JP6810975B2 - タイル壁の補修方法及びタイル壁の補修システム - Google Patents

タイル壁の補修方法及びタイル壁の補修システム Download PDF

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本発明は、タイル壁の補修方法及びタイル壁の補修システムに関するものである。
従来、多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部が、破損あるいは劣化している場合に、破損や劣化していない他のタイル(つまり、破損あるいは劣化する前のタイル)と同じ色彩や模様のタイルを、特注により製造している。特注しても、同じ色や同じ模様のタイルを製造するのは極めて困難であった。これは、タイルは、色彩や模様を塗工した後に焼成して製造されるため、仮に同じ色や模様で塗工しても、焼成後に色が変わってしまうため、同じ色や同じ模様のタイルを製造するのが極めて困難なためである。
従って、従来は、色彩や模様が近いタイルを使用していたが、補修タイルが目立つため、美観が損なわれていた。また、納期も非常に長くなっていた(例えば、3ヶ月程度)。
また、別の方法として、白いタイルに色彩や模様を職人が描いて、タイルを製造するものが知られている(株式会社ヤグチ技工のクローンタイル)。これにより、他のタイルと同色や同模様のタイルを製造することが可能となるが、納期が長くなる。そして、必要とされるタイルの枚数が多くなると、さらに納期が長くなることになる(例えば3週間〜3ヶ月)。
ところで、焼成により陶磁器などの表面に定着する性質のインクジェットプリンター用インクを使用し、陶磁器などの絵付けをする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
その方法は、前記インクジェットプリンター用インクが定着するより低い温度で焼失する性質の粉体を同性質の接着剤で貼り付けて絵付け面に薄い定着層を形成する前処理工程、絵付け面にインクジェットプリンターでインクジェットプリンター用インクを噴射し、定着層に該インクジェットプリンター用インクを吸着させて任意の文字や図形などを印刷する印刷工程、陶磁器などを焼成して定着層を焼失させ、絵付け面にインクジェットプリンター用インクを定着させる仕上げ工程とを含む。
また、タイルとは異なるが、化粧板においてインクジェットプリンターを用いて化粧板を再生する再生化粧板の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2の再生化粧板の製造方法は、再生対象化粧板をスキャニングし、画像処理して得られた再生された印刷用画像をインクジェット印刷により、再生対象化粧板と同一形状に加工された再生用の木質基板の表面に印刷を行う再生化粧板の製造方法であって、再生対象化粧板をスキャニングして得た基準デジタル画像を基に作成されたトリミング用基準画像から必要箇所をトリミングしてトリミング画像を作成するステップと、前記トリミング画像をそのまま、或いは基準デジタル画像の模様に合わせて縦方向又は横方向或いはその両方で拡大して、配置用画像を形成するステップと、前記配置用画像を基準デジタル画像に準じて配置して印刷用画像を形成するステップと、印刷用画像に従ってインクジェット印刷を行い、次いでインクジェット印刷された化粧層上に再生対象化粧板と同一艶のクリア樹脂層形成するステップとで構成されている。
特開平8−253358号公報 特開2015−077701号公報
しかし、従来のタイル壁の補修方法では、焼成前後でタイルの色が変わるため補修タイルの形成が非常に困難であること、納期が3週間〜3ヶ月など長くかかることなどの課題があった。また、従来は十分に色合わせされていない、色が異なるタイルをそのまま貼り付けられることもあった。
また、特許文献1についても、焼成工程を含むものであり、焼成前後でタイルの色が変わるため補修タイルの形成が非常に困難である。また、職人がタイルに塗装する補修方法も、納期が長くなることやコストがかかるなどの課題があった。また、塗装による補修方法では、職人の高度なスキルを必要とし、限られた職人でなければ同様のタイルを補修することができないとの課題もあった。
また、特許文献2については、タイルと化粧板とでは全く異なり、タイルに特許文献2の発明を適用しても、所望のタイルを得ることはできなかった。タイルの場合、特許文献2の発明を適用しても、タイルの表面に印刷された色が、欠損していない周りのタイルの色とは全く異なる色となってしまい、所望の補修タイルは得られなかった。タイルと化粧板とでは凹凸の有無や、化粧板に印刷機等を用いて表面を印刷することは従来より当然に行われており、化粧板は表面を印刷することにより製造されることを前提とされているところ、タイルはこのような方法は従来存在しなかったためと考えられる。
本願の発明者は、従来よりも納期を抑え、従来よりも簡便な方法のタイル壁の補修方法及びシステムについて鋭意研究の末、本願発明に至ったものである。本発明は、従来よりも短期間でコストを抑えたタイル壁の補修方法及びタイル壁の補修システムを提供することを目的とする。
本発明に係る一の態様のタイル壁の補修方法は、多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部が、破損あるいは劣化している欠陥タイルとなっている場合に、前記欠陥タイルを補修タイルに交換することで、前記タイル壁を補修するタイル壁の補修方法であって、端末と、印刷装置と、タイル表面の画像データを取得する撮像装置とを備える補修システムを用い、
前記端末は、前記撮像装置により取得する欠陥タイル又は欠損していないタイルのタイル表面の模様の画像データを受信する受信部と、前記画像データ及び該画像データを加工するソフトウェアプログラムが記憶される記憶部と、前記ソフトウェアプログラムを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部と、加工後の加工画像データを前記印刷装置に送信する送信部とを有し、
前記印刷装置は、前記加工画像データを受信する受信部と、前記加工画像データを記憶する記憶部と、前記補修タイルのベースとなるベースタイルを載置する載置部と、前記ベースタイルの表面にインクを吐出する吐出部と、前記加工画像データに対応してインクの吐出を制御する制御部と、を有し、
前記撮像装置は、タイル表面の画像データを撮像する撮像部と、前記画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを前記端末に送信する送信部と、を有し、
