JP6812145B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタやファクシミリ、複写機等のように、記録材上に画像形成可能な電子写真方式等の画像形成装置に関する。
上記のような画像形成装置には、画像形成部により記録材(以下、用紙あるいは紙と記す)の上に形成されたトナー像(未定着画像)のトナー(現像剤)を熱によって融解して当該用紙上に融着させる定着装置(像加熱装置、画像加熱装置)が搭載されている。
定着装置としては、高速昇温させるために、加熱媒体である定着ローラを薄肉小径化したもの、樹脂フィルムの回転体に対して内側から加熱体を圧接したもの、薄肉金属の回転体を誘導加熱により加熱するもの等が知られている。これらはいずれも加熱媒体である回転体(以下、定着部材と記す)の熱容量を小さくし、加熱効率の良い熱源で加熱しようとしたものである。
定着部材の昇温時間が短くなることにより、温度検出素子(温度検知素子)の故障や定着部材破損による温度検出素子の変化を正確に判断する制御が重要になる。従来の定着装置では、温度検出素子が過昇温を検知した場合に装置を停止するように構成されている。たとえば、特許文献1では温度検出素子を用いて定着部材が想定する温度を超えた場合だけでなく、2つの温度検出素子の温度差が所定の閾値を超えた場合に、定着装置を停止している。温度差による検知を行うことで、過昇温だけでなく、温度検出素子の当接不良などの故障モードにも対応することが可能になる。
一方で、特許文献2では、封筒や薄紙などの多種用紙に対応するために加圧力を可変する定着装置が提案されている。
特開2006−243288号公報 特開2014−025965号公報
従来の方法では、定着部材の幅方向両端部に温度検出素子を設けた場合、用紙が正しくセットされずに搬送方向と直角方向にずれた位置にセットされると、両端部の温度検出素子に温度差が付き、誤検知してしまうことがあることがわかった。故障と誤検知された場合は、メンテナンスのための作業員(サービスマン)を派遣するコストだけでなく、サービスマンが到着するまで装置が停止するため、ユーザーには多大なダウンタイムが発生する。また、特許文献2のように圧力を下げた場合に、両端部の温度差が付きやすく、誤検知する可能性が高くなることが分かった。
本発明は上記の課題に鑑みて提案されたものである。本発明の目的は、精度よく温度検出素子や定着部材の故障を検知し、ユーザーに必要以上のダウンタイムを発生することのない画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、
記録材のトナー像担持面に当接して記録材を加熱する第1回転体と前記第1回転体と協働して前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第2回転体を有する定着部を備えた画像形成装置において、
前記第1回転体の幅方向の一端部側と他端部側の温度をそれぞれ検知する第1温度センサおよび第2温度センサと、
記録材の搬送間隔を第1の搬送間隔と前記第1の搬送間隔よりも広げた第2の搬送間隔とに変更制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、画像形成ジョブの実行時に、前記第1温度センサによって検知された温度と前記第2温度センサによって検知された温度との温度差の絶対値が第1の所定値の値以上で前記第1の所定値よりも大きい値の第2の所定値の値以下である場合には前記第1の搬送間隔を前記第2の搬送間隔に変更制御し、
前記温度差の絶対値が前記第2の所定値を超えた場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成ジョブの実行を禁止し、前記温度差の絶対値が前記第2の所定値未満の場合であって前記記録材が前記ニップ部で挟持搬送されていないときに前記温度差の絶対値が所定期間大きくなった場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成の実行を禁止することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の代表的な構成は、
記録材のトナー像担持面に当接して記録材を加熱するベルトと、前記ベルトの内面に接触するパッド部材と、前記ベルトを介して前記パッド部材を圧し記録材を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、を有する定着部を備えた画像形成装置において、
前記ベルトの幅方向の一端部側と他端部側の温度をそれぞれ検知する第1温度センサおよび第2温度センサと、
記録材の搬送間隔を第1の搬送間隔と前記第1の搬送間隔よりも広げた第2の搬送間隔とに変更制御する制御部と、を有し、
前記パッド部材の前記ベルトと接触する面はクラウン形状であり、
前記制御部は、画像形成ジョブの実行時に、前記第1温度センサによって検知された温度と前記第2温度センサによって検知された温度との温度差の絶対値が第1の所定値の値以上で前記第1の所定値よりも大きい値の第2の所定値の値以下である場合には前記第1の搬送間隔を前記第2の搬送間隔に変更制御し、前記温度差の絶対値が前記第2の所定値を超えた場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成ジョブの実行を禁止することを特徴とする。
本発明によれば、誤検知によりユーザーに不必要なダウンタイムを発生させることなく、精度よく故障を検知できる画像形成装置を提供することができる。
実施例1における制御のフローチャート 画像形成装置の一例の構成説明図 実施例1における定着装置の要部の横断面模式図 同装置の要部の分解斜視模式図 誘導加熱装置の回路図 実施例1における装置の制御系統のブロック図 温度推移を説明する模式図 動作を説明する模式図 比較例の動作を説明する模式図 用紙が中央にセットされている場合と奥側にセットされている場合の説明図 温度推移を説明する模式図(その1) 温度推移を説明する模式図(その2) 温度推移を説明する模式図(その3) 動作を説明する模式図 実施例2における制御のフローチャート 実施例3の定着装置の斜視図 (a)は同装置の要部の横断左側面模式図、(b)は(a)の部分的な拡大図、(c)は圧力付与部材(加圧パッド)の横断面図 (a)と(b)は同装置の左側面図と一部切り欠きの左側面図 定着ベルトの層構成模式図 偏心カムの形状説明図 各圧モードのベルトユニット位置の説明図 通常圧モードにおける説明図 封筒圧モードにおける説明図 制御のフローチャート(その1) 制御のフローチャート(その2) 通常圧モード、封筒圧モードにおけるニップ幅を説明する図 ニップ幅と端部温度を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、複数の温度検出素子(温度検知素子)の検出温度差に応じて記録材の生産性が設定される限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部をその代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、像加熱装置(画像加熱装置:定着部)は、未定着のトナー像が形成された記録材を加熱処理して記録材にトナー像を定着させる定着装置のみならず、半定着又は定着済みトナー像を加熱処理して画像に所望の表面性を付与する表面処理装置を含む。誘導加熱される回転体及び圧接させる回転体は、ローラのみならずベルト、フィルムを含む。
