JP6813427B2 - 位置測定システム、位置測定方法、および移動ロボット - Google Patents

位置測定システム、位置測定方法、および移動ロボット Download PDF

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本開示は、点検ロボットなどのターゲットの位置を測定する位置測定システムおよび位置測定方法に関する。また、そのターゲットの位置の測定に使用される移動ロボットに関する。
従来より、GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)の衛星からの信号を用いて測量装置などのターゲットの位置を測定することが行われている。また、GPSの衛星からの信号(GPS信号)を受信できない場所に配置されたターゲットのGPS座標系上における位置(GPS位置)を測定する方法が知られている。
例えば、特許文献1に記載されたGPS位置計測方法は、GPS信号を受信できない場所(GPS信号から遮蔽された場所)あるいはGPS信号の受信強度が低い場所であるトンネル内に配置された計測局のGPS位置を計測するために、GPS衛星から時刻情報を受信する中継局と、それぞれが既知位置に配置されて中継局から時刻情報を取得し、既知位置の情報と時刻情報とに基づいて疑似的なGPS信号を計測局に送信する4つの疑似衛星局とを有する。この4つの疑似衛星局からの疑似的なGPS信号に基づいて計測局は自己位置を特定する。
特開2001−235532号公報
特許文献1に記載されたGPS位置計測方法の場合、ターゲット(計測局)の位置の確からしさ、すなわちターゲットの位置の精度は、GPS衛星から送信されて中継局が受け取るGPS信号による測位精度に依存する。しかしながら、GPS衛星が刻々と位置を変更するのに対して中継局が不動状態で維持されるため、受信するGPS信号による測位精度も変化する。その結果として、安定した精度でターゲットの位置を測定できない可能性がある。例えば、ターゲットがトンネルの検査などに使用される移動可能な測量装置(例えばドローン)である場合、その位置を安定した精度で測定できないことは、その測量結果の信頼性に影響しうる。
そこで、本開示は、GPS信号などのGNSS信号を用いて、GNSS信号から遮蔽された場所あるいはGNSS信号の受信強度が低い場所にあるターゲットの位置を安定した精度で測定することを課題とする。
本開示の一態様によれば、
移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定システムであって、
前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、
前記移動ロボットに搭載され、受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、
前記移動ロボットに搭載され、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、
前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出する相対位置検出部と、
前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部と、を有する位置測定システムが提供される。
また、本開示の別の態様によれば、
移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定方法であって、
前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部によって受信されたGNSS信号による測位精度の評価を行い、
第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させ、
前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出し、
前記高精度受信位置で受信されたGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出する、位置測定方法が提供される。
さらに、本開示のさらに別の態様によれば、
ターゲットの位置の測定に利用可能な移動ロボットであって、
GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて、前記ターゲットの位置の測定に使用される前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、
受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、
第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、を有する移動ロボットが提供される。
本開示によれば、GPS信号などのGNSS信号を用いて、GNSS信号から遮蔽された場所あるいはGNSS信号の受信強度が低い場所にあるターゲットの位置を安定した精度で測定することができる。
本開示の実施の形態1に係る位置測定システムの概略図 実施の形態1に係る位置測定システムの構成を示すブロック図 評価値マップの概念図 相対位置の検出の一例を説明するための図 評価値マップ作成のフローチャート図 位置測定の流れの一部分を示すフローチャート図 位置測定の流れの残りの部分を示すフローチャート図 実施の形態2に係る位置測定システムの概略図 実施の形態2に係る位置測定システムの構成を示すブロック図 実施の形態3に係る位置測定システムの構成を示すブロック図 実施の形態4に係る位置測定システムの構成を示すブロック図 実施の形態5に係る位置測定システムの構成を示すブロック図 実施の形態6に係る、位置を固定するための固定部を備えるGPS信号受信ロボットの概略的斜視図
本開示の一態様の位置測定システムは、移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定システムであって、前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、前記移動ロボットに搭載され、受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、前記移動ロボットに搭載され、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出する相対位置検出部と、前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部と、を有する。
この態様によれば、GPS信号などのGNSS信号を用いて、GNSS信号から遮蔽された場所あるいはGNSS信号の受信強度が低い場所にあるターゲットの位置を安定した精度で測定することができる。
前記位置測定システムが、前記移動ロボットに搭載された移動ロボット側通信部と、前記ターゲットに搭載され、前記移動ロボット側通信部と通信するターゲット側通信部と、前記移動ロボット側通信部と前記ターゲット側通信部との間の通信経路の品質を評価する通信経路品質評価部と、を有し、前記位置制御部が、前記高精度受信位置であって、且つ、第1のしきい品質に比べて高い品質の通信経路を確立可能な高品質通信位置でもある位置に前記移動ロボットを移動させ、前記相対位置検出部が、前記高精度受信位置且つ前記高品質通信位置である位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出し、前記ターゲット位置算出部が、前記高精度受信位置且つ前記高品質通信位置である位置で受信されたGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出してもよい。これにより、移動ロボットとターゲットとの間の通信経路の品質が変化する場合、ターゲットの位置を安定した精度で測定することができる。
前記位置測定システムが、前記移動ロボットに搭載され、前記GNSS信号精度評価部の精度評価結果と前記通信経路品質評価部の品質評価結果とに基づいて、空間上の位置それぞれについての前記GNSS信号の受信と前記ターゲットとの通信とに対するGNSS信号の中継に関する適性を示す適性評価値を含む評価値マップを作成する評価値マップ作成部を有し、前記位置制御部が、前記評価値マップに基づいて、最高適性評価値の位置に前記移動ロボットを移動させてもよい。これにより、高精度受信位置であって且つ高品質通信位置でもある位置に、移動ロボットを短時間で配置することができる(トライアンドエラーによって当該位置を探索する場合に比べて)。