前記タイル壁において前記欠陥タイルの周囲に貼られ、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に対応する色彩又は模様を持つ前記欠損していないタイルのタイル表面の色彩又は模様を、前記撮像装置を用いてスキャニングあるいは撮影により画像データとして取り込み、前記端末に記憶する工程Aと、前記端末を用いて、該端末の表示部に表示される前記画像データを、色相、彩度、明度の少なくともいずれか1を加工する工程Bと、前記ベースタイルのタイル表面にコーティング材を吹き付け、乾燥させる工程Cと、前記工程Bにおける加工後の加工画像データを、前記端末から前記印刷装置に送信する工程Dと、前記印刷装置により、前記加工画像データに基づいて、前記コーティング材が吹き付けられたタイルの表面に印刷する工程Eと、前記工程Eにおける表面に色彩又は模様が印刷されたベースタイルを乾燥させる工程Fと、前記工程F後のベースタイルと、前記欠陥タイル又は欠損していないタイルとの表面の色彩又は模様を比較し、色彩又は模様が所定の範囲内であるか否かを判定する工程Gと、前記工程Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲内である場合は、前記ベースタイルを補修タイルとする工程Hと、前記タイル壁から前記欠陥タイルを取り除き、前記補修タイルを貼り付ける工程Iと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、タイル表面の色彩や模様を印刷装置を用いて補修タイルを再現することが可能となり、この補修タイルを用いて補修するので、タイル壁の補修を短期間で、かつ、安価に行うことができる。ここで、色彩又は模様には、無模様(つまりタイル表面が単一色)である場合が含まれる。
また、本願の発明者は、本発明のタイルの補修方法に用いる最適なコーティング材やインク材などについても鋭意研究を行った。従来のコーティング材やインク材には、タイルに塗工することを想定したものがなかったためである。そして、発明者は鋭意研究の末、下記のコーティング材やインク材が本、発明に適していることを見出した。
本発明に係る一の態様のタイル壁の補修方法は、前記コーティング材に顔料と樹脂ワニスが含まれることが望ましい。この構成のコーティング材によれば、ベースタイルへの付着力が高く、コーティング材がベースタイル表面にしっかりと定着する。とりわけ、磁器質のベースタイルにおいて、従来のコーティング材と比較して、付着力や定着性が高い。
また、上記の観点から、前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが同質量パーセント程度含まれることがより望ましい。また、前記コーティング材は、顔料が30〜50質量パーセント、樹脂ワニスが30〜50質量パーセント含まれることが望ましく、顔料が35〜45質量パーセント、樹脂ワニスが35〜45質量パーセント含まれることがより望ましい。
また、前記コーティング材に含まれる樹脂ワニスには、2種の樹脂ワニスが含まれ、一方がエポキシ系樹脂ワニスであり、他方がアミン系樹脂ワニスであり、前記エポキシ系樹脂ワニスが前記アミン系樹脂ワニスよりも多く含まれることが望ましい。
また、前記コーティング材に含まれる顔料には、2種の顔料が含まれ、一方が着色・体質用の顔料であり、他方が防錆用の顔料であり、前記着色・体質用の顔料が前記防錆用の顔料よりも多く含まれることが望ましい。
また、前記インクは、顔料が5〜10質量パーセント、エーテルが30〜40質量パーセント、アセテートが20〜40質量パーセント、樹脂が10〜20質量パーセント含まれることが望ましい。この構成のインクによれば、前記したコーティング材にはじかれることなく、コーティング材との密着がよく、付着力も確保できる。また、印刷時の色の再現度も高い。
また、この場合において、前記インク材は、顔料が5〜10質量パーセント、エーテルが30〜40質量パーセント、アセテートが20〜40質量パーセント、樹脂が10〜20質量パーセント含まれることが望ましい。
また、本発明に係る一の態様のタイル壁の補修方法は、前記工程Hに続き、前記補修タイルの表面にトップコート材を塗工する工程をさらに備える。この構成によれば、トップコートによって印刷面が保護され、タイルの耐久性が向上する。
また、この場合において、前記トップコート材がウレタン系樹脂を含むことが望ましい。この構成によれば、前記したインク材の上に塗工した場合に、インクの溶けや、色の変化を抑えることができ、さらに密着性も高い。これにより、補修タイルの表面に高強度の塗膜を形成することができ、また塗工後のはがれも抑制することができる。
また、上記の観点から、前記トップコート材はキシレン及びエチルベンゼンを含むクリヤ材と、樹脂を含む硬化促進材とが混合されたものであることが望ましい。また、前記トップコート材は、さらにシンナーが混合されていてもよい。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bが、前記画像データをRGBデータからCMYKデータに変更する工程aと、前記画像データをレベル補正により、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度と色調を調整する工程bと、前記画像データをトーンカーブにより、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度を調整する工程cとを有することが望ましい。この構成によれば、タイル壁の補修を短期間で、かつ、安価に行うことができると同時に、より補修タイルの再現性の向上を図ることが可能となる。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bが、加工した前記画像データにベタ塗りの画像を上から重ね合わせる工程dを更に有し、前記ベタ塗りの画像は、所望の補修タイルに近い色調であり、かつ、透明度95%未満の画像である。この構成によれば、上記ではどうしても補修タイルの再現が困難な場合にも対応することが可能となる。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bが、所望の補修タイルに模様や質感などがある場合において、模様や質感などに応じて取り込んだ画像データを複数のパーツに分離する工程eと、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記工程a乃至cを行った後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする工程fとを更に有する。