像加熱装置を搭載する画像形成装置は、モノクロ/フルカラー、枚葉型/記録材搬送型/中間転写型、トナー像形成方式、転写方式の区別無く本発明を実施できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写/定着に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
<画像形成装置>
図2は本実施形態における画像形成装置の構成説明図である。この画像形成装置30は、タンデム型−中間転写方式の電子写真フルカラープリンタであり、PCなどの外部機器319から制御部100に入力する画像形成ジョブ(プリントジョブ)に基づいて画像形成動作する。317はプリンタ操作部であり、制御部100に対して各種の情報を入力することができる。また、操作部317が有する表示部には制御部100から各種の情報の表示がなされる。
プリンタ本体30Aの内部には、4つの画像形成部1a,1b,1c,1dが配設されている。各画像形成部は、それぞれ、感光ドラムa,b,c,dと、感光ドラムに作用する帯電器、現像器、ドラムクリーナ等(何れも不図示)のプロセス手段を有する。これらの画像形成部1a,1b,1c,1dの上側には中間転写ベルトユニット2が、下側にはレーザスキャナユニット4が配設されている。
画像形成部1aでは、感光ドラムaにイエロートナー像が形成されて一次転写部Ta1で中間転写ベルト3に転写される。画像形成部1bでは、感光ドラムbにマゼンタトナー像が形成されて一次転写部Tb1で中間転写ベルト3に転写される。画像形成部1c、1dでは、それぞれ感光ドラムc、dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されてそれぞれ一次転写部Tc1とTd1で中間転写ベルト3に転写される。これにより、中間転写ベルト3に四色重畳のトナー像が形成される。これら画像形成部の電子写真プロセス機構や作像動作は公知であるからその説明は割愛する。
一方、複数段の記録材カセット5(A,B,C)の何れかの給送ローラ6が駆動されて記録材(シート:以下、用紙あるいは紙と記す)Pが一枚宛給送される。その用紙Pが搬送路7を通ってレジストローラ対8により所定の制御タイミングで中間転写ベルト3と二次転写ローラ9との圧接部である二次転写部T2に導入される。これにより、用紙Pに対して中間転写ベルト3上の四色重畳のトナー像が一括して二次転写される。
その用紙Pが搬送路10を通って像加熱装置である定着装置(定着部)Fに導入されて加熱・加圧されることで未定着のトナー像が溶融軟化して固着像として定着(熱定着)される。定着装置Fを出た用紙Pは排出ローラ11により上部トレイ12上に排出される。ここで、本実施例のプリンタ30においては大小各種幅サイズの用紙の搬送は用紙幅中心の所謂中央基準にてなされる。
<像加熱装置>
図3は定着装置Fの要部の横断面模式図、図4は同装置Fの要部の分解斜視模式図、図5は誘導加熱装置の回路図、図6は装置の制御系統のブロック図である。この定着装置Fは用紙上(記録材上)のトナー像をその間のニップ部Nで加熱する第1回転体としての定着ローラ(加熱回転体)20と第2回転体としての加圧ローラ(加圧回転体)22を有する。定着ローラ20は用紙Pのトナー像担持面に当接して用紙を加熱する定着部材であり、この定着ローラ20に対して加圧部材である加圧ローラ22が水平方向に圧接して定着ローラ20と協働して用紙を挟持搬送するニップ部Nを形成している。
定着ローラ20は、磁性体の芯金パイプ20aの外周にシリコーンゴムの弾性層20bを配置し、弾性層20bの外周面をフッ素樹脂の離型層20cで被覆している。加圧ローラ22は、定着ローラ20に対向させて配置されて、両側の軸端に配置された不図示のコイルばねによって定着ローラ20へ向かって付勢されている。
加圧ローラ22は、磁性体の芯金パイプ22aの外周にシリコーンゴムの弾性層22bを配置し、弾性層22bの外周面をフッ素樹脂の離型層22cで被覆している。定着ローラ20と加圧ローラ22は、長手方向の一端部に配置された不図示のギア列で連結され、ギア列に接続された駆動モータM1に駆動されて一体に回転する。
定着ローラ20は、その外側に配設された励磁コイル71、磁性体コア72、磁気回路部材82を主体とした誘導加熱装置70によって加熱される。誘導加熱装置70は、磁束を発生して定着ローラ20を加熱する。誘導発熱体としての定着ローラ20は、鉄等の強磁性の金属(透磁率の高い金属)を使うことで、誘導加熱装置70から発生する磁束を金属内部により多く拘束させる。磁束密度を高くすることにより、金属表面に渦電流を発生し、効率的に定着ローラ20を発熱させることができる。
励磁コイル71と磁性体コア72は誘導加熱装置70のハウジング76の内部に配設されている。励磁コイル71は図3において紙面と垂直方向に長円状に形成されている。励磁コイル71の中心に一部分を侵入させて、図3の紙面と垂直方向に複数に分割された磁性体コア72が配置されている。73は磁性体コア移動機構であり、分割されている個々の磁性体コアを定着ローラ20に接近する方向と定着ローラ20から離れる方向に選択的に移動させる機構である。この機構は本発明の要点外であるからここでの詳細な説明は割愛する。
磁気回路部材82は、磁性体コア72と定着ローラ20の芯金パイプ20aとを周回するように、励磁コイル71が発生する磁束の磁気回路を形成する。磁性体コア72及び磁気回路部材82は、励磁コイル71より発生した交流磁束の磁気回路の効率を上げるためと磁気遮蔽のために用いている。磁性体コア72は、交流磁束を効率よく定着ローラ20を構成している誘導発熱体に導く役目をするため、材質として、フェライト等の高透磁率残留磁束密度の低いものを用いている。
図4に示すように、励磁コイル71は、長手方向に略楕円形状(横長舟形)をしており、定着ローラ20の外周面に沿うように配置されている。励磁コイル71は、φ0.1〜0.3mmの絶縁被覆電線の細線を略80〜160本程度束ねたリッツ線を芯線として用いている。芯線は、磁性体コア72を周回するように8〜12回巻回して励磁コイル71を構成している。
複数に分割されている磁性体コア72は、用紙搬送方向(記録材搬送方向)Zと直交する方向に配列状態で配置されている。磁性体コア72は、定着ローラ20の軸垂直断面において、励磁コイル71の巻き中心部と外周面を円弧状に連絡するように構成されている。
定着装置Fは、定着ローラ20を加熱するため、励磁コイル71による磁束で定着ローラ20に設けた誘導発熱体に渦電流を発生させてジュール熱により発熱させる誘導加熱方式を採用している。誘導加熱方式は、熱発生位置をニップ部Nのごく近くに置くことができるので、ハロゲンランプヒータを用いた熱ローラ方式に比して、電源投入時に、定着ローラ20の表面の温度が定着に適当な温度になるまでに要する時間が短くて済む。また、熱発生位置からニップ部Nへの熱伝達経路が短く単純であるため、加熱の熱効率が高い。
励磁コイル71に高周波電流が印加されると、定着ローラ20が発熱する。励磁コイル71は、供給される交流電流によって交番磁束を発生し、交番磁束は磁性体コア72に導かれて、誘導発熱体である定着ローラ20に渦電流を発生させる。その渦電流は誘導発熱体の固有抵抗によってジュール熱を発生させる。即ち、励磁コイル71に交流電流を供給することで定着ローラ20が電磁誘導発熱状態になる。
