JP6813238B2

JP6813238B2 - 液晶組成物およびそのディスプレイデバイス

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Publication number: JP6813238B2
Application number: JP2019501936A
Authority: JP
Inventors: ヘミンチャン; ウェンチュアンディン; ペンフェイリー; ウェンミンハン; ハイビンシュー; ディーヘー
Original assignee: ジアンスーヘチェンディスプレイテクノロジーカンパニーリミテッド
Priority date: 2016-07-27
Filing date: 2017-07-19
Publication date: 2021-01-13
Anticipated expiration: 2037-07-19
Also published as: TWI646174B; TW201803972A; US20190270934A1; KR20190005963A; CN107663458A; WO2018019161A1; JP2019527272A; KR102236263B1

Description

本発明は、液晶組成物、特に、ネマチック相の広範な温度領域、高い光学異方性、適した誘電異方性、良好な低温安定性、高い電圧保持比、良好な高温安定性および良好なＵＶ耐性などの特性を有する液晶組成物、ならびに液晶組成物を含む液晶ディスプレイデバイスに関する。

液晶ディスプレイ素子は、時計および電卓から、家庭用の様々な電気機器、計測機器、自動車パネル、ワードプロセッサ、電子ノート、プリンタ、コンピュータ、テレビなどまで開発されている。代表的な液晶ディスプレイモードとしては、ＴＮ（ねじれネマチック）モード、ＳＴＮ（超ねじれネマチック）モード、ＤＳ（動的光散乱）モード、ＧＨ（ゲスト−ホスト）モード、ＩＰＳ（面内切替）モード、ＯＣＢ（光学的に補償された複屈折）モード、ＥＣＢ（電気的に制御された複屈折）モード、ＶＡ（垂直整列）モード、ＣＳＨ（カラースーパーホメオトロピック）モード、またはＦＬＣ（強磁性液晶）モードなどが含まれる。さらに、液晶デバイスの駆動モードの例としては、静的駆動、マルチプレックス駆動、単純マトリクス法、ならびにＴＦＴ（薄膜トランジスタ）、ＴＦＤ（薄膜ダイオード）によって駆動されるアクティブマトリクス（ＡＭ）法などが含まれる。

これらのディスプレイモードの中で、ＩＰＳモード、ＥＣＢモード、ＶＡモード、またはＣＳＨモードは、誘電異方性Δεが負の値を示す液晶組成物を使用する特性を有する。これらのディスプレイモードの中で、特にＡＭによって駆動されるＶＡディスプレイモードは、例えば、高速応答および広視野角を必要とするテレビなどのディスプレイ素子用途に使用される。

ほとんどの液晶ディスプレイに関して、従来技術の液晶媒体は、多くの場合、０．１１より有意に小さく、場合によっては０．１０より小さい、比較的好ましくない光学異方性（Δｎ）値を有する。しかしながら、このような小さなΔｎ値は特に有益ではなく、例えば、ＶＡ型ディスプレイは、４μｍ以上の比較的大きな層厚（ｄ）を有する液晶セルの使用を必要とし、多くの用途に対して許容できないほど長い応答時間をもたらす。したがって、約０．３０μｍのｄ・Δｎが、ねじれのないミスアラインメントの場合に利用される。しかしながら、非常に薄い層厚（ｄ）を有する液晶セルの使用は、通常、ディスプレイの低い歩留まりをもたらす。したがって、より高いΔｎ値を有する液晶媒体の使用は、ディスプレイモードおよびディスプレイの製造に有益である。

２，３−ジフルオロフェニレン骨格を有する以下の液晶化合物ＩＩ−１−３およびＩＩ−３−５を含む液晶組成物は、負のΔεを有する液晶組成物として特許文献１に開示されている。

液晶組成物はまた、実質的にゼロのΔεを有する成分として、液晶化合物ＩＩＩ−２および（Ａ）を使用する。しかしながら、液晶テレビなどの高速応答を必要とする液晶ディスプレイの場合、組成物は、高速応答を満たすことができる十分に低い粘性を未だ達成していない。

他方で、液晶化合物ＩＩ−６−５を使用した液晶組成物は、上記液晶化合物（Ａ）を含み、低いΔｎを有するものであり、特許文献２にも開示されている。また、この液晶組成物は、以下の液晶化合物ＩＩＩ−１０（特許文献３を参照のこと）などの、その分子内にアルケニル基を有する化合物（アルケニル化合物）を含むものであるため、高いΔｎおよび高い信頼性の両方を達成するためのさらなる研究を実施することが必要である。