この構成によれば、複雑な模様や質感のタイルの場合、全体での修正が困難な場合にも対応することが可能となる。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bにおいて、前記工程fが、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記工程a乃至を行った後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする工程であってもよい。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bが、前記工程fの工程により前記各分離画像データ1つの画像データとした後に、該1つの画像データについて前記工程b又はcを行う。この構成によれば、さらに補修タイルの再現性の向上を図ることができる。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Bが、前記画像データの明度、彩度、コントラストを調整する工程gを更に有する構成としてもよい。
また、このタイル壁の補修方法は、前記工程Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲外である場合は、前記工程Bにより加工後の加工画像データを再加工し、新たなベースタイルを用いて前記工程C乃至Iを行う。この構成によれば、より再現性の高い補修タイルとすることが可能となる。
本発明に係る一の態様のタイル壁の補修システムは、多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部が、破損あるいは劣化している欠陥タイルとなっている場合に、前記欠陥タイルを補修タイルに交換することで、前記タイル壁を補修するタイル壁の補修システムであって、
端末と、印刷装置と、タイル表面の画像データを取得する撮像装置とを備え、前記端末は、前記撮像装置により取得する欠陥タイル又は欠損していないタイルのタイル表面の模様の画像データを受信する受信部と、前記画像データ及び該画像データを加工するソフトウェアプログラムが記憶される記憶部と、前記ソフトウェアプログラムを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部と、加工後の加工画像データを前記印刷装置に送信する送信部とを有し、
前記印刷装置は、前記加工画像データを受信する受信部と、前記加工画像データを記憶する記憶部と、前記補修タイルのベースとなるベースタイルを載置する載置部と、前記ベースタイルの表面にインクを吐出する吐出部と、前記加工画像データに対応してインクの吐出を制御する制御部と、を有し、
前記撮像装置は、タイル表面の画像データを撮像する撮像部と、前記画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを前記端末に送信する送信部と、を有し、
前記タイル壁において前記欠陥タイルの周囲に貼られ、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に対応する色彩又は模様を持つ前記欠損していないタイルのタイル表面の色彩又は模様を、前記撮像装置を用いてスキャニングあるいは撮影により画像データとして取り込み、前記端末に記憶する手段Aと、前記端末を用いて、該端末の表示部に表示される前記画像データを、色相、彩度、明度の少なくともいずれか1を加工する手段Bと、前記ベースタイルのタイル表面にコーティング材を吹き付け、乾燥させる手段Cと、前記手段Bにより加工された後の加工画像データを、前記端末から前記印刷装置に送信する手段Dと、前記印刷装置により、前記加工画像データに基づいて、前記コーティング材が吹き付けられたタイルの表面に印刷する手段Eと、前記手段Eにより表面に色彩又は模様が印刷されたベースタイルを乾燥させる手段Fと、前記手段Fにより乾燥されたベースタイルと、前記欠陥タイル又は欠損していないタイルとの表面の色彩又は模様を比較し、色彩又は模様が所定の範囲内であるか否かを判定する手段Gと、前記手段Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲内である場合は、前記ベースタイルを補修タイルと決定する手段Hとを備えることを特徴とする。
本発明に係る一の態様のタイル壁の補修システムは、前記コーティング材に顔料と樹脂ワニスが含まれることが望ましい。また、前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが同質量パーセント程度含まれることがより望ましい。また、前記コーティング材は、顔料が30〜50質量パーセント、樹脂ワニスが30〜50質量パーセント含まれることが望ましく、顔料が35〜45質量パーセント、樹脂ワニスが35〜45質量パーセント含まれることがより望ましい。
また、前記コーティング材に含まれる樹脂ワニスには、2種の樹脂ワニスが含まれ、一方がエポキシ系樹脂ワニスであり、他方がアミン系樹脂ワニスであり、前記エポキシ系樹脂ワニスが前記アミン系樹脂ワニスよりも多く含まれることが望ましい。
また、前記コーティング材に含まれる顔料には、2種の顔料が含まれ、一方が着色・体質用の顔料であり、他方が防錆用の顔料であり、前記着色・体質用の顔料が前記防錆用の顔料よりも多く含まれることが望ましい。
また、前記インクは、顔料と、エーテルと、アセテートと、樹脂とが含まれることが望ましい。また、この場合において、前記インクは、顔料が5〜10質量パーセント、エーテルが30〜40質量パーセント、アセテートが20〜40質量パーセント、樹脂が10〜20質量パーセント含まれることが望ましい。
