JP6811109B2 - 車両のルーフ構造 - Google Patents

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Description

この発明は、内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、内側ルーフの上に収容物を収容可能な収容室を形成できるように、外側ルーフが昇降可能に設けられている車両のルーフ構造に関する。
車体ルーフ部に、内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、これら両ルーフ間に構成される収容室を、軽量物を収容する収容空間としてや、寝室等の居住空間として利用することが従来より行われている。
このような車両のルーフ構造の中には、特許文献1に例示されるように、車室空間を犠牲にすることなく、上記収容室の空間利用率を高めるために該収容室を展開、拡張し得るものが知られている。
特許文献1のルーフ構造は、収容室の底面を構成する底板と、該底板を覆う傾動ルーフとを備え、底板と傾動ルーフとの間に収容室が構成されたものであり、傾動ルーフは、展開時に前方へ傾動しながら上昇するように車両ルーフ部の前端に枢着されている。さらに車両ルーフ部の後部には、該車両ルーフ部に対して後方へ拡張する底板としての拡張ルーフボードがヒンジを介して枢着されており、拡張ルーフボードは、車両ルーフ部に対して平面視で折り重ねた状態から該車両ルーフ部の後端よりも後方へ延設するように拡張する構成としている。
上述したように特許文献1のルーフ構造においては、傾動ルーフが傾動する側(傾動ルーフの回動中心側端部)と拡張ルーフボードを備えた側(拡張側端部)とが、車両ルーフ部の前後方向において異なる側、すなわち回動中心側端部が傾動ルーフの前端に、拡張側端部が傾動ルーフの後端に設けられている。
このような構成においては、傾動ルーフは、上昇時に、拡張側端部よりも回動中心側端部が低くなるように傾くため、拡張した拡張ルーフボード等の拡張部分が傾動ルーフによって覆われない状態となり、被水し易く、防水上不利な構成といえる。
ところで、拡張ルーフボードは非拡張時に底板側に折り重ねた状態となるため被水すると乾燥し難く、また、拡張ルーフボードの車両ルーフ部側との連結部位に有するヒンジ部が頻繁に被水すると拡張ルーフボードの円滑な回動に支障を来たすおそれがあるため、拡張ルーフボード等の拡張部分は、内側ルーフの中でも特に被水しないことが重要となる。
しかしながら特許文献1のルーフ構造においては、上述したように、傾動ルーフが上昇時に、拡張部分が被水し易いにも関わらず、このような問題について特許文献1においては何ら対策が講じられておらず、検討の余地がある。
さらに、特許文献1のルーフ構造においては、傾動ルーフが上昇時には、傾動ルーフの回動中心側端部(車両ルーフ部の前端)において傾動ルーフが低い位置となるため、収容室の前側部位の高さが低くなる一方で、拡張側端部(車両ルーフ部の後端)においては傾動ルーフが高い位置となるため、収容室の後側部位が開放される。
このため、収容室の前後方向において高さが高い後方側は、低い前部側と比較して、人が座ったり、より大きな荷物を置くことや複数の荷物を積載し易くなり、収容室に収容される乗員を含めた収容物の支持強度が求められる。このような収容室の後方部位において拡張ルーフボードを設けた構成においては、拡張部分の支持強度を高めるために、拡張ルーフボードやヒンジ部を補強する等によってこれら拡張部分の重量が増大する等の問題も生じるおそれがある。このような問題について特許文献1においては何ら対策が講じられておらず、検討の余地がある。
特開2000−33820号公報
そこでこの発明は、上記収室の底部から拡張した拡張部分が被水したり、重量化することがなく、ルーフ前後長が短い場合でも、収容室の底部に必要な前後長を確保することができる車両のルーフ構造を提供することを目的とする。
この発明は、内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、上記内側ルーフの上に収容物を収容可能な収容室を形成できるように、上記外側ルーフが昇降可能に設けられている車両のルーフ構造において、上記外側ルーフは、その前後方向の一端に対し他端が上方に位置する開放状態に開くように設けられており、上記内側ルーフには、上記収室の底部を構成するフロアボードを備え、
上記フロアボードには、上記一端側の方向へ拡張することにより上記収容室の底部を拡張する拡張フロアボードを備え、拡張時における上記拡張フロアボードの前後方向の上記一端側の端部には、縦壁ボードが回動可能に連結され、拡張時における上記拡張フロアボードに対して起立する上記縦壁ボードを上記外側ルーフに係合する係合手段を、上記外側ルーフと上記縦壁ボードと対向部位に設けたものである。
上記構成によれば、上記収室の底部から拡張した拡張部分が被水したり、重量化することがなく、ルーフ前後長が短い場合でも、収容室の底部に必要な前後長を確保することができる。
さらに、上記構成によれば、拡張した拡張フロアボードと上昇した外側ルーフとの間に、上下方向の隙間を有する構成においても、外側ルーフと内側ルーフ(車体側)とを起立した状態の縦壁ボードによって連結することができるため、上昇した外側ルーフの車体に対する安定性を高めることができる。
この発明は、内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、上記内側ルーフの上に収容物を収容可能な収容室を形成できるように、上記外側ルーフが昇降可能に設けられている車両のルーフ構造において、上記外側ルーフは、その前後方向の一端に対し他端が上方に位置する開放状態に開くように設けられており、上記内側ルーフには、上記収室の底部を構成するフロアボードを備え、上記フロアボードには、上記一端側の方向へ拡張することにより上記収容室の底部を拡張する拡張フロアボードを備え、上記外側ルーフを昇降可能に支持する支持機構には、上記外側ルーフを上昇させる際、前後方向の上記一端側を上方に変位させる変位手段を備え、上記変位手段は、上記外側ルーフを上昇させる際、前後方向において、上記外側ルーフの上記一端が上記フロアボードの上記一端側の端部よりも上記一端側の方向へ変位させる構成としたものである。
