照)が成立したか否かを判定する(Sd1)。AT抽選条件が成立していない場合には処理を終了する。AT抽選条件が成立した場合には、図19のAT抽選用テーブルを用いて、AT抽選を実行する(Sd2)。AT抽選に当選した場合(Sd3でY)において、付与されたATゲーム数をRAM41cの所定領域にセットしてSd5に進む(Sd4)。Sd5では、RAM41c内に格納されているATフラグの有無にもとづいてAT中か否かを判定する(Sd5)。ATフラグとは、ATに制御されていることを特定可能なフラグである。
AT中の場合には、複数ゲーム(本実施形態では5ゲーム)で完結する連続演出を実行することを示す連続演出コマンド(図31のSe2も参照)をサブ制御部91に対して送信する(Sd6)。Sd5においてYesと判定される場合というのは、ART(AT+RT2)中に、AT上乗せ抽選が当選した場合ということである。
一方、AT中でない場合には、メイン制御部41からの遊技状態コマンドにもとづいてRT2か否かを判定する(Sd8)。すなわちAT終了後で通常遊技状態(非AT中のRT0,RT1,RT3を示す)に移行する前か否かを判定する。RT2でない場合、すなわち通常遊技状態の場合にはSd6の処理を実行する。一方、Sd8においてRT2であると判定された場合、すなわちAT終了後で通常遊技状態に移行する前の状態(以下、「落ち待ち状態」という。)である場合には、1ゲームで完結する1ゲーム演出を実行することを示す1ゲーム演出コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
連続演出では、該連続演出の最終ゲーム(つまり、5ゲーム目のゲーム)で、AT抽選の結果が報知される。連続演出では最終ゲームが終了するまでに、AT抽選の結果(当選したか否か)と、該AT抽選により付与されたATゲーム数とが報知される。AT抽選に当選した場合において、連続演出では最終ゲームに至る前のゲームで付与されたATゲーム数のうちの一部を報知する。そして、最終ゲームにおいて付与されたATゲーム数の残りを報知する。また、1ゲーム演出では、該1ゲーム演出が実行される1ゲームの所定タイミングで、AT抽選の結果(当選したか否か)と、該AT抽選により付与されたATゲーム数の全てとが報知される。
[一連のATの終了時の制御について]
本実施形態では、一連のATが終了する終了条件は、一連のATのAT残りゲーム数が0に到達することにより成立する第1終了条件と、該一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されることにより成立する第2終了条件(いわゆるリミッタ機能)とを含む。ここで、一連のATのAT残りゲーム数とは、AT抽選により付与されたATゲーム数、AT増加抽選により増加されたATゲーム数、AT上乗せ抽選により上乗せされたATゲーム数の合計値である。また、第2終了条件を規定した理由については、仮に、多数(たとえば、2000枚)のメダルが払出されてもATが継続するとした場合には射幸性を煽ることになる。そこで、本実施形態では、このような射幸性を抑えるために、第2終了条件を規定した。
一連のATの終了時には、新たに規定ゲーム数を決定する規定ゲーム数抽選が実行される。規定ゲーム数とは、図19の第4条件でも説明したように、消化ゲーム数が到達することにより、AT抽選が実行されるゲーム数である。
第1終了条件が成立したとき、つまり、AT残りゲーム数が0に到達することにより一連のATが終了したときには、図27(A)のAT残りゲーム数0到達時用テーブルを用いて、規定ゲーム数を決定する。図27(A)の例では規定ゲーム数が1から100ゲームのいずれかであることが決定される確率が30%、規定ゲーム数が101ゲームから500ゲームのいずれかであることが決定される確率が70%である。
第2終了条件が成立したとき、つまり、一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されたことにより一連のATが終了したときには、図27(B)のメダル払出枚数2000枚到達時用テーブルを用いて、規定ゲーム数を決定する。図27(B)の例では規定ゲーム数が1から100ゲームのいずれかであることが決定される確率が50%、規定ゲーム数が101ゲームから500ゲームのいずれかであることが決定される確率が50%である。
図27(A)のテーブルまたは図27(B)のテーブルが用いられて、規定ゲーム数が1から100ゲームのいずれかであることが決定された場合には、さらに、乱数抽選などにより、規定ゲーム数を1〜100ゲームのうち、どのゲーム数にするかを決定する。また、図27(A)のテーブルまたは図27(B)のテーブルが用いられて、規定ゲーム数が101から500ゲームのいずれかであることが決定された場合には、さらに、乱数抽選などにより、規定ゲーム数を101〜500ゲームのうち、どのゲーム数にするかを決定する。
ここで、規定ゲーム数は多いほど、消化ゲーム数を規定ゲーム数に到達させるためのメダルを多く消費する必要があることから、遊技者にとって不利となる。また、規定ゲーム数は少ないほど、消化ゲーム数を規定ゲーム数に到達させるためのメダルが少なくてすむことから、遊技者にとって有利となる。規定ゲーム数が1〜100のいずれかに決定される確率は、図27(B)のテーブルの方が、図27(A)のテーブルよりも高くなるように設定されている。したがって、第2終了条件が成立したときの方が、第1終了条件が成立したときよりも、遊技者にとって有利となるように、規定ゲーム数抽選が実行される。
また、第1終了条件が成立することにより、一連のATが終了したときには、該一連のAT中のメダル払出枚数が報知される第1終了演出が実行される。第1終了演出は、たとえば、一連のAT中のメダル払出枚数が1000枚である場合には、「TOTAL1000枚!AT終了!」といったメッセージを液晶表示器51に表示する演出である(図33の(N)参照)。
一方、第2終了条件が成立することにより一連のATが終了したときには、所定期間(たとえば、10秒間)、フリーズが実行されるとともに、該フリーズ中に、「メダル払出枚数2000枚達成!AT終了!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示する第2終了演出(特に図示せず)が実行される。ここで、フリーズとは、遊技の進行を所定期間に亘って遅延させるものである。フリーズは、遊技を進行させる操作を受付けない状態ともいえる。遊技を進行させる操作とは、ベット操作、レバーオン操作、リール停止操作である。なお、ベット操作とは、1枚BETスイッチまたはMAXBETスイッチへの操作をいう。リール停止操作とは、回転しているリールに対応するストップスイッチへの操作である。
[演出関連処理について]
次に、サブ制御部91により実行される演出関連処理について説明する。図28は、サブ制御部91によりAT中に実行される演出関連処理のフローチャートを示した図である。
S24においてAT残りゲーム数カウンタが3以下であるか否かが判断される。ここでAT残りゲーム数カウンタとは、1セットのAT残りゲーム数を特定できるカウンタである。AT残りゲーム数カウンタは、メイン制御部41から送信されたATゲーム数コマンドから特定されるATゲーム数が反映される。たとえば、AT抽選によりAT初当たりしたときにおいて、該AT初当たりで付与されたATゲーム数が200ゲームであり、該AT初当たりに基づいて制御された1セット目のAT開始時に実行されたAT増加抽選でATゲーム数100ゲーム増加されたときには、1セット目のAT残りゲーム数カウンタとして、200ゲームがセットされる。また、2セット目のATでのAT残りゲームカウンタとして、100ゲームがセットされる。また、AT中のゲームにおいて第3停止されたときに、AT残りゲーム数カウンタは1減算される。
S24でNOと判断された場合(AT残りゲーム数カウンタが4以上である場合)には演出関連処理は終了する。一方、S24でYESと判断された場合(AT残りゲーム数カウンタが3以下である場合)にはS26に進む。
S26においてカウントダウン演出態様抽選が実行される。まず、カウントダウン演出について説明する。本実施形態では、カウントダウン演出は、1セットのATにおいて、AT残りゲーム数が3以下になった場合に実行される演出である。カウントダウン演出は、AT残りゲーム数が3以下であるゲームのレバーオン操作時に、液晶表示器51の表示領域の中央部に、AT残りゲーム数を表示する演出である(図32、図33参照)。つまり、カウントダウン演出は、1セットのATにおいて、AT残りゲーム数が「3」になったときには「3」を表示し、AT残りゲーム数が「2」になったときには「2」を表示し、AT残りゲーム数が「1」になったときには「1」を表示する。このようにカウントダウン演出を実行して、AT残りゲーム数を表示することにより、1セットのATがもう少しで終了することを遊技者に認識させることができる。
なお、カウントダウン演出は、ナビ演出が実行されるAT中に実行される。カウントダウン演出は、ナビ演出を阻害しないように実行される。カウントダウン演出が実行されるときには、ナビ演出により、液晶表示器51の表示領域の下方の領域に押し順が表示される。これにより、AT残りゲーム数の表示により、押し順の表示が阻害されることを防止できる。なお、変形例として、カウントダウン演出が、ナビ演出により表示される押し順が阻害されなければ、AT残りゲーム数と押し順とは如何なる領域に表示するようにしてもよい。
また、カウントダウン演出の態様により、遊技者にとっての有利度を示唆可能である。具体的には、カウントダウン演出により表示されるAT残りゲーム数の表示態様により有利度を示唆可能である。S26のカウントダウン演出態様抽選は、カウントダウン演出の態様、つまり、カウントダウン演出により表示されるAT残りゲーム数の表示態様を決定する処理である。本実施形態の有利度とは、AT増加されたか否かと、設定されている設定値である。
S26のカウントダウン演出抽選は、図29のカウントダウン演出態様決定用テーブルを用いて実行される。図29(A)は1セット目のATでのAT残りゲーム数が3ゲームであるときに用いられるテーブルである。図29(B)は1セット目のATでのAT残りゲーム数が2ゲームであるときに用いられるテーブルである。図29(C)は1セット目のATでのAT残りゲーム数が1ゲームであるときに用いられるテーブルである。
図29(A)〜(C)それぞれに示すように、AT残りゲーム数表示の属性として、色と大きさが存在する。表示されるAT残りゲーム数の色により、ATゲーム数が増加されるか否かが示唆される。また、表示されるAT残りゲーム数の大きさにより、設定されている設定値が示唆される。
本実施形態では、AT残りゲーム数表示の色の種類として白色と柄がある。本実施形態では、AT残りゲーム数表示の大きさとして小文字と大文字がある。以下では、AT残りゲーム数を白色で表示するカウントダウン演出の態様を「白態様」といい、AT残りゲーム数を柄で表示するカウントダウン演出の態様を「柄態様」といい、AT残りゲーム数を小文字で表示するカウントダウン演出の態様を「小文字態様」といい、AT残りゲーム数を大文字で表示するカウントダウン演出の態様を「大文字態様」という。
