JP6812683B2 - 画像読取光学系及び画像読取装置 - Google Patents

画像読取光学系及び画像読取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6812683B2
JP6812683B2 JP2016133423A JP2016133423A JP6812683B2 JP 6812683 B2 JP6812683 B2 JP 6812683B2 JP 2016133423 A JP2016133423 A JP 2016133423A JP 2016133423 A JP2016133423 A JP 2016133423A JP 6812683 B2 JP6812683 B2 JP 6812683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image reading
optical system
image
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016133423A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018007104A (ja
Inventor
崇 平松
崇 平松
清史 相川
清史 相川
蜂須賀 正樹
正樹 蜂須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2016133423A priority Critical patent/JP6812683B2/ja
Publication of JP2018007104A publication Critical patent/JP2018007104A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6812683B2 publication Critical patent/JP6812683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Light Sources And Details Of Projection-Printing Devices (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

本発明は、画像読取光学系及び画像読取装置に関する。
特許文献1には、光源と、結像光学系と、撮像素子部と、メモリと、処理装置とを備え、結像光学系は、それぞれが独立した光学系で原稿側にテレセントリックなセルを主走査方向に複数個配置し副走査方向には2列に配列した画像読取装置において、各セルは、第1反射型集光光学素子、アパーチャ、第2反射型集光光学素子を原稿からこの順に配置し、光路を折り曲げる光学素子として第1反射型集光光学素子及び第2反射型集光光学素子のみを設けた画像読取装置が開示されている。
特開2012−054910号公報
本発明は、規制対象の光束の光軸に対して垂直に配置された絞りを備えた反射結像光学系を用いる場合と比較して、より小型化された画像読取光学系、及び画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像読取光学系は、第1の方向に複数の読取素子が並ぶ画像読取部と、光源からの照射光が読取対象で反射された反射光を反射する第1の結像ミラーと、前記第1の結像ミラーで反射された光を規制する絞りであって、規制対象の光の光軸に対し予め定められた角度で傾けて配置された絞りと、前記絞りを通過した光を反射し前記画像読取部に導く第2の結像ミラーと、を含み、前記絞りは、平面視で所定の方向に沿う2つの端部が平行に配置された第1の端部対を含む開口部を備えるとともに前記所定の方向を前記第1の方向として配置され、前記第1の方向に平行な前記絞りにおける回転軸を中心として回転させて、前記第1の端部対の前記照射光に近い側の一方の端部が前記第1の結像ミラーに入射する光束から遠ざかる方向に、前記第1の端部対の他方の端部が前記第2の結像ミラーで反射する光束から遠ざかる方向に、予め定められた角度で傾けて配置されたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記絞りは板状部材で形成されると共に前記開口部は前記第1の端部対、および平面視で前記所定の方向に直交する方向に沿う2つの端部が平行に配置された第2の端部対を備え、前記第1の端部対によって前記規制対象の光を前記第1の方向および前記光軸と直交する方向の第2の方向に規制し、前記第2の端部対によって前記規制対象の光を前記第の方向に規制するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記絞りは、前記第の端部対が前記規制対象の光の光軸に対し垂直ではなく、前記第の端部対が前記規制対象の光の光軸に対し垂直となるように傾けて配置されたものである。
