JP6811648B2 - 液面レベル検出装置、液面レベル検出方法、及び、充填機 - Google Patents
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液面レベルを検出するのに、特許文献1及び特許文献2は、赤外放射エネルギを検出することを提案する。また、例えば特許文献3及び特許文献4は、照明装置とテレビカメラを備える液面レベルの検査装置を提案し、特許文献5は、発光器及び受光器を備える液面レベル検査装置を提案している。
特許文献3及び特許文献4は、前者の飲料充填機に関するものである。
また、特許文献1及び特許文献2は、後者、つまり回転式の飲料充填機に関するものである。この飲料充填機は、軸線周りに高速で回転される回転体に備えられる複数のグリッパのそれぞれに把持された容器を搬送しながら、同じく回転体に備えられ、容器のそれぞれに対応する充填ノズルから製品液を容器内に充填するので、生産効率が高く、かつ、充填機の占有面積が小さいといった利点がある。
本発明の制御部は、撮影された液面の水平方向に対する傾斜に基づいて液面を補正して、液面レベルを特定する、ことを特徴とする。
制御部は、容器を正面から撮影した画像に含まれる液面の手前側の稜線及び奥側の稜線の一方又は双方に基づいて、液面レベルを特定する、ことができる。
また、制御部は、容器の回転速度と容器の搬送経路における回転直径とに基づいて求められる液面の傾斜角度と、容器を正面から撮影した画像に含まれる液面の手前側の稜線及び奥側の稜線の一方又は双方と、に基づいて、液面レベルを特定する、こともできる。
液面とカメラの光軸を合わせるには、カメラを鉛直方向に沿って正立する容器に対して傾斜させればよい。本発明は、容器の回転速度に基づいて、容器に対するカメラの傾斜角度を調整することが好ましい。
この液面レベル検出方法は、容器の外部から液面を含む容器の画像を撮影する撮影ステップと、画像から液面レベルを特定するレベル特定ステップと、を備え、レベル特定ステップは、撮影された液面の水平方向に対する傾斜に基づいて液面を補正して、液面レベルを特定する、ことを特徴とする。
本実施形態は、液面レベル検出装置30を備える回転式の飲料充填機1に関し、特に、高い精度で液面レベルを検出できる液面レベル検出装置30を提案する。
以下、飲料充填機1の構成及び動作を説明し、次いで、飲料充填機1の効果を説明する。
飲料充填機1は、図1に示すように、図示を省略する搬送コンベアにより連続的に搬送される容器100を回転体としての搬入スターホイール7から受け取る。飲料充填機1には、フィラ本体5の周囲に複数の充填バルブ10(図3参照)が設けられており、搬入スターホイール7から受け渡される容器100が容器供給地点INから容器排出地点EXまでの円弧状の搬送経路Rを移動する間に、一連の手順で飲料の充填が行なわれる。飲料充填が完了した容器100は、搬出スターホイール8に受け渡されてから、キャップの取り付けなどを行う次工程に向けて搬送される。
なお、図1は容器100を間引いて示している。
フィラ本体5は、駆動源により回転駆動される旋回台6と、旋回台6の外周に設けられ、容器100を保持する複数の保持具と、を備えている。なお、保持具の図示は省略されている。フィラ本体5は、複数の保持具のそれぞれに対応して充填バルブ10が設けられる。
本実施形態に適用される製品液には制限がなく、炭酸を含むビール、コーラなどの飲料、炭酸を含まないお茶、ミネラルウォータなどの飲料などを用いることができる。また、固形物を含む飲料製品を本実施形態の製品液に用いることもできる。
飲料充填機1は、図1及び図3に示すように、図示しない駆動モータによって一方向に回転駆動される旋回台6を備えている。旋回台6には、その外周に円周方向に沿って多数の充填バルブ10が備えられている。各充填バルブ10は、容器100を保持した状態で、容器100の内部の容積部分に製品液を充填する。
通気路P2は、例えばカウンタ工程の際に、気相領域9Bから容器100の容積部分に向けて二酸化炭素を供給するとともに、製品液を供給する際には、容器100から排出される二酸化炭素を気相領域9Bに向けて戻すのに用いられる。
液面レベル検出装置30は、図1に示すように、その主体をなす撮影部31が、製品液の流量が小流量の範囲に設けられる。なお、制御部50は液面レベル検出装置30の一要素であり、液面レベル検出装置30は撮影部31と制御部50から構成される。
図2に示すように、撮影部31は、液面レベルを含む容器100の所定の視野を撮影するカメラ32と、撮影範囲を照らす照明光を照射する光源33と、光源33から照射される照明光Lを反射する反射体35と、を備える。
