JP6809930B2 - 静電容量型湿度センサ - Google Patents

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Description

本発明は静電容量型湿度センサ、特に半導体製造技術を用いて製作され、静電容量の変化により湿度を検出する湿度センサの構成に関する。
あらゆるモノがインターネットに繋がるIoT(Internet of Things)の時代が到来しようとしている近年、例えば工場や農場に各種センサが多数設置され、この各種センサでモニタされた各種情報(ビッグデータ)が通信ネットワークを介して取得される。そのビッグデータは、AI(人工知能)技術等を駆使して解析され、例えば機械の故障予兆保全や農薬の散布などに反映される。つまり、必要となる各種センサは爆発的に増え、年間1兆個を超えるセンサが近い将来必要になるとの予測もされている。
湿度は温度と並び環境をモニタする最も基本的な物理量であり、気象予測や工場環境等の管理に広く使われている。昨今のIoT時代となると、今まで以上に空間的にきめ細かいモニタが求められると共に、今までモニタされなかった場所にも湿度センサが設置される等、湿度センサ需要の拡大が見込まれる。そのため、小型で低コストとなる湿度センサが望まれる。
このような要求に応えるものとして、半導体製造技術やMEMS技術を用いた湿度センサがあり、半導体上の感湿誘電体薄膜を電極で挟み、相対湿度を電極間の静電容量の変化で計測する静電容量型湿度センサが製品化されている。この湿度センサとして、2層の電極の間に感湿誘電体薄膜を挟む平行平板構造と、同一層の櫛形電極により水平方向で挟む櫛形構造がある(特許文献1)。また、従来では、感湿誘電体薄膜としてポリイミド系の有機薄膜(非特許文献1及び2)が用いられており、この非特許文献1及び2によると、静電容量に直接対応する誘電率の変化と相対湿度は次の実験式(数式1及び2)に従うことが示されている。
Figure 0006809930
Figure 0006809930
ここで、ε:水分を含有した感湿誘電体薄膜の誘電率、
εH2O:水の誘電率(比誘電率:80〕、
ε:乾燥状態の感湿誘電体薄膜の誘電率、
γ:感湿誘電体薄瞑の水分含有率、
γ:感湿誘電体薄膜最大水分含有率(湿度100%)、
H:相対湿度、
n:ベキ指数(フィッティングパラメータ)。
図7に、従来の平行平板構造の静電容量型湿度センサの構成が示されており、この湿度センサは、基板21の上の感湿誘電体薄膜23を下部電極22と上部電極24で挟んでキャパシタを形成し、これら電極22,24を電極パッド25a,25bを介して外部と接続する構成とされる。上記上部電極24は、透湿性の特殊な電極で、水分子を感湿誘電体薄膜23まで透過させ吸着させる役目をする。その結果、感湿誘電体薄膜23の誘電率が変わると共に電極22−24間の静電容量が変化するので、この静電容量の変化によって湿度が検出される。
特開平1-300963号公報 特許第5744729号公報
P. Schubert and J. Nevin, "A polymide-based capacitive humidity sensor, "IEEE Trans. Electron Devices, Vol. ED-32,, pp. 1220-1223, July 1985 H. Shibata, M. Ito, M. Asakura, and K. Watanabe, "A digital hygrometer using a capacitance to frequency converter," in Proc.IEEE IMTC, Waltham, MA, 1995, pp. 100-106
ところで、湿度センサにおいて、図7の平行平板構造と櫛形構造とを比較すると、電極層の数が少なく、透湿性の特殊な電極材料を用いる必要のない櫛形構造の方が低コスト化には向いており、しかも電極層の数が少ないことから厚さも薄くなり、高さ方向を小さく(小型化)するのに有利である。
また、櫛形構造で幅方向を小さく(小型化)するためには、単位面積当たりの静電容量を大きくする必要、つまり電極間の距離(櫛のピッチ)を短くし、かつ電極の厚さを厚くし、電極の厚さと電極間隔の比であるアスペクト比を高くする必要がある。
