JP6813183B2 - 管継手の組付方法及び管継手 - Google Patents

管継手の組付方法及び管継手 Download PDF

Info

Publication number
JP6813183B2
JP6813183B2 JP2017012201A JP2017012201A JP6813183B2 JP 6813183 B2 JP6813183 B2 JP 6813183B2 JP 2017012201 A JP2017012201 A JP 2017012201A JP 2017012201 A JP2017012201 A JP 2017012201A JP 6813183 B2 JP6813183 B2 JP 6813183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
joint body
pipe
packing ring
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017012201A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018119628A (ja
Inventor
堀川 剛
堀川  剛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Original Assignee
Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Waterworks Technology Development Organization Co Ltd filed Critical Waterworks Technology Development Organization Co Ltd
Priority to JP2017012201A priority Critical patent/JP6813183B2/ja
Publication of JP2018119628A publication Critical patent/JP2018119628A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6813183B2 publication Critical patent/JP6813183B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、水道管などの流体管に用いられる管継手の組付方法及び管継手に関する。
特許文献1〜3に例示されるように、水道管などの流体管の接続箇所では、継手本体に流体管を挿入してなる管継手が用いられる。この継手本体は、軸方向の両側または片側の端部に受口が形成された管体によって構成される。
管継手は、通常、継手本体の内周面と流体管の外周面との隙間を密封するパッキン輪と、そのパッキン輪を軸方向から押圧する押輪と、押輪を継手本体に締結するための締結具とを備え、離脱防止機能を有する場合には、流体管の外周面に作用する抜け止め部材を更に備える。従来は、このように部品点数が多くて構造が比較的複雑であり、コスト低減の要請に応じることが難しかったため、簡素な構成で且つ密封性能に優れる管継手の技術提案が強く望まれていた。
特開2010−175028号公報 特開2004−340365号公報 特開2001−50446号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡素な構成で且つ密封性能に優れる管継手の組付方法と、その方法に用いられる管継手を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく研究を重ねた結果、パッキン輪を押圧することにより密封状態を得るのではなく、後述するようにパッキン輪を引き込むことにより密封状態を得る管継手の組付方法及び管継手を想到した。また、優れた密封性能が発揮されるようにパッキン輪の形状を工夫した。これらは、継手本体に締結される押輪や、その締結に使用される締結具を必要とせず、従来に比べて簡素な構成により実現できるため、コスト低減に資するものである。
本発明に係る管継手の組付方法は、周方向に間隔を置いて設けられた複数のピースの一端部を継手本体の外方に配置しつつ、弾性体により形成された環状のパッキン輪と、前記パッキン輪に固着された前記ピースの他端部とを前記継手本体の内方に配置する装着工程と、前記継手本体に流体管を挿入し、前記パッキン輪を前記流体管に外嵌する挿入工程と、前記ピースを引抜方向に移動させることにより、前記継手本体の内周面と前記流体管の外周面との隙間に前記パッキン輪を引き込んで密封状態を得る密封工程とを備え、前記パッキン輪には、前記引抜方向の反対側に向けて開口した周溝と、前記周溝により区画された少なくとも2条のシール突起とが形成されているものである。