さらに、液晶化合物ＩＩ−４−５およびＩＩＩ−１０を含む液晶組成物が特許文献４に開示されているが、さらなる高速応答を必要とする。しかしながら、特許文献４において、上記のＩＩＩ−１０のアルケニル化合物を含む液晶組成物は、画像保持および表示の不均一などの欠陥が生じやすいことが指摘されている。

特許文献５は、実質的にゼロのΔεを有する式（Ｂ）の液晶化合物と、液晶化合物ＩＩ−１−３およびＩＩ−４−５とを組み合わせた液晶組成物を開示している。しかしながら、液晶ディスプレイ素子の製造において液晶組成物を液晶セルに注入する際に、蒸気圧の低い化合物は極低圧で蒸発するため、蒸気圧の低い化合物の含有量を増加させることができないと考えられる。したがって、以下のような課題がある：液晶組成物中の式（Ｂ）で表される化合物の含有量は制限され、得られる液晶組成物は大きなΔｎを示すが、粘性はかなり大きくなる。

さらに、フッ素置換テルフェニル構造を有する化合物を使用する液晶組成物はまた、特許文献６および特許文献５にも開示されている。

特開平０８−１０４８６９Ａ号欧州特許第０４７４０６２Ａ１号特開２００６−０３７０５４Ａ号特開２００１−３５４９６７Ａ号国際公開第２００７０７７８７２Ａ１号特開２００３−３２７９６５Ａ号

本発明の目的は、適切な誘電異方性、適切な回転粘性、より高い透明点、ネマチック相の広範な温度領域、より高い光学異方性、良好な低温相互溶解性（ｌｏｗ−ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅｉｎｔｅｒｓｏｌｕｂｉｌｉｔｙ）、より高い電圧保持比、良好な高温安定性および良好な紫外線性能などの特性を有する負の誘電異方性を有する液晶組成物を提供することである。本発明の液晶組成物は、液晶組成物に対する曝露および／または高温の影響を回避し、本発明の液晶組成物を含む液晶ディスプレイが、過酷な環境下での通常動作の要求を満たすことを可能にする。それと同時に、本発明の液晶組成物を含む液晶ディスプレイは、速い応答の特徴を有する。

本発明によって利用される技術的解決策は、負の誘電異方性を有し、
式Ｉの１つまたは複数の化合物

を含む第１の成分と、
式ＩＩの２つまたはそれ以上の化合物

を含む第２の成分と、
式ＩＩＩの１つまたは複数の化合物

を含む第３の成分と
を含み、
式中、
Ｒ_１、Ｒ_２、Ｒ_３、Ｒ_４、Ｒ_５およびＲ_６は同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニル、

を表し、

は同じまたは異なり、各々独立して、

を表し、

における１つまたは２つの−ＣＨ_２−は、酸素原子が直接隣接しないように−Ｏ−によって置換されてもよく、

における１つまたは複数の水素原子は、フッ素原子によって置換されてもよく、
Ｘは、Ｈまたはハロゲンを表し、
Ｚは、単結合、−ＣＨ_２ＣＨ_２−または−ＣＨ_２Ｏ−を表し、
ｎは、０または１を表す、
液晶組成物を提供することである。

本発明の一実施形態において、液晶組成物に関して、−８．０＜Δε＜−２．３であり、透明点は７０℃以上である。

本発明のいくつかの実施形態において、Ｒ_１、Ｒ_２、Ｒ_３、Ｒ_４およびＲ_５は同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシを表し；Ｒ_６は、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表し；ＸはＨまたはＦを表し；Ｚは単結合または−ＣＨ_２Ｏ−を表すことが好ましい。好ましくは、Ｒ_１、Ｒ_４およびＲ_５は、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖または分枝アルキルを表し；Ｒ_２およびＲ_３は同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシを表し；Ｒ_６は、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルまたはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表す。より好ましくは、Ｒ_１、Ｒ_４およびＲ_５は、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖アルキルを表し；Ｒ_２およびＲ_３は同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖アルキルもしくはアルコキシを表し；Ｒ_６は、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖アルキル、またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表す。

本発明の一実施形態において、第１の成分は液晶組成物の全量の１〜３０重量％を構成し；第２の成分は液晶組成物の全量の２０〜８０重量％を構成し；第３の成分は液晶組成物の全量の５〜５０重量％を構成する。