図5に示すように、励磁回路310は、定着装置Fの励磁コイル71へ高周波電流の交番電流を供給する。励磁コイル71は、商用交流電源500から電力供給されるIH電源装置300の励磁回路310におけるスイッチ素子303、304の接続点とコンデンサ305、306の接続点との間に接続されている。励磁コイル71は、磁束を発生して定着ローラ20を誘導加熱する。
IH電源装置300は、ダイオードブリッジ301と、フィルタコンデンサ302とで整流平滑回路を構成して直流電圧を発生させる。電力制御部313は、駆動部312を介して、スイッチ素子303、304を交互に作動させて、励磁コイル71に交流電圧を印加する。コンデンサ305、306は、励磁コイル71とともに共振回路を形成する共振コンデンサである。駆動部312は、2つのスイッチ素子303、304をそれぞれ駆動する。電力検知部311は、IH電源装置300の入力電力を検出する。
上記のように、定着ローラ20と加圧ローラ22が回転駆動され、定着ローラ20が誘導加熱装置70により加熱される。そして、以下に説明するように、定着ローラ20が所定の温度に温調制御されて未定着のトナー像tを担持した用紙Pがニップ部Nに導入される。用紙Pはニップ部Nで挟持搬送されることで定着ローラ20にて加熱され、またニップ圧を受けて、未定着トナー像tが用紙Pに熱圧定着(熱定着)される。ニップ部Nを通った用紙Pは定着ローラ20から分離して定着廃装置Fから排出搬送されていく。
図4に示すように、温度検出素子314、315、316は、定着ローラ20に対向する位置にそれぞれ配置され、定着ローラ20の長手中央部と、一端側(以下、奥側と記す)と、他端側(以下、手前側と記す)の各位置の温度を検出する。温度検出素子はサーミスタ等の温度センサである。即ち、定着ローラ20の幅方向に関して互いに離間した複数箇所の温度を検知する複数の温度検出素子314、315、316を有する。
中央温度検出素子314は、定着ローラ20の長手中央部の温度を検出し、定着ローラ20の温度が所定の温度に立ち上げられて一定になるように電力制御部313を制御する。奥側温度検出素子(第1温度センサ)315、手前側温度検出素子(第2温度センサ)316は、定着ローラ20の両端部に対向する位置に配置され、定着ローラ20の長手両端部(幅方向の一端部側と他端部側)の温度をそれぞれ検出(検知)する。
本実施例では、奥側温度検出素子315、手前側温度検出素子316は中央温度検出素子314との距離は等間隔に、定着ローラ20の長手中央位置から115mmの位置に配置されている。以下においては、奥側温度検出素子315と手前側温度検出素子316を端部温度検出素子とも記す。
電力制御部313は、画像形成装置30の制御部100からの動作命令と、温度検知部314の温度検出結果などの定着装置Fの状態から、駆動部312が出力する電力条件を決定する。駆動部312は、電力制御部313で決定された電力条件に従って、2つのスイッチ素子303、304を駆動する。
<実施例1>
本実施例は、ユーザーが用紙のセットを誤った場合でも、連続プリントジョブにおいて、端部温度検出素子315、316の温度差で用紙の通紙間隔を制御することで、装置の故障と誤検知しないように構成された定着装置を実現するものである。
制御部100は、CPU201、ROM202、RAM203を有している。操作部317やPCなどの外部機器3196を入力部として、使用する(画像加熱処理を施す)用紙種(記録材種)の情報(サイズ「、坪量、種類などの記録材情報)を制御部100に設定可能である。また、制御部100は、画像形成制御部318や駆動モータ(装置駆動源)M1を制御する。
制御部100は、中央温度検出素子314の検知温度をもとに、IH電源装置300を制御し、定着ローラ20の表面温度が一定になるように制御する。制御部100は奥側温度検出素子315と手前側温度検出素子316の検知温度差に基づいて、画像形成制御部317および用紙搬送制御部320を制御して用紙の搬送間隔が所定の搬送間隔になるように制御可能である。
図1のフローチャートを用いて、本実施例における動作について説明する。制御部100は、プリントジョブ開始したあと(画像形成ジョブの実行時)、奥側温度検出素子315と手前側温度検出素子316の検知温度の温度差(奥ー手前の温度差)の絶対値を取得する。そして、それが故障を想定した温度差(第2の所定値:ΔTerr)よりも高いかどうかを比較する(S1000)。本実施例では、ΔTerrを50℃に設定し、この温度よりも高い温度差が発生した場合は、操作部317の表示部にエラーを表示してジョブを中断(画像形成ジョブの実行を禁止:装置動作を停止)して終了する(S1001)。
S1001のエラー表示とジュブ中断がなされた後のユーザーが行う対処は次のaやbとなる。
a:用紙のセット不良が考えられるので、セット状態を確認し、セット不良であれば、セットを正してジョブをやり直す。
b:aにおけるセット状態で用紙のセット不良がなければ、また、aにおけるジョブのやり直においてもエラー表示とジュブ中断がなされるならば、温度検出素子の故障、定着ローラや定着ベルトの損傷等が考えられるので、サービスマンコールをする。
制御部100は、奥側温度検出素子315と手前側温度検出素子316の温度差の絶対値がΔTerr以下(第2の所定値の値以下)の場合は、ΔTerrよりも小さい所定の値ΔTdwn(第1の所定値)より大きいかどうかを判断する(S1002)。本実施例では、ΔTdwnを40℃に設定した。
奥−手前の温度差がΔTdwn以上の場合、制御部100は、ダウンシーケンスをONにして画像形成制御部318および用紙搬送制御部320を制御して用紙の搬送間隔(通紙間隔)を所定に広くするように制御する(S1003)。ダウンシーケンスは、通常のプリントジョブ実行時における用紙の標準の搬送間隔を第1の搬送間隔としたとき、搬送間隔をその第1の搬送間隔よりも間隔が所定に広い第2の搬送間隔の設定に変更制御するシーケンスである。
奥−手前の温度差がΔTdwnよりも小さい場合は、ジョブが終了しているかどうかを判断する(S1004)。終了していないようだったらS1000に戻る。ジョブが終了した場合はジョブを終了する。このとき、ダウンシーケンスがONにされていれば、ダウンシーケンスをOFFにして、即ち、用紙の搬送間隔の設定を標準状態(第1の搬送間隔)に戻してジョブを終了する(S1005、S1006)。
故障を想定した温度差ΔTerrは、以下のような故障モードで設定することができる。たとえば、ニップ部Nに異物が混入したときに定着ローラ20の表層20cが奥側と手前側のどちらかが剥がれた場合や、奥側温度検出素子315、手前側温度検出素子316のどちらかで当接不良が発生した場合の温度差を設定する。ダウンシーケンスに突入する閾値温度ΔTdwnはΔTerrと近い温度にすると温度検出素子のばらつきなどにより誤検知してエラーになる場合があるため、5℃以上差をつけることが望ましい。
上記の実施例1の制御をまとめると次のとおりである。制御部100は、プリントジョブの実行時に、奥側温度検出素子315によって検知された温度と手前側温度検出素子316によって検知された温度との温度差を取得する。そして、その温度差の絶対値が第1の所定値ΔTdwnの値以上で、この第1の所定値よりも大きい値の第2の所定値ΔTerrの値以下である場合には第1の搬送間隔を第2の搬送間隔に変更制御する。また、第2の所定値ΔTerrを超えた場合にはプリントジョブの実行を禁止する。