前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、評価されたGNSS信号による側器精度が前記第1のしきい精度に比べて高く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて高い第1の状況である場合、前記ターゲット位置算出部が、前記ターゲットの位置を算出してもよい。これにより、最高適性評価値の位置が、高精度受信位置であって且つ高品質通信位置でもある位置に該当するかが確認され、その結果として、確実に、ターゲットの位置を安定した精度で測定することができる。
前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて低い第2のしきい精度に比べて低く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて低い第2のしきい品質に比べて低い第2の状況である場合、前記評価値マップ作成部が、前記評価されたGNSS信号による測位精度と通信経路の品質とを用いて前記評価値マップを更新してもよい。これにより、最新の状況に適した評価値マップが作成される。
前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて高く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて高い第1の状況と、前記評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて低い第2のしきい精度に比べて低く、且つ、前記評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて低い第2のしきい品質に比べて低い第2の状況との両方に対して異なる状況である場合、前記位置制御部が、前記移動ロボットを移動させて位置を変更してもよい。これにより、高精度受信位置であって且つ高品質通信位置でもある位置の探索が継続される。
前記相対位置検出部と前記ターゲット位置算出部とが前記ターゲットに搭載されてもよく、その場合、前記GNSS信号受信部によって算出された前記移動ロボットの位置が、前記移動ロボット側通信部から前記ターゲット側通信部に送信される。
前記位置測定システムが、前記ターゲットに搭載され、前記GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記ターゲットの位置を算出する第2のGNSS信号受信部を有してもよい。これにより、ターゲットがGNSS信号を受信できる位置に存在する場合、第2のGNSS信号受信部によって受信されたGNSS信号に基づいてターゲットの位置を算出することができる。
前記位置測定システムが、第2のGNSS信号受信部を有する場合、前記ターゲットに搭載され、前記ターゲット位置算出部および前記第2のGNSS信号受信部それぞれによって算出された前記ターゲットの位置を統合するターゲット位置統合部を有してもよい。それにより、ターゲット位置算出部によって算出された位置または第2のGNSS信号受信部によって算出された位置それぞれに比べて、統合後の位置は高い信頼性を備える。
前記位置測定システムが、第2のGNSS信号受信部を有する場合、前記ターゲットに搭載され、前記ターゲット位置算出部および前記第2のGNSS信号受信部それぞれによって算出された前記ターゲットの位置を選択するターゲット位置選択部を有してもよい。それにより、例えば、相対的に高精度のGNSS信号に基づいて算出された位置を、測定結果として得ることができる。
前記ターゲットが、移動可能であって、前記ターゲットの位置を用いて測量を行うロボットであってもよい。それにより、安定した精度で測定されたターゲットの位置に基づいて、安定した精度で測量を行うことができる。
前記移動ロボットが、その位置を固定するための固定部を備えてもよい。それにより、高精度受信位置に移動ロボットを留めることができるので、より安定した精度でターゲットの位置を測定することができる。
本開示の別の態様の位置測定方法は、移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定方法であって、前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部によって受信されたGNSS信号による測位精度の評価を行い、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させ、前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出し、前記高精度受信位置で受信されたGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出する。
この態様によれば、GPS信号などのGNSS信号を用いて、GNSS信号から遮蔽された場所あるいはGNSS信号の受信強度が低い場所にあるターゲットの位置を安定した精度で測定することができる。
本開示のさらに別の態様の移動ロボットは、ターゲットの位置の測定に利用可能な移動ロボットであって、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて、前記ターゲットの位置の測定に使用される前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、を有する。
この態様によれば、GPS信号などのGNSS信号を用いて、GNSS信号から遮蔽された場所あるいはGNSS信号の受信強度が低い場所にあるターゲットの位置を安定した精度で測定することが可能になる。
前記移動ロボットが、前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出するための相対位置検出部を有してもよい。
前記移動ロボットが、前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部を有してもよい。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る位置測定システムを概略的に示している。図2は、位置測定システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、位置測定システム10は、移動可能なロボットであるGPS信号受信ロボット100と、位置測定の対象(ターゲット)である点検ロボット200とを有する。また、位置測定システム10は、GNSS(Global Navigation Satellite System)の一例であるGPS(Global Positioning System)の複数のGPS衛星GS1〜GS4からの信号(GPS信号)S1〜S4を利用して点検ロボット200の位置を測定する。なお、本実施の形態の場合、点検ロボット200は、GPS信号S1〜S4を受信することができない場所、例えばトンネルT内で点検(そのための測量)を行うように構成されている。
図1に示すように、GPS信号受信ロボット100は、例えば、三次元空間を自由に移動可能なマルチコプター形態のロボット、いわゆるドローンである。また、図2に示すように、GPS信号受信ロボット100は、点検ロボット200と通信するための通信部102と、位置を変更するための位置制御部104と、GPS信号S1〜S4を受信するためのGPS信号受信部106と、その受信したGPS信号による測位精度を評価するGPS信号精度評価部108と、点検ロボット200との間の通信経路の品質を評価する通信経路品質評価部110と、評価値マップを作成する評価値マップ作成部112と、記憶部114とを有する。
一方、位置測定対象(ターゲット)の点検ロボット200は、本実施の形態の場合、GPS信号受信ロボット100と同様に、三次元空間を自由に移動可能なマルチコプター形態のロボット、いわゆるドローンである。また、図2に示すように、点検ロボット200は、GPS信号受信ロボット100と通信するための通信部202と、位置を変更するための位置制御部204と、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置を検出する相対位置検出部206と、点検ロボット200の位置を算出する位置算出部208と、測量を行うための測量部210と、記憶部212とを有する。