この管継手の組付方法では、複数のピースが固着されたパッキン輪を上記の如く継手本体に装着し、その継手本体に流体管を挿入したうえで、ピースを引抜方向に移動させる。これにより、継手本体の内周面と流体管の外周面との隙間にパッキン輪を引き込んで密封状態を得ることができ、延いては管継手が組み付けられる。また、パッキン輪に高い流体圧が作用すると、それによって周溝が押し広がり、継手本体の内周面と流体管の外周面にシール突起が押し付けられて、優れた密封性能が発揮される。
周方向に間隔を置いて設けられた複数の抜け止め部材が前記パッキン輪に固着されており、前記密封工程では、前記抜け止め部材に形成されている爪を前記流体管の外周面に食い込ませることが好ましい。これにより、継手本体からの流体管の抜け出しを防いで、離脱防止機能を発揮することができる。しかも、パッキン輪に固着されている抜け止め部材が流体管の外周面に作用するので、部品点数の増加を伴わない。また、この場合には、抜け止め部材の爪を流体管の外周面に食い込ませるうえで、前記密封工程で前記隙間に前記パッキン輪を引き込む際に、前記ピースの他端部を変形させて前記抜け止め部材を前記流体管の外周面に近付けることが好ましい。
前記密封工程では、前記ピースの一端部に係合させた引抜リングを前記継手本体から遠ざけ、それによって前記ピースを引抜方向に移動させてもよい。かかる方法によれば、引抜リングを介してピースを引抜方向に移動させることができるため、管継手が容易に組み付けられる。
前記密封工程では、前記ピースに取り付けた押圧部材で前記継手本体の端部を軸方向に押圧し、その反力を利用して前記ピースを引抜方向に移動させてもよい。かかる方法によれば、押圧部材を介してピースを引抜方向に移動させることができるため、管継手が容易に組み付けられる。
また、本発明に係る管継手は、流体管が挿入される継手本体と、周方向に間隔を置いて設けられた複数のピースと、弾性体により形成された環状のパッキン輪とを備え、前記パッキン輪は前記継手本体の内方に配置されており、前記ピースの一端部は前記継手本体の外方に配置されており、前記ピースの他端部は前記パッキン輪に固着されていて且つ前記継手本体の内方に配置されており、前記ピースを引抜方向に移動させることで、前記継手本体の内周面と前記流体管の外周面との隙間に前記パッキン輪が引き込まれるように構成されており、前記パッキン輪には、前記引抜方向の反対側に向けて開口した周溝と、前記周溝により区画された少なくとも2条のシール突起とが形成されているものである。
この管継手では、継手本体に対して上記の如く配置された複数のピースを引抜方向に移動させることにより、その継手本体の内周面と流体管の外周面との隙間にパッキン輪を引き込んで密封状態を得ることができる。また、パッキン輪に高い流体圧が作用すると、それによって周溝が押し広がり、継手本体の内周面と流体管の外周面にシール突起が押し付けられて、優れた密封性能が発揮される。
周方向に間隔を置いて設けられた複数の抜け止め部材が前記パッキン輪に固着されており、前記抜け止め部材が、前記流体管の外周面に食い込み可能な爪を有するものが好ましい。これにより、継手本体からの流体管の抜け出しを防いで、離脱防止機能を発揮することができる。しかも、パッキン輪に固着されている抜け止め部材が流体管の外周面に作用するので、部品点数の増加を伴わない。また、この場合には、抜け止め部材の爪を流体管の外周面に食い込ませるうえで、前記ピースの引抜方向への移動に伴って、前記抜け止め部材が前記流体管の外周面に近付くように前記ピースの他端部が変形可能に構成されていることが好ましい。
前記ピースの一端部に係合し且つ前記継手本体に対して軸方向に変位可能に設けられた引抜リングを備えるものでもよい。かかる構成によれば、引抜リングを継手本体から遠ざけることによりピースを引抜方向に移動させることができるため、管継手が容易に組み付けられる。この場合、前記引抜リングが、前記継手本体の端部と対面するように配置され、前記ピースの一端部に係合する環状の本体部と、前記本体部と前記継手本体の端部との間に圧入されることにより、前記継手本体から前記本体部を遠ざける圧入部とを備えることが好ましい。
前記ピースの一端部に取り付けられていて、前記継手本体の端部を軸方向に押圧可能な押圧部材を備えるものでもよい。かかる構成によれば、押圧部材による押圧の反力を利用してピースを引抜方向に移動させることができるため、管継手が容易に組み付けられる。
