JP6811131B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

この発明は、時刻情報に基づいて計時した時刻を表示する電子時計に関する。
従来、標準電波やGPS(Global Positioning System)衛星から送信される時刻情報を含む電波を受信し、設定されたタイムゾーンにおける時刻を受信された電波に基づいて計時するとともに、計時される時刻を表示する電波修正時計がある。このような電波修正時計においては、たとえば、サマータイム(SMT:Summer Time、夏時間ともいう)制度を導入している国や地域において、標準時刻より1時間進めたサマータイムを表示することができるようにしたものがあった。
具体的には、従来、たとえば、長波帯の標準電波に基づいて時刻を計時する電波修正時計において、標準電波に含まれている時刻情報やサマータイム施行中であるかを示す付加情報などのサマータイムに関する情報を用いて、使用者の操作を介することなく自動的にサマータイムを表示するようにした技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
また、GPS衛星から送信される電波に基づいて時刻を計時する電波修正時計においては、電波修正時計自体は国や地域ごとのサマータイムに関する情報を記憶していないため、たとえば、リューズを引き出した状態でプッシュボタンを操作するなどの所定の操作をおこなうことによって、サマータイムを表示するサマータイム設定のON/OFFを切り替える。
また、GPS衛星から送信される電波に基づいて時刻を計時する電波修正時計においては、サマータイムが実施されている国や地域において測位をおこなった後に、使用者がリューズやプッシュボタンの操作によりサマータイムの設定モードを設定し、サマータイム設定がONされた場合、測位をおこなった位置が属するタイムゾーンにおけるサマータイムを表示する。
特開2001−235568号公報
しかしながら、上述した従来の技術は、サマータイムに関する情報を含む標準電波を受信することができない環境にある場合は、該当するタイムゾーンにおけるサマータイム設定を適用するかどうかが不明であるため、自動的にサマータイム設定に切り替えることができないという問題があった。
また、GPS衛星から送信される電波には、サマータイムに関する情報が含まれておらず、当該電波に基づいて時刻を計時する電波修正時計の場合、電波を受信しただけではサマータイム設定を適用するかどうかが不明であるため、自動的にサマータイム設定に切り替えることができないという問題があった。
このように、電波修正時計が、外部からサマータイムに関する情報を受信できない環境にある場合や、受信された電波に基づいてサマータイムを自動的に設定する構成を備えていない場合、使用者に誤った時刻を表示し続けるおそれがある。使用者は、サマータイムが実施されていることに気づくまで、時刻がずれた状態で時計を使用してしまうおそれがあり、不便であるという問題があった。
GPS衛星から送信される電波に基づいて時刻を計時する電波修正時計において、電波修正時計の位置情報ごとにサマータイムに関する情報をメモリに記憶する構成とすることにより上記のような不具合は解消されるが、記憶する情報量が増大し、処理が複雑化してしまうため、特に小型で低消費電力の時計にこのようなメモリを搭載することは厳しい。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、時刻の表示対象となる地域においてサマータイムが実施されていることを使用者に負担を掛けることなく確実に案内することができる電子時計を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる電子時計は、内部時刻を計時する計時手段と、前記計時手段が計時する内部時刻を表示する表示手段と、前記表示手段による時刻表示の対象となる表示対象地域を設定する地域設定手段と、前記地域設定手段により設定された前記表示対象地域が直前に設定されている表示対象地域と異なる場合、前記内部時刻に加算されるサマータイム加算値を設定するSMT設定モードに移行するモード移行手段と、を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記モード移行手段は、前記表示対象地域の変更操作を受け付けた場合、前記SMT設定モードに移行することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、衛星電波を受信し、当該衛星電波に基づく測位をおこなう測位手段を備え、前記表示対象地域は、前記測位手段による測位結果に基づいて設定されることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記モード移行手段は、前記測位手段による測位結果に基づく測位位置が直前に設定された表示対象地域から所定距離以上離れている場合、前記SMT設定モードに移行することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記モード移行手段は、前記SMT設定モードにおける操作が完了するまでの間、前記SMT設定モードとは異なるモードへ移行しないことを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、サマータイムがおこなわれる可能性がある実施可能期間を記憶する記憶手段を備え、前記モード移行手段は、前記計時手段が計時する内部時刻が、前記記憶手段が記憶する実施可能期間に含まれる場合、前記SMT設定モードに移行することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記記憶手段は、地域ごとに複数の実施可能期間を記憶し、前記モード移行手段は、前記記憶手段が記憶する複数の実施可能期間の中から前記表示対象地域に応じた実施可能期間を選択し、前記計時手段が計時する内部時刻が選択した実施可能期間に含まれる場合、前記SMT設定モードに移行することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記SMT設定モードに移行してから所定時間、当該SMT設定モードに移行したことを通知する通知手段を備えることを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記表示手段は、前記モード移行手段により前記SMT設定モードに移行してから所定時間が経過した場合、所定のSMTの設定値に基づいてサマータイムを表示することを特徴とする。
また、この発明にかかる電子時計は、上記の発明において、前記通知手段は、前記モード移行手段により前記SMT設定モードに移行してから所定時間が経過するまでにサマータイムの表示操作を受け付けなかった場合、当該表示操作を受け付けていないことを通知することを特徴とする。