図29(A)の例では、AT増加されないことが決定されるとき、つまり、S26のカウントダウン演出抽選が実行されたATの開始時に実行されたAT増加抽選によりAT増加されないことが決定されているときには、図29の「非増加」の欄に示すように白色が決定される確率は95%であり、柄が決定される確率は5%となる。一方、AT増加されることが決定されるとき、つまり、S26のカウントダウン演出抽選が実行されたATの開始時に実行されたAT増加抽選によりAT増加されることが決定されているときには、図29の「増加」の欄に示すように白色が決定される確率は90%であり、柄が決定される確率は10%となる。
AT増加が決定されているか否かについては、サブ制御部91は、RAM91cに格納されているAT増加フラグの有無を確認することにより判断される。具体的には、サブ制御部91は、RAM91cにAT増加フラグが格納されていると判断した場合には、AT増加されると判断する。サブ制御部91は、RAM91cにAT増加フラグが格納されていないと判断した場合には、AT増加されないと判断する。
また、S26のカウントダウン演出抽選が実行されたゲームでの設定値が1〜3のいずれかである場合には、図29の「1〜3」の欄に示すように小文字が決定される確率は95%であり、大文字が決定される確率は5%である。S26のカウントダウン演出抽選が実行されたゲームでの設定値が4〜6のいずれかである場合には、図29の「4〜6」の欄に示すように小文字が決定される確率は90%であり、柄が決定される確率は10%である。なお、サブ制御部91は、RAM91cに格納された設定値データから設定値を特定すればよい。
1セットでのAT残りゲーム数が2ゲームであるとき、または1ゲームであるときのAT残りゲーム数表示の態様の決定確率は、図29(B)、(C)に示す通りである。図29の「AT増加欄」に示すように、AT増加が決定されているときには、AT非増加が決定されているときよりも、高い割合で、表示されるAT残りゲーム数の色が柄に決定される。一方、AT非増加が決定されているときには、AT増加が決定されているときよりも、高い割合で、表示されるAT残りゲーム数の色が白に決定される。このように、AT残りゲーム数が、柄態様で表示されたときの方が、白態様で表示されたときよりも、AT増加への期待感を高めることができる。
また、図29の「設定値欄」に示すように、設定値が4〜6のいずれかに決定されているときの方が、設定値が1〜3のいずれかに決定されているときよりも、高い割合で、表示されるAT残りゲーム数の文字は「大文字」に決定される。一方、設定値が1〜3のいずれかに決定されているときの方が、設定値が4〜6のいずれかに決定されているときよりも、高い割合で、表示されるAT残りゲーム数の文字は「小文字」に決定される。このように、AT残りゲーム数が、大文字態様で表示されたときの方が、小文字態様で表示されたときよりも、設定値4〜6のいずれかで設定されていることへの期待感を高めることができる。
また、図29のテーブルは、1セット目のATで用いられるテーブルである。2セット目のATでの柄態様、および大文字態様が決定される確率は、1セット目のATでの柄態様が決定される確率の1.2倍の値となる。なお、2セット目のATでの白態様、小文字態様が決定される確率は、それぞれ、100%から、柄態様、大文字態様が決定される確率を差し引いた値となる。たとえば、2セット目のATでのAT残りゲーム数が3ゲームであるときにおいて、AT非増加が決定されている場合には、柄態様が決定される確率は6%であり、AT増加が決定されている場合には、柄態様が決定される確率は12%であり、設定値1〜3のいずれかが決定されている場合には、大文字態様が決定される確率は6%であり、設定値4〜6のいずれかが決定されている場合には、大文字態様が決定される確率は12%である。
また、3セット目のATでの柄態様、および大文字態様が決定される確率は、2セット目のATでの柄態様が決定される確率の1.2倍の値となる。なお、3セット目のATでの白態様、小文字態様が決定される確率は、それぞれ、100%から、柄態様、大文字態様が決定される確率を差し引いた値となる。たとえば、3セット目のATでのAT残りゲーム数が3ゲームであるときにおいて、AT非増加が決定されている場合には、柄態様が決定される確率は7.2%であり、AT増加が決定されている場合には、柄態様が決定される確率は14.4%であり、設定値1〜3のいずれかが決定されている場合には、大文字態様が決定される確率は7.2%であり、設定値4〜6のいずれかが決定されている場合には、大文字態様が決定される確率は14.4%である。
説明を図28に戻す。S26の処理終了後、S28に進む。S28ではAT残りゲーム数カウンタが1であるか否かが判断される。S28においてNOと判断されると演出関連処理は終了する。S28においてYESと判断されるとS30に進む。
S30ではエンディング演出実行有無決定処理が実行される。エンディング演出とは、1セットのATが終了したときに終了し得るものであり、該1セットのAT中において払出されたメダル枚数(以下、「メダル払出枚数」という。)を報知する演出である(図33(D)、(I)、(N)参照)。ここでS30では、ATゲーム数が増加されないと決定された場合にはエンディング演出を必ず実行すると決定する。なお一方、ATゲーム数が増加すると決定された場合にはエンディング演出を実行するか否かを乱数抽選で決定する。本実施形態では、エンディング演出を実行する確率、およびエンディング演出を実行しない確率がそれぞれ50%である。なお、変形例として、ATゲーム数が増加されないと決定された場合でも、乱数抽選によりエンディング演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。S30の処理が終了するとS32に進む。
S32においてエンディング演出を実行するか否かが判断される。S32においてNOと判断されると演出関連処理は終了する。S32においてYESと判断されるとS34に進む。S34では、エンディング演出態様抽選が実行される。エンディング演出態様抽選とはエンディング演出の態様を決定する抽選である。
また、一連のATにおいて、最大でも、3セットのATが実行され、該3セットのATが実行された場合には、3セットそれぞれのATが終了したときにエンディング演出が実行され得る。したがって、一連のATにおいて、最大でも、3回のエンディング演出が実行されることになる。また、1セット目または2セット目のATにおいて、ATゲーム数の増加が決定されているときには、エンディング演出が実行されても、次のセットのATが実行される場合がある(図33(D)→(E)など参照)。したがって、遊技者に意外感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
エンディング演出により表示されたメダル払出枚数の表示態様により、遊技者にとっての有利度を示唆可能である。エンディング演出態様抽選により、表示されるメダル払出枚数の表示態様が決定される。具体的には、エンディング演出により表示されるメダル払出枚数の表示態様により有利度を示唆可能である。S34のエンディング演出態様抽選は、エンディング演出の態様、つまり、エンディング演出により表示されるメダル払出枚数の表示態様を決定する処理である。本実施形態の有利度とは、AT増加されたか否かと、設定されている設定値である。
S34のエンディング演出態様抽選は、図30のエンディング演出態様決定用テーブルを用いて実行される。図30(A)は1回目のエンディング演出のエンディング演出態様を決定するためのテーブルである。図30(B)は2回目のエンディング演出のエンディング演出態様を決定するためのテーブルである。図30(C)は3回目のエンディング演出のエンディング演出態様を決定するためのテーブルである。
なお、1回目のエンディング演出は、1セット目のATが終了したときに実行されるエンディング演出であり、2回目のエンディング演出は、2セット目のATが終了したときに実行されるエンディング演出であり、3回目のエンディング演出は、3セット目のATが終了したときに実行されるエンディング演出である。
図30(A)〜(C)それぞれに示すように、メダル払出枚数表示の属性として、色と大きさが存在する。表示されるメダル払出枚数の色により、AT増加されたか否かが示唆される。また、表示されるメダル払出枚数の大きさにより、設定されている設定値が示唆される。
本実施形態では、メダル払出枚数表示の色の種類として白色と柄がある。本実施形態では、メダル払出枚数表示の大きさとして小文字と大文字がある。以下では、メダル払出枚数を白色で表示するエンディング演出の態様を「白態様」といい、メダル払出枚数を柄で表示するエンディング演出の態様を「柄態様」といい、メダル払出枚数を小文字で表示するエンディング演出の態様を「小文字態様」といい、メダル払出枚数を大文字で表示するエンディング演出の態様を「大文字態様」という。
図30(A)の例では、AT増加されないことが決定されるとき、つまり、S34のエンディング演出態様抽選が実行されたATの開始時に実行されたAT増加抽選によりAT増加されないことが決定されているときには、図29の「非増加」の欄に示すように白色が決定される確率は95%となり、柄が決定される確率は5%となる。一方、AT増加されることが決定されるとき、つまり、S34のエンディング演出態様抽選が実行されたATの開始時に実行されたAT増加抽選によりAT増加されることが決定されているときには、図29の「増加」の欄に示すように白色が決定される確率は90%となり、柄が決定される確率は10%となる。
また、S34のエンディング演出態様抽選が実行されたゲームでの設定値が1〜3のいずれかである場合には、図30の「1〜3」の欄に示すように小文字が決定される確率は95%であり、大文字が決定される確率は5%である。S34のエンディング演出態様抽選が実行されたゲームでの設定値が4〜6のいずれかである場合には、図30の「4〜6」の欄に示すように小文字が決定される確率は90%であり、柄が決定される確率は10%である。
2回目のエンディング抽選、および3回目のエンディング抽選の態様の決定確率は、図30(B)、(C)に示す通りである。図30の「AT増加欄」に示すように、AT増加が決定されているときには、AT非増加が決定されているときよりも、高い割合で、エンディング演出の態様は、柄態様に決定される。一方、AT非増加が決定されているときには、AT増加が決定されているときよりも、高い割合で、エンディング演出の態様は、白態様に決定される。このように、エンディング演出において、メダル払出枚数が、柄態様で表示されたときの方が、白態様で表示されたときよりも、AT増加への期待感(つまり、エンディング演出の終了後に、再度、ATに制御される期待感)を高めることができる。
また、図30の「設定値欄」に示すように、設定値が4〜6のいずれかに決定されているときの方が、設定値が1〜3のいずれかに決定されているときよりも、高い割合で、エンディング演出の態様は、大文字態様に決定される。一方、設定値が1〜3のいずれかに決定されているときには、設定値が4〜6のいずれかに決定されているときよりも高い割合で、エンディング演出の態様は、小文字態様に決定される。このように、エンディング演出において、メダル払出枚数が、大文字態様で表示されたときの方が、小文字態様で表示されたときよりも、設定値4〜6のいずれかで設定されていることへの期待感を高めることができる。