また、本発明に係る一の態様のタイル壁の補修システムは、前記工程Hに続き、前記補修タイルの表面にトップコート材を塗工する工程をさらに備える。また、この場合において、前記トップコート材がウレタン系樹脂を含むことが望ましい。また、前記トップコート材はキシレン及びエチルベンゼンを含むクリヤ材と、樹脂を含む硬化促進材とが混合されたものであることが望ましい。また、前記トップコート材は、さらにシンナーが混合されていてもよい。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Bが、前記画像データをRGBデータからCMYKデータに変更する手段aと、前記画像データをレベル補正により、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度と色調を調整する手段bと、前記画像データをトーンカーブにより、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度を調整する手段cとを有する。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Bが、加工した前記画像データにベタ塗りの画像を上から重ね合わせる手段dを更に有し、前記ベタ塗りの画像は、所望の補修タイルに近い色調であり、かつ、透明度95%未満の画像である。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Bが、所望の補修タイルに模様や質感などがある場合において、模様や質感などに応じて取り込んだ画像データを複数のパーツに分離する手段eと、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記手段a乃至cを用いた後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする手段fとを更に有する。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段fが、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記手段a乃至を用いた後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする手段である。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Bが、前記手段fにより前記各分離画像データ1つの画像データとした後に、該1つの画像データについて前記手段b又はcを用いる。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Bが、前記画像データの明度、彩度、コントラストを調整する手段gを更に有する。
また、このタイル壁の補修システムは、前記手段Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲外である場合に、前記手段Bにより加工後の加工画像データを再加工する手段をさらに備える。
本発明に係る一の態様のタイルは、請求項1乃至20のいずれか1項に記載の方法により製造されることを特徴とする。
本発明は、タイル表面の色彩や模様を印刷装置を用いて再現した補修タイルを用いて補修可能となるので、従来よりも短期間でコストを抑えたタイル壁の補修方法及びタイル壁の補修システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るタイル壁の補修システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るタイル壁の補修方法の一例を示すフロー図である。 同タイル壁の補修方法における画像データの加工画面の一例を示す図である。 同タイル壁の補修方法におけるレベル補正の一例を示す図である。 同タイル壁の補修方法におけるトーンカーブ調整の一例を示す図である。 所望のタイルと、タイルの画像データと、加工なしの画像データにより表面を印刷したタイルとの比較画像である。 本発明の一実施形態における補修タイルを示す図である。
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づき説明するが、本発明は下記実施形態に限定されるものではない。
<1.機器構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るタイル壁の補修システムの概略構成を示すブロック図である。このタイル壁の補修システムは、主として、タイルの画像データを加工等するための端末1と、タイルの画像データを撮像するための撮像装置2と、ベースタイルの表面に印刷するために用いられる印刷装置3とを備える。
(端末1)
図1に示すように、端末1は、その機能構成として、画像データを加工等するためのソフトウェアプログラムを制御する制御部11と、ソフトウェアプログラム及び撮像装置2より取得された画像データを記憶する記憶部12と、画像データを印刷装置3に送信する送信部13と、撮像装置2より画像データを受信する受信部14と、画像データを表示する表示部15とを備える。なお、端末1は、表示部15が一体となったタブレット型端末でもよく、表示部15がディスプレイとして接続されたパーソナルコンピュータなどでもよい。本実施形態においては、端末1は一例としてパーソナルコンピュータを用い、表示部15が本体と接続されている。
そして、これらの各機能は、プログラムを処理するCPU、プログラムやデータを予め記憶したROM、プログラムを実行する際にそのプログラムやデータを一時的に記憶する
RAM、プログラムや多数のデータを格納するHDDなどにより実現される。また、端末1は、CPUやHDDを接続するインターフェースをさらに備え、キーボード、マウスなどがインターフェースを介して接続されている。
なお、HDDは、データを記憶可能なものであればよく、不揮発性のSSDなどでもよい。また、インターフェースには、上記したディスプレイやキーボードを接続するもののほか、通信可能な機器を接続するものなどが含まれる。具体的には、HDMI(登録商標)接続用やUSB接続用、LAN接続用、SCSI接続用、IEEE接続用などが含まれる。そして、CPUやROM、RAM、HDD、インターフェースなどが、マザーボードを介するなどして相互に接続されている。
(撮像装置2)
撮像装置2は、その機能構成として、各動作を制御する制御部21と、画像データを記憶する記憶部22と、画像データを端末1に送信する送信部23と、端末1からの各データを受信する受信部24と、タイル表面の画像データを撮像する撮像部25と、を備える。なお、撮像装置2は、画像データをスキャニングにより取得するスキャナや、写真を撮影するデジタルカメラなどである。
(印刷装置3)
印刷装置3は、その機能構成として、各動作を制御する制御部31と、端末1より送信される画像データを記憶する記憶部32と、各データを端末1に送信する送信部33と、端末1からの画像データを受信する受信部34と、印刷対象であるタイルを載置する載置部35と、タイル表面にインクを吐出する吐出部36と、を備える。
この印刷装置3としては、一例として、被印刷物を印刷装置3の載置部35に対して相対移動させることにより印刷を行うインクジェット方式のプリンタを用いることができる。なお、インクジェット方式のプリンタには、一例としてインクジェットマイクロピエゾ方式のプリンタを用いる。また、インクには、一例として揮発性の有機溶剤を主成分とするインクを用いる。