この発明にかかる電子時計によれば、時刻の表示対象となる地域においてサマータイムが実施されていることを使用者に負担を掛けることなく確実に案内することができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の外観を示す説明図である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計のハードウエア構成を示す説明図である。 電波修正時計の表示例を示す説明図(その1)である。 電波修正時計の表示例を示す説明図(その2)である。 電波修正時計の表示例を示す説明図(その3)である。 電波修正時計の表示例を示す説明図(その4)である。 電波修正時計の表示例を示す説明図(その5)である。 この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の処理手順の一例を示すフローチャートである。 この発明にかかる別の実施の形態の電波修正時計の外観を示す説明図である。 液晶パネルの表示例を示す説明図(その1)である。 液晶パネルの表示例を示す説明図(その2)である。 液晶パネルの表示例を示す説明図(その3)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子時計を実現する電波修正時計の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(電波修正時計の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計の外観を示す説明図である。図1に示すように、電波修正時計100は、外装をなすケース(外装ケース)101を備え、ケース101の内部に時刻情報を含む電波を受信可能なアンテナ及び受信部を備えており、受信したデータの時刻情報に基づいて、第1駆動部を駆動し、正確な時刻を表示することができる。受信電波としてはGPS衛星電波や標準電波、Bluetooth(登録商標)などの高周波信号が挙げられ、アンテナは各電波を受信可能なアンテナを適宜選択し、配置することができる。以下の実施の形態においては、GPS衛星電波が受信可能なアンテナを備える構成であるとして説明をおこなう。
ケース101は、たとえば、金属などの導電性部材やセラミックスや樹脂などの非導電性部材を用いて形成され、両端が開口した略円筒形状をなす。
ケース101における一端側の開口は、透明なガラス材料などを用いて略円板形状に形成された風防ガラス102によって閉塞されている。ケース101における他端側の開口は、図示を省略する裏蓋部材によって閉塞されている。裏蓋部材は、ケース101同様に、導電性部材や非導電性部材を用いて形成されている。
風防ガラス102の周縁は、風防ガラス102の直径と略同一の内径の環形状をなすベゼル103によって支持されている。ベゼル103は、外周縁をケース101の外周縁に沿わせた状態でケース101に積層されている。ベゼル103は、ケース101に対して相対的に回転可能に設けられていてもよい。ベゼル103は、ケース101同様に、導電性部材や非導電性部材を用いて形成することができる。
ケース101の側面には、リューズ104aや各種のプッシュボタン104bなどによって構成される操作部104が設けられている。リューズ104aは、ケース101の側面から突出する方向に1段又は2段引き出すことができる。リューズ104aを側面から突出する方向に引き出さない状態を0段引きとする。また、リューズ104aは、軸心周りに回転可能に設けられており、回転することにより、電波修正時計100が表示する時刻を調整することができる。プッシュボタン104bは、使用者による各種の操作を受け付け、受け付けた操作に応じて、制御部(図2における符号203を参照)に対して、操作内容に応じた信号を出力する。
ケース101の内側には、文字板105が設けられている。文字板105には、指針(時刻指示針)106、インデックス(指標)107などが設けられている。指針106は、文字板105の中心などにおいて軸支されており、軸を回転中心として回転可能に設けられている。
指針106は、具体的には、たとえば、時針106a、分針106b、秒針106cなどによって実現することができる。指針106は、秒針106cを備えず、時針106aと分針106bのみによって実現してもよい。指針106は、指針106に連結された指針車、ステッピングモータ、指針車とステッピングモータとを連結する輪列などによって構成される駆動機構に連結されている。
指針106に連結されるステッピングモータは、モータ駆動回路から出力される駆動パルスに応じた正転(右回り)又は逆転(左回り)の回転動作をおこなう。駆動機構は、ステッピングモータの回転を、輪列や指針車を介して指針106に伝達することによって、当該指針106をステッピングモータの回転方向に応じた所定の方向に回転させる。
駆動機構において、ステッピングモータは、1つであっても複数であってもよい。たとえば、指針106と同数の複数のステッピングモータを用いて、時針106a、分針106b、秒針106cなどの各指針106を、それぞれ独立に駆動することができる。また、ステッピングモータ及び輪列は、指針106の数と一致していなくてもよい。たとえば、時針106a及び分針106bを1つめのステッピングモータによって駆動し、2つめのステッピングモータによって秒針106cを駆動するようにしてもよい。
インデックス107は、指針106の回転軸心を中心とする円周上に配置されており、指針106が指し示す位置すなわち時刻を示す。インデックス107は、たとえば、文字、数字、記号などによって実現することができる。電波修正時計100においては、文字板105におけるインデックス107、指針106、駆動機構などによって、時刻の表示にかかる第1駆動部(図2における符号204を参照)が構成されている。
文字板105には、受信部によるGPS衛星から送信される電波(衛星信号)の受信状態を表示するためのマーカー110が配置されている。マーカー110は、たとえば、GPS衛星から送信される電波の受信中であることを示す「RX」や、GPS衛星から送信される電波の受信処理の成否を示す「OK」や「NO」などの文字列、及び、当該文字列が示す各位置を示す記号によって実現することができる。
電波修正時計100は、たとえば、直前におこなわれた受信に成功したことを示す場合は、電波修正時計100に対する所定の操作に応じて、秒針106cなどの特定の指針106を運針させて「OK」を指し示す。また、直前におこなわれた受信が失敗したことを示す場合は「NO」を指し示す。
文字板105には、当該文字板105の外周に沿うように環状の見返しリング108が設けられている。見返しリング108には、都市や時差に関する情報を指示するための刻印(以下「都市表示」という)109が設けられている。都市表示109は、複数の都市名又は地域名を、タイムゾーンに基づいた順序で配列することにより構成されている。複数の都市名又は地域名に代わってタイムゾーンの符号付き数値が刻印されていてもよい。本発明における表示対象地域は、都市名、地域名、又はタイムゾーンに相当する。