また、請求項に記載の発明は、請求項又は請求項に記載の発明において、前記絞りは、前記板状部材の法線と前記規制対象の光の光軸とのなす角度が0°を越え25°未満となるように傾けて配置されたものである。
上記目的を達成するために、請求項に記載の画像読取装置は、読取対象に前記照射光を照射する光源と、前記読取対象の画像を読み取る画像読取処理部であって、前記照射光が前記読取対象で反射された反射光を前記画像の光学像として生成する画像読取処理部と、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像読取光学系と、を含むものである。
請求項1及び請求項に記載の発明によれば、規制対象の光束の光軸に対して垂直に配置された絞りを備えた反射結像光学系を用いる場合と比較して、より小型化された画像読取光学系、及び画像読取装置が提供される、という効果が得られる。
また、絞りを、第2の方向の一方の端部が第1の結像ミラーに入射する光束に近づく方向に、あるいは第2の方向の他方の端部が第2の結像ミラーで反射する光束に近づく方向に、予め定められた角度で傾けて配置させる場合と比較して、画像読取光学系がより小型化される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、第2の方向に沿う端部対、あるいは第1の方向に沿う端部対を有しない開口部を備えた絞りを用いる場合と比較して、規制対象の光の光束が容易に第1の方向、あるいは第2の方向に規制される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、絞りを、第1の端部対が規制対象の光の光軸に対し垂直か、あるいは第2の端部対が規制対象の光の光軸に対し垂直でないように傾けて配置させる場合と比較して、画像読取光学系がより小型化される、という効果が得られる。
請求項に記載の発明によれば、板状部材の法線と規制対象の光の光軸とのなす角度を25°以上とする場合と比較して、絞りの焦点深度がより深くなる、という効果が得られる。
実施の形態に係る画像読取装置の構成の一例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る画像読取光学系の構成の一例を示す概略断面図である。 実施の形態に係る絞りの形状を説明する図である。 実施の形態に係る画像読取光学系の構成の一例を示す側面図及び平面図である。 実施の形態に係る絞りの傾斜角度と焦点深度との関係を示すグラフである。 比較例に係る画像読取光学系の構成を示す概略断面図である。 実施例に係る画像読取光学系の各部の配置パラメータを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の一例について詳細に説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係る画像読取装置12について説明する。図1は、画像読取装置12の概略構成を示す断面図である。画像読取装置12は、例えば画像形成装置に付随して設けられ、原稿等(読取対象)を読み取るために使用される。図1に示すように、画像読取装置12は、自動原稿送り装置50と、原稿の表面に形成された画像を読み取る画像読取処理部52と、を備えて構成されている。
本実施の形態に係る自動原稿送り装置50は、原稿が置かれる原稿台60と、原稿を搬送する原稿搬送路61と、画像を読み取った後の原稿が排出される排出台62と、を含んで構成されている。
原稿搬送路61は、U字状に形成され、原稿搬送路61の周囲には、用紙送出ロール63、送出ロール64、プリ位置合わせロール65、位置合わせロール66、プラテンロール67、アウトロール68、および排出ロール69が設けられている。用紙送出ロール63は、原稿送り時に下降し、原稿台60に置かれた原稿をピックアップする。送出ロール64は、用紙送出ロール63から送られた原稿のうち最上部にある原稿を内部に供給する。プリ位置合わせロール65は、送出ロール64から送られた原稿を一時停止させ、斜行補正する。位置合わせロール66は、プリ位置合わせロール65から送られた原稿を一時停止させ、読み取りタイミングを調整する。プラテンロール67は、原稿搬送路61を通る原稿を後述するプラテンガラス70に対峙させる。アウトロール68および排出ロール69は、読み取った原稿を排出台62へ排出する。