本実施例の動作について説明する。図7の(a)に、15℃環境において記録材カセット5にセットした坪量105[g/m2]のA4サイズの普通紙を、横送りで一分間に80枚の生産性で500枚通紙したときの、各温度検出素子314、315、316の検知温度推移の模式図を示す。
実験における中央温度検出素子314の制御目標温度は、定着ローラ20の中央において180℃である。A4サイズ紙の用紙幅は297mmなので、手前側温度検出素子315および奥側温度検出素子316に対応する定着ローラ部分は定着ローラ20が用紙によって熱が奪われないため、昇温する(以下、非通紙部昇温という)。非通紙部昇温した定着ローラ表面は、放熱とのバランスが取れる所定の温度に収束する。
図7の(b)に、故障モードを想定して、手前側温度検出素子316を定着ローラ表面から離間して、同様の通紙を行ったときの、各温度検出素子314、315、316の検知温度推移の模式図を示す。
手前側温度検知素子316が定着ローラ表面から離れることで検知温度が低くなることがわかる。このときの通紙開始からの奥側と手前側の温度検出素子315、316の温度差(奥−手前の温度差)と一分間あたりの出力枚数を図8に示す。図8では本実施例の生産性一分間に80枚を1.0とし、ダウンシーケンス時の生産性一分間に40枚を0.5と表記している。奥−手前の温度差がΔTdwnを超えたところでダウンシーケンスに突入し、生産性が低下するようになっているのがわかる。奥−手前の温度差がΔTerrを超えたところで、エラー停止している。
図9に比較例として、図1のフローチャート内のS1002、S1003を削除し、ΔTerrを上回ったときにエラーで停止する動作も合わせて示す。比較例においても、本実施例と同様に奥−手前の温度差がΔTerrを超えたところでエラー停止している。
次に、記録材カセット5にセットした用紙が、長手方向(幅方向)でずれてセットされたときの動作について、図10〜図12を用いて説明する。記録材カセット5にユーザーが用紙をセットした場合に、記録材カセット5のばらつきや用紙のカット精度などにより、図10のように、奥側(あるいは手前側)に偏った状態でセットされることがある。このとき、奥側温度検出素子315は通紙域内となるが、手前側温度検出素子316の部分には用紙が通過しないため、非通紙部昇温が発生する。
このとき、用紙が連続して通過するときの温度推移の模式図を図11(A)に示す。先行紙Aが通過するとき、手前側温度検出素子316は非通紙部昇温するため、温度が上昇するが、奥側温度検出素子315は通過する用紙により放熱し温度低下する。次の用紙Bがニップ部Nに突入するまでの紙間では、奥側温度検出知素子315は用紙通過により奪われた熱量が回復するため、温度上昇する。この結果、用紙通過中は奥手前温度差は大きくなり、紙間で温度差が小さくなることを繰り返す。
図11(B)にダウンシーケンスにより紙間を広くした場合の温度推移を同様に示す。紙間が広くなったことで、奥側温度検出素子315の温度回復時間が十分にとれることから、紙間が狭い場合に比べ奥手前温度差が小さくなっていることが分かる。
図11(C)に比較のために、奥側温度検出素子315が故障し定着ローラ20から離間した場合の温度推移を示す。温度検出素子が故障した場合は、紙間が広くなっても紙間での温度回復がないため、奥手前温度差は大きくなるだけであることがわかる。
次に、本実施例での動作を図12に示す。通常の一分間に80枚の生産性では、紙間の割合が少ないため、奥−手前の温度差が大きくなっていく。奥−手前の温度差がΔTdwnを超えたところでダウンシーケンスに突入し、生産性が低下するようになっているのがわかる。紙間が開いたことで、奥−手前の温度差が小さくなり、ΔTerrを超えてエラー停止することは無くなる。
比較例の構成では、記録材カセット5にセットする用紙をずらし本実施例と同様に通紙した結果、ダウンシーケンスに突入することはないので、図9と同様に奥−手前の温度差がΔTerrを上回り、故障と誤検知してエラー停止してしまった。
上述のように、本実施例の構成では、記録材の位置をずらしてセットしてしまった場合でも、故障と誤検知してエラー停止してしまうのを防ぐことができる。
<実施例2>
本実施2は、実施例1において、奥−手前の温度差がエラー停止閾値ΔTerrを上回る前に奥−手前の温度差の温度情報を基に即座にエラー停止する点が異なる。本実施例2における制御は、図1のフローチャートが図13に置き換わる以外、装置構成及び画像形成等制御は実施例1と同一である。以下、図13のフローチャートについて説明するが、実施例1と同様の動作を行う部分は、同じ符号を付け説明を省略する。
本実施例2では、実施例1で奥−手前の温度差がΔTerrを上回らないと判断された後に(S1000)、S2001において現在ダウンシーケンス中であるかどうかを判断する。ダウンシーケンス中ではないと判断された場合は、実施例1と同様に、ダウンシーケンスに入るかどうかを判断するフローに突入する(S1002)。ダウンシーケンス中の場合は、ニップ部N内を用紙が通過していないときの奥−手前の温度差の推移を確認して、温度差が拡大する場合はエラー表示を行い停止する(S2002、S1001)。
ニップ部Nに用紙が通過しているかどうかは、制御部100により制御された用紙間隔と記録材カセット5からニップ部Nまでの用紙の搬送時間を考慮して計算される。記録材カセット5からニップ部Nまでの用紙の搬送時間は、あらかじめ図6の制御部100のROM202に蓄積されている。
S2002において温度差が拡大しているかどうかは、先行している用紙Pがニップ部Nを抜けたタイミングの奥−手前の温度差と、次に来る用紙との紙間での温度をたとえば100msごとに逐次確認する。このとき、3回連続で奥−手前の温度差が大きくなる場合は、温度差が拡大していると判断して(S2002)、エラー表示を行う(S1001)。
本実施例2の制御をまとめると次のとおりである。制御部100は、用紙Pの搬送間隔が第2の搬送間隔に変更制御された状態のプリントジョブの実行時に、用紙がニップ部Nで挟持搬送されていないときに、前記温度差の絶対値が拡大する場合には、プリントジョブの実行を禁止する。
図11により本実施例2の動作を説明する。図11(B)のように、記録材カセット5にセットした用紙が長手方向でずれてセットされたときは、実施例1と同様の動作により、ダウンシーケンスに入りエラーの発生を回避することができる。
奥側温度検出素子315が故障し定着ローラ20から離間した場合は、図11(C)のように、紙間で温度差が大きくなり、次の用紙がニップ部Nに到達する前にエラーと判断し停止することができる。これにより、実施例1よりも故障時に即座に停止することができるため、後続の用紙Bが図11(C)で定着可能温度を下回り、不必要な定着不良画像を出力してしまうことがなくなる。
<実施例3>
本実施3は、実施例1において、封筒や薄紙などの多種用紙に対応するために加圧力を可変する定着装置に適用したものである。本実施4における装置構成に加圧力可変機構が追加される以外、制御及び画像形成等制御は実施例1同一である。以下、加圧力可変機構とその効果について説明するが、実施例と同様の動作を行う部分は、同じ符号を付け説明を省略する。