タイムゾーンは、UTC(Coordinated Universal Time:協定世界時)に基づいて特定することができる。UTCは、世界共通の標準時であり、セシウム原子時計によって刻まれる国際原子時をもとにして常に正確な時刻をあらわす。UTCは、国際原子時と、地球の自転に基づく時刻(世界時)とのずれを補正するために、閏秒で調整された時刻をあらわす。
都市表示109は、都市表示109を構成する各都市名又は各地域名によって特定される都市又は地域における時刻とUTCとの時差に基づいて、当該時差が小さい都市又は地域ほど時計回り方向において12時の位置(図1における紙面上側)に近い位置に位置するように配列されている。都市表示109は、1周で24時間の時差をあらわす。都市表示109は、たとえば、12時の位置に表示された都市(LON:ロンドン)と、6時の位置に表示された都市(AKL:オークランド)とは12時間の時差があることを示している。
都市表示109を構成する複数の都市名又は地域名のうちのいずれかの都市名又は地域名を選択することにより、第1駆動部による時刻表示の対象となる表示対象地域を設定することができる。
タイムゾーンは、1度変わると4分の時差が発生する経度の違いや、国あるいは地域の経度方向における広がり、都市の位置などを考慮して区分されており、同一のタイムゾーンに属する地域においては、同一の標準時刻が用いられる。各タイムゾーンにおける標準時刻は、UTCによる基準時刻に対する時差に基づいてあらわされる。標準時刻は、たとえば、GPS衛星から送信される電波に含まれる時刻情報に基づいて計時することができる。
タイムゾーンは、たとえば、都市又は地域を選択することによって設定することができる。都市又は地域の選択操作は、具体的には、たとえば、リューズ104aを1段引いた状態で、都市表示109が示す複数の都市名又は地域名のうちタイムゾーンとして設定する都市名又は地域名に秒針106cをあわせ、この状態でプッシュボタン104bを操作するという一連の操作によって実現することができる。
また、タイムゾーンは、電波修正時計100の位置情報に基づいて設定することができる。電波修正時計100の位置情報は、電波修正時計100の現在位置を示す。電波修正時計100の現在位置は、複数のGPS衛星から送信される電波に基づく測位によって特定することができる。測位は、4機のGPS衛星との距離をそれぞれ算出し、それぞれの距離が一つに交わる位置を算出することによっておこなう。電波修正時計100は、GPS衛星から送信される電波に基づいて測位をおこなった場合、測位結果に基づいてタイムゾーンを設定する。
上記の第1駆動部は、操作部104に対する選択操作あるいは測位結果に基づいて設定されたタイムゾーンにおける時刻を表示する。
本実施の形態の電波修正時計100は、上述のタイムゾーンに応じた時差に加えて、サマータイムの適用可否に応じた加算値(サマータイム加算値)を設定することができる。文字板105には、サマータイム情報を設定、又は確認をするための小窓111が設けられている。小窓111は、機能針112と、複数の案内マーク113と、を備えている。
機能針112は、所定の輪列を介してステッピングモータに連結されており、所定の輪列を介して伝達されるステッピングモータの回転によって回転し、初期位置又はいずれかの案内マーク113を指し示す。
電波修正時計100においては、小窓111、所定の輪列、ステッピングモータなどによって、第2駆動部(図2における符号206を参照)が構成されている。
案内マーク113はサマータイムの設定状況を示し、たとえば、図1に示すように、サマータイムが設定されていない(サマータイム機能がOFFである)ことを示す案内マーク113aの「OFF」、サマータイムの設定値(以下SMT設定値)が0.5時間(30分)であることを示す案内マーク113bの「0.5」、SMT設定値が1時間であることを示す案内マーク113cの「1.0」、サマータイムの設定モード(以下、SMT設定モード)であることを示す案内マーク113dの「SMT」とすることができる。ここで、OFFはSMT設定値が0時間であることに等しい。
SMT設定モードは、操作部104に対する選択操作あるいは測位結果に基づいて設定されたタイムゾーンが直前に設定されているタイムゾーンと異なる場合、すなわち、都市変更がおこなわれた場合に移行する。SMT設定モードに移行した場合、機能針112は、「SMT」の案内マーク113dを指し示す。
サマータイムの設定は、リューズ104aによって機能針112を操作し、設定値である「OFF」、「0.5」、「1.0」を示す案内マーク113a〜113cのいずれかを指示した後に、プッシュボタン104bを押すことによって決定される。このように、SMT設定値はSMT設定モードが設定されている状態において、操作部104などを使用者が操作することにより、任意に選択して設定することができる。
具体的に、機能針112が、「0.5」の案内マーク113bを指し示す場合、0.5時間のSMT設定値が設定される。このとき、第1駆動部は、都市変更後のタイムゾーンにおける標準時刻に0.5時間を加算したサマータイムを表示する。また、機能針112は、「1.0」の案内マーク113cを指し示す場合、1.0時間のSMT設定値が設定される。このとき、第1駆動部は、都市変更後のタイムゾーンにおける標準時刻に「1.0時間」を加算したサマータイムを表示する。また、機能針112は、「OFF」の案内マーク113aを指し示す場合、SMTの機能はOFFであるため、設定値としては0時間が設定される。このとき、第1駆動部は、都市変更後のタイムゾーンにおける標準時刻を表示する。このように、第1駆動部は、SMT設定値を標準時刻に加算したサマータイムを表示する。本実施の形態においては、標準時刻に加算するSMT設定値によって、この発明にかかるサマータイム加算値が実現される。
ここで、機能針112は、SMT設定モードでない場合は、いずれの案内マーク113も指し示さない初期位置に位置づけられる。機能針112の初期位置は、たとえば、図1における12時の方向を指し示す位置とすることができる。また、SMT設定モードではないことを示す案内マークを別に設けておき、SMT設定モードでない場合は、機能針112がこの案内マークを指示するように第2駆動部を制御してもよい。
(電波修正時計100のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100のハードウエア構成を示す説明図である。図2に示すように、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100のハードウエアは、操作部104と、アンテナ201と、受信部202と、制御部203と、第1駆動部204と、サマータイム設定部(以下SMT設定部)205と、第2駆動部206と、によって構成されている。