そして、端末1には撮像装置2と印刷装置3がケーブル等によって接続されている。なお、これらの接続はケーブルによる接続に限られず、無線でデータ通信が可能である無線接続であってもよい。
<2.フロー>
次に、本実施形態の本発明の一実施形態に係るタイル壁の補修方法について説明する。図2は、本実施形態に係るタイル壁の補修方法の一例を示すフロー図である。
本実施形態に係るタイル壁の補修方法は、多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部に、破損あるいは劣化している欠陥タイルが含まれる場合に、前記欠陥タイルを補修タイル(新しいタイル)に交換することで、前記タイル壁を補修するタイル壁の補修方法である。なお、下記の工程により製造した補修タイルを図7に示す。
(工程S1)
欠陥タイルのタイル表面の模様に対応する模様を持つ、欠陥タイルの周囲のタイルZのタイル表面の模様についての画像データを撮像装置2により撮影して取得する。なお、この工程S1において、撮像装置2にスキャナを用いる場合は、周囲のタイルを取り外して画像データをスキャニングして画像データを取得してもよい。
(工程S2)
そして、この画像データを、撮像装置2から端末1に送信して取り込み、端末1の記憶部12に保存する。
(工程S3)
(a)
次に、端末1の画像データ加工用のソフトウェアを立ち上げ、取り込んだ画像データを呼び出し、表示部15に表示する。そして、ソフトウェアを操作して、画像データの色相、彩度、明度の数値を修正して、画像データを加工する(図3参照)。また、これらの要素は数値表示以外にグラフで表示される場合もあり、その場合はグラフの点を修正する。なお、この時、表示部15に表示される画像データよりも、表示部上で明るく鮮やかに(薄く)なるように加工することが望ましい。なお、この画像データの加工は、操作者が要素毎に修正してもよく、予め各要素に所定の係数を乗じたり、所定の数式を設定することにより修正してもよい。
具体的には、取り込んだ画像データを、RGB画像データから、CMYK画像データに変換する。そして、変換されたCMYK画像データに対してレベル補正を行う。レベル補正時のCMYK画像データは、一例として図4のように波形で表されている。そして、波形の下方に3つのマーカーがあり、まず両サイドのマーカーを波形の両端に合わせたのち、真ん中のマーカーを移動させて、欠陥タイルに近くなるように明るさや色調を調整する。なお、真ん中のマーカーは|0|〜|2.0|の間で移動して調整する。
次に、トーンカーブを調整する。トーンカーブ調整時のCMYK画像データは、図5に示すように、波形と左下方から右上方に対角線状にのびる直線とで表されている。そして、この直線における両端点の移動や、直線上の点の移動により、CMYK画像データを調整して、CMYK画像データの明るさや色調を調整する。これらの工程により、画像データを加工する。
(b)
また、上記の工程(a)によっても、所望の画像データを得られない場合は、上記の工程を行った後の画像データに、所望の補修タイルに近い色の全面ベタ塗りの画像を上から重ね合わせる。なお、当該ベタ塗りの画像は、透明度が95%未満であり、例えば本実施形態では透明度80%の画像である。なお、不透明の画像は透明度100%である。
この場合、ベタ塗りの画像を重ね合わせた画像データが所望の画像データとなった場合は工程S4に進める。一方、ベタ塗りの画像を重ね合わせた画像データが所望の画像データでない場合は、上記の工程S3(a)の工程を行って、所望の画像データに近づける。
(c)
また、模様や質感が複雑な補修タイルを得ようとする場合において、上記の工程3S(a)や(b)の加工によっても所望の画像データを得られない場合は、まず、取り込んだ画像データを複数のパーツに分解する。なお、複数のパーツに分解とは、取り込んだ画像データを、色合いの異なる領域毎にいくつかのパーツに分解することをいう。
次に、分解した画像データ毎に、上記の工程S3(a)やS3(b)の工程を行い、各領域のパーツ毎に所望の画像データを得る。そして、得られたパーツ毎の画像データを全て結合して1つの画像データとする。なお、結合した画像データが所望の画像データでない場合は、上記の工程S3(a)や(b)の工程を行って、所望の画像データに近づける。
(工程S4)
上記の工程S3により加工された加工後の画像データを、端末1から印刷装置3に送信する。なお、この工程S4に先立って、表面を印刷するベースタイルXに、コーティング材を吹き付けて乾燥させておく(工程S0)。具体的には、まずコーティング材を、印刷面であるベースタイルXのタイル表面に軽く吹き付け薄い皮膜を形成する。その後、3分程度自然乾燥させる。そして、乾燥後のベースタイルXを印刷装置3の載置部35に不用意に動かないよう固定する。
また、ベースタイルXは、陶磁器、エポキシ、弾性材などであってもよく、材質は特に制限されない。また、そのまま色彩や模様がのるタイルを用いることもでき、表面を火であぶるなどして焼成することでインクがのるタイルを用いることもできる。
また、本実施形態に用いたコーティング材は、一例として、顔料が約40%、樹脂ワニスが約40%、溶剤が約15%、その他添加剤などが含まれるコーティング材を用いている。また、このコーティング材は、2種の顔料と2種の樹脂ワニスを用いており、詳しくは防錆用顔料約5%、着色・体質用顔料約35%、エポキシ樹脂ワニス約30%、アミン系樹脂約10%で構成されている。
このコーティング材は、ベースタイルへの付着力が高く、コーティング材がベースタイル表面にしっかりと定着する。とりわけ、磁器質のベースタイルにおいて、従来のコーティング材と比較して、付着力や定着性が高い。
(工程S5)
そして、印刷装置3に加工後の画像データが受信されると、印刷が実行され、ベースタイルXの表面にインクが吐出されていき、ベースタイルXの表面に所定の色彩又は模様が印刷される。
また、本実施形態に用いたインク材は、一例として、顔料が5〜10%、エーテルが30〜40%、アセテートが10〜20%、アセタートが10〜20%、樹脂が10〜20%の割合で含まれているインク材を用いた。このインク材は、上記のコーティング材にはじかれることなく、コーティング材との密着がよく、付着力も確保することができる。また、印刷時の色の再現度も高い。
(工程S6)
そして、ベースタイルXの表面に印刷された後、乾燥させる。
(工程S7)
こうして、表面に色彩又は模様が印刷され乾燥されたベースタイルXの表面と、所望のタイルZの表面の色彩又は模様を対比し、補修タイルとして使用可能な範囲か否かを判定する。このとき、使用可能な範囲と判定すると工程S8へ進める。