上記構成によれば、収容室の奥行きを前後方向の前記一端側に拡大できる。
さらに、上記構成によれば、外側ルーフの傾斜を緩やかにでき、外側ルーフの実質的な前後長が短くなることを低減できるため、収容部のはみ出し量を抑制できると共に、前記一端側の収容部高さを拡大でき、前記一端を上昇させない場合に比べ、収容性を高めることができる。
この発明の態様として、上記外側ルーフは、降下時に上記外側ルーフの上記一端側の上面が上記フロアボードよりも低くなるよう設けられたものである。
この発明の態様として、上記フロアボードには、ベースフロアボードと、該ベースフロアボードに対して上記一端側の方向へ拡張する上記拡張フロアボードとを備え、上記内側ルーフには、平面視において上記拡張フロアボードを上記ベースフロアボード側に対して重合した状態から上記一端側の方向へ展開した状態へ回動またはスライドさせる可動手段を備えたものである。
上記構成によれば、拡張フロアボードをコンパクトに収納できると共に、拡張する際に、容易に拡張することができる。
またこの発明の態様として、上記可動手段が回動させる手段である場合、記可動手段を、上記ベースフロアボードと上記拡張フロアボードとを回動可能に連結するヒンジ部とし、上記ヒンジ部を、上記内側ルーフの下面に沿って車幅方向に配設されたルーフレインフォースメントの上方に平面視で車両前後方向に隣接して設けたものである。
上記構成によれば、ルーフレインフォースメントによってヒンジ部(枢着部)の支持強度を高めることができる。
またこの発明の態様として、上記拡張フロアボードが上記一端側の方向へ拡張するように上記外側ルーフの上記開放状態に開く動きに連動させる連動手段を備えたものである。
上記構成によれば、連動手段によって上記外側ルーフの上記開放状態に開く動きと、上記拡張フロアボードの上記一端側の方向への拡張とを連動させることができるため、上記外側ルーフを上記開放状態に開く操作のみによって、収容室を形成するための上記拡張フロアボードを拡張することができる。
上記連動手段としては、例えば、拡張フロアボードのヒンジ部を開く方向に付勢するスプリング等の付勢手段を採用することができる
この発明によれば、上記収室の底部から拡張した拡張部分が被水したり、重量化することがなく、ルーフ前後長が短い場合でも、収容室の底部に必要な前後長を確保することができる車両のルーフ構造を提供することができる。
折り畳み状態のリンク機構の一部拡大部分を付加して示す、ルーフ構造を備えた車両の左側面図。 本実施形態のルーフ構造の車幅方向の中央縦断面図。 拡張フロアボード拡張時における上方かつ左前側から見た内側ルーフの斜視図。 拡張フロアボード非拡張時における上方かつ左後側から見た内側ルーフの左前側部分の拡大斜視図。 台座フレームおよびルーフパネルと、ベースパネルとの分解斜視図。 図3のA−A線矢視に対応する部位を斜め上方から見たルーフ構造の要部斜視断面図。 拡張フロアボードとベースフロアボードの連結部位周辺の拡大断面図。 縦壁ボードを外側フレームに係合する係合手段の説明図。 他の実施形態のルーフ構造の構成説明図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は折り畳み状態のリンク機構のX部拡大部分を付加して示す、ルーフ構造を備えた車両の左側面図、図2は本実施形態のルーフ構造の要部を簡略化して示した車幅方向の中央縦断面図、図3は拡張フロアボードが拡張時における上方かつ左前側から見た内側ルーフの斜視図、図4は拡張フロアボードが非拡張時における上方かつ左後側から見た内側ルーフの左前側部分の拡大斜視図、図5は台座フレームおよびルーフパネルと、ベースパネルとの分解斜視図、図6は図3のA−A線矢視に対応する部位を斜め上方から見たルーフ構造の要部斜視断面図、図7はルーフ構造の車幅方向中央部における、拡張フロアボードと前側ベースフロアボードとの連結部分周辺の拡大断面図、図8(a)は図3のB−B線矢視に対応する部位を左斜め上方から見た主に縦壁ボードおよび外側ルーフの要部斜視断面図、図8(b)は図3のB−B線矢視に対応する部位における主に外側ルーフの要部断面図である。
また図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Wは車幅方向を示し、矢印Uは車両上方を示すものとする。
本実施形態に係るルーフ構造としての昇降ルーフユニット4を備えた車両Vは、図1に示すように、車室10(図2参照)後方から車体後方へ開口する後部開口100が形成され、該後部開口100を覆うリフトゲート101を備えたハッチバック型の車両である。
リフトゲート101は、車体後部の後部開口100の上辺を開閉支点として上方に跳ね上げて後部開口100を開口可能に構成している。
本実施形態の車両Vは、車室10内に前部座席と、後部座席とを有し、車体左右両側面において前面から順にフロントピラー103、センタピラー104、リヤピラー105を有し、これらピラーで車体ルーフ部1を支持する構成になっている。
車体ルーフ部1の前後方向における、センタピラー104とリヤピラー105との間の部位、すなわち後部座席の上方に対応する部位、且つ車幅方向の中央部位には、略矩形状のルーフ開口2(図2参照)が形成されている。
このルーフ開口2は、図2に示すように、車室10と収容室17とを連通する連通口として形成され、これら車室10と収容室17との間で該ルーフ開口2を通じて乗員や荷物の行き来を可能としている。
車体ルーフ部1は、車体の上部を構成するルーフ本体3と、該ルーフ本体3の上側に備えた昇降ルーフユニット4とを備えている。
ルーフ本体3は、図2に示すように、左右一対のフロントピラー103,103(図1において左側のみ図示)間に車幅方向に架設されるフロントヘッダ11(図6参照)と、左右一対のリヤピラー105,105間に車幅方向に架設されるリヤヘッダ12と、フロントヘッダ11とリヤヘッダ12との前後方向の間において車幅方向に配設された複数のルーフレインフォースメント13(以下、「ルーフレイン13」という。)と、車室10の上面(天面)を形成する鋼板から成るルーフパネル14とで構成されている。