たとえば、GPS衛星から送信される電波を受信する電波修正時計100である場合、アンテナ201は、GPS衛星から送信される、周波数約1.6GHzの電波を受信するパッチアンテナによって実現することができる。アンテナ201は、ケース101の内側であって、文字板105の裏側に設けられている。
GPS衛星は、それぞれ、地球の周回軌道を周回しており、高精度の原子時計を搭載し、当該原子時計によって計時された時刻情報を含んだ電波を周期的に送信する。各GPS衛星は、計25フレーム(ページ)を1セットとする航法データを繰り返し送信している。各フレームは30秒分の信号を含んでおり、GPS衛星は、全25フレームの信号を12.5分周期で送信する。
さらに、各フレームは、5個のサブフレームから構成される。1フレームが30秒であるため、1つのサブフレームは6秒分の信号に相当する。1つのサブフレームは、10ワードから構成され、1ワード30ビット、1サブフレーム全体で300ビット分の情報を含んでいる。
各サブフレームの先頭ワード(第1ワード)は、TLM(TeLeMetry word)と称され、その先頭部分(すなわち、サブフレーム全体の先頭部分)には、当該サブフレームの開始位置を示すプリアンブルが含まれる。さらに各サブフレームの2番目のワード(第2ワード)は、HOW(HandOver Word)と称され、その先頭部分には、TOW(Time Of Week)情報やWN(Week Number)情報が含まれている。
TOW情報は、週の始まり(日曜日の午前0:00)を起点としたGPS時刻(すなわちTime Of Week)を示す時刻情報であって、具体的には、週のはじめからの通算秒を示す。TOW情報が示す、週のはじめからの通算秒は、世界協定時UTC(Coordinated Universal Time)の0時00分00秒にリセットされる。
WN情報は、TOW情報によりあらわされる時刻が属する週の番号(すなわちWN:Week Number)を示し、週に1度、日曜日の午前0:00になるごとにカウントアップされる。WN情報は、GPS衛星から送信される衛星信号のうち、各フレームの第1サブフレーム内に格納されてGPS衛星から送信されている。電波修正時計100は、1又は複数のGPS衛星から受信した衛星信号から得られるTOW情報やWN情報などの時刻情報に基づいて、GPS衛星によって計時されているGPS時刻を得ることができる。
TOW情報やWN情報によって得られるGPS時刻は、協定世界時UTCに対して、協定世界時との差を調整するために追加もしくは削除される秒である閏秒の累積によって生じた整数秒分のずれがある。GPS衛星が送信する衛星信号には、このずれを補正するために用いられる閏秒補正値であるLS(Leap Second)情報も含まれている。具体的に、LS情報は、航法データのうち、第18ページ目のフレームの第4サブフレームに格納されている。
電波修正時計100は、LS情報を受信し、GPS時刻に対してLS情報に基づく補正をおこなうことにより、協定世界時に準拠した時刻情報を取得する。第18ページ目のフレームの第4サブフレームには、LS情報のみでなく、次回の閏秒更新予定日時を示す情報が含まれている。電波修正時計100は、LS情報とともに、閏秒更新予定日時に関する情報を受信してもよい。
受信部202は、高周波回路(RF回路)やデコード回路などによって実現することができる。高周波回路は、高周波数で動作する集積回路であって、アンテナ201が受信した電波に基づくアナログ信号に対して増幅、検波をおこなって、ベースバンド信号に変換する。デコード回路は、ベースバンド処理をおこなう集積回路であって、高周波回路が出力するベースバンド信号を復号してGPS衛星から受信した電波に基づくデータの内容を示すビット列を生成し、制御部203に対して出力する。この実施の形態においては、アンテナ201や受信部202によって、この発明にかかる電波受信手段を実現することができる。
制御部203は、CPU、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などによって構成されるメモリ、RTC(Real Time Clock)、モータ駆動回路などを含んで構成されるマイクロコンピュータによって実現することができる。メモリは、具体的には、たとえば、MONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)型メモリなどの不揮発性メモリを用いることができる。
CPUは、RAMをワークメモリとしてCPUの処理対象となるデータを書き込みながら、ROMに格納された各種の制御プログラムに従って各種の情報処理をおこない、モータ駆動回路などの電波修正時計100が備える各部に対して駆動信号を出力する。RTCは、CPUに対して、電波修正時計100の内部時刻の計時に使用されるクロック信号を出力する。
制御部203は、第1駆動部を駆動し、見返しリング108に刻印されたタイムゾーン(都市表示109)を秒針106cで選択可能に制御する。そして、操作部104によって選択されたタイムゾーンを表示対象地域として設定し、RTCが出力したクロック信号と、設定されたタイムゾーンに基づいて内部時刻を計時する。この内部時刻は、タイムゾーンにおける標準時刻に相当する。制御部203、第1駆動部、見返しリング108、操作部104によって、本発明における地域設定手段の一例を実現できる。
また、制御部203は、電波受信手段(アンテナ201及び受信部202)を駆動し、衛星電波や標準電波などに含まれる時刻情報に基づいて、内部時刻を正確な標準時刻に更新する。電波受信手段を駆動するタイミングは、操作部104に応じて強制受信の操作がおこなわれた場合や、定期的におこなう自動測時の時刻(あるいは期間)が到来した場合に、おこなうように構成することができる。
また、制御部203は、GPS衛星から送信される電波に基づく測位をおこなって電波修正時計100の現在位置を特定する。制御部203は、操作部104に対して測位にかかる強制受信の操作がおこなわれた場合や、定期的におこなう自動測位のタイミングが到来した場合に、電波受信手段(アンテナ201及び受信部202)を駆動し、測位をおこなう。この実施の形態においては、制御部203によって、この発明にかかる測位手段を実現することができる。制御部203と測位手段によって、本発明における地域設定手段の上述とは別の一例を実現できる。
また、制御部203は、設定されたSMT設定値に応じて「0.5時間」又は「1.0時間」を内部時刻(標準時刻)に加算したサマータイムを計時する。そして、制御部203は、第1駆動部204に対して、内部時刻に応じた駆動信号を出力する。設定されたSMT設定値が「OFF(0時間)」である場合、すなわちサマータイムは設定されていない場合、制御部203は、第1駆動部204に対して、内部時刻として計時している標準時刻を表示させる駆動信号を出力する。一方、設定されたSMT設定値が「0.5時間」あるいは「1.0時間」である場合、制御部203は、第1駆動部204に対して、サマータイムを表示させる駆動信号を出力する。この実施の形態においては、制御部203によって、この発明にかかる計時手段を実現することができる。