しかしながら、従来の感湿誘電体薄膜23は、材料であるポリイミドをスピン塗布することで作製され、このポリイミドの粘度が高いために、電極の厚さと電極間隔の比であるアスペクト比を高くした場合には、電極下端部をポリイミドで完全に埋めることが難しくなり、幅方向の縮小化を図ることができない。
一方、湿度センサでは、ポリイミドより水分子の吸着性が高いため、湿度に対する感度の向上が期待できるシリコンガラス系のナノポーラス材料を感湿誘電体薄膜に使う提案もなされている(特許文献2)。このナノポーラス材料は、ガラス材の中にナノメートルサイズ(直径:0.4〜3nm)の気孔を多数含む多孔性材料で、気孔内が空気である場合には低誘電率となり、半導体集積回路製造技術において配線間の寄生容量を低減する誘電体材料として開発されたものであり、ポリイミドに比べて粘度が低く、上述した高アスペクト比の櫛形電極構造でもその電極間を完全に埋めることができる。従って、小型・低コスト化に適した材料である。また、親水性処理を行うと気孔部表面は水を吸着し、実効的な表面積が大きくなるため、感度が向上することが期待できる。
しかしながら、このナノポーラス材料はナノメートルサイズといえども、水の分子の直径(0.26nm)に比べれば大きく、多層の水分子が吸着する。そして、吸着された層数によって吸着のし易さが異なるため、相対湿度に対する静電容量変化に対する線形性が悪くなるとの不都合がある。上記特許文献2でも、吸着量と相対湿度の関係は多層の分子を吸着するモデルであるBrunauer, Emmett, Teller(BET)の式に従うと説明されており、多層の分子によって影響を受ける。また、多層の水分が吸着して水のクラスタ(塊)を形成するため、湿度の変化の方向によって値が異なるヒステリシスの原因になるとの指摘もある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、線形性等に優れ、高感度で検出でき、また小型・低コスト化を図ることが可能となる静電容量型湿度センサを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る静電容量型湿度センサは、感湿誘電体薄膜の吸湿による誘電率の変化に基づく電極間の静電容量の変化から湿度を検出する静電容量型湿度センサにおいて、上記感湿誘電体薄膜は、ナノメートルサイズ以上の孔を有さずガラスの原子レベルのネットワークの中に水分子を分子レベルで吸着するサイトを有するスピンオングラスを含むことを特徴とする。
請求項2の発明は、上記感湿誘電体薄膜として、上記ナノメートルサイズ以上の孔を有さずガラスの原子レベルのネットワークの中に水分子を分子レベルで吸着するサイトを有するスピンオングラスを材料とする第1誘電体膜と高湿度領域に高感度となる感湿誘電体材料からなる第2誘電体膜を有し、湿度に対する静電容量の変化の線形性を高めたことを特徴とする。
請求項3の発明は、上記高湿度領域に高感度となる感湿誘電体材料として、ポリイミド又は多孔質のスピンオングラスを用いることを特徴とする。
請求項4の発明は、静電容量の変化を検出する上記電極として、櫛形電極を設け、この櫛形電極の領域を水平方向で分割し、この分割した各領域に上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を振分け配置したことを特徴とする。
請求項5の発明は、静電容量の変化を検出する上記電極として、櫛形電極を設け、この櫛形電極間に、上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を垂直方向に重ねて配置したことを特徴とする。
請求項6の発明は、静電容量の変化を検出する上記電極として、平行平板電極を設け、この平行平板電極間の領域を水平方向で分割し、この分割した各領域に上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を振分け配置したことを特徴とする。
請求項7の発明は、静電容量の変化を検出する上記電極として、平行平板電極を設け、この平行平板電極間に、上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を垂直方向に重ねて配置したことを特徴とする。