GPS信号受信ロボット100の通信部102と点検ロボット200の通信部202は、電波を用いて互いに対して無線通信を行うように構成され、例えばアンテナと送受信機とから構成される。GPS信号受信ロボット100および点検ロボット200の一方から他方への種々の情報D(データ)の提供は、これらの通信部102、202を介して行われる。
GPS信号受信ロボット100の位置制御部104と点検ロボット200の位置制御部204は、GPS信号受信ロボット100と点検ロボット200の位置を変更する、すなわち移動させるためのものである。本実施の形態の場合、両方のロボット100、200がマルチコプター形態であるため、位置制御部104、204は、複数の回転翼と、その回転翼それぞれを回転駆動する複数のモーターと、モーターの回転数を制御するモーター制御装置とから構成される。
GPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106は、図1に示すGPS衛星GS1〜GS4からのGPS信号S1〜S4を受信するGPS信号受信機であって、受信したGPS信号に基づいてGPS信号受信ロボット100の位置、すなわちGPS座標系における位置を算出する。なお、GPS衛星GS1〜GS4に搭載されている時計(原子時計)とGPS信号受信部106に搭載されている時計との間の誤差を考慮して、GPS信号受信部106は4基以上のGPS衛星からGPS信号を受信するのが好ましい。
GPS信号受信ロボット100のGPS信号精度評価部108は、GPS信号受信部106によって受信されたGPS信号による測位精度を評価する。GPS信号による測位精度は、例えば信号の精度低下率(DOP:Dilution Of Precision)や、受信衛星数、GPS測位品質(単独測位、Differential測位、RTK−Fix測位、RTK−Float測位)や、GPS信号を所定の期間継続して受信することによってその間に得られた測位位置の分散値・標準偏差値などによって表され、さらに、それらの組み合わせおよび線形結合によって表すことができる。
DOPはPDOP(Position DOP)、HDOP(Horizontal DOP)、VDOP(Vertical DOP)の値が用いられ、PDOPは位置精度、HDOP、VDOPはPDOPの水平成分と、垂直成分を表す。PDOP、HDOP、VDOPは値が小さければ測位精度が高く、値が大きければ測位精度が低く、確率分布の標準偏差と同じように扱うことができる。GPS測位品質は、RTK−Fix測位、RTK−Float測位、Differential測位、単独測位、の順に測位精度が高い。GPS測位品質ごとの測位精度の具体的な高低はGPS測位システムに依存し、GPS測位システムごとに固有に決定されるものである。GPS信号を所定の期間継続して受信することによってその間に得られた測位位置の分散値・標準偏差値については、分散値は標準偏差値の2乗によって表され、大きいほど測位精度が低く、小さいほど測位精度が高い。
GPS信号精度評価部108は、GPS信号による測位精度の評価結果として、精度評価値AVを算出する。その算出された精度評価値AVは、その精度が評価されたGPS信号を受信したときのGPS信号受信ロボット100の位置に対応付けされて記憶部114に記憶される。
なお、GPS信号による測位精度が高いことは、その信号を用いてGPS信号受信部106によって算出されるGPS信号受信ロボット100の位置の精度が高いことを意味する。
GPS信号受信ロボット100の通信経路品質評価部110は、GPS信号受信ロボット100の通信部102と点検ロボット200の通信部202との間における通信経路の品質を評価する。通信経路の品質は、例えば、点検ロボット200の通信部202が受信する電波信号の受信強度、信号ノイズ比、送受信エラーレートなどによって表すことができる。さらに、それらの組み合わせおよび線形結合によって表すことができる。電波信号の受信強度は大きければ通信経路の品質が高く、小さければ品質が低い。信号ノイズ比は、大きければ通信経路の品質が高く、小さければ品質が低い。送受信エラーレートは大きければ通信経路の品質が低く、小さければ品質が高い。
通信経路品質評価部110は、通信経路の品質の評価結果として、品質評価値QVを算出する。その算出された品質評価値QVは、その通信経路の品質が評価されたときのGPS信号受信ロボット100の位置に対応付けされて記憶部114に記憶される。
通信経路の品質を評価するために、GPS信号受信ロボット100の通信部102と点検ロボット200の通信部202は、情報のやりとりを行う。例えば、点検ロボット200の通信部202が受信した信号の強度に関する情報が、GPS信号受信ロボット100の通信部102に送信される。
GPS信号受信ロボット100の評価値マップ作成部112は、GPS信号精度評価部108の精度評価結果と通信経路品質評価部110の品質評価結果に基づいて、評価値マップを作成する。
具体的に説明すると、評価値マップは、点検ロボット200の位置を測定するのに最適なGPS信号受信ロボット100の位置の探索を補助するためのマップである。評価値マップは、空間上の位置それぞれについてのGPS信号の受信とターゲットとの通信とに対するGNSS信号の中継に関する適性を示す適性評価値FVを含んでいる。
適性評価値FVは、GPS信号精度評価部108によって算出された精度評価値AVと通信経路品質評価部110によって算出された品質評価値QVとに基づいて算出される。
具体的には、空間上のある位置の適性評価値FVは、その位置における精度評価値AVと品質評価値QVとによって算出される。
図3は、評価値マップの概念図である。例えば、空間上の位置をX−Y−Z座標系の座標(X、Y、Z)で表現すると、図3は、Z=Zにおける適性評価値FVの分布を示している。位置(Xn−1、Yn+1、Z)における一例の適性評価値FVは、位置(Xn−1、Yn+1、Z)に対応付けされて記憶部114に記憶されている精度評価値AVと品質評価値QVの関数である。例えば、適性評価値FVは、数式1のように定義される。
Figure 0006813427
係数α、βは重み付けである。GPS信号受信ロボット100が配置されうる位置の適性評価値FVは、高精度なGPS信号を受信することが最も重要であるため、通常、係数αが係数βに比べて大きく設定される。なお、係数α、βは、状況に応じて、または必要に応じて変更されてもよい。また、精度評価値AVと品質評価値QVの関数である適性評価値FVを定義する式は、数式1以外の式であってもよい。
なお、評価値マップの作成方法の詳細は後述するが、作成された評価値マップはGPS信号受信ロボット100の記憶部114に、データとして記憶されている。また、評価値マップは、GPS信号受信ロボット100が配置されうる全部の位置でGPS信号による測位精度を評価するとともに通信経路の品質を評価することによって作成されてもよい。また、評価値マップは、粗密探索法や山登り法・最急降下法などの勾配法に代表される最小値探索アルゴリズムによっても作成することが可能である。
図2に戻り、点検ロボット200の相対位置検出部206は、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置を検出するように構成されている。
図4は、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置検出の一例を示している。
図4に示すように、相対位置を検出するために、GPS信号受信ロボット100は、異なるパターン信号SA〜SDをそれぞれ出力する複数(4つ)のパターン信号出力装置150A〜150Dを有する。この複数のパターン信号出力装置150A〜150Dそれぞれは、GPS信号受信ロボット100の異なる位置に設けられている。一方、点検ロボット200は、複数のパターン信号出力装置150A〜150Dから送信されたパターン信号SA〜SDを受信するパターン信号受信装置250を有する。