本発明のいくつかの実施形態において、第１の成分は、以下の化合物：

からなる群から選択される１つまたは複数の化合物を含み、
式中、
Ｒ_１Ａ、Ｒ_２Ａ、Ｒ_１ＢおよびＲ_２Ｂは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニル、

を表す。

本発明のいくつかの実施形態において、式Ｉ−１の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式Ｉ−１の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明のいくつかの実施形態において、式Ｉ−２の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式Ｉ−２の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明のいくつかの実施形態において、第１の成分は、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物と、式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物とからなり、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物は液晶組成物の全量の０〜１５重量％を構成し、式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物は液晶組成物の全量の０．５〜１５重量％を構成し、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物および式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物のいずれか１つの含有量は、液晶組成物の全量の１０重量％以下である。好ましくは、第１の成分における式Ｉ−１の化合物は液晶組成物の全量の０〜７重量％を構成し；第１の成分における式Ｉ−２の化合物は液晶組成物の全量の１〜１０重量％を構成する。より好ましくは、第１の成分における式Ｉ−１の化合物は液晶組成物の全量の３〜７重量％を構成し；第１の成分における式Ｉ−２の化合物は液晶組成物の全量の４〜１０重量％を構成する。

本発明のいくつかの実施形態において、第２の成分は、以下の化合物：

からなる群から選択される１つまたは複数の化合物を含み、
式中、
Ｒ_３Ａ、Ｒ_３Ｂ、Ｒ_３Ｃ、Ｒ_３Ｄ、Ｒ_３Ｅ、Ｒ_３Ｆ、Ｒ_４Ａ、Ｒ_４Ｂ、Ｒ_４Ｃ、Ｒ_４Ｄ、Ｒ_４ＥおよびＲ_４Ｆは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニル、

を表す。

本発明のいくつかの実施形態において、Ｒ_３Ａ、Ｒ_３Ｂ、Ｒ_３Ｃ、Ｒ_３Ｄ、Ｒ_３Ｅ、Ｒ_３Ｆ、Ｒ_４Ａ、Ｒ_４Ｂ、Ｒ_４Ｃ、Ｒ_４Ｄ、Ｒ_４ＥおよびＲ_４Ｆは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニルを表すことが好ましい。

より好ましくは、Ｒ_３Ａ、Ｒ_３Ｂ、Ｒ_３Ｃ、Ｒ_３Ｄ、Ｒ_３Ｅ、Ｒ_３Ｆ、Ｒ_４Ａ、Ｒ_４Ｂ、Ｒ_４Ｃ、Ｒ_４Ｄ、Ｒ_４ＥおよびＲ_４Ｆは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_７直鎖または分枝アルキルまたはアルコキシを表す。

本発明のいくつかの実施形態において、式ＩＩ−１の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−１の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩ−２の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−２の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩ−３の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−３の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩ−４の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−４の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩ−５の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−５の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩ−６の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩ−６の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、式ＩＩＩの化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

特に好ましい実施形態として、式ＩＩＩの化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択される。

本発明のいくつかの実施形態において、液晶組成物は、式ＩＶの１つまたは複数の化合物

を含む第４の成分をさらに含み、
式中、
Ｒ_７およびＲ_８は同じまたは異なり、各々独立して、Ｈ、Ｆ、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表し；
ｍは０または１を表し、ｍ＝０である場合、Ｒ_８はＨまたはＦを表す。

本発明のいくつかの実施形態において、第１の成分は液晶組成物の全量の５〜２０重量％を構成し；第２の成分は液晶組成物の全量の４０〜７０重量％を構成し；第３の成分は液晶組成物の全量の１０〜３５重量％を構成し；第４の成分は液晶組成物の全量の０〜１０重量％を構成することが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態において、第４の成分は、以下の化合物：

からなる群から選択される１つまたは複数の化合物を含むことが好ましく、
式中、
Ｒ_７Ａ、Ｒ_７ＢおよびＲ_８Ｂは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５アルキルまたはアルコキシを表す。

本発明のいくつかの実施形態において、第４の成分は液晶組成物の全量の１〜１０重量％を構成する。

本発明のいくつかの実施形態において、式ＩＶ−１による１つまたは複数の化合物の含有量は５％以下であることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態において、式ＩＶ−２による１つまたは複数の化合物の含有量は５％以下であることが好ましい。

本発明の一実施形態において、式ＩＶ−１の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

本発明の一実施形態において、式ＩＶ−２の化合物は、以下の化合物：

からなる群から選択されることが好ましい。

本発明のいくつかの実施形態において、第１の成分は液晶組成物の全量の５〜１２重量％を構成し；第２の成分は液晶組成物の全量の４９〜６７重量％を構成し；第３の成分は液晶組成物の全量の１２〜３３重量％を構成し；第４の成分は液晶組成物の全量の２〜８重量％を構成することが好ましい。