複数のルーフレイン13のうち1本のルーフレイン13は、車両前後方向のセンタピラー104に対応する部位に配設されており、このルーフレイン13m(以下、「中間ルーフレイン13m」という。)は、他のルーフレイン13よりも幅大に形成するとともに左右一対のセンタピラー104,104間に幅方向に架設されている。さらに、車両前後方向のフロントヘッダ11と中間ルーフレイン13mとの間にも複数のルーフレイン13のうち1本のルーフレイン13f(以下、「前側ルーフレイン13f」という。)が配設されている。
フロントヘッダ11、リヤヘッダ12、および複数のルーフレイン13によってルーフパネル14および昇降ルーフユニット4を支持する構成になっている。
昇降ルーフユニット4は、内側ルーフ5と、該内側ルーフ5に対して昇降化可能な外側ルーフ6と、これら内側ルーフ5と外側ルーフ6とを連結するとともに外側ルーフ6を昇降可能に支持するリンク機構7およびダンパ部材8とを備えている。
図2、図6に示すように、リンク機構7は、内側ルーフ5と外側ルーフ6との間であってルーフ開口2よりも前側部位に、左右一対備え、互いに連動する複数のリンク7a〜7dを備えている。
具体的には、リンク機構7は、一端(図2中の下端)が内側ルーフ5の前後方向の中間部位に枢着された内側ルーフ側短尺リンク7a(内短リンク7a)と、該内短リンク7aの他端(同上端)に一端(同下端)が枢着され、他端(同上端)が外側ルーフ6の前部に枢着された外側ルーフ側長尺リンク(外長リンク7b)と、一端(同下端)が内側ルーフ5の前部に枢着された内側ルーフ側長尺リンク7c(内長リンク7c)と、該内長リンク7cの他端(同上端)に一端(同下端)が枢着され、他端(同上端)が外側ルーフ6の前部後方部位に枢着された外側ルーフ側短尺リンク7d(外短リンク7d)との複数(当例では4本)のリンクから構成されている。さらに、外長リンク7bと内長リンク7cとは、外側ルーフ6が上昇時において略X字状になるように交差し、その交差部分が互いに枢着されている。
上記のリンク機構7は、複数のリンク7a〜7dが連動しながら外側ルーフ6を昇降させる。なお、リンク機構7は、外側ルーフ6が降下時には図1中のX部拡大断面図に示すように、折り畳まれた状態となる。
また、リンク機構7は、図6に示すように、その下側、すなわち、内短リンク7aおよび内長リンク7cの各下端部が下側リンクブラケット15に枢着され、図2に示すように、その上側、すなわち、外長リンク7bおよび外短リンク7dの各上端部が上側リンクブラケット16に枢着される。
さらに図2に示すように、ダンパ部材8は、内側ルーフ5と外側ルーフ6との間であってリンク機構7よりも車両後方位置に、左右一対備えている。
上記外側ルーフ6は、降下時には、図1に示すように、その外周下縁辺がルーフパネル14の上面に隙間なく当接するとともに、内側ルーフ5の略全体を覆うように略水平な姿勢で配置される一方で、図2に示すように上昇するに伴って内側ルーフ5部に対して上方に離間して、その前端に対し後端がより上方に位置する開放状態に開くように設けられている。そして外側ルーフ6は、上昇時には内側ルーフ5との間に収容物を収容可能な収容室17が形成される。
外側ルーフ6と内側ルーフ5には、これらの間に有する収容室17を覆うように該収容室17の前面、後面、及び左右側面に相当する部位に、テント18が取り付けられている。
なお、外側ルーフ6と内側ルーフ5との間には、テント18に限らずメッシュ状シートやこれらを組み合わせたシートを取り付けてもよい。
上記外側ルーフ6は、上昇するに伴って、内側ルーフ5に対して上述したような前傾姿勢となるように傾動するため、収容室17は、外側ルーフ6と内側ルーフ5(後述するフロアボード)との上下方向の隙間が、該収容室17の前面に比べて後面の方が大きくなるように構成される。
すなわちリンク機構7は、外側ルーフ6を上昇させる際、該外側ルーフ6の位置が降下時の位置よりも車両前方に変位させるとともに、該外側ルーフ6の前端を含めた前後方向の全体が内側ルーフ5に対して上下方向に離間するように上方に変位させるものである。
外側ルーフ6はFRP(繊維強化プラスチック)で構成され、該外側ルーフ6の製造時に、上側リンクブラケット16、テント取付ブラケット19(図8(a)、(b)参照)、取手9の各基部、および後述するストライカブラケット55の延設部57(図8(a)、(b)参照)を、積層する複数層のシート状の樹脂材料の間に挟み込むようにして該樹脂材料に埋設させることで、これらブラケット16,19,9,55は、図2に示すように、外側ルーフ6の下面に一体的に取り付けられている。
なお、取手9は、降下時の外側ルーフ6における、平面視でルーフ開口2に対応する部位に、取手部分9aがルーフ開口2に臨むように取り付けられている(図2参照)。
図2、図3、図5、図6に示すように、内側ルーフ5は、収容室17の底部を構成するフロアボード20と、該フロアボード20の下側に位置する樹脂製のポップアップフードのベースパネル30(「トップシーリングパネル」とも称する)と、該ベースパネル30とルーフパネル14との間に介在し、フロアボード20及び外側ルーフ6を支持する台座フレーム40(「ポップアップフードフレーム」とも称する)とを備えている。
図3に示すように、上記フロアボード20には、ベースフロアボード21と、該ベースフロアボード21に対して上記一端側の方向(当例では前方)へ拡張する拡張ボード22とを備えている。
ベースフロアボード21は、車体ルーフ部1の車両前後方向にこの順に配置された3枚の前側、中間、後側の各ベースフロアボード21f,21m,21rを備え(図2、図3参照)、図5、図6に示すように、ベースパネル30を介して台座フレーム40によって支持されている。
中間及び後側ベースフロアボード21m,21rは、車体ルーフ部1の前後方向においてルーフ開口2に対応する部位、すなわち、センタピラー104とリヤピラー105との間の部位に配置されている。
換言すると図2に示すように、後側ベースフロアボード21rは、その後端が平面視でリヤヘッダ12に対応する部位に配置され、中間ベースフロアボード21mは、その前端が平面視でセンタピラー104(すなわち中間ルーフレイン13m)に対応する部位に配置されている。
前側ベースフロアボード21fは、中間および後側のベースフロアボード21m,21rと比較して薄板状に形成されているが(図2参照)、前側、中間および後側のベースフロアボード21f,21m,21rの各上面は、共に略水平かつ、略面一な収容室17の底面を構成する。