一方、ベースタイルXの色彩又は模様が使用可能な範囲にないと判定したときは、工程S3に戻る。そして、一度加工された画像データを再加工して修正し、新たなベースタイルの表面に印刷する。この場合、工程S3から工程S7を繰り返し行い、所望の色彩又は模様が印刷されたベースタイルが得るまで継続する。
また、ベースタイルXの表面と、所望のタイルZの表面の判定については、操作者の目視により判定することも可能であり、ベースタイルXとタイルZを撮像して画像データを取得し、これらの色彩又は模様を表すための各要素の数値の差分が、予め設定しておいた範囲に含まれるか否かによって判定することも可能である。
なお、図6は、所望のタイルZと、端末1の表示部上のタイルZの画像データと、工程S3で加工を一切しない場合の画像データを用いて表面を印刷した場合のタイルとの比較画像である。このように、図6中央に示す画像データを一切加工せずにベースタイル表面に印刷すると、図6下方に示すように、図6上方の所望のタイルとは大きくかけ離れたタイルとなり、補修タイルとして使用することは不可能である。
(工程S8)
上記の工程S7により、ベースタイルXの表面の色彩又は模様が使用可能な範囲にあると判定した場合は、このベースタイルXを補修タイルとして決定する。そして、決定された補修タイルの表面に、透明のトップコート材を塗工する。トップコート材の塗工によってタイルの表面に塗膜が形成されるので、印刷面が保護され、タイルの耐久性が向上する。
また、本実施形態に用いるトップコート材は、一例として、ウレタン系樹脂を含むもので、キシレン及びエチルベンゼンを含むクリヤ材と、樹脂を含む硬化促進材と、シンナーとが混合されたものを用いている。これにより、補修タイルに塗布されたインク材の上に塗工した場合に、インクの溶けや色の変化を抑えることができ、さらに密着性が高く、補修タイルの表面に高強度の塗膜を形成することができ、また塗工後のはがれも抑制することができる。
以上の工程により、所望のタイルに非常に近い補修タイルを製造することができる(図7参照)。
(工程S9)
そして、タイル壁から欠損タイルを取り除き、補修タイルとしたベースタイルXをその部分に貼り付ける。これにより、タイル壁の補修が完了する。なお、欠陥タイルを取り除く工程は、この工程S9より前に予め行うこととしてもよい。
(その他の実施形態)
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、前記欠陥タイルあるいはその周囲のタイルのタイル表面の模様についての画像データを取り込むことなく、それら模様を視覚的に見て、端末1上において、温度、湿度、タイルの材質などを考慮して画像データの加工を決定することも可能である。
1 端末
11 制御部
12 記憶部
13 送信部
14 受信部
15 表示部
2 撮像装置
21 制御部
22 記憶部
23 送信部
24 受信部
25 撮像部
3 印刷装置
31 制御部
32 記憶部
33 送信部
34 受信部
35 載置部
36 吐出部

Claims (38)

  1. 多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部が、破損あるいは劣化している欠陥タイルとなっている場合に、前記欠陥タイルを補修タイルに交換することで、前記タイル壁を補修するタイル壁の補修方法であって、
    端末と、印刷装置と、タイル表面の画像データを取得する撮像装置とを備える補修システムを用い、
    前記端末は、前記撮像装置により取得する欠陥タイル又は欠損していないタイルのタイル表面の模様の画像データを受信する受信部と、前記画像データ及び該画像データを加工するソフトウェアプログラムが記憶される記憶部と、前記ソフトウェアプログラムを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部と、加工後の加工画像データを前記印刷装置に送信する送信部とを有し、
    前記印刷装置は、前記加工画像データを受信する受信部と、前記加工画像データを記憶する記憶部と、前記補修タイルのベースとなるベースタイルを載置する載置部と、前記ベースタイルの表面にインクを吐出する吐出部と、前記加工画像データに対応してインクの吐出を制御する制御部と、を有し、
    前記撮像装置は、タイル表面の画像データを撮像する撮像部と、前記画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを前記端末に送信する送信部と、を有し、
    前記タイル壁において前記欠陥タイルの周囲に貼られ、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に対応する色彩又は模様を持つ前記欠損していないタイルのタイル表面の色彩又は模様を、前記撮像装置を用いてスキャニングあるいは撮影により画像データとして取り込み、前記端末に記憶する工程Aと、
    前記端末を用いて、該端末の表示部に表示される前記画像データを、色相、彩度、明度の少なくともいずれか1を加工する工程Bと、
    前記ベースタイルのタイル表面にコーティング材を吹き付け、乾燥させる工程Cと、
    前記工程Bにおける加工後の加工画像データを、前記端末から前記印刷装置に送信する工程Dと、
    前記印刷装置により、前記加工画像データに基づいて、前記コーティング材が吹き付けられたタイルの表面に印刷する工程Eと、
    前記工程Eにおける表面に色彩又は模様が印刷されたベースタイルを乾燥させる工程Fと、
    前記工程F後のベースタイルと、前記欠陥タイル又は欠損していないタイルとの表面の色彩又は模様を比較し、色彩又は模様が所定の範囲内であるか否かを判定する工程Gと、
    前記工程Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲内である場合は、前記ベースタイルを補修タイルとする工程Hと、
    前記タイル壁から前記欠陥タイルを取り除き、前記補修タイルを貼り付ける工程Iと、を備え、
    前記工程Bは、前記画像データをRGBデータからCMYKデータに変更する工程aと、前記画像データをレベル補正により、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度と色調を調整する工程bと、前記画像データをトーンカーブにより、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度を調整する工程cと、を有することを特徴とする、
    タイル壁の補修方法。