本発明の第一実施形態に係る管継手を示す半断面図 図1の管継手の正面図 図2のA−A断面図(図1の要部拡大図) 図2のB−B断面図 パッキン輪の(a)正面図、(b)C−C断面図及び(c)D−D断面図 ピースの斜視図 引抜リングの(a)正面図と(b)E−E断面図 密封前の状態を示す要部断面図 密封前の状態を示す要部断面図 本発明の第二実施形態に係る管継手が備えるピースの斜視図 本発明の第二実施形態に係る管継手の密封前の状態を示す要部断面図 図11の管継手の密封状態を示す要部断面図
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明では、詳しくは後述するように、ピースを引抜方向に移動させてパッキン輪を引き込み、それによって密封状態を得る。以下では、ピースを引抜方向に移動させるために引抜リングを用いた第一実施形態と、同じく押圧部材を用いた第二実施形態について説明するが、いずれかに限定されるものではなく、これら以外の機構によるものでも構わない。
[第一実施形態]
図1〜4に示す管継手は、流体管P1が挿入される継手本体3と、周方向に間隔を置いて設けられた複数のピース1と、弾性体により形成された環状のパッキン輪4とを備える。パッキン輪4は、継手本体3の内方に配置されている。ピース1の一端部は、継手本体3の外方に配置されている。ピース1の他端部は、パッキン輪4に固着されていて且つ継手本体3の内方に配置されている。図1〜4では管継手が密封状態にあり、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間がパッキン輪4で密封されていて、継手本体3が流体管P1に水密に継がれている。
流体管P1は、継手本体3を介して流体管P2と連通されている。流体管P1と流体管P2とは、同じ継手構造により継手本体3に接続され、互いに同径であるが、これに限定されない。流体管P1,P2は、上水や農業用水、工業用水などが流れる水道管として用いられるが、これに限られず、水以外の液体、気体、液体と気体との混合体などが流れる流体管でも構わない。また、流体管P1,P2は、塩化ビニール管により形成されるが、これに限られず、例えば鋼管や鋳鉄管、ポリエチレン管、ポリオレフィン管により形成されたものでもよい。
継手本体3は、管状に形成され、その端部に流体管P1の端部を挿入可能に構成されている。継手本体3の端部の内周面には、引抜方向PDに向かって内径が漸減する縮径部31と、その内径が最小となる最小径部32が形成されている。引抜方向PDは、継手本体3からピース1を引き抜く方向であり、図3,4における左方向である。継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との間には、パッキン輪4が収容される環状の空間33が形成されている。通水時には空間33内に水が充満し、パッキン輪4に対して引抜方向PDの水圧が作用する。
本実施形態では、継手本体3が軸方向の中央線に関して左右対称の形状をしており、その軸方向の両側の端部に流体管P1,P2が挿入されている。但し、これに限られるものではなく、左右非対称の形状であっても構わない。また、継手本体3の片側の端部だけに流体管が挿入される構造でもよく、その場合、他側の端部は流体管P1と同径または異径の管体として形成することができる。
図5に示すように、本実施形態では6個のピース1が設けられており、その各々の他端部(図5(b)の右側の端部)がパッキン輪4に固着されている。したがって、周方向に間隔を設けて配置された複数のピース1は、一つの部品としてパッキン輪4と一体的に取り扱うことができる。このことは、後述する抜け止め部材5に関しても同様である。本実施形態では、パッキン輪4がゴムで形成されており、ピース1の他端部にパッキン輪4がゴムライニングされている。ピース1は、例えば金属または樹脂により形成される。
図5(b)及び図6に示すように、軸方向におけるピース1の一端部にはフック11が形成されており、これに引抜リング2(の本体部21)が係合する(図4参照)。但し、これらを係合させる態様は、このようなフックを利用したものに限られない。軸方向におけるピース1の他端部には、周方向に沿って延びた円弧状のアーム12が形成されている。ピース1の一端部と他端部との間には、スロープ13が形成されている。スロープ13は、継手本体3の内方に配置される。スロープ13は板状に形成されているが、これに限られない。
スロープ13は、引抜方向PDの反対側に向かって径方向外側(図5(b)の上側)に傾斜している。継手本体3の内方に配置された状態において、ピース1の他端部側におけるスロープ13の先端は、最小径部32よりも径方向外側に位置する。かかる構成に基づき、この管継手では、後述するように、ピース1の引抜方向PDへの移動に伴って、抜け止め部材5が流体管P1の外周面に近付くようにピース1の他端部が変形可能に構成されている。