本発明の上述の技術的解決策に基づいて、以下の化合物の１つまたは複数もまた、第５の成分として含まれてもよい：

式中、
Ｒ_９、Ｒ_１０、Ｒ_１１、Ｒ_１２、Ｒ_１３およびＲ_１４は、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖アルキル；またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表す。

第５の成分は、液晶組成物の全量の０〜２５重量％、好ましくは０〜２０重量％、より好ましくは３〜２０重量％、最も好ましくは５〜１５重量％を構成する。

本発明の別の態様は、負の誘電異方性を有し、当業者に公知で、文献に記載されている１つまたは複数の添加剤をさらに含む液晶組成物を提供する。

例えば、本発明に従って混合物に加えられ得る安定剤は以下に示される。

好ましくは、安定剤は、以下に示すような安定剤からなる群から選択される。

本発明の一実施形態において、安定剤は液晶組成物の全量の０〜５重量％を構成し；より好ましくは安定剤は液晶組成物の全量の０〜１重量％を構成し；特に好ましい実施形態として、安定剤は液晶組成物の全量の０〜０．１重量％を構成することが好ましい。

さらに別の態様において、本発明はさらに、本発明によって提供される液晶組成物を含む液晶ディスプレイを提供する。

上記技術的解決策を利用することにより、従来技術に鑑みて以下の技術的効果が本発明によって達成される。

本発明によって提供される液晶組成物は、適切な誘電異方性、適切な回転粘性、ネマチック相のより広い温度領域、より高い光学異方性、良好な低温相互溶解性、より高い電圧保持比、良好な高温安定性および良好な紫外線性能などの特性を有する。本発明の液晶組成物は、液晶組成物に対する曝露および／または高温の影響を回避し、過酷な環境における良好なディスプレイ効果についての要求を満たすことを可能にする。それと同時に、本発明によって提供される液晶組成物は、液晶ディスプレイの速い応答についての要求を満たすことを可能にする。

特に断らない限り、本発明では、比は重量比、温度はセ氏温度、および電圧保持比（ＶＨＲ）の試験温度は６０℃である。

詳細な実施形態
本発明は、以下の詳細な実施形態を組み合わせることによって説明される。なお、以下の実施例は本発明の例示的実施形態であり、本発明を説明するために使用されるだけであり、本発明を限定するものではない。本発明の主題および範囲から逸脱することなく、本発明の概念の範囲内で他の組み合わせおよび種々の変更を行うことができる。

表記の便宜上、以下の実施例における液晶組成物の基の構造は、表１に列挙した記号によって表される：

以下の構造式を有する化合物を例として挙げる：

表２に列挙した記号によって表すと、この構造式は２ＰＷＰ３として表すことができ、ここで記号の２は左末端が−Ｃ_２Ｈ_５であることを表し、記号の３は右末端が−Ｃ_３Ｈ_７であることを表し、記号のＰは１，４−フェニレンであることを表し、Ｗは２，３−ジフルオロ−１，４−フェニレンを表す。

以下の実施例における試験項目の短縮記号はそれぞれ以下のように表される：
Δｎ：光学異方性（５８９ｎｍ、２５℃）
Δε：誘電率異方性（１ＫＨｚ、２５℃）
ＶＨＲ（初期）：電圧保持比（％）
ＶＨＲ（ＵＶ）：ＵＶランプ照射の２０分後の電圧保持比（％）
ＶＨＲ（高温）：１時間、１５０℃の高温で保持した後の電圧保持比（％）
Ｔ_Ｃ−Ｎ（℃）：低温相変態点（他のより規則的な相からネマチック相への変態温度）
Ｔ_Ｎ−Ｉ（℃）：透明点（ネマチック相から等方相への液晶の変態温度）
γ１：回転粘性（２０℃でｍＰａ^＊ｓ）

光学異方性は、２５℃にてナトリウムランプ（５８９ｎｍ）光源下でアッベ（ａｂｂｅ）屈折計を使用することによって試験され、得られる。誘電試験セルは７μｍのセルギャップを有するＴＮ９０型である。