S34の処理が終了すると、演出関連処理は終了する。
また、1セットのATにおいて、AT残りゲーム数が4以上である場合において、液晶表示器51の全表示領域のうち所定領域(たとえば、左上隅の領域)に、AT残りゲーム数を表示するようにしてもよい。たとえば、1セットのATが100ゲームに決定され、該1セットのATに制御されたときにおいて、液晶表示器51の全表示領域のうち所定領域に100ゲームと表示し、1ゲーム消化毎に、99ゲーム→98ゲーム→97ゲームと更新表示する。また、変形例として、このようなAT残りゲームの表示は、実行しないようにしてもよい。このような変形例を採用することにより、1セットのATにおいて、突然、カウントダウン演出が実行されることから、遊技者に意外感を抱かせることができる。また、変形例として、1ゲーム毎に、AT残りゲームの表示を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
また、AT残りゲーム数が4以上である場合において、有利度(本実施形態では、ATゲーム数が増加されたか否かと、設定値)を示唆するAT中有利度示唆演出を実行するようにしてもよい。実行されるAT中有利度示唆演出の態様により、カウントダウン演出やエンディング演出以外の演出でも、有利度を示唆できる。
[AT抽選結果報知処理について]
次に、サブ制御部91により実行されるAT抽選結果報知処理について説明する。図31は、AT抽選結果報知処理のフローチャート図を説明するための図である。図31のAT抽選結果報知処理は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に実行されるタイマ割込処理である。サブ制御部91は、メイン制御部41からの内部当選コマンドにもとづいて、ゲームがスタートしたか否かを判定する(Se1)。ゲームがスタートしていない場合には処理を終了する。
ゲームがスタートした場合には連続演出コマンド(図26のSd6参照)を受信したか否かを判定する(Se2)。また、連続演出コマンドを受信したときには、連続演出フラグがRAM91cにセットされる。連続演出フラグとは、連続演出を実行することを特定可能なフラグである。また、連続演出フラグがセットされるとともに、連続演出カウンタが「5」にセットされる。連続演出カウンタは、連続演出が実行されるゲーム数を特定可能なカウンタである。
連続演出コマンドを受信していると判断された場合には、連続演出を実行する(Se3)。Se3の処理終了後、図16のSa7でゲーム数をセットした連続演出カウンタからゲーム数を「1」減算する(Se4)。減算の結果、連続演出カウンタのカウント値が0でない場合には処理を終了する。また、連続演出カウンタのカウント値が0になった場合には連続演出フラグをクリアして処理を終了する(Se6)。
一方、Se2で連続演出コマンドを受信していないと判定された場合には、図16のSa9で1ゲーム演出コマンド(図26のSd9参照)を受信したか否かを判定する(Se7)。また、1ゲーム演出コマンドを受信したときには、1ゲーム演出フラグがRAM91cにセットされる。1ゲーム演出フラグとは、1ゲーム演出を実行することを特定可能なフラグである。1ゲーム演出コマンドを受信していると判定された場合には、1ゲーム演出を実行する(Se8)。次いで、1ゲーム演出フラグをクリアして処理を終了する(Se9)。なお、サブ制御部91は、1ゲーム演出が終了したときまたは連続演出が終了したときにATの開始条件が成立したものとしてATフラグをセットする。ATフラグとは、ATに制御されていることを特定可能フラグである。
[カウントダウン演出について]
図32を用いて、カウントダウン演出の態様について説明する。図32は、1セット目のAT開始時のAT増加抽選により、100ゲームのATゲーム数が増加されており、かつエンディング演出実行有無抽選(図28のS26参照)によりエンディング演出が実行されない旨が決定されている場合において、1セット目のAT、および2セット目のATでのカウントダウン演出の態様を示したものである。
図32(A)〜(C)それぞれは、1セット目のATにおいて、AT残りゲーム数が3ゲーム、2ゲーム、1ゲームであるときのカウントダウン演出の態様を示したものである。図32(A)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「3」が、柄態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図32(B)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「2」が、白態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図32(C)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「1」が、柄態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図32(A)〜(C)に示すように、1セット目のカウントダウン演出の態様により、有利度を示唆する(図29も参照)。
図32(C)の表示がされたゲームの次のゲームの賭数を設定するための操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたときには、図32(D)に示すように復活演出が実行される。復活演出は、1セットでのAT残りゲーム数(図32では1セット目のATでのAT残りゲーム数)が0に到達したが、AT増加抽選によりATゲーム数が増加したことにより、次のセットのATが開始されること、および該次のセットのAT残りゲーム数を報知する演出である。図32での復活演出は、「まだまだ〜100ゲーム」といったメッセージを表示することにより、100ゲームに亘って、2セット目のATが開始されることを報知する。
図32(E)は、2セット目のATが開始されてから97ゲーム消化されたときに実行されるカウントダウン演出により表示されたAT残りゲーム数を示したものである。図32(E)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「3」が、柄態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図32(F)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「2」が、柄態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図32(G)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「1」が、柄態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図32(E)〜(G)に示すように、2セット目であっても、カウントダウン演出の態様により、有利度を示唆する。
また、図32には図示されていないが、3セット目のATが実行された場合において、該3セット目のATで実行されるカウントダウン演出の態様により有利度を示唆するようにしてもよい。
[エンディング演出について]
次に、図33を用いて、エンディング演出の態様について説明する。図33は、3セットのATが実行された場合であり、かつ各セットにおいて、エンディング演出実行有無抽選(図28のS26参照)によりエンディング演出が実行される旨が決定されている場合において、1セット目〜3セット目のAT終了時でのカウントダウン演出の態様を示したものである。図33(A)〜(C)それぞれは、1セット目のATにおいて、AT残りゲーム数が3ゲーム、2ゲーム、1ゲームであるときのカウントダウン演出の態様を示したものである。図33(A)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「3」が、柄態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図33(B)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「2」が、柄態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図33(C)は、1セット目のATでのAT残りゲーム数である「1」が、柄態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図33(A)〜(C)に示すように、1セット目のカウントダウン演出の態様により、有利度を示唆する。
図33(C)の表示がされたゲームにおいて第3停止されたときには、図33(D)に示すエンディング演出が実行される。図33(D)の例では、「TOTAL350枚」というメッセージが表示される。つまり、1セット目のAT中でのメダル払出枚数が、350枚であることが報知されている。また、図33(D)の例では、柄態様でありかつ大文字態様でメダル払出枚数が表示されている。
図33(D)の画面が表示されたゲームの次のゲームの賭数を設定するための操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたときには、図33(E)に示すように復活演出が実行される。図33(E)の復活演出は、「まだまだ〜+200ゲーム」といったメッセージを表示することにより、200ゲームに亘って、2セット目のATが実行されることを報知する。
図33(F)は、2セット目のATが開始されてから197ゲーム消化したとき、つまり、2セット目のATのAT残りゲームが3である場合に実行されるカウントダウン演出の態様を示したものである。図33(F)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「3」が、柄態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図33(G)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「2」が、白態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図33(H)は、2セット目のATでのAT残りゲーム数である「1」が、白態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図33(G)、(H)に示すように、2セット目であっても、カウントダウン演出の態様により、有利度を示唆する。
図33(H)の表示がされたゲームにおいて第3停止されたときには、図33(I)に示すエンディング演出が実行される。図33(I)の例では、「TOTAL700枚」というメッセージが表示される。つまり、1セット目および2セット目のメダル払出枚数の合計値が、700枚であることが報知されている。また、図33(I)の例では、白態様でありかつ小文字態様でメダル払出枚数が表示されている。図33(I)に示すように、2セット目であっても、エンディング演出の態様により、有利度を示唆する。