ここで、以下の説明において、定着装置Fに関して、正面とは装置Fを用紙入口側から見た面、左右とは装置を主面から見て左または右である。上流側と下流側とは用紙搬送方向Zに関して上流側と下流側である。
図14は本実施例4の定着装置Fの斜視図である。図15の(a)は同装置の要部の横断左側面模式図、(b)は(a)の部分的な拡大図、(c)は圧力付与部材(加圧パッド)の横断面図である。図16の(a)と(b)は同装置Fの左側面図と一部切り欠きの左側面図である。
加熱アセンブリ501は、円筒状で可撓性を有する定着ベルト(エンドレスのベルト)
506を有する。ベルト506は励磁コイル71から発生される磁界(磁場、磁束)が存在する領域を通過したときに電磁誘導で発熱する磁性部材(金属層、導電部材)を有する。また、ベルト506の内部に挿入された金属製のステー507を有する。ステー507の下面には長手に沿って圧力付与部材としての加圧パッド(パッド部材)508が取り付けられている。
パッド508はベルト506と加圧ローラ22との間に所定の押圧力を作用させてニップ部(定着部、定着ニップ部部)Nを形成する部材であり、耐熱性樹脂製である。パッド508のベルト506の内面に対する対向部が、図15の(b)・(c)のように、上流側突起部508a、主圧部508b、下流側突起部508cから構成されている。
即ち、パッド508は、ニップ部Nの上流部に上流側突起部508aなる凸部、ニップ部Nの下流部に下流側突起部508cなる凸部を有し、その両凸部508a・508bの間に主圧部508bを有する構成になっている。主圧部508bは、必ずしも平坦である必要はなく、上流側突起部508aの先端と下流側突起部508cの先端を平面で結んだ部分よりも、ベルト506内面に対して遠くなっていればよい。
より詳しくは、パッド508はベルト506を挟んで加圧ローラ22に向けて相対的に圧力を付与してニップ部Nを形成するように構成された圧力付与部材である。そして、パッド508は、横断面において、ベルト506の内面に対する対向部にニップ部Nの中心近傍における主圧部508bを有する。また、その主圧部508bを中にして用紙搬送方向Xの上流側と下流側とに主圧部508bからベルト506に向けて突出している凸部508a・508cを有している。
また、パッド508は圧をかけた時の撓みを補正するためにクラウンが付けてあり、本実施例で用いたクラウン量はパッド508の長手中央と端部(中央から200mmの位置)で1.6mmである。
ステー507はニップ部Nに圧力を加えるために剛性が必要であるため、本実施例では鉄製である。また、ステー507の上面側(励磁コイル71側)には、ベルト506を効率的に加熱するために誘導磁場をベルト506に集中させるための磁性体コア(内側の磁性コア)509がステー507の長手にわたって配設されている。
ステー507の左右の両端部がそれぞれベルト506の左右の両端部から外方に突出している。その両端部に対してそれぞれ左右対称形状のフランジ部材(定着フランジ)510L・510Rが嵌着されている。フランジ部材510L・510Rはベルト506の長手方向(幅方向:左右方向)への移動および周方向の形状を規制する規制部材である。ベルト506は上記のステー507・パッド508・コア509の組立て物に対してルーズに外嵌されている。ベルト506の長手方向への移動はフランジ部材510L・510Rの内向き面により規制される。
ベルト506は、後述するように、基層506a(図17)が電磁誘導発熱する金属で構成されている。そのため、回転状態のベルト506の長手方向への寄りを規制するための手段としては、ベルト506の端部を単純に受け止めるだけのフランジ部を有するフランジ部材510L・510Rを設ければ十分である。これにより、定着装置Fの構成を簡略化できるという利点がある。
パッド508の長手中央部にはベルト506の温度を検知する中央温度検出素子314としてのサーミスタ等の温度センサが弾性を有する支持部材511を介して配設されている。温度検出素子はベルト506の内面に対して部材511により弾性的に当接している。これにより、回転されるベルト506の温度検出素子当接面が波打つなどの位置変動が生じたとしても中央温度検出素子314がこれに追従してベルト506の内面との良好な接触状態が維持される。
加熱アセンブリ501はフランジ部材510L・510Rをそれぞれ装置筐体505の側板505L・505Rに配設されている縦方向のガイドスリット部505aに係合させて配設されている。したがって、加熱アセンブリ501は全体に側板505L・505R間においてスリット部505aに沿って上下方向に移動可能な自由度を有する。
図17はベルト506の層構成を示す模型図である。本実施例では、ベルト506は内径が30mmで電気鋳造法によって製造したニッケル基層(磁性部材、金属層)506aを有している。この基層506aの厚みは40μmである。基層506aの外周には弾性層6bとして耐熱性シリコーンゴム層が設けられている。層506bの厚さは100〜1000μmの範囲内で設定するのが好ましい。
本実施例では、ベルト506の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、層506bの厚みは300μmとされている。シリコーンゴムは、JIS−A20度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。更に層506bの外周には、表面離型層506cとしてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられている。
基層506aの内面側には、ベルト内面と中央温度検出素子314との摺動摩擦を低下させるために、フッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層(滑性層)506dを10〜50μmの厚みで設けても良い。本実施例では、層506dとしてポリイミドの層を20μmの厚みで設けた。
ベルト506は全体的に低熱容量で可撓性(弾性)を有し、自由状態においては円筒形状を保持している。金属層506aにはニッケルのほかに鉄合金や銅、銀などの金属を選択可能である。また、樹脂基層にそれら金属を積層させるなどの構成でも良い。金属層506aの厚みは、後述する励磁コイル71に流す高周波電流の周波数と金属層506aの透磁率・導電率に応じて調整して良く、5〜200μm程度の間で設定すると良い。
加圧ローラ22は芯金22aの両端部がそれぞれ装置筐体505の側板505L・505Rに対して軸受512を介して回転可能に支持されて配設されており、駆動モータM1により回転駆動される。
[加圧機構504と変更機構]
加圧機構504は、本実施例においては、加熱アセンブリ501のパッド508を、ベルト506を介して加圧ローラ22に所定の押圧力(圧力)で加圧してベルト506と加圧ローラ22との間に所定のニップ部Nを形成する加圧手段である。本実施例においてはこの加圧機構504の圧力(加圧状態)を変更機構により変更可能に構成してある。
そして、制御部100は、入力部317または319から取得した用紙情報に基づいて変更機構を制御して加圧機構504の加圧状態を第1の加圧モードと第1の加圧モードよりも加圧力を減少させた第2の加圧モードとの切り替えを実行する。