パッキン輪4には、引抜方向PDの反対側に向けて開口した周溝41と、その周溝41により区画された2条のシール突起42,43とが形成されている。周溝41と2条のシール突起42,43は、それぞれパッキン輪4の周方向に沿って延在している。本実施形態では、周溝41がスリット状に形成されており、シール突起42,43の各々が丸みを帯びた断面形状を有する。シール突起は、少なくとも2条あればよい。シール突起が3条以上である場合は、複数本の周溝が形成される。
外力が作用していない自然状態でのパッキン輪4の最小内径は、流体管P1の外径よりも大きいことが好ましく、それにより継手本体3に流体管P1を挿入するときの作業性が向上する。本実施形態では、周方向に沿って延びた隆起44がパッキン輪4の内周面に形成されており、この隆起44の先端において最小内径となる。なお、継手本体3に流体管P1を挿入するときにパッキン輪4と干渉した場合でも、周溝41が形成されているパッキン輪4は容易に変形しうるため、作業性を確保しやすい。
本実施形態では、図5のように、周方向に間隔を置いて設けられた複数(本実施形態では12個)の抜け止め部材5がパッキン輪4に固着されている。言わば、複数のピース1と、複数の抜け止め部材5が、パッキン輪4によって環状に連結されている。抜け止め部材5は、流体管P1の外周面に食い込み可能な爪51を有する。爪51は、抜け止め部材5の内周面に形成された断面三角形状の突起であり、パッキン輪4の内周面から露出している。この例では、軸方向に2本の爪51を並べているが、これを1本に又は3本以上にしてもよい。抜け止め部材5は、例えば金属または樹脂により形成される。
この管継手は、ピース1を引抜方向に移動させることで、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間にパッキン輪4が引き込まれるように構成されている。本実施形態では、ピース1の一端部に係合させた引抜リング2を継手本体3から遠ざけて、それによりピース1を引抜方向PDに移動させる例を示す。引抜リング2は、ピース1の一端部に係合し且つ継手本体3に対して軸方向に変位可能に設けられている。
図7に示すように、引抜リング2は、継手本体3の端部と対面するように配置され、ピース1の一端部に係合する環状の本体部21と、本体部21と継手本体3の端部との間に圧入されることにより、継手本体3から本体部21を遠ざける圧入部22とを備える。本体部21は、割り構造を有さない非分割の環状体からなり、周方向に連続して一体的に設けられている。本体部21の周方向の複数箇所(本実施形態では6箇所)には、フック11の先端を嵌入できる窪み23が形成されている。このため、引抜リング2に対してピース1やパッキン輪4が周方向に位置ずれしない。
圧入部22は、軸部材で構成されており、より詳しくは押ボルトで構成されている。圧入部22は、周方向の複数箇所(本実施形態では3箇所)に設けられ、本体部21の外周面から軸方向に延びたガイド部24に取り付けられている。継手本体3にパッキン輪4を装着する段階では、継手本体3の端部にガイド部24を被せることにより引抜リング2がガイドされ(図8参照)、継手本体3に対してパッキン輪4が適切に位置決めされる。圧入部22は径方向に沿って配置されているので、その頭部が流体管P1に干渉する心配がない。
図8,9は、それぞれ図3,4に対応した断面図であり、密封前の状態を示している。圧入部22を本体部21と継手本体3の端部との間に圧入すると、それに連動して引抜リング2が継手本体3から遠ざかり、ピース1が引抜方向PDに移動して、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間にパッキン輪4が引き込まれる。このように、この管継手は、パッキン輪を押輪で押圧して隙間に押し込める従来の管継手とは異なり、ピース1を介してパッキン輪4を隙間に引き込み、それによって密封状態を得るものである。
この管継手を組み付けるには、まず、周方向に間隔を置いて設けられた複数のピース1の一端部を継手本体3の外方に配置しつつ、弾性体により形成された環状のパッキン輪4と、そのパッキン輪4に固着されたピース1の他端部とを継手本体3の内方に配置する(装着工程)。また、この段階では、ピース1の一端部に引抜リング2を係合させておく必要がある。図8,9において流体管P1の無い状態が、これに相当する。パッキン輪4は弾性変形により縮径しうるので、継手本体3の内方に容易く配置できる。
次に、継手本体3に流体管P1を挿入し、パッキン輪4を流体管P1に外嵌する(挿入工程)。図8,9の状態が、これに相当する。引抜リング2は、ガイド部24により継手本体3に対して芯出しされた状態で安定的に取り付けられており、その引抜リング2にピース1のフック11を係合させていることから、装着工程後のパッキン輪4がぐらついたり位置ずれしたりせず、このことは挿入工程を円滑に実行するうえで都合が良い。