画像読取装置12は、原稿台60から自動原稿送り装置50により送られた原稿の表面を流し読みする機能と、後述するプラテンガラス70上に置かれた原稿の表面を読み取る機能と、を備えている。
画像読取処理部52の筐体75における自動原稿送り装置50に対向する面には、画像を読み取る原稿が置かれ、また、自動原稿送り装置50によって搬送中の原稿を読み取るに際し、原稿に光を照射するための開口部となるプラテンガラス70が設けられている。
また、筐体75内には、原稿の搬送方向(図1のY軸方向)に移動可能とされ、プラテンガラス70の読取位置Mに静止して画像を読み取るか、またはプラテンガラス70の全体にわたって走査(スキャン)しながら画像を読み取る読取ユニット(キャリッジ)76が備えられている。
読取ユニット76は、照明ユニット80(光源)、結像部87、及びセンサ88(画像読取部)を備えている。結像部87、及びセンサ88を含んで、本実施の形態に係る画像読取光学系86が構成されている。
照明ユニット80は、一例として、光源としての白色発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が複数配列されて構成されている。拡散反射部材82は、照明ユニット80から出射された光を原稿面に向けて拡散させながら反射する部材である。ミラー83、ミラー84、及びミラー85は、原稿面から得られた反射光Lを画像読取光学系86に導く部材である。
結像部87は、原稿面から得られた反射光Lの光束(光学像)を、センサ88での受光に適した形状に整形する機能を有する。結像部87は、原稿面から得られた光学像を光学的に縮小する結像レンズ(図示省略)含む場合もある。結像部87の詳細については後述する。
センサ88は、結像部87から得られた光学像を光電変換して赤(R)、緑(G)、青(B)の各色信号(画像信号)を生成する機能を有している。センサ88は、例えば、R、G、Bの各色用のX軸方向に延伸する1次元ラインセンサが、Z軸方向に3列配置された構成とされており、一例としてCCDイメージセンサが用いられる。換言すると、センサ88は、撮像素子(読取素子)がX軸方向に並んで構成されている。
次に、本実施の形態に係る画像読取装置12において、画像を読み取る手順について説明する。
画像読取装置12において、プラテンガラス70上に置かれた原稿を読み取る場合には、図示しない制御部が、読取ユニット76をスキャン方向(図1矢印C方向)に移動させる。制御部は、また、読取ユニット76の照明ユニット80を発光させ、原稿面に照射する。当該照射により、原稿からの反射光Lがミラー83、ミラー84、及びミラー85を経て画像読取光学系86に導かれる。画像読取光学系86に導かれた光は、センサ88の受光面に結像される。センサ88は、R、G、B各色毎に1ライン分を略同時に読み取る。そして、このライン方向の読み取りを原稿サイズ全体にわたるスキャンによって実行することで、1ページ分の原稿の読み取りを行う。
一方、画像読取装置12において原稿台60に置かれた原稿を読み取る場合には、図示しない制御部が、原稿台60に置かれた原稿を原稿搬送路61に沿ってプラテンガラス70の読取位置Mに搬送させる。このとき、読取ユニット76は、図1に示す実線の位置に停止した状態で位置決めされる。制御部は、また、照明ユニット80を発光させ、原稿面に照射する。これにより、プラテンロール67によりプラテンガラス70に密着された原稿の反射光Lが、ミラー83、ミラー84、及びミラー85を経て画像読取光学系86に導かれる。画像読取光学系86に導かれた光は、センサ88の受光面に結像される。センサ88は、R、G、B各色毎に1ライン分を略同時に読み取る。そして、原稿全体をプラテンガラス70の読取位置Mを通過させることによって、1ページ分の原稿の読み取りを行う。
ところで、原稿面から得られた反射光Lを、センサ88での受光に適した形状に整形するための光学系として、予め定められた方向にパワー(光を曲げる強さ)を有する複数の結像ミラーを組み合わせた画像読取光学系を用いる場合がある。複数の結像ミラーを組み合わせた画像読取光学系では、必然的に折返し光路が発生する。一方、画像読取光学系では、光量を調整するため、MTF(Modulated Transfer Function:光学系の伝達関数)を調整するため、焦点深度を深くするため等の理由から絞りを用いるが、この絞りは、センサの長手方向(撮像素子が並ぶ方向、図1のX軸方向)及び短手方向(撮像素子が並ぶ方向に直交する方向、図1のZ軸方向)の両方向に絞る必要がある。結像ミラーが2つの場合を考えると、この場合の絞りは、通常2つの結像ミラーの間に配置させる。