図33(I)の画面が表示されたゲームの次のゲームの賭数を設定するための操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたときには、図33(J)に示すように復活演出が実行される。図33(E)の復活演出は、「まだまだ〜+200ゲーム」といったメッセージを表示することにより、200ゲームに亘って、3セット目のATが実行されることを報知する。
図33(K)は、3セット目のATが開始されてから197ゲーム消化したとき、つまり、3セット目のATのAT残りゲームが3である場合に実行されるカウントダウン演出の態様を示したものである。図33(F)は、3セット目のATでのAT残りゲーム数である「3」が、柄態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図33(L)は、3セット目のATでのAT残りゲーム数である「2」が、白態様かつ小文字態様で表示された例を示す。図33(M)は、3セット目のATでのAT残りゲーム数である「1」が、白態様かつ大文字態様で表示された例を示す。図33(L)、(M)に示すように、3セット目であっても、カウントダウン演出の態様により、有利度を示唆する。
図33(M)の表示がされたゲームにおいて第3停止されたときには、図33(N)に示すエンディング演出が実行される。図33(N)の例では、「TOTAL1000枚 AT終了!!」というメッセージが表示される。つまり、1セット目〜3セット目のメダル払出枚数の合計値が、1000枚であることが報知されている。また、図33(N)の例では、白態様でありかつ小文字態様でメダル払出枚数が表示されている。図33(N)に示すように、3セット目であっても、エンディング演出の態様により、有利度を示唆する。なお、本実施形態では、4セット目のATは実行されないことから、3セット目のAT終了時のエンディング演出において、表示されるメダル払出枚数の色の態様(ATゲーム数が増加しているか否かを示唆する態様)は意味がなく、実質的に、表示されるメダル払出枚数の大きさの態様(設定値を示唆する態様)に意味がある。
また、「カウントダウン演出」と、「連続演出または1ゲーム演出(図31参照)」との双方の演出が並行して実行されることが決定される場合がある。この場合には、双方の演出のうち一方の演出が他方の演出を阻害しないように、双方の演出を並行して実行するようにしてもよい。また、双方の演出のうちいずれか一方の演出を他方の演出よりも優先して実行するようにしてもよい。
また、AT残りゲーム数が増加されたときにおいて、エンディング演出が実行されずカウントダウ演出が実行された場合には、ATが延長されたということもできる(ATが延長されたと遊技者に認識させることができる)。また、AT残りゲーム数が増加されたときにおいて、エンディング演出が実行された場合には、該エンディング演出が実行されても、再度、ATに制御させるということもできる(再度、ATに制御されたと遊技者に認識させることができる)。
[実施の形態による主な効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図32(A)〜(C)で説明したように、一連のATのうちの1セット目のATにおいて、AT残りゲーム数が3ゲームになったときに、該1セット目のAT残りゲーム数を表示するカウントダウン演出が実行される。また、該AT残りゲーム数の表示態様により、遊技者の有利度を示唆する。したがって、カウントダウン演出を実行することにより、1セット目のATのAT残りゲーム数を遊技者に認識させるとともに、有利度を遊技者に予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図32(E)〜(G)で説明したように、2セット目のATのAT残りゲーム数が3ゲームになったとき、および図視していないが3セット目のATのAT残りゲーム数が3ゲームになったときにも、有利度を示唆可能なカウントダウン演出を実行する。したがって、次のセットのATでのカウントダウン演出が実行される度に、有利度が示唆されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図33(D)で説明したように、一連のATのうちの1セット目のATのうちAT残りゲーム数が1になったゲームにおいて第3停止されたときには、該1セット目のAT中のメダル払出枚数を表示するエンディング演出が実行される。また、該メダル払出枚数の表示態様により、遊技者の有利度を示唆する。したがって、エンディング演出を実行することにより、1セット目のAT中のメダル払出枚数を遊技者に認識させるとともに、有利度を遊技者に予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図33(I)で説明したように、2セット目のATでのエンディング演出においても該2セット目のATでのメダル払出枚数、および有利度を示唆する。また、図33(N)で説明したように、3セット目のATでのエンディング演出においても該3セット目のATでのメダル払出枚数、および有利度を示唆する。したがって、エンディング演出が実行される度に、有利度が示唆されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) また、カウントダウン演出、およびエンディング演出の態様(小文字態様または大文字態様)により、設定されている設定値を示唆可能である(図29、図30の設定値の欄参照)。したがって、遊技者に、設定値を予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) また、カウントダウン演出、およびエンディング演出の態様(白態様または柄態様)により、次のセットのATが実行されるか否かを示唆可能である(図29、図30のAT増加の欄参照)。したがって、遊技者に、次のセットのATが実行されるか否かを予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 以下では、AT増加が決定されていること、および、設定値が4〜6のいずれかに設定されていることのうち少なく一方を「有利事象の発生」という。また、カウントダウン演出およびエンディング演出において、柄態様および大文字態様のうち少なく一方を「有利態様」という。
本実施形態では、1セットのAT中、および一連のAT中において、遊技者にとって有利な有利事象が発生しているときの方が、該有利事象が発生していないときよりも有利態様でのカウントダウン演出が実行される割合が高くなっている(図29、図30参照)。したがって、1セットのAT中において、有利事象が成立しているときには、有利事象が成立していないときよりも、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数が多くなるように、該カウントダウン演出が実行される。よって、1セットのAT中において、カウントダウン演出の態様のみならず、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数についても、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、一連のAT中において、有利事象が成立しているときには、有利事象が成立していないときよりも、有利態様でのエンディング演出の実行回数が多くなるように、該エンディング演出が実行される。したがって、一連のAT中において、エンディング演出の態様のみならず、有利態様でのエンディング演出の実行回数についても、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図29(A)〜(C)に示すように、1セットのATでのAT残りゲーム数が少なるにつれて、高い割合で、有利態様でのカウントダウン演出が実行されるように設定されている。したがって、1セットのATでの遊技が進行するにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 図30(A)〜(C)に示すように、一連のATでのエンディング演出の回数が増加するにつれて(一連のATにおいて、ATのセット数が進むにつれて)、高い割合で、有利態様でのエンディング演出が実行されるように設定されている。したがって、一連のATでの遊技が進行するにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 本実施形態では、一連のATにおいて、ATのセット数が進むにつれて、高い割合で、有利態様でのカウントダウン演出が実行されるように設定されている。具体的には図示されていないが、2セット目のATにおいて有利態様でカウントダウン演出が実行される確率は、1セット目のATにおいて有利態様でカウントダウン演出が実行される確率の1.2倍とされている。また、3セット目のATにおいて有利態様でカウントダウン演出が実行される確率は、2セット目のATにおいて有利態様でカウントダウン演出が実行される確率の1.2倍とされている。したがって、ATのセット数が進むにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(9) 図29に示すように、カウントダウン演出によるAT残りゲーム数表示の属性において、異なる属性の態様により、2種類の有利度(「AT継続か否か」と「設定値」)を示唆可能である。したがって、AT残りゲーム数表示により、2種類の有利度を遊技者に分かりやすく示唆できる。また、図30に示すように、エンディング演出によるメダル払出枚数表示の属性において、異なる属性の態様により、2種類の有利度(「AT継続か否か」と「設定値」)を示唆可能である。したがって、メダル払出枚数表示により、2種類の有利度を遊技者に分かりやすく示唆できる。
(10) 図26に示すように、Sd1においてAT抽選条件が成立したと判断されたときには、AT中であるとき(Sd5のYes)、または、非AT中のRT1、非AT中のRT0であるとき(Sd5のNoかつSd8のNo)には、連続演出を実行することによりAT抽選に当選したか否かの報知を実行する。また、AT終了後でRT2のみになった状態(落ち待ち状態、Sd5のNoかつSd8のYes)には1ゲーム演出を実行してAT抽選の結果を報知する。したがって、落ち待ち状態においてAT当選した場合には、RT1に移行する(RT1に落ちてしまう)までにAT抽選に当選したことの報知を行うことができる。また、RT1やRT0を経由しないで再度ARTから開始されるので、ARTが継続して行われているような感覚、換言するとARTが連チャンしているような感覚を抱かせることが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
(11) 本実施形態のスロットマシンは、メイン制御部41とサブ制御部91とを備え、サブ制御部91がナビ報知を実行するとともに、図25に示すように、メイン制御部41も遊技補助表示器12を用いて、押し順を報知するため、サブ制御部91に異常が生じても遊技者の有利度に影響を与えてしまうことを防止できる。