第1駆動部204は、制御部203によって制御され、制御部203から出力される駆動信号に応じて標準時刻又はサマータイムを表示する。具体的には、第1駆動部204は、制御部203から出力される駆動信号に応じてステッピングモータを駆動し、当該ステッピングモータに連結された指針106を回転させることによって標準時刻又はサマータイムを表示する。この実施の形態においては、第1駆動部204によって、この発明にかかる表示手段を実現することができる。
第2駆動部206は、制御部203によって制御され、SMT設定モードであるか否かや、SMT設定値を表示する。具体的には、第2駆動部206は、制御部203から出力される駆動信号に応じてステッピングモータを駆動し、当該ステッピングモータに連結された機能針112を回転させることによって案内マーク113a〜113dのいずれか指し示す、又は案内マーク113以外の部分を指し示すことによって電波修正時計100のSMT設定に関する状態を表示する。
SMT設定部205は、サマータイムの機能のON/OFFの制御や、具体的なSMT設定値を記憶し、必要に応じて結果を制御部203に出力する。このSMT設定部205は、CPUやメモリなどを含んで構成されるマイクロコンピュータによって実現することができる。SMT設定部205を実現するマイクロコンピュータは、制御部203を実現するマイクロコンピュータと同一のマイクロコンピュータによって実現してもよく、制御部203の一部であってもよい。SMT設定モードで設定されたSMT設定値は、設定値記憶部205aに記憶される。設定値記憶部205aは、この発明にかかる記憶手段に相当し、マイクロコンピュータが備えるメモリによって実現することができる。
また、SMT設定部205は、表示対象地域の変更にともなうSMT設定モードへの移行をおこなうか否かを判断し、その結果を制御部203に出力することができる。たとえば、表示対象地域の設定がおこなわれた際に、当該設定された表示対象地域が直前に設定されている表示対象地域と異なる場合、すなわち、表示対象地域の変更があった場合にSMT設定モードに移行する(以降、自動移行という)。このとき、SMT設定部205は、第2駆動部206が、機能針112を「SMT」の案内マーク113dを指示するように制御部203に出力する。これにより、使用者に対して、電波修正時計100の動作モードがSMT設定モードへ移行したことを通知することができ、使用者がその実施を知らないでいる状態を回避させることができる。
具体的には、操作部104に対するタイムゾーン(都市又は地域名を含む)の選択操作を受け付けた場合や、GPS衛星から送信される電波に基づく測位をおこなった場合に、あらたに設定するタイムゾーンが直前に設定されていたタイムゾーンと異なるか否かを判断する。そして、あらたに設定するタイムゾーンが直前に設定されていたタイムゾーンと異なる場合、SMT設定モードに移行する。また、手動操作による都市設定がおこなわれ、直前に設定された都市とは異なる都市に変更された場合、SMT設定モードに移行するようにしてもよい。
また、あらたに設定するタイムゾーンが、直前に設定されていたタイムゾーンと同一であっても、測位に基づく位置情報が、前回の測位位置又は設定されているタイムゾーンに応じた基準位置から一定以上の移動距離がある場合に、SMT設定モードに移行するようにしてもよい。
また、自動移行するか否かの判断に、さらにカレンダー情報を用いることができる。カレンダー情報には、サマータイムの実施期間、又は実施の可能性がある期間が含まれ、タイムゾーンの変更があり、かつ、サマータイムの実施期間、又は実施可能性がある期間であれば、SMT設定モードに移行するような構成とすることができる。カレンダー情報は、マイクロコンピュータが備えるメモリによって実現することができる。
このように、たとえば、変更後のタイムゾーンが夏期にサマータイム制度を導入する地域であっても、タイムゾーンの変更をおこなった時点における内部時刻がサマータイム制度の実施期間内に含まれない場合(たとえば、冬期又は、春期、秋期、及び冬期など)はSMT設定モードへ移行しないようにすることができる。
さらに、カレンダー情報は測位による位置情報又は都市情報に応じた数だけ複数あってもよい。たとえば、位置情報や都市情報が北半球に属するか又は南半球に属するかによって日照時間(季節)が異なる。そこで、北半球に位置する場合と南半球とでサマータイムを適用する期間が異なるカレンダー情報をメモリに記憶しておき、取得した位置情報又は設定した都市情報に応じて対応するカレンダー情報を使用することにより、適切にSMT設定モードに移行することができる。
また、SMT設定部205は、操作部104の操作によってSMT設定モードが選択されたことを判定し、SMT設定モードに移行する(移行、手動移行という)構成とすることもできる。手動移行の場合、使用者はリューズ104aを1段引き出してSMT設定モードに設定する選択操作をおこなってから、さらに所定のプッシュボタン104bを操作する移行操作をおこなうという一連の操作を要する。このため、このような一連の操作がおこなわれた場合、使用者が意識的にサマータイムの設定にかかる操作をしていると判断することができる。
手動移行に対し、自動移行によってSMT設定モードへ移行した場合、使用者による上記のような専用の操作を介することなくSMT設定モードへの移行がおこなわれるため、使用者は自動的にSMT設定モードが設定されたことに気づかずに、SMT設定の操作とは異なる操作をおこなうことが想定される。このような状況による誤動作を回避するために、自動移行によるSMT設定モードへ移行した場合、SMT設定モードに関する操作以外の他の操作を禁止する構成としてもよい。これにより、電波修正時計100は、自動移行によってSMT設定モードへ移行した場合は、SMT設定モードへの移行操作を受け付けるまでの間、SMT設定モードとは異なるモードへ移行しない。そして、これにより、電波修正時計100が使用者の想定していない動作をしたり、当該動作に起因して誤動作したりすることを防止できる。
また、SMT設定部205は、SMT設定モードへ移行してから所定時間が経過するまでに移行操作を受け付けなかった場合、使用者の操作を介することなく、SMT設定モードから通常の動作モードへ移行してもよい。通常の動作モードとは、たとえば、リューズ104aが0段引き(リューズを引かない状態)であり、プッシュボタン104bの操作がなされていないときの時刻表示モードとすることができる。SMT設定モードから通常の動作モードに移行する際には、上述の所定時間が経過するまでにSMT設定の操作を受け付けなかった場合、使用者の操作を介することなく、SMT設定値を設定するようにしてもよい。この場合、自動的に設定されるSMT設定値はあらかじめ決めておくものとする。また、SMT設定の操作はあったものの、決定がなされずに所定時間を経過した場合は、通常モードに移行する直前に機能針112が指していた案内マーク113に対応するSMT設定値を設定するようにしてもよい。