なお、このベースフロアボード21は、ルーフ本体3の前後長のうち、ルーフパネル14の上面が略水平な部位(図1参照)(すなわち、フロントヘッダ11と中間ルーフレイン13mの中間位置からリヤヘッダ12に至る部位)に対応する前後長さ(ルーフ本体3の有効前後長さ)を有して形成されている。
図2、図3に示すように、拡張ボード22は、外側ルーフ6が上昇時にベースフロアボード21に対して車両前方へ略水平に拡張される拡張フロアボード22aと、該拡張フロアボード22aの前端付近から拡張フロアボード22aに対して略直立に起立する縦壁ボード22bとの2枚を備えている。
図3、図4、図6に示すように、拡張ボード22が拡張時において、拡張フロアボード22aの後端は、前側ベースフロアボード21fの前端に対して左右一対の後側ヒンジ部23を介して回動可能に連結されるとともに、縦壁ボード22bの下端は、拡張フロアボード22aの前端に対して、左右一対の前側ヒンジ部24を介して回動可能に連結されている。
この構成により、拡張ボード22をベースフロアボード21側へ折り畳んだ非拡張状態とすることができる。詳しくは、拡張ボード22が非拡張時においては、前側ヒンジ部24によって縦壁ボード22bを拡張フロアボード22aの側へ倒伏するように回動させて(折り畳んで)2枚のボード22a,22bを重合状態とすることができ、さらに後側ヒンジ部23によって拡張フロアボード22aを縦壁ボード22bごと前側ベースフロアボード21fの側へ折り返すように回動させて(折畳んで)図4に示すように、3枚のボード21f,22a,22bを重合状態とすることができる。
図4、図6に示すように、前側、後側のヒンジ部23,24は、いずれも固定部23a,24aと可動部23b,24bと、固定部23a,24aに対して可動部23b,24bを軸支する軸23c,24cとを備えている。
これら前側、後側の各ヒンジ部23,24によって、拡張ボード22は、非拡張時において前側ベースフロアボード21fに、平面視で重複(オーバーラップ)するように折り畳むことができるため(図2、図4参照)、外側ルーフ6が降下時においては、ベースフロアボード21と共に外側ルーフ6に格納される(図2中の仮想線で示した22a,22b参照)。
一方、拡張ボード22は、拡張時において、折り畳み状態から車両左側面視で反時計回りに回動させることで(図2中の一点鎖線で示した22a,22b参照)、前側ベースフロアボード21fの前端からさらに車両前方へ延設するように拡張(展開)することができ、前側、中間および後側のベースフロアボード21f,21m,24rの各面と共に略水平かつ、略面一な収容室17の底面を構成する(図2、図3参照)。
また図2に示すように、縦壁ボード22bは、拡張時に略直立に起立した状態となるため、収容室17の前端における、外側ルーフ6の前部と拡張フロアボード22aの前端とを連結するように配置される。すなわち、縦壁ボード22bは、収容室17の前面において縦壁(前壁面)を構成する。
ここで図2に示すように、拡張フロアボード22aに対して起立した状態の縦壁ボード22bの上端部は、外側ルーフ6の前部且つ下面と対向する。この対向部位の両サイドには、図2、図3、図8(a)、(b)に示すように、縦壁ボード22bを外側ルーフ6に係合する左右一対の係合手段50としてラッチ52とストライカ56が設けられている。この係合手段50の係合によって、縦壁ボード22bは起立した姿勢に保つことができる。
係合手段50について詳述すると、図8(a)に示すように、縦壁ボード22bの上端の両サイドには、ピン形状のラッチ52を備えたラッチユニット51が取り付けられており、外側ルーフ6におけるラッチ52に対応する部位には、貫通孔56aを有するストライカ56を備えたストライカブラケット55が取り付けられている。
ストライカブラケット55は、図8(a)、(b)に示すように、上下方向に延びるとともに貫通孔56aを有するストライカ56と、該ストライカ56に対して外側ルーフ6の下面に沿って上方且つ後方へ傾斜しながら延びる延設片57とを備えている。そして、FRPからなる外側ルーフ6の製造時に、ストライカブラケット55の延設片57が上述したように樹脂材料に埋め込むようにして外側ルーフ6に一体的に取り付けられている。
また、起立状態の縦壁ボード22bの車幅方向におけるラッチユニット51に対して内側には、縦壁ボード22bと外側ルーフ6との対向時において、外側ルーフ6側に備えた上記のストライカ56が配置されるスリット状の隙間58が構成され、ラッチ52がラッチユニット51の本体部53から隙間58へ突出する、或いは本体部53側へ退避するように車幅方向にスライド可能に形成されている。
よって、外側ルーフ6を上昇させるとともに、縦壁ボード22bを起立した状態において、スリット状の隙間58にストライカ56が配置された状態となるため、ラッチ52を本体部53から隙間58に向けて車幅方向内側へスライドさせるとストライカ56の貫通孔56aにラッチ52が挿通され、該ラッチ52とストライカ56とが係合するようになっている。
図5に示すように、ベースパネル30は、その外周縁31の内側の領域が該外周縁31に対して上方に膨出した膨出部32を備えたパネル状に一体成形された樹脂製であって、平面視で前側ベースフロアボード21f(図3参照)に対応する部位には、薄板状の前側ベースフロアボード21fを支持するように平坦状の上面を有する前側ボード支持面部33が形成されている(図5〜図7参照)。
ベースパネル30における前側ボード支持面部33の前方には、前側ボード支持面部33の上面に対して拡張フロアボード22a(図3参照)の略板厚相当分だけ一段下がった下方位置に、拡張した拡張フロアボード22aの主に後部を支持するように平坦状の上面を有する拡張ボード支持面部34が形成されている(図5〜図7参照)。
ベースパネル30におけるルーフ開口2の周縁には、前側ボード支持面部33の上面に対して後側および中間ベースフロアボード21m,21r(図3参照)の略板厚相当分だけ段状に降下したボード段状支持部35が形成されている(図5参照)。
後側および中間ベースフロアボード21m,21rは、ボード段状支持部35に載置することでルーフ開口2を閉塞するように配置される(図2参照)。また、中間及び後側ベースフロアボード21m,21rの夫々は、ルーフ開口2を開口可能にボード段状支持部35から取り外すことができる。