  2. 前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが含まれる、
    請求項1に記載のタイル壁の補修方法。
  3. 前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが同質量パーセント程度含まれる、
    請求項2に記載のタイル壁の補修方法。
  4. 前記コーティング材は、顔料が30〜50質量パーセント、樹脂ワニスが30〜50質量パーセント含まれる、
    請求項2又は請求項3に記載のタイル壁の補修方法。
  5. 前記コーティング材は、顔料が35〜45質量パーセント、樹脂ワニスが35〜45質量パーセント含まれる、
    請求項4に記載のタイル壁の補修方法。
  6. 前記コーティング材に含まれる樹脂ワニスには、2種の樹脂ワニスが含まれ、一方がエポキシ系樹脂ワニスであり、他方がアミン系樹脂ワニスであり、
    前記エポキシ系樹脂ワニスが、前記アミン系樹脂ワニスよりも多く含まれる、
    請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  7. 前記コーティング材に含まれる顔料には、2種の顔料が含まれ、一方が着色・体質用の顔料であり、他方が防錆用の顔料であり、
    前記着色・体質用の顔料が、前記防錆用の顔料よりも多く含まれる、
    請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  8. 前記インクは、顔料と、エーテルと、アセテートと、樹脂とが含まれる、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  9. 前記インクは、顔料が5〜10質量パーセント、エーテルが30〜40質量パーセント、アセテートが20〜40質量パーセント、樹脂が10〜20質量パーセント含まれる、
    請求項8に記載のタイル壁の補修方法。
  10. 前記工程Hに続き、前記補修タイルの表面にトップコート材を塗工する工程をさらに備える、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  11. 前記トップコート材は、ウレタン系樹脂を含む、
    請求項10に記載のタイル壁の補修方法。
  12. 前記トップコート材は、キシレン及びエチルベンゼンを含むクリヤ材と、樹脂を含む硬化促進材とが混合されたものである、
    請求項11に記載のタイル壁の補修方法。
  13. 前記トップコート材は、さらにシンナーが混合されている、
    請求項12に記載のタイル壁の補修方法。
  14. 前記工程Bは、加工した前記画像データにベタ塗りの画像を上から重ね合わせる工程dを更に有し、
    前記ベタ塗りの画像は、所望の補修タイルに近い色調であり、かつ、透明度95%未満の画像である、
    請求項1乃至13のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  15. 前記工程Bは、所望の補修タイルに模様や質感などがある場合において、模様や質感などに応じて取り込んだ画像データを複数のパーツに分離する工程eと、
    パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記工程a乃至cを行った後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする工程fとを更に有する、
    請求項1乃至13のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  16. 前記工程Bは、前記工程fが、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記工程a乃至を行った後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする工程である、
    請求項15に記載のタイル壁の補修方法。
  17. 前記工程Bは、前記工程fの工程により前記各分離画像データ1つの画像データとした後に、該1つの画像データについて前記工程b又はcを行う、
    請求項15又は請求項16に記載のタイル壁の補修方法。
  18. 前記工程Bは、前記画像データの明度、彩度、コントラストを調整する工程gを更に有する、
    請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  19. 前記工程Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲外である場合は、前記工程Bにより加工後の加工画像データを再加工し、新たなベースタイルを用いて前記工程C乃至Iを行う、
    請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載のタイル壁の補修方法。
  20. 多数のタイルが貼られて形成されるタイル壁の一部が、破損あるいは劣化している欠陥タイルとなっている場合に、前記欠陥タイルを補修タイルに交換することで、前記タイル壁を補修するタイル壁の補修システムであって、
    端末と、印刷装置と、タイル表面の画像データを取得する撮像装置とを備え、
    前記端末は、前記撮像装置により取得する欠陥タイル又は欠損していないタイルのタイル表面の模様の画像データを受信する受信部と、前記画像データ及び該画像データを加工するソフトウェアプログラムが記憶される記憶部と、前記ソフトウェアプログラムを制御する制御部と、前記画像データを表示する表示部と、加工後の加工画像データを前記印刷装置に送信する送信部とを有し、
    前記印刷装置は、前記加工画像データを受信する受信部と、前記加工画像データを記憶する記憶部と、前記補修タイルのベースとなるベースタイルを載置する載置部と、
    前記ベースタイルの表面にインクを吐出する吐出部と、前記加工画像データに対応してインクの吐出を制御する制御部と、を有し、
    前記撮像装置は、タイル表面の画像データを撮像する撮像部と、前記画像データを記憶する記憶部と、前記画像データを前記端末に送信する送信部と、を有し、
    前記タイル壁において前記欠陥タイルの周囲に貼られ、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に対応する色彩又は模様を持つ前記欠損していないタイルのタイル表面の色彩又は模様を、前記撮像装置を用いてスキャニングあるいは撮影により画像データとして取り込み、前記端末に記憶する手段Aと、