高い精度で液面レベルを検出するには、100万画素以上、好ましくは200万画素以上の高解像度なカメラ32が選択されることが好ましい。また、同様に、カメラ32は、撮影速度が速いことが好ましく、撮影速度が1000fps(frame per second)以上、さらには3000fps以上のハイスピードカメラが適用される。
撮影部31は、カメラ32を挟んで二台の光源33,33を備えており、二台の光源33,33のそれぞれが照射する照明光Lは、隣接する容器100,100の間を通って搬送経路Rよりも内側の反射体35に至る。二台の光源33,33は好ましい形態であり、本発明は一台の光源33だけでもよい。
光源33が発する照明光Lとしては、白色光、近赤外光(波長がおよそ700〜2500nm)を用いることができる。白色光は、製品液の色によっては透過しにくいため、例えば製品液が黒い場合には、近赤外光を用いるのがよい。近赤外光は、波長が800〜900nmであることがより好ましい。
照明光Lを発する光源としては、消費電力の少ないLED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)のほかに、ハロゲンランプ、半導体レーザ、蛍光灯、白熱灯、HIDランプ(High-Intensity Discharge lamp)を用いることもできる。
制御部50は、フィラ本体5を構成する旋回台6の回転及び充填バルブ10の開度を制御する。充填バルブ10の開度の制御は、本発明における製品液の充填状態の制御に対応し、本実施形態においては、充填バルブ10を閉じることで充填を停止すること、充填バルブ10の開度を変えることで製品液の充填流量を切り替える。ここでいう充填流量は、単位時間当たりの流量であり、単位としてはmL/secが該当する。
ここで、最終入味線高さh0は、容器100に適量の製品液が充填される目標となる液面レベルである。液面レベルは、容器100の容器口101が上を向く正立した状態において、最終入味線高さh0からの鉛直方向Vの距離で特定される。
制御部50は、旋回台6に保持されながら搬送されるそれぞれの容器100の位置を認識する。つまり、容器供給地点INで旋回台6に受け渡された時点で容器100が容器供給地点INにいることを認識できる。その後も、制御部50は、旋回台6の回転に伴って搬送される位置を継続して認識し、容器排出地点EXに達すれば、容器100が容器排出地点EXにいることを認識できる。
ここで、飲料充填機1は、容器100が高速で回転される旋回台6に保持されるので、製品液は搬送経路Rの外側に押し付けられ、図7(a)の左側の側面図に示すように、製品液の液面Sは内側INよりも外側OUTの方が高くなるように水平方向Hに対して傾斜する。この製品液の液面Sは、鉛直方向Vに沿って正立する容器100を正面から撮影するカメラ32からは、図7(a)の右側の正面図に示すように、手前側の稜線Fと奥側の稜線Bからなる楕円形の液面Sとして写る。したがって、このままでは液面レベルh1を特定することができない。そこで、制御部50は、液面の傾斜角度θLを求め、傾斜角度θLに基づいて液面レベルh1を求める。なお、図7(a),(b)において、一点鎖線で示すh1は、容器100が静止していると仮定したときの液面レベルを示している。
θL:遠心力場での液面Sの傾斜角度
PCD:容器100の旋回台6における直径(容器100を保持する位置の直径)
g:重力加速度
rpm:旋回台6の回転速度
BPM:旋回台6の運転速度(容器100の処理本数/分)
N:充填バルブ10の立本数
いま、図7(a)に示すように、カメラ32で撮影された円弧状の液面Sの最も高い位置をha、液面Sの最も低い位置をhbとする。また、位置hbにおける容器100の直径D100は既知とする。以上より、液面Sが傾斜していないものとしたときの液面レベルh1は、位置haを基準にする補正式(2)又は位置hbを基準にする補正式(3)のいずれかの補正手法を適用して求めることができる。
h1=ha−1/2×tanθL×D100 … 補正式(2)
hbを基準
h1=hb+1/2×tanθL×D100 … 補正式(3)
したがって、補正式(2)は製品液が透明であっても不透明であっても液面レベルh1を求めることができるが、補正式(3)は製品液が透明な場合に限って液面レベルh1を求めることができる。
停止時間ts=(V1−V0)/Q … 式(4)
次に、飲料充填機1の製品液の充填パターンについて、図4及び図5を参照して説明する。この充填パターンは、充填の際に発泡しやすい炭酸飲料を製品液とする場合の一例である。
飲料充填機1は、中流量、大流量及び小流量の順に、容器100に製品液を充填する。中流量、大流量及び小流量は、充填バルブ10の開度を調整することにより実行される。なお、ここでいう中流量、大流量及び小流量は相対的な関係にすぎず、具体的な流量を特定するものではない。なお、図4において上段の三本の線図は充填バルブ10の制御を示しており、下段の一本の線図は充填流量を示している。