相対位置検出部206は、パターン信号出力装置150A〜150Dから送信されたパターン信号SA〜SDの伝播時間(送信されてから受信されるまでの時間)に基づいて、パターン信号受信装置250からGPS信号受信ロボット100のパターン信号出力装置150A〜150Dそれぞれまでの距離を算出する。そして、その算出した距離に基づいて、相対位置検出部206は、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置を検出(算出)する。すなわち、相対位置検出部206は、GPSと同様の方法を用いて相対位置を算出する。なお、GPS信号受信ロボット100に搭載されている時計と点検ロボット200に搭載されている時計との間の誤差を考慮して、相対位置検出部206は、4基以上のパターン信号送信装置から送信されるパターン信号に基づいて相対位置を検出するのが好ましい。また、検出された相対位置は、記憶部212にデータとして記憶される。
詳細は後述するが、本実施の形態の場合、相対位置検出部206は、GPS信号受信ロボット100が、精度評価値AVが第1のしきい精度評価値AVT1に比べて高い、すなわち高精度のGPS信号を受信できる高精度受信位置にあって、且つ、品質評価値QVが第1のしきい品質評価値QVT1に比べて高い、すなわち点検ロボット200との間に高品質の通信経路を確立できる高品質通信位置である位置に存在する場合に、点検ロボット200の相対位置検出を行う。
点検ロボット200の位置算出部208は、点検ロボット200の位置、本実施の形態の場合、GPS座標系における位置を算出する。そのために、GPS信号受信部106によって算出されたGPS信号受信ロボット100の位置(GPS座標系における位置)の情報と、相対位置検出部206によって検出されたGPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置の情報とを取得する。その取得した情報に基づいて、位置算出部208は、点検ロボット200の位置(GPS座標系における位置)を算出する。
詳細は後述するが、本実施の形態の場合、位置算出部208は、GPS信号受信ロボット100が上述の高精度受信位置にあって且つ上述の高品質通信位置にある場合に、点検ロボット200の位置の算出を行う。
点検ロボット200の測量部210は、例えばトンネルTの天井や側面を測量するレーザ測量器、天井や側面を撮影するカメラなどの測量デバイスである。測量部210は、位置算出部208によって算出された点検ロボット200の位置を用いて測量を行う。測量部210の測量結果は、記憶部212にデータとして記憶される、または、測量結果をモニタリングするための外部装置(図示せず)に送信される。
ここまでは、位置測定システム10の構成要素、すなわちGPS信号受信ロボット100と点検ロボット200それぞれの構成要素について説明していた。ここからは、評価値マップの作成方法と、その評価値マップを用いて点検ロボット200の位置を算出する方法とについて説明する。
図5は、評価値マップ作成の一例の流れを示すフローチャート図である。
図5に示すように、まず、ステップS10において、GPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106がGPS信号を受信する。
次に、ステップS12において、GPS信号受信部106が、ステップS10で受信したGPS信号に基づいてGPS信号受信ロボット100の現在位置Pcを算出する。
続いて、ステップS14において、GPS信号精度評価部108が、ステップS10で受信したGPS信号による測位精度を評価する、すなわち精度評価値AVを算出する。
ステップS16において、GPS信号受信ロボット100の通信部102が、通信経路の品質を評価するための通信を、点検ロボット200の通信部202との間で行う。
次に、ステップS18において、通信経路品質評価部110が、ステップS16での通信の通信経路の品質を評価する、すなわち、品質評価値QVを算出する。
ステップS14で算出された精度評価値AVとステップ18で算出された品質評価値QVとに基づいて、ステップS20において、評価値マップ作成部112が、現在位置Pcの適性評価値FVを算出する。
ステップS22において、ステップS20で算出された適性評価値FVと現在位置Pcとが対応付けされて記憶部114に記憶される。
ステップS24において、GPS信号受信ロボット100が配置されうる位置全てについて、適性評価値FVの算出が完了したか否かが判定される。全ての位置についての適性評価値FVの算出が完了している場合、評価値マップの作成が終了し、記憶部114に完成した評価値マップが記憶されている。
なお、評価値マップが、上述したように粗密探索法や山登り法・最急降下法などの勾配法に代表される最小値探索アルゴリズムによって作成される場合、ステップS24においては、勾配法によって評価値マップを作成するために最低限必要な位置全てについての適性評価値FVの算出が完了しているか否かが判定される。最低限必要な位置すべてというのは、例えば、ある大きさのXYZ軸によって構成される立方体を各軸に対してある分割数で等分に分割したときの分割面の交点が取りうる値すべてである。また、方角で表すと、X軸は東西方向、Y軸は南北方向、Z軸は高さ方向を表す。
一方、全ての位置についての適性評価値FVの算出が完了していない場合、ステップS26に進み、位置制御部104が、GPS信号受信ロボット100の位置を変更する。そして、ステップS10に戻り、変更後の位置についての適性評価値FVの算出が実行される。
図6Aおよび図6Bは、評価値マップを用いて点検ロボット200の位置を算出する一例の流れを示すフローチャート図である。
図6Aに示すように、まず、ステップS50において、位置制御部104が、GPS信号受信ロボット100を、評価値マップにおいて最も高い適性評価値FVを備える位置に移動させる。例えば、図3に示すように、位置p(X、Y、Z)にいるGPS信号受信ロボット100が、最高適性評価値FVmaxを備える位置(X、Y、Z)に移動される。
次に、ステップS52において、ステップS50で最高適性評価値FVmaxに移動したGPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106が、GPS信号を受信する。
続いて、ステップS54において、GPS信号受信部106が、ステップS52で受信したGPS信号に基づいてGPS信号受信ロボット100の現在位置Pcを算出する。
続いて、ステップS56において、GPS信号精度評価部108が、ステップS52で受信したGPS信号による測位精度を評価する、すなわち精度評価値AVを算出する。
ステップS58において、GPS信号受信ロボット100の通信部102が、通信経路の品質を評価するための通信を、点検ロボット200の通信部202との間で行う。
次に、ステップS60において、通信経路品質評価部110が、ステップS58での通信の通信経路の品質を評価する、すなわち、品質評価値QVを算出する。
図6Bに示すように、ステップS62において、ステップS56で算出された精度評価値AVが第1のしきい精度評価値AVT1に比べて高く、且つ、ステップS60で算出された品質評価値QVが第1のしきい品質評価値QVT1に比べて高い状況(第1の状況)であるか否かが判定される。第1の状況である場合にはステップS64に進む。そうでない場合にはステップS68に進む。
このステップS62は、評価値マップにおいて最高適性評価値FVmaxを備える位置を再確認するためのステップである。すなわち、この位置が、GPS信号受信ロボット100が、高い測位精度を得られるGPSを受信できる高精度受信位置にあって、且つ、点検ロボット200との間に高品質の通信経路を確立できる高品質通信位置である位置に存在することを確認するためのステップである。
そのため、第1のしきい精度評価値AVT1は、高い測位精度を得られるGPS信号を受信するために最低限必要なGPS信号によるの測位精度に対応し、第2のしきい品質評価値QVT1は、高品質の通信経路を確立するために最低限必要な通信経路の品質である。この通信経路の品質は、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置検出や点検ロボット200の位置算出のために必要な点検ロボット200への該GPS信号受信ロボット100の位置(データ)の送信に影響する。したがって、第1のしきい精度評価値AVT1と、第2のしきい品質評価値QVT1は、点検ロボット200の位置を高精度に測定するために必要な最低限の値である。
なお、これらの第1のしきい精度評価値AVT1と第1のしきい精度評価値QVT1は、要求される点検ロボット200の位置測定精度に応じて変更可能であってもよい。