(12) 図25に示すように、遊技補助表示器12では、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどの情報のみではなく、有利押し順も表示することから、部品点数を削減できる。
(13) 図27で説明したように、一連のATが終了する条件として、一連のATが終了する終了条件は、AT残りゲーム数が0に到達することにより成立する第1終了条件と、該一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されることにより成立する第2終了条件とを含む。第1終了条件が成立したときには、図27(A)のテーブルが用いられて規定ゲーム数抽選が実行され、第2終了条件が成立したときには、図27(A)のテーブルよりも遊技者にとって有利な図27(B)のテーブルが用いられて、規定ゲーム数抽選が実行される。したがって、一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されてATが終了しても、遊技者にとって有利となるように、規定ゲーム数が決定されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(14) 図27の※印に示したように、図27(A)のテーブルよりも遊技者にとって有利な図27(B)のテーブルは、設定値が変更されたときにも用いられる。したがって、図27(B)のテーブルを、第2終了条件(一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されることにより成立する条件)が成立したときと、設定値が変更されたときとで、兼用される。したがって、第2終了条件が成立したときと、設定値が変更されたときとで、異なるテーブルを用いるスロットマシンと比較して、テーブルの記憶容量を削減できる。
(15) 一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されることにより、第2終了条件が成立したとしても、一般的に、2000枚以上のメダルが払出されたか否かを遊技者が識別することは困難である。したがって、第2終了条件が成立したときにおいて、何ら処理を行うことなく、一連のATを終了させると、「一連のATが突然、終了した」といった不信感を遊技者に抱かせることになる。
これに対し、本実施形態のスロットマシンは、第2終了条件が成立したときには、遊技の進行を遅延させる(遊技を進行させる操作を受付けない)フリーズが実行され、該フリーズ中に、第2終了演出が実行される。したがって、このようなフリーズを実行するとともに、第2終了演出が実行されることから、このような不信感を遊技者に抱かせることを防止できる。また、第2終了演出は、フリーズ中に実行されることから、第2終了演出の内容を遊技者に確実に認識させることができる。
(16) 1セットのATの開始時に、AT増加するか否かを決定する。したがって、カウントダウン演出とエンディング演出以外にも、該1セットのAT中に実行されるAT中有利度示唆演出の態様により、有利度を示唆できる。したがって、有利度を示唆できる機会を増加でき、遊技の興趣を向上させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、前述した第1実施形態に係るスロットマシン1をパチンコ遊技機に置き換えたものである。このパチンコ遊技機は遊技の進行を制御する遊技制御部と、演出の進行を制御する演出制御部とを備える。本実施形態の遊技盤における遊技領域の中央付近には、画像表示装置が設けられている。遊技制御部は、特別図柄ゲームにおける第1特別図柄表示装置による第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄表示装置による第2特別図柄の変動表示を制御する。また、画像表示装置の表示領域には、複数(たとえば、3つ)の変動表示部となる飾り図柄表示エリアが設けられる。演出制御部は、第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄の変動表示のそれぞれに対応して、飾り図柄表示エリアにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を変動表示する。また、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の表示結果が特定表示結果となったときには、大当たり状態に制御される。大当り状態とは、所定位置(たとえば、画像表示装置の下位置)に設置された大入賞口が所定期間開放される状態をいう。開放された大入賞口に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が払出される。
また、遊技制御部は、時短状態に制御可能である。時短状態とは、時短状態とは異なる状態(以下、「非時短状態」という。)である特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)がよりも短縮される状態である。時短状態中は、確変状態(大当たり状態になる確率が高くなる状態)に制御させるようにしてもよい。以下では、時短状態において、特別図柄や演出図柄の変動を時短変動という。
第2実施形態では、第1実施形態の「AT」が「時短状態」に代替され、「ATゲーム数」が「時短変動の回数」に代替される。以下、具体的に説明する。
時短条件(本実施形態のAT抽選条件)が成立したときには、時短状態に制御させるか否かと、時短状態に制御させると判断されたときには時短変動の回数とを決定する時短状態抽選(第1実施形態のAT抽選に相当)が実行される。確変状態とは、確変状態ではない状態よりも大当り状態に制御される確率が高い状態である。また、時短条件とは、大当り状態が終了することにより成立する条件である。その他の時短条件として、遊技球が特定領域を通過し、かつ遊技球が特定領域を通過したことにより実行される抽選で当選することにより成立する条件としてもよい。時短条件は他の条件としてもよい。該他の条件とは、たとえば、所定数の遊技球が発射されたことにより成立する条件としてもよい。
時短状態では、1回、時短変動が実行されると、時短状態抽選により付与された時短変動の回数、および後述の時短状態増加抽選により増加された時短変動の回数の合計値から1減算される。該合計値が0に到達すると、時短状態は終了する。
時短状態抽選により決定された時短変動の回数分制御される時短状態を1セット目の時短状態とする。1セット目の時短状態の開始時には、時短状態増加抽選(第1実施形態のAT増加抽選に相当。以下、1回目の時短状態増加抽選という。)が実行される。1セット目のATは、1回目の時短状態増加抽選により時短変動の回数が増加したか否かに関わらず、時短状態抽選により付与された時短変動の回数分、制御される。該1回目の時短状態増加抽選により、時短変動の回数が増加された場合には、1セット目の時短状態終了後、2セット目の時短状態が開始される。該2セット目の時短状態は、1回目の時短状態増加抽選により増加された時短変動の回数分、制御される。
2セット目の時短状態開始時には、時短状態増加抽選(以下、2回目の時短状態増加抽選という。)が実行される。2セット目の時短状態は、2回目の時短状態増加抽選により時短状態ゲーム数が増加したか否かに関わらず、1回目の時短状態増加抽選により増加された時短変動の回数分、制御される。該2回目の時短状態増加抽選により、時短変動の回数が増加された場合には、2セット目の時短状態終了後、3セット目の時短状態が開始される。該3セット目の時短状態は、2回目の時短状態増加抽選により増加された時短変動の回数分、制御される。
3セット目の時短状態開始時には、時短状態増加抽選は実行されない。3セット目の時短状態ゲーム数が0に到達すると、一連の時短状態は終了する。ここで、一連の時短状態とは、1〜3セットのうちのいずれかのセットに亘って実行される時短状態いう。
このように、本実施形態では、時短状態に制御されることが決定されたときには、最大、2回の時短状態増加抽選が実行され、最大、3セットの時短状態に制御されることになる。2回の時短状態増加抽選とは、1セット目の時短状態開始時に実行される時短状態増加抽選、2セット目の時短状態開始時に実行される時短状態増加抽選である。
また、時短状態に制御されているときにおいて、時短変動の残り回数が3回に到達したときには、図32または図33に示すカウントダウン演出が実行される。また、1セット目の時短状態が終了したときには、エンディング演出が実行され得る。図32、図33の「AT」が「時短状態」に代替され、図32(D)の「まだまだ〜+100G」、図33(E)、図33(I)が、たとえば、「まだまだ〜時短変動回数+20」などに代替され、図32の「97ゲーム消化」、図33の「197G消化」が「17回の時短変動が終了」に代替され、図32(D)、(I)、(N)のメダル払出枚数が、1セットでの遊技球払出個数に代替される。
また、第1実施形態では、カウントダウン演出や、エンディング演出などにより、有利度として、AT増加されたか否かと、設定値とを示唆するとして説明した、第2実施形態では、カウントダウン演出や、エンディング演出などにより、有利度として、時短状態の回数が増加されたか否か(つまり、次のセットの時短状態に制御されるか否か)を示唆する。つまり、図29、図30のテーブルにおいて、「AT残りゲーム数表示の属性の大きさ」の欄、「設定値」の欄が削除され、「AT増加」が「時短変動回数の増加」に代替される。
このようなパチンコ遊技機において、さらに有する構成、および得られる主な効果を説明する。