大流量充填を開始してから切換時間T2が経過したならば、制御部50は、充填バルブ10の開度をそれまでの大流量充填に対応する開度から小流量充填に対応する開度に切り換える。
制御部50は、停止時間tsが経過したら充填バルブ10を閉じるように充填バルブ10を制御する。この制御は、例えば充填バルブ10の開閉を制御するタイマを用い、停止時間tsが経過したら充填バルブ10を閉じるようにタイマをセットする。これで、一本の容器100へ製品液の充填を終了する。
以上説明したように、飲料充填機1は、容器100が円弧状の搬送経路Rを高速で搬送されることで液面が傾斜するのに対応して、算出により求められた傾斜角度θLを考慮して液面レベルh1を求める。したがって、本実施形態によれば、高い精度で液面レベルh1を検出できる。
しかも、飲料充填機1は、光源33から照射された照明光Lは反射体35の表面で反射され、カメラ32に対して撮影対象である容器100の背面側から照射される。したがって、容器100の内部の液面レベルh1をより高い精度で検出できる。
特に、液面レベル検出装置30は、反射体35もカメラ32に対応する内側定点だけに設けられるので、飲料充填機1の低コスト化により一層寄与する。
h1=ha−1/2×(ha−hb) … 式(5)
5 フィラ本体
6 旋回台
7 搬入スターホイール
8 搬出スターホイール
9 液タンク
9A 液相領域
9B 気相領域
10 充填バルブ
30 液面レベル検出装置
31 撮影部
32 カメラ
33 光源
35 反射体
50 制御部
100 容器
101 容器口
103 首部
105 胴部
IN 容器供給地点
EX 容器排出地点
FV1 視野
h1 液面レベル
L 照明光
LL 光軸
S 液面
P1 給液路
P2 通気路
R 搬送経路
Claims (9)
- 円弧状の搬送経路を搬送される複数の容器に充填される製品液の液面の高さである液面レベルを検出する装置であって、
前記容器の外部から前記液面を含む前記容器の画像を撮影する撮影部と、
前記画像から前記液面レベルを特定する制御部と、を備え、
前記制御部は、
撮影された前記液面の水平方向に対する傾斜角度に基づいて前記液面を補正して、前記液面レベルを特定する、
ことを特徴とする液面レベル検出装置。 - 前記カメラは、
前記搬送経路の外側から、前記容器の前記外側を向く正面を撮影する、
請求項1に記載の液面レベル検出装置。 - 前記制御部は、
前記容器を前記正面から撮影した前記画像に含まれる前記液面の手前側の稜線及び奥側の稜線の一方又は双方に基づいて、前記液面レベルを特定する、
請求項2に記載の液面レベル検出装置。 - 前記制御部は、
前記容器の回転速度と前記容器の前記搬送経路における回転直径とに基づいて求められる前記液面の前記傾斜角度と、
前記容器を前記正面から撮影した前記画像に含まれる前記液面の手前側の稜線及び奥側の稜線の一方又は双方と、に基づいて、前記液面レベルを特定する、
請求項2に記載の液面レベル検出装置。 - 前記カメラは、
前記液面と前記カメラの光軸が合うように、前記容器との相対的な位置が調整される、
請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の液面レベル検出装置。 - 前記カメラは、
鉛直方向に沿って正立する前記容器に対して傾斜することで、前記液面と前記光軸が合う、
請求項5に記載の液面レベル検出装置。 - 前記容器の回転速度に基づいて、前記容器に対する前記カメラの前記傾斜角度を調整する、
請求項6に記載の液面レベル検出装置。 - 円弧状の搬送経路を搬送される複数の容器に充填される製品液の液面の高さである液面レベルを検出する方法であって、
前記容器の外部から前記液面を含む前記容器の画像を撮影する撮影ステップと、
前記画像から前記液面レベルを特定するレベル特定ステップと、を備え、
前記レベル特定ステップは、
撮影された前記液面の水平方向に対する傾斜角度に基づいて前記液面を補正して、前記液面レベルを特定する、
ことを特徴とする液面レベル検出方法。 - 複数の容器が円弧状の搬送経路を搬送し、複数の前記容器のそれぞれに対応する充填バルブを備える回転体と、
前記容器に充填される製品液の液面レベルを検出する、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の液面レベル検出装置と、を備える、
ことを特徴とする充填機。
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