以下、具体的な機構構成を説明する。側板505L・505Rの外側の上部には、それぞれ、左右対称に加圧部材としての左右一対の前後方向(用紙搬送方向)に長い加圧レバー518L・518Rが配設されている。
レバー518Lはフランジ部材510Lの被加圧部510aの上側に位置しており、後端部はフランジ部材510Lよりも後方において側板505Lに対して支持軸518aを中心に上下方向に回動可能に枢着されている。即ち、レバー518Lは支持軸518aを支点としてフランジ部材510Lの被加圧部510aを圧接する方向、もしくは被加圧部510aから離間する方向に動作できるようになっている。
レバー518Lの前端部はフランジ部材510Lよりも前側に位置している。レバー518Lは側板505Lとの間に配設された付勢部材としてのばね付きビス519Lのばね519aのばね力で軸518aを中心に下方へ常時回動付勢されている。
レバー518Rはフランジ部材510Rの被加圧部510aの上側に位置しており、後端部はフランジ部材510Rよりも後方において側板505Rに対して支持軸518aを中心に上下方向に回動可能に枢着されている。即ち、レバー518Rは支持軸518aを支点としてフランジ部材510Rの被加圧部510aを圧接する方向、もしくは被加圧部510aから離間する方向に動作できるようになっている。
レバー518Rの前端部はフランジ部材510Rよりも前側に位置している。レバー518Rは側板505Rとの間に配設された付勢部材としてのばね付きビス519Rのばね519aのばね力で軸518aを中心に下方へ常時回動付勢されている。
そして、レバー518L・518Rの自由状態時においては、各レバー518L・518Rの下面がそれぞれフランジ部材510L・510Rの被加圧部510aの上面に対してばね付きビスのばね519aで規定されたばね力で十分に押し当っている。本実施例では、この圧力は例えば550Nに設定されている。これにより、加熱アセンブリ501において、フランジ部材510RL・510Rと共にステー507およびパッド508が押し下げられて、パッド508がベルト506を挟んで弾性層502bの弾性に抗して加圧ローラ22に対して圧接する。
この圧接によりベルト506と加圧ローラ22との間に用紙搬送方向Xに関して所定幅のニップ部Nが形成される。パッド508はニップ部Nの圧プロフィルの形成を補助する。この時の構成を以下、加圧構成と呼ぶ。
側板505L・505R間には軸受(不図示)を介してカム軸521が回転可能に配設されている。その軸521の左右の両端部にはそれぞれ側板505L・505Rの外側において左右対称で同形状の偏心カム(圧解除部材)522L・522Rが同じ位相で固定して配設されている。カム522Lは加圧レバー518Lの前端部の下側に位置している。カム522Rはレバー518Rの前端部の下側に位置している。
また、軸521の左側の端部にはギア(圧解除ギア)523が固定して配設されている。このギア523に対して制御部100で制御される加圧ローラ脱着モータ(例えばステッピングモータ)M2の駆動力が伝達手段(不図示)を介して伝達されて、軸521すなわちカム522L・522Rの回転が制御なされる。
即ち、制御部100は所定の信号に応じてモータM2を回転させてギア523を所定の方向へ所定量回転させる。このギア523の回転に応じて軸521が回転し、これに伴いカム522L・522Rが回転する。
カム522L・522Rの回転制御により、レバー518L・518Rがばね付きビス519L・519Rのばね519aのばね力に抗して持ち上げ回動されることで、パッド508の加圧ローラ22に対する圧力が変更される。
上記の軸受(不図示)、軸521、カム522L・522R、ギア523、モータM2が、加圧機構504によるニップ部Nの圧力を変更する変更機構である。加圧機構504の圧力変更の詳細については後述する。
[圧力変更動作]
カム522L・522Rは、図18のように、2つのピーク形状を有している。カム522L・522Rが回転したときのベルト506の位置を、図19を用いて説明する。
図19の(a)は通常圧モード時である。このモード時においてはカム522L・522Rの平面部が上向きの回転角度姿勢となっていて、カム522L・522Rはレバー518L・518Rに非接触である。そのためばね付きビス519L・519Rのばね519aのばね力がレバー518L・518Rに対して十分に作用して、ニップ部Nの圧力が所定の第1の圧力(通常圧)の状態である(加圧構成)。
本実施例において通常圧モード(第1の加圧モード)の場合、加熱アセンブリ(ベルトユニット)501にかかる力(ニップの総圧力)は500Nである。通常圧としては100N〜900Nが挙げられる。好ましくは40N〜600Nである。
カム522L・522Rが図20の(a)の通常圧モード時において時計方向に回転して、レバー518L・518Rをばね付きビス519Rのばね519aのばね力に抗して1つ目のピーク(ピーク1)の位置まで押し上げる((a)→(b))。そうすると、フランジ部材510L・510Rへの圧力は半減し、ベルト506の位置はΔY1だけ上に上がる((a)→(b))。これにより、ニップ部Nの圧力が通常圧モード時の第1の圧力よりも低い(弱い、軽圧)所定の封筒圧モード(第2の加圧モード)となる(圧力減少構成)。
本実施例においてはこの封筒圧モードの場合、加熱アセンブリ(ベルトユニット)501にかかる力(ニップの総圧力)は30Nになるように設定されている。軽圧としては10N〜90Nが挙げられる。好ましくは4N〜60Nである。
カム522L・522Rが更に回転して、最も高い2つ目のピーク(ピーク2)の位置までレバー518L・518Rを押し上げると、ベルト506はさらにΔY2だけ上に上がる。そうすると、ばね付きビス519Rのばね519aのばね力のフランジ部材510L・510Rに対する圧力を無効にし、ベルト506と加圧ローラ22が圧解除モード(圧力解除状態:圧力解除構成)になる((b)→(c))。
制御部100は、画像形成装置のスタンバイ時や非画像形成時においては加熱アセンブリ501を図19の(c)の圧解除モードに制御する。定着装置Fに通紙される用紙が封筒以外である場合には図19の(a)の通常圧モードに制御する。また、封筒である場合には図19の(b)の封筒圧モード(圧力減少構成)に制御する。
[加圧モードについて]
本実施例における定着装置Fの通常圧モードと封筒圧モードのニップ部Nにおける加圧形態を図20、図21を用いて説明する。図20の(a)と図21の(a)は、各モードにおいて封筒以外の用紙(普通紙)Pがニップ部Nを通過するときの断面図、図20の(b)、図21の(b)は各モードにおいて封筒がニップ部Nを通過するときの断面図を示している。また、図20の(c)、図21の(c)は各モードにおいて封筒を通紙した場合の封筒表紙にかかる速度分布を示している。
通常圧モードでは図20の(a)のように圧力付与部材である加圧パッド508の上流側突起部508a、主圧部508b、下流側突起部508cが共にベルト506に圧接する状態になる。封筒以外の用紙Pが通紙された場合、パッド508の上下流の突起部508a、8cにより、ニップ部Nが上凸形状になっているため、ニップ部Nから排紙される用紙が下方向になっている。これにより、坪量が少なく剛性の低い用紙が通紙された場合においても、定着ベルト506への分離性が十分に確保される。