前側ベースフロアボード21fが前側ボード支持面部33に、拡張フロアボード22aが拡張ボード支持面部34に、中間及び後側ベースフロアボード21m,21rがボード段状支持部35に支持されることによって、ベースフロアボード21及び拡張フロアボード22aの上面は、略面一の床面を構成する。
また図5に示すように、ベースパネル30における前側ボード支持面部33、拡張ボード支持面部34、及びボード段状支持部35の両サイドよりも車幅方向外側部位、すなわち、膨出部32の両サイド部位には、リンク機構7およびダンパ部材8支持用の支持レール37が車両前後方向に沿って形成されている。
なお、図5に示すように、ベースパネル30における前側ボード支持面部33、拡張ボード支持面部34、及びボード段状支持部35と、これらの両サイドに位置する支持レール37との車幅方向の間には、上方に隆起するとともに前後方向へ稜線状に延びる稜線状隆起部36が形成されている。
支持レール37の車両前後方向における、ルーフ開口2に対応する部位よりも前部には、リンク機構7取付け用の下側リンクブラケット15(図6参照)がボルト及びナットを用いて取り付けられる。図5、図6中の符号37aは、支持レール37側に設けた、下側リンクブラケット15の取付用孔を示すとともに、図6中の符号15aは、下側リンクブラケット15に設けた、支持レール37への取付用孔を示している。
支持レール37の車両前後方向における下側リンクブラケット15の取付け位置よりも後方には、ダンパ部材8の下端部がボルト及びナットを用いて取り付けられる。図5中の符号37bは、ダンパ取付用孔を示している。
図5に示すように、台座フレーム40は、左右一対のサイドレール41と、後側、前側クロスメンバ42,43と、枠状フレーム47と、ルーフパネルブラケット44を備えている。
サイドレール41は、平面視でベースパネル30の左右両サイドの支持レール37に対応する部位に設けられている。換言すると、サイドレール41は、平面視でフロアボード20の左右縁辺よりもさらに車幅方向外側の両サイド部位に設けられている。
このサイドレール41は、図4、図5に示すように、上下方向に略垂直な面を有する板状の底部45と、該底部45の車幅方向内縁から立ち上がる側壁部46とで構成され、車両前後方向において後側フロアボード20の後端から拡張フロアボード22aの前後方向中間部に亘る部位に対応するように車両前後方向に延びている。
サイドレール41の車両前後方向における、ルーフ開口2に対応する部位よりも前部には、下側リンクブラケット15がベースパネル30の支持レール37を介してボルト及びナットを用いて取り付けられる。図3〜図5中の符号41aは、その取付用孔を示している。
すなわち、図6に示すように、下側リンクブラケット15、ベースパネル30の支持レール37、および台座フレーム40のサイドレール41は、これら取付け用孔15a,37a,41aにおいてボルト及びナットを用いて共締めされる。
サイドレール41の車両前後方向における下側リンクブラケット15の取付け位置よりも後方には、ダンパ部材8の下端部がベースパネル30の支持レール37を介してボルト及びナットを用いて取り付けられる。図3、図5中の符号41bは、取付け用孔を示している。
すなわち、ダンパ部材8の下端部、ベースパネル30の支持レール37および台座フレーム40のサイドレール41は、取付け用孔37b,41bにおいてボルト及びナットを用いて共締めされる(図示省略)。
図5に示す後側、前側クロスメンバ42,43は、左右一対のサイドレール41の前部を連結するように車幅方向に架設される強度部材である。このうち前側クロスメンバ42は、図6、図7に示すように、薄板状の前側ベースフロアボード21fを、ベースパネル30の前側ボード支持面部33を介して支持するように車幅方向に延びている。なお、前側クロスメンバ42の左右両側端の上面には、前側フロアボード20の前部かつ左右両サイドに備えた後側ヒンジ部23の固定部23aがボルト及びナットにより取り付けられている(図4において左側のみ図示)。
図6、図7に示すように、後側クロスメンバ43は、前側クロスメンバ42よりも前側部位において拡張した拡張フロアボード22aを、ベースパネル30の拡張ボード支持面部34を介して支持するように車幅方向に延びている。
図5に示すように、枠状フレーム47は、中間および後側ベースフロアボード21m,21rを、ベースパネル30のボード段状支持部35を介して支持可能にルーフ開口2の周縁に対応する部位に略矩形の枠状に構成されている。
図3〜図6に示すように、ルーフパネルブラケット44は、サイドレール41を支持するように、該サイドレール41の底部45の下面に溶着され、サイドレール41とルーフパネル14との間に車両前後方向において所定間隔を隔てて複数配設されている。
詳しくは、図3〜図6に示すように、ルーフパネルブラケット44は、サイドレール41の車両前後方向において、前側クロスメンバ43、後側ヒンジ部23の固定部23a、前側ベースフロアボード21fの中間位置、ルーフ開口2の前縁(中間ベースフロアメンバと前側ベースフロアボード21fとの間)の夫々に対応する各部位に少なくとも配設されており、これらルーフパネルブラケット44を車両前方から後方へ順に第1、第2、第3、第4ルーフパネルブラケット44a,44b,44c,44dに設定する。
また、上記のサイドレール41は、ルーフパネルブラケット44を介してルーフパネル14にボルト及びナットを用いて締結固定されている。図3〜図6中の符号44eは、ルーフパネルブラケット44をルーフパネル14に取り付ける取付用孔を示している。
ここで図6、図7に示すように、上記後側ヒンジ部23の可動部23bは、ルーフパネル14の下面に沿って車幅方向に配設された前側ルーフレイン13fの直上方に設けられ、平面視で該前側ルーフレイン13fに対して重複するように設けられている。換言すると、上記後側ヒンジ部23の軸支部23cおよび固定部23aは、車幅方向に延びる前側ルーフレイン13fの上方に平面視で該前側ルーフレイン13fに対して車両後方側に隣接するように設けられている。