    前記端末を用いて、該端末の表示部に表示される前記画像データを、色相、彩度、明度の少なくともいずれか1を加工する手段Bと、
    前記ベースタイルのタイル表面にコーティング材を吹き付け、乾燥させる手段Cと、
    前記手段Bにより加工された後の加工画像データを、前記端末から前記印刷装置に送信する手段Dと、
    前記印刷装置により、前記加工画像データに基づいて、前記コーティング材が吹き付けられたタイルの表面に印刷する手段Eと、
    前記手段Eにより表面に色彩又は模様が印刷されたベースタイルを乾燥させる手段Fと、
    前記手段Fにより乾燥されたベースタイルと、前記欠陥タイル又は欠損していないタイルとの表面の色彩又は模様を比較し、色彩又は模様が所定の範囲内であるか否かを判定する手段Gと、
    前記手段Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲内である場合は、前記ベースタイルを補修タイルと決定する手段Hと、を備え、
    前記手段Bは、前記画像データをRGBデータからCMYKデータに変更する手段aと、前記画像データをレベル補正により、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度と色調を調整する手段bと、前記画像データをトーンカーブにより、前記欠陥タイルのタイル表面の色彩又は模様に近くなるように明度を調整する手段cとを有することを特徴とする、
    タイル壁の補修システム。
  21. 前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが含まれる、
    請求項20に記載のタイル壁の補修システム。
  22. 前記コーティング材は、顔料と樹脂ワニスが同質量パーセント程度含まれる、
    請求項21に記載のタイル壁の補修システム。
  23. 前記コーティング材は、顔料が30〜50質量パーセント、樹脂ワニスが30〜50質量パーセント含まれる、
    請求項21又は請求項22に記載のタイル壁の補修システム。
  24. 前記コーティング材は、顔料が35〜45質量パーセント、樹脂ワニスが35〜45質量パーセント含まれる、
    請求項23に記載のタイル壁の補修システム。
  25. 前記コーティング材に含まれる樹脂ワニスには、2種の樹脂ワニスが含まれ、一方がエポキシ系樹脂ワニスであり、他方がアミン系樹脂ワニスであり、
    前記エポキシ系樹脂ワニスが、前記アミン系樹脂ワニスよりも多く含まれる、
    請求項21乃至請求項24のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  26. 前記コーティング材に含まれる顔料には、2種の顔料が含まれ、一方が着色・体質用の顔料であり、他方が防錆用の顔料であり、
    前記着色・体質用の顔料が、前記防錆用の顔料よりも多く含まれる、
    請求項21乃至請求項25のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  27. 前記インクは、顔料と、エーテルと、アセテートと、樹脂とが含まれる、
    請求項20乃至請求項26のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  28. 前記インクは、顔料が5〜10質量パーセント、エーテルが30〜40質量パーセント、アセテートが20〜40質量パーセント、樹脂が10〜20質量パーセント含まれる、
    請求項27に記載のタイル壁の補修システム。
  29. 前記手段Hにより決定された前記補修タイルの表面にトップコート材を塗工する塗工手段をさらに備える、
    請求項20乃至請求項28のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  30. 前記トップコート材は、ウレタン系樹脂を含む、
    請求項29に記載のタイル壁の補修システム。
  31. 前記トップコート材は、キシレン及びエチルベンゼンを含むクリヤ材と、樹脂を含む硬化促進材とが混合されたものである、
    請求項30に記載のタイル壁の補修システム。
  32. 前記トップコート材は、さらにシンナーが混合されている、
    請求項31に記載のタイル壁の補修システム。
  33. 前記手段Bは、加工した前記画像データにベタ塗りの画像を上から重ね合わせる手段dを更に有し、
    前記ベタ塗りの画像は、所望の補修タイルに近い色調であり、かつ、透明度95%未満の画像である、
    請求項20乃至請求項32のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  34. 前記手段Bは、所望の補修タイルに模様や質感などがある場合において、模様や質感などに応じて取り込んだ画像データを複数のパーツに分離する手段eと、
    パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記手段a乃至cを用いた後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする手段fとを更に有する、
    請求項20乃至請求項32のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  35. 前記手段Bは、前記手段fが、パーツ毎に分離した各分離画像データについて前記手段a乃至を用いた後に、各分離画像データを重ね合わせて1つの画像データとする手段である、
    請求項34に記載のタイル壁の補修システム。
  36. 前記手段Bは、前記手段fにより前記各分離画像データ1つの画像データとした後に、該1つの画像データについて前記手段b又はcを用いる、
    請求項34又は請求項35に記載のタイル壁の補修システム。
  37. 前記手段Bは、前記画像データの明度、彩度、コントラストを調整する手段gを更に有する、
    請求項32乃至請求項36のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
  38. 前記手段Gにおいて、色彩又は模様が所定の範囲外である場合に、前記手段Bにより加工後の加工画像データを再加工する手段をさらに備える、
    請求項20乃至請求項37のいずれか1項に記載のタイル壁の補修システム。
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