一方、図20の(b)のように通常圧モードにおいて封筒がニップ部Nを通過するときは、封筒の裏表で拘束されていない部分は、加圧パッド508の上下流の突起部508a、508bにより、ニップ部Nが上凸形状になっている。そのために、ニップ部Nを通過する封筒の変形により封筒の上面と下面において搬送量差が発生する。
図20の(c)に封筒が長型3号の場合の表の搬送量(実線矢印)、裏の搬送量(点線矢印)の送り量を示す。封筒は表裏二枚の重なった紙がベルト幅方向の少なくとも一辺は表裏が拘束されている。長型3号の場合、xで示す位置が拘束箇所になる。拘束されている部分では、表裏が連続となるため、裏表の搬送量の中間的な搬送量でニップ部Nを通過する。この封筒の拘束部分と非拘束部分でのベルト幅方向での送り量の差により、白抜き矢印のような回転モーメントが発生しストレスが蓄積に紙の剛性が耐えきれなくなったところから封筒皺wが発生する。
本実施例では、通常圧モードにおいてニップ部Nを上凸形状にすることが目的であるので、加圧パッド508の主圧部508bのすべてにベルト506が接している必要はなく、主圧部508bの一部がベルト506に接していればよい。
封筒圧モードでは図21の(a)のように加圧パッド508の上流側突起部508a、下流側突起部508cが共にベルト506に圧接しているが、主圧部508bはベルト506から離間する状態になる。封筒以外の用紙Pが通紙された場合は、加圧パッド508の上下流の突起部508a、508cとベルト506の剛性により、ニップ部が上凸形状にならずストレート形状になっている。ニップ部Nから排紙される用紙がストレートに排出される。
この場合、封筒のように二枚重ねになっており剛性が高い用紙Pは問題ないが、坪量が少なく剛性の低い普通紙Pが通紙された場合は、ベルト506の曲率が十分に確保できず分離性が不十分になる場合がある。
一方、図21の(b)のように封筒圧モードにおいて封筒がニップ部Nを通過するときは、封筒の裏表で拘束されていない部分は、ニップ部Nが上凸形状にならずストレート形状になっている。そのため、ニップ部Nを通過する封筒の変形を抑え、封筒の表裏二枚の紙の送り量差を抑制できる(図21の(c))。これにより封筒の拘束部分と非拘束部分でのベルト幅方向での速度のずれの発生を抑制し、封筒皺の発生を防ぐことができる。
本実施例では、封筒圧モードにおいては図21の(b)のように加圧パッド508の上流側突起部508a、下流側突起部508cのみでベルト506を支持する構成になっており、主圧部508bがベルト506に接しない構成について説明した。
封筒圧モードにおいては、例外的に主圧部508bの一部が接する場合もある。たとえば、上下流突起部が機械公差範囲で高さが十分ではない場合や、耐久摩耗により上下流突起部が低くなってしまった場合などがある。また、封筒圧モードにおいて剛性が高い封筒がニップ部Nを通過した場合に、ベルト506が変形し、加圧パッド508の主圧部3bにベルト506が接触するようなこともあり得る。
しかし、そもそも封筒皺が発生しにくい封筒のため、なんら問題はない。剛性が高い封筒としては、たとえば、山櫻社製、長3 スミ貼 ARウルトラホワイト 130 〒枠ナシ、120mm×235mm、坪量130g/m2などが挙げられる。
本実施例の制御を図22に示したフローチャートを使って説明する。まず画像形成装置は画像形成ジョブ(JOB)を受け付ける。その後、通紙される用紙が封筒である封筒ジョブであるかどうかを制御部100が判断する(S5000)。制御部100は通紙する用紙が封筒でなければ、定着装置Fの圧力を通常圧モードにし(S5001)、画像形成動作と定着動作(S5003)を行う。S5000において、通紙する用紙が封筒であれば、封筒圧モードにして(S5002)、画像形成動作&定着動作(S5003)を行う。
通常圧モードと封筒圧モードにおける定着動作を図23に示したフローチャートを使って説明する。まず、制御部100は、加圧ローラ脱着モータM2を駆動させ、定着装置Fの圧力を通常圧に調整する(S5100)。次に、制御部100は、加圧ローラ22を駆動モータMにより駆動させ、加圧ローラ22およびベルト506を回転駆動し、コイル15に電圧を印加し、ベルト506を加熱する(S5101)。ベルト506が所定の温調温度に到達するまで、加熱と回転を継続する(S5102)。
図22のフローで決定されたモードが封筒圧モードの場合は定着装置Fの圧力を封筒圧に切り替える(S5103、S5104)。制御部100は画像形成部の画像形成動作により未定着トナーを載せた用紙Pをニップ部Nに導入して未定着トナーを用紙Pに定着させる(S5105)。
そして、制御部100はプリントジョブ終了するまでS5103〜S5105の動作を行い(S5106)、プリントジョブが終了したら駆動モータMの回転および励磁コイル71への電力供給を停止させる(S5107)。プリントジョブ終了後の設定により、加圧ローラ脱着モータM2を駆動させ、定着装置Fの圧力を通常圧もしくは圧解除に変更する(S5108)。
封筒圧モード時と通常圧モード時のニップNの用紙搬送方向Xに関するニップ幅を模式的に図24の(a)に示す。通常圧モードでは、ニップパッド508がクラウン形状を有しているため、ステー507および加圧ローラ22のたわみを補正して、長手全域に対してほぼ均一な接触ニップ幅で構成することができている。これにより封筒以外の記録材に対して長手で均一な用紙分離性能を確保することができる。
封筒圧時に封筒を挟んだときの長手ニップ幅分布は図24の(b)のように、ニップ部Nで封筒が挟まった部分に圧力が分担されてしまうため、端部のニップ幅はさらに狭くなってしまう。
中央温度検出素子314が180℃になるように一定温調したときの接触ニップ幅と端部温度検出素子(315もしくは316)の温度の関係を図25に示す。この結果から、端部の接触ニップ幅が狭くなり、0.5mmを下回ると端部温度検出素子の温度が高くなっていくことがわかる。これは、接触ニップ幅が狭くなったため、定着ベルト106の熱が加圧ローラ22に逃げにくくなり、放熱量が減ったため定着ベルト106温度が高く保たれているためである。
図24の(b)と図25の関係から、封筒圧モードの奥−手前の圧バランスが良くない場合や、封筒の長手通紙箇所がばらついた場合、奥−手前のニップ幅の差により奥−手前の温度差が発生してしまう場合がある。たとえば、圧バランスが崩れて、手前側のニップ幅が0.5mm以上の場合に、奥側のニップ幅が0.5mmよりも狭くなってしまう場合、奥側の温度が急激に高くなるため、奥−手前の温度差が大きくなってしまう場合がある。
実際にカム522Lとカム522Rの封筒圧ポジションの寸法を手前奥で0.1mm異ならせることで、奥−手前の接触ニップ幅を異ならせた状態で、封筒1を通紙した。
封筒1:山櫻社製、長3 スミ貼 ARウルトラホワイト 130 〒枠ナシ、120mm×235mm、坪量130g/m2
実施例1からも明らかなように本実施例3の制御を行うことで、ダウンシーケンスに入りエラーが発生することはなかった。しかし、比較例としてダウンシーケンスを行わない制御の場合は、奥−手前の接触ニップ幅の差からエラーが発生してしまった。
以上のように、加圧力を可変とする構成において所定の温度差が発生した場合に生産性を低下させるように制御することで、故障と誤検知してエラー停止してしまうのを防ぐことができる。
<その他の事項>