上記のような画像読取光学系の一例である、比較例に係る画像読取光学系200を図6に示す。図6に示すように、画像読取光学系200は、結像ミラー100、結像ミラー102、絞り104、及びセンサ106を備えている。
ここで、画像読取光学系200を、特に短手方向に縮めて小型化を図ろうとした場合、あるいは精度を向上させようとした場合、つまり、図6における角度θ1、あるいは角度θ2を小さくしようとした場合、絞り104によって、結像ミラー100に入射する光、すなわち、原稿面で得られた反射光Lが短手方向で蹴られてしまう場合がある(図6の点線円参照)。絞り104は、通常、板状の部材に円等の開口部を設けて作製されるので、長手方向にも短手方向にも一定の大きさが必要になるためである。
そこで、本発明では、焦点深度等絞りの機能に対する影響が顕著でない範囲で、長手方向を回転軸とし、絞りを傾けることとした。このことにより、絞りが占める短手方向の高さが低減されるので、画像読取光学系が短手方向に短縮される。そのため、画像読取装置がより小型化される。
本実施の形態で、長手方向を回転軸として回転させるのは以下の理由による。すなわち、本実施の形態では、センサ88がX軸方向に延伸された一次元ラインセンサであることに起因し、長手方向の画角(視野角)が大きい。一方、短手方向は、カラーセンサの場合でもR、G、Bの各ラインセンサが3行配列されるだけなので、画角が小さい。そのため、長手方向の絞り機能が優先されるように、本実施の形態では、傾けたことによる長手方向の絞りの位置の変化が極力少なくなるように回転軸を選択している。なお、本実施の形態において、「長手方向を回転軸として回転させる」とは、厳密に長手方向を回転軸として回転させる場合に限られない。絞りが占める短手方向の高さが低減されるという効果を奏する限りにおいて、長手方向と予め設定した角度だけずらした方向を回転軸としてもよい。
図2ないし図5を参照して、本実施の形態に係る画像読取光学系について説明する。図2は、本実施の形態に係る画像読取光学系86の概略断面図を示している。図2に示すように、画像読取光学系86は、結像部87及びセンサ88を含んで構成されている。また、結像部87は、結像ミラー90、結像ミラー92、及び絞り94を含んで構成されている。
本実施の形態に係る結像ミラー90は、原稿面から得られた反射光Lを集光し、結像ミラー92に向けて反射する反射ミラー(本実施の形態では、凹面鏡)である。また、本実施の形態に係る結像ミラー92は、結像ミラー90で反射された反射光をセンサ88に向けて反射する反射ミラー(本実施の形態では、凹面鏡)である。結像ミラー90と結像ミラー92との間に配置された絞り94は、結像ミラー90で反射された反射光Lの光束を長手方向及び短手方向に規制する。
なお、以下では、反射光Lの光束を長手方向に規制する絞りを「第1の絞り」、短手方向に規制する絞りを「第2の絞り」という場合がある。また、光源から結像ミラー90までの光を「第1の折返し光」、結像ミラー90から結像ミラー92までの光を「第2の折返し光」、結像ミラー92からセンサ88までの光を「第3の折返し光」という場合がある。この定義によれば、本実施の形態に係る絞り94は、第2の折返し光を長手方向(X軸方向)に規制する第1の絞り、及び第2の折返し光を短手方向(Z軸方向)に規制する第2の絞りが一体化されている。
図3に、本実施の形態に係る絞り94の平面図を示す。図3に示すように、絞り94は、板状部材94aに矩形形状の開口部96を設けて構成されている。そして、開口部96の端部E1、E2、E3、及びE4が絞りを構成している。すなわち、本実施の形態では、開口部96の短手方向(Z軸方向)に沿う端部E1、E2(第1の端部対)が長手方向(X軸方向)に配置され、第2の折返し光を長手方向に規制する第1の絞りが構成されている。また、開口部96の長手方向に沿う端部E3、E4(第2の端部対)が短手方向に配置され、第2の折返し光を短手方向に規制する第2の絞りが構成されている。
さらに、図3では、絞り94の外周における長手方向に沿う端部を、端部94b及び端部94cと表記している。本実施の形態に係る画像読取光学系86では、後述するように、この端部94bと第1の折返し光との位置関係、端部94cと第3の折返し光との位置関係を考慮して絞り94の傾斜角を設定している。