(1) 図32(A)〜(C)で説明したように、一連の時短状態のうちの1セット目の時短状態において、時短変動の残り回数が3回になったときに、該1セット目の時短変動の残り回数を表示するカウントダウン演出が実行される。また、該時短変動の残り回数の表示態様により、遊技者の有利度を示唆する。したがって、カウントダウン演出を実行することにより、1セット目の時短状態の時短変動の残り回数を遊技者に認識させるとともに、有利度を遊技者に予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図32(E)〜(G)で説明したように、2セット目の時短状態の時短変動の残り回数が3回になったとき、および3セット目の時短状態の時短変動の残り回数が3回になったときにも、有利度を示唆可能なカウントダウン演出を実行する。したがって、次のセットの時短状態でのカウントダウン演出が実行される度に、有利度が示唆されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図33(D)で説明したように、一連の時短状態のうちの1セット目の時短状態において、時短変動の残り回数が1であるときに、飾り図柄の表示結果が導出されたときには、該1セット目の時短状態中の遊技球払出個数を表示するエンディング演出が実行される。また、該遊技球払出個数の表示態様により、遊技者の有利度を示唆する。したがって、エンディング演出を実行することにより、1セット目の時短状態中の遊技球払出個数を遊技者に認識させるとともに、有利度を遊技者に予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図33(I)で説明したように、2セット目の時短状態でのエンディング演出においても該2セット目の時短状態での遊技球払出個数、および有利度を示唆する。また、図33(N)で説明したように、3セット目の時短状態でのエンディング演出においても該3セット目の時短状態での遊技球払出個数、および有利度を示唆する。したがって、次のセットの時短状態でのエンディング演出が実行される度に、有利度が示唆されることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) カウントダウン演出、およびエンディング演出の態様(白態様または柄態様)により、次のセットの時短状態に制御されるか否かを示唆可能である(図29、図30参照)。したがって、遊技者に、次のセットの時短状態に制御させるか否かを予想させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 以下では、時短回数の増加が決定されていることを「有利事象の発生」という。また、カウントダウン演出およびエンディング演出において、柄態様を「有利態様」という。本実施形態では、1セットの時短状態中、および一連の時短状態中において、遊技者にとって有利な有利事象が発生しているときの方が、該有利事象が発生していないときよりも有利態様でのカウントダウン演出およびエンディング演出が実行される割合が高くなっている(図29、図30参照)。したがって、1セットの時短状態中において、有利事象が成立しているときには、有利事象が成立していないときよりも、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数が多くなるように、該カウントダウン演出が実行される。したがって、1セットの時短状態中において、カウントダウン演出の態様のみならず、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数についても、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、一連の時短状態中において、有利事象が成立しているときには、有利事象が成立していないときよりも、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数が多くなるように、該カウントダウン演出が実行される。したがって、一連の時短状態中において、カウントダウン演出の態様のみならず、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数についても、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、一連の時短状態中において、エンディング演出の態様のみならず、有利態様でのエンディング演出の実行回数についても、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図29(A)〜(C)に示すように、1セットの時短状態での時短変動の残り回数が少なるにつれて、高い割合で、有利態様でのカウントダウン演出が実行されるように設定されている。したがって、1セットの時短状態での遊技が進行するにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図30(A)〜(C)に示すように、一連の時短状態でのエンディング演出の回数が増加するにつれて、高い割合で、有利態様でのエンディング演出が実行されるように設定されている。したがって、一連の時短状態での遊技が進行するにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 本実施形態では、一連の時短状態において、時短状態のセット数が進むにつれて、高い割合で、有利態様でのカウントダウン演出が実行されるように設定されている。具体的には図示されていないが、2セット目の時短状態において有利態様でカウントダウン演出が実行される確率は、1セット目の時短状態において有利態様でカウントダウン演出が実行される確率の1.2倍とされている。また、3セット目の時短状態において有利態様でカウントダウン演出が実行される確率は、2セット目の時短状態において有利態様でカウントダウン演出が実行される確率の1.2倍とされている。したがって、時短状態のセット数が進むにつれて、有利態様でのカウントダウン演出が実行され易くなることから、遊技者に有利事象の成立を期待させる機会を増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。以下では、「スロットマシン」の変形例について説明するが、同様の思想をパチンコ遊技機にも適用できる。
[ATについて]
(1) 本実施形態では1セット目のAT開始時にAT増加抽選を実行し、ATゲーム数の増加が決定されれば、1セット目のATが終了されたときに、次のセットのATを実行するとして説明した。しかしながら、たとえば、以下のような構成を採用してもよい。
AT抽選によりAT当選した場合には、メイン制御部41は、継続確率を決定する継続確率決定抽選を実行する。継続確率は、該AT当選したことにより制御されるATを継続させるか否かを決定する継続抽選に用いられる確率であり、該継続抽選は、決定された継続確率に基づいてATを継続させるか否かを決定する。継続確率決定抽選では、たとえば、複数種類の継続率(たとえば、1%、10%、50%、80%、100%)のうちから継続率が決定される。
1セット目のATの残りゲーム数が3ゲームに到達すると、カウントダウン演出が実行される。1セット目のATの終了時に、1セット目のATが終了する旨を報知するエンディング演出が実行される。1セット目のATの終了時に、継続抽選は実行される。
ここで、第1実施形態のカウントダウン演出およびエンディング演出は、ATゲーム数が増加されたか否かを示唆する演出であるのに対し、本変形例のカウントダウン演出およびエンディング演出は継続確率を示唆する演出である。このように、カウントダウン演出およびエンディング演出により、継続確率を示唆することでも、遊技者にATゲーム数が増加するか否かを予想させることができる。また、エンディング演出が終了したときに、ATゲーム数増加有無決定抽選の結果と、ATゲーム数を増加させることが決定された場合には増加させるATゲーム数が報知される。
また、たとえば、継続確率が高いほど、第1特定態様(たとえば、柄態様)でカウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方が実行され易く、継続確率が低いほど第2特定態様(たとえば、白態様)でカウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方が実行され易いようにしてもよい。
これにより、カウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方が実行されることにより、継続確率を示唆できることから、遊技者に継続確率を予想させることができる。
(2) 本実施形態では、カウントダウン演出を実行する一方、エンディング演出を実行せずに、復活演出を実行する第1構成(図32参照)、カウントダウン演出とエンディング演出の双方を実行して、復活演出を実行する第2構成(図33参照)について説明した。しかしながら、カウントダウン演出を実行しない一方、エンディング演出を実行して、復活演出を実行する第3構成を採用するようにしてもよい。また、各セットのAT毎、または各一連のAT毎に第1構成〜第3構成のうちいずれの構成を採用するかを、乱数抽選などにより決定するようにしてもよい。第3構成を採用することにより、カウントダウン演出が実行されずに、突然、エンディング演出が実行されることから、遊技者に意外感を抱かせることができる。
また、増加確率を用いる構成でありかつ第1構成を採用した場合には、増加確率は、ATに制御可能な期間を延長するか否かを決定するための確率であるといえる。また、増加確率を用いる構成でありかつ第3構成を採用した場合には、増加確率は、ATに再度、制御するか否かを決定するための確率であるといえる。
(3) また、本実施形態および本変形例において、ATゲーム数が増加されたか否かの報知は、所定タイミングで実行するとして説明した(たとえば、図32(D)、図33(E)、(J)参照)。しかしながら、ATゲーム数が増加されたか否かの報知は、複数ゲームに亘って連続演出で実行するようにしてもよい。このような構成によれば、複数ゲームに亘って、ATゲーム数が増加されたか否かは報知されることから、ATゲーム数が増加されたかといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 本実施形態では、図28で説明したように、一セットのATにおいて、AT残りゲーム数が3以下になったときに(S24のYes)、毎ゲームの開始時に、カウントダウン演出の態様を決定し(S26)、AT残りゲーム数が1になったときに(S28のYes)、エンディング演出の実行有無を決定し(S30)、エンディング演出の実行が決定されたときに(S32のYes)、エンディング演出の態様を決定するとして説明した。
しかしながら、図28の処理に限らず、以下のような処理としてもよい。たとえば、AT当選することによりATに制御されることが決定された場合には、「制御させる総ATゲーム数」、「制御させるATのセット数」、「決定されたセットそれぞれにおいてカウントダウン演出を実行するか否か」、「決定されたセットそれぞれにおいてエンディング演出を実行するか否か」、「カウントダウン演出を実行することが決定された場合には該カウントダウン演出の態様」、「エンディング演出を実行することが決定された場合には該エンディング演出の態様」を一度に決定(先決め)する構成を採用してもよい。
ここで、制御させるATのセット数の設定の手法としては、1セットのATを所定ゲーム数(たとえば、100ゲーム)に定めておく。たとえば総ATゲーム数が500である場合には、5セットのATに制御される。このような構成を採用することにより、それぞれの項目を個別に決定する構成と比較して、決定処理の負担を軽減できる。