(1)実施例の定着装置Fにおいては、加圧パッドを、ベルトを介して加圧ローラに対して加圧しているが、逆に、加圧ローラを、ベルトを介して加圧パッドに対して加圧する機構構成にすることもできる。また、加圧パッドと加圧ローラとをベルトを介して互いに加圧する機構構成にすることもできる。即ち、加圧パッドと加圧ローラとをベルトを介して相対的に加圧する機構構成にすることができる。
(2)定着部である定着装置Fは用紙に形成された未定着のトナー像を固着像として加熱定着する装置としての使用に限られない。用紙に一旦定着された或いは仮定着されたトナー像を再度加熱加圧して画像の光沢度を向上させるなどの画像の表面性状を調整する装置としても有効である(このような装置についても定着装置と呼ぶ)。
(3)画像形成装置は実施例のようなフルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また画像形成装置は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。
30・・画像形成装置、F・・定着部(定着装置)、20・・第1回転体(定着ローラ)、22・・第2回転体(加圧ローラ)、N・・ニップ部、314、315、316・・複数の温度センサ、317、319・・記録材情報の入力部、100・・制御部、P・・記録材、t・・トナー像

Claims (8)

  1. 記録材のトナー像担持面に当接して記録材を加熱する第1回転体と前記第1回転体と協働して前記記録材を挟持搬送するニップ部を形成する第2回転体を有する定着部を備えた画像形成装置において、
    前記第1回転体の幅方向の一端部側と他端部側の温度をそれぞれ検知する第1温度センサおよび第2温度センサと、
    記録材の搬送間隔を第1の搬送間隔と前記第1の搬送間隔よりも広げた第2の搬送間隔とに変更制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、画像形成ジョブの実行時に、前記第1温度センサによって検知された温度と前記第2温度センサによって検知された温度との温度差の絶対値が第1の所定値の値以上で前記第1の所定値よりも大きい値の第2の所定値の値以下である場合には前記第1の搬送間隔を前記第2の搬送間隔に変更制御し、
    前記温度差の絶対値が前記第2の所定値を超えた場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成ジョブの実行を禁止し、前記温度差の絶対値が前記第2の所定値未満の場合であって前記記録材が前記ニップ部で挟持搬送されていないときに前記温度差の絶対値が所定期間大きくなった場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成の実行を禁止することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像加熱処理を施す記録材に関する記録材情報の入力部と、
    前記第1回転体および前記第2回転体を互いに圧接させる加圧機構と、前記加圧機構の加圧力を変更可能な変更機構と、を有し、
    前記制御部は、前記入力部から取得した記録材情報に基づいて前記変更機構を制御して前記加圧機構の加圧状態を第1の加圧モードと前記第1の加圧モードよりも加圧力を減少させた第2の加圧モードとの切り替えを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1回転体は可撓性を有するエンドレスのベルトであり、前記ベルトの内面に接し前記ベルトを介して前記第2回転体と共に前記ニップ部を形成する圧力付与部材を有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記圧力付与部材はクラウン形状を有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記圧力付与部材は、横断面において、前記ベルトの内面に対する対向部に前記ニップ部の中心近傍における主圧部と前記主圧部を中にして記録材搬送方向の上流側と下流側とにそれぞれ前記主圧部からベルトに向けて突出している上流側突起部および下流側突起部を有し、
    前記第1の加圧モードは、前記上流側突起部と前記下流側突起部と前記主圧部とが前記ベルトの内面に接するように前記圧力付与部材と前記第2回転体とを前記ベルトを介して相対的に加圧した状態であり、
    前記第2の加圧モードは、前記上流側突起部と前記下流側突起部とが前記ベルトの内面に接し前記主圧部は前記ベルトの内面に接しないように前記圧力付与部材と前記第2回転体とを前記ベルトを介して相対的に加圧した状態であることを特徴とする請求項またはに記載の画像形成装置。
  6. 記録材のトナー像担持面に当接して記録材を加熱するベルト前記ベルトの内面に接触するパッド部材と、前記ベルトを介して前記パッド部材を圧し記録材を挟持搬送するニップ部を形成する加圧部材と、を有する定着部を備えた画像形成装置において、
    前記ベルトの幅方向の一端部側と他端部側の温度をそれぞれ検知する第1温度センサおよび第2温度センサと、
    記録材の搬送間隔を第1の搬送間隔と前記第1の搬送間隔よりも広げた第2の搬送間隔とに変更制御する制御部と、を有し、
    前記パッド部材の前記ベルトと接触する面はクラウン形状であり、
    前記制御部は、画像形成ジョブの実行時に、前記第1温度センサによって検知された温度と前記第2温度センサによって検知された温度との温度差の絶対値が第1の所定値の値以上で前記第1の所定値よりも大きい値の第2の所定値の値以下である場合には前記第1の搬送間隔を前記第2の搬送間隔に変更制御し、前記温度差の絶対値が前記第2の所定値を超えた場合には記録材の搬送間隔が前記第2の搬送間隔に変更制御された状態の画像形成ジョブの実行を禁止することを特徴とする画像形成装置。
  7. 画像加熱処理を施す記録材に関する記録材情報の入力部と、
    前記ベルトおよび前記加圧部材を互いに圧接させる加圧機構と、前記加圧機構の加圧力を変更可能な変更機構と、を有し、
    前記制御部は、前記入力部から取得した記録材情報に基づいて前記変更機構を制御して前記加圧機構の加圧状態を第1の加圧モードと前記第1の加圧モードよりも加圧力を減少させた第2の加圧モードとの切り替えを実行することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  8. 前記パッド部材は、横断面において、前記ベルトの内面に対する対向部に前記ニップ部の中心近傍における主圧部と前記主圧部を中にして記録材搬送方向の上流側と下流側とにそれぞれ前記主圧部からベルトに向けて突出している上流側突起部および下流側突起部を有し、
    前記第1の加圧モードは、前記上流側突起部と前記下流側突起部と前記主圧部とが前記ベルトの内面に接するように前記パッド部材と前記加圧部材とを前記ベルトを介して相対的に加圧した状態であり、
    前記第2の加圧モードは、前記上流側突起部と前記下流側突起部とが前記ベルトの内面に接し前記主圧部は前記ベルトの内面に接しないように前記パッド部材と前記加圧部材とを前記ベルトを介して相対的に加圧した状態であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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