なお、本実施の形態では、矩形形状の開口部96を設ける形態を例示して説明するが、開口部96の形状は矩形形状に限られず、規制対象の光束の断面形状等に応じて、円形状、楕円形状、三角形状等他の形状としてもよい。
再び図2を参照し、絞り94の配置についてより詳細に説明する。図2に示すように、絞り94は、規制対象の第2の折返し光の光軸Aに対して垂直ではなく、予め定められた傾斜角φだけ傾けて配置されている。すなわち、絞り94は、規制対象の光の光軸Aに対して垂直(φ=90°)に配置されるのが一般的であるところ、本実施の形態では、傾斜角φとなるように意図的に傾けて配置している。
一方、絞り94が水平に近くなる、つまり傾斜角φがゼロ近づくと絞りとしての機能、特に焦点深度が損なわれることになる。従って、絞り94の傾斜角は、絞りとしての機能が顕著に損なわれない範囲で極力小さくなるように設定される。
ここで、図2に示すように、各折返し光(第1の折返し光、第2の折返し光、第3の折返し光)の短手方向(Z軸方向)の最上端の光線を光線Lu、最下端の光線を光線Ldと表記する。この場合、絞り94は、図2に示す位置P1において端部E3により第2の折返し光の光束の光線Luから予め定められた範囲の光束(上側光束)を規制し、位置P2において端部E4により第2の折返し光の光束の光線Ldから予め定められた範囲の光束(下側光束)を規制する。さらに、絞り94の傾斜角φは、端部94bが第1の折返し光の光線Ldを蹴らないように、また、端部94cが第3の折返し光の光線Luを蹴らないように設定される。換言すると、絞り94は、第1の端部対E1、E2が第2の折返し光(規制対象の光)の光軸に対し垂直ではなく、第2の端部対E3、E4が第2の折返し光の光軸に対し垂直となるように傾けて配置されている。なお、本実施の形態において、「垂直」とは厳密に90°である場合のみならず、絞り94の傾斜角の設定誤差等による許容範囲の角度誤差を含む角度をいう。
図4を参照し、画像読取光学系86について、より詳細に説明する。図4(a)は、図2に示す画像読取光学系86を+Y方向から見た側面図であり、図4(b)は、図2に示す画像読取光学系86を−Z方向から見た平面図である。
図4に示すように、反射光Lは結像ミラー90で反射され、反射された折返し光の光束は絞り94の開口部96における端部E1及びE2で長手方向(X軸方向)に規制される。つまり、端部E1及びE2によって第1の絞りが構成されている。一方、結像ミラー90で反射された折返し光は、絞り94の端部E3及び端部E4によって短手方向(Z軸方向)に規制される。つまり、端部E3及びE4によって第2の絞りが構成されている。
以上のように、本実施の形態に係る画像読取光学系86では、絞り94が、絞りの機能を損なわない範囲で規制対象の光(第2の折返し光)の光軸に対して傾けて配置されている。このことにより、絞り94の端部94bと端部94cとの短手方向(Z軸方向)の距離が短縮されるので、本実施の形態に係る画像読取光学系86は、比較例に係る画像読取光学系200と比較して短手方向により小型化される。
さらに、本実施の形態に係る画像読取光学系86では、短手方向に短縮されることにより、パワーを有する結像ミラー90、結像ミラー92の反射角が小さくなるので、非共軸光学系に特有の非点収差が低減される。非点収差とは、結像ミラーで折り返すために結像ミラーの法線を入射光の光軸に対して傾けると、入射光線の位置によって収束位置が異なることをいう。絞り94を傾け、画像読取光学系86を短手方向に短縮し、結像ミラー90、あるいは結像ミラー92の反射角を小さくすると収束位置のずれが低減され、従って、非点収差が低減される。ただし、非共軸光学系に特有の収差は他の種類の収差もあり、非点収差の低減は収差の低減の一例である。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る絞り94の傾斜角θの設定についてより詳細に説明する。図5(a)は、傾斜角θと焦点深度Fとの関係について実際に測定して取得したグラフである。なお、図5(b)に示すように、傾斜角θは、絞り94の法線hと、規制対象の光の光軸Aとのなす角度で定義している。従って、傾斜角θと先に述べた傾斜角φとは、θ=90°−φの関係にある。また、本実施の形態でいう「焦点深度」とは、読取画像をMTFで評価した場合、該MTFの値が予め定められた値(閾値)以上となる、原稿と画像読取光学系との距離である。傾斜角θを大きくすることによりMTFが小さくなると読取画像がぼけるが、これは、傾斜角θを大きくすると、光線によって到達する絞りの端部(端部E1ないしE4)の位置が大きく異なるからである。図5(a)に示すグラフでは、このMTFによってこのぼけの程度を評価している。