ステップS62で、精度評価値AVが第1のしきい精度評価値AVT1に比べて高く、且つ、品質評価値QVが第1のしきい品質評価値QVT1に比べて高い状況(第1の状況)であると判定された場合、ステップ64において、点検ロボット200の相対位置検出部206が、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置Prを検出する。
次に、ステップ66において、点検ロボット200の位置算出部208が、ステップS54で算出したGPS信号受信ロボット100の現在位置PcとステップS64で検出された相対位置Prとに基づいて、点検ロボット200の位置Ptを算出する。そして、点検ロボット200の位置測定が終了する。
ステップS62で、精度評価値AVが第1のしきい精度評価値AVT1に比べて高く、且つ、品質評価値QVが第1のしきい品質評価値QVT1に比べて高い状況(第1の状況)ではないと判定された場合、ステップS68において、次の判定が行われる。具体的には、ステップ56で算出された精度評価値AVが第2のしきい精度評価値AVT2に比べて低く、且つ、ステップ60で算出された品質評価値QVが第2のしきい精度評価値QVT2に比べて低い状況(第2の状況)であるか否かが判定される。この第2のしきい精度評価値AVT2は、第1のしきい精度評価値AVT1に比べて低い値に設定されている。また、第2のしきい品質評価値QVT2は、第1のしきい品質評価値QVT1に比べて低い値に設定されている。判定の結果、第2の状況である場合にはステップS70に進む。そうでない場合にはステップS80に進む。
ステップS70において、ステップS56で算出された精度評価値AVが第3のしきい精度評価値AVT3に比べて低く、且つ、ステップS60で算出された品質評価値QVが第3のしきい品質評価値QVT3に比べて低い状況であるか否かが判定される。この第3のしきい精度評価値AVT3は、第2のしきい精度評価値AVT2に比べて低い値に設定されている。また、第3のしきい品質評価値QVT3は、第2のしきい品質評価値QVT2に比べて低い値に設定されている。精度評価値AVが第3のしきい精度評価値AVT3に比べて低く、且つ、品質評価値QVが第3のしきい品質評価値QVT3に比べて低い場合、ステップS72に進む。そうでない場合にはステップS74に進む。
ステップS72において、評価値マップが再作成される。これは、評価値マップにおける最高適性評価値FVmaxの位置であるにもかかわらず、その位置で算出された精度評価値AVと品質評価値QVが低いためである。すなわち、使用した評価値マップが最新の状況にあわないからである。そのために、最新の状況に基づいて、その最新の状況に合った最新の評価値マップを、図5に示す流れにしたがって再作成する。
ステップS74において、評価値マップ作成部112は、ステップS56で算出された精度評価値AVとステップS60で算出された品質評価値QVを用いて、評価値マップにおける現在位置Pcの適性評価値FVを更新する。すなわち、最高適性評価値FVmaxを備える現在位置Pcが、点検ロボット200の位置測定に適さない位置として更新される。これにより、最新の状況に応じて評価値マップが更新される。
ステップS74に続くステップS76において、評価値マップにおける適性評価値FVの更新が連続して、例えば2回連続して実行されたか否かが判定される。更新が連続して行われた場合、ステップ78に進み、ステップS72と同様に、評価値マップが再作成される。そうでない場合には、点検ロボット200の位置Ptを測定するために、図6Aに示すステップS50に戻る。
ステップS68で、精度評価値AVが第2のしきい精度評価値AVT2に比べて低く、且つ、品質評価値QVが第2のしきい精度評価値QVT2に比べて低い状況(第2の状況)ではないと判定された場合、ステップS80において、位置制御部104が、GPS信号受信ロボット100の位置を変更する。このとき、現在位置Pcに隣接する複数の位置において最も適性評価値FVが高い位置にGPS信号受信ロボット100の位置を変更する。そして、図6Aに示すステップS52に戻る。
以上のような本実施の形態1によれば、GPS信号を用いて、GPS信号から遮蔽された場所あるいはGPS信号の受信強度が低い場所にある点検ロボットの位置を安定した精度で測定することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2と上述の実施の形態1との違いは、移動ロボットと点検ロボットとの間に中継ロボットが存在する点である。したがって、異なる点を中心に本実施の形態2に係る位置測定システムについて説明する。
図7は、本実施の形態2に係る位置測定システムを概略的に示している。図8は、位置測定システムの構成を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施の形態2に係る位置測定システムは、GPS信号受信ロボット100と、点検ロボット200と、中継ロボット300とを有する。なお、上述の実施の形態1の構成要素と実質的に同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
中継ロボット300は、GPS信号受信ロボット100と点検ロボット200とが大きく離れている場合に使用される。すなわち、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置を要求精度で検出することができないほど離れている場合やGPS信号受信ロボット100と点検ロボット200との間に通信経路を確立することができない場合に、中継ロボット300は使用される。例えば、点検ロボット200が、GPS信号受信ロボット100が存在する側のトンネルTの入口から遠く離れたトンネルTの奥で点検を行う場合に使用される。
また、中継ロボット300は、GPS信号受信ロボット100の通信部102や点検ロボット200の通信部202と通信するための通信部302と、中継ロボット300の位置を変更するための位置制御部304とを有する。本実施の形態2の場合、中継ロボット300は、GPS信号受信ロボット100や点検ロボット200と同様に、三次元空間を自由に移動可能なマルチコプター形態のロボット、いわゆるドローンである。
中継ロボット300を使用する本実施の形態2に係る位置測定システム20は、要約すると、以下のように点検ロボット200の位置を測定する。
まず、GPS信号受信ロボット100に対する中継ロボット300の相対位置が検出される。そのために、中継ロボット300は、相対位置検出部306を有する。この相対位置検出部306は、上述の実施の形態1の相対位置検出部206がGPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置を検出する方法と同様の方法で、GPS信号受信ロボット100に対する中継ロボット300の相対位置を検出する。次に、中継ロボット300の位置算出部308が、GPS信号受信ロボット100の位置と相対位置検出部306によって検出された相対位置とに基づいて、中継ロボット300の位置を算出する。そのために、GPS信号受信ロボット100の通信部102から、GPS信号受信ロボット100の位置(データ)を中継ロボット300の通信部302が受け取る。算出された中継ロボット300の位置は、記憶部310に記憶される。
このように、中継ロボット300は、上述の実施の形態1における点検ロボット200と同様に、GPS信号を用いて位置が測定されるターゲットでもある。
中継ロボット300の位置が算出されると、点検ロボット200の相対位置検出部206が、中継ロボット300に対する点検ロボット200の相対位置を検出する。また、中継ロボット300の通信部302から、中継ロボット300の位置(データ)を点検ロボット200が受け取る。この受信した中継ロボット300の位置と相対位置検出部206によって検出された相対位置とに基づいて、位置算出部208が点検ロボット200の位置を算出する。
このように中継ロボット300を介することにより、GPS信号受信ロボット100と点検ロボット200とが大きく離れている場合であっても、GPS信号を用いて点検ロボットの位置を安定した精度で測定することができる。
なお、中継ロボット300を複数台使用してもよい。例えば、GPS信号受信ロボット100と点検ロボット200との間に、複数の中継ロボット300を直列に並べてもよい。点検ロボット200側の中継ロボット300がGPS信号受信ロボット100側の隣接する中継ロボット300に対する相対位置を検出する。また、その相対位置に基づいて、中継ロボット300それぞれの位置を算出する。その結果として、GPS信号に基づいて算出されたGPS信号受信ロボット100の位置を用いて、点検ロボット200の位置を算出することができる。