そして、ピース1を引抜方向PDに移動させることにより、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間にパッキン輪4を引き込んで密封状態を得る(密封工程)。図3,4の状態が、これに相当する。既述のように、引抜方向PDへのピース1の移動は、圧入部22の操作による引抜リング2の変位に応じて発現する。縮径部31では、引抜方向PDに向かって継手本体3と流体管P1との間隔が狭まっているため、引き込まれたパッキン輪4が徐々に圧縮される。隆起44は、パッキン輪4を引き込む過程で流体管P1の外周面に最初に接触しやすく、流体管P1の外周面に隆起44が接触すると、低い水圧に対して止水できる状態となる。
このように、この管継手の組付方法では、複数のピース1が固着されたパッキン輪4を上記の如く継手本体3に装着し、その継手本体3に流体管P1を挿入したうえで、ピース1を引抜方向PDに移動させる。これにより、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間にパッキン輪4を引き込んで密封状態を得ることができ、延いては管継手が組み付けられる。
また、密封状態においてパッキン輪4に高い水圧が作用すると、それによって周溝41が押し広がり、継手本体3の内周面にシール突起42押し付けられるとともに、流体管P1の外周面にシール突起43が押し付けられて、優れた密封性能が発揮される。したがって、例えば、継手本体3に対して流体管P1が少し斜めに挿入されている場合であっても、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面の双方にパッキン輪4を密着させて、シール効果が良好に確保される。
本実施形態の密封工程では、継手本体3からの流体管P1の抜け出しを防止するために、抜け止め部材5に形成されている爪51を流体管P1の外周面に食い込ませる。図5のように、抜け止め部材5はアーム12とオーバーラップする位置に設けられているため、引抜方向PDに移動するピース1からの力を抜け止め部材5に効果的に伝えることができる。それでいて、ピース1に爪を設けた場合とは異なり、弾性体であるパッキン輪4を介して爪51の食い込み作用が効くため、流体管P1が過度に締め付けられない。
この密封工程では、隙間にパッキン輪4を引き込む際に、ピース1の他端部を変形させて抜け止め部材5を流体管P1の外周面に近付ける。図9の状態からピース1を引抜方向PDに移動させると、図4のようにスロープ13が最小径部32で押されて倒れるため、抜け止め部材5が流体管P1の外周面に近付くようにピース1の他端部が弾性変形する。かかる構成により、流体管P1の外周面に爪51を的確に食い込ませることができる。
本実施形態では、圧入部22を本体部21と継手本体3の端部との間に圧入する例を示したが、これと異なる機構を利用して引抜リング2を継手本体3から遠ざけても構わない。例えば、本体部21において継手本体3の端部と対面する部分に、軸方向に沿って配置した押圧部を取り付けた構造でも構わない。その場合、継手本体3の端部を押圧部で押圧したときの反力を利用して引抜リング2を継手本体3から遠ざけ、それによってピース1を引抜方向PDに移動させることができる。
[第二実施形態]
第二実施形態では、引抜リングを使用せず、ピースに取り付けた押圧部材で継手本体の端部を軸方向に押圧し、その反力を利用してピースを引抜方向に移動させる例を示す。以下に説明する構成の他は第一実施形態と同様の構成であるので、共通点を省略して主に相違点について説明する。また、第1実施形態で説明した部材と同一の部材には、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態に係る管継手は、ピース1の一端部に取り付けられていて、継手本体3の端部を軸方向に押圧可能な押圧部材6を備える。押圧部材6は、ピース1の一端部に形成されているキリ穴に挿通された押ボルト61と、その押ボルト61に供回りが防止された状態で螺合されたナット62とにより構成されている。本実施形態では、四角ナットであるナット62の周囲がピース1の一端部で取り囲まれており、押ボルト61の回転に対してナット62が供回りしない。
図11は、前述した図9と同じく、挿入工程が完了した状態を示す。この押圧部材6を備えたピース1は、パッキン輪4の周方向の複数箇所(例えば6箇所)に固着されている。この密封工程では、図12のように、ピース1に取り付けた押圧部材6で継手本体3の端部を軸方向に押圧し、その反力を利用してピース1を引抜方向PDに移動させる。これにより、継手本体3の内周面と流体管P1の外周面との隙間にパッキン輪4を引き込んで密封状態を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