図5(a)に示すように、傾斜角θが0°から20°の範囲では焦点深度Fの値は約5mmで一定であるのに対し、傾斜角20°を越えると焦点深度Fの値が低下する。そして、傾斜角θが60°で焦点深度Fの値がゼロとなっている。このように、傾斜角θが大きくなるにつれて焦点深度Fが劣化するが、焦点深度Fの値としては4mm程度以上であれば実用上問題ないことがわかっている。そこで、本実施の形態では、傾斜角θを25°未満に設定することとしている。なお、傾斜角の設定はこれに限られず、焦点深度Fに要求される性能等に応じて異なる値に設定してもよい。
<実施例>
以下、図7を参照して、本実施の形態に係る画像読取光学系86の実施例について説明する。図7(a)は、上述した本実施の形態に係る画像読取光学系86を実際に適用した場合の各構成の配置パラメータの一例を示している。図7(b)は、結像ミラー90及び92の反射面を示している。なお、本実施例においては、絞り94の開口部96を直径4.7mmの円形としている。また、原稿の全幅(図1に示すX軸方向の読み取り幅)を350mmとし、倍率(センサ88における原稿の縮小率)を−0.093としている。ただし、倍率に符合が付くのはセンサ88に形成される原稿の像が反転することによる。
図7(a)に示す例では、原稿、構結像ミラー90、絞り94、結像ミラー92、及びセンサ88の各構成について、面間隔(単位:mm)、X軸回り傾斜角(単位:deg(°))をパラメータとしている。面間隔は、各構成間の光の入射面同士の距離、X軸回り傾斜角は、各構成のX軸(図2参照)を回転軸とした傾斜角を示している。なお、面間隔は主光線(光束の中心の光線)の入射点同士の距離で測り、原稿の位置は、図1に示すプラテンガラス70上に載置された位置としている。
図7(a)に示すように、画像読取光学系86の本実施例では、原稿と結像ミラー90との面間隔(この場合は光路長)を386mm、結像ミラー90と絞り94との面間隔を−24.3mm、絞り94と結像ミラー92との面間隔を−12.9mm、結像ミラー92とセンサ88との面間隔を18.6mmとしている。ただし、距離に負号が付くのは、反射を1回介すると符合が反転するという光学系設計における規則による。
また、図7(a)に示すように、本実施例では、結像ミラー90の傾斜角を12°、絞り94の傾斜角を20°、結像ミラー92の傾斜角を−12°としている。ただし、傾斜角は、主光線に垂直な軸を基準(傾斜角=0°)として測っている。また、傾斜角に負号が付くのは、反射を1回介すると符合が反転するという光学系設計における規則による。
上記の絞り94の傾斜角20°は、その定義から図5(b)に示す傾斜角θに等しい。従って、図5(a)より本実施例に係る焦点深度Fは5mmであり、本実施例に係る画像読取光学系は良好な焦点深度を示している。
本実施例に係る結像ミラー90及び92の反射面は、各々下記(式1)によるxy多項式で表現される。図7(b)は、結像ミラー90及び92の各々の(式1)のパラメータ(Cij)の値を示している。すなわち、結像ミラー90及び92の各々は、図7(b)に示すCijの各値を、以下に示す(式1)に代入して表現される反射面を有している。
なお、本実施の形態では、上側光束及び下側光束の両方を規制する第2の絞りを備えた絞り94を用いる形態を例示して説明したが、これに限られず、上側光束及び下側光束のいずれか一方を規制する第2の絞りを備えた絞り94を用いる形態としてもよい。この場合は、図3に示す絞り94において、端部94b及び端部94cのうち規制しない側の端部を除き、開口部96の一方の側が開放された凹部を開口部96の代わりに設ければよい。
また、上記実施の形態では、画像読取光学系を構成する反射ミラーとして、予め定められた方向にパワーを有する結像ミラー90及び92(本実施の形態では、凹面鏡)を用いる形態を例示して説明したが、これに限られず、例えば平面ミラーを用いる形態としてもよい。例えば、結像ミラー90と結像ミラー92との間に平面ミラーを配置すると、光路が折り返されて画像読取光学系86のY軸方向の長さが短縮され、より小型化される。
また、画像読取光学系を構成する反射ミラーとして、予め定められた方向にパワーを有する結像ミラー90及び92を用いる場合、結像ミラー90及び92のパワーの方向は、それぞれ長手方向であってもよいし、短手方向であってもよい。また、結像ミラー90及び92の双方にパワーをもたせてもよいし、いずれか一方にのみパワーをもたせてもよい。