また、点検ロボット200に対して複数(少なくとも3台)の中継ロボット300を並列に並べてもよい。この場合、まず、GPS信号受信ロボット100に対する中継ロボット300それぞれの相対位置が検出され、その相対位置に基づいて中継ロボット300それぞれの位置が算出される。次に、位置が算出された中継ロボット300それぞれと点検ロボット200との間の距離を測距し、その距離に基づいて中継ロボット300に対する点検ロボット200の相対位置を検出する。その結果として、GPS信号に基づいて算出されたGPS信号受信ロボット100の位置を用いて、点検ロボット200の位置を算出することができる。
さらに、GPS信号受信ロボット100と点検ロボット200とを中継する手段は、移動可能な中継ロボット300に限らない。例えば、中継ロボット300に代わって、位置が固定される据え置き型の中継ステーションであってもよい。
(実施の形態3)
上述の実施の形態1および2の場合、点検ロボットは、GPS信号が受信できない場所で使用されること、すなわちGPS信号を受信することができるGPS信号受信ロボットの位置に基づいて、GPS信号から遮蔽された場所あるいはGPS信号の受信強度が低い場所にある点検ロボットの位置が算出されることが前提である。しかし、点検ロボットがGPS信号を受信することができる場所で使用されることも想定される。本実施の形態3は、この想定に対応する。
図9は、本実施の形態3に係る位置測定システムの構成を示すブロック図である。なお、上述の実施の形態1の構成要素と実質的に同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図9に示すように、位置測定システム30の点検ロボット400は、GPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106と同様に、GPS信号を受信して点検ロボット400の位置を算出するGPS信号受信部414を有する。
これにより、GPS信号が受信できない場合には位置算出部208によって算出された(GPS信号受信ロボット100の位置と該GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット400の相対位置とに基づいて算出された)位置が、点検ロボット400による点検(測量)に使用される。一方、GPS信号が受信できる場合にはGPS信号受信部414によって算出された点検ロボット400の位置が、点検ロボット400による点検(測量)に使用される。
本実施の形態3も、上述の実施の形態1および2と同様に、GPS信号を用いて点検ロボットの位置を安定した精度で測定することができる。また、点検ロボットをGPS信号が受信できる場所で使用する場合、GPS信号受信ロボットの使用を抑制できる。それにより、例えば、GPS信号受信ロボットのバッテリ消費を抑制したり、GPS信号受信ロボットのメンテナンスを実行することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4は、上述の実施の形態3の改良形態である。
上述の実施の形態3の場合、点検ロボット400による点検(測量)に、位置算出部208によって算出された位置またはGPS信号受信部414によって算出された位置のいずれか一方が使用される。
一方、本実施の形態4の場合、位置算出部によって算出された位置とGPS信号受信部によって算出された位置の両方を考慮して、点検ロボットは点検(測量)を行う。
図10は、本実施の形態4に係る位置測定システムの構成を示すブロック図である。なお、上述の実施の形態1〜3の構成要素と実質的に同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10に示すように、位置測定システム40の点検ロボット500は、位置算出部208によって算出された位置とGPS信号受信部414によって算出された位置とを統合して、測量に使用される位置を算出する位置統合部516を有する。
位置統合部516は、例えば、位置算出部208によって算出された位置とGPS信号受信部414によって算出された位置の平均位置を算出する。また例えば、以下の数式2に示すように、位置算出部208によって算出された位置P1とGPS信号受信部414によって算出された位置P2にそれぞれ異なる重み付けをして位置を算出する。γは1未満の数である。
Figure 0006813427
この位置統合部516によって統合された位置を用いることにより、位置算出部2208によって算出された位置またはGPS信号受信部414によって算出された位置のいずれか一方を用いる場合に比べて、測量の結果は高い信頼性を備える。すなわち統合前のそれぞれの位置に比べて、統合後の位置は高い信頼性を備える。
例えば、点検ロボット500のGPS信号受信部414が、GPS衛星からのGPS信号を直接的に受信せず、地面などで反射したGPS信号を受信している場合、そのGPS信号受信部414に算出された点検ロボット500の位置のみを測量に用いると、その測量結果の信頼性は低くなる。
本実施の形態4も、上述の実施の形態1〜3と同様に、GPS信号を用いて点検ロボットの位置を安定した精度で測定することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態5は、上述の実施の形態3の改良形態である。
上述の実施の形態3の場合、点検ロボット400による点検(測量)に、位置算出部208によって算出された位置またはGPS信号受信部414によって算出された位置のいずれか一方が使用される。具体的には、点検ロボット400のGPS信号受信部414がGPS信号を受信可能である場合にはそれによって算出された位置が使用され、そうでない場合には位置算出部208によって算出された位置が使用される。
一方、本実施の形態5の場合、位置算出部208によって算出された位置とGPS信号受信部414によって算出された位置とのいずれか一方を選択し、その選択された位置を点検ロボット600による点検(測量)に使用する。
図11は、本実施の形態5に係る位置測定システムの構成を示すブロック図である。なお、上述の実施の形態1〜4の構成要素と実質的に同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
位置算出部208によって算出された位置とGPS信号受信部414によって算出された位置のいずれか一方を選択するために、点検ロボット600は、使用位置選択部618を有する。
使用位置選択部618は、例えば、予めユーザによって定義された選択プロファイルに基づいて、位置算出部208によって算出された位置とGPS信号受信部414によって算出された位置のいずれか一方を選択する、すなわちユーザの意図にしたがって選択する。
また例えば、使用位置選択部618は、GPS信号受信ロボット100に搭載されたGPS信号受信部106が受信したGPS信号による測位精度と、点検ロボット600に搭載されたGPS信号受信部414が受信したGPS信号による測位精度とを比較する。前者のGPS信号による測位精度が後者のGPS信号による測位精度に比べて高い場合、前者のGPS信号に基づいて位置算出部208によって算出された点検ロボット600の位置が選択される。一方、後者のGPS信号による測位精度が高い場合、点検ロボット600に搭載されたGPS信号受信部414によって算出された該点検ロボット600の位置が選択される。
本実施の形態5も、上述の実施の形態1〜4と同様に、GPS信号を用いて点検ロボットの位置を安定した精度で測定することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態6は、上述の実施の形態1〜5の改良形態である。
上述の実施の形態1〜5の場合、GPS信号受信ロボット100は、高精度のGPS信号を受信できる位置(高精度受信位置)であって且つ点検ロボット200〜600との間で高品質な通信経路を確立することできる位置(高品質通信位置)でもある位置に配置される。そして、その位置でGPS信号を受信し、その受信したGPS信号に基づいて点検ロボット200〜600の位置を測定(算出)する。