1 ピース
2 引抜リング
3 継手本体
4 パッキン輪
5 抜け止め部材
6 押圧部材
21 本体部
22 圧入部
31 縮径部
32 最小径部
41 周溝
42 シール突起
43 シール突起
51 爪
61 押ボルト
62 ナット
P1 流体管
P2 流体管

Claims (9)

  1. 周方向に間隔を置いて設けられた複数のピースの一端部を継手本体の外方に配置しつつ、弾性体により形成された環状のパッキン輪と、前記パッキン輪に固着された前記ピースの他端部とを前記継手本体の内方に配置する装着工程と、
    前記継手本体に流体管を挿入し、前記パッキン輪を前記流体管に外嵌する挿入工程と、
    前記ピースを引抜方向に移動させることにより、前記継手本体の内周面と前記流体管の外周面との隙間に前記パッキン輪を引き込んで密封状態を得る密封工程とを備え、
    前記パッキン輪には、前記引抜方向の反対側に向けて開口した周溝と、前記周溝により区画された少なくとも2条のシール突起とが形成されており、
    周方向に間隔を置いて設けられた複数の抜け止め部材が前記パッキン輪に管軸方向両側及び管径方向外側から包み込まれて固着されており、
    前記密封工程では、前記抜け止め部材に形成されている爪を前記流体管の外周面に食い込ませる、管継手の組付方法。
  2. 前記ピースの前記一端部と前記他端部との間には、スローブが形成され、前記継手本体の内方に配置された状態において、前記スローブは前記他端部に向かって径方向外側に傾斜して前記継手本体の最小径部よりも径方向外側に延びており、
    前記密封工程で前記隙間に前記パッキン輪を引き込む際に、前記スローブが前記最小径部に接触することで前記ピースの他端部を変形させて前記抜け止め部材を前記流体管の外周面に近付ける請求項に記載の管継手の組付方法。
  3. 前記密封工程では、前記ピースの一端部に係合させた引抜リングを前記継手本体から遠ざけ、それによって前記ピースを引抜方向に移動させる請求項1又は2に記載の管継手の組付方法。
  4. 前記密封工程では、前記ピースに取り付けた押圧部材で前記継手本体の端部を軸方向に押圧し、その反力を利用して前記ピースを引抜方向に移動させる請求項1又は2に記載の管継手の組付方法。
  5. 流体管が挿入される継手本体と、周方向に間隔を置いて設けられた複数のピースと、弾性体により形成された環状のパッキン輪とを備え、
    前記パッキン輪は前記継手本体の内方に配置されており、
    前記ピースの一端部は前記継手本体の外方に配置されており、前記ピースの他端部は前記パッキン輪に固着されていて且つ前記継手本体の内方に配置されており、
    前記ピースを引抜方向に移動させることで、前記継手本体の内周面と前記流体管の外周面との隙間に前記パッキン輪が引き込まれるように構成されており、
    前記パッキン輪には、前記引抜方向の反対側に向けて開口した周溝と、前記周溝により区画された少なくとも2条のシール突起とが形成されており、
    周方向に間隔を置いて設けられた複数の抜け止め部材が前記パッキン輪に管軸方向両側及び管径方向外側から包み込まれて固着されており、前記抜け止め部材が、前記流体管の外周面に食い込み可能な爪を有する、管継手。
  6. 前記ピースの前記一端部と前記他端部との間には、スローブが形成され、前記継手本体の内方に配置された状態において、前記スローブは前記他端部に向かって径方向外側に傾斜して前記継手本体の最小径部よりも径方向外側に延びており、
    前記ピースの引抜方向への移動に伴って、前記抜け止め部材が前記流体管の外周面に近付くように、前記スローブが前記最小径部に接触することで前記ピースの他端部が変形可能に構成されている請求項に記載の管継手。
  7. 前記ピースの一端部に係合し且つ前記継手本体に対して軸方向に変位可能に設けられた引抜リングを備える請求項5又は6に記載の管継手。
  8. 前記引抜リングが、
    前記継手本体の端部と対面するように配置され、前記ピースの一端部に係合する環状の本体部と、
    前記本体部と前記継手本体の端部との間に圧入されることにより、前記継手本体から前記本体部を遠ざける圧入部とを備える請求項に記載の管継手。
  9. 前記ピースの一端部に取り付けられていて、前記継手本体の端部を軸方向に押圧可能な押圧部材を備える請求項5又は6に記載の管継手。