SMT設定部205は、SMT設定モードへ移行してから所定時間が経過するまでにSMT設定の操作を受け付けなかった場合、当該操作を受け付けていないことを通知してもよい。具体的には、機能針112によって案内マーク113dを指し示し続けることによって、SMT設定の操作を受け付けていないことを通知することができる。この場合、SMT設定部205、第2駆動部206によって、この発明にかかる通知手段を実現することができる。
あるいは、所定時間が経過した後に、機能針112を初期位置に戻すとともに、秒針106cなどの特定の指針106の運針を数秒おきにしたり逆回転をおこなわせたりして正常運針とは異なる運針にしたりすることによって、SMT設定値の設定操作を受け付けていないことを通知してもよい。この場合、SMT設定部205、秒針106cなどの特定の指針106及び当該特定の指針106の運針にかかる駆動機構が本発明の通知手段に相当する。
又は、ブザーや発光素子を用いて音や光によって、使用者に通知をおこなうように構成することもできる。この場合、SMT設定部205とブザーや発光素子が、本発明の通知手段に相当する。
このように、SMT設定値の設定操作を受け付けていないことを通知することにより、使用者に対して、SMT設定をするかどうかの選択を促すことができる。これにより、使用者の所望する時刻を確実に表示することができる。
上述の所定時間は、自動移行する直前の操作の種類に応じて時間設定を変更することができる。使用者の操作によって都市情報(タイムゾーン含む)を変更する場合、使用者は文字板105を見ながら操作をおこなうため、機能針112が駆動してSMT設定モードになっていることに気づく可能性が高い。一方で、測位受信によるタイムゾーンの変更にともなう場合、特に定時でおこなう自動測位の場合は、使用者が測位したこと自体にも気づかない状況である可能性が高い。測位によってSMT設定モードに移行した場合の所定時間を、使用者の操作にともなってSMT設定モード移行に移行した場合の所定時間よりも長くすることにより、使用者がSMT設定モードであることに気づき適切にSMT設定をおこなうようにすることができる。
この実施の形態においては、SMT設定部205によって、この発明にかかるモード移行手段を実現することができる。
上記のように、電波修正時計100においては、手動操作により直接SMT設定モードに移行する仕様に加えて、タイムゾーン(都市情報含む)や測位結果に基づき手動操作によることなくSMT設定モードへ移行する構成を有するため、容易にSMT設定モードへ移行できるとともに、使用者によるSMTの設定忘れを防ぐことができる。
(表示例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100の表示例について説明する。図3A〜図3Eは、電波修正時計100の表示例を示す説明図である。図3A〜図3Eにおいては、受信した電波に基づいて測位をおこない、当該測位結果に基づいて特定されるタイムゾーンが、サマータイムの実施対象地域であって、かつ、受信した電波に基づいて計時される標準時刻が当該実施対象地域におけるサマータイム制度の実施期間中であった場合の表示例を示している。
図3Aに示すように、電波を受信する前の状態においては、指針106により、前回受信された電波に基づいて計時される時刻を表示する。電波を受信する前の状態においては、小窓111の機能針112は、いずれの案内マーク113も指し示さない初期位置を指し示す。
電波修正時計100が定時測位受信又は使用者の操作による強制測位受信がおこなわれると、図3Bに示すように、制御回路203は指針106のうちの秒針106cを運針させて、マーカー110のうちの「RX」を指し示す。電波を受信している最中は、小窓111の機能針112は、初期位置のままである。
電波の受信に成功(完了)し、受信前のタイムゾーンと異なるタイムゾーン(たとえば時差が+1時間)であった場合、SMT設定部205は異なるタイムゾーンに変更されたと判断し、制御回路203は、受信された電波に含まれる時刻情報に基づく標準時刻の計時をおこなうとともに、SMT設定モードに移行する。図3Cに示すように、秒針106cは受信に成功したことを示す「OK」のマーカー110を示す。また、時針106a及び分針106bを運針させ、受信された電波に含まれる時刻情報に基づいて計時される標準時刻(取得時刻)を表示する。さらに、機能針112を駆動し、SMT設定モードであることを示す案内マーク113dを指し示す。図3Cに示す状態において、操作部104の操作(リューズ104aの回転又はプッシュポタン104bの押下)によってSMT設定値を選択し、設定することができる。
電波修正時計100は、操作部104の操作により任意のSMT設定値が選択されると、SMT設定値に基づくサマータイムの計時を開始する。操作部104の操作により機能針112が指示する案内マーク113に応じて、制御回路203は標準時刻にSMT設定値を加算した時刻をサマータイムとして表示する。図3においては、機能針112が「1.0」の案内マーク113cが指示されているため、制御回路203は標準時刻にSMT設定値の1.0時間を加算した時刻をサマータイムとして、時針106a及び分針106bを運針させて、現在時刻として表示する。このとき、秒針106cはマーカー110のうちの「OK」を指し示した状態のままとする。
その後、図3Eに示すように、操作部104によりSMT設定値が設定(決定)されると、時針106a及び分針106bに加えて、秒針106cも標準時刻に対するSMT設定値を加味して計時される時刻にあわせて運針させるとともに、小窓111の機能針112を初期位置に戻す。
上述の説明においては、受信状況を示すマーカー110は文字板105上に配置され、秒針106cが指し示すとして説明をおこなったが、SMT設定値を示す案内マーク113と同様に小窓111にマーカー110を配置し、機能針112が受信状況を示すような構成としてもよい。このとき、機能針112は測位受信が成功した後に、所定時間だけマーカー110のOKを指示し、その後に案内マーク113dを指し示すことによってSMT設定モードに移行したことを表示してもよい。また、機能針112を複数用意して、第2駆動部206がそれぞれの機能針を独立して駆動させて指示するような構成にすることもできる。
上述の説明においては、測位によるタイムゾーンの変更を例として説明をおこなったが、たとえば操作部104の操作により都市表示109を選択操作した場合は、現在の都市情報とは異なる都市が選択されたときに、機能針112がSMT設定モードに移行したことを示す案内マーク113dの「SMT」を指示する構成とすることができる。