しかしながら、上述の実施の形態1〜5の場合、GPS信号受信ロボット100は、三次元空間を移動可能なマルチコプター形態のロボットであるため、風などの影響を受けると一定の位置に留まることが難しい。そこで、本実施の形態6のGPS信号受信ロボット100は、一定の位置に留まることができるように構成されている。
図12は、本実施の形態6に係るGPS信号受信ロボット100の概略的斜視図である。
図12に示すように、本実施の形態6に係る信号受信ロボット100は、その位置を固定するための固定部として、三脚122を有する。三脚122のそれぞれの脚部は、地面などに突刺可能な先端を備える。この三脚122により、高精度なGPS信号を受信できる位置(高精度受信位置)であって且つ点検ロボットとの間で高品質な通信経路を確立することできる位置(高品質通信位置)である位置に、GPS信号受信ロボット100を固定することができる。その結果、固定されたGPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106によって受信されたGPS信号に基づいて、点検ロボットの位置を高精度に測定(算出)することができる。
以上、上述の実施の形態1〜6を挙げて本開示の実施の形態を説明してきたが、本開示の実施の形態はこれらに限定されない。
例えば、上述の実施の形態1の場合、点検ロボット200の位置は、GNSSの一例であるGPSの衛星からのGPS信号に基づいて測定(算出)されているが、これに限らない。例えばGNSSの別例であるGLONASSの衛星からの信号に基づいて点検ロボット200の位置を算出してもよい。あるいは、GNSSに含まれる複数の衛星測位システムそれぞれの衛星からの信号に基づいて、点検ロボット200の位置を測定してもよい。衛星の数が増えるほど、それらからの信号に基づく点検ロボット200の位置の測定精度が向上する。
また、上述の実施の形態1の場合、GPS信号受信ロボット100は、三次元空間を自由に移動可能なマルチコプター形態の移動ロボットであったが、これに限定されない。例えば、GPS信号受信ロボットは、地面などの平面上を自由に移動可能な、例えば地面上を転動する複数の車輪を有する車両形態の移動ロボットであってもよい。また例えば、GPS信号受信ロボットは、レール上を移動する、すなわち一方向に移動可能な移動ロボットであってもよい。つまり、GPS信号受信ロボットは、高精度にGPS信号を受信できる位置に移動可能な移動ロボットであればよい。
さらに、上述の実施の形態1の場合、位置測定対象(ターゲット)は、三次元空間を自由に移動可能なマルチコプター形態の点検ロボットであったが、これに限定されない。例えば、ターゲットは、地面などの平面上を自由に移動可能な、例えば地面上を転動する複数の車輪を有する車両形態の点検ロボットであってもよい。また例えば、ターゲットは、レール上を移動する、すなわち一方向に移動可能な点検ロボットであってもよい。さらに例えば、ターゲットは、移動しない据え置き型の点検ステーションであってもよい。
さらにまた、上述の形態1の場合、評価値マップ作成部112によって作成された評価値マップに基づいてGPS信号受信ロボット100の位置を制御している。これにより、高精度のGPS信号を受信できる高精度受信位置であって且つ点検ロボット200との間に高品質の通信経路を確立することができる高品質通信位置である位置に、GPS信号受信ロボット100を短時間で配置することができる。この評価値マップは、別のGPS信号受信ロボット100で予め作成されたものであってもよい。
さらにまた、上述の実施の形態1の場合、GPS信号受信ロボット100に対する点検ロボット200の相対位置は、図4に示すように、GPS信号受信ロボット100に設けられた複数のパターン信号出力装置150A〜150Dと、それらから出力されたパターン信号SA〜SDを受信する点検ロボット200に設けられたパターン信号受信装置250を用いて検出される。そして、最終的に相対位置を検出(算出)する相対位置検出部206は、点検ロボット200に設けられている。本開示の実施の形態は、これに限定されない。
例えば、ステレオカメラ装置またはレーザースキャン装置を用いて、GPS信号受信ロボットに対する点検ロボットの相対位置を検出することも可能である。この場合、ステレオカメラ装置またはレーザースキャン装置が、相対位置検出部として、GPS信号受信ロボットまたは点検ロボットのいずれか一方に搭載される。つまり、本開示の実施の形態は、相対位置検出部がGPS信号受信ロボットまたは点検ロボットのいずれに搭載されるかについては問わない。
これに関して、上述の実施の形態1の場合、図2に示すように、点検ロボット200に設けられている該点検ロボット200の位置を算出する位置算出部208を、GPS信号受信ロボット100に設けることも可能である。
この位置算出部208は、上述したように、GPS信号受信ロボット100のGPS信号受信部106によって算出された該GPS信号受信ロボット100の位置と相対位置検出部206によって検出された相対位置とに基づいて点検ロボット200の位置を算出する。したがって、ステレオカメラ装置、レーザースキャン装置などが相対位置検出部206としてGPS信号受信ロボット100に設けられる場合、点検ロボット200の位置算出部208もGPS信号受信ロボット100に設ければ、点検ロボット200の位置を算出するために必要な演算プロセス全てをGPS信号受信ロボット100側で実行することができる。これにより、点検ロボット200に演算処理用のCPUなどの演算装置を搭載する必要がなくなる。なお、GPS信号受信ロボット100側で算出された点検ロボット200の位置(データ)は、通信部を介して点検ロボット200に送信される。
なお、点検ロボット200は自己位置の情報が必要であるため、点検ロボット200の位置算出部208がGPS信号受信ロボット100に設けられている場合、位置算出部2208によって算出された点検ロボット200の位置(データ)がGPS信号受信ロボット100から点検ロボット200に提供される。しかしながら、本開示の実施の形態に係るターゲットは、点検ロボットのように自己位置を必要とするターゲットでなくてもよい。例えば、ターゲットが人間であって、GPS信号受信ロボットに相対位置検出部として搭載されたレーザースキャン装置が人間の相対位置を検出し、その検出した相対位置とGPS信号受信ロボットの位置とに基づいて人間の位置を算出してもよい。その算出された人間の位置は、人間の監視や観察のために使用される。この場合、GPS信号受信ロボットと人間との間の通信が不要であるため、通信部や通信経路品質評価部を省略することができる。
通信経路品質評価部について言えば、通信経路が一定の品質で安定している場合、例えば通信経路が有線である場合にも、通信経路品質評価部を省略することができる。
これらのことを踏まえると、本開示の実施の形態に係る位置測定システムは、広義には、移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定システムであって、前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、前記移動ロボットに搭載され、受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、前記移動ロボットに搭載され、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出する相対位置検出部と、前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部と、を有する。
また、上述の実施の形態1〜6に係る位置測定システムのGPS信号精度評価部108、通信経路品質評価部110、評価値マップ作成部112、位置算出部208、位置統合部516、および使用位置選択部618は、様々な形態で実現可能であり、また、様々な形態で実現してもよい。例えば、これらの構成要素が実行する処理は、CPUなどの演算装置と、CPUにこれらの処理を実行させるプログラムと、そのプログラムを記憶するROM、RAMなどの記憶装置とを用いて実行される。すなわち、これらの構成要素は、演算装置、プログラム、および記憶装置から構成されている。なお、記憶装置は、記憶部114、212でもよい。
さらに、上述の実施の形態1〜6のいずれかを組み合わせて新たな実施の形態としてもよい。
以上のように、本開示における技術の例示として、いくつかの実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
10 位置測定システム