式中、

は分子軸に平行な誘電率であり、

は分子軸に垂直な誘電率であり、試験条件は、２５℃、１ＫＨｚ、７μｍのセルギャップを有するＴＮ９０型試験セルである。

ＶＨＲ（初期）は、ＴＯＹ０６２５４型液晶物理的特性評価システムによって試験され、得られる。試験温度は６０℃であり、試験電圧は５Ｖであり、試験周波数は６Ｈｚである。

ＶＨＲ（ＵＶ）は、ＴＯＹ０６２５４型液晶物理的特性評価システムによって試験され、得られる。液晶は、３６５ｎｍの波長および６０００ｍＪ／ｃｍ^２のエネルギーを有する光での２０分間の照射後に試験される。試験温度は６０℃であり、試験電圧は５Ｖであり、試験周波数は６Ｈｚである。

ＶＨＲ（高温）は、ＴＯＹ０６２５４型液晶物理的特性評価システムによって試験され、得られる。液晶は、１５０℃の高温で１時間保持した後に試験される。試験温度は６０℃であり、試験電圧は５Ｖであり、試験周波数は６Ｈｚである。

γ１は、ＴＯＹ０６２５４型液晶物理的特性評価システムによって試験され、得られる。試験温度は２５℃であり、試験電圧は９０Ｖである。

以下の実施例に使用される成分は、周知の方法によって合成することができるか、または商業的手段によって得ることができる。これらの合成技術は慣用であり、試験結果は、このように調製された液晶化合物が、電子化合物についての基準を満たすことを示す。

いくつかの液晶組成物は、以下の実施例において特定される液晶組成物の配合に従って調製される。液晶組成物の調製は当該分野における従来の方法に従って進められ、例えば、組成物は、加熱、超音波処理、懸濁処理などの処理様式により、指定された配合を混合することによって調製される。

比較例１
比較例１の液晶組成物を、表２に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例１
実施例１の液晶組成物を、表３に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例２
実施例２の液晶組成物を、表４に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

比較例２
比較例２の液晶組成物を、表５に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例３
実施例３の液晶組成物を、表６に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例４
実施例４の液晶組成物を、表７に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

比較例３
比較例３の液晶組成物を、表８に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例５
実施例５の液晶組成物を、表９に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

比較例４
比較例４の液晶組成物を、表１０に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例６
実施例６の液晶組成物を、表１１に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例７
実施例７の液晶組成物を、表１２に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例８
実施例８の液晶組成物を、表１３に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

比較例５
比較例５の液晶組成物を、表１４に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

実施例９
実施例９の液晶組成物を、表１５に記載した各化合物および重量パーセントに従って調製し、次いで液晶ディスプレイの２つの基板の間にそれを充填することによって試験する。試験データを以下の表に示す：

上記の比較例および実施例のデータから理解できるように、本発明によって提供される液晶組成物は、より高い光学異方性値、より低い低温相変態点およびより高い透明点を有し、本発明によって提供される液晶組成物が、ネマチック相の広範な温度領域の特性を有することを示す。それと同時に、本発明の液晶組成物はまた、より高い電圧保持比、より良好な高温および紫外線安定性も有し、本発明の液晶組成物を含む液晶ディスプレイは、速い応答速度についての要求を満たすことを可能にし、より高い安定性を有する。本発明の液晶組成物は、液晶組成物に対する曝露および／または高温の影響を回避し、液晶ディスプレイは、過酷な環境下での通常動作の要求を満たすことを可能にする。

上記の実施形態は本発明の技術的概念および特徴を単に例示するものであり、当業者が本発明の理解および実施を容易にするために提供したものである。しかしながら、本発明の保護範囲はこれに限定されない。本発明の精神および本質から逸脱することなく行われる等価の変形または変更は、本発明の保護範囲内であることが意図される。

Claims

負の誘電異方性を有する液晶組成物であって、前記液晶組成物は、
式Ｉの１つまたは複数の化合物

を含む第１の成分（ただし、少なくとも１つは式（Ｉ−２）で示される化合物である）と、

Ｉ−２
式ＩＩの２つまたはそれ以上の化合物

を含む第２の成分と、
式ＩＩＩの１つまたは複数の化合物

を含む第３の成分と
を含み、
式中、
Ｒ_１、Ｒ_２、Ｒ_３、Ｒ_４、Ｒ_５、Ｒ_６、Ｒ_１BおよびＲ _２Ｂは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニル、