さらに第2ルーフパネルブラケット44bは、後側クロスメンバ42の車幅方向の両端部に対して両サイド(車幅方向外側)に位置し(図5、図6参照)、車両前後方向において重複するように夫々配設されている。そして、これら第2ルーフパネルブラケット44b及び後側クロスメンバ42は、前側ルーフレイン13fよりも後方にずらした位置においてルーフサイドレール41に取り付けられている(図6、図7参照)。
なお、第1ルーフパネルブラケット44aにおいても、前側クロスメンバ43の車幅方向の両端部に対して両サイド(車幅方向外側)に位置し(図5、図6参照)、車両前後方向において重複するように夫々配設されている(図3〜図5参照)。
上述した本実施形態の昇降ルーフユニット4(ルーフ構造)を備えた車両Vの乗員が収容室17を構成する際の手順について簡単に説明すると、降下時の外側ルーフ6の下面と、ベースフロアボード21の上面と間に有する上下方向の隙間を利用して中間、後側ベースフロアボード21m,21rのうち一方を、車室10側から少し持ち上げて他方の側へずらすことでルーフ開口2を開口することができる。なお、中間、後側ベースフロアボード21m,21rを共に前側ベースフロアボード20f側へずらしてルーフ開口2を開口してもよい。さらに乗員は、車室10側からルーフ開口2を通じて上方へ手を伸ばし、取手9(図2参照)を把持し、外側ルーフ6を押し上げることで外側ルーフ6は前傾しながら上昇し、収容室17を構成することができる。
さらに、拡張ボード22を上述した要領で拡張することで拡張フロアボード22aによって収容室17の底部をさらに前側へ拡張することができるとともに、縦壁ボード22bによって収容室17の前壁を構成することができる。
なお、上述した手順と逆の手順により収容室17を外側ルーフ6によって格納することができる。
上述した本実施形態の車両Vのルーフ構造は、内側ルーフ5と、該内側ルーフ5を覆う外側ルーフ6とを備え、内側ルーフ5の上に収容物を収容可能な収容室17を形成できるように、外側ルーフ6が昇降可能に設けられており、外側ルーフ6は、その前後方向の一端(前端)に対し他端(後端)が上方に位置する開放状態に開くように設けられており(図2参照)、内側ルーフ5には、収17の底部45を構成するフロアボード20を備え、フロアボード20には、上記一端(前端)側の方向へ拡張することにより収容室17の底部を拡張する拡張フロアボード22aを備えたものである。
上記構成によれば、収17の底部45から拡張した拡張部分が被水したり、重量化することがなく、ルーフ本体3の前後長が短い場合でも、収容室17の底部に必要な前後長を確保することができる。
詳述すると、外側ルーフ6は、その前後方向の前端に対し後端が上方に位置する開放状態に開くように設けられているため、図2に示すように、上昇時における外側ルーフ6と内側ルーフ5との上下方向の間隔は、収容室17の前面よりも後面の方が上下方向のスペースが広くなる。
そして、本実施形態では、拡張フロアボード22aは、収容室17の上下方向の間隔が狭い前側に備えるとともに、フロアボード20を前方向へ拡張する構成としたものである。
すなわち、拡張フロアボード22aは、収容室17の上下方向の間隔が広い後側において後方へ向けて拡張するよりも、収容室17の上下方向の間隔が狭い前側で前方へ向けて拡張する方が、上昇した外側ルーフ6によってしっかりと覆うことができるため、降下時における外側ルーフ6の位置に対して前方へ拡張した拡張部分が降雨等によって被水し難くすることができる。
よって、拡張ボード22が降雨等によって被水することを防ぐことができ、また、内側、外側両ルーフ5,6間に、収容室17の前面を形成するように取り付けたテント18が、この拡張ボード22を覆うために外側ルーフ6よりも前方へはみ出す等して降雨時に常時被水した状態となることや、日光に直接的に晒され続ける状態となることを防ぐことができる。
また、外側ルーフ6は、上昇時において外側ルーフ6と内側ルーフ5との上下方向の間隔が、収容室17の前端よりも後端の方が上下方向のスペースが広くなるため、収容室17の後方部位は前方部位よりも相対的に利用頻度を高くすることができる。
そして本実施形態においては、外側ルーフ6が上昇時に、収容室17の上下スペースが狭い前側において拡張フロアボード22aを拡張させる構成としたため、拡張フロアボード22aの支持荷重は、例えば、乗員が前方へ向けて伸ばした足先を置いたり、小さな荷物を置く際に加わる程度の荷重に留めることができる。
従って、拡張フロアボード22を過度に高剛性化することが不要となり該拡張フロアボード22aを軽量化することができる。
この発明の態様として、フロアボード20には、ベースフロアボード21と、該ベースフロアボード21に対して上記一端側の方向(前方向)へ拡張する拡張フロアボード22aとを備え、内側ルーフ5には、平面視において拡張フロアボード22aをベースフロアボード21側に対して重合した状態から上記一端側の方向(前方向)へ展開した状態へ回動させる可動手段としての後側ヒンジ部23を備えたものである(図3、図4、図6、図7参照)。
上記構成によれば、拡張フロアボード22aをコンパクトに折り畳むことができると共に、拡張する際に、容易に拡張することができる。
またこの発明の態様として、ベースフロアボード21と拡張フロアボード22aとを回動可能に連結する上記後側ヒンジ部23を、内側ルーフ5のルーフパネル14の下面に沿って車幅方向に配設された前側ルーフレイン13fの上方に設けるとともに、該後側ヒンジ部23の固定部23aを平面視で前側ルーフレイン13fの車両後方側に隣接して設けたものである(図6、図7参照)。
上記構成によれば、前側ルーフレイン13fによって、後側ヒンジ部23は勿論、その周辺部位の支持強度(特に拡張フロアボード22aを外側ルーフ6に左右一対の係合手段50によって係合する場合の車幅方向の両外側(左右両サイド)で上下逆に変位する捻じれに対する支持強度)を高めることができる。
またこの発明の態様として、拡張時における拡張フロアボード22aの前端部には、縦壁ボード22bが回動可能に連結され、拡張時における拡張フロアボード22aに対して起立する縦壁ボード22bを外側ルーフ6に係合する係合手段50を、外側ルーフ6と縦壁ボード22bと対向部位に設けたものである(図2、図3、図8(a)、(b)参照)。