また、このような構成を採用するスロットマシンにおいて、有利度が高いほど、有利態様でのカウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方の演出の実行回数が多くなるように、該演出を実行するようにしてもよい。たとえば、1セットのATのAT残りゲーム数が3ゲームになったときにおいて、設定値が6に設定されている場合であれば、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数を「3」に決定し、設定値が4または5に設定されている場合であれば、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数を「2」に決定し、設定値が1〜3のいずれかに設定されている場合であれば、有利態様でのカウントダウン演出の実行回数を「1」に決定するようにしてもよい。このような構成であっても、有利態様でのカウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方の演出の実行回数に、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) また、有利度に応じて、一連のAT中のセット数を決定するようにしてもよい。たとえば、有利度が高いほど、一連のAT中のセット数が多くなるように制御するようにしてもよい。このような構成によれば、一連のAT中のセット数についても遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) ATゲーム数の増加、またはATの継続が決定されたときにおいて、エンディング演出が終了したのちに、一旦、所定ゲーム数(たとえば、5ゲーム)に亘って非ATに制御して、該非ATが終了した後に、再び、ATに制御するにしてもよい。このような構成によれば、非ATの後、再びATに制御することから、遊技者に意外感を抱かせることができる。
[所定状態について]
カウントダウン演出およびエンディング演出が実行される所定状態は、第1実施形態では、「AT」であるとし、第2実施形態では、「時短状態」であるとして説明した。しかしながら、所定状態は、所定期間に亘って制御される状態であれば、如何なる状態であってもよい。たとえば、所定状態は、以下のような共通演出実行状態としてもよい。たとえば、スロットマシンは、通常状態と、該通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態とに制御可能であるとする。また、通常状態で実行される演出と、該有利状態で実行される演出とでは、少なくとも一部の演出態様が共通しているとする。共通演出実行状態とは、該少なくとも一部の演出態様が共通している演出が実行される状態である。共通演出実行状態に制御されているときには、実行されている演出からでは、通常状態および有利状態のうちのいずれの状態に制御されているかを遊技者は判別することができない。
このような共通演出実行状態において、共通演出実行状態の残りゲーム数が3ゲームに到達したときには、カウントダウン演出を実行可能であり、共通演出実行状態の残りゲーム数が0ゲームに到達したときにエンディング演出を実行可能である。このカウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方により、有利状態に制御されている可能性を示唆するようにしてもよい。このような構成によれば、カウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方により、有利状態に制御されているか否かといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、共通演出実行状態が終了すると、通常状態および有利状態のうちのいずれの状態に制御されているか、および該制御されている状態が継続するかが報知される報知演出が実行される。
[一連のATの終了条件について]
(1) 本実施形態では、一連のATの終了条件は、一連のATのAT残りゲーム数が0に到達することにより成立する第1終了条件と、該一連のAT中に2000枚以上のメダルが払出されることにより成立する第2終了条件とを含むとして説明した。
しかしながら、一連のATの終了条件は、他の条件であってもよい。たとえば、一連のATの終了条件は、該一連のAT中のメダル純増数が所定枚数(たとえば、2000枚)に到達することにより成立する条件を含むようにしてもよい。ここで、「一連のAT中のメダル純増数」とは、該一連のAT中に付与されたメダル枚数と、該一連のAT中に賭数を設定するために用いられる(消費される)メダル枚数との差分をいう。
また、一連のATの終了条件は、たとえば、特定役が当選することにより成立する条件としてもよい。また、一連のATの終了条件は、たとえば、特定役が入賞することにより成立する条件としてもよい。
(2) 本実施形態では、第2終了条件が成立することにより、一連のATが終了したときには、所定期間(たとえば、10秒間)、フリーズが実行されるとともに、該フリーズ中に、「メダル払出枚数2000枚達成!AT終了!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示する第2終了演出を実行する、として説明した。しかしながら、該フリーズは、少なくとも第2終了条件が成立したときに実行されるものであれば、他の条件が成立したときに実行されるスロットマシンであってもよい。たとえば、フリーズは、第2終了条件が成立したときに限らず、第1終了条件が成立したときに実行されるものであってもよい。フリーズが、第1終了条件成立時に実行されるスロットマシンであれば、該フリーズ中に第1終了演出は実行される。このような構成によれば、フリーズ中に第1終了演出は実行されることから、第1終了演出の内容を遊技者に確実に認識させることができる。また、フリーズは、第1終了条件および第2終了演出のうちのいずれとも異なる終了条件(特定役が当選することにより成立する条件)が成立したときに実行されるものであってもよい。
また、フリーズは、第2終了条件が成立したときには、実行されず、第2終了条件とは異なる終了条件が成立したときに、実行されるスロットマシンであってもよい。
(3) 図27の下方の※印に示したように、図27(B)のテーブルは、第2終了条件が成立したときと、設定値が変更されたときとで、規定ゲーム数抽選処理において、兼用して用いられるとして説明した。しかしながら、第2終了条件が成立したときと、設定値が変更されたときとで、それぞれ異なるテーブルを用いて、規定ゲーム数抽選処理を実行し、図27(A)のテーブルを第1終了条件が成立したときと、設定値が変更されたときとで、兼用して用いるようにしてもよい。このような構成によれば、第1終了条件が成立したときと、設定値が変更されたときとで、異なるテーブルを用いるスロットマシンと比較して、テーブルの記憶容量を削減できる。
[所定制御について]
図27で説明したように、一連のATが、第2終了条件が成立したときの方が、第1終了条件が成立したときよりも、遊技者にとって有利となるように、所定制御として規定ゲーム数抽選を実行するとして説明した。しかしながら、所定制御は、規定ゲーム数抽選に限られず、他の制御としてもよい。たとえば、第2終了条件が成立したときの方が、第1終了条件が成立したときよりも、高い割合で特典を付与するようにしてもよい。また、第2終了条件が成立したときの方が、第1終了条件が成立したときよりも、有利な特典を付与するようにしてもよい。
[演出について]
(1) 本実施形態では、カウントダウン演出またはエンディング演出により示唆される有利度は、ATゲーム数が増加するか否かと、設定値であるとして説明した。しかしながら、示唆される有利度は、これらに限られない。示唆される有利度は、たとえば、AT上乗せ抽選されたか否かを示すものでもよい。また、示唆される有利度は、たとえば、前述した特典の内容としてもよく、該特典が付与されるか否かとしてもよく、該特典が付与される確率としてもよい。
(2) 本実施形態では、カウントダウン演出は、1セットのATにおいて、AT残りゲーム数が3以下になったときに、1ゲーム毎に実行する演出であるとして説明した。しかしながら、カウントダウン演出は、AT残りゲーム数が3以下になったときにおいて、実行されるときと実行されないときとがある演出としてもよい。カウントダウン演出を実行するか否かは、たとえば、乱数抽選などにより決定するようにすればよい。このような構成によれば、1セットのATにおいて、AT残りゲーム数が3以下になったとしても、カウントダウン演出が、実行されるときと実行されないときとがあることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) また、カウントダウン演出において、有利度を示唆する態様は、AT残りゲーム数の表示の色、大きさであるとして説明した。また、エンディング演出において、有利度を示唆する態様は、メダル払出枚数の表示の色、大きさであるとして説明した。しかしながら、カウントダウン演出とエンディング演出のうち少なくとも一方の態様は、他の態様であってもよい。たとえば、キャラ表示の態様としてもよい。この場合には、有利度が高い場合には、キャラAが表示される割合が高く、有利度が低い場合にはキャラBが表示される割合が高くなるようにしてもよい。
(4) 本実施形態では、有利事象が成立したときには、第1特定態様でのカウントダウン演出またはエンディング演出の実行確率が高く、有利事象が成立していときには、第2特定態様でのカウントダウン演出またはエンディング演出の実行確率が高いとして説明した。しかしながら、有利事象が成立したときには、100%の割合で第1特定態様でのカウントダウン演出またはエンディング演出を実行するようにしてもよく、有利事象が成立していときには、100%の割合で第2特定態様でのカウントダウン演出またはエンディング演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者は、カウントダウン演出またはエンディング演出の態様から、有利事象が成立しているか否かを確定できることから、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 図29、図30に示したように、設定値を2つのグループに分けて、つまり、設定値は1〜3のいずれかに設定されているときと、4〜6のいずれかに設定されているときとで、カウントダウン演出およびエンディング演出の態様の決定確率を異ならせるとして説明した。しかしながら、設定値のグループ数は2つに限られず、他のグループ数としてもよい。たとえば、グループ数を3にした場合には、設定値は1または2のいずれかに設定されているときと、3または4のいずれかに設定されているときと、5または6のいずれかに設定されているときとで、カウントダウン演出およびエンディング演出のうち少なくとも一方の演出の態様の決定確率を異ならせるようにしてもよい。このような構成によれば、更に細やかな設定値の示唆を実行することができる。
(6) AT中に、AT当選した場合(つまり、AT上乗せ当選した場合)には、連続演出を実行するとして説明した(図31のSe3参照)。しかしながら、該連続演出を実行するか否かを乱数抽選などにより決定するようにしてもよい。該乱数抽選で連続演出を実行しないと決定した場合には、エンディング演出およびカウントダウン演出の少なくとも一方でAT上乗せ当選したことを示唆するようにしてもよい。このような構成によれば、連続演出で報知するAT上乗せ当選を、エンディング演出およびカウントダウン演出の少なくとも一方で示唆することになり、演出を多様に実行することができる。
[ナビ報知について]
(1) 本実施形態では、図25で説明したように、ナビ報知においては、点灯するセグメントの組合せから即座に押し順を識別することが困難なものであり、対応表等がなければ容易に識別できないものである、として説明した。しかしながら、このようなものに限られず、ナビ報知においては、点灯するセグメントの組合せから即座に押し順を識別することができる報知態様で、該押し順を報知するようにものとしてもよい。このような構成によれば、たとえば、演出装置が機能しない場合でも、対応表等を用いることなく操作手順を認識させることができる。