を表し、

は、同じまたは異なり、各々独立して、

を表し、

における１つまたは２つの−ＣＨ_２−は、酸素原子が直接隣接しないように−Ｏ−によって置換されてもよく、

における１つまたは複数の水素原子は、フッ素原子によって置換されてもよく、
Ｘは、Ｈまたはハロゲンを表し、
Ｚは、単結合、−ＣＨ_２ＣＨ_２−または−ＣＨ_２Ｏ−を表し、
ｎは、０または１を表す
ことを特徴とする、液晶組成物。
前記式Ｉが、以下の化合物：

と、

式（Ｉ−２）から選択される１つまたは複数の化合物であり、
式中、
Ｒ_１ＡおよびＲ_２Ａは、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_１２直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、Ｃ_２−Ｃ_１２アルケニル、

を表すことを特徴とする、請求項１に記載の液晶組成物。
Ｒ_１、Ｒ_２、Ｒ_３、Ｒ_４およびＲ_５が、同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシを表し、Ｒ_６が、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表し、Ｘが、ＨまたはＦを表し、Ｚが、単結合または−ＣＨ_２Ｏ−を表すことを特徴とする、請求項１または２に記載の液晶組成物。
前記第１の成分が前記液晶組成物の全量の１〜３０重量％を構成し、前記第２の成分が前記液晶組成物の全量の２０〜８０重量％を構成し、前記第３の成分が前記液晶組成物の全量の５〜５０重量％を構成することを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の液晶組成物。
式Ｉ−１の化合物が、以下の化合物：

からなる群から選択され、
式Ｉ−２の化合物が、以下の化合物：

からなる群から選択される
ことを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の液晶組成物。
前記第１の成分が、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物と、式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物とからなり、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物は前記液晶組成物の全量の０〜１５重量％を構成し、式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物は前記液晶組成物の全量の０．５〜１５重量％を構成し、式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物および式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物のいずれか１つの含有量は、前記液晶組成物の全量の１０重量％以下であることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の液晶組成物。
式Ｉ−１の１つまたは複数の化合物が前記液晶組成物の全量の０．５〜１５重量％を構成し、式Ｉ−２の１つまたは複数の化合物が前記液晶組成物の全量の０．５〜１５重量％を構成することを特徴とする、請求項６に記載の液晶組成物。
前記液晶組成物が、
式ＩＶの１つまたは複数の化合物：

（式中、
Ｒ_７およびＲ_８は同じまたは異なり、各々独立して、Ｈ、Ｆ、Ｃ_１−Ｃ_５直鎖もしくは分枝アルキルもしくはアルコキシ、またはＣ_２−Ｃ_５アルケニルを表し、
ｍは０または１を表し、ｍ＝０である場合、Ｒ_８はＨまたはＦを表す）
を含む第４の成分をさらに含むことを特徴とする、請求項１または２に記載の液晶組成物。
前記第１の成分が前記液晶組成物の全量の５〜２０重量％を構成し、前記第２の成分が前記液晶組成物の全量の４０〜７０重量％を構成し、前記第３の成分が前記液晶組成物の全量の１０〜３５重量％を構成し、前記第４の成分が前記液晶組成物の全量の０〜１０重量％を構成することを特徴とする、請求項８に記載の液晶組成物。
前記第４の成分が、以下の化合物：

（式中、
Ｒ_７Ａ、Ｒ_７ＢおよびＲ_８Ｂは同じまたは異なり、各々独立して、Ｃ_１−Ｃ_５アルキルまたはアルコキシを表す）
からなる群から選択される１つまたは複数の化合物を含むことを特徴とする、請求項８に記載の液晶組成物。
前記第１の成分が前記液晶組成物の全量の５〜１２重量％を構成し、前記第２の成分が前記液晶組成物の全量の４９〜６７重量％を構成し、前記第３の成分が前記液晶組成物の全量の１２〜３３重量％を構成し、前記第４の成分が前記液晶組成物の全量の２〜８重量％を構成することを特徴とする、請求項９または１０に記載の液晶組成物。
前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１１重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１１重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の２重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１３重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１３重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１２重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４．５重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１９重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の７．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９．５重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の４重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の９．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３重量％の化合物

を含むか、または前記液晶組成物が、
前記液晶組成物の全量の８．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の３０重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の１３重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の６重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５．５重量％の化合物

前記液晶組成物の全量の５重量％の化合物

を含むことを特徴とする、請求項１０に記載の液晶組成物。
請求項１〜１２のいずれか一項に記載の液晶組成物を含む負の誘電異方性を有する液晶組成物であって、１つまたは複数の添加剤をさらに含むことを特徴とする、液晶組成物。
請求項１〜１３のいずれか一項に記載の液晶組成物を含むこと特徴とする液晶ディスプレイ。