上記の構成によれば、感湿誘電体薄膜は、多孔質化していない(ナノメートルサイズ以上の孔を有しないという意味の)非多孔質のスピンオングラス(SOG:Spin on Glass)からなり、このSOGは、例えばシロキサン系材料をスピン塗布した後、ベーキングすることにより形成され、このSOGの感湿誘電体薄膜が櫛形電極間又は平行平板電極間に配置される。
また、感湿誘電体薄膜として、低湿度領域に高感度な非多孔質のSOGからなる第1誘電体膜と、高湿度領域に高感度となる、例えばポリイミド又はナノメートルサイズ以上の孔を有する多孔質のSOGからなる第2誘電体膜とを設けることができる。
本発明によれば、水分子をクラスタでなく単分子で吸着する非多孔質のSOGを用いること、又は低湿度に高感度となる特性を持つ非多孔質SOGの第1誘電体膜と高湿度に高感度を有する第2誘電体膜の両方を設けることにより、感度における線形性が良好となり、しかもヒステリシスの少ない相対湿度感度特性を実現することができる。
また、櫛形構造の場合、櫛形電極形成後に低粘度となる非多孔質SOGを感湿誘電体薄膜として用いるため、従来のポリイミドと比較して、アスペクト比(電極厚さと電極間隔の比)の高い電極構造にすることができ、湿度センサの小型化、低コスト化を図ることが可能となる。
本発明の第1実施例に係る静電容量型湿度センサ(櫛形構造)の構成を示し、図(A)は平面図、図(B)は図(A)のB−B断面図である。 第2実施例の静電容量型湿度センサの構成を示し、図(A)は平面図、図(B)は図(A)のB−B断面図である。 第3実施例の静電容量型湿度センサの構成を示し、図(A)は平面図、図(B)は図(A)のB−B断面図である。 第1実施例の静電容量型湿度センサの特性(相対湿度に対する静電容量増加率)を示すグラフ図である。 第2実施例の静電容量型湿度センサの特性(相対湿度に対する静電容量増加率)を示すグラフ図である。 第4実施例[図(A)]と第5実施例[図(B)]の静電容量型湿度センサ(平行平板構造)の構成を示す断面図である。 従来の静電容量型湿度センサ(平行平板構造)の構成を示し、図(A)は平面図、図(B)は図(A)のB−B断面図である。
図1に、第1実施例の静電容量型湿度センサの構成が示されており、この第1実施例では、半導体集積回路プロセスを用いて、図示のように、シリコン基板等の基板11上に、それぞれの櫛歯を向き合わせそれらの歯を噛み合わせた状態で2つの櫛形電極(膜)12aと12bが形成され、この櫛形電極12a,12bの上に出力用の電極パッド13a,13bが作製される。
上記櫛形電極12aの歯と櫛形電極12bの歯との間隔(幅)は、例えば0.5μmで、これら櫛形電極12a,12bの高さは例えば1.0μmである。上記基板11として、シリコン基板を用いる場合は、櫛形電極12a,12bと基板11との間に、絶縁性を確保しかつ基板による寄生容量を低減するため、シリコン酸化膜や低誘電率の誘電体材料を挟むことが望ましい。なお、基板11はシリコン基板に限らず、ガラス等の誘電体基板であってもよい。
そして、上記の櫛形電極12q,12bの上と櫛歯電極間に、非多孔質(ナノメートルサイズ以上の孔が存在しないもの)のスピンオングラス(SOG)からなる感湿誘電体薄膜14を設けており、この感湿誘電体薄膜14は、例えばシロキサン系(メチルシロキサン系)ポリマーをスピンコート法で塗布し、その後ベーキングすることにより、厚さ1.5μm程度のSOG膜とされる。この感湿誘電体薄膜14は、櫛形電極膜厚より厚いことが望ましいが、同程度或いは薄くてもよい。
上記の非多孔質のSOGは、ナノポーラス材料のようにナノメートルサイズの気孔を意図的に薄膜内に形成したものと異なり、ガラスの原子レベルのネットワークの中に水分子を分子レベルで吸着するサイトを有するものである。なお、非多孔質SOGの材料としては、アルキルシルセスキオキサンポリマー(MSQ)、アルキルシロキサンポリマー、水素化シルセスキオキサンポリマー、アルキルシルセスキオキサンポリマー等がある。
また、櫛形電極12a,12bの材料としては、半導体集積回路プロセスで一般に使われるアルミニウム、アルミニウム合金、銅、金、ポリシリコン等を用いるが、それらに制限されるものではない。また、耐湿性の乏しい電極材料を使用する場合には、感湿誘電体薄膜(SOG)14の形成前に、櫛形電極12a,12bの外面(表面,端面)を耐湿性に優れた誘電体材料、例えばシリコン窒化膜で被覆することが望ましい。