上記構成によれば、拡張した拡張フロアボード22aと上昇した外側ルーフ6との間に、上下方向の隙間を有する構成においても、外側ルーフ6と内側ルーフ5(車体側)とを、起立した状態の縦壁ボード22bによって連結することができるため、外側ルーフ6の車体に対する安定性を高めることができる。
さらに、外側ルーフ6を水平に上昇させる場合に対し、上昇時における外側ルーフ6の前端は、外側ルーフ6と内側ルーフ5(車体側)との距離が短いため、縦壁ボード22bの剛性に有利であり、該縦壁ボード22bの重量増加を抑えながら安定性を向上、又は安定性を確保しながら縦壁ボード22bや外側ルーフ6の支持機構の軽量化やコンパクト化を図ることができる。
またこの発明の態様として、外側ルーフ6を昇降可能に支持する支持機構を、外側ルーフ6を上昇させる際、降下時の位置よりも前側に変位させる変位手段としてのリンク機構7を備えたものである(図2、図6参照)。
上記構成によれば、収容室17の奥行きを車両前方に拡大できる。
またこの発明の態様として、外側ルーフ6を昇降可能に支持する支持機構を、外側ルーフ6を上昇させる際、該外側ルーフ6の前端を上方に変位させる変位手段としてのリンク機構7を備えたものである(同図参照)。
上記構成によれば、外側ルーフ6を上昇させる際、外側ルーフ6の前端を上昇させない構成(例えば、外側ルーフ6の前端を、内側ルーフ5の前端に回動可能に連結した構成)と比較して外側ルーフ6が上昇時に、前方が低い姿勢となる外側ルーフ6の傾斜を緩やかにできる。
すなわち、上昇時の外側ルーフ6の車両前後方向の実質長さを増大することができるため(図2中の前後長X参照)、収容室17の外側ルーフ6の前端からの拡張フロアボード22aの前方へのはみ出し量を抑制しつつ、(外側ルーフ6の傾斜角度α(図2参照)が増大することなく)外側ルーフ6の後端の収容室17の高さを拡大でき、外側ルーフ6の前端を上昇させない場合に比べ、収容室17の収容性を高めることができる。すなわち拡張フロアボード22aにおいても足先や物を置き易くなる。
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば、他の実施形態として図9(a)(b)に示すように、昇降ルーフユニット4Aにおける内側ルーフ5Aは、平面視において拡張フロアボード22aを前側ベースフロアボード21Afに対して重合した状態から前方向へ拡張(展開)した状態へスライド可能に構成してもよい。
なお、図9(a)は上方かつ左後方から見た他の実施形態の昇降ルーフユニットの構造を模式的に示す斜視図、図9(b)は他の実施形態の昇降ルーフユニットの前部を模式的に示した車幅方向の中央縦断面図である。
具体的には図9(b)に示すように、薄板状の前側ベースフロアボード21Afと前側ボード支持面部33との間には、拡張フロアボード22aを格納可能な格納空間Zが構成され、拡張フロアボード22aは、格納空間Zに格納された位置と、前側ベースフロアボード21Afに対して略全体が前方へ拡張(突出)した位置との間でスライド可能に構成している。
なお、本実施形態においては、縦壁ボード22bや前側ヒンジ部24を備えていない。
一方、図9(a)に示すように、内側ルーフ5Aの両サイドには、拡張フロアボード22aを前後方向にスライドさせる可動手段として左右一対の操作レバー61を配置している。
操作レバー61は、拡張時における拡張フロアボード22aの前部と、中間ベースフロアボード21mの前部との前後方向の間に亘って延びており、その前部は、先端部が車幅方向内側へ屈曲したクランク形状とし、拡張フロアボード22aの前部を横切るように車幅方向に延びるとともに左右各側が互いに連結されている。操作レバー61の後部は、稜線状隆起部36よりも上方に突出し、その突出し部分には、乗員が収容室17側からや、ルーフ開口2を通じて車室10側から把持可能なハンドル部62が設けられている。
操作レバー61は、稜線状隆起部36よりも車幅方向外側の位置、すなわち、車幅方向ける、サイドレール41の底部45に対応する部位に設置されており、リンク機構7の内側ルーフ5A(下側リンクブラケット15)との枢着部と干渉しないように不図示のガイド部材によって車両前後方向へスライド可能にガイドされている。
上記構成によれば、乗員が両サイドのハンドル部62を把持し、前方へ押し出すことで、拡張フロアボード22aを格納空間Zに格納した状態から車両前方へスライドさせて収容室17の底部を車両前方へ拡張させることができる。
一方、乗員が両サイドのハンドル部62を把持し、後方へ引き寄せることで、拡張フロアボード22aを前側ベースフロアボード21fに対して前側へ突出した状態から車両後方へスライドさせて格納空間Zに格納させることができる。
なお、図9(a)に示す実施形態においては、中間ベースフロアボード21mはヒンジ部63を介して前側ベースフロアボード21fに連結され、後側ベースフロアボード21rはヒンジ部64を介してルーフ開口2の後縁辺部位に連結されており、中間、後側ベースフロアボード21m,21rは、収容室17側へ向けて前後各側へ両開き(観音開き)するように構成している。
言うまでもなく、このような中間、後側ベースフロアボード21m,21rのヒンジ部63,64を用いた両開き構造は、図3に示す上述した実施形態における中間、後側ベースフロアボード21m,21rに採用してもよい。
また他の実施形態として、図2に示す上述した実施形態において、拡張フロアボード22aが拡張するように外側ルーフ6を上記開放状態に開く動きに連動させる不図示の連動手段を備えてもよい。
上記構成によれば、連動手段によって外側ルーフ6を上記開放状態に開く動きと、拡張フロアボード22aの前方向への拡張とを連動させることができるため、外側ルーフ6を上記開放状態に開くように動かす操作のみによって、収容室17を形成するとともに拡張フロアボード22aを拡張することができる。
具体的には図示省略するが、拡張フロアボード22aが前側ベースフロアボード21f側へ折り畳まれた状態から展開するように付勢させる連動手段としてのスプリングを後側ヒンジ部23の軸部23cに備えたり、拡張フロアボード22a側へ折り畳まれた状態から起立させるように付勢させる連動手段としてのスプリングを前側ヒンジ部24の軸部24cに備えた構成を採用することができる。