JP2017012201A 2017-01-26 2017-01-26 管継手の組付方法及び管継手 Active JP6813183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012201A JP6813183B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 管継手の組付方法及び管継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017012201A JP6813183B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 管継手の組付方法及び管継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018119628A JP2018119628A (ja) 2018-08-02
JP6813183B2 true JP6813183B2 (ja) 2021-01-13

Family

ID=63043707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017012201A Active JP6813183B2 (ja) 2017-01-26 2017-01-26 管継手の組付方法及び管継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6813183B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4699405A (en) * 1986-04-15 1987-10-13 International Clamp Company Coupling for coupling tubular members
JP3553713B2 (ja) * 1995-11-27 2004-08-11 株式会社水研 流体管のシール構造
JP2002098276A (ja) * 2000-09-25 2002-04-05 Masabumi Minami 管継手
US8894100B2 (en) * 2012-03-16 2014-11-25 Romac Industries, Inc. Fitting with draw mechanism
EP2664833B1 (en) * 2012-05-14 2016-04-27 Trelleborg Pipe Seals Lelystad BV Restraint Seal
JP6530665B2 (ja) * 2015-07-27 2019-06-12 株式会社水道技術開発機構 管継手の組付方法及び管継手

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018119628A (ja) 2018-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020024045A (ja) 管継手
JP4906973B1 (ja) 管継手
JP4939826B2 (ja) 管継手の組立て方法
JP4929005B2 (ja) フレキシブル管用継手のシール方法およびシール構造
CA2281751C (en) Tube joint
JP5269178B2 (ja) 管継手の組立て方法
JP2015007445A (ja) 管継手構造
JP6813183B2 (ja) 管継手の組付方法及び管継手
JP2008038924A (ja) 管継手
JP2008138694A (ja) 管継手
JP4871142B2 (ja) 管継手部の離脱防止構造と挿口管部の係止部大径改造方法及び挿口管部用係止部大径改造具
JP2006177476A (ja) 差込式管継手
JP2007064367A (ja) パイプ結合構造
JP6530665B2 (ja) 管継手の組付方法及び管継手
JP2005504250A (ja) アセンブリ
JP2010096230A (ja) 管継手
JP2004003535A (ja) フレキシブルチューブ用継手
JP2005133928A (ja) 管継手
JP2007255684A (ja) 管継手
JP2787249B2 (ja) 水道用差込み継手
JP2002054781A (ja) 管継手構造
JP4387993B2 (ja) 配管継手
JP4810267B2 (ja) 管継手
JP2010127459A (ja) 樹脂管継手
JP4740219B2 (ja) パイプの連結構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190731

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6813183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250