上記櫛形電極12a,12bの各々の上に配置される電極パッド13a,13bは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、金等で形成される。
このような第1実施例によれば、従来のポリイミドと比較して感度が高くなると共に、非多孔質SOGからなる感湿誘電体薄膜14は水分子をクラスタでなく単分子で吸着するので、ナノポーラス材料を用いたものと比較して、感度における線形性が良好となり、しかもヒステリシスの少ない相対湿度感度特性が得られる。
図4には、第1実施例の構成で実測した相対湿度と静電容量の増加率の関係が示されており、グラフ101が第1実施例の特性、グラフ102が非特許文献1で開示されているポリイミドの感湿誘電体薄膜を用いた場合の特性である。第1実施例のように感湿誘電体薄膜14を非多孔質SOGとした場合は、上述した数式1及び2で良好にフィッティングでき、このときのべキ指数nが0.5であり、図示されるように、上に凸となる感度特性を持ち、特に低湿度での感度が高くなる。また、ベキ指数nが1より小さいことは、水分子が化学吸着していることであり、上記で予測したように非多孔質SOGの吸着サイトに水分子が吸着されていることを示している。また、非多孔質SOGの最大水分含有率γが8.8%とポリイミドの4.0%の2倍以上あり、このことも湿度センサの感度が高くなる要因である。
第1実施例では、低湿度の感度が高く、相対湿度の対する静電容量の増加率の線形性(直線的特性)もある程度を確保するが、線形性が高いという状態ではない。もちろん、この関係は上記数式1及び2でフィッティングできるため、湿度センサに接続する集積回路によってこの非線形性を補正し、結果として相対湿度に対して線形な出力を得ることは可能である。しかし、湿度センサそのものの線形性を高めることができれば、補正回路を単純化することができ、集積回路を小型・低コスト化することができる。
第2及び第3実施例は、上記のような観点で線形性を高めた湿度センサの例であり、これらの実施例は、低湿度領域に高感度な第1実施例の非多孔質SOGと高湿度領域に高感度となる感湿誘電体材料とを組み合わせたものである。
図2に、第2の実施例の静電容量型湿度センサの構成が示されており、この第2実施例の感湿誘電体薄膜は、櫛形電極12a,12bの領域を水平方向で2分割し、図の右半分の領域を非多孔質SOGからなる第1誘電体膜16a、左半分の領域を高湿度領域に高感度な第2誘電体膜16bとし、これらで櫛形電極12a,12bを被覆して形成される。上記第2誘電体膜16bとしては、ポリイミド系、或いはナノポーラスのような多孔質のSOG等を使用する。
上記感湿誘電体薄膜(16a,16b)は、非多孔質SOGで全体を被覆した後、櫛形電極12a,12bの左半分の領域の非多孔質SOGを除去し、その後、左半分の領域を第2誘電体膜16bで被覆することで作製される。なお、第1誘電体膜16aと第2誘電体膜16bの形成順序はベーキング温度の高い順に行うのが好ましく、使用する材料によって変えればよい。
静電容量型湿度センサでは、単位面積当たりの静電容量を大きくして、その分チップ面積を小さくすることによって、湿度センサの小型・低コスト化を実現することができる。そのためには、櫛形電極12a,12bの厚さと間隔のアスペクト比を高めることが効果的であるが、ポリイミドのような粘度の高い材料を用いると、櫛形電極12a,12bの下端部を完全に埋めることが難しくなる。
図3には、上記の課題を解決しつつ感度の線形性を高める第3実施例の構成が示されている。この第3実施例では、櫛形電極12a,12bの領域を垂直(深さ)方向で2分割し、下端から電極厚さの概ね半分の位置まで粘度が低い非多孔質SOGからなる第1誘電体膜16aを被覆させる。これはスピンコート時の回転速度を調整することによって実現でき、低粘度であることを利用して第1誘電体膜16aを高いアスペクト比の櫛形電極間の下端部に隙間なく埋めることができる。
その後、櫛形電極12a,12bの厚さ半分の位置から上側を、ポリイミドのような粘度が高く高湿度領域に高感度を有する第2誘電体膜16bで被覆することで、感湿誘電体薄膜を形成する。これらの被覆は他の実施例と同様にスピン塗布及びベーキングで行われる。