また、本発明においては、外側ルーフ6が上昇時に傾動した際に、該外側ルーフ6が低くなる側と、拡張フロアボード22aを拡張させる側とが車両前後方向において同じ側であれば、前方、後方のいずれの側において、外側ルーフ6が低くなるように傾動させるとともに、拡張フロアボード22aを拡張させてもよい。
但し、本実施形態のように、外側ルーフ6は、その前端に対し後端が上方に位置する開放状態に開くように設ける(すなわち上昇時に外側ルーフ6をその前端が後端よりも低い位置となる姿勢となるように傾動させる)とともに、拡張フロアボード22aは、外側ルーフ6が上昇時に、ベースフロアボード21の前側において前方へ拡張するように設けた構成が好ましい。
これにより、リフトゲート101(図1参照)を上方に跳ね上げた際に、該リフトゲート101に上昇時の外側ルーフ6や拡張した拡張フロアボード22aが干渉するおそれがないため、拡張フロアボード22aを十分に拡張させることができるとともに、拡張フロアボード22aを外側ルーフ6によってしっかりと覆うことができる。
また、上述した実施形態によれば、ベースフロアボード21と拡張フロアボード22aとによって収容室17の底面部を形成する構成を採用したが、本発明は、この実施形態に限らず、例えば、薄板状の前側ベースフロアボード21fを備えずに、該前側ベースフロアボード21fの下方に配置した前側ボード支持面部33(図5参照)の上面が収容室17の底面にあらわれるように構成し、該前側ボード支持面部33の上面によって収容室17の底面部の一部を形成する構成とするなど、フロアボード20以外の部材によって収容室17の底面部の一部を形成する構成を採用してもよい。
また、外側ルーフ6の昇降や、拡張フロアボード22aの拡張或いは非拡張動作は手動に限らず、モータ等の駆動手段を用いて自動で行ってもよい。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、この発明の車両のルーフ構は、この実施形態の昇降ルーフユニット4,4Aに対応し、以下、同様に、
外側ルーフの前後方向の一端は、外側ルーフ6の前後方向の前端に対応し、
外側ルーフの前後方向の他端は、外側ルーフ6の前後方向の後端に対応し、
前後方向の一端側の方向は、外側ルーフ6の前方に対応し、
ヒンジ部(可動手段)は、後側ヒンジ部23に対応し、
内側ルーフの下面は、ルーフパネル14の下面に対応し、
ルーフレインフォースメントは、前側ルーフレイン13fに対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
4,4A…昇降ルーフユニット(車両のルーフ構造)
5,5A…内側ルーフ
6…外側ルーフ
7…リンク機構
13f…前側ルーフレイン(ルーフレインフォースメント)
17…収容室
20…フロアボード
21…ベースフロアボード
22a…拡張フロアボード
22b…縦壁ボード
23…後側ヒンジ部(ヒンジ部、可動手段)
50…係合手段

Claims (6)

  1. 内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、上記内側ルーフの上に収容物を収容可能な収容室を形成できるように、上記外側ルーフが昇降可能に設けられている車両のルーフ構造において、
    上記外側ルーフは、その前後方向の一端に対し他端が上方に位置する開放状態に開くように設けられており、
    上記内側ルーフには、上記収室の底部を構成するフロアボードを備え、
    上記フロアボードには、上記一端側の方向へ拡張することにより上記収容室の底部を拡張する拡張フロアボードを備え
    拡張時における上記拡張フロアボードの前後方向の上記一端側の端部には、縦壁ボードが回動可能に連結され、
    拡張時における上記拡張フロアボードに対して起立する上記縦壁ボードを上記外側ルーフに係合する係合手段を、上記外側ルーフと上記縦壁ボードと対向部位に設けた
    車両のルーフ構造。
  2. 内側ルーフと、該内側ルーフを覆う外側ルーフとを備え、上記内側ルーフの上に収容物を収容可能な収容室を形成できるように、上記外側ルーフが昇降可能に設けられている車両のルーフ構造において、
    上記外側ルーフは、その前後方向の一端に対し他端が上方に位置する開放状態に開くように設けられており、
    上記内側ルーフには、上記収室の底部を構成するフロアボードを備え、
    上記フロアボードには、上記一端側の方向へ拡張することにより上記収容室の底部を拡張する拡張フロアボードを備え
    上記外側ルーフを昇降可能に支持する支持機構には、上記外側ルーフを上昇させる際、前後方向の上記一端側を上方に変位させる変位手段を備え、
    上記変位手段は、上記外側ルーフを上昇させる際、前後方向において、上記外側ルーフの上記一端が上記フロアボードの上記一端側の端部よりも上記一端側の方向へ変位させる構成とした
    車両のルーフ構造。
  3. 上記外側ルーフは、降下時に上記外側ルーフの上記一端側の上面が上記フロアボードよりも低くなるよう設けられた
    請求項2に記載の車両のルーフ構造。
  4. 上記フロアボードには、ベースフロアボードと、該ベースフロアボードに対して上記一端側の方向へ拡張する上記拡張フロアボードとを備え、
    上記内側ルーフには、平面視において上記拡張フロアボードを上記ベースフロアボード側に対して重合した状態から上記一端側の方向へ展開した状態へ回動またはスライドさせる可動手段を備えた
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両のルーフ構造。
  5. 上記可動手段が回動させる手段である場合、
    記可動手段を、上記ベースフロアボードと上記拡張フロアボードとを回動可能に連結するヒンジ部とし、
    上記ヒンジ部を、上記内側ルーフの下面に沿って車幅方向に配設されたルーフレインフォースメントの上方に平面視で車両前後方向に隣接して設けた
    請求項に記載の車両のルーフ構造。
  6. 上記拡張フロアボードが上記一端側の方向へ拡張するように上記外側ルーフの
    上記開放状態に開く動きに連動させる連動手段を備えた
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両のルーフ構造。
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