また、上記実施の形態では2つの結像ミラー(結像ミラー90、結像ミラー92)を用いる形態を例示して説明したが、これに限られず、3つ以上の結像ミラーを用いる形態としてもよい。例えば、ミラー85と結像ミラー90との間、あるいは結像ミラー92とセンサ88との間にさらに1つ以上の結像ミラーを配置して進行する光を折り返す形態としてもよい。
12 画像読取装置
50 自動原稿送り装置
52 画像読取処理部
60 原稿台
61 原稿搬送路
62 排出台
63 用紙送出ロール
64 送出ロール
65 プリ位置合わせロール
66 位置合わせロール
67 プラテンロール
68 アウトロール
69 排出ロール
70 プラテンガラス
75 筐体
76 読取ユニット
80 照明ユニット
82 拡散反射部材
83、84、85 ミラー
86 画像読取光学系
87 結像部
88 センサ
90、92 結像ミラー
94 絞り
94a 板状部材
94b、94c 端部
96 開口部
100、102 結像ミラー
104 絞り
106 センサ
200 画像読取光学系
A 光軸
E1、E2、E3、E4 端部
h 法線
L 反射光
Lu、Ld 光線
M 読取位置
θ 傾斜角
φ 傾斜角
P1、P2 位置

Claims (5)

  1. 第1の方向に複数の読取素子が並ぶ画像読取部と、
    光源からの照射光が読取対象で反射された反射光を反射する第1の結像ミラーと、
    前記第1の結像ミラーで反射された光を規制する絞りであって、規制対象の光の光軸に対し予め定められた角度で傾けて配置された絞りと、
    前記絞りを通過した光を反射し前記画像読取部に導く第2の結像ミラーと、を含み、
    前記絞りは、平面視で所定の方向に沿う2つの端部が平行に配置された第1の端部対を含む開口部を備えるとともに前記所定の方向を前記第1の方向として配置され、前記第1の方向に平行な前記絞りにおける回転軸を中心として回転させて、前記第1の端部対の前記照射光に近い側の一方の端部が前記第1の結像ミラーに入射する光束から遠ざかる方向に、前記第1の端部対の他方の端部が前記第2の結像ミラーで反射する光束から遠ざかる方向に、予め定められた角度で傾けて配置された
    画像読取光学系。
  2. 前記絞りは板状部材で形成されると共に前記開口部は前記第1の端部対、および平面視で前記所定の方向に直交する方向に沿う2つの端部が平行に配置された第2の端部対を備え、前記第1の端部対によって前記規制対象の光を、前記第1の方向および前記光軸と直交する方向の第2の方向に規制し、前記第2の端部対によって前記規制対象の光を前記第1の方向に規制する
    請求項1に記載の画像読取光学系。
  3. 前記絞りは、
    前記第2の端部対が前記規制対象の光の光軸に対し垂直ではなく、前記第1の端部対が前記規制対象の光の光軸に対し垂直となるように傾けて配置された
    請求項2に記載の画像読取光学系。
  4. 前記絞りは、
    前記板状部材の法線と前記規制対象の光の光軸とのなす角度が0°を越え25°未満となるように傾けて配置された
    請求項2又は請求項3に記載の画像読取光学系。
  5. 読取対象に前記照射光を照射する光源と、
    前記読取対象の画像を読み取る画像読取処理部であって、前記照射光が前記読取対象で反射された反射光を前記画像の光学像として生成する画像読取処理部と、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像読取光学系と、
    を含む画像読取装置。
JP2016133423A 2016-07-05 2016-07-05 画像読取光学系及び画像読取装置 Active JP6812683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133423A JP6812683B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 画像読取光学系及び画像読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133423A JP6812683B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 画像読取光学系及び画像読取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018007104A JP2018007104A (ja) 2018-01-11
JP6812683B2 true JP6812683B2 (ja) 2021-01-13

Family