上記第2誘電体膜16bは、粘度が低くなくても、既に櫛形電極12a,12bのアスペクト比は半分程度になっている上、これら電極間の底(第1誘電体膜16aの上面)の部分は下に緩やかな凸の断面形状を有しているため、隙間なくポリイミドで被覆することが可能となる。この場合においても第2誘電体膜16bとして、ナノポーラス材料のような多孔質のSOGを用いることができる。
図5には、第1及び第2の誘電体膜16a,16bを組み合せたときに予測される相対湿度と静電容量増加率の関係(計算値)が示されており、第2及び第3実施例によれば、相対湿度10%から90%の範囲で感度の線形性が改善される。
上記第1〜第3実施例では、櫛形電極構造において、低粘度となるSOGを感湿誘電体薄膜として用いたので、アスペクト比の高い構造にすることができ、小型化、低コスト化を促進した湿度センサ(チップ)を得ることが可能となる。
図6に、平行平板構造の第4実施例[図(A)]及び第5実施例[図(B)]の構成が示されており、図6(A)は、下部電極22と上部電極24の間に挟まれた感湿誘電体薄膜を水平方向で2分割し、図の右側の領域に非多孔質SOGからなる第1誘電体膜16a、左側の領域にポリイミド、ナノポーラス材料(多孔質SOG)等からなる第2誘電体膜16bを形成したものである。
図6(B)は、下部電極22と上部電極24の間の感湿誘電体薄膜を垂直方向で2分割し、下側に非多孔質SOGからなる第1誘電体膜16a、上側にポリイミド、ナノポーラスからなる第2誘電体膜16bを設けたものである。
このような実施例によっても、線形性等が良好となる感度の湿度センサを得ることが可能となる。
11,21…基板、 12a,12b…櫛形電極、
13a,13b,25a,25b…電極パッド、
14…感湿誘電体薄膜(非多孔質SOG)、
16a…第1誘電体膜(非多孔質SOG)、
16b…第2誘電体膜、 22…下部電極、
23…感湿誘電体薄膜、 24…上部電極。

Claims (7)

  1. 感湿誘電体薄膜の吸湿による誘電率の変化に基づく電極間の静電容量の変化から湿度を検出する静電容量型湿度センサにおいて、
    上記感湿誘電体薄膜は、ナノメートルサイズ以上の孔を有さずガラスの原子レベルのネットワークの中に水分子を分子レベルで吸着するサイトを有するスピンオングラスを含むことを特徴とする静電容量型湿度センサ。
  2. 上記感湿誘電体薄膜は、上記ナノメートルサイズ以上の孔を有さずガラスの原子レベルのネットワークの中に水分子を分子レベルで吸着するサイトを有するスピンオングラスを材料とする第1誘電体膜と高湿度領域に高感度となる感湿誘電体材料からなる第2誘電体膜を有し、湿度に対する静電容量の変化の線形性を高めたことを特徴とする請求項1記載の静電容量型湿度センサ。
  3. 上記高湿度領域に高感度となる感湿誘電体材料として、ポリイミド又は多孔質のスピンオングラスを用いることを特徴とする請求項2記載の静電容量型湿度センサ。
  4. 静電容量の変化を検出する上記電極として、櫛形電極を設け、
    この櫛形電極の領域を水平方向で分割し、この分割した各領域に上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を振分け配置したことを特徴とする請求項2又は3記載の静電容量型湿度センサ。
  5. 静電容量の変化を検出する上記電極として、櫛形電極を設け、
    この櫛形電極間に、上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を垂直方向に重ねて配置したことを特徴とする請求項2又は3記載の静電容量型湿度センサ。
  6. 静電容量の変化を検出する上記電極として、平行平板電極を設け、
    この平行平板電極間の領域を水平方向で分割し、この分割した各領域に上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を振分け配置したことを特徴とする請求項2又は3記載の静電容量型湿度センサ。
  7. 静電容量の変化を検出する上記電極として、平行平板電極を設け、
    この平行平板電極間に、上記第1誘電体膜と第2誘電体膜を垂直方向に重ねて配置したことを特徴とする請求項2又は3記載の静電容量型湿度センサ。
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