100 移動ロボット(GPS信号受信ロボット)
106 GNSS信号受信部(GPS信号受信部)
108 GNSS信号精度評価部(GPS信号精度評価部)
104 位置制御部
200 ターゲット(点検ロボット)
206 相対位置検出部
208 ターゲット位置算出部(位置算出部)

Claims (16)

  1. 移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定システムであって、
    前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、
    前記移動ロボットに搭載され、受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、
    前記移動ロボットに搭載され、第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、
    前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出する相対位置検出部と、
    前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部と、を有する位置測定システム。
  2. 前記移動ロボットに搭載された移動ロボット側通信部と、
    前記ターゲットに搭載され、前記移動ロボット側通信部と通信するターゲット側通信部と、
    前記移動ロボット側通信部と前記ターゲット側通信部との間の通信経路の品質を評価する通信経路品質評価部と、
    を有し、
    前記位置制御部が、前記高精度受信位置であって、且つ、第1のしきい品質に比べて高い品質の通信経路を確立可能な高品質通信位置でもある位置に前記移動ロボットを移動させ、
    前記相対位置検出部が、前記高精度受信位置且つ前記高品質通信位置である位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出し、
    前記ターゲット位置算出部が、前記高精度受信位置且つ前記高品質通信位置である位置で受信されたGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出する、請求項1に記載の位置測定システム。
  3. 前記移動ロボットに搭載され、前記GNSS信号精度評価部の精度評価結果と前記通信経路品質評価部の品質評価結果とに基づいて、空間上の位置それぞれについての前記GNSS信号の受信と前記ターゲットとの通信とに対するGNSS信号の中継に関する適性を示す適性評価値を含む評価値マップを作成する評価値マップ作成部を有し、
    前記位置制御部が、前記評価値マップに基づいて、最高適性評価値の位置に前記移動ロボットを移動させる、請求項2に記載の位置測定システム。
  4. 前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、
    評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて高く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて高い第1の状況である場合、
    前記ターゲット位置算出部が、前記ターゲットの位置を算出する、請求項3に記載の位置測定システム。
  5. 前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、
    評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて低い第2のしきい精度に比べて低く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて低い第2のしきい品質に比べて低い第2の状況である場合、
    前記評価値マップ作成部が、前記評価されたGNSS信号による測位精度と通信経路の品質とを用いて前記評価値マップを更新する、請求項3の記載の位置測定システム。
  6. 前記最高適性評価値の位置に前記移動ロボットが位置するときに、前記GNSS信号精度評価部がGNSS信号による測位精度を評価するとともに、前記通信経路品質評価部が通信経路の品質を評価し、
    評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて高く、且つ、評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて高い第1の状況と、
    前記評価されたGNSS信号による測位精度が前記第1のしきい精度に比べて低い第2のしきい精度に比べて低く、且つ、前記評価された通信経路の品質が前記第1のしきい品質に比べて低い第2のしきい品質に比べて低い第2の状況との両方に対して異なる状況である場合、
    前記位置制御部が、前記移動ロボットを移動させて位置を変更する、請求項3に記載の位置測定システム。
  7. 前記相対位置検出部と前記ターゲット位置算出部とが前記ターゲットに搭載され、
    前記GNSS信号受信部によって算出された前記移動ロボットの位置が、前記移動ロボット側通信部から前記ターゲット側通信部に送信される、請求項2から6のいずれか一項に記載の位置測定システム。
  8. 前記ターゲットに搭載され、前記GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記ターゲットの位置を算出する第2のGNSS信号受信部を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の位置測定システム。
  9. 前記ターゲットに搭載され、前記ターゲット位置算出部および前記第2のGNSS信号受信部それぞれによって算出された前記ターゲットの位置を統合するターゲット位置統合部を有する、請求項8に記載の位置測定システム。
  10. 前記ターゲットに搭載され、前記ターゲット位置算出部および前記第2のGNSS信号受信部それぞれによって算出された前記ターゲットの位置を選択するターゲット位置選択部を有する、請求項8に記載の位置測定システム。
  11. 前記ターゲットが、移動可能であって、前記ターゲットの位置を用いて測量を行うロボットである、請求項1から10のいずれか一項に記載の位置測定システム。
  12. 前記移動ロボットが、その位置を固定するための固定部を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の位置測定システム。
  13. 移動ロボットを用いてターゲットの位置を測定する位置測定方法であって、
    前記移動ロボットに搭載され、GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部によって受信されたGNSS信号による測位精度の評価を行い、
    第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させ、
    前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出し、
    前記高精度受信位置で受信されたGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出する、位置測定方法。
  14. ターゲットの位置の測定に利用可能な移動ロボットであって、
    GNSS信号を受信し、且つ、前記GNSS信号に基づいて、前記ターゲットの位置の測定に使用される前記移動ロボットの位置を算出するGNSS信号受信部と、
    受信したGNSS信号による測位精度を評価するGNSS信号精度評価部と、
    第1のしきい精度に比べて高い測位精度を得られるGNSS信号を受信可能な高精度受信位置に前記移動ロボットを移動させる位置制御部と、を有する移動ロボット。
  15. 前記高精度受信位置に位置する前記移動ロボットに対する前記ターゲットの相対位置を検出するための相対位置検出部を有する請求項14に記載の移動ロボット。
  16. 前記高精度受信位置で受信したGNSS信号に基づいて算出された移動ロボットの位置と前記相対位置とに基づいて、前記ターゲットの位置を算出するターゲット位置算出部を有する請求項15に記載の移動ロボット。
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