尚、即座に識別することが可能な報知態様とは、例えば、報知手順を文字、操作すべき導出操作手段に対応する番号、頭文字(左であればL、中であればC、右であればR等)、表示結果を導出させる際のタイミングの目安となる識別情報の番号、表示結果を導出させる際のタイミングの目安となる識別情報、その識別情報を示す文字、頭文字、その識別情報の色等を報知するものが該当する。
(2) また、遊技補助表示器12によりストップスイッチの押し順を識別可能に報知する場合に、液晶表示器51などにより、遊技補助表示器12による報知態様よりも目立つ報知態様にて遊技補助表示器12により報知されるストップスイッチの操作手順を識別可能に報知させるナビ演出を行うようにしてもよい。このような構成によれば、液晶表示器51を用いることにより好適な態様にて導出操作手段の操作手順を報知することができる。
(3) また、メイン制御部41は、遊技補助表示器12により識別可能に報知された押し順とは異なる押し順でストップスイッチが操作されたときでもナビ報知を継続させるようにしてもよい。この場合において、サブ制御部91は、液晶表示器51等により識別可能に報知された押し順(遊技補助表示器12により識別可能に報知された押し順と同一の押し順)とは異なる押し順でストップスイッチが操作されたときにナビ演出を終了させるようにしてもよい。このような構成によれば、報知された押し順とは異なる操作手順で導出操作手段が操作されたときに、ナビ報知は継続することで、その後も報知内容を確認できる一方で、ナビ報知よりも目立つ態様で報知される液晶表示器51による報知は終了するので、操作ミスをした場合に遊技者に対して煩わしい思いをさせてしまうことを防止できる。
(4) 押し順は、第1の操作手順(例えば、左リールを第1停止とする停止順)及び第1の操作手順に続く第2の操作手順(左中右、左右中の停止順)を含み、有利押し順は、第1の操作手順(例えば、左リールを第1停止とする停止順)が複数の操作手順のうちの一部の操作手順であり、第2の操作手順(左中右、左右中の停止順)が複数の操作手順のうちの任意の操作手順である特殊操作手順(左第1停止、中第1停止、右第1停止)を含み、遊技補助表示器12により特殊操作手順(左第1停止、中第1停止、右第1停止)を報知させる場合に特定の報知態様(左−−、中−−、右−−に対応する報知態様)にてストップスイッチの押し順を識別可能に報知させるナビ報知を行い、液晶表示器51等により特殊操作手順を報知させる場合に複数の報知態様(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左に対応する報知態様)から選択した一の報知態様にてストップスイッチの押し順を識別可能に報知させるナビ演出を行うようにしてもよい。このような構成によれば、遊技制御手段の負荷を増やすことなく、演出装置により多彩な報知態様にて操作手順の報知を行うことができる。
[AT抽選関連処理について]
(1) 本実施形態では、図26に示すAT抽選関連処理は、メイン制御部41が実行し、図31に示すAT抽選結果報知処理は、サブ制御部91が実行するとして説明した。本変形例では、AT抽選関連処理とAT抽選結果報知処理は、下記のように処理が代替され、かつ両処理ともサブ制御部91が実行するようにしてもよい。
AT用背景画像は、AT中である場合に液晶表示器51に表示される背景画像である。特殊背景画像は、落ち待ち状態である場合に液晶表示器51に表示される背景画像である。通常背景画像とは、AT中でない場合に液晶表示器51に表示される背景画像である。つまり、AT中では、AT用背景画像が表示され、ATゲーム数が0になると落ち待ち状態になるとともに、特殊背景画像が表示され、該落ち待ち状態で(特殊背景画像が表示されている状態で)、移行出目または転落リプレイが導出されるとRT1に制御されるとともに、通常背景画像が表示される。また、以下では、下記のように処理が代替された、AT抽選関連処理とAT抽選結果報知処理とをそれぞれ「代替後のAT抽選関連処理」、「代替後のAT抽選結果報知処理」という。
図26に示すAT抽選関連処理において、Sd8が「特殊背景画像表示中?」という判断処理Sd8’に代替され、Sd6が「連続演出フラグセット」という処理Sd6’に代替され、Sd6’の処理の後に、「連続演出カウンタセット」という処理Sd6’’が実行され、Sd9が、「1ゲーム演出フラグセット」という処理Sd9’に代替される。
また、図31に示すAT抽選結果報知処理において、Se9が、「連続演出フラグセット?」という判断処理Se9’に代替され、Se7が、「1ゲーム演出フラグセット?」という判断処理Se7’に代替される。
このような構成によれば、以下の制御が可能である。ATが終了したときに演出の演出態様を有利状態での演出態様(たとえば、AT用背景画像)である有利演出態様から特定演出態様(たとえば、特殊背景画像)に変更可能であり、特定演出態様において特定表示結果(たとえば、転落リプレイの入賞、移行出目の導出)が導出されたときに演出態様を特定演出態様から通常演出態様に変更可能であり、特定演出態様において特定表示結果の導出が回避可能なストップスイッチの操作態様を特定可能な情報の報知を実行せずに(ナビ報知およびナビ演出のいずれも実行せずに)、有利演出態様の演出が実行可能な状態では当該報知を実行し(ナビ報知およびナビ演出のいずれも実行し)、AT抽選結果報知において、特定演出態様でAT抽選されたときには、1ゲーム演出によりAT抽選結果を報知し(Sd9’)、有利演出態様でAT抽選されたときには連続演出によりAT抽選結果を報知する(Sd6’)。
このような構成によれば、ATが終了してから通常背景画像となるまでにAT当選したことの報知を行うことができる。
(2) また、図26、図31の説明では、ART中にAT抽選条件が成立したときに、連続演出を実行することによりAT抽選結果を報知し、落ち待ち状態中にAT抽選条件が成立したときに、1ゲーム演出を実行することによりAT抽選結果を報知するとして説明した。
以下では、「第1所定期間」を、「落ち待ち状態中にAT抽選条件が成立したときにおいて、該AT抽選条件の成立によるAT抽選が実行されたときからAT抽選結果を報知するときまでの期間」とし、「第2所定期間」を、「AT状態中にAT抽選条件が成立したときにおいて、該AT抽選条件の成立によるAT抽選が実行されたときからAT抽選結果を報知するときまでの期間」とする。
第1所定期間は、第2所定期間よりも短ければ、如何なる態様で、AT抽選結果を報知するようにしてもよい。たとえば、1ゲーム演出や連続演出を実行せずに、かつ第1所定期間を2ゲームとし、第2所定期間を5ゲームとしてもよい。
また、第1所定期間と第2所定期間とのうち少なくとも1つの期間を抽選などにより決定してもよい。この場合には、第1所定期間の平均値は第2所定期間の平均値よりも短くなるようにしてもよい。
(3) また、[AT抽選関連処理について]の(1)で説明した処理の更なる変形例について説明する。「第3所定期間」を、「特殊背景画像表示中にAT抽選条件が成立したときにおいて、該AT抽選条件の成立によるAT抽選が実行されたときからAT抽選結果を報知するときまでの期間」とし、「第4所定期間」を、「AT用背景画像表示中にAT抽選条件が成立したときにおいて、該AT抽選条件の成立によるAT抽選が実行されたときからAT抽選結果を報知するときまでの期間」とする。
第3所定期間は、第4所定期間よりも短ければ、如何なる態様で、AT抽選結果を報知するようにしてもよい。たとえば、1ゲーム演出や連続演出を実行せずに、かつ第3所定期間を2ゲームとし、第4所定期間を5ゲームとしてもよい。
また、第3所定期間と第4所定期間とのうち少なくとも1つの期間を抽選などにより決定してもよい。この場合には、第3所定期間の平均値は第4所定期間の平均値よりも短くなるようにしてもよい。
[その他]
(1) 本実施形態では、遊技者にとって有利な期間としてのATに関する決定および制御(通常状態またはAT高確率状態への制御も含む)を、メイン制御部が実行する例について説明した。しかし、有利な期間としてのATに関する決定および制御については、サブ制御部により実行するようにしてもよい。サブ制御部により実行する例としては、たとえば、サブ制御部によりAT抽選および有利度抽選を行い、その結果に基づいてATに制御するためのATフラグを設定し、ATフラグ設定中の内部抽選の結果に応じてナビ演出を実行させる場合に内部抽選の結果に応じた操作手順を特定可能なナビ演出を実行するようにしてもよい。また、有利な期間としてのATに関する決定および制御をサブ制御部により実行するようにした場合には、AT中であることを報知可能な報知手段(たとえば、各リールに対応する演出効果LEDなどの発光手段)をサブ制御部自身により制御するようにしてもよい。
(2) 本実施形態の操作手順とは、主に「押し順」を意味していたが、操作手順を「操作タイミング」および「押し順」を含めるような概念としてもよい。また、操作手順を「操作タイミング」を意味するようにしてもよい。
(3) 設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
(4) 設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
(5) 本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
また、遊技機の一例としてスロットマシンを例に挙げて説明したが、本実施形態はパチンコ遊技機に適用することも可能である。この場合、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すパチンコ遊技機を採用してもよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のパチンコ遊技機を採用してもよい。封入式のパチンコ遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉をパチンコ遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、パチンコ遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成であるが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特徴的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
(6) 本実施形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。すなわち、「割合が異なる」とは、たとえば、AおよびBがそれぞれ70%および30%あるいは30%および70%のような関係であることからAとBとの割合が異なるというものだけに限らず、100%および0%のような関係であることからAとBとの割合が異なるというものも含まれる。
(7) 今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。