ID=60948212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016133423A Active JP6812683B2 (ja) 2016-07-05 2016-07-05 画像読取光学系及び画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6812683B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7180237B2 (ja) * 2018-09-25 2022-11-30 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 画像読取光学系および画像読み取り装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3533819B2 (ja) * 1996-04-26 2004-05-31 ミノルタ株式会社 投影光学系
JPH11177782A (ja) * 1997-12-10 1999-07-02 Ricoh Elemex Corp 画像読取装置
JP2012054910A (ja) * 2010-08-03 2012-03-15 Mitsubishi Electric Corp 画像読取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018007104A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070188825A1 (en) Image reading apparatus
JP2009111544A (ja) 密着型イメージセンサ、及び画像形成装置
JP5995459B2 (ja) 導光体、照明装置、および画像読取装置
US9146396B2 (en) Optical scanning apparatus having light source and holder holding lens and image forming apparatus including optical scanning apparatus
US9007663B2 (en) Light irradiation system, image scanning apparatus, and image forming apparatus
JP6812683B2 (ja) 画像読取光学系及び画像読取装置
JP2016225888A (ja) 照明装置、画像読取装置および画像形成装置
JP6733360B2 (ja) 画像読取光学系及び画像読取装置
JP5912307B2 (ja) 画像読取装置
JP6255490B2 (ja) 走査装置
JP6672907B2 (ja) 画像読取光学系及び画像読取装置
JP6668988B2 (ja) 画像読取光学系及び画像読取装置
US11936829B2 (en) Illuminating device, image reading device, and image forming apparatus with multiple light sources
JP6701867B2 (ja) 画像読取光学系及び画像読取装置
JP7470028B2 (ja) 光学ラインセンサ
US10778859B2 (en) Image reading optical system and image reading device
JP2007024916A (ja) レーザ走査光学装置
JP6128811B2 (ja) 照明装置及びそれを備える画像読取装置
JP4928598B2 (ja) ライン状照明装置、及び、画像読取装置
JP2010136348A (ja) ライン状照明装置、及び、それを用いた画像読取装置
JP2010074720A (ja) 画像読み取り装置および光源装置
JP2009171376A (ja) 照明ユニット、それを備えた画像読取装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2008160195A (ja) 画像読取装置、画像形成装置、及び、画像読取装置の調整方法
JP2008309924A (ja) 光走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6812683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350