(電波修正時計100の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100の処理手順について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4のフローチャートにおいて、まず、タイムゾーンの変更があるまで待機する(ステップS401)。タイムゾーンの変更は、上述したとおり、操作部104の操作や測位受信によって直前のタイムゾーンとは異なるタイムゾーンが設定されたときや、同じタイムゾーンではあるものの、測位受信による位置情報とタイムゾーンの基準位置とが所定以上離れた距離である場合などが挙げられる。タイムゾーンの変更がない場合は、変更があるまで待機する(ステップS401:No)。
タイムゾーンの変更があった場合(ステップS401:Yes)、現在時刻がサマータイム適用期間か否かを判断する(ステップS402)。サマータイムの適用期間であるか否かは、制御回路203が計時している内部時刻と、メモリに記憶されたサマータイム適用(適用可能性含む)期間に関する情報を有するカレンダー情報とを比較することによって判断される。つまり、現在時刻がサマータイム適用期間でなければ(ステップS402:No)、SMT設定値をOFF(0時間)に設定して(ステップS413)、終了する。現在時刻がサマータイム適用期間であれば(ステップS402:Yes)、SMT設定モードに移行する(ステップS403)。上述の、サマータイム適用期間に関する情報をメモリに有していない場合は、ステップS402を省略してもよい。
そして、SMT設定モード以外の他のモードの操作処理を禁止する(ステップS404)。ステップS404においては、たとえば、操作部104から制御部203に出力される信号を無効とすることにより、SMT設定モード以外の他のモードの操作処理を禁止する。SMT設定モード以外の操作処理を受け付けないようにすることにより、使用者にSMT設定モードであることに気づきやすくすることができる。
次に、SMT設定モードに移行してからの時間をカウントし、所定の経過時間を過ぎたかを判断する(ステップS405)。ステップS405において、所定の経過時間を過ぎていない(ステップS405:No)である場合、操作部104の操作によるSMT設定値の選択があったか否かを判断する(ステップS406)。
ステップS406において、SMT設定値の選択がない場合(ステップS406:No)は、ステップS405に戻る。SMT設定値の選択があった場合(ステップS406:Yes)、選択されたSMT設定値を標準時刻に加算し、制御回路203は第1駆動部204を駆動して、この標準時刻にSMT設定値が加算された時刻を表示する(ステップS407)。
次に、SMT設定値の決定があったか否かを判断する(ステップS408)。ステップS406で選択されたSMT設定値に対して、操作部104の操作により決定操作がなされたかを判断し、決定操作があった場合(ステップS408:Yes)は、機能針112を初期位置に移動させて、SMT設定モードを終了して(ステップS409)一連の処理を終了する。
一方、SMT設定値の決定がなされていない場合(ステップS408:No)は、ステップS405に戻る。つまり、SMT設定値を選択している間は選択と同時にその選択指示されたSMT設定値における時刻を表示する。
ステップS405においては、所定時間が経過した場合(ステップS405:Yes)、所定のSMT設定値に設定してSMT設定モードを終了する。所定のSMT設定値については、あらかじめメモリなどに記憶された設定値を使用する場合と、SMT設定値の決定はおこなわれなかったものの、所定時間が経過する直前までに選択されていたSMT設定値を所定のSMT設定値として使用する場合とが挙げられる。どちらを所定のSMT設定値とするかは、以下のステップS410によって判断することができる。
まず、所定時間が経過するまでの間に操作部104による操作がおこなわれたか否かを判断する(ステップS410)。操作がおこなわれたか否かは、たとえば、機能針112が案内マーク113d「SMT」のままであるか、SMT設定値を示す案内マーク113aの「OFF」、案内マーク113bの「0.5」、案内マーク113cの「1.0」のうち、いずれかを示しているかで判断することができる。
所定時間が経過するまでの間に操作部104による操作があった場合(ステップS410:Yes)、所定時間経過後(最後)に機能針112が指示していた案内マークの設定値をSMT設定値として設定し(ステップS411)、ステップS409に移行してSMT設定モードを終了する。つまり、機能針112が所定時間経過後に指示した値を所定のSMT設定値として標準時刻に加算したものを現在時刻として表示する。
ステップS410において、所定時間が経過するまでの間に操作部104による操作がなかった場合(ステップS410:No)、あらかじめ定めておいた所定のSMT設定値を設定し(ステップS412)、ステップS409に移行してSMT設定モードを終了する。ここで、あらかじめ定めておいたSMT設定値は、たとえば、OFF、0.5時間、1.0時間のいずれかに設定しておくことができ、OFFとした場合は、所定時間経過後はタイムゾーンに応じた標準時刻のままを現在時刻として表示し、1.0時間とした場合は、標準時刻に1時間が加算されたサマータイムを現在時刻として表示する。このあらかじめ定めておいた所定のSMT設定値は使用者が事前に設定できる構成としてもよい。このとき、操作部104が操作されなかったということは、使用者がSMT設定モードに気づいていない可能性もあるため、自動でSMT設定値が決定されたことを使用者に通知する手段を設けて知らせるような構成としてもよい。
上述した実施の形態においては、タイムゾーンの変更があった場合にサマータイムにかかるSMT設定モードを設定する例について説明したが、サマータイムに代えて、標準時刻に対し所定時間戻す(遅くする)冬時間ないしウインタータイムなどと称される時刻を設定するモードを設定してもよい。
上述した各実施の形態においては、小窓111によって第2駆動部206を実現する例について説明したが、第2駆動部206は小窓111など針を用いて対象を表示するものに限らない。たとえば、動作モードをデジタル表示する液晶パネルによって第2駆動部206を実現してもよい。
図5は、この発明にかかる別の実施の形態の電波修正時計600の外観を示す説明図である。図5に示すように、別の実施の形態の電波修正時計600は、実施の形態の電波修正時計100の小窓111に代えて、液晶パネル601を備えている。
液晶パネル601は、ガラス基板、液晶材料、バックライトなどによって構成される。液晶材料は、透明電極の間に充填された状態で、一対のガラス基板の間に狭持されている。液晶材料と透明電極との間には、液晶の分子を一定方向に並べるための配向膜が設けられている。液晶パネル601は、制御部203によって駆動制御され、制御部203からの駆動信号に基づいて動作モードをデジタル表示する。
(液晶パネル601の表示例)
図6A〜図6Cは、液晶パネル601の表示例を示す説明図である。液晶パネル601は、SMT設定モードが設定されているかどうかに応じて、表示内容が異なる。具体的に、SMT設定値が「0時間」である場合、液晶パネル601は、図6Aに示すように「SMT OFF」を表示する。
また、液晶パネル601は、設定されたSMT設定値に応じて、図6B又は図6Cに示すように、SMT設定値を表示する。具体的に、たとえば、標準時刻に対して0.5時間(30分)早めたサマータイムが設定されている状態では、液晶パネル601は、図6Bに示すように「SMT 0.5」を表示する。また、具体的に、たとえば、標準時刻に対して1.0時間早めたサマータイムが表示されている状態では、液晶パネル601は、図6Cに示すように「SMT 1.0」を表示する。
液晶パネル601において図6A〜図6Cのような表示をおこなう期間は、所定時間に限定してもよい。これにより、たとえば、液晶パネル601を用いて、サマータイムに関する情報以外の複数の情報を案内する構成とした場合にも、液晶パネル601がサマータイムの通知にのみ利用される状況を回避し、当該液晶パネル601を効率よく利用することができる。
なお、上述した各実施の形態においては、文字板105におけるインデックス107、指針106、駆動機構などによって、時刻の表示にかかる第1駆動部204を実現する例について説明した。この発明にかかる実施の形態の電波修正時計100は、これに限るものではない。たとえば、指針106によって時刻を表示する第1駆動部204に代えて、時刻をデジタル表示する液晶パネル601によって第1駆動部204を実現してもよい。また、都市表示109を見返しリング108に設けて指針106で指示する構成としたが、液晶パネル601に都市情報を表示し操作部104の操作によって選択し、設定するようにしてもよい。
上述した実施の形態においては、GPS衛星から送信される電波を受信する電波修正時計であるとして説明したが、これに限るものではない。GPS衛星から送信される電波に代えて、あるいは加えて、標準電波やBluetooth(登録商標)などによる外部電波を受信する電波修正時計であってもよい。また、外部電波受信を用いない(アンテナを有さない)電子時計であってもよい。このような電波修正時計又は電子時計であっても、使用者の手動操作によるタイムゾーンや都市の変更があった場合はSMT設定モードに移行することにより、サマータイムが実施されている(あるいは実施の可能性がある)ことを案内することができる。
以上のように、この発明にかかる電子時計は、受信した電波に基づいて計時した時刻を表示する電子時計に有用であり、特に、表示対象地域ごとの時刻を表示する電子時計に適している。
100 電波修正時計
104 操作部
104a リューズ
104b プッシュボタン
105 文字板
106 指針
106a 時針
106b 分針
106c 秒針
109 都市表示
110 マーカー
111 小窓
112 機能針
113(113a〜113d) 案内マーク
201 アンテナ
202 受信部
203 制御部
204 第1駆動部
205 SMT設定部
206 第2駆動部
601 液晶パネル

Claims (10)

  1. 操作部と、
    内部時刻を計時する計時手段と、
    前記計時手段が計時する内部時刻を表示する表示手段と、
    前記表示手段による時刻表示の対象となる表示対象地域を設定する地域設定手段と、
    前記地域設定手段により設定された前記表示対象地域が直前に設定されている表示対象地域と異なる場合に、前記操作部の操作に応じて前記内部時刻に加算されるサマータイム加算値を設定するSMT設定モードに移行するモード移行手段と、を備える
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 前記モード移行手段は、前記表示対象地域の変更操作を受け付けた場合、前記SMT設定モードに移行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 衛星電波を受信し、当該衛星電波に基づく測位をおこなう測位手段を備え、
    前記表示対象地域は、前記測位手段による測位結果に基づいて設定される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
  4. 前記モード移行手段は、前記測位手段による測位結果に基づく測位位置が直前に設定された表示対象地域から所定距離以上離れている場合、前記SMT設定モードに移行する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子時計。
  5. 前記モード移行手段は、前記SMT設定モードにおける前記操作部の操作が完了するまでの間、前記SMT設定モードとは異なるモードへ移行しない
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電子時計。
  6. サマータイムがおこなわれる可能性がある実施可能期間を記憶する記憶手段を備え、
    前記モード移行手段は、前記計時手段が計時する内部時刻が、前記記憶手段が記憶する実施可能期間に含まれる場合、前記SMT設定モードに移行する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電子時計。
  7. 前記記憶手段は、地域ごとに複数の実施可能期間を記憶し、
    前記モード移行手段は、前記記憶手段が記憶する複数の実施可能期間の中から前記表示対象地域に応じた実施可能期間を選択し、前記計時手段が計時する内部時刻が選択した実施可能期間に含まれる場合、前記SMT設定モードに移行する
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子時計。
  8. 前記表示手段は、前記モード移行手段により前記SMT設定モードに移行してから所定時間が経過した場合、所定のSMTの設定値に基づいてサマータイムを表示する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の電子時計。
  9. 前記SMT設定モードに移行してから所定時間、当該SMT設定モードに移行したことを通知する通知手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の電子時計。
  10. 前記通知手段は、前記モード移行手段により前記SMT設定モードに移行してから所定時間が経過するまでに前記操作部によるサマータイムの表示操作を受け付けなかった場合、当該表示操作を受け付けていないことを通知する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電子時計。
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